JP6452411B2 - 画像処理装置、画像処理方法および画像記録装置 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法および画像記録装置 Download PDF

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本発明は、画像処理装置、画像処理方法および画像記録装置に関する。
同じ色のインクを吐出するための複数の吐出口を所定方向に沿って配列した吐出口列を有する記録ヘッドを所定方向と交差する交差方向に走査させながら記録媒体にインクを吐出することにより記録媒体に画像を完成させる画像記録装置が従来より知られている。このような画像記録装置では、画質の低下を抑制するために記録媒体上の単位領域に対して複数回の走査を行う、いわゆるマルチパス記録方式が一般に用いられている。
一方、上述のような画像記録装置において、近年では同色のインクに対応する複数の吐出口列が前記交差方向に並んで配置された記録ヘッドを用いることが知られている。このような画像記録装置によれば、マルチパス記録方式を用いることなく、1回の走査にて画質の低下を抑制するマルチパス記録方式と同様の効果(以下、マルチパス効果とも称する)を奏した記録を行うことが可能となる。
ここで、上述のような記録ヘッドを用いる場合、記録媒体の搬送量が周期的に変動し、これに伴って異なる吐出口列から吐出されたインク滴の交差方向における着弾位置が周期的にずれてしまい、画質が低下する虞がある。なお、このインク滴の着弾位置のずれはインク滴間の着弾時間差が長いほど、すなわち吐出口列間の交差方向における距離が離れているほど大きなものとなる。これに対し、特許文献1には、インクを吐出する位置を示す2値データを各吐出口列に分配し、各吐出口列からインクを吐出するために用いる記録データを生成する際に、複数(例えば4列)の吐出口列のうち隣接する所定数(例えば2列)の吐出口列に対する分配率が他の吐出口列に対する分配率よりも高く設定することが開示されている。
特開2008−168629号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、記録する画像によらず常に隣接する吐出口列への分配率を高くしてしまうため、複数の吐出口列によって分担して画像を記録することにより得られるマルチパス効果が小さくなってしまう。
一方、複数の吐出口列から均等にインクを吐出した場合、上述の搬送量のずれに由来するインク滴の着弾位置ずれが顕著に発生してしまう。特に、隣接する位置にインクが吐出されない領域であるエッジ部にて上述の着弾位置ずれが生じた場合、画質の低下が顕著な特に顕著となる虞がある。
本発明は上記の課題を鑑みて為されたものであり、マルチパス効果と、記録媒体の搬送量のずれによるインク滴の着弾位置ずれの抑制と、を両立した記録を行うことを目的とするものである。
そこで、本発明は、所定の色のインクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列されたN個の吐出口列が前記所定方向と交差する交差方向に並んで配置された記録ヘッドと、記録媒体と、を前記交差方向に移動させながら、前記記録媒体上の複数の画素相当の画素領域のそれぞれに対するインクの吐出または非吐出を定める記録データにしたがってインクを吐出することによって前記記録媒体上に画像を記録するために、前記記録媒体上に記録する画像に対応する画像データを処理する画像処理装置であって、前記画像データを取得する第1の取得手段と、前記第1の取得手段によって取得された前記画像データに基づいて前記記録媒体上に記録するドットの位置を定めるドット記録用データを取得する第2の取得手段と、前記第2の取得手段によって取得された前記ドット記録用データに基づき、前記複数の画素それぞれに対し、前記画像のエッジ部に対応する画素であるか、前記エッジ部以外の非エッジ部に対応する画素であるか、を判別し、判別結果に基づいて、前記記録媒体上の複数の判別領域のそれぞれ、前記エッジ部と、前記非エッジ部と、のいずれに対応するかを判別するエッジ判別手段と、前記取得手段により取得された前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに対して定められた分配率にしたがって前記N個の吐出口列に分配することにより前記N個の吐出口列用の記録データを生成する分配手段と、を有し、前記分配手段は、(i)前記エッジ判別手段により前記非エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差が、前記エッジ判別手段により前記エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差よりも小さくなるように分配し、且つ、(ii)前記エッジ判別手段によって前記エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列のうちの前記交差方向に互いに隣接するK(K<N)個の吐出口列それぞれに分配するための分配率が、いずれも前記K個の吐出口列以外のN−K個の吐出口列それぞれに分配するための分配率よりも高くなるように分配することを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置、画像処理方法および画像記録装置によれば、マルチパス効果と、記録媒体の搬送量のずれによるインク滴の着弾位置ずれの抑制と、を両立した記録を行うことが可能となる。
