JP6461048B2 - 手動式運搬具及びこれに用いられる無限軌道式走行装置 - Google Patents

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本発明は、手押し運搬車(いわゆる猫車)、リヤカー、高齢者用手押し車(いわゆるシルバーカー)等の手動式運搬具と、この手動式運搬具に用いられる無限軌道式走行装置に関するものである。
従来、周囲に無限軌道状に周回自在に無端帯を巻着した一対の滑走部材が車体の両側に平行に装着され、車体上に前後方向に傾動可能に荷台が支持され、この荷台にハンドル部が形成された手動運搬車が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この手動運搬車では、荷台にその荷重によって無端帯の周面に圧接しその周回を制動するローラが設けられる。また、滑走部材は、芝生が生えた傾斜面を滑り降りるスポーツとして知られているグラススキーと同様の構造を有する。即ち、滑走部材は、横断面門形の連結片を介して取付板に連結されたステーの周囲に一体的に長手環状のガイド環を固着し、このガイド環の周囲に複数の滑動片をベルトにより一定間隔で連結してなる無限軌道状の無端帯を周回可能に巻着して構成される。
このように構成された手動運搬車では、周囲に無限軌道状の無端帯を巻着した一対の滑走部材を車体の両側に装着したので、階段走行が可能となり、また荷台を水平に保つことができるので、荷台上で荷物が倒れることなく目的地に容易に重い荷物を運搬できる。また、階段を昇降させる際に荷台の荷重がローラを介して無端帯の周面に加わることによって、無端帯の周回が制動されるので、安全でしかも軽快に昇降できるようになり、荷物運搬の労力を軽減できるようになっている。
特開平05−85366号公報(請求項1、請求項2、段落[0010]、[0022]、[0023]、図1〜図3)
しかし、上記従来の特許文献1に示された手動運搬車では、長手環状のガイド環を金属板の曲げ加工により形成した後に、このガイド環をステーの外周面に固着しなければならず、加工工数及び組立工数が増大する不具合があった。また、上記従来の特許文献1に示された手動運搬車では、無端帯をガイド環の外周面に張力を掛けずに巻回し、或いは無端帯をガイド環の外周面に張力を掛けて巻回しても永年の使用により可撓性を有するベルトが伸びて、無端帯に緩みが発生すると、ベルトが滑動片を引っ張ることはできるけれども、ベルトが滑動片を押すことはできないため、手動運搬車を一定の速度で押そうとしても、無端帯がガイド環に沿って周回する速度が変化し、手動運搬車の速度が変動してしまい、手動運搬車をスムーズに走行させることができない問題点もあった。更に、上記従来の特許文献1に示された手動運搬車では、ガイド環の周囲に複数の滑動片をベルトにより一定間隔で連結しているため、複数の滑動片がガイド環に対して摺動し、ガイド環のうち複数の滑動片が摺動する面に泥、氷、凍った雪等が付着すると、複数の滑動片がガイド環に対して摺動しなくなり、無端帯がガイド環に沿ってスムーズに周回しなくなる問題点があった。
本発明の第1の目的は、レール部材の加工工数を低減できるとともに、レール部材のレール基部及び一対の鍔部との組立工数を不要にすることができ、更にレール部材の軽量化を図ることができる、手動式運搬具及びこれに用いられる無限軌道式走行装置を提供することにある。本発明の第2の目的は、舗装されていない悪路や畦道でも、或いは水が凍る寒冷地又は寒冷期の道路でも、スムーズに走行できる、手動式運搬具及びこれに用いられる無限軌道式走行装置を提供することにある。本発明の第3の目的は、永年使用しても、殆ど摩耗しない連結本体を交換せずに、摩耗したカバー体のみを交換するだけで済み、手動式運搬具の修理費を低減できる、手動式運搬具及びこれに用いられる無限軌道式走行装置を提供することにある。本発明の第4の目的は、無限軌道チェーンを比較的単純な作業で組立てることができる、手動式運搬具及びこれに用いられる無限軌道式走行装置を提供することにある。本発明の第5の目的は、雪上や芝生上をスムーズに走行できる、手動式運搬具及びこれに用いられる無限軌道式走行装置を提供することにある。
本発明の第6の目的は、前進を許容し、後進を阻止できる、手動式運搬具及びこれに用いられる無限軌道式走行装置を提供することにある。本発明の第7の目的は、荷台を水平に保ったまま無限軌道式走行装置が起伏のある路面に追従して走行することにより路面の起伏を吸収でき、これにより安定した状態で荷物を運搬できる、手動式運搬具及びこれに用いられる無限軌道式走行装置を提供することにある。本発明の第8の目的は、比較的スムーズに左旋回又は右旋回できる、手動式運搬具及びこれに用いられる無限軌道式走行装置を提供することにある。本発明の第9の目的は、荷台の重心を低くすることができ、荷台に載せた荷物を安定した状態で運搬できる、手動式運搬具及びこれに用いられる無限軌道式走行装置を提供することにある。本発明の第10の目的は、比較的高い段差を小さい力で容易に乗り越えることができるか、或いは比較的高い段差に小さい力で容易に乗り上げることができる、手動式運搬具及びこれに用いられる無限軌道式走行装置を提供することにある。
本発明の第1の観点は、図1〜図4、図6及び図8に示すように、荷物を載せる荷台11と、この荷台11の下部に取外し可能に取付けられ無限軌道チェーン12により走行する無限軌道式走行装置13と、荷台11に設けられ操作者が把持するハンドル部材14とを備えた手動式運搬具10であって、無限軌道式走行装置13が、荷台11の下部に取外し可能に取付けられる走行用ブラケット16と、走行用ブラケット16の下部に取付けられ前後方向に延びて設けられ前端部及び後端部が鉛直面内で湾曲するレール基部17aとこのレール基部17aの両側縁から外方に延びかつ長円状に形成された一対の鍔部17b,17bとのプラスチックの一体成形により形成されたレール部材17と、プラスチック製の複数の連結具21を互いに連結し一対の鍔部17b,17bの外周面に沿って配置しかつ無端に形成することにより一対の鍔部17b,17bに沿って移動し周回するように構成された上記無限軌道チェーン12とを有し、複数の連結具21が、一対の鍔部17b,17bの外周面に沿って配置された複数の連結本体22と、各連結本体22の両側から垂設された一対の連結用側部23,23と、これらの連結用側部23,23の各下端に配設され一対の鍔部17b,17bの内周面を摺動する一対の連結用折曲部24,24とをそれぞれ有し、連結具21が連結本体22と一対の連結用側部23,23と一対の連結用折曲部24,24とのプラスチックの一体成形により形成され、一対の鍔部17b,17bの外周面上を転動可能な複数のローラ26が連結具21にピン軸27を介して回転可能に取付けられたことを特徴とする。
本発明の第の観点は、第の観点に基づく発明であって、更に図1〜図3及び図5に示すように、連結本体22に複数のカバー用被係止孔22eが形成され、連結本体22の表面を覆うプラスチック製のカバー体29の裏面に複数のカバー用係止突起29aが突設され、複数のカバー用係止突起29aを複数のカバー用被係止孔22eにそれぞれ係合することによりカバー体29が連結本体22の表面を覆った状態で固定されることを特徴とする。
本発明の第の観点は、第の観点に基づく発明であって、更に図2〜図4及び図6に示すように、一対の連結用側部23,23の一端側外面に一対の連結用係止突起23c,23cがそれぞれ突設され、連結本体22の他端側の両側部に一対の連結用被係止孔28a,28aが形成され、連結具21の一対の連結用係止突起23c,23cをこの連結具21に隣接する連結具21の一対の連結用被係止孔28a,28aに係止し、この隣接する連結具21の一対の連結用係止突起23c,23cをこの隣接する連結具21に更に隣接する連結具21の一対の連結用被係止孔28a,28aに係止するという係止構造の繰返しにより無限軌道チェーン12が構成されたことを特徴とする。
本発明の第の観点は、第1又は第2の観点のいずれかに基づく発明であって、更に図10〜図13に示すように、雪上又は芝生上を滑走可能なソリ部材61を更に備え、このソリ部材61が、前部又は前部及び後部が上方に湾曲して形成され中央が平坦に形成され雪上又は芝生上を滑走可能な滑走部61aと、この滑走部61aの中央に形成されレール部材67に取付けられた無限軌道チェーン12を遊挿可能な無限軌道チェーン遊挿孔61bと、滑走部61aのうち無限軌道チェーン遊挿孔61bの周縁に突設された複数のソリ取付け部61cとを有し、レール基部67aの両側面に複数のボス67cが外方に向ってレール基部67aと一体的にそれぞれ設けられ、複数のボス67cの先端に複数のソリ被取付け部材68がそれぞれ取付けられ、複数のソリ取付け部61cを複数のソリ被取付け部材68にそれぞれ取付けた状態で、滑走部61aの底面が無端の無限軌道チェーン12の下側走行部とソリ被取付け部材68との間に位置するように構成されたことを特徴とする。
