JP6465973B2 - 原子発光分光計を制御するための機器及び方法 - Google Patents

原子発光分光計を制御するための機器及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6465973B2
JP6465973B2 JP2017524371A JP2017524371A JP6465973B2 JP 6465973 B2 JP6465973 B2 JP 6465973B2 JP 2017524371 A JP2017524371 A JP 2017524371A JP 2017524371 A JP2017524371 A JP 2017524371A JP 6465973 B2 JP6465973 B2 JP 6465973B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
sample holder
test parameters
electrode
controller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017524371A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017534058A (ja
Inventor
ロマン ファルカシュ
ロマン ファルカシュ
トニー モラズ
トニー モラズ
Original Assignee
サーモ フィッシャー サイエンティフィック (エキュブラン) エスアーエールエル
サーモ フィッシャー サイエンティフィック (エキュブラン) エスアーエールエル
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サーモ フィッシャー サイエンティフィック (エキュブラン) エスアーエールエル, サーモ フィッシャー サイエンティフィック (エキュブラン) エスアーエールエル filed Critical サーモ フィッシャー サイエンティフィック (エキュブラン) エスアーエールエル
Publication of JP2017534058A publication Critical patent/JP2017534058A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6465973B2 publication Critical patent/JP6465973B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/66Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light electrically excited, e.g. electroluminescence
    • G01N21/67Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light electrically excited, e.g. electroluminescence using electric arcs or discharges
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/28Investigating the spectrum
    • G01J3/443Emission spectrometry
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • G01N27/04Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • G01N27/04Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance
    • G01N27/041Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance of a solid body

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Description

本発明は、スパークまたは原子発光分光計(AES)のための制御器、特にスパーク発生器の制御器のための分野に関する。具体的には、本発明は、AESの安全な動作を確立することに関係する。
スパークまたは原子発光分光計は、発光分光分析としても知られており、試料の分析のための技術として周知である。固形試料は、試料の一部を気化させて、原子及びイオンを励起状態に促すスパークまたは放電を受ける。励起された原子及びイオンを低エネルギー状態に緩和する間に光を発し、それとともに、それに続く、放出された光の分光分析は、試料の材料組成に関する情報を提供する。
スパークまたはアーク原子発光分光計(AES)は、一般には、試料を装着するための受けプレートまたは分析テーブルで構成される試料ホルダを有するスパークスタンド(またはスパークテーブル)を備える。受けプレートは、接地させることができるか、または固定された電圧で保持されることができ、下のガス室へのアパーチャを包含する。試料は、アパーチャよりも大きく、アパーチャの上に装着されて、試料と受けプレートとの間のガス密シールを形成することができる。好ましくは、クランプを用いて、アパーチャ上の適所に試料を堅固に保持し、試料を受けプレートに取り付ける。AESの電極は、プレートのアパーチャに隣接しているが、それから離間して設けられたガス室内に配置される。電極に電圧を印加することによって、電極とプレートまたは試料との間でスパークまたはアークを点火させる。これによって、プレートのアパーチャを通してスパークに曝される試料の一部が気化されるかまたは除去される。
光学スペクトルの粗悪化を回避するために、試料は、不活性ガス、例えばアルゴンの存在下で気化されて励起される。通常は、不活性ガスの流れは、電極を収容し、スパークが生じるガス室を通過する。試料が受けプレート上に正しく装着されて、ガス密シールが形成されると、空気がガス室に入ることができないか、またはアルゴンガスがガス室から漏れる。しかしながら、試料が不適切に装着された場合、ガス室内に漏れる少量の空気でさえも、異常なスペクトル、そして試料の不正確な分析につながる可能性がある。
試料が受けプレート上に正しく配置されている場合、通常は、クランプは下向きの圧力を与えて、試料と受けプレートとの間のガス密シールを形成する。しかしながら、試料が正しく設置されていない場合、クランプは、ある角度をなして試料に接続することができる。このことは、試料と受けプレートとの間に封止不良が形成されるおそれがある。また、試料は、往々にして、セットアップ中またはAESの使用中に、例えば操作者との接触に起因して、または試料が試料ホルダに不十分に取り付けられて、下のガス室から架けられた圧力に起因して動くために、変位する可能性がある。このことは、プレートと試料との間の封止を漏れさせ、それによって、試料分析が中断し、場合によっては操作者に対して電極を露出させる可能性がある。
スパークまたはアークを発生させるためのスパーク発生器は、優れた気化及び試料の励起を提供するための特定の波形プロファイルを有するスパークを提供する。スパークまたはアークを発生させるために、スパーク発生器は、高電流制御電源と高電圧電源との組み合わせを用いることが多い。各スパークは、電極と試料との間の高電圧放電と、電極を通って試料及び試料ホルダに流れるように設けられた振幅変調電流との組み合わせである。試料が受けプレート上に不適切に置かれると、高電圧が電極に存在しているにもかかわらず、スパークが点火し損ねる可能性がある。このことは、任意の試料分析に誤差または異常を生じさせる可能性があるのみならず、機器によって作り出された危険なほどの高電圧レベルに起因する、ユーザに特有のリスクが生じる結果となる。スパークが点火されたとしても、装置の適正でない位置付けまたは装置内部の欠陥は、結果として操作者に対する深刻な電気ショックまたは電気熱傷を起こす可能性がある。
DE102005057919は、スパークの所定期間中に、電極を通って流れる電荷が閾値を超えた場合に、AESの安全な動作停止を誘発するための手法を提供する。特に、当該機器は、操作者に対する、人体に十分有害である電気ショックを阻止する数多くのスパーク発生器の回路機構を設けている。一例では、スパークを起動させる前に、電極と受け領域との間に、小さな試験電圧が印加される。この機構では、電極と受け領域との間で電圧降下が観測された場合、操作者との接触に起因して、安全でない接続が存在すると考えられる。結果として、電極の通電のための高電圧電源は、作動を阻止される。試験電圧の結果として、電極と受け領域との間には、電流を提供しないことが起こり、機器は、スパークを発生させることが許可される。
この背景に対して、原子発光分光計(AES)の安全な動作を確立するための改善された機構を提案する機器及び方法を提供することが望ましい。
本発明は、原子発光分光計(AES)のスパークスタンドまたはスパークテーブルの動作の安全を改善するための方法及び制御器を提供する。例えば、本出願は、適正でない使用または偶発的な誤使用に起因する、スパークスタンドでの試料の適正でない配置を識別するための方法を提供する。そして、本方法は、AES内部の電極の安全な動作停止を実施し得るか、または通電されることを阻止し得る。AESの安全な動作を検証するための方法を提供することによって、本発明は、機器内部に印加された危険なほどの高電圧に起因する、AESのユーザに対する電気的ショックまたは関連する電気熱傷のリスクを低減するための高信頼な方法を提供する。
AESの安全な動作は、操作者による適正かつ正しい使用を必要とする。特に、試料がAESの試料スタンド上に正しく配置されている場合には、AESの操作に関するリスクが少なくなる。たとえ操作者が適正に訓練されているかもしれない場合であっても、誤差または偶発的な誤使用は依然として起こり得る。例えば、試料は、試料受け器との漏れ止めシールを形成してもよく、または試料は、試料受け器上に適正に取り付けられない場合がある。このケースでは、ガス室でガスの加圧が発生するか、またはアークが印加されると、試料が動く場合がある。試料が適所外に動くと、操作者が電極上の危険なほどの高電圧に曝されるリスクがある。
