JP6459458B2 - 細胞評価装置 - Google Patents

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Description

本技術は、細胞評価装置、細胞評価方法、データ解析装置、データ解析方法、細胞評価システム及びプログラムに関する。より詳しくは、心筋細胞の状態や特性を評価する技術に関する。
近年、細胞培養技術により作製した心筋細胞や心筋細胞シートを用いて、不整脈などの心臓病のモデル実験や新薬研究における薬効評価及び安全性評価などを行う技術が開発されている。特に、心臓や心筋に対する毒性及び副作用評価する心筋毒性試験は、全ての薬剤について実施が求められており、培養細胞を用いた非臨床試験法は、動物実験を伴う試験手法の代替法として注目されている。
心筋細胞の評価手法としては、電極アレイ(microelectrode arrays:MEA)法(例えば特許文献1参照)及びカルシウムイメージング法などの画像処理技術を用いた手法(例えば特許文献2参照)がある。MEA法は、心筋細胞の収縮弛緩運動が、細胞内へのNa、Ca2+、Kの流入出により制御されていることを利用し、このイオンの流入出に伴う膜電位変化をとらえることにより評価する方法である。また、カルシウムイメージング法は、カルシウムイオンと結合して蛍光を発する色素(カルシウム蛍光指示薬)を使用して細胞を着色して、蛍光顕微鏡などで観測する手法である。
特開2013−94168号公報 特開2013−21961号公報
従来、薬剤が心筋細胞に与える効果の評価には、心電図のQT間隔が用いられているが、このQT間隔に相当する新たな指標として、心筋細胞が収縮を開始後、一定期間Naの流入を抑制する期間、所謂「不応期」が着目されている。しかしながら、現在、心筋細胞の不応期を実験的に測定する手法は提案されていない。
前述したMEA法では、不応期と類似する値としてFPD(field potential duration)という指標を用いて心筋細胞の評価を行っているが、このFPD値が不応期と一致するかは不明である。また、MEA法は、データ点数が電極数に依存し、現在用いられている電極数64(最大データ数64点)の装置では、観察範囲が広がるにつれて、十分量のデータ点数を確保することが難しい。更に、カルシウムイメージング法は、細胞を染色する必要があり、長期測定には不向きである。
そこで、本開示は、非染色で、心筋細胞の不応期を求めることが可能な細胞評価装置、細胞評価方法、データ解析装置、データ解析方法、細胞評価システム及びプログラムを提供することを主目的とする。
本開示に係る細胞評価装置は、電気刺激が印加された心筋細胞の動きを撮像する撮像部と、前記撮像部で撮像された画像データから、電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する動き量算出部と、前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する不応期算出部とを有するものである。
この装置は、前記心筋細胞に対する電気刺激の印加条件を制御する電気刺激制御部を有していてもよい。
その場合、前記電気刺激制御部は、例えば、前記心筋細胞の任意の位置に興奮をペーシングするための第1の電気刺激を印加する。
前記電気刺激制御部は、前記心筋細胞に対して、前記第1の電気刺激を印加した後、前記第1の電気刺激と同じ又は異なる位置に、前記第1の電気刺激との間に任意の位相差を有する第2の電気刺激を印加してもよい。
また、前記電気刺激制御部は、前記第1の電気刺激に対応して生じる心筋細胞の収縮開始から最大弛緩までの時間を規準にして、前記第1の電気刺激と前記第2の電気刺激との位相差を決定することもできる。
更に、前記電気刺激制御部は、前記心筋細胞が反応しなくなるまで又は前記心筋細胞が反応するまで、前記第1の電気刺激と前記第2の電気刺激との位相差を変えて前記心筋細胞に対して電気刺激を印加してもよい。
一方、前記不応期算出部は、前記第1の電気刺激と前記第2の電気刺激との位相差が異なる2以上の波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出することができる。
また、前記心筋細胞の動き量データから、前記心筋細胞の拍動の伝搬特性を算出する伝搬特性算出部を有していてもよい。
前記伝搬特性は、例えば伝搬速度及び伝搬方向のうち少なくとも一方である。
本開示に係る細胞評価方法は、心筋細胞に電気刺激を印加し、それにより心筋細胞の動きを撮像する工程と、撮像された画像データから、電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する工程と、前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する工程とを行う。
この細胞評価方法では、更に、前記心筋細胞の動き量データから、前記心筋細胞の拍動の伝搬特性を算出する工程を有し、同一の画像データを用いて、前記伝搬特性の算出と、前記不応期の算出を行ってもよい。
本開示に係るデータ解析装置は、電気刺激が印加された心筋細胞の動きの画像データから、電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する動き量算出部と、前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する不応期算出部とを有するものである。
この装置は、更に、前記心筋細胞の動き量データから、前記心筋細胞の拍動の伝搬特性を算出する伝搬特性算出部を有していてもよい。
