JP6465444B2 - 原料肉の真空搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハムの製造過程で棒状の原料肉を次の処理工程へ真空搬送する原料肉の自動搬送装置に関する。
この種の搬送装置は、本出願人の提案に係る特許文献1に公知である。そこではインジェクターによってピックル液が注入された棒状の原料肉を、原料肉送給手段でタンブリング装置に搬送し、マッサージが終了した原料肉を原料肉送出手段で次工程へ送出している。原料肉送給手段は、入口タンクと、供給通路と、分岐通路と、付換え通路と、マッサージタンクに真空圧を作用させる真空源などで構成されており、供給通路内の原料肉を真空圧の吸引作用によって搬送している。原料肉送出手段は、マッサージタンクから送出された原料肉を受取る肉受シュートと、肉受シュートの開口を塞ぐシュート蓋と、肉受シュートが接続される送出通路と、出口タンクと、真空源などで構成されており、送出通路内の原料肉を真空圧の吸引作用によって次工程へ搬送している。なお、原料肉は、例えば幅および高さが10cm前後で長さが70cm前後の肉塊からなり、その重量は約6Kgである。
特開2007−202483号公報(段落番号0028、0034、図1)
特許文献1のタンブリング装置によれば、ピックル液が注入された丸棒状の原料肉を、原料肉送給手段でタンブリング装置に真空搬送でき、マッサージタンクから送出された原料肉を原料肉送出手段で次工程へ真空搬送できる。しかし、実際にテスト機を試作して原料肉の搬送試験を行ってみたところ、実用上問題があることが判った。これは、原料肉の断面形状や外形形状に大きなばらつきがあるのが原因であり、とくに真空搬送用の通路(パイプ)内に原料肉を送り込み、的確に真空搬送するのが困難であった。例えば、原料肉の一部が真空搬送用の通路に吸引されたとしても、原料肉の中途部が通路の入口に引っ掛って原料肉がそれ以上搬送されない状況や、原料肉と通路の間に大きな隙間が形成されて、原料肉を搬送できない状況が確認された。また、原料肉をシュートで通路に向かって送給した場合には、原料肉の中途部が通路に吸引されて「く」字状に折れ曲がり、あるいはその一部が千切れてしまうなどの不具合が生じていた。原料肉は、コストが嵩むブロック肉で形成してあるため、上記のように原料肉の一部が千切れてしまうとミンチ肉にする以外になく、ハムの生産性が著しく低下してしまう。
上記のような技術上の困難があるため、製造現場ではインジェクターからタンブリング装置、あるいはタンブリング装置から次工程への原料肉の移し替えは、キャスター付きのタンクを使用して人手で行っている。しかし、こうした原料肉の移送形態では、作業者に過大な負担が掛かること、原料肉の移送に時間が掛かりハムの生産性を向上できないこと、原料肉を移し替えする際にピックル液が床面に飛散して、その清掃に余分な手間がかかることなどの不利があるため、原料肉を自動的に真空搬送することが強く望まれている。
本発明の目的は、原料肉を搬送用の通路に確実に送り込み操作でき、さらに通路内の原料肉を確実に真空搬送できるようにした原料肉の真空搬送装置を提供することにある。
本発明に係る原料肉Mの真空搬送装置2は、充填装置7と、充填装置7と次段の処理装置3を接続する供給通路8と、次段の処理装置3を介して供給通路8に真空圧を作用させる真空源9を備えている。図1に示すように充填装置7は、前段の処理装置1から送給された原料肉Mを保持する成形ホッパー34と、成形ホッパー34内の原料肉Mを所定の断面形状に圧縮成形する成形構造36と、圧縮成形された原料肉Mを成形ホッパー34の出口筒37へ向かって送出操作する排出構造38を備えている。次段の処理装置3の処理室56は、出口筒37に接続した供給通路8に接続されるとともに、真空通路10を介して真空源9と接続されている。次段の処理装置3の処理室56および供給通路8に真空源9の真空圧を作用させた状態で、成形された原料肉Mを排出構造38で出口筒37から供給通路8へ送出操作して原料肉Mを真空搬送することを特徴とする。
成形構造36は、成形ホッパー34と、成形ホッパー34に保持された原料肉Mを圧縮成形する成形ヘッド39と、成形ヘッド39を待機位置と成形位置の間で往復操作するアクチュエータ40で構成されている。成形ヘッド39がアクチュエータ40で成形位置に保持された状態において、成形ホッパー34側に設けた第1成形溝41と成形ヘッド39に設けた第2成形溝42で、成形ホッパー34内の原料肉Mを供給通路8の断面形状に対応した断面形状に圧縮成形する。
図1および図2に示すように排出構造38は、成形構造36で圧縮成形された原料肉Mの搬送終端に接当する送出ヘッド45と、送出ヘッド45を往復操作するアクチュエータ47を備えている。送出ヘッド45をアクチュエータ47で出口筒37へ向かって送出操作して、成形構造36で圧縮成形された状態の原料肉Mの搬送始端を供給通路8へ送込むようにする。
図6に示すように排出構造38は、成形ホッパー34の内底面に臨んで配置されるコンベア機構70で構成する。コンベア機構70は、循環駆動される搬送体71と、搬送体71の搬送面に一定間隔おきに固定されて、成形構造36で圧縮成形された原料肉Mの下面を受止める一群の搬送ブロック72と、成形ホッパー34の下面に臨む搬送体71の内面を支持する受圧枠体73を備えている。搬送ブロック72を出口筒37へ向かって搬送駆動して、原料肉Mの搬送始端を供給通路8へ送込むようにする。