実施形態に係る画像記録装置の内部構成を示す模式図である。 実施形態に係る記録ヘッドの模式図である。 実施形態に係る記録制御系を説明するための図である。 記録媒体の搬送量の周期的なずれを説明するための図である。 実施形態における画像処理の工程を示すブロック図である。 実施形態における画像処理の過程を説明するためのフローチャートである。 実施形態に係るドットパターンを示す図である。 実施形態に係るエッジ検出方法を説明するためのフローチャートである。 実施形態に係るエッジ検出方法の過程を示す模式図である。 実施形態で適用する分配パターンを示す模式図である。 実施形態における分配処理を説明するための図である。 実施形態に係るエッジ検出方法を説明するためのフローチャートである。 実施形態におけるエッジ検出方法を説明するための図である。 実施形態で適用する分配パターンを示す模式図である。 実施形態における境界部を模式的に示す図である。 実施形態におけるエッジ検出方法を説明するためのフローチャートである。 記録媒体の搬送量の周期的なずれを説明するための図である。
以下に図面を参照し、本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本実施形態に係るインクジェット記録装置の内部構成を部分的に示す模式図である。
本実施形態のインクジェット記録装置(以下、プリンタ、画像記録装置とも称する)は、記録ヘッド101〜104を有する記録ユニット107を備えている。ここで、記録ヘッド101〜104は、それぞれブラックインク(Kインク)、シアンインク(Cインク)、マゼンタインク(Mインク)、イエローインク(Yインク)を吐出するためのものである。また、記録ヘッド101〜104は、それぞれのY方向(所定方向)における長さが記録媒体106のY方向における幅よりも長くなるように形成されている。本実施形態における記録ユニット107は、これらの記録ヘッド101〜104がX方向(交差方向)に並ぶことにより構成される。
記録媒体106は、搬送ローラ105(および他の不図示のローラ)が搬送モータ(不図示)の駆動力によって回転することにより、X方向に搬送(移動)される。この記録媒体106のX方向への搬送(移動)は、記録ユニット107のX方向への走査に実質的に相当する。記録媒体106が搬送される間に、記録ヘッド101〜104それぞれに配列された複数の吐出口から、後述する記録データに従ってインクの吐出動作が行われる。これにより、記録媒体106に対する1回の記録ヘッドのX方向への相対的な走査にて記録媒体106上に画像が形成される。
図2(a)は、本実施形態に係るブラックインクを吐出するための記録ヘッド101の詳細な構成を示す模式図である。記録ヘッド101は、後述する複数の吐出口列を有する18個の記録素子基板201〜218が、1つの記録素子基板のY方向における一方の端部と1つの記録素子基板のY方向における他方の端部とがY方向に同じ位置となるように、Y方向に沿って千鳥状に配置されることにより構成される。これにより、記録ヘッド101のY方向における長さは記録媒体106のY方向における幅よりも長尺なものとなっている。なお、本実施形態に適用可能な記録ヘッドは図2(a)に示すような複数の記録素子基板をY方向に沿って配置したものに限られない。例えば、記録媒体106の幅以上の長さを有する吐出口列を持ったひとつの記録素子基板から構成された記録ヘッドであっても良い。
図2(b)は、本実施形態に係る図2(a)に示す記録素子基板201の詳細な構成を示す模式図である。記録素子基板201には、それぞれブラックインクを吐出する複数の吐出口がY方向に1/1200インチの間隔(以下、1200dpiとも称する)にて配列された、8個の吐出口列201a、201b、201c、201d、201e、201f、201g、201hがX方向に並んで配置されている。
図3は、本発明の一実施形態に係る記録システムを示すブロック図である。同図に示すように、この記録システムは、図1に示したプリンタ100と、そのホスト装置としてのパーソナルコンピュータ(以下、ホストPCと称する)300を有して構成される。
ホストPC300は、以下の要素を有して構成される。CPU301は、記憶手段であるRAM302やHDD303に保持されているプログラムに従った処理を実行する。RAM302は、揮発性のストレージであり、プログラムやデータを一時的に保持する。HDD303は、不揮発性のストレージであり、同じくプログラムやデータを保持する。本実施形態では、データ転送I/F(インターフェース)304はプリンタ100との間におけるデータの送受信を制御する。このデータ送受信の接続方式としては、USB、IEEE1394、LAN等を用いることができる。キーボード・マウスI/F305は、キーボードやマウス等のHID(Human Interface Device)を制御するI/Fであり、ユーザは、このI/Fを介して入力を行うことができる。ディスプレイI/F306は、ディスプレイ(不図示)における表示を制御する。
一方、プリンタ100は、以下の要素を有して構成される。CPU311は、RAM312やROM313に保持されているプログラムに従い、後述する各処理を実行する。RAM312は、揮発性のストレージであり、プログラムやデータを一時的に保持する。ROM313は不揮発性のストレージであり、後述する処理で使用するテーブルデータやプログラムを保持することができる。データ転送I/F314は、PC300との間におけるデータの送受信を制御する。ヘッドコントローラ315は、図1に示したそれぞれの記録ヘッド101〜104に対して記録データを供給するとともに、記録ヘッドの吐出動作を制御(吐出制御)する。具体的には、ヘッドコントローラ315は、RAM312の所定のアドレスから制御パラメータと記録データを読み込む構成とすることができる。そして、CPU311が、制御パラメータと記録データをRAM312の上記所定のアドレスに書き込むと、ヘッドコントローラ315により処理が起動され、記録ヘッドからのインク吐出が行われる。