また、分析の開始時に試料が正しく位置している場合であっても、操作者と試料またはスパークスタンドとの偶発的な接触の可能性を排除することは可能ではない。またしても、このことによって、試料が動いて、操作者が電気的ショックのリスクに曝される可能性がある。操作者に対する安全性リスクに加えて、試料を不適切に置くこと(またはAESが使用されているときに試料が動くこと)は、試料のあらゆる分析において問題及び誤差を生じさせる。
本発明は、試料のさまざまな特性を測定し、それによって試料が正しく位置付けられているかを確かめるための方法及び機器を提供する。本方法及び機器は、試料が正しく位置付けられているかを、測定された特性を、各測定されたパラメータに対する好ましい値または目標値と対照して比較することによって確かめる。目標値は、試料が試料ホルダ内に正しく配置されている場合の、測定値に対する理想的な結果を表す。測定された特性値が目標値の範囲内ではない場合、試料が不適切に配置されている(または、機材の内部に欠陥がある)と想定され、そのため、試料分析の開始が阻止されるか、または機器の安全な動作停止が促進される。
本発明の第1の態様では、原子発光分光計(AES)の試料ホルダ上に配置された試料を分析するために、AESの安全な動作を確立するための制御器が提供され、制御器は、試料ホルダ上の試料の配置を示す少なくとも1つの試験パラメータの各々の測定値を受信するように構成される。制御器は、少なくとも1つの試験パラメータを、少なくとも1つの試験パラメータに対する目標値の範囲と比較して、試料が試料ホルダ上に正しく配置されているかを判定するようにさらに構成される。有利には、試料が正しく位置付けられ、試料ホルダ上に取り付けられたか否かを判定することは、機器が安全に操作されることができるかの良好な表示を提供する。
試験パラメータは、試料配置を、またはどのようにして試料が試料ホルダに設置されたかを定義するか、示すか、または表す任意のタイプの測定可能なパラメータまたは特性であってもよい。目標値の範囲は、試料が正しく配置されているときの、試験パラメータに対する好ましい値を表し得る。目標値の範囲は、予め定義され(及び、制御器に記憶され、またはネットワークを経由して)もよく、またはユーザによって入力されてもよい。目標値は、機器の構成によって異なってもよく、試料のタイプによって異なってもよい。
いくつかの状況では、目標値の範囲は、特定のスタート値及びエンド値(例えば、XとYとの間)を有する範囲であってもよい。他のケースでは、目標値の範囲は、満たされるか、超えられるか、または測定された値に対して下回る(例えば、試験パラメータがY以下であるかまたはXを超える)下限または上限、もしくは閾値を意味し得る。
好ましくは、制御器は、少なくとも1つの試験パラメータが目標値の範囲内ではない場合に、AESの電極を無効化するようにさらに構成される。電極の無効化は、電極を非通電状態にするか、電極または電極電源をオフ状態に設定するか、または電極が任意の他の方法で通電されることを無効化することを含んでもよい。電極の無効化は、電圧が電極に印加されることを阻止することか、またはすでに印加された任意の電圧を除去するかまたは設置させることの両方を含む。電極を無効化することは、電極電源の、またはより一般的にはAESの安全な動作停止を行うことによって達成され得る。特に、制御器は、機器の目標の測定値に基づく動作の安全の判定に従って、電極の動作を規制する。制御器はこのプロセスを自動化しているため、このことは、操作者が安全でない状況下で誤って、または適切でなく電極に通電する可能性を低減し、すなわちヒューマンエラーを低減する。
少なくとも1つの試験パラメータは、試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間の電流に依存する電気的パラメータであってもよい。好ましくは、電気的パラメータは、第1の端子と第2の端子との間の低電流の印加後に測定されてもよい。具体的には、印加された電流は、関連する電圧が、操作者または端子と接触する他の人にとって危険または有害ではないような大きさを有する。第1及び第2の端子の一方は、接地電位で保持されてもよい。電流を印加した結果としての2つの端子間の電圧を測定することができる。したがって、注入電流が既知の量であるため、端子間の抵抗またはインピーダンスを算出することができる。代替的に、電気的パラメータは、第1の端子と第2の端子との間に小さな電圧を印加した後に測定されることができる。
電気的パラメータは、インピーダンスZであってもよく、これは、電圧Uと電流Iとの比として算出されることができる。言い換えると、Z=U/Iである。有利には、電気的インピーダンスは、試料が試料ホルダに存在し、かつそこに正しく装填されていると思われることを検証する。例えば、試料の装填前に分析が開始された場合、第1の端子と第2の端子との間に電流が流れない。試料が装填されているが、試料ホルダに適正に取り付けられていない場合、試料ホルダの試料部分と接触部分との間に接触不良が起こることがあり、これによって、結果として試料が正しく設置されていた場合のインピーダンスがかなり高くなる。また、インピーダンスは、コンポーネントが、存在すべきではない2つの端子(例えば、操作者の指、または別のアイテム)間に置かれていることを示してもよく、このため、本来の試料に予想されるよりも大きいインピーダンスをもたらす場合がある。
任意には、少なくとも1つの試験パラメータは、AESの電極を収容するガス室で測定されたガス圧であってもよい。ガス圧は、特定の時間におけるガス室内の絶対ガス圧であってもよく、または第1の時間と第2の時間との間でのガス圧の差異であってもよい。ガス圧は、試料が正しく設置されて、ガス室への開口を覆うように、試料と試料受け器との間にガス密シールが形成されたかの表示を提供する。ガス圧が圧力の目標値よりも低い場合、このことは、試料が適切に取り付けられていない場合に生じ得るガス室からの漏れを示す。
さらなる代替として、少なくとも1つの試験パラメータは、試料ホルダの一部の変位であってもよい。代替的に、試験パラメータは、別の方法で試料の動きを示す測定値であってもよい。有利には、この測定パラメータは、試料分析工程中に記録されて評価されることができる。したがって、この測定パラメータは、分析中に(例えば、操作者の試料またはスパークスタンドとの不注意な接触に起因して)試料ホルダ内の試料の配置が変えられたかまたは動かされた場合の表示を提供することができる。試料が動かされたことが示された場合、機器の安全な動作停止を起こさせることができる。
任意には、制御器は、少なくとも1つの試験パラメータの測定値を受信することが、2つ以上の試験パラメータの各々の測定値を受信することを含むように構成される。さらに、制御器は、少なくとも1つの試験パラメータと目標値の範囲との比較が、2つ以上の試験パラメータの各々と各試験パラメータに対する目標値の範囲との比較を含むように構成されてもよい。任意の数の試験パラメータを測定することができる。測定された試験パラメータの数を増大させることは、試料が正しく装着されているかの判定の信頼性及び信用度を増大させ得る。一例では、第1及び第2の試験パラメータは、測定されて、それらの試験パラメータの各々に対する各自の目標値範囲と比較される(すなわち、第1の試験パラメータは、第1の目標値のセットと比較され、第2の試験パラメータは、第2の目標値のセットと比較される)。別の好ましい例では、3つの異なる試験パラメータが測定されて、3つの試験パラメータの各々が、特定の試験パラメータの目標値の関連付けられた範囲と比較される。
好ましくは、制御器は、2つ以上の試験パラメータのうち1つ以上が、その試験パラメータの目標値の範囲内ではない場合、AESの電極を無効化するようにさらに構成される。例えば、電極は、測定された3つの試験パラメータのうちいずれか1つが、予想される目標値内に入らない場合に、無効化されることができる。電極を無効化することは、電圧を接地するかもしくは電極から除去することか、または電圧が電極に印加されることを阻止することを含む。制御器は、測定された試験パラメータのうちいずれか1つが目標値の範囲内に入らない場合に、電極を無効化することができる。有利には、このことは、電極を通電することができる前に付加的な確認及びバランスを提供することによって、操作者に対するリスクを減らす。代替的に、電極は、所定の数の試験パラメータが目標値の所与の範囲内に入らない場合に、無効化されることができる。
任意には、2つ以上の試験パラメータの各々は、試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間の電流に依存する電気的パラメータと;AESの電極を収容するガス室内のガス圧と;試料ホルダの一部の変位とで構成される群から選択されたいずれか1つ以上である。有益には、各試験パラメータは、試料ホルダ上の試料位置付け及び設置を、異なる方法で特徴づけるように査定する。
好ましくは、2つ以上の試験パラメータは、同じ試験パラメータではない。有利には、多種多様な試験パラメータを測定することによって、試料配置のより完全な特性が得られる。
2つの試験パラメータまたはさらなるパラメータのうち少なくとも1つが、電気的パラメータであってもよい。電気的パラメータは、試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間で測定されてもよく、ここで試料は(正しくセットアップされているとき)、電気回路を完成させるように、2つの端子間に置かれる。電気回路における電気的パラメータ(例えば電流、電圧、インピーダンスまたは抵抗)を測定することは、試料が取り付けられたことと、試料ホルダにしっかりとかつ適正に据えられたこととの両方の比較的簡素な検証を提供する。試料が2つの端子間の接続を提供するため、試料が正しく配置されていない場合には、電気的接触の各端子と試料との間に電気接触不良が存在するかもしれない。
電気的パラメータの測定のための第1の端子は、試料ホルダの試料受け器にあってもよく、第2の端子は、試料ホルダまたは試料ホルダの試料先端部のクランプ素子(または、試料を適所に取り付けるための任意の素子)にあってもよい。クランプ素子または試先端部は、試料を試料ホルダの試料受け器または分析テーブルに取り付けるかまたは保持するために用いられ得る。特定のケースでは、電流は、クランプ素子(第2の端子)に印加されてもよく、試料受け器(第1の端子)は、接地電位が参照されてもよい。したがって、第1の端子と第2の端子との間の電圧を測定することができ、印加された電流に依存する電気的特性と、測定された電圧とを、試験パラメータとして用いることができる。