図2、図3に示すように真空搬送装置2は、前段の処理装置1から送給された原料肉Mを受取って、所定の搬送位置において停止保持するコンベア装置5と、コンベア装置5上の原料肉Mを充填装置7に送給する原料肉送給装置6を備えている。充填装置7はコンベア装置5に隣接配置されて、原料肉送給装置6でコンベア装置5から送出された原料肉Mを成形ホッパー34へ向かって投入案内する導入シュート35を備えている。
前段の処理装置1から送給された複数の原料肉Mは、コンベア装置5の搬送方向と直交する方向に整列した状態で、所定の搬送位置において停止保持されている。原料肉送給装置6は、原料肉Mを導入シュート35へ向かってコンベア装置5の搬送方向と直交する向きに送込み操作する投入体25と、投入体25を導入シュート35から遠く離れた待機位置から、導入シュート35の近傍まで接近する最終投入位置の間で往復操作するアクチュエータ26を備えている。投入体25をアクチュエータ26で導入シュート35に向かって一定距離ずつ間欠的に送込み操作して、コンベア装置5上の原料肉Mを充填装置7に1個ずつ送給する。
成形構造36で圧縮成形された原料肉Mは断面円形に形成されている。成形ホッパー34の出口筒37が、供給通路8と同じ直径の出口連結部53と、出口連結部53から成形ホッパー34に向かって先拡がりテーパー状に形成される導入口部54で構成してある。
複数個の次段の処理装置3の処理室56が、それぞれ付換通路61および1以上の末端通路58を介して供給通路8と接続され、各処理室56が真空通路10を介して真空源9と接続されている。ひとつの次段の処理装置3の処理室56および供給通路8に真空源9の真空圧を作用させた状態で、成形された原料肉Mを排出構造38で成形ホッパー34の出口筒37から供給通路8へ送出操作して、前記処理室56内へ原料肉Mを真空搬送する
充填装置7は、コンベア装置5の搬送方向の一側に配置されている。原料肉送給装置6はコンベア装置5の搬送面の上方に配置されている。コンベア装置5の搬送方向の上手側に、前段の処理装置1から送給された原料肉Mをコンベア装置5へ向かって搬送する前段コンベア4が配置してある。
本発明に係る原料肉の真空搬送装置は、充填装置7の成形ホッパー34で保持した原料肉Mを、成形構造36で所定の断面形状に圧縮成形できるようにした。また、次段の処理装置3の処理室56および供給通路8に真空源9の真空圧を作用させた状態で、圧縮成形された原料肉Mを排出構造38で出口筒37から供給通路8へ送出操作して原料肉Mを真空搬送できるようにした。こうした真空搬送装置によれば、所定の断面形状に圧縮成形された原料肉Mを、排出構造38で出口筒37から供給通路8へ確実に送出操作できる。また、供給通路8に送出された原料肉Mは、真空圧の吸引作用で供給通路8に沿って次段の処理装置3へと確実に搬送できる。従って、従来の真空搬送装置において、原料肉の中途部が通路の入口に引っ掛って原料肉がそれ以上搬送されない状況や、原料肉と通路の間に大きな隙間が形成されて原料肉を搬送できない状況などを一掃できる。また、原料肉の中途部が通路に吸引されて「く」字状に折れ曲がり、あるいはその一部が千切れてしまうなどの不具合を一掃できる。さらに、人手による原料肉の移送形態に比べて、原料肉Mを自動的に圧縮成形し、圧縮成形された原料肉Mを排出構造38で供給通路8へ自動的に送出操作できるので、作業者に過大な負担が掛かること、原料肉Mの搬送に時間が掛かることを解消して、全体としてハムの生産性を向上できる。
成形ホッパー34と、成形ヘッド39と、成形ヘッド39を往復操作するアクチュエータ40で成形構造36を構成するようにした。また、成形ホッパー34側に設けた第1成形溝41と成形ヘッド39に設けた第2成形溝42で、成形ホッパー34内の原料肉Mを供給通路8の断面形状に対応した断面形状に圧縮成形できるようにした。こうした充填装置7によれば、圧縮成形された原料肉Mの断面形状を、供給通路8の断面形状に適合させることができるので、排出構造38による原料肉Mの供給通路8への送出操作はもちろん、供給通路8における真空搬送を常に的確に行うことができる。
送出ヘッド45と、同ヘッド45を往復操作するアクチュエータ47などで排出構造38を構成し、圧縮成形された状態の原料肉Mを排出構造38で出口筒37へ向かって送出操作するようにした。こうした充填装置7によれば、供給通路8の断面形状に適合して圧縮成形された原料肉Mを、圧縮成形された状態のままで出口筒37へ向かって送出操作できるので、供給通路8に対する原料肉Mの充填をさらに確実に行える。また、送出ヘッド45で送出操作された原料肉Mは、その搬送始端から順に出口筒37へと押込み操作されるので、圧縮成形された状態の原料肉Mを出口筒37へ向って整然と送出し、供給通路8に作用する真空圧で供給通路8内へ円滑に吸引搬送できる。なお、供給通路8内において原料肉Mの搬送始端に真空圧が作用し始めたのちは、原料肉Mに大きな吸引搬送力が作用するので、排出構造38は原料肉Mをその吸引搬送量に追随する状態で送出操作すればよい。
循環駆動される搬送体71と、搬送体71の搬送面に一定間隔おきに固定される一群の搬送ブロック72と、搬送体71の内面を支持する受圧枠体73を備えたコンベア機構70が、排出構造38を構成するようにした。こうした充填装置7によれば、原料肉Mと、その下面に密着する搬送ブロック72が同行移動して、原料肉Mを供給通路8へ送込むことができるので、原料肉Mに作用する搬送力を分散させることができる。また、原料肉Mを供給通路8へ送込むときの摩擦抵抗を、成形ヘッド39の第2成形溝42と原料肉Mの間の摩擦抵抗のみに限ることができる。従って、搬送時の原料肉Mに過大な搬送力が作用するのを解消して、断面円形に圧縮成形された原料肉Mを、より好適に供給通路8へ送込むことができる。
