JP6463389B2 - アクセサリーの製作方法 - Google Patents
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Description
従って、以前より、軽量であって、長時間使用しても煩わしさや違和感を感じさせることのなく、金属アレルギーの使用者であっても使用でき、高級感を醸し出せるアクセサリーが要望されていた。このような観点から本件出願人は従来技術に関する調査を行い以下の文献を抽出した。
前記縫製工程は、水溶紙の表面部及び裏面部において、前記機械ミシンの上糸を前記表面部に、前記機械ミシンの下糸を前記裏面部に夫々縫製し、前記表面部及び前記裏面部に夫々、平面状の刺繍を作製する工程と、前記表面部及び前記裏面部に作製された平面状の刺繍に前記機械ミシンの上糸及び下糸を夫々縫製し、前記表面部及び前記裏面部に夫々、立体的に形成された装飾要素を作製する工程とを備え、
前記装飾要素は、複数の球状装飾部と、前記複数の球状装飾部を相互に接合する紐状接続部とを有することを特徴とする。
その結果、機械ミシンを使用して水溶紙を介してあらかじめ作成したパターンに基づき、刺繍により形成された、全体として立体的な印象を与えるアクセサリーが製作されるように構成されている。ここで「水溶紙」とは、水やお湯に浸した場合には溶解する紙の総称である。
従って、全体としてマス目状に形成されたアクセサリーが製作される。
従って、全体として前記紐状接続部の径方向において前記球状装飾部が複数列に設けられたアクセサリーが製作される。
その結果、立体的な装飾要素を備えていても、金属製の素材を使用していないことから、
軽量であって、長時間使用しても煩わしさや違和感を感じさせることがなく、金属アレルギーの使用者であっても問題なく使用でき、また、合成樹脂製の立体的な装飾要素にはない高級感を醸し出せ、用途が限定されないアクセサリーを提供することができる。
その結果、軽量でありつつ、十分な耐久性を有する刺繍からなるアクセサリーを提供することができる。
図1(a)に示すように、本実施の形態に係るアクセサリーの製作方法は、機械ミシンにより刺繍糸で縫製して立体的に形成された装飾要素を有するアクセサリーの製作方法として構成されており、製作するアクセサリーのパターンをコンピュータソフトウェアを用いて作成するパターン作成工程Aと、前記パターンに基づき前記機械ミシンの縫製針の作動を制御する制御データを作成する制御データ作成工程Bと、前記制御データに基づき前記機械ミシンの縫製針により水溶紙上に前記刺繍糸を打ち込み、前記パターンに従って水溶紙上に刺繍糸によりアクセサリーを縫製する縫製工程Cと、前記アクセサリーが縫製された水溶紙を水に含浸させて水溶紙を溶かし前記アクセサリーを得る水溶紙溶解工程Dとを備えている。
図2〜図4に示すように、本実施の形態に係るミシン本体部12には、上糸14を挿通させる合成樹脂製のスパイラルチューブ16と、上糸14の張力を調整しうるロータリーテンションディスク17と、刺繍針15へ上糸14を誘導する誘導部18と、被縫製体を縫製台13との間で挟持する布押さえ19とを有している。
また、図2に示すように、本実施の形態に係る機械ミシン装置11には、鎖状に刺繍を行うチェーンステッチを施すためのチェーンステッチ用頭部20、チェーンステッチに用いるスパンコールを供給するスパンコール供給部61が設けられている。
即ち、本実施の形態に係る刺繍アクセサリーの製作方法における縫製工程Cは、縫製台13上に適宜のスペックの水溶紙24を載置し、水溶紙24上に対して刺繍針15を前記コンピュータ制御により、適宜の角度、適宜の間隔、適宜の刺繍糸を使用して適宜のステッチを用いることにより水溶紙24上に目的とする刺繍アクセサリーを縫製して形成するように構成されている。
図6(a)に示すように、平面状の刺繍を作製する工程C1は、水溶紙24の表面部25及び裏面部26において、機械ミシンの上糸14を表面部25に、機械ミシンの下糸21を裏面部26に夫々縫製し、表面部25及び裏面部26に夫々、平面状の刺繍27、28を作製するように構成されている。図示しないが、本実施の形態において、上糸14と下糸21とは水溶紙24を介して縫合されている。
