JP6457839B2 - 改質油脂の製造方法およびそれを用いた脂肪酸エステルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、改質油脂の製造方法およびそれを用いた脂肪酸エステルの製造方法に関する。
一般に、バイオディーゼル燃料として有用な脂肪酸エステルの製造では、原料コストの上昇および食糧との競合を回避するために、使用済みの廃食用油や不純物を含む未精製油脂を原料として使用することが所望されている。ここで、油脂の化学分析値の一つに「酸価」は、油脂の劣化具合を示す指標としても用いられており、この数値が低いほど油脂の品質が良いと考えられている。
脂肪酸エステルの製造において、油脂の酸価は極めて重要である。酸価の高い油脂には脂肪酸が多く含まれるため、このような脂肪酸を原料として用い、アルカリ触媒でエステル交換反応を行うと、アルカリと脂肪酸が反応して触媒量が減少し、反応が十分に進行しなくなるおそれがある。また、反応系内に脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウムなどの石鹸を生成し、脂肪酸エステルと副生成物であるグリセリンとの相分離を困難にするおそれがある。このような相分離の問題は、後工程として施される脂肪酸エステルの精製の際に使用する洗浄水との間でも同様に起こり得る。
このため、従来のバイオディーゼル燃料(脂肪酸エステル)の製造では、酸価の高い油脂を原料として用いる場合、アルカリ触媒とは異なる触媒を用いて、エステル化反応とエステル交換反応を組み合わせた複合プロセスが採用されてきた。
一方、特許文献1は、廃食用油をアルカリ触媒の存在下で直鎖低級アルコールと反応させることにより、バイオディーゼル燃料を製造する際に副生される廃グリセリンと、原料として用いる廃食用油とを混合した後、グリセリン相を除去する前処理工程を含む、バイオディーゼル燃料の製造方法を開示している。しかし、当該方法では、反応系内に大量の鹸化物が生成するため、これを後工程で除去する必要がある。また、原料の油脂は予めアルカリ成分を含有するため、バイオディーゼル燃料の製造にあたり、アルカリ触媒を用いるプロセスが必須となる。
特開2008−024841号
本発明は、上記課題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、脂肪酸エステルの製造に有用な酸価が低く抑制された改質油脂の製造方法およびそれを用いた脂肪酸エステルの製造方法を提供することにある。
本発明は改質油脂の製造方法であって、
原料油脂と酵素触媒法由来のグリセリンとを混合する工程を包含し、
ここで、該酵素触媒法由来のグリセリンが、酵素触媒を用いる脂肪酸エステル生成反応の副生成物である、方法である。
1つの実施形態では、上記原料油脂は、植物油脂、動物油脂、魚油、微生物生産油脂、およびこれらの廃油からなる群から選択される少なくとも1種の油脂である。
本発明はまた、脂肪酸エステルの製造方法であって、
原料油脂と酵素触媒法由来のグリセリンとを混合して改質油脂を得る工程;ならびに
該改質油脂と、触媒と、炭素数1から8を有するアルコールとを混合して、脂肪酸エステルおよび副生成物グリセリンを生成する工程;
を包含し、
ここで、該酵素触媒法由来のグリセリンが、酵素触媒を用いる脂肪酸エステル生成反応の副生成物である、方法である。
1つの実施形態では、上記酵素触媒法由来のグリセリンは上記脂肪酸エステル生成反応の粗生成物である。
1つの実施形態では、上記触媒は酵素触媒である。
1つの実施形態では、上記触媒はアルカリ触媒である。
1つの実施形態では、上記原料油脂は、植物油脂、動物油脂、魚油、微生物生産油脂、およびこれらの廃油からなる群から選択される少なくとも1種の油脂である。
本発明によれば、使用する原料油脂の酸価に関わらず、酸価が低く抑制された改質油脂を得ることができる。さらに、得られた改質油脂を用いて、脂肪酸エステルを製造する場合、反応系では鹸化が低減されるため、鹸化物を除去するための後工程が必須ではなく、所望の脂肪酸エステルの製造効率を高めることができる。