原料肉Mを受取るコンベア装置5と、コンベア装置5上の原料肉Mを充填装置7に送給する原料肉送給装置6を備える真空搬送装置2によれば、原料肉送給装置6で送出された原料肉Mを、導入シュート35を介して成形ホッパー34へ向かって自動的に投入できる。従って、原料肉Mの充填装置7への投入から、次段の処理装置3への真空搬送までの一連の処理を自動化して省力化することができる。また、原料肉Mを原料肉送給装置6で導入シュート35へ送出して、原料肉Mが導入シュート35上を滑り移動し、あるいは転がり移動することで成形ホッパー34へ投入するので、原料肉送給装置6の全体構造がいたずらに複雑になるのを解消しながら、原料肉Mを成形ホッパー34に確実に投入できる。さらに、原料肉Mを人力で成形ホッパー34へ投入する場合に避けられない、肉片や肉汁の飛散などによる作業場の汚損がないので、作業場の衛生状態を向上できる利点もある。
原料肉送給装置6は、投入体25と、投入体25を往復操作するアクチュエータ26を有し、投入体25をアクチュエータ26で一定距離ずつ間欠的に送込み操作することにより、コンベア装置5上の複数の原料肉Mを充填装置7に1個ずつ送給できるようにした。こうした原料肉送給装置6によれば、最終投入位置に臨んでいた原料肉Mが充填装置7に送給された状態で原料肉送給装置6を停止させて、次の原料肉Mの送給に備えることができる。従って、コンベア装置5に整列保持された全ての原料肉Mが充填装置7に送給されて初めて、原料肉送給装置6を最終投入位置から待機位置へ戻せばよく、無駄のない動きで原料肉Mを充填装置7へ整然と送給できる。また、複数の原料肉Mをコンベア装置5の搬送面上に、搬送方向と直交する方向に整列した状態で停止保持できるので、前段の処理装置1や次段の処理装置3のタクトタイムに対応した複数の原料肉Mを整列保持しておくことにより、時間ロスの無い状態で原料肉Mを加工できる。
原料肉Mを成形構造36で断面円形に形成すると、入手しやすくコストが少なくて済む断面円形のパイプで供給通路8を構成できる。また、断面円形の原料肉Mは周方向の位相位置を考慮する必要もなく、単に排出構造38で出口筒37へ向かって送出操作すればよいので、充填装置7および排出構造38の構造を簡略化できる。成形ホッパー34の出口筒37は、供給通路8と同じ直径の出口連結部53と、出口連結部53から成形ホッパー34に向かって先拡がりテーパー状に形成される導入口部54で構成するようにした。このように、出口筒37に出口連結部53と導入口部54が設けてあると、成形ホッパー34と成形ヘッド39の間から送出された原料肉Mの搬送始端を、導入口部54で受止めて出口連結部53へと導入案内できる。従って、原料肉Mの搬送始端が出口筒37の筒中心軸からずれた状態で送出されたとしても、原料肉Mの搬送始端の中心位置を導入口部54で徐々に矯正しながら出口連結部53へ送出案内して、供給通路8へさらに的確に送り込むことができる。
次段の処理装置3が複数個設置してある場合には、ひとつの処理装置3の処理室56に原料肉Mを投入する作業と、次段の処理装置3による処理作業を併行して行えるので、複数の処理装置3の稼働率を高めてハムの生産性を向上できる。各処理装置3の処理室56に原料肉Mを投入する場合には、付換通路61と各処理装置3の設置位置に適合する1以上の末端通路58を供給通路8に接続するだけで、原料肉Mを目的とする処理装置3の処理室56へ真空搬送できるので、各処理装置3を可動させるための段取り換えに要する手間を軽減できる。
コンベア装置5の搬送方向の一側に充填装置7を配置し、コンベア装置5の搬送面の上方に原料肉送給装置6を配置するようにした。さらに、コンベア装置5の搬送方向の上手側に前段コンベア4を配置して、前段の処理装置1から送給された原料肉Mをコンベア装置5へ向かって搬送できるようにした。こうした真空搬送装置2によれば、コンベア装置5の周囲3方向に充填装置7と原料肉送給装置6と前段コンベア4を集約配置して、各装置4〜7の設置空間量を小さくできる。また、原料肉Mが原料肉送給装置6でコンベア装置5から充填装置7へ送給されるのに先行して、前段の処理装置1から送給された原料肉Mの処理状況を前段コンベア4において確認し対処できるので、原料肉Mの処理状況のばらつきを解消して、ハムの製造品質を向上できる利点もある。
本発明に係る原料肉の真空搬送装置を構成する充填装置を示す概略構成図であり、図5におけるA−A線断面図である。 本発明に係る真空搬送装置の全体の配置構造を示す平面図である。 次段の処理装置の概略構造を示す平面図である。 原料肉送給装置の平面図である。 図2におけるB−B線断面図である。 排出構造の別の実施例を示す、図1に相当する断面図である。
(実施例) 図1ないし図5は、本発明に係る原料肉の真空搬送装置の実施例を示す。本発明における前後、左右、上下とは、図2および図5に示す交差矢印と、矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従うものとする。図2および図3において、符号1は棒状の原料肉Mにピックル液を注入するインジェクター(前段の処理装置)2は、ピックル液が注入された棒状の原料肉Mをタンブリング装置(次段の処理装置)3に自動搬送する真空搬送装置である。
真空搬送装置2は、インジェクター1に隣接する前段コンベア4と、コンベア装置5と、コンベア装置5の搬送面の上方に配置される原料肉送給装置6と、コンベア装置5の搬送方向の一側に隣接配置される充填装置7と、充填装置7とタンブリング装置3を接続する供給通路8と、真空ポンプ(真空源)9と、タンブリング装置3と真空ポンプ9を接続する真空通路10などで構成される。前段コンベア4は、インジェクター1とコンベア装置5の間に配置されて、ピックル液が注入された棒状の原料肉Mをコンベア装置5に断続的に搬送しており、その搬送面には5個の原料肉Mが搬送方向と直行する向きに整列した状態で載せられる。供給通路8は、可撓性を備えた断面円形のパイプで形成される。
