JP6469143B2 - 木質培土の製造方法 - Google Patents

木質培土の製造方法

Info

Publication number
JP6469143B2
JP6469143B2 JP2017012735A JP2017012735A JP6469143B2 JP 6469143 B2 JP6469143 B2 JP 6469143B2 JP 2017012735 A JP2017012735 A JP 2017012735A JP 2017012735 A JP2017012735 A JP 2017012735A JP 6469143 B2 JP6469143 B2 JP 6469143B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
soil
fragments
manufacturing
woody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017012735A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018117590A (ja
Inventor
淳裕 岩竹
淳裕 岩竹
達也 白井
達也 白井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2017012735A priority Critical patent/JP6469143B2/ja
Publication of JP2018117590A publication Critical patent/JP2018117590A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6469143B2 publication Critical patent/JP6469143B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)

Description

本発明は、農業や園芸等に好適な木質培土の製造方法に関する。
椰子殻の粉砕物やピートモス等、植物繊維を素材とした軽量な培土が、農業や園芸等によく利用されている。このような植物繊維を素材とした培土は、軽量なだけでなく、その繊維分により、栽培時の空隙率を高くでき、保水性や透水性に優れるといった利点もある。なお、本書でいう「培土」は、概念的なものであり、植物を栽培するための土台を構成する素材、を意味する。
木材は、一般に堆肥化(自然発酵させる)したものが培土として利用されているが、堆肥化には、長い保管時間と広大な保管場所を要するという問題がある。そこで、堆肥化していない木材を素材とした培土(木質培土)も提案されている(特許文献1,2)。
すなわち、特許文献1には、剪定された樹木の幹枝葉を圧縮粉砕機で粉砕して土壌に還元する方法が開示されている。特許文献2には、木材を蒸煮爆砕処理して得られる木質解繊物からなる土壌改質資材が開示されている。
特許文献3に、木材を爆砕するのに適した装置の一例として、2軸スクリュー押出し機が開示されている(いわゆるエクストルーダー)。
椰子殻等の繊維には、タンニン(加水分解によって没食子酸などの多価フェノール酸を生ずる混合物)や塩分が多量に含まれており、これが植物の生育を阻害するという問題がある。そのため、長期間、野積みして雨水に曝したり水槽に浸漬したりしてタンニンや塩分を除去することが行われているが、時間と手間を要するうえに、適切な管理を行わないと、品質にバラつきが生じるだけでなく、例えば、養液栽培で使用された場合に、ここから排出される排液にこれらのタンニン成分が混じるため、河川汚染の原因となることがある。そこで、これら繊維を培土として利用する際に、タンニンを鉄イオンと反応させて不活性化させる方法が提案されている(特許文献4,5)。
例えば、特許文献4では、硫酸第1鉄の水溶液に椰子殻を2週間浸漬した後、水酸化カルシウムでpHを調整し、乾燥、粉砕して培土を形成している。また、特許文献5では、鉄板等を入れた水槽で椰子の果肉を1晩浸漬した後、圧搾と水浸漬とを繰り返し、乾燥、断裁して溶液栽培用のマットを形成している。
特開平10−130084号公報 特開2006−6254号公報 特開2006−239729号公報 特開平11−89422号公報 特開2004−166524号公報
特許文献3のような装置で、木材を爆砕処理した場合、木材は、スクリューで摺り潰されながら圧縮され、吐出口から一気に減圧された状態で放出される。そうして形成される木材粉砕物は、繊維束が解かれて形成される多数の糸状繊維からなる形態や、繊維束がそのまま残る、小さな木片のような形態が混然一体となった特異な構造を有している。
前者のように、アスペクト比(縦横の大きさの比率)が高い繊維状の形態は、保水性に優れる。一方、後者のように、アスペクト比が低い粒状の形態は、透水性に優れる。
従って、特許文献1や特許文献2のように、爆砕処理によって製造される木質培土は、これら両者の形態を含むため、保水性及び透水性の双方に優れるように思われるが、実際は、粉砕物の形態が粗い(大きさや形態がバラバラである)ために、木質培土としては、透水性は良いが、保水性が悪いことが判明した。
しかも、形態のばらつきが大きいため、透水性も不均質になり易い。栽培時には、播種した種が大きな木材砕片の間に落ち込んで塞がれてしまい、発芽が不揃いになるという問題もある。品質が安定しないため、培土としては扱い難いという問題もある。
更に、木材に含まれるタンニンを不活性化するにも、形態のばらつきが大きいと、その不活性処理も、木材の粉砕物によって処理の過不足が生じるため、適切な処理が行えないという問題もある。
そこで本発明の目的は、良好な品質が安定して得られる木質培土の製造方法を提供することにある。
本発明は、木質培土の製造方法に係わる。その製造方法は、針葉樹の木材を砕いて木材砕片を形成する第1工程を含み、前記第1工程で、前記木材をエクストルーダーで粗粉砕する前段処理と、カッターミルで細粉砕する後段処理とが行われることを特徴とする。