本開示に係るデータ解析方法は、電気刺激が印加された心筋細胞の動きの画像データから、電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する工程と、前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する工程とを行う。
このデータ解析方法では、更に、前記心筋細胞の動き量データから、前記心筋細胞の拍動の伝搬特性を算出する工程を有し、同一の画像データを用いて、前記伝搬特性の算出と、前記不応期の算出を行ってもよい。
本開示に係る細胞評価システムは、電気刺激が印加された心筋細胞の動きを撮像する撮像装置と、前記撮像装置で撮像された画像データから電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する動き量算出部、及び前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて前記心筋細胞の不応期を算出する不応期算出部を備えるデータ解析装置と、を有する。
本開示に係るプログラムは、電気刺激が印加された心筋細胞の動きの画像データから、電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する機能と、前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する機能と、をコンピュータに実現させるためのものである。
本開示によれば、非染色で、評価対象の心筋細胞の不応期を求めることができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本開示の第1の実施形態の細胞評価装置の構成例を示すブロック図である。 A及びBは電極付き容器の構成例を示す模式図である。 電極を有しない容器を用いた場合の電気刺激印加方法を示す模式図である。 データ解析部3の構成例を示すブロック図である。 電気刺激印加部4の構成例を示すブロック図である。 図1に示す細胞評価装置1を用いて心筋細胞の不応期を測定する方法を示すフローチャート図である。 データ解析部で算出した動き量データであり、時間と動き量との関係を示す図である。 A〜Dは電気刺激の印加方法を示す図である。 Aは電気刺激S1−S2の位相差を335ミリ秒にしたときの動き量データであり、Bは位相差を340ミリ秒にしたときの動き量データである。 評価対象の心筋細胞の拍動の伝搬特性の等時線表示に電気刺激S1,S2の印加位置を示した図である。 Aは電気刺激S1−S2の位相差を370ミリ秒にしたときの動き量データであり、Bは位相差を380ミリ秒にしたときの動き量データである。 評価対象の心筋細胞の拍動の伝搬特性の等時線表示に電気刺激S1,S2の印加位置を示した図である。 Aは電気刺激S1−S2の位相差を390ミリ秒にしたときの動き量データであり、Bは位相差を395ミリ秒にしたときの動き量データである。 Aは電気刺激S1−S2の位相差を335ミリ秒にしたときの動き量データであり、Bは位相差を340ミリ秒にしたときの動き量データである。 評価対象の心筋細胞の拍動の伝搬特性の等時線表示に、不応期を抜けるタイミングの推定結果を示す図である。 本開示の第2の実施形態の細胞評価装置のデータ解析部30の構成例を示すブロック図である。 本開示の第2の実施形態の細胞評価装置を用いて心筋細胞の不応期測定と伝搬特性測定を同時に行う方法を示すフローチャート図である。 伝搬速度算出方法を示す図である。 他の伝搬速度算出方法を示す図である。 他の伝搬速度算出方法を示す図である。 スパイラルエントリー現象の発生条件推定方法を示す図である。 異方的な興奮伝搬を示す図である。 本開示の第3の実施形態の細胞評価システムの概略構成を示す図である。
以下、本開示を実施するための形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示す各実施形態に限定されるものではない。また、説明は、以下の順序で行う。
1.第1の実施形態
(心筋細胞の不応期測定を行う細胞評価装置の例)
2.第2の実施形態
(心筋細胞の不応期測定と伝搬特性測定を同時に行う細胞評価装置の例)
3.第3の実施形態
(心筋細胞の不応期測定を行う細胞評価システムの例)
<1.第1の実施の形態>
[全体構成]
先ず、本開示の第1の実施形態に係る細胞評価装置について説明する。図1は本実施形態の細胞評価装置の構成例を示すブロック図である。本実施形態の細胞評価装置10は、心筋細胞の不応期を測定し、その結果に基づいて心筋細胞を評価するものであり、図1に示すように、撮像部1、画像データ生成部2、データ解析部3、電気刺激印加部4、評価部5、表示部6などを備えている。
前述したとおり不応期は心筋細胞が収縮を開始後、一定期間Naの流入を抑制する期間を示す。不応期より長い間隔で電気等の刺激を加えるとNaが流入し心筋細胞に応答が見られる。一方で、不応期より短い間隔で電気等の刺激を加えるとNaチャネルが不活性化されているためNaの流入が抑制され心筋細胞に応答が見られない。本開示の一例では、複数の間隔で電気刺激を印加し心筋細胞の応答の有無を動き量データの変化から解析し、不応期の算出を行う。
[評価細胞]
本実施形態の細胞評価装置10により評価される細胞は、心筋細胞を含むものであればよく、細胞培養技術により作製された心筋細胞、心筋細胞塊、心筋細胞シート及び心筋組織の他、心臓切片などを用いることもできる。
[撮像部1]
