JP6459277B2 - 直並列電池パックおよび直並列電池パックの制御方法 - Google Patents

直並列電池パックおよび直並列電池パックの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の二次電池を備える直並列電池パックおよび直並列電池パックの制御方法に関する。
近年、地球温暖化の防止や化石燃料の枯渇への懸念から、さらには、電力事情への懸念等から、風力や太陽光等の自然エネルギを利用して発電した電力を電池に蓄えたり、系統からの電力を電池に蓄えたりする技術が家庭用にも産業用にも注目されている。さらには、IT(Information Technology)技術を利用したスマートグリッド(次世代送電網)においても、電池を利用した技術が注目されている。また、電池に蓄えられた電力を用いる電気自動車等やハイブリッド鉄道車両等の移動体における電池を利用した技術も大いに注目されている。
エネルギマネージメントシステムの一例として、近年の自動車は、アイドリングストップ機能に加えて、減速時の回生エネルギを発電機によって電気エネルギに変換して二次電池に充電し、この二次電池を用いて電気負荷であるヘッドライト、ヒータ等の補機の電源とするマイクロハイブリッド自動車(以下、マイクロHEVという)が開発されている。また、電圧を42Vに上げ、モータアシスト機能を持つマイルドHEVや、さらに電圧を上げたHEV(ストロングHEV)も開発されている。
HEVの二次電池として、特許文献1(特開2013−81316号公報)には、2つの電池の接続をスイッチで並列と直列に切り替えて使用する直並列電池システムが開示されている。
これは、リチウムイオン電池に電流を多く流す場合、リチウムイオン電池が劣化するためである。例として、容量1Ahのリチウムイオン電池は、概ね10Aまでの電流までしか流せない。そのため、回生時に200Aもの電流を充電する場合、リチウムイオン電池単独では容量20Ahもの電池を搭載する必要があり、電池体積が大きくなる。一方で、例えばマイクロHEVで充電される電荷は1Ah程度と小さい。これは、回生時において、200Aもの充電電流が流れるのは数秒であり、その後、少ない充電電流が10秒程度続くため、容量20Ahものリチウムイオン電池はオーバースペックである。ここで、二種類の電池(例えば、リチウムイオン電池とキャパシタ)を並列に組み合わせた場合、電流の殆どはキャパシタに流れるため、リチウムイオン電池を保護することができる。これは、リチウムイオン電池の量を減らし、電池パックの体積が大きくなることを防ぐための一つの措置でもある。
更には、家庭、ビル、工場等のエネルギマネージメントシステム(以下、xEMSという)では、屋内配線に直流48Vから400Vまでの電圧を用いることが有り、外部からの電源(外部送電線からの交流電力を直流電力に変換したものや、太陽電池等がある)によって二次電池を充電し、ビルや工場内の電力需要が増えた場合にこの二次電池に蓄えられた電力を用いてピークカットを行う。更に、雷による瞬時停電が起きた場合に、二次電池に蓄えられた電力を利用することも考慮されている。
そして、ピークカット量を大きくして電気契約料金を安くする(即ち、契約アンペア数を減らす)には、前述したマイクロHEV、マイルドHEVと同様に蓄電システムの高出力化が必要となる。また、瞬時停電時の電力を賄うにも蓄電システムの高出力化が必要となる。瞬間的なピークカットや瞬時停電自体には小容量のキャパシタで十分である。しかしながら、長時間におよぶ停電では、容量(Ah)が必要となり、出力型電池は容量(Ah)に対するコストが高い傾向にある。このため、大きな容量が必要になるxEMSにおいては、低コストの容量型電池も使用せざるを得ないのが実情である。したがって、産業向けでも二種類の電池(例えば、リチウムイオン電池とキャパシタ)を組み合わせた蓄電システムが提案されている。これは、大電流が必要な時間は短く、殆どは小電流長時間充放電が続くための措置でもある。
ここで、容量型電池(鉛電池やリチウムイオン電池)と出力型電池(キャパシタ)のような特性の異なった二次電池を併用する蓄電システムでは、出力型電池は容量型電池よりも大きな電流で充放電が行われるものである。また、容量型電池は出力型電池よりも大きな蓄電容量を有しているものである。なお、キャパシタは電池とはいえないが、ここでは便宜上、電池として説明する。
特開2013−81316号公報
特許文献1において、容量型電池(リチウムイオン電池)と出力型電池(キャパシタ)を組合せ、2つの電池をSWで、並列と直列に切り替えて使用している。通常は並列繋ぎであるが、電池温度が高くかつ、リチウムイオン電池の充電率が低い時には、直列繋ぎにする。このようにすることで、電池の保護が可能になる。
しかし、2つの電池を直列に接続する場合、トータルの電池電圧が高くなり、負荷の電圧仕様を超えるおそれがある。また、負荷の電圧仕様を超えないようにするには、電池の電圧範囲の制約が厳しくなる。
そこで、本発明は、電池パックの体積を小さくし、電池の電圧範囲の要求を満たす直並列電池パックおよび直並列電池パックの制御方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明に係る直並列電池パックは、複数の出力型蓄電体を有する出力型蓄電体群と、複数の容量型蓄電体を有する容量型蓄電体群と、前記出力型蓄電体群における出力型蓄電体の直列数を切り替える第1切替手段と、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の直並列数を切り替える第2切替手段と、を備え、前記出力型蓄電体群と、前記容量型蓄電体群とは、直列に接続される直並列電池パックであって、該直並列電池パックの電流を検出する電流検出手段と、前記出力型蓄電体および前記容量型蓄電体の各蓄電体の電圧を検出する電圧検出手段と、前記電流検出手段および前記電圧検出手段からの情報により、前記第1切替手段および前記第2切替手段を制御する制御手段と、をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明は、複数の出力型蓄電体を有する出力型蓄電体群と、複数の容量型蓄電体を有し、前記出力型蓄電体群と直列に接続される容量型蓄電体群と、前記出力型蓄電体群における出力型蓄電体の直列数を切り替える第1切替手段と、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の直並列数を切り替える第2切替手段と、を備える直並列電池パックの制御方法であって、前記直並列電池パックは、該直並列電池パックの電流を検出する電流検出手段と、前記出力型蓄電体および前記容量型蓄電体の各蓄電体の電圧を検出する電圧検出手段と、前記電流検出手段および前記電圧検出手段からの情報により、前記第1切替手段および前記第2切替手段を制御する制御手段と、をさらに備え、前記制御手段は、前記出力型蓄電体群及び前記容量型蓄電体群に流入する電流が減少した場合、前記第1切替手段により、前記出力型蓄電体群における出力型蓄電体の直列数を下げ、前記第2切替手段により、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の直列数を上げ、かつ、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の並列数を下げることを特徴とする。
本発明によれば、電池パックの体積を小さくし、電池の電圧範囲の要求を満たす直並列電池パックおよび直並列電池パックの制御方法を提供することができる。
直並列電池パックを備えるマイクロHEVの概略構成図である。 直並列電池パックを備えるマイルドHEVの概略構成図である。 直並列電池パックを備えるXEMSの概略構成図である。 第1実施形態に係る直並列電池パックの構成図である。 第1実施形態に係る直並列電池パックのコントローラの機能を説明するための構成図である。 充電時のスイッチ切替制御のフローチャートである。 大電流時SW設定におけるスイッチ切替を示す回路図である。 中電流時SW設定におけるスイッチ切替を示す回路図である。 小電流時SW設定におけるスイッチ切替を示す回路図である。 充電時の他のスイッチ切替制御のフローチャートである。 放電時のスイッチ切替制御のフローチャートである。 電池の充電率と開回路電圧の関係を示すテーブル例である。 電池の充電率と分極抵抗の関係を示すテーブル例である。 電池の充電率と分極時定数の関係を示すテーブル例である。 電池の温度、充電率と電池の内部抵抗の関係を示すテーブル例である。 第1変形例に係る直並列電池パックの構成図である。 第2変形例に係る直並列電池パックの構成図である。 第3変形例に係る直並列電池パックの構成図である。 第4変形例に係る直並列電池パックの構成図である。 第2実施形態に係る直並列電池パックの構成図である。 第2実施形態に係る直並列電池パックの小電流時におけるスイッチ切替を示す回路図である。 第2実施形態に係る直並列電池パックのアイドリングストップ中の放電時におけるスイッチ切替を示す回路図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
