JP5545131B2 - ボロンドープp型シリコン中の鉄濃度分析における定量分析限界決定方法 - Google Patents

ボロンドープp型シリコン中の鉄濃度分析における定量分析限界決定方法 Download PDF

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本発明は、ボロンドープp型シリコン中の鉄濃度分析における定量分析限界決定方法に関するものであり、詳しくは、上記定量分析限界を高い信頼性を持って決定することができる定量分析限界決定方法に関するものである。
シリコンウェーハの重金属汚染は、製品のデバイス特性に悪影響を及ぼす。特に、ウェーハ内のFeは、その汚染量は微量であっても再結合中心として働き、デバイスにおいてpn接合の逆方向のリーク量の増加の原因やメモリー素子のリフレッシュ不良等の原因となる。そこで工程管理のためにウェーハ内のFe汚染を正確に把握することが求められている。
Feは、ボロンドープp型シリコン中では、ボロンと静電力によって結合しFe−Bペアを形成する。ボロンドープp型シリコンのFe濃度の定量方法としては、このFe−Bペアの乖離前後の少数キャリア拡散長の測定値の変化を利用する表面光電圧法(Surface Photo-Voltage;SPV法)が広く用いられている(例えば特許文献1参照)。
上記Fe濃度測定のような定量分析において、測定装置の検出限界は装置の検出能力を示す指標としてきわめて重要である。例えば非特許文献1には、上記SPV法に用いる装置の定量分析限界(検出限界)を、以下の方法により算出することが提案されている。
拡散長Lの変化、δL/Lはシリコン中の再結合中心濃度の測定値ばらつきに相当し、対応する再結合中心の変化は、δN=(2D/(σνL))・(δL/L)と表すことができる。再結合中心をp型シリコン中のFeとすると、σν=6×10-7cm3/s、少数キャリア(電子)の拡散定数D=40cm2/sとなり、非特許文献1では、少数キャリアの拡散長の測定値LとそのばらつきδL/Lを調べることにより、FeのばらつきδNを算出し、これをシリコン中のFeの検出限界としている。
上記のように非特許文献1に記載の方法では、少数キャリアの拡散長の測定ばらつきから換算されるFe濃度のばらつきをFe濃度の検出限界としている。しかしながら、実際には少数キャリア拡散長の測定ばらつきの他にも、Fe濃度の測定値のばらつきに影響を与えるファクターが多数存在する。例えば、少数キャリアの拡散長測定時には、その都度ウェーハは位置および角度を合わせた後、測定ステージにセットされる。その後、測定プローブとウェーハ間の距離調整、測定光の光量調整が行われ、更に温度補正が必要となる装置では温度計測が行われる。これらの調整時の操作誤差等もFe濃度の測定結果のばらつき因子となり得る。しかし上記非特許文献1に記載の方法では、これら測定時の操作誤差に起因するばらつき因子は考慮されていない。したがって、バルクFe濃度測定値のばらつきを過小評価することとなり、算出される検出限界の信頼性が低いという課題がある。そこで、非特許文献1に記載の方法で拡散長測定のばらつきに起因するFe濃度の測定限界を求めたうえで、上記の操作誤差に起因するばらつき量を別途測定して補正を加えることも考えられるが、煩雑であり実用性に乏しい。
化学分析の分野では、検出限界は測定対象物質を実質的に含まないブランク試料を測定することにより算出される(非特許文献2参照)。この化学分析的手法であれば、実シーケンスと同じく測定を行い、そのばらつきから検出限界を評価することができるため、測定に関わるすべてのばらつき因子を考慮したうえで検出限界を算出することができる。
そこでこの化学分析的手法を採用し、バルクFe濃度が十分に低く、Fe汚染が実質0とみなせるボロンドープp型シリコンをブランク試料として検出限界を算出することができれば、算出される検出限界の信頼性は更に高まると期待される。しかしバルクFe濃度を実質0とみなすことができるシリコンウェーハは現在の製造技術で得ることは困難であり、また現時点で得られるFe汚染が無視できると考えられるシリコンも測定器の能力が向上するにつれFe濃度が無視できなくなるという堂々巡りの状況となり、根本的な解決策が必要であることが判明した。
特開2005−64054号公報
"Non-contact mapping of heavy metal contamination for silicon IC fabrication", Semicond. Sci. Technol. 7, pA185-A192 (1992) 小特集 検出限界", ぶんせき p924-933 (1995)
