JPH11241996A - 結晶欠陥計測装置およびその方法 - Google Patents

結晶欠陥計測装置およびその方法

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JPH11241996A
JPH11241996A JP4486298A JP4486298A JPH11241996A JP H11241996 A JPH11241996 A JP H11241996A JP 4486298 A JP4486298 A JP 4486298A JP 4486298 A JP4486298 A JP 4486298A JP H11241996 A JPH11241996 A JP H11241996A
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JP
Japan
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detection system
scattered light
defect
wavelength
threshold value
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Application number
JP4486298A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Komuro
仁 小室
Koji Tomita
幸治 冨田
Shigeru Matsui
松井  繁
Muneo Maejima
宗郎 前嶋
Yoshitaka Kodama
佳孝 児玉
Kazuo Takeda
一男 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】デバイス形成に影響を与えるウェハ表面近傍に
存在する結晶欠陥の分布を他の信号の影響を受けずに計
測できる結晶欠陥計測方法およびその装置を提供する。 【解決手段】侵入深さの異なる2波長のレーザ光を斜方
照射してSiウェハの結晶欠陥を測定する装置におい
て、目的の信号計測に影響を及ぼす他の信号を除去また
は排除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体ウェハの結晶
評価装置に係り、特に、シリコンウェハ中の析出物や積
層欠陥などの結晶欠陥の測定装置およびウェハ表面異物
検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI(大規模集積回路)の集積度が向
上すると共に、LSIを構成するMOS(Metal Oxide Semi
conductor)トランジスタの不良に起因した良品取得率
と信頼性の低下が大きな問題となってきている。MOS
トランジスタの不良の原因としては、ゲート酸化膜の絶
縁破壊及び接合のリーク電流過多が代表的な問題であ
る。これらMOSトランジスタの不良の多くは、直接も
しくは間接的にシリコン基板中の結晶欠陥に起因してい
る。すなわち、LSI製造工程において、酸化によりシ
リコン酸化膜に変換されるシリコン基板の表面領域に結
晶欠陥が存在すると、シリコン酸化膜に構造欠陥が形成
されLSI動作時に絶縁破壊が生じる。また、接合の空
乏層に結晶欠陥が存在すると、リーク電流が多量に発生
する。このように、シリコン基板内において素子が形成
されている表面領域に結晶欠陥が形成されると、MOS
トランジスタの不良が発生するので好ましくない。
【0003】このように欠陥計測は、シリコン結晶品質
管理において重要である。この様な欠陥を計測する方法
としては、シリコンを透過する赤外線を照射し、散乱光
を検出する方法が行われている。結晶欠陥はこの単結晶
シリコンウェハの内部のどの位置にも存在、分布する。
【0004】一般的にIC等デバイスを製造する際に
は、結晶表面(鏡面)〜0.5μm 以内には結晶欠陥が
なく、深い領域には高密度の欠陥が含まれるウェハの開
発が望まれている。したがって、この表面近傍範囲に存
在する結晶欠陥を精度良く検出できることが重要であ
る。
【0005】公知例としては、武田が雑誌“応用物理
第65巻 第11号(1996)”1162ページから
1163ページに記載されている技術がある。
【0006】この技術はシリコンの吸収係数が約1桁異
なる2波長光をウェハ表面に照射し、欠陥からの散乱光
強度を各波長別に測定し、欠陥の深さ位置とサイズを求
めるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術による全面走査計測手法(ウェハを一定線速度250
mm/sでらせん上に回転走査し、検出系のしきい値を超
えた散乱光のピーク強度を記憶)において、測定対象固
体の表面位置の散乱光の違いによるベースラインの変動
の影響を受け正確な計測が行えないという問題点があっ
た。
【0008】また、上記装置において深く小さな欠陥を
検出するため検出系のしきい値を下げて測定すると、光
検知器のダイノードからの熱電子放出によるパルスノイ
ズの影響により、正確な欠陥数を計測できないという問
題点があった。
【0009】また、上記装置において検出系のしきい値
をノイズレベル以下に設定して測定を行うと、ノイズ信
号は欠陥信号に比べ圧倒的に多いため、ノイズ信号によ
る信号検出時間(A/D変換時間やマイコンの処理時間
等による時間で、検出系のしきい値を超えてから散乱光
のピーク強度を記憶するまでの時間)の間は、次の信号
を検出できない、そのため信号検出時間内に存在した欠
陥データを取り出す結果となり、正確な欠陥数を計測で
きないという問題点があった。
【0010】また、検出系のしきい値により大きな値を
設定してしまうと、散乱光強度の小さい信号を検出でき
ず、結果としてより深く小さな欠陥ほど検出できないと
いう問題点があった。
【0011】上記従来技術では、検出系のしきい値を繰
り返し測定結果による経験値によって決定していた、そ
のため適切な結晶欠陥データを検出するために多大な時
間を要するという問題があった(8インチウェハで全面
走査する時間は、一定線速度250mm/sでらせん上に
回転走査した場合で約2時間)。
【0012】本発明の目的は、デバイス形成に影響を与
えるウェハ表面近傍に存在する結晶欠陥データを適切か
つ迅速に計測できる結晶欠陥計測方法およびその装置を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、固体中に光を斜方照射し個々の散乱体か
らの散乱光を検出する事によって固体内部欠陥を計測す
る方法において、固体に対する侵入深さが3倍以上異な
る二波長の光を照射し、照射した光により欠陥からの散
乱光を検出する検出光学系を有し、1回の固体表面の全
面または部分走査計測中に第1波長の検出系における散
乱光強度が設定したしきい値を超えるか、または第2波
長の検出系における散乱光強度が設定したしきい値を超
えた場合、第1波長の検出系および第2波長の検出系そ
れぞれからのピーク強度を記憶し、その2つの検出系か
ら得られた散乱光強度の大小関係により内部欠陥の表面
からの深さ位置および粒径を区別する結晶欠陥計測装置
において、しきい値の判定を行う前段に、低周波を阻止
できるフィルタ(低域阻止フィルタ/高域通過フィルタ
/帯域通過フィルタ)を設け、測定対象固体の表面位置
の散乱光の違いによるベースラインの変動を除去できる
ようにしたものである。
【0014】上記装置において、1つの波長に対して2
つ以上の検出系を設け、2つ以上の検出系で検出した散
乱光強度の全てが設定したしきい値を超えた場合のみそ
れぞれの波長からのピーク強度を記憶することにより、
ノイズを除去できるようにしたものである。
【0015】上記装置において、上記1回の固体表面の
全面または部分走査計測前に、目的および測定対象物の
状態に応じて検出系のしきい値を設定できるようにした
ものである。
【0016】また、上記検出系のしきい値を設定するた
めのステップとして、まず、二波長の光を測定対象の固
体に照射するステップと、第1波長および第2波長の検
出系のしきい値をノイズが検出できる値に設定するステ
ップと、第1波長の検出系における散乱光強度が設定し
たしきい値を超えるか、または第2波長の検出系におけ
る散乱光強度が設定したしきい値を超えた場合、第1波
長の検出系および第2波長の検出系それぞれからのピー
ク強度を記憶するステップと、前記散乱光のピーク強度
の記憶を繰り返し行うステップと、前記記憶したピーク
強度からノイズを検出するステップと、検出された値に
より検出系のしきい値を設定するステップにより、検出
系のしきい値を設定できるようにしたものである。
【0017】また、上記検出系のしきい値を設定するた
めのステップとして、まず、二波長の光を測定対象の固
体に照射するステップと、第1波長および第2波長の検
出系のしきい値を白色雑音が検出できる値に設定するス
