JP6462505B2 - 土留壁構造物およびその構築方法 - Google Patents

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本発明は、土留壁構造物およびその構築方法に関する。
地中に埋設物を埋設する際には、地盤を掘削し、そして掘削された掘削空間の側壁に対して土留壁を設置する必要がある。このような土留壁としては、例えば特許文献1に開示されている土留壁が知られている。特許文献1には、一対の土留プレート90を相互に対向させてその両側内面にジョイント92を設け、両土留プレート90を相互に切梁91で連結してなるボックス方式の土留壁が開示されている(特許文献1の段落[0003]および図5)。
特開平07−076842号公報
図11は、掘削空間の一例を示す平面図である。埋設物が例えば曲管のように直線部と曲線部とを有する形状の場合には、掘削空間も埋設物の形状に合わせて掘削される。この場合の掘削空間の側壁は、図11に示すように、屈曲部C1を有するコーナ部C、コーナ部Cと連続する外側直線部S1および外側直線部S1と対向する内側直線部S2とを有している。そして、土留壁は、掘削空間の側壁のコーナ部C、外側直線部S1および内側直線部S2に対してそれぞれ設置する必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載の土留壁は、側壁の外側直線部S1と側壁の内側直線部S2に対する土留壁としては使用できるものの、側壁のコーナ部Cに対しては使用することができない。なぜなら、側壁の外側直線部S1に設置した土留パネルおよび側壁の内側直線部S2に設置した土留パネルには、それらの土留パネルに対して切梁を垂直に設置することができるため、その切梁によってそれらの土留パネルを支持することができるが、側壁のコーナ部Cに土留パネルを設置したとしても、切梁を垂直に設置できる相手方の土留パネルが存在しないため、設置した土留パネルを支持することができないからである。
このように、掘削空間の側壁のコーナ部Cを土留めする土留壁の構造は未だ確立されておらず、また、屈曲部C1を有するコーナ部C、コーナ部Cと連続する外側直線部S1および外側直線部S1と対向する内側直線部S2を有する掘削空間の側壁に対して、当該側壁を支える土留壁構造物も未だ確立されていない。
本発明は、屈曲部を有するコーナ部、コーナ部に連続する外側直線部および外側直線部と対向する内側直線部を有する掘削空間の側壁に対して、当該側壁を支える新規な構造の土留壁構造物を提供することを目的とする。また、本発明は、屈曲部を有する第一コーナ部、第一コーナ部に連続する外側直線部、屈曲部を有し第一コーナ部と所定間隔あけて対向する第二コーナ部および第二コーナ部と連続し外側直線部と対向する内側直線部を有する掘削空間の側壁に対して、当該側壁を支える新規な構造の土留壁構造物を提供することを目的とする。また、本発明は、それらの土留壁構造物の構築方法を提供することも目的とする。
本願の第一の発明は、屈曲部を有するコーナ部と、コーナ部と連続する外側直線部と、外側直線部と所定間隔あけて対向する内側直線部と、を有する掘削空間の側壁を支える土留壁構造物に関する。当該土留壁構造物は、側壁のコーナ部を支えるコーナ部用土留壁と、側壁の外側直線部を支える外側直線部用土留壁と、側壁の内側直線部を支える内側直線部用土留壁と、を備えていることを特徴としている。
上記特徴により、屈曲部を有するコーナ部、コーナ部に連続する外側直線部および外側直線部と対向する内側直線部を有する掘削空間の側壁に対して、当該側壁を支える土留壁構造物を提供することができる。
本発明の土留壁構造物において、側壁のコーナ部からコーナ部用土留壁に対して働く土圧を、外側直線部用土留壁によって受け止めるよう構成されていることが好ましい。
上記特徴により、側壁のコーナ部からコーナ部用土留壁に対して働く土圧が外側直線部用土留壁に伝達され、その土圧を外側直線部用土留壁によって受け止めることができる。これにより、コーナ部用土留壁と外側直線部用土留壁とによって、側壁のコーナ部から働く土圧に対抗することができる。
本発明の土留壁構造物において、コーナ部用土留壁は、コーナ部に配置される複数の縦梁であって、少なくともコーナ部の屈曲部に配置される縦梁を含む複数の縦梁と、それらの複数の縦梁のうち、コーナ部に沿って隣接する縦梁同士を接続する、長さ調節可能な横梁と、コーナ部と横梁との間で保持される分割パネルであって、コーナ部に沿って配列される複数の分割パネルと、を備え、外側直線部用土留壁は、コーナ部に配置された複数の縦梁のうち、両端に配置される縦梁にそれぞれ接続されると共に、外側直線部に沿って配置される第一パネルを備え、内側直線部用土留壁は、内側直線部に沿って配置される第二パネルを備え、第一パネルと第二パネルとは、長さ調節可能な切梁によって支持されていることが好ましい。また、分割パネルは、横梁の長手方向に沿って分割されていることが好ましい。