本発明の第の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図14に示すように、基端が走行用ブラケット86に取付けられ先端が無限軌道チェーン12に当接するストッパ81が設けられ、このストッパ81が無限軌道チェーン12の一方への移動を許容しかつ無限軌道チェーン12の他方への移動を阻止するように構成されたことを特徴とする。
本発明の第の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図1及び図6〜図8に示すように、荷台11の下部に切欠き部31b又は荷台側通孔が形成された取付け用アッパブラケット31が設けられ、走行用ブラケット16に上面が取付け用アッパブラケット31に対向しかつ切欠き部31b又は荷台側通孔に連通可能な走行側通孔32cが形成された取付け用ロアブラケット32が設けられ、取付け用アッパブラケット31に取付け用ロアブラケット32を係合させて切欠き部31b又は荷台側通孔と走行側通孔32cを一致させた状態で切欠き部31b又は荷台側通孔と走行側通孔32cに水平ピン36を挿通することにより、無限軌道式走行装置13に荷台11が取付けられたことを特徴とする。
本発明の第の観点は、第の観点に基づく発明であって、更に図17に示すように、走行用ブラケット161と取付け用ロアブラケット202との間に水平旋回機構207が設けられ、水平旋回機構207が、走行用ブラケット161の上面に取付けられ取付け用ロアブラケット202の下面を摺動可能に受ける支持突部208a又は支持突条が設けられた旋回支持プレート208と、旋回支持プレート208及び取付け用ロアブラケット202に挿通され取付け用ロアブラケット202を回動可能に保持する鉛直軸209とを有することを特徴とする。
本発明の第の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図20に示すように、一対の鍔部237b,237bの上側部分が下側部分に近付く方向に湾曲して形成されたことを特徴とする。
本発明の第の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図21に示すように、一対の鍔部257b,257bの前端部及び後端部の湾曲部分における下側の曲率半径が上側の曲率半径より大きく形成されたことを特徴とする。
本発明の第10の観点は、図1及び図8に示すように、第1ないし第の観点のいずれかに記載の手動式運搬具10に用いられる無限軌道式走行装置13である。
本発明の第1の観点の手動式運搬具では、レール基部と一対の鍔部とのプラスチックの一体成形によりレール部材を形成したので、ガイド環を金属板の曲げ加工により形成した後にこのガイド環をステーの外周面に固着することにより加工工数及び組立工数が増大する従来の手動運搬車と比較して、レール部材の加工工数を低減できるとともに、レール部材のレール基部及び一対の鍔部との組立工数を不要にすることができ、更にレール部材の軽量化を図ることができる。また、プラスチック製の複数の連結具を連結することにより無限軌道チェーンを構成したので、この無限軌道チェーンを構成する各連結具が隣の連結具を押したり引いたりすることができる。この結果、手動式運搬具を一定の速度で押すと、無限軌道チェーンが一対の鍔部に沿って周回する速度が殆ど変化しないので、手動式運搬具を一定の速度でスムーズに走行させることができる。
また、本発明の第の観点の手動式運搬具では、連結具を連結本体と一対の連結用側部と一対の連結用折曲部とのプラスチックの一体成形により形成し、一対の鍔部の外周面上を転動可能な複数のローラを連結具にピン軸を介して回転可能に取付けたので、複数の連結具を連結して構成され剛性の比較的高い無限軌道チェーンは殆ど伸び縮みしない。このため、一対の鍔部外周面に泥、氷、凍った雪等が付着しても、複数の連結具に取付けられたローラが上記一対の鍔部外周面上を転動することにより、一対の鍔部外周面に付着し固まった泥、氷、凍った雪等が割れて一対の鍔部表面から剥離し、一対の鍔部から排除される。この結果、手動式運搬具は、舗装されていない悪路や畦道でも、或いは水が凍る寒冷地又は寒冷期の道路でも、スムーズに走行できる。
本発明の第の観点の手動式運搬具では、プラスチック製のカバー体のカバー用係止突起を連結本体のカバー用被係止孔に係合することにより、カバー体が連結本体の表面を覆った状態で、カバー体を連結本体の表面に固定したので、手動式運搬具の走行時に、連結本体が接地せずに、カバー体のみが接地する。このため、手動式運搬具の永年の使用により、カバー体は摩耗しても、連結本体は摩耗しない。この結果、摩耗しない連結本体を交換せずに、摩耗したカバー体のみを交換するだけで済むので、手動式運搬具の修理費を低減できる。
本発明の第の観点の手動式運搬具では、連結具の一対の連結用係止突起をこの連結具に隣接する連結具の一対の連結用被係止孔に係止し、この隣接する連結具の一対の連結用係止突起をこの隣接する連結具に更に隣接する連結具の一対の連結用被係止孔に係止するという係止構造の繰返しにより無限軌道チェーンを構成したので、無限軌道チェーンを比較的単純な作業で組立てることができる。
本発明の第の観点の手動式運搬具では、ソリ部材のソリ取付け部をレール基部のボス先端のソリ被取付け部材に取付けると、ソリ部材が無限軌道チェーンの前部、後部及び両側部を囲んだ状態で、滑走部の底面が無限軌道チェーンの下側走行部とソリ被取付け部材との間に位置するので、無限軌道式走行装置の下部は、圧接されていない雪や芝生に埋まるけれども、ソリ部材の底面が雪面又は芝生面に載った状態に保たれる。この結果、手動式運搬具は雪上や芝生上をスムーズに滑走できる。また、手動式運搬具が、圧接された雪面を走行するとき、又は土やアスファルト等の硬い路面を走行するときには、ソリ部材は路面から浮上した状態に保たれる。この結果、手動式運搬具は、圧接された雪面、又は土やアスファルト等の硬い路面を無限軌道チェーンによりスムーズに走行できる。
本発明の第の観点の手動式運搬具では、ストッパが無限軌道チェーンの一方への移動を許容しかつ無限軌道チェーンの他方への移動を阻止するので、手動式運搬具は前進することはできるけれども、後進することはできない。この結果、手動式運搬具の意図しない後進を防止できる。
本発明の第の観点の手動式運搬具では、水平ピンを中心に無限軌道式走行装置が荷台に対して前後に揺動するので、荷台を水平に保ったまま無限軌道式走行装置が起伏のある路面に追従して走行することにより路面の起伏を吸収できる。この結果、荷台に積んだ荷物が荷台上で転倒したり或いは荷台から落下することなく、安定した状態で荷物を運搬できる。
本発明の第の観点の手動式運搬具では、走行用ブラケット取付け用ロアブラケットとの間に水平旋回機構を設けたので、無限軌道式走行装置の進行方向に対してハンドル部材を左又は右に回転させることにより荷台の向きを変更できる。この結果、手動式運搬具を比較的スムーズに左旋回又は右旋回させることができる。
本発明の第の観点の手動式運搬具では、一対の鍔部の上側部分を下側部分に近付く方向に湾曲して形成したので、荷台の重心を低くすることができる。この結果、荷台に載せた荷物を安定した状態で運搬できる。
本発明の第の観点の手動式運搬具では、一対の鍔部の前端部及び後端部の湾曲部分における下側の曲率半径を上側の曲率半径より大きく形成したので、比較的高い段差に無限軌道チェーンの前部を当接させると、無限軌道チェーンの前端上部が比較的高い段差の上縁に覆い被さる状態になる。この結果、手動式運搬具をそのまま前進させると、比較的高い段差であっても、この比較的高い段差を小さい力で容易に乗り越えることができるか、或いは比較的高い段差に小さい力で容易に乗り上げることができる。
本発明の第10の観点の無限軌道式走行装置は、第1ないし第10の観点のいずれかに記載の手動式運搬具に用いられる無限軌道式走行装置であるので、上記第1ないし第10の観点のいずれかに記載の手動式運搬具と同様の効果が得られる。
