JP6466190B2 - 真空乾燥装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、被乾燥物の乾燥を真空中で行う真空乾燥装置に関する。
家庭で手軽にドライフルーツや干し野菜を作る際、家庭用ドライフードメーカー(温風対流式)や天日乾燥が用いられている。乾燥とは、湿った被乾燥物に熱エネルギーを加えて水を蒸発させる操作である。乾燥速度を上げるためには、被乾燥物に効率良く熱エネルギーを伝え、被乾燥物中の水分を外部に効率良く発散させることが重要である。被乾燥物の温度が高いほど、かつ被乾燥物の周りの雰囲気の水蒸気分圧が低いほど、乾燥速度が速くなる。しかし、食味良いドライフルーツや干し野菜を作るためには、食材組織や栄養の保持の観点から、できるだけ低温(70℃以下)で加熱することが望ましい。そのため、乾燥速度を上げるために単に高温にすれば良いわけではない。さらに、乾燥ムラをなくすためには、単に乾燥風量を上げれば良いわけでもない。
既存のドライフードメーカーにおける被乾燥物への加熱には、熱風を当てる方法、赤外線や高周波の電磁波を照射する方法などがある。熱風対流式乾燥は、被乾燥物の内部から表面への水移動速度よりも表面の乾燥速度の方が極端に大きくなるため、表面だけがカラカラに乾燥し、内部が乾燥しなく、全体が一様に乾燥するまでの時間は水移動速度が律速となり、長時間を要するという欠点がある。
また、電磁波照射乾燥は、被乾燥物内部の水が100℃まで瞬時に加熱されて栄養素が破壊されるという欠点がある。
そこで、真空加熱乾燥を行うことにより、低温(40〜70℃程度)で被乾燥物内部の水を沸騰させて外部に追い出して、被乾燥物を短時間で乾燥させることができる。
国際公開第01/095682号パンフレット 特開2011−242021号公報
水は、沸騰するために大きな熱エネルギー(蒸発潜熱)を被乾燥物から奪う。被乾燥物から熱エネルギーが奪われるために、被乾燥物内部で沸騰を維持するには、蒸発潜熱相当の熱エネルギーを被乾燥物に与え続ける必要がある。しかし、水を含む被乾燥物の温度を沸点以上に維持することは困難である。水を含む被乾燥物の温度を沸点以上に維持することが困難であるため、被乾燥物の乾燥時間を更に短くすることが困難である。
本発明の目的は、真空乾燥における被乾燥物の乾燥時間を更に短くすることが可能な真空乾燥装置を提供することにある。
実施形態によれば、容器と、加熱部と、定手段と、気圧調整部と、制御部を具備する。加熱部は、前記容器内の被乾燥物を加熱する。判定手段は、前記被乾燥物の中心部の水分が沸騰している状態から沸騰していない状態になったか否かを判定する。気圧調整部は、前記容器内の気圧を調整する。前記制御部は、前記加熱部と前記判定手段と前記気圧調整部に接続される。前記制御部は、前記加熱部を制御して前記被乾燥物の温度を第1温度に上げた後、前記気圧調整部を制御して第1工程、第2工程、第3工程及び第4工程を繰り返し実行する。前記第1工程は、前記容器内の気圧を大気圧より低い第1圧力に下げる工程を含む。前記第2工程は、前記容器内の気圧を前記第1圧力に維持する工程を含む。前記第2工程において前記判定手段が前記被乾燥物の中心部の水分が沸騰している状態から沸騰していない状態になったことを判定すると、前記第3工程が開始し、前記第3工程は、前記容器内の気圧を前記第1圧力に維持する一定期間の工程を含む。前記第4工程は、前記容器内の気圧を前記第1圧力より高い第2圧力に上げる工程を含む。
実施形態の真空乾燥装置の構成の一例を示す図。 温度と水の蒸気圧との関係を示す図。 時間と被乾燥物の中心部の温度との関係と、時間と容器内の気圧との関係と、時間とプレートの温度との関係と、時間と容器内の温度との関係とを示す図。 被乾燥物内部の水分の沸騰状態を示す図。 総合制御部による真空乾燥時の処理の手順の一例を示すフローチャート。 実際に真空乾燥を行った場合の乾燥時間に対する被乾燥物の内部の温度および容器内の気圧を示す図。 変形例の真空乾燥装置の構成の一例を示す図。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、真空乾燥装置100の構成を示す図である。