制御器は、第1の端子と第2の端子との間の電流を起こさせるようにさらに構成され得る。例えば、制御器は、電源機構を制御して、第1または第2の端子のいずれかに低電流を供給し得る。言い換えると、制御器は、非常に低くかつ制御された(すなわち、人間の健康に対して危険ではないために十分に低い)電流を、端子のうち一方に供給してもよく、これは試験電流である。特定の例では、電流はクランプ素子に印加され、試料受け器は接地される。クランプ素子と試料受け器との間に試料を置いた後、試料ホルダの2つの素子間の電圧を測定することができる。AESの操作者が、試験電流が印加されている間に2つの端子に接触したとしても、電流は、操作者が危害を受けない程度に十分に低い。
任意には、電気的パラメータは、インピーダンスである。特定の例では、インピーダンスに対する目標値範囲は、0〜100mΩの間であるが、これは試料ホルダ構成ごとに異なってもよく、試料のタイプごとに異なってもよい。有利には、インピーダンスに対する目標値の範囲は、人体のものに近いインピーダンスを含まない。
好ましくは、2つ以上の試験パラメータのうち少なくとも1つは、ガス圧である。過圧または大気圧を超える圧力は、試料が試料受け器上に正しく設置されている場合に、ガス室内に作り出され得る。したがって、好ましくは、ガス圧に対する目標値は、大気圧を超える圧力である。有益には、ガス圧の測定値は、例えば試料と試料受け器との間の封止不良の結果として、ガス室が漏れているかを示す。
任意には、ガス圧は、一定時間間隔の経過後に測定される。一例では、大気圧を超える圧力は、ガス室を通したガス流の始動に続く所定時間内に発生することが予想される。したがって、ガス圧は、大気圧を超える圧力に到達したかを確かめるために、所定の時間間隔後に測定されてもよい。ガス室が漏れている場合(例えば、試料が試料受け器のアパーチャで適正な封止を与えていないために)、ガス圧は、所定時間内に過圧または必要とされる閾値圧力に到達しない。代替として、第1の時間での測定と、第2の時間での測定との間の圧力変化を算出してもよい。
2つ以上の試験パラメータのうち少なくとも1つは、変位であってもよい。この試験パラメータの測定は、試料が試料分析中に動かされたか、そして同時に危険なほどの高電圧が電極に存在し得るかを示すために特に有用である場合がある。
変位は、変位は、第1の時間で測定された試料ホルダのクランプ素子の第1の位置と、第2の時間で測定された試料ホルダのクランプ素子の第2の位置との間の差異と等しく、クランプ素子は、試料を試料受け器に取り付けるためのものである。第2の時間は、第1の時間よりも遅くてもよく、第1の時間からの一定時間間隔の経過に続く。例えば、第2の時間は、2〜3ミリ秒、1秒、3秒または第1の時間よりもかなり遅くてもよい。好ましくは、時間間隔は、変位が「リアルタイム」で測定されるように、非常に短くてもよい。有利には、このことは、イベント後にすばやく取り外すための、試料に対する短時間の接触または衝撃を可能にする。
好ましくは、変位は、クランプ素子の角変位である。任意には、角変位は、エンコーダのステップに関する単位、または角度(度、ラジアンまたは回転等)をもって測定され得る。代替的に、変位は、横方向の試料ホルダの、または試料自体一部の変位である。有益には、クランプ素子の角変位は、試料のわずかな動きにも感度の高い測定を提供し得る。
電極を無効化することは、スイッチを制御して、電極を通る高電圧電流を調整することを含んでもよい。例えば、スイッチは、任意のタイプの回路遮断機、導電体(例えば、電圧を接地電位に短絡させるため)、またはトランジスタであってもよい。
任意には、制御器は、電極が通電されると、視覚インジケータを提供するようにさらに構成される。1つ以上の視覚インジケータを点灯させて、電極に危険な電圧が存在することに対して警告し、制御器が、試料が正しく設置されたと判定したことを示すか、または分析が進行中であるかを示してもよい。有利には、視覚インジケータを提供することは、操作者に対するリスクをさらに低減させ得る。
制御器は、ユーザインターフェースまたはヒューマンマシンインターフェースを用いて、AESのユーザまたは操作者から命令を受信してもよい。例えば、これは、コマンド、データまたは情報を入力するためのソフトウェアインターフェースか、またはユーザに情報を伝達するためのスクリーンまたはディスプレイを含んでもよい。インターフェースは、操作者が、命令を入力して分析等を始めることか、またはAESの安全な動作の判定に関する情報を受信することを可能にし得る。さらに、ユーザは、命令を入力して、AESを、電極に対する高電圧の出力部が係合解除される保守モードにしてもよい。これによって、電極及びスパークスタンドに対する保守作業を、保守を行っている人に対する感電死のリスクなしに実行することが可能になる。
原子発光分光計(AES)は、上記の制御器を含み得る。本AESは、制御器が、分析を始めることができる前に(及び、分析中に)さらなる安全確認を課すために、より安全に用いられ得る。さらに、試料が試料ホルダ及びスパークスタンドに正しく設置されているかを確かめるための技術を実施することによって、試料分析における誤差及び異常を低減させ得る。
第2の態様では、原子発光分光計(AES)の試料ホルダ上に配置された試料を分析するために、AESの安全な動作を確立するための方法が説明され、本方法は、試料ホルダ上の試料の配置を示す少なくとも1つの試験パラメータを測定することを含む。本方法は、少なくとも1つの試験パラメータを、少なくとも1つの試験パラメータに対する目標値の範囲と比較して、試料が試料ホルダ上に正しく配置されているかを判定することをさらに含む。本方法は、AESが安全な動作モードにあるかを確かめるために、試料が正しく設置されているかの判定を用い得る。
好ましくは、本方法は、少なくとも1つの試験パラメータが目標値の範囲内ではない場合、AESの電極を無効化することを含む。有益には、本方法は、電極が通電されることを阻止(すなわち、電極に電圧が印加されることを阻止)するか、または試料が不適切に配置されていると判定された場合に、電極を安全に動作停止させることができる。言い換えると、制御器は、試料の特性が、AESに対する動作について安全でないモードを示す場合に、電極を「オフ」状態にし得る。
少なくとも1つの試験パラメータは、試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間の電流に依存した電気的パラメータであってもよい。例えば、正しい配置では、試料は、試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間に位置付けられ、それによって、試料が両方の端子と電気接触するようにされ得る。有利には、電気的パラメータの測定は、試料が存在するかと、さらに試料が正しく位置付けられたかとの両方の確認として作用する。試料が正しく位置付けられていない場合、試料と端子との間で良好な電気的接触がなされない。
任意には、少なくとも1つの試験パラメータは、AESの電極を収容するガス室内で測定されたガス圧である。有利には、ガス圧の測定値は、試料と試料受け器との間にガス密シールが形成されたかを示す。ガス密シールが形成されていない場合、ガス室が過圧されて、ガス室内の過圧を維持することができないと、チャンバからガスが漏れる可能性がある。
代替的に、少なくとも1つの試験パラメータは、試料ホルダの一部の変位である。有益には、変位の測定は、試料の分析中に行われることができる。試料ホルダの一部の変位は、試料が動かされたことの表示を提供する。したがって、ガスパラメータの測定は、分析中の試料の動きまたは調整の判定を可能にすることができ、これはAESのユーザにとって危険である操作を示す場合がある。
好ましくは、本方法の一部として少なくとも1つの試験パラメータを測定することは、2つ以上の試験パラメータの各々を測定することを含み得る。さらに、少なくとも1つの試験パラメータを目標値の範囲と比較することは、2つ以上の試験パラメータの各々を、各試験パラメータに対する目標値の範囲と比較することを含み得る。有利には、2つ以上の試験パラメータを測定することは、試料ホルダ上の試料の配置のさらなる特性を提供し得る。したがって、試料が試料ホルダ上に正しく配置されているかの判定が、より高信頼になり得る。
好ましくは、2つ以上の試験パラメータのうち1つ以上が、その試験パラメータに対する目標値の範囲内ではない場合、AESの電極は無効化される。電極は、安全に停止されてもよく、または電極への電圧の印加が阻止されてもよい。多数の測定された試験パラメータのうちいずれか1つが、その試験パラメータに対する目標値範囲内に入らない場合、電極が無効化されてもよい。有利には、これは、電極で危険なほどの高電圧が印加される(または維持される)前に、付加的な安全確認を提供する。
2つ以上の試験パラメータの各々は、試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間の電流に依存する電気的パラメータと;AESの電極を収容するガス室内のガス圧と;試料ホルダの一部の変位とで構成される群から選択されたいずれか1つ以上であってもよい。有益には、試験パラメータの各々は、試料セットアップの異なる態様を査定する。
任意には、2つ以上の試験パラメータは、同じ試験パラメータではない。有利には、2つ以上のタイプの試験パラメータを測定することは、試料配置の異なる態様が考慮されて調べられている場合に、試料が試料ホルダ上に適正に配置されているかの判定の精度を上げる。
2つ以上の試験パラメータのうち少なくとも1つは、電気的パラメータであってもよい。電気的パラメータを測定するために、第1の端子は、試料ホルダの試料受け器であってもよく、第2の端子は、試料ホルダのクランプ素子にあってもよく、クランプ素子は、試料を試料受け器に取り付けるためのものである。電気的パラメータは、試料が試料ホルダに存在しているか、さらには試料がしっかりとかつ正しく配置されて、試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間の良好な電気的接触を提供するようにされているかの表示を提供し得る。
測定工程の前に、第1の端子と第2の端子との間に電流を印加してもよい。電流は、人間と端子のいずれかとの接触が、危害またはけがを生じさせないように十分に低くしてもよい。電流は、電気的パラメータを測定するために、試験電流として印加され得る。別の方法では、電圧は、第1の端子と第2の端子との間に印加されることができる。