そこで本発明の目的は、ボロンドープp型シリコン中の鉄濃度の分析方法における定量分析限界を、高い信頼性をもって決定するための手段を提供することにある。
本願出願人は、上記目的を達成するための1つの手段を見出し、特願2009−202765号として先に特許出願した。特願2009−202765号は、ボロンドープp型シリコンは、光照射や加熱によりFe−Bペアが乖離している間、実質的にFe濃度をゼロと見なすことができるため、Fe−Bペア乖離中にFe濃度を測定すれば、得られた測定値は実際のFe濃度測定時のシーケンスのばらつき因子の影響を受けたFe濃度の測定値(ブランク)のばらつき情報を含み、この結果に基づき決定されるFe濃度の定量分析限界は、分析方法の検出感度をより正確に表すとの、本願出願人によって新たに見出された知見に基づくものである。
上記特願2009−202765号に記載の方法は、実シーケンスにしたがったばらつき因子の影響を含むため、信頼性の高い定量分析限界決定方法ではあるが、よりいっそうの信頼性の向上を図ることができれば、工程管理のためにウェーハ内のFe汚染を正確に把握するためにきわめて有利である。
そこで本発明者らは、上記特願2009−202765号に記載の方法に基づき、よりいっそう信頼性の高い定量分析限界決定方法を見出すために鋭意検討を重ねた。その結果、
(1)定量分析限界値には少数キャリア拡散長依存性があること、
(2)ボロンドープp型シリコンウェーハでは酸素原子(格子間酸素)とドープされたボロン原子が光照射により結合し形成されるB−O欠陥が少数キャリア拡散長の測定値に影響を及ぼすこと、
が新たに判明した。したがって、信頼性向上のためには、測定装置の定量分析限界を決定する際に上記少数キャリア拡散長依存性を考慮するとともにB−O欠陥の影響を低減ないし排除すべきである。
本発明者らは、以上の知見に基づき更に検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、上記目的は、下記手段により達成された。
[1]表面光電圧測定装置により求められる光照射前後の少数キャリア拡散長の変化に基づき分析対象のボロンドープp型シリコンウェーハの鉄濃度を定量する分析方法の定量分析限界決定方法であって、
前記分析方法によりFe−Bペアを実質的に含まないブランクウェーハの鉄濃度を求め、求められた鉄濃度から定量分析限界値を決定することを、光照射前の少数キャリア拡散長の測定値または複数回の測定を行い得られる複数の測定値の平均値の異なる2つ以上のブランクウェーハに対して行うこと、ここで、前記ブランクウェーハは、抵抗率が10Ωcm以上であり、かつ格子間酸素濃度が7E17/cm3以下であるボロンドープp型シリコンウェーハをFe−Bペア乖離状態としたものであり、
上記2つ以上のブランクウェーハにおいて決定された定量分析限界値と光照射前の少数キャリア拡散長の測定値または複数回の測定を行い得られる複数の測定値の平均値に基づき、定量分析限界値と少数キャリア拡散長との相関関係式を求めるか、または相関関係をグラフ化すること、
前記相関関係式またはグラフを用いて分析対象のボロンドープp型シリコンウェーハの少数キャリア拡散長に依存する定量分析限界を決定すること、
を含むことを特徴とする、前記定量分析限界決定方法。
[2]前記ブランクウェーハの少なくとも1つに、測定前に熱処理を施すことを更に含む、[1]に記載の定量分析限界決定方法。
[3]表面光電圧測定装置により求められる光照射前後の少数キャリア拡散長の変化に基づき分析対象のボロンドープp型シリコンウェーハの鉄濃度を定量する分析方法の定量分析限界決定方法であって、
前記分析方法によりFe−Bペアを実質的に含まないブランクウェーハの鉄濃度を求め、求められた鉄濃度から定量分析限界値を決定することを、少数キャリア拡散長の測定値または複数回の測定を行い得られた複数の測定値の平均値の異なる2つ以上のブランクウェーハに対して行うこと、ここで、前記ブランクウェーハは、n型シリコンウェーハであり、
上記2つ以上のブランクウェーハにおいて決定された定量分析限界値と少数キャリア拡散長の測定値または複数回の測定を行い得られた複数の測定値の平均値に基づき、定量分析限界値と少数キャリア拡散長との相関関係式を求めるか、または相関関係をグラフ化すること、
前記相関関係式またはグラフを用いて分析対象のボロンドープp型シリコンウェーハの少数キャリア拡散長に依存する定量分析限界を決定すること、
を含むことを特徴とする、前記定量分析限界決定方法。
[4]前記ブランクウェーハの少なくとも1つに、測定前に金属汚染処理を施すことを更に含む、[3]に記載の定量分析限界決定方法。
