JP6462330B2 - プリプレグの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プリプレグの製造方法及びプリプレグの製造システムに関する。
不連続繊維及び熱可塑性樹脂を含むプリプレグは、連続繊維及び熱可塑性樹脂を含むプリプレグと比較して、柔軟性に富み、成形体及び物品にしわが寄ったり歪むことなく、容易に凹部または複雑な形状を有する物品を製造することができる。さらに、不連続繊維を一方向又はランダムに熱可塑性樹脂中に配置することにより、成形体及び物品の機械的特性を、異方的又は等方的にすることができる。
特許文献1には、塩化ビニル系樹脂及び繊維状無機質充填材からなる樹脂組成物を押出機に供給し、金型内に押し出す押出成形品の製造方法が開示されている。このとき、金型内の樹脂流路の断面積を押出方向に向かって急激に減少させることにより、樹脂流路内における樹脂組成物の伸長速度を5〜10(1/sec)とする。
特開2003−266524号公報
しかしながら、直線性が良好なプリプレグを連続的に製造すると共に、不連続繊維を熱可塑性樹脂中に十分に配向させることができないという問題がある。
本発明の一態様は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、直線性が良好なプリプレグを連続的に製造すると共に、不連続繊維を熱可塑性樹脂中に十分に配向させることが可能なプリプレグの製造方法及びプリプレグの製造システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、押し出し方向に対する角度が0°以上20°以下に配向している不連続繊維の割合が70%以上であるプリプレグ製造する方法であって、不連続繊維及び熱可塑性樹脂を含み、該不連続繊維の含有量が16体積%以上40体積%以下である組成物を塑性域で押出成形する工程を有し、前記不連続繊維は、数平均繊維長がμm以上0.19mm以下であり、数平均繊維径が5nm以上20μm以下であり、前記組成物を塑性域で押出成形する際のストロークに対する圧力の勾配が0Pa/mm以上0.3Pa/mm以下であり、前記組成物を塑性域で押出成形する際の押出し比が28以上43以下である
本発明の一態様は、押し出し方向に対する角度が0°以上20°以下に配向している不連続繊維の割合が70%以上であるプリプレグを製造するシステムであって、不連続繊維及び熱可塑性樹脂を含み、該不連続繊維の含有量が16体積%以上40体積%以下である組成物押出成形に用いられる押出治具と、前記組成物を押出成形する際のストロークに対する圧力の勾配が0Pa/mm以上0.3Pa/mm以下であることをモニターする手段を有し、前記不連続繊維は、数平均繊維長が2μm以上0.19mm以下であり、数平均繊維径が5nm以上20μm以下であり、前記押出治具は、押出し比が28以上43以下である
本発明の一態様によれば、直線性が良好なプリプレグを連続的に製造すると共に、不連続繊維を熱可塑性樹脂中に十分に配向させることが可能なプリプレグの製造方法及びプリプレグの製造システムを提供することができる。

弾性域と塑性域を説明するグラフである。 プリプレグの製造システムの一例を示す模式図である。
次に、本発明を実施するための形態を図面と共に説明する。
プリプレグの製造方法は、不連続繊維及び熱可塑性樹脂を含む組成物を塑性域で押出成形する工程を有する。
塑性域とは、組成物に押出しの圧力を印加する場合に、ストロークが変化しても、圧力が略一定となる領域である(図1参照)。
組成物を弾性域で押出そうとしても、押出成形機から押出すことができない、又は、不連続繊維を熱可塑性樹脂中に十分に配向させることができない。
弾性域とは、組成物に押出しの圧力を印加する場合に、ストロークが増大すると、圧力が直線的に増大する領域である(図1参照)。
組成物を塑性域で押出成形する際のストロークに対する圧力の勾配は、0〜1.0Pa/mmであり、0〜0.3Pa/mmであることが好ましい。組成物を塑性域で押出成形する際のストロークに対する圧力の勾配が0Pa/mm未満であると、押出しの圧力が組成物に反発されて押出すことができない、又は、組成物に連続的に押出しの圧力を印加することができないため、直線性が良好なプリプレグを連続的に製造することができない。一方、組成物を塑性域で押出成形する際のストロークに対する圧力の勾配が1.0Pa/mmを超えると、熱可塑性樹脂が組成物から絞り出される、又は、熱可塑性樹脂が十分に軟化していないため、直線性が良好なプリプレグを連続的に製造することができない。