実施例4で行った改質油脂を用いてエステル交換反応を行った際の生成物の含有率の変化と、未処理の油脂を用いて同反応を行った際の生成物の含有率の変化とを比較するためのグラフである。 実施例5で行った改質油脂を用いてエステル交換反応を行った際の生成物の含有率の変化と、未処理の油脂を用いて同反応を行った際の生成物の含有率の変化とを比較するためのグラフである。 実施例6で行った種々の濃度の粗グリセリン(酵素触媒法由来のグリセリン)を用いて改質油脂を製造した際の、廃食用油を1としたときのグリセロール重量比に対する改質油脂の酸価を表すグラフである。 実施例7で行った粗グリセリンを再利用して得られる改質油脂の酸価の変化を示すグラフである。
(改質油脂の製造方法)
まず、本発明の改質油脂の製造方法について説明する。
本発明では、原料油脂と酵素触媒法由来のグリセリンとが混合される。
本発明に用いられる原料油脂は、例えば、バイオディーゼル燃料用の脂肪酸エステルの製造において使用され得る油脂である。原料油脂は、予め精製された油脂、または不純物を含む未精製油脂のいずれであってもよい。
原料油脂の例としては、食用油脂およびその廃食用油脂、原油、および他の廃棄物系油脂、ならびにそれらの組合せが挙げられる。
食用油脂およびその廃食用油脂の例としては、植物油脂、動物油脂、魚油、微生物生産油脂、およびこれらの廃油、ならびにこれらの混合物(混合油脂)が挙げられる。植物油脂の例としては、必ずしも限定されないが、大豆油、菜種油、パーム油、およびオリーブ油が挙げられる。動物油脂の例としては、必ずしも限定されないが、牛脂、豚脂、鶏脂、鯨油、および羊脂が挙げられる。魚油としては、必ずしも限定されないが、イワシ油、マグロ油、およびイカ油が挙げられる。微生物生産油脂の例としては、必ずしも限定されないが、モルティエレラ属(Mortierella)またはシゾキトリウム属(Schizochytrium)などの微生物によって生産される油脂が挙げられる。
ここで、本明細書中に用いられる用語「廃油」とは、食品工業における食品の製造過程、あるいは家庭用または飲食店用の調理過程において生じる使用済の油脂を言う。廃油の例としては、天ぷら、フライドチキン、フライドポテトなどの加工食品の製造または調理において生じる使用済の油が挙げられる。1つの実施形態では、廃油は、一定の使用を通じてすでに高温に晒されている場合が多い。このため、廃油は、多くの場合において水素化され、酸化され、あるいは過酸化された油脂成分を含有する。当該油脂成分を含有する廃油もまた、本発明における原料油脂として使用することができる。
本発明に用いられ得る原油は、例えば、従来の食用油脂の搾油工程から得られる未精製または未加工の油脂であり、例えば、リン脂質および/またはタンパク質などのガム状不純物、遊離脂肪酸、色素、微量金属および他の炭化水素系の油可溶性不純物、ならびにこれらの組合せを含有し得る。原油に含まれる当該不純物の含有量は特に限定されない。
本発明に用いられ得るその他の廃棄物系油脂としては、例えば、食品油脂の製造過程で生じる粗油をアルカリの存在下で精製することにより得られる油滓、熱処理油、プレス油、および圧延油、ならびにこれらの組合せが挙げられる。
本発明に用いられ得る原料油脂は任意の酸価を有していてもよい。「酸価」は油脂の化学分析値の1種であり、油脂の酸価は、油脂1g中に存在する遊離脂肪酸を中和するために要する水酸化カリウムのmg数で表される。このため、酸価が高い油脂ほど、一般に劣化していることを示し、酸価が低い油脂ほど高品質であると考えられている。例えば、バイオディーゼル燃料の製造において、アルカリ触媒を用いる単一のエステル交換反応に採用することができる油脂の酸価は、2.0mg−KOH/g油脂以下であり、このような酸価を満たす原料油脂の種類は極めて限られている。これに対し、本発明に用いられ得る原料油脂は、例えば、2.0mg−KOH/g油脂を上回るものも使用され得る。本発明においては、入手の容易さや製造コストを抑制することができる等の理由から、より広範囲の酸価を有する油脂、例えば、50mg−KOH/g油脂以下、好ましくは10mg−KOH/g油脂以下の酸価を有する油脂を使用することができる。
本発明における原料油脂は、油脂本来の性質を阻害しない範囲において任意の量の水分を含有していてもよい。さらに、原料油脂は、別途脂肪酸エステルの生成反応において使用した溶液中に残存する未反応の油脂を用いてもよい。
