JP6453436B2 - 光治療用基板 - Google Patents

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Description

本発明は、主に人間や動物の皮膚の患部に光を照射する光治療使用する光照射用発光基板(光治療用発光基板)に関する。
光治療は、新生児黄疸、乾癬、ニキビ等の疾患治療や、痛みの緩和、美容等、多様な目的で利用されている。新生児黄疸治療には緑色光、青白色光が、乾癬治療には紫外光が、ニキビ治療には青色光、赤色光、黄色光が使用されている。このように、用途によって種々の光源が用いられている。
非特許文献1には、近紫外光を使用したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(以下、「MRSA」と記す)感染皮膚潰瘍治療方法について記述されている。この治療法は、抗生物質耐性を有する黄色ブドウ球菌の感染部に、近紫外光(410nm程度の波長)を照射して、該細菌を死滅させる療法であり、全身投与された5−アミノレブリン酸(以下、「ALA」と記す)が細菌中で、プロトポルフィリンIX(以下、「PpIX」と記す)に代謝、蓄積され、PpIXが近紫外線光で分解される際に発生する活性酸素により、細菌が細胞内部から破壊されると言うプロセスに依拠している。
上記治療法は、患部の細胞自身には全く副作用を及ぼさず、かつ、抗生物質耐性を有する細菌を、抗生物質汚染を引き起こすこと無く殺菌できる技術として、応用範囲も広く、将来性が非常に高いと考えられている。
このような技術を普及させるには、種々の3次元的形状、サイズを有する患部に均一に光照射できる光照射装置が求められる。
従来、光照射装置としては、例えば、エキシマランプやアーク灯等の光源を用いた装置、レーザを光源として用いた装置、光ファイバを用いて面状に治療光を照射する方式の装置等が知られている。
米国特許公報「US5616140(1997年4月1日登録)」 米国特許公報「US5913883(1999年6月22日登録)」 国際公開公報「WO2001014012A1(2001年3月1日国際公開)」 国際公開公報「WO2008144157A1(2008年11月27日国際公開)」 国際公開公報「WO2012023086A1(2012年2月23日国際公開)」
Kuniyuki Morimoto,他6名,‘Photodynamic Therapy Using Systemic Administration of 5-Aminolevulinic Acid and a 410-nm Wavelength Light-Emitting Diode for Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus-Infected Ulcers in Mice’, PLOS ONE, August 2014,Volume 9,Issue 8 e105173,(2014年08月20日出版)
しかしながら、上述した従来の技術では、以下の課題がある。
例えば、エキシマランプやアーク灯等の光源の場合には、固定された光源に対して、一定の距離を置いて、患部を配置し、治療光を照射する。
しかしながら、光治療を適用する患部には、種々の形状、サイズ、面積がある。特に、数cm程度の比較的小面積の局所的疾患に対して光治療を行う場合、このようなランプ型の光源を用いる場合には、照射面積が大き過ぎて患部以外にも治療光が当たるため、正常部位に対する種々の副作用が懸念される。したがって、正常部位への治療光の照射を防ぐ何らかの遮蔽対策が必要であり、治療に時間と手間がかかることとなる。例えば、顔の一部にできた疾患を治療する場合、正常部位である目を保護するアイマスク(目隠し)が必要であり、さらに、顔の正常部位を保護するために、顔の患部のみを露出するようにしたマスクも必要となる。また、患者は治療のために身体を拘束された状態で、数十分の間不動の姿勢を保つ必要があり、治療のためとは言え、好ましい経験ではない。また、患部が、例えば、腕や足のように湾曲した表面を有する場合には、表側、裏側、横側等部位によっては、ランプ型の照射装置では、患者に無理な姿勢を強いることになりかねない。また、湾曲部を有する患部のランプに対する角度や距離によって、患部の位置毎に照射強度が異なるので、患部全体に対して均一な治療光の照射を行うのが難しい場合が生じる。さらに、このようなランプ型の光源を用いた装置は、電源や冷却装置等の付属装置も多く、大型であるため、設置するためには大きなスペースを要すると共にその価格も高額になる。したがって、治療施設にしか設置できず、治療のための通院が必須となる。
一方、レーザを光源として用いた装置においては、その照射光は照射面積が小さいスポット光となるため、大面積の患部全体に治療光を照射するためにはスポット光を走査することが必要となり、装置が複雑および高価になってしまう。
また、光ファイバを用いて、面状に治療光を照射する方式の装置では、光ファイバへ光を送り込む効率が比較的低いため、どうしても照射パワーが低くなり、比較的長時間の治療にしか向かない。
そこで、患部から一定距離を保つとともに、患部の形状に沿って患部を覆うことができる、光源を備えたフレキシブル基板が求められている。
なお、このような要望に対して、以下で説明するような幾つかの技術が提案されている。特許文献1には、発光光源としてのレーザとLEDとをフレキシブル基板上に配置し、患部に巻きつけて使用する光照射装置が開示されている。しかし、特許文献1には、患部に効率良く、均一に光照射するための具体的な開示は無い。特許文献2には、発光光源としてのLEDをフレキシブル基板上に配置し、顔を覆って使用する顔面用光照射装置が開示されている。しかし、特許文献2には、限定された患部に効率良く、均一に光照射を行うための具体的な開示は無い。特許文献3には、発光光源となるLEDをフレキシブル基板上に多数配置し、これを患部に巻きつけて光照射する柔軟性の有る光照射装置が開示されている。しかし、特許文献3で開示された構造は重厚であり、皮膚上の局所的な患部の治療には適していない。特許文献3には、効率良く、均一に光照射を行うための具体的な開示は無い。特許文献4には、頭部への適用を前提に、発光光源となるLEDを帽子の内側に配置した光照射装置が開示されている。しかし、特許文献4には、限定された患部に効率良く、均一に光照射を行うための具体的な開示は無い。特許文献5には、発光光源となるLEDをフレキシブル基板上に配置し、患部とLEDとの間に光透過物質を挟み、これによりLEDが発する光を患部に伝えることができる光照射装置が開示されている。しかし、特許文献5の光照射装置は、患部とLEDとの間に空気層が介在し、光照射効率が低下する。特許文献5には、光照射効率を高めながら、局所的な患部を均一に光照射するための具体的な開示はない。
また、これらの技術は、何れも実現していないか、広く用いられる状況にはない。
特許文献1〜5は、LEDを備えたフレキシブルな基材で患部を覆うことで、患部の形状に沿って患部を覆うことができる。しかしながら、湾曲部を有する患部の光源に対する角度や距離によって、患部の位置毎に照射強度が異なるので、患部全体に対して均一な治療光の照射を行うことは難しい。特に、患者に対する拘束性が少なくし、患者に対する負担を最小限に抑制するためには、光のロスを最小限に抑制し、照射光強度を向上させ、ほぼ均一で効率的な光照射を実現することが重要であるが、特許文献1〜5の技術では、ほぼ均一で効率的な光照射を実現することができるとは言い難い。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、比較的小さな疾患部の治療に適した、平坦では無い患部に対しても、患部全体に対してほぼ均一で効率的な光照射を実現することができる光照射用基板(光治療用基板)を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る光治療用基板は、絶縁性のフレキシブル基板と、上記フレキシブル基板の第1面に設けられた第1導電材料パターンと、上記第1導電材料パターンの少なくとも一部に搭載された発光素子と、上記発光素子が発光する光の照射を受ける患部全体を覆う板状の形状をなすとともに、透明で、かつ、柔軟性を有し、上記患部に載せて、上記発光素子と上記患部との間の距離を一定に保つスペーサとを有し、上記第1導電材料パターンの表面は、全光束反射率が80%以上の反射材料からなり、少なくとも上記発光素子で囲まれた領域内における上記第1導電材料パターンの面積被覆率が85%以上であり、隣り合う上記発光素子間のピッチの平均値をDとし、上記スペーサの平均の厚さをTとすると、2.0≧T/D≧0.5である。
本発明の一態様によれば、比較的小さな疾患部の治療に適した、平坦では無い患部に対しても、ほぼ均一で効率的な光照射を実現することができる光照射用基板(光治療用基板)を提供することができる。本発明の一態様によれば、光照射による副作用を最小限に抑制しつつ、効率的で均一な光照射を実現することができるので、患者や家族の負担を抑えた光治療効果を実現することができる。
本発明の実施形態1に係る光照射用基板の構成を示す断面模式図である。 本発明の実施形態1に係る光照射用基板の構成を示す表面模式図である。 本発明の実施形態1に係る光照射用基板の構成を示す裏面模式図である。 本発明の実施形態1に係る光照射用基板の治療への適用例を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る光照射用基板の他の構成を示す表面模式図である。 図5に示す光照射用基板の構成を示す断面模式図である。 本発明の実施形態2に係る光照射用基板の構成を示す断面模式図である。 本発明の実施形態3に係る光照射用基板の構成を示す断面模式図である。 本発明の実施形態3に係る光照射用基板の構成を示す表面模式図である。 本発明の実施形態3に係る光照射用基板の治療への適用例を示す模式図である。 本発明の実施形態4に係るスペーサ付光照射用基板の構成を示す断面模式図である。 本発明の実施形態5に係る光照射用基板の構成を示す平面模式図である。 本発明の実施形態6に係る光照射用基板の構成を示す平面模式図である。 本発明の実施形態6に係る光照射用基板の構成を示す断面模式図である。 本発明の実施形態7に係る、折り曲げ部を有する光照射用基板を一平面上に広げて表面側から見たときの表面模式図である。 本発明の実施形態7に係る、折り曲げ部を有する光照射用基板を一平面上に広げて裏面側から見たときの裏面模式図である。 本発明の実施形態7に係る光照射用基板の構成を示す断面模式図である。 本発明の実施形態8に係る光照射用基板の構成を示す表面模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。但し、以下の実施形態に記載されている構成要素の各寸法、材質、形状、相対配置、加工法等はあくまで一実施形態に過ぎず、これらによってこの発明の範囲が限定解釈されるべきではない。さらに図面は模式的なものであり、寸法の比率、形状は現実のものとは異なる。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1〜図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、以下では、光照射用基板におけるLED(発光ダイオード)チップ搭載面を表面(第1面)とし、LEDチップ搭載面とは反対側の面を裏面(第2面)として説明する。
図1は、本実施形態に係る光照射用基板1の構成を模式的に示す断面図である。図2は、本実施形態に係る光照射用基板1の構成を示す表面模式図である。図3は、本実施形態に係る光照射用基板1の構成を示す裏面模式図である。
なお、図1は、図2に示す光照射用基板1のA−A線矢視断面図に相当する。但し、図2では、図示の便宜上、配線保護膜7の図示を省略している。
(光照射用基板1の概略構成)
まず、光照射用基板1の概略構成について説明する。
図1〜図3に示すように、光照射用基板1は、フレキシブル基板5、絶縁分離溝21で互いに絶縁分離された複数の配線2(配線パターン、第1面側配線)、ダミーパターン6、複数のLEDチップ4(発光素子)、複数のボンディングワイヤ3、配線保護膜7、複数のLED保護樹脂ドーム8、複数の裏側配線10(配線パターン、第2面側配線)、接続部シール11、および外部接続部12を備えている。
フレキシブル基板5の一方の主面(表面、第1面)には、配線2とダミーパターン6とが形成されている。各配線2とダミーパターン6との間にも絶縁分離溝21が形成されており、各配線2とダミーパターン6とは、絶縁分離溝21で絶縁分離されている。
配線2上には、光源となるLEDチップ4が搭載されている。各配線2間は、絶縁分離溝21で絶縁分離されており、1つの配線2に、1つのLEDチップ4が搭載されている。各LEDチップ4は直列接続されている。LEDチップ4は、該LEDチップ4が搭載された配線2および該配線2と絶縁分離溝21を介して隣り合う配線2に対し、それぞれボンディングワイヤ3で接続されている。
LEDチップ4およびボンディングワイヤ3は、各LEDチップ4および該LEDチップ4に接続されたボンディングワイヤ3毎に、保護膜としてのLED保護樹脂ドーム8で覆われている。また、LED保護樹脂ドーム8で覆われていないフレキシブル基板5の表面は、配線2およびダミーパターン6を覆う保護膜としての配線保護膜7で覆われている。
一方、フレキシブル基板5の他方の主面(裏面、第2面)には、裏側配線10が形成されている。フレキシブル基板5には、該フレキシブル基板5を貫通する接続穴9が設けられている。配線2と裏側配線10とは、接続穴9を介して接続されている。また、配線2は、裏側配線10を介して外部接続部12と電気的に接続されている。外部接続部12と裏側配線10との結線部は、接続部シール11で絶縁分離されている。
次に、光照射用基板1における各構成要素について、より詳細に説明する。
(フレキシブル基板5)
フレキシブル基板5は、絶縁性基板であり、例えば、ポリイミド等の絶縁性フィルムで形成されている。但し、フレキシブル基板5の材料はポリイミドに限る必要は無く、絶縁性の素材で、必要な強度とフレキシビリティを有するなら、どのような材料でも使用できる。上記フレキシブル基板5としては、ポリイミド樹脂フィルム以外にも、例えば、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、等のフィルムや、これらのフィルムの表面に白色顔料を含む樹脂(白樹脂、白レジスト、等)を塗布した高反射性の樹脂フィルム、白色顔料を混合した高反射性樹脂フィルム、等、様々な材料が使用可能である。高反射性材料は、コストは高いが、基板の反射性が高く、光照射効率を向上できる。安価な透明樹脂では、基板の裏面に漏れる光への対策が必要な場合がある。
光治療を適用する患部には、種々の形状、サイズ、面積がある。このため、フレキシブル基板5の大きさ並びに形状は、特に限定されない。フレキシブル基板5は、患部を覆う大きさを有していればよいが、光照射用基板1が患部のみを覆って光照射する大きさを有していることで、患者に対する拘束性を少なくし、患者に対する負担を最小限に抑制することができる。
光照射用基板1は、数cm程度の比較的小面積の局所的疾患に好適に使用される。フレキシブル基板5は、この局所的疾患に対応した大きさに形成されていることが望ましい。
フレキシブル基板5の厚みは、必要な強度とフレキシビリティを有していれば、特に限定されない。本実施形態では、50μm厚のフィルムを用いたが、他の厚さでも問題無い。
(配線2およびダミーパターン6)
フレキシブル基板5上には、表面が銀メッキ層20で覆われた銅メッキ層22(銅メッキ配線、第1導電材料)からなる配線2が形成されている。
