JP6453979B2 - 通信容量管理装置、通信容量移管方法およびコンピュータプログラム - Google Patents
通信容量管理装置、通信容量移管方法およびコンピュータプログラム Download PDFInfo
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Description
本発明は、通信容量管理装置、通信容量移管方法およびコンピュータプログラムに関する。
従来、携帯端末を利用したデータ通信の通信容量には、例えば月ごとに制限がかけられている。そして、その月に予め付与された通信容量を消費してしまうと、その月はデータ通信が使用できなくなったり、使用は可能でも通信速度が低速に抑えられることが一般的である。また、例えば特許文献1には、通信料金を前払いし、通信容量の使用に応じて課金を行い、前払い料金に対応する分の通信容量の使用を可能にするシステムについて開示がある。また、特許文献2には、複数の携帯端末をグループ化し、そのグループに対して通信容量(接続度数)を設定することで、例えば、企業の部署内のメンバで通信容量を共同利用し、料金管理も部署ごとに行う技術について開示がある。
ところで、通信容量の使用頻度には、個人差があり、例えば家族内でも親はあまり通信を行わず、月々定期的に付与される定期付与通信容量を余らせてしまうが、一方、子供は盛んにメールやインターネット等を利用し、定期付与通信容量を使い切ってしまうといったことが起こり得る。このような場合、例えば、親の契約した無線通信回線に付与された通信容量の一部を、子供名義で契約した無線通信回線に移管することができれば便利である。しかし、上述した従来の技術では、例えばあるユーザが契約した無線通信回線に割り当てられた通信容量を、他のユーザが契約した無線通信回線に移管することはできない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、例えばあるユーザが契約した無線通信回線に付与された通信容量を、他のユーザが契約する無線通信回線に移管することができる、通信容量管理装置、通信容量移管方法およびコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
(1)本発明の一態様は、通信容量に制限がある無線通信回線である第1無線通信回線及び第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の中から、一方の前記無線通信回線からもう一方の前記無線通信回線に通信容量が移管された通信容量の合計と移管を行った回数とを無線通信回線ごとに管理する移管通信容量管理部と、前記移管通信容量管理部が管理する無線通信回線に移管された通信容量または移管回数が所定の閾値を超えると、当該無線通信回線を利用するユーザに対して通信容量の追加購入を促す通知を行う通知部と、を備える通信容量管理装置である。
(2)本発明の一態様は、上記(1)の通信容量管理装置において、前記第1無線通信回線及び前記第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の管理を行う残容量管理部と、前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量の移管が可能かどうかを判定する判定部と、前記判定部の判定に基づき、前記第1無線通信回線に割り当てられた通信容量の残容量の中から所望の通信容量を、前記第2無線通信回線へ移管する通信容量移管部と、をさらに備える通信容量管理装置である。
(3)本発明の一態様は、上記(2)の通信容量管理装置において、前記判定部は、前記第1無線通信回線を利用する第1ユーザの属性情報と、前記第2無線通信回線を利用する第2ユーザの属性情報とを取得し、取得した前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの属性情報が示す前記第1ユーザと前記第2ユーザの関係に基づいて通信容量の移管が可能かどうかを判定する通信容量管理装置である。
(4)本発明の一態様は、上記(2)または(3)の通信容量管理装置において、前記判定部は、前記第1無線通信回線を利用する第1ユーザの請求グループ情報と、前記第2無線通信回線を利用する第2ユーザの請求グループ情報とを取得し、取得した前記第1ユーザと前記第2ユーザの請求グループ情報とが同一である場合に、通信容量の移管が可能であると判定する通信容量管理装置である。
(5)本発明の一態様は、上記(2)から(4)のいずれかの通信容量管理装置において、前記残容量管理部は、無線通信回線ごとに所定の期間毎に所定の量だけ付与された使用期限付きの通信容量である定期付与通信容量と、追加購入された使用期限付きの通信容量である追加購入通信容量とを区別して管理し、前記通信容量移管部は、前記第1無線通信回線の前記定期付与通信容量の残容量の中から、所望の通信容量を、前記第2無線通信回線の前記定期付与通信容量へ移管する通信容量管理装置である。
(6)本発明の一態様は、上記(2)から(4)のいずれかの通信容量管理装置において、前記残容量管理部は、無線通信回線ごとに所定の期間毎に所定の量だけ付与された使用期限付きの通信容量である定期付与通信容量と、追加購入された使用期限付きの通信容量である追加購入通信容量とを区別して管理し、前記通信容量移管部は、前記第1無線通信回線の前記追加購入通信容量の残容量の中から、所望の通信容量を、前記第2無線通信回線の前記追加購入通信容量へ移管する通信容量管理装置である。
(7)本発明の一態様は、上記(2)から(6)のいずれかの通信容量管理装置において、前記判定部は、さらに所定の移管プランに基づいて通信容量の移管が可能かどうかを判定し、前記通信容量移管部は、前記移管プランに基づいて自動的に通信容量の移管を行う通信容量管理装置である。
(8)本発明の一態様は、上記(2)から(7)のいずれかの通信容量管理装置において、通信容量の移管に対する料金を徴収する処理を行う課金処理部、をさらに備え、前記課金処理部は、前記通信容量移管部が前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量を移管した際に、前記第1無線通信回線を利用する第1ユーザの識別情報と、前記第2無線通信回線を利用する第2ユーザの識別情報とのうち少なくとも一方を取得し、取得したユーザの識別情報について課金処理を行う通信容量管理装置である。
(2)本発明の一態様は、上記(1)の通信容量管理装置において、前記第1無線通信回線及び前記第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の管理を行う残容量管理部と、前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量の移管が可能かどうかを判定する判定部と、前記判定部の判定に基づき、前記第1無線通信回線に割り当てられた通信容量の残容量の中から所望の通信容量を、前記第2無線通信回線へ移管する通信容量移管部と、をさらに備える通信容量管理装置である。
(3)本発明の一態様は、上記(2)の通信容量管理装置において、前記判定部は、前記第1無線通信回線を利用する第1ユーザの属性情報と、前記第2無線通信回線を利用する第2ユーザの属性情報とを取得し、取得した前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの属性情報が示す前記第1ユーザと前記第2ユーザの関係に基づいて通信容量の移管が可能かどうかを判定する通信容量管理装置である。
(4)本発明の一態様は、上記(2)または(3)の通信容量管理装置において、前記判定部は、前記第1無線通信回線を利用する第1ユーザの請求グループ情報と、前記第2無線通信回線を利用する第2ユーザの請求グループ情報とを取得し、取得した前記第1ユーザと前記第2ユーザの請求グループ情報とが同一である場合に、通信容量の移管が可能であると判定する通信容量管理装置である。
(5)本発明の一態様は、上記(2)から(4)のいずれかの通信容量管理装置において、前記残容量管理部は、無線通信回線ごとに所定の期間毎に所定の量だけ付与された使用期限付きの通信容量である定期付与通信容量と、追加購入された使用期限付きの通信容量である追加購入通信容量とを区別して管理し、前記通信容量移管部は、前記第1無線通信回線の前記定期付与通信容量の残容量の中から、所望の通信容量を、前記第2無線通信回線の前記定期付与通信容量へ移管する通信容量管理装置である。
(6)本発明の一態様は、上記(2)から(4)のいずれかの通信容量管理装置において、前記残容量管理部は、無線通信回線ごとに所定の期間毎に所定の量だけ付与された使用期限付きの通信容量である定期付与通信容量と、追加購入された使用期限付きの通信容量である追加購入通信容量とを区別して管理し、前記通信容量移管部は、前記第1無線通信回線の前記追加購入通信容量の残容量の中から、所望の通信容量を、前記第2無線通信回線の前記追加購入通信容量へ移管する通信容量管理装置である。