撮像部1は、電気刺激が印加された心筋細胞の動きを撮像するものであり、撮像素子11、対物レンズ12、試料ステージ13、照明光源14、容器15などを備えている。なお、図1には倒立顕微鏡を用いて撮像する場合の構成例を示しているが、本開示はこれに限定されるものではなく、実体顕微鏡及び正立顕微鏡などの他の形式の顕微鏡を用いてもよく、また、顕微鏡を用いずにレンズや撮像素子を備えるカメラのみで撮像することもできる。
一方、容器15は、評価対象の心筋細胞を収容し、電気刺激を印加可能なものであればよく、例えば複数の微小電極が埋め込まれた電極付き容器を使用することができる。図2A及び図2Bは電極付き容器の構成例を示す模式図である。容器15における電極の数や配置は、特に限定されるものではなく、図2Aに示すように、端部に間隔をあけて複数の電極15aが設けられていてもよく、又は、図2Bに示すように、任意の位置に1対の電極15a,15bが設けられていてもよい。
更に、容器15には、電極が埋め込まれていないものを使用することもできる。図3は電極を有しない容器を用いた場合の電気刺激印加方法を示す模式図である。その場合、例えば、図3に示すように、培養液8中に保持された心筋細胞7の任意の位置に、1対の微小電極41a,41bを接触させて、電気刺激を印加すればよい。
[画像データ生成部2]
画像データ生成部2は、撮像部1から供給される画像信号を基にして評価対象画像データを生成し、生成した評価対象画像データを例えば内部の記録媒体に記録して保存する。ここで生成される評価対象画像データは、例えば電気刺激印加時から特定時間を経過するまでの間の動画像データである。
画像データ生成部2は、撮像部1から供給される複数のフレーム画像の中から一部の期間のフレーム画像のみを抽出して、評価対象画像データを作成してもよい。また、画像データ生成部2は、撮像部1から供給される各フレーム画像の一部の領域を小フレーム画像として抽出し、その小フレーム画像からなる動画像を評価対象画像データにしてもよい。
更に、画像データ生成部2では、撮像部1から供給される各フレーム画像に対して任意の画像処理を施し、その画像処理結果を評価対象画像データとするようにしてもよい。画像処理としては、例えば、画像の拡大、縮小、回転、変形、輝度や色度の補正、シャープネス、ノイズ除去、中間フレーム画像生成などが考えられるが、これらに限定されるものではなく、種々の画像処理を施すことができる。
[データ解析部3]
図4はデータ解析部3の構成例を示すブロック図である。データ解析部3は、画像データ生成部2で作成された評価対象画像データに基づいて、心筋細胞の動きを検出し、その動きベクトルの大きさ(動き量)から、初期位相差X(ミリ秒)や不応期を算出するものである。そして、図4に示すように、データ解析部3には、動き検出部31、動き量算出部32、位相差算出部33及び不応期算出部34などが設けられている。
動き検出部31は、画像データ生成部2で作成された評価対象画像データについて、ブロック毎に動き検出を行い、その検出結果(動きベクトル)を、動き検出データとして、動き量算出部32に出力するものである。動き検出部31における心筋細胞の動き検出方法は、特に限定されるものではないが、例えば画像内に設定された点が所定時間内にどの程度移動したかを、ブロックマッチングにより検出する方法を用いることができる。
動き量算出部32は、動き検出部31で検出された各動き検出データに基づいて動き量を算出し、その結果を動き量データとして電気刺激印加部4又は不応期算出部33に出力する。動き量算出部32における動き量算出方法は、特に限定されるものではないが、例えば入力された動き検出データを新たなブロックに分割し、各ブロック内の平均動き量を算出する方法がある。
不応期算出部33は、動き量算出部32で算出された動き量データから評価対象の心筋細胞の不応期を求めるものである。この不応期推定部34で算出された結果は不応期データとして、評価部5、表示部6、プリンター(図示せず)、記憶部(図示せず)などに出力される。
[電気刺激印加部4]
図5は電気刺激印加部4の構成例を示すブロック図である。電気刺激印加部4は、評価対象の心筋細胞に対して電気刺激を印加するものであり、図5に示すように、位相差決定部42、電気刺激制御部43、電源44及び電極41などを備えている。ここで、電極41は、心筋細胞に電気刺激を印加可能なものであればよく、容器15に埋め込まれた微小電極15a,15bや、容器15とは別に設けられた微小電極41a,41bなどを用いることができる。
位相差決定部42は、入力された動き量データに基づいて、初期位相差X及び心筋細胞に印加する2種の電気刺激S1,S2の位相差を決定するものである。この位相差決定部42で決定された結果(位相差)は、電気刺激制御部43に出力される。不応期は正常状態において、収縮開始から最大弛緩までの位相差近傍の値を示すため、初期位相差Xは、例えば評価対象の心筋細胞の収縮開始から最大弛緩までの位相差(ミリ秒)を用いることにより、網羅的に刺激位相差をふる必要がなく、より短時間で不応期を検出することができる。
電気刺激制御部43は、位相差決定部42で決定された結果(位相差)などに基づいて、容器15に収容されている心筋細胞に対して印加する電気刺激の条件を制御するものである。電気刺激制御部43で制御される印加条件としては、印加位置、印加点の数、印加時間、電圧などが挙げられる。
[評価部5]
評価部5は、データ解析部3で算出された不応期に基づいて、心筋細胞を評価するものである。評価部5における心筋細胞の評価内容は、特に限定されるものではないが、例えば、不応期エリアの推定、心毒性評価、心筋細胞シート作製時のシートの均質性の評価、スパイラルリエントリー現象の発生条件の推定などを行うことができる。
[表示部6]