≪マイクロHEV、マイルドHEV、HEV、xEMS≫
本実施形態に係る直並列電池パックを説明する前に、直並列電池パックを備えるマイクロHEV(Hybrid Electric Vehicle)、マイルドHEV、HEV(ストロングHEV)、xEMS(x Energy Management System)の構成について、図1から図3を用いて簡単に説明する。
まず、マイクロHEVについて図1を用いて説明する。図1は、直並列電池パック118を備えるマイクロHEV110の概略構成図であり、(a)は複合蓄電パック113を備えるマイクロHEV110の概略構成図であり、(b)は直並列電池パック118を備える複合蓄電パック113の概略構成図である。
図1(a)に示すように、マイクロHEV110は、エンジン111と、エンジン111に機械的に接続された発電機112(例えば、オルタネータ)と、複合蓄電パック113と、電気負荷114(例えば、ライト、エアコンファン、スタータ等)と、上位コントローラ115と、上位コントローラ115と複合蓄電パック113を通信可能に接続する通信線116と、から構成されている。また、図1(b)に示すように、複合蓄電パック113は、鉛電池117と、直並列電池パック118と、分流器119と、から構成されている。
マイクロHEV110のアイドリングストップ時において、複合蓄電パック113から電気負荷114に電力供給するように構成されている。そして、マイクロHEV110の減速時には、マイクロHEV110の惰行によって生じるタイヤからの回転力(減速エネルギ)で発電機112を回転、動作させ、この発電機112によって発生した電気エネルギを電気負荷114に電力供給するとともに、複合蓄電パック113に設けられている二次電池(鉛電池117と、直並列電池パック118)に充電するように構成されている。なお、発電機112の電圧は、電気負荷114の定格電圧(例えば14V)としている。また、上位コントローラ115は、回生時の発電機112のOn/Off、機械式ブレーキ(図示せず)のコントロールを行う。
複合蓄電パック113は、二次電池として、鉛電池117と、直並列電池パック118と、を備えている。なお、鉛電池117は、マイクロHEV110の駐車中の保安装置等の電力を確保するために設けられている。分流器119は、鉛電池117および直並列電池パック118から一方を選択して切り替える、または、鉛電池117と直並列電池パック118を並列に接続するように切り替えることができるようになっている。なお、分流器119の切り替え方法としては、例えば、特開2003−134689号公報の方法を用いてもよい。
ここで、マイクロHEV110の直並列電池パック118の充電時の電流量変化について簡単に説明する。マイクロHEV110の減速開始時(直並列電池パック118の充電開始時)において、マイクロHEV110は速度が高い状態であり、発電機112の回生発電による電流量も大きくなるため、大きな充電電流(例えば、200A)が直並列電池パック118に流れる。そして、マイクロHEV110が減速するにしたがって直並列電池パック118に流れる充電電流小さくなり、充電末期には、充電電流がさらに小さくなる。
次に、マイクロHEV110の直並列電池パック118の放電時の電流量変化について簡単に説明する。マイクロHEV110のエンジン111を始動する際(クランキング時)には、大電流(例えば、200A)が必要となる。一方、エンジン111が始動後は、大電流は要求されない。
このように、マイクロHEV110の直並列電池パック118は、一時的に大電流を流すことが要求されるものの、容量はそれほど大きくする必要はない。
次に、マイルドHEVについて図2を用いて説明する。図2は、直並列電池パック123を備えるマイルドHEV120の概略構成図である。
図2に示すように、マイルドHEV120は、エンジン121と、エンジン121から車輪へ動力を伝達するトランスミッション127と、トランスミッション127と機械的に接続されたモータ122と、直並列電池パック123と、電気負荷124(例えば、ライト、エアコンファン、スタータ等)と、上位コントローラ125と、上位コントローラ125と直並列電池パック123を通信可能に接続する通信線126と、から構成されている。
マイルドHEV120のアイドリングストップ時において、直並列電池パック123から電気負荷124に電力供給するように構成されている。そして、マイルドHEV120の減速時には、マイルドHEV120の惰行によって生じるタイヤからの回転力(減速エネルギ)でモータ122を回転、動作させ、このモータ122によって発生した電気エネルギを電気負荷124に電力供給するとともに、直並列電池パック123に充電するように構成されている。なお、モータ122の電圧は、電気負荷124の定格電圧(例えば42V)としている。そして、マイルドHEV120の発進時には、直並列電池パック123からモータ122に電力供給して、モータ122を駆動させ、動力アシストに使う。また、上位コントローラ125は、回生時のモータ122のOn/Off、機械式ブレーキ(図示せず)のコントロール、動力アシスト時のコントロールを行う。
ここで、マイルドHEV120の直並列電池パック123の充電時の電流量変化について簡単に説明する。マイルドHEV120の減速開始時(直並列電池パック123の充電開始時)において、マイルドHEV120は速度が高い状態であり、モータ122の回生発電による電流量も大きくなるため、大きな充電電流が直並列電池パック123に流れる。そして、マイルドHEV120が減速するにしたがって直並列電池パック123に流れる充電電流小さくなり、充電末期には、充電電流がさらに小さくなる。
次に、マイルドHEV120の直並列電池パック123の放電時の電流量変化について簡単に説明する。モータ122による動力アシストを行う前の状態は、アイドリングストップの状態であり、直並列電池パック123の放電電流は小さい。マイルドHEV120の発進時には、動力アシストを発生させるため、直並列電池パック123からモータ122に大きな放電電流が流れる。そして、マイルドHEV120が発進すると、動力アシストは小さくなるため直並列電池パック123の放電電流も小さくなる。
このように、マイルドHEV120の直並列電池パック123は、一時的に大電流を流すことが要求されるものの、容量はそれほど大きくする必要はない。
次に、HEV(ストロングHEV)について説明する。マイルドHEVとHEV(ストロングHEV)との違いは、マイルドHEVのモータの定格電圧が42Vに対して、HEVのモータの定格電圧は一般的に300Vの高電圧となる。このため、直並列電池パックの定格電圧も高電圧となっている。HEVの基本構成は、マイルドHEV120(図2参照)と同様であり、詳細な説明を省略する。
次に、xEMSついて図3を用いて説明する。図3は、直並列電池パック139を備えるxEMS130の概略構成図である。
図3に示すように、xEMS130は、外部からの配電線131と、配電線131が接続される配電設備132と、配電設備132からの交流電力を直流電力に変換する交流/直流変換器133と、発電機134(例えば、燃料電池等)と、発電機134からの電力を変換(または変圧)する変換器135と、太陽電池136と、太陽電池136からの電力を変換(変圧)する太陽電池用直流/直流変換器137と、xEMS130内の直流配電線138と、直並列電池パック139と、家庭、ビル等の電気負荷140(例えば、ライト、空気調和機の圧縮機用電動機、等)と、上位コントローラ141と、上位コントローラ141と直並列電池パック139を通信可能に接続する通信線142と、から構成されている。
ここで、xEMS130内の直流配電線138は、定格電圧が48V〜400Vで、かつ、規定内の電圧に維持されるようになっている。また、発電機134は、メンテナンスのため定期的に停止される構成となっている。また、太陽電池136は、夜間は発電せず、曇りの日は電力出力が一定でない。また、配電線131も停電の場合には、電力供給が停止する。このように、配電線131からxEMS130に供給される電力は一定でなく、かつ、発電機134および太陽電池136の発電電力も一定でない。また、電気負荷140も、室内ライトのOn/Offや、空気調和機のエアコンのOn/Offなど、負荷により一定でない。