[5]前記ブランクウェーハにおける定量分析限界値を、1つのブランクウェーハに対して鉄濃度を求めることを複数回繰り返して得られた鉄濃度の平均値および標準偏差に基づき決定する、[1]〜[4]のいずれかに記載の定量分析限界決定方法。
本発明によれば、SPV法による鉄濃度の定量分析限界を、高い信頼性をもって決定することができる。これによりSPV法による鉄濃度測定の信頼性を高めることが可能となる。
少数キャリア拡散長の繰り返し測定精度に与える影響を示すグラフである。 B−O欠陥の影響を含む試料において測定された少数キャリア拡散長をプロットしたグラフである。 B−O欠陥の影響が実質的に排除された試料において測定された少数キャリア拡散長をプロットしたグラフである。 実施例1と比較例1との対比結果を示す。 実施例2と比較例1との対比結果を示す。 異なる測定装置のB−O欠陥の影響を低減ないし排除した定量分析限界値と少数キャリア拡散長との相関関係を示すグラフ(モデル図)である。
本発明は、表面光電圧測定装置により求められる光照射前後の少数キャリア拡散長の変化に基づきボロンドープp型シリコンウェーハの鉄濃度を定量する分析方法、いわゆるSPV法、の定量分析限界決定方法に関するものであり、前記分析方法によりFe−Bペアを実質的に含まないブランクウェーハの鉄濃度を求め、求められた鉄濃度から定量分析限界値を決定することを、少数キャリア拡散長の水準の異なる2つ以上のブランクウェーハに対して行うこと、上記2つ以上のブランクウェーハにおいて決定された定量分析限界値と少数キャリア拡散長の水準に基づき、定量分析限界値と少数キャリア拡散長との相関関係式を求めるか、または相関関係をグラフ化すること、前記相関関係式またはグラフを用いて少数キャリア拡散長に依存する定量分析限界を決定すること、を含む。ここで、前記ブランクウェーハとして、第一の態様では、抵抗率が10Ωcm以上であり、かつ格子間酸素濃度が7E17/cm以下であるボロンドープp型シリコンウェーハをFe−Bペア乖離状態としたものを使用し、第二の態様では、n型シリコンウェーハを使用する。
SPV法を利用して少数キャリア拡散長から鉄濃度を測定することができるシリコンウェーハはp型のみであるが、n型であってもp型であっても、表面光電圧測定装置によって少数キャリア拡散長を測定することはできる。
一方、SPV法によるボロンドープp型シリコンウェーハの鉄濃度の測定は、p型シリコンウェーハのドーパントであるボロン(B)が格子間Feと結合して形成されたFe−Bペアが表面活性化処理(光照射等)により乖離することに伴う少数キャリア拡散長の変化(低下)を利用している。このFe−Bペアが乖離、結合することに対応した少数キャリア拡散長の変化が、測定装置の性能に起因する、少数キャリア拡散長の測定ばらつき(測定系の持っている測定ばらつき)よりも有意に大きいと言えるか否かが、検出限界(定量分析限界)である。上記の通り少数キャリア拡散長はn型であってもp型であっても測定できるため、測定系のばらつきを知るために使用するテストウェーハは、Fe−Bペアが実質的に存在しないブランクウェーハであれば、n型であってもp型であってもよいのである。そこで本発明ではブランクウェーハとして、第一の態様ではFe−Bペアの乖離処理が施されているためFe−Bペアが実質的に存在しないボロンドープp型シリコンウェーハを使用し、第二の態様では、Fe−Bペアが存在し得ないn型シリコンウェーハを使用する。
ただし、SPV法における表面活性化処理は、主に光照射により行われるが、太陽電池の分野では、シリコン中では製造工程から必然的に混入する酸素原子(格子間酸素)とドープされたボロン原子が光照射により結合しB−O欠陥(B1つに対してOが2つ結合していると言われている)を形成することが報告されている(Schmidt, et. al. “PROGRESS IN UNDERSTANDING AND REDUCING THE LIGHT DEGRADATION OF CZ SILICON SOLAR CELLS”, the 16th European Photovoltaic Solar Energy Conference, Glasgow May 1-5, 2000参照)。したがって、ボロンドープp型シリコンウェーハでは、表面活性化処理(光照射)によりドーパントであるボロンが格子間酸素と結合しB−O欠陥を形成すると考えられる。このB−O欠陥の存在は少数キャリア拡散長を低下させるため、光照射により形成されたB−O欠陥により少数キャリア拡散長が大きく低下しているにもかかわらず、その影響を無視して検出限界を求めると、形成されたB−O欠陥の分だけ検出限界を高めに算出してしまうことになる。そこでボロンドープp型シリコンウェーハをブランクウェーハとする場合には、ボロン濃度および格子間酸素濃度が低いものを使用する必要がある。一方、n型シリコンウェーハであれば、ドーパントはボロンではないため、B−O欠陥の影響を考慮する必要はない。