表示部6は、不応期算出部33で算出された不応期データやそれに関連する情報、評価部5での評価結果を表示するものである。
[動作]
次に、本実施形態の細胞評価装置1の動作、即ち、細胞評価装置1を用いて、心筋細胞の不応期を測定する方法について説明する。図6は細胞評価装置1を用いて心筋細胞の不応期を評価する方法を示すフローチャート図である。図6に示すように、細胞評価装置1により心筋細胞の不応期の測定を行う場合は、撮像部1の試料ステージ13上に、評価対象の心筋細胞や心臓切片などが収容された容器15を載置する。
そして、電気刺激印加部4により心筋細胞の任意の位置にペーシング用の電気刺激S1を印加し、それに起因する心筋細胞の動きを撮像部1で撮像して、画像データ生成部2で画像データを生成する。この画像データを用いてデータ解析部3で心筋細胞の拍動を解析し、得られた動き量データに基づき、電気刺激印加部4において初期位相差X(ミリ秒)を決定する。
図7はデータ解析部で算出した動き量データであり、時間と動き量との関係を示す図である。図7に示す動き量データは、前述した画像内に設定された点が所定時間内にどの程度移動したかを検出するブロックマッチング処理により算出したものであり、時間に対する移動量を示している。初期位相差Xは、例えば図7に示す弛緩ピーク時刻と収縮開始時刻との差から算出することができる。
次に、電気刺激印加部4により任意の位置からペーシング用の電気刺激S1を1又は複数回印加した後、初期位相差Xと同じ位相差を持つ電気刺激S2を印加し、前述した方法と同様の方法で、データ解析部3において心筋細胞の拍動を解析する。即ち、撮像部1で撮像し、画像データ生成部2で作成した画像データを用いて、データ解析部3において、心筋細胞の動き量を算出する。
図8A〜Dは電気刺激の印加位置及び印加方法を示す図である。電気刺激S1,S2は、図8Aに示すように、同一箇所に印加してもよく、図8Bに示すように異なる点から印加してもよい。又は、電気刺激S1,S2を複数箇所に印加することもでき、その場合、図8Cに示すように、複数の電気刺激S1,S2をそれぞれ同一箇所に印加してもよいが、図8Dに示すように、電気刺激S1とは異なる複数箇所に電気刺激S2を印加することもできる。
拍動解析の結果、電気刺激S2により心筋細胞が反応していた場合、再度電気刺激印加部4により、電気刺激S1を1回又は複数回印加した後、(X−10)ミリ秒の位相差を持つ電気刺激S2を印加して、データ解析部3で心筋細胞の拍動を解析する。この電気刺激S2の印加及び拍動解析を、電気刺激S2に心筋細胞が反応しなくなるまで位相差を変更して行い、心筋細胞が反応しなくなる細胞不反応位相差Y1(ミリ秒)を求める。
一方、電気刺激S2により心筋細胞が反応しなかった場合、再度電気刺激印加部4により、電気刺激S1を1回又は複数回印加した後、(X+10)ミリ秒の位相差を持つ電気刺激S2を印加して、データ解析部3において心筋細胞の拍動を解析する。この電気刺激S2の印加及び拍動解析を、電気刺激S2に細胞が反応するまで位相差を変更して行い、心筋細胞が反応する細胞反応位相差Y2(ミリ秒)を求める。
ここで、心筋細胞の反応の有無は心筋細胞の動き量データの解析により自動判定可能である。例えば、電気刺激の前後での波形の相関を求めることにより、相関性が高い場合は反応なし、相関性が低い場合は反応ありと判定することができる。
その後、不応期算出部33において、前述した細胞不反応位相差Y1(ミリ秒)及び細胞反応位相差Y2(ミリ秒)から、評価対象の心筋細胞の不応期を算出する。図9Aは電気刺激S1−S2の位相差を335ミリ秒にしたときの動き量データであり、図9Bは位相差を340ミリ秒にしたときの動き量データである。図9Aに示すように、電気刺激S1−S2の位相差を335ミリ秒としたときの拍動解析結果では、電気刺激S2による心筋細胞の反応は見られない。
これに対して、図9Bに示す電気刺激S1−S2の位相差を340ミリ秒としたときの拍動解析結果では電気刺激S2による心筋細胞の反応が見られる。従って、この心筋細胞は、細胞不反応位相差Y1が335ミリ秒、細胞反応位相差Y2が340ミリ秒と算出される。そして、これらの算出結果から、この心筋細胞の不応期は335〜340msと求められる。
前述した方法で算出された不応期データは、表示部6にて表示され、心筋細胞の均質性の評価や心毒性評価などに用いられる。例えば、心筋細胞シートの均質性を評価する場合、同一の心筋細胞シート内で電気刺激印加位置を変えて不応期測定を行い、位置情報と共に不応期データを表示することにより均質性を可視化して表示することができる。また、薬剤投与による心毒性を評価する場合、薬剤を投与した心筋細胞と薬剤を投与していない心筋細胞とで不応期データを比較することにより薬剤による不応期延長を定量的に評価することが可能である。
前述した方法で算出された不応期データは、表示部6に表示してもよいが、評価部5に出力され、心筋細胞の評価に用いることもできる。例えば、心筋細胞をモノレイヤー状に培養した場合、部分的に興奮伝搬を行わない細胞が含まれる場合や、シート内で不応期にばらつきが生じる場合がある。そこで、同一の心筋細胞シート内で電気刺激印加位置を変えて不応期測定を行うことにより、心筋細胞シート内の不応期のばらつきを評価することができる。
図10及び図12は評価対象の心筋細胞の拍動の伝搬特性の等時線表示に電気刺激S1,S2の印加位置を示した図である。また、図11A及び図11Bは図10に示す位置に電気刺激を印加したときの拍動解析結果を示す図であり、図13A及び図13Bは図12に示す位置に電気刺激を印加したときの拍動解析結果を示す図である。