このため、xEMS130は、直並列電池パック139によって、xEMS130内の直流配電線138の電圧をある範囲内に保つように電力供給する。また、上位コントローラ141は、xEMS130内の電気負荷140の電力調整を行う。ここで、xEMS130の瞬間的なピーク、瞬時停電は長時間持続しないため、直並列電池パック139の電力を必要とする時間は一般的に長くないものである。つまり、直並列電池パック139からxEMS130(直流配電線138)への電力供給時間は短いものである。
≪直並列電池パック≫
前述のように、直並列電池パックは、マイクロHEV、マイルドHEV、HEV(ストロングHEV)、xEMS等に用いられている。次に、本実施形態に係る直並列電池パックについて説明する。なお、以下に説明する直並列電池パックは、要求される電圧範囲を満たすように電池の直並列数を変えることにより、マイクロHEV、マイルドHEV、HEV(ストロングHEV)、xEMSの直並列電池パックに適用することができる。また、電気自動車(EV:Electric Vehicle)や鉄道に搭載される蓄電システムにも適用することができる。
≪第1実施形態≫
第1実施形態に係る直並列電池パックについて図4等を用いて説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態に係る直並列電池パックは、図1に示すマイクロHEV110に搭載される直並列電池パック118であるものとして説明する。
図4は、第1実施形態に係る直並列電池パック118の構成図である。
図4に示すように、直並列電池パック118は、出力型電池群(出力型蓄電体群)10と、容量型電池群(容量型蓄電体群)20と、セレクタ(第1切替手段)30と、直並列切替SW群(第2切替手段)40と、コントローラ50と、電力入出力端子70と、から構成されている。なお、図4に示すように、直並列電池パック118の一方の入出力端子は電力入出力端子70であり、直並列電池パック118の一方の入出力端子は接地されている。また、出力型電池群10と容量型電池群20とは、直列に接続されている。
出力型電池群10は、3つの出力型電池11〜13が直列に接続されて構成されている。ここで、出力型電池(出力型蓄電体)とは、後述する容量型電池と比較して、耐電流性が高い(充放電電流が高い)蓄電体である。なお、出力型電池は、二次電池(化学反応により電力を蓄えるもの)に限られるものではなく、キャパシタなどの蓄電体であってもよい。一般的に、出力型電池は、容量型電池と比較して、容量(Ah)当りのコストが高くなっている。本実施形態の出力型電池として、リチウムイオン電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタを使用することができる。
容量型電池群20は、4つの容量型電池21〜24が直並列切替SW群40により直列または並列に接続されて構成されている。ここで、容量型電池(容量型蓄電体)とは、出力型電池と比較して、容量(Ah)の大きな蓄電体である。なお、容量型電池は、二次電池(化学反応により電力を蓄えるもの)に限られるものではなく、キャパシタなどの蓄電体であってもよい。本実施形態の容量型電池として、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウムイオン電池を使用する。
セレクタ30は、出力型電池11〜13に接続され、いずれかの電池端子を切替スイッチ31で選択し、電力入出力端子70と接続する。切替スイッチ31が端子32を選択すると、電力入出力端子70と出力型電池11の正極が接続される。これにより、電力入出力端子70からみて出力型電池群10は、3つの出力型電池11〜13が直列に接続された状態となる(後述する図7参照)。切替スイッチ31が端子33を選択すると、電力入出力端子70と出力型電池12の正極が接続される。これにより、電力入出力端子70からみて出力型電池群10は、2つの出力型電池12〜13が直列に接続された状態となる(後述する図8参照)。切替スイッチ31が端子34を選択すると、電力入出力端子70と出力型電池13の負極が接続される。これにより、電力入出力端子70からみて出力型電池群10は、出力型電池が接続されていない状態となる(後述する図9参照)。即ち、セレクタ30は、出力型電池群10における出力型電池の直列数を切り替えることができるようになっている。なお、セレクタ30は、パワーMOS−FET、IGBT、機械式スイッチのいずれかを用いてもよい。
直並列切替SW群40は、容量型電池21と容量型電池22の間に配置された直並列切替SW41と、容量型電池22と容量型電池23の間に配置された直並列切替SW42と、容量型電池23と容量型電池24の間に配置された直並列切替SW43と、から構成されている。
直並列切替SW41は、4つの外部端子a,b,d,eおよび2つの内部端子c,fを備え、外部端子aは容量型電池22の正極と接続され、外部端子bは容量型電池21の正極と接続され、外部端子dは容量型電池21の負極と接続され、外部端子eは容量型電池22の負極と接続され、内部端子cと内部端子fが接続されている。また、直並列切替SW41は、切替スイッチS1,S2を備えている。切替スイッチS1は、外部端子aを共通端子とし、外部端子bと内部端子cの接続を切り替えることができるようになっている。切替スイッチS2は、外部端子dを共通端子とし、外部端子eと内部端子fの接続を切り替えることができるようになっている。なお、直並列切替SW41の切替スイッチS1,S2は、パワーMOS−FET、IGBT、機械式スイッチのいずれかを用いてもよい。
このような構成により、直並列切替SW41は、切替スイッチS1で外部端子bを選択する(端子a,bを接続する)とともに、切替スイッチS2で外部端子eを選択する(端子d,eを接続する)ことにより、容量型電池21と容量型電池22を並列に接続する(以下「並列モード」と称する。)。また、直並列切替SW41は、切替スイッチS1で内部端子cを選択する(端子a,cを接続する)とともに、切替スイッチS2で内部端子fを選択する(端子d,fを接続する)ことにより、容量型電池21と容量型電池22を直列に接続する(端子a,dを接続する)(以下「直列モード」と称する。)。即ち、直並列切替SW41は、容量型電池21と容量型電池22の接続を直列/並列で切り替えることができるようになっている。
直並列切替SW42〜43も、直並列切替SW41と同様の構成である。即ち、直並列切替SW42は、容量型電池22と容量型電池23の接続を直列/並列で切り替えることができるようになっている。また、直並列切替SW43は、容量型電池23と容量型電池24の接続を直列/並列で切り替えることができるようになっている。
以上のように、直並列切替SW群40は、容量型電池群20における容量型電池の直列数・並列数を切り替えることができるようになっている。即ち、直並列切替SW41〜43を並列モードとすることにより、容量型電池群20は容量型電池を4並列に接続した状態となる(後述する図7参照)。直並列切替SW41,43を並列モードとし、直並列切替SW42を直列モードとすることにより、容量型電池群20は容量型電池を2並列2直列に接続した状態となる(後述する図8参照)。直並列切替SW41〜43を直列モードとすることにより、容量型電池群20は容量型電池を4並列に接続した状態となる(後述する図9参照)。
ここで、容量型電池のみでマイクロHEV110の電池パックを作成する場合、従来のように、リチウムイオン電池(容量型電池)のみで構成した場合、4直列4並列の計16本必要となる。一方、第1実施形態に係る直並列電池パック118では、リチウムイオン電池(容量型電池)4本、リチウムイオンキャパシタ(出力型電池)3本の計7本の電池で足りるため、電池数を大幅に削減することができ、体積を大幅に減らすことができる。
図5は、第1実施形態に係る直並列電池パック118のコントローラ50の機能を説明するための構成図である。
図5に示すように、コントローラ50には、電流検出手段51からの電流センシング線52と、電圧センシング線53〜58と、セレクタ制御線61と、直並列切替SW制御線62〜64と、が接続されている。また、コントローラ50には、上位コントローラ115(図1参照)から通信線116(図1参照)を介して制御信号が入力される。
電流検出手段51は、直並列電池パック118の電流を計測し、電流センシング線52を介してコントローラ50に送られる。なお、電流検出手段51は、シャント抵抗やホール素子を用いる電流計を用いることができる。
電圧センシング線53は、出力型電池11の正極側と接続されている。電圧センシング線54は、出力型電池12の正極側(出力型電池11の負極側)と接続されている。電圧センシング線55は、容量型電池21の正極側(出力型電池13の負極側)と接続されている。電圧センシング線56は、容量型電池22の正極側と接続されている。電圧センシング線57は、容量型電池23の正極側と接続されている。電圧センシング線58は、容量型電池24の正極側と接続されている。
