JP6455696B1 - しおり - Google Patents
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Abstract
【解決手段】冊子の表紙に固定する固定部14と、薄板あるいはシートを用いて形成され、前記冊子のページ紙間に挿み込むしおり本体11と、前記しおり本体11から延設された可撓部12と、前記可撓部12と前記固定部14とを接続するヒンジ部13とを備え、前記しおり本体11を前記冊子の所望のページ紙間に挿んだとき、前記しおり本体11と前記ページ紙表面とを平行あるいは略平行にすることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
上記のしおり紐をページ間から外す操作や、ページ間に深く挿まったしおりを外して適度な位置に挿みなおす煩わしさをなくし、また、しおりを挿んだページの開き難さを抑えるため、次のように構成されたしおりがある。
このしおりは、例えば、適度な弾性を有する樹脂シート等を用いて短冊状のしおり本体を形成し、当該短冊状の長手方向の一端に糊部を設け、この糊部を本の適当な位置に貼り付け、しおり本体に設けられた折目を折ることによって長手方向の他端を所望のページ間に挿むように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
このしおりは、上記の用紙差し替え式ノートに備えられている用紙綴じ具に綴じ込むことができる係止部を備えており、この係止部を用紙綴じ具に綴じ込んだとき、ノート用紙の縁端から当該ノート外側へ突出するように目印部を備えている。このしおりを使用するときには、複数枚の用紙とともに用紙差し替え式ノートに綴じ込み、棒状の目印部を、例えば用紙の縁端と重なる位置で折り曲げて所望の用紙間に挿み込む。このように用紙間に挿み込んだとき、棒状の目印部の先端は、当該目印部の基端側となる用紙の一の縁辺に対向配置された他の縁辺から突出する。この突出した部位を手で操作することにより、所望の(目印部を挿み込んだ)用紙間を開くことができる。
また、上記のような樹脂製のしおりは、数十分程度、本等に挿んだ状態を保持すると、前述の折目などの可撓部分に癖がつき、元来の形状へ戻らなくなり、挿み込んだページの紙面から離れ難くなるという問題点があった。
具体的には、所望のページ間に挿み込まれた棒状の目印部は、例えば、用紙差し替え式ノートを水平状態としてページ見開き状態にすると、目印部の折り返し部分と先端との間に複数ページの用紙が積み上げられた状態となる。即ち、折り返し部分と先端との間には複数ページの用紙の荷重が加えられている。
ここで、距離L1は、距離L0に比べて十分小さいことから、目印部に積層されている用紙の重量Wよりも相当に大きな力Fが用紙見開きに必要になり、操作感が重くなってしまう。このように用紙重量Wよりも大きな力Fが必要になることから、実際に用紙を見開き状態にする場合には、前述の用紙の他の縁端から突出している目印部の先端を、用紙綴込み部分から引き離すように移動させ、当該目印部をひねるように力を加えながら、見開き状態となるように持ち上げる「こつ」が必要になり、素早く所望のページを開くことが難しいという問題点があった。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1によるしおり1の構成を示す説明図である。図1(a)は、しおり1を正面視したときの外観であり、図1(b)は、しおり1を側方視したときの外観の一部分を示したものである。
しおり1は、可撓性を有する樹脂板、あるいは樹脂シートを用いて形成されたしおり本体11、例えばしおり本体11と一体形成された可撓部12、しおり本体11とは別部材として形成された固定部14を備えている。また、しおり1は、可撓部12と固定部14とを接続するヒンジ部13を備えて構成されている。
しおり本体11と一体形成されている可撓部12は、当該しおり本体11と同一素材によって形成されており、適当な間隔を開けて複数の可撓溝部15が設けられている。
また更に、溝部を設けることなく可撓部12を薄くする又は有効幅を小さく構成してもよく、更には、しおり本体11と同一素材とせずに、他の柔軟素材を用いて構成しても良い。
可撓溝部15は、可撓部12をたわませたときに生じる応力、即ち、可撓部12が元来の形状へ戻ろうとする力を抑制するためのものである。
