JP6454337B2 - 安定な無塩ポリアルミニウムクロロスルファート - Google Patents
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Description
本発明は、ポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)ならびにその作製方法および使用方法に関する。
ポリ塩化アルミニウム(PACl)およびポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)が、水処理において、また、紙、制汗剤、食品および医薬品の製造において使用される。廃水処理プロセスにおいて、それらは凝集剤および凝析剤として働く。水処理に対して好都合な特徴を有するポリ塩化アルミニウムおよびポリアルミニウムクロロスルファートを製造するための様々なプロセスが、米国特許第5,246,686号、米国特許第4,981,673号、米国特許第5,076,940号、米国特許第3,929,666号、米国特許第5,348,721号、米国特許第6,548,037号、米国特許第5,603,912号および米国特許第5,985,234号を含めて数多くのこれまでの刊行物に記載されている。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
ポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)を含む組成物であって、前記PACSが、0.5重量%またはそれを超えるスルファート含有量と、50%またはそれを超える塩基性度とを有し、前記組成物が、0.1重量%未満の塩化ナトリウムと、0.1重量%未満の硫酸ナトリウムとを含む、組成物。
(項目2)
前記PACSが、下記の式(I)
Al(OH) x Cl (3−x−2y) (SO 4 ) y (I)
を含み、式中、
1.78≦x≦2.02、かつ、0.03≦y≦0.45、かつ、1.8≦x+y/2≦2.1;
Al:SO 4 =2〜34;
Al:Cl=0.9〜1.3;
Al:OH=0.5〜0.6;
%塩基性度=55%〜70%;および
前記PACSの平均分子量は95と等しいかまたは95超であり、かつ、111と等しいかまたは111未満である、
項目1に記載の組成物。
(項目3)
x=1.78〜1.82;
3−x−2y=0.35〜1.1;
y=0.065〜0.45;かつ
x+y/2=1.83〜2.02である、
項目2に記載のPACS化合物。
(項目4)
x=1.95〜2.02;
3−x−2y=0.6〜1.0;
y=0.03〜0.20;かつ
x+y/2=1.95〜2.1である、
項目2に記載のPACS化合物。
(項目5)
ポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)を製造するためのプロセスであって、前記PACSが、0.5重量%またはそれを超えるスルファート含有量と、55%またはそれを超える塩基性度とを有し、前記組成物が、0.1重量%未満の塩化ナトリウムと、0.1重量%未満の硫酸ナトリウムとを含み、前記プロセスは、
a)アルミニウムヒドロキシクロリドおよび硫酸アルミニウムを水中で混合して、水性乳白色懸濁物を形成する工程であって、乾燥重量基準で、硫酸アルミニウムに対するアルミニウムヒドロキシクロリドの比率が1部の硫酸アルミニウムに対して0.75部〜20部のアルミニウムヒドロキシクロリドである、工程;および
b)工程a)の乳白色懸濁物を、前記乳白色懸濁物が透明な溶液〜わずかに濁った溶液を形成することを可能にするのに十分な期間にわたって維持する工程
を含むプロセス。
(項目6)
工程a)において、62%〜83%の塩基性の固体アルミニウムヒドロキシクロリドが、前記水性乳白色懸濁物を形成するために水性硫酸アルミニウム溶液に加えられる、項目5に記載のプロセス。
(項目7)
摂氏50度よりも低い温度で行われる、項目5に記載のプロセス。
(項目8)
摂氏10度〜40度の温度で行われる、項目5に記載のプロセス。
(項目9)
前記透明な溶液が、前記透明な溶液が得られるまで、前記乳白色懸濁物を、その温度を徐々に上げながら混合することによって工程(b)において形成される、項目5に記載のプロセス。
(項目10)
ポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)を製造するためのプロセスであって、前記PACSが、0.5重量%またはそれを超えるスルファート含有量と、55%またはそれを超える塩基性度とを有し、前記組成物が、0.1重量%未満の塩化ナトリウムと、0.1重量%未満の硫酸ナトリウムとを含み、前記プロセスは、
a)固体硫酸アルミニウムおよび固体アルミニウムヒドロキシクロリドの混合物を水に溶解させて、乳白色懸濁物を形成する工程;
b)工程a)の前記乳白色懸濁物を、前記懸濁物が透明な溶液〜わずかに濁った溶液を形成することを可能にするのに十分な期間にわたって維持する工程
を含むプロセス。
(項目11)
前記プロセスは摂氏50度よりも低い温度で行われ、乾燥重量基準で、硫酸アルミニウムに対するアルミニウムヒドロキシクロリドの比率が1部の硫酸アルミニウムに対して0.75部〜20部のアルミニウムヒドロキシクロリドである、項目10に記載のプロセス。
(項目12)
摂氏40度の温度で行われる、項目10に記載のプロセス。
(項目13)
前記透明な溶液が、前記透明な溶液が得られるまで、前記乳白色懸濁物を、その温度を徐々に上げながら混合することによって工程(b)において形成される、項目10に記載のプロセス。
(項目14)
廃水処理のための凝析剤を形成するために使用され得る二つの成分を含む包装物であって、前記成分が、
a)固体の乾燥硫酸アルミニウム;および
b)固体の乾燥アルミニウムヒドロキシクロリド
である、包装物。
(項目15)
前記固体硫酸アルミニウムおよび固体アルミニウムヒドロキシクロリドを乾燥混合物の形態で含有するただ一つの容器を含む、項目14に記載の包装物。
(項目16)
前記乾燥混合物における前記固体アルミニウムヒドロキシクロリドに対する固体硫酸アルミニウムの比率が、水を加えたとき、下記の式(I)のPACSであって、
Al(OH) x Cl (3−x−2y) (SO 4 ) y (I)
式中、
1.78≦x≦2.02、かつ、0.03≦y≦0.45、かつ、1.8≦x+y/2≦2.1;
Al:SO 4 =2〜34;
Al:Cl=0.9〜3.0;
Al:OH=0.5〜0.6;
%塩基性度=55%〜70%;および
前記PACSの平均分子量は95と等しいかまたは95超であり、かつ、111と等しいかまたは111未満である、
PACSを含む溶液が形成され得るような比率であり、
前記溶液が、0.1重量%未満の塩化ナトリウムと0.1重量%未満の硫酸ナトリウムとを含む、項目15に記載の包装物。
(項目17)
式(I)の前記PACSにおいて、
x=1.78〜1.82;
3−x−2y=0.35〜1.1;
y=0.065〜0.45;かつ
x+y/2=1.83〜2.02
である、項目16に記載の包装物。
(項目18)
式(I)の前記PACSにおいて、
x=1.95〜2.02;
3−x−2y=0.6〜1.0;
y=0.03〜0.20;かつ
x+y/2=1.95〜2.1
である、項目16に記載の包装物。
(項目19)
乾燥重量基準で、前記乾燥混合物における硫酸アルミニウムに対するアルミニウムヒドロキシクロリドの比率が1部の硫酸アルミニウムに対して0.75部〜20部のアルミニウムヒドロキシクロリドである、項目15に記載の包装物。
(項目20)
乾燥重量基準で、前記乾燥混合物における硫酸アルミニウムに対するアルミニウムヒドロキシクロリドの比率が1部の硫酸アルミニウムに対して0.75部〜10.0部のアルミニウムヒドロキシクロリドである、項目15に記載の包装物。
(項目21)
乾燥重量基準で、前記乾燥混合物における硫酸アルミニウムに対するアルミニウムヒドロキシクロリドの比率が1部の硫酸アルミニウムに対して10.0部〜20.部のアルミニウムヒドロキシクロリドである、項目15に記載の包装物。
(項目22)
項目15に記載の包装物から得られる固体硫酸アルミニウムおよび固体アルミニウムヒドロキシクロリドの混合物を水に溶解させる工程を含む、水処理用の組成物を調製する方法。
(項目23)
前記固体混合物を水に溶解させて25%〜80%の最終濃度にする、項目22に記載の方法。
(項目24)
不純物を除くために水を処理する方法であって、項目1に記載のPACSを前記水に加えて、不純物を凝析および凝集させ、続いて、前記水を前記凝析および凝集不純物から分離する工程を含む方法。