本発明に用いられる酵素触媒法由来のグリセリンは、上記のような原料油脂と、後述するような酵素触媒およびアルコールとの脂肪酸エステル生成反応(別途予め行われた脂肪酸エステルを生成するためのエステル反応;以下「先の反応」と言うことがある)を通じて脂肪酸エステルとともに得られた副生成物、好ましくは当該脂肪酸エステル生成反応の粗生成物である。酵素触媒法由来のグリセリンを得るために行われた先の反応で使用した原料油脂、酵素触媒およびアルコールの種類および量は、本発明で使用する上記原料油脂、ならびに後述の触媒およびアルコールのものと同一であってもよく、異なっていてもよい。
本発明における上記酵素触媒法由来のグリセリンの使用量は、例えば、原料油脂の種類および/または量によって変動するため必ずしも限定されないが、原料油脂100重量部に対し、好ましくは1重量部〜100重量部、好ましくは4重量部〜50重量部である。当該グリセリンの使用量が1重量部を下回ると、得られる油脂の酸価を充分に低減させることが困難となるおそれがある。当該グリセリンの使用量が100重量部を上回ると、得られる油脂の酸価には変化がなく、むしろ製造効率を低下させるおそれがある。
本発明において、上記原料油脂と酵素触媒法由来のグリセリンとの混合は、例えば、1つの反応容器に同時または任意の順序で添加され、好ましくは撹拌下で混合される。当該混合において付される温度は、必ずしも限定されないが、例えば、5℃〜100℃、好ましくは10℃〜80℃、より好ましくは25℃〜80℃である。混合に要する時間は、使用する原料油脂および酵素触媒法由来のグリセリンの種類および量、原料油脂に含まれる不純物の種類および量等によって変動するため必ずしも限定されず、当業者によって任意の時間が選択され得る。
このようにして、改質油脂が形成される。
本発明により得られた改質油脂は、例えば、脂肪酸エステルの製造のための材料として使用することができる。当該改質油脂は、製造にあたり使用した原料油脂の酸価に関わらず、その酸価が低く抑制されている。このため、当該脂肪酸エステルの製造において反応系内での鹸化が起きる可能性を低減することができる。
(脂肪酸エステルの製造方法)
次に、本発明の脂肪酸エステルの製造方法について説明する。
本発明では、まず上記と同様にして、原料油脂と酵素触媒法由来のグリセリンとが混合され、改質油脂が形成される。
次いで、当該改質油脂と、触媒と、炭素数1から8を有するアルコールとが混合される。
本発明に用いられる触媒としては、脂肪酸エステルの生成反応に使用され得るアルカリ触媒(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、およびそれらの組合せ)および酵素触媒(例えば、リパーゼ)が挙げられる。
ここで、本明細書中に用いられる用語「リパーゼ」とは、グリセリド(アシルグリセロールともいう)に作用して、当該グリセリドをグリセリンまたは部分グリセリドと脂肪酸とに分解する能力を有し、かつ直鎖低級アルコールの存在下ではエステル交換により脂肪酸エステルを生成する能力を有する酵素を言う。
本発明に用いられ得るリパーゼは、1,3−特異的であっても、非特異的であってもよい。脂肪酸の直鎖低級アルコールエステルを製造することができるという点においては、当該リパーゼは、非特異的であることが好ましい。本発明に用いられ得るリパーゼの例としては、リゾムコール属(リゾムコール・ミーハエ(Rhizomucor miehei))、ムコール属、アスペルギルス属、リゾプス属、ペニシリウム属などに属する糸状菌に由来するリパーゼ;キャンディダ属(カンジダ・アンタルシティカ(Candida antarcitica),カンジダ・ルゴサ(Candida rugosa),カンジダ・シリンドラセア(Candida cylindracea))、ピヒア(Pichia)などに属する酵母に由来するリパーゼ;シュードモナス属、セラチア属などに属する細菌に由来するリパーゼ;および豚膵臓などの動物に由来するリパーゼが挙げられる。市販のリパーゼもまた用いられ得る。市販のリパーゼとしては、例えば、リゾムコール・ミーハエ(Rhizomucor miehei)由来のリパーゼ(リポザイムIM60:ノボノルディスク社製)、カンジダ・アンタルシティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ(ノボザイム435:ノボザイム社製)、リゾプス・デレマー(Rhizopus delemar)由来のリパーゼ(タリパーゼ:田辺製薬株式会社製)、カンジダ・ルゴサ(Candida rugosa)(リパーゼOF:名糖産業株式会社製)およびシュードモナス属のリパーゼ(リパーゼPS、リパーゼAK:天野製薬株式会社製)が挙げられる。
