JP2003000079A - 高速分解発酵物又はマルチング材及びその製造方法と使用方法 - Google Patents

高速分解発酵物又はマルチング材及びその製造方法と使用方法

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JP2003000079A
JP2003000079A JP2001228696A JP2001228696A JP2003000079A JP 2003000079 A JP2003000079 A JP 2003000079A JP 2001228696 A JP2001228696 A JP 2001228696A JP 2001228696 A JP2001228696 A JP 2001228696A JP 2003000079 A JP2003000079 A JP 2003000079A
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mulching
fermented
fast
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mulching material
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Takashi Ishikawa
俊 石川
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】草木類の廃棄物を利用した、雑草の成長を阻害
する目的の従来のマルチング材は雑草等の種子が含まれ
ているため、かえって雑草の繁殖を促す結果になること
があり、植物の生育に障害を与えていた。製造コストを
削減しながらも、高品質なマルチング材や土壌改良材等
として再生利用する。 【解決手段】原料となる草木類を破砕する行程で加熱す
ることにより、草木類に混在する雑草の種子を不活性化
させ、また、食物オイル、除草剤、肥料、土壌改良材な
どを添加する。また、このマルチング材をシート状に成
形して利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の高速分解発酵物又は
マルチング材及びその製造方法は、特に草木類の廃棄物
のリサイクルに貢献するものである。
【0002】
【従来の技術】全国各地で実施されている緑化推進に比
例する形で、剪定枝や雑草などの草木類の廃棄物は増加
している。これら草木類の廃棄物の殆どは焼却処分され
ているが、一部土壌改良材や堆肥や肥料として利用され
ている。発酵分解過程を経ない草木類のリサイクル方法
として、マルチング材と言われる雑草防止材への活用が
試みられるようになった。このマルチング材とは、単に
一軸もしくは二軸等の破砕機やタブグラインダー等の破
砕機より破砕されたものを言う場合が多い。このマルチ
ング材は、雑草を防止する目的で地上に散布することに
より、地上の雑草に日光があたることを防ぐことで雑草
の生育を阻害するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マルチング材の場合、原料となる草木類に雑草などの種
が含まれていることがあり、結果的に雑草の繁殖を促す
結果となる場合も少なくない。その他、燃えやすい、飛
散しやすい、窒素飢餓が発生するなどの課題がある。草
木類の廃棄物は土壌改良材や堆肥や肥料としてリサイク
ルされていく場合、リサイクルに要する時間が半年から
3年程度必要とされるため広大な面積が必要となる。ま
た、その需要期は春と秋の2回に集中され、半年分をス
トックしておく必要がある。草木類自体には肥料要素は
微量しか含まれておらず、肥料等の原料としての需要
は、停滞している。電気式あるいは機械式の発酵分解処
理機を用いてリサイクルする場合、その処理機が高価で
あり、且つ電気エネルギーや動力エネルギー等を用いる
のでランニングコストがかかる。それらのコストがリサ
イクル品に付加されることとなり、結果的にリサイクル
品が高額となってしまい市場では受け入れられていない
のが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の高速分解発酵物
又はマルチング材及びその製造方法と使用方法では、原
料となる草木類を破砕若しくは粉砕する工程で加熱する
ことにより、該草木類の中に混在する雑草の種子が不活
