JP6467282B2 - 桁たわみ低減装置 - Google Patents
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Description
近年、高速鉄道の高速化が進んだことや新型車両が投入されたことに伴い、走行する鉄道が橋桁に及ぼす作用が変化し、当初想定していた大きさ以上の桁たわみが橋桁に生じることがある。
桁たわみが増大すると、列車の走行安定性や乗り心地の悪化を招くうえ、橋桁の耐疲労性能に影響を及ぼす虞があるので、桁たわみ低減のための対策が講じられる。
その際にはパネル間の隙間に硬化型流動材を充填する手法は使えないので、他の手法による対策を講じて橋桁の桁たわみを低減しなければならない。
支持構造物間に架け渡されている橋桁の桁たわみを低減する桁たわみ低減装置であって、
前記橋桁の延在方向と交差する方向にその橋桁の下面に沿って配されている綱状部材と、
前記綱状部材の端部を前記橋桁の下面より高い位置に支持し、前記端部の高さ位置を変更可能な高さ調整機構部と、
を備えるようにした。
そして、桁たわみ低減装置は、高さ調整機構部によって綱状部材の端部の高さ位置を切り替えるように変更することによって、綱状部材が橋桁を弾性支持する強さを調整することができる。
例えば、鉄道の高速化が進んだことなどに起因し、走行する鉄道から橋桁への作用力が変化した場合に橋桁の桁たわみが増大することがある。その際、高さ調整機構部によって綱状部材の端部の高さ位置を変更して、綱状部材が橋桁を支持する強さを適正に調節することによって、走行する鉄道からの作用力によって橋桁が固有振動を起こさないようにすることができる。
そして、この桁たわみ低減装置であれば、高さ調整機構部によって綱状部材の端部の高さ位置を変更して橋桁の桁たわみを一旦低減した後、鉄道の規定速度が変わるなどして再度、橋桁の桁たわみが増大することがあっても、高さ調整機構部によって綱状部材の端部の高さ位置を変更すれば、橋桁の桁たわみを低減することができる。
このように、桁たわみ低減装置は、橋桁への作用力の変化に対応して、その橋桁の桁たわみを低減することができる。
前記高さ調整機構部は、前記橋桁の延在方向に隣接している前記支持構造物上にそれぞれ配設され、前記橋桁を対角方向に挟む配置に対を成しているようにした。
そして、綱状部材が橋桁の下面と接触する部分が長くなれば、綱状部材が橋桁を支える力を橋桁の広範囲に及ぼすことができるので、好適に橋桁の桁たわみを低減することが可能になる。
前記対を成す高さ調整機構部が2組配設され、
前記綱状部材は、前記橋桁の下面で交差しているようにした。
前記高さ調整機構部は、前記橋桁の延在方向に隣接しているそれぞれの支持構造物上で前記橋桁を挟む状態で配設され、
少なくとも2本の前記綱状部材が、前記橋桁の下面で略X字状を呈するように前記端部が対応する前記高さ調整機構部に支持されているようにした。
前記高さ調整機構部は、前記橋桁の四隅に配設されているようにした。
このような桁たわみ低減装置であっても、橋桁への作用力の変化に対応して、高さ調整機構部によって綱状部材の端部の高さ位置を変更することによって、その橋桁の桁たわみを低減することができる。
前記高さ調整機構部は、前記橋桁の四隅に配設され、
少なくとも2本の前記綱状部材が、前記橋桁の下面で略X字状を呈するように前記端部が対応する前記高さ調整機構部に支持されているようにした。
このような桁たわみ低減装置であっても、橋桁への作用力の変化に対応して、高さ調整機構部によって綱状部材の端部の高さ位置を変更することによって、その橋桁の桁たわみを低減することができる。
桁たわみ低減装置100は、橋脚や橋台などの支持構造物10間に架け渡されている橋桁20の桁たわみを低減するための装置である。
つまり、本実施形態の桁たわみ低減装置100は、2本の綱状部材30と、4つの高さ調整機構部40とによって構成されている。
高さ調整機構部40が綱状部材30の両方の端部31を橋桁20の下面より高い位置に支持することによって、綱状部材30が橋桁20を弾性支持した状態になっている。
この綱状部材30が接触する橋桁20の下面の摩擦抵抗を減らすためにフッ素コーティング等の公知の表面処理を施すことが好ましい。特に、綱状部材30が接触する橋桁20の下面と側面とが交わるエッジ部分が曲面をなすように面取りするなど研磨処理を施すことが好ましい。
また、油圧式ジャッキのロッド42を上げた場合、図2(b)に示すように、綱状部材30の端部31は比較的高い位置に支持され、綱状部材30の端部側が水平面となす角θは、比較的大きな角度を呈するようになる。
例えば、綱状部材30がPC鋼より線であると仮定し、PC鋼より線のヤング係数をE、断面積をA、支持点の長さをLとした場合、綱状部材30が橋桁20を鉛直方向に支持する鉛直バネ定数Kvは、Kv=(E・A/L)sinθと表すことができる。
例えば、油圧式ジャッキのロッド42を上げて、綱状部材30の端部側が水平面となす角θを大きくすることによって、綱状部材30が橋桁20を鉛直方向に支持する鉛直バネ定数Kvを大きくすることができる。同様に、油圧式ジャッキのロッド42を下げて、綱状部材30の端部側が水平面となす角θを小さくすることによって、綱状部材30が橋桁20を鉛直方向に支持する鉛直バネ定数Kvを小さくすることができる。
例えば、鉄道の高速化が進んだことなどに起因し、走行する鉄道から橋桁20への作用力が変化した場合に橋桁20の桁たわみが増大することがある。その際、高さ調整機構部40によって綱状部材30の端部31の高さ位置を変更して、綱状部材30が橋桁20を支持する鉛直バネ定数Kvを好適な値に調節することによって、走行する鉄道からの作用力によって橋桁20が固有振動を起こさないようにすることができる。