本発明においては、任意の担体に固定化されたリパーゼ(固定化リパーゼ)が用いられてもよい。この場合、本発明に用いられる触媒は、樹脂などの一般的な担体に固定化された固定化酵素であってもよく、あるいはリパーゼを産生かつ保持する細胞であってもよい。また、後述するように、細胞がさらに任意の担体に固定化されていてもよい。
担体に固定化されるリパーゼは、一般的には、天然物または組換え体から単離または抽出された精製酵素または粗精製酵素が用いられる。精製酵素または粗精製酵素が固定化される担体としては、通常、酵素の固定化に用いられる担体が挙げられる。例えば、種々のイオン交換樹脂などの有機高分子化合物、セラミックなどの無機多孔質などが挙げられる。固定化には、例えば、担体結合法、架橋法および包括法などの当業者が通常用いる方法を適用することができる。担体結合法には、イオン交換性の樹脂に吸着させる化学的吸着法あるいは物理的吸着法が含まれる。
本発明において、リパーゼを産生かつ保持する細胞は、例えば、細菌、真菌、または植物細胞であり、特に限定されない。好ましくは、酵母および糸状菌が使用され得る。あるいは、種々のリパーゼ遺伝子が導入された組換え体が用いられてもよい。
本発明にて用いられ得るリパーゼ産生細胞は、担体に固定化されていてもよい。当該担体を構成する材料の例としては、ポリビニルアルコール、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリアクリルアミド、ポリビニルホルマール樹脂多孔質体、シリコンフォーム、セルロース多孔質体などの発泡体あるいは樹脂が挙げられる。増殖および活性が低下した細胞あるいは死滅した細胞の脱落などを考慮すると、多孔質の担体であることが好ましい。多孔質体の孔サイズは細胞によっても異なるが、細胞が十分に入り込むことができ、かつ増殖可能なサイズであることが好ましい。多孔質体の孔サイズは、例えば50μm〜1000μmであるが、必ずしもこれに限定されない。また、担体の形状もまた特に限定されない。担体の強度、培養効率などを考慮すると、球状あるいは立方体状であることが好ましい。担体が球状である場合、例えば1mm〜50mmの直径を有することが好ましい。担体が立方体状を有する場合、例えば2mm〜50mm角を有することが好ましい。
本発明における上記触媒の使用量は、例えば、原料油脂の種類および/または量によって変動するため必ずしも限定されないが、使用する原料油脂100重量部に対し、好ましくは0.1重量部〜50重量部、好ましくは0.5重量部〜30重量部である。触媒の使用量が0.1重量部を下回ると、効果的なエステル交換反応を触媒することができず、所望の脂肪酸エステルの収量および/または収率を低下させるおそれがある。触媒の使用量が50重量部を上回ると、もはやエステル交換反応を通じて得られる所望の脂肪酸エステルの収量および/または収率に変化が見られず、むしろ製造効率を低下させるおそれがある。
本発明に用いられるアルコールは、直鎖または分岐鎖の低級アルコール(例えば、炭素数1〜8のアルコール、好ましくは炭素数1〜4のアルコール)である。直鎖の低級アルコールが好ましい。本発明に用いられ得る直鎖の低級アルコールの例としては、必ずしも限定されないが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、およびn−ブタノール、ならびにこれらの組合せが挙げられる。
本発明における上記アルコールの使用量は、例えば、使用する原料油脂の種類および/または量によって変動するため必ずしも限定されないが、原料油脂100重量部に対し、好ましくは5重量部〜100重量部、好ましくは10重量部〜30重量部である。アルコールの使用量が5重量部を下回ると、効果的なエステル交換反応を行うことができず、所望の脂肪酸エステルの収量および/または収率を低下させるおそれがある。アルコールの使用量が100重量部を上回ると、もはやエステル交換反応を通じて得られる所望の脂肪酸エステルの収量および/または収率に変化が見られず、むしろ製造効率を低下させるおそれがある。
本発明において、上記改質油脂、触媒、およびアルコールは、1つの反応槽に同時または任意の順序で添加され、好ましくは撹拌下で混合することにより、エステル交換反応を通じて脂肪酸エステルの生成が行われる。このようなエステル交換反応において付される温度は、必ずしも限定されないが、例えば、5℃〜80℃、好ましくは15℃〜80℃、より好ましくは25℃〜70℃である。
