JP6465119B2 - Dinレール用の装置の取り付け構造 - Google Patents
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Description
特許文献1には、この種の取り付け構造を備えたDINレール用の取り付け装置が開示されている。
また、DINレール1に対して、制御機器等の装置を複数併設できるような構造が広く用いられている。
また、従来の装置100をモジュール化して、DINレール1に複数併設する際に、装置100毎にロック部材102を押し上げるロック処理を行う必要があり、設置に手間がかかるという課題がある。そして、ロック処理が不十分な装置100があっても、その隣に別の装置100を併設することができてしまうため、ロック処理が不十分な装置100がガタつきや脱落の原因となる恐れがあった。
この発明によれば、前記装置の取っ手部収容溝は、前記設置済装置のロック部材が前記ロック位置にあるときに前記設置済装置の取っ手部を収容するため、作業者は、前記設置済装置に前記装置が隙間なく併設されているか否かによって、前記設置済装置がロックされているか否かの判別を容易に行うことができる。また、前記DINレールに前記装置を複数併設する場合に、前記設置済装置の前記取っ手部を、次に併設する装置の取っ手部収容溝に収容することで、装置の併設処理と設置済装置のロック処理とを並行して行うことができ、最後に併設する装置だけを手動でロック処理を行えば良くなるため、前記設置済装置のロック処理の手間を低減することができる。
この発明によれば、前記装置の取っ手部収容溝は、前記装置のロック部材が前記ロック位置にあるときに前記装置の取っ手部を収容するため、作業者は、前記装置に前記併設された装置が隙間なく併設されているか否かによって、前記装置がロックされているか否かの判別を容易に行うことができる。また、前記DINレールに前記装置を複数併設する場合に、前記DINレールに先に設置された設置済装置の前記取っ手部を前記装置が押し込むことによって、装置の併設処理と設置済装置のロック処理とを並行して行うことができ、最後に併設する装置だけを手動でロック処理を行えば良くなるため、前記設置済装置のロック処理の手間を低減することができる。また、装置の取っ手部が該装置の取っ手部収容溝に収容されるため、装置の設置後に取っ手部が突出せず、利便性を高めることができる。また、前記取っ手部収容溝にざぐり穴を側面側から掘り下げて設けることで、該ざぐり穴にドライバ等の器具や作業者の手を介して、取っ手部収容溝に収容された取っ手部を引き出し易くすることもできる。
取り付け面部12について、図2を参照して説明する。この図に示されるように、取り付け面部12は、平面視長方形状であり、取り付け面部12の長辺方向及び短辺方向にDINレール1を収容するためのDINレール収容溝13、14を形成している。
取り付け面部12は、DINレール収容溝14に収容されるDINレール1の下側フランジ2bを、ロック可能に構成されたロック部材17を備えている。図2に示されるように、ロック部材17は、取り付け面部12に形成されたロック部材収容溝24に収容されている。ロック部材収容溝24は、ロック部材17の厚みの分だけ取り付け面部12よりも掘り下げられている。また、ロック部材17は、DINレール収容溝14の下側斜め方向に形成されたレール状のガイド部23a,23bに沿って、スライドするように構成されている。これにより、ロック部材17は、DINレール収容溝14の下側縁に進出してDINレール1の下側フランジ2bを進出部22bでロックするロック位置と、DINレール収容溝14の下側縁から離間する解除位置との間で、DINレール収容溝14の下側斜め方向に沿って移動可能に構成される。
取り付け面部12は、その他方の側面(図2の右側)に、取っ手部25を収容する取っ手部収容溝28を有している。取っ手部収容溝28については、図3〜図9を用いて詳細を後述する。
なお、装置10,10’,10’’の構造は全て同一であるため、特に区別する必要の無い時には、“’”や“’’”を付さずに説明する。
装置10’’の取っ手部収容溝28’’は、装置10’のロック部材17’がロック位置にあるときに、装置10’の取っ手部25’を収容するように構成されている。より具体的には、取っ手部収容溝28’’の収容溝上縁29’’は、ロック位置での取っ手部25’の上縁の高さH1(図2参照)と略一致している。また、取っ手部収容溝28’’の収容溝下縁30’’は、その開口端側が解除位置での取っ手部25’の下縁の高さL0(図2参照)と略一致しており、その基端側がロック位置での取っ手部25’の下縁の高さL1(図2参照)と略一致している。