なお、図10及び図12に示す等時線表示は、波形情報における各波形の立ち上がり時刻を特定し、その差分が所定の範囲内であるものを等時刻ブロックとし、等時刻ブロックのそれぞれを同一色で表示したものである。これら図10及び図12では、立ち上がり時刻が早いブロックを濃い色で表示し、立ち上がり時刻が遅くなるに従って、薄い色で表示している。これらの等時線表示は、心筋細胞シート内でどのように拍動が伝搬しているかを簡単に把握することができる。また、この等時線表示は、拍動毎に得ることができるため、拍動の安定性をより詳細に評価することが可能となる。
例えば、図10に示す等時刻線から、A点に印加した電気刺激S1による興奮が電気刺激S2の印加位置(B点)に到達するのに要する時間は、6ミリ秒であることがわかる。また、図11Aに示すように、電気刺激S1−S2の位相差を370ミリ秒としたときの拍動解析結果では、電気刺激S2による心筋細胞の反応は見られない。一方、図11Bに示すように、電気刺激S1−S2の位相差を380ミリ秒としたときの拍動解析結果では、電気刺激S2による心筋細胞の反応が見られる。
従って、この心筋細胞シートは、細胞不反応位相差Y1が370ミリ秒、細胞反応位相差Y2が380ミリ秒と算出される。そして、不応期は、(細胞不反応位相差Y1−伝搬がS1からS2に到達するために要する時間)以上(細胞不反応位相差Y2−伝搬がS1からS2に到達するめに要する時間)以下の範囲であるため、365〜375msと求められる。
一方、図12に示す等時刻線から、C点に印加した電気刺激S1による興奮が電気刺激S2の印加位置(D点)に到達するのに要する時間は、6ミリ秒であることがわかる。また、図13Aに示すように、電気刺激S1−S2の位相差を390ミリ秒としたときの拍動解析結果では、電気刺激S2による心筋細胞の反応は見られない。一方、図13Bに示すように、電気刺激S1−S2の位相差を395ミリ秒としたときの拍動解析結果では、電気刺激S2による心筋細胞の反応が見られる。
従って、この心筋細胞シートは、細胞不反応位相差Y1が390ミリ秒、細胞反応位相差Y2が395ミリ秒と算出され、D点の心筋細胞の不応期は384〜389msと求められる。なお、評価対象の心筋細胞シートにおけるB点とD点との距離は900μmである。以上の結果から、この心筋細胞シート内には不応期のばらつきがあることが確認された。
また、不応期測定結果を用いることにより、電気刺激S1を印加した後、どのエリアが理論的に不応期に入っているのか、及び心筋細胞がどのタイミングで外部刺激を受容するかを推定することが可能である。図14Aは電気刺激S1−S2の位相差を335ミリ秒にしたときの動き量データであり、図14Bは位相差を340ミリ秒にしたときの動き量データである。図14A及び図14Bに示す結果から、評価対象の心筋細胞の不応期は335〜340ミリ秒であることがわかる。
図15は評価対象の心筋細胞の拍動の不応期を抜けるタイミングの推定結果を示す図である。図15に示す等時刻線評価結果より、伝搬が電気刺激S1の印加位置から、A〜Eの各点に到達する時間は、それぞれA点が25ミリ秒、B点が20ミリ秒、C点が15ミリ秒、D点が20ミリ秒、E点が25ミリ秒と求まる。以上の結果から、A〜Eの各点で、それぞれ電気刺激S1に対して、A点が360〜365ミリ秒、B点が355〜360ミリ秒、C点が350〜355ミリ秒、D点が355〜360ミリ秒、E点が360〜365ミリ秒の位相差で電気刺激S2を印加した場合に、各点の細胞は不応期に入っていると推定される。この推定値に基づき、実際に各点で電気刺激S2を印加することにより、心筋細胞シート内の不応期のばらつきを評価することができる。
なお、前述した心筋細胞の動き量を算出する工程と、心筋細胞の不応期を算出する工程は、情報処理装置の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作成し、パーソナルコンピュータなどに実装することが可能である。このようなコンピュータプログラムは、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどの記録媒体に格納されていてもよく、また、ネットワークを介して配信することもできる。
以上詳述したように、本実施形態の細胞評価装置は、動きベクトル解析などにより、非染色で、心筋細胞の不応期を求めることが可能である。これにより、従来よりも簡便に、かつ精度よく、心臓病のモデル実験や新薬研究における薬効評価及び安全性評価などを行うことが可能となる。また、心筋細胞シート内の不応期のばらつきを指標とすることにより、心筋細胞の均一性を評価することも可能である。更に、本実施形態の細胞評価装置は、長期間に亘って心筋細胞の評価を行うこともできる。
<2.第2の実施形態>
[全体構成]
次に、本開示の第2の実施形態に係る細胞評価装置について説明する。近年、催不整脈性評価においては、QT延長のみの評価では不十分であることが示唆されており、特に心室細動などの重篤な症状の発生には、心筋細胞間で、電気信号の伝搬異常(伝搬速度,伝搬方向)が発生していることが知られている。このため、前述した不応期測定と同時に、心筋細胞の伝搬異常を評価する技術は報告されていない。そこで、本発明者は、動きベクトル解析を用いた動き検出技術を利用し、心筋細胞の伝搬評価及び不応期測定を同時に行うことを可能にした。
具体的には、本実施形態の細胞評価装置では、データ解析部において、評価対象の心筋細胞の不応期算出と伝搬特性の算出を同時に行う。図16は本実施形態の細胞評価装置のデータ解析部30の構成例を示すブロック図であり、図17は本実施形態の細胞評価装置を用いて心筋細胞の不応期測定と伝搬特性測定を同時に行う方法を示すフローチャート図である。なお、図16では、図4に示すデータ解析部3の構成要素と同じものには同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