本発明の土留壁構造物において、複数の縦梁は、コーナ部の始点に配置される縦梁と、コーナ部の終点に配置される縦梁と、コーナ部の始点と終点との間に配置される縦梁であって、少なくともコーナ部の屈曲部に配置される縦梁と、を備え、第一パネルは、コーナ部の始点および終点にそれぞれ配置される縦梁にそれぞれ接続されることが好ましい。
上記の通り、コーナ部に沿って隣接する縦梁間は長さ調節可能な横梁によって接続されており、かつ、第一パネルと第二パネルとは長さ調節可能な切梁によって接続されている。そのため、側壁のコーナ部の寸法や、側壁の外側直線部と内側直線部との間隔に合わせて、コーナ部用土留壁の寸法や、外側直線部用土留壁と内側直線部用土留壁との間隔を調節することができる。
また、側壁のコーナ部からコーナ部用土留壁が受ける土圧が、コーナ部用土留壁の縦梁から外側直線部用土留壁の第一パネルに伝達され、第一パネルによってその土圧を受け止め、コーナ部用土留壁と外側直線部用土留壁とによってその土圧に対抗することができる。
本願の第二の発明は、屈曲部を有する第一コーナ部と、第一コーナ部と連続する外側直線部と、屈曲部を有し、第一コーナ部と所定間隔あけて対向する第二コーナ部と、第二コーナ部と連続し、外側直線部と所定間隔あけて対向する内側直線部と、を有する掘削空間の側壁を支える土留壁構造物に関する。当該発明は、側壁の第一コーナ部を支える第一コーナ部用土留壁と、側壁の外側直線部を支える外側直線部用土留壁と、側壁の第二コーナ部を支える第二コーナ部用土留壁と、側壁の内側直線部を支える内側直線部用土留壁と、を備え、第一コーナ部用土留壁は、第一コーナ部に配置される複数の縦梁であって、少なくとも第一コーナ部の屈曲部に配置される縦梁を含む複数の縦梁と、複数の縦梁のうち、第一コーナ部に沿って隣接する縦梁同士を接続する、長さ調節可能な横梁と、第一コーナ部と横梁との間で保持される分割パネルであって、第一コーナ部に沿って配列される複数の分割パネルと、を備え、外側直線部用土留壁は、第一コーナ部に配置された複数の縦梁のうち、両端に配置される縦梁にそれぞれ接続されると共に、外側直線部に沿って配置される第一パネルを備え、第二コーナ部用土留壁は、第二コーナ部に配置される複数の縦梁であって、少なくとも第二コーナ部の屈曲部に配置される縦梁を含む複数の縦梁と、複数の縦梁のうち、第二コーナ部に沿って隣接する縦梁同士を接続する、長さ調節可能な横梁と、第二コーナ部と横梁との間で保持される分割パネルであって、第二コーナ部に沿って配列される複数の分割パネルと、を備え、内側直線部用土留壁は、第二コーナ部に配置された複数の縦梁のうち、両端に配置される縦梁にそれぞれ接続されると共に、内側直線部に沿って配置される第二パネルを備え、第一パネルと第二パネルとは、長さ調節可能な切梁によって支持されていることを特徴としている。
上記特徴により、屈曲部を有する第一コーナ部、第一コーナ部に連続する外側直線部、屈曲部を有し第一コーナ部と所定間隔あけて対向する第二コーナ部および第二コーナ部と連続し外側直線部と対向する内側直線部を有する掘削空間の側壁に対して、当該側壁を支える新規な構造の土留壁構造物を提供することができる。
また、側壁のコーナ部に沿って隣接する縦梁間は長さ調節可能な横梁によって接続されており、かつ、第一パネルと第二パネルとは長さ調節可能な切梁によって接続されている。そのため、側壁のコーナ部の寸法や、側壁の外側直線部と内側直線部との間隔に合わせて、第一コーナ部用土留壁の寸法、第二コーナ部用土留壁の寸法、および、外側直線部用土留壁と内側直線部用土留壁との間隔を調節することができる。
また、側壁の第一コーナ部から第一コーナ部用土留壁が受ける土圧が、第一コーナ部用土留壁の縦梁から外側直線部用土留壁の第一パネルに伝達され、第一パネルによってその土圧を受け止め、第一コーナ部用土留壁と外側直線部用土留壁とによってその土圧に対抗することができる。同様に、側壁の第二コーナ部から第二コーナ部用土留壁が受ける土圧が、第二コーナ部用土留壁の縦梁から内側直線部用土留壁の第二パネルに伝達され、第二パネルによってその土圧を受け止め、第二コーナ部用土留壁と内側直線部用土留壁とによってその土圧に対抗することができる。
本願の第一発明および第二発明の土留壁構造物において、第一パネルに接続される縦梁の端部または第一パネルの端部の一方には挿入部が設けられ、第一パネルに接続される縦梁の端部または第一パネルの端部の他方には挿入部を受け入れる受領部が設けられていることが好ましい。
上記特徴により、第一パネルと縦梁とを強固に接続することができる。また、側壁のコーナ部からコーナ部用土留壁が受ける土圧を第一パネルに確実に伝達し、第一パネルによってその土圧を受け止め、コーナ部用土留壁と内側直線部用土留壁とによって、側壁のコーナ部からの土圧に対抗することができる。
本願の第二発明の土留壁構造物において、第二パネルに接続される縦梁の端部または第二パネルの端部の一方には挿入部が設けられ、第二パネルに接続される縦梁の端部または第二パネルの端部の他方には挿入部を受け入れる受領部が設けられていることが好ましい。