真空乾燥装置100は、容器101と、気圧調整部110と、加熱部120と、判定部130と、容器内温度測定部140、総合制御部150とを備えている。
容器101は、容器101内の気圧が大気圧より低くなっても、破壊しない強度を有する。
気圧調整部110は、容器101内の気圧を制御する。気圧調整部110は、真空ポンプ111、パージノズル112、真空ゲージ113、および気圧制御部114を備える。真空ポンプ111は、容器101に接続されている。真空ポンプ111は、容器101内の気体を排出する。気圧制御部114は、真空ゲージ113の測定値に応じて、真空ポンプ111を動作させたり、真空ポンプ111を停止させたりすることで、容器101内の気圧を略一定にすることが可能である。また、気圧制御部114は、真空ポンプ111を停止させた後、パージノズル112に設けられた、電磁バルブ112Aを開状態にして、容器101内に外気を導入することで、容器101内の気圧を上げることが可能である。
容器101内のパージノズル112の開口112Oは、被乾燥物200に直接対向する位置に設けられていない。開口112Oは、被乾燥物200に直接対向する位置に設けられていると、後述する加圧工程時に、外気が被乾燥物200に吹きかけられ、被乾燥物200の温度が低下してしまう。加圧工程時に、被乾燥物200の温度が低下することを抑制するために、開口112Oは、被乾燥物200に直接対向する位置に設けられていない。
加熱部120は、プレート121と、電熱線等のヒーター121Aと、プレート温度測定部122と、加熱制御部123を有する。プレート121は、容器101内に設けられている。ヒーター121Aは、例えば電熱線である。ヒーター121Aは、プレート121内に設けられている。ヒーター121Aに電力を供給すると、ヒーター121Aは発熱する。ヒーター121Aの熱が熱伝導によりプレート121が加熱される。プレート121の上面に載置される被乾燥物200が、加熱されたプレート121によって加熱される。プレート温度測定部122は、プレート121の温度を測定する。加熱制御部123は、プレート温度測定部122によって測定された温度に応じて、プレート121の温度が設定された温度になるように、プレート121内のヒーターに供給される電力を調整する。
判定部130は、被乾燥物200の中心部が沸騰しているかを監視する。判定部130は、温度測定部122によって測定されたプレート121の温度、または容器内温度測定部140によって測定された容器101内の温度に応じて、被乾燥物200の中心部が沸騰しているかを判定する。
被乾燥物200内の水分の沸騰後に、被乾燥物200の中心部の水分の沸騰が止まる時点は、プレート121または容器101内の温度が下降している状態から上昇する状態に移行する時点である。
総合制御部150は、被乾燥物の真空乾燥を行うために、加熱部120および気圧調整部110を制御する。総合制御部150は、プレート121の温度および/または容器101内の温度と、真空ゲージによって測定された気圧と、判定部130による判定結果とに応じて、加熱部120および気圧調整部110を制御する。
真空乾燥時、総合制御部150は、気圧調整部110に容器101内の気圧の減圧を要求したり、容器101内の気圧の加圧を要求したりする。また、真空乾燥時、総合制御部150は、加熱部120に加熱の開始を要求する。
総合制御部150が気圧調整部110に減圧を要求した場合、気圧制御部114は、容器101内の気圧が0.2気圧になるように、真空ポンプ111の動作を制御する。総合制御部150が気圧調整部110に加圧を要求した場合、気圧制御部114は、真空ポンプ111を停止させた後、電磁バルブ112Aを開状態にする。また、総合制御部150が加熱部120に加熱を要求した場合、加熱制御部123は、プレートの温度が70℃になるように、ヒーター121Aへの電力供給量を制御する。なお、気圧が0.2気圧(202.65hPa)の時の沸点は、60℃である。