[データ解析部30]
図16に示すように、本実施形態の細胞評価装置は、データ解析部30に、伝搬特性算出部34が設けられており、不応期測定と同時に伝搬速度及び伝搬方向などの伝搬特性が算出可能となっている。なお、本実施形態の細胞評価装置における上記以外の構成は、前述した第1の実施形態と同様である。
[動作]
次に、本実施形態の細胞評価装置を用いて、心筋細胞の不応期測定と伝搬特性測定を同時に行う方法について説明する。本実施形態の細胞評価装置により心筋細胞の不応期及び伝搬特性の測定を行う場合も、前述した第1の実施形態と同様に、撮像部1の試料ステージ13上に、評価対象の心筋細胞や心臓切片などが収容された容器15を載置する。
そして、電気刺激印加部4により心筋細胞の任意の位置にペーシング用の電気刺激S1を印加し、それに起因する心筋細胞の動きを撮像部1で撮像して、画像データ生成部2で画像データを生成する。この画像データを用いてデータ解析部30で心筋細胞の拍動を解析し、得られた動き量データに基づき、興奮の伝搬速度を算出すると共に、電気刺激印加部4において初期位相差X(ミリ秒)を決定する。
図18〜図20は伝搬速度算出方法を示す図である。伝搬速度の算出方法は、特に限定されるものではなく、Global conduction velocity、Local conduction velocity、Mean conduction velocityなどを適用することができる。Global conduction velocityは、図18に示すように、画像データを任意の大きさに区画し、細胞シート内で興奮が最後に伝達した場所を探して、伝搬に要した時間を計測し、速度を算出する方法である。
Local conduction velocityは、図19に示すように、画像データを任意の大きさに区画し、任意の位置を選択して、各地点まで興奮が伝搬するのに要する時間を計測し、速度Vi(=距離/伝搬時間)を算出する方法である。Mean conduction velocityは、図19に示すように、画像データを任意の大きさに区画し、刺激印加地点から等距離にある点を抽出する。そして、各地点まで興奮が伝搬する際の伝搬速度V1〜V8を求め、その平均値及び標準偏差を求める方法である。
これらの算出方法のうち、特に、Mean conduction velocityは、伝搬速度のばらつきも加えて評価することにより、伝搬の異方性も同時に評価可能であるため、好適である。
次に、電気刺激印加部4により任意の位置からペーシング用の電気刺激S1を1又は複数回印加した後、初期位相差Xと同じ位相差を持つ電気刺激S2を印加し、前述した方法と同様の方法で、データ解析部30において心筋細胞の拍動を解析する。即ち、撮像部1で撮像し、画像データ生成部2で作成した画像データを用いて、データ解析部30において、心筋細胞の動き量を算出する。
拍動解析の結果、電気刺激S2により心筋細胞が反応していた場合、再度電気刺激印加部4により、電気刺激S1を1回又は複数回印加した後、(X−10)ミリ秒の位相差を持つ電気刺激S2を印加して、データ解析部30で心筋細胞の拍動を解析する。この電気刺激S2の印加及び拍動解析を、電気刺激S2に心筋細胞が反応しなくなるまで位相差を変更して行い、心筋細胞が反応しなくなる細胞不反応位相差Y1(ミリ秒)を求める。
一方、電気刺激S2により心筋細胞が反応しなかった場合、再度電気刺激印加部4により、電気刺激S1を1回又は複数回印加した後、(X+10)ミリ秒の位相差を持つ電気刺激S2を印加して、データ解析部30において心筋細胞の拍動を解析する。この電気刺激S2の印加及び拍動解析を、電気刺激S2に細胞が反応するまで位相差を変更して行い、心筋細胞が反応する細胞反応位相差Y2(ミリ秒)を求める。
その後、不応期算出部33において、前述した細胞不反応位相差Y1(ミリ秒)及び細胞反応位相差Y2(ミリ秒)から、評価対象の心筋細胞の不応期を算出する。前述した方法で算出された不応期データ及び伝搬特性データは、表示部6に表示してもよいが、評価部5に出力され、心筋細胞の評価に用いることもできる。
本実施形態の細胞評価装置は、同一のデータを用いて、伝搬速度、伝搬方向及び不応期を評価することが可能であるため、心毒性試験などの薬剤の安全性試験に特に有効である。加えて、本実施形態の細胞評価装置は、致死性の心室細動の原因として知られているスパイラルリエントリーの発生条件推定にも、適用することが可能である。
ここで、スパイラルエントリーの発生原因は、以下のように考えられている。
(1)心筋細胞シートのある部分の細胞が不応期から脱している状況で、その地点で外部刺激が加えられる。
(2)不応期から脱している部分にのみ興奮が伝搬することにより、異方的な興奮伝搬が発生する。
(3)興奮伝搬は不応期から脱している細胞に順次伝搬していくため、伝搬速度がある一定の条件を満たせば、興奮伝搬は永遠と持続する。
以上から、スパイラルリエントリーの発生段階において、異方的な興奮伝搬の発生が重要であることが分かる。
図21はスパイラルエントリー現象の発生条件推定方法を示す図であり、図22は異方的な興奮伝搬を示す図である。例えば、図21に示す不応期エリアの推定結果を用いて、心筋細胞シート全面が不応期を抜ける以前に電気刺激S2を印加すると、異方的な興奮伝搬を発生させることが可能である。そして、異方的な興奮伝搬の伝搬速度を評価することにより、スパイラルリエントリーが発生するかどうかを予測することができる。