セレクタ制御線61は、コントローラ50からセレクタ30に接続されている。セレクタ制御線62は、コントローラ50から直並列切替SW41に接続されている。セレクタ制御線63は、コントローラ50から直並列切替SW42に接続されている。セレクタ制御線64は、コントローラ50から直並列切替SW43に接続されている。
このように構成されていることにより、コントローラ50は、直並列電池パック118の各状態が入力され、セレクタ30および直並列切替SW41〜43の切り替えを制御することができるようになっている。
<充電時のスイッチ切替制御>
次に、充電時におけるセレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチ切替制御について、図6から図9を用いて説明する。図6は、充電時のスイッチ切替制御のフローチャートである。図7は、大電流時SW設定におけるスイッチ切替を示す回路図である。図8は、中電流時SW設定におけるスイッチ切替を示す回路図である。図9は、小電流時SW設定におけるスイッチ切替を示す回路図である。
なお、図6(および、後述する図10の図11)のフローは、コントローラ50内にあるCPUにてプログラム処理として実現する。このステップSは、例えば、10ms毎に処理をしてもよい。
また、以下の説明において、容量型電池21〜24は、容量5Ahで、一本50Aまでの電流が流せ、電圧範囲は3Vから4.2Vまで使用可能なリチウムイオン電池であるものとし、出力型電池11〜13は、容量0.5Ahで、一本300Aまで流せ、電圧範囲は2Vから4Vまで使用可能なリチウムイオンキャパシタであるものとして説明する。また、充電前の容量型電池21〜24(リチウムイオン電池)の開回路電圧は3Vであるものとし充電前の出力型電池11〜13(リチウムイオンキャパシタ)の開回路電圧は3.1Vであるものとして説明する。
ステップS1において、コントローラ50は、上位コントローラ115(図1参照)から通信線116(図1参照)を介して当該コントロータ50に入力された充電要求電流が200Aより大きいか否かを判定する。なお、200Aとは、容量型電池21〜24を4並列に接続した場合の容量型電池群20に流すことができる電流の最大値である。充電要求電流が200Aより大きい場合(S1・Yes)、コントローラ50の処理は、その他の処理に移行する。その他の処理とは、例えば、発電機112(図1参照)がCC(Constant Current)充電で、かつ、充電要求電流が200Aより大きい場合、直並列電池パック118を回路から切り離して直並列電池パック118の安全性を保ってもよい。充電要求電流が200Aより大きくない場合(S1・No)、コントローラ50の処理は、ステップS2に進む。
ステップS2において、コントローラ50は、充電要求電流が100Aより大きい(かつ200A以下)であるか否かを判定する。なお、100Aとは、容量型電池21〜24を2並列2直列に接続した場合の容量型電池群20に流すことができる電流の最大値である。充電要求電流が100Aより大きい(かつ200A以下)場合(S2・Yes)、コントローラ50の処理は、ステップS3に進む。充電要求電流が100Aより大きくない場合(S2・No)、コントローラ50の処理は、ステップS4に進む。
ステップS3において、コントローラ50は、図7に示す「大電流時SW設定」となるように、セレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。即ち、図7に示すように、出力型電池を3直列、容量型電池を4並列となるようにセレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。なお、大電流時SW設定において、充電前の直並列電池パック118の開回路電圧は12.3Vであり、直並列電池パック118の電圧仕様(電力入出力端子70の電圧が12〜14V)を満たしている。そして、コントローラ50の処理は、ステップS7に進む。
ステップS4において、コントローラ50は、充電要求電流が50Aより大きい(かつ100A以下)であるか否かを判定する。なお、50Aとは、容量型電池21〜24を4直列に接続した場合の容量型電池群20に流すことができる電流の最大値である。充電要求電流が50Aより大きい(かつ100A以下)場合(S4・Yes)、コントローラ50の処理は、ステップS5に進む。充電要求電流が50Aより大きくない場合(S4・No)、コントローラ50の処理は、ステップS6に進む。
ステップS5において、コントローラ50は、図8に示す「中電流時SW設定」となるように、セレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。即ち、図8に示すように、出力型電池を2直列、容量型電池を2並列2直列となるようにセレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。なお、中電流時SW設定において、充電前の直並列電池パック118の開回路電圧は12.2Vであり、直並列電池パック118の電圧仕様(電力入出力端子70の電圧が12〜14V)を満たしている。そして、コントローラ50の処理は、ステップS7に進む。
ステップS6において、コントローラ50は、図9に示す「小電流時SW設定」となるように、セレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。即ち、図9に示すように、出力型電池を0直列、容量型電池を4直列となるようにセレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。なお、小電流時SW設定において、充電前の直並列電池パック118の開回路電圧は12.0Vであり、直並列電池パック118の電圧仕様(電力入出力端子70の電圧が12〜14V)を満たしている。そして、コントローラ50の処理は、ステップS7に進む。
ステップS7において、コントローラ50は、充電が完了したか否かを判定する。充電が完了していない場合(S7・No)、コントローラ50の処理は、ステップS1に戻る。充電が完了した場合(S7・Yes)、コントローラ50は、充電処理を終了する。
なお、ステップS1,S2,S4において、閾値を200A,100A,50Aとしたがこれに限られるものではない。例えば、容量X[Ah]の容量型電池で、1つの容量型電池に流せる電流の最大値がその10倍である場合、充電要求電流が20X[Ah]より大きく40X[Ah]以下の範囲の場合に図7の「大電流時SW設定」を選択し、充電要求電流が10X[Ah]より大きく20X[Ah]以下の範囲の場合に図8の「中電流時SW設定」を選択し、充電要求電流が10X[Ah]以下の範囲の場合に図9の「小電流時SW設定」を選択するようにしてもよい。
また、ステップS2において、充電要求電流の大きさで判定したが、これに限られるものではなく、「出力型電池11の電圧<容量型電池(21〜24)の電圧」を満たすか否かで判定してもよい。これは、出力型電池は、容量型電池と比較して容量が小さいため、充電により容量型電池と比較して電圧が上がりやすい。仮に、「出力型電池11の電圧>容量型電池(21〜24)の電圧」となった場合、充電できる電流が減るためである。このため、出力型電池11の電圧が容量型電池(21〜24)の電圧よりも高い場合には、出力型電池11を回路から切り離す(「大電流時SW設定」以外を選択する)ようにしてもよい。また、前述の条件である「充電要求電流が100Aより大きい(かつ200A以下)」と、「出力型電池11の電圧<容量型電池(21〜24)の電圧」との、and条件としてもよく、or条件としてもよい。
また、ステップS4において、充電要求電流の大きさで判定したが、これに限られるものではなく、「(出力型電池12の電圧+出力型電池13の電圧)/2<容量型電池(21〜24)の電圧」を満たすか否かで判定してもよい。これは、出力型電池は、容量型電池と比較して容量が小さいため、充電により容量型電池と比較して電圧が上がりやすい。仮に、「(出力型電池12の電圧+出力型電池13の電圧)/2>容量型電池(21〜24)の電圧」となった場合、充電できる電流が減るためである。このため、出力型電池12,13の電圧が容量型電池(21〜24)の電圧よりも高い場合には、出力型電池12,13を回路から切り離す(「小電流時SW設定」を選択する)ようにしてもよい。また、前述の条件である「充電要求電流が50Aより大きい(かつ100A以下)」と、「(出力型電池12の電圧+出力型電池13の電圧)/2<容量型電池(21〜24)の電圧」との、and条件としてもよく、or条件としてもよい。