すなわち、木材の粉砕物は、生分解が困難で腐熟し難いために、培土として使用を開始した後、前述した椰子殻等よりも長期にわたってその品質を維持できる。木材の中でも、特に針葉樹は、広葉樹に比べて腐熟しにくく、品質安定性に優れるうえに、建築用資材である合板や積層材の製造時に多量の端材が発生するため、これらを再利用することで、原料を安定して得ることができる。堆肥化されていないので、長い保管時間と広大な保管場所を要さず、短時間で製造できる。
エクストルーダーで粉砕して得られる木材砕片は、繊維束が解かれて形成される多数の糸状繊維からなる形態や、繊維束がそのまま残る、小さな木片のような形態が混然一体となった特異な構造を有している。この特異な構造を適度に有する木材砕片は、培土にとって有効である。ところが、前述したように、粉砕物の形態が粗いために、木質培土としては様々な不具合も存在する。
それに対し、本発明者らが鋭意検討したところ、エクストルーダーで粉砕した木材砕片を、カッターミルで粉砕しても、繊維状形態と粒状形態とが適度に混然一体となった特異な構造を壊すことなく、微細化できることを見出した。従って、本発明よれば、前述した不具合が解消され、植物を良好に生育できる木質培土を短時間で量産できるようになる。
具体的には、細粉砕した前記木材砕片を分級して排出するために前記カッターミルに備えられたスクリーンのメッシュサイズは、1mm〜20mmの範囲、最も好ましくは、3〜20mmの範囲に設定するのが好ましい。本発明で用いるメッシュサイズの定義は、JIS Z 8801−1に規定される試験用ふるいの公称目開き同等のものをいう。
木質培土の保水性や透水性は、粒度分布に影響を受ける。栽培する植物によって、要求される保水性や透水性は異なるが、メッシュのサイズによって任意の粒度分布が得られるため、メッシュサイズを変えることによって対象とする植物にとって適当な保水性や透水性を調整することができる。20mmメッシュを通過しない大きな木材砕片は、根の延び先を塞いでその生長を阻害し易いし、そのような大きな木材砕片を含むと、粒度分布がばらついて扱い難い。20mm以下のメッシュを通過する大きさに調整することで、適切な粒度分布が得られ、適度な保水性や透水性を調整することができる。一方、3mmよりも小さな粉砕物は、粉砕物をメッシュに通して大きさを揃える時にメッシュを通過しにくく、著しく生産効率を落とすため、好ましくは、3mm以上のメッシュを通過するものを作るのが生産効率がよい。最も好適には、3mm以上20mm以下のメッシュを使用して木材砕片を製造するのがよい。
より具体的には、前記木材砕片を溶液で処理する第2工程、を更に含み、前記第2工程が、前記木材砕片の絶乾重量に対して0.5重量%以下のクエン酸鉄アンモニウムを前記木材砕片に作用させる第1の改質処理を含むようにするのが好ましい。
クエン酸鉄アンモニウムは、木材砕片に対して過量に作用させても、生育阻害を招き難いことから、タンニンを効果的に不活性化できる。木材砕片の絶乾重量に対して0.5重量%以下のクエン酸鉄アンモニウムであれば、植物を安定して良好に生育させることができる。
更には、前記第2工程が、前記木材砕片の絶乾重量に対して0.2重量%以下の硫酸鉄を前記木材砕片に作用させる第2の改質処理を含むようにするとよい。
硫酸鉄は、タンニンとの反応性が高いため、タンニンの不活性化には有効である。しかし、適量を過ぎると、その濃度障害によって植物の生育阻害を招く。そこで、生育阻害を生じ無い、このような濃度で木材砕片に作用させ、その不足分をクエン酸鉄アンモニウムで補うことで、よりいっそう効率的に、タンニンを不活性化できる。
前記第2工程が、前記木材砕片に界面活性剤を作用させる第3の改質処理を含むようにしてもよい。
木材、特に針葉樹は、一度乾燥させると撥水性を発現し、吸水しにくくなる。真夏の日射や、水遣りのし忘れ等で、万が一、土壌が乾燥した場合でも、木質砕片に界面活性剤を作用させることで、撥水性の発現による植物の生育阻害が抑制できる効果が得られる。
特に、前記第1及び第2の各改質処理は、前記クエン酸鉄アンモニウム及び前記硫酸鉄を含有する溶液を前記木材砕片に噴霧することによって行うのが好ましい。
そうすれば、木材砕片の特異な構造との組み合わせにより、より改質処理が簡単になり、短時間で良質な木質培土を量産できるようになる。
本発明の製造方法によれば、良好な品質の木質培土を安定して得ることができる。
木材破片を写した写真である。(a)は、ハンマーミルによって形成された木材砕片である(倍率:100倍)。(b)は、カッターミルによって形成された木材砕片である(倍率:25倍)。(c)は、エクストルーダーによって形成された木材砕片である(倍率:25倍)。 エクストルーダーで得られた木材砕片の三相分布の測定結果を示すグラフである。 木質培土の製造方法での主な工程の一例を示す概略図である。 木質培土の製造方法での主な工程の一例を示す概略図である。 エクストルーダーの粉砕物を、スクリーンのメッシュサイズを変えて細粉砕して得られた木材砕片を写した写真である。(a)は、メッシュサイズが2mmの木材砕片である(倍率:25倍)。(b)は、メッシュサイズが3mmの木材砕片である(倍率:25倍)。(c)は、メッシュサイズが4mmの木材砕片である(倍率:25倍)。 エクストルーダーの粉砕物を、スクリーンのメッシュサイズを変えて細粉砕して得られた木材砕片の三相分布の測定結果を示すグラフである。(a)は、メッシュサイズが2mmの木材砕片である。(b)は、メッシュサイズが3mmの木材砕片である。(c)は、メッシュサイズが4mmの木材砕片である。 比較試験1の結果を示す図である。 比較試験2の結果を示す図である。 比較試験3の結果を示す図である。 比較試験4の結果を示す図である。 比較試験5の結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
<木質培土>