具体的には、図21に示す心筋細胞シートに、電気刺激S1との位相差が360ミリ秒の位置(E点)に電気刺激S2を印加したところ、図22に示す異方的な興奮伝搬が確認された。この評価において、電気刺激S2により発生した興奮が、電気刺激S2印加地点(E点)に戻るまでに要した時間は35ミリ秒であり、細胞の不応期は335〜340ミリ秒であるため、スパイラルリエントリーは発生しなかった。ところが、伝搬速度の著しい低下及び不応期の短縮が何らかの原因により発生した場合、スパイラルリエントリー発生の危険性があると考えられる。
以上のように、本実施形態の細胞評価装置を用いることにより、伝搬速度、伝搬方向及び不応期を同時に評価可能であり、また危険な外部刺激の予測を行うことが可能であり、その刺激条件下における薬剤評価も可能である。なお、本実施形態の細胞評価装置における上記以外の効果は、前述した第1の実施形態と同様である。
前述した第1及び第2の実施形態の細胞評価装置では、電気刺激の印加と、拍動解析とを一連の動作で行っているが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、予め、条件を変えて電気刺激の印加を行い、その結果を装置の記憶部や別途用意した記憶媒体に記憶しておく。そして、装置内のデータ解析部や測定装置とは別のデータ解析装置により、画像データを解析して、心筋細胞の不応期の算出、伝搬速度や伝搬方向を算出し、評価することもできる。
<3.第3の実施の形態>
次に、本開示の第3の実施形態に係る細胞評価システムについて説明する。図23は本実施形態の細胞評価システムの概略構成を示す図である。図23に示すように、本実施形態の細胞評価システムは、電気刺激が印加された心筋細胞の動きを撮像する撮像装置50と、動き量算出部及び不応期算出部を有するデータ解析装置とを備えている。更に、本実施形態の細胞評価システムには、サーバや表示装置などが接続されていてもよい。
[撮像装置50]
撮像装置50は、電気刺激が印加された心筋細胞の動きを撮像することが可能であればよく、各種顕微鏡や撮像素子を備えるカメラなどを用いることができる。なお、容器などについては、前述した第1の実施形態と同様の構成とすることができる。
[データ解析装置60]
データ解析装置は、撮像装置50で撮像された画像データから電気刺激印加に対応する心筋細胞の動き量を算出する動き量算出部と、心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて心筋細胞の不応期を算出する不応期算出部を備える。なお、その他の構成は、前述した第1及び第2の実施形態と同様である。
[サーバ]
サーバは、ネットワークを介して撮像装置50、データ解析装置60及び表示装置などと接続されており、情報記憶部などが設けられている。そして、サーバは、撮像装置50やデータ解析装置60からアップロードされた各種データを管理し、要求に応じて表示装置やデータ解析装置60に出力する。
[表示装置]
表示装置は、撮像装置50で測定された電気特性のデータやデータ解析装置60で算出された各種データなどを表示する。なお、表示装置には、ユーザが表示するデータを選択し入力するための情報入力部が設けられていてもよい。この場合、ユーザにより入力された情報は、ネットワークを介してサーバやデータ解析装置60に送信される。
本実施形態の細胞評価システムにおいても、伝搬速度、伝搬方向及び不応期を同時に評価可能であり、また危険な外部刺激の予測を行うことが可能であり、非染色で、評価対象の心筋細胞の不応期を求めることができる。なお、本実施形態の細胞評価システムにおける上記以外の構成及び効果は、前述した第1の実施形態及び第2の実施形態と同様である。
また、本開示は、以下のような構成をとることもできる。
(1)
電気刺激が印加された心筋細胞の動きを撮像する撮像部と、
前記撮像部で撮像された画像データから、電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する動き量算出部と、
前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する不応期算出部と
を有する細胞評価装置。
(2)
前記心筋細胞に対する電気刺激の印加条件を制御する電気刺激制御部を有する(1)に記載の細胞評価装置。
(3)
前記電気刺激制御部は、前記心筋細胞の任意の位置に興奮をペーシングするための第1の電気刺激を印加する(2)に記載の細胞評価装置。
(4)
前記電気刺激制御部は、前記心筋細胞に対して、前記第1の電気刺激を印加した後、前記第1の電気刺激と同じ又は異なる位置に、前記第1の電気刺激との間に任意の位相差を有する第2の電気刺激を印加する(3)に記載の細胞評価装置。
(5)
前記電気刺激制御部は、前記第1の電気刺激に対応して生じる心筋細胞の収縮開始から最大弛緩までの時間を規準にして、前記第1の電気刺激と前記第2の電気刺激との位相差を決定する(4)に記載の細胞評価装置。
(6)
前記電気刺激制御部は、前記心筋細胞が反応しなくなるまで又は前記心筋細胞が反応するまで、前記第1の電気刺激と前記第2の電気刺激との位相差を変えて前記心筋細胞に対して電気刺激を印加する(4)又は(5)に記載の細胞評価装置。
(7)
前記不応期算出部は、前記第1の電気刺激と前記第2の電気刺激との位相差が異なる2以上の波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する(4)〜(6)のいずれかに記載の細胞評価装置。
(8)
前記心筋細胞の動き量データから、前記心筋細胞の拍動の伝搬特性を算出する伝搬特性算出部を有する(1)〜(7)のいずれかに記載の細胞評価装置。
