JP6456158B2 - 記録素子基板、およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッド、およびその製造方法に関する。
液体吐出ヘッドとして、液体に熱エネルギーを与えて液体を吐出するものが知られている。このような液体吐出ヘッドは、主として記録素子基板と、電気配線基板と、支持部材と、を備える。記録素子基板は、基板に設けられたエネルギー発生素子と、エネルギー発生素子上に圧力室を形成する部材と、基板を貫通する穴からなり当該圧力室に連通する供給路と、を含む。前記部材には吐出口が形成されていることがあり、この場合吐出口形成部材となる。圧力室は当該吐出口に連通している。基板には端子が形成されており、当該端子を介してエネルギー発生素子と電気配線基板とが電気的に接続されている。電気配線基板に設けられた端子と液体吐出装置のキャリッジに設けられたコンタクトピンとを電気的に接続することで、液体吐出装置による液体の吐出が可能となる。
上述の記録素子基板において、吐出口の数を増やすと、基板が長尺化し吐出口形成部材の体積が増す。その結果、基板にかかる応力が増して基板が変形し、吐出口形成部材が基板から剥離したり、吐出口形成部材が変形したりする虞がある。吐出口形成部材の剥離は、記録素子基板の配線への液体の浸入を引き起こすことがある。吐出口形成部材の変形は、液滴の着弾位置のずれを招く。
このような課題を解決する手段として、供給路の内部に補強部としての梁を設けた記録素子基板が提案されている(特許文献1)。
特開2006−35854号公報
特許文献1に開示される記録素子基板では、梁は供給路の互いに対向する内側面の間を延びている。したがって、梁は供給路の隣り合う内側面で形成される隅部から比較的離れており、当該隅部の剛性を十分に高めることができない。本発明者らの検討によれば、応力は隅部に集中しやすく、特許文献1に記載される記録素子基板では熱負荷に起因して供給路の隅部に生じる割れやクラックを十分に抑制できない場合がある。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、記録素子基板の強度をより高めることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の記録素子基板は、基板と、基板を貫通し液体を供給する供給路と、供給路の内部に設けられた補強部と、を備え、供給路は、隅部を成す隣り合う内側面を含み、補強部は、隣り合う内側面の間に形成され、基板の厚み方向において隅部に近い側の端部に配置されている。
また、本発明の記録素子基板の製造方法は、基板の厚み方向における第1の面側の端部に、エッチングレートが上げられた高レート部と、高レート部に隣接し高レート部よりもエッチングレートが低い低レート部が設けられるように、基板のエッチングレートを部分的に上げることと、基板の第1の面と反対側の第2の面側からにエッチング処理を施し、高レート部を除去して隅部を含む供給路を基板に形成することと、低レート部が除去される前にエッチング処理を停止し、該低レート部を、隅部を成す隣り合う内側面の間に形成された補強部として残すことと、を含む。
本発明によれば、強度のより高い記録素子基板を提供することができる。
本発明の実施形態に係る記録素子基板の部分断面斜視図。 本発明の実施形態に係る記録素子基板の上面図および断面図。 本発明の他の実施形態に係る記録素子基板の上面図および断面図。 関連する記録素子基板の上面図および断面図。 第1の実施形態に係る製造方法を説明するための図。 第2の実施形態に係る製造方法を説明するための図。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態に係る記録素子基板の部分断面斜視図である。図1に示すように、記録素子基板1は、シリコン等で形成された基板2と、吐出口形成部材3とを備える。基板2には、エネルギー発生素子4が形成されている。エネルギー発生素子4は、アルミニウム等からなる電気配線(不図示)を介して、基板2に形成された端子5と電気的に接続されている。端子5の表面には例えば金からなるめっき層(Au層)が形成されている。
記録素子基板1は、端子5を介して不図示の電気配線基板と電気的に接続される。エネルギー発生素子4は、電気配線基板から電気信号を受けて、インクといった液体を吐出させるための吐出エネルギーを発生する。
吐出口形成部材3は、液体を吐出するための吐出口6と、エネルギー発生素子4上を通って吐出口6に連通する圧力室7を形成している。基板2には供給路8が形成されており、液体は供給路8から圧力室7へ供給される。供給路8は、基板2を貫通する長穴形状の貫通穴からなる。