上記特徴により、第二パネルと縦梁とを強固に接続することができる。また、側壁のコーナ部からコーナ部用土留壁が受ける土圧を第二パネルに確実に伝達し、第二パネルによってその土圧を受け止め、コーナ部用土留壁と外側直線部用土留壁とによって、側壁のコーナ部からの土圧に対抗することができる。
本願の第一発明および第二発明の土留壁構造物において、切梁は、水平面内において旋回可能に、第一パネルおよび第二パネルに接続されていることが好ましい。
上記特徴により、埋設物を掘削空間内に埋設する際に、切梁と埋設物との干渉を防止することができる。
本願の第一発明および第二発明の土留壁構造物において、複数の縦梁のうち、コーナ部に沿って隣接する縦梁同士以外の縦梁同士を接続する支持部材をさらに備えていることが好ましい。
上記特徴により、支持部材によって縦梁同士をさらに強固に支持することができる。
本願の第一発明および第二発明の土留壁構造物は、曲管を掘削空間内に埋設する際に使用されることが好ましい。
上記の通り、当該土留壁構造物は、曲管を埋設する際に、掘削空間の側壁を支える土留壁として好適に使用することができる。
本願の第三の発明は、屈曲部を有するコーナ部と、コーナ部と連続する外側直線部と、外側直線部と所定間隔あけて対向する内側直線部と、を有する掘削空間の側壁を支える土留壁構造物の構築方法に関する。当該構築方法は、第一パネルおよび第二パネルを長さ調節可能な切梁で接続し、切梁によって接続された第一パネルおよび第二パネルをそれぞれ外側直線部および内側直線部に配置して、外側直線部の土留壁および内側直線部の土留壁を形成する工程と、側壁のコーナ部の形状に合わせて複数の縦梁を配置し、縦梁のうち隣接する縦梁同士を長さ調節可能な横梁で接続して連結体を形成し、連結体をコーナ部に設置し、コーナ部と横梁との間に、複数の分割パネルをコーナ部に沿って挿入する工程と、を備えていることを特徴としている。
上記特徴により、屈曲部を有するコーナ部と、コーナ部と連続する外側直線部と、外側直線部と所定間隔あけて対向する内側直線部と、を有する掘削空間の側壁を支える土留壁構造物の構築方法を提供することができる。
本発明の土留壁構造物を掘削空間に配置した状態を表す平面図である。 コーナ部用土留壁を表す斜視図である。 (a)は縦梁の平面図であり、(b)は縦梁の正面図であり、(c)は縦梁の平面図であり、(d)は縦梁の正面図である。 (a)はブラケットに横梁を取り付ける前の状態を表す斜視図であり、(b)はブラケットに横梁を取り付けた後の状態を表す斜視図である。 外側直線部用土留壁および内側直線部用土留壁を切梁によって支持した状態を表す斜視図である。 (a)は第一パネルの正面図であり、(b)第二パネルの正面図であり、(c)は第一パネルと縦梁との接続方法を表す拡大斜視図である。 (a)はブラケットに切梁を取り付ける前の状態を表す斜視図であり、(b)はブラケットに切梁を取り付けた後の状態を表す斜視図であり、(c)は切梁を旋回させた状態を表す斜視図である。 (a)はブラケットの変形例を表す斜視図であり、(b)は縦梁を支持部材で支持した状態を表す平面図である。 (a)は土留壁構造物の第二実施形態を表す平面図であり、(b)は土留壁構造物の第三実施形態を表す平面図であり、(c)は土留壁構造物の第四実施形態を表す平面図である。 (a)から(c)は本発明の土留壁構造物の設置手順を表す模式図である。 掘削空間の平面図である。
本発明について図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。本発明は、以下の実施形態に限定されず、その主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の土留構造物1は、例えば図11に示すような、屈曲部C1を有するコーナ部Cと、コーナ部Cと連続する外側直線部S1と、外側直線部S1と所定間隔あけて対向する内側直線部S2と、を有する掘削空間の側壁を支える土留壁構造物1であり、特に略垂直に立設された側壁を土留めする土留壁構造物として有用である。本発明の土留構造物1は、例えば曲管のような曲がった形状を有する埋設物を上記のような掘削空間内に埋設する工事などにおいて利用される。
<第一実施形態>
図1は、本発明の土留構造物1を掘削空間に配置した状態を表す平面図である。本実施形態では、コーナ部Cの屈曲部C1の角度αが約90度の場合について説明する。図1に示すように、土留壁構造物1は、側壁のコーナ部Cを支えるコーナ部用土留壁10と、側壁の外側直線部S1を支える外側直線部用土留壁20と、側壁の内側直線部S2を支える内側直線部用土留壁30とを備えている。
コーナ部用土留壁10は、コーナ部Cの屈曲部C1に配置される縦梁11、並びに、コーナ部Cの始点C2および終点C3にそれぞれ配置される縦梁12を備えている。なお、縦梁11および縦梁12をまとめて「各縦梁(11、12)」と表記することがある。コーナ部Cに沿って隣接する縦梁11と縦梁12とは、後述するブラケット13(図4参照)を介して横梁14によって連結されている。側壁のコーナ部Cと横梁14との間には、複数の分割パネル15がコーナ部Cに沿って配置されている。