図2において前段コンベア4は、フレーム13と、フレーム13で支持した左右一対のコンベアプーリー14・14と、両プーリー14・14に巻掛けられるコンベアベルト15と、搬送方向下手側のコンベアプーリー14を回転駆動するモーター16などで構成される。コンベア装置5はフレーム17と、フレーム17で支持した左右一対のコンベアプーリー18・18と、両プーリー18・18に巻掛けられるコンベアベルト19と、搬送方向下手側のコンベアプーリー18を回転駆動するモーター20などで構成され、全体が床面に設置した基台21(図5参照)で支持されている。コンベア装置5は、前段コンベア4から送給された原料肉Mを受取って所定の搬送位置において停止保持する。図1に示すように、所定の搬送位置における原料肉Mの左右中央は、後述する充填装置7の成形ホッパー34の概ね左右中央に位置している。
図4および図5において原料肉送給装置6は、フレーム17上に固定した片持ち梁状の支持腕23と、支持腕23に固定した左右一対のガイド軸24で前後スライド自在に案内される投入体25と、投入体25を待機位置と最終投入位置の間で往復操作するロッドレスシリンダー(アクチュエータ)26を備えている。投入体25は、4個の支持アーム27と、一対のガイド軸24に沿って往復スライドするスライドボス28と、支持アーム27の下端に固定されて原料肉Mを導入シュート35へ向かって送込み操作する送込み枠体29を備えている。内側2個の支持アーム27の上端は連結板30に固定されてあり、連結板30はロッドレスシリンダー26のスライダー31に固定されている。
図5に示すように、待機位置における投入体25は、コンベアベルト19上の5個の原料肉Mの後方に位置しており、この位置から図5に想像線で示す最終投入位置へ向かって間欠的に送り操作されて、コンベアベルト19上の原料肉Mを充填装置7へ向かって1個ずつ送込む。このように、投入体25は充填装置7の導入シュート35から遠く離れた待機位置から、導入シュート35の近傍まで接近する最終投入位置の間で往復操作されて、原料肉Mを導入シュート35へ向かってコンベア装置5の搬送方向と直交する向きに送込み操作する。
充填装置7は、原料肉Mを保持する成形ホッパー34と、原料肉送給装置6から送給された原料肉Mを成形ホッパー34へ送給案内する導入シュート35と、成形ホッパー34内の原料肉Mを断面円形に成形する成形構造36と、成形された原料肉Mを成形ホッパー34の出口筒37へ向かって送出し操作する排出構造38を備えている。導入シュート35は、コンベアベルト19の下方から成形ホッパー34へ向かって下り傾斜されている。図1に示すように、成形構造36は、樋体状の成形ホッパー34と、成形ホッパー34と協同して原料肉Mを成形する成形ヘッド39と、成形ヘッド39を待機位置と成形位置の間で往復操作する左右一対のエアーシリンダー(アクチュエータ)40で構成される。成形ヘッド39は、エアーシリンダー40のピストンロッド43の下端に固定される。充填装置7の全体は、床面に設置した基台51上に固定される。
成形ヘッド39は、図5に実線で示す待機位置に保持されており、この状態の成形ヘッド39はエアーシリンダー40で、想像線で示す成形位置まで下降操作することができる。成形ホッパー34の底面には半円状の第1成形溝41が設けられており、成形ヘッド39の下面には部分円弧状の第2成形溝42が設けられている。従って、成形ヘッド39をエアーシリンダー40で待機位置から成形位置へ下降操作した状態では、成形ホッパー34内の原料肉Mを第1成形溝41と第2成形溝42で断面円形に圧縮成形することができる。第2成形溝42を部分円弧状に形成したのは、第2成形溝42に接触した原料肉Mの上表面を余分に圧縮変形させて、成形ヘッド39から分離した原料肉Mが、自己の弾性によって断面形状が円形に近い楕円形に復帰し、出口筒37に引っ掛かるのを防ぐためである。
上記の充填装置7によれば、成形ホッパー34側に設けた第1成形溝41と成形ヘッド39に設けた第2成形溝42で、成形ホッパー34内の原料肉Mを供給通路8の断面形状に適合して断面円形に圧縮成形できるので、排出構造38による原料肉Mの供給通路8への送出操作はもちろん、供給通路8における真空搬送を常に的確に行うことができる。
図1および図2において排出構造38は、断面円形に圧縮成形された状態の原料肉Mの搬送終端に接当する丸軸状の送出ヘッド45と、送出ヘッド45に固定されるスライド軸46と、同軸46を介して送出ヘッド45を待機位置と排出位置の間で往復操作するロッドレスシリンダー(アクチュエータ)47を備えている。スライド軸46の送出ヘッド45寄りの軸部分はロッドレスシリンダー47に固定したガイド48でスライド自在に案内支持され、スライド軸46の軸端はロッドレスシリンダー47のスライダー49に固定される。送出ヘッド45をロッドレスシリンダー47で、待機位置から出口筒37へ向かって送出操作することにより、成形構造36で圧縮成形された状態の原料肉Mの搬送始端を供給通路8へ送込むことができる。待機位置における送出ヘッド45は、原料肉Mの搬送終端から離れている。