続いて、縫製台13の下方において、駆動部23により回転する釜22から繰り出された下糸21が、釜22が有する剣先によって上糸14と係合し、その後、下糸21と係合した状態で、上糸14が刺繍針15によって打ち込まれることによって、刺繍糸14、21が水溶紙24に対して縫製される。
本実施の形態にあっては、水溶紙24の同じ位置に対して複数回刺繍針15を打ち込むことによって、刺繍糸14、21が水溶紙24の厚さ方向に重なるように縫製される。その結果、図6(b)に示すように、立体状の装飾要素29、30が形成される。
図7に示すように、本実施の形態に係る刺繍パターン62は、球状の装飾要素を縫製する場合のパターンであって、刺繍パターン62には、刺繍針15が打ち込まれる位置を示す、同心円状であって、径方向及び周方向に所定間隔寸法離間して配置された刺繍針打込位置63と、刺繍針打込位置63に刺繍針15を打ち込んだ際に刺繍糸14、21が縫製される位置を示す刺繍糸縫製位置64とが表示されている。
図7に示すように、本実施の形態にあっては、刺繍針15が打ち込まれる位置を約0.5mm間隔で僅かに変化させ、偏りなく球状の装飾要素が形成されるように構成されている。
前記したように、上糸と下糸とは水溶紙を介して縫合されているため、水溶紙溶解工程Dによって水溶紙を溶かした場合であっても、立体的に形成された装飾要素29、30は分離することなく、一体に形成された装飾要素として形成される。
すなわち、図6に示すように、本実施の形態にあっては、水溶紙24の表面部25及び裏面部26に夫々、半球状の装飾要素29、30を形成しており、この場合には、水溶紙溶解工程Dによって、水溶紙を溶かし、球状の装飾要素を有するアクセサリーを得ることができる。
図8は、第一の実施形態であるネックレス型の刺繍アクセサリー30を示し、本実施の形態に係る刺繍アクセサリー30にあっては、アクセサリーを構成する装飾要素31は立体的に形成されている。
図8に示すように、本実施の形態に係る装飾要素31は複数の球状装飾部32a、32b・・・と、複数の球状装飾部32a、32b・・・を相互に接合する紐状接続部33、33・・・とにより構成されている。
図8に示すように、本実施の形態に係る球状装飾部は、約1cmの径寸法を有する大球状装飾部32aと、約5mmの径寸法を有する小球状装飾部32bとにより構成されている。
また、図8に示すように、本実施の形態に係る刺繍アクセサリー30には、アクセサリーの端部同士を接合して、首に巻装するための接合部材34と、接合部材34に接合する引き輪部材35とを有している。
図9(a)に示すように、本実施の形態に係る刺繍アクセサリー40aは、複数の球状装飾部41、41・・・と、複数の球状装飾部41、41・・・を相互に接合する紐状接続部42、42・・・とにより構成されている。
図9(a)に示すように、本実施の形態に係る球状装飾部41は、約1cmの径寸法を有する球状の装飾部として構成されている。
また、図9(a)に示すように、本実施の形態に係る刺繍アクセサリー40aには、アクセサリーの端部同士を接合して、首に巻装するための接合部材43が設けられている。
なお、刺繍アクセサリー40b、40cにおいては、刺繍アクセサリー40aの構成と同一であり、同一符号で表すことにより説明を省略する。
図10に示すように、本実施の形態にあっては、球状装飾部51、51・・・は相互に所定間隔を置いて平面十字方向に所定間隔をおいて上下左右方向に連続して配置されると共に、紐状接続部52、52は前記十字方向に配置された複数の球状装飾部51、51・・・の間に配置されて球状装飾部51、51・・・を相互に接合し、全体としてマス目状に形成されている。
その結果、立体的な装飾要素を備えていても、金属製の素材を使用していないことから軽量であって、長時間使用しても煩わしさや違和感を感じさせることがなく、金属アレルギーの使用者であっても問題なく使用でき、また、合成樹脂製の立体的な装飾要素にはない高級感を醸し出せ、用途が限定されないアクセサリーを提供することができる。