(7)本発明の一態様は、上記(2)から(6)のいずれかの通信容量管理装置において、前記判定部は、さらに所定の移管プランに基づいて通信容量の移管が可能かどうかを判定し、前記通信容量移管部は、前記移管プランに基づいて自動的に通信容量の移管を行う通信容量管理装置である。
(8)本発明の一態様は、上記(2)から(7)のいずれかの通信容量管理装置において、通信容量の移管に対する料金を徴収する処理を行う課金処理部、をさらに備え、前記課金処理部は、前記通信容量移管部が前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量を移管した際に、前記第1無線通信回線を利用する第1ユーザの識別情報と、前記第2無線通信回線を利用する第2ユーザの識別情報とのうち少なくとも一方を取得し、取得したユーザの識別情報について課金処理を行う通信容量管理装置である。
(9)本発明の一態様は、通信容量管理装置が、通信容量に制限がある無線通信回線である第1無線通信回線及び第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の中から、一方の前記無線通信回線からもう一方の前記無線通信回線に通信容量が移管された通信容量の合計と移管を行った回数とを無線通信回線ごとに管理する移管通信容量管理ステップと、前記通信容量管理装置が、前記移管通信容量管理ステップにより管理する無線通信回線に移管された通信容量または移管回数が所定の閾値を超えると、当該無線通信回線を利用するユーザに対して通信容量の追加購入を促す通知を行う通知ステップと、を含む通信容量移管方法である。
(10)本発明の一態様は、上記(9)の通信容量移管方法において、前記通信容量管理装置が、前記第1無線通信回線及び前記第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の管理を行う残容量管理ステップと、前記通信容量管理装置が、前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量の移管が可能かどうかを判定する判定ステップと、前記通信容量管理装置が、前記判定ステップの判定に基づき、前記第1無線通信回線に割り当てられた通信容量の残容量の中から所望の通信容量を、前記第2無線通信回線へ移管する通信容量移管ステップと、をさらに含む通信容量移管方法である。
(10)本発明の一態様は、上記(9)の通信容量移管方法において、前記通信容量管理装置が、前記第1無線通信回線及び前記第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の管理を行う残容量管理ステップと、前記通信容量管理装置が、前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量の移管が可能かどうかを判定する判定ステップと、前記通信容量管理装置が、前記判定ステップの判定に基づき、前記第1無線通信回線に割り当てられた通信容量の残容量の中から所望の通信容量を、前記第2無線通信回線へ移管する通信容量移管ステップと、をさらに含む通信容量移管方法である。
(11)本発明の一態様は、コンピュータに、通信容量に制限がある無線通信回線である第1無線通信回線及び第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の中から、一方の前記無線通信回線からもう一方の前記無線通信回線に通信容量が移管された通信容量の合計と移管を行った回数とを無線通信回線ごとに管理する移管通信容量管理機能と、前記移管通信容量管理機能が管理する無線通信回線に移管された通信容量または移管回数が所定の閾値を超えると、当該無線通信回線を利用するユーザに対して通信容量の追加購入を促す通知を行う通知機能と、を実現させるためのコンピュータプログラムである。
(12)本発明の一態様は、上記(11)のコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータに、前記第1無線通信回線及び前記第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の管理を行う残容量管理機能と、前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量の移管が可能かどうかを判定する判定機能と、前記判定機能の判定に基づき、前記第1無線通信回線に割り当てられた通信容量の残容量の中から所望の通信容量を、前記第2無線通信回線へ移管する通信容量移管機能と、をさらに実現させるためのコンピュータプログラムである。
(12)本発明の一態様は、上記(11)のコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータに、前記第1無線通信回線及び前記第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の管理を行う残容量管理機能と、前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量の移管が可能かどうかを判定する判定機能と、前記判定機能の判定に基づき、前記第1無線通信回線に割り当てられた通信容量の残容量の中から所望の通信容量を、前記第2無線通信回線へ移管する通信容量移管機能と、をさらに実現させるためのコンピュータプログラムである。
本発明によれば、通信容量に制限のある無線通信回線の間で通信容量の移管を行うことにより、ユーザの利便性が向上するという効果が得られる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る通信容量管理装置1の構成を示すブロック図である。
図1において、通信容量管理装置1は、残容量管理部11と、判定部12と、通信容量移管部13と、課金処理部14と、移管要求受付部15と、移管通信容量管理部16と、通知部17と、通信部18と、管理データ記憶部19と、自動移管管理部20とを備える。
図1は、本発明の一実施形態に係る通信容量管理装置1の構成を示すブロック図である。
図1において、通信容量管理装置1は、残容量管理部11と、判定部12と、通信容量移管部13と、課金処理部14と、移管要求受付部15と、移管通信容量管理部16と、通知部17と、通信部18と、管理データ記憶部19と、自動移管管理部20とを備える。
残容量管理部11は、通信容量に制限がある無線通信回線である第1無線通信回線及び第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の管理を行う。さらに残容量管理部11は、通信容量の残容量を、定期付与通信容量と追加購入通信容量とに区別して管理する。定期付与通信容量とは、所定期間ごとに所定の量だけ付与された使用期限付きの通信容量である。また、追加購入通信容量とは、追加購入された使用期限付きの通信容量であって、定期付与通信容量だけでは通信容量が足りない場合などにユーザが購入することによって付与される通信容量である。
判定部12は、第1無線通信回線から第2無線通信回線に通信容量の移管が可能かどうかを判定する。ここで移管とは、第1無線通信回線で使用できる通信容量の一部または全部を、第2無線通信回線で使用できる通信容量として付け替えることである。このとき移管元(第1無線通信回線)の通信容量は移管した分だけ減り、移管先(第2無線通信回線)の通信容量は移管した分だけ増えることになる。
例えば、判定部12は、第1無線通信回線を利用する第1ユーザの属性情報と第2無線通信回線を利用する第2ユーザの属性情報とが示す第1ユーザと前記第2ユーザの関係に基づいて、第1無線通信回線から第2無線通信回線への移管が可能かどうかを判定する。また、例えば、判定部12は、第1ユーザと第2ユーザの請求グループ情報が同一である場合に、第1無線通信回線から第2無線通信回線への通信容量の移管が可能であると判定する。なお、無線通信回線を利用するユーザとは、そのユーザが当該無線通信回線の契約を行っていることを示している。
例えば、判定部12は、第1無線通信回線を利用する第1ユーザの属性情報と第2無線通信回線を利用する第2ユーザの属性情報とが示す第1ユーザと前記第2ユーザの関係に基づいて、第1無線通信回線から第2無線通信回線への移管が可能かどうかを判定する。また、例えば、判定部12は、第1ユーザと第2ユーザの請求グループ情報が同一である場合に、第1無線通信回線から第2無線通信回線への通信容量の移管が可能であると判定する。なお、無線通信回線を利用するユーザとは、そのユーザが当該無線通信回線の契約を行っていることを示している。
通信容量移管部13は、判定部12の判定に基づき、前記第1無線通信回線に割り当てられた無線通信回線の通信容量の残容量の中から所望の通信容量を、第2無線通信回線へ移管する。
課金処理部14は、通信容量の移管に対する移管手数料を徴収する処理を行う。