また、配線2で覆われていないフレキシブル基板5の表面は、隣り合う配線2間および配線2とダミーパターン6との絶縁分離に必要な絶縁分離溝21を除いて、ダミーパターン6で覆われている。
ダミーパターン6は、配線2と同じ材料(第1導電材料)からなり、ダミーパターン6と配線2とは、フレキシブル基板5の同一面上に、同一の材料を用いて同時に形成される。
ダミーパターン6および配線2は、例えば、ポリイミド製フィルムからなるフレキシブル基板5の表面に銅メッキを施し、絶縁分離溝21を形成することでパターン化された銅メッキ層22を形成し、該銅メッキ層22の表面を銀メッキすることで形成することができる。したがって、ダミーパターン6は、配線2と同じく、表面が銀メッキ層20で覆われた銅メッキ層22で形成されている。
但し、ダミーパターン6は必ずしも必要では無い。図5は、本実施形態に係る光照射用基板1の他の構成を示す表面模式図である。図6は、図5に示す光照射用基板1の構成を示す断面模式図である。
図5および図6に示すようにフレキシブル基板5の表面を、絶縁分離溝21と該フレキシブル基板5の外周部を除いて、全て配線2(第1面側配線)で覆うことも可能である。
配線材料は、抵抗が低く、その表面の反射率が高くなければならない。特に、光照射時のロスを低減するためには、反射によるエネルギーロスは最小限にする必要がある。そのためには、全光束反射率を、少なくとも80%、望ましくは90%以上にする必要がある。
ここで、全光束反射率とは、鏡面反射の反射率ではなく、入射光のエネルギーに対する、拡散反射された全ての反射光を積分した光エネルギーの割合を示す。
このため、フレキシブル基板5の表側の配線2の少なくとも表面には、全光束反射率が80%以上の反射材料(以下、「高反射率材料」と称する)、望ましくは、全光束反射率が90%以上の高反射率材料が使用される。これは、患部から反射されてくる光をできる限り反射して患部に戻し、光のロスを最小限に抑制するためである。
配線2が、表面に銀メッキ層20を有していない場合、銅メッキ層22による光吸収が生じ、光照射時間が1.2倍長くなる場合があった。
ダミーパターン6には、配線2と同じ理由で、配線2と同じ材料が使用される。また、ダミーパターン6が無い場合、フレキシブル基板5の配線2が無い部分を通して光がダミーパターン6の裏面側に漏れるため、光照射時間が1.2倍に伸びる場合が生じた。
なお、上記高反射率材料としては、正反射材料であってもよく、拡散反射材料であってもよい。本実施形態では、配線2に、上述したように、表面に銀メッキを施した、銅メッキ層22からなる銅配線を用いたが、配線2あるいは配線2の表面には、例えばアルミニウム等の材料を使用してもよい。
以下、配線2による配線パターンとダミーパターン6とを総称して、第1導電材料パターン15と称する。
本実施形態では、第1導電材料パターン15が、できる限り広い面積に渡って、フレキシブル基板5の表面を覆うことが、光照射効率を上げる上で重要である。図2において、X方向に互いに隣接するLEDチップ4間のピッチをPxとし、上記X方向に直交するY方向に互いに隣接するLEDチップ4間のピッチをPyとすると、Px=Py=5mmであり、配線2の幅が1mmであり、絶縁分離溝21の幅が0.1mmである第1導電材料パターン15を用いた場合、上記フレキシブル基板5の表面の少なくともLEDチップ4で囲まれた領域内における上記第1導電材料パターン15の被覆率は、フレキシブル基板5上のパターンによって、場所毎に多少変化はあるものの、93%〜95%程度である。なお、ここで、第1導電材料パターン15の被覆率とは、対象面積(例えば、上述したように、フレキシブル基板5の表面における、LEDチップ4で囲まれた領域内の面積)のうち、第1導電材料パターン15が覆う領域の面積比(面積被覆率)を示す。
一方、図5において、図1および図2と同条件の第1導電材料パターン15を用いると、上記フレキシブル基板5の表面の少なくともLEDチップ4で囲まれた領域内における上記第1導電材料パターン15の面積被覆率は、95%〜97%程度である。
なお、上記第1導電材料パターン15の被覆率に関しては、ダミーパターン6の使用有無に拘らず、大きな違いは無い。しかし、図5のようにダミーパターン6を用いない場合、絶縁分離溝21の何処か1箇所に欠陥が生じると、配線ショートを生じ、不良となるのに対し、図2のようにダミーパターン6を用いる場合、何処か1箇所の欠陥で不良となるケースは稀である。このため、図2に示す構成は、生産歩留りを大幅に向上できると言う点で有利である。例えば、光照射用基板1にショート欠陥が1個に存在するために生じる不良に対して、ダミーパターン6を設けた場合の歩留りが99%の場合、ダミーパターン6を設けなかった場合の歩留りは48%となる。
光照射用基板1の生産歩留りを向上させるために、絶縁分離溝21の幅を0.2mmまで広げると、上記第1導電材料パターン15の被覆率は、ダミーパターン6を設けた場合で87%〜91%程度、ダミーパターン6を設けない場合で90%〜94%となる。光照射用基板1による光照射効率を上げる上では、第1導電材料パターン15の被覆率を上げることが重要であるが、高い被覆率は、製造時の欠陥による歩留り低下を招き、コストアップの要因となる。
また、性能に対し、コストのトレードオフが生じるため、使用目的に応じて、第1導電材料パターン15を最適化する必要がある。そこで、上記フレキシブル基板5の表面の少なくともLEDチップ4で囲まれた領域内における、上記第1導電材料パターン15の被覆率(面積被覆率)は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。
(LEDチップ4およびボンディングワイヤ3)
LEDチップ4は治療目的に応じて選択しなければならない。ここでは「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA:Methicillin-resistant Staphylococcus aureus)感染皮膚潰瘍治療(非特許文献1参照)」に適用するため、LEDチップ4に、窒化ガリウム系の青紫LED(ピーク波長410nm)を用いている。他の用途では、同じく窒化ガリウム(AlInGaN)LEDである紫外LEDや青色LED、緑色LED、4元系(AlGaInP)LEDによる赤色・黄色・緑色のLED、GaAs系の赤外LED等、LEDチップ4として、目的に応じて最適なLEDを選択できる。なお、LEDチップ4として、異なる波長帯のLEDを複数組み合わせることも可能である。
光治療のように一定の広さのある患部を均一に光照射するためには、ハイパワーのLEDチップ4を少数個使うよりも、比較的小さなLEDチップ4を多数配置する方がよい。本実施形態では、LEDチップ4として、440μm×550μmサイズの16個の青紫LEDチップをフレキシブル基板5へ搭載した。
LEDチップ4は、図2および図3に示すようにX方向(第1方向)および該X方向と同じ面内で該X方向に直交するY方向(第2方向)に沿った4個×4個の2次元アレイ状に配置した。図2に示すように、X方向に互いに隣接するLEDチップ4間のピッチをPxとし、上記X方向に直交するY方向に互いに隣接するLEDチップ4間のピッチをPyとすると、LEDチップ4は、ほぼ一定間隔(Px、Py)で2次元アレイ状に配置されている。
なお、ここで、X方向およびY方向は、LEDチップ4の配列方向であり、本実施形態では、LEDチップ4を、矩形状(例えば正方形状)のフレキシブル基板5の各辺に平行に配列した。また、上記X方向あるいはY方向に互いに隣接するLEDチップ4間のピッチは、上記X方向あるいはY方向に互いに隣接するLEDチップ4の中心間の距離を示す。
このように、光照射用基板1内に、LEDチップ4を、ほぼ一定間隔(Px、Py)で2次元アレイ状に配置することで、光照射用基板1内での光照射強度の均一性を向上させることができる。
なお、一般的には、Px=Pyであるが、LEDチップ4の形状によって、上記X方向とY方向とで光出力分布が異なる場合がある。この場合は、上記X方向とY方向とでLEDチップ4間のピッチ(Px、Py)を変更することが望ましい。例えば、細長い形状のLEDチップ4では、その長辺に垂直な方向に光が出易く、その短辺に垂直な方向に出る光は少ない傾向がある。また、LEDチップ4の長辺が例えば上記X方向に平行な場合、Px<Pyとすることが望ましい。最も単純化するためには、ほぼ正方形に近いLEDチップ4を使用し、Px=Pyとすることが望ましい。なお、上述した傾向はLEDチップ4の電極の配置の影響を受ける場合が有る。このため、実際のLEDチップ4の発光特性によって、最適化することが望ましい。
本実施形態では、上記LEDチップ4の平均ピッチは5mm〜10mm程度とした。このサイズのLEDチップ4としては、サファイア基板上に窒化物半導体層をエピタキシャル成長し、カソード電極とアノード電極とが同一面に形成された、最もありふれた構造のLEDチップが、最も発光効率が良い。
本実施形態では、上述した、カソード電極とアノード電極とが同一面に形成されたLEDチップ4を、配線2上に、透明なダイボンドペーストで接着し、LEDチップ4の図示しないカソード電極およびアノード電極を、図1〜図3に示すように、ボンディングワイヤ3で、配線2と接続(結線)した。
ボンディングワイヤ3には金(金ボンディングワイヤ)を使用した。但し、ボンディングワイヤ3は、必ずしも金である必要はなく、銀やアルミニウム等からなる公知のボンディングワイヤを使用することができる。
なお、治療に際し、LEDチップ4として、4元系(AlGaInP)LEDやGaAs赤外LEDを用いる場合には、LEDチップ4が、いわゆる上下電極構造となる。このため、このようにカソード電極およびアノード電極が上下電極構造を有するLEDチップ4を使用する場合には、LEDチップ4の下部電極となる、LEDチップ4の下面を、配線2上に、銀ペースト等の導電材料で接着し、上部電極を、該LEDチップ4が搭載された配線2とは別の配線2とボンディングワイヤ3で接続することになる。
(LED保護樹脂ドーム8および配線保護膜7)
LEDチップ4およびボンディングワイヤ3を保護するため、これらLEDチップ4およびボンディングワイヤ3は、ドーム状の樹脂層からなるLED保護樹脂ドーム8で覆われている。
LED保護樹脂ドーム8は、ポッティングで形成することもできるが、形状の再現性を確保するためには、金型を使用して樹脂モールドした方がよい。
また、銀メッキ層20の腐食防止並びに光照射用基板1の表面の絶縁性確保のために、上述したように、フレキシブル基板5の表面には、第1導電材料パターン15(配線2およびダミーパターン6)を覆う配線保護膜7が形成されている。フレキシブル基板5の表面に配線保護膜7が形成されていることで、配線2間のショートを防ぐと共に、銀の腐食を防止することができる。
なお、光照射用基板1の柔軟性をできるだけ確保するため、LED保護樹脂ドーム8および配線保護膜7には、可能な限り柔軟な樹脂を使った方がよい。固い樹脂では、光照射用基板1が曲がった場合に、ボンディングワイヤ3が断線する場合がある。
LED保護樹脂ドーム8および配線保護膜7は、同じ材料(絶縁性樹脂)で形成されていることが望ましいが、異なる材料を使用しても構わない。本実施形態では、フレキシブル基板5の表面に、第1導電材料パターン15(配線2およびダミーパターン6)を覆うようにシリコーン樹脂をコーティングすることで配線保護膜7を形成すると共に、LEDチップ4およびボンディングワイヤ3をシリコーン樹脂ドームで覆った。
(外部接続部12および裏側配線10)
外部接続部12は、光照射用基板1を、該光照射用基板1に電流を供給する、外部の電源と接続するための配線部であり、配線2を介してLEDチップ4に外部から電力を供給する。
本実施形態では、図1および図3に示すように、外部接続部12をフレキシブル基板5の裏面側に設けている。外部接続部12は、裏側配線10とハンダ接続等により結線されている。裏側配線10は、接続穴9を介して、表側の配線2の一部と繋がっている。このように裏側配線10と配線2とが互いに電気的に接続されていることで、外部接続部12は、裏側配線10を介して配線2に電気的に接続されている。
なお、光照射用基板1の表面側には、後述するように、患部との間の距離を一定に保ち、光照射用基板1と患部との位置関係を固定するスペーサ32(図4参照)が設けられる。このため、光照射用基板1の表面側には、光照射用基板1の配線に対する外部接続部12の結線部を設け難い。
また、光照射用基板1の表面側に上記結線部を設ける場合、LEDチップ4の搭載後に、LEDチップ4および配線2の形成面において外部接続部12の接続作業(ハンダ付け)が必要となる。このため、光照射用基板1の表面側に上記結線部を設けることで、第1導電材料パターン15(配線2およびダミーパターン6)の表面の汚れによる反射率の低下や絶縁分離溝21にゴミが乗ることによるショート等、光照射用基板1の生産歩留りが低下するおそれがある。
しかしながら、本実施形態によれば、上述したようにフレキシブル基板5の裏面側に外部接続部12を引き出すことで、上記結線部を容易に形成することができると共に、上述した問題点を回避することができる。
外部接続部12は、例えば、リード線および該リード線をフレキシブル基板5に接続するためのコネクタ等を備えている。また、外部接続部12は、電源との接続の利便性を高めるため、ソケット、プラグ等により終端し、簡単に電源と接続できるようにされていることが好ましい。
したがって、図1、図3、図4では、外部接続部12としてリード線を記載しているが、これはあくまで例示であって、実際にはリード線を接続するためのコネクタ等がフレキシブル基板5に設置されていてもよいことは、言うまでもない。
また、外部接続部12は、図3に示すように、カソード外部接続部12aとアノード外部接続部12bとを備えている。本実施形態では、全てのLEDチップ4を直列接続したことから、図3に示すように、配線2における、カソード外部接続部12aと結線された裏側配線10に接続された配線端部と、アノード外部接続部12bと結線された裏側配線10に接続された配線端部とが互いに隣り合うように、配線2を一筆書きパターン状に配列している。
しかしながら、LEDチップ4の数が多く、直列接続だけでは電源電圧が高くなり過ぎる場合等では、LEDチップ4の接続に、並列接続を用いても構わない。その場合には、各配線2に同一電流が流れるように、配線2、もしくは、配線2および裏側配線10の配線パターンを工夫する必要がある。
上記裏側配線10は、それぞれ、外部接続部12と裏側配線10との結線部を覆うように、絶縁性の樹脂からなる接続部シール11で被覆されていることが好ましい。このように、上記裏側配線10(結線部)をそれぞれ接続部シール11で被覆することで、互いに絶縁分離することができると共に、光照射用基板1の裏面の絶縁性を確保することができる。
また、第1導電材料パターン15間には、隙間として絶縁分離溝21が設けられている。このため、光照射用基板1には、これら高反射率材料からなる高反射率層(第1導電材料パターン15)が設けられていない領域が存在し、該領域を通して、僅かながらフレキシブル基板5の裏面側に光が漏れる。
そこで、上記フレキシブル基板5の裏面側からの光漏れを阻止するために、上記裏側配線10は、平面視で上記絶縁分離溝21を覆うように設けられていてもよい。つまり、上記裏側配線10は、フレキシブル基板5の裏面側からの光漏れを阻止する遮光部材を兼ねていてもよい。
裏側配線10は、例えば、ポリイミド製フィルムからなるフレキシブル基板5の表面に銅メッキおよび銀メッキを施す際に、フレキシブル基板5の裏面にも銅メッキおよび銀メッキを施すことで、第1導電材料パターン15と同じ材料で、例えば同時に形成することが可能である。
このため、本実施形態において、裏側配線10は、第1導電材料パターン15と同じく、表面が銀メッキ層20で覆われた銅メッキ層22で形成されている。