現在、農業や園芸には、ピートモスや赤玉土、堆肥などを主材として構成された培土が一般に用いられている。培土は、栄養成分はもとより、植える植物に適した保水性、透水性、pH等の品質が求められる。ピートモスなどのいわゆる有機資材は、土壌の保水性・通気性の改善あるいは向上を目的として用いられる。近年では、趣味としての園芸も定着したことから、これを楽しむライトユーザーにとっては、軽量性も重要視されつつある。堆肥は、土壌改良資材(肥料)として有効であるが、その製造には、長い保管時間と広大な保管場所を要する。
そのような状況の下、木材の端材の活用により、これらの要望を満たし得る培土を開発すべく、本発明者らが鋭意検討を行った。その結果、良好な品質の木質培土が安定して得られる製造方法を見出し、これらに代わる新規な培土(木質培土)を開発した。以下、その詳細について説明する。
(木質培土の原料)
木質培土は、堆肥化されていない細かな木屑状の木材砕片で構成されており、その主たる原料は、針葉樹の木材である。
ここで、堆肥化されていないとは、腐熟により、木材を構成している多糖類等が生分解されていないことを意味する。木質培土は、細分化されてはいるが、セルロースを主骨格とする木材の繊維成分は、ほとんどそのまま残存した状態となっている。木材の繊維成分は、生分解され難いため、後述するように、木材を砕いて、保水性や透水性が異なる所定の形態の木材砕片に形成することで、生育対象の植物に適した栽培条件を長期にわたって維持できる培土が得られる。
木質培土の原料には、スギやヒノキ等、国産の針葉樹が好適である。広葉樹は、針葉樹よりも腐り易いため、針葉樹に比べて品質の安定性に欠ける。針葉樹であれば、腐りにくいため、適切かつ安定したpF値(植物が生育するために吸収できる土壌中の水分量の指標)や三相分布(固相、液相、気相)を、長期にわたって維持できる。
更に、国産の針葉樹は、建築材料や木材加工材料などに多用されており、その製造時には多量の端材(木材の余分な切れ端)が発生する。その端材が、木質培土の原料に利用できるため、安価な原料を安定して確保することができる。
タンニンは、木材の部位では、特に樹皮に多く存在するが、その内側の辺材(樹木の周辺部分)や心材(樹木の中心部分)にも存在する。そして、辺材よりも心材の方が、タンニンの含量が多い傾向がある。そのため、心材よりも辺材を原料に多く用いるのが好ましい。具体的には、辺材と心材との割合が1:0〜1:1の範囲となるように、原料となる木材の割合を設定するのが好ましい。特に心材の割合は低いほどよい。
辺材の端材は、柱材などを製材する際に背板または加工端材として多量に発生する。このような辺材端材を優先的に使用することで辺材の割合を上げることができる。また、合板や積層材の製造時には、薄板を形成するために、長さ方向に所定の寸法に分断した丸太を、外周から中心に向かって周方向に所定の厚みで剥いでいく工程がある。その工程の最初の剥き始めを使うことで辺材の割合を増やすことができる。一方、最後に残る、剥き芯と称する丸太の中心部分からなる端材を、木質培土の原料から排除することで、心材の割合を減らすことが可能になる。また、樹齢の若い樹木ほど樹幹中の辺材率が高いため、間伐材を使用することにより、大径木を使用する場合に比べて心材の割合を下げることができる。このようにして心材と辺材との割合を調整することができる。
木質培土には、補助的な原料として、木材に含まれるタンニンの不活性化を目的としたクエン酸鉄アンモニウムや硫酸鉄からなる改質剤、品質の向上を目的とした界面活性剤やpH調整剤が添加されている。
硫酸鉄、具体的には、硫酸第一鉄等は、タンニンとの反応性が高いため、タンニンの不活性化には効果的であるが、過剰に添加すると、植物の生育阻害を引き起こすことが判明した(詳細は後述)。詳しくは、木材砕片に添加される硫酸鉄の濃度が、木材砕片の絶乾重量に対して0.2重量%より多くなると、植物の生育阻害を引き起こす可能性があることが判明した。
それに対し、クエン酸鉄アンモニウムは、硫酸鉄よりもタンニンとの反応性は低いものの、木材砕片の絶乾重量に対して0.5重量%の高濃度で添加しても、植物の生育阻害が認められなかった。このことから、クエン酸鉄アンモニウムは、木質培土の改質剤として有効であることが判明した。
従って、木質培土には、タンニンを不活性化する改質剤として、木材砕片に含有されているタンニンを十分に不活性化できる量のクエン酸鉄アンモニウムを添加するのが好ましい。更には、植物の生育阻害が起きない量の硫酸鉄と、その不足分のタンニンを十分に不活性化できる量のクエン酸鉄アンモニウムと、を添加するのが、より好ましい。そのため、この木質培土では、硫酸鉄とクエン酸鉄アンモニウムとが併用されている。
木材砕片は、乾燥することによって撥水性が生じる。撥水性が生じた木材砕片で木質培土が構成されていると、保水性が悪化するとともに、撥水することによって水分分布が不均質となり、植物の生育阻害を招くおそれがある。それに対し、界面活性剤を木材砕片に添加することで、乾燥による植物の生育阻害を抑制する効果が得られることが判明した(詳細は後述)。そのため、この木質培土では、界面活性剤が補助的な原料として添加されている。
また、植物は、一般に、弱酸性から中性のpHを好むものが多いが、それぞれ適したpHがある。そのため、この木質培土では、生育対象とする植物に応じたpH調整剤が補助的な原料として添加されている。例えば、アルカリ性調整剤としての炭酸カルシウム、苦土石灰、くん炭など、酸性調整剤としての過リン酸石灰、ピートモスなどが、仕様に応じて木質培土に添加されている。その他肥料成分や、様々な環境変化に対応するため、炭や、ベントナイト、ゼオライト等の軽量骨材が添加されていてもよい。
(木質培土の構造的特徴)
木質培土は、木材の繊維成分が、ほとんどそのまま残こる、細かな木屑状の木材砕片で構成されており、生育対象の植物に応じた形態に設定されている。具体的には、木材の繊維成分の解け具合が、仕様に応じて設定されている。繊維分が解けるほど、保水性や吸水性が高くなり易く、木材組織が残るほど、透水性(水はけ)が高くなり易い。
原料となる木材を砕く方法としては、例えば、回転鋸やカッターミルなどの切削粉砕機によって木材を細かく切断する方法(切削粉砕)、ハンマーミルやピンミルなどの衝撃粉砕機によって木材を衝撃で砕く方法(衝撃粉砕)、エクストルーダーやボールミルなどの摩砕粉砕機によって木材を磨り潰す方法(摩砕粉砕)がある。これらの中では、摩砕粉砕が最も繊維分が解け易いため、摩砕粉砕によって木材を砕くことで保水性や吸水性を高くできる。