なお、図1では、コーナ部Cの屈曲部C1に縦梁11が配置され、コーナ部Cの始点C2および終点C3にそれぞれ縦梁12が配置されている場合について示しているが、縦梁は、屈曲部C1と始点C2との間の位置や、屈曲部C1と終点C3との間の位置にも配置されていてもよい。すなわち、縦梁11と縦梁12との間の位置に、別の縦梁が配置されていてもよい。
外側直線部用土留壁20は、側壁の外側直線部S1に沿って配置される第一パネル21(21A、21B)を備え、内側直線部用土留壁30は、第一パネル21(21A、21B)と対向し、側壁の内側直線部S2に沿って配置される第二パネル31(31A、31B)を備えている。なお、第一パネル21および第二パネル31をまとめて「各パネル(21、31)」と表記することがある。側壁の外側直線部S1に沿って配置される第一パネル(21A、21B)は、コーナ部Cの始点C2および終点C3にそれぞれ配置されている縦梁12とそれぞれ接続されている。内側直線部S2が交わる角部S2’において、第二パネル31Aと第二パネル31Bとは、第二パネル31Bに第二パネル31Aの端部を当接させるようにして配置される。各パネル(21、31)には、ブラケット40がそれぞれ取り付けられている。そして、対向して配置された第一パネル21と第二パネル31との間には、ブラケット40を介して切梁50が架設され、各パネル(21、31)は切梁50によって支持されている。
以下では、コーナ部用土留壁10、外側直線部用土留壁20および内側直線部用土留壁30の詳細について説明する。
図2は、コーナ部用土留壁10の斜視図である。図3(a)は、縦梁11の平面図であり、図3(b)は、縦梁11の正面図である。図3(c)は、縦梁12の平面図であり、図3(d)は、縦梁12の正面図である。
図2および図3に示すように、本実施形態において各縦梁(11、12)は角パイプからなる。しかし、各縦梁(11、12)の形状はこれに限定されない。図3(a)および(b)に示すように、縦梁11は強度を向上させるため、隣接する2つの側面に補強部11aを備えている。なお、補強部11aは必要に応じて設けるものとし、補強部11aを設けない構成も可能である。縦梁12の側面12aには、第一パネル21と接続するための係合レール部12b(挿入部の一例)が縦梁12の長手方向に沿って設けられている。
図4(a)は、ブラケット13に横梁14を接続する前の状態を示す斜視図であり、図4(b)は、ブラケット13に横梁14を接続した後の状態を示す斜視図である。ブラケット13は、各縦梁(11、12)に横梁14を取り付けるための部材である。
図4(a)に示すように、ブラケット13は、ブラケット13を各縦梁(11、12)に固定するための第一プレート13aと、第一プレート13aから略垂直に突出し、所定間隔あけて設けられた2つの第二プレート13bとからなる。第一プレート13aには複数の貫通穴が設けられており、それらの貫通穴にボルト等の締結部材を挿入することによりブラケット13は各縦梁(11、12)に取り付けられる。なお、本実施形態では、縦梁11の補強部11aには、各補強部11aに対し縦方向に所定間隔空けて2つのブラケット13がそれぞれ取り付けられている(図2参照)。また、縦梁12の側面12c(側面12aとは反対側の側面)に、縦方向に所定間隔あけて2つのブラケット13がそれぞれ取り付けられている(図2参照)。また、2つの第二プレート13bには、貫通穴13cがそれぞれ設けられている。2つの第二プレート13b間の間隔は、横梁14の内径よりも小さく形成されている。
本実施形態において横梁14は角パイプからなる。しかし、横梁14の形状はこれに限定されない。横梁14の長手方向両端部には、ブラケット13と連結するための貫通穴14aがそれぞれ設けられている。
横梁14は、2本のパイプが入れ子状となっており、それらのパイプが相対的にスライドすることにより伸縮して長さの調節が可能となっている。横梁14は、水圧ポンプ(不図示)に接続され、その水圧ポンプから送られる液体の水圧によって伸長する水圧式の横梁である。
図4(b)に示すように、横梁14の両端部内にブラケット13の第二プレート13bを挿入し、横梁14の貫通穴14a中心と第二プレートの貫通穴13c中心とを略一致させた状態で、ピン等の接続部材Pをそれらの貫通穴に挿入することにより、横梁14はブラケット13と接続される。
なお、図4(a)および(b)では、ピンP1が横梁14の貫通穴14aおよび第二プレートの貫通穴13cに挿入され、さらにピンP1の下部に設けられた貫通穴にピンP2が挿入される状態を表している。ピンP2をピンP1の下部の貫通穴に挿入することにより、ピンP1が横梁14の貫通穴14aおよび第二プレートの貫通穴13cから抜けてしまうことを防止している。
前記の通り、側壁のコーナ部Cと横梁14との間には、複数の分割パネル15がコーナ部Cに沿って配置される(図1および図2参照)。分割パネル15は、好ましくは木製またはアルミニウム若しくは鉄などの金属製の矢板である。
