JP6454553B2 - 霧吹きノズル及び霧吹きノズルが取り付けられた霧吹きキャップ - Google Patents
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Description
霧吹きも泡出しも、液体と空気とが吐出される構造であることを考えると、食品類で霧吹き構造のキャップが知られていないことは奇異に感ずるが、これは、霧吹きのためには、空気を圧縮するため、ピストン機構やトリガ、或いは弁などを設ける必要が有り、構成物品数が多く且つ複雑となり、コストが大幅に増大してしまい、安価であることが要求される食品用途には、全く不適当であるからである。
(1)前記パイプは、前記一方側端部を含む小径部と、前記他方側端部を含む大径部とを有しており、該小径部と大径部とは、該パイプの軸方向に延びており且つ該パイプの周方向に間隔をおいて設けられている複数のリブによって一体に連なっており、該大径部と小径部との間に前記空気導入孔が形成されていること、
(2)前記パイプは、縦方向軸線に沿って二分割された一対のピースから形成されており、該一対のピースは、ヒンジ連結されていると共に、該一対のピースのそれぞれに、前記液流路に対応する溝が設けられており、該一対のピースを閉じたとき、該溝が合わさって前記液流路が形成されること、
(3)前記一対のピースの内の一方のピースの外面には、先端が鍵形形状の雄型係止片が形成されており、他方のピースの外面には、リング形状の雌型係止片が形成されており、該一対のピースを旋回して閉じたとき、前記雄型係止片と雌型係止片とが係合し、該一対のピースにより前記パイプが形成されること、
(4)前記一対のピースの少なくとも一方のピースに形成されている溝の両側部には、漏れ防止用のリブが設けられていること、
(5)プラスチック製容器の口部に装着されるキャップに取り付けられて使用に供されること、
が好ましい。
前記キャップ本体は、容器口部に係合固定される筒状側壁と、該筒状側壁の上端部を閉じるように設けられている頂板部とを含み、
前記頂板部は、容器内部に通じる連通孔と、該連通孔を覆うように立ち上がっている膨出部とを含んでおり、
前記膨出部の上端部には、前記霧吹きノズルから吐出される液の方向を規定するための案内筒が形成されていると共に、
前記霧吹きノズルは、液が吐出される他方側端部を前記案内筒に嵌合保持することにより、前記キャップ本体に取り付けられていること、
を特徴とする霧吹きキャップが提供される。
(1)前記キャップ本体の頂板部には、容器内部に通じる連通孔と共に液溜め部が形成されており、前記霧吹きノズルの液が導入される側の一方側端部は、前記液溜め部に対面していること、
(2)前記上蓋は、キャップ本体にヒンジ連結されていること、
が好適である。
このような霧吹きノズルは、極めて安価であるばかりか、キャップへの取り付けも至って容易である。
さらに、上記のようにパイプを一対のピースから形成したとき、一対のピースの少なくとも一方のピースに形成されている溝の両側部に、漏れ防止用のリブを設けることが好ましい。このようなリブを設けることにより、パイプの合わせ目からの液漏れを確実に防止することができる。
即ち、上記の霧吹きキャップでは、霧吹きノズルの一方側端部がプラスチック製容器に収容されている内容液中に浸漬され、この状態で、該容器の胴部を押圧してスクイズすると、容器及びキャップ内の空気が圧縮され(即ち、容器の胴部がピストンとしての機能を示す)、霧吹きノズルに形成された空気導入孔に流れ込み、霧吹きノズルの他方側端部から大気圧状態の外部に吐出される。これと共に、霧吹きノズルの液流路には、内容液が吸引されて流れ込み、他方側端部から外部に吐出されるが、上記のように圧縮された空気が内容液と共に大気圧下の外部に吐出されることとなるため、この内容液は、小滴となって霧吹き状に吐出される。
従って、本発明の霧吹きキャップは、低価格であることが要求される食品類、例えば調味液や飲料、食用油などが収容された容器のキャップとして、特に適している。
即ち、この態様では、内容液の取り出し(霧吹き)に先立って、一旦、容器を傾倒乃至倒立させ、内容液を液溜め部に導入しておく。このようにすると、霧吹きノズルの一方側端部は、液溜め部に導入された内容液に浸漬した状態となるため、次いで、容器胴部を押圧(スクイズ)すると、液溜め部に導入された内容液が霧吹きノズルを通って、霧吹き状に吐出されることとなる。