木材の繊維分を細かく分離できる公知の装置として、例えば、ディスクリファイナーがある。しかし、ディスクリファイナーは、その装置自体が大きいうえに、蒸煮設備も必要になるなど、設備が大型化する。そのため、木質培土の製造設備としては、実用上、ディスクリファイナーは過剰であり、その採用は困難である。更に、その粉砕物は、高度に繊維化されるため、過剰吸水や空気層の不足を招き、植物の生育に適しているとは言えない問題もある。
それに対し、特許文献3の、2軸スクリュー押出し機のようなエクストルーダーは、小型で比較的構造が簡素で扱い易いうえに、粉砕物を、他の粉砕機には認められない、植物の生育に適した特異な構造にできるため、木質培土の製造設備に適している。
図1に、各方法で形成された木材砕片を示す。(a)は、ハンマーミルによって形成された木材砕片であり、(b)は、カッターミルによって形成された木材砕片である。そして、(c)が、エクストルーダーによって形成された木材砕片である。
カッターミルによって形成された木材砕片は、アスペクト比(縦横の大きさの比率)が低く、塊状ないし粒状の形態をしており、繊維束がそのまま残り、ほとんど繊維化はしていない。一方、ハンマーミルによって形成された木材砕片は、カッターミルの場合よりも、アスペクト比が高くなって繊維化が見られるものの、その形態は、塊状ないし粒状の形態の域を出るものではない。
それに対し、エクストルーダーによって形成された木材砕片は、繊維束が解かれて形成された多数の糸状繊維からなる形態(繊維状形態)や、繊維束が解け切れずに残る、小さな木片のような形態(粒状形態)などが認められ、これら形態が適度に混然一体(お互いの区別がつかないほど一体になった状態)となった、アスペクト比の高い複雑な形態をしている。従って、保水性に有効な繊維状形態と、透水性に有効な粒状形態の両方を含むため、エクストルーダーで得られる木材砕片は、保水性及び透水性の双方に有効な構造となっている。なお、エクストルーダーには、モリマシナリー株式会社製のMORI−LEHAMANNエクストルーダー(型式B90)を用いた。
ところが、エクストルーダーで得られる木材砕片は、実際は、その形態が粗いために、木質培土としては、透水性は良いが、保水性が悪いことが判明した。図2に、その三相分布の測定結果を示す。エクストルーダーで得られる木材砕片の液相(保水性の指標となる)は、約60%であった。
なお、培土は、固相(すなわち、培土の固体部分)、液相(すなわち、培土に保持される水)、及び気相(すなわち、培土に含まれる空気)で構成されており、これら3相の分布が三相分布である。三相分布の測定は、公知の三相分布測定器による。
また、エクストルーダーで得られる木材砕片は、そのサイズや形態のばらつきが大きいため、透水性も不安定になり易い。サイズの大きな粒状形態の木材砕片があると、栽培時に、播種した種が大きな木材砕片の間に落ち込んで塞がれてしまい、発芽が不揃いになるという問題もある。更に、繊維状形態の木材砕片と粒子状形態の木材砕片とが絡まって、大きな塊状になり易く、培土としては扱い難いという問題もある。
従って、エクストルーダーのみで粉砕した木材砕片は、改善の余地があったため、本発明者らが鋭意検討した。その結果、本発明者らは、エクストルーダーで粉砕した木材砕片を、カッターミルで粉砕しても、繊維状形態と粒状形態とが適度に混然一体となった特異な構造を壊すことなく、微細化できることを見出し、均質で微細な特異な構造を有する木材砕片を開発した。
それにより、この木質培土を構成している木材砕片は、繊維状の形態と粒状の形態とが適度に混然一体となった構造を有するだけでなく、例えば、1mm〜10mmの各メッシュを通過するような、微細でサイズが均一化された状態となっている。
エクストルーダーのスクリューと、スクリューを収容する軸孔との間の隙間(木材が通る空間)を狭めることで、エクストルーダーで得られる粉砕物のサイズを小さくすることは可能である。ところが、その場合、繊維化が進んで粒状形態が減少するため、繊維状形態と粒状形態とが適度に混然一体となった構造が損なわれる。
また、ディスクリファイナーで微細に粉砕した木材砕片と、カッターミルで微細に粉砕した木材砕片とを混合することも可能である。しかし、その場合も、それぞれの木材砕片の構造は、繊維状形態と粒子状形態とに独立しているため、繊維状形態と粒状形態とが混然一体となった構造とは本質的に異なり、同じような均質性は得られない。
(木質培土の成分的特徴)
硫酸鉄は、タンニンとの反応性が高いうえに、木材砕片が含有するタンニンに対して不足する量が添加されるため、木材砕片に残存しないか残存しても微量である。それに対し、クエン酸鉄アンモニウムは、木材砕片が含有するタンニンに対して過剰量が添加されるため、木材砕片には、クエン酸鉄アンモニウムが残存している。その結果、木材砕片は、クエン酸鉄アンモニウムを含有するものとなっている(すなわち、木材砕片からクエン酸鉄アンモニウムを検出できる)。
同様に、界面活性剤やpH調整剤も添加されているため、木材砕片は、これらも含有するものとなっている。
木質培土は、このような木材砕片のみで構成された状態、例えば、木材砕片を袋詰め等して提供することができる。また、木質培土は、その他の植物の生育に有用な成分、例えば、肥料や炭などを木材砕片に適量混合した状態で提供することもできる。
<木質培土の製造方法>
木質培土は、針葉樹の木材(端材)を砕いて木材砕片を形成する工程(第1工程)、得られた木材砕片を溶液で処理する工程(第2工程)を経て製造される。堆肥化されていない木材を原料にして、工業的に製造できるので、短時間で量産できる。
第1工程では、端材をエクストルーダーで粗粉砕する前段処理と、カッターミルで細粉砕する後段処理とが行われる。エクストルーダーは、例えば、特許文献3のような2軸の粉砕機が利用できる。カッターミルは、様々な型式があるが、例えば、株式会社三力製作所社製のSF−4が利用できる。