図5は、外側直線部用土留壁20および内側直線部用土留壁30を示す斜視図である。図6(a)は、外側直線部用土留壁20を構成する第一パネル21の正面図である。図6(b)は、内側直線部用土留壁30を構成する第二パネル31の正面図である。図6(c)は、第一パネル21と、縦梁12との接続方法を表す拡大斜視図である。
図5および図6(a)に示すように、第一パネル21の端部には、縦梁12の係合レール部12bが挿入されるガイドレール部(受領部の一例)21bが縦方向に第一パネル21に沿って設けられている。なお、本実施形態では、第二パネル31にはガイドレール部は設けられていない。また、図6(a)に示すように、第一パネル21には縦方向に複数の鍵穴21aが設けられ、図6(b)に示すように、第二パネル31には縦方向に複数の鍵穴31aが設けられている。
第一パネル21と縦梁12との接続方法について説明する。第一パネル21と縦梁12とは、縦梁12の係合レール部12bを第一パネル21のガイドレール部21bにスライドさせて挿入するか(図6(c)参照)、または、第一パネル21のガイドレール部21bを縦梁12の係合レール部12bにスライドさせて挿入することにより接続される。これにより、側壁のコーナ部Cからコーナ部用土留壁10が受ける土圧が第一パネル21に伝達されると共に、その土圧を第一パネル21によって受け止めることができる。なお、第一パネル21に係合レール部が設けられ、縦梁12にその係合レール部が挿入されるガイドレール部が設けられていてもよい。また、第一パネル21と縦梁12とは、側壁のコーナ部Cからコーナ部用土留壁10が受ける土圧を第一パネル21に伝達することができると共に第一パネル21によってその土圧を受け止めることができるよう接続されていればよい。したがって、本実施形態では、例えば、ガイドレール部21bが設けられていない第一パネル21の端部と、係合レール部12bが設けられていない縦梁12の側面12aとが単に接触(当接)している構成であってもよい。
縦梁12と第一パネル21とを接続した後、横梁14に水圧をかけることにより、屈曲部C1に配置されている縦梁11がコーナ部C側へ押圧されると共に、始点C2および終点C3に配置されている縦梁12がそれぞれ第一パネル21Aおよび第一パネル21Bに向けて押圧される。そして横梁14はその水圧により、側壁のコーナ部Cからの土圧に対抗する。
次に、切梁50と、第一パネル21および第二パネル31との接続方法について説明する。図7(a)は、ブラケット40に切梁50を接続する前の状態を示す斜視図である。図7(b)は、ブラケット40に切梁50を接続した後の状態を示す斜視図である。
図7(a)に示すように、ブラケット40は、第一プレート40aと、第一プレート40aに取り付けられたT字ピン(不図示)と、第一プレート40aから突出し、所定間隔あけて設けられた2つの第二プレート40bとからなる。2つの第二プレート40bには、貫通穴40cがそれぞれ設けられている。本実施形態では、各第二プレート40bに3つの貫通穴(40c、40c、40c)が設けられており、貫通穴(40c、40c)は貫通穴40cよりも第一プレート40a側に設けられている。2つの第二プレート40b間の間隔は、切梁50の両端部の外径よりも大きく形成されている。ブラケット40は、各パネル(21、31)に設けられた鍵穴(21a、31a)にT字ピンを挿入することにより、各パネル(21、31)に取り付けられる。
本実施形態において切梁50は円形パイプからなる。しかし、切梁50の形状はこれに限定されない。切梁50の長手方向両端部には、ブラケット40と接続するための貫通穴50aがそれぞれ設けられている。本実施形態では切梁50の端部に2つの貫通穴(50a、50a)が設けられており、2つの貫通穴(50a、50a)中心間の間隔は、ブラケット40の2つの貫通穴(40c、40c)中心間の間隔と略一致している。
切梁50は、2本のパイプが入れ子状となっており、それらが相対的にスライドすることにより伸縮して長さの調節が可能となっている。切梁50は、水圧ポンプ(不図示)に接続されると共に、その水圧ポンプから送られる液体の水圧によって伸長する水圧式の切梁である。
切梁50に水圧をかけることにより、各パネル(21、31)はそれぞれ側壁の外側直線部S1および側壁の内側直線部S2へ押圧され、各パネル(21、31)はそれぞれ側壁の外側直線部S1および側壁の内側直線部S2から受ける土圧に対抗する。
図7(b)に示すように、各パネル(21、31)に取り付けられたブラケット40の2つの第二プレート40b間に、切梁50の両端部をそれぞれ挿入し、ブラケット40の貫通穴(40c、40c)中心と切梁50の貫通穴(50a、50a)中心とをそれぞれ略一致させた状態で、ピン等の接続部材Q(Q1、Q2)をそれらの貫通穴に挿入することにより、切梁50はブラケット40に接続される。