(項目25)
前記組成物が、固体硫酸アルミニウムおよび固体アルミニウムヒドロキシクロリドの混合物を水に溶解させることによって作製される、項目24に記載の方法。
(項目26)
固体硫酸アルミニウムおよび固体アルミニウムヒドロキシクロリドの前記混合物が、固体硫酸アルミニウムおよび固体アルミニウムヒドロキシクロリドの前記混合物がただ一つの容器である包装物から得られ、そして、該混合物を水に溶解させて25%〜80%の最終濃度にする、項目24に記載の方法。
(項目27)
不純物を除くために水を処理する方法であって、
a)固体硫酸アルミニウムを水に溶解させて、溶液を形成する工程;
b)固体の62%〜83%の塩基性のアルミニウムヒドロキシクロリドを工程a)で形成された硫酸アルミニウム溶液に混合して、PACSを含む乳白色懸濁物を形成する工程;
c)工程b)の乳白色懸濁物を、前記懸濁物が透明な溶液を形成することを可能にするのに十分な期間にわたって維持する工程;および
d)工程c)の透明な溶液を前記廃水に加えて、不純物を凝析および凝集させる工程
を含む方法。
(項目28)
前記PACSが、0.5重量%またはそれを超えるスルファート含有量と、55%またはそれを超える塩基性度とを含み、前記溶液が、0.1重量%未満の塩化ナトリウムと、0.1重量%未満の硫酸ナトリウムとを含む、項目27に記載の方法。
(項目29)
前記PACSが、下記の式
Al(OH) x Cl (3−x−2y) (SO 4 ) y (I)
を含み、式中、
xは1.78と等しいかまたは1.78超であり、かつ、2.02と等しいかまたは2.02未満であり;
yは0.03と等しいかまたは0.03超であり、かつ、0.45と等しいかまたは0.45未満であり;
x+y/2は1.8と等しいかまたは1.8超であり、かつ、2.1と等しいかまたは2.1未満であり;かつ
前記PACSは55%〜70%の塩基性度を有する、
項目28に記載の方法。
(項目30)
前記PACSが、
Al:SO 4 =2〜34;
Al:Cl=0.9〜3.0;および
Al:OH=0.5〜0.6
を含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記ポリアルミニウムクロロスルファートが乾燥している、項目1に記載の組成物。
(項目32)
55%〜70%の塩基性の塩基性度を有し、14%超のAl 2 O 3 を有する、項目1に記載の組成物。
(項目33)
15%超のAl 2 O 3 を有する、項目32に記載の組成物。
(項目34)
16%超のAl 2 O 3 を有する、項目33に記載の組成物。
(項目35)
17%超のAl 2 O 3 を有する、項目33に記載の組成物。
(項目36)
18%超のAl 2 O 3 を有する、項目33に記載の組成物。
(項目37)
55%〜70%の塩基性の塩基性度を有し、3.0未満のAl対SO 4 の比率を有する、項目1に記載の組成物。
(項目38)
ポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)を含む組成物であって、前記組成物は、下記の
a)1.5モルまたはそれ未満の水和を有するアルミニウムヒドロキシクロリドを水中で硫酸アルミニウムと混合して、水性乳白色懸濁物を形成する工程であって、乾燥重量基準で、硫酸アルミニウムに対するアルミニウムヒドロキシクロリドの比率が1部の硫酸アルミニウムに対して0.75部〜20部のアルミニウムヒドロキシクロリドである、工程;および
b)工程a)の乳白色懸濁物を、前記乳白色懸濁物が透明な溶液またはわずかに濁った溶液を形成することを可能にするのに十分な期間にわたって維持する工程
のプロセスによって作製され、
前記PACSが、0.5重量%またはそれを超えるスルファート含有量と、55%またはそれを超える塩基性度とを有し、前記組成物が、0.1重量%未満の塩化ナトリウムと、0.1重量%未満の硫酸ナトリウムとを含む、組成物。
(項目39)
前記アルミニウムヒドロキシクロリドが1.0モルまたはそれ未満の水和を有する、項目38に記載の組成物。
(項目40)
前記アルミニウムヒドロキシクロリドが1.5モルまたはそれ未満の水和を有する、項目5に記載のプロセス。
(項目41)
前記アルミニウムヒドロキシクロリドが1.0モルまたはそれ未満の水和を有する、項目40に記載のプロセス。
(項目42)