性化されていることを特徴とする高速分解発酵物又はマ
ルチング材の製造方法を発明の基幹としながら、草木類
の持つ固有の特性を活用し、また所定のものを添加する
ことにより従来の高速分解発酵物又はマルチング材には
ない新しい機能や効果を付加していくものである。また
従来の高速分解発酵物又はマルチング材の場合に、所望
のものを添加したり所望の形状としたりすることによ
り、高速分解発酵物又はマルチング材の効果効用を拡大
し、より一層のリサイクルの普及発展に貢献する。
【0005】
【発明の実施の形態】原料となる草木類を破砕若しくは
粉砕する工程時において、60℃以上で3秒間以上加熱
することにより該草木類の中に混在する雑草の種子が不
活性化することができる。加熱する方法の一例として回
転圧縮粉砕機を利用があげられる。回転圧縮粉砕時にお
ける粉砕物の温度は、60〜80℃以上で3秒間になる
ことを確認した。回転圧縮粉砕機の一例として、ペレッ
ト製造機やエクストルーダー等があげられるが、同様な
機構をもつ機械であれば構わない。回転圧縮粉砕機によ
り加熱と粉砕が同時に実施できることを確認した。次の
2点による起因により従来の分解発酵方法から高速分解
発酵が可能となる。まず、回転圧縮粉砕機の回転トルク
としては50〜500kgm程度にすることにより、
0.1〜10mm程度の大きさの粉砕物を得て、摩擦熱
による温度上昇を利用する。この温度により混入してい
る雑草等の種子は不活性化され発芽できない種子となる
ととに、破砕物の大きさが0.1〜10mm程度になる
ため、通常の一次破砕物の大きさ1〜50mm以上の場
合に比較して、発酵分解に要する時間が10〜30%程
度に短縮することができる。これは破砕もしくは粉砕物
の大きさに分解発酵所要時間が反比例することを発見し
たことによる。次に、回転圧縮粉砕機から排出された時
点での粉砕物の温度は、30〜50℃程度である。これ
を高さ60〜200cm程度に体積し、分解発酵を開始
する。従来の分解発酵の場合その開始温度は常温程度に
なるが、本発明による開始温度は季節にもよるが常温か
ら10〜20℃以上高い温度となる。常温から10〜2
0℃分解発酵物の温度が上昇する時間は、3〜24時間
程度かかるのでこの時間が短縮できる。
【0006】回転圧縮粉砕時における粉砕物の温度が上
昇しない場合は、オイルを原料となる草木類の全体量の
3〜7%程度添加することが好ましい。このオイルの添
加により温度上昇を助長することができる。使用する油
分としては、食用油等が好ましい。食用油は使用済みの
廃棄油でも構わなく、これにより廃棄油のリサイクルに
も貢献できる。
【0007】草木類類を所定の方法により任意の形状に
成型し、高速分解発酵物又はマルチング材を得る。所定
の方法の一例としてペレット製造機やエクストルーダー
等の回転圧縮粉砕機を用いることにより、加熱と成型が
同時に実施できる。成形物の形状は円柱形がもしくは楕
円形や球形が好ましい。成形物の直径は、5〜30mm
程度が好ましい。ペレット製造機やエクストルーダー等
の回転圧縮粉砕機により製造された成形物は、大きさに
バラツキがあるため、メッシュ加工された回転ドラム等
による選別機等により所定の大きさに揃えても良い。所
定の大きさ以下のものは再度ペレット製造機やエクスト
ルーダー等の回転圧縮粉砕機に戻し、所望の大きさにな
るまでこれを繰り返す。球形の成形物を得たい場合に
は、成形物を回転ドラム式の球形成形機等を用いればよ
い。所定の大きさに揃えられた成形物は、袋詰めされま
たはバラの状態で出荷されることになる。
【0008】草木類の中には、古来から漢方薬に使用さ
れ薬効が確認されているものも含まれている。薬効の
内、特に防虫防菌効果については、アルカノイド、フラ
ボノイド、テルペノイド、アントラキノン、芥子油配糖
体、青酸配糖体、含硫黄化合物、酸アミド型化合物等の
植物が体内に持っている病気や害虫の被害を抑制する物
質は有効である。これらの物質を含む草木類の一例とし
ては、アサガオ、アセビ、イチョウ、カシ、キハダ、キ
ュウリ、キンレンカ、クスノキ、クズ、クマザサ、クロ
ーバー、ゲッケイジュ、コショウ、ゴマ、ショウガ、ジ
ャガイモ、スイカ、セージ、セリ、センダン、ソバ、タ
バコ、タマネギ、ダイオウ、ダイズ、チャ、チャイブ、
ツバキ、トウガラシ、トウモロコシ、トリカブト、ドク
ダミ、ナンテン、ニガヨモギ、ニラ、ニンニク、ハコ
ベ、ヒジキ、フトイ、ホンダワラ、マツ、マリーゴール