テップと、第1波長の検出系における散乱光強度が設定
したしきい値を超えるか、または第2波長の検出系にお
ける散乱光強度が設定したしきい値を超えた場合、第1
波長の検出系および第2波長の検出系それぞれからのピ
ーク強度を記憶するステップと、前記散乱光のピーク強
度の記憶を繰り返し行うステップと、前記記憶したピー
ク強度から白色雑音を算出するステップと、算出された
白色雑音の最大値を検出系のしきい値に設定し、前記同
様にピーク強度の記憶を繰り返し行うステップと、前記
記憶したピーク強度からパルスノイズの最大値を算出す
るステップと、前記算出された値を検出系のしきい値と
するステップにより、検出系のしきい値を設定できるよ
うにしたものである。
【0018】また、上記検出系のしきい値を設定するた
めのステップとして、まず、2つの検出系から得られた
散乱光強度の大小関係により内部欠陥の表面からの深さ
位置および粒径を算出する演算式から、ある特定レベル
以上の深さ位置および粒径を検出できる検出系のしきい
値を算出するステップと、算出された値により検出系の
しきい値を設定するステップにより、検出系のしきい値
を設定できるようにしたものである。
【0019】即ち、請求項1の発明にあっては、例え
ば、1回の固体表面の全面走査計測中に、レーザ光とし
て532nmとその3倍以上の固体へ侵入深さを持つ8
10nm(侵入深さは532nmの約10倍)のレーザ光
を使用し、それぞれの散乱光を検出する検出器を設け、
それぞれの強度のしきい値を超えた場合に各検出器から
のピーク強度を記憶し、その2つの検出系から得られた
散乱光強度の大小関係により内部欠陥の表面からの深さ
位置および粒径を区別する結晶欠陥計測装置において、
しきい値の判定を行う前段に、低周波を阻止できるフィ
ルタ(低域阻止フィルタ/高域通過フィルタ/帯域通過
フィルタ)を設け、測定対象固体の表面位置の散乱光の
違いによるベースラインの変動を除去することにより、
ベースラインの変動の影響を受けずに計測できる。
【0020】請求項2の発明にあっては、上記装置にお
いて、1つの波長に対して2つ以上の検出系を設け、2
つ以上の検出系で検出した散乱光強度の全てが設定した
しきい値を超えた場合のみそれぞれの波長からのピーク
強度を記憶することにより、ノイズを除去し欠陥データ
のみを計測できる。
【0021】請求項3の発明にあっては、上記1回の固
体表面の全面または部分走査計測前に、目的および測定
対象物の状態に応じて検出系のしきい値を算出するステ
ップと、算出した検出系のしきい値を設定するステップ
により、目的としないピークまたはノイズの影響を受け
ずに計測できる。
【0022】請求項4の発明にあっては、上記検出系の
しきい値を、全面走査計測前にノイズレベルを計測して
おき、検出系のしきい値をノイズの最大値以上に設定す
ることにより、ノイズの影響を受けずに欠陥からの散乱
光を計測できる。
【0023】請求項5の発明にあっては、上記ノイズレ
ベルの計測において、検出系のしきい値を最低に設定し
て計測し、白色雑音の最大値を統計的に算出し、次に算
出した白色雑音の最大値を検出系のしきい値に設定して
計測し、パルスノイズを統計的に算出することにより、
迅速かつ正確にノイズレベルを算出し、ノイズの影響を
受けずに欠陥からの散乱光を計測できる。
【0024】請求項6の発明にあっては、上記検出系の
しきい値を、2つの検出系から得られた散乱光強度の大
小関係により内部欠陥の表面からの深さ位置および粒径
を算出する演算式から、ある特定レベル以上の深さ位置
および粒径を検出できる検出系のしきい値を算出し設定
することにより、ある特定レベル以下の欠陥の影響を受
けず、ある特定レベル以上の欠陥の深さ位置および粒径
の欠陥の散乱光を計測できる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に係る結晶欠陥計測方法お
よび結晶欠陥計測装置を実施例に基づいて以下説明す
る。図1のブロック図に本発明の1実施例に係る結晶欠
陥計測装置の全体構成を示す。シリコンウェハに対する
照射光の全面走査は、回転移動と中心が並進移動してい
るシリコンウェハに照射することによって、スパイラル
状に走査する。照射領域を散乱体が通過した瞬間に、パ
ルス的な散乱光が発生する。
【0026】照射光として、波長532nmのレーザ1
0からの光と、波長810nmのレーザ20からの光を
回転ステージ41上のウェハ固定金具44に固定された