最初に、端材をエクストルーダーで粉砕し、そうして得られる木材砕片を、カッターミルで更に粉砕する。別々に粉砕してもよいが、同時に連続して粉砕するのが効率の観点からは好ましい。
カッターミルには、通常、細粉砕した木材砕片を分級して排出するために、所定サイズの細孔群が形成されたスクリーンが取り換え可能な状態で備えられている。木質培土の製造には、そのメッシュサイズを、1mm〜20mmの範囲に設定するのが好ましい。こうすることにより、20mm以下のメッシュを通過する好適な大きさの木材砕片が得られる。20mmメッシュを通過しない大きな木材砕片は、根の延び先を塞いでその生長を阻害し易いし、そのような大きな木材砕片を含むと、粒度分布がばらついて扱い難い。20mm以下のメッシュを通過する大きさに調整することで、適切な粒度分布が得られ、適度な保水性や透水性を調整することができる。一方、3mmよりも小さな粉砕物は、メッシュを通し大きさを揃える時にメッシュを通過しにくく、著しく生産効率を落とすため、好ましくは、3mm以上のメッシュを通過するものを作るのが生産効率がよい。
第2工程では、木材砕片に含まれるタンニンの不活性化や、品質の向上を目的とした改質処理が行われる。具体的には、硫酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、界面活性剤、pH調整剤等の各々の所定量を、木材砕片に作用させる処理が行われる。
硫酸鉄は、タンニンとの反応性が高いため、その不活性化には有効であるが、過剰に添加すると、植物の生育阻害を引き起こす。そのため、植物の生育阻害が起きない量として、木材砕片の絶乾重量に対して0.2重量%以下の硫酸鉄を木材砕片に作用させる。それにより、硫酸鉄の全量が木材砕片のタンニンと反応して、タンニンを不活性化する。結果的に、木質培土には、未反応の硫酸鉄は残存しないか、残存しても微量である(植物の生育阻害は生じない)。
一方、その量の硫酸鉄では、木材砕片が含有するタンニンの量に対して不足する。そのため、残存したとしても植物の生育阻害を引き起こさないクエン酸鉄アンモニウムを、残りのタンニンの不活性化に十分な量として、木材砕片の絶乾重量に対して0.5重量%以下の範囲で作用させる。そうすることで、効果的にタンニンを不活性化でき、植物の生育阻害を防ぐことができる。
また、硫酸鉄やクエン酸鉄アンモニウムは、水溶液にして木材砕片に作用させるのが一般的であるが、その際、硫酸鉄のみであると、鉄の酸化によって沈殿が生じ易いため、濃度が安定しないという問題がある。それに対し、硫酸鉄の水溶液にクエン酸鉄アンモニウムが加わると、クエン酸の還元効果によって酸化が防止されるため、沈殿が生じ難くなり、硫酸鉄の濃度が安定する利点もある。
また、界面活性剤やpH調整剤の各々の所定量を、木材砕片に作用させる処理が行われる。それにより、生育対象の植物により適した状態に改質でき、植物の生育を促進できる。
第2工程では、改質液を溜めた水槽に木材砕片を浸漬することによって各成分を木材砕片に作用させてもよいが、効率的に量産できるように、改質液を噴霧する処理を行うのが好ましい。図3A及び図3Bに、その一例を示す。
木材砕片に対して各成分を所定量作用させればよいので、図3Aに示すように、所定量の木材砕片1を撹拌機2に投入し、木材砕片1を撹拌しながら、各成分の含量を調整した改質液をスプレー3で所定量噴霧することにより、改質処理を行うことができる(バッチ式)。この方法によれば、各成分を、短時間で多量の木材砕片1に対して均一に作用させることができる。
また、図3Bに示すように、フィーダー4から一定量で供給される木材砕片1を、ベルトコンベア5で搬送し、各成分の含量を調整した改質液を、スプレー3で、ベルトコンベア5で搬送される木材砕片1に向けて所定量噴霧する。そうすることによっても、木材砕片1の改質処理を均一に行うことができる。この方法によれば、連続的に改質処理できるので、より量産化が実現できる。なお、改質液の噴霧はまとめて1度に行ってもよい。また、改質液の噴霧後または噴霧中に攪拌しながら均一になるようにしてもよい。
このように、改質液の噴霧による方法によれば、短時間で均一に各成分を木材砕片に作用させることができる。改質液も必要十分量で足りるため、極めて効率的である。噴霧時に、改質液を加温すれば(例えば、50℃以上)、水分の除去を促進できるので、より効率的に処理できる。
<エクストルーダーによる木材粉砕物の微細化の検討>
エクストルーダーによる木材粉砕物の微細化について検討した内容を説明する。図1の(c)及び図2に示した、エクストルーダーの粉砕物を、スクリーンのメッシュサイズを2mm、3mm、及び4mmに設定し、カッターミル(SF−4)で細粉砕した。そうして、粉砕物が各スクリーンを通過することにより、分級して排出された木材砕片を得た。これら木材砕片について、三相分布を測定した。
図4に、これらの形態を示す。(a)が、メッシュサイズが2mmの木材砕片であり、(b)が、メッシュサイズが3mmの木材砕片であり、(c)が、メッシュサイズが4mmの木材砕片である。
いずれの木材砕片も、繊維状形態と粒状形態とが適度に混然一体となった特異な構造を維持していることが判る。そして、そのサイズはメッシュサイズに応じた大きさに、各々分級されている。
従って、端材をエクストルーダーで粉砕し、そうして得られる木材砕片を、スクリーンのメッシュサイズを1mm〜20mmの範囲で適宜選択しながら、カッターミルで更に粉砕することにより、20mm以下のメッシュを通過する、繊維状形態と粒状形態とが適度に混然一体となった特異な構造を有する、均質で微細な木材砕片を安定して得ることができる。
図5に、これら木材砕片の三相分布の測定結果を示す。(a)が、メッシュサイズが2mmの木材砕片であり、(b)が、メッシュサイズが3mmの木材砕片であり、(c)が、メッシュサイズが4mmの木材砕片である。
いずれの木材砕片も、液相は70%以上となり、エクストルーダーで得られた木材砕片の液相の約60%から大幅に増加した。従って、保水性が向上し、良好な品質の木質培土が得られることが判った。