不連続繊維の数平均繊維長は、1μm〜5mmであり、2μm〜4mmであることが好ましい。不連続繊維の数平均繊維長が1μm未満であると、組成物内における不連続繊維の自由度が大きくなり、不連続繊維を熱可塑性樹脂中に十分に配向させることができない。一方、不連続繊維の数平均繊維長が5mmを超えると、不連続繊維が絡まりやすくなり、不連続繊維を熱可塑性樹脂中に十分に配向させることができない。
不連続繊維の数平均繊維径は、5nm〜30μmであり、5nm〜20μmであることが好ましい。不連続繊維の数平均繊維径が5nm未満であると、不連続繊維が折れやすく、熱可塑性樹脂中に十分に配向させることができない。一方、不連続繊維の数平均繊維径が30μmを超えると、組成物を押出成形する際に、流動性や成形性が低下する。
不連続繊維としては、特に限定されないが、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ホウ素繊維、炭化タングステン繊維、セルロースナノファイバー等の天然繊維、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ等が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
組成物中の不連続繊維の含有量は、通常、1〜50体積%であり、16〜40体積%であることが好ましい。組成物中の不連続繊維の含有量が1体積%以上であることにより、組成物内における不連続繊維の自由度が小さくなり、不連続繊維を熱可塑性樹脂中にさらに配向させることができる。一方、組成物中の不連続繊維の含有量が50体積%以下であることにより、組成物を押出成形する際の流動性が向上し、不連続繊維を熱可塑性樹脂中にさらに配向させることができる。
プリプレグ中の不連続繊維の押し出し方向に対する角度が0〜20°の範囲に配向している割合は、通常、70%以上である。
熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリスルホン、ABS樹脂、フッ素樹脂等が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
組成物は、添加剤をさらに含んでいてもよい。これにより、プリプレグに導電性や熱伝導性を付与することができる。
添加剤としては、特に限定されないが、金、銀、銅、鉄、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム及びこれらの合金、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、六方晶窒化ホウ素、サファイア、アルミナ、窒化ケイ素、酸化マグネシウム、二酸化チタン、サーメット、イットリア、ムライト、フォルステライト、コージライト、ジルコニア、ステアタイト、黒鉛、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン等が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
熱可塑性樹脂に対する添加剤の体積比は、通常、1×10−3〜0.3であり、5×10−3〜0.2であることが好ましい。熱可塑性樹脂に対する添加剤の体積比が1×10−3以上であることにより、プリプレグの導電性や熱伝導性をさらに向上させることができ、0.3以下であることにより、組成物を押出成形する際の塑性と流動性を向上させ、不連続繊維を熱可塑性樹脂中にさらに配向させることができる。
組成物は、繊維及び熱可塑性樹脂を含む組成物を溶融混練することにより、作製されていることが好ましい。これにより、不連続繊維を熱可塑性樹脂中にさらに配向させることができる。また、直線性が良好なプリプレグを連続的に製造しやすくなる。
このとき、混練機を用いて、熱可塑性樹脂及び繊維を含む組成物を複数回溶融混練してもよい。