上記エステル交換反応の終了後、反応液は、例えば、当業者に周知の手段を用いて脂肪酸エステルを含む層と、副生成物グリセリンを含む層とに分離される。その後、脂肪酸エステルを含む層はさらに、必要に応じて当業者に周知の方法を用いて脂肪酸エステルが単離かつ精製され得る。
上記のようにして得られた脂肪酸エステルは、例えばバイオディーゼル燃料またはその構成成分として使用され得る。
一方、副生成物グリセリンを含む層は、当業者により適宜廃棄されるか、あるいは上記エステル交換反応の際に触媒として酵素触媒を使用した場合は、新たな「酵素触媒法由来のグリセリン」として、そのままあるいは必要に応じて適宜濃縮して、例えば、上記改質油脂または脂肪酸エステルを製造するための材料として使用され得る。
以下、実施例により本発明を詳述する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
(製造例1:酵素触媒法による脂肪酸エステルおよび副生成物グリセリンの製造)
既報の文献(生物工学会誌,2014年,第92巻,第6号,pp.262−269)に記載の方法に基づいて、循環式エステル交換反応用装置を作製し、廃食用油から脂肪酸エステルおよび副生成物グリセリンを以下のようにして製造した。
まず、循環式エステル交換反応用装置として、原料タンク(容量250L)と、原料タンクから供給される材料をエステル交換反応に供するための触媒反応管(長さ1.7m、内径210.0mm、および内容積58851.5mLのステンレススチール製パイプで構成されており、内部には担体(イオン交換樹脂)に固定化された酵素触媒(カンジダ・アンタルシティカ(Candida Antarctica) B由来リパーゼ(ノボザイム435:ノボザイム社製)))が充填されている)と、触媒反応管から得られた反応液を内容成分に応じて相分離しかつ分離した一方の成分をオーバーフローさせるための分離槽(容量40L)と、分離槽のオーバーフローによって分離槽内に沈殿した副生成物グリセリンを、粗グリセリンとして回収する装置を作製した。
次いで、当該循環式エステル交換反応用装置の原料タンクに、廃食用油200L、メタノール(反応開始時に油脂(廃食用油)に対して0.5モル当量分を手動で添加)添加し、適切に混合かつ撹拌した後、これを触媒反応管に供給し、30℃にてエステル交換反応を行った。エステル交換を経た反応液を、触媒反応管から分離槽に移動し、生成した脂肪酸エステルを含む層をオーバーフローさせ、分離槽内に沈殿した副生成物グリセリンを、粗グリセリンとして回収した。また、原料タンクには反応開始後13.5時間まで定量ポンプで2.1kg/時間の割合でメタノールを供給した。このようにして装置内での反応液の循環を行った。
反応液が触媒反応管から原料タンクへと循環する運転を約24時間継続した後、分離槽から一部のグリセリン(粗グリセリン)を回収した。この粗グリセリンには、全体重量を基準として約80%の純粋グリセリン、約10%のメタノール、およびその他脂肪酸エステルなどの油分を含有していたことを確認した。粗グリセリンのpHは幾分酸性を呈し、バイオディーゼル燃料用pHチェッカー(Filtertechnik社製)を使用して確認したpHは4.5であった。以上のことから得られた粗グリセリンは、アルカリ性不純物を実質的に含んでいないグリセリン(酵素触媒法由来のグリセリン)であることを確認した。
(実施例1:改質油脂の酸価(1))
30mLのねじ口瓶に、表1に示す種々の酸価を有する廃食用油9gと、製造例1で得られた粗グリセリン0.84gとを添加し、さらにスターラーバーを入れ、25℃で10分間撹拌し、13,000rpmにて3分間遠心分離することにより改質油脂を得た。その後、得られた改質油脂の酸価を水酸化カリウムを用いた中和滴定法(JIS K 250)で測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006457839
表1に示すように、測定した混合前の未処理の廃食用油は、2.96〜6.17の高い酸価を示し、いずれもアルカリ触媒を用いる単一のエステル交換反応で採用可能な油脂の酸価の基準値(2.0mg−KOH/g油脂)を大きく上回るものであった。これに対し、上記製造例1で得られた酵素触媒法由来のグリセリンを混合して処理した改質油脂は、当該基準をはるかに下回る1以下(0.41〜0.65)まで酸価が低く抑えられていた。このことから、通常では酸価が高すぎて脂肪酸エステルを得るためのエステル交換反応に使用することが困難な廃食用油であっても、酵素触媒法由来のグリセリンを用いて処理することにより、当該反応に使用可能な改質油脂を得ることができることがわかる。