図2は、温度と水の蒸気圧との関係を示す図である。図2に示される曲線301は、水の蒸気圧曲線である。蒸気圧曲線は、気圧に対する沸点を示す。図2に示すように、気圧が下がると、沸点も下がる。本装置は、この現象を利用して、被乾燥物200を真空環境下で乾燥させる。なお、気圧を低くすれば、被乾燥物を加熱しなくても、室温でも被乾燥物内の水分が沸騰することも可能である。室温で沸騰する気圧まで下げるには時間もかかるし、真空ポンプ111のコストもアップする。本装置では、乾燥時間の短縮化と、真空ポンプ111のコストを下げるために、比較的高めの気圧の真空環境下で被乾燥物を加熱している。なお、被乾燥物を加熱せずに、真空環境下で被乾燥物を乾燥させても良い。
本実施形態における真空乾燥の手順の一例について、図3および図4を参照して説明する。図3は、時間と被乾燥物200の中心部の温度との関係と、時間と容器101内の気圧との関係と、時間とプレート121の温度との関係と、時間と容器101内の温度との関係とを示す図である。図4は、被乾燥物200内部の水分の沸騰状態を示す図である。
図3の曲線401は、プレート121の温度を示す。図3の曲線402は、被乾燥物200の中心部の推定温度を示す。図3の曲線403は、容器101内の気圧を示す。図3の曲線404は、容器101内の温度を示す。なお、被乾燥物200の中心部に熱電対を挿入することによって、被乾燥物200の中心部の温度が、測定された。
乾燥工程は、予熱工程から始まる。予熱工程後の乾燥工程において、減圧工程と、真空沸騰工程と、非沸騰工程と、加圧工程との四つの工程が、順番に繰り返される。以下、第1圧力を0.2気圧、第2圧力を0.4気圧以上として図示・説明を行うが、これに限る必要はない。
予熱工程は、被乾燥物200の中心部の温度を、0.2気圧(202.65hPa)の時の沸点である60℃より高い温度に加熱する工程である。被乾燥物200の中心部の温度が60℃より高い温度になった後の時間t0において、乾燥工程は、予熱工程から減圧工程に移行する。減圧工程では、容器101内の気体の排出を開始する。減圧工程中、図4の状態Aに示すように、被乾燥物200内の水分は、沸騰していない。
時間t1において、容器101内の気圧が、図2に示す水の蒸気圧曲線に示される、温度(60℃)に対応する気圧(0.2気圧(202.65hPa))に達すると、乾燥工程は、減圧工程から真空沸騰工程に移行する。真空沸騰工程では、容器101内の気圧が設定気圧に保たれるように、真空ポンプ111の動作の制御が行われる。容器101内の気圧が設定気圧(0.2気圧(202.65hPa))に保たれることで、図4の状態Bに示すように、被乾燥物200内の全体の水分が沸騰する。
沸騰に伴って被乾燥物200内部の水分が蒸発することで、被乾燥物200から蒸発潜熱が奪われる。被乾燥物200から蒸発潜熱が奪われるために、被乾燥物200の中心部の温度が下がる。時間t2において、被乾燥物200の中心部の温度が、0.2気圧(202.65hPa)の場合の沸点である60℃より低くなると、乾燥工程は、真空沸騰工程から非沸騰工程に移行する。非沸騰工程では、被乾燥物の中心部の温度が下がることで、被乾燥物200の中心部の水分が沸騰しなくなる。非沸騰工程では、図4の状態Cに示すように、被乾燥物200の全体は沸騰せずに、被乾燥物200のプレート121と接触している部分の水分だけが沸騰する。非沸騰工程の時間は、短い方が好ましい。真空沸騰工程から非沸騰工程に移行すると、図3に示すように、プレート121の温度は、下降傾向から上昇傾向に移行するか、もしくは、下降の速度が緩和される。真空沸騰工程から非沸騰工程に移行すると、図3に示すように、容器101内の温度は、下降傾向から上昇傾向に移行するか、もしくは、下降の速度が緩和される。従って、プレート121の温度変化、および/または容器101内の温度変化に応じて、被乾燥物200の内部の水分が沸騰している状態から沸騰していない状態に推移したかを検出することが可能である。