均質化、微細化、及び保水性の向上は、タンニンの不活性化にも有利である。すなわち、鉄塩の水溶液を、木材砕片に、均一に分布させ易くなるため、必要十分な鉄塩でタンニンを効率的に不活性化できる。特に、鉄塩の水溶液を噴霧する場合に効果的である。
<タンニンの不活性化の検討>
次に、タンニンの不活性化について検討した内容を説明する。
(比較試験1)
硫酸鉄とクエン酸鉄アンモニウムの植物の生育への影響を調べた。試験では、電気伝導率(EC)が同一値(略0.5μS/cm)となるように調整した硫酸鉄及びクエン酸鉄アンモニウムの各水溶液を作製し、個別のシャーレに敷いた濾紙に、各水溶液を添加した。各濾紙に、12粒程度の小松菜の種を播種した後、暗条件下で7日程度育苗を行った。
図6に、その結果を示す。硫酸鉄では、発芽不良が認められたが、クエン酸鉄アンモニウムでは、発芽不良は認められなかった。この結果より、クエン酸鉄アンモニウムは、それ自体の存在によって植物の生育阻害を生じる可能性は低いのに対し、硫酸鉄は、それ自体の存在によって植物の生育阻害を生じることが判明した。
(比較試験2)
タンニンの存在下での、硫酸鉄とクエン酸鉄アンモニウムの植物の生育への影響を調べた。試験では、125ppm、500ppmの各濃度で硫酸鉄及びクエン酸鉄アンモニウムの各水溶液を作製し、これらに400ppmのタンニン酸を加えて、比較試験1と同様の試験を行い、育苗後での根の発育状態を比較した。
図7に、その結果を示す。同図中、(a)は、ブランクの試験結果である(タンニン酸400ppmのみ)。(b1)は、タンニン酸400ppm+硫酸鉄125ppmでの試験結果であり、(b2)は、タンニン酸400ppm+硫酸鉄500ppmでの試験結果である。(c1)は、タンニン酸400ppm+クエン酸鉄アンモニウム125ppmでの試験結果であり、(c2)は、タンニン酸400ppm+クエン酸鉄アンモニウム500ppmでの試験結果である。
図7の(a)より、タンニン酸のみの存在下では、根毛がほとんど認められず、生育が阻害されていることが判る(200ppm程度の濃度でも同様の結果であることは確認済み)。それに対し、図7の(b1)や(c1)より、400ppmのタンニン酸に対して125ppmの濃度で各鉄塩を添加した試験区では、根毛が認められ、タンニン酸による生育阻害が抑制されていることが判る。すなわち、400ppmのタンニン酸に対しては、125ppm程度の鉄塩を添加することで、タンニンによる植物の生育阻害が防止できる。
一方、図7の(b2)より、400ppmのタンニン酸に対して過量の500ppmで硫酸鉄を添加した試験区では、根毛がほとんど認められなかったのに対し、図7の(c2)より、400ppmのタンニン酸に対して過量の500ppmでクエン酸鉄アンモニウムを添加した試験区では、根毛が認められた。すなわち、硫酸鉄には濃度障害が認められ、その過剰な添加は、植物の生育阻害を引き起こすのに対し、クエン酸鉄アンモニウムには濃度障害は認められず、過剰に添加しても植物の生育阻害を引き起こす可能性は低いことが判った。
(比較試験3)
改質液の噴霧による効果について調べた。試験では、木材砕片の絶乾重量に対する重量%別(0.1、0.3、0.5)で、硫酸鉄及びクエン酸鉄アンモニウムの各改質液を作製し、これらを木材砕片に噴霧し、ポリフェノール量の変化を比較した。なお、タンニンの量については、フォーリン・チオカルト(Folin-Ciocalteu)法を用いたポリフェノール量の測定により行った。
図8に、その結果を示す。鉄塩の種類、濃度による大きな違いは認められず、いずれの試験区でも、ブランク(無処理)と比べてポリフェノール量が低下した。従って、鉄塩を含む改質溶液を木材砕片に噴霧することにより、タンニンを不活性化できることが判明した。
(比較試験4)
硫酸鉄とクエン酸鉄アンモニウムとの併用による効果について調べた。試験では、70℃で3日間乾燥したスギチップ(徳島産)を、カッターミル(スクリーン径2mm)で粉砕して木材砕片を作製した。この木材砕片に、その絶乾重量に対して0.5重量%のクエン酸鉄アンモニウムと、濃度が異なる硫酸鉄とを含有する改質液を噴霧し、硫酸鉄の噴霧含量が異なる木質培土を作製した。これら木質培土を用いて小松菜の育苗試験を行い、播種から35日後の収穫量を比較した。
図9に、その試験結果を示す。0.5重量%のクエン酸鉄アンモニウムのみの試験区を含め、木材砕片の絶乾重量に対して0.2重量%以下の硫酸鉄が併存する試験区では、高い収量が得られたが、木材砕片の絶乾重量に対して0.2重量%を超える硫酸鉄が併存する試験区では、収量の低下が認められた。
従って、木材砕片の絶乾重量に対し、少なくとも0.5重量%以下のクエン酸鉄アンモニウムを木材砕片に作用させることで、タンニンによる生育阻害を抑制して、植物を良好に生育できる木質培土を得ることができる。また、木材砕片の絶乾重量に対し、0.2重量%以下の硫酸鉄を、十分量のクエン酸鉄アンモニウムと併用して木材砕片に作用させることによっても、タンニンによる生育阻害を抑制して、植物を良好に生育できる木質培土を得ることができる。
(比較試験5)
界面活性剤の添加による効果について調べた。試験では、比較試験4と同様に木材砕片を作製し、その木材砕片に、クエン酸鉄アンモニウムのみからなる改質液を添加した木質培土の2試料(単独区)と、硫酸鉄とクエン酸鉄アンモニウムを併用した改質液を添加した木質培土の2試料(併用区)とを作製した。各木質培土の一方の試料の改質液には、界面活性剤(サイマトEZ:株式会社トモグリーンケミカル製)を適量添加した。作製した各試料を用いて、同じ条件の下で小松菜の育苗試験を行った。
図10に、その試験結果を示す。単独区及び併用区のいずれの試料においても、界面活性剤を添加した方が収量が増加し、界面活性剤の添加が、植物の生育に有効であることが判った。
なお、本発明にかかる製造方法は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。例えば、エクストルーダーは、2軸に限らず1軸や3軸以上であってもよい。
1 木材砕片
2 攪拌機
3 スプレー
4 フィーダー
5 ベルトコンベア

