JP6464790B2 - 造粒物の搬送シュート - Google Patents

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Description

本発明は、製鉄所のダストリサイクル設備に設けられる造粒物の搬送シュートに関する。
製鉄所内では、酸化鉄粉等の鉄分や炭素分を含有するダストが発生する。このようなダストをそのまま廃棄することは、資源有効活用の観点からは好ましいことではない。このため、従来は、発生したダストを還元処理し、原料として再利用することが一般的となっていた。なお、本明細書においては、このような製鉄所で行われるダストの再利用のことを「ダストリサイクル」と呼称し、ダストリサイクルを行うための設備を「ダストリサイクル設備」という。
従来のダストリサイクル設備として、例えば回転炉床(RHF)を用いた設備がある。この設備は、まず、貯粒槽に収容されたダストを一度粉砕し、粉砕されたダストに水を添加して造粒機によって粒状に成形する。その後、水分を多く含んでいる造粒物(以下、「湿潤造粒物」という)を乾燥機で乾燥する。続いて、乾燥状態にある造粒物(以下、単に「造粒物」という)を回転炉床に搬送し、回転炉床において造粒物を還元処理する。これにより、再利用可能な造粒物を得ることができる。
一方、原料として再利用する造粒物は、平均粒径が3〜30mmであることが好ましい。このため、例えば粒径が小さい造粒物は、回転炉床に到達するまでの間にメッシュコンベア等で数回篩にかけられ、搬送ラインから排出されるようになっている。排出された造粒物は、回収ライン上を搬送されることになり、回収された造粒物(以下、「回収造粒物」という)は貯粒槽に再度投入される。
搬送される造粒物は、造粒時に所望の粒径を有していても、高低差のあるベルトコンベアを乗り継ぐ際などの落下衝撃により割れることがある。粒径の小さい造粒物の量が増えてしまうと、回収ラインに排出される回収造粒物の量が増えてしまう。即ち、回転炉床に到達する造粒物の量が少なくなり、再利用可能な状態となる造粒物の量が少なくなってしまう。また、回収造粒物は、再度粉砕して造粒し直すことになるため、回収造粒物の量が増えることは、設備に投入したエネルギーと時間を浪費することにつながる。
造粒物の落下衝撃による割れを抑制するため、従来は、造粒物の落下する高さを可能な限り低くする設備が開発されてきた。特許文献1に記載された搬送設備は、壁部の対向する内面に、傾斜面を有する落下衝撃緩衝部材を互い違いに設けることで、落下1回あたりの高さを低くしている。
また、特許文献2には、第1プーリと第2プーリとの間にキャリアプーリを設けることで、落下1回あたりの高さを低くするコンベア設備が記載されている。特許文献2の設備では、さらに、階段状に形成された壁部に搬送物を落下させることで落下1回あたりの高さを低くしている。
特開2010−132956号公報 特開2001−233428号公報
しかしながら、特許文献1の装置では、落下衝撃緩衝部材の傾斜面上を造粒物が転がることになるため、造粒物が加速し、下方に位置する落下衝撃緩衝部材に当たった際に割れるおそれがある。特に、落下衝撃緩衝部材の長さが長くなると、斜面上を転がる造粒物の速度が更に大きくなり、造粒物の割れを十分に抑制することができない。
また、特許文献2の設備は、壁部の階段部分が水平面を有しているために、各段に堆積する搬送物の表面が直線状となって、堆積する搬送物により1つのスロープを形成するおそれがある。この場合、後続の搬送物が階段部分の各段で十分に減速されず、目標地点に落下したときの衝撃により搬送物が割れるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ダストリサイクル設備において、造粒物の割れを抑制することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、ダストリサイクル設備に設けられた造粒物の搬送シュートであって、傾斜面を有するシュート基部と、前記傾斜面に対して垂直に設けられた仕切板とを備え、前記シュート基部および前記仕切板が下記式(1)を満たし、前記シュート基部の上端に最も近い位置に設けられた最上仕切板の設置位置から前記シュート基部の上端までの距離をLとしたとき、前記シュート基部および前記仕切板が下記式(2)を満たすように構成されていることを特徴としている。