加えて上記のようにSPV法によって求められるFe濃度の定量分析限界値には拡散長依存性がある。少数キャリア拡散長の測定ばらつきは、少数キャリア拡散長の大きさそのものに強く依存し、少数キャリア拡散長が長くなるほど指数関数的に大きくなるからである。したがって、高い信頼性をもって検出限界を求めるためには、この拡散長依存性を考慮する必要がある。
以上説明したように、本発明は、Fe−Bペアが実質的に存在しないシリコンウェーハをブランクウェーハとしてB−O欠陥の影響を排除したうえで測定系のばらつき情報を得るとともに、定量分析限界値と少数キャリア拡散長との相関関係も考慮して定量分析限界を決定するものである。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
第一の態様におけるブランクウェーハは、Fe−Bペアを実質的に含まないブランクウェーハとするためにFe−Bペアの乖離処理が施されたものである。Fe−Bペアの乖離処理は、高強度の白色光等の高エネルギーの光を照射する方法、200℃以上の熱処理を行った後急冷する方法、等により行うことができる。より詳しくは、ウェーハ表面にシリコンの禁制帯エネルギー1.1eV以上のエネルギーを有する単色光を断続的に照射するか、またはウェーハを200℃以上に5〜15分間程度保持した後、0.1〜3.0℃/分程度の降温速度で急冷することにより行うことができる。
ただし上記乖離処理を行うことによりFe−Bペアを実質的に含まない状態を作り出したとしても、抵抗率が10Ωcm未満(即ち高ボロン濃度)であって、格子間酸素濃度が7E17/cmを超えるボロンドープp型シリコンウェーハでは、表面活性化処理のための光照射によりウェーハ内にB−O欠陥が多数形成されてしまうことで定量分析限界値が高めに見積もられてしまう。そこで第一の態様では、上記B−O欠陥の影響を低減ないし排除するために、抵抗率が10Ωcm以上(即ち低ボロン濃度)であって、格子間酸素濃度が7E17/cm以下のボロンドープp型シリコンウェーハを選択して使用する。決定される定量分析限界の信頼性をよりいっそう高めるためには、上記抵抗率は20Ωcm以上であることが好ましく、50Ωcm以上であることがより好ましく、格子間酸素濃度は6E17/cm以下であることが好ましく、2E17/cm以上であることがより好ましい。上記抵抗率は、B−O欠陥の影響を排除するうえでは高いほど好ましいが、測定のために注入される少数キャリアの注入量に比べて、元々存在する多数キャリアの濃度を十分高くするSPV法の測定上の制約から、1000Ωcm程度が上限値となり得る。格子間酸素濃度は、最も好ましくは0であるが、製造可能なウェーハの格子間酸素濃度を考慮すると、1E17/cm程度が下限値となり得る。なお、前記格子間酸素濃度は、IOC88換算係数によるものとする。
一方、第二の態様におけるブランクウェーハは、n型シリコンウェーハであれば、何ら制限なく使用することができる。Fe−Bペア、B−O欠陥の影響を考慮する必要がないからである。但し、測定のために注入される少数キャリアの注入量に比べて、元々存在する多数キャリアの濃度を十分高くするSPV法の測定上の制約から、300Ωcm程度が、ブランクウェーハとして使用されるn型シリコンウェーハの抵抗率の上限となり得る。具体的には、リンドープn型シリコンウェーハ等の各種n型シリコンウェーハを使用することができる。
また、上記いずれの態様においても、ブランクウェーハは、測定側の表面に研削などの機械的なダメージを含まない、研磨上がり、または酸もしくはアルカリによるエッチング面が好ましい。その厚みは、100μm〜3mm程度が好適である。
