JP6458874B2 - p型シリコンウェーハ中のFe濃度測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、SPV法(Surface Photo-Voltage:表面光起電力法)によるp型シリコンウェーハ中のFe濃度測定方法に関する。
p型シリコンウェーハがFeで汚染されていると、該ウェーハから作製したデバイスの特性に悪影響を及ぼす。そのため、p型シリコンウェーハ中のFe濃度を簡易的に評価する手法が開発されてきた。その手法の一つとして、SPV法により少数キャリアの拡散長を電気的に測定し、その測定結果からp型シリコンウェーハ中のFe濃度を求める方法が知られている。
SPV法では、特定の波長の光をp型シリコンウェーハに照射し、その時のウェーハの表面起電力(SPV信号)を測定し、ウェーハ中の少数キャリアの拡散長を求める。これを以下、単に「SPV測定」とも称する。SPV法は、他の方法に比べて測定時間が短い上に、非接触かつ非破壊での測定が可能な優れた方法である。
SPV測定には、測定モードとして、Standard ModeとUltimate Modeの二種類があることが知られている。SPV法では、互いに異なる複数種類の波長の光を用いて上記SPV測定を行う必要がある。Standard modeは、ある波長を用いたSPV測定を行い、その後順次、別の波長を用いたSPV測定を行う、一般的な方法である。Ultimate modeは、互いに異なる複数種類の波長の光を同期間に照射し、一度にSPV測定を行う、特殊な方法である。
特許文献1には、Ultimate Modeで測定を行うことにより、Standard modeに比べて、測定を短時間で完了できることから、測定中の経時的な環境変化に起因する少数キャリアの拡散長の測定誤差を小さくできると記載されている。少数キャリアの拡散長の測定誤差が小さくなることは、Fe濃度の検出下限を下げることができることを意味する。
特表2004−503100号公報
近年、デバイスに求められる特性が著しく上がっている状況下において、p型シリコンウェーハ中のFe濃度の検出下限を低くすることが求められつつある。一方で、SPV測定に要する時間は、p型シリコンウェーハの製造におけるスループットに影響するため、極力短時間とすることが必要である。本発明者らは、この2つの必要を両立させるという新規な課題を認識し、種々の検討を行った。
そこで、特許文献1の記載に従い、Ultimate Modeを検討した。測定手法の違いから、Standard ModeよりもUltimate Modeの方が、測定に要する時間を短くしやすいことは確実である。しかしながら、本発明者らの検討によれば、測定モードをStandard ModeからUltimate Modeに変更したのみでは、測定時間は当然に短時間にできたが、特許文献1の記載に反してFe濃度の検出下限を下げることはできず、むしろ、Fe濃度の検出下限が高くなってしまうことが判明した。
そこで本発明は、上記課題に鑑み、Fe濃度の検出下限を低くし、かつ、短時間で測定を行うことが可能な、SPV法によるp型シリコンウェーハ中のFe濃度測定方法を提供することを目的とする。
SPV測定には、測定モード以外にも、詳細は後述するように、種々の測定パラメータが存在する。本発明者らは、上記課題を解決すべく、SPV測定装置に対して設定する、測定モード以外の設定パラメータが、Fe濃度の検出下限および測定に要する時間に及ぼす影響を検討した。なお、特許文献1では、Ultimate Modeで測定すれば、少数キャリアの拡散長の誤差が小さくなると記載されているに過ぎず、それ以外の設定パラメータを最適化することについて、何ら考慮されていない。
そこでまず本発明者らは、SPV装置のメーカーが推奨するStandard modeにおいて、測定パラメータを、同じくメーカーが推奨する公知の値とした場合を基準として種々変更した。すると、Standard modeでは、後述するNumber of Readingsというパラメータが、Fe濃度の検出下限に大きく影響していることが見出された。すなわち、Number of Readingsを大きくするほど、Fe濃度の検出下限を下げることができる。しかしながら、Number of Readingsが大きくなることは、測定に要する時間が長くなることを意味する。このように、Standard modeでは測定パラメータを如何に設定しても、測定時間が長い条件ではFe濃度の検出下限は低くできるが、測定時間が短い条件ではFe濃度の検出下限は高くなるという、状況であった。すなわち、Standard modeでは、測定時間の短縮と、Fe濃度の検出下限の低下とを両立することはできなかった。