したがって、フレキシブル基板5の裏面側に裏側配線10を形成するに際し、平面視で上記絶縁分離溝21を覆う(すなわち、上記絶縁分離溝21に重畳する)ように銅メッキ層22および銀メッキ層20を残すことで、裏側配線10により、絶縁分離溝21を透過した光を反射して患部に戻すことができる。
なお、図1では、裏側配線10が平面視で一部の絶縁分離溝21のみを覆っている場合を例に挙げて示しているが、上記光漏れを阻止するためには、裏側配線10が、できる限り広い範囲(つまり、できるだけ多くの絶縁分離溝21と重畳する部分)に形成されていることが望ましい。但し、カソード外部接続部12aと結線された裏側配線10と、アノード外部接続部12bと結線された裏側配線10とは、互いに絶縁分離されている必要がある。
また、上述したように裏側配線10を大きく形成する代わりに、裏側配線10をパターン化するに際し、裏側配線10と同じ材料からなるダミーパターンをフレキシブル基板5の裏面にも形成してもよい。すなわち、フレキシブル基板5の裏面に施した銅メッキ層22および銀メッキ層20を、上記裏側配線10(つまり、上記配線2および外部接続部12との接続部)と離間したパターンとして、フレキシブル基板5の裏面に残しても構わない。
なお、上記遮光部材は、上述したように、絶縁分離溝21を透過した光を反射する反射部材であることが、光の利用効率を向上させる上で好ましい。
しかしながら、前述したように、フレキシブル基板5の表面を第1導電材料パターン15によってできる限り広範囲に覆うことで、患部で反射された光の殆どは患部に戻すことができる。絶縁分離溝21の大きさにもよるが、絶縁分離溝21からフレキシブル基板5の裏面側に漏れる光は、ほんの僅かである。したがって、上記遮光部材は、光を吸収する光吸収部材であってもよい。
例えば、上記光漏れを阻止するために、上記遮光部材として、フレキシブル基板5の裏面側に、該フレキシブル基板5の裏面を覆う不透明な樹脂層が設けられていてもよい。すなわち、例えば、後述する実施形態において、裏面反射膜に代えて不透明な樹脂層が設けられていてもよい。なお、この場合にも、上記遮光部材は、上記絶縁分離溝21を通過した光を吸収するために、平面視で少なくとも上記絶縁分離溝21を覆うように設けられていることが望ましい。
また、上記光漏れを阻止するために、フレキシブル基板5が不透明基板であり、該フレキシブル基板5が上記遮光部材を兼ねていてもよい。
このように、上記遮光部材が光吸収部材である場合にも、上記遮光部材が反射部材である場合と同様に、フレキシブル基板5の裏面側から漏れる光を阻止することができる。したがって、治療中の外部への光漏れを無くすことができ、患者、あるいはその家族等の周囲の人の目への負担を軽減することができる。また、光漏れに対し、周囲の人に配慮する必要が無くなるので、患者あるいはその家族の精神的な負担を軽減することもできる。
(スペーサ32)
図4は、本実施形態に係る光照射用基板1の治療への適用例を示す模式図である。
光照射用基板1を用いた治療では、LEDチップ4を患部33と対向させて、外部接続部12を外部の電源に接続し、光照射を行う。
図4に示すように、実際の治療では、光照射に際し、光照射用基板1の表面(具体的には、LEDチップ4の表面)と患部33との間の距離を一定に保ち、光照射用基板1と患部33との位置関係、特に、LEDチップ4と患部33との位置関係を固定するために、スペーサ32が必要となる。
スペーサ32としては、一定の厚さを保つように加工したプラスチック製の袋に水または空気を詰めたもの、エポキシ系またはポリウレタン系の柔軟性のある透明な樹脂板、板状に加工した吸水性ポリマー等、種々の形態が使用できる。
スペーサ32および光照射用基板1は、互いに一体化されていてもよく、それぞれ別部材として用いてもよい。
スペーサ32は、例えば、患部33およびその周辺に白色ワセリンを薄く塗ることで、患部33と密着させることができる。同様に、光照射用基板1とスペーサ32との間に、例えば白色ワセリンを薄く塗ることで、光照射用基板1とスペーサ32とを互いに密着させることができる。
しかしながら、スペーサ32を、予め光照射用基板1の表面側に例えば接着しておくことで、患部33に光照射用基板1を貼り付ける工程を容易にすることができる。
スペーサ32と光照射用基板1との接着には、例えば、公知の各種接着剤を用いることができる。
すなわち、光照射用基板1は、スペーサ付光照射用基板であってもよく、LED保護樹脂ドーム8および配線保護膜7上に、例えば、図示しない接着層と、上記スペーサ32と、をさらに備えていてもよい。言い換えれば、本実施形態に係るスペーサ付光照射用基板は、図1〜図3に係る光照射用基板1と、スペーサ32と、該光照射用基板1とスペーサ32とを接着する接着層と、を備えていてもよい。
また、光照射に際しては、スペーサ32と、患部33または患部33周辺の皮膚31との間に、温度センサや光強度センサ等のセンサを搭載し、それぞれ温度や光強度をモニターしたり、これらセンサの出力を用いて、光照射パワーを制御したりすることもできる。
したがって、上記光照射用基板1(スペーサ付光照射用基板)上には、温度センサや光強度センサ等のセンサが搭載されていてもよい。
また、患部33への光照射強度を均一化する上では、スペーサ32の厚さと、LEDチップ4の中心間のピッチ(つまり、ピッチPxおよびピッチPy)との関係が重要である。
そこで、隣り合うLEDチップ4間のピッチの平均値をDとし、スペーサ32の平均の厚さをT(厳密には、LEDチップ4の表面からスペーサ32の表面までの距離)とすると、T/Dは、好ましくはT/D≧0.5であり、より好ましくはT/D≧0.8である。一般的に、T/Dが0.5よりも小さい場合には、LEDチップ4の直下部とLEDチップ4間の中央部の直下部とにおける光照射強度の差が約2倍程度と大きくなり、光照射強度が著しく不均一となり、好ましくない。
本実施形態では、フレキシブル基板5の表面を第1導電材料パターン15によってできる限り広範囲に覆うことで患部33からの反射光を患部33に戻すことができ、患部33への光照射強度を均一化することができる。しかしながら、上述したように、T/Dが小さいと、LEDチップ4の直下部とLEDチップ4間の中央部の直下部とにおける光照射強度の差が大きくなる傾向にあることから、T/Dは、0.5以上とすることが望ましい。
なお、本実施形態では、例えば、後述する実施例に示すように、エポキシ系の透明低粘度樹脂「CEP−10A」(商品名、日新レジン株式会社製)を、厚さ約7mmで30mm角程度に成形した樹脂板をスペーサ32として使用し、T/Dを、7mm/5mm=1.4となるようにした。
なお、光照射強度の均一性と言う観点からは、T/Dの値に特に上限はない。しかしながら、実際の治療時の取り扱い易さは、スペーサ32が薄い程取り扱い性が向上する。このため、取り扱い性の観点からは、T/Dが例えば2.0以下となるようにスペーサ32の厚みを設定することが望ましい。
また、スペーサ32よりも外側にフレキシブル基板5の端部がはみ出した場合のエネルギーの無駄や、正常部位への光照射の防止の観点からは、スペーサ32は光照射用基板1と同じかもしくは光照射用基板1よりも大きく形成されていることが望ましい。但し、スペーサ32が光照射用基板1よりも小さい場合であっても、大きなランプで患部に光を一斉照射する現在の光治療に比べれば、遥かにロスは少ない。
(実施例1)
本実施例では、上記光照射用基板1の効果を検証するために、図4に示すように、マウス30の背中に形成した潰瘍に、「MRSA」を感染させ、「ALA」の全身投与と、治療光として波長410nmの青紫光34を用いた光治療に本実施形態の光照射用基板1を適用した。「ALA」は、その一部が、「MRSA」の体内にて、「PpIX」に変換される。「PpIX」は光増感性物質であり、非特許文献1に記載されているように、青紫光34によって分解され、分解時に発生する活性酸素が「MRSA」を攻撃することで、「MRSA」を低減できると考えられており、抗生物質耐性を有する細菌に対する、安全な治療方法と期待されている。
本実施例では、実験用の2匹のマウス30の背中の皮膚31に、患部33として、20mm径程度の円形の潰瘍を形成し、該患部33に「MRSA」を感染させた。一方のマウス30には予め「ALA」を投与し、光照射を行った。もう一方のマウス30には何も行わなかった。この状態で、それぞれのマウス30の潰瘍の大きさの推移を観察した。
光照射には、図2および図3に示すように、30mm角のフレキシブル基板5に、LEDチップ4として16個の青紫LEDを搭載し、配線2によって、16個のLEDチップ4を直列接続した光照射用基板1を使用した。この光照射用基板1を、外部接続部12を介して、55Vまで昇圧可能な外部の定電流電源に接続した。各LEDチップ4の中心間の距離Dは約5mmとした。
スペーサ32には、前述したように、エポキシ系の透明低粘度樹脂「CEP−10A」を、厚さ約7mmで30mm角程度に成形した樹脂板を使用した。このスペーサ32を患部33に載せた後、スペーサ32上に、上記光照射用基板1を、LEDチップ4を患部33に向けて密着させた。スペーサ32と患部33とを密着させるために、患部33およびその周辺に白色ワセリンを薄く塗った。光照射用基板1とスペーサ32との間も同様にした。
次いで、上記光照射用基板1に、外部接続部12を介して上記定電流電源より100mAの電流を8分間通電して、光照射強度を測定した。なお、時間と共に僅かに出力が減少するが、平均的に約104mW/cmの照射強度であったことから、目標の約50J/cmのドーズを達成するために、通電時間(光照射時間)を8分に決定した。
上記光照射後、2頭のマウス30の潰瘍の大きさを観察したところ、光照射をしなかった方の潰瘍は、一週間を経過しても縮小することは無かった。一方、光照射を行った方のマウス30の潰瘍は日々明らかに縮小していった。潰瘍が全体的に縮小していったことから、患部33全面でほぼ均一に「MRSA」を死滅させる効果があったと推測できる。したがって、上記光照射用基板1を用いることで、図4に示すようにマウス30の背中のように、湾曲面を有する、平坦では無い比較的小さな患部33に対しても、ほぼ均一に光照射することが可能であることが証明された。
また、同様の測定を、ダミーパターン6が設けられていない以外は上記光照射用基板1と同じ構成を有する光照射用基板を用いて行った。この結果、光照射強度は83mW/cmであり、目標の約50J/cmのドーズを達成するために、10分の通電時間(光照射時間)を必要とした。したがって、光照射用基板1にダミーパターン6を設けること、すなわち、フレキシブル基板5の表面を第1導電材料パターン15によって高い被覆率で覆うことで、光照射強度が20%向上することが証明できた。
以上のことから、本実施形態に係る光照射用基板1は、比較的小さな疾患部の治療に適していると共に、ランプ型の照射装置のように患者に無理な姿勢を強いることがなく、また、平坦では無い患部に対しても、ほぼ均一で効率的な光照射を実現することができる。また、上述したように照射光強度を向上させることができるので、治療時間を短縮化することができる。このため、光照射による副作用を最小限に抑制することができると共に、患者や家族の肉体的負担や精神的負担、コスト面での負担等を抑えることができる。
また、以下ではダミーパターン6を用いるパターン配置を前提に記述するが、実施形態1で記述した配線パターンのみによって、第1導電材料パターン15の高い被覆率を実現する場合も、同様に実現できる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施形態1との相違点について説明するものとし、実施形態1で説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(光照射用基板1の概略構成)
図7は、本実施形態に係る光照射用基板1の構成を示す断面模式図である。
本実施形態に係る光照射用基板1は、以下の点を除けば、実施形態1に係る光照射用基板1と同じである。
本実施形態では、フレキシブル基板5を、LEDチップ4の発光光に対して透光性を有する樹脂(例えばポリカーボネイト)により形成した。
フレキシブル基板5の表面側の構成は実施形態1と同じであるが、図7に示すように、フレキシブル基板5の裏面側のできる限り広い面積に、裏面反射膜13として、高反射金属(高反射率材料)であるアルミニウム薄膜を配置した。裏面反射膜13は、腐食防止のために、裏面保護膜14で覆った。
実施形態1で説明したように、第1導電材料パターン15間には、隙間として絶縁分離溝21が設けられている。このため、この第1導電材料パターン15間の隙間を通して、僅かながらフレキシブル基板5の裏面側に光が漏れる。
そこで、本実施形態では、上記したように、フレキシブル基板5の裏面に裏面反射膜13を形成することで、上記隙間からフレキシブル基板5の裏面側に漏れる光(具体的には、患部側から反射してくる光)を、裏面反射膜13で反射して患部側に戻した。
なお、本実施形態では、上述したようにフレキシブル基板5の裏面側のできる限り広い面積に、裏面反射膜13としてアルミニウム薄膜を配置したが、裏面反射膜13は、フレキシブル基板5の裏面における、少なくとも上記隙間に対向する部分に形成されていればよい。
なお、裏面反射膜13の厚みは、該裏面反射膜13の種類に応じて、光照射用基板1が全体としてフレキシブルであり、かつ、上記隙間からフレキシブル基板5の裏面側に漏れる光を患部側に戻すことができるように適宜設定すればよく、特に限定されない。
裏面反射膜13がアルミニウム膜である場合、該裏面反射膜13の厚みとしては、例えば、50nm〜50μmの範囲内とすればよい。
(実施例2)
本実施例では、上記光照射用基板1の効果を検証するために、実施形態1に係る光照射用基板1に代えて図7に示す上記光照射用基板1を用いた以外は、実施例1と同様の実験を行った。
この結果、配線2以外の反射用パターンとして図7に示すようにダミーパターン6と1μm厚のアルミニウム薄膜からなる裏面反射膜13とを併用することで、配線2以外の反射用パターンとしてダミーパターン6のみを用いた場合と比較して、光照射強度が3%向上し、目標の約50J/cmのドーズを達成するための光照射時間が3%短縮された。
なお、本実施形態では、フレキシブル基板5の表面側にダミーパターン6が形成されていることで、上記絶縁分離溝21からフレキシブル基板5の裏面側に漏れる光を反射するだけであるため、上記したように光ロスの防止効果の向上はそれほど大きくは無い。しかしながら、上記したように裏面反射膜13を設けることで、フレキシブル基板5の裏面側に漏れる光が無くなり、光漏れに対し、周囲の人に配慮する必要が無くなった。
また、配線2以外の反射用パターンとしてダミーパターン6に代えてアルミニウム薄膜のみを用いて同様の実験を行った。この結果、配線2以外の反射用パターンとしてダミーパターン6のみを用いた場合と比較して、光照射強度は13.5%向上し、光照射時間は13.5%短縮された。
以上の結果から、ダミーパターン6に代えて裏面反射膜13を用いた場合でも、照射光強度を向上させることができ、治療時間を短縮化することができるが、実施例1に示すように、ダミーパターン6を用いることで、裏面反射膜13のみを用いた場合と比較して、光照射強度を大幅に向上させることができることが判る。また、ダミーパターン6と裏面反射膜13とを併用することで、光照射強度をさらに向上させることができることが判る。
(実施例3)
実施例2では裏面反射膜13にアルミニウム薄膜を使用したが、裏面反射膜13として厚みが大きいアルミニウム膜を使用すれば、LEDチップ4の熱をその周囲に拡散し、LEDチップ4の温度上昇を抑制する効果も期待できる。
そこで、本実施例では、実施例2において、裏面反射膜13として、アルミニウム薄膜に代えて、30μm厚のアルミニウム膜を用いた。
裏面反射膜13としてこのように厚みが厚いアルミニウム膜を配置した場合には、熱拡散効果により、LEDチップ4の温度を下げる効果がある。