ウェハ1に照射する。それぞれの照射光による欠陥から
の散乱光2の検出によって、試料ウェハ1中に含まれる
酸素析出物(SiO2 粒子)や転移等の結晶欠陥、その
他にウェハ表面に付着した異物が散乱体として検出され
る。
【0027】欠陥からの散乱光2を対物レンズ3により
集光し、波長810nmおよび532nmの光をダイクロ
イックミラー4にて分離し、さらに波長毎に分光ミラー
50,60によって分岐し、レンズ11,21,51,
61でそれぞれ集光し、光検出器12,22,52,6
2で検出する。
【0028】検出された信号は、それぞれアンプ13,
23,53,63によって増幅され、帯域通過フィルタ
14,24,54,64により欠陥からの散乱光以外の
信号成分が減衰または消去され、それぞれのコンパレー
タ15,25,55,65によってあらかじめコンピュ
ータ6によって設定された検出しきい値と比べられ、コ
ンパレータ15,55の両方あるいはコンパレータ2
5,65の両方の信号が検出しきい値を超えた場合、論
理和回路5によって両方のピークホールド回路16,2
6に信号をホールドするように指示がだされる。それぞ
れのピークホールド回路16,26によって信号の最大
値がホールドされ、A/Dコンバータ17,27でデジ
タル化してコンピュータ6に取り込む。
【0029】一方、コンピュ−タ6よりドライバ40,
42を用いて回転ステ−ジ41を回転方向(θ方向)
に、Rステージ43を半径方向(R方向)に走査しなが
ら回転ステ−ジ41に取り付けた回転エンコーダ45及
びRステージ43に取り付けた並進エンコーダ46の座
標(R,θ)をモニターしながら散乱光計測を行い、欠
陥から散乱光が発生した瞬間の座標(R,θ)を散乱光
強度信号とともにコンピュータ6に取り込む。
【0030】図2に本発明に係るノイズの特性と欠陥か
らの散乱光強度の関係を示す。本装置におけるノイズの
種類を大きく分けると、図2(a)に示すように白色雑
音201と光検知器のダイノードからの熱電子放出によ
るパルスノイズ202に分類できる。また、図2(a)
にはウェハ表面の荒さの違いにより、ウェハ表面位置の
散乱光の違いによるベースライン変動によるウェハ表面
から弱い散乱光が出ている場合I1とウェハ表面から強
い散乱光が出ている場合I2を示す。
【0031】ここでウェハ表面から強い散乱光が出てい
る場合I2の白色雑音の大きさN2は、下記式で表され
N1より大きくなることが解る。
【0032】
【数1】
【0033】ノイズの最大値としては、ウェハ表面から
強い散乱光が出ている場合R2はI2+N2+P2とな
り、ウェハ表面から弱い散乱光が出ている場合R1はI
1+N1+P1となる。
【0034】実際には、この信号を帯域通過フィルタを
通すことにより、I1およびI2が除去されノイズの最
大値は、ウェハ表面から強い散乱光が出ている場合はN
2+P2となり、ウェハ表面から弱い散乱光が出ている
場合はN1+P1となる。
【0035】ここで例えばP1とP2の信号強度が同じ
に出力されても、ウェハ表面からの散乱光の違いI1・
I2により、白色雑音の大きさがN1・N2と違ってく
るためノイズの最大値がN2+P2とN1+P1と違っ
てしまう。またこの値は測定するウェハ毎に違ってしま
うため、ウェハ毎にこの値を計測し、検出しきい値を設
定することにより、ノイズの影響を受けずに欠陥からの
散乱光のみを検出することができる。
【0036】次に、ノイズと欠陥からの散乱光の強度の
発生頻度を図2(b)に示す。ここで、欠陥は浅い所か
ら深い所まで、大小さまざまな粒径が一様に分布してい
ると仮定するとK1の分布となる。また、白色雑音はH
1の分布を示し、光検知器のダイノードからの熱電子放
出によるパルスノイズはD1のポアソン分布で表される
統計的確立事象を示す。
【0037】この様なH1,D1のヒストグラムを全面
走査計測前に計測して作成し、白色雑音およびパルスノ
イズを検出しない検出系のしきい値203に設定し、2
03以上の信号を検出することにより、ノイズの影響を
受けずに欠陥からの散乱光のみを検出することができ
る。
【0038】また、白色雑音を検出しない検出系のしき
い値204に設定し、204以上の信号を検出するとパ
ルスノイズまで含まれているため、パルスノイズか欠陥
からの散乱光かを区別する必要がある。
【0039】本発明では、光検知器のダイノードからの
熱電子放出によるパルスノイズは不定期ノイズで、同時