前記アルミニウムヒドロキシクロリドが1.5モルまたはそれ未満の水和を有する、項目10に記載のプロセス。
(項目43)
前記アルミニウムヒドロキシクロリドが1.0モルまたはそれ未満の水和を有する、項目42に記載のプロセス。
(項目44)
前記アルミニウムヒドロキシクロリドが1.5モルまたはそれ未満の水和を有する、項目14に記載の包装物。
(項目45)
前記アルミニウムヒドロキシクロリドが1.0モルまたはそれ未満の水和を有する、項目44に記載の包装物。
本発明は、塩基性度が高く、かつ、高重量百分率のスルファートを有するポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)に関する。本PACSは、固体アルミニウムヒドロキシクロリドを硫酸アルミニウムの水溶液に加えることによって、または、固体の乾燥している硫酸アルミニウムおよびアルミニウムヒドロキシクロリドの混合物を水により希釈することによって作製される。本発明には、これらの手法によって形成されるPACSを水の処理において使用する方法、同様にまた、乾燥しているアルミニウムヒドロキシクロリドおよび硫酸アルミニウムを別個の成分としてまたは混合物として含有する包装物が含まれる。
xは1.78〜2.02であり;
yは0.03〜0.45であり;
x+y/2は1.8〜2.1であり;
Al対SO4の比率が2〜34であり、Al対Clの比率が0.9〜3.0であり、かつ、Al対OHの比率が0.5〜0.6であり;
塩基性度が55%〜70%であり;かつ
平均分子量が95と等しいかまたは95超であり、かつ、111と等しいかまたは111未満である。
Al(OH)xCl(3−x−2y)(SO4)y (I)
を含む溶液が形成され得るような比率であり、
ここで、
xは1.78〜2.02であり;
yは0.03〜0.45であり;
x+y/2は1.8〜2.1であり;
Al対SO4の比率が2〜34であり、Al対Clの比率が0.9〜3.0であり、かつ、Al対OHの比率が0.5〜0.6であり;
塩基性度が55%〜70%であり、かつ
平均分子量が95と等しいかまたは95超であり、かつ、111と等しいかまたは111未満であり;かつ
上記溶液は、0.1重量%未満の塩化ナトリウムと、0.1重量%未満の硫酸ナトリウムとを含む。
PACS1:x=1.8〜1.9、3−x−2y=0.72〜0.78、y=0.18〜0.22、かつ、x+y/2=1.9〜2.0;
PACS2:x=2.0〜2.3、3−x−2y=0.6〜1.0、y=0.01〜0.10、かつ、x+y/2=2.0〜2.4。
ポリ塩化アルミニウムまたは塩基性塩化アルミニウム:ポリ塩化アルミニウムは、塩化水酸化アルミニウム、AlCl(OH)2、AlCl2(OH)およびAl2Cl(OH)5の製造物である。代表的な式がAl2Cl6−n(OH)n(式中、n=1〜5.1)である。これらの製造物が希釈されたとき、ポリマー化学種、例えば、Al13O4(OH)24(H2O)12+7Clなどが形成されると考えられる。
ポリアルミニウムクロロスルファート
本発明は、副生成物塩を本質的に有しない(0.5%未満、好ましくは0.1%未満または0.05%未満の副生成物塩を有する)高度にスルファート化された高塩基性度のポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)組成物に関する。これらの組成物は、不純物を水および廃水から除くことにおいて非常に効果的である。上記PACSは下記の化学式:Al(OH)xCl(3−x−2y)(SO4)y(式I)を有し、式中、1.78≦x≦2.02、0.03≦y<0.45、かつ、1.8≦x+y/2≦2.1である。比率が好ましくは、Al:SO4=2〜34、Al:Cl=0.9〜3.0、かつ、Al:OH=0.5〜0.6である。塩基性度は、(x/3nと定義される場合)55重量%〜70重量%であるべきであり、分子量は好ましくは少なくとも95であり、かつ、111と等しいかまたは111未満である。本発明の具体的なPACSには、Al(OH)1.83Cl0.75(SO4)0.21およびAl(OH)2.01Cl0.93(SO4)0.03が含まれる。