図2(a)は本発明に係る記録素子基板1の上面図である。図2(b)は、図2(a)に示されるA−A’面で記録素子基板1を切断したときの断面図であり、図2(c)は図2(a)に示されるB−B’面で記録素子基板1を切断したときの断面図である。図2(a)ないし図2(c)に示すように、供給路8は、隅部9を形成する隣り合う内側面を含む。そして、補強部10が当該隣り合う内側面の間に形成されている。
図2に示される例では、補強部10は、吐出口形成部材3に接しているが、本発明はこの形態に限られない。図3(a)は本発明の他の実施形態に係る記録素子基板1の上面図である。図3(b)は、図3(a)に示されるC−C’面で記録素子基板1を切断したときの断面図であり、図3(c)は図3(a)に示されるD−D’面で記録素子基板1を切断したときの断面図である。図3(a)ないし図3(c)に示すように、補強部10は、吐出口形成部材3に接触していない。補強部10を吐出口形成部材3から離して接触させないことで、供給路8から圧力室7へ液体が流れやすくなり、液体のリフィル性がより向上する。
図4(a)は関連する記録素子基板の上面図である。図4(b)および図4(c)は、図4(a)に示されるE−E’面で記録素子基板を切断したときの断面図であり、図4(c)は、図4(a)に示されるF−F’面で記録素子基板を切断したときの断面図である。なお、図1ないし図3に示される要素と同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図4(a)ないし図4(c)に示すように、基板2には長溝状の貫通穴からなる供給路8が形成されており、液体は供給路8から圧力室7を通ってエネルギー発生素子4近傍に供給される。記録素子基板が急激な環境変化、具体的には温度や湿度が急激に変化する環境下に晒された場合、基板2や吐出口形成部材3が膨張または収縮する。このとき、基板2の膨張率と吐出口形成部材3の膨張率との差によって、基板2、特に供給路8の隅部9に応力が集中し、隅部9に割れやクラックが発生することがある。
本実施形態(図2および図3参照)では、補強部10が隅部9を形成する隣り合う内側面の間に形成されているので、補強部10を隅部9に近づけることができる。したがって、隅部9の剛性を高めることができ、隅部9における割れやクラックの発生を抑制することができる。
再び図2を参照する。補強部高さT(供給路8が貫通する第1の方向D1における補強部10の寸法をいう)は、100μm以上300μm以下であることが好ましい。補強部高さTが100μm未満の場合には、補強部10の大きさが十分でなく、補強部10が隅部9の補強構造として機能しない虞がある。補強部高さTが300μmよりも高い場合には、補強部10が液体の流れを阻害し、リフィル性を確保できない可能性がある。補強部高さTを100μm以上300μm以下とすることによって、リフィル性を維持しつつ隅部9を十分に補強することが可能になる。
補強部幅W(第1の方向D1と垂直に交わり隣り合う内側面の一方に沿う第2の方向D2における寸法をいう)は、100μm以上500μm以下であることが好ましい。補強部幅Wが100μm未満の場合には、補強部10の大きさが十分でなく、補強部10が隅部9の補強構造として機能しない虞がある。補強部幅Wが500μmよりも広い場合には、補強部10が液体の流れを阻害し、リフィル性を確保できない可能性がある。補強部幅Wを100μm以上300μm以下とすることによって、リフィル性を維持しつつ隅部9を十分に補強することができる。
補強部長さL(第1の方向D1と垂直に交わり隣り合う内側面の上記一方と異なる他方に沿う第3の方向D3における寸法をいう)は、100μm以上500μm以下であることが好ましい。補強部長さLが100μm未満の場合には、補強部10の大きさが十分でなく、補強部10が隅部9の補強構造として機能しない虞がある。補強部長さLが500μmよりも長い場合には、補強部10が液体の流れを阻害し、リフィル性を確保できない可能性がある。補強部長さLを100μm以上300μm以下とすることによって、リフィル性を維持しつつ隅部9を十分に補強することができる。補強部幅Wおよび補強部長さLはいずれも100μm以上500μm以下であることが好ましい。
供給路8の長手方向における補強部10と圧力室7との間の距離Xは150μm以上であることが好ましい。言い換えれば、補強部10は、圧力室7と供給路8との間の連通部から供給路8の長手方向(第3の方向D3)に150μm以上離れていることが好ましい。このような構成によって、補強部10が液体の流れを阻害しにくくなり、リフィル性が向上する。