図5に示されるように、装置10’’をさらにR方向に滑らせていくと、装置10’の取っ手部25’がこれに接触する下縁30’’に沿って押し上げられ、これにより、ロック部材17’が、DINレール1の下側フランジ2bに向かって、ガイド部23a’,23b’に沿って移動する。このとき、ロック部材17’のコマ32’は、解除側スロープ38’に当接し、解除穴33’側に移動するように付勢力が働いている。このため、この状態で装置10’’の押し付けを停止すると、ロック部材17’は解除位置35’に復帰することになる。
そして、装置10’’をさらにR方向に滑らせていくと、装置10’の取っ手部25’が下縁30’’の基端側にさらに移動し、これにより、装置10’のロック部材17’のコマ32’が境界位置36’を越えてロック側スロープ39’に当接する。このとき、コマ32’にはロック穴34’側に移動するように付勢力が作用し、ロック部材17’がロック位置37’まで自動的に移動する。最終的に、図7、図10(c)、図11(c)に示されるように、装置10’のコマ32’はロック穴34’に係合し、ロック部材17’はロック位置37’に保持されることになる。このとき、ロック部材17’の進出部22b’でDINレール1の下側フランジ2bをロックする。このように構成することで、装置10’,10’’間に所定の隙間(遊び)があっても、付勢力によって自動的にロックがかかる。
また、取っ手部収容溝28’’は、ロック位置にある取っ手部25’を収容するため、作業者は、装置10’,10’’が隙間なく併設されているか否かによって、装置10’がロックされているか否かの判別を容易に行うことができる。また、DINレール1に装置10,10’,10’’を併設していく場合には、次に設置する装置を設置済みの装置に近接させていくことにより、装置10,10’の取っ手部25,25’は、装置10’ ,10’’の取っ手部収容溝28’、28’’に次々と収容されることになる。つまり、近接させる作業によって、装置10’,10’’の併設処理と装置10,10’のロック処理とを並行して行うことができ、最後に併設する装置10’’だけを手動でロック処理を行えば良くなるため、装置10,10’のロック処理の手間を省くことができる。
また、DINレール1から見た取っ手部25と取っ手部収容溝28の形状を統一することで、外観形状の異なる装置であっても併設の利便性を高めることができ、汎用性も確保できる。
上述した実施形態1の装置10は、DINレール1に複数併設する際に好適な構成を有しているが、単独で設置する場合であっても、ロック状態の認識性に関して顕著な作用効果を有する。
本実施形態2における装置40において、取っ手部収容溝45は、ロック部材収容溝44の一部を構成している。取っ手部収容溝45は、装置40のロック部材41がロック位置にあるときに装置40の取っ手部43を収容することができる。このため、作業者は、装置40,装置40’が隙間なく併設されているか否かによって、装置40がロックされているか否かの判別を容易に行うことができる。また、DINレール1に装置40,40’を複数併設するときに、設置済みの装置40の取っ手部43を、装置40’のフランジ部分(装置40’の取り付け面部42’の右側面部分)で押し込んで、この装置40の取っ手部収容溝45に収容することで、装置40’の併設処理と装置40のロック処理とを並行して行うことができ、最後に併設する装置40’だけを手動でロック処理を行えば良くなるため、装置40’のロック処理の手間を低減することができる。また、装置40,40’の取っ手部43,43’が各装置40,40’の取っ手部収容溝45,45’にそれぞれ収容されるため、装置40,40’の設置後に取っ手部43,43’が突出せず、利便性を高めることができる。
また、取っ手部収容溝45には、図13に示されているようにざぐり穴46が側面側から掘り下げて設けられており、これにより、取っ手部収容溝45に収容された取っ手部43をドライバ等の器具や作業者の手を介して引き出し易くすることができる。
例えば、上述の実施形態1,2においては、短辺方向のDINレール収容溝14に加えて長辺方向のDINレール収容溝13を取り付け面部12に設けることで、装置10を縦方向のみならず横方向にも取り付けることが可能となっている。しかしながら、本発明はこの構成に限定されるものではなく、DINレール収容溝13及び14のいずれか一方のみを設けるようにしてもよい。また、各溝13,14に用意される爪部材20a,20b、21a,21bは、それぞれ2つ以上であってもよい。