本発明第1実施形態の手押し運搬車(手動式運搬具)に用いられる無限軌道式走行装置を示す図6のA−A線断面図である。 その無限軌道式走行装置の2つの連結本体にローラ及びカバー体をそれぞれ取付ける直前であって2つの連結本体同士を連結する直前の状態を示す斜視図である。 その無限軌道式走行装置の2つの連結本体にローラ及びカバー体をそれぞれ取付けかつ2つの連結本体同士を連結した状態を示す側面図である。 (a)は図5(b)のB−B線断面図であり、(b)は図5(c)のC−C線断面図である。 (a)は2つの連結本体にローラ及びカバー体をそれぞれ取付ける直前であって2つの連結本体同士を連結する直前の状態を示す縦断面図であり、(b)は図4(a)のD−D線断面図であり、(c)は図4(b)のE−E線断面図である。 図1のF−F線断面図である。 その無限軌道式走行装置の側面図である。 その手押し運搬車(手動式運搬具)の車輪を無限軌道式走行装置に交換する前の状態と交換した後の状態をそれぞれ示す側面図である。 車輪を無限軌道式走行装置に交換した手押し運搬車(手動式運搬具)が荷台を水平に保ったまま起伏のある道路を走行している状態を示す側面図である。 本発明第2実施形態の無限軌道式走行装置に取付けられるソリ部材の斜視図である。 図13のG−G線断面図である。 そのソリ部材を無限軌道式走行装置に取付ける直前の状態を示す側面図である。 そのソリ部材を無限軌道式走行装置に取付けた状態を示す側面図である。 本発明第3実施形態の無限軌道チェーンの走行方向を規制するストッパの機能を説明するための無限軌道式走行装置の要部縦断面図である。 本発明第4実施形態のリヤカー(手動式運搬具)の車輪を無限軌道式走行装置に交換する前及び交換した後の状態をそれぞれ示す側面図である。 本発明第5実施形態の3つの車輪(前一軸、後一軸、単一の前輪及び一対の後輪)を3つの無限軌道式走行装置にそれぞれ交換した手動式運搬具が荷台の傾斜を抑制しながら起伏のある道路を走行している状態を示す側面図である。 本発明第6実施形態の水平旋回機構が設けられた無限軌道式走行装置を示す図6に対応する縦断面図である。 5つの車輪(前一軸、後二軸、単一の前輪及び二対の後輪)のうち前輪が水平旋回機構を有する単一の無限軌道式走行装置に交換されかつ二対の後輪が水平旋回機構を有しない一対の無限軌道式走行装置に交換された状態を示す手動式運搬具の側面図である。 その手動式運搬具の平面図である。 本発明の第7実施形態を示す図7に対応する側面図である。 本発明の第8実施形態を示す図7に対応する側面図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施の形態>
図8及び図9に示すように、手動式運搬具10は、この実施の形態では、猫車と呼ばれる手押し運搬車である。この手押し運搬車10は、荷物を載せる荷台11と、この荷台11の下部に取外し可能に取付けられ無限軌道チェーン12により走行する無限軌道式走行装置13と、荷台11に設けられたハンドル部材14とを備える。荷台11は、上面に開口部を有する大きな椀状に形成され、梱包された宅配用荷物、砂、土、砂利など種々の荷物を搭載可能に構成される。また、ハンドル部材14は、荷台11の後面上部の両側から後方に向って1本ずつ合計2本突設され、これら2本のハンドル部材14の後端部には操作者が把持可能な把持部14aがそれぞれ設けられる。
一方、無限軌道式走行装置13は、荷台11の下部に取外し可能に取付けられる走行用ブラケット16と、後述のレール基部17aと一対の鍔部17b,17bとのプラスチックの一体成形により形成されたレール部材17と、プラスチック製の複数の連結具21を互いに連結することにより無端に形成された上記無限軌道チェーン12とを有する(図1、図6及び図7)。走行用ブラケット16は、無限軌道チェーン12の上側走行部の上方に位置しかつ上側走行部の長手方向の中央に位置する走行用水平片16aと、この走行用水平片16aの両側縁からそれぞれ垂下された一対の走行用側片16b,16bと、一対の走行用側片16b,16bの下端から互いに近付く方向に折曲げた一対の走行用接近片16c,16cと、これらの走行用接近片16c,16cの内端からそれぞれ垂下された一対の走行用取付け片16d,16dとからなる。一対の走行用取付け片16d,16dには水平方向に間隔をあけかつ互いに対向して2つずつ走行用透孔16eが形成される(図1及び図6)。また、走行用ブラケット16は無限軌道チェーン12の上側走行部を跨ぐように門型に形成される。更に、上記走行用水平片16a、一対の走行用側片16b,16b、一対の走行用接近片16c,16c及び一つの走行用取付け片16d,16dは、ステンレス鋼等の金属製板のプレス加工により形成されることが好ましい。
一方、レール基部17aは走行用ブラケット16の下部、即ち一対の走行用取付け片16d,16dに取付けられる(図1、図6及び図7)。また、レール基部17aは前後方向に延びて設けられ、レール基部17aの前端部及び後端部は鉛直面内で所定の曲率半径R(図7)を有するように湾曲して形成される。即ち、レール基部17aは側面からみて前後方向に延びる長円状に形成される(図6及び図7)。更に、一対の鍔部17b,17bは、レール基部17aの両側縁から外方に延び、かつレール基部17aの両側縁に沿って前後方向に延びる長円状に形成される。上記レール基部17a及び一対の鍔部17b,17bは、プラスチックの射出成形により一体成形されることが好ましく、そのプラスチックとしては、ガラス長繊維入りのポリプロピレンが挙げられる。このようにレール部材17のレール基部17aと一対の鍔部17b,17bとをプラスチックの一体成形により形成したので、従来の手動運搬車ではガイド環を金属板の曲げ加工により形成した後にこのガイド環をステーの外周面に固着することにより加工工数及び組立工数が増大するのに対し、この実施の形態ではレール部材17の加工工数を低減できるとともに、レール部材17のレール基部17a及び一対の鍔部17b,17bとの組立工数を不要にすることができ、更にレール部材17の軽量化を図ることができるようになっている。
なお、射出成形時にヒケ(へこみ、窪み)がレール基部17aに発生するのを防止するためと、レール基部17aを軽量化するために、下面が開口する複数の凹部17cがレール基部17bの長手方向に間隔をあけて形成される(図1)。また、図1中の符号17dは、レール基部17aの前後方向の中央に形成された挿通孔であり、この挿通孔17dは水平方向に間隔をあけて2つ形成される。これらの挿通孔17dは、走行用ブラケット16の一対の走行用取付け片16d,16dに2つずつ形成された走行用透孔16e,16eにそれぞれ一致し、挿通孔17d及び走行用透孔16eにボルト18を挿通してこのボルト18の先端にナット19を螺合することにより、レール部材17が走行用ブラケット16の下部に固定される。更に、挿通孔17dの上方には上面が開口しレール基部17aの中央上部まで延びるアッパ凹部(図示せず)が形成され、挿通孔17dの下方には下面が開口しレール基部17aの中央下部まで延びるロア凹部(図示せず)が形成される。上記アッパ凹部及びロア凹部の形成により、挿通孔17d周囲の挿通孔用ボス17eの肉厚が一定になって、挿通孔17dの内面等にヒケ(へこみ、窪み)が発生するのを防止できるようになっている。
複数の連結具21は、一対の鍔部17b,17bの外周面に沿って配置された複数の連結本体22と、各連結本体22の両側から垂設された一対の連結用側部23,23と、これらの連結用側部23,23の各下端に配設され一対の鍔部17b,17bの内周面を摺動する一対の連結用折曲部24,24とをそれぞれ有する(図2〜図5)。連結本体22は、略四角板状に形成された平面板部22aと、この平面板部22aの一端に連設され上記一対の連結用折曲部24,24を包囲するように所定の曲率半径で湾曲する板状に形成された湾曲板部22bとからなる(図3及び図5)。連結本体22の幅は、一対の鍔部17b,17bの幅、即ち一方の鍔部17bの外側縁と他方の鍔部17bの外側縁との距離より広く形成される(図1)。また、一対の連結用側部23,23は、連結本体22から離れる従って幅が狭くなる略三角形状にそれぞれ形成され、一対の連結用側部23,23の連結本体22から最も離れた部分、即ち一対の連結用側部23,23の下端が連結本体22の平面板部22aの中央よりやや一端側(湾曲板部22b側)の下方に位置するように形成される(図2、図3及び図5)。更に、一対の連結用折曲部24,24は、略円柱状に形成され、一対の連結用側部23,23の下端側面から互いに近付く方向に向って突設される(図1)。そして、上記連結具21は、連結本体22と一対の連結用側部23,23と一対の連結用折曲部24,24とのプラスチックの一体成形により形成される。