<充電時の他のスイッチ切替制御>
次に、充電時におけるセレクタ30および直並列切替SW41〜43の他のスイッチ切替制御について、図10を用いて説明する。図10は、充電時の他のスイッチ切替制御のフローチャートである。
ここでは、発電機112(図1参照)がCCCV(Constant Current Constant Voltage)充電で、かつ、充電要求電流が200Aより以下であるとして、電池(出力型電池、容量型電池)が4直列となり(図7、図8、図9の3通り)、かつ、電池耐電圧が14V以上、容量型電池の充電電流が仕様範囲(一本50Aまで)となるSW設定とする。
ステップS11において、コントローラ50は、図7に示す「大電流時SW設定」を選択したと仮定して、CV充電で直並列電池パック118を充電した場合の各電池(出力型電池11〜13、容量型電池21〜24)の電流、電圧を計算する。なお、CV充電を仮定した理由は、発電機112(図1参照)は一般的にCCCV充電機であり、最大電流を流せるのはCV充電モードであるためである。
ここで、大電流時SW設定における各電池(出力型電池11〜13、容量型電池21〜24)の電流、電圧について説明する。CV充電時の電圧をVccとすると、各電池に流れる充電電流Ip,Icは、式(1),式(2)で表され、各電池にかかる電圧Vp,Vcは、式(3),式(4)で表される。なお、Rp,Rc,rは、固有値であり、予めコントローラ50に値を保持しておく。また、OCVp,OCVcの計算方法については、後述する。
Ip=(Vcc−3×OCVp−OCVc)/(r+3Rp+Rc/4) ……(1)
Ic=Ip/4 ……(2)
Vp=OCVp+Rp×Ip ……(3)
Vc=OCVc+Rc×Ic ……(4)
Ip :出力型電池に流れる充電電流[A]
Ic :容量型電池に流れる充電電流[A]
Vp :出力型電池にかかる電圧[V]
Vc :容量型電池にかかる電圧[V]
OCVp :出力型電池の開回路電圧[V]
OCVc :容量型電池の開回路電圧[V]
Rp :出力型電池の内部抵抗[Ω]
Rc :容量型電池の内部抵抗[Ω]
r :SWの抵抗[Ω]
ステップS12において、コントローラ50は、ステップS11で計算した各電池の電流・電圧が、所定の電流・電圧範囲を満たすかどうか判定する。ここで、各電池の電流・電圧範囲の判定は、式(5)を満たしているか否かで判定する。ステップS11で計算した各電池の電流・電圧が、所定の電流・電圧範囲を満たす場合(S12・Yes)、コントローラ50の処理は、ステップS13に進む。ステップS11で計算した各電池の電流・電圧が、所定の電流・電圧範囲を満たさない場合(S12・No)、コントローラ50の処理は、ステップS14に進む。
Vp≦Vpm and Ip≦Ipm and Vc≦Vcm and Ic≦Icm ……(5)
Vpm :出力型電池の上限電圧[V]
Vcm :容量型電池の上限電圧[V]
Ipm :出力型電池の上限電流[A]
Icm :容量型電池の上限電流[A]
ちなみに、リチウムイオン電池(容量型電池21〜24)の耐電圧は一般的に4.2Vであり、上限電流は一般的に容量[Ah]の10倍(例えば、容量5Ahで50A)である。リチウムイオンキャパシタ(出力型電池11〜13)の耐電圧は一般的に4.2Vであり、上限電流は一般的に400Aである。なお、他の電池を使用した場合については後述する。
ステップS13において、コントローラ50は、図7に示す「大電流時SW設定」となるように、セレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。そして、コントローラ50の処理は、ステップS18に進む。
ステップS14において、コントローラ50は、図8に示す「中電流時SW設定」を選択したと仮定して、CV充電で直並列電池パック118を充電した場合の各電池(出力型電池11〜13、容量型電池21〜24)の電流、電圧を計算する。
ここで、中電流時SW設定における各電池(出力型電池11〜13、容量型電池21〜24)の電流、電圧について説明する。CV充電時の電圧をVccとすると、各電池に流れる充電電流Ip,Icは、式(6),式(7)で表され、各電池にかかる電圧Vp,Vcは、式(8),式(9)で表される。なお、前述のように、Rp,Rc,rは、直並列電池パック118に固有の値であり、コントローラ50にあらかじめ設定されている。また、OCVp,OCVcの計算方法については、後述する。
Ip=(Vcc−2×OCVp−2×OCVc)/(r+2Rp+Rc/2) ……(6)
Ic=Ip/2 ……(7)
Vp=OCVp+Rp×Ip ……(8)
Vc=OCVc+Rc×Ic ……(9)
Ip :出力型電池に流れる充電電流[A]
Ic :容量型電池に流れる充電電流[A]
Vp :出力型電池にかかる電圧[V]
Vc :容量型電池にかかる電圧[V]
OCVp :出力型電池の開回路電圧[V]
OCVc :容量型電池の開回路電圧[V]
Rp :出力型電池の内部抵抗[Ω]
Rc :容量型電池の内部抵抗[Ω]
r :SWの抵抗[Ω]
ステップS15において、コントローラ50は、ステップS14で計算した各電池の電流・電圧が、所定の電流・電圧範囲を満たすかどうか判定する。ここで、各電池の電流・電圧範囲の判定は、前述の式(5)を満たしているか否かで判定する。ステップS14で計算した各電池の電流・電圧が、所定の電流・電圧範囲を満たす場合(S15・Yes)、コントローラ50の処理は、ステップS16に進む。ステップS14で計算した各電池の電流・電圧が、所定の電流・電圧範囲を満たさない場合(S15・No)、コントローラ50の処理は、ステップS17に進む。
ステップS16において、コントローラ50は、図8に示す「中電流時SW設定」となるように、セレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。そして、コントローラ50の処理は、ステップS18に進む。
ステップS17において、コントローラ50は、図9に示す「小電流時SW設定」となるように、セレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。そして、コントローラ50の処理は、ステップS18に進む。
ステップS18において、コントローラ50は、充電が完了したか否かを判定する。充電が完了していない場合(S18・No)、コントローラ50の処理は、ステップS11に戻る。充電が完了した場合(S18・Yes)、コントローラ50は、充電処理を終了する。
なお、ステップS11の式(1)、式(2)およびステップS14の式(6)、式(7)の電流計算は、CC充電時であり、かつ、図1の上位コントローラ115(図1参照)から充電要求電流Idを受け取ることができるならば、式(1)の代わりに式(1A)、式(2)の代わりに式(2A)、式(6)の代わりに式(6A)、式(7)の代わりに式(7A)としてもよい。
Ip=Id ……(1A)
Ic=Id/4 ……(2A)
Ip=Id ……(6A)
Ic=Id/2 ……(7A)
以上、図6および図10を用いて充電時のスイッチ切替制御について説明したが、充電時の処理はこれに限られるものではない。例えば、以下のように処理してもよい。即ち、コントローラ50は、直並列電池パック118の充電時において、充電要求電流を満たすように、容量型電池群20の容量型電池の並列数を決定して、直並列切替SW群40を切り替える。また、容量型電池群20の容量型電池の並列数を決定すると、容量型電池群20の容量型電池の直列数も決定される。そして、直並列電池パック118の電圧仕様(電力入出力端子70の電圧が12〜14V)を満たすように、容量型電池群20と直列に接続される出力型電池群10の出力型電池の直列数を決定して、セレクタ30を切り替えるようにしてもよい。
<放電時のスイッチ切替制御>
次に、放電時におけるセレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチ切替制御について、図11を用いて説明する。図11は、放電時のスイッチ切替制御のフローチャートである。
ステップS21において、コントローラ50は、充電要求電流が50Aより大きいか否かを判定する。なお、50Aとは、容量型電池21〜24を4並列に接続した場合の容量型電池群20に流すことができる電流の最大値である。充電要求電流が50Aより大きい場合(S21・Yes)、コントローラ50の処理は、ステップS22に進む。充電要求電流が50Aより大きくない場合(S21・No)、コントローラ50の処理は、ステップS23に進む。
ステップS22において、コントローラ50は、図7に示す「大電流時SW設定」となるように、セレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。そして、コントローラ50の処理は、ステップS26に進む。