次に、本発明者らは、Ultimate modeの場合に、測定パラメータを種々変更して検討を続けたところ、以下の知見を見出した。まず、Ultimate modeの場合でも基本的には、測定時間が長い条件ではFe濃度の検出下限が低く、測定時間が短い条件ではFe濃度の検出下限が高い、という傾向であった。しかしながら、Ultimate modeは、測定に要する時間を短くしやすいことから、Ultimate modeで測定パラメータが特定の条件を満たす場合には、Standard modeにおいて測定パラメータを上記の公知の値(SPV装置のメーカーが推奨する条件)とした場合よりも、Fe濃度の検出下限を低くすることができ、なおかつ、測定に要する時間も短くすることができることがわかった。
そして、Ultimate modeでは、Standard modeの場合とは異なり、後述するTime BetweenReadingsおよびTime Constantというパラメータが、Fe濃度の検出下限に大きく影響していることが見出された。本発明者らはこのような知見に基づき、Fe濃度の検出下限と測定に要する時間の両方を小さくすることができる、特定の条件を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨構成は以下のとおりである。
(1)p型シリコンウェーハに対して行うSPV法による測定に基づいて、該シリコンウェーハ中のFe濃度を求めるにあたり、
前記測定は、互いに異なる複数種類の波長の光を同期間に照射する測定モードにより、Time Between Readingsを35m秒以上120m秒以下かつTime Constantを20m秒以上、または、Time Between Readingsを10m秒以上35m秒未満かつTime Constantを100m秒以上とし、Number of Readingsを12回以下とする条件下にて行うことを特徴とする、p型シリコンウェーハ中のFe濃度測定方法。
本発明のSPV法によるp型シリコンウェーハ中のFe濃度測定方法によれば、Fe濃度の検出下限を低くし、かつ、短時間で測定を行うことが可能である。
本発明の一実施形態によるp型シリコンウェーハ中のFe濃度測定方法に用いることが可能な、SPV測定装置の構成を示す模式図である。 Fe濃度の検出下限とスループットとの関係を示すグラフである。
本発明の一実施形態は、p型シリコンウェーハに対して行うSPV法による測定(SPV測定)に基づいて、該シリコンウェーハ中のFe濃度を求める方法に関する。
まず、p型シリコンウェーハの面内の特定箇所での、Fe濃度の求め方を説明する。p型シリコンウェーハ中に存在するFeは、通常の状態ではドーパント(例えばボロン)と静電力で結合して、Fe−Bペアを形成している。一方で、ウェーハに強い光を照射すると、FeがBと乖離した状態となる。SPV測定の結果得られる少数キャリアの拡散長は、SPV測定の際に照射される光によって発生した少数キャリアが消滅するまでに移動できる距離を意味する。この少数キャリアは、例えばウェーハ中のFeの形成するトラップ準位によってトラップされて消滅する。p型シリコンウェーハ中にFeが形成する準位は、通常存在するFe−B(鉄ボロンペア)や、光照射により形成されるFei(格子間鉄)がある。それぞれが作るトラップ準位は、少数キャリアの捕捉しやすさが違う。そのため、上記通常状態よりも上記乖離状態の方が、Feが少数キャリアをトラップしやすく、拡散長は小さくなる。この差を利用して、以下のように、ウェーハ中のFe濃度を求めることができる。
まず、通常状態でSPV測定を行い、少数キャリアの拡散長LFeBを求める。次に、乖離状態でSPV測定を行い、少数キャリアの拡散長LFeiを求める。Fe濃度[Fe]は、以下の式により算出できる。
[Fe]=C×(1/LFei − 1/LFeB
ただし、Cは定数である。
そのため、ウェーハ面内の複数の箇所において、通常状態および乖離状態でSPV測定を行うことによって、ウェーハ中のFe濃度のマップを得ることができる。Fe−Bペアを乖離させるための処理は、定法であり特に限定されないが、例えば、フラッシュランプを照射することなどを挙げることができる。
次に、SPV測定に用いるSPV測定装置の構成について説明する。図1は、アナログ型のSPV測定装置100の構成の一例を示す模式図である。SPV測定装置100は、光モジュール10と、プローブ18と、ロックインアンプ20と、ステージ22と、を有する。光モジュール10は、光源12と、チョッパー14と、フィルターホイール16と、を有する。
光源12は、例えば白色LEDであり、そこから発せられる光が、ステージ22上に載置されたウェーハWの表面上に照射されるように光路が設定される。チョッパー14は、複数の孔を円周状に有する円盤部材であり、これが回転することによって、光源12から発せされる光に周波数を与える。すなわち、光が間欠的にウェーハWの表面に照射されることになる。ここで与えられる光の周波数は、「チョッピング周波数(Chopping Frequency:CF)」と定義され、測定パラメータのうちの一つである。CFは、通常500〜3000Hz程度に設定される。