一方、一対の鍔部17b,17bの外周面上を転動可能な複数のローラ26が連結具21にピン軸27を介して回転可能に取付けられる(図1、図4及び図5)。即ち、2個のローラ26,26が1本のピン軸27に回転可能に挿通され、このピン軸27が1個の連結具21に取付けられる。具体的には、連結具21の一対の連結用側部23,23にピン軸27を挿入可能な一対のピン軸用凹溝23a,23aがそれぞれ形成され、ピン軸用凹溝23a,23aの奧端近傍に弾性変形可能なピン軸用突起23bが突設される(図3及び図5(a))。ピン軸用凹溝23aは、その基端が連結本体22の湾曲板部22bの先端縁と連結用折曲部24との間に位置し、その奧端が連結用側部23の中央に位置するように連結用側部23に形成される。また、ピン軸用突起23bは、ピン軸用凹溝23aに挿入されたピン軸27がピン軸用突起23bを乗り越えて、ピン軸用凹溝23aの奧端に達したピン軸27が容易に抜けないようにするために形成される。更に、ピン軸用凹溝23aの奧端に挿入されたピン軸27の軸心は、連結本体22の湾曲板部22bの曲率半径の中心に略一致するように構成される。なお、図1及び図4中の符号22dは、ピン軸27の両端が一対のピン軸用凹溝23aの奧端に挿入されたときに、ピン軸27の長手方向の中央を受けてピン軸27の変形を防止するピン軸受け凹部である。このピン軸受け凹部22dは、連結本体22の裏面中央に一対の連結用側部23,23と平行に突設された補強用リブ22cに形成される。この補強用リブ22cにより、連結具21の一端側裏面が2個のローラ26,26をそれぞれ収容可能な一対のローラ収容凹部21a,21aに区画される(図4)。また、図3に示すように、無限軌道チェーン12の長手方向に延びる鉛直面内において、ピン軸用凹溝23aの奧端まで挿入されたピン軸27から垂下された鉛直線をL1とし、ピン軸27の軸心と連結用折曲部24の軸心とを結ぶ直線をL2とするとき、鉛直線L1と直線L2とのなす角度θは30度程度であることが好ましい。これは、連結具21の連結用折曲部24が一対の鍔部17b,17bの湾曲している部分を通過するときに、連結用折曲部24が一対の鍔部17b,17bの裏面に圧接されて摩耗するのを防止するとともに、連結具21が一対の鍔部17b,17bから浮き上がるのを防止するためである。
一対の連結用側部23,23の一端側外面には一対の連結用係止突起23c,23cがそれぞれ突設され、連結本体22の他端側の両側部には一対の連結用被係止孔28a,28aが形成される(図2〜図4)。上記連結用係止突起23cは高さの低い円柱状に形成され、連結用係止突起23cの軸心はピン軸用凹溝23aの奧端に挿入されたピン軸27の軸心に一致するように形成される。また、連結用係止突起23cの直径はローラ26の直径より小さく形成され、連結用係止突起23cによりピン軸用凹溝23aの奧端を含むピン軸用凹溝23aの一部が閉止されるように構成される。上記一対の連結用被係止孔28a,28aは、連結本体22の他端側の両側部に連結本体22から離れる方向であって斜め下方にかつ互いに平行になるように突設された一対の連結用突片28,28にそれぞれ形成される。また、一対の連結用突片28,28の互いに対向する内面の間隔は、一対の連結用側部23,23の外面の間隔と略同一になるように構成される。上記連結用係止突起23c及び連結用突片28は、連結具21とのプラスチックの一体成形により形成され、連結用係止突起23cの高さは連結用突片28の厚さと略同一に形成される。また、連結用係止突起23cは、連結用側部23の外面に突設された小径柱部23dと、この小径柱部23dの先端に設けられ小径柱部23dより僅かに大径に形成された大径柱部23eとからなる(図4)。更に、連結用被係止孔28aは、連結用突片28の内面側に小径柱部23dより僅かに大径に形成されかつ大径柱部23eより僅かに小径に形成された小径孔部28bと、連結用突片28の外面側に大径柱部23eより僅かに大径に形成された大径孔部28cとからなる。そして、連結具21の一対の連結用係止突起23c,23cをこの連結具21に隣接する連結具21の一対の連結用被係止孔28a,28aにそれぞれ係止し、この隣接する連結具21の一対の連結用係止突起23c,23cをこの隣接する連結具21に更に隣接する連結具21の一対の連結用被係止孔28a,28aに係止するという係止構造の繰返しにより無限軌道チェーン12が構成される。なお、連結用係止突起23cの大径柱部23eが連結用被係止孔28aの大径孔部28cに収容され、連結用係止突起23cの小径柱部23dが連結用被係止孔28aの小径孔部28bに収容されることにより、連結用係止突起23cが連結用被係止孔28aから抜け難くなって、無限軌道チェーン12が無端の状態に保たれるようになっている。このように無限軌道チェーン12は、プラスチック製の複数の連結具21を互いに連結し、一対の鍔部17b,17bの外周面に沿って配置し、かつ無端に形成することにより、一対の鍔部17b,17bに沿って移動し周回するように構成される(図1、図6及び図7)。
一方、連結本体22には複数のカバー用被係止孔22eが形成され、連結本体22の表面を覆うプラスチック製のカバー体29の裏面には複数のカバー用係止突起29aが突設される(図1、図3及び図5)。カバー体29は連結本体22の平面板部22aを被覆するように略四角板状に形成される(図2)。また、この実施の形態では、カバー用被係止孔22eは連結本体22の平面板部22aに4つ形成され(図2)、カバー用係止突起29aはカバー体29の裏面に4本突設される(図1、図3及び図5)。上記カバー用係止突起29aは、カバー体29の裏面に突設された頚部29bと、この頚部29bの先端に設けられ頚部29bより僅かに大径に形成された頭部29cとからなる(図5(a))。また、カバー用被係止孔22eは、連結本体22の平面板部22aの表面側にカバー用係止突起29aの頭部29cより僅かに小径に形成されかつカバー用係止突起29aの頚部29bより僅かに大径に形成された頚部収容孔22fと、連結本体22の平面板部22aの裏面側にカバー用係止突起29aの頭部29cより僅かに大径に形成された頭部収容孔22gとからなる。更に、4本のカバー用係止突起29aを4つのカバー用被係止孔22eにそれぞれ係合することにより、カバー体29が連結本体22の表面を覆った状態で固定される。なお、カバー用係止突起29aの頭部29cがカバー用被係止孔22eの頭部収容孔22gに収容され、カバー用係止突起29aの頚部29bがカバー用被係止孔22eの頚部収容孔22fに収容されることにより、カバー用係止突起29aがカバー用被係止孔22eから抜け難くなって、カバー体29が連結本体22から容易に離脱できないようになっている。なお、無限軌道チェーン12の連結具21、ローラ26及びカバー体29は、66ナイロン等の耐候性を有するプラスチックにより形成されることが好ましく、ピン軸27はステンレス鋼等の金属製丸棒により形成されることが好ましい。
一方、荷台11の下部、具体的には荷台11の下面中央には、門型の取付け用アッパブラケット31が取付けられる(図1及び図6〜図8)。この取付け用アッパブラケット31は、荷台11の下面に取付けられたアッパ取付け片(図示せず)と、このアッパ取付け片の両側から垂下された一対のアッパ垂直片31a,31aとを有する。これらのアッパ垂直片31a,31aの下部に逆U字状の一対の切欠き部31b,31b(図1、図6及び図7)がそれぞれ形成される。また、走行用ブラケット16の上面には、取付け用アッパブラケット31に対向する取付け用ロアブラケット32が取付けられる。この取付け用ロアブラケット32は、走行用ブラケット16の上面にボルト33及びナット34により取付けられたロア取付け片32aと、このロア取付け片32aの両側から鉛直上方に突設された一対のロア垂直片32b,32bとを有する。これらのロア垂直片32b,32bの上部に一対の走行側通孔32c,32c(図1)がそれぞれ形成される。そして、取付け用アッパブラケット31に取付け用ロアブラケット32を係合させて、切欠き部31bと走行側通孔32cを一致させた状態で、切欠き部31bと走行側通孔32cに水平ピン36を挿通することにより、無限軌道式走行装置13に荷台11が取付けられる。具体的には、水平ピン36の両端に雄ねじ36a,36aがそれぞれ形成され、水平ピン36を一対の走行側通孔32c,32cに挿通した後に、水平ピン36の両端の雄ねじ36a,36aに受けナット37及び押えナット38をそれぞれ螺合して、受けナット37及び押えナット38により取付け用アッパブラケット31の一対のアッパ垂直片31a,31aの下部を挟持することにより、取付け用アッパブラケット31が取付け用ロアブラケット32に枢着される。これにより、無限軌道式走行装置13が水平ピン36を中心に荷台11に対して前後方向に揺動して、荷台11を水平に保ったまま起伏のある道路39を走行可能に構成される。