固定部14の縁端と可撓部12の縁端には、ヒンジ部13が固定されている。ヒンジ部13は、例えば金属製の蝶番であり、例えば、図1(b)に示したように、しおり本体11と固定部14が一直線となる位置から、しおり本体11と固定部14が折り重なって接触する程度まで可動(回転)できるように構成されている。
しおり1は、上記の保持手段を有していないヒンジ部13を用いて構成してもよい。このように保持力を有さないヒンジ部13を用いた場合には、例えば、ヒンジ部13の可動域を90度以上で、かつ、しおり本体11が手前に倒れてこない角度に、突き当て等で角度位置を制限するように構成し、上記保持手段の代替え機能としてもよい。なお、後述する各しおりにおいても、保持手段を有さないヒンジ部を備えて構成してもよく、この場合には、上述の代替え機能を有するように構成するとよい。
また、しおり本体11と可撓部12を個別に形成し、これらの間に第2ヒンジ部を設置して、しおり本体11と可撓部12との間の角度が定められるように構成してもよい。後述する各しおりにおいても、しおり本体と可撓部の間に上記の第2ヒンジ部を設置してもよい。
また、例えば、しおり本体11をページ紙103に当接させたとき、もしくは、ページ紙103間に挿んだとき、冊子100(裏表紙101)の外周端側に位置するしおり本体11の一側端部が、前小口(冊子100の背表紙と対向配置される小口)から適度に突出するように、固定部14を固定する。
なお、固定部14は、冊子100にしおり1を固定したとき、可撓部12の可撓溝部15が冊子100の小口に接触することが無いように、適当な側の片面に接着剤を付着させている。
ここで説明するしおり1は、前述のように裏表紙101の内側面に接着固定するように構成されているが、例えば固定部14の裏側となる面に接着剤を付着させ、裏表紙101の外側面に接着固定するように構成してもよい。また、表表紙102の内側面または外側面に接着固定するように構成してもよい。
後述するしおり2についても同様に、裏表紙101の内側面または外側面、表表紙102の内側面または外側面に接着固定するように構成することが可能である。
上記のようにしおり本体11を当接させた後、このページ間を閉じることで容易に挿み込むことが可能になる。
ヒンジ部13は、前述のように開度を保持する保持手段を有している。即ち、ヒンジ部13の開度を保持することができる保持力を、例えば、回転軸の摩擦抵抗(回転抵抗)によって発生させている。
したがって、使用者の指先の力で当該ヒンジ部13の開度を調整することができる。この保持力は、後述するヒンジ部23,33の保持手段においても同様に有している。
ここで、見開くための力をF、この力Fが加えられる位置から綴込み部分までの距離をL1、しおり本体11に積層されているページ103の重量をW、当該重量Wを有するページ紙103の重心から用紙綴込み部分までの距離をL0としたとき、見開きに要する力Fは、F=W×L0/L1となる。
本発明のしおり1は、本、手帳等の綴込み部分から離れた位置に固定し、しおり本体11に手を沿え、または指を掛け、押し開くように操作することで、小さな力で且つ素早くページを開くことができる。
図3は、本発明の実施例2によるしおり2の構成を示す説明図である。図3(a)は、しおり2を正面視したときの外観であり、図3(b)は、しおり2を側方視したときの外観の一部分を示したものである。
しおり2は、例えば、前述のしおり1と同様に、可撓性を有する樹脂板、あるいは樹脂シートを用いて形成されたしおり本体21、しおり本体21と一体形成された可撓部22、しおり本体21とは別部材として形成された固定部24を備えている。
可撓部22は、前述の可撓部12と概ね同様に構成されており、可撓溝部15と同様な形状、大きさの可撓溝部25が、適当な間隔を開けて複数形成されている。また、可撓部22は、固定部24と対向する縁辺部分にヒンジ部23の一部分が一体形成されている。具体的には、蝶番のヒンジ部23において、可撓部22の縁辺近傍が一の蝶番片となり、この縁辺部分に回転軸を構成する一の管状部分が形成されている。
固定部24と可撓部22とを近接させると、固定部24の他の管状部分と可撓部22の一の管状部分が直線状に配置され、これら管状部分には例えば金属製の真直棒であるピン26が挿通されており、ヒンジ部23の回転軸を構成している。なお、このヒンジ部23は、前述のヒンジ部13と同様に、当該ヒンジ部23の開度を保持する保持手段(回転軸の摩擦抵抗など)を有している。