非沸騰工程に移行してから所定の時間が経過した時間t3において、乾燥工程は、非沸騰工程から加圧工程に移行する。加圧工程では、沸騰が完全に行われなくなる気圧まで、容器101内の気圧が上げられる。この加圧工程では、被乾燥物200から蒸発潜熱が奪われないため、被乾燥物200の全体の温度が上昇する。被乾燥物200の中心部の温度が所定の温度より高くなった後の時間t4において、乾燥工程は、加圧工程から減圧工程に移行する。
時間t5において、容器101内の気圧が、気圧(0.2気圧(202.65hPa))に達すると、乾燥工程は、減圧工程から真空沸騰工程に移行する。
時間t6において、被乾燥物200の中心部の温度の温度が60℃より低くなると、乾燥工程は、真空沸騰工程から非沸騰工程に移行する。
次に、総合制御部150による真空乾燥時の処理の手順を説明する。図5は、総合制御部150による真空乾燥時の処理の手順を示すフローチャートである。
先ず、総合制御部150は、ユーザによって設定された被乾燥物200の乾燥時間を保持する(ステップB11)。
次に、総合制御部150は、加熱の開始を加熱部120に要求する(ステップB12)。加熱制御部123は、プレート121の温度が設定された温度まで加熱されるように、ヒーター121Aへの電力供給量を制御する。
総合制御部150は、プレート温度測定部122にプレート121の温度の通知を要求する(ステップB13)。プレート温度測定部122は、プレート121の温度を総合制御部150に通知する。総合制御部150は、プレート121の温度が設定温度より高いかを判定する(ステップB14)。ここでの設定温度は、例えば65℃である。プレート121の温度が設定温度より高くないと判定した場合(ステップB14のNo)、総合制御部150は、一定時間後にステップB13からの処理を順次実行する。
プレート121の温度が設定温度より高いと判定した場合(ステップB14のYes)、総合制御部150は、プレート121の温度が設定温度より高いと判定してから設定時間が経過したかを判定する(ステップB15)。設定時間が経過していないと判定した場合(ステップB15のNo)、総合制御部150は、所定時間後に再度ステップB15の処理を実行する。
設定時間が経過したと判定した場合(ステップB15のYes)、総合制御部150は、気圧調整部110に、容器101内の気圧を下げるための減圧を要求する(ステップB16)。気圧制御部114は、総合制御部150からの要求に応じて、電磁バルブ112Aを閉状態にした後、真空ポンプ111を動作させる。真空ポンプ111は、容器101内の気体を排出する。
総合制御部150は、気圧調整部110に容器101内の気圧の通知を要求する(ステップB17)。気圧調整部110の気圧制御部114は、真空ゲージ113によって測定された気圧を総合制御部150に通知する。総合制御部150は、気圧が設定気圧(0.2気圧(202.65hPa))に達したかを判定する(ステップB18)。気圧が設定気圧に達していないと判定した場合(ステップB17のNo)、総合制御部150は、一定時間後にステップB17からの処理を順次実行する。
気圧が設定気圧に達したと判定した場合(ステップB18のYes)、総合制御部150は、判定部130に被乾燥物200の中心部が沸騰状態であることを通知する(ステップB19)。総合制御部150は、判定部130に被乾燥物200の中心部の状態の通知を要求する(ステップB20)。
判定部130は、判定部130に被乾燥物200の中心部の状態を総合制御部150に通知する。総合制御部150は、判定部130からの通知に応じて、被乾燥物200の中心部が沸騰状態であるかを判定する(ステップB21)。
被乾燥物200の中心部が沸騰状態ではないと判定した場合(ステップB21のNo)、総合制御部150は、中心部が沸騰状態ではないと判定してから現在までの時間(非沸騰時間)が設定待機時間に達したかを判定する(ステップB22)。設定待機時間に達していないと判定した場合(ステップB22のNo)、総合制御部150は、一定時間毎にステップB22の処理を実行する。