ここで、上述のように、記録媒体の搬送量が周期的にずれた場合、吐出口列間においてインクの着弾位置のずれが生じる場合がある。以下、簡単のためブラックインクを吐出するための記録ヘッド101内の記録素子基板201に配置された吐出口列201a〜201h間における搬送量ずれについて説明する。
図4(a)は記録媒体の搬送量の周期的な変動を模式的に示す図である。また、図4(b)は記録媒体のX方向における位置が0〜4mmの範囲である場合における図4(a)の拡大図である。また、図4(c)はX方向における記録媒体のそれぞれの位置でのX方向への搬送量ずれの値を示す表である。
なお、ここではそれぞれの吐出口列が記録媒体に対して最初にインクを吐出する際の記録媒体のX方向における位置を0mmとして記載する。すなわち、X方向において最も上流側に位置する吐出口列201aに対して記録媒体のX方向における位置が0mmである場合、他の吐出口列201b〜201hは未だ記録媒体と対向する位置にはないことになる。また、吐出口列201bに対して記録媒体のX方向における位置が0mmである際には、吐出口列201aに対しての記録媒体のX方向における位置は1.05mmとなる。
まず、吐出口列201aからインクを吐出する場合における搬送量のずれついて以下に詳細に記載する。
吐出口列201aから記録媒体に対する記録を開始した際、すなわち記録媒体のX方向における位置が0mmの際には、吐出口列201aからはX方向への着弾位置ずれが生じることなくインクが吐出される(搬送量ずれ=0.0μm)。
その後、記録媒体のX方向への搬送が進むにつれて、吐出口列201aから吐出されるインク滴の着弾位置ずれは漸次的にX方向における正方向に大きくなり、記録媒体のX方向における位置が7mmに達した際にはX方向における正方向へ39.9μmの着弾位置ずれが生じる(搬送量ずれ=39.9μm)。これは、記録媒体への記録を開始してから記録媒体のX方向における位置が7mmとなるまで記録媒体を搬送する間においては搬送量が規定の量に比べて過大となっているからであると考えられる。
更に記録媒体の搬送が進むと、吐出口列201aから吐出されるインク滴の着弾位置ずれはX方向における負方向へと大きくなり、記録媒体のX方向における位置が15mmに達した際にはX方向における負方向へ2.6μmの着弾位置ずれが生じる(搬送量ずれ=−2.6μm)。すなわち、記録媒体のX方向における位置が8mmとなってから15mmとなるまで記録媒体を搬送する間においては搬送量が規定の量に比べて過小となっているためと考えられる。
このようにして記録媒体の搬送量の過大と過小が交互に繰り返し生じることによって、記録媒体の搬送量に周期的なずれが生じていると考えられる。このような搬送量の周期的な変動は種々の理由により発生する。例えば、搬送ローラに偏心が生じ、断面形状が楕円とってしまった場合、搬送ローラの回転位相に応じて上記のような搬送量が過大となる領域と過小となる領域が生じてしまう虞がある。
ここで、吐出口列201aは図2(b)からわかるようにX方向において最も上流側に配置されているため、吐出口列201a〜201hの中で記録媒体に対して最初に記録が行われる。そのため、吐出口列201bから記録媒体に対して最初に記録を行うタイミングは、吐出口列201aから記録媒体に対して最初に記録を行うタイミングよりも僅かに後となる。したがって、吐出口列201bから記録媒体に対して記録を開始する(記録媒体のX方向における位置が0mmである)際には、X方向における正方向へのインクの着弾位置ずれが生じている(着弾位置ずれ=8.9mm)。
以下、吐出口列201bからインクを吐出する際には、吐出口列201aからインクを吐出する場合と記録媒体上の同じ位置に記録を行う場合であっても記録を行うタイミングがわずかに遅れる。そのため、記録媒体の位置が同じであっても、吐出口列201aから吐出されたインクと吐出口列201bから吐出されたインクの間で、異なる程度にてインクの着弾位置ずれが生じる。なお、吐出口列間の距離が長くなるほどインクの吐出タイミングの差が大きくなる。この結果、図4(a)に示すように吐出口列201a〜201hそれぞれにおいて搬送量の周期的な変動が互いにずれて生じることとなる。
このような吐出口列間のインクの着弾位置ずれが生じると、特に画像のエッジ部において顕著な画質の低下が発生する虞がある。例えば、記録媒体のX方向における位置が10mmの領域においては図4(c)からわかるように、正方向に最大で33.8μm(吐出口列201a)、負方向に最大で21.5μm(吐出口列201h)のインクの着弾位置ずれが生じる。これらの着弾位置ずれの差分は55.3μmであり、1つの画素相当の画素領域の長さ(42.3μm)よりも大きくなってしまう。エッジ部は画像の先鋭さを保つために特にインクを正確に着弾させる必要があるにも関わらず、吐出する吐出口列に応じて1画素領域以上の着弾位置ずれが生じてしまうと、エッジ部の画質の低下が視認されてしまう虞がある。
ここで、記録に使用する吐出口列を少なくし、且つ、X方向に互いに隣接する吐出口列のみを用いる場合、上記のインクの着弾位置ずれの差分を小さくすることができる。例えば、吐出口列201a、201b、201cのみを用いると、記録媒体のX方向における位置が10mmの領域においてはインクの着弾位置ずれ(記録媒体の搬送量のずれ)の差分は12.7μm(=33.8μm−21.1μm)まで小さくなる。したがって、エッジ部を記録する場合においても画質の低下が目立たないように記録を行うことができる。