繊維は、不連続繊維及び連続繊維のいずれであってもよい。また、繊維は、バージン繊維及びリユース・リサイクル繊維のいずれであってもよい。さらに、繊維は、バージン繊維、リユース・リサイクル繊維、ロービング繊維がギロチンカッター等により切断されている不連続繊維であってもよい。また、繊維は、熱可塑性樹脂との密着性を向上させるサイジング剤で、表面がコーティングされているサイジング繊維であってもよい。
組成物を押出成形する際に用いる押出成形機としては、特に限定されないが、熱可塑性樹脂を軟化させるための加熱機構を備えた加圧押出機、混練機等が挙げられる。
図2に、プリプレグの製造システムの一例を示す。
プリプレグの製造システム1は、加圧押出機2、モニター3、押出治具4及び押出治具4を加熱するヒーター5を備え、不連続繊維6a及び熱可塑性樹脂6bからなる組成物6を押出成形する。
モニター3は、組成物6を押出成形する際のストロークに対する圧力の勾配をモニターする。
押出治具4は、シリンダー4a、押出し棒4b及び開口部が形成されている口金4cを備え、シリンダー4aに充填されている組成物6を連続的に絞り込み、押出す。
押出治具4の押出し比は、25〜45であり、28〜43であることが好ましい。押出治具4の押出し比が25未満であると、不連続繊維6aを熱可塑性樹脂中に十分に配向させることができず、45を超えると、口金4cに組成物が詰まる。
なお、押出し比とは、口金4cに形成されている開口部の断面積S1に対する押出し棒4bの断面積S2の比である。
プリプレグの断面形状としては、特に限定されないが、円、矩形等が挙げられる。
例えば、口金4cに形成されている開口部の断面積及び断面形状を制御することにより、押出治具4の押出し比及びプリプレグの断面形状を制御することができる。
ヒーター5は、シリンダー4a及び口金4cの外面に、それぞれ1個ずつ固定されている。これにより、シリンダー4a及び押出棒4bの温度、口金4cの温度を350℃まで制御することができる。その結果、口金4cの温度が高くなり、組成物6を塑性域で押し出すことができる。また、口金4cに形成されている開口部の温度を制御することができるため、口金4cへの組成物の詰まりを抑制することができる。
ヒーター5の温度は、シリンダー4a及び押出棒4bの温度よりも、口金4cの温度の方が高くなるように設定することが好ましい。これにより、口金4cへの組成物の詰まりをさらに抑制することができる。
なお、ヒーター5は、シリンダー4a及び押出棒4bの温度、口金4cの温度を350℃まで制御することが可能であれば、押出治具4に内包されていてもよい。
また、ヒーター5を3個以上設けてもよい。例えば、ヒーター5を、シリンダー4a、押出棒4b及び口金4cに、それぞれ1個ずつ設けてもよいし、シリンダー4aに1個、口金4cに2個設けてもよい。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は、実施例により限定されない。
(実施例1)
22体積%(30質量%)の数平均繊維長が7mm、数平均繊維径が7μmの不連続炭素繊維がポリアミド6で被覆されている長繊維ペレットTLP1066(東レ社製)を、一軸混練機を用いて、混練温度を240℃、スクリューの回転数を25rpmとして、2回溶融混練し、数平均繊維長が0.19mm、数平均繊維径が7μmの不連続炭素繊維及びポリアミド6を含む組成物を得た。
プリプレグの製造システム1(図2参照)に、押出し比が28の口金4cを取り付け、シリンダー4a及び口金4cの外面に固定されているヒーター5の設定温度を、それぞれ260℃とし、組成物を塑性域で押出成形し、プリプレグを得た。このとき、ストロークに対する圧力の勾配は、0.074Pa/mmであり、直線性が良好なプリプレグが連続的に製造されていた。また、プリプレグは、不連続炭素繊維の配向度が84%であった。
(実施例2)
シリンダー4a及び口金4cの外面に固定されているヒーター5の設定温度を、それぞれ280℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、プリプレグを得た。このとき、ストロークに対する圧力の勾配は、0.160Pa/mmであり、直線性が良好なプリプレグが連続的に製造されていた。また、プリプレグは、不連続炭素繊維の配向度が86%であった。
(比較例1)