s<(3×106)×H-1.3+60 (1)
s:造粒物の落下1回あたりの高さ[mm]、H:造粒物の総落下高さ[mm]
h’≦{L(tanθ−tanα)}/(tanθtanα+1) (2)
ただし、θ>αとする。
h’:最上仕切板の高さ、θ:シュート基部傾斜面の傾斜角[°]、α:造粒物の安息角[°]
本発明によれば、ダストリサイクル設備に設けられた搬送シュートが、上記式(1)を満たすように構成されていることにより、造粒物の落下時の割れを抑制することができる。これにより、再利用可能な造粒物を効率良く生成することができる。
本発明の実施形態に係る搬送シュートの概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る搬送シュートの使用状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る搬送シュートにおいて、造粒物が落下する様子を示す縦断面図である。 本発明の別の実施形態に係る搬送シュートの概略構成を示す縦断面図である。 本発明の別の実施形態に係る搬送シュートの概略構成を示す縦断面図である。 本発明に係るシュート基部の長さと仕切板の高さとの関係を説明するための模式図である。 本発明に係る隣り合う仕切板の間隔と仕切板の高さとの関係を説明するための模式図である。 造粒物の総落下高さと落下1回あたりの高さとの関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る搬送シュートについて、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本実施形態に係る搬送シュートは、ダストリサイクル設備の湿潤造粒物を乾燥する乾燥機の出側に配置されている。図1に示すように、本実施形態に係る搬送シュート1は、造粒物Gが転がる傾斜面2aが形成されたシュート基部2と、シュート基部2の傾斜面2aに垂直に設けられた複数の仕切板3を備えている。シュート基部2には、シュート基部外側への造粒物Gの落下を防ぐために、傾斜面2aに沿って側壁2bが形成されている。また、シュート基部2と仕切板3はボルト固定されている。なお、本実施形態においては、各仕切板3の高さが同一となっている。
図2,図3に示すように、この搬送シュート1に造粒物Gを搬送した場合、第1のコンベア4から落下した造粒物Gがシュート基部上を転がり、仕切板3によって堰き止められる。そして、後続の造粒物Gは、仕切板3に堰き止められることで堆積した造粒物(以下、「堆積造粒物」という)に合流する。このとき、造粒物Gは、仕切板近傍の堆積造粒物が後続の造粒物Gに押し出されるか、あるいは、後続の造粒物Gが堆積造粒物の上を転がるようにして、各仕切板3を乗り越えて落下する。
このように落下する造粒物Gは、シュート基部上を転がることで加速された速度が堆積造粒物によって減速された状態にある。これにより、落下時の衝撃が緩和されることになり、仕切板3を設けない場合に比べて、造粒物Gの割れの発生を抑制することができる。しかし、後述の実施例で示すように、仕切板3が設けられていたとしても、造粒物Gが落下する高さが高すぎる場合には、落下時の衝撃によって造粒物Gが割れてしまう。
一方、本実施形態に係る搬送シュート1は、下記式(1)を満たすように構成されている。具体的には、搬送シュート1の上流側および下流側の搬送装置の高さ等を考慮して、シュート基部2の長さや傾斜面2aの傾斜角θ、仕切板3の高さhやシュート基部2に対する仕切板3の設置位置等が下記式(1)を満たすように設定される。なお、式(1)の導出方法は後述の実施例で説明する。
s<(3×106)×H-1.3+60 (1)
s:造粒物Gの落下1回あたりの高さ[mm]、H:造粒物Gの総落下高さ[mm]
ここで、「造粒物Gの落下1回あたりの高さs」とは、造粒物Gの落下開始位置から落下終了位置までの鉛直方向高さである。例えば、本実施形態においては、第1のコンベア4の上面からシュート基部傾斜面2aまでの鉛直方向高さや、仕切板3の上面からシュート基部傾斜面2aまでの鉛直方向高さ、仕切板3の上面から第2のコンベア5の上面までの鉛直方向高さのことを指す。本実施形態では、これらの高さは全て上記式(1)を満たしている。