この図は、固定部24の片側面に付着させた接着剤等を用いて、固定部24を裏表紙101の内側面に、詳しくは、前述の固定部14と同様な位置に固定して所望のページ紙103間を見開き、この見開いたページ紙103の表面に、しおり本体21を当接させた状態を示している。なお、しおり2は、しおり本体21のタグ部21aがページ紙103の側方(小口)から突出するように、当該しおり2の表裏を定めて冊子100へ固定するように構成されている。
ここで、ヒンジ部23の開度が小さくなると、可撓部22のたわみが直線状へ近付き、当該たわみによって生じる応力、即ち、しおり本体21をページ紙103表面から遠ざけようとする力が弱まり、好ましくは、この力が消滅する。
前述のように所望のページ103間にしおり本体21を挿み込むと、当該ページ紙103の小口から、詳しくはページ紙103の側方へしおり本体21のタグ部21aが突出する。タグ部21aは、冊子100を閉じたときページ紙103間から突出して、しおり本体21を挿み込んだページの目印となると共に、指を掛けてページを開くことの助けとなる。
本発明のしおり2は、本、手帳等の綴込み部分から離れた位置に固定し、しおり本体21またはタグ部21aに手を沿え、または指を掛け、押し開くように操作することで、小さな力で且つ素早くページを開くことができる。
図5は、本発明の実施例3によるしおり3の構成を示す説明図である。図5(a)は、しおり3を正面視したときの外観であり、図5(b)は、しおり3を側方視したときの外観を示したものである。
しおり3は、例えば、滑らかな表面を有する樹脂製の可撓性を有する薄板あるいはシート等を用いて形成したしおり本体31、しおり本体31と一体形成された可撓部32、例えば金属製の棒材を曲げてバネ性を有するように形成した固定部34を備えている。なお、しおり本体31ならびに可撓部32は、上記の樹脂素材と同様な特徴を備えた、金属素材、複合素材(ハイブリッド素材)等を用いて形成することも可能である。
可撓部32は、タグ部31a、タグ部31bの各突出方向に対して直交する(鉛直)方向へ延設されている。また、可撓部32は、しおり本体31においてタグ部31aとタグ部31bとの間に配置され、図5(a)において、しおり本体31の下端を基端として延設されている。なお、可撓溝部35は、可撓部32の延設方向に対して直交するように延設されている。
ここで説明した可撓部32は、可撓溝部35を設けているが、可撓溝部35を設けることなく薄くする又は有効幅を小さく形成することもできる。
上記の管状部分の両端には、それぞれ固定部34の基端部分が接続固定されている。固定部34の基端は、例えば、係止部材36を用いて回転可能に固定されており、当該固定部34が、ヒンジ部33において他の蝶番片となるように、可撓部32の先端に取付け接続されている。
このヒンジ部33は、前述のヒンジ部13,23と同様に、開度を保持する保持力を生じる保持手段を有し、例えば回転軸の摩擦抵抗などによってしおり本体31と固定部34の位置関係を保持することができるように構成されている。
また、例えば押さえ片34aにゴム管等の被覆材を装着し、冊子100からの脱落、固定位置のずれ、タグ部31aまたはタグ部31bの突出量の減少や消滅等の発生を、さらに強く防ぐように構成してもよい。
なお、前述の固定部14または固定部24に替えて、しおり本体11またはしおり本体21にワイヤークリップの固定部34を接続して、本発明によるしおりを構成してもよい。
この図は、裏表紙101の上端部分を固定部34で挿み込み、しおり3を冊子100に固定し、所望のページ紙103間を見開き、この見開いたページ紙103の表面に、しおり本体31を当接させた状態を示している。
ここで図示したしおり3は、例えば、しおり本体31のタグ部31aがページ紙103の側方から突出するように、固定部34の固定位置を調整して裏表紙101に装着している。
また、固定部34を表表紙102に固定した場合には、見開いたページ紙103の表表紙102側に配置された表面にしおり本体31が当接し、タグ部31bがページ紙103の側方の小口から突出する。ここでは、裏表紙101に固定部34を固定した場合を例示して説明し、表表紙102に固定部34を固定した場合の説明を省略する。
本発明のしおり3は、本、手帳等の綴込み部分から離れた位置に固定し、しおり本体31またはタグ部31aに手を沿え、または指を掛け、押し開くように操作することで、小さな力で且つ素早くページを開くことができる。
そのため、しおり本体31は、両面もしくは、少なくとも該しおり本体31を挿んだときに、しおり本体31と固定部34で挟まれた側の複数のページ紙103のうち、しおり本体31と接するページ紙103側の表面に、適当な大きさの凹凸部または溝部を備えている。