以上の点を鑑み、本実施形態では、記録媒体を複数の判別領域に論理的に分割し、それぞれの判別領域が画像のエッジ部と非エッジ部のいずれに対応するかを判定する。このエッジ部と非エッジ部の検出方法については後述する。そして、エッジ部に対応する判別領域に対しては画質の低下を目立たなくするため、互いに隣接する3つの吐出口列201a、201b、201cのみを用いて記録を行う。一方、非エッジ部に対応する判別領域に対しては複数の吐出口列にて分担して記録媒体上の同一の領域に記録を行うことにより得られるマルチパス効果を得るために、8つすべての吐出口列201a〜201hを用いて記録を行う。
図5は本実施形態における画像処理の各工程を示したブロック図である。また、図6は図5に示すブロック図にしたがって実行される画像処理の過程を示すフローチャートである。
記録処理が開始されると、プリンタ100は画像入力部A01をおいて画像データを取得する(ステップB01)。なお、ここでは画像データは解像度600dpiでRGB各8bit256階調のカラー画像であるとして説明が、本実施形態はモノクロ画像の画像データであっても適用できる。
次に、色変換処理部A02によって色変換処理を行い、画像データを600dpiでCMYK各色8bit256階調のインク色データへ変換する(ステップB02)。色変換処理とは、R、G、Bの各階調値の組み合わせで表現されている画像データを、記録に使用される各色の階調値によって表現されたデータに変換する処理である。上述したように、プリンタ100はC、M、Y、Kの4色のインクを用いて画像を記録する。そこで、本実施形態の色変換処理部A02ではR、G、Bで表された画像データをC、M、Y、Kの各色の階調値によって表現されたインク色データに変換する処理を行う。
次に、量子化処理部A03によってインク色データに量子化処理を行い、量子化データを生成する(ステップB03)。ここで、量子化処理は、8bit256階調の階調数を持つインク色データを、プリンタ100で記録可能な階調(本実施形態ではLevel0〜4の5値とする)へ、適切に階調値を低減させる処理である。一般的に量子化処理としては誤差拡散法やディザ法が用いられることが多いが、その形態は特に限定されるものではない。
次に、ドット記録位置決定部A04においてドットパターンを用い、量子化データのドット記録位置を決定したドット記録用データを生成する(ステップB04)。本実施形態では、解像度が600dpiの5値の量子化データに対して解像度が1200dpiのドットパターンを適用することでドット記録用データを生成する。
図7は本実施形態で適用するドットパターンを示す図である。
例えば量子化データの値がLevel1の場合、ドットパターンC11、C12、C13、C14が順番に適用される。したがって、記録媒体上のある領域にLevel1の量子化データに対応する画像を記録する際には、600dpiの単位内に1つのドットのみが記録され、その単位内のドット記録位置は「左上(C11)」「左下(C12)」「右下(C13)」「右上(C14)」を繰り返す。
また、例えば量子化データの値がLevel2である場合、ドットパターンC21,C22が順番に適用される。そのため、記録媒体上のある領域にLevel2の量子化データに対応する画像を記録する場合、600dpiの単位内に2つのドットが記録され、単位内におけるドット記録位置は「左上および右下(C21)」、「右上および左下(C22)」を交互に繰り返す。
次に、記録吐出口列決定部A05によってドット記録用データのエッジ部の検出を行い(ステップB05)、その結果に基づいて吐出口列分配パターン記憶部A11より異なる分配パターンを読み出し、ドット記録用データを各吐出口列に分配し、各吐出口列用の記録データを生成する(ステップB06〜ステップB10)。
まず、本実施形態に係るエッジ検出処理について以下に詳細に説明する。
図8は本実施形態におけるエッジ検出処理のフローを示すフローチャートである。また、図9はある画像に対して図8に示すエッジ検出処理を実行した際の過程を模式的に示す図である。
まず、ステップSX01でドット記録用データの読み込みを行う。
次に、ステップSX02にてドット記録用データに基づいてブラックインクのドット記録用データ(ブラックドット記録用データ)を抽出する。明度の低いブラックインクで記録される画像においてエッジ部におけるインクの着弾位置ずれが顕著に視認されるため、本実施形態ではブラックインクのドット記録用データのみに関してエッジ検出処理を行う。図9(a)はステップSX02にて抽出されたブラックインクのドット記録用データの一例を模式的に示す図である。ここでは、図9(a)に示すようにX方向上流側にブラックインクのドットが記録され、X方向下流側にはブラックインクが記録されない(以下、ブランクとも称する)画像についてエッジ検出処理を実行する場合について説明する。
次に、ステップSX03にてブラックドット記録用データに対して反転処理を行い、ブラック反転データを生成する。すなわち、ブラックドット記録用データのうち、インクの吐出を定める信号をインクの非吐出を定める信号へと変換し、同時にインクの非吐出を定める信号をインクの吐出を定める信号へと変換する。図9(b)は図9(a)に示したブラックインクのドット記録用データに対して反転処理を行った際に生成されるブラック反転データを模式的に示す図である。図9(b)からわかるようにX方向上流側はブランクであり、X方向下流側にブラックインクの吐出が定められたデータが生成される。