移管要求受付部15は、第1無線通信回線から第2無線通信回線へ通信容量を移管する場合に、その移管の要求を受け付ける。
移管通信容量管理部16は、移管された通信容量の合計と移管を行った回数とを無線通信回線ごとに管理する。
課金処理部14は、通信容量の移管に対する移管手数料を徴収する処理を行う。
移管要求受付部15は、第1無線通信回線から第2無線通信回線へ通信容量を移管する場合に、その移管の要求を受け付ける。
移管通信容量管理部16は、移管された通信容量の合計と移管を行った回数とを無線通信回線ごとに管理する。
通知部17は、ある無線通信回線について移管された通信容量または移管回数が所定の閾値を超えると、その無線通信回線を利用するユーザが使用する端末に対して通信容量の追加購入を促す通知を行う。
通信部18は、後述するユーザ契約情報管理装置114、決済装置116、通信制御装置112などと通信を行う。
管理データ記憶部19は、無線通信回線ごとの通信容量の残容量、移管が行われた記録等を記憶する。
自動移管管理部20は、設定された移管プランに基づいて移管処理をスタートさせる。
通信部18は、後述するユーザ契約情報管理装置114、決済装置116、通信制御装置112などと通信を行う。
管理データ記憶部19は、無線通信回線ごとの通信容量の残容量、移管が行われた記録等を記憶する。
自動移管管理部20は、設定された移管プランに基づいて移管処理をスタートさせる。
図2は、本発明の一実施形態に係る通信容量管理装置1を実現するハードウェアの構成例を示すブロック図である。図2において、通信容量管理装置1は、CPU部21と通信部18と記憶部22を備える。これら各部はデータを交換できるように構成されている。CPU部21は通信容量管理装置1の制御を行う。この制御機能は、CPU部21がコンピュータプログラムを実行することにより実現される。通信部18は他の装置と通信する。記憶部22は、CPU部21で実行されるコンピュータプログラムや各種のデータを記憶する。記憶部22は、通信容量管理プログラム24を記憶している。
図1に示される残容量管理部11、判定部12、通信容量移管部13、課金処理部14、移管要求受付部15、移管通信容量管理部16、通知部17、自動移管管理部20の各機能は、図2に示されるCPU部21が管理データ記憶部19に記憶される通信容量管理プログラム24を実行することにより実現される。また、図1に示される管理データ記憶部19は、図2に示される記憶部22内に設けられる。
図3は、本発明の一実施形態に係る通信容量管理装置1を使用した無線通信システムの構成例を示す図である。図3において、端末102は、無線通信回線106で基地局104と接続されている。無線通信回線106には通信容量に制限がある。端末102から無線通信回線106を使用して基地局104へ送信されたユーザデータは、基地局104からゲートウェイ108へ転送される。ゲートウェイ108は、無線通信回線106を使用する端末102の通信が許可されていれば、基地局104から転送された端末102のユーザデータをインターネット110へ出力する。同様に、ゲートウェイ108は、インターネット110から入力された端末102宛てのユーザデータを、無線通信回線106を使用する端末102の通信が許可されていれば、基地局104を介して端末102へ転送する。
無線通信回線106の通信容量の制限内である場合には、無線通信回線106を使用する端末102の通信が許可される。一方、無線通信回線106の通信容量の制限外である場合には、無線通信回線106を使用する端末102の通信が許可されない。又は、通信が許可されたとしても通信速度が低下する。これにより、端末102は、無線通信回線106の通信容量の制限内であれば、当該無線通信回線106を使用して、インターネット110に接続される他の通信装置との間で通信を行うことができる。一方、端末102は、無線通信回線106の通信容量の制限外である場合には、当該無線通信回線106を使用して、インターネット110に接続される他の通信装置との間で通信を行うことができない。又は、通信できたとしても通信速度が低下する。
通信制御装置112は、ゲートウェイ108に対して、無線通信回線106を使用する端末102の通信を許可するか否(非許可)か、あるいは通信速度を指示する。この無線通信回線106を使用する端末102の通信の許可又は非許可や通信速度は、通信容量管理装置1からの無線通信回線106の通信許可情報に基づいている。また、通信制御装置112は、ゲートウェイ108から、無線通信回線106を使用する端末102の通信でゲートウェイ108により転送されたユーザデータの転送量を示す転送データ量情報を取得する。この転送データ量情報は、通信制御装置112から通信容量管理装置1へ送信される。
通信容量管理装置1は、通信制御装置112から受信した転送データ量情報に基づいて、無線通信回線106についての通信容量の残量を更新する。また、通信容量管理装置1は、無線通信回線106についての通信容量の残量に基づいて、無線通信回線106の通信許可情報を通信制御装置112へ送信する。この通信許可情報は、無線通信回線106を使用する端末102の通信の許可又は非許可や通信速度の制限の情報である。
ユーザ契約情報管理装置114は、無線通信回線106を契約しているユーザの情報(ユーザ契約情報)を管理している。ユーザ契約情報として、ユーザ識別子(ユーザID)、無線通信回線106の識別番号(回線番号)、通信容量等についての契約内容などを示す情報がある。通信容量管理装置1は、必要に応じて、ユーザ契約情報管理装置114へ、ユーザ契約情報を問い合わせる。
決済装置116は、ユーザによる代金支払いの決済処理を行う。通信容量管理装置1は、必要に応じて、決済装置116へ、ユーザによる代金支払いの決済状況を問い合わせる。
端末102は、通信により、通信容量管理装置1へアクセスすることができる。端末102と通信容量管理装置1の間の通信は、無線通信回線106を介した通信であってもよく、又は、無線通信回線106を介さない通信であってもよい。通信容量管理装置1は、端末102からの要求に応じて該当する処理を行う。
本実施形態において、ユーザがデータ通信に利用できる通信容量は、ユーザが契約した無線通信回線106ごとに割り当てられているものとする。通信容量の種類には、上述した定期付与通信容量と追加購入通信容量とが存在する。一例として、本実施形態では、定期付与通信容量は、定期的に通信容量を付与する契約を行った無線通信回線106対して毎月7GBずつ付与され、その使用期限は1カ月であるとする。また、追加購入通信容量は、500MBまたは1GB単位で購入することができ、その使用期限は購入した日から62日であるとする。また、これら2種類の通信容量のうち、優先的に追加購入通信容量から使用されると決められているとする。なお、ユーザは複数の無線通信回線106を契約して使用することができる。
図4は、本発明の一実施形態に係る通信容量の管理に用いるデータテーブルの一例を示す図である。
図4で例示したデータテーブルは、残容量管理部11が無線通信回線ごとの通信容量の残容量を管理するために用いるデータテーブルの一例である。図4で例示したデータテーブルの1行目は、ユーザ「001」は、無線通信回線「090−1234−5678」を契約して利用しており、無線通信回線「090−1234−5678」に割り当てられた通信容量の残容量のうち、定期付与通信容量の残容量は7GB、追加購入通信容量の残容量は500MBであることを示している。また、2行目は、ユーザ「001」は、2つ目の無線通信回線「080−1234−5678」を契約して利用しており、無線通信回線「080−1234−5678」に割り当てられた通信容量の残容量のうち、定期付与通信容量の残容量は5GB、追加購入通信容量の残容量は200MBであることを示している。また、3行目は、ユーザ「002」は、無線通信回線「090−1234−5679」を契約して利用しており、この無線通信回線に割り当てられた通信容量の残容量のうち、定期付与通信容量の残容量は1GB、追加購入通信容量の残容量は1GBであることを示している。
図4で例示したデータテーブルは、残容量管理部11が無線通信回線ごとの通信容量の残容量を管理するために用いるデータテーブルの一例である。図4で例示したデータテーブルの1行目は、ユーザ「001」は、無線通信回線「090−1234−5678」を契約して利用しており、無線通信回線「090−1234−5678」に割り当てられた通信容量の残容量のうち、定期付与通信容量の残容量は7GB、追加購入通信容量の残容量は500MBであることを示している。また、2行目は、ユーザ「001」は、2つ目の無線通信回線「080−1234−5678」を契約して利用しており、無線通信回線「080−1234−5678」に割り当てられた通信容量の残容量のうち、定期付与通信容量の残容量は5GB、追加購入通信容量の残容量は200MBであることを示している。また、3行目は、ユーザ「002」は、無線通信回線「090−1234−5679」を契約して利用しており、この無線通信回線に割り当てられた通信容量の残容量のうち、定期付与通信容量の残容量は1GB、追加購入通信容量の残容量は1GBであることを示している。