本発明には、乾燥固体アルミニウムヒドロキシクロリドを硫酸アルミニウムの水溶液中へと混合することによってポリアルミニウムクロロスルファートを製造するためのプロセスが含まれる。硫酸アルミニウムは市販品を購入してもよく、この技術分野において周知のプロセスを使用して作製してもよい。硫酸アルミニウムが、アルミニウム源(酸化アルミニウム三水和物、ボーキサイトなど)をおよそ50wt%硫酸の溶液中に温浸することによって製造される。混合物は、わずかに過剰な水酸化アルミニウムが溶液中に存在するまで反応させられる。
2AlCl3・6H2O→熱→Al2(OH)nCl(6−n)(H2O)+H2O+nHCl
本発明の高度にスルファート化されたPACSは水処理手法における凝集剤として非常に効果的であり、また、水における鉛レベルを増大させる傾向が、PAClまたはより少ない割合のスルファートを有するPACSよりも小さいはずである。典型的な塩基性度が高いPACSが、アルミン酸ナトリウムを剪断して塩基性アルミニウムクロロスルファート溶液に加えることによって作製される。これらの製造物は温度により分解するので、これらのPACSは、剪断からの熱、および、アルカリ性のアルミン酸塩と酸性の塩基性アルミニウムクロロスルファートとの間の中和熱によって一部が分解される。対照的に、本発明の製造物は低温で製造され、それにより、熱分解を回避している。本PACSは好ましくは、乾燥状態で輸送することができ、かつ、購入者による受領後に反応させることができる固体成分から作製される。このことは、輸送費用を削減すること、熱および/または貯蔵に起因する分解を最小限に抑えること、ならびに、最終使用者がより大量のストックを維持することを可能にするはずである。本明細書中に記載されるPACSは長期間にわたって安定であり、冷水または濁った水において効率的に働き、かつ、広いpH範囲において効果的であるはずである。
600mlのビーカーにおいて、130グラムの市販の液体硫酸アルミニウム(8.3%のAl2O3)を202グラムの水により希釈する。ビーカーを磁石式撹拌装置で撹拌し、これに、146グラムの固体アルミニウムヒドロキシクロリド(42%のAl2O3、71%の塩基性)の粉末を加える。この溶液を24時間混合してもよく、その後、乳白色溶液は透明になる。この溶液は、15%のAl2O3、60.5%の塩基性および6.3%のスルファートのPACS溶液をもたらす。
1パイントのジャーにおいて、350グラムの固体アルミニウムヒドロキシクロリド(41%のAl2O3、70%の塩基性)の粉末を50グラムの乾燥ミョウバン(17%のAl2O3)とブレンドする。これにより、38%のAl2O3、66%の塩基性および6%のスルファートの乾燥PACSが得られる。6ヶ月後、ジャーの内容物を、磁石式撹拌装置での撹拌を行いながら、600mlの水が中に入っている1リットルビーカーに加える。この溶液を24時間混合してもよく、その後、乳白色溶液は透明になる。この溶液は、15.2%のAl2O3、66.1%の塩基性および2.4%のスルファートのPACS溶液をもたらす。
Claims (17)
- ポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)組成物であって、該PACS組成物は、PASCを含み、該PACSは、55〜75%の塩基性度を有し、式(I):
Al(OH) x Cl (3−x−2y) (SO 4 ) y (I)
を有し、
ここで、1.78<x<2.02、0.03<y<0.45、1.8<x+y/2<2.1;
Al対SO 4 の比率は2〜34であり;Al対Clの比率は0.9〜3.0であり;Al対OHの比率は0.5〜0.6であり;該PACSの平均分子量は95と等しいかまたは95超であり、かつ、111と等しいかまたは111未満であり、
該PACS組成物中に存在する塩は、0〜1.0重量%の塩化ナトリウムおよび0〜1.0重量%の硫酸ナトリウムを含む、PACS組成物。 - 前記PACSがさらに乾燥状態で2.0〜30重量%のスルファート含有量を含む、請求項1に記載のPACS組成物。
- a)xは1.78〜1.82であり;3−x−2yは0.35〜1.1であり;yは0.065〜0.45であり;x+y/2は1.83〜2.02であるか;または
b)xは1.95〜2.02であり;3−x−2yは0.6〜1.0であり;yは0.03〜0.20であり;x+y/2は1.95〜2.1である、請求項2に記載のPACS組成物。 - a)xは1.83であり;yは0.21であり;3−x−2yは0.75であるか;または