この結果、フレキシブル基板5の裏面にアルミニウム膜を配置しない場合と比較して、LEDチップ4の温度が60℃から50℃に低減し、光強度が約2%向上した。
なお、実施例2に示したように、アルミニウム膜の反射による照射強度の向上効果は3%である。したがって、裏面反射膜13としてこのように厚みが厚いアルミニウム膜を配置することで、合計で5%光強度(発光効率)が向上し、この結果、光照射時間を、8分から7分36秒へと、24秒の光照射時間の短縮を図ることができた。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について、図8〜図10に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施形態1、2との相違点について説明するものとし、実施形態1で説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(光照射用基板1の概略構成)
図8は、本実施形態に係る光照射用基板1の構成を示す断面模式図である。図9は、本実施形態に係る光照射用基板1の構成を示す表面模式図である。
なお、図8は、図9に示す光照射用基板1のC−C線矢視断面図に相当する。但し、図8では、図示の便宜上、配線保護膜7の図示を省略している。
本実施形態に係る光照射用基板1が実施形態1、2に係る光照射用基板1と異なる点は、外部接続部12の設置場所である。以下では、実施形態2と対比して、本実施形態に係る光照射用基板1について説明する。
本実施形態に係る光照射用基板1は、以下の点を除けば、実施形態2に係る光照射用基板1と同じである。
本実施形態では、図8および図9に示すように、フレキシブル基板5の基板サイズを30mm×33mmとし、該フレキシブル基板5の長手方向の一方の端で、表面側の配線2の一部に外部接続部12を接続した。このため、本実施形態では、表面側の配線2と外部接続部12との結線部に、該結線部を覆う接続部シール11を設けた。
なお、本実施形態において、配線材料、LEDチップ4の配置および接続方法、配線保護膜7、LED保護樹脂ドーム8、接続部シール11、裏面反射膜13、および裏面保護膜14等は、実施形態1および実施形態2と同じである。
本実施形態では、LEDチップ4の搭載後に、LEDチップ4および配線2の形成面において外部接続部12の接続作業(ハンダ付け)が必要となる。このため、配線2およびダミーパターン6の表面の汚れによる反射率の低下や絶縁分離溝21にゴミが乗ることによるショート等、光照射用基板1の生産における歩留りが低下するおそれがある。
しかしながら、本実施形態によれば、フレキシブル基板5の裏面側に、外部接続部12を接続するための裏側配線10を設ける必要がない。このため、接続穴9が不要となる。
また、本実施形態ではフレキシブル基板5の裏面側に裏側配線10を設ける必要がないので、図8に示すようにフレキシブル基板5の裏面側に裏面反射膜13を設ける場合、該裏面反射膜13を、平面視で、絶縁分離溝21全体を覆うように設けることができる。
さらに言えば、図8に示すようにフレキシブル基板5の裏面側に裏面反射膜13を設ける場合、例えば、フレキシブル基板5の裏面全面にベタ状の裏面反射膜13を設けることもできる。
このように、フレキシブル基板5の表面側の配線2の一部に外部接続部12を接続することで、フレキシブル基板5の裏面側に外部接続部12を接続する場合と比較して、構成を簡素化することができる。したがって、製造工程を簡略化することができるので、コストを低減することができる。
なお、歩留りの低下に対する対策として、配線保護膜7やLED保護樹脂ドーム8を形成した後に、外部接続部12を設置することも考えられる。しかしながら、この場合、接続部シール11を別途形成する必要があり、コスト的には不利になる。
図10は、本実施形態に係る光照射用基板1の治療への適用例を示す模式図である。
上記光照射用基板1を実際に治療に適用する際には、外部接続部12にスペーサ32が重ならないように配慮した。具体的には、図10に示すように、光照射用基板1よりも小さなスペーサ32を使用し、外部接続部12の設置部を避けてスペーサ32を配置した。
(実施例4)
本実施例では、上記光照射用基板1の効果を検証するために、実施形態2に係る光照射用基板1に代えて図8および図9に示す光照射用基板1を用いた以外は、実施例3と同様の実験を行った。
本実施例によれば、実施例3と光照射強度は殆ど変らず、光照射時間は7分36秒と、実施例3と同じ効果を得ることができた。
〔実施形態4〕
本発明のさらに他の実施形態について、図11に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施形態1〜3との相違点について説明するものとし、実施形態1〜3で説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(光照射用基板1の概略構成)
図11は、本実施形態に係るスペーサ付光照射用基板35の構成を示す断面模式図である。
本実施形態に係るスペーサ付光照射用基板35が実施形態1〜3に係る光照射用基板1と異なる点は、スペーサ32を光照射用基板1上に接続した点である。以下では、実施形態3と対比して、本実施形態に係るスペーサ付光照射用基板35について説明する。
本実施形態に係るスペーサ付光照射用基板35は、光照射用基板1と、光照射用基板1と一体的に形成されたスペーサ32と、を備えている。なお、図11に示す光照射用基板1は、図8および図9に示す光照射用基板1と同じである。また、スペーサ32の材料は、LEDチップ4が発光する光を透過し、かつ、柔軟性を有していれば、特に限定されない。スペーサ32は、配線保護膜7およびLED保護樹脂ドーム8と同じ材料を用いてもよく、異なる材料を用いてもよいが、これら配線保護膜7、LED保護樹脂ドーム8、およびスペーサ32にそれぞれ絶縁性樹脂を使用することで、スペーサ32と発光基板である光照射用基板1とが一体化したスペーサ付光照射用基板35を得ることができる。
(スペーサ付光照射用基板35の製造方法)
以下に、本実施形態に係るスペーサ付光照射用基板35の製造方法の一例について説明する。
本実施形態では、実施形態3で示した光照射用基板1を形成した後、図示しない型枠の底に、この光照射用基板1を設置した。
次いで、上記型枠に、エポキシ系の透明低粘度樹脂「CEP−10A」を流し込み、40℃、60℃、80℃、110℃と温度を上げながら重合させ、スペーサ32として、厚さ約7mmの樹脂層を形成した。これにより、スペーサ32と発光基板である光照射用基板1とが一体化したスペーサ付光照射用基板35が形成できた。
なお、本実施形態では、上述したように、配線保護膜7やLED保護樹脂ドーム8、接続部シール11を形成後、スペーサ32用のエポキシ樹脂を形成した。しかしながら、工程を最適化すれば、これら配線保護膜7やLED保護樹脂ドーム8、接続部シール11の一部を省いてスペーサ32用の樹脂を形成し、これらの配線2やLEDチップ4の保護膜としての役割を、スペーサ32に持たせることも可能である。
(実施例5)
本実施例では、上記スペーサ付光照射用基板35の効果を検証するために、以下の条件以外は実施例3と同様にして実施例3と同様の実験を行った。
本実施例では、上記製造方法により製造した厚さ約7.1mm、30mm×33mmサイズのスペーサ付光照射用基板35を、実施例1と同様にして「MRSA」に感染させた患部33に載せ、軽く力を加えて、患部33に合わせてゆっくり変形させた。なお、スペーサ32と患部33とを密着させるために、患部33およびその周辺に白色ワセリンを薄く塗った。
本実施例によれば、実施例3と光照射強度は殆ど変らず、光照射時間は7分36秒と、実施例3と同じ効果を得ることができた。
〔実施形態5〕
本発明のさらに他の実施形態について、図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施形態1〜4との相違点について説明するものとし、実施形態1〜4で説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(光照射用基板1の概略構成)
図12は、本実施形態に係る光照射用基板1の構成を示す平面模式図である。
本実施形態が実施形態1〜4と異なる点は、フレキシブル基板5の基板形状を楕円形にした点である。フレキシブル基板5の基板形状は、円形でも、6角形、8角形等の多角形でもよく、利便性に従って種々の形状とすることが可能である。
本実施形態のような光照射用基板1は、極めて面積の小さい患部の治療に適している。
以下では、楕円形のフレキシブル基板5を用いた場合を例に挙げ、実施例3と対比して、本実施形態に係る光照射用基板1の相違点を説明する。
(実施例6)
本実施例では、上記スペーサ付光照射用基板35の効果を検証するために、以下の条件以外は実施例3と同様にして実施例3と同様の実験を行った。
なお、本実施例では、約10mm径の患部33を対象にした。
図12に示すように、本実施例では、LEDチップ4として14個の青紫LEDを搭載した短径22mm、長径26mmのフレキシブル基板5を形成した。全14個のLEDチップ4を直列接続する配線2を設け、これを55Vまで昇圧可能な定電流電源に接続できるようにした。
各LEDチップ4間の平均的なピッチは約4.5mmとした。フレキシブル基板5が矩形(正方形または長方形)以外の形状である場合、LEDチップ4をフレキシブル基板5の外形に沿って配置すると、LEDチップ4は、2次元の規則的なアレイ状には並ばない。本実施例では、LEDチップ4間のピッチには、4.5mmを中心に±1mm程度のバラツキがある。
本実施例では、LEDチップ4に320μm×800μmサイズの矩形素子を使用し、LEDチップ4の長辺が、楕円形のフレキシブル基板5の長径方向と垂直になるように配置した。このようにすることで、光強度の均一性を高めることができる。
スペーサ32(図示せず)には、実施例3同様、エポキシ系の透明低粘度樹脂「CEP−10A」を厚さ約7mmで30mm角程度に成形した樹脂板を用いた。また、本実施例でも、実施例3と同様に、スペーサ32を患部33に載せた後、スペーサ32上に光照射用基板1を密着させると共に、LEDチップ4を患部33に密着させた。なお、本実施例でも、実施例3と同様に、スペーサ32と患部33の密着させるために、患部およびその周辺に白色ワセリンを薄く塗った。また、光照射用基板1とスペーサ32との間も同様にした。
次いで、図示しない外部電源より、外部接続部12に、100mAの電流を7分36秒間通電した。なお、上述した配置で光照射強度を測定したところ、時間と共に僅かに出力が減少するが、平均的に約110mW/cmの照射強度であったことから、目標の約50J/cmのドーズを達成するために、通電時間(光照射時間)を7分36秒に決定した。
実施例3と同様に、約10mm径の腫瘍に「MRSA」を感染させたマウス30に「ALA」を投与し、上記光照射用基板1により光照射した後、潰瘍の大きさを観察した。この結果、潰瘍は日々明らかに縮小していった。潰瘍が全体的に縮小していったことから、本実施例でも患部33全面でほぼ均一に「MRSA」を死滅させる効果があったと推測できる。
〔実施形態6〕
本発明のさらに他の実施形態について、図13および図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施形態1〜5との相違点について説明するものとし、実施形態1〜5で説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図13は、本実施形態に係る光照射用基板の構成を示す平面模式図である。図14は、本実施形態に係る光照射用基板の構成を示す断面模式図である。
なお、図14は、図13に示す光照射用基板1のD−D線矢視断面図に相当する。但し、図13では、図示の便宜上、配線保護膜7の図示を省略している。また、図13および図14では、センサ部40、制御部43、スイッチ44間の配線の図示を省略している。
(光照射用基板1の概略構成)
本実施形態に係る光照射用基板1は、以下の点を除けば、実施形態1に係る光照射用基板1と同様の構成を有している。
本実施形態に係る光照射用基板1は、図13および図14に示すように、光照射用基板1上に、光照射を制御するための半導体デバイスとして、センサ部40、制御部43、およびスイッチ44を搭載すると共に、LEDチップ4を配線2上にフリップチップ実装している。
センサ部40は、フレキシブル基板5の表面側に搭載されており、その表面は、配線保護膜7で覆われている。また、制御部43およびスイッチ44は、フレキシブル基板5の裏面側に搭載されており、その表面は、裏面保護膜14で覆われている。
すなわち、本実施形態に係る光照射用基板1は、フレキシブル基板5、絶縁分離溝21で互いに絶縁分離された複数の配線2、ダミーパターン6、複数のLEDチップ4、配線保護膜7、複数のLED保護樹脂ドーム8、複数の裏側配線10、外部接続部12、裏面保護膜14、センサ部40、制御部43、およびスイッチ44を備えている。
以下に、実施形態1に係る光照射用基板1との相違点について、より詳細に説明する。
(LEDチップ4の実装方法)
実施形態1ではLEDチップ4はボンディングワイヤ3で配線2と電気的に接続したが、本実施形態では、図14に示すように、LEDチップ4と配線2とを、ハンダ49で接続した。
また、本実施形態では、LEDチップ4として、1000μm×1000μmサイズの16個の青紫LEDチップをフレキシブル基板5に搭載した。LEDチップ4は、X方向およびY方向に沿った4個×4個のアレイ状に配置し、その平均的なピッチ(Px、Py)は5mm〜10mm程度とした。本実施形態では、LEDチップ4として、サファイア基板上に窒化物半導体層をエピタキシャル成長し、ほぼ同面積のカソード電極とアノード電極とをチップ表面(エピ面側)に形成した所謂フリップチップ搭載用のLEDチップを用いた。
本実施形態では、配線2上に、ハンダ49としてハンダペーストを印刷し、その上に、上記LEDチップ4の電極面を下にして搭載し、リフローすることで接続した。また、LEDチップ4以外の半導体デバイスも同時に接続した。
(センサ部40、制御部43、スイッチ44)
本実施形態では、図13および図14に示すように、フレキシブル基板5の表側に、光センサ41および温度センサ42を含むセンサ部40を設置し、これら光センサ41および温度センサ42の出力を基に、外部接続部12および裏側配線10並びに配線2を介して外部電源からLEDチップ4に供給する電流を制御できるようにした。
図14に示すように、これら光センサ41および温度センサ42は、配線2にハンダ49により接続されており、それぞれ、接続穴9を介して、裏側配線10と接続されている。
本実施形態では、フレキシブル基板5の裏面に制御部43(CPU)とスイッチ44(電流制御スイッチ)とを設置し、光照射用基板1自身によって、通電を制御している。
なお、センサ部40、制御部43、スイッチ44間は、それぞれ図示しない配線で接続されている。光センサ41および温度センサ42からの信号は、それぞれ、制御部43に送られる。
例えば、温度センサ42で検出した温度が、予め設定された所定レベル(閾値)よりも高くなった場合、制御部43からスイッチ44に通電を停止する信号を出力することで、スイッチ44により、LEDチップ4への通電を停止できる。また、光センサ41の出力が、予め設定された所定レベル(閾値)に達しない場合やオーバーしている場合には、制御部43からの信号によりスイッチ44を操作して、投入電流量を調整することができる。さらに、累積の光照射強度が所定量(閾値)に達した段階で、通電を停止することもできる。
なお、本実施形態において、配線材料、LEDチップ4の配置および接続方法、配線保護膜7、LED保護樹脂ドーム8、裏面反射膜13、および裏面保護膜14等は、実施形態1および実施形態2と同じである。なお、本実施形態では、裏面保護膜14が接続部シール11を兼ねている。