図7(c)は、切梁50を旋回させた状態を表す斜視図である。切梁50は水平面内において旋回可能にブラケット40に接続されている。切梁50と第一パネル21(図7(c)では不図示)側のブラケット40とを接続する2本のピンQを取り外し、さらに、切梁50と第二パネル31側のブラケット40とを接続する2本のピンQ(Q1、Q2)のうち片方のピンQ2を取り外す。これにより、切梁50は、他方のピンQ1の中心軸を中心として水平面内において旋回可能となる。図7(c)では、切梁50を第二パネル31と略平行となる位置まで旋回させた状態を表している。さらに、図7(c)に示すように、切梁50を旋回させた状態で、取り外したピンQ2をブラケット40の貫通穴40cに挿入することにより、切梁50の逆方向への旋回が妨げられ、切梁50が元の位置に戻ることを防止できる。なお、ピンQ1を取り外し、ピンQ2の中心軸を中心として切梁50を旋回させることも可能である。また、切梁50と第一パネル21側のブラケット40とを接続するピンQを中心として旋回させることも可能である。
通常、掘削空間内に埋設物を埋設する際には、掘削空間の上方から埋設物を吊り降ろして、掘削空間内に搬入する。このとき、切梁50が水平面内で旋回可能であれば、埋設物を吊り降ろす際に切梁50が邪魔になることがない。
また、本発明の土留壁構造物1では、横梁14および切梁50が長さ調節可能になっている。したがって、掘削空間の大きさ、すなわち埋設物の大きさや数に応じて、コーナ部用土留壁10の寸法や、外側直線部用土留壁20と内側直線部用土留壁30との間隔を適宜変更することができる。
<ブラケット13の変形例>
ブラケット13の変形例であるブラケット13Aについて説明する。なお、以下では、すでに説明した部材と同一の部材については同一の符号を用い、その説明を省略する。図8(a)は、ブラケット13Aを示す斜視図である。ブラケット13Aは、第二プレート13bが第一プレート13aに対して水平面内において所定角度傾斜して設けられている点がブラケット13と異なっている。これにより、例えば横梁14を縦梁12に対して水平面内において所定角度傾斜させて取り付けることが可能となる。
<支持部材60について>
図8(b)は、コーナ部Cに沿って隣接する縦梁以外の縦梁同士を支持部材60で接続した状態を表す平面図である。図8(b)に示すように、コーナ部Cの始点C2および終点C3にそれぞれ配置されている縦梁12同士は支持部材60で接続されていてもよい。この場合、それぞれの縦梁12にブラケット13Aを取り付け、このブラケット13Aを介して支持部材60が接続される。支持部材60は、長さ調節可能であることが好ましく、また、水平面内において旋回可能にブラケット13Aに取り付けられていることが好ましい。
<横梁14の変形例>
上記では、水圧式の横梁14について説明したが、横梁14はこれに限定されない。横梁14は、例えば、入れ子状となった2本のパイプの一方に少なくとも一つの貫通穴を設け、もう一方にはその長手方向に沿って所定間隔空けて複数の貫通穴を設けるようにしてもよい。そして、コーナ部Cに沿って隣接する縦梁間の長さに合わせて2本のパイプを相対移動させ、各パイプの貫通穴中心を一致させた状態で、ピン等の接続部材をそれらの貫通穴に挿入することにより2本のパイプが固定される構造であってもよい。さらに、水圧式の横梁14と本変形例で説明した横梁14とを組み合わせた横梁であってもよい。
<第二実施形態>
本発明の土留壁構造物1の第二実施形態について説明する。なお、以下では、上記第一実施形態において説明した部材と同一の部材については同一の符号を用い、その説明を省略する。
第一実施形態では、コーナ部Cの屈曲部C1の角度αが約90度の場合について説明したが、以下では、コーナ部Cの屈曲部C1の角度αが90度以外の場合について説明する。図9(a)は、土留壁構造物1の第二実施形態である土留壁構造物1Aを表す平面図である。
図9(a)では、コーナ部の屈曲部C1、始点C2および終点C3には、縦梁12がそれぞれ配置されている。ただし、屈曲部C1に配置される縦梁12の側面12aには係合レール部12bが設けられていない縦梁12が使用される。そして、屈曲部C1に配置される縦梁12の側面12aにはブラケット13が取り付けられ、縦梁12の側面12cにはブラケット13Aが取り付けられる。ブラケット13Aの第二プレート13bの傾斜角度は、埋設物の屈曲角度、すなわち、屈曲部C1の角度αに応じて適宜決定される。これにより、始点C2に配置された縦梁12と屈曲部C1に配置された縦梁12とを接続する横梁14と、屈曲部C1に配置された縦梁12と終点C3に配置された縦梁12とを接続する横梁14との間の角度が屈曲部C1の角度αに略一致し、各横梁14は側壁のコーナ部Cに沿うようにして延びることになる。
<第三実施形態>
本発明の土留壁構造物1の第三実施形態について説明する。なお、以下では、上記実施形態において説明した部材と同一の部材については同一の符号を用い、その説明を省略する。