なお、取付け用ロアブラケット32には、一対のロア垂直片32b,32bの間隔を一定に保持するための補強具41が取付けられる(図1、図6及び図7)。この補強具41は、取付け用ロアブラケット32の一対のロア垂直片32b,32b間の外幅より長く形成され外周面に雄ねじが形成されたねじ棒41aと、取付け用ロアブラケット32の一対のロア垂直片32b,32b間の内幅と同一の長さに形成されねじ棒41aを遊挿可能なパイプ41bと、ねじ棒41aの両端に螺合可能な一対のナット41c,41cとを有する。上記ねじ棒41aは取付け用ロアブラケット32の一対のロア垂直片32b,32bに形成された補強用孔32d,32dに挿通される(図1)。
このように構成された無限軌道式走行装置13の組立手順を説明する。予め、ピン軸27に2個のローラ26,26を嵌入し(図2及び図5(a))、このピン軸27の両端を連結具21の一対のピン軸用凹溝23a,23aの奧端までそれぞれ挿入しておく(図4(a)及び図5(b))。また、連結本体22の4つのカバー用被係止孔22eにカバー体29の4本のカバー用係止突起29aを小槌42(図5(a))で打込んで係合させることにより、連結本体22にカバー体29を取付けておく(図5(b))。上記作業を繰返して複数の連結具組立体43(図4(a)及び図5(b))を組立てておく。そして、連結具組立体43の一対の連結用係止突起23c,23cをこの連結具組立体43に隣接する連結具組立体43の一対の連結用被係止孔28a,28aに係止し、この隣接する連結具組立体43の一対の連結用係止突起23c,23cをこの隣接する連結具組立体43に更に隣接する連結具組立体43の一対の連結用被係止孔28a,28aに係止するという比較的単純な作業を繰返して、一直線状の所定の長さの無限軌道チェーン12を作製しておく(図3、図4(b)及び図5(c))。このとき連結具組立体43の一対の連結用突片28,28を弾性変形させて押し広げ、これらの連結用突片28,28の一対の連結用被係止孔28a,28aに隣の連結具本体22の一対の連結用係止突起23c,23cを対向させた状態で、一対の連結用係止突起23c,23cを一対の連結用被係止孔28a,28aに木槌(図示せず)で打込んで係止することが好ましい。更に、補強具41のパイプ41bの両端が一対の補強用孔32d,32dにそれぞれ望むようにパイプ41bを取付け用ロアブラケット32の一対の垂直片32b,32b間に挿入し、ねじ棒41aを補強用孔32d及びパイプ41bに挿通した後に、ねじ棒41aの両端に一対のナット41c,41cを螺合しておく。これにより取付け用ロアブラケット32の一対の垂直片32b,32bが互いに離れたり或いは互いに近付くのを阻止できる。
先ず、取付け用ロアブラケット32のロア取付け片32aの下面に走行用ブラケット16の走行用水平片16aの上面をボルト33及びナット34により取付ける。次いで、走行用ブラケット16の一対の走行用取付け片16d,16dを弾性変形させて押し広げ、レール部材17の一対の鍔部17b,17bの上側部分を跨ぎ、この状態で一対の走行用取付け片16d,16dの走行用透孔16eとレール基部17aの挿通孔17dにボルト18を挿通して、その先端にナット19を螺合することにより、取付け用ロアブラケット32にレール部材17を取付ける。次に、一直線状の無限軌道チェーン12をレール部材17の一対の鍔部17b,17bに取付ける。このとき一直線状の無限軌道チェーン12の一端側から順に連結具21の一対の連結用側部23,23を弾性変形させて押し広げ、連結具21が一対の鍔部17b,17bを跨ぐように、連結具21をレール部材17に取付けていく。そして、一直線状の無限軌道チェーン12の他端に位置する連結具21をレール部材17に取付けるときは、この連結具21をレール部材17に取付けると同時に一直線状の無限軌道チェーン12の一端に位置する連結具21に連結することにより、無限軌道チェーン12を無端にする。これにより無限軌道式走行装置13の組立が完了する。なお、連結用側部23の連結用係止突起23cの軸心と連結用突片28の連結用被係止孔28aの孔心との距離が1mm異なる連結具21を2種類用意すると、無限軌道式走行装置13を構成する各部材に加工誤差や組付誤差が生じても、2種類の連結具21を組合せることにより、無限軌道チェーン12の全長を微調整してレール部材17の鍔部17bの全長に合せることができる。
このように組立てられた無限軌道式走行装置13を手押し運搬車(手動式運搬具)10の車輪44と交換する手順を図8に基づいて示す。先ず、手押し運搬車10の車輪44(図8(a))を荷台11から外す。次に、無限軌道式走行装置13の取付け用ロアブラケット32の一対の走行側通孔32c,32cに水平ピン36を挿通し、この水平ピン36両端の雄ねじ36a,36aに受けナット37,37をそれぞれ螺合する。次に、荷台11の下面に取付けられた取付け用アッパブラケット31の一対のアッパ垂直片31a,31aに設けられた一対の切欠き部31b,31bを上記水平ピン36の両端にそれぞれ嵌入する。更に、水平ピン36両端の雄ねじ36a,36aに押えナット38をそれぞれ螺合して、左側のアッパ垂直片31aの下部を受けナット37及び押えナット38により挟持し、右側のアッパ垂直片31aの下部を受けナット37及び押えナット38により挟持する。これにより車輪44の無限軌道式走行装置13への交換が完了する(図8(b))。
このように車輪を無限軌道式走行装置13に交換した手押し運搬車10では、荷台11に荷物を載せた状態で、ハンドル部材14の把持部14aを把持して手押し運搬車10を押して起伏のある道路39を走行すると、水平ピン36を中心に無限軌道式走行装置13が荷台11に対して前後に揺動するので、荷台11を水平に保ったまま無限軌道式走行装置13が起伏のある道路39の路面39aに追従して走行することにより路面39aの起伏を吸収できる(図9)。この結果、荷台11に積んだ荷物が荷台11上で転倒したり或いは荷台11から落下することなく、安定した状態で荷物を運搬できる。また、プラスチック製の複数の連結具21を連結することにより無限軌道チェーン12を構成したので、この無限軌道チェーン12を構成する各連結具21が隣の連結具21を押したり引いたりすることができる。この結果、手押し運搬車10を一定の速度で押すと、無限軌道チェーン12が一対の鍔部17b,17bに沿って周回する速度が殆ど変化しないので、手押し運搬車10を一定の速度でスムーズに走行させることができる。
また、連結具21を連結本体22と一対の連結用側部23,23と一対の連結用折曲部24,24とのプラスチックの一体成形により形成し、一対の鍔部17b,17bの外周面上を転動可能な複数のローラ26を連結具21にピン軸27を介して回転可能に取付けたので、複数の連結具21を連結して構成され剛性の比較的高い無限軌道チェーン12は殆ど伸び縮みしない。このため、一対の鍔部17b,17b外周面に泥、氷、凍った雪等が付着しても、複数の連結具21に取付けられたローラ26が上記一対の鍔部17b,17b外周面上を転動することにより、一対の鍔部17b,17b外周面に付着し固まった泥、氷、凍った雪等が割れて一対の鍔部17b,17b表面から剥離し、一対の鍔部17b,17bから排除される。この結果、手押し運搬車10は、舗装されていない悪路や畦道でも、或いは水が凍る寒冷地又は寒冷期の道路でも、スムーズに走行できる。更に、プラスチック製のカバー体29のカバー用係止突起29aを連結本体22のカバー用被係止孔22eに係合することにより、カバー体29が連結本体22の表面を覆った状態で、カバー体29を連結本体22に固定したので、手押し運搬車10の走行時に、連結本体22が接地せずに、カバー体29のみが接地する。このため、手押し運搬車10の永年の使用により、カバー体29は摩耗しても、連結本体22は摩耗しない。この結果、摩耗したカバー体29のみを交換するだけで済むので、手押し運搬車10の修理費を低減できる。
<第2の実施の形態>
図10〜図13は本発明の第2の実施の形態を示す。図11〜図13において図1及び図7と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、雪上又は芝生上を滑走可能なソリ部材61を更に備える。ソリ部材61は、前部及び後部が上方に湾曲して形成され中央が平坦に形成された滑走部61aと、滑走部61aの中央に形成された無限軌道チェーン遊挿孔61bと、滑走部61aのうち無限軌道チェーン遊挿孔61bの周縁に突設された複数のソリ取付け部61cとを有する(図10)。上記滑走部61aは、長手方向中央を平坦に形成することにより、雪上又は芝生上を滑走可能に構成される。また、無限軌道チェーン遊挿孔61bは、レール部材67の一対の鍔部67b,67bの外周面に沿って配置された無限軌道チェーン12の長手方向に延びて形成され、この無限軌道チェーン12を遊挿可能に形成される(図11及び図13)。この無限軌道チェーン遊挿孔61bの周縁には上方に突出する長方形状の枠部61dが形成される(図10〜図13)。