なお、フレキシブル基板5上にセンサ部40を設置する場合、実際に患部が受ける光強度や患部の温度を直接測定できるわけではない。センサ部40の設置位置によっても、センサ出力と患部での実際の温度や光強度の関係は異なる。
そこで、本実施形態では、センサ部40を基板のほぼ中央に設置し、患部上での光強度および温度に関する相関データを予め取得し、この相関関係を用いて、制御するようにした。このようにすることで、光照射用基板1を患部上に配置するだけで、患部への光照射を自動的に制御することができる。また、このようにすることで、光センサ41や温度センサ42を患部に別途、設置し、その出力を電源と結ぶ手間が省ける。
なお、本実施形態でも、実施例1と同様の実験を行ったところ、本実施形態でも、実施例1と同じ効果を得ることができた。
<変形例>
なお、本実施形態では、上述したように光照射用基板1自身によって、通電を制御したが、センサ部40の信号をそのまま電源(外部電源)に接続し、電源側で投入電流を制御することも可能である。
また、本実施形態では、センサ部40が光センサ41および温度センサ42を含む場合を例に挙げて説明したが、光センサ41および温度センサ42の何れか一方のみが設けられていても構わない。
〔実施形態7〕
本発明のさらに他の実施形態について、図15〜図17に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施形態1〜6との相違点について説明するものとし、実施形態1〜6で説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図15は、本実施形態に係る、折り曲げ部17を有する光照射用基板1を一平面上に広げて表面側から見たときの表面模式図である。図16は、本実施形態に係る、折り曲げ部17を有する光照射用基板1を一平面上に広げて裏面側から見たときの裏面模式図である。
すなわち、図15および図16は、立体構造を有する光照射用基板1を一平面上に広げて示す図であり、以下、光照射用基板1の折り曲げ部17を広げて一平面とした状態を、「展開状態」と記す。
図17は、本実施形態に係る光照射用基板1の構成を示す断面模式図である。なお、図17は、図15に示す光照射用基板1のD−D線矢視断面図に相当する。但し、図15では、図示の便宜上、図17に示す配線保護膜7およびスペーサ32の図示を省略している。
(光照射用基板1の概略構成)
本実施形態に係る光照射用基板1は、以下の点を除けば、実施形態1に係る光照射用基板1と同じである。
図15〜図17に示すように、本実施形態に係る光照射用基板1は、フレキシブル基板5、複数のカソード配線2C(配線パターン、第1面側配線、第2カソード配線)、複数のアノード配線2A(配線パターン、第1面側配線、第2アノード配線)、複数のチップ間配線2I(配線パターン、第1面側配線、配線間配線)、カソード端子2CT(端子部)、アノード端子2AT(端子部)、ダミーパターン6、複数のLEDチップ4(発光素子)、複数のボンディングワイヤ3、配線保護膜7、裏側カソード配線10C(配線パターン、第2面側配線、第1カソード配線)、裏側アノード配線10A(配線パターン、第2面側配線、第1アノード配線)、外部接続部12、および必要に応じて、スペーサ32を備えている。
なお、スペーサ32は、光照射用基板1と一体的に設けられていてもよく、光照射用基板1とは別に設けられていてもよい。すなわち、上記光照射用基板1は、スペーサ付光照射用基板であってもよく、スペーサ32とは別に設けられていてもよい。
フレキシブル基板5の表面には、複数のカソード配線2Cおよび複数のアノード配線2Aが、水平方向に配置されている。本実施形態では、図15に示すように、カソード配線2Cおよびアノード配線2Aを、それぞれ4本ずつ配置した。
カソード配線2Cおよびアノード配線2Aは、それぞれ、X方向に沿って延配されており、Y方向に交互に設けられている。
各カソード配線2Cとアノード配線2Aとの間には、チップ間配線2Iとダミーパターン6とが配置されている。チップ間配線2Iおよびダミーパターン6は、それぞれ、Y方向に沿って延設されている。また、チップ間配線2Iとダミーパターン6とは、それぞれ、X方向に交互に配置されている。
各カソード配線2Cは、X方向に延設された幹配線(幹ライン)と、幹配線から、Y方向に隣り合うアノード配線2Aに向かって、Y方向に分岐して延びる複数の枝配線(分岐ライン)とからなる櫛形状を有している。なお、これは、各カソード配線2CにおけるLEDチップ4の搭載場所を明確にするための形状である。各カソード配線2CにおけるLEDチップ4の搭載場所を明確にする必要が無い場合には、各カソード配線2Cを櫛形状にする必要は必ずしも無く、各カソード配線2Cは、例えば棒状でも構わない。
チップ間配線2Iは、各カソード配線2Cの各枝配線に対向して設けられている。
LEDチップ4は、各カソード配線2Cの各枝配線上に搭載されているとともに、各チップ間配線2I上に搭載されている。したがって、Y方向に隣り合う各カソード配線2Cの幹配線とアノード配線2Aとの間には、LEDチップ4が、Y方向に2つ並んで設けられている。
各チップ間配線2Iは、各カソード配線2Cおよび各アノード配線2Aに、各LEDチップ4に接続されたボンディングワイヤ3で、それぞれ電気的に接続されている。なお、LEDチップ4の接続については、後で説明する。
カソード端子2CTおよびアノード端子2ATは、図15に示すように、展開状態におけるフレキシブル基板5の表側の一辺(具体的には、フレキシブル基板5の長手方向に位置する一方の短辺)に沿って並設されている。
これらカソード配線2C、アノード配線2A、チップ間配線2I、ダミーパターン6、カソード端子2CT、およびアノード端子2ATは、それぞれ、絶縁分離溝21で互いに絶縁分離されている。
カソード端子2CTおよびアノード端子2ATは、外部接続部12との接続部である。したがって、本実施形態に係る光照射用基板1に電力を供給する外部接続部12は、図15に示すように、展開状態におけるフレキシブル基板5の表側の一辺(すなわち、上記短辺)に配置されている。
外部接続部12が配置されたフレキシブル基板5の長手方向の端部は、外部接続部12であるリード線を取り出し易くするため、上記短辺に沿って、裏面側に90度折り曲げられている。
外部接続部12は、カソード外部接続部12aとアノード外部接続部12bとを備えている。
カソード端子2CTは、カソード外部接続部12aとの接続部であり、アノード端子2ATは、アノード外部接続部12bとの接続部である。したがって、カソード端子2CTおよびアノード端子2ATは、上記折り曲げ部17に設けられている。
カソード外部接続部12aおよびアノード外部接続部12bは、それぞれ、一対のリード線からなり、カソード外部接続部12aの一方の端が、該カソード外部接続部12aの裏面に設けられたハンダ16によって、カソード端子2CTに固定されている。また、アノード外部接続部12bの一方の端が、該アノード外部接続部12bの裏面に設けられたハンダ16によって、アノード端子2ATに固定されている。カソード外部接続部12aおよびアノード外部接続部12bの他方の端は、図示しないコネクタに接続されている。
以下、説明の便宜上、上記フレキシブル基板5の一辺(すなわち、上記短辺)に沿った上記フレキシブル基板5の折り曲げ位置を「折り曲げ線18」と称し、図15および図16に二点鎖線で示す。また、上記折り曲げ線18で折り曲げられた、上記フレキシブル基板5の端部側の部分を、折り曲げ部17と称する。
図15および図17に示すように、外部接続部12は、上記折り曲げ部17に設けられている。上記フレキシブル基板5を折り曲げ線18で折り曲げることにより、折り曲げ部17は、光照射用基板1の側面を構成し、外部接続部12は、光照射用基板1の側面に位置する。
したがって、本実施形態では、図15に示すように展開状態におけるフレキシブル基板5の表面に設けられた複数のカソード配線2C、複数のアノード配線2A、複数のチップ間配線2I、ダミーパターン6、カソード端子2CT、アノード端子2ATのうち、折り曲げ部17に設けられたカソード端子2CTおよびアノード端子2ATを除く、複数のカソード配線2C、複数のアノード配線2A、複数のチップ間配線2I、およびダミーパターン6が、患部に対向配置される。
以下、説明の便宜上、フレキシブル基板5を折り曲げた状態においてフレキシブル基板5の表面に設けられた、これらカソード配線2C、アノード配線2A、およびチップ間配線2Iによる配線パターンと、ダミーパターン6と、を総称して、第1導電材料パターン51と称する。
フレキシブル基板5は、カソード端子2CTおよびアノード端子2ATと上記第1導電材料パターン51との境界部(言い換えれば、外部接続部12と上記第1導電材料パターン51との境界部)で折り曲げられる。
フレキシブル基板5を折り曲げた状態において、アノード配線2A、カソード配線2C、およびチップ間配線2Iで覆われていないフレキシブル基板5の表面(すなわち、展開状態における折り曲げ部17を除くフレキシブル基板5の表面のうち、第1面側配線で覆われていない表面)は、隣り合うこれら第1面側配線間およびこれら第1面側配線とダミーパターン6との絶縁分離に必要な絶縁分離溝21を除いて、ダミーパターン6で覆われている。
本実施形態でも、実施形態1に係る第1導電材料パターン15同様、フレキシブル基板5の表面の少なくともLEDチップ4で囲まれた領域内における、上記第1導電材料パターン51の被覆率(面積被覆率)は、85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。
また、本実施形態でも、患部から反射されてくる光をできる限り反射して患部に戻し、光のロスを最小限に抑制するため、患部に対向配置される、少なくとも、フレキシブル基板5の表面側の配線(第1面側配線)の少なくとも表面(すなわち、カソード配線2C、アノード配線2A、およびチップ間配線2Iの少なくとも表面)には、全光束反射率が80%以上の高反射率材料が使用され、望ましくは、全光束反射率が90%以上の高反射率材料が使用される。
また、同様の理由から、上述したように、ダミーパターン6には、アノード配線2A、カソード配線2C、およびチップ間配線2Iと同じ材料が使用される。
本実施形態では、これら第1導電材料パターン51、カソード端子2CT、およびアノード端子2ATを、フレキシブル基板5の同一面上に、互いに同じ材料(第1導電材料)を使用して同時に形成した。
すなわち、カソード端子2CTおよびアノード端子2ATは、第1面側配線の一部(端子部)である。本実施形態では、上述したように、説明の便宜上、フレキシブル基板5を折り曲げた状態においてフレキシブル基板5の表面に設けられた、カソード配線2C、アノード配線2A、およびチップ間配線2Iによる配線パターンと、ダミーパターン6と、を総称して、第1導電材料パターン51と称するものとしたが、第1導電材からなる第1導電材料パターンには、上記第1導電材料パターン51以外に、カソード端子2CTおよびアノード端子2ATも含まれる。したがって、これらカソード端子2CTおよびアノード端子2ATを含めて第1導電材料パターンと称する場合、説明の便宜上、第1導電材料パターン51、カソード端子2CT、およびアノード端子2ATを総称して第1導電材料パターン52と称する。すなわち、第1導電材料パターン52には、第1導電材料パターン51が含まれる。
なお、本実施形態では、これら第1導電材料パターン52を、反射率を高めるため、実施形態1に係る第1導電材料パターン15と同じく、図17に示すように表面が銀メッキ層20で覆われた銅メッキ層22で形成した。
これら第1導電材料パターン52は、パターンが異なるだけで、実施形態1に係る第1導電材料パターン15と同様の方法により形成することができる。上記銅メッキ層22には、銅膜を使用してもよく、上記第1導電材料パターン52には、銅膜に銀メッキを施したものを使用してもよい。
本実施形態でも、第1導電材料パターン52の表面、特に、フレキシブル基板5を折り曲げたときにフレキシブル基板5の表面に位置する第1導電材料パターン51の表面が、上述したように全光束反射率が80%以上の反射材料からなり、少なくともLEDチップ4で囲まれた領域内における上記第1導電材料パターン51の面積被覆率が85%以上であることで、照射光強度を向上させることができる。
本実施形態において、LEDチップ4と、フレキシブル基板5の表面側に設けられた各第1面側配線(カソード配線2C、アノード配線2A、およびチップ間配線2I)との接続方法は、実施形態1におけるLEDチップ4と配線2との接続方法と同じである。
但し、本実施形態では、LEDチップ4は、該LEDチップ4が搭載されたチップ間配線2Iおよび該チップ間配線2Iと絶縁分離溝21を介してY方向に隣り合うチップ間配線2Iに対し、それぞれボンディングワイヤ3で接続されている。
本実施形態では、図15〜図17に示すように、フレキシブル基板5の基板サイズを40mm×45mmと、実施形態1よりも大きくしており、8行×8列、計64個のLEDチップ4を、X方向およびY方向ともに5mmピッチ(すなわち、Px=Py=5mm)で配置した。
また、各LEDチップ4は、単純な直列接続では無く、直列接続と並列接続とを組み合わせて接続されている。各LEDチップ4は、図15に示すように、フレキシブル基板5の表面側において、Y方向に隣り合う各カソード配線2Cの幹配線とアノード配線2Aとの間に、Y方向に2個ずつ並んで設けられ、各チップ間配線2Iが、各カソード配線2Cおよび各アノード配線2Aに、各LEDチップ4に接続されたボンディングワイヤ3で、それぞれ電気的に接続されることにより、2個ずつ直列接続されている。したがって、図16に示すように、接続穴9を介してカソード端子2CTおよびカソード配線2Cに電気的に接続された裏側カソード配線10Cにより、64個のLEDチップ4のうち32個のLEDチップ4がカソード側に並列接続され、一方、接続穴9を介してアノード端子2ATおよびアノード配線2Aに電気的に接続された裏側アノード配線10Aにより、残る32個のLEDチップ4がアノード側に並列接続されている。
なお、本実施形態では、LEDチップ4がY方向に2個ずつ直列接続されている場合を例に挙げて図示したが、Y方向に隣り合うカソード配線2Cとアノード配線2Aとの間に、LEDチップ4が搭載されたチップ間配線2Iを、Y方向に沿って複数配置し、それぞれボンディングワイヤ3で電気的に接続することで、LEDチップ4がY方向に3個以上直列接続されている構成としてもよい。逆に、チップ間配線2Iが全く無く、全LEDチップ4が並列接続されている構成とすることも可能である。
また、本実施形態では、カソード配線2Cが櫛形状を有し、LEDチップ4が、各カソード配線2Cの各枝配線上に搭載されている場合を例に挙げて説明したが、アノード配線2Aが櫛形状を有し、LEDチップ4が、各アノード配線2Aの各枝配線上に搭載されている構成としてもよい。
本実施形態に係る光照射用基板1では、フレキシブル基板5の裏面に、第2面側配線として、図16に示すように、それぞれ櫛状の裏側カソード配線10Cと裏側アノード配線10Aとが、互いに噛み合うように対向配置されている。
より具体的には、裏側カソード配線10Cおよび裏側アノード配線10Aは、それぞれ、Y方向に延設された幹配線(幹ライン)を有しているとともに、幹配線から、X方向に分岐して延びる複数の枝配線(分岐ライン)とからなる櫛形状を有している。裏側カソード配線10Cにおける枝配線と、裏側アノード配線10Aにおける枝配線とは、Y方向に交互に並んで配置されている。
フレキシブル基板5には、図15〜図17に示すように、フレキシブル基板5を貫通する複数の接続穴9が設けられている。