フィルターホイール16は、各々の孔16A〜16Dに、互いに異なる波長の光のみを通過させるフィルターが設置されており、これにより、特定の波長の光をウェーハWの表面に照射できる。
ここで、図1には、光モジュール10がアナログ式である場合を示したが、デジタル式でもよい。デジタル式の場合、互いに異なる発光波長を有する複数の単色LEDをモジュール化し、各LEDを点滅させることによって、特定波長の光を特定周波数で、ウェーハWの表面に照射できる。
照射光の波長は、780nm〜1004nmの間の複数種類の波長であれば特に限定されないが、2種類の波長の光でSPV測定を行う場合には、780nmと1004nmの組み合わせにすることが例示でき、4種類の波長の光でSPV測定を行う場合には、780nm、914nm、975nm、1004nmの組み合わせにすることが例示できる。
照射光の強度(光量)は、Injection Levelとして設定され、測定パラメータのうちの一つである。一般的に、Level2の光量は2×1012(atoms/cc)であり、Level3の光量は3×1012(atoms/cc)であり、このどちらかが用いられる。
プローブ18は、先端に静電容量センサーを有しており、ウェーハW表面とプローブ18との間に生じる静電容量を常に測定する。SPV測定に先立ち、ウェーハW表面にはHF処理が施され、表面が正に帯電している。光源12からの光がウェーハWに照射されると、ウェーハ内で少数キャリア(p型なので電子)が発生し、正に帯電している表面へ向かって移動する。電子は表面まで到達すると、表面の正電荷と打ち消し合うため、表面の電位が下がり、その結果、静電容量も下がる。このときの静電容量の差がSPV信号として検出される。ウェーハ中のFeにトラップされる電子が多いほど、表面電位は下がらない。
ロックインアンプ20は、プローブ18で測定された静電容量に対応するSPV信号を増幅し、検出する。このようにして、SPV信号を得ることができる。ステージ22を動かすことによって、ウェーハW面内の複数の箇所においてSPV測定を行うことができる。
SPV装置としては、公知のSPV装置、例えば、Semilab-SDi LLC製のFAaST330、StrategicDiagnostics社製のSPV-Station-1020を挙げることができる。
次に、SPV測定の方法と拡散長の求め方を説明する。まず、第1の波長(例えば780nm)の光を用いてSPV測定を行い、当該光に対応するSPV信号を得る。ここで、照射光の波長に依存する「侵入長」をX軸にとり、「光量/SPV信号」をY軸にとり、測定結果をプロットする。続いて、第1の波長とは異なる第2の波長(例えば1004nm)の光を用いてSPV測定を行い、当該光に対応するSPV信号を得る。そして、同様に測定結果をプロットする。こうして得た2つのプロットを直線で結んだ際のX切片を「拡散長」とすることができる。なお、3種類以上の波長でSPV測定を行う場合には、3つ以上のプロットが得られるため、最小二乗法等の近似処理により、X切片を求める。
ここで、測定モードは、既述のStandard ModeとUltimate Modeの二種類がある。Standard modeでは、ある波長を用いたSPV測定を行い、その後順次、別の波長を用いたSPV測定を行うため、上記のプロットが順次得られることになる。これに対し、Ultimate modeでは、互いに異なる複数種類の波長の光を同期間に照射し、一度にSPV測定を行うため、上記のプロットが一度の測定で得られることになる。この場合、波長ごとに光のチョッピング周波数を異ならせることによって、ロックインアンプ20において、周波数が異なるSPV信号が得られるため、各波長に対応したSPV信号を分離して得ることができる。
ここで、本発明の一実施形態において着目した測定パラメータを説明する。Number ofReadings(以下、「NR」と称する)は、一回のSPV測定におけるSPV信号の取得回数を意味する。Time Constant(以下、「TC」と称する)は、取得回ごとのSPV信号の取得時間を意味する。Time Between Readings(以下、「TB」と称する)は、各取得回の時間間隔(待機時間)を意味する。
Semilab-SDi LLC製のFAaST330(デジタル型)において推奨されている公知の条件(Standard modeで、CF:1600±100Hz、光量:Level 3、NR:12回、TC:20m秒、TB:20m秒)を例に、パラメータの具体的意味を説明する。この場合、CF:1600±100Hzが付与された第1の波長(例えば780nm)の光をメーカー推奨の所定時間照射し、その後、20m秒間SPV信号の取得を行い、その後、20m秒間を待機時間とする。これを12回くり返し、12個のSPV信号を得る。これら12個のSPV信号の平均値を、第1の波長の光に対応するSPV信号として用いる。その後、CF:1600±100Hzが付与された第2の波長(例えば1004nm)の光を上記所定時間照射し、その後、20m秒間SPV信号の取得を行い、その後、20m秒間を待機時間とする。これを12回くり返し、12個のSPV信号を得る。これら12個のSPV信号の平均値を、第2の波長の光に対応するSPV信号として用いる。