上記ソリ取付け部61cは枠部61dの上縁から上方に向ってそれぞれ突設され、これらのソリ取付け部61cには上面が開口する係合凹部61eがそれぞれ形成される(図10及び図12)。また、レール基部67aの両側面には複数のボス67cが外方に向ってレール基部67aと一体的にそれぞれ設けられ、これらのボス67cの先端には複数のソリ被取付け部材68がそれぞれ取付けられる(図11)。ソリ被取付け部材68は、ソリ取付け部61cの係合凹部61eが嵌着される被嵌着部68aと、この被嵌着部68aの両端にそれぞれ設けられ被嵌着部68aより大径の一対のフランジ部68b,68bと、ボス67cに挿入して接着されるボス挿着部68cとからなる。更に、複数のソリ取付け部61cを複数のソリ被取付け部材68にそれぞれ取付けた状態で、即ち複数の係合凹部61eを複数の被嵌着部68aにそれぞれ嵌着した状態で、滑走部61aの底面が無限軌道チェーン12の下側走行部とソリ被取付け部材68との間に位置するように構成される(図11及び図13)。なお、図10〜図13中の符号61f,61fは、滑走部61aの両側縁に沿って起立した一対の側壁部であり、図11〜図13中の符号67dは、ボス67cの外周面にボス67cを補強するために設けられた補強リブである。また、上記ソリ部材61は、66ナイロン等の耐候性を有するプラスチックにより形成されることが好ましい。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された手押し運搬車(手動式運搬具)60の無限軌道式走行装置63の組立手順は、レール部材67の一対の鍔部67b,67bの外周面に沿って配置された無端の無限軌道チェーン12にソリ部材61の無限軌道チェーン遊挿孔61bを遊嵌して、ソリ部材61の複数のソリ取付け部61cをレール部材67のボス67c先端のソリ被取付け部材68にそれぞれ取付ける、即ち複数の係合凹部61eを複数の被嵌着部68aにそれぞれ嵌着すること以外は、第1の実施の形態と同様であるので、繰返しの説明を省略する。また、無限軌道式走行装置63を手押し運搬車60の車輪と交換する手順は、第1の実施の形態の交換手順と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。更に、車輪を無限軌道式走行装置63に交換した手押し運搬車60の動作では、上記ソリ部材61が、無限軌道チェーン12の前部、後部及び両側部を囲んだ状態で、滑走部61aの底面が無限軌道チェーン12の下側走行部とソリ被取付け部材68との間に位置するので、無限軌道式走行装置63の下部は、圧接されていない雪や芝生に埋まるけれども、ソリ部材61の底面が雪面又は芝生面に載った状態に保たれる。この結果、手押し運搬車60は雪上や芝生上をスムーズに滑走できる。このとき、無限軌道チェーン12は雪の硬さ等によって一対の鍔部67b,67b上を周回したり、或いは周回しなかったりする。また、手押し運搬車60が、圧接された雪面を走行するとき、又は土やアスファルト等の硬い路面を走行するときには、ソリ部材61は路面から浮上した状態に保たれる。この結果、手押し運搬車60は、圧接された雪面、又は土やアスファルト等の硬い路面を無限軌道チェーン12によりスムーズに走行できる。上記以外の動作は、第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
<第3の実施の形態>
図14は本発明の第3の実施の形態を示す。図14において図6と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、基端が走行用ブラケット86に取付けられ先端が無限軌道チェーン12に当接するストッパ81が設けられる。具体的には、走行用ブラケット86の走行用水平片86aが後方に延びて設けられ、ストッパ81が、この走行用水平片86aの後端上面に取付けられたストッパ保持部81aと、このストッパ保持部81aの後端に一体的に設けられ無限軌道チェーン12に向って斜め下方かつ前方に突設されたストッパ本体81bとを有する。このストッパ81は、66ナイロン等の耐候性を有するプラスチックにより形成されることが好ましい。また、無限軌道チェーン12が図14(a)及び(b)の実線矢印で示す一方に回転するとき、ストッパ本体81bが無限軌道チェーン12に接触して弾性変形することにより、無限軌道チェーン12の一方への回転が許容され、無限軌道チェーン12が図14(c)の破線矢印で示す他方に回転するとき、ストッパ本体81bの先端が無限軌道チェーン12外周面の段差部に当接することにより、無限軌道チェーン12の他方への回転が阻止されるようになっている。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された手押し運搬車(手動式運搬具)では、ストッパ81が無限軌道チェーン12の一方への回転を許容しかつ無限軌道チェーン12の他方への回転を阻止するので、手押し運搬車は前進することはできるけれども、後進することはできない。この結果、手押し運搬車の意図しない後進を防止できる。上記以外の動作は、第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
<第4の実施の形態>
図15は本発明の第4の実施の形態を示す。図15において図8と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、手動式運搬具100がリヤカーであり、この荷台101の下部に荷台側通孔(図示せず)が形成された取付け用アッパブラケット103が取付けられる。また、取付け用アッパブラケット103に取付け用ロアブラケット32を係合させて、荷台側通孔(図示せず)と走行側通孔(図示せず)を一致させた状態で、荷台側通孔と走行側通孔に水平ピン36を挿通することにより、無限軌道式走行装置13に荷台101が取付けられる。なお、リヤカー100は一対の車輪105を有するので、これらの車輪105は一対の無限軌道式走行装置103にそれぞれ交換される。また、図15中の符号104は操作者が把持するハンドル部材である。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成されたリヤカー100の車輪105を無限軌道式走行装置13に交換する手順を図15に基づいて示す。先ず、リヤカー100の車輪105(図15(a))を荷台101から外す。次に、無限軌道式走行装置13の取付け用ロアブラケット32の一対の走行側通孔に水平ピン36を挿通し、この水平ピン36の両端に受けナット(図示せず)を螺合する。次に、荷台101の下部に取付けられた取付け用アッパブラケット103の一対のアッパ垂直片103aに設けられた一対の荷台側通孔(図示せず)を上記水平ピン36の両端にそれぞれ嵌入する。更に、水平ピン36の両端に押えナット38をそれぞれ螺合して、左側のアッパ垂直片103aの下部を受けナット及び押えナット38により挟持し、図示しないが右側のアッパ垂直片の下部を受けナット及び押えナットにより挟持する。上記作業は一対の車輪105について行われる、即ち一対の車輪105が一対の無限軌道式走行装置13にそれぞれ交換される。これにより車輪105の無限軌道式走行装置13への交換が完了する(図15(b))。このように、無限軌道式走行装置13をリヤカー100にも適用できる。上記以外の動作は、第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
<第5の実施の形態>