シリンダー4a及び口金4cの外面に固定されているヒーター5の設定温度を、それぞれ240℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、プリプレグを得た。このとき、ストロークに対する圧力の勾配は、−0.161Pa/mmであり、プリプレグが連続的に製造されなかった。また、プリプレグは、不連続炭素繊維の配向度が93%であった。
(比較例2)
シリンダー4a及び口金4cの外面に固定されているヒーター5の設定温度を、それぞれ220℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、プリプレグを得た。このとき、ストロークに対する圧力の勾配は、1.232Pa/mmであり、プリプレグの直線性が良好ではなかった。また、プリプレグは、不連続炭素繊維の配向度が80%であった。
(比較例3)
プリプレグの製造システム1(図2参照)に、押出し比が28の口金4cを取り付け、シリンダー4a及び口金4cの外面に固定されているヒーター5の設定温度を、それぞれ240℃とし、長繊維ペレットTLP1066(東レ社製)を塑性域で押出成形し、プリプレグを得た。このとき、ストロークに対する圧力の勾配は、−0.059Pa/mmであり、プリプレグの直線性が極めて悪く、プリプレグが連続的に製造されなかった。また、プリプレグは、不連続炭素繊維の配向度が67%であった。
(比較例4)
シリンダー4a及び口金4cの外面に固定されているヒーター5の設定温度を、それぞれ260℃に変更した以外は、比較例3と同様にして、プリプレグを得た。このとき、ストロークに対する圧力の勾配は、−0.027Pa/mmであり、プリプレグの直線性が極めて悪く、プリプレグが連続的に製造されなかった。また、プリプレグは、不連続炭素繊維の配向度が62%であった。
<長繊維ペレットに含まれる不連続炭素繊維の数平均繊維長>
長繊維ペレットからポリアミド6を剥ぎ取った後、取り出した不連続炭素繊維を、スライドガラスの上に載せた。次に、不連続炭素繊維が切れないようピンセットで解した後、不連続炭素繊維をスケールと共に写真撮影し、不連続炭素繊維の長さを手動で計測し、不連続炭素繊維の数平均繊維長を求めた。
<組成物に含まれる不連続炭素繊維の数平均繊維長>
組成物をギ酸に浸漬させ、ポリアミド6を溶解させた後、濾過しながら残存したポリアミド6をギ酸で洗い流した。次に、蒸留水でギ酸を洗い流すことで不連続炭素繊維を抽出した。抽出した不連続炭素繊維をスライドガラスの上に載せた以外は、長繊維ペレットと同様にして、不連続炭素繊維の数平均繊維長を求めた。
<長繊維ペレットに含まれる不連続炭素繊維の数平均繊維径>
長繊維ペレットから取り出した不連続炭素繊維の断面を走査型電子顕微鏡を用いて撮影し、手動で繊維径を計測し、数平均繊維径を求めた。
<組成物に含まれる不連続炭素繊維の数平均繊維径>
組成物に含まれる不連続炭素繊維の数平均繊維径は、長繊維ペレットに含まれる不連続炭素繊維の数平均繊維径と実質的に同一であるため、長繊維ペレットに含まれる不連続炭素繊維の数平均繊維径を代用した。
<ストロークに対する圧力の勾配>
ストロークに対して圧力をプロットし(図1参照)、塑性域を最小二乗法により直線近似することにより、ストロークに対する圧力の勾配を算出した。
表1に、実施例1〜3及び比較例1〜3のプリプレグの製造条件を示す。
Figure 0006462330
次に、プリプレグの性状及び不連続炭素繊維の配向度を評価した。
<プリプレグの性状>
プリプレグの性状を目視により評価した。なお、直線性が良好なプリプレグが連続的に製造されている場合を〇とし、直線性が良好なプリプレグが連続的に製造されていない場合を×として、判定した。
<不連続炭素繊維の配向度>
光学顕微鏡を用いて、倍率を15倍として、プリプレグの表面を二次元撮影した後、250個の不連続炭素繊維の方向を、押し出し方向を0°として、−90°〜+90°の角度で測定した。次に、−90°〜0°の角度を0°〜90°に畳み込み、10°間隔とした0〜90°の範囲のヒストグラムを作成した後、不連続炭素繊維の0〜20°の範囲に配向している割合を算出し、不連続炭素繊維の配向度とした。
表2に、プリプレグの特性を示す。
Figure 0006462330
表2から、実施例1、2は、プリプレグの性状が良好であり、不連続炭素繊維の配向度が高いことがわかる。