「造粒物Gの総落下高さH」とは、造粒物Gの最初の落下開始位置から目標地点までの鉛直方向高さである。例えば、本実施形態では、第2のコンベア5の上面から第1のコンベア4の上面までの高さを指す。
本実施形態に係る搬送シュート1は、上記式(1)を満たすように構成されていることで、造粒物Gがシュート基部2や第2のコンベア5に落下した際に生じる造粒物の割れを抑制することが可能となる。これにより、回収造粒物の量を減少させ、再利用可能な造粒物Gを効率的に生成することができる。
なお、上記式(1)の下限は特に限定されないが、搬送シュート1の仕切板3は、造粒物の設定粒径(造粒機で成形される粒径)に応じ、仕切板3の手前で造粒物が堆積するような高さを有していることが必要となる。このため、上記式(1)の落下1回あたりの高さの下限は、その仕切板3の高さの下限に合わせて設定されることになる。即ち、落下1回あたりの高さの下限は、造粒物の設定粒径に応じて適宜変更される。
ここで、各仕切板3の高さをh、シュート基部傾斜面2aの傾斜角をθとすると、落下1回あたりの高さsは、s=h/cosθと表すことができる。このため、上記式(1)は次式のように表すこともできる。
h<{(3×106)×H-1.3+60}cosθ (1)’
即ち、各仕切板3の高さに関しては、上記式(1)’を満たすように設けられていれば良い。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、複数の仕切板3の高さを同一にすることとしたが、図4に示すように各仕切板3の高さは、互いに異なっていても良い。このような構成であっても、造粒物Gの落下1回あたりの高さが上記式(1)を満たすように搬送シュート1が構成されていれば、造粒物Gの割れを抑制することができる。また、仕切板3は、1枚だけであっても良い。
また、図5に示すように、シュート基部2の傾斜面2aにゴムやスポンジ等の緩衝材6を設けても良い。これにより、落下時の衝撃を緩和することができる。また、上記実施形態では、シュート基部2と仕切板3をボルトで固定したが、両部材の固定方法はこれに限定されない。例えば、一方の部材に形成された爪と他方の部材に形成された溝を係合するように固定しても良い。また、両部材を溶接しても良い。ただし、ボルト固定や係合構造のように両部材を着脱自在に固定することで、造粒物Gの性状や搬送設備の仕様が異なる場合において、仕切板3の配置を容易に変更することができる。このため、搬送シュート1の汎用性を向上させることができる。
また、再利用可能な造粒物Gを更に効率的に生成するためには、搬送シュート1に落下した造粒物Gがシュート基部2の上端2cから溢れないようにすることが好ましい。例えば、仕切板3の高さや設置位置、シュート基部2の傾斜角や造粒物Gの安息角によっては、造粒物Gのシュート基部2への落下後、堆積造粒物の動きが安定状態となるまでの間にシュート基部2の上端2cから造粒物Gがこぼれ落ちることがある。
造粒物Gの落下を抑制するために、搬送シュート1は、図6に示す距離y’が0以下になるように構成されることが好ましい。距離y’は、シュート基部上端2cから造粒物Gの安息面(安息角を有する造粒物層の斜面)までの長さである。
図6に示すように、シュート基部2の上端に最も近い位置にある仕切板3’(以下、「最上仕切板」という。仕切板が1枚の場合には、当該仕切板を最上仕切板という)の高さをh’、最上仕切板3’の設置位置からシュート基部2の上端2cまでの長さをLとすると、上記y’は次式で表される。
y’=(Lcosθ+h’sinθ)tanα−(Lsinθ−h’cosθ)
θ:シュート基部傾斜面2aの傾斜角[°]、α:造粒物Gの安息角[°]
前述の通り、y’≦0として、式を整理していくと、
(Lcosθ+h’sinθ)tanα−(Lsinθ−h’cosθ)≦0
L(cosθtanα−sinθ)+h’(sinθtanα+cosθ)≦0
L(tanα−tanθ)+h’(tanθtanα+1)≦0
(h’/L)(tanθtanα+1)≦tanθ−tanα
となり、下記式(2)が導出される。
h’≦{L(tanθ−tanα)}/(tanθtanα+1) (2)