しおり本体31の両面に溝部37を設けた場合には、タグ部31a又はタグ部31bのいずれか片方を備えれば済むことになり、しおり本体31の形状がT型からL型となって、よりコンパクトに構成することができる。
また、上記の溝部37に替えて、溝部37と同様に配置、延設された複数の凹凸部をしおり本体31に備えてもよい。
例えば、冊子100が手帳であって、この手帳の(ページ紙103の)1ページ厚さが0.1[mm]以下である場合、これに装着するしおり3(しおり本体31)は、溝断面が半円形状であって、半径0.05[mm]、半円深さが0.05[mm]の溝部37を備えるように構成するとよい。
また、タグ部31a,31b、ヒンジ部32、可撓部34を含むしおり本体31を、前述のしおり本体11,21と同様に、表面に適当なざらつきを有する樹脂製の薄板、シート等を用いて構成してもよく、さらに、表面に適当なざらつきを有する厚紙を用いて構成してもよい。
図7は、比較例のしおり4の構成を示す説明図である。図7(a)は、しおり4を正面視したときの外観であり、図7(b)は、しおり4を裏表紙101に固定し、しおり本体41を所望のページ間に挿んだ状態を側方視したときの外観を示したものである。
しおり4は、例えば、前述のしおり1,2等と同様に、可撓性を有する樹脂板、あるいは樹脂シートを用いて形成されており、しおり本体41、しおり本体41と一体形成された可撓部42および固定部44を備えて構成されている。
固定部44は、可撓部42の先端部(図7において可撓部42の下端)に接続しており、前述の固定部14,24と同様な形状、大きさに形成されており、また、片面に例えば前述の接着剤等を付着させている。
このように大きくたわんだ可撓部42には、相当の強さの応力(可撓部42の元来の形状へ戻ろうとする力)が発生する。
そのため、しおり本体41を挿んだ冊子100を閉じておくためには、例えば表表紙102と裏表紙101の間を閉じるように作用する外力等が必要になり、具体的には表表紙102と裏表紙101との間を閉じるバンド部材などを備える必要がある。
また、しおり1〜3は、しおり本体を挿んだページ紙を見開き状態として、ヒンジ部を回転させることにより、しおり本体をページ紙表面から遠ざけておくことができることから、簡易な操作で所望のページを開いて読書や書き込みを始めることができる。
しおり3のしおり本体31のように、可撓部32の延設方向と直交する方向に沿って、タグ部31aとタグ部31bを対向配置することにより、当該しおり3(固定部34)を表表紙102に固定することも、裏表紙101に固定することも可能になり、使用者が左利きである場合や右利きである場合などに対応して、冊子100に装着することも可能になり、使い勝手を向上させることができる。
11,21,31,41しおり本体
12,22,32,42可撓部
13,23,33ヒンジ部
14,24,34,44固定部
15,25,35,45可撓溝部
37溝部
26ピン
34a,34b押さえ片
36係止部材
100冊子
101裏表紙
102表表紙
103ページ紙
Claims (2)
- 冊子の表紙に固定する固定部と、
薄板あるいはシートを用いて形成され、前記冊子のページ紙間に挿み込むしおり本体と、
前記しおり本体から延設された可撓部と、
前記可撓部と前記固定部とを接続するヒンジ部と、
を備え、
前記しおり本体は、
前記ページ紙間に挿むときに該ページ紙の小口から突出するタグ部を有し、
該しおり本体または前記タグ部に、手または指を沿えてページを開こうとした時、前記ページ紙との間に適度な摩擦が生じ、不意にずれることを防ぐ複数の溝部または凹凸部を、両面もしくは、少なくとも該しおり本体を挿んだときに、該しおり本体と前記固定部で挟まれた側の複数のページ紙のうち、該しおり本体と接するページ紙側の表面に設け、
前記しおり本体を前記冊子の所望のページ紙間に挿んだとき、前記しおり本体と前記ページ紙表面とを平行あるいは略平行にする、
ことを特徴とするしおり。 - 前記ヒンジ部は、
該ヒンジ部の開度を保持する保持手段を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のしおり。
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JPH09109574A (ja) * | 1995-10-17 | 1997-04-28 | Harutoshi Igeta | しおり |
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