カソード配線2Cおよびカソード端子2CTは、接続穴9を介して裏側カソード配線10Cと接続されている。また、アノード配線2Aおよびアノード端子2ATは、上記カソード配線2Cおよびカソード端子2CTと裏側カソード配線10Cとを接続する接続穴9とは別の接続穴9を介して裏側アノード配線10Aと接続されている。
本実施形態では、これら裏側カソード配線10Cおよび裏側アノード配線10Aにステンレス層を用いた。しかしながら、本実施形態は、これに限定されるものではなく、これら第2面側配線に、銅や、高反射率材料であるアルミニウムからなるアルミニウム膜等を使用してもよい。
本実施形態によれば、フレキシブル基板5の裏面に、反射材料、好適には全光束反射率が80%以上の反射材料、より好適には全光束反射率が90%以上の反射材料(高反射率材料)からなる第2面側配線(すなわち、裏側カソード配線10Cおよび裏側アノード配線10A)が形成されていることで、絶縁分離溝21からフレキシブル基板5の裏面側に漏れる光(具体的には、患部側から反射してくる光)を、上記第2面側配線で反射して患部側に戻すことができる。
また、本実施形態では、裏側カソード配線10Cと裏側アノード配線10Aとの間の短絡を防ぐために、これら裏側カソード配線10Cおよび裏側アノード配線10Aを覆う絶縁性保護膜として、図17に示すように、裏面保護膜14を、折り曲げ部17を含む、展開状態におけるフレキシブル基板5の裏面全面に設けた。
しかしながら、本実施形態は、これに限定されるものではなく、上記光照射用基板1の使用時に、該光照射用基板1を保持具等によって覆い、固定することが保証できる場合には、上記裏面保護膜14は設けられていなくてもよい。
一方、フレキシブル基板5の表面側には、上記第1面側配線、LEDチップ4、およびボンディングワイヤ3等の保護のため、配線保護膜7を設けた。但し、本実施形態では、実施形態1と異なり、各LEDチップ4および該LEDチップ4に接続されたボンディングワイヤ3をLED保護樹脂ドーム8で覆わず、折り曲げ部17における、アノード端子2ATおよびカソード端子2CTにおける外部接続部12との接続部を除く、展開状態におけるフレキシブル基板5の裏面全面に配線保護膜7を設けた。
図15および図17に示すように、上記折り曲げ部17には、アノード端子2ATおよびカソード端子2CTにおける外部接続部12との接続部が露出されるように、配線保護膜7に開口部7aを設けた。
また、本実施形態では、患部に対向配置される、フレキシブル基板5の表面(つまり、展開状態における、フレキシブル基板5の表面における、折り曲げ部17を除く部分)を、スペーサ32で覆った。
本実施形態では、一例として、配線保護膜7に、約0.6mm厚のシリコーン樹脂を用いた。また、スペーサ32には、スペーサ材として、5mm厚で、40mm角程度に成形した、ポリスチレンエラストマーからなる樹脂板を用いた。すなわち、本実施形態では、T/Dを、5.6mm/5.0mm=1.1とした。なお、ここで、Tには配線保護膜7の厚さも含まれる。
但し、本実施形態は、これに限定されるものではなく、上記スペーサ材としては、ポリウレタン樹脂、シリコーンゴム等、透明で柔軟性のある各種樹脂を使用することができる。また、実施形態1で説明したように、一定の厚さを保つように加工したプラスチック製の袋に水または空気を詰めたもの、エポキシ系の柔軟性のある透明な樹脂板、板状に加工した吸水性ポリマー等であってもよい。
勿論、実施形態1におけるスペーサ32に、ポリスチレンエラストマー、シリコーンゴム等を用いてもよい。
(実施例7)
本実施例では、上記光照射用基板1の効果を検証するために、実施例1において、実験用の2匹のマウス30の背中の皮膚31に、患部33として、30mm径程度の円形の潰瘍を形成し、該患部33に「MRSA」を感染させるとともに、実施形態1に係る光照射用基板1に代えて図15〜図17に示す光照射用基板1を用いた以外は、実施例1と同様の実験を行った。
なお、本実施例では、フレキシブル基板5を40mm×45mmと大きくしたことにより、より大面積の患部を治療することができるようになった。本実施例では、フレキシブル基板5の中心部の20mm×20mmの領域において、光照射強度は±5%の範囲に納まっていた。また、患部33に対向する、30mm径の領域でも、光照射強度は±15%の範囲に納まっており、光照射強度の均一性が確保できた。その他、本実施例でも、実施例1と同じ効果が得られた。
なお、ここで、光照射強度が±5%あるいは±15%の範囲とは、LEDチップ4の直下部とLEDチップ4間の中央部の直下部の差も含めた、対象範囲での光照射強度の最大値および最小値の範囲が、±5%あるいは±15%の範囲であることを意味する。
LEDチップ4の直下部の光照射強度と、LEDチップ4間の中央部の直下部光強度との差は、スペーサ32によってLEDチップ4と患部である被照射面との間の距離を適切に取ることで、ほぼ解消することができる。LEDチップ4間の中央部では、一方のLEDチップ4からの光は弱くなるが、もう一方のLEDチップ4からの光が加わることで、LEDチップ4の直下部と同等の光照射強度が得られる。
但し、フレキシブル基板5の周縁部では、その外側にLEDチップ4が存在せず、外側からは光が来ないため、たとえLEDチップ4の直下であっても、フレキシブル基板5の中央部に比べて光照射強度が低下する。このため、フレキシブル基板5の中心部の20mm×20mmの領域よりも、上記30mm径の領域の方が、光照射強度の最小値が小さくなる。
また、本実施例によれば、上述したようにLEDチップ4の接続の並列性を高めたことにより、上記光照射用基板1に供給される電源電圧を小さくすることができた。本実施例では、6.0V〜6.5VでLEDチップ4を動作させることができ、図示はしないが、安価でコンパクトなACアダプタや電池ボックス等から電源電圧の供給を行うことができる。
さらに、本実施例では、図15に示すように、フレキシブル基板5の表面、すなわち、展開状態におけるフレキシブル基板5におけるLEDチップ4の搭載面と同一面上に外部接続部12を設けたことで、第1面側配線および第2面側配線として、フレキシブル基板5の表裏両面に配線を設けた両面配線基板完成後のLEDチップ4および外部接続部12の実装工程が、フレキシブル基板5の表面だけに対する処理で完了する。
このように、本実施形態では、外部接続部12との接続部であるカソード端子2CTおよびアノード端子2ATを、フレキシブル基板5の表面に設けている。このため、本実施形態によれば、フレキシブル基板5の表面にLEDチップ4を搭載し、ボンディングワイヤ3でLEDチップ4と第1面側配線とを接続した後、樹脂封止を行い、フレキシブル基板5の裏面に、外部接続部12としてリード線をハンダ付けする場合と比較して、フレキシブル基板5の表面のLEDチップ4やボンディングワイヤ3にかかる力が抑制される。また、外部接続部12のハンダ付けの際の熱が第1面側配線に伝達され難い。
このため、本実施形態によれば、外部接続部12のハンダ付けの際にフレキシブル基板5の表面のLEDチップ4やボンディングワイヤ3に力が加わることに起因する断線や、外部接続部12のハンダ付けの際の熱による第1面側配線の変色等の、不良の発生を抑制することができる。実際、本実施例では、その様な不良は殆ど発生し無かった。
また、本実施例によれば、外部接続部12との接続部であるカソード端子2CTおよびアノード端子2ATが配置された、フレキシブル基板5の端部を折り曲げることで、光照射用基板1と患部との間にスペーサ32を設けても、外部接続部12と電源とを接続する際に、スペーサ32が邪魔にならず、治療時の配線接続を容易に行うことができる。
このため、本実施形態によれば、治療時の配線接続の手間を増やすこと無く、光照射用基板1の生産が容易となり、歩留りが向上し、光照射用基板1の生産にかかるコストを低減することができた。
(変形例)
なお、本実施形態では、外部接続部12が配置されたフレキシブル基板5の長手方向の端部を折り曲げる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施形態は、これに限定されるものではなく、光照射用基板1を、例えば包帯等の固定具によって患部に固定(保持)する場合には、フレキシブル基板5を折り曲げる必要は無い。例えば、光照射用基板1全体をスペーサ32で覆い、スペーサ32とフレキシブル基板5との間から、外部接続部12として用いられるリード線を取り出してもよい。
また、実施形態1同様、本実施形態でも、ダミーパターン6は必ずしも必要では無い。例えば、フレキシブル基板5の表面を、絶縁分離溝21と該フレキシブル基板5の外周部を除いて、全て、第1面側配線(本実施形態では、カソード配線2C、アノード配線2A、チップ間配線2I)で覆うことも可能である。
〔実施形態8〕
本発明のさらに他の実施形態について、図18に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施形態1〜7との相違点について説明するものとし、実施形態1〜7で説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図18は、本実施形態に係る光照射用基板1の構成を示す表面模式図である。
本実施形態に係る光照射用基板1は、第2面側配線である裏側カソード配線10Cおよび裏側アノード配線10Aの代わりに、フレキシブル基板5の表面に、カソード縦配線2CVおよびアノード縦配線2AVを設けることで、フレキシブル基板5の表面側のみで配線を完結させた点を除けば、実施形態7に係る光照射用基板1と同じである。
すなわち、本実施形態に係る光照射用基板1は、図18に示すように、フレキシブル基板5、複数のカソード配線2C(配線パターン、第1面側配線、第2カソード配線)、複数のアノード配線2A(配線パターン、第1面側配線、第2アノード配線)、複数のチップ間配線2I(配線パターン、第1面側配線)、カソード縦配線2CV(配線パターン、第1面側配線、第1カソード配線)、アノード縦配線2AV(配線パターン、第1面側配線、配線間配線、第1アノード配線)、カソード端子2CT(端子部)、アノード端子2AT(端子部)、ダミーパターン6、複数のLEDチップ4(発光素子)、複数のボンディングワイヤ3、配線保護膜7、カソード外部接続部12aおよびアノード外部接続部12bからなる外部接続部12、および必要に応じてスペーサ32を備えている。
但し、本実施形態では、実施形態7に変形例で示すように、光照射用基板1全体をスペーサ32で覆い、スペーサ32とフレキシブル基板5との間から、外部接続部12として用いられるリード線を取り出す場合を例に挙げて説明する。
本実施形態では、アノード外部接続部12bおよびカソード外部接続部12aは、実施形態7と同様に接続されており、スペーサ32とフレキシブル基板5との間から、外部に伸びている。
また、本実施形態に係る光照射用基板1には、第2面側配線が設けられていない。このため、フレキシブル基板5には、実施形態7に係るフレキシブル基板5とは異なり、接続穴9は設けられておらず、裏側カソード配線10Cおよび裏側アノード配線10Aに加え、裏面保護膜14も設けられていない。
なお、本実施形態に係る光照射用基板1では、実施形態7同様、フレキシブル基板5の表面側に、配線保護膜7およびスペーサ32(図17参照)が設けられている。但し、図18では、図示の便宜上、配線保護膜7については、カソード端子2CTおよびアノード端子2ATを露出させる開口部7aのみを図示している。
また、図18では、スペーサ32の図示を省略している。本実施形態でも、実施形態7同様、スペーサ32は、光照射用基板1と一体的に設けられていてもよく、光照射用基板1とは別に設けられていてもよい。すなわち、上記光照射用基板1は、スペーサ付光照射用基板であってもよく、スペーサ32とは別に設けられていてもよい。
カソード縦配線2CVおよびアノード縦配線2AVは、図18に示すように、フレキシブル基板5におけるX方向両端部に、Y方向に沿って、第1導電材料パターン51の配設領域(LEDチップ4で囲まれた領域)、並びに、カソード端子2CTおよびアノード端子2ATにおける外部接続部12との結線部を挟んで、互いに対向配置されている。
実施形態7では、裏側カソード配線10Cおよび裏側アノード配線10Aが担っていた役割を、本実施形態では、カソード縦配線2CVおよびアノード縦配線2AVが担っている。
図18に示すように、フレキシブル基板5の表面に設けられた、互いに隣り合う、カソード配線2C、アノード配線2A、チップ間配線2I、ダミーパターン6、カソード縦配線2CV、アノード縦配線2AV、カソード端子2CT、およびアノード端子2ATは、それぞれ、絶縁分離溝21で互いに絶縁分離されている。
但し、カソード縦配線2CVは、カソード端子2CTに接続されており、各カソード配線2Cは、Y方向に延設されたカソード縦配線2CVからX方向にそれぞれ分岐するように、カソード縦配線2CVに櫛状(櫛歯状)に接続されている。
また、アノード縦配線2AVは、アノード端子2ATに接続されており、各アノード配線2Aは、Y方向に延設されたアノード縦配線2AVからX方向にそれぞれ分岐するように、アノード縦配線2AVに櫛状(櫛歯状)に接続されている。
カソード縦配線2CVと複数のカソード配線2Cとによって櫛状に形成された配線パターンと、アノード縦配線2AVと複数のカソード配線2Cとによって櫛状に形成された配線パターンとは、互いに噛み合うように対向配置されている。
実施形態7同様、本実施形態でも、チップ間配線2Iは、各カソード配線2Cの各枝配線に対向して設けられている。また、LEDチップ4は、各カソード配線2Cの各枝配線上に搭載されているとともに、各チップ間配線2I上に搭載されており、Y方向に隣り合う各カソード配線2Cの幹配線とアノード配線2Aとの間には、LEDチップ4が、Y方向に2つ並んで設けられている。
そして、各チップ間配線2Iは、各カソード配線2Cおよび各アノード配線2Aに、各LEDチップ4に接続されたボンディングワイヤ3で、それぞれ電気的に接続されている。
これにより、実施形態7同様、本実施形態でも、図18に示すように、各LEDチップ4は、Y方向に2個ずつ直列接続されているとともに、カソード端子2CTに接続されたカソード縦配線2CVと複数のカソード配線2Cとによって櫛状に形成された配線パターンにより、64個のLEDチップ4のうち32個が並列接続されている。また、アノード端子2ATに接続されたアノード縦配線2AVと複数のカソード配線2Cとによって櫛状に形成された配線パターンにより、残る32個のLEDチップ4が並列接続されている。
なお、本実施形態でも、実施形態7同様、Y方向に隣り合うカソード配線2Cとアノード配線2Aとの間に、LEDチップ4が搭載されたチップ間配線2Iを、Y方向に沿って複数配置し、それぞれボンディングワイヤ3で電気的に接続することで、LEDチップ4を、Y方向に3個以上直列接続することができる。
また、本実施形態でも、実施形態7同様、アノード配線2Aが櫛形状を有し、LEDチップ4が、各アノード配線2Aの各枝配線上に搭載されている構成としてもよく、LEDチップ4は、上記カソード配線2C、アノード配線2A、およびチップ間配線2Iのうち、例えば、少なくともチップ間配線2Iに搭載されていればよい。
本実施形態に係る光照射用基板1では、LEDチップ4で囲まれた発光領域は、実施形態1に係る光照射用基板1から大きな変化は無い。しかしながら、本実施形態に係る光照射用基板1の横幅は、実施形態1に係る光照射用基板1よりも約10mm増大する。患部の大きさとしては、30mm径程度の領域まで対応できる。
実施形態7の場合は、図15に示すように、光照射用基板1の何れの辺においても、最外周のLEDチップ4と該LEDチップ4に直面するフレキシブル基板5の基板端との距離(すなわち、最外周のLEDチップ4からフレキシブル基板5の基板端までの最短距離)が小さい。このため、複数の光照射用基板1を、タイル状に、互いに接して並べて配置することで、より大きな患部を治療することができた。なお、光照射用基板1の使い方としてこのような使い方をする場合には、最外周のLEDチップ4とフレキシブル基板5の基板端との間の距離が、隣り合うLEDチップ4間のチップ間距離(すなわち、隣り合うLEDチップ4間のピッチの平均値D)のほぼ半分であることが好ましい。