ド、ミカン、モモ、ヨモギ、ローマンカモミール、ワカ
メ、ワケギ、ワタ等があげられる。
【0009】原料として、草木類のほかにパルプ等や繊
維質材料が利用できる。使用できる原料としてのパルプ
の一例としては、紙、古紙、ダンボール等が挙げられ
る。また繊維の一例としては、綿、麻、レーヨン、化学
繊維などが挙げられる。これらの素材を利用すれば、多
分野で一層のリサイクルが進展する。パルプ等や繊維質
材料は、マルチング材を製造する原料に添加することも
できるし、成型されたマルチング材に添加に添加するこ
とも可能である。このパルプの利用により降雨または散
水等により水分が供給された場合、そのパルプ成分が一
時的に溶解する。この後水分が蒸散するにつれてパルプ
成分が皮膜効果を発生させ、そのことにより一層の遮光
効果の向上が確認される。これにより雑草の抑制に繋が
るものである。
【0010】高速分解発酵物又はマルチング材を製造す
る原料に除草剤を添加することも可能である。この場合
使用する除草剤としては、固形の粒状タイプの除草剤が
好ましい。これにより除草剤による除草と高速分解発酵
物又はマルチングによる雑草防止が同時に実施できる。
【0011】高速分解発酵物又はマルチング材を製造す
る原料に肥料要素若しくは土壌改良剤を添加することも
可能である。肥料要素とは植物に必要とされる栄養素と
し、代表的なものとして窒素、燐酸、カリを代表的なも
のとする。その他農業分野にて日常的に使われるものを
始め、微量要素たるミネラルも含めたものとする。ま
た、農業用微生物資材を用いた分解発酵材も肥料要素と
して考えるものである。土壌改良材とは、土壌における
排水性や保水性等の物理的な改善や、phなどの化学的
な改善が実施できるものを称し、一例としては麦飯石、
フッ石、ゼオライト、キトサン、おから、ピートモス、
パーライト、炭、みみずの糞、こうもりの糞、竹、セラ
ミック、苦土、石灰、珪素などがあげられる。
【0012】特に高速分解発酵物又はマルチング材に添
加する肥料要素が窒素であることが好ましい。草木類の
C/N比は50〜150以上であり窒素分が少なく逆に
炭素分が多いという特徴を有する。良好な発酵を促すた
めには添加する窒素量は、C/N比を15〜30程度に
なるように添加することが望ましい。窒素分の一例とし
てとしては、鶏糞や米ぬかやおから、尿素や石灰窒素や
硫安や硝酸アンモニュウムなどが挙げられる。この場
合、廃棄物となっている窒素含有物の有効利用により、
一層の廃棄物のリサイクルに貢献できる。
【0013】高速分解発酵物又はマルチング材を散布し
ようとする場所が斜面等の場合、高速分解発酵物又はマ
ルチング材の形状が粒状もしくは楕円形や球形の場合、
所定の場所に固定しない場合がある。このような場合に
は、所望のシートに高速分解発酵物又はマルチング材を
接着もしくは圧着により固定し、そのシートを所定の場
所に敷くことが望ましい。シートの一例としては、不織
布、フェルト、ビニールシート、ゴムシートなどがあげ
られる。また、作業の効率を高めるために高速分解発酵
物又はマルチング材を所望の袋に入れて、袋のまま土表
に敷き詰めることも有効である。これにより高速分解発
酵物またはマルチング材を散布後一定の厚さに揃える手
間が省けるとともに、袋により斜面等においてもその固
定を促進し、かつ袋による雑草等の遮光効果も期待でき
る。この場合袋の材質は自然分解するような綿や麻等が
好ましいが、ナイロン等のものでもかまわず、所望の材
質もので構わない。
【実施例】
【0014】以下、課題を解決さるためのマルチング材
及びその製造方法の一実施例を図面に基づき説明する。
【0015】全体的な工程を図1に示す。まず素材とし
ての草木類等1(剪定枝や草木や木材系廃棄物など)が
搬入され所定の置き場2に置かれる。次に一次破砕機3
により、破砕され一次破砕物4となる。一次破砕物4の
大きさは、1〜50mm以上の大きさである。その後一
次破砕物4から異物等5(金属や石、土砂、ビニールや
ナイロン等の草木類以外のもの)をベルトコンベア6に
設置された磁選機7や風力利用分別機8等の異物除去装
置により除去する。一次破砕物は、必要に応じ二次破砕
機により更に細かくされても構わない。
【0016】従来のマルチング材とは、一次破砕物4を
言う。地上に散布された一次破砕物4は、その場にて発
酵分解が徐々に行われる。発酵分解には炭素量に応じた
窒素量が必要となる。一次破砕物4の場合には、重量比