第一の態様、第二の態様とも、ブランクウェーハにおける拡散長測定は、公知のSPV法により行うことができる。SPV法の詳細については、例えば特開2005−64054号公報等を参照することができる。第一の態様では、Fe−B乖離状態のボロンドープp型シリコンウェーハにおいて鉄濃度を求めるために、乖離処理により乖離したFe−Bペアがリペアリングを起こすまでの間に鉄濃度を算出するための少数キャリア拡散長測定を行う。乖離処理後、Fe−Bペアがリペアリング(再結合)するまでに要する時間は、シリコン中のボロン濃度依存性があるため、ボロン濃度に依存するFe−Bペアリング速度を考慮して格子間Feがボロンとリペアリングする前に、Fe濃度の測定を行えばよい。例えば、“Formation rates of iron-acceptor pairs in crystalline silicon”, JAP 98, 083509 (2005)より、ボロン濃度が1E15atoms/cm程度のp型シリコンは、室温にて、Fe−Bペアの乖離処理から1%リペアリングするまでに要する時間は、2分程度である。この場合、乖離処理から2分以内にFe濃度測定を行うことより、Fe濃度を実汚染量の1%以下と見なし得る状態で実際の測定シーケンスを実施することができる。したがって、ボロン濃度が1E15atoms/cm程度でありFeの実汚染濃度が1E10atoms/cm以下のp型シリコンを試料として用いると、乖離処理から2分以内であればリペアリングは1%以下であるため1E8atoms/cm以下のFe濃度となる。この値は、現行の測定器におけるFe濃度の検出限界とされている値を大きく下回る値であるため、ほぼFe濃度を0と見なすことができる。
以上の工程により、B−O欠陥の影響を低減ないし排除して、Fe濃度を0とみなし得るブランクウェーハにおけるFe濃度測定を行うことができる。SPV法におけるFe濃度は、光照射前に測定される少数キャリア拡散長をLb、光照射後に測定される少数キャリア拡散長をLaとすると、以下の式(1)により算出される。
Fe濃度=C・{(1/L )−(1/L )} …(1)
ここで、Cは換算係数であり他の測定手法により定量されたものとの比較により求められる。そして定量分析限界値は、一般にブランクの平均と標準偏差から求められる。したがって本発明においても、上記Fe濃度を0とみなし得るブランクウェーハにおけるFe濃度測定を複数回繰り返し、得られた定量値の平均値および標準偏差に基づき、定量分析限界値を求めることが好ましい。
一般に定量分析限界値(検出限界)は、繰り返し測定による平均値Xおよび標準偏差σから、X+3σ(Kaiserの定義)、またはX+3.29σ(Currieの定義)により求めることができる。または、平均値X、標準偏差σを求め、t分布におけるパーセント点tをσにかけることも行われている。この方法では、検出限界は、X+t(n−1,0.01)σがKaiserの定義に、X+2t(n−1,0.05)σがCurrieの定義に相当する。ここで、nは測定の繰返し回数である。本発明でも、上記方法等によって定量分析限界値を算出することができる。また、上記平均値および標準偏差を求めるための測定回数は、2回以上であり、好ましくは3回以上、精度を高めるうえでは5回以上行うことが好ましい。測定回数の上限は特に限定されるものではないが、例えば20回程度である。
以上説明した工程により決定される定量分析限界値は、実シーケンスと同じく測定を行いFe濃度の分析を行うことにより得られたものである。測定系に固有の少数キャリア拡散長の測定値ばらつきとともに、前記した各種操作誤差に起因するばらつき因子の影響も含むFe濃度の定量値のばらつき情報を含むものであるため、分析方法の検出感度をより正確に表すものと考えられる。このように実シーケンスと同じく測定を行うことにより、分析の信頼性をよりいっそう高めることができる。
ただし、前述のように少数キャリア拡散長の測定ばらつきは、少数キャリア拡散長の大きさそのものに強く依存する。したがって、実際の分析対象であるシリコンウェーハの少数キャリア拡散長とブランクウェーハの少数キャリア拡散長との間に大きな違いがある場合には、少数キャリア拡散長依存性の分だけ誤差要因を含むこととなる。
そこで本発明では、上記誤差要因の影響を低減ないし排除するために、ブランクウェーハとして、少数キャリア拡散長の水準の異なる2つ以上のウェーハを使用する。ここで、少数キャリア拡散長の水準が異なるウェーハとは、Fe濃度算出に用いる少数キャリア拡散長LbまたはLbの平均値が異なるウェーハであることをいう。あるブランクウェーハと他のブランクウェーハと間のLbまたはその平均値の差は、50μm以上あることが好ましく、100μm以上あることがより好ましい。その上限は特に限定されるものではないが、500μm以下程度が適当である。定量分析限界値と少数キャリア拡散長との相関関係を求めるためにはブランクウェーハは1つでは足りず、少数キャリア拡散長の水準の異なる少なくとも2つのブランクウェーハが必要となるが、高い信頼性をもって求めるためには、ブランクウェーハは3つ以上用いることが好ましい。ブランクウェーハの数は、多いほど信頼性の点で望ましいが、測定に要する時間を考慮すると、例えば5つ程度が上限となる。