ステップS23において、コントローラ50は、出力型電池11の電圧V11が出力型電池12の電圧V12(但し、V12は、「(出力型電池12の電圧+出力型電池13の電圧)/2」として求める。)より小さいか否かを判定する。電圧V11が出力型電池12の電圧V12より小さい場合(S23・Yes)、コントローラ50の処理は、ステップS24に進む。電圧V11が出力型電池12の電圧V12より小さくない場合(S23・No)、コントローラ50の処理は、ステップS25に進む。
ステップS24において、コントローラ50は、図8に示す「中電流時SW設定」となるように、セレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。そして、コントローラ50の処理は、ステップS26に進む。
ステップS25において、コントローラ50は、図9に示す「小電流時SW設定」となるように、セレクタ30および直並列切替SW41〜43のスイッチを切り替える。そして、コントローラ50の処理は、ステップS26に進む。
ステップS26において、コントローラ50は、放電が完了したか否かを判定する。放電が完了していない場合(S26・No)、コントローラ50の処理は、ステップS21に戻る。放電が完了した場合(S26・Yes)、コントローラ50は、放電処理を終了する。
ここで、ステップS23において、出力型電池11の電圧V11と出力型電池12の電圧V12の電圧を比較して、SW設定を変える目的について説明する。充電時において、図7に示す「大電流時SW設定」の場合、出力型電池11および出力型電池12,13は充電され、図9に示す「小電流時SW設定」の場合、出力型電池11および出力型電池12,13は充電されない。一方、図8に示す「中電流時SW設定」の場合、出力型電池11は充電されず、出力型電池12,13は充電される。このため、充電後において、出力型電池11の電圧V11は、出力型電池12の電圧V12よりも低くなる。このため、放電時には、出力型電池12の電圧V12が出力型電池11の電圧V11よりも高い間は、図8に示す「中電流時SW設定」として、出力型電池11は放電させず、出力型電池12,13は放電させることにより、出力型電池11〜13の電圧をそろえるための処理である。
また、電池電圧が予め規定された電圧以下(例えば、リチウムイオン電池は3V、リチウムイオンキャパシタは2V)になったときには、特別な処理を図11に追加してもよい。具体的には、全電池が規定電圧以下の場合、セレクタ30にOpenモードを設け、直並列電池パック118の放電を禁止する。また、出力型電池11が規定電圧以下の場合、図7に示すSW設定を禁止する。また、出力型電池12,13が規定電圧以下の場合、図8に示すSW設定を禁止する。
<OCVの推定>
次に、開回路電圧(OCV)の推定方法について説明する。OCVの推定方法には、各電池の充電率(SOC)を計算し、そのSOCからOCVを推定する第1の方法と、計測した電池電圧から電流×抵抗を引きOCVを推定する第2の方法との、2通りがある。
SOCからOCVを推定する第1の方法は、式(10)で計算する。
OCV=f(SOC(t)) ……(10)
SOC(t)=SOC(t-Δt)+100×I(t)×Δt/Qmax
Δt :時間刻み幅(例えば0.1秒)
I(t) :計測電流[A]
SOC(t) :充電率[%]
Qmax :満充電容量[C]
ここで、fは電池特有の関数であり、例えば、図12のテーブルとしてコントローラ50に保持し、線形補間またはスプライン補間で関数fを求める。また、直並列電池パック118の電源を投入した際に計測した電池電圧を開回路電圧(OCV)として、図12のテーブルによって、fの逆関数で充電率SOCの初期値を求める。
計測電流I(t)は、充電側を+として、図5の電流検出手段51で計測した値を使用してもよい。なお、図7に示すSW設定において、出力型電池11〜13のI(t)は電流検出手段51で計測した値とし、容量型電池21〜24のI(t)は電流検出手段51で計測した値の1/4とする。また、図8に示すSW設定において、出力型電池11のI(t)は0とし、出力型電池12〜13のI(t)は電流検出手段51で計測した値とし、容量型電池21〜24のI(t)は電流検出手段51で計測した値の1/2とする。また、図9に示すSW設定において、出力型電池11〜13のI(t)は0とし、容量型電池21〜24のI(t)は電流検出手段51で計測した値とする。
満充電容量Qmaxおよび時間刻み幅Δtは固定値であり、予めコントローラ50に値を保持しておく。
また、電池には分極と呼ばれる理論電圧より電圧がずれる現象が起こりうる。この場合、式(10)の代わりに式(10A)を用いてもよい。
OCV=f(SOC(t))+vp(t) ……(10A)
vp(t)=w1×vp(t-Δt)+w2×i(t)×r(SOC(t))
w1=τ(SOC(t))/{Δt+τ(SOC(t))}
w2=1-w1
r(SOC(t)) :分極抵抗
τ(SOC(t)) :分極時定数
ここで、分極抵抗rは、図13のテーブルとして、SOCの関数としコントローラ50に値を保持する。分極時定数τは、図14のテーブルとして、SOCの関数としコントローラ50に値を保持する。なお、分極vpの初期値は、直並列電池パック118の電源を投入した際、値を0とする。
次に、計測した電池電圧から電流×抵抗を引きOCVを推定する第2の方法について説明する。電流は前述の図5の電流検出手段51で計測した計測電流I(t)を用いることができるため、抵抗を知りえることができれば、OCVを求めることができる。この方法の一つとして、図15の抵抗テーブルをコントローラ50に保持して、SOCと温度の関数として求めることができる。なお、この方法では、図5に加え、各電池に温度検出手段を設ける。また、この方法以外に、前回SWを切り替えした前後の電圧差と電流差により求めた抵抗の値を用いてもよい。
<変形例>
図16は、第1変形例に係る直並列電池パックの構成図である。図7から図9に示すSW設定を切り替える際、セレクタ30や直並列切替SW41〜43の切替スイッチが端子のいずれにも接続されていない状態が発生し、瞬間的に電流を出し入れできなくなる状態が発生する。このため、図16に示すように、キャパシタ80を電力入出力端子70に入れて、瞬電対策をしてもよい。
図17は、第2変形例に係る直並列電池パックの構成図である。図17に示すように、出力型電池12,13の間に、同じ抵抗値(数KΩ)を持つ抵抗81,82を入れてもよい。この並列抵抗81,82により、直並列電池パック118を使用するにつれ、出力型電池12,13の電圧のずれを補正して、そろえることができる。また、図示は省略するが、抵抗81,82の隣にスイッチを設け、出力型電池12,13の電圧がそろった状態でスイッチをOffにして、抵抗81,82を回路から切り離してもよい。また、このスイッチのOn/Off制御はコントローラ50で制御するようにしてもよい。この場合、出力型電池13の正極電位からコントローラ50への電圧センシング線を追加して、コントローラ50で出力型電池12,13の電圧を独立して計測できるようにする。また、このスイッチは、マイクロHEV110が駐車中にはスイッチをOffにして、抵抗81,82を回路から切り離して放電をふせいでもよい。なお、このスイッチは、パワーMOS−FET、IGBT、機械式スイッチのいずれかを用いてもよい。
図4に示す、第1実施形態に係る直並列電池パック118では、出力型電池11〜13はリチウムイオンキャパシタであり、容量型電池21〜24はリチウムイオン電池であるものとして説明したが、容量型電池および出力型電池はこれに限られるものではない。
図18は、第3変形例に係る直並列電池パックの構成図である。第3変形例に係る直並列電池パックは、出力型電池群10Aの出力型電池に電気二重層キャパシタ(EDLC)を用い、容量型電池群20の容量型電池21〜24にリチウムイオン電池(LiB)を用いた例である。この場合、容量型電池群20のリチウムイオン電池(容量型電池)の数は、第1実施形態と同様に4個である。一方、電気二重層キャパシタは電圧範囲が0V〜2Vであり、リチウムイオンキャパシタと比較して上限が小さいため、出力型電池群10Aの電気二重層キャパシタ(出力型電池)の数は、10直列となっている。なお、図18では、電気二重層キャパシタの初期電圧を1Vとした例である。
図19は、第4変形例に係る直並列電池パックの構成図である。第4変形例に係る直並列電池パックは、出力型電池群10の出力型電池11〜13にリチウムイオンキャパシタ(LiC)を用い、容量型電池群20Bの容量型電池21B〜28Bにニッケル亜鉛電池(NiZn)を用いた例である。この場合、出力型電池群10のリチウムイオンキャパシタ(出力型電池)の数は、第1実施形態と同様に3個である。一方、ニッケル亜鉛電池は電圧範囲が1.6V〜1.9Vであり、直並列電池パックの上限電圧14Vを守るには8直列必要となる。このため、容量型電池群20Bは8個の容量型電池21B〜28Bを備えている。また、7つの直並列切替SW41B〜47Bからなる直並列切替SW群40Bを備えている。