次に、ステップSX04にてブラック反転データにボールド処理を行い、ブラックボールドデータ(判別データ)を生成する。ここで、ボールド処理とは、特定データのアドレスを所定方向に所定量だけシフトし、シフト前の特定データとシフト後の特定データの論理和(OR)処理を行うことにより、特定データを膨らませる処理のことである。本実施形態ではボールド処理の一例として、ブラック反転データをX方向に1画素分だけシフトさせる処理を行い、ブラックボールドデータを生成する。図9(c)は図9(b)に示すブラック反転データに対してボールド処理を実行することにより生成されるブラックボールドデータ(判別データ)を模式的に示す図である。図9(c)からわかるように、ブラックボールドデータ(判別データ)は図9(b)に示すブラック反転データに比べてX方向に1画素分だけ膨らんだデータとなる。なお、ここでは簡単のためX方向に1画素だけシフトさせる場合について記載したが、Y方向に1画素シフトさせても良い。更に、シフトさせる量も適宜設定することができ、例えばX方向に3画素、Y方向に3画素シフトさせる場合であっても良い。
次に、ステップSX05にて、ステップSX02で取得されたブラックドット記録用データとステップSX04で生成されたブラックボールドデータの論理積(AND)処理を行い、ブラックインクのエッジデータ(ブラックエッジデータ)を生成する。図9(d)は図9(a)に示すブラックドット記録用データと図8(c)に示すブラックボールドデータの論理積処理を行うことにより得られるブラックエッジデータを模式的に示す図である。図9(d)より、本実施形態によれば、図9(a)に示したブラックドット記録用データにおけるエッジ部に相当する画素列90を抽出できることがわかる。
その後、それぞれX方向に8画素(8ラスター)、Y方向に192画素(192カラム)からなる複数の判別領域内それぞれにおけるブラックエッジデータの数をカウントする。そして、ブラックエッジデータの数が所定の閾値以上である判別領域をエッジ部に対応する判別領域にとする。また、ブラックエッジデータの数が所定の閾値未満である判別領域をエッジ部以外の非エッジ部に対応する判別領域とする。なお、本実施形態では所定の閾値を16画素としている。
このようにして生成されたエッジ部および非エッジ部に関する情報は、ステップSX06にてRAMに記憶され、後述するドット記録用データの分配処理を実行する際に用いられる。
本実施形態で実行するドット記録用データの分配処理について以下に詳細に記載する。
本実施形態では、予め吐出口列分配パターン記憶部A11に第1の吐出口列分配パターン(第1の分配パターン)D01と第2の吐出口列分配パターン(第2の分配パターン)D11を記憶している。
図10は第1の分配パターンD01、第2の分配パターンD11を示す模式図である。なお、図10の画素に相当する各格子内の分配パラメータa〜hは、それぞれの画素にインクの吐出を定める信号が入力された場合に吐出口列201a〜201hのいずれに該信号を分配するかを示している。例えば、第1の分配パターンD01において画素91にインクの吐出を定める信号が入力された場合、該信号は吐出口列201aに分配される。同様に、第1の分配パターンD01において画素92にインクの吐出を定める信号が入力された場合、該信号は吐出口列201hへと分配される。
ここで、図10(a)に示す第1の分配パターンD01には、分配パラメータa〜hがそれぞれ同じ数だけ配置されている。すなわち、吐出口列201a〜201hのそれぞれに対するドット記録用データの分配率はいずれも約12.5(=100/8)%となり、互いにほぼ等しい。したがって、第1の分配パターンD01を用いることにより、吐出口列201a〜201hのそれぞれに対してほぼ同量ずつドット記録用データを分配することができる。
これに対し、図10(b)に示す第2の分配パターンD11には、分配パラメータd〜hは配置されておらず、分配パラメータa〜cがほぼ同じ数となるように配置されている。すなわち、ドット記録用データの吐出口列201d〜201hに対する分配率は0であり、且つ、吐出口列201a〜201cそれぞれに対する分配率は互いにほぼ等しく約33(=100/3)%である。したがって、第2の分配パターンD11を適用した場合、ドット記録用データは吐出口列201d〜201hには分配されず、互いに隣接する3つの吐出口列201a〜201cに対してほぼ同量ずつ分配される。
なお、ここでは非エッジ部に対応する画像を記録する場合には複数の吐出口列それぞれに対するドット記録用データの分配率が互いにほぼ同じとなるような形態について記載したが、図10とは異なる形態による実施も可能である。すなわち、N個の吐出口列がX方向に並んで配置された記録素子基板を有する記録ヘッドを用いる場合、非エッジに対応する画像を記録する際のN個の吐出口列それぞれに対する分配率のうちの最大値と最小値との差が、エッジ部に対応する画像を記録する際のN個の吐出口列それぞれに対する分配率のうちの最大値と最小値との差よりも小さくなるように、ドット記録用データを分配すれば良い。例えば、本実施形態のようにN=8である場合には、非エッジ部を記録する際には吐出口列201a〜201dのそれぞれに対するドット記録用データの分配率が約10%であり、吐出口列201e〜201hのそれぞれに対するドット記録用データの分配率が約15%であるようにドット記録用データを分配し、エッジ部を記録する際には吐出口列201a〜201eのそれぞれに対するドット記録用データの分配率が約20%であり、吐出口列201f〜201hのそれぞれに対するドット記録用データの分配率が約0%であるようにドット記録用データを分配するような形態であっても良い。この場合、非エッジ部に対応する画像を記録する際の分配率の最大値と最小値の差は約5(=15−10)%であり、エッジ部に対応する画像を記録する際の分配率の最大値と最小値の差は約20(=20−0)%となるため、上記の条件を満たしている。