しかしながら、本実施形態では、図18に示すように、フレキシブル基板5のX方向両端部には、カソード縦配線2CVおよびアノード縦配線2AVが存在する。このため、フレキシブル基板5のX方向両端部では、最外周のLEDチップ4とフレキシブル基板5の基板端との距離が大きくなっている。したがって、図18に示す光照射基板1を、複数、水平に並べて配置した場合には、隣り合う光照射基板1の接続部では、光強度が低下してしまう。光照射用基板1における、カソード縦配線2CVが配置された辺、およびアノード縦配線2AVが配置された辺、およびカソード端子2CTおよびアノード端子2ATが配置された辺を除く辺(図18中、光照射基板1の上側の一辺)に隣接して、他の光照射用基板1を水平方向に配置してもこのような光強度の低下は起きないが、実施形態7と比較すれば、光照射用基板1の配置は制約される。
本実施形態では、光照射用基板1を、フレキシブル基板5の片面にのみ配線が設けられた片面配線構造とすることができるため、光照射用基板1の製造にかかるコストを削減することができる。なお、この点は、実施形態3と同じである。このため、本実施形態によれば、孤立した、比較的面積の小さな患部を治療するための光照射用基板(光照射装置)としては、最も低コストの製品を提供することができる。
また、本実施形態では、カソード配線2C、アノード配線2A、チップ間配線2I、カソード縦配線2CV、アノード縦配線2AV、ダミーパターン6、カソード端子2CT、およびアノード端子2ATを、フレキシブル基板5の同一面上に、互いに同じ材料(第1導電材料)を使用して同時に形成した。以下、説明の便宜上、これらカソード配線2C、アノード配線2A、チップ間配線2I、カソード縦配線2CV、アノード縦配線2AV、ダミーパターン6、カソード端子2CT、およびアノード端子2ATを総称して、第1導電材料パターン54と称する。また、カソード端子2CTおよびアノード端子2ATを除く第1導電材料パターン54(すなわち、カソード配線2C、アノード配線2A、チップ間配線2I、カソード縦配線2CV、アノード縦配線2AV、ダミーパターン6)を総称して、第1導電材料パターン53と称する。すなわち、第1導電材料パターン54には、第1導電材料パターン53が含まれる。
本実施形態では、これら第1導電材料パターン54を、反射率を高めるため、第1導電材料パターン15・52と同じく、図17に示すように表面が銀メッキ層20で覆われた銅メッキ層22で形成した。
これら第1導電材料パターン54も、パターンが異なるだけで、第1導電材料パターン15・52と同様の方法により形成することができる。なお、上記銅メッキ層22には、銅膜を使用してもよく、上記第1導電材料パターン54には、銅膜に銀メッキを施したものを使用してもよい。
このように、本実施形態でも、第1導電材料パターン54の表面、特に、第1導電材料パターン53の表面が、全光束反射率が80%以上の反射材料からなり、少なくともLEDチップ4で囲まれた領域内における第1導電材料パターン53である第1導電材料パターン51(図18に示す例では、カソード配線2C、アノード配線2A、チップ間配線2I、ダミーパターン6)の面積被覆率が85%以上であることで、照射光強度を向上させることができる。
(変形例)
なお、本実施形態でも、ダミーパターン6は必ずしも必要では無い。例えば、フレキシブル基板5の表面を、絶縁分離溝21と該フレキシブル基板5の外周部を除いて、全て、カソード配線2C、アノード配線2A、チップ間配線2I、カソード縦配線2CV、アノード縦配線2AV、カソード端子2CT、およびアノード端子2ATで覆うことも可能である。
また、本実施形態では、上述したように、光照射用基板1全体をスペーサ32で覆い、スペーサ32とフレキシブル基板5との間から、外部接続部12として用いられるリード線を取り出すものとしたが、実施形態7同様、外部接続部12が配置されたフレキシブル基板5の長手方向の端部が折り曲げられた構成としてもよい。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、絶縁性のフレキシブル基板5と、上記フレキシブル基板の第1面に設けられた第1導電材料パターン(第1導電材料パターン15(配線2、または、配線2およびダミーパターン6)、第1導電材料パターン51(カソード配線2C、アノード配線2A、およびチップ間配線2I、または、カソード配線2C、アノード配線2A、チップ間配線2I、およびダミーパターン6)、第1導電材料パターン52(上記第1導電材料パターン51、カソード端子2CT、およびアノード端子2AT)、第1導電材料パターン53(上記第1導電材料パターン51、カソード縦配線2CV、およびアノード縦配線2AV)、または第1導電材料パターン54(上記第1導電材料パターン53、カソード端子2CT、およびアノード端子2AT))と、上記第1導電材料パターンの少なくとも一部に搭載された発光素子(LEDチップ4)とを有し、上記第1導電材料パターンの表面は、全光束反射率が80%以上の反射材料からなり、少なくとも上記発光素子で囲まれた領域内における上記第1導電材料パターン(上記第1導電材料パターン15、または上記第1導電材料パターン51)の面積被覆率が85%以上である。
なお、ここで、全光束反射率とは、鏡面反射の反射率ではなく、入射光のエネルギーに対する、拡散反射された全ての反射光を積分した光エネルギーの割合を示す。また、上記発光素子で囲まれた領域内における上記第1導電材料パターンの面積被覆率とは、上記フレキシブル基板5の第1面における、上記発光素子で囲まれた領域内の面積のうち、上記第1導電材料パターンが覆う領域の面積比を示す。
数cm程度の比較的小面積の患部に対しては、既存のランプ型の光源では、照射面積が大き過ぎ、正常部位に対する種々の副作用が懸念される。しかしながら、上記の構成によれば、フレキシブル基板5の第1面に設けられた発光素子を光源として使用することで、患部のみを覆って光照射することが可能であり、患者に対する拘束性が少なくし、患者に対する負担を最小限に抑制できる。また、上記発光素子をフレキシブル基板5に搭載していることで、腕や足のように湾曲面を有する患部にも好適に使用することができる。
また、配線材料は、抵抗が低く、その表面の反射率が高くなければならない。特に、光照射時のロスを低減するためには、反射によるエネルギーロスは最小限にする必要がある。そのためには、上記したように、全光束反射率を80%以上にする必要がある。
本態様によれば、上記第1導電材料パターンの表面が、全光束反射率が80%以上の反射材料からなることで、患部から反射されてくる光をできる限り反射して患部に戻し、光のロスを最小限に抑制することができる。
また、光照射効率を上げるためには、上記第1導電材料パターンが、できる限り広い面積に渡って、フレキシブル基板5の表面を覆うことが重要である。このため、少なくとも上記発光素子で囲まれた領域内における上記第1導電材料パターンの面積被覆率は、85%以上であることが望ましい。
本態様によれば、上述したように、上記第1導電材料パターンの表面が、全光束反射率が80%以上の反射材料からなり、少なくとも上記発光素子で囲まれた領域内における上記第1導電材料パターンの面積被覆率が85%以上であることで、照射光強度を向上させることができる。
したがって、上記光照射用基板は、比較的小さな疾患部の治療に適していると共に、ランプ型の照射装置のように患者に無理な姿勢を強いることがなく、また、平坦では無い患部に対しても、ほぼ均一で効率的な光照射を実現することができる。また、上記光照射用基板を用いることで、上述したように照射光強度を向上させることができるので、治療時間を短縮化することができる。このため、上記の構成によれば、光照射による副作用を最小限に抑制することができると共に、患者や家族の肉体的負担や精神的負担、コスト面での負担等を抑えることができる。
なお、特許文献3には、発光体の周りに反射層を設けることが開示されているものの、発光体への電力供給に関しては記載がなく、また、配線と反射層との関係についても何ら開示されていない。
また、特許文献3では、発光体とは全く別に反射層を設けるため、発光体の部分をくり抜かないと反射層を配置することができない。
しかしながら、本形態では、上記発光素子は、上記第1導電材料パターンの少なくとも一部に形成されるため、反射層のくり抜きは必要ない。また、本態様では、少なくとも上記発光素子で囲まれた領域内における上記第1導電材料パターンの面積被覆率が85%以上であることで、発光素子の周りだけでなく、上記フレキシブル基板5の表面における、少なくとも上記発光素子で囲まれた領域内の大部分が、全光束反射率が80%以上の反射材料で覆われる。このため、照射光強度の向上効果が高く、また、ほぼ均一で効率的な光照射を実現することができる。
本発明の態様2に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様1において、上記フレキシブル基板5における上記第1面とは反対側の第2面に、該第2面側からの光漏れを阻止する遮光部材(反射部材、光吸収部材、例えば、裏面反射膜13、裏側配線10、不透明な樹脂膜、裏側カソード配線10C、裏側アノード配線10A)を備えていてもよい。
上記フレキシブル基板5の表面には、上記第1導電材料パターン間(例えば、配線2間や、配線2とダミーパターン6との間、あるいは、互いに隣り合う、カソード配線2C、アノード配線2A、チップ間配線2I、ダミーパターン6、カソード端子2CT、およびアノード端子2ATの間、あるいは、互いに隣り合う、カソード配線2C、アノード配線2A、チップ間配線2I、ダミーパターン6、カソード縦配線2CV、アノード縦配線2AV、カソード端子2CT、およびアノード端子2ATの間(但し、カソード端子2CTとカソード縦配線2CVとは互いに接続(一体化)されているとともに、カソード縦配線2CVとカソード配線2Cとは互いに接続(一体化)されており、アノード端子2ATとアノード縦配線2AVとは互いに接続されているとともに、アノード縦配線2AVとアノード配線2Aとは互いに接続されている))を絶縁分離するための隙間(絶縁分離溝21)が存在する。このため、上記第1導電材料パターン間の隙間を通して、僅かながらフレキシブル基板5の裏面側に光が漏れる。
そこで、上記したように上記第2面に遮光部材を設けることで、上記第2面側からの光漏れを阻止することができる。
このため、治療中の外部への光漏れを無くすことができ、患者、あるいはその家族等の周囲の人の目への負担を軽減することができる。また、光漏れに対し、周囲の人に配慮する必要が無くなるので、患者あるいはその家族の精神的な負担を軽減することもできる。
本発明の態様3に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様2において、上記遮光部材は反射部材(例えば、裏面反射膜13、裏側配線10、裏側カソード配線10C、裏側アノード配線10A)であってもよい。
上記遮光部材として反射部材を形成することで、上記第1導電材料パターン間の隙間から上記フレキシブル基板5の裏面側に漏れる光(具体的には、患部側から反射してくる光)を、上記反射部材で反射して患部に戻すことができる。
本発明の態様4に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様3において、上記遮光部材(例えば裏面反射膜13、裏側配線10、裏側カソード配線10C、裏側アノード配線10A)は、全光束反射率が80%以上の反射材料からなっていてもよい。
上記の構成によれば、患部側から反射されてくる光をできる限り反射して患部に戻し、光のロスを最小限に抑制することができる。
本発明の態様5に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様2において、上記遮光部材は光吸収部材(例えば不透明な樹脂膜)であってもよい。
この場合にも、フレキシブル基板5の裏面側から漏れる光を阻止することができるので、治療中の外部への光漏れを無くすことができる。
本発明の態様6に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様1〜5の何れかにおいて、上記フレキシブル基板5は不透明基板であってもよい。
この場合にも、フレキシブル基板5の裏面側から漏れる光を阻止することができるので、治療中の外部への光漏れを無くすことができる。
本発明の態様7に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様1〜6の何れかにおいて、上記フレキシブル基板5における上記第1面とは反対側の第2面に、上記第1導電材料パターンの一部(配線2)と電気的に接続された第2面側配線(裏側配線10)を有し、上記第2面側配線に、外部と接続される外部接続部12が接続されていてもよい。
このように、上記フレキシブル基板5における上記発光素子の搭載面とは反対側に外部接続部12を接続することで、上記外部接続部12と上記第2面側配線とを容易に接続することができる。また、上記第1導電材料パターン(第1導電材料パターン15、例えば、第1面側配線およびダミーパターン6)の表面の汚れによる反射率の低下やショート等を回避することができ、生産歩留りの低下を回避することもできる。
本発明の態様8に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様1〜6の何れかにおいて、上記第1導電材料パターンの一部(配線2の一部、あるいは、カソード端子2CTおよびアノード端子2AT)に外部接続部12が接続されていてもよい。
上記の構成によれば、上記フレキシブル基板5における上記第1面とは反対側の第2面側に外部接続部12を接続するために、上記第2面に、上記第1導電材料パターンと電気的に接続された第2面側配線を形成する必要がない。このため、上記フレキシブル基板5の第2面側に外部接続部12を接続する場合と比較して、構成を簡素化することができるので、低コストの光照射用基板を提供することができる。
本発明の態様9に係る光照射用基板(光照射用基板1)は、上記態様8において、上記外部接続部12と接続される、上記第1導電材料パターンの一部が、端子部(カソード端子2CTおよびアノード端子2AT)であり、上記端子部は、上記フレキシブル基板5の一端部に設けられており、上記端子部が設けられた上記フレキシブル基板5の端部が、折り曲げられていてもよい。
上記の構成によれば、上記外部接続部12を上記端子部に例えばハンダ付けにより接続する際に、上記発光素子等にかかる力を抑制することができるとともに、上記第1導電材料パターンにおける上記端子部以外の部分にかかる熱を抑制することができるため、不良品の発生を抑制することができる。また、上記外部接続部12を容易に配設することができる。したがって、上記の構成によれば、上記光照射用基板を容易に生産することができるとともに、歩留りが向上し、生産コストを低減することができる。
本発明の態様10に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様1〜9の何れかにおいて、上記発光素子と、上記発光素子が発光する光を照射する照射対象(患部)とを一定距離離間させるスペーサ32を有し、上記スペーサ32は、上記発光素子が発光する光を透過し、かつ、柔軟性を有していてもよい。
上記の構成によれば、上記発光素子が発光する光を、上記スペーサ32を介して照射対象に照射することができるとともに、上記発光素子と照射対象との間の距離を一定に保ち、上記発光素子と照射対象との位置関係を固定することができる。