そして、この桁たわみ低減装置100であれば、高さ調整機構部40によって綱状部材30の端部31の高さ位置を切り替えるように変更して橋桁20の桁たわみを一旦低減した後、鉄道の規定速度が変わるなどして再度、橋桁20の桁たわみが増大することがあっても、高さ調整機構部40によって綱状部材30の端部31の高さ位置を変更すれば、橋桁20の桁たわみを低減することができる。
例えば、図3に示すように、橋桁20の下面にパイプ状のガイド部材50を2本交差させて配設し、そのガイド部材50に綱状部材30を挿通させるようにしてもよい。
こうすることによって、橋桁20の下面で交差している綱状部材30が互いに接触しないようになり、綱状部材30同士が擦れ合って損傷してしまうことを防止することができる。
なお、ガイド部材50の開口縁の摩擦抵抗を減らすために面取りなど研磨処理を施すことが好ましい。
例えば、図4(a)(b)、図5(a)(b)に示すように、高さ調整機構部40は、橋桁20の延在方向に隣接しているそれぞれの支持構造物10上で橋桁20を挟む配置に配設されており、それら高さ調整機構部40に端部31が支持されている2本の綱状部材30が、橋桁20の下面で略X字状を呈するように配されていてもよい。
特に、図4(a)では、2本の綱状部材30を橋桁20の下面で繋ぎ合わせるように交絡させており、その綱状部材30が略X字状を呈するようになっている。
また、図4(b)では、リング状の連結部材60に綱状部材30を交絡させて、連結部材60を介して2本の綱状部材30を繋ぎ合わせており、その連結部材60と綱状部材30とで略X字状を呈するようになっている。
このような桁たわみ低減装置100であっても、橋桁20への作用力の変化に対応して、高さ調整機構部40によって綱状部材30の端部31の高さ位置を変更することによって、その橋桁20の桁たわみを低減することができる。
特に、図5(a)では、2本の綱状部材30を橋桁20の下面で繋ぎ合わせるように交絡させており、その綱状部材30が略X字状を呈するようになっている。
また、図5(b)では、リング状の連結部材60に綱状部材30を交絡させて、連結部材60を介して2本の綱状部材30を繋ぎ合わせており、その連結部材60と綱状部材30とで略X字状を呈するようになっている。
このような桁たわみ低減装置100であっても、橋桁20への作用力の変化に対応して、高さ調整機構部40によって綱状部材30の端部31の高さ位置を変更することによって、その橋桁20の桁たわみを低減することができる。
例えば、図6に示すように、4本の綱状部材30を略X字形状を呈するように配置し、それら綱状部材30の一方の端部31を高さ調整機構部40で支持し、他方の端部を橋桁20の下面にアンカーボルトなどの固定部材70で固定してもよい。
このような桁たわみ低減装置100であっても、橋桁20への作用力の変化に対応して、高さ調整機構部40によって綱状部材30の端部31の高さ位置を変更することによって、その橋桁20の桁たわみを低減することができる。
例えば、図7に示すように、支持構造物10間に架け渡されている橋桁20の四隅に高さ調整機構部40を配設してもよい。
このような桁たわみ低減装置100であっても、橋桁20への作用力の変化に対応して、高さ調整機構部40によって綱状部材30の端部31の高さ位置を変更することによって、その橋桁20の桁たわみを低減することができる。
例えば、図8(a)(b)に示すように、綱状部材30の端部31を支持構造物10にアンカーボルトなどの固定部材70で固定し、綱状部材30の端部31近傍を高さ調整機構部40のロッド42の先端で支持し、そのロッド42先端を支点として綱状部材30の端部31側の高さ位置を変更するようにしてもよい。
このような桁たわみ低減装置100であっても、橋桁20の桁たわみを低減することができる。
20 橋桁
30 綱状部材
31 端部
40 高さ調整機構部
41 シリンダ
42 ロッド
50 ガイド部材
60 連結部材
70 固定部材
100 桁たわみ低減装置
Claims (6)
- 支持構造物間に架け渡されている橋桁の桁たわみを低減する桁たわみ低減装置であって、
前記橋桁の延在方向と交差する方向にその橋桁の下面に沿って配されている綱状部材と、
前記綱状部材の端部を前記橋桁の下面より高い位置に支持し、前記端部の高さ位置を変更可能な高さ調整機構部と、
を備えたことを特徴とする桁たわみ低減装置。 - 前記高さ調整機構部は、前記橋桁の延在方向に隣接している前記支持構造物上にそれぞれ配設され、前記橋桁を対角方向に挟む配置に対を成していることを特徴とする請求項1に記載の桁たわみ低減装置。
- 前記対を成す高さ調整機構部が2組配設され、
前記綱状部材は、前記橋桁の下面で交差していることを特徴とする請求項2に記載の桁たわみ低減装置。 - 前記高さ調整機構部は、前記橋桁の延在方向に隣接しているそれぞれの支持構造物上で前記橋桁を挟む状態で配設され、
少なくとも2本の前記綱状部材が、前記橋桁の下面で略X字状を呈するように前記端部が対応する前記高さ調整機構部に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の桁たわみ低減装置。 - 前記高さ調整機構部は、前記橋桁の四隅に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の桁たわみ低減装置。
- 前記高さ調整機構部は、前記橋桁の四隅に配設され、
少なくとも2本の前記綱状部材が、前記橋桁の下面で略X字状を呈するように前記端部が対応する前記高さ調整機構部に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の桁たわみ低減装置。
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