図9(b)は、土留壁構造物1の第三実施形態である土留壁構造物1Bを表す平面図である。図9(b)では、コーナ部Cが2つの屈曲部C1を有しており、2つの屈曲部C1がそれぞれコーナ部Cの始点C2および終点C3となっている側壁の土留壁構造物について示している。この場合、2つの屈曲部C1に配置される縦梁12はいずれも、ブラケット13に代えて縦梁12の側面12cにブラケット13Aが取り付けられている。そして、始点C2に配置された縦梁12と終点C3に配置された縦梁12とが横梁14によって接続される。
<第四実施形態>
本発明の土留壁構造物1の第四実施形態について説明する。なお、以下では、上記実施形態において説明した部材と同一の部材については同一の符号を用い、その説明を省略する。
図9(c)は、土留壁構造物1の第四実施形態である土留壁構造物1Cを表す平面図である。図9(c)では、側壁の外側直線部S1にコーナ部C(第一コーナ部)が連続しているだけでなく、側壁の内側直線部S2にもコーナ部C’(第二コーナ部)が連続している側壁の土留壁構造物について示している。コーナ部Cは2つの屈曲部C1を有している。この場合、図9(c)に示すように、屈曲部C1に配置される縦梁12の側面12aにはブラケット13が取り付けられ、縦梁12の側面12cにはブラケット13Aが取り付けられる。また、2つの屈曲部C1間にはコーナ部Cに沿って2本の縦梁12が所定間隔あけて配置されている。コーナ部Cに沿って隣接する縦梁12同士は横梁14で接続される。
コーナ部C’は2つの屈曲部C1’を有しており、2つの屈曲部C1’がそれぞれコーナ部C’の始点C2’および終点C3’となっている。この場合、コーナ部C’用の土留壁(第二コーナ部用土留壁)は、図9(c)に示すように、2つの屈曲部C1’にそれぞれ配置される縦梁12を備えている。2つの屈曲部C1’に配置される縦梁12はいずれも、ブラケット13に代えて縦梁12の側面12cにブラケット13Aが取り付けられている。そして、始点C2’に配置された縦梁12と終点C3’に配置された縦梁12とが横梁14によって接続され、側壁のコーナ部C’と各横梁14との間にコーナ部C’に沿って複数の分割パネル15が配置され、コーナ部C’用の土留壁(第二コーナ部用土留壁)が形成される。さらに、内側直線部S2に配置される第二パネル31には、第一パネル21と同様に、第二パネル31の端部にガイドレール部31bが縦方向に第二パネル31に沿って設けられており、そして、縦梁12の係合レール部12bが第二パネル31のガイドレール部31bに挿入され、縦梁12と第二パネル31とは接続される。
本発明では、屈曲部C1を有するコーナ部C、コーナ部Cに連続する外側直線部S1および外側直線部S1と対向する内側直線部S2を有する掘削空間の側壁を土留めする土留壁構造物1を提供することができる。特に、従来はコーナ部Cの土留壁の構造が確立されていなかったが、本発明ではコーナ部Cを安全に土留めする新規な構造のコーナ部用土留壁10を提供することができる。また、本発明の土留壁構造物1は、垂直に立ち上がる掘削空間の側壁に対しても設置することができ、したがって、掘削空間の側壁を上方へ向かうにしたがい次第に拡径するよう傾斜して掘削する必要がなく、工事スペースを省スペース化できる。また、本発明の土留壁構造物1は、第二実施形態から第四実施形態に示したように、コーナ部Cの屈曲部C1の角度αが90度以外の場合にも適用できる。
さらに、第四実施形態にも示したように、屈曲部C1を有するコーナ部C、コーナ部Cに連続する外側直線部S1、屈曲部C1’を有しコーナ部Cと所定間隔あけて対向するコーナ部C’およびコーナ部C’と連続し外側直線部S1と対向する内側直線部S2を有する掘削空間の側壁を土留する土留壁構造物1(1C)を提供することができる。
本発明の土留壁構造物1は、掘削空間に曲管を埋設する際に特に有用である。
<土留壁構造物の構築方法>
次に土留壁構造物1の構築方法について図10(a)〜(c)を参照しながら説明する。以下では、コーナ部Cの屈曲部C1の角度αが約90度の場合を例に説明する。
(1)第一パネル21Aおよび第二パネル31A、並びに切梁50を準備する。第一パネル21Aおよび第二パネル31Aにブラケット40を取り付けると共に、ブラケット40に切梁50を接続する。切梁50によって互いに接続された第一パネル21Aおよび第二パネル31Aを側壁の外側直線部S1および側壁の内側直線部S2に配置する。そして、切梁50に水圧をかけ、第一パネル21Aおよび第二パネル31Aをそれぞれ側壁の外側直線部S1および側壁の内側直線部S2に向けて押圧する(図10(a)参照)。
(2)1本の縦梁11と2本の縦梁12とを準備し、各縦梁(11、12)にブラケット13をそれぞれ取り付ける。各縦梁(11、12)をコーナ部Cの形状に合わせて配置する。すなわち、1本の縦梁11とその両側に位置する2本の縦梁12との成す角度が約90度となるよう各縦梁(11、12)を配置する。そして、縦梁11と縦梁12とを横梁14で接続し、各縦梁(11、12)および横梁14からなる連結体を形成する。側壁のコーナ部Cにその連結体を設置する。このとき、第一パネル21Aのガイドレール部21bに、コーナ部Cの始点C2に配置される縦梁12の係合レール部12bを挿入し、第一パネル21Aと縦梁12とを接続する。そして、側壁のコーナ部Cと横梁14との間に、コーナ部Cに沿って複数の分割パネル15を配置する。必要に応じてコーナ部Cに沿って隣接する分割パネル15同士を固定する。また、必要に応じて、各横梁14に水圧をかけ、各横梁14を伸長させる。これにより、縦梁11がコーナ部C側へ押圧される共に、コーナ部Cの始点C2に配置された縦梁12が第一パネル21Aへ向けて押圧される(図10(b)参照)。