これに対して、比較例1、2は、プリプレグの性状が不良である。
比較例3、4は、プリプレグの性状が不良であることに加え、不連続炭素繊維の配向度が低下する。
(実施例3)
30体積%の数平均繊維長が12mm、数平均繊維径が7μmのチョップド炭素繊維T010−012(東レ社製)及びポリアミド6としてのCM1017(東レ社製)からなる組成物を、二軸混練機を用いて、混練温度を240℃、スクリューの回転数を26rpmとして、溶融混練し、数平均繊維長が0.16mm、数平均繊維径が7μmの不連続炭素繊維及びポリアミド6を含む組成物を得た。
プリプレグの製造システム1(図2参照)に、押出し比が28の口金4cを取り付け、シリンダー4aの外面に固定されているヒーター5の設定温度を250℃、口金4cの外面に固定されているヒーター5の設定温度を280℃とし、組成物を塑性域で押出成形し、プリプレグを得た。このとき、ストロークに対する圧力の勾配は、0.003Pa/mmであり、直線性が良好なプリプレグが連続的に製造されていた。また、プリプレグは、不連続炭素繊維の配向度が92%であった。
<チョップド炭素繊維の数平均繊維長>
チョップド炭素繊維をスライドガラスの上に載せた。次に、チョップド炭素繊維が切れないようピンセットで解した後、チョップド炭素繊維をスケールと共に写真撮影し、チョップド炭素繊維の長さを手動で計測し、数平均繊維長を求めた。
<組成物に含まれる不連続炭素繊維の数平均繊維長>
組成物をギ酸に浸漬させ、ポリアミド6を溶解させた後、濾過しながら残存したポリアミド6をギ酸で洗い流した。次に、蒸留水でギ酸を洗い流すことで不連続炭素繊維を抽出した。抽出した不連続炭素繊維をスライドガラスの上に載せた以外は、チョップド炭素繊維と同様にして、不連続炭素繊維の数平均繊維長を求めた。
<チョップド炭素繊維の数平均繊維径>
チョップド炭素繊維の断面を走査型電子顕微鏡を用いて撮影し、手動で繊維径を計測し、数平均繊維径を求めた。
<組成物に含まれる不連続炭素繊維の数平均繊維径>
組成物に含まれる不連続炭素繊維の数平均繊維径は、チョップド炭素繊維の数平均繊維径と実質的に同一であるため、チョップド炭素繊維の数平均繊維径を代用した。
1 プリプレグの製造システム
2 加圧押出機
3 モニター
4 押出治具
4a シリンダー
4b 押出し棒
4c 口金
5 ヒーター
6 組成物
6a 不連続繊維
6b 熱可塑性樹脂
S1 口金の開口部に於ける断面積
S2 押出し棒の断面積

Claims (3)

  1. 押し出し方向に対する角度が0°以上20°以下に配向している不連続繊維の割合が70%以上であるプリプレグを製造する方法であって、
    不連続繊維及び熱可塑性樹脂を含み、該不連続繊維の含有量が16体積%以上40体積%以下である組成物を塑性域で押出成形する工程を有し、
    前記不連続繊維は、数平均繊維長がμm以上0.19mm以下であり、数平均繊維径が5nm以上20μm以下であり、
    前記組成物を塑性域で押出成形する際のストロークに対する圧力の勾配が0Pa/mm以上0.3Pa/mm以下であり、
    前記組成物を塑性域で押出成形する際の押出し比が28以上43以下であることを特徴とするプリプレグの製造方法。
  2. 繊維及び熱可塑性樹脂を含む組成物を溶融混練する工程をさらに有し、
    該溶融混練された組成物を前記塑性域で押出成形することを特徴とする請求項1に記載のプリプレグの製造方法。
  3. 押し出し方向に対する角度が0°以上20°以下に配向している不連続繊維の割合が70%以上であるプリプレグを製造するシステムであって、
    不連続繊維及び熱可塑性樹脂を含み、該不連続繊維の含有量が16体積%以上40体積%以下である組成物押出成形に用いられる押出治具と
    前記組成物を押出成形する際のストロークに対する圧力の勾配が0Pa/mm以上0.3Pa/mm以下であることをモニターする手段を有し、
    前記不連続繊維は、数平均繊維長が2μm以上0.19mm以下であり、数平均繊維径が5nm以上20μm以下であり、
    前記押出治具は、押出し比が28以上43以下であることを特徴とするプリプレグの製造システム。
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