ブランクウェーハがボロンドープp型シリコンウェーハである場合、熱処理を行うと酸素析出物(いわゆるBMD)の形成により少数キャリア拡散長は短くなる。したがって、第一の態様では、2つ以上のブランクウェーハの中で少なくとも1つは、少数キャリア拡散長を短くするために熱処理を加えたものであることができる。熱処理は、酸素析出物が形成され得る条件で行えばよく、例えば800℃前後の温度において1〜5時間程度行うことができる。意図的に金属汚染することにより少数キャリア拡散長を短くすることも可能であるが、ボロンドープp型シリコンウェーハではFeはもちろんのこと、Cu、CrのようなBと対を形成するタイプの金属では汚染金属とBとのペアにより少数キャリア拡散長の測定値が変化してしまうため好ましくない。したがって、第一の態様において、意図的な金属汚染によりブランクウェーハの少数キャリア拡散長を調整する場合には、MoやPtのような置換型の金属を汚染種とすることが好ましい。
これに対しn型シリコンウェーハでは、上記の汚染金属とBとのペアによる影響を考慮する必要はないため、第二の態様では、例えばFeによって意図的に金属汚染することによりブランクウェーハの少数キャリア拡散長を制御することができる。また、少数キャリア拡散長はウェーハが薄くなるほど短くなるため、第一の態様、第二の態様とも、少数キャリア拡散長の水準の異なるブランクウェーハとして、厚さの異なるものを使用することもできる。
次いで、2つ以上のブランクウェーハにおいて決定された定量分析限界値と少数キャリア拡散長の水準に基づき、定量分析限界値と少数キャリア拡散長との相関関係式を求めるか、または相関関係をグラフ化する。後述の実施例ではグラフ化した例を示すが、最小二乗法等の公知のフィッティング法により相関関係式を得ることも、もちろん可能である。
以上の工程により得られた相関関係式またはグラフは、測定系に固有の測定値のばらつきおよび前記した各種操作誤差に起因するばらつき因子の影響とともに、測定ばらつきの少数キャリア拡散長依存性の影響を含む。加えて、B−O欠陥による誤差要因が低減ないし排除されている。したがって、上記相関関係式またはグラフを用いて少数キャリア拡散長に依存する定量分析限界を決定することにより、分析の信頼性を格段に向上することができる。
以下、本発明を実施例に基づき更に説明する。但し、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。なお、以下に記載の抵抗率は4探針法で求めた値であり、ボロン濃度は求められた抵抗率から換算した値であり、格子間酸素濃度はフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)により求めた値(IOC88換算係数による)である。また、少数キャリア拡散長測定装置としては、表面光電圧(SPV)測定装置(SDI社製FAaST330−SPV)を使用した。
1.少数キャリア拡散長依存性の確認
少数キャリア拡散長が測定精度に与える影響を確認するために、少数キャリア拡散長測定装置を用いて厚さの異なるCZシリコンウェーハの少数キャリア拡散長を測定した。面内9点で少数キャリア拡散長の測定を10回行い標準偏差を求めた。結果を図1に示す。
図1に示すように、SPV測定装置による少数キャリア拡散長の測定ばらつきは少数キャリア拡散長の大きさそのものに強く依存し、少数キャリア拡散長が長くなるほど指数関数的に大きくなる。この結果から、少数キャリア拡散長依存性を無視しては、高い信頼性をもって定量分析限界を求めることはできないことがわかる。
2.B−O欠陥の影響の確認
抵抗率1.5Ωcm(B濃度:1E16/cm)、格子間酸素濃度9E17/cmのボロンドープp型シリコンウェーハ2枚(図2中、試料1、試料2)を、5質量%のHF溶液に5分間浸漬し自然酸化膜を除去し、その後10分間の超純水リンスを行い、乾燥後、クリーンルーム内雰囲気に24時間放置し、測定の前処理とした。以下において、光照射には装置組み込みの光照射機構を使用し、少数キャリア拡散長の測定は、SEMI準拠のスタンダードモードで実施した。
上記前処理後、Lb測定→光照射→La測定の操作を間を置かずに11回連続的に行った。11回目の操作は1回目の操作における光照射から90分以内に終了した。1回目の操作における光照射により各試料に含まれるFe−Bペアは乖離状態となるが、上記時間内であればFe−Bペアのリペアリングは生じないため、2回目以降の操作で得られた結果はFe−Bペアを含まないブランク試料の結果とみなすことができる。