ただし、造粒物Gの安息角αがシュート基部2の傾斜角θより大きいと、造粒物Gが落下しないため、θ>αとする。
搬送シュート1が上記式(2)を満たすように構成されていれば、シュート基部2の上端2cから溢れ落ちる造粒物Gの量を減らすことが可能となる。これにより、再利用可能な造粒物Gを更に効率的に生成することができる。
また、搬送シュート1は、上方から落下する造粒物Gが堆積造粒物の上に落下するように構成されていることが好ましい。これにより、造粒物Gが落下した際に、硬度の近い造粒物同士が接触することになり、落下する造粒物Gの割れを抑制する効果が大きくなる。
また、仕切板3が複数設けられ、各仕切板3が同一の高さである場合において、造粒物同士を接触させやすくするために、搬送シュート1は、図7に示す距離yが0より大きくなるように構成されていることが好ましい。距離yは、隣り合う仕切板3のうち、相対的に上側に位置する仕切板3の上端を通る鉛直面とシュート基部傾斜面2aとの交点から造粒物Gの安息面までの距離である。各仕切板3の間隔をP、各仕切板3の高さをhとすると、上記yは次式で表される。
y=y2−y1=(Pcosθtanα)−(Psinθ−hcosθ−hsinθtanθ)
θ:シュート基部傾斜面の傾斜角[°]、α:造粒物Gの安息角[°]
前述の通り、y>0として、式を整理していくと、
(Pcosθtanα)−(Psinθ−hcosθ−hsinθtanθ)>0
tanα−{tanθ−(h/P)−(h/P)tan2θ}>0
(h/P)(1+tan2θ)>tanθ−tanα
となり、下記式(3)が導出される。
h>{P(tanθ−tanα)}/(1+tan2θ) (3)
ただし、前述の式(2)と同様にθ>αである。
上記式(3)を満たすように搬送シュート1が構成されていれば、落下する造粒物Gが堆積造粒物の上に落ちることになり、堆積造粒物が緩衝材6の役割を果たすことになる。これにより、落下する造粒物Gの割れを抑制することができる。
また、上記実施形態では、シュート基部2の幅Wがシュート基部2の上端から下端にかけて一定となる形状となっていたが、シュート基部2の下端部において、シュート基部2の幅Wが徐々に狭くなるような形状であっても良い。このような構成であっても、造粒物Gの落下1回あたりの高さが上記式(1)を満たすように搬送シュート1が構成されていれば、造粒物Gの割れを抑制することができる。
造粒物の落下実験を行い、造粒物の総落下高さと落下1回あたりの高さの関係について調査した。造粒物は、ダストリサイクル設備の乾燥機から搬出されたものを使用し、平均粒径が5mmを超えるものを複数準備した。また、造粒物の温度は、ダストリサイクル設備の乾燥機出側の温度として一般的な80℃程度とした。
落下実験は次のように行う。まず、ある造粒物を高さsAから繰り返し落下させ、何回落下させたときに造粒物が割れるか記録する。これを10個の異なる造粒物に対して行い、1個の造粒物が割れるまでの平均落下回数nAを算出する。そして、(高さsA×平均落下回数nA)を計算することにより、造粒物の割れが発生するまでの総落下高さが算出される。その後、高さsAとは異なる高さsBに落下高さを変更し、同様の手順により、造粒物の割れが発生しやすい総落下高さを算出する。
このような落下実験を複数の造粒物に対して行った結果、総落下高さに対する落下1回あたりの高さとの関係は、図8のようになった。
図8に示すように、造粒物の総落下高さが高くなると、造粒物が割れやすくなる落下1回あたりの高さは低くなった。一方で、総落下高さが低くなると、落下1回あたりの高さを高くしても、造粒物が割れ難くなった。
本願発明者は、図8に示す実験結果から造粒物の総落下高さと、落下1回あたりの高さとの間に累乗の関係があることを見出した。そして、図8に示すプロットから近似曲線を作成し、かつ、落下1回あたりの高さが高い方のプロットに近づくような係数や定数を導き出した。これにより、造粒物を抑制することが可能となる下記式(1)が得られた。
s<(3×106)×H-1.3+60 (1)
s:造粒物の落下1回あたりの高さ[mm]、H:総落下高さ[mm]
上記式(1)の右辺は、図8中の曲線を示している。本実施例の結果によれば、この曲線上あるいは曲線より上の領域では、多くの造粒物が落下時に割れてしまう。即ち、上記式(1)のように、落下1回あたりの高さが図8中の曲線の下側の領域に設定されることにより、造粒物の割れを抑制することができる。