好ましくは、電気的パラメータは、インピーダンスである。既知の電流Iは、試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間を(及び、それらの間の試料を通って)通され得る。そして、第1の端子と第2の端子との間の電圧Uの測定を用いて、インピーダンスZ=U/Iを算出することができる。
好ましくは、2つ以上の試験パラメータのうち少なくとも1つは、ガス圧である。ガス圧の測定は、試料が試料ホルダ上に正しく配置され、それによってガス密シールが形成されているかの表示を提供する。ガス密シールが形成されていない場合、ガス室内に過圧が作り出されている場合がある。
ガス圧は、一定時間間隔の経過後に測定されてもよい。ガス圧は、ガス室を通したガスの流れの始動に続く、所定の時間間隔後に測定されてもよい。代替的に、ガス圧は、第1の時間での測定と、第2の時間での測定との間のガス圧における変化として測定されてもよい。有利には、ガス圧は、所定の時間間隔後に測定されて、ガス室に大気圧を超える圧力が存在するかを確かめてもよい。
好ましくは、2つ以上の試験パラメータのうち少なくとも1つは、変位である。有益には、変位の測定は、試料の分析中に行われることができる。試料ホルダの一部の変位の測定値は、試料が動かされたことと、したがって分析誤差または偶発的な接触が生じたこととを示すことができる。
任意には、変位は、第1の時間で測定された試料ホルダのクランプ素子の第1の位置と、第2の時間で測定された試料ホルダのクランプ素子の第2の位置との間の差異と等しく、第1及び第2の位置は、試料ホルダの試料受け器を基準として測定され、クランプ素子は、試料を試料受け器に取り付けるためのものである。試料の正しい配置では、クランプ素子は、試料を試料受け器に取り付ける。したがって、クランプ素子の位置の動きまたは調整は、試料もまた動かされたことの表示を提供し得る。代替的に、変位は、試料ホルダまたは試料の別の部分の、第1の時間と第2の時間との間での適所における変化を考慮してもよい。
任意には、変位は、クランプ素子の角変位を含む。試験パラメータは、代わりに、クランプ素子の、または試料ホルダまたは試料自体の別の部分の横方向の変位または他の適所の変化の測定を含んでもよい。
好ましくは、電極の励起または無効化を阻止することは、電極を通る高電圧電流を調整するためのスイッチを制御することを含む。スイッチは、任意のタイプの回路遮断機、導電体(例えば、電圧を接地電位に短絡させるため)、またはトランジスタを含み得る。スイッチは、電極に接続された電源を制御し得る。
本方法は、時間間隔で繰り返されてもよい。本方法は、複数回繰り返されてもよい。例えば、本方法は、試料の分析を始めることが許可される前に繰り返されてもよい。本方法は、試料の分析前後に繰り返されてもよい。いくつかのケースでは、本方法は、試料の分析中に1回以上繰り返されることができる。
電極が通電されたときに、ランプを点灯させてもよい。有利には、これは、AESのユーザに、危険なほどの高電圧が当該機材で使用されていることの視覚的表示を提供する。代替的に、本方法が、試料が試料ホルダ上に正しく(または不適切に)配置されていることを判定したときに、ランプを点灯させてもよい。ランプは、付加的な安全特徴として有用であり得る。
第3の態様の一例では、試料受け器と、試料を試料受け器に取り付けるためのクランプ素子とを備える試料ホルダを有するスパークまたは原子分光計(AES)内のスパーク発生器を制御するための方法がある。本方法は、第1の時間で、クランプ素子の第1の位置を測定することと;試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間に電流を印加することと;
第1の端子と第2の端子との間の電圧に依存する電気的パラメータを測定することと;AESのガス室でのガス圧を測定することと;電気的パラメータを、電気的パラメータの目標値の範囲と比較することと;ガス圧を、ガス圧の目標値の範囲と比較することと;電気的パラメータが電気的パラメータの目標値の範囲内であり、ガス圧がガス圧の目標値の範囲内である場合に、電極に接続された電源に通電することと;第2の時間で、ランプ素子の第2の位置を測定することと;第1の位置と第2の位置との間の差異を比較することによって、クランプ素子の変位を算出することと;変位を、変位の目標値の範囲と比較することと;差異が変位の目標値の範囲内ではない場合に、AESの電極の通電を終了させることとを含む。このステップのシーケンスは、AESが安全に操作されることができるかを判定するために特に有利であり得る。
ここで、本発明は、添付の図面を参照して、例示のみを目的として説明される。
原子発光分光計(AES)のスパークスタンドの側面図である。 図1のスパークスタンドの平面図である。 一例による制御器の概略図である。 さらなる例による制御器の概略図である。 別の例による制御器の概略図である。 試験パラメータの可能な組み合わせを示す表である。 またさらなる例による制御器の概略図である。 図7の制御器の導入のための機器の構成を示す図である。 特定の例における一連の測定の概略図である。
図中では、同様のパーツは同様の参照番号によって表される。図面は、縮尺通りに描かれていない。
図1には、AESのスパークスタンドまたはスパークテーブル10が側面図で表現され、同時に図2には、同じスパークスタンド10が平面図で示される。スパークスタンド10の試料ホルダ102は、試料受け器または分析テーブル104と、クランプ素子またはクランプアーム106とを備える。分析テーブル104は、ある決まった電圧、普通は接地電位で保持される。試料100は、試料受け器104上に置いてクランプ素子106によって取り付けることによって、試料ホルダ102内部に配置される。クランプ素子106は、試料100に力を加えて、試料が移動するおそれがなく、かつ試料受け器104上に押し下げられることを確実にする。
試料受け器104は、アパーチャ108を備える。アパーチャまたは穴108は、ガス室110内に直行する開口を提供する。ガス室110は、ガスがガス室110を通って流れる(図1及び図2において矢印によって表される)ことを可能にする入口及び出口(図示せず)を有する。試料100が、クランプ素子106を用いて試料受け器104上にしっかりと正しく配置されると、アパーチャ108は、試料100によって封止される。言い換えると、クランプ素子106は、試料100を試料受け器104上に押圧して、試料100と試料受け器104との間のガス密シールを形成する。
電極112は、ガス室110内で、試料受け器104のアパーチャ108に直接隣接している。電極112は、高電圧を伝達するために好適である。電極112は、試料受け器104(及び適所にあるときは試料100)に近接しているが、それから離間して配置される。
使用時に、ガスは、入口と出口との間のガス室110を通って、チャンバ110に流れる。試料100が正しい配置にあるとき、ガスは、試料100をもって形成された封止に起因して、試料受け器104のアパーチャ108から漏れるおそれがない。本例では、ガスは不活性ガス、例えばアルゴンである。
試料100の分析を始めるために、電源(図示せず)によって電極112に高電圧が印加される。結果として、高電位電極112と試料受け器104(かなり低電位、普通は接地電位に保持される)との間に、スパークまたはアークが形成される。スパークまたはアークは、アパーチャ108を通してアークに曝される試料100の一部に、アブレーションまたは気化を生じさせる。気化された試料は、結果としてプラズマ114となる。プラズマ114からの発光は、ガス室110から、光学分析のための分光計(図示せず)に向かって移行する。
電極電源(またはスパーク発生器)は、高電流制御電源(CCS)と高電圧電源(イグナイタ)との組み合わせであってもよい。電極で発生した各スパークは、電極と試料との間の高電圧放電と、電極、イオン化チャネル、試料、そして最終的に試料受け器または分析テーブルを通って流れる特定用途向けの電流形状との組み合わせであってもよい。
本発明は、さまざまな試験パラメータの測定によって、AESの安全を向上させることに向けられる。試験パラメータは、所与の試験パラメータに対する好ましい値かまたは目標値と比較される。試験パラメータが好ましい値かまたは閾値外である場合、このことは、試料100が試料ホルダ102上に正しく設置されていないことを示す。そのような場合、電極112の使用が阻止されるが、これは、試料が不適切に設置されているときに電極112に高電圧を印加することは、AESのユーザにとって安全ではない場合があるためである。
本発明は、測定、制御及び実験用電気機材に対する安全要件(国際統一規格IEC61010−1:2010による)を満たすことを意図している。さらに、本発明による制御器を有するAESは、低電圧指令2006/95/CEに準拠することを意図し、これは、欧州連合における「CE」マークを得るための要件である。一定の用語は、IEC61010−1:2010において検討及び定義され、アクセス可能部分の決定(6.2項)、危険電圧(6.3項)、通常使用(3.5.8項)、単一故障状態(3.5.10項)及び合理的に予見可能な誤使用(16.1項)を含む。
図3は、第1の試験パラメータの測定を図示する。本例では、試験パラメータは、電気特性である。電気的特性は、試料ホルダ102の2つの端子間を通る電流に依存する。
図3は、制御器316を示し、制御モジュール318と、測定モジュール320と、電極無効化モジュール322とを有する。制御モジュール318は、測定モジュール320及び電極無効化モジュール322と通信するように構成される。図3は、試料ホルダ102をさらに示し、試料受け器104における第1の端子と、クランプ素子106における第2の端子とを備える。図3は、電極112をさらに示す。電極112は、電源324を介して、制御器316の電極無効化モジュール322によって制御されるように構成される。電源324は、高電圧/高電流電源である。
使用時に、制御器316の制御モジュール318は、測定モジュール320に、試料ホルダ102の2つの端子間での電流の印加を開始させる。特に、電流は、二次電源326によってクランプ素子106に印加される。試料受け器104は、接地電位で保持される。そして、試料ホルダ102のクランプ素子106と試料受け器104との間の電圧が、制御器316の測定モジュール320によって測定される。