に2つの光検知器から発生する確率が極めて低いことを
利用し、両方の光検知器が検出系のしきい値を超えたも
ののみを欠陥からの散乱光とすることにより、パルスノ
イズを除去し、パルスノイズ中に埋もれていた、さらに
深い欠陥または粒径の小さな欠陥を検出することができ
る。
【0040】さらに、2つの検出系から得られた散乱光
強度の大小関係により内部欠陥の表面からの深さ位置お
よび粒径を算出する演算式から、ある特定レベル以上の
深さ位置および粒径を検出できる検出系のしきい値を算
出し、検出系のしきい値を205に設定し、205以上
の信号を検出することにより、ノイズおよび深い欠陥ま
たは粒径の小さな欠陥の影響を受けず、より浅い欠陥ま
たは粒径の大きな欠陥だけを正確に検出できる。
【0041】上記のノイズの取り込みタイミングを図3
により説明する。図3(a)の散乱光信号には白色雑音
302とパルスノイズ303およびウェハ表面位置の散
乱光の違いによるベースライン変動304を示す。
【0042】図3(a)に示す散乱光信号がアンプによ
って図3(b)に示すように増幅され、その後帯域通過
フィルタにより帯域以外の成分が減衰され図3(c)に
示す信号となる。帯域通過フィルタ出力信号が設定した
検出しきい値301を超えた場合、図2(d)に示すコ
ンパレータからの出力信号が、図3(e)に示す論理和
回路を通じてピークホールド回路へトリガ出力を与え、
図3(f)に示すようにピークホールド回路は帯域通過
フィルタ出力信号のピーク強度をホールドする。
【0043】それぞれのピーク強度値は図3(g)に示
すように論理和回路からのトリガ出力から一定時間後に
それぞれのA/Dコンバータによりデジタル化され、図
3(h)に示すようにA/D変換終了後、コンピュータ
に取り込まれメモリに記憶される。このときコンピュー
タは回転エンコーダ及び並進エンコーダの座標(R,
θ)をシリコンウェハの面内位置として同時にメモリに
記憶する。コンピュータにデータが取り込まれた後は論
理和回路がリセットされる。
【0044】ここで、論理和回路からのトリガ出力から
論理和回路がリセットされるまでの間に、他の信号が設
定した検出しきい値を超えたとしても、信号の取り込み
が行えないことがわかる。これは、実際の欠陥からの散
乱光の場合も同じで、信号の取り込み中に欠陥からの散
乱光が発生しても検出できない。そこで、出来るだけ必
要のない信号は取り込まないよう検出系のしきい値を決
める必要がある。
【0045】上記ノイズの取り込みにより、検出系のし
きい値をノイズの最大値に設定して、欠陥からの散乱光
信号を取り込んだタイミング例を図4により説明する。
図4(a)の散乱光信号には白色雑音402とパルスノ
イズ403とウェハ表面位置の散乱光の違いによるベー
スライン変動404および欠陥からの散乱光405を示
す。
【0046】図4(a)に示す散乱光信号がアンプによ
って図4(b)に示すように増幅され、その後帯域通過
フィルタにより散乱光信号成分以外が減衰され図4(c)
に示す信号となる。帯域通過フィルタ出力信号が上記で
設定した検出しきい値401を超えた場合、図4(d)
に示すコンパレータからの出力信号が、図4(e)に示
す論理和回路を通じてピークホールド回路へトリガ出力
を与え、図4(f)に示すようにピークホールド回路は
帯域通過フィルタ出力信号のピーク強度をホールドす
る。810nmの散乱光信号の場合も532nmの散乱
光信号の場合と同様にピーク強度がホールドされる。
【0047】それぞれのピーク強度値は図4(g)に示
すように論理和回路からのトリガ出力から一定時間後に
それぞれのA/Dコンバータによりデジタル化され、図
2(h)に示すようにA/D変換終了後、コンピュータ
に取り込まれメモリに記憶される。このときコンピュー
タは回転エンコーダ及び並進エンコーダの座標(R,
θ)をシリコンウェハの面内位置として同時にメモリに
記憶する。コンピュータにデータが取り込まれた後は論
理和回路がリセットされる。
【0048】このようにしてノイズの影響を受けず欠陥
からの散乱光のみを検出することができる。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、目的
とする信号をそれ以外の信号の影響を受けずに取り込む
ことができ、欠陥解析の効率が向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である結晶欠陥計測装置の概略
構成図。