設定待機時間に達したと判定した場合(ステップB22のYes)、総合制御部150は、気圧調整部110にパージを要求する(ステップB25)。気圧制御部114は、真空ポンプ111の動作を停止させる。気圧制御部114は、パージノズル112に設けられた電磁バルブ112Aを開状態にする。電磁バルブ112Aが開状態になることで、容器101の内部が外気によってパージされる。容器101の内部がパージされることで、容器101内の圧力が増加する。その後、総合制御部150は、ステップB13からの処理を順次実行する。
被乾燥物200の中心部が沸騰状態であると判定した場合(ステップB21のYes)、総合制御部150は、真空沸騰工程の総時間が設定乾燥時間を超えているかを判定する(ステップB24)。真空沸騰工程の総時間が設定乾燥時間を超えていないと判定した場合(ステップB24のNo)、総合制御部150は、一定時間後にステップB24の処理を実行する。
真空沸騰工程の総時間が設定乾燥時間を超えていると判定した場合(ステップB24のYes)、総合制御部150は、気圧調整部110にパージを要求し、加熱部120に加熱の停止を要求する(ステップB24)。そして、気圧調整部110の気圧制御部114は、真空ポンプ111を停止させた後、電磁バルブ112Aを閉状態にする。加熱制御部123は、ヒーター121Aへの電力の供給を停止する。以上の工程で、被乾燥物200の真空乾燥が終了する。
図6は、実際に真空乾燥を行った場合の乾燥時間に対する被乾燥物の内部の温度および容器101内の気圧を示す図である。
なお、プレート121または容器101内の温度に基づいて、被乾燥物200の中心部の水分が沸騰状態から非沸騰状態に変わったことを検出するのでは無く、被乾燥物200の中心部の温度を推定し、推定された温度と容器101内の圧力とに基づいて、被乾燥物200の中心部の水分が沸騰状態から非沸騰状態に変わったことを検出しても良い。
被乾燥物200の中心部の温度の推定は、例えば以下の手法を用いる。先ず、ヒーター121Aに供給した電力量に基づいて、ヒーター121Aが発熱したエネルギーを計算する。そして、プレート121の温度変化に基づいて、プレート121が吸収したエネルギー量を計算する。また、容器101内の温度に基づいて、容器101内の雰囲気が吸収したエネルギー量を計算する。容器101内の雰囲気が吸収したエネルギー量と、被乾燥物200の全体の重量と、被乾燥物200の比熱容量と、被乾燥物200の熱伝導率に基づいて、熱伝導方程式を解くことによって、被乾燥物200の中心部の温度を推定する。
総合制御部150が判定部130に被乾燥物200の内部の水分が沸騰していることを通知したが、判定部130が被乾燥物200の内部の水分が沸騰していることを検知しても良い。
被乾燥物200の内部の水分が沸騰していることを検知する手法について、以下に説明する。例えば、判定部130は、容器101内の湿度変化に基づいて、被乾燥物200の内部の水分が沸騰していることを検知する。沸騰が始まると、容器101内の湿度が上昇する。また、例えば、判定部130は、ヒーター121Aの出力による熱量変化に基づいて、被乾燥物200の内部の水分が沸騰していることを検知する。容器の体積に応じて、乾燥工程を始めてから被乾燥物200の内部の水分が沸騰するまでにかかる時間を初めに規定しても良い。また、赤外線温度センサによって被乾燥物の表面温度を測定し、表面温度が一定となる時間が所定の時間以上経過した場合に、被乾燥物200の内部の水分が沸騰しているとしても良い。また、減圧開始時にヒーター121Aをオフにして、温度が設定温度以下になった時に被乾燥物200の内部の水分が沸騰していると検知しても良い。また、気泡の周波数に応じて、被乾燥物200の内部の水分が沸騰していることを検知しても良い。また、容器101がガラス製の場合、ガラスの曇りを感知することで、被乾燥物200の内部の水分が沸騰していることを検知しても良い。また、容器101内の音を検知することで、被乾燥物200の内部の水分が沸騰していることを検知しても良い。また、例えば、プレート121に振動センサを設けて、振動センサが振動を検知した場合に、被乾燥物200の内部の水分が沸騰していることを検知しても良い。