なお、図3に示される形態においても、補強部高さは100μm以上300μm以下であり、補強部幅が100μm以上500μm以下であり、補強部長さが100μm以上500μm以下であることが好ましい。また、補強部10は、圧力室7と供給路8との間の連通部から供給路8の長手方向に150μm以上離れていることが好ましい。
次に、記録素子基板1の製造方法について説明する。
(第1の実施形態)
図5は、第1の実施形態に係る製造方法を説明するための断面図である。なお、図5(a)ないし図5(e)の各々において、左図は記録素子基板1(図2(a)参照)の背面図に対応している。また、図5(a)ないし図5(e)の各々において、中央図は左図におけるG−G’面で切断したときの断面図(図2(b)に対応する図)であり、右図は左図におけるH−H’面で切断したときの断面図(図2(c)に対応する図)である。
まず、吐出口形成部材3を基板2上に以下の手順で形成する。表裏面の結晶方位が(100)である単結晶シリコンのウエハを基板2として用意し、基板2の一方の面(以下、当該一方の面を「裏面」と称する)に開口を有するマスク層11をフォトリソ技術にて形成する。マスク層11によって、基板2の裏面が、マスク層11で覆われた被覆部と、マスク層11で覆われていない露出部と、に分けられる。マスク層11の開口には隅部が形成されている。
その後、基板2の他方の面(以下、当該他方の面を「表面」と称する)に、溶解可能な樹脂(例えばポジ型感光性樹脂)を用いて圧力室7(図2参照)を形成するための型材12を形成する。型材12は、スピンコート法により樹脂を基板2上に塗布した後、露光処理及び現像処理を施すことによって所望の形状で形成することができる。
次に、吐出口形成部材3を基板2上に形成する。吐出口形成部材3としては、エポキシ樹脂と光カチオン重合開始剤を溶剤に溶解して作成されたアルカリ現像可能な感光性樹脂を用いることができる。例えばネガ型感光性樹脂が挙げられる。当該感光性樹脂をスピンコート法等により基板2および型材12の上に塗布し、フォトマスクを介して感光性樹脂を部分的に露光する。感光性樹脂のうち露光されなかった部分を現像液で除去することにより、吐出口6を有する吐出口形成部材3が形成される。
続いて、基板2に供給路8および補強部10を形成する。図5(a)に示すように、マスク層11の開口から基板2の裏面にレーザーを照射して未貫通の第1および第2の先導孔13,14を基板2に形成する。このとき、第2の先導孔14と第1の先導孔13との間の間隔G1を、隣り合う第1の先導孔13どうしの間の間隔G2よりも広くする。
その後、図5(b)に示すように、マスク層11をエッチングマスクとして、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)や水酸化カリウム(KOH)等によるウェットエッチングを基板2の裏面側から施す。第1および第2の先導孔13,14の内部にエッチング液が浸入し、第1および第2の先導孔13,14の内側面からもエッチングが進行する。その結果、第1のおよび第2の先導孔13,14の径が広がり、第1および第2の穴15,16が形成される。
エッチングが進行すると、隣り合う第1の穴15どうしが繋がり、結晶方位(100)の面が形成され、基板2の表面に向かってエッチングが進行する(図5(c)参照)。第2の先導孔14と第1の先導孔13との間の間隔G1が隣り合う第1の先導孔13どうしの間の間隔G2よりも広いので、第2の穴16と第1の穴15とは依然繋がっていない。そのため、第2の穴16は、主に結晶方位(111)の面によって形成される。
結晶方位(100)の面におけるエッチングレートは、結晶方位(111)の面におけるエッチングレートよりも高いことが知られている。すなわち、本実施形態では、複数の第1の先導孔13を所定の間隔G2で基板2に形成し、第2の先導孔14を第1の先導孔13から間隔G1離して基板2に形成することで基板2のエッチングレートを部分的に上げている。エッチングレートが上げられた高レート部17は、複数の第1の先導孔13の先端と基板2の表面との間の部分に対応する。なお、第2の先導孔14と基板2の表面との間に位置し高レート部17に隣接する部分のエッチングレートは上がらず、当該部分を低レート部18とも称する。
さらにエッチングが進行すると第1の穴15と第2の穴16とが繋がり、1つの穴19が形成される。低レート部18のエッチングレートは高レート部17のエッチングレートよりも低いので、低レート部18の除去量は高レート部17の除去量よりも少ない。したがって、低レート部18は高レート部17よりも厚い(図5(d)参照)。