Claims (6)

  1. 木質培土の製造方法であって、
    針葉樹の木材を砕いて木材砕片を形成する第1工程を含み、
    前記第1工程で、前記木材をエクストルーダーで粗粉砕する前段処理と、カッターミルで細粉砕する後段処理とが行われる製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法において、
    細粉砕した前記木材砕片を分級して排出するために前記カッターミルに備えられたスクリーンのメッシュサイズが、1mm〜20mmの範囲に設定されている製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の製造方法において、
    前記木材砕片を溶液で処理する第2工程、を更に含み、
    前記第2工程が、前記木材砕片の絶乾重量に対して0.5重量%以下のクエン酸鉄アンモニウムを前記木材砕片に作用させる第1の改質処理を含む木質培土の製造方法。
  4. 請求項3に記載の製造方法において、
    前記第2工程が、前記木材砕片の絶乾重量に対して0.2重量%以下の硫酸鉄を前記木材砕片に作用させる第2の改質処理を含む木質培土の製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法において、
    前記第2工程が、前記木材砕片に界面活性剤を作用させる第3の改質処理を含む木質培土の製造方法。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の製造方法において、
    前記第1及び第2の各改質処理が、前記クエン酸鉄アンモニウム及び前記硫酸鉄を含有する溶液を前記木材砕片に噴霧することによって行われる木質培土の製造方法。
JP2017012735A 2017-01-27 2017-01-27 木質培土の製造方法 Active JP6469143B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012735A JP6469143B2 (ja) 2017-01-27 2017-01-27 木質培土の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012735A JP6469143B2 (ja) 2017-01-27 2017-01-27 木質培土の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018117590A JP2018117590A (ja) 2018-08-02
JP6469143B2 true JP6469143B2 (ja) 2019-02-13