で1〜5%の窒素分が必要となるが、一次破砕物4の場
合は、0.01〜0.3%程度の窒素分しか含まれてお
らず、不足する窒素分を散布した下の土中から吸収する
ことにより発酵分解が実施される。この為、一次破砕物
4が散布された場所が植樹帯や果樹園、菜園、茶園等の
場合、それらの植物の成長に必要な土中の窒素が一次破
砕物4の発酵分解に使われてしまうため生育不良とな
る。これがいわゆる窒素飢餓という症状である。
【0017】一次破砕物4に窒素9を添加し、混合物1
0を得る。添加する窒素量は、C/N比を15〜30程
度になるように添加することが望ましい。窒素分の一例
としてとしては、鶏糞や米ぬかやおから、尿素や石灰窒
素や硫安や硝酸アンモニュウムなどが挙げられる。この
場合、廃棄物となっている窒素含有物の有効利用によ
り、一層の廃棄物のリサイクルに貢献できるC/N比を
15〜50程度に調整できる量とする。高速な発酵分解
の場合は、C/N比を15〜30程度にする。
【0018】最高発酵温度が所望する温度に達しない場
合、例えば70℃程度に上がらない場合には、混合物1
0にオイルを全体量の3〜7%程度添加することが好ま
しい。使用するオイルとしては、食用油等が好ましい。
食用油は使用済みの廃棄油でも構わなく、これにより廃
棄油のリサイクルにも貢献できる。
【0019】混合物10に、肥料要素として燐酸やカリ
やミネラル等の所望の肥料要素を添加することも可能で
ある。また、素材としての草木類等1を防虫防菌効果が
あるものを選択した場合や草木類等1に防虫防菌効果が
あるものを混合または選択した場合には、混合物10に
はその効果をもつことができる。防虫防菌効果がある草
木履は、所望の肥料要素を添加する時に同時に添加して
も構わない。防虫防菌効果は、アルカノイド、フラボノ
イド、テルペノイド、アントラキノン、芥子油配糖体、
青酸配糖体、含硫黄化合物、酸アミド型化合物等であ
り、草木類が体内に持っている病気や害虫の被害を抑制
する物質により発生する。これらの物質を含む草木類の
一例としては、アサガオ、アセビ、イチョウ、カシ、キ
ハダ、キュウリ、キンレンカ、クスノキ、クズ、クマザ
サ、クローバー、ゲッケイジュ、コショウ、ゴマ、ショ
ウガ、ジャガイモ、スイカ、セージ、セリ、センダン、
ソバ、タバコ、タマネギ、ダイオウ、ダイズ、チャ、チ
ャイブ、ツバキ、トウガラシ、トウモロコシ、トリカブ
ト、ドクダミ、ナンテン、ニガヨモギ、ニラ、ニンニ
ク、ハコベ、ヒジキ、フトイ、ホンダワラ、マツ、マリ
ーゴールド、ミカン、モモ、ヨモギ、ローマンカモミー
ル、ワカメ、ワケギ、ワタ等があげられる。一例として
タマネギを例にとると、その主成分としてフラボノイ
ド、含硫黄化合物、製油が挙げられ、これらの効果とし
ては殺菌作用、害虫駆除作用が挙げられる。
【0020】混合物10を、回転圧縮粉砕機11により
粉砕する。回転圧縮粉砕機11の一例としては、ペレッ
ト製造機やエクストルーダー等があげられるが、同様な
機構をもつ機械であれば構わない。回転圧縮粉砕機11
の回転トルクとしては50〜500kgm程度にする。
これにより、0.1〜10mm程度の大きさの粉砕物1
2を得る。この回転圧縮粉砕機11による粉砕時に、回
転圧縮粉砕機11内の混合物10は摩擦熱により60〜
80℃の温度まで上昇する。この温度により混合物10
に混入している雑草等の種子は不活性化され発芽できな
い種子となる。
【0021】混合物10を、回転圧縮粉砕機11により
再度粉砕する。この2回目の圧縮粉砕加工により、成形
物13を得る。混合物10の状態や混合の方法により1
回目の圧縮粉砕加工で所望の形状に仕上がった場合は、
この2回目の回転圧縮粉砕加工は不要となる。成形物1
3は、円筒形もしくは球形や楕円形の形状が好ましい。
成形物13の直径は、5〜30mm程度が好ましい。成
形物13は、大きさにバラツキがあるため、メッシュ加
工された回転ドラム等による選別機14により所定の大
きさに揃える。所定の大きさ以下のものは再度回転圧縮
粉砕機11に戻し、所望の大きさになるまでこれを繰り
返す。球形の成形物13を得たい場合には、成形物13
を回転ドラム式の球形成形機等を用いればよい。成形物
13の形状を円筒形もしくは球形や楕円形にすることに
より、飛来してきた雑草の種子の発芽を順調に実施でき
ないようにすることができる。もし発芽しても簡単に手
で抜けるものである。雑草が生育するためには、光と温
度と水分が必要である。マルチング材により光を遮り、