さらにまたエッチングが進行すると、高レート部17が十分に除去され、隅部9を含む供給路8が形成される(図5(e)参照)。低レート部18が除去される前にエッチング処理を停止することによって、低レート部18は、隅部9を成す隣り合う内側面の間に形成された補強部10として残る(図5(e)参照)。
このように、本実施形態では、基板2のエッチングレートを部分的に上げることによって、基板2に供給路8および補強部10を形成することができる。供給路8および補強部10の形成後、型材12を供給路8や吐出口6から溶出して圧力室7(図2参照)を形成することによって、記録素子基板1(図1参照)が完成する。
再び図1を参照する。完成した記録素子基板1は、電気配線基板(不図示)と電気的に接続される。記録素子基板1と電気配線基板の接続は、例えば、端子5(例えばAu層)と電気配線基板の接続端子とを熱圧着させることで実現される。ワイヤーボンディング法を用いて、端子5と電気配線基板の接続端子とを電気的に接続してもよい。ワイヤーボンディング法は、2つの異なる端子でAuワイヤー等を挟み、熱、超音波、圧力を加えて当該2つの異なる端子を接合する方法である。
本実施形態を用いて製造された記録素子基板1では、補強部10が隅部9を形成する隣り合う内側面の間を延びているので、補強部10が隅部9に比較的近いところに位置している。したがって、隅部9の剛性を高めることができ、基板2の膨張率と吐出口形成部材3の膨張率との差に起因して隅部9に生じる割れやクラックを抑制することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態は、補強部10が吐出口形成部材3に接した記録素子基板1(図2参照)を製造する方法を提供する。第2の実施形態では、補強部10が吐出口形成部材3から離れている記録素子基板1(図3参照)を製造する方法を提供する。以下、第2の実施形態に係る製造方法について、図6を用いて説明する。なお、吐出口形成部材3を基板2上に形成する手順は、第1の実施形態と同じであるため、ここではその手順を省略する。
図6は、第2の実施形態に係る製造方法を説明するための断面図である。なお、図6(a)ないし図6(e)の各々において、左図は記録素子基板1(図3(a)参照)の背面図に対応している。また、図6(a)ないし図6(e)の各々において、中央図は左図におけるG−G’面で切断したときの断面図(図3(b)に対応する図)であり、右図は左図におけるH−H’面で切断したときの断面図(図3(c)に対応する図)である。
まず、図6(a)に示すように、基板2にステルスレーザーを照射して基板2の内部に改質層20を形成する。また、マスク層11の開口から基板2の裏面にレーザーを照射して未貫通の第1および第2の先導孔13,14を基板2に形成する。このとき、第2の先導孔14と第1の先導孔13との間の間隔G1は、隣り合う第1の先導孔13どうしの間の間隔G2よりも広い方が好ましいが、間隔G1は間隔G2以下でもよい。
改質層20は、改質されていないシリコンウエハに比べてエッチングレートが速い層である。ステルスレーザーによる改質層20の形成は、シリコンウエハに対して透過性を有するレーザーを、対物レンズを用いてシリコンウエハの内部で焦点を結ぶように集光することによって実現できる。
その後、図6(b)に示すように、マスク層11をエッチングマスクとして、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)や水酸化カリウム(KOH)等によるウェットエッチングを基板2の裏面側から施す。第1および第2の先導孔13,14の内部にエッチング液が浸入し、第1および第2の先導孔13,14の内側面からもエッチングが進行する。その結果、第1および第2の先導孔13,14の径が広がり、第1および第2の穴15,16が形成される。
エッチングが進行すると、隣り合う第1の穴15どうし、および隣り合う第1および第2の穴15,16が繋がり、1つの穴19が形成される。穴19は、結晶方位<100>の面で形成され、基板2の表面に向かってエッチングが進行する(図6(c)参照)。
さらにエッチングが進行すると、穴19の底が改質層20に達する。改質層20におけるエッチングレートは改質されていないシリコンのエッチングレートに比べて速いので、低レート部18を残しつつ改質層20が除去される。
エッチングの進行によって、改質層20が十分に除去され、穴19は基板2を貫通する(図6(d)参照)。このとき、低レート部18では、基板2の表面側および裏面側からエッチングが進行する。さらにまたエッチングが進行すると、低レート部18は、吐出口形成部材3から離れたところに補強部10として残る(図6(e))。補強部10よりも吐出口形成部材3側の基板2は隅部9を形成するように除去され、供給路8が形成される。