次に、Ultimate modeで、CF:1600±100Hz、光量:Level 3、NR:12回、TC:20m秒、TB:20m秒の場合は、以下のようになる。この場合、CF1:1600±100Hzのうちのある周波数が付与された第1の波長(例えば780nm)の光、および、CF2:CF1よりも50Hz高い周波数が付与された第2の波長(例えば1004nm)の光を、同時にメーカー推奨の所定時間照射し、その後、20m秒間SPV信号の取得を行い、その後、20m秒間を待機時間とする。これを12回くり返し、12個のSPV信号を得る。各信号からは、第1の波長の光に対応するSPV信号と、第2の波長の光に対応するSPV信号とが分離して得られるので、各SPV信号の平均値を、各波長の光に対応するSPV信号として用いる。
ここで、後述の実験例1に示すように、Standard modeでの上記推奨条件では、Fe濃度の検出下限が1.0×109/cm3であり、1枚のウェーハの測定に要する時間が28分であった。そして、Standard modeで、NR,TC,TBを如何に変更しても、Fe濃度の検出下限が1.0×109/cm3未満、かつ、1枚のウェーハの測定に要する時間が28分未満、という結果を得ることはできなかった。
ここで、後述の実験例2に示すように、Ultimate modeでは、測定パラメータが以下に説明する特定の条件を満たす場合に、Fe濃度の検出下限が1.0×109/cm3未満、かつ、1枚のウェーハの測定に要する時間が28分未満、という結果を得ることができた。そこで本発明の一実施形態では、SPV測定を以下の条件でUltimate modeで行うことが肝要である。
まず、TBを35m秒以上120m秒以下かつTCを20m秒以上(第1の条件)、または、TBを10m秒以上35m秒未満かつTCを100m秒以上(第2の条件)とする。Standard modeでの上記推奨条件では、TBとTCの和が40m秒であるのに対して、本発明の一実施形態では、TBとTCの和は少なくとも55m秒以上となる。このように、TB及び/又はTCを従来よりも大きくすることによって、Fe濃度の検出下限を小さくすることができる。このような結果となる理由を、本発明者らは以下のように推測している。すなわち、Ultimate modeの場合、Standard modeの場合に比べて、一度にウェーハに照射される光の総量は2倍になるため、ウェーハWが光照射により熱を帯びやすくなる。しかし、TBとTCの和(すなわち、光が照射されていない時間の長さ)を従来よりも長くすれば、SPV信号の読み込み時のウェーハWの温度の上昇を抑えることができ、これによって、Fe濃度の検出下限を小さくすることができるものと考えられる。
第1の条件に関して、TBが35m秒以上120m秒以下であっても、TCが20m秒未満では、Fe濃度の検出下限を小さくすることができない。また、TCが20m秒以上100m秒未満であっても、TBが35m秒未満では、Fe濃度の検出下限を小さくすることができない。TBが120m秒を超えると、1枚のウェーハの測定に要する時間が長くなるだけでなく、Fe−Bのリペアリングが進んでしまうためFe濃度の検出下限も大きくなってしまう。よって、第1の条件が必要である。
第2の条件に関して、TBが10m秒以上35m秒未満の場合には、TCが100m秒未満では、Fe濃度の検出下限を小さくすることができない。また、TCが100m秒以上であっても、TBが10m秒未満では、Fe濃度の検出下限を小さくすることができない。第2の条件を適用する場合、TCの上限は1000m秒とすることが好ましい。TCが1000m秒を超えると、1枚のウェーハの測定に要する時間が長くなるだけでなく、Fe−Bのリペアリングが進んでしまうためFe濃度の検出下限も大きくなってしまう。
次に、NRは12回以下とする。NRが12回を超えると、1枚のウェーハの測定に要する時間が長くなるからである。なお、上記第1又は第2の条件下では、NRが1回でも、十分なFe濃度の検出感度を得ることができた。
(実験例1:Standard mode)
Semilab-SDi LLC製のFAaST330をSPV装置として用い、CFは1584Hz、光量はLevel 3で固定し、NR,TC,TBを表1に示す種々の値として、Standard modeでSPV測定を行った。照射波長は、780nmと1004nmとした。