(9)
前記伝搬特性は、伝搬速度及び伝搬方向のうち少なくとも一方である(8)に記載の細胞評価装置。
(10)
心筋細胞に電気刺激を印加し、それにより心筋細胞の動きを撮像する工程と、
撮像された画像データから、電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する工程と、
前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する工程と
を有する細胞評価方法。
(11)
更に、前記心筋細胞の動き量データから、前記心筋細胞の拍動の伝搬特性を算出する工程を有し、
同一の画像データを用いて、前記伝搬特性の算出と、前記不応期の算出を行う(10)に記載の細胞評価方法。
(12)
電気刺激が印加された心筋細胞の動きの画像データから、電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する動き量算出部と、
前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する不応期算出部と
を有するデータ解析装置。
(13)
更に、前記心筋細胞の動き量データから、前記心筋細胞の拍動の伝搬特性を算出する伝搬特性算出部を有する(12)に記載のデータ解析装置。
(14)
電気刺激が印加された心筋細胞の動きの画像データから、電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する工程と、
前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する工程と、
を有するデータ解析方法。
(15)
更に、前記心筋細胞の動き量データから、前記心筋細胞の拍動の伝搬特性を算出する工程を有し、
同一の画像データを用いて、前記伝搬特性の算出と、前記不応期の算出を行う(14)に記載のデータ解析方法。
(16)
電気刺激が印加された心筋細胞の動きを撮像する撮像装置と、
前記撮像装置で撮像された画像データから電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する動き量算出部、及び前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて前記心筋細胞の不応期を算出する不応期算出部を備えるデータ解析装置と、
を有する細胞評価システム。
(17)
電気刺激が印加された心筋細胞の動きの画像データから、電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する機能と、
前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
1 撮像部
2 画像データ生成部
3、30 データ解析部
4 電気刺激印加部
5 評価部
6 表示部
7 心筋細胞
8 培養液
10 細胞評価装置
11 撮像素子
12 対物レンズ
13 試料ステージ
14 照明光源
15 容器
15a,15b,41,41a,41b、 電極
31 動き検出部
32 動き量算出部
33 不応期算出部
42 位相差決定部
43 電気刺激制御部
44 電源
50 撮像装置
60 データ解析装置

Claims (5)

  1. 電気刺激が印加された心筋細胞の動きを撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された画像データから、電気刺激印加に対応する前記心筋細胞の動き量を算出する動き量算出部と、
    前記心筋細胞の動き量の経時変化を示す波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する不応期算出部と、
    前記心筋細胞の動き量データから、前記心筋細胞の拍動の伝搬特性を、前記心筋細胞の不応期の算出と同時に算出する伝搬特性算出部と、
    前記心筋細胞に対する電気刺激の印加条件を制御する電気刺激制御部と、
    を有し、
    前記電気刺激制御部は、前記心筋細胞の任意の位置に興奮をペーシングするための第1の電気刺激を印加し、
    前記電気刺激制御部は、前記心筋細胞に対して、前記第1の電気刺激を印加した後、前記第1の電気刺激と同じ又は異なる位置に、前記第1の電気刺激との間に任意の位相差を有する第2の電気刺激を印加し、
    前記電気刺激制御部は、前記心筋細胞が不応期を抜ける以前に前記第2の電気刺激を印加し、異方的な興奮伝搬を発生させ、
    前記伝搬特性算出部は、前記異方的な興奮伝搬の伝搬特性を算出する、
    細胞評価装置。
  2. 前記電気刺激制御部は、前記第1の電気刺激に対応して生じる心筋細胞の収縮開始から最大弛緩までの時間を規準にして、前記第1の電気刺激と前記第2の電気刺激との位相差を決定する請求項に記載の細胞評価装置。
  3. 前記電気刺激制御部は、前記心筋細胞が反応しなくなるまで又は前記心筋細胞が反応するまで、前記第1の電気刺激と前記第2の電気刺激との位相差を変えて前記心筋細胞に対して電気刺激を印加する請求項又はに記載の細胞評価装置。
  4. 前記不応期算出部は、前記第1の電気刺激と前記第2の電気刺激との位相差が異なる2以上の波形情報に基づいて、前記心筋細胞の不応期を算出する請求項のいずれかに記載の細胞評価装置。
  5. 前記伝搬特性は、伝搬速度及び伝搬方向のうち少なくとも一方である請求項1〜のいずれかに記載の細胞評価装置。
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