また、ここでは、エッジ部に対応する画像を記録する場合に、記録に用いる吐出口列の数を少なくし、且つ、互いに隣接する吐出口列からインクを吐出する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。すなわち、N個の吐出口列がX方向に並んで配置された記録素子基板を有する記録ヘッドを用いる場合、エッジ部に対応する画像を記録する際にはX方向に隣接するK(K<N)個の吐出口列それぞれに対する分配率が、K個の吐出口列以外のN−K個の吐出口列それぞれに対する分配率よりも高くなるようにドット記録用データの分配を行えば良い。例えば、本実施形態のようにN=8である場合には、エッジ部を記録する際に3個の吐出口列201c〜201eそれぞれに対するドット記録用データの分配率が25%であり、他の5つの吐出口列201a、201b、201f〜201hそれぞれに対するドット記録用データの分配率が5%であるようにドット記録用データを分配する形態であっても良い。
本実施形態では、エッジ検出処理B05により検出されたブラックエッジデータに応じて図10にそれぞれ示す第1の分配パターンD01と第2の分配パターンD11のいずれかを選択し、8個の吐出口列に対してドット記録用データを分配する。
具体的には、ステップB06にてエッジ部に相当するブラックドット記録用データが入力されたと判断された場合、ステップB07へと進み、吐出口列分配パターン記憶部A11から第2の分配パターンD11が読み出される。そして、ステップB08にてブラックドット記録用データおよび第2の分配パターンD11に基づいて8個の吐出口列201a〜201hそれぞれからのインクの吐出に用いられる8個の記録データが生成される。
一方、ステップB09にて非エッジ部に相当するブラックドット記録用データが入力されたと判断された場合には、ステップB09に進み、吐出口列分配パターンA11から第1の分配パターンが読みだされる。その後、ステップB10にてブラックドット記録用データおよび第1の分配パターンD01に基づいて8個の記録データが生成される。
このようにして、ステップB08またはステップB10のいずれかによって生成された記録データに基づいてステップB11にてインクの吐出が行われる。
ここで、エッジ部に相当するドット記録用データと非エッジ部に相当するドット記録用データがそれぞれ入力された際に生成される記録データについて、記録位置データの一例を参照しながら以下に詳細に説明する。
図11(a1)〜(a3)は非エッジ部に相当するドット記録用データが入力された際に生成される記録データを説明するための図である。
図11(a1)は図10(a)に示す第1の分配パターンD01と同一のものである。また、図11(a2)は入力される非エッジ部に相当するドット記録用データD02を模式的に示す図である。図11(a2)において黒塗りで示した箇所がインクの吐出が定められている画素を、また、白抜けで示した箇所がインクの非吐出が定められている画素をそれぞれ示している。更に、図11(a2)に示すドット記録用データが入力された場合に図11(a1)に示す第1の分配パターンD01を用いて吐出口列201a〜201hに分配して生成される記録データD03a〜D03hを模式的に示す図である。
図11(a3)からわかるように、本実施形態によれば非エッジ部に相当するドット記録用データが入力された場合には吐出口列201a〜201hからの吐出量がほぼ同量となるような記録データD03a〜D03hが生成される。
したがって、搬送量のずれによるインクの着弾位置ずれが視認される虞が少ない図11(a2)に示すような非エッジ部に対応する画像を記録する際には、すべての吐出口列によって分担して画像を記録することにより、マルチパス効果を好適に奏した記録を行うことができる。
図11(b1)〜(b3)はエッジ部に相当するドット記録用データが入力された際に生成される記録データを説明するための図である。
図11(b1)は図10(b)に示す第2の分配パターンD11と同一のものである。また、図11(b2)は入力されるエッジ部に相当するドット記録用データD12を模式的に示す図である。更に、図11(b2)に示すドット記録用データが入力された場合に図11(b1)に示す第2の分配パターンD11を用いて吐出口列201a〜201hに分配して生成される記録データD03a〜D03hを模式的に示す図である。
ここで、図11(b3)からわかるように、本実施形態によればエッジ部に相当するドット記録用データが入力された場合には、吐出口列201d〜201hからはインクが吐出されないような記録データD13d〜D13hが生成される。一方で、互いに隣接する吐出口列201〜201cからはインクの吐出量がほぼ同量となるような記録データD13a〜D13cが生成される。