【図2】(a)及び(b)は本発明に係るノイズと欠陥
からの散乱光強度の関係を示す特性図。
【図3】(a)及び(b)は本発明のノイズ信号の取り
込みタイミングを示す図。
【図4】(a)ないし(h)は本発明の散乱光信号の取
り込みタイミングを示す図。
【符号の説明】
1…ウェハ、2,405…欠陥からの散乱光、3…対物
レンズ、4…ダイクロイックミラー、5…論理和回路、
6…コンピュータ、10…波長532nmのレーザ、1
1,21,51,61…レンズ、12,22,52,6
2…検知器、13,23,53,63…アンプ、14…
帯域通過フィルタ、15,25,55,65…コンパレ
ータ、16…ピークホールド回路、17,27…A/D
コンバータ、20…波長810nmのレーザ、24,5
4,64…帯域通過フィルタ、26…ピークホールド回
路、40,42…ドライバ、41…回転ステージ、43
…Rステージ、44…ウェハ固定治具、50,60…分
光ミラー、201,302,402…白色雑音、202,3
03,403…パルスノイズ、203,204,205
…検出しきい値、301…ノイズ検出しきい値、30
4,404…ベースライン変動、401…欠陥検出しき
い値。
フロントページの続き (72)発明者 前嶋 宗郎 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 児玉 佳孝 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 武田 一男 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体中に光を斜方照射し個々の散乱体から
    の散乱光を検出する事によって固体内部欠陥を計測し
    て、固体に対する侵入深さが3倍以上異なる二波長の光
    を照射し、照射した光により欠陥からの散乱光を検出す
    る検出光学系を有し、1回の固体表面の全面または部分
    走査計測中に第1波長の検出系における散乱光強度が設
    定したしきい値を超えるか、または第2波長の検出系に
    おける散乱光強度が設定したしきい値を超えた場合、第
    1波長の検出系および第2波長の検出系それぞれからの
    ピーク強度を記憶し、その2つの検出系から得られた散
    乱光強度の大小関係により内部欠陥の表面からの深さ位
    置および粒径を区別する結晶欠陥計測装置において、 しきい値の判定を行う前段に、低周波を阻止できるフィ
    ルタ(低域阻止フィルタ/高域通過フィルタ/帯域通過
    フィルタ)を設け、測定対象固体の表面位置の散乱光の
    違いによるベースラインの変動を除去することにより、
    ベースラインの変動の影響を受けずに欠陥の計測ができ
    ることを特徴とした結晶欠陥計測装置。
  2. 【請求項2】固体中に光を斜方照射し個々の散乱体から
    の散乱光を検出する事によって固体内部欠陥を計測し
    て、固体に対する侵入深さが3倍以上異なる二波長の光
    を照射し、照射した光により欠陥からの散乱光を検出す
    る検出光学系を有し、1回の固体表面の全面または部分
    走査計測中に第1波長の検出系における散乱光強度が設
    定したしきい値を超えるか、または第2波長の検出系に
    おける散乱光強度が設定したしきい値を超えた場合、第
    1波長の検出系および第2波長の検出系それぞれからの
    ピーク強度を記憶し、その2つの検出系から得られた散
    乱光強度の大小関係により内部欠陥の表面からの深さ位
    置および粒径を区別する結晶欠陥計測装置において、 1つの波長に対して2つ以上の検出系を設け、2つ以上
    の検出系で検出した散乱光強度の全てが設定したしきい
    値を超えた場合のみそれぞれの波長からのピーク強度を
    記憶することにより、ノイズを除去し欠陥データのみを
    計測できることを特徴とした結晶欠陥計測装置。
  3. 【請求項3】固体中に光を斜方照射し個々の散乱体から
    の散乱光を検出する事によって固体内部欠陥を計測し
    て、固体に対する侵入深さが3倍以上異なる二波長の光
    を照射し、照射した光により欠陥からの散乱光を検出す
    る検出光学系を有し、1回の固体表面の全面走査計測中
    に第1波長の検出系における散乱光強度が設定したしき
    い値を超えるか、または第2波長の検出系における散乱
    光強度が設定したしきい値を超えた場合、第1波長の検