次に、上記式(1)を満たす場合と満たさない場合の造粒物への影響を検証するための落下実験を行った。実験は、一定量の造粒物を搬送シュートに落下させることで行われる。そして、搬送シュート通過時に割れが生じて回収ラインに排出された造粒物と、搬送シュートに投入された造粒物との割合を示すリターン粉率を算出することで、造粒物の割れの程度を判断した。なお、「リターン粉率」とは、回収される造粒物と投入される造粒物との重量比(回収造粒物の重量/投入造粒物の重量)である。
実験条件および実験結果は下記表1の通りである。なお、参考実験として、仕切板が設けられていない搬送シュートを使用した落下実験(実験No.1)も行った。
Figure 0006464790
表1に示す通り、実験No.2および実験No.3においては、落下1回あたりの高さが本発明に係る式(1)を満たさないものであったため、投入された造粒物の約3割が回収される結果となった。これは、仕切板を設けない実験No.1と同等の結果であり、仕切板を設けることによる造粒物の割れ抑制の効果を全く得られていない。
一方で、実験No.4および実験No.5においては、落下1回あたりの高さが本発明に係る式(1)を満たしていたため、回収される造粒物の割合を1割程度まで減少させることができた。
また、実験No.3と実験No.4における落下1回あたりの高さの差に対するリターン粉率の減少度合いは、実験No.2と実験No.3における落下1回あたりの高さの差に対するリターン粉率の減少度合いよりも大きくなっている。即ち、本発明に係る式(1)を満たすか否かによって、造粒物の割れを抑制する効果に大きな差が現れていることがわかる。
本発明は、製鉄所のダストリサイクル設備に適用することができる。
1 搬送シュート
2 シュート基部
2a 傾斜面
2b 側壁
2c シュート基部上端
3 仕切板
3’ 最上仕切板
4 第1のコンベア
5 第2のコンベア
6 緩衝材
G 造粒物
H 造粒物の総落下高さ
h 仕切板の高さ
h’ 最上仕切板の高さ
L 最上仕切板の設置位置からシュート基部上端までの長さ
P 仕切板の間隔
s 造粒物の落下1回あたりの高さ
W シュート基部の幅
α 造粒物の安息角
θ シュート基部傾斜面の傾斜角

Claims (5)

  1. ダストリサイクル設備に設けられた造粒物の搬送シュートであって、
    傾斜面を有するシュート基部と、
    前記傾斜面に対して垂直に設けられた仕切板とを備え、
    前記シュート基部および前記仕切板が下記式(1)を満たし、
    前記シュート基部の上端に最も近い位置に設けられた最上仕切板の設置位置から前記シュート基部の上端までの距離をLとしたとき、前記シュート基部および前記仕切板が下記式(2)を満たすように構成されている、造粒物の搬送シュート。
    s<(3×106)×H-1.3+60 (1)
    s:造粒物の落下1回あたりの高さ[mm]、H:造粒物の総落下高さ[mm]
    h’≦{L(tanθ−tanα)}/(tanθtanα+1) (2)
    ただし、θ>αとする。
    h’:最上仕切板の高さ、θ:シュート基部傾斜面の傾斜角[°]、α:造粒物の安息角[°]
  2. 堆積する造粒物の上に後続の造粒物が落下するように構成された、請求項1に記載の造粒物の搬送シュート。
  3. 前記仕切板が複数設けられ、各仕切板の高さが同一であり、
    前記シュート基部および各仕切板が下記式(3)を満たすように構成されている、請求項1または2に記載の造粒物の搬送シュート。
    h>{P(tanθ−tanα)}/(1+tan2θ) (3)
    ただし、θ>αとする。
    h:仕切板の高さ、P:隣り合う仕切板の間隔、θ:シュート基部傾斜角[°]、α:造粒物の安息角[°]
  4. 前記シュート基部の傾斜面に緩衝材が設けられている、請求項1〜のいずれか一項に記載の造粒物の搬送シュート。
  5. 前記仕切板が前記シュート基部に対して着脱自在に取り付けられている、請求項1〜のいずれか一項に記載の造粒物の搬送シュート。
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