残容量管理部11は、例えば、無線通信回線「090−1234−5679」(3行目)について100MB分のデータ通信が行われたことを示す情報を、通信制御装置112から受信すると、図4で例示したデータテーブルを参照し、無線通信回線「090−1234−5679」の追加購入通信容量の残容量である1GBを読み出し、読み出した1GBから100MBを減じた値(0.9GB)で追加購入通信容量の値を上書きして更新する。追加購入通信容量の値を更新するのは、上述したように優先的に追加購入通信容量から使用されるからである。また、翌月を迎えると、残容量管理部11は、ユーザ契約情報管理装置114から、無線通信回線「090−1234−5679」の契約情報を取得し、例えばこの無線通信回線が、定期付与通信容量を付与する契約であるとすると、この契約に基づいて、定期付与通信容量の値1GBを翌月分の7GBで上書きして更新する。図4で例示したデータテーブルは、管理データ記憶部19が記憶しており、残容量管理部11は、このデータテーブルを用いて無線通信回線ごとに定期付与通信容量及び追加購入通信容量通信容量の残容量を区別して管理する。
図5は、本発明の一実施形態に係る通信容量の移管に用いる画面の一例を示す図である。
図5に例示した画面は、ユーザが自分が契約している無線通信回線に割り当てられた通信容量からその一部を、他の無線通信回線に移管する設定を行う画面の一例である。この画面は、例えばユーザが自分が契約する無線通信回線の契約情報を確認したり、その無線通信回線に割り当てられた通信容量の使用状況を確認するために用いる、通信サービス事業体が提供するユーザ専用のポータルサイトなどに設けられている。
符号41は、ユーザが契約している無線通信回線の一覧が表示された領域である。領域41には、移管元となる無線通信回線ごとに、残容量が、定期付与通信容量と追加購入通信容量とに分けて表示されている。ユーザは、これらの中から移管元の無線通信回線を選択する。符号42は、移管する通信容量について、定期付与通信容量から通信容量を移管するか、追加購入通信容量から通信容量を移管するかを選択する選択欄である。符号43は、通信容量の移管先となる無線通信回線の識別番号の入力欄である。移管元ユーザは、例えば自分の家族の誰かが契約している無線通信回線の識別番号「090−XXXX−XXXX」を入力欄43に入力する。符号44は、入力欄43に入力した無線通信回線を契約しているユーザの名称やIDを入力する入力欄である。入力欄44に入力された値は、例えば、入力欄43に入力された無線通信回線が、入力欄44に入力されたユーザが契約している無線通信回線であるか否かのチェックに用いる。また、移管先が同一請求グループに限定されている場合には、入力欄43には、同一請求グループに属する無線通信回線の識別番号がプルダウンで一覧表示されその中から選択できるようにし、同様に、入力欄44には、同一請求グループに属するユーザの名称等がプルダウンで表示されその中から選択できるようにしてもよい。また、入力欄43で既に無線通信回線が選択されている場合、入力欄44には、その無線通信回線を契約しているユーザの名称等が自動で表示されるようにしてもよい。符号45は、移管する通信容量を入力する入力欄である。ユーザが、これらの項目を入力して登録ボタン46を押下すると、入力した情報が管理データ記憶部19に書き込まれ、通信容量の移管処理が実行される。具体的には移管要求受付部15が、この移管の要求を受け付け、判定部12が移管の可否の判定を行い、移管可能と判定された場合、通信容量移管部13が移管処理を行う。移管処理の詳細については後述する。
この画面には、これらの項目以外にも、当月における移管回数、移管した通信容量や移管された通信容量の累積を表示させたり、移管の履歴を表示させてもよい。また、これら移管回数や移管に係る通信容量の累積、移管の履歴などについては、別途管理画面を設け、その管理画面にて表示させるようにしてもよい。
図5に例示した画面は、ユーザが自分が契約している無線通信回線に割り当てられた通信容量からその一部を、他の無線通信回線に移管する設定を行う画面の一例である。この画面は、例えばユーザが自分が契約する無線通信回線の契約情報を確認したり、その無線通信回線に割り当てられた通信容量の使用状況を確認するために用いる、通信サービス事業体が提供するユーザ専用のポータルサイトなどに設けられている。
符号41は、ユーザが契約している無線通信回線の一覧が表示された領域である。領域41には、移管元となる無線通信回線ごとに、残容量が、定期付与通信容量と追加購入通信容量とに分けて表示されている。ユーザは、これらの中から移管元の無線通信回線を選択する。符号42は、移管する通信容量について、定期付与通信容量から通信容量を移管するか、追加購入通信容量から通信容量を移管するかを選択する選択欄である。符号43は、通信容量の移管先となる無線通信回線の識別番号の入力欄である。移管元ユーザは、例えば自分の家族の誰かが契約している無線通信回線の識別番号「090−XXXX−XXXX」を入力欄43に入力する。符号44は、入力欄43に入力した無線通信回線を契約しているユーザの名称やIDを入力する入力欄である。入力欄44に入力された値は、例えば、入力欄43に入力された無線通信回線が、入力欄44に入力されたユーザが契約している無線通信回線であるか否かのチェックに用いる。また、移管先が同一請求グループに限定されている場合には、入力欄43には、同一請求グループに属する無線通信回線の識別番号がプルダウンで一覧表示されその中から選択できるようにし、同様に、入力欄44には、同一請求グループに属するユーザの名称等がプルダウンで表示されその中から選択できるようにしてもよい。また、入力欄43で既に無線通信回線が選択されている場合、入力欄44には、その無線通信回線を契約しているユーザの名称等が自動で表示されるようにしてもよい。符号45は、移管する通信容量を入力する入力欄である。ユーザが、これらの項目を入力して登録ボタン46を押下すると、入力した情報が管理データ記憶部19に書き込まれ、通信容量の移管処理が実行される。具体的には移管要求受付部15が、この移管の要求を受け付け、判定部12が移管の可否の判定を行い、移管可能と判定された場合、通信容量移管部13が移管処理を行う。移管処理の詳細については後述する。
この画面には、これらの項目以外にも、当月における移管回数、移管した通信容量や移管された通信容量の累積を表示させたり、移管の履歴を表示させてもよい。また、これら移管回数や移管に係る通信容量の累積、移管の履歴などについては、別途管理画面を設け、その管理画面にて表示させるようにしてもよい。
図5で例示した画面で通信容量の移管に必要な情報を登録すると、登録された情報に基づいて通信容量の移管が行われるが、このとき、いくつかの条件を満たす場合に限り移管処理を実行する。どのような条件を満たす場合に通信容量の移管処理が可能であるかの一例について図6を用いて説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係る通信容量の移管の可否の判定に用いるデータテーブルの一例を示す図である。
図6で例示した移管可否判定データテーブルにおいて、「移管サービス契約」欄は、その無線通信回線が通信容量の移管サービスの契約を行っているかどうかを示している。本実施形態では、通信容量の移管を行うためには、移管元の無線通信回線と移管先の無線通信回線とが、共にこの契約を行っていなければならないものとする。「家族ID」は、ある無線通信回線を契約しているユーザが所属する家族を示す属性情報である。例えばユーザ「001」とユーザ「002」が親子である場合、この家族IDには同じ値が設定されている。「請求グループID」は、無線通信回線にかかる通信料等の料金の支払いを行う単位を示すIDである。例えばある家族において、父親が支払いを行う場合、その家族の契約する無線通信回線については、請求グループIDに同じ値が設定されている。「移管グループID」は、ある無線通信回線を契約しているユーザが所属する移管グループを示す属性情報である。移管グループとは、ユーザが契約する無線通信回線同士が互いに通信容量の移管を行うことができるグループである。例えば友人同士で1つのグループを形成し、通信容量の残量が足りなくなったときにはその友人同士で通信容量の移管を行いたい場合に、そのグループを1つの移管グループとして登録すると、そのグループのメンバが契約する無線通信回線の移管グループIDに同じ値が設定され、そのグループのメンバ間で通信容量の移管が可能になる。
図6は、本発明の一実施形態に係る通信容量の移管の可否の判定に用いるデータテーブルの一例を示す図である。