制御器316は、測定モジュール320において、試料ホルダ102の2つの端子間のインピーダンスを算出する。測定モジュール320は、測定されたインピーダンスを、測定モジュール320に記憶された目標インピーダンス値の範囲と比較する。ステータスインジケータは、制御モジュール318に送られ、これは、測定されたインピーダンスが、目標インピーダンスの範囲内に入るかを示す。
制御モジュール318は、受信されたステータスインジケータに従って、試料100が試料受け器104上に正しく位置付けられているかを判定する。本例では、電気的インピーダンスが100mΩを下回る範囲内である場合、このことは、試料100が試料受け器104上に正しく位置付けられていることを示す。制御モジュール318が、試料100が試料受け器104上に正しく配置されていると判定した場合、制御モジュール318は、電極無効化モジュール322と通信して、電極112が通電されることを可能にする。本例では、電極無効化モジュール322は、スイッチを制御して、高電圧/高電流電源324を作動させる。電源324は、電極112に高電流を与え、結果として、電極112と試料受け器104との間のスパークを発生させるために必要とされる高電圧をもたらす。
代替的に、本例では、電気的インピーダンスが100mΩを超える(すなわち、試験パラメータに対する目標値の範囲外)と判定された場合、制御モジュールは、試料100が試料受け器104上に正しく位置付けられていないと判定する。したがって、制御モジュール318は、電極無効化モジュール322に、電極112の通電を阻止するよう命令を渡す。特に、電極無効化モジュール322は、スイッチを制御して、電源324が電極112に電圧を印加することを阻止する。
本例では、試料100の分析が始まる前に、電気的インピーダンスの測定が行われる。したがって、制御器316は、電源324が電極112にいかなる電圧も印加することを阻止する。しかしながら、他の例では、制御器316は、いったん分析が始まると、電極112に対する電圧の印加を停止または中断するように構成されてもよい。
説明された方法を用いて、AESの合理的に予見可能な誤使用を排除することはできないが、本例では、通常使用時には、または機器が単一故障状態下で動作しているときには、電気的パラメータの測定が操作者の安全を保障するため、動作上の安全が向上する。この手法は、IEC61010−1:2010統一規格の要件に適合する。
図4は、第2の試験パラメータの測定のための機器の構成を図示する。本構成では、試験パラメータは、ガス室110内部のガス圧である。図4では、制御器316は、測定モジュール320及び電極無効化モジュール322と通信する制御モジュール318を備える。図4は、AESのスパークスタンド10のガス室110及び電極112をさらに示す。ガス制御器428は、ガス室110を通したガス(本例では、アルゴンガス)の流れを制御する。電極112は、電源324を介して、制御器316の電極無効化モジュール322によって制御されるように構成される。電源324は、高電圧/高電流電源である。
使用時に、制御器316は、ガス制御器428と通信して、ガス室110を通したアルゴンガスの流れを起こさせる。ガス制御器428は、ガス室110において過圧(言い換えると、大気圧を超える圧力)を生じさせるために十分なガスの流れを付与する。試料100が試料受け器104内に正しく配置され、試料受け器104内のアパーチャ108が試料100によって完全に封止されている場合、ガス室110内の過圧は、所定の期間内で達成されるであろう。この期間が経過した後、制御器316の測定モジュール320は、ガス室110内部の圧力を(例えば、圧力ゲージまたはセンサ(図示せず)によって測定する。例えば、圧力センサは、制御器316の絶対圧力センサ集積回路であってもよい。測定されたガス圧が閾値ガス圧を超える場合、試料100が正しく配置され、それによって試料100と試料受け器104との間に封止が形成されていると判定される。制御モジュール318に対して、ステータスインジケータが送られて、測定されたガス圧が目標値範囲内である(すなわち、閾値を超えている)ことを示す。
正のステータスインジケータ(すなわち、測定されたガス圧が目標値の範囲内である)を受信すると、制御モジュール318は、電極無効化モジュール322と通信して、電極112の通電を可能にする。この命令を受信すると、電極無効化モジュール322は、スイッチを作動させて、電源324がスパークスタンド10の電極112に電圧を印加することを許可するようにさせ得る。いくつかのケースでは、電流は、スイッチを作動させると直ちに印加され得るが、他のケースでは、電流は、操作者からのさらなる命令を(例えば、ヒューマンマシンインターフェースを介して)受信したときのみ印加される。
図4に従って測定を行ったときに、試料100が試料受け器104上に正しく配置されていなかった場合、試料100と試料受け器104との間の適正な封止が形成されていない可能性がある。例えば、これは、試料が試料ホルダ上に適正に装着されていなかったか、または試料が試料受け器でアパーチャを覆うように正しくサイズ決めされていなかったためであるかもしれない。そのような場合、ガス制御器428がガス室110内で過圧を作り出すことを試みるときに、ガス室110からガスが漏れる。ガス室110からの漏れは、過圧が所定の期間内で達成されていないことを意味する。本例によれば、このケースでは、測定モジュール320による、所定の期間後のガス室110内のガス圧の測定から、閾値または目標ガス圧を下回るガス圧が得られる。測定モジュール320によって、測定されたガス圧を目標ガス圧範囲と比較すると、試料100が不適切に配置されていると判定され、関連付けられたステータスインジケータが、制御モジュール318に送られる。
この(負の)ステータスインジケータを受信すると、制御モジュール318は、電極無効化モジュール322に対して、スパークスタンド10の電極112の通電を阻止させるための通信を送る。本例では、これによって、電極無効化モジュール322がスイッチを作動させて、電源324の起動を阻止し、電極112に対する電圧の印加を回避する。
有利には、試料100と試料受け器104との間にガス密シールが形成されていることを確証することによって、試料受け器104内のアパーチャ108が全面的に覆われたことが推定される。したがって、電極112(ガス室110内に収容されている)は、操作者に対して露出するおそれがなく、同時に試料100は、正しく適所にある。したがって、ガスパラメータの測定は、AESの動作のリスク、特に合理的に予見可能な誤使用に起因するリスクのいくつかを軽減する。
図5は、AESが安全な動作のために正しく構成されているかを示すための第3の試験パラメータの測定のための機器の構成を図示する。本例では、試験パラメータは、試料ホルダ102の一部の変位である。特に、試験パラメータは、試料ホルダ102のクランプ素子106の角変位である。
本例では、制御器316は、制御モジュール318と、測定モジュール320と、電極無効化モジュール322とを備える。測定モジュール320は、試料ホルダ102の一部の位置、具体的にはクランプ素子106の位置を、例えば位置エンコーダによって測定するように配置される。電極無効化モジュール322は、スパークスタンド10において電極112に接続された高電力高電圧電源324と通信している。
本例では、変位は、クランプ素子106のシャフトのベースにおける光学式アブソリュートインクリメンタルエンコーダによって測定される。これによって、エンコーダによって検出されるシャフト軸に対する、クランプ素子106の任意の動きが可能になる。特に、エンコーダは、クランプ素子106の角変位を測定する。
使用時に、クランプ素子106の位置は、第1の時間において、測定モジュール320によって測定される。クランプ素子106の位置は、試料ホルダ102、例えば試料受け器104の固定位置に対して測定されることができる。第2の時間(第1の時間からの所定の時間間隔)において、制御器316の測定モジュール320によって、クランプ素子106の位置が再度測定される。測定モジュール320は、第1の時間で測定された位置と、第2の時間で測定された位置との間の差異を算出することによって、クランプ素子106の変位を判定する。非ゼロ変位が算出された場合、このことは、試料100が動かされたことを示す。
測定モジュール320は、算出された変位を、目標値または閾値と比較する。本例では、変位に対する目標値はゼロであるが、いくつかの代替例では、位置測定値の誤差(例えば、±1°以内のクランプ素子の角変位)を考慮するような狭い範囲の目標値が適切である場合がある。測定モジュール320は、制御器316の制御モジュール318に対して、変位が目標値と等しいかを示すステータスを提供する。ステータスが、変位が目標値外(例えば非ゼロ)であることを示す場合、制御モジュール318は、電極無効化モジュール322に対して、電源324のスイッチを起動させることによって電極112を無効化するよう命令する。電圧がすでに電源324によって電極112に印加されている場合、スイッチの起動は、関連付けられた高電圧を安全に逃がす。電圧が電極112にまだ印加されていない場合、電極無効化モジュール322は、電源324が電極112に電圧を印加することを阻止する。
測定モジュール320による変位の測定時に、変位がゼロ(誤差限度内)であることが判定された場合、測定モジュール320は、制御モジュール318に正のステータスインジケータを通知する。この場合、制御器316は、電極無効化モジュール322を介して、電極112において高電圧を起動させることを可能にする。
説明された例では、第1の時間での第1の測定は、試料100の分析が始まる前に(そして、任意の電圧が電極112に印加される前に)行われる。第2の時間での第2の測定は、分析が始まり、電圧が電極112に印加されたすぐ後に行われる。2つの位置間で何らかの差異が測定された場合、このことは、試料100が分析中に動かされたことを示す。いくつかのケースでは、このことは、操作者との接触に起因し、そのため、電極112は、操作者を傷つけることがないように、可能な限り迅速に無効化されることが重要である。
本例では、クランプ素子106の変位は、試料100の分析全体を通して(及び、危険な電圧がスパークスタンド10に存在し得る間全体を通して)繰り返し測定される。測定モジュール320は、任意の先の測定値と比較して、クランピングの変位の測定値を算出する。任意の時点において、クランプ素子106が動かされたと判定された場合、電極112及び/または電源324は、電極無効化モジュール322によって無効化される。