図16は本発明の第5の実施の形態を示す。図16において図9と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、手押し運搬車(手動式運搬具)120が3つの車輪(図示せず)を有し、これらの車輪が3つの無限軌道式走行装置13にそれぞれ交換される。この手押し運搬車120は、前一軸及び後一軸を有し、前一軸に単一の前輪(図示せず)が単一の第1取付け用アッパブラケット131を介して回転可能に取付けられ、後一軸に一対の後輪(図示せず)が一対の第2取付け用アッパブラケット132を介して回転可能に取付けられる。単一の第1取付け用アッパブラケット131は荷台121の前部下面の中央に取付けられ、一対の第2取付け用アッパブラケット132は荷台121の後部下面の両側にそれぞれ取付けられる。そして、単一の前輪が単一の無限軌道式走行装置13に交換され、一対の後輪が一対の無限軌道式走行装置13にそれぞれ交換される。具体的には、単一の第1取付け用アッパブラケット131に単一の無限軌道式走行装置13の取付け用ロアブラケット32が水平ピン36を介して取付けられ、一対の第2取付け用アッパブラケット132に一対の無限軌道式走行装置13の取付け用ロアブラケット32が水平ピン36を介してそれぞれ取付けられる。また、図16中の符号131aは、第1取付け用アッパブラケット131の第1アッパ垂直片であり、符号132aは、第2取付け用アッパブラケット132の第2アッパ垂直片である。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された手押し運搬車(手動式運搬具)120では、荷台121の傾斜を抑制しながら起伏のある道路39を比較的スムーズに走行できる。上記以外の動作は、第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
<第6の実施の形態>
図17〜図19は本発明の第6の実施の形態を示す。図17及び図18において図6及び図8と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、手押し運搬車(手動式運搬具)150が5つの車輪(図示せず)を有し、これらの車輪が単一の第1無限軌道式走行装置151と一対の第2無限軌道式走行装置152,152にそれぞれ交換される。この手動式運搬具150は、前一軸及び後二軸を有し、前一軸に単一の前輪(図示せず)が単一の第1取付け用アッパブラケット191を介して回転可能に取付けられ、後二軸に二対の後輪(図示せず)が二対の第2取付け用アッパブラケット192,192を介して回転可能にそれぞれ取付けられる。そして、単一の前輪が単一の第1無限軌道式走行装置151に交換され、二対の後輪が一対の第2無限軌道式走行装置152,152にそれぞれ交換される(図18及び図19)。前輪に換えて荷台201の前部下面の中央に取付けた単一の第1無限軌道式走行装置151では、第1走行用ブラケット161と取付け用ロアブラケット202との間に後述の水平旋回機構207が設けられる(図17)。
また、二対の後輪に換えて荷台201の下面後部の両側に取付けた一対の第2無限軌道式走行装置152,152では、第1走行用ブラケット161より長く形成された第2走行用ブラケット162の上面に2つの取付け用ロアブラケット202,202が前後方向に間隔をあけて取付けられる(図18)。更に、第2無限軌道式走行装置152の第2レール部材172は第1無限軌道式走行装置151の第1レール部材171より前後方向に長く形成され、第2無限軌道式走行装置152の第2無限軌道チェーン182は第1無限軌道式走行装置151の第1無限軌道チェーン181より長く形成される。そして、単一の第1取付け用アッパブラケット191に単一の第1無限軌道式走行装置151の取付け用ロアブラケット202が水平ピン36を介して取付けられ、左側の2つの第2取付け用アッパブラケット192,192に第2無限軌道式走行装置152の2つの取付け用ロアブラケット202,202が2本の水平ピン36,36を介して取付けられ、右側の2つの第2取付け用アッパブラケット(図示せず)に第2無限軌道式走行装置152の2つの取付け用ロアブラケット(図示せず)が2本の水平ピン(図示せず)を介して取付けられる。なお、図18中の符号191aは、第1取付け用アッパブラケット191の第1アッパ垂直片であり、符号192aは、第2取付け用アッパブラケット192の第2アッパ垂直片である。
一方、水平旋回機構207は、第1走行用ブラケット161の上面に取付けられた旋回支持プレート208と、旋回支持プレート208及び取付け用ロアブラケット202に挿通された鉛直軸209とを有する(図17)。上記第1走行用ブラケット161は、第1レール部材171の前後方向の中央ではなく、第1レール部材171の前部に取付けられる。また、旋回支持プレート208には、取付け用ロアブラケット202の下面を摺動可能に受けるように鉛直軸209を中心とする同一円状に等間隔に形成された複数の支持突部208aが設けられ、旋回支持プレート208の中央には座金211を収容可能な第1凹部208bが形成される。鉛直軸209は頭部209aと軸部209bと雄ねじ部209cとからなる段付きボルトにより構成され、上記座金211には鉛直軸209の頭部209aを収容可能な第2凹部211aが形成される。更に、鉛直軸209の軸部209bに座金211を嵌入して、座金211の第2凹部211aに鉛直軸209の頭部209aを収容した状態で、鉛直軸209を旋回支持プレート208及び取付け用ロアブラケット202に挿通することにより、座金211が第1凹部208bに収容される。そして、鉛直軸209の雄ねじ部209cに固定ナット212を螺合することにより、鉛直軸209が取付け用ロアブラケット202を回動可能に保持するように構成される。この状態で旋回支持プレート208が第1走行用ブラケット161の上面にボルト213及びナット214により取付けられる。ここで、第1走行用ブラケット161を第1レール部材171の前部に取付けて、旋回支持プレート208を第1レール部材171の前部に位置させたのは、手押し運搬車150の旋回を容易にするためである。なお、取付け用ロアブラケット202の補強具41は、この実施の形態では、2セット設けられる。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された手押し運搬車(手動式運搬具)150では、第1無限軌道式走行装置151の第1走行用ブラケット161と取付け用ロアブラケット202との間に水平旋回機構207を設けたので、第1及び第2無限軌道式走行装置151,152の進行方向に対してハンドル部材204を左又は右に回転させることにより荷台201の向きを変更できる。ここで、第1走行用ブラケット161を第1レール部材171の前部に取付けて、旋回支持プレート208を第1レール部材171の前部に位置させたので、手押し運搬車150を直進させている状態で、第1及び第2無限軌道式走行装置151,152の進行方向に対してハンドル部材204を斜め右又は斜め左に押すと、第1無限軌道式走行装置151が速やかに左旋回又は右旋回を開始し、荷台201が所望の角度だけ旋回した後に、ハンドル部材204を荷台201前方に押すと、第1無限軌道式走行装置151が荷台201と同じ方向に向き、その方向に手押し運搬車150を直進させることができる。この結果、手押し運搬車150を比較的スムーズに左旋回又は右旋回させることができる(図19)。上記以外の動作は、第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
<第7の実施の形態>
図20は本発明の第7の実施の形態を示す。図20において図7と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、レール部材237の一対の鍔部237bの上側部分が下側部分に近付く方向に湾曲して形成される。即ち、レール部材237の一対の鍔部237bの上側部分が下方に湾曲する弓形に形成される。このため、レール部材237のレール基部237aの上面も水平ではなく、下面に近付く方向に湾曲する湾曲面に形成される。また、無限軌道チェーン232の上側走行部も下側走行部に近付く方向に湾曲するように構成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された手押し運搬車(手動式運搬具)230では、一対の鍔部237bの上側部分を下側部分に近付く方向に湾曲して形成したので、走行用ブラケット16、取付け用ロアブラケット32及び取付け用アッパブラケット31の位置が第1の実施の形態より低くなる。この結果、荷台の重心を低くすることができるので、荷台に載せた荷物を安定した状態で運搬できる。上記以外の動作は、第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
<第8の実施の形態>