送出ヘッド45と正対する成形ホッパー34の側壁には、送出ヘッド45の出入りを許すヘッド進入穴50が開口される(図1参照)。送出ヘッド45は、図2に示す待機位置で待機しており、ロッドレスシリンダー47のスライダー49を図2に向かって左側へスライド移動させることにより、断面円形に圧縮成形された状態の原料肉Mを、送出ヘッド45で出口筒37から供給通路8へと送出操作できる。成形ヘッド39の左右長さは原料肉Mの左右長さより大きく、成形ホッパー34の左右長さは成形ヘッド39の左右長さより大きく設定されている。従って、成形ホッパー34に保持された原料肉Mの左右位置にばらつきがあったとしても、原料肉Mを成形ホッパー34と成形ヘッド39で確実に圧縮成形できる。また、上記の排出構造38によれば、断面円形に圧縮成形された原料肉Mを、圧縮成形された状態のままで出口筒37へ向かって送出操作できるので、供給通路8に対する原料肉Mの充填をさらに確実に行える。
図1に示すように、出口筒37は供給通路8と同じ内直径の出口連結部53と、出口連結部53から成形ホッパー34の第1成形溝41に向かって先拡がりテーパー状に形成される導入口部54を備えている。原料肉Mが出口連結部53に達した状態では、供給通路8に作用する真空圧によって原料肉Mが引込まれるので、以後は真空吸引作用によって原料肉Mを供給通路8に沿って搬送できる。供給通路8内に引込まれた原料肉Mは、通路壁に密着して断面円形に保持されるので、搬送途中に原料肉Mの中途部が供給通路8の入口に引っ掛り、あるいは原料肉Mと通路壁の間に大きな隙間が形成されることを一掃でき、原料肉Mを確実にしかも円滑に真空搬送できる。
上記のように、出口筒37の入口側に導入口部54が設けてあると、成形ホッパー34と成形ヘッド39の間から送出された原料肉Mの搬送始端を、導入口部54で受止めて出口連結部53へと導入案内できる。従って、原料肉Mの搬送始端が出口筒37の筒中心軸からずれた状態で送出されたとしても、原料肉Mの搬送始端の中心位置を導入口部54で徐々に矯正しながら出口連結部53へ送出案内して、供給通路8へさらに的確に送り込むことができる。
図3においてタンブリング装置3は、基台55で回転自在に支持されるドラム(処理室)56と、ドラム56を回転駆動するモーターおよびスプロケット伝動機構(いずれも図示していない)と、ドラム56の投入口を揺動開閉するドラム蓋57を備えている。この実施例では、3基のタンブリング装置3が等間隔おきに隣接配置された場合を示しており、タンブリング装置3のドラム蓋57側に沿って、供給通路8に連続する3個の末端通路58が配置されている。各タンブリング装置3のドラム蓋57には入口筒59と、排気筒60が設けてあり、入口筒59と先の末端通路58を弾性変形可能な付換通路61で接続できるようにしている。また、真空ポンプ9に接続された真空通路10と排気筒60を分岐通路62で接続できるようにしている。分岐通路62には開閉弁63が設けられている。3個の末端通路58と付換通路61は、それぞれクランプ金具を備えたサニタリー継手を介して簡単に接続し、あるいは分離できる。
図示していないが、ドラム56の内面には螺旋状の撹拌翼が設けられており、ドラム56が一方向へ回転駆動されるとき、ドラム56内の原料肉Mを撹拌翼で撹拌できる。また、マッサージ処理が終了した状態でドラム蓋57を開放し、ドラム56を逆向きに回転駆動することにより、ドラム56内の原料肉Mを撹拌翼で投入口から排出できる。ドラム56から排出された原料肉Mは、投入口の下方に設けたベルトコンベア66で図3の矢印方向へ搬送されて、キャスター付きのタンク67に投入され、次工程(成形工程)へと移送される。
次に真空搬送装置2による原料肉Mの搬送状況を、図3に向かって左端のタンブリング装置3が搬送先である場合について説明する。供給通路8の末端には3個の末端通路58を接続しておき、左端のタンブリング装置3の入口筒59と左端の末端通路58を付換通路61で接続しておく。また、真空通路10と左端のタンブリング装置3の排気筒60に分岐通路62を接続しておく。
インジェクター1によってピックル液が注入された5個の原料肉Mは、前段コンベア4でコンベア装置5へと搬送され、所定の搬送位置において停止保持されている。この状態でロッドレスシリンダー26のスライダー31を充填装置7に向かって駆動することにより、1個の原料肉Mを投入体25で導入シュート35上に送出して、成形ホッパー34内へ投入できる。次に、エアーシリンダー40を作動させて、成形ヘッド39を待機位置から成形位置へと下降操作して、原料肉Mを成形ホッパー34と成形ヘッド39で圧縮成形する。
成形ヘッド39が成形位置に下降操作されて、原料肉Mが圧縮成形された状態のままで、排出構造38のロッドレスシリンダー47を作動させて、圧縮成形された原料肉Mを送出ヘッド45で出口筒37へ向かって送出操作する。このように、成形ヘッド39で圧縮成形された状態のままの原料肉Mを送出ヘッド45で送出すると、成形ヘッド39の第2成形溝42で原料肉Mを変形不能に保持した状態で、出口筒37に対して的確に送出できる。同時に、左端の分岐通路62に設けた開閉弁64を電磁操作で開状態にし、真空ポンプ9の真空圧をドラム56と付換通路61と末端通路58を介して供給通路8に作用させ、図1に示すように出口筒37の導入口部54に達した原料肉Mを、出口連結部53から供給通路8に吸引して搬送する。供給通路8を通過した原料肉Mは、3個の末端通路58を経由して付換通路61へ入込み、入口筒59からドラム56内へ送出される。以上のように、真空搬送装置2は、タンブリング装置3のドラム56と、付換通路61、末端通路58、および供給通路8に真空ポンプ9の真空圧を作用させた状態で、成形された原料肉Mを排出構造38で成形ホッパー34の出口筒37から供給通路8へ送出操作する。