上記試料1、2について測定されたLb、Laをプロットしたグラフが図2である。上記連続測定においてFe−Bペアに関わる変化は起こらないはずだが、図2に示すように、Lb、Laともに、測定を繰り返すほど単調に減少している。これは、光照射によってB−O欠陥が増加し続けているためであると考えられる。
これに対し、抵抗率18Ωcm(B濃度:7E14/cm)、格子間酸素濃度7E17/cmのボロンドープp型CZシリコンウェーハに熱処理を加えて内部に酸素析出物を形成し、少数キャリア拡散長が、上記の抵抗率1.5Ωcmの試料と近い値となるようなウェーハを準備して、上記と同様のLa、Lbの繰返し測定を行った結果を図3に示す。図3では繰り返し測定(光照射)による少数キャリア拡散長の単調減少が見られなかった理由は、抵抗率、格子間酸素濃度とも、図2に示す試料1、2よりも少ない試料を使用したため、繰り返し測定時の光照射によるB−O欠陥発生がほぼ無視できるレベルであったことにあると考えられる。
3.第一の態様、第二の態様の実施例・比較例
[実施例1]
(1)試料の調製
抵抗率10Ωcm(B濃度:1.3E16/cm)、格子間酸素濃度7E17/cmのボロンドープp型CZシリコンウェーハを3枚用意した。
1枚は未処理とし、他の2枚には加熱炉にて800℃で2時間または4時間の熱処理を施した。以下、未処理試料を「試料a」、800℃2時間熱処理した試料を「試料b」、800℃4時間熱処理した試料を「試料c」という。
(2)少数キャリア拡散長の測定、鉄濃度の算出
上記3枚のシリコンウェーハについて、前記2.と同様の方法でLb測定→光照射→La測定の操作を11回繰り返し、2回目〜11回目のLb、La測定値を前記式(1)に導入することでFe濃度を測定した(式(1)中の換算係数Cとしては、通常SPV法で採用されている1×1016(μmcm−3)を使用した)。
(3)定量分析限界値の算出
上記(2)により10回の測定で求められた鉄濃度の平均値と標準偏差から、前述のKaiserの定義(X+3σ)により3つの試料について定量分析限界値を求めた。
[実施例2]
試料a〜cに代えて、以下の4つの試料d〜gを使用した点を除き実施例1と同様の方法により各試料について定量分析限界値を算出した。
試料d:リン(P)濃度が4.5E14/cm(抵抗率9.8Ωm)、格子間酸素濃度が約9E18/cmのn型シリコンウェーハ。
試料e、f:試料dと同じn型シリコンウェーハをFeで表面汚染し(Fe表面汚染量:約1E11/cm)、その後1000℃、1時間の熱処理で表面のFeをウェーハ内部に拡散させることでウェーハ内部を意図的に汚染した試料。
試料g:試料dと同じn型シリコンウェーハをFeで表面汚染し(Fe表面汚染量:約1E12/cm)、その後1000℃、1時間の熱処理で表面のFeをウェーハ内部に拡散させることでウェーハ内部を意図的に汚染した試料。
[比較例1]
試料a〜cに代えて、以下の4つの試料h〜kを使用した点を除き実施例1と同様の方法により各試料について定量分析限界値を算出した。
試料h:抵抗率1.5Ωcm(B濃度約1E16/cm)のボロンドープp型シリコンウェーハ。
試料i;抵抗率7Ωcm(B濃度約2E15/cm)のボロンドープp型シリコンウェーハ。
試料j、k:抵抗率18Ωcm(B濃度約約7E14/cm)のボロンドープp型シリコンウェーハ。
上記4種類のボロンドープp型シリコンウェーハの酸素濃度は、8E17〜1E18/cmの範囲であった。
実施例1と比較例1との対比結果を図4に、実施例2と比較例1との対比結果を図5に示す。比較例1では、使用した試料が抵抗率10Ωcm以上かつ格子間酸素濃度7E17/cm以下の要件を満たさないため、図2に示すようにB−O欠陥発生の影響が顕著である結果、実施例1、2と比べて定量分析限界値が高く見積もられることが確認できる。これに対し、実施例1で使用した試料は抵抗率10Ωcm以上かつ格子間酸素濃度7E17/cm以下の要件を満たすものであるため、図3に示すようにB−O欠陥発生がほぼ無視できるレベルにある結果、実施例1ではB−O欠陥発生の影響を含む比較例1と比べて低い定量分析限界値が得られた。B−O欠陥の影響を受けないn型シリコンウェーハを使用した実施例2でも、同様に比較例1と比べて低い定量分析限界値が得られた。上記の通り、実施例1、実施例2では、B−O欠陥発生の影響が排除されているため、得られた定量分析限界値はより信頼性の高いものである。
