JP6465475B2 - 糖類のアルキレンオキシド付加物の精製方法 - Google Patents
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Description
前記糖類のアルキレンオキシド付加物と活性炭とを接触させる工程を備えるものであり、前記糖類が二糖および糖アルコールから選択される少なくとも1種であり、前記アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから選択される少なくとも1種である。
反応温度は70〜120℃、圧力は0.1〜0.4MPaである。
ステンレス製オートクレーブに、ショ糖342g(1モル)、水70g、水酸化カリウム 3gを仕込み、反応器内を窒素置換した。80℃まで昇温してショ糖を溶解し、続いて、100℃に昇温し、エチレンオキシド353g(8モル)を内圧0.3MPa以下に保ちながら導入した。エチレンオキシドの導入終了後、100℃で2時間保持し、圧力低下が見られなくなるまで反応させることにより、精製前のショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物750gを得た。
得られた精製前のショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物100gに水30gを混合して50℃に調整し、さらに酢酸を添加してpHを6に調整した。続いて、木質系活性炭(商品名:強力白鷺A(日本エンバイロケミカルズ社製、粉末状、1%水溶液のpH:4.9)10gを加え、50℃で2時間攪拌した。その後、ろ過により木質系活性炭を取り除き、減圧下90℃にて水を除去することにより、ショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物を得た。
エチレンオキシドの導入量を881g(20モル)に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、ショ糖エチレンオキシド(20モル)付加物を得た。
ショ糖に代えてマルチトール344g(1モル)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、マルチトールエチレンオキシド(8モル)付加物を得た。
木質系活性炭に代えて、ヤシ殻系活性炭(商品名:WH2C8/32SS、日本エンバイロケミカルズ社製、粒状、1%水溶液のpH:5.0)14gを用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、ショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物を得た。
木質系活性炭に代えて、石炭系活性炭(商品名:太閤TG、フタムラ化学社製、ペレット状、1%水溶液のpH:4.8)14gを用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、ショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物を得た。
木質系活性炭の使用量を4gとした以外は実施例1と同様の操作を行い、ショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物を得た。
木質系活性炭を添加したあとの攪拌条件を70℃で2時間に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、ショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物を得た。
[実施例8]
木質系活性炭を添加したあとの攪拌条件を30℃で2時間に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、ショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物を得た。
実施例1で得られた精製前のショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物100gを水200gに溶解し、さらに酢酸を添加してpHを6に調整した。この水溶液を、陽イオン交換樹脂(商品名:アンバーリスト31WET、オルガノ社製)を充填したカラムおよび陰イオン交換樹脂(商品名:アンバーライトIRA400JCL、オルガノ社製)を充填したカラムに通液させ、さらに減圧下90℃にて水を留去することによりショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物を得た。
実施例1で得られた精製前のショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物100gと水30gとを混合し、さらに酢酸を添加してpHを6に調整した。続いて、吸着剤(商品名:キョーワード2000、協和化学工業社製)3gを添加し、70℃で2時間攪拌した。その後100℃、減圧下で水を留去し、ろ過することによりショ糖エチレンオキシド(8モル)付加物を得た。
実施例1〜8および比較例1〜2で得られたショ糖エチレンオキシド付加物を用いて、下記の方法により色相を測定した。結果を表1に示す。
(色相)
製造直後および150℃で3時間保存したあとのショ糖エチレンオキシド付加物について、JIS 3331−2009に準じて色相(ガードナー指数)を測定した。
実施例1〜8および比較例1〜2で得られた糖類のアルキレンオキシド付加物、アクリル酸メチル(エステル化剤)、トルエン(溶媒)、炭酸カリウム(触媒)および重合禁止剤(商品名:ハイドロキノン、川口化学工業株式会社製)を、表1に記載の割合で混合し、110℃でエステル化反応率が99%を超えるまで反応させたあと、30℃に冷却した。ここに、トルエンと同量の水を加えて混合し、静置して水相を除去する操作を3回繰り返した。続いて、得られたトルエン相からトルエンを減圧留去することにより、ショ糖エチレンオキシド付加物エステル化物を得た。
下記の方法でエステル化反応率および色相を評価した。結果を表2に示す。
反応開始から4時間後、8時間後および12時間後の反応溶液をガスクロマトグラフィーにて測定し、アクリル酸メチルの残存量を内部標準法(内部標準物質:デカン)にて算出した。これを用いて、下記式によりエステル化反応率(%)を算出した。なお、ガスクロマトグラフィーは、Agilent 7820A GCシステム(商品名、アジレント・テクノロジー社製)にて、カラム(商品名:DB−1、アジレント・テクノロジー社製)を用いて測定した。
JIS K3331−2009に準じて、糖類のアルキレンオキシド付加物エステル化物の色相(ガードナー指数)を測定した。
また、表2から明らかなように、実施例9〜16の糖類のアルキレンオキシド付加物エステル化物は、比較例3および4に比べて短時間で製造することができ、色相も優れることがわかる。
Claims (5)
- 糖類のアルキレンオキシド付加物と活性炭とを接触させる工程を含む、糖類のアルキレンオキシド付加物の精製方法であって、
前記糖類が、二糖および糖アルコールから選択される少なくとも1種であり、
前記アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから選択される少なくとも1種である、糖類のアルキレンオキシド付加物の精製方法。 - 前記活性炭の使用量が、前記糖類のアルキレンオキシド付加物100質量部に対して0.1〜20.0質量部である請求項1に記載の糖類のアルキレンオキシド付加物の精製方法。
- 前記活性炭が、木質系活性炭である請求項1または2に記載の糖類のアルキレンオキシド付加物の精製方法。
- 糖類にアルキレンオキシドを付加する工程と、前記付加工程で得られた生成物と活性炭とを接触させる工程とを含む、糖類のアルキレンオキシド付加物の製造方法であって、 前記糖類が、二糖および糖アルコールから選択される少なくとも1種であり、
前記アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから選択される少なくとも1種である、糖類のアルキレンオキシド付加物の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の精製方法で得られた糖類のアルキレンオキシド付加物とエステル化剤とを反応させて得られる、糖類のアルキレンオキシド付加物エステル化物の製造方法。
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