その結果、軽量でありつつ、十分な耐久性を有する刺繍からなるアクセサリーを提供することができる。
11:機械ミシン装置
12:ミシン本体部
13:縫製台
14:上糸
15:刺繍針
16:スパイラルチューブ
17:ロータリーテンションディスク
18:誘導部
19:布押さえ
20:チェーンステッチ用頭部
21:下糸
22:釜
23:駆動部
24:水溶紙
25:水溶紙の表面部
26:水溶紙の裏面部
27、28:刺繍
29:装飾要素
30、40、40a、40b、40c、50:刺繍アクセサリー
31:装飾要素
32:球状装飾部
32a:大球状装飾部
32b:小球状装飾部
33:紐状接続部
34:接合部材
35:引き輪部材
41:球状装飾部
42:紐状接続部
43:接合部材
51:球状装飾部
52:紐状接続部
61:スパンコール供給部
62:刺繍パターン
63:刺繍針打込位置
64:刺繍糸縫製位置
A:パターン作成工程
B:制御データ作成工程
C:縫製工程
D:水溶紙溶解工程
C1:平面状刺繍作製工程
C2:立体的装飾要素作製工程
Claims (5)
- 機械ミシンにより刺繍糸で縫製して立体的に形成された装飾要素を有するアクセサリーの製作方法であって、
製作するアクセサリーのパターンをコンピュータソフトウェアを用いて作製するパターン作製工程と、
前記パターンに基づき前記機械ミシンの縫製針の作動を制御する制御データを作製する制御データ作製工程と、
前記制御データに基づき前記機械ミシンの縫製針により水溶紙上に前記刺繍糸を打ち込み、前記パターンに従って水溶紙上に刺繍糸によりアクセサリーを縫製する縫製工程と、
前記アクセサリーが縫製された水溶紙を水に含浸させて水溶紙を溶かし前記アクセサリーを得る水溶紙溶解工程とを備え、
前記縫製工程は、
前記水溶紙の表面部及び裏面部において、前記機械ミシンの上糸を前記機械ミシンの下糸に係合した状態で前記機械ミシンの刺繍針により前記水溶紙に打ち込むことによって、前記表面部及び前記裏面部に夫々、平面状の刺繍を作製する工程と、
前記表面部及び前記裏面部に作製された平面状の刺繍に、前記機械ミシンの上糸を前記機械ミシンの下糸に係合した状態で前記機械ミシンの刺繍針により前記水溶紙の同じ位置に複数回打ち込むことによって厚さ方向に重なるように縫製して、前記表面部及び前記裏面部に立体的に形成された装飾要素を作製する工程とを備え、
前記立体的に形成された装飾要素を作製する工程は、前記機械ミシンが前記コンピュータソフトウェアに制御されて前記装飾要素として複数の球状装飾部を作製する工程と、前記コンピュータソフトウェアに制御されて前記球状装飾部の作製に続いて前記複数の球状装飾部を相互に接合する紐状接続部とを作製する工程とを含むことを特徴とするアクセサリーの製作方法。 - 前記装飾要素を作製する工程において、前記球状装飾部は、互いに所定間隔をおいて作製されることを特徴とする請求項1記載のアクセサリーの製作方法。
- 前記装飾要素を作製する工程において、前記球状装飾部は、互いに当接し連続して作製されることを特徴とする請求項1記載のアクセサリーの製作方法。
- 前記装飾要素を作製する工程において、前記球状装飾部は相互に所定間隔を置いて平面十字方向に所定間隔をおいて上下左右方向に連続して作製されると共に、前記紐状接続部は前記十字方向に配置された複数の球状装飾部の間に配置されて前記球状装飾部を相互に接合し、全体としてマス目状に作製されることを特徴とする請求項2記載のアクセサリーの製作方法。
- 前記装飾要素を作製する工程において、前記球状装飾部は、前記紐状接続部の長さ方向に沿って互いに当接すると共に前記紐状接続部の径方向において互いに当接して、前記紐状接続部の径方向において複数列に作製されることを特徴とする請求項3記載のアクセサリーの製作方法。
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