Fe濃度の検出下限は、以下の手法で求めた。ブランクウェーハとして、特開2011-054784の記載に基づき、Fe-Bペア乖離中のボロンドープp型シリコンウェーハを用意し、このウェーハの面内9点について、HF処理後、SPV測定を行った。ここで得られた少数キャリアの拡散長を、通常状態での少数キャリアの拡散長LFeBとして扱った。続いて、当該シリコンウェーハにフラッシュランプを5秒間隔で12回照射し、その後、5分間待機した。その後、再度、面内9点についてSPV測定を行い、乖離状態での少数キャリアの拡散長LFeiを求めた。この測定を、間を置かずに10回くり返し行った。そして、ポイントごとに得られた10個の拡散長LFeBおよびLFeiから、既述の式に基づいて、10個のFe濃度[Fe]を算出した。そして、ポイントごとに、負の値も含めた[Fe]の平均値Xと標準偏差σを求めた。ポイントごとに|X+3σ|を算出し、そのうちの最大値を「Fe濃度の検出下限」とし、結果を表1に示した。なお、表1の「検出下限判定」の欄は、以下の基準に基づく。
◎:従来例よりも15%以上の低下
○:従来例よりも15%未満の低下
△:従来例よりも15%未満の増加
×:従来例よりも15%以上の増加
スループットは、以下の手法で求めた。ボロンドープのp型シリコンウェーハの面内177点について、前段落と同様の手法で拡散長LFeBおよびLFeiを求め、既述の式に基づいて、面内177点のFe濃度[Fe]を算出し、Fe濃度マップを得た。このとき、ウェーハのロードからアンロードまでに要した時間を「スループット」とし、結果を表1に示した。なお、表1の「スループット判定」の欄は、以下の基準に基づく。
◎:従来例よりも15%以上の短縮
○:従来例よりも15%未満の短縮
△:従来例よりも15%未満の延長
×:従来例よりも15%以上の延長
Figure 0006458874
表1及び図2に示すように、Standard modeでの推奨条件(従来例、No.1-1)では、Fe濃度の検出下限が1.0×109/cm3であり、スループットが28分であった。そして、NRを増やすことによって、Fe濃度の検出下限が小さくなることがわかった。しかし、NRを増やすと、スループットが長くなってしまう。また、表1の測定結果から、Fe濃度の検出下限とスループットとの関係を図2に示した。このように、Fe濃度の検出下限とスループットとは両立しない関係となってしまい、NR,TC,TBを如何に変更しても、Fe濃度の検出下限が1.0×109/cm3未満、かつ、スループットが28分未満、という結果を得ることはできなかった。また、例えば、比較例No.1-11のように、TC及びTBを大きくしても、検出下限を低くすることはできなかった。
(実験例2:Ultimate mode)
Semilab-SDi LLC製のFAaST330をSPV装置として用い、CF1は1584Hz、CF2は1634Hzとし、光量はLevel 3で固定し、NR,TC,TBを表2に示す種々の値として、Ultimate modeでSPV測定を行った。照射波長は、780nmと1004nmとした。実験例1と同様の手法で、Fe濃度の検出下限とスループットを求め、結果を表2に示した。判定結果も同様の基準で表2に示した。また、表2の測定結果から、Fe濃度の検出下限とスループットとの関係も図2に合わせて示した。
Figure 0006458874
表2及び図2から明らかなとおり、Ultimate modeでNR,TC,TBは従来例No.1-1と同じとした場合(比較例、No.2-24)、スループットは短くできたが、Fe濃度の検出下限が高くなってしまった。しかし、Ultimate modeでは、TBを35m秒以上120m秒以下かつTCを20m秒以上(第1の条件)、または、TBを10m秒以上35m秒未満かつTCを100m秒以上(第2の条件)とし、さらに、NRは12回以下とした場合に、Fe濃度の検出下限が1.0×109/cm3未満、かつ、スループットが28分未満、という結果を得ることができた。
本発明のSPV法によるp型シリコンウェーハ中のFe濃度測定方法によれば、Fe濃度の検出下限を低くし、かつ、短時間で測定を行うことが可能である。
100 SPV測定装置
10 光モジュール
12 光源
14 チョッパー
16 フィルターホイール
18 プローブ
20 ロックインアンプ
22 ステージ
W シリコンウェーハ

Claims (1)

  1. p型シリコンウェーハに対して行うSPV法による測定に基づいて、該シリコンウェーハ中のFe濃度を求めるにあたり、
    前記測定は、互いに異なる複数種類の波長の光を同期間に照射する測定モードにより、Time Between Readingsを35m秒以上120m秒以下かつTime Constantを20m秒以上、または、Time Between Readingsを10m秒以上35m秒未満かつTime Constantを100m秒以上とし、Number of Readingsを12回以下とする条件下にて行うことを特徴とする、p型シリコンウェーハ中のFe濃度測定方法。
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