また、図示は省略するが、出力型電池に電気二重層キャパシタ(EDLC)、容量型電池にニッケル亜鉛電池(NiZn)を使用した場合の構成では、出力型電池群10は10個の電気二重層キャパシタを備え、容量型電池群20Bは8個のニッケル亜鉛電池を備えればよい。
また、図示は省略するが、出力型電池にリチウムイオン電池(LiB)、容量型電池にリチウムイオン電池(但し、出力型電池のリチウムイオン電池と特性の違うLiB)を使用した場合の構成は、図5と同じにすればよい。
また、直並列電池パックが稼働していない場合には、セレクタ30、直並列切替SW41〜43(41B〜47B)のスイッチをOpenにして電力消費を抑制することが望ましい。
なお、図6のコントローラ50の電源および、セレクタ30、直並列切替SW群40の電源は、容量型電池21の正極端子から得てもよいし、図1(b)の鉛電池117から得てもよい。
また、前述の説明では、出力型電池にある初期値の電圧が残っているものとして説明したが、例えば、マイクロHEV110が数か月に及んで駐車していた場合、出力型電池の電圧が前述の仮定した電圧より下がっていることが考えられる。この場合、コントローラ50は、セレクタ30を一番上の出力型電池に切り替え、容量型電池を全て直列となるように直並列切替SW群40を切り替える。そして、コントローラ50は、上位コントローラ115(図1参照)に充電要求を出力し、直並列電池パック118を充電する。この充電動作により、出力型電池の電圧が、前述した仮定の電圧まで上げることができる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態に係る直並列電池パックについて図20から図22を用いて説明する。なお、以下の説明において、第2実施形態に係る直並列電池パックは、図2に示すマイルドHEV120に搭載される直並列電池パック123(例えば、電圧範囲が36V〜42V、充電電流は100A以下)であるものとして説明する。
図20は、第2実施形態に係る直並列電池パックの構成図である。
図20に示すように、第2実施形態に係る直並列電池パックは、出力型電池群(出力型蓄電体群)10Cと、容量型電池群(容量型蓄電体群)20Cと、セレクタ(第1切替手段)30Cと、直並列切替SW(第2切替手段)40Cと、コントローラ(図示省略)と、電力入出力端子70と、から構成されている。なお、図20に示すように、直並列電池パックの一方の入出力端子は電力入出力端子70であり、直並列電池パックの一方の入出力端子は接地されている。また、出力型電池群10Cと容量型電池群20Cとは、直列に接続されている。
出力型電池群10Cは、4つのリチウムイオンキャパシタ(以下、「LiC」と略す。)11C〜14Cが直列に接続されて構成されている。容量型電池群20Cは、7直列のリチウムイオン電池(以下「LiB」と略す。容量は5Ahであるものとして説明する。)からなるLiBパック21C,22Cが直並列切替SW40Cにより直列または並列に接続されて構成されている。
セレクタ30Cは、LiC11C〜14CおよびLiBパック21Cの上から5つのLiBの正極に接続され、いずれかの正極を選択し、電力入出力端子70と接続することができるようになっている。
直並列切替SW40Cは、LiBパック21CとLiBパック22Cの間に配置され、LiBパック21CとLiBパック22Cの接続を直列/並列で切り替えることができるようになっている。
ここで、LiBのみでマイルドHEVの電池パックを作成する場合、容量5AhのLiBが10直列2並列の計20本必要となる。一方、第2実施形態に係る直並列電池パック
では、電池は18本であり、電池数を削減することができる。
<充電時のスイッチ切替制御>
次に、第2実施形態に係る直並列電池パックの充電時におけるスイッチ切替制御について説明する。
充電時に100Aの電流が流れる際のSW動作について図20を用いて説明する。なお、ここでは、LiCの初期電圧は3.15Vであるものとする。LiBパック21C,22Cは、2並列に接続され、1つのLiBの容量5Ahであり、流せる電流の最大値はその10倍であることから、100Aの充電電流に耐えることができる。また、LiBパック21C,22Cにかかる電圧は、29.4V(=42V−3.15V×4)となり、LiB1本当たり4.2V(=29.4V/7)となり、LiBの安全電圧を守ることができる。
充電開始時において、図20に示すように、電力入出力端子70は、セレクタ30Cにより、LiC11Cの正極と接続されている。しかし、LiCに充電されるにつれて、LiCの電圧が高くなる。このため、セレクタ30Cは、直並列電池パック123の電圧範囲(例えば、36V〜42V)に収まるように、電力入出力端子70と接続するLiC(11C〜14C)の正極を順次切り替える。
図21は、第2実施形態に係る直並列電池パックの小電流時におけるスイッチ切替を示す回路図である。そして、充電電流が50A以下の状態においては、図21に示すように、直並列切替SW40Cを直列モードに切り替え、セレクタ30Cは電力入出力端子70とLiC14Cの負極とを接続する。
<放電時のスイッチ切替制御>
次に、第2実施形態に係る直並列電池パックの放電時におけるスイッチ切替制御について説明する。図22は、第2実施形態に係る直並列電池パックのアイドリングストップ中の放電時におけるスイッチ切替を示す回路図である。
マイルドHEV120の放電時において、最初はアイドリングストップの小電流の放電の後、モータアシストの大電流が数秒継続する。
このため、放電開始時において、図22に示すように、セレクタ30Cは電力入出力端子70とLiBパック21Cの下から3段目のLiCの正極とを接続する。即ち、LiCが10直列となるように接続する。これは、放電開始時において、LiBが満充電(4.2V)で充電されていると仮定して、直並列電池パック123の電圧範囲(例えば、36V〜42V)に収まるように、LiBの直列数を選択したものである。そして、LiBに放電されるにつれて、LiBの電圧が低くなるため、セレクタ30Cは、直並列電池パック123の電圧範囲(例えば、36V〜42V)に収まるように、電力入出力端子70と接続するLiBの正極を切り替える。
次に、モータアシストの大電流時には、直並列切替SW40Cを図20のように並列モードとして、LiBパック21C,22Cを並列に切り替える。これは、LiBが大電流放電に耐えられるようにするためである。そして、セレクタ30Cは、直並列電池パック123の電圧範囲(例えば、36V〜42V)に収まるように、電力入出力端子70と接続するLiCの正極を切り替える。
<変形例>
図20から図22に示す、第2実施形態に係る直並列電池パックでは、出力型電池はLiCであり、容量型電池はLiBであるものとして説明したが、容量型電池および出力型電池はこれに限られるものではない。
容量型電池として、LiBの代わりにNiZn電池を用いてもよい。この場合、7直列のLiBパック(21Cまたは22C)に代えて、12直列2並列のNiZnパックを接続すればよい。
また、出力型電池としてLiCの代わりにEDLCを用いてもよい。この場合、4直列のLiCパックに代えて、11直列のEDLCパックを接続すればよい。
以上、第2実施形態では、電池直列数を増やし、電圧を36V〜42Vとしたことにより、マイルドHEV120に搭載する直並列電池パック123に対応することが可能となる。さらに、電池の直列数、並列数を増やしていくことにより、HEV(ストロングHEV)の直並列電池パックや、xEMS130の直並列電池パック139にも対応することが可能となる。
10、10A、10C 出力型電池群(出力型蓄電体群)
11〜13 出力型電池(出力型蓄電体)
11C〜14C LiC(出力型蓄電体)
20、20B、20C 容量型電池群(容量型蓄電体群)
21〜24、21B〜28B 容量型電池(容量型蓄電体)
21C,22C LiBパック(容量型蓄電体)
30、30A、30C セレクタ(第1切替手段)
40、40B 直並列切替SW群(第2切替手段)
41〜43、41B〜47B 直並列切替SW
40C 直並列切替SW(第2切替手段)
50 コントローラ(制御手段)
51 電流検出手段
52 電流センシング線
53〜58 電圧センシング線(電圧検出手段)
61 セレクタ制御線
62〜64 直並列切替SW制御線
70 電力入出力端子
80 キャパシタ
81,82 抵抗
118、123、139 直並列電池パック
115、125、141 上位コントローラ(上位制御手段)