また、実施例1、2とも少数キャリア拡散長が長いほど定量分析限界値が低くなる傾向が見られる。即ち、同一測定装置を使用しても、少数キャリア拡散長により鉄濃度の定量分析限界値は異なる。加えて鉄濃度の定量分析限界は、少数キャリア拡散長の測定に使用する装置の性能(少数キャリア拡散長の測定ばらつき)にも依存し、この性能は測定装置の型式、年代、整備状態などにより異なる。したがって、実評価において鉄濃度が「定量分析限界以下」と判定されたウェーハの鉄濃度が、いくつ以下であったかをより正確に知るためには、各測定装置毎に、B−O欠陥の影響を低減ないし排除した定量分析限界値と少数キャリア拡散長との相関関係を把握しておく必要がある。そのためには、例えば図6にモデル図を示すように、異なる測定装置毎にB−O欠陥の影響を低減ないし排除した定量分析限界値と少数キャリア拡散長との相関関係をグラフ化すること(または相関関係式を求めること)が望ましい。これにより、使用する測定装置の上記相関関係を示すグラフ(または相関関係式)に実際に測定された少数キャリア拡散長の数値を当てはめることにより、定量分析限界値を正確に導き出すことが可能となる。
また、前述の非特許文献1に記載の方法は、少数キャリアの拡散長の測定ばらつき情報は含むが、各種操作誤差に起因するばらつきは考慮されていない。これに対し本発明の決定方法は、実シーケンス同じく測定を行い、そのばらつきから定量分析限界を求めるものであるため、得られる定量分析限界は、より信頼性が高いものである。
本発明の決定方法は、微量Fe汚染をも高精度に評価することが求められる高集積化デバイスの製造分野において有用である。

Claims (5)

  1. 表面光電圧測定装置により求められる光照射前後の少数キャリア拡散長の変化に基づき分析対象のボロンドープp型シリコンウェーハの鉄濃度を定量する分析方法の定量分析限界決定方法であって、
    前記分析方法によりFe−Bペアを実質的に含まないブランクウェーハの鉄濃度を求め、求められた鉄濃度から定量分析限界値を決定することを、光照射前の少数キャリア拡散長の測定値または複数回の測定を行い得られる複数の測定値の平均値の異なる2つ以上のブランクウェーハに対して行うこと、ここで、前記ブランクウェーハは、抵抗率が10Ωcm以上であり、かつ格子間酸素濃度が7E17/cm3以下であるボロンドープp型シリコンウェーハをFe−Bペア乖離状態としたものであり、
    上記2つ以上のブランクウェーハにおいて決定された定量分析限界値と光照射前の少数キャリア拡散長の測定値または複数回の測定を行い得られる複数の測定値の平均値に基づき、定量分析限界値と少数キャリア拡散長との相関関係式を求めるか、または相関関係をグラフ化すること、
    前記相関関係式またはグラフを用いて分析対象のボロンドープp型シリコンウェーハの少数キャリア拡散長に依存する定量分析限界を決定すること、
    を含むことを特徴とする、前記定量分析限界決定方法。
  2. 前記ブランクウェーハの少なくとも1つに、測定前に熱処理を施すことを更に含む、請求項1に記載の定量分析限界決定方法。
  3. 表面光電圧測定装置により求められる光照射前後の少数キャリア拡散長の変化に基づき分析対象のボロンドープp型シリコンウェーハの鉄濃度を定量する分析方法の定量分析限界決定方法であって、
    前記分析方法によりFe−Bペアを実質的に含まないブランクウェーハの鉄濃度を求め、求められた鉄濃度から定量分析限界値を決定することを、少数キャリア拡散長の測定値または複数回の測定を行い得られた複数の測定値の平均値の異なる2つ以上のブランクウェーハに対して行うこと、ここで、前記ブランクウェーハは、n型シリコンウェーハであり、
    上記2つ以上のブランクウェーハにおいて決定された定量分析限界値と少数キャリア拡散長の測定値または複数回の測定を行い得られた複数の測定値の平均値に基づき、定量分析限界値と少数キャリア拡散長との相関関係式を求めるか、または相関関係をグラフ化すること、
    前記相関関係式またはグラフを用いて分析対象のボロンドープp型シリコンウェーハの少数キャリア拡散長に依存する定量分析限界を決定すること、
    を含むことを特徴とする、前記定量分析限界決定方法。
  4. 前記ブランクウェーハの少なくとも1つに、測定前に金属汚染処理を施すことを更に含む、請求項3に記載の定量分析限界決定方法。
  5. 前記ブランクウェーハにおける定量分析限界値を、1つのブランクウェーハに対して鉄濃度を求めることを複数回繰り返して得られた鉄濃度の平均値および標準偏差に基づき決定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の定量分析限界決定方法。
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