かかる説明から理解されるように、この態様では、霧吹きノズル(パイプ)の一方側端部が容器の底部まで延びているように設定する必要がなく、霧吹きノズルを長さの短いものとすることができる。
本発明の霧吹きノズルの基本的な形態を示す図1の斜視図を参照して、全体として1で示す霧吹きノズルは、プラスチック製のパイプから形成されており、このパイプ内の中空空間は液流路3となっており、その一方側端部3aから液体が導入され、他方側端部3bから液体が吐出されるようなっている。
このような霧吹きノズル1において、液体が吐出される他方側端部3bの近傍には、パイプ壁が切断されて液流路3に通じる空気導入孔5が形成されており、このような形態が、本発明の霧吹きノズル1の基本的な形態である。
尚、図の例では4本のリブ7が形成されている。
尚、上記リブ7間の空隙が空気導入孔5に連なる空気路として機能することとなり、例えば、容器の胴部をスクイズすることにより、速やかに、内容液を霧状に吐出することができる。
即ち、かかる霧吹きノズルは、図6〜図8に示されているように開いた状態で成形されるため、成形金型などをシンプルな構造とすることができ、至って容易に成形することができる。
図10及び図11に示されているように、この霧吹きノズル1も、図4〜図8の霧吹きノズル1と同様、ヒンジバンド15により開閉可能に連結された一対のノズルピース13,13から形成されており、これらノズルピース13,13のそれぞれに、液流路3に対応する溝3x、3x、空気導入孔5に対応する切欠き5x,5x及びリブ7に相当する突起が設けられている。即ち、ノズルピース13,13を閉じることにより、図1に示す基本構造の液流路3を備えたパイプ形状が形成される。
上述した霧吹きノズル1は、これをキャップに取り付け、容器内容物を霧吹き状態で吐出し得る霧吹きキャップとして使用される。
尚、この例では、図4の形態の霧吹きキャップ1がキャップ本体31に取り付けられている。また、図12では、便宜上、ヒンジバンド15は省略されている。
また、筒状側壁37の内面の上方部分には、第1補助小突起43が形成されており、頂板部39の周縁部分の下面には、筒状側壁37とは間隔をおいて且つ第1補助小突起43と対面するように下方に延びているインナーリング45が設けられており、このインナーリング45と筒状側壁37との間には、第2補助小突起47が設けられている。
また、膨出部51の内部は、内容液を霧吹き状に吐出するために必要な空気を収容する空気室として機能するが、この点については、後述する。
即ち、このシール蓋55は、案内筒53よりも大きい平板形状を有しているため、その開け閉めは手で容易に行うことができ、また、シール蓋55を閉じると、案内筒53は、しっかりとシールされ、これにより、容器内の密封性が保たれる。
また、図12から明らかなとおり、案内筒53内に大径部1bが保持されている霧吹きノズル1の小径部1aの下端は、この仕切り部材63の液溜め部65に対面するように配置されている。
また、スカート部71の下端内面には、周状突起75が形成されており、上蓋35を閉じたとき、キャップ本体31の頂板部上面に設けられている係合突起49が、この周状突起75と係合することにより、上蓋35が閉じた状態にしっかりと保持されることとなる。
先ず、上蓋35が閉じられた状態で、容器を倒立させ、次いで、正立状態に戻す。これにより、図17に示されているように(図17でも、ヒンジバンド15は省略されている)、容器内容液100は、仕切り部材63の連通孔67を通って液溜め部65内に収容され、霧吹きノズル1の小径部1aの下端(液流路3の導入側端部3a)は、少量の内容液100中に浸漬した状態となる。
従って、液溜め部65内に容器内容液100が残存しており、霧吹きノズル1の下端が容器内容液100内に浸漬している場合には、再び、容器胴部を押圧することにより、容器内容液100を霧吹き状に吐出することができる。また、液溜め部65内の内容液100中に霧吹きノズル1の下端が浸漬していない状態となったときには、再び、シール蓋55を閉じ、容器の倒立及び成立状態への復帰を行った後、容器胴部を押圧することにより、容器内容液100の霧吹きを行うことができる。