図6で例示した移管可否判定データテーブルにおいて、「移管サービス契約」欄は、その無線通信回線が通信容量の移管サービスの契約を行っているかどうかを示している。本実施形態では、通信容量の移管を行うためには、移管元の無線通信回線と移管先の無線通信回線とが、共にこの契約を行っていなければならないものとする。「家族ID」は、ある無線通信回線を契約しているユーザが所属する家族を示す属性情報である。例えばユーザ「001」とユーザ「002」が親子である場合、この家族IDには同じ値が設定されている。「請求グループID」は、無線通信回線にかかる通信料等の料金の支払いを行う単位を示すIDである。例えばある家族において、父親が支払いを行う場合、その家族の契約する無線通信回線については、請求グループIDに同じ値が設定されている。「移管グループID」は、ある無線通信回線を契約しているユーザが所属する移管グループを示す属性情報である。移管グループとは、ユーザが契約する無線通信回線同士が互いに通信容量の移管を行うことができるグループである。例えば友人同士で1つのグループを形成し、通信容量の残量が足りなくなったときにはその友人同士で通信容量の移管を行いたい場合に、そのグループを1つの移管グループとして登録すると、そのグループのメンバが契約する無線通信回線の移管グループIDに同じ値が設定され、そのグループのメンバ間で通信容量の移管が可能になる。
この移管可否判定データテーブルは、例えば、ユーザ契約情報管理装置114の備える記憶部に記憶されている。通信容量管理装置1の判定部12は、ユーザ契約情報管理装置114から移管元の無線通信回線と移管先の無線通信回線について移管可否判定データテーブルに設定された情報を取得し、移管が可能か否かの判定を行う。例えば、移管元と移管先の何れかの無線通信回線の「移管サービス契約」の値が「無し」であれば、判定部12は、移管処理は不可と判定する。また、移管元及び移管先の無線通信回線の家族IDが同じでなければ、判定部12は、移管処理は不可と判定する。または、判定部12は、移管元及び移管先の無線通信回線の請求グループIDが同じでなければ、移管処理は不可と判定してもよいし、移管グループIDが同じでなければ、移管処理は不可と判定してもよい。これら家族ID、請求グループID、移管グループIDによる判定は、これらのうちどれか一つのみに基づいて行ってもよいし、これらのうち少なくとも一つのIDについて同一の値を持つ場合、判定部12は、それらの移管元の無線通信回線と移管先の無線通信回線との間での通信容量の移管は可能であると判定してもよい。
次に通信容量の移管処理について図7を用いて説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係る通信容量の移管処理のフローチャートの一例である。通信容量の移管は無料で実行することも可能であるが、通信サービス事業体が移管手数料を徴収してもよい。図7では、移管手数料を徴収する課金処理を行う場合を例に説明を行う。
まず、移管要求受付部15が、移管元ユーザによる移管の要求を受け付ける(ステップS1)。具体的には、移管元ユーザが、図5で例示した画面にて、移管元及び移管先の通信回線、移管する通信容量など移管に必要な情報(移管要求情報)を入力し登録ボタン46を押下する。すると移管要求受付部15は、入力された情報を受け付け、管理データ記憶部19に書き込んで記憶させ、通信容量移管部13に移管処理の実行を指示する。
図7は、本発明の一実施形態に係る通信容量の移管処理のフローチャートの一例である。通信容量の移管は無料で実行することも可能であるが、通信サービス事業体が移管手数料を徴収してもよい。図7では、移管手数料を徴収する課金処理を行う場合を例に説明を行う。
まず、移管要求受付部15が、移管元ユーザによる移管の要求を受け付ける(ステップS1)。具体的には、移管元ユーザが、図5で例示した画面にて、移管元及び移管先の通信回線、移管する通信容量など移管に必要な情報(移管要求情報)を入力し登録ボタン46を押下する。すると移管要求受付部15は、入力された情報を受け付け、管理データ記憶部19に書き込んで記憶させ、通信容量移管部13に移管処理の実行を指示する。
次に通信容量移管部13は、判定部12に移管が可能か否かの判定を要求する。判定部12は、管理データ記憶部19から移管要求受付部15が受け付けた移管要求情報を読み出して、図6で説明した判定基準に基づいて移管処理の可否を判定する(ステップS2)。例えば、移管元または移管先の無線通信回線が移管サービスの契約を行っていない場合は、判定部12は、移管は不可と判定し、判定結果を通信容量移管部13へ出力する。判定部12が移管処理が不可と判定した場合(ステップS2;不可)、本処理フローは終了する。一方、移管元及び移管先の無線通信回線が移管サービスの契約を行っており、さらに移管元及び移管先の無線通信回線の契約者が同一家族の場合などは、判定部12は、移管は可能と判定し、判定結果を通信容量移管部13へ出力する。
なお、このステップS2の判定において次のような条件を加えてもよい。例えば、判定部12は、ユーザ契約情報管理装置114から移管先及び移管元の契約情報を取得し、移管先ユーザと移管元ユーザのうち一方又は両方が、無線通信回線の契約を開始してから所定の期間以上経過している場合のみ移管が可能と判定する。また、判定部12は、取得した契約情報に基づき、移管先ユーザと移管元ユーザのうち一方又は両方が、当該移管に係る無線通信回線について複数の端末を契約している場合のみ移管が可能と判定する。また、判定部12は、移管先の無線通信回線と移管元の無線通信回線のうち一方又は両方について、直近の所定期間中(例えば、その月)の移管回数と移管した通信容量や移管された通信容量が所定回数以内・所定容量未満であれば移管可能と判定する。
判定部12が移管は可能と判定した場合(ステップS2;可能)、通信容量移管部13は、移管処理を行う(ステップS13)。具体的には、通信容量移管部13は、移管要求受付部15が受け付けた移管元及び移管先の無線通信回線、移管する通信容量、定期付与通信容量と追加購入通信容量のうち何れかから通信容量を移管するかの情報を管理データ記憶部19から取得する。そして、通信容量移管部13は、取得したこれらの情報に基づいて、図4で例示したデータテーブルの移管元の無線通信回線のレコードの定期付与通信容量と追加購入通信容量のうち、移管元ユーザによって選択された通信容量の方から移管する通信容量を減算する。次に、通信容量移管部13は、移管先の無線通信回線のレコードの定期付与通信容量と追加購入通信容量のうち、移管元によって選択された通信容量と同じ方の残容量に移管する通信容量を加算する。つまり、移管元にて定期付与通信容量から移管する場合は、移管先でも定期付与通信容量に移管する通信容量を加算し、追加購入通信容量から移管する場合は、移管先でも追加購入通信容量に移管する通信容量を加算する。
次に課金処理部14は、移管手数料を徴収する課金処理を実行する(ステップS4)。具体的には、通信容量移管部13は、移管処理が成功すると、移管先及び移管元の無線通信回線と契約しているユーザのID(識別情報)や移管する通信容量の情報などを課金処理部14に出力し、課金処理部14に課金処理の実行を指示する。課金処理部14は、管理データ記憶部19が記憶する手数料を読み込んで、ユーザIDと課金すべき手数料とを決済装置116へ送信し、課金処理を依頼する。なお、手数料については、管理データ記憶部19が、移管処理1回あたりの手数料、または移管する通信容量や回数に応じて設定された手数料を記憶しているものとする。また、課金処理部14は、移管先の無線通信回線を利用するユーザのIDと移管元の無線通信回線を利用するユーザのIDとのうち少なくとも一方について、決済装置116へ課金処理を依頼する。移管先と移管元の両方のユーザから手数料を徴収するか、どちらか一方からのみ手数料を徴収するかは、予め定められ管理データ記憶部19に記憶されているものとする。また、移管元、移管先のいずれのユーザから手数料を徴収するかどうかは、ユーザが決定することができる。例えば図5で例示した画面に手数料を負担する側を選択することができる項目を設けてもよい。また、手数料の徴収に際しては負担する側の同意を得ることが必要であり、例えば、移管処理が行われるときに負担する側のユーザが使用する端末の表示画面に移管手数料の負担を承諾するか否かを選択できるような画面を表示し、そのユーザが承諾した場合のみ移管処理を行うようにする。また、移管手数料の徴収は、金銭だけでなく、手数料を負担する側の無線通信回線の残容量から一定容量を徴収することでも代替可能である。例えば、移管対象となる通信容量に対して一定の割合の容量を徴収するようにしてもよい。
本実施形態により、第一無線通信回線に割り当てられた通信容量のうち余った容量を、通信容量を必要とする第二無線通信回線に移管することができ、ユーザの利便性が向上する。
[移管処理の制限]
次に移管の回数や移管した通信容量の実績に基づいて、移管を制限する機能について説明する。