その生育を防ぐ。雑草が何もないところでも、いずれ雑
草が生育するのは、何らかの要因たとえば飛来や動物等
に付着した種子の落下などにより、雑草の種子が持ち込
まれることから始まる。種子が発芽する条件には上記の
光と温度と水分が必要であることは当然であるが、発芽
率を高めるためには種子が土等により包まれるように密
着していることが要求される。言い換えれば本発明のよ
うな種子を包み込むように密着できない形状つまり円筒
形や球形や楕円形等の形状に加工された成形物13と雑
草の種子は、点接触もしくは面接触しかできず、良好な
条件の場合での発芽率と比較すると10〜30%以上発
芽率が低下する。また、たとえ発芽しても根は、成形物
13の隙間の空間に発達することになり、その隙間は空
気層が形成される逆に水分はないため根が順調に生育で
きない。たとえできたとしてもその根は固定されておら
ず、雑草を手で抜いた場合、簡単にその雑草の根までぬ
ける。所定の大きさに揃えられた成形物13は、袋詰め
されまたはバラの状態で出荷されることになる。
【0022】成形物13は、分解発酵をするためのC/
N比が調整された混合成型物とも言える。また、発酵分
解するには含水量も重要な要素であり、最適な含水率は
空気層を含めると35〜45%とされる。この発酵分解
に重要な要素を成形物13は、兼ね備えたものである。
つまり、成形物13は地表に雑草を防止する目的で散布
された後分解発酵をしていくととなり、植樹帯や菜園や
畑地や果樹園等などに成形物13を散布した場合、分解
発酵の過程で生成された肥料要素が供給されることとな
り、順調なる生育を助長させる効果もあることから、施
肥などの雑草管理以外の工程も不必要となり、緑化維持
も経費も時間も削減できることとなる。
【0021】この成形物13は、生ごみ処理機の基材と
しても用いることができる。生ごみ処理機の基材とは、
生ごみ処理機に最初の段階から投入されるものである。
その目的としては、生ごみを処理あるいは分解や発酵す
るための微生物の生育環境の提供、投入される生ごみの
水分調整などがあげられる。それぞれの生ごみ処理機
は、任意の微生物等を用いた基材やまたはおが粉のよう
な水分調整剤をその生ごみ処理機に使用することによ
り、分解処理能力の維持や向上があるとされているが、
それは初期段階において評価されるものである。一ヶ月
〜数ヶ月経過後には、それぞれの生ごみ処理機の中に生
育する微生物層は、試験観察の結果同一に近いものとな
る。これは、投入される生ごみに付着している微生物や
その地域に生息する微生物(土着微生物)の数が圧倒的
に多く、これらの微生物が初期以降時系列的に増殖しそ
の基材に定着するからである。本発明の成形物13の場
合、特別な微生物は供給されないがその代わり土着微生
物は空中もしくは草木類に付着して生ごみ処理機に供給
されることとなる。その原料の中心は廃棄物たる草木類
であるため、コストがほとんどかからず安定し安価に供
給できる価値は大きいものである。
【0022】本事例では、任意の処理場等に草木類等が
集積されて処理加工されることを前提にしているが、処
理加工を草木類等の発生場所で本事例の工程を実施する
ことも可能である。この場合には、必要となる装置類を
車両等に載せた移動式の装置を利用し、製造された成形
物13を散布すれば良い。なお、この実施例において
は、必要がなければ破砕を省略し、プレス加工及び切断
にて所望の大きさにすることが可能であり、窒素飢餓の
課題が発生しない用途として製造する場合には、窒素9
の添加を省略することも可能である。また、回転圧縮粉
砕機11を用いず、他の圧縮方法でも良く、草木類等の
他に紙等のパルプ原料から製造されたもの或いは排出さ
れたものも利用でき、所望の商品(構造)とすることが
できる。
【0023】
【発明の効果】本発明により、従来のマルチング材の場
合、原料となる草木類に雑草などの種が含まれているこ
とがあり、結果的に雑草の繁殖を促す結果となることを
防止し、また従来のマルチング材の場合に、所望のもの
を添加することにより、マルチング材の効果効用を拡大
し、より一層のリサイクルの普及発展に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】高速分解発酵物又はマルチング材の製造工程図
【図2】分解発酵時間比較グラフ
【図3】ペレット状の高速分解発酵物に雑草が生えた場
合の図
【符号の説明】