Family

ID=63044147

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017012735A Active JP6469143B2 (ja) 2017-01-27 2017-01-27 木質培土の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6469143B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7123324B2 (ja) * 2019-01-29 2022-08-23 一般社団法人Sofix農業推進機構 新規有機土壌、その製造方法及びそれを用いた植物の栽培方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5301460A (en) * 1991-04-12 1994-04-12 Corbitt H C Mulch product
JPH0741A (ja) * 1993-06-18 1995-01-06 Takeda Engei Kk 親水性培土、土壌改良方法、並びに親水性培土の使用方法
JP2000023560A (ja) * 1998-04-24 2000-01-25 Kureatera:Kk 培土改質剤およびそれにより改質された改質培土
JP2003000079A (ja) * 2001-06-22 2003-01-07 Takashi Ishikawa 高速分解発酵物又はマルチング材及びその製造方法と使用方法
JP4145516B2 (ja) * 2001-10-04 2008-09-03 達也 梶栗 緑化用吹き付け基盤材の製造方法
JP2003226588A (ja) * 2002-02-05 2003-08-12 Kawatetsu Techno Res Corp 田圃用鉄材
JP5318707B2 (ja) * 2009-08-25 2013-10-16 秋田石油備蓄株式会社 土壌改良材及び植物用培養土

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018117590A (ja) 2018-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8024890B2 (en) Compressed coconut coir pith granules and methods for the production and use thereof
US20070186463A1 (en) Blended mulch products for spray application to a surface
KR20050083878A (ko) 팜 폐기물의 처리 방법
KR20090128805A (ko) 친환경 생분해성 시트 및 이의 제조 방법
JP6469142B2 (ja) 木質培土及びその製造方法
US20140360095A1 (en) Method for production of casing for cultivating mushrooms and/or plants
AU2019204665A1 (en) Plant growing material
JP2010076944A (ja) メタン発酵液からなる固形肥料およびその製造方法
JP6469143B2 (ja) 木質培土の製造方法
JP6426311B1 (ja) 法面緑化工事用緑化基盤材の製造方法
JP4395661B2 (ja) 植物栽培用培地とその製造方法
JP6506320B2 (ja) 植物育成用マット及びその製造方法
AU2010202667A1 (en) Soil enhancement materials
JP2018201364A (ja) 木質培土及びその製造方法
JP6556970B1 (ja) 木質培土および培土
JP6503124B1 (ja) 木質材料の改質薬液、木質培土、および木質培土の製造方法
Neumaier et al. Peat substitutes in growing media-Options and limitations
US20060107590A1 (en) Plant substrate, method of making same, and use thereof
JP6568633B1 (ja) 農地改善手法
JP5013558B2 (ja) 樹皮繊維培土の製造方法及び樹皮繊維培土
JP2003092925A (ja) 植物生育基盤材及びそれを使用する吹付け緑化工法
JPH11246292A (ja) 堆肥の製法及び堆肥並びに培土
JP2005052099A (ja) 農業用培地及び該培地を用いた作物の栽培方法
JP7123324B2 (ja) 新規有機土壌、その製造方法及びそれを用いた植物の栽培方法
FR3024640A1 (fr) Substrat de culture pour plantes

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181128

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20181206

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20181210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6469143

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250