b)xは2.01であり;yは0.03であり;3−x−2yは0.93である、請求項2に記載のPACS組成物。 - 乾燥状態で、14%超のAl2O3含有率および55〜70%の塩基性度を有する、請求項1に記載のPACS組成物。
- 乾燥重量基準で14超、15超、16超、17超、または18超の重量%のAl2O3を含む、請求項1に記載のPACS組成物。
- 前記PACSが、乾燥重量基準で1部のSO4に対して2〜34部のAlというAl対SO4の比率を含む、請求項1に記載のPACS組成物。
- 請求項1に記載のポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)を製造するためのプロセスであって、該プロセスは:
a)硫酸アルミニウムの水溶液とアルミニウムヒドロキシクロリドの水溶液とを提供する工程;
b)該硫酸アルミニウム水溶液を該アルミニウムヒドロキシクロリド水溶液に混合し、乳白色懸濁物を形成する工程;および
c)工程b)の乳白色懸濁物を該懸濁物が透明〜わずかに濁った溶液を形成するのに十分な期間維持する工程;
を含み、該混合物は、1部の硫酸アルミニウムに対して0.75〜20部のアルミニウムヒドロキシクロリドを含む、プロセス。 - 請求項1に記載のポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)を製造するためのプロセスであって、該プロセスは:
a)固体のアルミニウムヒドロキシクロリドおよび水性硫酸アルミニウムを提供する工程;
b)該固体のアルミニウムヒドロキシクロリドと該水性硫酸アルミニウムとを混合し水性乳白色懸濁物を形成する工程であって、乾燥重量基準で、硫酸アルミニウムに対するアルミニウムヒドロキシクロリドの比率は、1部の硫酸アルミニウムに対して0.75〜20部のアルミニウムヒドロキシクロリドである、工程;および
c)工程b)の乳白色懸濁物を該乳白色懸濁物が該PACSを含む透明〜わずかに濁った溶液を形成するために十分な時間維持する工程
を含む、プロセス。 - 請求項1に記載のポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)を製造するためのプロセスであって、該プロセスは:
a)固体の硫酸アルミニウムと固体のアルミニウムヒドロキシクロリドとの混合物を乾燥重量基準で1部の硫酸アルミニウムに対し0.75〜20部のアルミニウムヒドロキシクロリドというアルミニウムヒドロキシクロリド対硫酸アルミニウムの比率を提供するために十分な量で提供する工程;
b)工程a)の混合物を水中で混合し、乳白色懸濁物を形成する工程;および
c)工程b)の乳白色懸濁物を該懸濁物が透明〜わずかに濁った溶液を形成するのに十分な時間維持する工程
を含む、プロセス。 - 工程a)の固体のアルミニウムヒドロキシクロリドは塩基性度62〜83%を有する、請求項9または10に記載のプロセス。
- 工程a)の固体のアルミニウムヒドロキシクロリドは1〜3モルの水和物を有する、請求項9または10に記載のプロセス。
- 工程a)の固体のアルミニウムヒドロキシクロリドは、1.5モルまたは1.5モルより小さい水和物を有する、請求項9または10に記載のプロセス。
- 混合工程および維持工程のプロセス工程は摂氏5〜50度または摂氏10〜40度で行われる、請求項8、9または10に記載のプロセス。
- 前記透明溶液は工程(c)において前記透明溶液が得られるまでその温度を徐々に上げながら前記乳白色懸濁物を混合することにより形成される、請求項8、9または10に記載のプロセス。
- 排水を処理するためのポリアルミニウムクロロスルファート(PACS)の予混合包装物であって、該包装物は:
請求項1〜7のいずれかに記載の組成物を含み、該組成物が、予混合量のPACSを含み、該PACSが、乾燥重量基準で1部の硫酸アルミニウムに対し、0.75〜20部のアルミニウムヒドロキシクロリドを含み、該アルミニウムヒドロキシクロリドは3未満の水和水を有し、該予備混合PACSが、排水の処理に使用される、包装物。 - 水を処理して不純物を除去する方法であって、該方法は、処理される水に請求項1〜7のいずれかに記載のPACS組成物を加える工程を含む、方法。
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