(3)第一パネル21Bおよび第二パネル31B、並びに切梁50を準備する。第一パネル21Bおよび第二パネル31Bにブラケット40を取り付けると共に、ブラケット40に切梁50を接続する。切梁50によって互いに接続された第一パネル21Bおよび第二パネル31Bを側壁の外側直線部S1および側壁の内側直線部S2に配置する。このとき、コーナ部Cの終点C3に配置された縦梁12の係合レール部12bに第一パネル21Bのガイドレール部21bを挿入し、縦梁12と第一パネル21Bとを接続する。また、第二パネル31Bは第二パネル31Aの端部に当接するようにして配置される。そして、切梁50に水圧をかけ、第一パネル21Bおよび第二パネル31Bをそれぞれ側壁の外側直線部S1および側壁の内側直線部S2に向けて押圧する。必要に応じて、各横梁14にさらに水圧をかけ、各横梁14を伸長させる。これにより、縦梁11がコーナ部C側へ押圧されると共に、コーナ部Cの始点C2および終点C3に配置された各縦梁12がそれぞれ第一パネル21Aおよび第一パネル21Bへ向けて押圧される(図10(c)参照)。こうして、土留壁構造物1が構築される。
本発明の土留壁構造物1およびその構築方法は、掘削空間内に作業者が立ち入る前に掘削空間の側壁に対して土留壁を構築する、いわゆる「土止め先行工法」に利用することができる。
1 土留壁構造物
1A〜1C 土留壁構造物
10 コーナ部用土留壁
11 縦梁
12 縦梁
12b 係合レール部(挿入部)
13 ブラケット
13A ブラケット
14 横梁
15 分割パネル
20 外側直線部用土留壁
21A 第一パネル
21B 第一パネル
21b ガイドレール部(受領部)
30 内側直線部用土留壁
31A 第二パネル
31B 第二パネル
31b ガイドレール部(受領部)
40 ブラケット
50 切梁
60 支持部材
C 側壁のコーナ部(第一コーナ部)
C’ 側壁のコーナ部(第二コーナ部)
C1 屈曲部
C1’ 屈曲部
C2 始点
C2’ 始点
C3 終点
C3’ 終点
S1 側壁の外側直線部
S2 側壁の内側直線部
P 接続部材
Q 接続部材

Claims (4)

  1. 始点、終点及び屈曲部を有するコーナ部と、前記始点に連続する外側直線部及び前記終点に連続する外側直線部と、前記外側直線部と所定間隔あけて対向する内側直線部とを有する掘削空間の側壁を支持する土留壁構造物であって、
    前記始点、前記屈曲部、及び前記終点にそれぞれ配置される縦梁を含む、複数の縦梁と、
    隣接する前記縦梁同士を連結する複数の長手状の横梁と、
    前記横梁の短手方向端部と前記コーナ部との間に保持され、前記コーナ部に沿って配列される複数の分割パネルと、
    を備えるコーナ部用土留構造体と、
    前記外側直線部および前記内側直線部を支持するためのパネル式土留構造体と、
    を備えることを特徴とする土留構造物。
  2. 前記横梁は、長さ調節可能である、
    請求項1に記載の土留構造物。
  3. 前記パネル式土留構造体は、
    前記始点に配置される縦梁に接続される第一パネル、及び、前記終点に配置される縦梁に接続される第一パネルと
    前記内側直線部を支持する第二パネルと、
    前記第一パネルおよび前記第二パネルを支持する切梁と、
    を備える請求項1または2に記載の土留構造物。
  4. 始点、終点及び屈曲部を有するコーナ部と、前記始点に連続する外側直線部及び前記終点に連続する外側直線部と、前記外側直線部と所定間隔あけて対向する内側直線部とを有する掘削空間の側壁を支持する土留壁構造物の構築方法であって、
    前記始点、前記屈曲部、及び前記終点にそれぞれ配置されることになる縦梁を含む複数の縦梁を、前記コーナ部の形状に合わせて配置し、隣接する縦梁同士を長手状の横梁で接続して連結体を形成する工程と、
    前記連結体を前記コーナ部に設置する工程と、
    前記横梁の短手方向端部と前記コーナ部との間に、複数の分割パネルを前記コーナ部に沿って挿入する工程と、
    前記始点に連続する外側直線部及び前記終点に連続する外側直線部にそれぞれ第一パネルを配置すると共に、前記第一パネルを前記始点の縦梁及び前記終点の縦梁に接続し、前記内側直線部に第二パネルを配置し、切梁によって前記第一パネルと前記第二パネルとを支持する工程と、
    を含むことを特徴とする土留構造物の構築方法。
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