したがって、搬送量のずれによるインクの着弾位置ずれが視認され易い図11(b2)に示すようなエッジ部に対応する画像を記録する場合には、記録に用いる吐出口列の数を少なくし、且つ、互いに隣接する吐出口列からインクを吐出する。これにより、吐出口列間でのインクの着弾位置ずれの差分を小さくすることができるため、エッジ部における画質の低下を抑制した記録を行うことが可能となる。一方で、非エッジ部に対応する画像を記録する場合には相対的に多い数の吐出口列を用いて分担して記録を行う。これにより、非エッジ部に対してはマルチパス効果が好適に得られるような記録を行うことができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、ドット記録用データに基づいてエッジ検出を行う形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、色変換処理を行う前のRGB形式の多値データに基づいてエッジ検出を行う形態について記載する。
なお、前述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
図12は本実施形態におけるエッジ検出処理のフローを示すフローチャートである。
まず、ステップH01で、エッジ検出を行う対象となる画像データの読み込みを行う。ここで記録データは解像度600dpiでRGB各8bit256階調のカラー画像であるものとする。
次に、ステップH02で着目画素周辺画素の符号化を行う。本実施形態では、図13(a―1)(a−2)に示すように、着目画素周辺の8画素について、着目画素の信号値(R、G、B)=(0、0、0)と同じ信号値の画素は「1」、異なる信号値の画素は「0」として、3×3のウィンドウの左上から順に並べて符号化する。なお、本実施形態では符号化文字集合としてJIS X 0201を用いて符号化を行う。図13(a−1)に示した例では「110−10−110(0xD6)」となり、図13(a−2)の例では「011−01−011(0x6B)」となる。
次に、ステップH03で着目画素がエッジ部データか否かを判定する。図13(b)に示したエッジ判定テーブルを参照し、符号との対応よりエッジであると判定された場合は、ステップH04でエッジ情報「1」を記憶する。
その後、エッジ情報を元に記録データをエッジ部、非エッジ部に分け、それぞれのフローで色変換処理、量子化処理、ドット位置決定を行う。そして、エッジ部データに関しては図10(b)に示す第2の分配パターンを用いて記録データを生成し、非エッジ部データに関しては図10(a)に示す第1の分配パターンを用いて記録データを生成する。そして最後に吐出口列毎に生成された記録データが対応する吐出口列に転送され、記録媒体上にドットが記録される。
なお、本実施形態では信号値(R、G、B)=(0、0、0)のエッジを検出する例を示したが、検出するエッジの信号値には幅を持たせることも可能であり、R=G=B=0〜32の画素に対してエッジ情報「1」のフラグを立ててもよい。また、対象色が他にもある場合は同様のフローを実施することも可能である。
(第3の実施形態)
上述の第1の実施形態では、エッジ部に相当するドット記録用データが入力された場合には記録媒体のX方向における位置に関わらず、記録に使用する吐出口列を少なくし、且つ、X方向に互いに隣接する吐出口列のみを用いる形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、記録媒体のX方向における位置が記録媒体の搬送量のずれに由来するインク滴の着弾位置ずれの影響が特に視認され易い位置である場合にのみ、使用する吐出口列の数を少なくする形態について説明する。
なお、前述した第1または第2の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
本実施形態では、エッジ部に対応する画像を記録する場合であって、且つ、吐出口列間のインクの着弾位置ずれの差分が所定の閾値以上となる場合においてのみ、記録に用いる吐出口列の数を少なくし、且つ、互いに隣接する吐出口列からインクを吐出する。具体的には、エッジ部に対応する画像を記録する際、吐出口列201a〜201h間のインクの着弾位置ずれの差分が40.0mm以上である場合には図10(b)に示す第2の分配パターンを用いる。一方で、インクの着弾位置ずれの差分が40.0mm未満である場合には、エッジ部に対応する画像を記録する場合であっても図10(a)に示す第1の分配パターンを適用する。
図4(c)からわかるように、記録媒体のX方向における位置が0mm、8mm〜14mmの場合においてインクの着弾位置ずれの差分が40.0mm以上となる。これらの位置においては、エッジ部における画質の低下が特に顕著となるため、図10(b)に示す第2の分配パターンを適用する。また、記録媒体のX方向における位置が1mm〜7mm、15mmの場合ではインクの着弾位置ずれの差分は40.0mm未満となるため、エッジ部での画質の低下は比較的視認されにくい。そこで、図10(a)に示す第1の分配パターンを適用し、マルチパス効果を重視した記録を行う。
(第4の実施形態)
前述した第1から第3の実施形態では、エッジ部と非エッジ部との間で2段階にて記録に使用する吐出口列の数を異ならせる形態について記載した。
しかしながら、このような形態によればエッジ部と非エッジ部の間のみで使用する吐出口列の数を切り替えるため、エッジ部に対応する画像と非エッジ部に対応する画像の間で記録される画像の画質に顕著な違いが見られる虞がある。
そこで本実施形態では、エッジ部および非エッジ部の他に、エッジ部と非エッジ部の間のエッジ近傍部に対応する画像に対しても異なる分配処理を行う。具体的には、エッジ部と判定された画素に隣接するインクの吐出を定めた画素をエッジ部の近傍であるエッジ近傍部とし、エッジ近傍部に対応する画像に対して図14に示す第3の分配パターンD21を適用する。