図8は、本発明の一実施形態に係る移管履歴ログデータテーブルの一例を示す図である。通信容量移管部13は、移管処理を行うと、移管処理を行った日時、移管元及び移管先の無線通信回線、移管する通信容量の情報を図8で例示した移管履歴ログデータテーブルに書き出す。移管履歴ログデータテーブルは、管理データ記憶部19が記憶しているものとする。例えば、図示しない移管履歴管理画面等で、このデータテーブルに記録された情報に基づいて、そのユーザが契約している無線通信回線ごとの移管の実績を表示させてもよい。
次に移管の回数や移管した通信容量の実績に基づいて、移管を制限する機能について説明する。
図8は、本発明の一実施形態に係る移管履歴ログデータテーブルの一例を示す図である。通信容量移管部13は、移管処理を行うと、移管処理を行った日時、移管元及び移管先の無線通信回線、移管する通信容量の情報を図8で例示した移管履歴ログデータテーブルに書き出す。移管履歴ログデータテーブルは、管理データ記憶部19が記憶しているものとする。例えば、図示しない移管履歴管理画面等で、このデータテーブルに記録された情報に基づいて、そのユーザが契約している無線通信回線ごとの移管の実績を表示させてもよい。
移管通信容量管理部16は、図8の移管履歴ログデータテーブルに基づいて、移管された通信容量の合計と移管を行った回数とを無線通信回線ごとに管理する。
図9は、本発明の一実施形態に係る移管実績管理データテーブルの一例を示す図である。移管通信容量管理部16は、図8で例示した移管履歴ログデータテーブルに書き出された移管処理の履歴から、各無線通信回線ごと、所定の期間ごと(例えば1ヶ月)に移管した回数、移管された回数、移管した通信容量、移管された通信容量のそれぞれを集計し、図9で例示した移管実績管理データテーブルに書き込んで記憶させる。なお、移管実績管理データテーブルは管理データ記憶部19が記憶しているものとする。
図9は、本発明の一実施形態に係る移管実績管理データテーブルの一例を示す図である。移管通信容量管理部16は、図8で例示した移管履歴ログデータテーブルに書き出された移管処理の履歴から、各無線通信回線ごと、所定の期間ごと(例えば1ヶ月)に移管した回数、移管された回数、移管した通信容量、移管された通信容量のそれぞれを集計し、図9で例示した移管実績管理データテーブルに書き込んで記憶させる。なお、移管実績管理データテーブルは管理データ記憶部19が記憶しているものとする。
移管通信容量管理部16は、ユーザが移管処理の要求を行うと、この移管実績管理データテーブルを管理データ記憶部19から読み込んで移管先に指定された無線通信回線について、所定期間内において通信容量が移管された回数、移管された通信容量の合計値の情報を取得する。そして、移管通信容量管理部16は、移管された回数または移管された通信容量合計値のうち少なくとも一方を、それぞれについての所定の閾値と比較し、回数または通信容量合計値がその閾値を上回っていれば、例えばその月内は、移管先に指定された無線通信回線が、通信容量の移管を受けられないように制御する。具体的には、移管要求受付部15が移管の要求を受け付けた場合に、移管通信容量管理部16が、判定部12へ移管不可の判定を行うよう指示情報を出力し、指示情報を取得した判定部12は、当該移管処理について移管不可の判定を行う。なお移管回数や移管された通信容量の閾値は、管理データ記憶部19が記憶しているものとする。
また、移管された回数や移管された通信容量合計値が所定の閾値を超えている場合、移管の制限を行うのではなく、移管通信容量管理部16が、課金処理部14に課金処理の実行を指示してもよい。例えば、移管処理の回数等が閾値以下ならば手数料を無料とし、閾値以上になると移管回数や移管する通信容量に応じて課金を行うようにしてもよい。また、移管回数等が閾値以下でも手数料を徴収する場合、回数等が閾値以上になるとさらに高額の手数料を徴収するようにしてもよい。
また、移管された回数や移管された通信容量合計値が所定の閾値を超えている場合、移管の制限を行うのではなく、移管通信容量管理部16が、課金処理部14に課金処理の実行を指示してもよい。例えば、移管処理の回数等が閾値以下ならば手数料を無料とし、閾値以上になると移管回数や移管する通信容量に応じて課金を行うようにしてもよい。また、移管回数等が閾値以下でも手数料を徴収する場合、回数等が閾値以上になるとさらに高額の手数料を徴収するようにしてもよい。
また、移管回数等が閾値以上となる場合、移管通信容量管理部16は、移管先の無線通信回線を利用する端末のメールアドレスや電話番号などのメッセージ送信先情報をユーザ契約情報管理装置114から取得し、通知部17に通信容量の追加購入を促す通知を行うよう指示を行ってもよい。通知部17は、「当月内に通信容量の移管を受けられる回数(通信容量)の上限を超えました。通信容量が必要な場合は、通信容量の追加購入を行ってください。」など追加購入通信容量の購入を促すメッセージを、ユーザ契約情報管理装置114から取得したメッセージ送信先宛てに通知する。
また、移管通信容量管理部16は、移管元の無線通信回線についても制限を加える制御を行ってもよい。具体的には、ユーザが移管処理の要求を行うと、移管通信容量管理部16が、移管実績管理データテーブルを読み込んで移管元に指定された無線通信回線について、所定期間内において通信容量の移管を行った回数、移管した通信容量の合計値の情報を取得する。そして、移管通信容量管理部16は、移管を行った回数または移管した通信容量合計値のうち少なくとも一方を、それぞれについて定められた所定の閾値と比較し、回数または通信容量合計値がその閾値を上回っていれば、例えばその月内は、移管元に指定された無線通信回線から通信容量の移管を行うことができないように制御する。具体的には、移管要求受付部15が移管の要求を受け付けた場合に、移管通信容量管理部16は、判定部12へ移管不可の判定を行うよう指示情報を出力し、指示情報を取得した判定部12は、当該移管処理について移管不可の判定を行う。
これにより、移管した通信容量について無制限に移管が行われることを防ぎ、より多くの通信容量を必要とするユーザに対する通信容量の追加購入を促すことによって、ユーザの利便性を保ちつつ、通信サービス事業体は収入を確保することができる。
[自動移管処理]
次に自動移管処理について説明する。自動移管処理とは、所定の条件を満たしたことをトリガーにして自動的に移管処理を行う機能である。本機能によれば、例えば、ある家族において、親から子供へ毎月決まった日に通信容量の移管を行うような状況において、毎回、移管に必要な情報を入力する手間を省いて、毎月決まった日になると自動的に移管が行われる。
図10は、本発明の一実施形態に係る通信容量の自動移管に用いる画面の一例を示す図である。
図10において、領域51、選択欄52、入力欄53〜55については、図4で例示した画面と同様である。つまり、領域51にはユーザが契約している無線通信回線とその残容量が表示されている。選択欄52は、定期付加通信容量と追加購入通信容量とのうちどちらから通信容量を移管するかを選択する項目である。入力欄53には、移管先の無線通信回線を入力する。入力欄54には、移管先の回線と契約しているユーザ名などを入力する。なお、移管先が同一請求グループに限定されている場合には、入力欄53、入力欄54には、それぞれ同一請求グループに属する無線通信回線の識別番号、ユーザ名をプルダウンで一覧表示し、その中から選択できるようにしてもよい。入力欄55には、1回の移管処理において移管する通信容量を入力する。
次に自動移管処理について説明する。自動移管処理とは、所定の条件を満たしたことをトリガーにして自動的に移管処理を行う機能である。本機能によれば、例えば、ある家族において、親から子供へ毎月決まった日に通信容量の移管を行うような状況において、毎回、移管に必要な情報を入力する手間を省いて、毎月決まった日になると自動的に移管が行われる。
図10は、本発明の一実施形態に係る通信容量の自動移管に用いる画面の一例を示す図である。
図10において、領域51、選択欄52、入力欄53〜55については、図4で例示した画面と同様である。つまり、領域51にはユーザが契約している無線通信回線とその残容量が表示されている。選択欄52は、定期付加通信容量と追加購入通信容量とのうちどちらから通信容量を移管するかを選択する項目である。入力欄53には、移管先の無線通信回線を入力する。入力欄54には、移管先の回線と契約しているユーザ名などを入力する。なお、移管先が同一請求グループに限定されている場合には、入力欄53、入力欄54には、それぞれ同一請求グループに属する無線通信回線の識別番号、ユーザ名をプルダウンで一覧表示し、その中から選択できるようにしてもよい。入力欄55には、1回の移管処理において移管する通信容量を入力する。