なお、真空乾燥を行う前に、乾燥時間をユーザが設定していたが、ユーザが乾燥時間を設定しなくても良い。被乾燥物200内部の水分がほとんど無くなると、減圧しても沸騰しないので被乾燥物200の温度が下がらない。従って、被乾燥物200の温度を検出し、減圧しても被乾燥物200の温度が下がらない場合に、真空乾燥を終了させても良い。
非沸騰工程が長い場合に真空乾燥を終了させても良い。
現在が、予熱工程、減圧工程、真空沸騰工程、非沸騰工程、および加圧工程の何れであるかがユーザに分かるように、何れの工程であるかを表示しても良い。
また、容器101内に複数のプレート121を重ねて設置しても良い。被乾燥物200の乾燥度合いが位置に依存する場合、被乾燥物200の乾燥度合いが均一となるように、プレート121にガイドを設けても良い。被乾燥物の重量を検知して、重量に応じて乾燥度合いを表示しても良い。真空沸騰工程を長くするために、プレート121と被乾燥物200との接触面積を増やすようにしても良い。
また、ヒーター121Aからの熱伝導によって被乾燥物200を乾燥するのでは無く、マイクロ波による誘電加熱により被乾燥物200を加熱しても良い。マイクロ波による誘電加熱により被乾燥物200を加熱する場合の真空乾燥装置の構成を図7に示す。
図7に示すように、真空乾燥装置300は、加熱部120の代わりに、加熱部320を有する。加熱部320は、マイクロ波発生器321、導波管322、および加熱制御部323等を備えている。マイクロ波発生器321は、例えば2.45GHzのマイクロ波を発生する。導波管322は、マイクロ波発生器321により発生したマイクロ波を容器101内に導入する。容器101内に導入されたマイクロ波が被乾燥物200に照射されることで、被乾燥物200が誘導加熱により加熱する。加熱制御部323は、総合制御部150からの要求に応じてマイクロ波発生器321の動作を制御する。なお、マイクロ波の照射により発熱する部材(図示せず)を別途用い、この部材で生じた熱を被乾燥物200に伝えることによっても、同等の効果を得ることができる。この部材にはアルミニウムなどの金属が含まれ、特に薄膜に成形して利用されることが多い。一般に、電子レンジで焼き魚を調理するためのプレート、シート、ペーストなどとして市販されているものもある。
本実施形態によれば、容器101内の気圧を大気圧より低い第1圧力にすることと、判定部130が被乾燥物200内の水分が沸騰している状態から沸騰していない状態になったと判定した後に、容器101内の気圧を第1圧力より高い第2圧力にすることとを繰り返す。容器内の圧力を第2圧力にして、被乾燥物の全体の水分が沸騰しない状態で、加熱部120が被乾燥物を加熱することで、被乾燥物は、熱エネルギーを蓄える。熱エネルギーを蓄えた状態で、容器101内の気圧を第1圧力にすることで、被乾燥物200内の水分を沸騰させることにより、蒸発速度を上げる。その結果、従来より、真空乾燥における被乾燥物の乾燥時間を更に短くすることが可能になる。また、被乾燥物200内の全体の水分が沸騰する時間が長くなるので、ムラのない被乾燥物を作成することが可能になる。さらに、被乾燥物内の水分蒸発により水蒸気濃度が上昇した容器101内に、一時的に外気を取り入れることにより、容器101内の水蒸気濃度を下げる効果が得られる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100…真空乾燥装置、101…容器、110…気圧調整部、120…加熱部、130…判定部、140…容器内温度測定部、150…総合制御部。

Claims (9)

  1. 容器と、
    前記容器内の被乾燥物を加熱する加熱部と、