上記のように、送出ヘッド45で送出操作された原料肉Mは、その搬送始端から順に出口筒37へと押込み操作されるので、圧縮成形された状態の原料肉Mを出口筒37へ向って整然と送出し、供給通路8に作用する真空圧で供給通路8内へ円滑に吸引搬送できる。原料肉Mの一部が出口連結部53から供給通路8に吸引された状態では、原料肉Mに大きな吸引搬送力が作用するので、念のため排出構造38は原料肉Mをその吸引搬送量に追随する状態で送出操作すればよい。また、供給通路8内において原料肉Mの搬送始端に真空圧が作用し始めたのちは、必ずしも送出ヘッド45で原料肉Mを送出する必要はないので、直ちに送出ヘッド45を待機位置へ後退させ、さらに成形ヘッド39を成形位置から上昇操作して待機位置へ戻してもよい。因みに、送出ヘッド45の排出位置は、原料肉Mの肉質や大きさなどの違いに応じて異なっており、必ずしも一定ではない。
以後、原料肉送給装置6による原料肉Mの成形ホッパー34内への投入と、充填装置7による原料肉Mの圧縮成形を行ったのち、送出構造38で成形された原料肉Mを出口筒37から供給通路8に送出して、ドラム56内へ真空搬送する。必用な数の原料肉Mがドラム56内に投入されるまで、上記を繰り返し行う。なお、コンベアベルト19上の原料肉Mが全て成形ホッパー34に投入されたら、投入体25を最終投入位置から後退操作して待機位置へ戻したのち、前段コンベア4を作動させてコンベア装置5に5個の原料肉Mを送給する。
必用な数の原料肉Mがドラム56内に投入されたら、分岐通路62に設けた開閉弁64を電磁操作で閉状態にし、付換通路61および分岐通路62を、入口筒59および排気筒60から取外して、ドラム56を回転駆動してマッサージ処理を行う。その間に、他のタンブリング装置3でマッサージ処理された原料肉Mをベルトコンベア66で搬送して、キャスター付きのタンク67に投入する。ドラム56内を洗浄したのち、新たな原料肉Mを先に説明した要領で必用な数だけドラム56内へ真空搬送する。
例えば、図3において中央のタンブリング装置3のドラム56へ原料肉Mを真空搬送する場合には、供給通路8の末端に2個の末端通路58を接続しておき、中央のタンブリング装置3の入口筒59と2番目の末端通路58を付換通路61で接続しておく。また、真空通路10と中央のタンブリング装置3の排気筒60に分岐通路62を接続しておく。同様に、図3において右端のタンブリング装置3のドラム56へ原料肉Mを真空搬送する場合には、供給通路8の末端に1個の末端通路58を接続しておき、右端のタンブリング装置3の入口筒59と1番目の末端通路58を付換通路61で接続しておく。また、真空通路10と中央のタンブリング装置3の排気筒60に分岐通路62を接続しておく。
以上のように、2基以上のタンブリング装置3が設けてある場合には、原料肉Mを真空搬送装置2でタンブリング装置3に投入する作業と、タンブリング装置3によるマッサージ処理を併行して行えるので、複数のタンブリング装置3の稼働率を高めてハムの生産性を向上できる。各タンブリング装置3のドラム56に原料肉Mを投入する場合には、付換通路61と各タンブリング装置3の設置位置に適合する1以上の末端通路58を供給通路8に接続するだけで、原料肉Mを目的とするタンブリング装置3のドラム56へ真空搬送できるので、各タンブリング装置3を可動させるための段取り換えに要する手間を軽減できる。
上記のように構成した真空搬送装置2によれば、成形ホッパー34に投入された原料肉Mを、成形構造36で断面円形に圧縮成形したのち、圧縮成形された状態の原料肉Mを排出構造38で出口筒37から供給通路8へ送出操作して真空搬送できる。従って、従来の真空搬送装置において、原料肉の中途部が通路の入口に引っ掛って原料肉がそれ以上搬送されない状況や、原料肉と通路の間に大きな隙間が形成されて原料肉を搬送できない状況などを一掃できる。また、原料肉の中途部が通路に吸引されて「く」字状に折れ曲がり、あるいはその一部が千切れてしまうなどの不具合を一掃できる。さらに、人手による原料肉の移送形態に比べて、原料肉Mを自動的に圧縮成形し、圧縮成形された原料肉Mを排出構造38で供給通路8へ自動的に送出操作できるので、作業者に過大な負担が掛かることや、原料肉Mの搬送に時間が掛かることを解消して、全体としてハムの生産性を向上できる。
また、原料肉Mを成形構造36で断面円形に形成するので、入手しやすくコストが少なくて済む断面円形のパイプで供給通路8を構成できる。さらに、断面円形の原料肉Mは周方向の位相位置を考慮する必要もなく、単に排出構造38で出口筒37へ向かって送出操作すればよいので、充填装置7および排出構造38の構造を簡略化できる。
コンベア装置5と原料肉送給装置6を備えた真空搬送装置2によれば、原料肉送給装置6で送出された原料肉Mを、導入シュート35を介して成形ホッパー34へ向かって自動的に投入できる。従って、原料肉Mの充填装置7への投入から、タンブリング装置3への真空搬送までの一連の処理を自動化して省力化することができる。また、原料肉Mを原料肉送給装置6で導入シュート35へ送出して、原料肉Mが導入シュート35上を滑り移動し、あるいは転がり移動することで成形ホッパー34へ投入するので、原料肉送給装置6の全体構造がいたずらに複雑になるのを解消しながら、原料肉Mを成形ホッパー34に確実に投入できる。さらに、原料肉Mを人力で成形ホッパー34へ投入する場合に避けられない、肉片や肉汁の飛散などによる作業場の汚損がないので、作業場の衛生状態を向上できる利点もある。