    出系および第2波長の検出系それぞれからのピーク強度
    を記憶し、その2つの検出系から得られた散乱光強度の
    大小関係により内部欠陥の表面からの深さ位置および粒
    径を区別する結晶欠陥計測装置において、 上記1回の固体表面の全面または部分走査計測前に、目
    的および測定対象物の状態に応じて検出系のしきい値を
    算出するステップと、算出した検出系のしきい値を設定
    するステップにより、目的としないピークまたはノイズ
    の影響を受けずに欠陥を計測できることを特徴とした結
    晶欠陥計測装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の検出系のしきい値を算出す
    るためのステップとして、まず、二波長の光を測定対象
    の固体に照射するステップと、第1波長および第2波長
    の検出系のしきい値をノイズが検出できる値に設定する
    ステップと、第1波長の検出系における散乱光強度が設
    定したしきい値を超えるか、または第2波長の検出系に
    おける散乱光強度が設定したしきい値を超えた場合、第
    1波長の検出系および第2波長の検出系それぞれからの
    ピーク強度を記憶するステップと、前記散乱光のピーク
    強度の記憶を繰り返し行うステップと、前記記憶したピ
    ーク強度からノイズを算出するステップと、算出したノ
    イズ値を検出系のしきい値とするステップにより、ノイ
    ズの影響を受けないで欠陥計測を行える検出系のしきい
    値を算出できることを特徴とした結晶欠陥計測方法。
  5. 【請求項5】請求項3記載の検出系のしきい値を算出す
    るためのステップとして、まず、二波長の光を測定対象
    の固体に照射するステップと、第1波長および第2波長
    の検出系のしきい値を白色雑音が検出できる値に設定す
    るステップと、第1波長の検出系における散乱光強度が
    設定したしきい値を超えるか、または第2波長の検出系
    における散乱光強度が設定したしきい値を超えた場合、
    第1波長の検出系および第2波長の検出系それぞれから
    のピーク強度を記憶するステップと、前記散乱光のピー
    ク強度の記憶を繰り返し行うステップと、前記記憶した
    ピーク強度から白色雑音を算出するステップと、算出さ
    れた白色雑音の最大値を検出系のしきい値に設定し、前
    記同様にピーク強度の記憶を繰り返し行うステップと、
    前記記憶したピーク強度からパルスノイズの最大値を算
    出するステップと、前記算出された値を検出系のしきい
    値とするステップにより、前記請求項4よりさらに迅速
    かつ正確に、ノイズの影響を受けないで欠陥計測を行え
    る検出系のしきい値を算出できることを特徴とした結晶
    欠陥計測方法。
  6. 【請求項6】請求項3記載の検出系のしきい値を算出す
    るためのステップとして、まず、2つの検出系から得ら
    れた散乱光強度の大小関係により内部欠陥の表面からの
    深さ位置および粒径を算出する演算式から、ある特定レ
    ベル以上の深さ位置および粒径を検出できる検出系のし
    きい値を算出するステップと、算出された値を検出系の
    しきい値に設定するステップにより、ある特定レベル以
    下の欠陥の影響を受けないで欠陥計測を行える検出系の
    しきい値を算出できることを特徴とした結晶欠陥計測方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000235636A (ja) * 1998-12-14 2000-08-29 Hitachi Ltd 欠陥情報を利用した情報媒体
CN101788474A (zh) * 2010-02-10 2010-07-28 哈尔滨工业大学 定量测试光折变材料的光致光散射曝光能量密度阈值的方法
KR20180028784A (ko) * 2016-09-09 2018-03-19 주식회사 이오테크닉스 레이저 가공 장치 및 방법
CN115266758A (zh) * 2022-09-27 2022-11-01 苏州高视半导体技术有限公司 晶圆检测系统、晶圆检测方法、电子设备及存储介质

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