Claims (14)

  1. 複数の出力型蓄電体を有する出力型蓄電体群と、
    複数の容量型蓄電体を有する容量型蓄電体群と、
    前記出力型蓄電体群における出力型蓄電体の直列数を切り替える第1切替手段と、
    前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の直並列数を切り替える第2切替手段と、を備え、
    前記出力型蓄電体群と、前記容量型蓄電体群とは、直列に接続される直並列電池パックであって、
    該直並列電池パックの電流を検出する電流検出手段と、
    前記出力型蓄電体および前記容量型蓄電体の各蓄電体の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電流検出手段および前記電圧検出手段からの情報により、前記第1切替手段および前記第2切替手段を制御する制御手段と、をさらに備える
    ことを特徴とする直並列電池パック。
  2. 充電中において、前記出力型蓄電体群及び前記容量型蓄電体群に流入する電流が予め設定された下限電流未満に減少した場合、
    前記第1切替手段は、
    前記出力型蓄電体群における出力型蓄電体の直列数を下げ、
    前記第2切替手段は、
    前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の直列数を上げ、かつ、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の並列数を下げる
    ことを特徴とする請求項1に記載の直並列電池パック。
  3. 前記出力型蓄電体群は、出力型蓄電体が直列に接続されて構成され、
    前記第1切替手段は、
    前記直列に接続された出力型蓄電体のうちのいずれかの出力型蓄電体の端子を選択して、該直並列電池パックの電力入出力端子と接続する
    ことを特徴とする請求項1に記載の直並列電池パック。
  4. 前記第2切替手段は、
    一方の容量型蓄電体と他方の容量型蓄電体との接続を並列接続と直列接続に切り替え可能なスィッチを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の直並列電池パック。
  5. 前記出力型蓄電体は、前記容量型蓄電体よりも、流すことができる電流が多い蓄電体であり、
    前記容量型蓄電体は、前記出力型蓄電体よりも、容量が大きい蓄電体である
    ことを特徴とする請求項1に記載の直並列電池パック。
  6. 前記制御手段は、充電開始時において、
    該制御手段よりも上位の上位制御手段から充電電流要求を受信し、
    該充電電流要求に示す充電電流量が予め設定された上限電流より小さい場合、
    前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の直列数を上げ、かつ、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の並列数を下げるように前記第2切替手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の直並列電池パック。
  7. 前記制御手段は、充電開始時において、 前記出力型蓄電体および前記容量型蓄電体の開回路電圧と内部抵抗に基づいて、前記出力型蓄電体の充電電流、前記容量型蓄電体の充電電流、前記出力型蓄電体にかかる電圧、および、前記容量型蓄電体にかかる電圧を計算し、
    前記出力型蓄電体の充電電流が、予め設定された前記出力型蓄電体の上限充電電流以下になり、前記出力型蓄電体にかかる電圧が、予め設定された前記出力型蓄電体の上限電圧以下になるように、
    前記第1切替手段を制御して、前記出力型蓄電体群における出力型蓄電体の直列数を上げる
    ことを特徴とする請求項1記載の直並列電池パック。
  8. 前記制御手段は、充電開始時において、
    前記出力型蓄電体および前記容量型蓄電体の開回路電圧と内部抵抗に基づいて、前記出力型蓄電体の充電電流、前記容量型蓄電体の充電電流、前記出力型蓄電体にかかる電圧、および、前記容量型蓄電体にかかる電圧を計算し、
    前記容量型蓄電体の充電電流が、予め設定された前記容量型蓄電体の上限充電電流以下になり、前記容量型蓄電体にかかる電圧が、予め設定された前記容量型蓄電体の上限電圧以下になるように、
    前記第2切替手段を制御して、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の直列数を下げ、かつ、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の並列数を上げる
    ことを特徴とする請求項1記載の直並列電池パック。
  9. 前記制御手段は、放電開始時において、
    該制御手段よりも上位の上位制御手段から放電電流要求を受信し、
    前記出力型蓄電体および前記容量型蓄電体の開回路電圧と内部抵抗に基づいて、前記出力型蓄電体の放電電流、前記容量型蓄電体の放電電流、前記出力型蓄電体にかかる電圧、および、前記容量型蓄電体にかかる電圧を計算し、
    直並列に前記容量型蓄電体が接続された前記容量型蓄電体群の放電電流が放電電流要求以上であり、かつ、前記容量型蓄電体にかかる電圧が、予め設定された前記容量型蓄電体の上限電圧以下になるように、
    前記第2切替手段を制御して、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の直列数を下げ、かつ、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の並列数を上げる
    ことを特徴とする請求項1記載の直並列電池パック。
  10. 前記制御手段は、放電中において、
    あらかじめ設定された該直並列電池パックの最低電圧以上となるように、
    前記第1切替手段を制御して、前記出力型蓄電体群における出力型蓄電体の直列数を上げる
    ことを特徴とする請求項9記載の直並列電池パック。
  11. 前記制御手段は、放電開始時において、
    前記第1切替手段を制御して、前記出力型蓄電体群をバイパスするように接続を切り替える
    ことを特徴とする請求項9または請求項10記載の直並列電池パック。
  12. 前記出力型蓄電体群は、前記複数の出力型蓄電体として、リチウムイオンキャパシタを3個有し、
    前記容量型蓄電体群は、前記複数の容量型蓄電体として、リチウムイオン電池を4個有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の直並列電池パック。
  13. 前記出力型蓄電体群は、前記複数の出力型蓄電体として、リチウムイオンキャパシタを4個有し、
    前記容量型蓄電体群は、前記複数の容量型蓄電体として、7直列したリチウムイオン電池パックを2個有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の直並列電池パック。
  14. 複数の出力型蓄電体を有する出力型蓄電体群と、
    複数の容量型蓄電体を有し、前記出力型蓄電体群と直列に接続される容量型蓄電体群と、
    前記出力型蓄電体群における出力型蓄電体の直列数を切り替える第1切替手段と、
    前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の直並列数を切り替える第2切替手段と、を備える直並列電池パックの制御方法であって、
    前記直並列電池パックは、
    該直並列電池パックの電流を検出する電流検出手段と、
    前記出力型蓄電体および前記容量型蓄電体の各蓄電体の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電流検出手段および前記電圧検出手段からの情報により、前記第1切替手段および前記第2切替手段を制御する制御手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記出力型蓄電体群及び前記容量型蓄電体群に流入する電流が減少した場合、
    前記第1切替手段により、前記出力型蓄電体群における出力型蓄電体の直列数を下げ、
    前記第2切替手段により、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の直列数を上げ、かつ、前記容量型蓄電体群における容量型蓄電体の並列数を下げる
    ことを特徴とする直並列電池パックの制御方法。
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