また、上記の原料肉送給装置6によれば、最終投入位置に臨んでいた原料肉Mが充填装置7に送給された状態で原料肉送給装置6を停止させて、次の原料肉Mの送給に備えることができる。従って、コンベア装置5に整列保持された全ての原料肉Mが充填装置7に送給されて初めて、原料肉送給装置6を最終投入位置から待機位置へ戻せばよく、無駄のない動きで原料肉Mを充填装置7へ整然と送給できる。また、複数の原料肉Mをコンベア装置5の搬送面上に、搬送方向と直交する方向に整列した状態で停止保持できるので、インジェクター1やタンブリンク装置3のタクトタイムに対応した複数の原料肉Mを整列保持しておくことにより、時間ロスの無い状態で原料肉Mを加工できる。
さらに上記の真空搬送装置2においては、コンベア装置5の周囲3方向に充填装置7と原料肉送給装置6と前段コンベア4を集約配置するので、各装置4〜7の設置空間量を小さくできる。また、原料肉Mが原料肉送給装置6でコンベア装置5から充填装置7へ送給されるのに先行して、インジェクター1から送給された原料肉Mの処理状況を前段コンベア4において確認し対処できるので、原料肉Mの処理状況のばらつきを解消して、ハムの製造品質を向上できる利点もある。
図6は排出構造38の別の実施例を示す。そこでは、成形ホッパー34の底面に臨んで配置したコンベア機構70で排出構造38を構成した。コンベア機構70は、図示していないモーターで回転駆動される駆動側のコンベアプーリー75と、従動側のコンベアプーリー76と、両プーリー75・76に巻掛けられて循環駆動されるコンベアベルト(搬送体)71と、コンベアベルト71の搬送面に一定間隔おきに固定される一群の搬送ブロック72と、成形ホッパー34の下面に臨む搬送体71の内面を支持する受圧枠体73などで構成してある。搬送ブロック72は、成形ホッパー34の底壁に形成した溝77内に入り込んで、成形構造36で圧縮成形された原料肉Mの下面を受止めており、そのため、搬送ブロック72の上面には、成形ホッパー34の底壁の円弧面に連続する部分円弧状の凹曲面78が形成してある。コンベア機構70を起動して、搬送ブロック72を出口筒37へ向かって搬送駆動することにより、圧縮成形された状態の原料肉Mの搬送始端を供給通路8へ送込むことができる。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。なお、必要があれば、コンベアベルト71に送出ヘッド45を固定しておき、搬送ブロック72と送出ヘッド45が協同して原料肉Mを出口筒37へ向かって搬送駆動できるようにしてあってもよい。また、コンベア機構70による原料肉Mの搬送距離は、少なくとも原料肉Mの搬送始端が導入口部54に接当し密着できる距離であれば足りる。各搬送ブロック72に原料肉Mに突刺さるスパイクが設けてあってもよい。
上記のようにコンベア機構70で構成した排出構造38によれば、原料肉Mと、その下面に密着する搬送ブロック72が同行移動して、原料肉Mを供給通路8へ送込むことができるので、原料肉Mに作用する搬送力を分散させることができる。また、原料肉Mを供給通路8へ送込むときの摩擦抵抗を、成形ヘッド39の第2成形溝42と原料肉Mの間の摩擦抵抗のみに限ることができる。従って、搬送時の原料肉Mに過大な搬送力が作用するのを解消して、断面円形に圧縮成形された原料肉Mを、より好適に供給通路8へ送込むことができる。因みに原料肉Mを送出ヘッド45で出口筒37へ向かって搬送する場合には、送出ヘッド45に接触する原料肉Mの搬送終端に搬送力が集中して、原料肉Mに注入したピックル液の一部が押出されてしまうおそれがある。
本発明に係る真空搬送装置2は、原料肉Mをインジェクター1からタンブリング装置3へ搬送する以外に、マッサージ処理が終了した原料肉Mを成形装置(次段の処理装置3)へ真空搬送する際や、成形処理が終了した原料肉Mを脱気および充填包装装置(次段の処理装置3)へ真空搬送する際などにも適用できる。その場合には、各処理が終了した原料肉Mを、一旦キャスター付きのタンク67に集約したのち、前段コンベア4あるいはコンベア装置5に隣接して設けた肉受テーブルに移して、前段コンベア4あるいはコンベア装置5へ送給するとよい。
上記の実施例では、原料肉Mが成形構造36で圧縮成形された状態のままで、送出ヘッド45を排出位置まで移動操作したがその必要はない。例えば、原料肉Mを成形構造36で断面円形に圧縮成形したのち、成形ヘッド39を僅かに上昇させて圧縮圧力を小さくした状態で、送出ヘッド45で原料肉Mを送出操作してもよい。タンブリング装置3は1基の充填装置7に対して複数基設けてあることが好ましいが、ハムのロット数が小さいような場合には、1基のタンブリング装置3のみでマッサージ処理を断続的に行ってもよい。原料肉Mは成形構造36で断面円形に圧縮成形するのが好ましいが、必要があれば角が丸められた多角形状や楕円形状などに圧縮成形してあってもよい。アクチュエータ26・40・47としては流体圧シリンダー、ロッドレスシリンダー、電動シリンダーなどを適用できる。真空源9としては真空ポンプ以外に真空タンクであってもよい。
1 インジェクター(前段の処理装置)
2 真空搬送装置
3 タンブリング装置(次段の処理装置)
5 コンベア装置
6 原料肉送給装置
7 充填装置
8 供給通路
9 真空ポンプ(真空源)
10 真空通路
25 投入体
26 ロッドレスシリンダー(アクチュエータ)
34 成形ホッパー
36 成形構造
37 出口筒
38 排出構造
39 成形ヘッド
40 エアーシリンダー(アクチュエータ)
45 送出ヘッド
46 スライド軸
47 ロッドレスシリンダー(アクチュエータ)

Claims (9)

  1. 充填装置(7)と、充填装置(7)と次段の処理装置(3)を接続する供給通路(8)と、次段の処理装置(3)を介して供給通路(8)に真空圧を作用させる真空源(9)を備えており、