(実施例2:改質油脂の電気伝導度)
実施例1で使用した廃植物油の代わりに、表2に示す未使用植物油(菜種油、ヤトロファ油、およびココナッツ油)のそれぞれを用いたこと以外は、実施例1と同様にして改質油脂をそれぞれ得た。
次いで、実施例1で得られた改質油脂、ならびにそれらの未処理(酵素触媒法由来のグリセリンの混合前)の廃食用油および植物油のそれぞれから得られたサンプル油(各300mg)に蒸留水300mgを添加し、1分間撹拌した後、15,000rpmで1分間かけて遠心分離を行うことにより油層と水層とを分離し、得られた各水層部分の電気伝導度を測定した(LAQUAtwin;株式会社堀場製作所製)。得られた結果を表2に示す。
Figure 0006457839
表2に示すように、測定した混合前の未処理の廃食用油および各植物油と比較して、上記製造例1で得られた酵素触媒法由来のグリセリンを混合して処理した改質油脂は、いずれも電気伝導度が著しく低下していたことがわかる。
(実施例3:改質油脂を用いたエステル交換反応(アルカリ触媒法))
混合前の未処理の廃食用油(未処理油)A1、B1およびC1を用意し、これらの酸価を測定した。次いで、実施例1で使用した廃食用油の代わりに、当該廃食用油A1、B1およびC1のそれぞれを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、改質油脂(処理後油)A2、B2およびC2をそれぞれ得た。さらに得られた改質油脂(処理後油)A2、B2およびC2の酸価を測定した。
その後、6本の15mL容量のプラスチック製試験管(コーニング社製)のそれぞれに、未処理油A1、B1およびC1、ならびに当該改質油脂A2、B2およびC2のいずれかを9g(10mL)の割合で添加し、さらに2mLのメタノールおよび適量の水酸化ナトリウム(アルカリ触媒)をそれぞれ添加し、密封して60℃にて24時間振盪してエステル交換反応を行って、脂肪酸エステルと副生成物グリセリンとを含有する溶液(処理後生成液)A1−3、B1−3、C1−3、A2−3、B2−3およびC2−3を得た。なお、上記エステル交換反応において、上記未処理の廃食用油A1、B1およびC1、ならびに当該改質油脂A2、B2およびC2は、酸価の値に応じて添加したアルカリ触媒の量を調整した。以上の結果を表3に示す。
Figure 0006457839
これらの生成液を得るにあたり、処理後油A2、B2およびC2とのエステル交換反応のために使用したアルカリ触媒(NaOH)は、未処理油A1、B2およびC3とのエステル交換反応のために使用したアルカリ触媒よりも少量であったにも関わらず、上記で得られた処理後生成液のうち、生成液A2−3、B2−3およびC2−3はいずれも静置後に脂肪酸エステルを含む層(上層)と、副生成物グリセリンを含む(下層)が明確に相分離していることを確認した。一方、より多量のアルカリ触媒を用いて得た生成液A1−3、B1−3およびC1−3は静置した後においても、わずかな量の脂肪酸エステル層が生成液の上部に確認されたものの、全体としては懸濁し、下部において副生成物グリセリンを含む層が明確に現れなかったことを確認した。
このことから、たとえ高酸価の廃食用油であっても、一旦酵素触媒法由来のグリセリンと混合して改質油脂を得、これを、アルカリ触媒を含む上記エステル交換反応に供することにより、鹸化を生じることなく、効率良く脂肪酸エステルおよび副生成物グリセリンを得ることができたことがわかる。
(実施例4:改質油脂を用いたエステル交換反応(酵素触媒法))
製造例1で得られた副生成物グリセリン(酵素触媒法由来のグリセリン)40kgを、廃食用油(酸価1.65mg−KOH/g油)200Lと1時間撹拌しながら混合し、その後2時間かけて静置し、上層の油脂Dを分離した。得られた油脂Dの酸化は0.29mg−KOH/g油であった。
次いで、この油脂D200L、およびメタノール(反応開始時に油脂(廃食用油)に対して0.5モル当量分を手動で添加)を製造例1で使用した循環式エステル交換反応用装置の原料タンクに添加し、適切に撹拌した後、これを触媒反応管に供給し、30℃にてエステル交換反応を行った。エステル交換を経た反応液を、触媒反応管から分離槽に移動し、生成した脂肪酸エステルを含む層をオーバーフローさせ、分離槽内に沈殿した副生成物グリセリンを、粗グリセリンとして回収した。