1 草木類 2 置き場 3 一次破砕機 4 一次破砕物 5 異物等 6 ベルトコンベア 7 磁選機 8 風力利用分別機 9 窒素 10 混合物 11 回転圧縮粉砕機 12 粉砕物 13 成形物 14 選別機
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 3/00 B09B 3/00 301Z 4H061 301 C05F 11/00 ZAB B02C 18/30 Z C05F 11/00 B09B 3/00 ZABZ // B02C 18/30 303Z Fターム(参考) 2B024 AA10 DB04 DB10 DC10 2B121 AA19 CC05 EA24 FA12 4D004 AA02 AA12 BA10 CA04 CA08 CA09 CA14 CA22 CB13 CC15 4D065 CA18 CB10 CC01 DD04 DD20 EA05 EB20 4D067 DD02 DD06 GA20 4H061 AA02 BB01 EE64 GG13 GG18 GG48

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料となる草木類を破砕若しくは粉砕す
    る工程で加熱することにより、該草木類の中に混在する
    雑草の種子が不活性化されていることを特徴とする高速
    分解発酵物又はマルチング材の製造方法。
  2. 【請求項2】 原料となる草木類を回転圧縮粉砕機によ
    り粉砕又は造粒する工程を含み、該回転圧縮粉砕機によ
    る粉砕の際に発生する熱で、前記原料となる草木類の中
    に混在する種子を不活性化することを特徴とする高速分
    解発酵物又はマルチング材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記回転圧縮粉砕機で前記草木類を粉砕
    する際に食物オイルを添加することを特徴とする請求項
    1に記載の高速分解発酵物又はマルチング材の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか一項の
    製造方法により製造された高速分解発酵物又はマルチン
    グ材。
  5. 【請求項5】 前記原料となる草木類が、薬効がある植
    物を含む高速分解発酵物又はマルチング材。
  6. 【請求項6】 パルプ等や繊維質材料が添加されている
    ことを特徴とする高速分解発酵物又はマルチング材。
  7. 【請求項7】 除草剤が添加されていることを特徴とす
    る高速分解発酵物又はマルチング材。
  8. 【請求項8】 肥料要素若しくは土壌改良材が添加され
    ていることを特徴とする高速分解発酵物又はマルチング
    材。
  9. 【請求項9】 前記肥料要素が窒素であることを特徴と
    する高速分解発酵物又はマルチング材。
  10. 【請求項10】 高速分解発酵物又はマルチング材をシ
    ート状にしたことを特徴とする高速分解発酵物又はマル
    チング材。
  11. 【請求項11】 高速分解発酵物又はマルチング材の形
    状を円筒形もしくは球形や楕円形にしたことを特徴とす
    る高速分解発酵物又はマルチング材。
  12. 【請求項12】 高速分解発酵物又はマルチング材を袋
    に詰めた状態で地表に敷き詰めて使用することができる
    ことを特徴とする高速分解発酵物又はマルチング材。
  13. 【請求項13】 高速分解発酵物又はマルチング材を生
    ゴミ処理機の基材として使用することを特徴とする高速
    分解発酵物又はマルチング材の使用方法。
  14. 【請求項14】 原料となる草木類に窒素分や土壌改良
    材や除草剤を添加後破砕若しくは粉砕する、または原料
    となる草木類を破砕若しくは粉砕後窒素分や土壌改良材
    や除草剤を添加することを特徴とする高速分解発酵物又
    はマルチング材。
  15. 【請求項15】 原料となる草木類を破砕若しくは粉砕
    し土表に散布した後窒素分や土壌改良材や除草剤を散布
    する、または窒素分や土壌改良材や除草剤を散布後原料
    となる草木類を破砕若しくは粉砕後土表に散布すること
    を特徴とする高速分解発酵物又はマルチング材の使用方
    法。
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