    充填装置(7)は、前段の処理装置(1)から送給された原料肉(M)を保持する成形ホッパー(34)と、成形ホッパー(34)内の原料肉(M)を所定の断面形状に圧縮成形する成形構造(36)と、圧縮成形された原料肉(M)を成形ホッパー(34)の出口筒(37)へ向かって送出操作する排出構造(38)を備えており、
    次段の処理装置(3)の処理室(56)は、出口筒(37)に接続した供給通路(8)に接続されるとともに、真空通路(10)を介して真空源(9)と接続されており、
    次段の処理装置(3)の処理室(56)および供給通路(8)に真空源(9)の真空圧を作用させた状態で、成形された原料肉(M)を排出構造(38)で出口筒(37)から供給通路(8)へ送出操作して、原料肉(M)を真空搬送することを特徴とする原料肉の真空搬送装置。
  2. 成形構造(36)が、成形ホッパー(34)と、成形ホッパー(34)に保持された原料肉(M)を圧縮成形する成形ヘッド(39)と、成形ヘッド(39)を待機位置と成形位置の間で往復操作するアクチュエータ(40)で構成されており、
    成形ヘッド(39)がアクチュエータ(40)で成形位置に保持された状態において、成形ホッパー(34)側に設けた第1成形溝(41)と成形ヘッド(39)に設けた第2成形溝(42)で、成形ホッパー(34)内の原料肉(M)を供給通路(8)の断面形状に対応した断面形状に圧縮成形する請求項1に記載の原料肉の真空搬送装置。
  3. 排出構造(38)が、成形構造(36)で圧縮成形された原料肉(M)の搬送終端に接当する送出ヘッド(45)と、送出ヘッド(45)を往復操作するアクチュエータ(47)を備えており、
    送出ヘッド(45)をアクチュエータ(47)で出口筒(37)へ向かって送出操作して、成形構造(36)で圧縮成形された状態の原料肉(M)の搬送始端を供給通路(8)へ送込む請求項1または2に記載の原料肉の真空搬送装置。
  4. 排出構造(38)が、成形ホッパー(34)の内底面に臨んで配置されるコンベア機構(70)で構成されており、
    コンベア機構(70)は、循環駆動される搬送体(71)と、搬送体(71)の搬送面に一定間隔おきに固定されて、成形構造(36)で圧縮成形された原料肉(M)の下面を受止める一群の搬送ブロック(72)と、成形ホッパー(34)の下面に臨む搬送体(71)の内面を支持する受圧枠体(73)を備えており、
    搬送ブロック(72)を出口筒(37)へ向かって搬送駆動して、原料肉(M)の搬送始端を供給通路(8)へ送込む請求項1または2に記載の原料肉の真空搬送装置。
  5. 前段の処理装置(1)から送給された原料肉(M)を受取って、所定の搬送位置において停止保持するコンベア装置(5)と、コンベア装置(5)上の原料肉(M)を充填装置(7)に送給する原料肉送給装置(6)を備えており、
    充填装置(7)はコンベア装置(5)に隣接配置されて、原料肉送給装置(6)でコンベア装置(5)から送出された原料肉(M)を成形ホッパー(34)へ向かって投入案内する導入シュート(35)を備えている請求項1から4のいずれかひとつに記載の原料肉の真空搬送装置。
  6. 前段の処理装置(1)から送給された複数の原料肉(M)が、コンベア装置(5)の搬送方向と直交する方向に整列した状態で、所定の搬送位置において停止保持されており、
    原料肉送給装置(6)が、原料肉(M)を導入シュート(35)へ向かってコンベア装置(5)の搬送方向と直交する向きに送込み操作する投入体(25)と、投入体(25)を導入シュート(35)から遠く離れた待機位置から、導入シュート(35)の近傍まで接近する最終投入位置の間で往復操作するアクチュエータ(26)を備えており、
    投入体(25)をアクチュエータ(26)で導入シュート(35)に向かって一定距離ずつ間欠的に送込み操作して、コンベア装置(5)上の原料肉(M)を充填装置(7)に1個ずつ送給する請求項5に記載の原料肉の真空搬送装置。
  7. 成形構造(36)で圧縮成形された原料肉(M)が断面円形に形成されており、
    成形ホッパー(34)の出口筒(37)が、供給通路(8)と同じ直径の出口連結部(53)と、出口連結部(53)から成形ホッパー(34)に向かって先拡がりテーパー状に形成される導入口部(54)で構成してある請求項2から6のいずれかひとつに記載の原料肉の真空搬送装置。
  8. 複数個の次段の処理装置(3)の処理室(56)が、それぞれ付換通路(61)および1以上の末端通路(58)を介して供給通路(8)と接続され、各処理室(56)が真空通路(10)を介して真空源(9)と接続されており、
    ひとつの次段の処理装置(3)の処理室(56)および供給通路(8)に真空源(9)の真空圧を作用させた状態で、成形された原料肉(M)を排出構造(38)で成形ホッパー(34)の出口筒(37)から供給通路(8)へ送出操作して、前記処理室(56)内へ原料肉(M)を真空搬送する請求項1から7のいずれかひとつに記載の原料肉の真空搬送装置。
  9. 充填装置(7)がコンベア装置(5)の搬送方向の一側に配置されており、
    原料肉送給装置(6)が、コンベア装置(5)の搬送面の上方に配置されており、
    コンベア装置(5)の搬送方向の上手側に、前段の処理装置(1)から送給された原料肉(M)をコンベア装置(5)へ向かって搬送する前段コンベア(4)が配置してある請求項5または6に記載の原料肉の真空搬送装置。
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