代替の例では、試料分析の開始前に、図5の構成は、試料ホルダ102、例えば試料受け器104の固定位置に対する、試料ホルダ102のクランプ素子106の絶対位置を測定することができる。この絶対位置の所望の位置範囲に対する比較によって、クランプ素子106が、試料100の分析のために理想的な位置に配置されているかを判定することができる。
特に有利な例では、試験パラメータのうち2つ以上を測定して、試料100が正しく配置されているかの判定を提供することができる。試験パラメータの各々は、試料配置の異なる態様を特徴づける。したがって、試験パラメータの組み合わせを測定することで(それに続く、その試験パラメータに対する目標値との比較とともに)、機器の動作が安全であるかについての、改善されたさらに高信頼の表示が得られる。
上記の試験パラメータの任意の組み合わせは、試料100正しく配置されている場合に有用なインジケータを提供し得る。例えば、電気的パラメータ、例えばインピーダンス(上記のとおり)の測定は、ガス室110内のガス圧の測定と組み合わせて行うことができる。代替の例では、ガス圧は、試料ホルダ102の一部の変位(または、試料100の変位の他のインジケータ)と組み合わせて測定されることができる。またさらなる例では、電気的パラメータ及び変位の両方を測定することができる。
測定される1つ以上の試験パラメータの可能な組み合わせが、図6に示される。2つ以上の試験パラメータが測定された場合、各試験パラメータは、その特定の試験パラメータに対する目標値の範囲と比較される。1つ以上の試験パラメータが目標値範囲内に入らない場合、制御器316は、電圧がスパークスタンド10の電極112に印加されることを阻止するか、そうでなければ、電極112を無効化する。本方法によって、試料位置付けのさまざまな態様が確認され、これらを用いて、安全な動作のために試料100が正しく位置付けられているかを判定する。
一例では、電気的パラメータ及びガス圧を測定することができる。有利には、電気的パラメータの測定値(例えば、インピーダンス)は、試料が正しく装着されて、試料受け器との良好な電気的接触を与える(そして、試料が接地電位で保持される)ようにされているかを示す。電気的パラメータの測定と併せて、ガス圧の測定値は、分析の途中でガス室がガス密であることを確証する。これは、試料受け器内のアパーチャが、試料によって完全に覆われ、それによって、電極が操作者に対して露出するおそれがないことを示す。したがって、これら2つの試験パラメータの測定値の組み合わせは、AESの合理的に予見可能な誤使用に起因するリスクのいくつかを軽減する。
説明された3つすべての測定パラメータが測定されて比較されると、特に有益である。このことは、安全な動作を示す殊に高信頼の方法を提供する。付加的な測定は、AESの危険であるかまたは適正でない使用を識別するためのパラメータをさらに提供する。各試験パラメータは、セットアップの異なる特性を考慮しているため、3つすべての試験パラメータを測定することは、電圧がAESの電極に印加されることが許可される前にパスしなければならない、本方法によって行われるリスク評価の精度を上げる。提案された測定の各々は、AESの操作上の安全における全体の向上に寄与する。各安全パラメータの測定は、特定の目的の役に立ち、試料セットアップの異なる態様を特徴づける。
図7は、説明された3つすべての試験パラメータの測定のための機器を図示する。図7は、制御モジュール318及び測定モジュール320を有する制御器316を示す。制御器316は、電極無効化モジュール322をさらに備える。示されたスパークスタンド10のコンポーネントは、試料受け器104、クランプ素子106、ガス室110及び電極112を含む。二次電源326を介して、クランプ素子106に電流を印加してもよい。高電圧、高電流電源324が設けられて、電極112に電圧を供給する。ガス制御器428を用いて、ガス室110へのガスの流れを制御することができる。
AESが分析を始める前に、操作者は、まず試料100を試料受け器104上に置き、クランプ素子106を用いて、ガス室110へのアパーチャ108または開口上の適所に試料を取り付ける。そして、操作者は、命令を介して、制御器316において試料100の分析を開始させ得る。
使用時に、制御器316は、測定モジュール320に命令して、二次電源326を用いて試料ホルダ102の第1の端子に低電流を印加する。本例では、試料ホルダ102の第1の端子は、クランプ素子106である。続いて、測定モジュール320は、クランプ素子106と、試料受け器104の試料ホルダ102の第2の端子との間の電圧を測定する。測定モジュール320は、試料ホルダ102の第1の端子と第2の端子との間のインピーダンスを算出し、測定されたインピーダンスを、当該パラメータに対する目標値の範囲と比較する。比較結果に基づいて、測定モジュール320は、制御モジュールに対して、電気的インピーダンスが所与の目標値範囲内であるか否かを示すためのステータスインジケータを渡す。
インピーダンス試験パラメータの測定及び比較と同時に、またはそれに続いて、測定モジュール320は、ガス室110内のガス圧の測定値を得る。最初に、測定モジュール320は、ガス制御器428に命令して、ガス室110を通したガスの流れを始めさせる。ガス流は、ガス室110が封止されている場合に過圧を作り出すために十分である。所定の時間間隔後、測定モジュール320は、ガス室110内部のガス圧の測定値を受信するかまたは得る。測定モジュール320は、測定されたガス圧を、ガス圧に対する目標値の範囲と比較する。本例では、ガス圧に対する目標値は、閾値を超える値である。測定されたガス圧を、目標値の範囲と比較すると、測定モジュール320は、制御モジュール318に対して、測定された値が目標値の範囲内であるかを明示するためのステータスインジケータを与える。
AESの操作者によって試料分析が開始されると、第3の試験パラメータがさらに測定される。制御器316は、測定モジュール320を介して、試料ホルダ102のクランプ素子106の位置の第1の測定値を取得する。短い時間間隔(例えば、2〜3秒)の後、測定モジュール320は、クランプ素子106の第2の測定値を取得する。そして、測定モジュール320は、時間間隔中のクランプ素子106の変位を示すために、2つの位置測定値間の差異を算出する。
測定モジュール320は、クランプ素子106の変位を、目標値の範囲と比較する。この場合、変位に対する目標値は、測定値の誤差限度内のゼロである。クランプ素子106の非ゼロ変位が検出された場合、このことは、試料100が動かされたことを示す。測定された変位と、変位に対する目標値との比較後、測定モジュール320は、制御モジュール318に対して、比較結果(すなわち、測定された値が目標範囲内であるか)を表すステータスインジケータを与える。
説明された変位測定は、連続して繰り返されてもよい。有利には、測定は、試料100の分析全体を通して(また、特にAESの電極112に危険な電圧が印加されている期間全体を通して)繰り返される。各測定値は、所定の時間間隔に続いて取られてもよく、新しい位置測定値と、先の測定値(または、先の測定値の平均)との間の差異は、測定モジュール320によって算出される。各ケースでは、変位は、目標値範囲と比較され、比較の成果を表すステータスインジケータは、制御モジュール318に送られる。
上記のように、3つの試験パラメータの各々の測定及び比較から、制御モジュール318においてステータスインジケータが得られる。ステータスインジケータを受信すると、制御モジュール318は、これらのインジケータに従って、試料100が試料ホルダ102上に不適切に位置付けられているかを判定する。試料100が不適切に位置付けられていると判定されると、制御モジュール318は、電極無効化モジュール322に対して、例えば「OFF」状態の電源324によって電極112を無効化するための命令を送る。電極112がすでに高電圧電流を印加されている場合(例えば、分析がすでに始まっている場合)、電極無効化モジュールは、電源324を切り、電極112におけるあらゆる電位を接地させる。試料分析は、中断される。
代替的に、制御モジュールが、測定モジュール320から受信されたすべてのステータスインジケータが、試料ホルダ102上の試料100の安全な配置を示すと判定した場合、制御モジュールは、電極無効化モジュール322に対して、電極112が通電されるかまたは引き続き通電されることを許可することを命令する。したがって、試料の気化が行われてもよく、試料の全分析が行われる。
図8は、図7に関連して上述された制御システムの特定の導入のための回路図を示す。図8では、アパーチャ108を備える試料受け器104と、クランプ素子106と、電極112とを有するスパークスタンドが示される。試料100は、スパークスタンド上に配置される。アルゴン入口832からガス室110内へのアルゴンガスの流れは、ガス制御器428によって制御される。ガスは、アルゴン出口830を通ってガス室を出る。
電極は、ランプ834とともに、電極電源324に接続される。使用時には、電極電源324が「ON」状態であるときにランプを点灯させる。このように、ランプは、危険なほどの高電圧が存在するAESの操作者に対する視覚的警告としての役割を果たす。
図8は、図7を参照して上記のように動作する制御器316をさらに備える。制御器は、制御モジュール318と、電極無効化モジュールまたは高電圧制御322と、各試験パラメータの測定のための測定モジュール320a、320b、320cとを備える。図8では、測定モジュール320aは、クランプ素子106の変位を測定し、測定モジュール320bは、クランプ素子106と試料受け器104との間の(すなわち、試料100を通した)電気的インピーダンスを測定し、測定モジュール320cは、ガス圧を測定する。図8の制御器は、ユーザインターフェース836、をさらに備え、これは、例えばキーボード、スクリーン、タッチスクリーンまたはマウスを含む任意のタイプのヒューマンマシンインターフェースであってもよい。機械的スイッチ838を用いて、電極に対する電源を手動で無効化することができる。
図9は、図7及び図8に関連して上述された制御器及び機器によって行われる測定のシーケンスを表したものを示す。図9は、測定を、時間902におけるシーケンスとして表す。第1の周期(空きまたは試料装填周期904)では、操作者は、試料100を試料受け器104上に装填する。この期間中、操作者は、試料ホルダ102と接触している場合があり、そのため、電極112において高電圧が許可されてはならない。したがって、この期間中、制御器316の電極無効化モジュール322は、例えば高電流/高電圧電源324に対するスイッチの制御によって、電極112が通電されることを阻止する。