このように、本実施形態では、基板2のエッチングレートを部分的に上げることによって、基板2に供給路8および補強部10を形成することができる。その後、型材12を供給路8や吐出口6から溶出して圧力室7(図2参照)を形成することによって、記録素子基板1(図1参照)が完成する。
本実施形態を用いて製造された記録素子基板1では、補強部10が隅部9を形成する隣り合う内側面の間を延びているので、補強部10が隅部9に比較的近いところに位置している。したがって、隅部9の剛性を高めることができ、基板2の膨張率と吐出口形成部材3の膨張率との差に起因して隅部9に生じる割れやクラックを抑制することができる。
また、補強部10は、吐出口形成部材3から離れたところに位置しているので、供給路8から圧力室7へ液体が流れやすくなり、液体のリフィル性がより向上する。
1 記録素子基板
2 基板
3 吐出口形成部材
7 圧力室
8 供給路
9 隅部
10 補強部

Claims (14)

  1. 基板と、
    前記基板を貫通し液体を供給する供給路と、
    前記供給路の内部に設けられた補強部と、を備え、
    前記供給路は、隅部を成す隣り合う内側面を含み、
    前記補強部は、前記隣り合う内側面の間に形成され、前記基板の厚み方向において前記隅部に近い側の端部に配置されていることを特徴とする、記録素子基板。
  2. 前記隅部は、連続して隣り合う2つの平坦な前記内側面によって形成され、
    前記補強部は、前記2つの平坦な内側面の間で該内側面から前記供給路の内部に突出するように形成されている、請求項1に記載の記録素子基板。
  3. 前記基板に設けられ、前記供給路に連通し液体を吐出する吐出口が形成された吐出口形成部材を備え、
    前記補強部は、前記基板の前記吐出口形成部材が設けられた側の端部に配置されている、請求項1または2に記載の記録素子基板。
  4. 記補強部は前記吐出口形成部材に接している、請求項に記載の記録素子基板。
  5. 記補強部は前記吐出口形成部材に接触していない、請求項に記載の記録素子基板。
  6. 前記供給路から供給された液体に吐出エネルギーを加える圧力室を備え、
    前記供給路は長穴形状を有しており、
    前記補強部は、前記圧力室と前記供給路との間の連通部から前記供給路の長手方向に150μm以上離れている、請求項1ないしのいずれか1項に記載の記録素子基板。
  7. 前記補強部は、前記供給路が貫通する方向における寸法が100μm以上300μm以下である、請求項1ないしのいずれか1項に記載の記録素子基板。
  8. 前記補強部は、前記供給路が貫通する方向と垂直に交わりかつ前記隣り合う内側面の一方に沿う方向における寸法が100μm以上500μm以下である、請求項1ないしのいずれか1項に記載の記録素子基板。
  9. 前記補強部は、前記供給路が貫通する方向と垂直に交わりかつ前記隣り合う内側面の前記一方と異なる他方に沿う方向における寸法が100μm以上500μm以下である、請求項に記載の記録素子基板。
  10. 基板の厚み方向における第1の面側の端部に、エッチングレートが上げられた高レート部と、前記高レート部に隣接し該高レート部よりもエッチングレートが低い低レート部が設けられるように、前記基板のエッチングレートを部分的に上げることと、
    前記基板の前記第1の面と反対側の第2の面側からエッチング処理を施し、前記高レート部を除去して隅部を含む供給路を前記基板に形成することと、
    記低レート部が除去される前にエッチング処理を停止し、該低レート部を、前記隅部を成す隣り合う内側面の間に形成された補強部として残すことと、を含む、記録素子基板の製造方法。
  11. 複数の第1の先導孔を所定の間隔で前記基板に形成し、未貫通の第2の先導孔を前記複数の第1の先導孔から前記所定の間隔よりも離して前記基板に形成して、前記基板のエッチングレートを部分的に上げる、請求項10に記載の記録素子基板の製造方法。
  12. 前記基板の内部を部分的に改質して、前記基板のエッチングレートを部分的に上げる、請求項10または11に記載の記録素子基板の製造方法。
  13. 前記基板にステルスレーザーを照射して前記基板の内部を部分的に改質する、請求項1に記載の記録素子基板の製造方法。
  14. 前記基板の前記第1の面と前記第2の面の結晶方位がそれぞれ(100)面である、請求項10ないし13のいずれか1項に記載の記録素子基板の製造方法。
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