    前記被乾燥物の中心部の水分が沸騰している状態から沸騰していない状態になったか否かを判定する判定手段と、
    前記容器内の気圧を調整する気圧調整部と、
    前記加熱部と前記判定手段と前記気圧調整部に接続される制御部と、
    を具備し、
    前記制御部は、前記加熱部を制御して前記被乾燥物の温度を第1温度に上げた後、前記気圧調整部を制御して第1工程、第2工程、第3工程及び第4工程を繰り返し実行し、
    前記第1工程は、前記容器内の気圧を大気圧より低い第1圧力に下げる工程を含み、
    前記第2工程は、前記容器内の気圧を前記第1圧力に維持する工程を含み、
    前記第2工程において前記判定手段が前記被乾燥物の中心部の水分が沸騰している状態から沸騰していない状態になったことを判定すると、前記第3工程が開始し、
    前記第3工程は、前記容器内の気圧を前記第1圧力に維持する一定期間の工程を含み、
    前記第4工程は、前記容器内の気圧を前記第1圧力より高い第2圧力に上げる工程を含むことを特徴とする真空乾燥装置。
  2. 前記容器は前記被乾燥物が載置され、前記加熱部により加熱されるプレートを備え、
    前記第2工程において、前記被乾燥物の水分は沸騰し、前記プレートの温度は下降し、
    前記第3工程において、前記プレートの温度は上昇する又は前記プレートの温度の下降速度は前記第2工程における前記プレートの温度の下降速度より緩和され、
    前記第3工程において前記被乾燥物の前記プレートに近い部分の水分は沸騰することを特徴とする請求項1記載の真空乾燥装置。
  3. 前記第1温度は、水が前記第1圧力で沸騰する温度より高温であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の真空乾燥装置。
  4. 前記制御部が実行している工程をユーザに通知する手段をさらに具備することを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の真空乾燥装置。
  5. 前記加熱部は、
    上面に前記被乾燥物が載置されるプレートと、
    前記プレート内に設けられたヒーターと
    具備することを特徴とする請求項1記載の真空乾燥装置。
  6. 前記加熱部は、前記プレートの温度を測定する測定部を更に具備し、
    前記判定手段は、前記プレートの温度に応じて前記容器内の前記被乾燥物の中心部の水分が沸騰している状態から沸騰していない状態になったかを判定することを特徴とする請求項5記載の真空乾燥装置。
  7. 前記容器の温度を測定する測定部を更に具備し、
    前記判定手段は、前記容器の温度に応じて前記容器の前記被乾燥物の中心部の水分が沸騰している状態から沸騰していない状態になったかを判定することを特徴とする請求項1記載の真空乾燥装置。
  8. 前記気圧調整部は、前記容器外の気体を前記容器内に導入するためのノズルを有し、
    前記容器内の前記ノズルの開口は、前記被乾燥物に直接対向する位置に設けられていないことを特徴とする請求項1に記載の真空乾燥装置。
  9. 容器内の被乾燥物を加熱して前記被乾燥物の温度を第1温度に上げた後、第1工程、第2工程、第3工程及び第4工程を繰り返し実行する真空乾燥装置であって、
    前記第1工程は、前記容器内の気圧を大気圧より低い第1圧力に下げる工程を含み、
    前記第2工程は、前記容器内の気圧を前記第1圧力に維持する工程を含み、
    前記第2工程において前記被乾燥物の中心部の水分が沸騰している状態から沸騰していない状態になったことを判定すると、前記第3工程が開始し、
    前記第3工程は、前記容器内の気圧を前記第1圧力に維持する一定期間の工程を含み、
    前記第4工程は、前記容器内の気圧を前記第1圧力より高い第2圧力に上げる工程を含むことを特徴とする真空乾燥方法。
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