しかしながら、この場合には、容器の底部まで霧吹きノズル1の下端が延びていることが必要なり、霧吹きノズル1が著しく長いものとなってしまい、容器口部への霧吹きキャップ30の装着作業等が著しく面倒となってしまうなどの不都合を生じてしまう。従って、前述した構造の仕切り部材63を使用し、容器内の内容液を一旦、液溜め部65内に移した後に、内容液の霧吹き操作を行うことが最適である。また、液溜め部65に内容液を溜めやすくするために、シール蓋55側に液溜め部65を配置し、ヒンジバンド33側に連通孔67を配置するのが好ましい。
3:液流路
3x:液流路3に対応する溝
5:空気導入孔
7:リブ
13:ノズルピース
15:ヒンジバンド
30:霧吹きキャップ
31:キャップ本体
35:上蓋
37:筒状側壁
39:頂板部
51:膨出部
53:案内筒
55:シール蓋
63:仕切り部材
65:液溜め部
67:連通孔
80:容器口部
Claims (8)
- 内部が液流路となっている筒状形状を有するプラスチック製パイプからなり、該パイプの一方側端部から該液流路に液が導入され、他方側端部の液流路から液が吐出されると共に、該パイプの他方側端部近傍の筒状壁には、内部の液流路に連通する空気導入孔が設けられており、
前記パイプは、前記一方側端部を含む小径部と、前記他方側端部を含む大径部とを有しており、該小径部と大径部とは、該パイプの軸方向に延びており且つ該パイプの周方向に間隔をおいて設けられている複数のリブによって一体に連なっており、該大径部と小径部との間に前記空気導入孔が形成されていることを特徴とする霧吹きノズル。 - 内部が液流路となっている筒状形状を有するプラスチック製パイプからなり、該パイプの一方側端部から該液流路に液が導入され、他方側端部の液流路から液が吐出されると共に、該パイプの他方側端部近傍の筒状壁には、内部の液流路に連通する空気導入孔が設けられており、
前記パイプは、縦方向軸線に沿って二分割された一対のピースから形成されており、該一対のピースは、ヒンジ連結されていると共に、該一対のピースのそれぞれに、前記液流路に対応する溝が設けられており、該一対のピースを閉じたとき、該溝が合わさって前記液流路が形成されることを特徴とする霧吹きノズル。 - 前記一対のピースの少なくとも一方のピースに形成されている溝の両側部には、漏れ防止用のリブが設けられている請求項2に記載の霧吹きノズル。
- 前記パイプは、縦方向軸線に沿って二分割された一対のピースから形成されており、該一対のピースの内の一方のピースの外面には、先端が鍵形形状の雄型係止片が形成されており、他方のピースの外面には、リング形状の雌型係止片が形成されており、該一対のピースを旋回して閉じたとき、前記雄型係止片と雌型係止片とが係合し、該一対のピースにより前記パイプが形成される請求項1〜3の何れかに記載の霧吹きノズル。
- プラスチック製容器の口部に装着されるキャップに取り付けられて使用に供される請求項1〜4の何れかに記載の霧吹きノズル。
- プラスチック製容器の口部に装着されるキャップ本体と、該キャップ本体に取り付けられた請求項5に記載の霧吹きノズルと、該霧吹きノズルが取り付けられたキャップ本体を覆い得るように開閉自在に設けられた上蓋とからなり、
前記キャップ本体は、容器口部に係合固定される筒状側壁と、該筒状側壁の上端部を閉じるように設けられている頂板部とを含み、
前記頂板部は、容器内部に通じる連通孔と、該連通孔を覆うように立ち上がっている膨出部とを含んでおり、
前記膨出部の上端部には、前記霧吹きノズルから吐出される液の方向を規定するための案内筒が形成されていると共に、
前記霧吹きノズルは、液が吐出される他方側端部を前記案内筒に嵌合保持することにより、前記キャップ本体に取り付けられていること、
を特徴とする霧吹きキャップ。 - 前記キャップ本体の頂板部には、容器内部に通じる連通孔と共に液溜め部が形成されており、前記霧吹きノズルの液が導入される側の一方側端部は、前記液溜め部に対面している請求項6に記載の霧吹きキャップ。
- 前記上蓋は、キャップ本体にヒンジ連結されている請求項6または7に記載の霧吹きキャップ。
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