符号56〜59は、自動移管の条件を入力するための入力欄である。入力欄56には、移管回数を入力する。移管回数とは、自動移管の条件が揃ったときに何回自動で移管処理を行うかを示している。例えば、移管回数が「2」ならば、移管処理が自動で2回実行されると、それ以降は自動移管を行わないことを意味している。入力欄57には、移管タイミングを入力する。移管タイミングは、例えば「残容量指定」、「移管日指定」、「残容量指定または移管日指定」の中から選択できる。「残容量指定」は、入力欄53で入力した通信容量が指定した値になると自動移管を行う条件である。条件とする通信容量は、入力欄58に入力する。「移管日指定」は、毎月指定した日になると自動移管を行う条件である。自動移管を行う日は、入力欄59に入力する。また、「残容量指定または移管日指定」を選択すると、条件とする通信容量または指定した自動移管日の条件を満たすと、自動的に移管処理が実行される条件である。
ユーザが登録ボタン60を押下すると、移管要求受付部15は、この画面で入力された情報(移管プラン)を管理データ記憶部19に書き込んで記憶させる。
ユーザが登録ボタン60を押下すると、移管要求受付部15は、この画面で入力された情報(移管プラン)を管理データ記憶部19に書き込んで記憶させる。
移管プランが登録されると、自動移管管理部20は、移管プランに基づいて移管処理をスタートさせる。また、判定部12は、移管プランに基づいて通信容量の移管が可能かどうかを判定する。
例えば、自動移管日が設定された場合、自動移管管理部20は、毎月自動移管日になると、管理データ記憶部19から移管プランを読み出し、読み出した情報を通信容量移管部13に出力するとともに、移管処理の実行を指示する。通信容量移管部13は、判定部12に移管の可否判定を要求する。判定部12は、移管元と移管先の無線通信回線の契約情報やユーザの属性情報をユーザ契約情報管理装置114から取得し、移管の可否を移管サービス契約の有無と、移管元及び移管先の無線通信回線と契約しているユーザが同じ家族に所属しているか否か等によって判定する。また、判定部12は、残容量管理部11から移管元の無線通信回線の残容量の情報を取得し、移管プランに設定された移管する通信容量以上の通信容量が残っているか否かを判定する。判定部12の判定の結果、移管処理が可能な場合、通信容量移管部13は、移管プランに基づく移管処理を実行する。
例えば、自動移管日が設定された場合、自動移管管理部20は、毎月自動移管日になると、管理データ記憶部19から移管プランを読み出し、読み出した情報を通信容量移管部13に出力するとともに、移管処理の実行を指示する。通信容量移管部13は、判定部12に移管の可否判定を要求する。判定部12は、移管元と移管先の無線通信回線の契約情報やユーザの属性情報をユーザ契約情報管理装置114から取得し、移管の可否を移管サービス契約の有無と、移管元及び移管先の無線通信回線と契約しているユーザが同じ家族に所属しているか否か等によって判定する。また、判定部12は、残容量管理部11から移管元の無線通信回線の残容量の情報を取得し、移管プランに設定された移管する通信容量以上の通信容量が残っているか否かを判定する。判定部12の判定の結果、移管処理が可能な場合、通信容量移管部13は、移管プランに基づく移管処理を実行する。
また、移管プランで残容量が指定された場合、自動移管管理部20は、残容量管理部11から移管先無線通信回線の残容量の情報を取得し、移管先無線通信回線の残容量が移管プランに設定された自動移管の条件とする通信容量以下となったかどうかを検出する。移管プランに設定された通信容量以下となった場合、自動移管管理部20は、通信容量移管部13に移管プランに基づく移管処理の実行を指示する。以下の処理は、自動移管日が設定された場合と同様である。
なお、自動移管の移管条件が満たされたときに移管元の無線通信回線に十分な残容量がなく移管プランで設定した通信容量を移管することができない場合、通知部17は移管元のユーザに対して通信容量の追加購入を促す通知を行う。この場合、移管元のユーザが、通信容量の追加購入を行って移管プランで設定された通信容量を移管することができるようになると、移管処理が行われる。
これにより、ユーザは移管処理を行う手間を省くことができ、また、移管処理の実行を忘れることを防ぐことができる。
[他の移管要求受付処理]
図5、図10では、移管元ユーザが、ポータルサイトの画面などで移管処理の設定を行う例を説明したが、移管先ユーザから移管元ユーザへ通信容量の移管要求を行い、それに対して移管元ユーザが承認すると、移管要求受付部15がその承認操作を受け付け、通信容量移管部13が、移管先ユーザによる要求情報に基づいて通信容量の移管を行うことも可能である。
図11は、本発明の一実施形態に係る通信容量の移管要求処理の一例を説明する図である。
図11(a)は、移管リクエストメールの送信設定画面の一例である。この画面は、例えば、移管要求を行う依頼元のユーザのポータルサイトや依頼元ユーザが所有する端末が備える通信容量移管サービス用のアプリケーションプログラムが表示する画面である。 通信容量が足りなくなった依頼元ユーザは、この図11(a)で例示した画面にて、移管元無線通信回線を入力欄61、移管元ユーザ名を入力欄62、移管先無線通信回線を入力欄63、移管する通信容量を入力欄64に入力し、メール送信ボタン65を押下する。すると、移管要求受付部15が、依頼元ユーザによるリクエストメールの作成操作を受け付けて、これらの情報を取得し、判定部12に出力するとともに、取得した情報に基づく移管処理が可能かどうかの判定を要求する。判定部12が移管可能と判定すると、移管要求受付部15は、通知部17に、移管元回線を契約しているユーザのメールアドレスにリクエストメールを送信するよう指示する。通知部17は、ユーザ契約情報管理装置114から移管元ユーザのメールアドレスを取得し、移管リクエストメールを送信する。また、移管要求受付部15は、移管リクエストメール設定画面にて設定された情報を管理データ記憶部19に書き込む。
図5、図10では、移管元ユーザが、ポータルサイトの画面などで移管処理の設定を行う例を説明したが、移管先ユーザから移管元ユーザへ通信容量の移管要求を行い、それに対して移管元ユーザが承認すると、移管要求受付部15がその承認操作を受け付け、通信容量移管部13が、移管先ユーザによる要求情報に基づいて通信容量の移管を行うことも可能である。
図11は、本発明の一実施形態に係る通信容量の移管要求処理の一例を説明する図である。
図11(a)は、移管リクエストメールの送信設定画面の一例である。この画面は、例えば、移管要求を行う依頼元のユーザのポータルサイトや依頼元ユーザが所有する端末が備える通信容量移管サービス用のアプリケーションプログラムが表示する画面である。 通信容量が足りなくなった依頼元ユーザは、この図11(a)で例示した画面にて、移管元無線通信回線を入力欄61、移管元ユーザ名を入力欄62、移管先無線通信回線を入力欄63、移管する通信容量を入力欄64に入力し、メール送信ボタン65を押下する。すると、移管要求受付部15が、依頼元ユーザによるリクエストメールの作成操作を受け付けて、これらの情報を取得し、判定部12に出力するとともに、取得した情報に基づく移管処理が可能かどうかの判定を要求する。判定部12が移管可能と判定すると、移管要求受付部15は、通知部17に、移管元回線を契約しているユーザのメールアドレスにリクエストメールを送信するよう指示する。通知部17は、ユーザ契約情報管理装置114から移管元ユーザのメールアドレスを取得し、移管リクエストメールを送信する。また、移管要求受付部15は、移管リクエストメール設定画面にて設定された情報を管理データ記憶部19に書き込む。
図11(b)は、通知部17が送信した移管リクエストメールの一例である。移管リクエストメールを受け取った移管元ユーザは、例えばリクエストメールに記載されているURL(Uniform Resource Locator)が示すWebページにアクセスし、図11(c)で例示したアクセス先のWebページに設けられた「承認」ボタンを押下する。すると、移管要求受付部15は、移管元ユーザの承認操作を受け付け、通信容量移管部13に移管処理の実行を指示する。通信容量移管部13は、管理データ記憶部19から移管リクエストメール設定画面にて設定された情報を読み出し、この情報に基づく移管処理を行う。なお、このとき定期付与通信容量と追加購入通信容量とのうち、どちらの残容量から移管を行うかについては、予め移管元ユーザが設定した内容を管理データ記憶部19が記憶しており、通信容量移管部13はこの設定を読み出して移管処理を行うものとする。あるいは、図11(c)に選択欄を設け、移管元ユーザが承認画面で選択できるようにしてもよい。
なお、移管元に通知する方法はリクエストメールに限らない。SMS(Short Message Service)等の手段によってメッセージを送信し、そのメッセージを受信した、移管元ユーザの使用する端末が備える移管サービス用のアプリケーションプログラムが、図11(c)と同様の画面を表示し、移管元ユーザが承認ボタンを押下すると、そのアプリケーションプログラムが移管要求を承認したことを示す情報を、通信容量管理装置1へ送信するような実施形態でもよい。