また、ロック部材には、取っ手部の内側に解除状態であることを示す解除状態表示部(例えば、UNLOCK等の文字)を、ロック側スロープによる付勢力が及ばない状態で作業者が認識できる位置に設けてもよい。
また、取り付け面部は、装置のハウジングであってもよいし、装置とは別の部材のアタッチメント部材であってもよい。
また、装置の形状は、立方体形状、直方体形状のものが好ましいが、これに限らず、DINレールに取り付け可能なものであれば、他の形状のものであってもよい。
また、ロック部材を同一の装置に複数設けてもよい。
11…ハウジング、12…取り付け面部、13…長辺方向のDINレール収容溝、14…短辺方向のDINレール収容溝、
17…ロック部材、20a,20b…爪部材、21a,21b…爪部材、
22a…長手方向進出部、22b…短手方向進出部、23a,23b…ガイド部、
24…ロック部材収容溝、25…取っ手部、26…表示部、27…ドライバ係合穴、
28…取っ手部収容溝、29…収容溝上縁、30…収容溝下縁、31…板バネ部、
32…コマ、33…解除穴、34…ロック穴、35…解除位置、36…境界位置、
37…ロック位置、38…解除側スロープ、39…ロック側スロープ、
40…装置、41…ロック部材、42…取り付け面部、43…取っ手部、
44…ロック部材収容溝、45…取っ手部収容溝、46…ざぐり穴、
100…装置、101…爪部材、102…ロック部材
Claims (7)
- 複数の装置をDINレールに併設して取り付ける取り付け構造であって、
前記DINレールに前記装置を取り付ける取り付け面部を備え、
前記取り付け面部は、
前記DINレールを収容可能なDINレール収容溝と、
前記DINレール収容溝の上側縁に設けられ、前記DINレールの上側フランジを把持する爪部材と、
前記DINレールの下側フランジをロック可能に構成されたロック部材と、
前記DINレール収容溝下の斜め方向に沿って形成され、前記ロック部材を収容するロック部材収容溝と、を備え、
前記ロック部材は、前記取り付け面部の一方の側面から突出可能に形成された取っ手部を備え、前記DINレール収容溝の下側縁に進出して前記下側フランジをロックするロック位置と、前記DINレール収容溝の下側縁から離間する解除位置との間で、前記ロック部材収容溝を前記DINレール収容溝下の斜め方向に沿って移動可能に構成され、
前記DINレールに設置された前記装置のロック部材が解除位置にあるときに、該装置の取っ手部は、該装置に併設して設置される装置の側部に接触することにより押し込まれ、前記ロック位置に前記ロック部材を移動するように構成されている、取り付け構造。 - 前記DINレールに先に設置された設置済装置のロック部材がロック位置にあるときに、前記設置済装置の取っ手部を収容可能な形状を有する取っ手部収容溝が、前記装置の前記取り付け面部の他方の側面に設けられている、請求項1に記載の取り付け構造。
- 前記装置のロック部材がロック位置にあるときに、前記装置の取っ手部を収容可能な形状を有する取っ手部収容溝が、前記ロック部材収容溝の一部を構成している、請求項1に記載の取り付け構造。
- 前記取り付け構造は、
前記ロック部材を付勢する付勢機構を設け、
前記付勢機構は、前記ロック位置と前記解除位置との間の境界位置において、付勢方向が切り替わるように構成され、前記ロック位置と前記境界位置との間にある前記ロック部材を前記ロック位置に付勢し、前記境界位置と前記解除位置との間にある前記ロック部材を前記解除位置に付勢する、請求項1から3のいずれかに記載の取り付け構造。 - 前記取っ手部は、前記ロック部材の移動方向を示す移動方向表示部を有している、請求項1から4のいずれかに記載の取り付け構造。
- 前記ロック部材は、前記ロック部材が解除状態であることを示す解除状態表示部を有し、前記解除状態表示部は、前記ロック部材が解除状態にあるときには見える位置に、前記ロック部材がロック位置にあるときには、前記取り付け面部内に収容されるように構成されている、請求項1から5のいずれかに記載の取り付け構造。
- 前記取り付け面部は、前記装置のいずれかの面で構成されている、請求項1から6のいずれかに記載の取り付け構造。
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