操作者は、いったん試料100を装填すると、AESによる試料の分析を開始する。この命令は、例えば制御器316用のヒューマンマシンインターフェース836を介してなされてもよい。分析が開始した後、制御器316は、試料100が安全な動作のために正しく配置されているかを判定するための自動化方法に取りかかる。
スタートアップ期間906には、3つの試験パラメータ(電気的パラメータ910、ガス圧912、及び変位914)すべての測定がなされる。この期間中、電極無効化モジュール322は、電極112に対するあらゆる電圧の印加を阻止する。
ガス圧912は、過圧が生じるかまたは強まるための時間を可能にするために、ガス制御器428によるガス室110内へのガスの流入の開始後所定時間測定される。しかしながら、ガス圧は、依然としてスタートアップ期間中に測定される。
試験パラメータの各々の測定後、電気的試験パラメータ910及びガス圧912は、それら各自の目標値と比較される。測定された値が目標値内であるかの判定がなされる。そうであれば、制御器316は、以下に説明するように、試料100の分析を始めることを可能にする。測定された値が目標値範囲内ではないと判定された場合、制御器316は、あらゆる電圧が電極112に印加されることを阻止し、電極112を無効化する。分析は中断され、制御器316は、AESの操作者にこのことの通知を提供する。このことは、インジケータランプの点灯を介して、またはAES用のヒューマンマシンユーザインターフェース836でのメッセージを介してであることができる。
スタートアップ周期906後に、制御器316が、電気的パラメータ910及びガス圧912が、それらに要求された目標値内に入ると判定した場合、分析期間908が始まる。制御器316は、電極無効化モジュール322に対して、高電圧/高電流電源324によって、電極112に高電圧が印加されることを許可するかまたは開始させることを命令する。これは、上記のように、電極112と試料ホルダ102との間のスパークまたはアークを引き起こす。また、このことは、光学分析を進行させることができる、試料100の一部のアブレーションを生じさせる。
分析期間908中、制御器316は、クランプ素子106の位置の連続した測定値を得る。例えば、新しい測定値は、毎秒、または3秒ごとに取られてもよい。各測定値を受信すると、制御器316は、クランプ素子106の変位914を算出し、これは、新しい位置測定値と、少なくとも1つの以前の位置測定値との間の差異である。制御器316は、新たに算出された各変位914を、目標値の範囲と比較する。測定された変位914は、以前として目標値範囲内であるが、制御器316は、分析を進行させて、電極112に電圧が印可されることを可能にする。
分析期間908中の任意の時点において、算出された変位914が非ゼロであることが分かった場合、このことは、クランプ素子106(そして試料100)が移動した(例えば、操作者による偶発的または不注意による接触に起因する)ことの表示である。非ゼロ変位が検出された場合、制御器316は、直ちに電極112に無効化を命令する。言い換えると、電源324がオフにされ、電極112上のあらゆる電圧が接地される。
ランプ916は、電極112に高電圧が存在する場合に点灯される。例えば、ランプ916は、分析期間全体を通してともされる。上述の実施形態の特徴に対する多くの組み合わせ、変更、または改変は、当業者においては容易に明らかであり、本発明の一部を形成することが意図される。一実施形態または一例に関連して具体的に説明された特徴のいずれもが、適切に変化させることによって、任意の他の実施形態で用いられてもよい。
例えば、機械的スイッチは、スパークスタンド10に、または制御器316の一部として、含まれてもよい。スイッチの目的は、制御器316の制御モジュール318に、電極112への高電圧電流路を解放させる(または、高電圧を接地させる)ことである。機械的スイッチは、操作者によって用いるためのものであり、スパークスタンド10が開放されており、電極の露出の可能性が高いときの保守関連作業中に、電極112を無効化するために用いられることができる。操作者の操作上の安全は、機械的スイッチの追加によってさらに向上される。
図3、図4、図5、図7及び図8に関して説明された例の各々において、測定された試験パラメータと、目標値範囲または閾値との比較は、制御器の測定モジュールで行われることが注目される。しかしながら、比較は、同様に制御モジュール、または制御器の別の素子で行われることができる。さらに、本記載では、個別のモジュールまたはユニットを備える制御器について言及しているが、制御器は代わりに単一のエンティティを備えてもよい。制御器は、任意の特定の機能性が別個のモジュールに帰することなく、個別のモジュールに関連して説明されたすべての形態の機能性を備え得る。

Claims (18)

  1. 原子発光分光計(AES)の試料ホルダ上に配置された試料を分析するために、前記AESの安全な動作を確立するための制御器であって、
    前記試料ホルダ上の試料の配置を示す2つ以上の試験パラメータの各々の測定値を受信するように構成され
    前記2つ以上の試験パラメータは、少なくとも2つの異なるタイプの試験パラメータであり、前記少なくとも2つの異なるタイプの試験パラメータの各々は、
    前記試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間の電流に依存する電気的パラメータと、
    前記AESの電極を収容するガス室内のガス圧と、
    前記試料ホルダのクランプ素子の角変位,又は,前記試料ホルダの部分又は前記試料自体の横方向変位と、からなる群から選択され、
    前記制御器は、前記2つ以上の試験パラメータの各々を、各試験パラメータに対する目標値の範囲と比較して、前記試料が前記試料ホルダ上に正しく配置されているかを判定するように構成され、
    前記制御器は、前記2つ以上の試験パラメータのうち1つ以上が、その試験パラメータに対する目標値の範囲内ではない場合、前記AESの電極を無効化するように構成されている、制御器。
  2. 前記2つ以上の試験パラメータが
    前記試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間の電流に依存する電気的パラメータと、
    前記AESの電極を収容するガス室内のガス圧と、
    前記試料ホルダのクランプ素子の角変位,又は,前記試料ホルダの部分又は前記試料自体横方向変位と、を含む3つの試験パラメータを備える、請求項1に記載の制御器。
  3. 前記2つ以上の試験パラメータのうち少なくとも1つが、前記電気的パラメータである、請求項に記載の制御器。
  4. 前記第1の端子が、前記試料ホルダの試料受け器にあり、前記第2の端子が、前記試料ホルダのクランプ素子にあり、前記クランプ素子が、前記試料を前記試料ホルダの試料受け器に取り付けるためのものである、請求項2又は3に記載の制御器。
  5. 前記2つ以上の試験パラメータのうち少なくとも1つが前記ガス圧である、請求項に記載の制御器。
  6. 前記ガス圧が、ある時間間隔の経過後に測定される、請求項2又は5に記載の制御器。
  7. 前記2つ以上の試験パラメータのうち少なくとも1つが前記変位又は横方向変位である、請求項に記載の制御器。
  8. 前記変位が、第1の時間に測定された前記試料ホルダのクランプ素子の第1の位置と、第2の時間に測定された前記試料ホルダの前記クランプ素子の第2の位置と、の間の差異と等しく、前記クランプ素子が、前記試料を前記試料ホルダの試料受け器に取り付けるためのものである、請求項2又は7に記載の制御器。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の制御器を備える、原子発光分光計(AES)。
  10. 原子発光分光計(AES)の試料ホルダ上に配置された試料を分析するために、前記AESの安全な動作を確立するための方法であって、
    制御器が、前記試料ホルダ上の試料の配置を示す2つ以上の試験パラメータの各々を測定するステップであって、前記2つ以上の試験パラメータは、少なくとも2つの異なるタイプの試験パラメータであり、前記少なくとも2つの異なるタイプの試験パラメータの各々は、前記試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間の電流に依存する電気的パラメータと、前記AESの電極を収容するガス室内のガス圧と、前記試料ホルダのクランプ素子の角変位,又は,前記試料ホルダの部分又は前記試料自体の横方向変位と、からなる群から選択される、前記測定するステップと、
    制御器が、前記2つ以上の試験パラメータの各々を、各試験パラメータに対する目標値の範囲と比較して、前記試料が前記試料ホルダ上に正しく配置されているかを判定するステップと、
    制御器が、前記2つ以上の試験パラメータのうち1つ以上が、その試験パラメータに対する目標値の範囲内ではない場合、前記AESの電極を無効化するステップと、を含む、方法。
  11. 前記2つ以上の試験パラメータが
    前記試料ホルダの第1の端子と第2の端子との間の電流に依存する電気的パラメータと、
    前記AESの電極を収容するガス室内のガス圧と、
    前記試料ホルダのクランプ素子の角変位,又は,前記試料ホルダの部分又は前記試料自体横方向変位と、を含む3つの試験パラメータを備える、請求項10に記載の方法。
  12. 前記2つ以上の試験パラメータのうち少なくとも1つが、前記電気的パラメータである、請求項10に記載の方法。
  13. 前記第1の端子が、前記試料ホルダの試料受け器であり、前記第2の端子が、前記試料ホルダのクランプ素子にあり、前記クランプ素子が、前記試料を前記試料受け器に取り付けるためのものである、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 前記2つ以上の試験パラメータのうち少なくとも1つが前記ガス圧である、請求項10に記載の方法。
  15. 前記ガス圧が、ある時間間隔の経過後に測定される、請求項11又は14に記載の方法。