図21は本発明の第8の実施の形態を示す。図21において図7と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、一対の鍔部257bの前端部及び後端部の湾曲部分における下側の曲率半径R2が上側の曲率半径R1より大きく形成される。このため、レール部材257のレール基部257aの前端部及び後端部の湾曲部分における下側の曲率半径も上側の曲率半径より大きく形成される。この実施の形態では、一対の鍔部257bの前端部及び後端部の湾曲部分における上側の曲率半径R1が第1の実施の形態の一対の鍔部の前端部及び後端部の湾曲部分における曲率半径R(図7)と同一に形成され、一対の鍔部257bの前端部及び後端部の湾曲部分における下側の曲率半径R2が第1の実施の形態の一対の鍔部の前端部及び後端部の湾曲部分における曲率半径R(図7)より大きく形成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された手押し運搬車(手動式運搬具)では、一対の鍔部257bの前端部及び後端部の湾曲部分における下側の曲率半径R2を上側の曲率半径R1より大きく形成したので、比較的高い段差に無限軌道チェーン252の前部を当接させると、無限軌道チェーン252の前端上部が比較的高い段差の上縁に覆い被さる。この結果、手押し運搬車250をそのまま前進させると、比較的高い段差であっても、この比較的高い段差を小さい力で容易に乗り越えることができるか、或いは比較的高い段差に小さい力で容易に乗り上げることができる。上記以外の動作は、第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
なお、第1〜第3、第7及び第8の実施の形態では、手動式運搬具として手押し運搬車(いわゆる猫車)を挙げ、第4の実施の形態では、手動式運搬具としてリヤカーを挙げ、第5の実施の形態では、手動式運搬具として前一軸、後一軸、単一の前輪及び一対の後輪の手動式運搬具の3つの車輪を3つの無限軌道式走行装置に置き換えた手押し運搬車を挙げ、第6の実施の形態では、手動式運搬具として前一軸、後二軸、単一の前輪及び二対の後輪を有する手動式運搬具の5つの車輪を3つの無限軌道式走行装置に置き換えた手押し運搬車を挙げたが、高齢者用手押し車(いわゆるシルバーカー)等の手動式運搬具にも本発明を適用できる。また、第2の実施の形態では、ソリ部材の滑走部の前部及び後部を上方に湾曲して形成したが、ソリ部材の前部のみを上方に湾曲して形成してもよい。更に、第6の実施の形態では、旋回支持プレートに、取付け用ロアブラケットの下面を摺動可能に受けるように鉛直軸を中心とする同一円状に等間隔に形成された複数の支持突部を設けたが、旋回支持プレートに、取付け用ロアブラケットの下面を摺動可能に受けるように鉛直軸を中心とする円形状に形成された単一の支持突条を設けてもよい。
10,60,120,150,200,220 手押し運搬車(手動式運搬具)
11,101,121,201 荷台
12,181,182,232,252 無限軌道チェーン
13,63,151,152 無限軌道式走行装置
14,104,204 ハンドル部材
16,86,161,162 走行用ブラケット
17,67,171,172,237,257 レール部材
17a,67a,237a,257a レール基部
17b,67b,237b,257b 鍔部
21 連結具
22 連結本体
22e カバー用被係止孔
23 連結用側部
23c 連結用係止突起
24 連結用折曲部
26 ローラ
27 ピン軸
28a 連結用被係止孔
29 カバー体
29a カバー用係止突起
31,103,131,132,161,162 取付け用アッパブラケット
31b 切欠き部
32,202 取付け用ロアブラケット
32c 走行側通孔
36 水平ピン
61 ソリ部材
61a 滑走部
61b 無限軌道チェーン遊挿孔
61c ソリ取付け部
67c ボス
68 ソリ被取付け部材
81 ストッパ
100 リヤカー(手動式運搬具)
207 水平旋回機構
208 旋回支持プレート
208a 支持突部
209 鉛直軸

Claims (10)

  1. 荷物を載せる荷台と、この荷台の下部に取外し可能に取付けられ無限軌道チェーンにより走行する無限軌道式走行装置と、前記荷台に設けられ操作者が把持するハンドル部材とを備えた手動式運搬具であって、
    前記無限軌道式走行装置が、
    前記荷台の下部に取外し可能に取付けられる走行用ブラケットと、
    前記走行用ブラケットの下部に取付けられ前後方向に延びて設けられ前端部及び後端部が鉛直面内で湾曲するレール基部とこのレール基部の両側縁から外方に延びかつ長円状に形成された一対の鍔部とのプラスチックの一体成形により形成されたレール部材と、
    プラスチック製の複数の連結具を互いに連結し前記一対の鍔部の外周面に沿って配置しかつ無端に形成することにより前記一対の鍔部に沿って移動し周回するように構成された前記無限軌道チェーンと
    を有し、
    前記複数の連結具が、前記一対の鍔部の外周面に沿って配置された複数の連結本体と、各連結本体の両側から垂設された一対の連結用側部と、これらの連結用側部の各下端に配設され前記一対の鍔部の内周面を摺動する一対の連結用折曲部とをそれぞれ有し、
    前記連結具が前記連結本体と前記一対の連結用側部と前記一対の連結用折曲部とのプラスチックの一体成形により形成され、
    前記一対の鍔部の外周面上を転動可能な複数のローラが前記連結具にピン軸を介して回転可能に取付けられた
    ことを特徴とする手動式運搬具。
  2. 前記連結本体に複数のカバー用被係止孔が形成され、前記連結本体の表面を覆うプラスチック製のカバー体の裏面に複数のカバー用係止突起が突設され、前記複数のカバー用係止突起を前記複数のカバー用被係止孔にそれぞれ係合することにより前記カバー体が前記連結本体の表面を覆った状態で固定される請求項記載の手動式運搬具。
  3. 前記一対の連結用側部の一端側外面に一対の連結用係止突起がそれぞれ突設され、前記連結本体の他端側の両側部に一対の連結用被係止孔が形成され、前記連結具の一対の連結用係止突起をこの連結具に隣接する連結具の一対の連結用被係止孔に係止し、この隣接する連結具の一対の連結用係止突起をこの隣接する連結具に更に隣接する連結具の一対の連結用被係止孔に係止するという係止構造の繰返しにより無限軌道チェーンが構成された請求項記載の手動式運搬具。
  4. 雪上又は芝生上を滑走可能なソリ部材を更に備え、
    前記ソリ部材が、前部又は前部及び後部が上方に湾曲して形成され中央が平坦に形成され雪上又は芝生上を滑走可能な滑走部と、前記滑走部の中央に形成され前記レール部材に取付けられた前記無限軌道チェーンを遊挿可能な無限軌道チェーン遊挿孔と、前記滑走部のうち前記無限軌道チェーン遊挿孔の周縁に突設された複数のソリ取付け部とを有し、
    前記レール基部の両側面に複数のボスが外方に向って前記レール基部と一体的にそれぞれ設けられ、
    前記複数のボスの先端に複数のソリ被取付け部材がそれぞれ取付けられ、
    前記複数のソリ取付け部を前記複数のソリ被取付け部材にそれぞれ取付けた状態で、前記滑走部の底面が前記無端の無限軌道チェーンの下側走行部と前記ソリ被取付け部材との間に位置するように構成された請求項1又は2記載の手動式運搬具。
  5. 基端が前記走行用ブラケットに取付けられ先端が前記無限軌道チェーンに当接するストッパが設けられ、このストッパが前記無限軌道チェーンの一方への移動を許容しかつ前記無限軌道チェーンの他方への移動を阻止するように構成された請求項1記載の手動式運搬具。
  6. 前記荷台の下部に切欠き部又は荷台側通孔が形成された取付け用アッパブラケットが設けられ、前記走行用ブラケットに上面が前記取付け用アッパブラケットに対向しかつ前記切欠き部又は前記荷台側通孔に連通可能な走行側通孔が形成された取付け用ロアブラケットが設けられ、前記取付け用アッパブラケットに前記取付け用ロアブラケットを係合させて前記切欠き部又は前記荷台側通孔と前記走行側通孔を一致させた状態で前記切欠き部又は前記荷台側通孔と前記走行側通孔に水平ピンを挿通することにより、前記無限軌道式走行装置に前記荷台が取付けられた請求項1記載の手動式運搬具。
  7. 前記走行用ブラケットと前記取付け用ロアブラケットとの間に水平旋回機構が設けられ、
    前記水平旋回機構が、前記走行用ブラケットの上面に取付けられ前記取付け用ロアブラケットの下面を摺動可能に受ける支持突部又は支持突条が設けられた旋回支持プレートと、前記旋回支持プレート及び前記取付け用ロアブラケットに挿通され前記取付け用ロアブラケットを回動可能に保持する鉛直軸とを有する請求項記載の手動式運搬具。
  8. 前記一対の鍔部の上側部分が下側部分に近付く方向に湾曲して形成された請求項1記載の手動式運搬具。
  9. 前記一対の鍔部の前端部及び後端部の湾曲部分における下側の曲率半径が上側の曲率半径より大きく形成された請求項1記載の手動式運搬具。
  10. 請求項1ないしいずれか1項に記載の手動式運搬具に用いられる無限軌道式走行装置。
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