また、原料タンクには反応開始後13.5時間まで定量ポンプで2.1kg/時間の割合でメタノールを供給した。このようにして装置内での反応液の循環を行った。
ここで、反応開始から21時間を経過するまでの間、触媒反応管に含まれる反応液を定期的にサンプリングして、反応液の油層に含まれる生成したメチルエステルの含有率(重量%)をガスクロマトグラフィ(GC−2010;株式会社島津製作所製)により測定した。得られた結果を図1に示す。
一方、上記油脂Dの代わりに未処理の廃食用油(酸価1.65mg−KOH/g油)を用いたこと以外は上記と同様にして、エステル交換反応を行い、反応開始から21時間を経過するまでの間、触媒反応管に含まれる反応液を定期的にサンプリングして、反応液の油層に含まれる生成したメチルエステルの含有率(重量%)を測定した。得られた結果を図1に示す。
図1に示すように、予め酵素触媒法由来のグリセリンで処理して得られた油脂Dを用いたエステル交換反応では、反応開始から21時間経過までの間、未処理の廃食用油を用いたエステル交換反応の場合と比較して脂肪酸エステル(メチルエステル)が常に多く生成されていることがわかる。このような傾向は、反応開始直後から観察されており、一旦酵素触媒法由来のグリセリンと混合して改質油脂を得、これを、酵素触媒を含む上記エステル交換反応に供することにより、効率良く脂肪酸エステルを生成することができたことがわかる。
(実施例5:改質油脂を用いたエステル交換反応(酵素触媒法))
製造例1で得られた副生成物グリセリン(酵素触媒法由来のグリセリン)0.84gを、廃食用油(酸価1.07mg−KOH/g油)9gと1時間撹拌しながら混合し、その後自然沈降させ、上層の油脂Eを分離した。得られた油脂Eの酸化は0.44mg−KOH/g油であった。
次いで、反応容器に、この油脂E(4.83g)と、酵素触媒(Callera Trans L;Novozymes社製)0.25gと、蒸留水2.5mLと、3M当量のメタノールとを添加し、35℃にて100rpmで撹拌しながらエステル交換反応を行った。
ここで、反応開始から72時間を経過するまでの間、反応容器に含まれる反応液を定期的にサンプリングして、反応液の油層に含まれる生成したメチルエステルの含有率(重量%)をガスクロマトグラフィ(GC−2010;株式会社島津製作所製)により測定した。得られた結果を図2に示す。
一方、上記油脂Eの代わりに未処理の廃食用油(酸価1.07mg−KOH/g油)を用いたこと以外は上記と同様にして、エステル交換反応を行い、反応開始から72時間を経過するまでの間、触媒反応管に含まれる反応液を定期的にサンプリングして、反応液の油層に含まれる生成したメチルエステルの含有率(重量%)を測定した。得られた結果を図2に示す。
図2に示すように、予め酵素触媒法由来のグリセリンで処理して得られた油脂Eを用いたエステル交換反応では、反応開始直後から、未処理の廃食用油を用いたエステル交換反応の場合と比較して脂肪酸エステル(メチルエステル)が常に多く生成されていることがわかる。
(実施例6:改質油脂の酸価(2))
30mLのねじ口瓶に、0.98mg−KOH/g油の酸価を有する廃食用油9gと、図3に示すような0.12g〜1.08gの範囲の製造例1で得られた粗グリセリン(酵素触媒法由来のグリセリン)とを添加し、25℃で1時間撹拌し、静置分離することにより改質油脂をそれぞれ得た。その後、得られた各改質油脂の酸価を測定した。結果を、廃食用油を1としたときのグリセロール重量比に対する改質油脂の酸価として図3に示す。
図3に示すように、廃食用油の重量を1とした場合、0.04倍以上(好ましくは0.09倍以上)の粗グリセリンを添加することにより、得られる改質油脂の酸価が一層低減されていたことがわかる。
(実施例7:改質油脂の酸価(3)/副生成物グリセリンの再利用)
30mLのねじ口瓶に、1.07mg−KOH/g油の酸価を有する廃食用油9gと、製造例1で得られた粗グリセリン(酵素触媒法由来のグリセリン)0.84gとを添加し、25℃で1時間撹拌し、静置分離することにより改質油脂をそれぞれ得た。当該改質油脂の酸価を測定し、これを繰り返し回数1回の酸価とした。