  16. 前記2つ以上の試験パラメータのうち少なくとも1つが前記変位又は横方向変位である、請求項10に記載の方法。
  17. 前記変位が、第1の時間に測定された前記試料ホルダのクランプ素子の第1の位置と、第2の時間に測定された前記試料ホルダの前記クランプ素子の第2の位置と、の間の差異と等しく、前記第1の位置及び第2の位置が、前記試料ホルダの試料受け器を基準として測定され、前記クランプ素子が、前記試料を前記試料受け器に取り付けるためのものである、請求項11又は16に記載の方法。
  18. 前記方法が、時間間隔をおいて繰り返される、請求項1017のいずれか1項に記載の方法。
JP2017524371A 2014-11-07 2015-11-06 原子発光分光計を制御するための機器及び方法 Active JP6465973B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB1419888.1A GB2532068B (en) 2014-11-07 2014-11-07 Apparatus and method for controlling an atomic emission spectrometer
GB1419888.1 2014-11-07
PCT/EP2015/075908 WO2016071493A1 (en) 2014-11-07 2015-11-06 Apparatus and method for controlling an atomic emission spectrometer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017534058A JP2017534058A (ja) 2017-11-16
JP6465973B2 true JP6465973B2 (ja) 2019-02-06

Family

ID=52118183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017524371A Active JP6465973B2 (ja) 2014-11-07 2015-11-06 原子発光分光計を制御するための機器及び方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US10067062B2 (ja)
EP (1) EP3215819B1 (ja)
JP (1) JP6465973B2 (ja)
CN (1) CN107371377B (ja)
GB (2) GB2532068B (ja)
WO (1) WO2016071493A1 (ja)
ZA (1) ZA201703668B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112067391B (zh) * 2020-09-11 2023-10-10 钢研纳克检测技术股份有限公司 用于材料显微表征的辉光放电溅射样品制备的装置及方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2513267C2 (de) 1975-03-26 1977-05-18 Kloeckner Werke Ag Vorrichtung zur steuerung der erzeugung unipolarer funkenentladungen von legierungskomponenten von materialproben aus metall und/oder der auswertung der spektrallinien der mittels der funkenentladungen erzeugten beugungsspektren
US4641968A (en) * 1984-12-17 1987-02-10 Baird Corporation Mobile spectrometric apparatus
GB9000547D0 (en) * 1990-01-10 1990-03-14 Vg Instr Group Glow discharge spectrometry
JPH10281995A (ja) * 1997-04-08 1998-10-23 Kawasaki Steel Corp 発光分光分析方法及び装置
AUPQ944500A0 (en) * 2000-08-16 2000-09-07 Gbc Scientific Equipment Pty Ltd Atomic absorption spectrometer
JP2003172703A (ja) * 2001-12-06 2003-06-20 Shimadzu Corp 可搬型発光分析装置
JP4247347B2 (ja) * 2005-05-02 2009-04-02 株式会社リガク グロー放電発光分光分析用試料位置決め治具ならびに前記治具を備えたグロー放電発光分光分析装置および前記治具を用いる試料位置決め方法
DE102005057919B4 (de) * 2005-12-02 2021-01-21 Spectro Analytical Instruments Gmbh Vorrichtung zur Analyse einer Festkörperprobe und Betriebsverfahren
US8296088B2 (en) * 2006-06-02 2012-10-23 Luminex Corporation Systems and methods for performing measurements of one or more materials
CN101617219B (zh) * 2007-02-23 2012-11-21 塞莫尼根分析技术有限责任公司 手持的自容式光发射光谱(oes)分析仪
US8647273B2 (en) * 2007-06-21 2014-02-11 RF Science & Technology, Inc. Non-invasive weight and performance management
TWI571633B (zh) * 2011-07-25 2017-02-21 伊雷克托科學工業股份有限公司 用於特徵化物件及監測製造製程之方法及設備

Also Published As

Publication number Publication date
CN107371377B (zh) 2021-01-26
US10067062B2 (en) 2018-09-04
ZA201703668B (en) 2018-12-19
GB2541574A (en) 2017-02-22
GB2541574B (en) 2018-02-21
GB201419888D0 (en) 2014-12-24
WO2016071493A1 (en) 2016-05-12
CN107371377A (zh) 2017-11-21
GB2532068A (en) 2016-05-11
EP3215819A1 (en) 2017-09-13
GB2532068B (en) 2017-05-31
JP2017534058A (ja) 2017-11-16
US20170322161A1 (en) 2017-11-09
EP3215819B1 (en) 2019-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100849941B1 (ko) 열 및 연기 화재감지장치 복합시험기
CN102725571B (zh) 用于在现场过程分析仪中使用的火焰安全系统
CN101983362B (zh) 用于监测加热液池的装置和方法
KR101654759B1 (ko) 유해배기가스 배출 장치를 구비한 연소 시험 장치
JP6465973B2 (ja) 原子発光分光計を制御するための機器及び方法
US10883921B2 (en) Complementary safety systems for laser induced breakdown spectroscopy
CN101975836A (zh) 一种应用于色谱分析中的fid点火方法及装置
ES2959238T3 (es) Probador para monitores de fluidos
US20150198336A1 (en) Gas orifice holder
KR20120128009A (ko) 위험발생 알람기능을 갖는 안전화
KR200481567Y1 (ko) 방전횟수 선택이 가능한 점화장치
US9820614B1 (en) Welding ground detection system and method
KR20100102935A (ko) 용접타점 누락방지 시스템
US20060114001A1 (en) Process and device of high voltage test with detecting function for short/open circuit
KR102019370B1 (ko) 가스기기의 이그나이터 오 방전 검출장치 및 그에 따른 제어방법
CN111693221A (zh) 汽车电器设备防水测试方法及设备
JP2005221397A (ja) 原子吸光光度計
US11719437B2 (en) System and method for operational control of a water heater apparatus with a combustible gas burner
KR101345099B1 (ko) 공랭식 회전기의 이상 감시 장치
CN209132357U (zh) 一种过流保护器自动测试系统及装置
CN109212372A (zh) 一种过流保护器自动测试方法、系统及装置
KR100779916B1 (ko) 보일러 자동 진단 및 검사방법 및 그 장치
JP3217353U (ja) 電位確認装置
TR201809450T4 (tr) Alev kontrol elektrotuna sahip gaz brülörü cihazı.
JP2019138579A (ja) 炎検知装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180409

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6465973

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250