また、次のようにして移管要求を行ってもよい。例えば依頼元ユーザAは、所有する端末A(第2端末)が備える移管用アプリケーションプログラムを用いて、移管処理に必要な情報を入力する。そして、依頼元ユーザAの端末Aは、移管元ユーザBが使用する端末B(第1端末)との間で赤外線通信やNFC等の近距離無線を行い、入力された移管要求情報を移管元ユーザBの端末Bへ送信する。移管元ユーザBの端末Bでは自装置が備える移管用アプリケーションプログラムが起動し、その情報を受信する。そして移管用アプリケーションプログラムは、受信した移管要求情報に対する承認を求める画面を端末の表示部に表示する。そして、移管元ユーザBが承認処理を行うと、移管元ユーザBの端末Bで動作する移管用アプリケーションプログラムは、移管要求情報とその要求が承認されたことを示す情報とを通信容量管理装置1へ送信する。通信容量管理装置1では、移管要求受付部15が移管要求情報と承認情報とを受信し、移管要求受付部15は、通信容量移管部13に受信した移管要求情報に基づく移管処理の実行を指示する。判定部12は、移管の可否を判定し、移管可能と判定した場合、通信容量移管部13は移管処理を行う。移管が完了すると、端末A及び端末Bの移管用アプリケーションプログラムは、移管処理の完了及び移管後の通信容量の残容量を表示する。
これにより、通信容量を必要とするユーザが、より手軽に通信容量の移管を受けることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、上述した通信容量管理装置1の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の無線通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の無線通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の無線通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
1…通信容量管理装置、11…残容量管理部、12…判定部、13…通信容量移管部、14…課金処理部、15…移管要求受付部、16…移管通信容量管理部、17…通知部、18…通信部、19…管理データ記憶部、20…自動移管管理部、21…CPU部、22…記憶部、24…通信容量管理プログラム、102…端末、104…基地局、106…無線通信回線、108…ゲートウェイ、112…通信制御装置、114…ユーザ契約情報管理装置、116…決済装置
Claims (12)
- 通信容量に制限がある無線通信回線である第1無線通信回線及び第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の中から、一方の前記無線通信回線からもう一方の前記無線通信回線に通信容量が移管された通信容量の合計と移管を行った回数とを無線通信回線ごとに管理する移管通信容量管理部と、
前記移管通信容量管理部が管理する無線通信回線に移管された通信容量または移管回数が所定の閾値を超えると、当該無線通信回線を利用するユーザに対して通信容量の追加購入を促す通知を行う通知部と、
を備える通信容量管理装置。 - 前記第1無線通信回線及び前記第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の管理を行う残容量管理部と、
前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量の移管が可能かどうかを判定する判定部と、
前記判定部の判定に基づき、前記第1無線通信回線に割り当てられた通信容量の残容量の中から所望の通信容量を、前記第2無線通信回線へ移管する通信容量移管部と、
をさらに備える請求項1に記載の通信容量管理装置。 - 前記判定部は、前記第1無線通信回線を利用する第1ユーザの属性情報と、前記第2無線通信回線を利用する第2ユーザの属性情報とを取得し、取得した前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの属性情報が示す前記第1ユーザと前記第2ユーザの関係に基づいて通信容量の移管が可能かどうかを判定する
請求項2に記載の通信容量管理装置。 - 前記判定部は、前記第1無線通信回線を利用する第1ユーザの請求グループ情報と、前記第2無線通信回線を利用する第2ユーザの請求グループ情報とを取得し、取得した前記第1ユーザと前記第2ユーザの請求グループ情報とが同一である場合に、通信容量の移管が可能であると判定する
請求項2または請求項3に記載の通信容量管理装置。 - 前記残容量管理部は、無線通信回線ごとに所定の期間毎に所定の量だけ付与された使用期限付きの通信容量である定期付与通信容量と、追加購入された使用期限付きの通信容量である追加購入通信容量とを区別して管理し、
前記通信容量移管部は、前記第1無線通信回線の前記定期付与通信容量の残容量の中から、所望の通信容量を、前記第2無線通信回線の前記定期付与通信容量へ移管する
請求項2から請求項4の何れか1項に記載の通信容量管理装置。 - 前記残容量管理部は、無線通信回線ごとに所定の期間毎に所定の量だけ付与された使用期限付きの通信容量である定期付与通信容量と、追加購入された使用期限付きの通信容量である追加購入通信容量とを区別して管理し、
前記通信容量移管部は、前記第1無線通信回線の前記追加購入通信容量の残容量の中から、所望の通信容量を、前記第2無線通信回線の前記追加購入通信容量へ移管する
請求項2から請求項4の何れか1項に記載の通信容量管理装置。 - 前記判定部は、さらに所定の移管プランに基づいて通信容量の移管が可能かどうかを判定し、
前記通信容量移管部は、前記移管プランに基づいて自動的に通信容量の移管を行う
請求項2から請求項6の何れか1項に記載の通信容量管理装置。 - 通信容量の移管に対する料金を徴収する処理を行う課金処理部、
をさらに備え、
前記課金処理部は、前記通信容量移管部が前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量を移管した際に、前記第1無線通信回線を利用する第1ユーザの識別情報と、前記第2無線通信回線を利用する第2ユーザの識別情報とのうち少なくとも一方を取得し、取得したユーザの識別情報について課金処理を行う
請求項2から請求項7の何れか1項に記載の通信容量管理装置。 - 通信容量管理装置が、通信容量に制限がある無線通信回線である第1無線通信回線及び第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の中から、一方の前記無線通信回線からもう一方の前記無線通信回線に通信容量が移管された通信容量の合計と移管を行った回数とを無線通信回線ごとに管理する移管通信容量管理ステップと、
前記通信容量管理装置が、前記移管通信容量管理ステップにより管理する無線通信回線に移管された通信容量または移管回数が所定の閾値を超えると、当該無線通信回線を利用するユーザに対して通信容量の追加購入を促す通知を行う通知ステップと、
を含む通信容量移管方法。 - 前記通信容量管理装置が、前記第1無線通信回線及び前記第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の管理を行う残容量管理ステップと、
前記通信容量管理装置が、前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量の移管が可能かどうかを判定する判定ステップと、
前記通信容量管理装置が、前記判定ステップの判定に基づき、前記第1無線通信回線に割り当てられた通信容量の残容量の中から所望の通信容量を、前記第2無線通信回線へ移管する通信容量移管ステップと、
をさらに含む請求項9に記載の通信容量移管方法。 - コンピュータに、
通信容量に制限がある無線通信回線である第1無線通信回線及び第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の中から、一方の前記無線通信回線からもう一方の前記無線通信回線に通信容量が移管された通信容量の合計と移管を行った回数とを無線通信回線ごとに管理する移管通信容量管理機能と、
前記移管通信容量管理機能が管理する無線通信回線に移管された通信容量または移管回数が所定の閾値を超えると、当該無線通信回線を利用するユーザに対して通信容量の追加購入を促す通知を行う通知機能と、
を実現させるためのコンピュータプログラム。 - 前記コンピュータに、
前記第1無線通信回線及び前記第2無線通信回線それぞれに割り当てられた通信容量の残容量の管理を行う残容量管理機能と、
前記第1無線通信回線から前記第2無線通信回線に通信容量の移管が可能かどうかを判定する判定機能と、
前記判定機能の判定に基づき、前記第1無線通信回線に割り当てられた通信容量の残容量の中から所望の通信容量を、前記第2無線通信回線へ移管する通信容量移管機能と、
をさらに実現させるための請求項11に記載のコンピュータプログラム。
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