次いで、上記静置分離によって下層に移行したグリセリンを取り出し、上記と同様の割合で、再度新たな廃食用油に添加し、上記と同様に撹拌して改質油脂を得た。当該改質油脂の酸価を測定し、これを繰り返し回数2回の酸価とした。
このようなグリセリンの取り出しと、改質油脂の製造および酸価の測定を合計5回繰り返した。得られた結果を図4に示す。
図4に示すように、繰り返し回数1回〜5回における各改質油脂の酸価は、いずれも未処理の廃食用油の酸化と比較して著しく低下しており、5回の再利用の間に当該酸価の変化はほとんど見出せなかった。このことから、本実施例で使用した粗グリセリンは再利用にあたり、安定した性能を発揮し得るものであったことがわかる。
(実施例8:各種油脂に対する副生成物グリセリンの効果)
30mLのねじ口瓶に、予め酸価および電気伝導度を測定した新しい(未処理の)菜種油およびヤトロファ油のいずれかの植物油9gと、製造例1で得られた粗グリセリン(酵素触媒法由来のグリセリン)0.84gとを添加し、25℃で1時間撹拌し、静置分離することにより改質油脂をそれぞれ得た。得られた当該改質油脂の酸価および電気伝導度を測定した。
次いで、反応容器に、この改質油脂(3.86g)と、酵素触媒(カンジダ・アンタルシティカ(Candida Antarctica) B由来リパーゼ(Novozyme435;Novozymes社製))160mgと、3M当量のメタノールとを添加し、30℃にて150rpmで撹拌しながらエステル交換反応を行った。その後、得られた反応溶液のpHを測定し、さらに反応開始から72時間後の反応溶液中のトリグリセリド(TG)残量をガスクロマトグラフィ(GC−2010;株式会社島津製作所製)により測定した。得られた結果を表4に示す。
一方、上記改質油脂の代わりに未処理の植物油(菜種油およびヤトロファ油)を用いたこと以外は、上記と同様にしてエステル交換反応を行い、得られた反応溶液のpHおよびTG残量を測定した。得られた結果を表4に示す。
Figure 0006457839
表4に示すように、廃食用油以外の油脂においても、廃食用油を用いた場合と同様に、粗グリセリンと混合することにより、未処理のものと比較して酸価および電気伝導度のいずれもが低下したことがわかる。また、エステル交換反応後においても、反応溶液中の72時間後のトリグリセリドの含有量を著しく低下させることができたことがわかる。
本発明によれば、脂肪酸エステルを得るために有効な、酸価が低く抑えられた改質油脂を得ることができる。また、当該改質油脂を用いて脂肪酸エステルを効率良く製造することができる。本発明により得られた脂肪酸エステルは、例えば、バイオディーゼル燃料またはその構成成分として有用である。

Claims (7)

  1. 改質油脂の製造方法であって、
    原料油脂と酵素触媒法由来のグリセリンとを混合する工程を包含し、
    ここで、該酵素触媒法由来のグリセリンが、酵素触媒を用いる脂肪酸エステル生成反応の副生成物である、方法(ただし、該副生成物がアルカリ成分を含有する場合を除く)
  2. 前記原料油脂が、植物油脂、動物油脂、魚油、微生物生産油脂、およびこれらの廃油からなる群から選択される少なくとも1種の油脂である、請求項1に記載の方法。
  3. 脂肪酸エステルの製造方法であって、
    原料油脂と酵素触媒法由来のグリセリンとを混合して改質油脂を得る工程;ならびに
    該改質油脂と、触媒と、炭素数1から8を有するアルコールとを混合して、脂肪酸エステルおよび副生成物グリセリンを生成する工程;
    を包含し、
    ここで、該酵素触媒法由来のグリセリンが、酵素触媒を用いる脂肪酸エステル生成反応の副生成物である、方法(ただし、該副生成物がアルカリ成分を含有する場合を除く)
  4. 前記酵素触媒法由来のグリセリンが前記脂肪酸エステル生成反応の粗生成物である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記触媒が酵素触媒である、請求項3または4に記載の方法。
  6. 前記触媒がアルカリ触媒である、請求項3または4に記載の方法。
  7. 前記原料油脂が、植物油脂、動物油脂、魚油、微生物生産油脂、およびこれらの廃油からなる群から選択される少なくとも1種の油脂である、請求項3から6のいずれかに記載の方法。
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