また、上記スペーサ32が柔軟性を有していることで、腕や足のように湾曲面を有する患部にも好適に使用することができる。
本発明の態様11に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様10において、上記発光素子および該発光素子が搭載された上記第1導電材料パターン(第1導電材料パターン15)の一部(配線2の一部)は、絶縁性樹脂からなる保護膜(配線保護膜7およびLED保護樹脂ドーム8)で覆われており、上記スペーサ32は、上記保護膜を介して上記発光素子上に配置されていてもよい。
特許文献5には、患部とLEDとの間に挟まれる光透過材が、透明または半透明であると共にフレキシブルであることが開示されている。
しかしながら、特許文献5は、光源が発する熱を患部に伝えることを重視しているため、特許文献5の図3〜図6および図9〜図10のように、光源と患部とが対面しない場合も含んでいる。また、特許文献5では、光源と患部とが対面する場合であっても、該特許文献5の図2bに示すように、光源の周りにキャビティを介して光透過材を配している。さらに、該特許文献5の図8では、患部と光源との間に、空洞が存在する。
このようにスペーサと光源との間に空気層が介在すると、光源からスペーサへの光入射効率が著しく低下する。
しかしながら、本態様によれば、上記したように上記スペーサ32が、上記保護膜を介して上記発光素子上に配置されていることで、照射対象への光照射効率を向上させることができる。
本発明の態様12に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様11において、上記スペーサ32は絶縁性樹脂からなり、上記スペーサ32と上記保護膜とは一体的に形成されていてもよい。
このように上記スペーサ32と上記保護膜とが一体的に形成されていることで、光照射用基板とスパーサとを別々に照射対象に貼り付ける場合と比較して、貼り付け工程を容易にすることができる。
本発明の態様13に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様10〜12の何れかにおいて、隣り合う上記発光素子間のピッチの平均値をDとし、上記スペーサ32の平均の厚さをT(厳密には、LEDチップ4の表面からスペーサ32の表面までの距離)とすると、T/D≧0.5であってもよい。
T/Dが小さいと、発光素子の直下部と発光素子間の中央部の直下部とにおける光照射強度の差が大きくなる傾向にある。このため、T/Dは、0.5以上とすることが望ましい。
本発明の態様14に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様1〜13の何れかにおいて、上記第1面に、光センサ41および温度センサ42のうち少なくとも一方を含むセンサ部40が設けられていてもよい。
上記の構成によれば、上記センサ部40の出力を基に発光素子に供給する電流を制御することができる。
本発明の態様15に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様14において、上記センサ部40の出力に基づいて上記発光素子に供給する電流を制御する制御部43が設けられていてもよい。
上記の構成によれば、上記センサ部40の出力に基づいて、上記光照射用基板自身によって、上記発光素子への通電を制御することができる。
本発明の態様16に係る光照射用基板(光照射用基板1、スペーサ付光照射用基板35)は、上記態様1〜15の何れかにおいて、上記第1導電性パターンが、上記発光素子に電力を供給する第1面側配線(配線2、または、カソード配線2Cおよびアノード配線2Aおよびチップ間配線2I、または、カソード配線2Cおよびアノード配線2Aおよびチップ間配線2Iおよびカソード縦配線2CVおよびアノード縦配線2AV)と、上記第1面側配線と絶縁分離され、上記第1面側配線が設けられていない領域を覆うダミーパターン6とからなり、上記第1面側配線およびダミーパターンが同じ材料で形成されている構成を有していてもよい。
本態様によれば、上記発光素子に電力を供給する第1面側配線と同じ、全光束反射率が80%以上の反射材料を用いて、発光素子が搭載されず、通電に寄与しないダミーパターン6を形成することで、上記第1面側配線およびダミーパターン6を同時に形成することが可能であり、また、患部から反射されてくる光をできる限り反射して患部に戻し、光のロスを最小限に抑制することができる。これにより、上記第1面側配線の表面が、全光束反射率が80%以上の反射材料で形成されていない場合や、上記ダミーパターン6が無い場合と比較して、照射光強度を向上させることができる。
また、ダミーパターン6を用いた場合、上記第1面側配線間および上記第1面側配線とダミーパターン6とを絶縁分離する絶縁分離溝21の何処か1箇所に欠陥が生じても、該1箇所の欠陥で不良となるケースは稀である。このため、上記第1導電性パターンが、ダミーパターン6を含むことで、生産歩留りを大幅に向上できる。
本発明の態様17に係る光照射用基板(光照射用基板1)は、上記態様1において、上記フレキシブル基板5における上記第1面とは反対側の第2面に、上記第1導電材料パターンと電気的に接続された第2面側配線(裏側カソード配線10C、裏側アノード配線10A)を有し、上記発光素子は、上記第1導電性パターンにより、第1方向に複数直列接続されているとともに、上記第2面側配線により、上記第1方向に直交する第2方向に複数並列接続されていてもよい。
上記の構成によれば、上記発光素子の接続の並列性を高めることができ、上記光照射用基板に供給される電源電圧を小さくすることができる。
本発明の態様18に係る光照射用基板(光照射用基板1)は、上記態様17において、上記第2面側配線は、上記第1方向に延設された幹配線および該幹配線から上記第2方向に分岐して設けられた枝配線を有する櫛状の第1カソード配線(裏側カソード配線10C)と、上記第1方向に延設された幹配線および該幹配線から上記第2方向に分岐して設けられた枝配線を有し、上記第1カソード配線と噛み合うように配置された、櫛状の第1アノード配線(裏側アノード配線10A)とを備え、上記第1導電性パターンは、それぞれ上記第2方向に延設された、複数の第2カソード配線(カソード配線2C)および複数の第2アノード配線(アノード配線2A)と、上記第1方向に隣り合う上記第2カソード配線と上記第2アノード配線との間に設けられた、複数の配線間配線(チップ間配線2I)とを備え、上記配線間配線は、上記第1方向に少なくとも1つ設けられ、上記第2方向に複数設けられており、上記第2カソード配線、上記第2アノード配線、および上記配線間配線のうち少なくとも上記配線間配線に上記発光素子が搭載されており、上記配線間配線は、上記第1方向に隣り合う上記第2カソード配線および上記第2アノード配線に、上記発光素子に接続されたボンディングワイヤによりそれぞれ電気的に接続されていてもよい。
上記の構成によれば、上記態様17に記載の光照射用基板を容易に実現することができる。
本発明の態様19に係る光照射用基板(光照射用基板1)は、上記態様1において、上記第1導電性パターンは、それぞれ第1方向に延設された、第1カソード配線(カソード縦配線2CV)および第1アノード配線(アノード縦配線2AV)と、上記第1カソード配線に接続され、上記第1方向に直交する第2方向に延設された、複数の第2カソード配線(カソード配線2C)と、上記第1アノード配線に接続され、上記第2方向に延設された、複数の第2アノード配線(アノード配線2A)と、上記第1方向に隣り合う上記第2カソード配線と上記第2アノード配線との間に設けられた複数の配線間配線(チップ間配線2I)とを備え、上記第2カソード配線と上記第2アノード配線とは、上記第1方向に交互に配置されており、上記配線間配線は、上記第1方向に少なくとも1つ設けられ、上記第2方向に複数設けられており、上記第2カソード配線、上記第2アノード配線、および上記配線間配線のうち少なくとも上記配線間配線に上記発光素子が搭載されており、上記配線間配線は、上記第1方向に隣り合う上記第2カソード配線および上記第2アノード配線に、上記発光素子に接続されたボンディングワイヤによりそれぞれ電気的に接続されており、上記発光素子は、上記ボンディングワイヤにより上記第1方向に複数直列接続されているとともに、上記第1カソード配線に接続された上記複数の第2カソード配線、および、上記第1アノード配線に接続された上記複数の第2アノード配線により、上記第2方向に複数並列接続されていてもよい。
上記の構成によれば、上記発光素子の接続の並列性を高めることができ、上記光照射用基板に供給される電源電圧を小さくすることができる。また、上記の構成によれば、上記第2面側に配線を設けることなく、上記第1面側に設けられた上記第1導電性パターンのみで、上記発光素子を、上記第1方向に複数直列接続するとともに、上記第2方向に複数並列接続することができるので、上記光照射用基板の製造にかかるコストを削減することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、人間や動物の皮膚の患部に光を照射する光照射用基板に好適に用いることができる。
1 光照射用基板
2 配線(第1面側配線、第1導電材料パターン)
2C カソード配線(第1面側配線、第1導電材料パターン)
2A アノード配線(第1面側配線、第1導電材料パターン)
2I チップ間配線(第1面側配線、第1導電材料パターン)
2CT カソード端子(端子部、第1導電材料パターン)
2AT アノード端子(端子部、第1導電材料パターン)
2CV カソード縦配線(第1面側配線、第1導電材料パターン)
2AV アノード縦配線(第1面側配線、第1導電材料パターン)
3 ボンディングワイヤ
4 LEDチップ(発光素子)
5 フレキシブル基板
6 ダミーパターン(第1導電材料パターン)
7 配線保護膜(保護膜)
7a 開口部
8 LED保護樹脂ドーム(保護膜)
9 接続穴
10 裏側配線(第2面側配線)
10C 裏側カソード配線(第2面側配線)
10A 裏側アノード配線(第2面側配線)
11 接続部シール
12 外部接続部
12a カソード外部接続部
12b アノード外部接続部
13 裏面反射膜
14 裏面保護膜
15、51、52、53、54 第1導電材料パターン
16、49 ハンダ
17 折り曲げ部
18 折り曲げ線
20 銀メッキ層
21 絶縁分離溝
22 銅メッキ層
30 マウス
31 皮膚
32 スペーサ
33 患部
34 青紫光
35 スペーサ付光照射用基板(光照射用基板)
40 センサ部
41 光センサ
42 温度センサ
43 制御部
44 スイッチ

Claims (6)

  1. 絶縁性のフレキシブル基板と、
    上記フレキシブル基板の第1面に設けられた第1導電材料パターンと、
    上記第1導電材料パターンの少なくとも一部に搭載された発光素子と
    上記発光素子が発光する光の照射を受ける患部全体を覆う板状の形状をなすとともに、透明で、かつ、柔軟性を有し、上記患部に載せて、上記発光素子と上記患部との間の距離を一定に保つスペーサとを有し、
    上記第1導電材料パターンの表面は、全光束反射率が80%以上の反射材料からなり、
    少なくとも上記発光素子で囲まれた領域内における上記第1導電材料パターンの面積被覆率が85%以上であり、
    隣り合う上記発光素子間のピッチの平均値をDとし、上記スペーサの平均の厚さをTとすると、2.0≧T/D≧0.5であることを特徴とする光治療用基板。
  2. 上記スペーサは、上記第1導電材料パターンおよび該第1導電材料パターンの少なくとも一部に搭載された上記発光素子が設けられた上記フレキシブル基板とは別に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光治療用基板。
  3. 上記第1導電材料パターンは、上記発光素子に電力を供給する第1面側配線と、ダミーパターンと、を含み、
    上記ダミーパターンは、上記フレキシブル基板の上記第1面上における、上記第1面側配線が設けられていない領域に、上記第1面側配線と絶縁分離して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の光治療用基板。
  4. 上記第1導電材料パターンの一部が、外部と接続されるアノード外部接続部との接続部であるアノード端子、および、外部と接続されるカノード外部接続部との接続部であるカソード端子であり、
    上記アノード端子および上記カソード端子は、上記フレキシブル基板の一端部に、上記フレキシブル基板の第1面側の一辺に沿って並設されており、
    上記フレキシブル基板における、上記アノード端子および上記カソード端子が設けられた上記一端部は、上記フレキシブル基板における上記第1面とは反対側の第2面側に折り曲げられた折り曲げ部であり、
    上記スペーサで、上記折り曲げ部を除く部分が覆われていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の光治療用基板。
  5. 上記フレキシブル基板における上記第1面とは反対側の第2面に、上記第1導電材料パターンと電気的に接続された第2面側配線を有し、上記発光素子は、上記第1導電材料パターンにより、第1方向に複数直列接続されているとともに、上記第2面側配線により、上記第1方向に直交する第2方向に複数並列接続されており、
    上記第2面側配線は、上記第1方向に延設された幹配線および該幹配線から上記第2方向に分岐して設けられた枝配線を有する櫛状の第1カソード配線と、上記第1方向に延設された幹配線および該幹配線から上記第2方向に分岐して設けられた枝配線を有し、上記第1カソード配線と噛み合うように配置された、櫛状の第1アノード配線とを備え、
    上記第1導電材料パターンは、それぞれ上記第2方向に延設された、複数の第2カソード配線および複数の第2アノード配線と、上記第1方向に隣り合う上記第2カソード配線と上記第2アノード配線との間に設けられた、複数の配線間配線とを備え、上記配線間配線は、上記第1方向に少なくとも1つ設けられ、上記第2方向に複数設けられており、
    上記発光素子は、上記配線間配線を挟む一対の上記第2カソード配線と上記第2アノード配線間に上記配線間配線を経由して直列接続されており、
    最外周の上記発光素子と上記フレキシブル基板の基板端との間の距離が、上記Dのほぼ半分であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の光治療用基板。
  6. 上記第1導電材料パターンは、それぞれ第1方向に延設された、第1カソード配線および第1アノード配線と、上記第1カソード配線に接続され、上記第1方向に直交する第2方向に延設された、複数の第2カソード配線と、上記第1アノード配線に接続され、上記第2方向に延設された、複数の第2アノード配線と、上記第1方向に隣り合う上記第2カソード配線と上記第2アノード配線との間に設けられた複数の配線間配線とを備え、
    上記第2カソード配線と上記第2アノード配線とは、上記第1方向に交互に配置されており、
    上記配線間配線は、上記第1方向に少なくとも1つ設けられ、上記第2方向に複数設けられており、
    上記発光素子は、上記配線間配線を挟む一対の上記第2カソード配線と上記第2アノード配線間に、上記配線間配線を経由して直列接続されており、
    上記第1導電材料パターンと上記発光素子とによって、上記フレキシブル基板の上記第1面側のみで上記フレキシブル基板における配線が完結することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の光治療用基板。
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