なお、前述した第1から第3の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
ここで、図14に示す第3の分配パターンD21には、分配パラメータa〜eが互いにほぼ同じ数となるように配置されている。したがって、第3の分配パターンD21を適用した場合、ドット記録用データは吐出口列201f〜201hには分配されず、互いに隣接する5つの吐出口列201a〜201eに対してほぼ同量ずつ分配される。
本実施形態によれば、エッジ近傍部に対応する画像を記録する場合、エッジ部に対応する画像を記録する場合に用いる吐出口列の数(3つ)よりも多く、且つ、非エッジ部に対応する画像を記録する場合に用いる吐出口列の数(8つ)よりも少ない数(5つ)の吐出口列を用いて記録を行うことができる。これにより、記録に使用する吐出口列をエッジ部と非エッジ部の間で段階的に変えることができるため、エッジ部に対応する画像と非エッジ部に対応する画像の間における画質の低下を視認されにくくすることが可能となる。
(第5の実施形態)
前述した第1から第4の実施形態では、一色のインクのみを対象としてエッジ判別処理や分配処理を実行する形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、複数色のインクを対象としたエッジ判別処理および分配処理について記載する。
なお、前述した第1から第4の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
本実施形態では、図15に模式的に示すような、複数色のインクのうちの明度差が大きく、エッジ部におけるインクの着弾位置ずれが視認され易いブラックインクとイエローインクそれぞれによって記録された画像の境界部をエッジ部として判断する。
図16は本実施形態におけるエッジ検出処理のフローを示すフローチャートである。
まず、ステップSX01で境界検知を行う対象となる記録データの読み込みを行う。本実施形態ではブラック(Black)、イエロー(Yellow)の2色について境界検出(エッジ検出)を行う。なお、対象色が他にもある場合は同様のフローを実施することも可能である。
次に、ステップSX02でブラックインクのドット記録用データ(Blackデータ)のボールド処理を行う。なお、本実施形態ではボールド処理の一例として、BlackデータをX方向に1画素分だけシフトさせる処理を行う。
続いて、ステップSX03でボールド処理を行ったBlackボールドデータと、イエローインクのドット記録用データ(Yellowデータ)とAND処理を行い、BlackボールドデータとYellowデータのANDデータを生成する。ここでは、ブラックデータをボールドしているので、カラー側のANDデータを生成することができる。また、ボールドするデータをカラーにすることでブラック側の境界部を生成することも可能である。
次にステップSX04で、各色のエリア毎に境界部(エッジ部)に存在しているANDデータのカウントを行う。このカウント結果を用いて、ステップSX05で境界であるかを判断している。ここでは、8ラスター×192カラムを判別領域として、境界部に存在しているANDデータの数が閾値以上であるか判定を行う場合の一例を示す。なお、8ラスター×192カラムとは、搬送方向に1200dpi8画素分、搬送方向に垂直な方向に1200dpi192画素分のエリアのことである。この判別領域(1536ドット中)における境界に存在するANDデータが16以上存在する場合を境界部(エッジ部)と見なしている。ドット数が16以下の場合は境界部ではないと見なしている。
次にステップSX06で、境界部であるか否かの境界情報を8ラスター毎に記憶する。その際に境界であることを示すフラグなどを用いて、記録データと関連づけしながら記憶するようにしている。以上で、本フローチャートは終了する。
本実施形態によれば、異なる色間における画像の境界部を検出することが可能となる。
(第6の実施形態)
本実施形態では、記録媒体上の異なる二面に記録を行う形態について記載する。
なお、前述した第1から第5の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
記録媒体の搬送量は、記録媒体自体の摩擦係数や剛性等の特性に応じて変化する。そこで、本実施形態では、ホストPC300のディスプレイI/F206によってディスプレイ(不図示)に表示されるUIを通じて設定された記録媒体の種類に応じて、エッジ部を記録する際に使用する吐出口列の数を決定することで、画質劣化を好適に抑制する。
例えば、記録媒体Aの摩擦係数が記録媒体Bよりも低い場合、記録媒体Aへの記録時において搬送量ずれが生じ易くなる。この場合、記録媒体Aは図4(a)のような搬送量変動を示し、記録媒体Aと種類が異なる記録媒体Bは図17(a)のような搬送量変動を示すことになる。
ここで、それぞれの最大の搬送量ずれは、X方向における位置が11mmの場合において、記録媒体Aが56.5μm、記録媒体Bが28.3μmである。ここで、エッジ部での搬送量ずれを20μm以下に抑えるとすると、記録媒体Aを使用する場合は3(=K2)列(X方向位置11mmにおいて、吐出口列201c〜201eを使用すると17.7μmのずれ)、記録媒体Bを使用する場合は5(=K1)列(X方向位置11mmにおいて、吐出口列201c〜201gを使用すると17.3μmのずれ)となる。このように、記録媒体の種類に応じてエッジ部を記録する際に使用する吐出口列の数を決定することで、搬送量ずれを所望の値以下に抑えることが可能となる。
また、同じ記録媒体であっても、おもて面と、おもて面を記録した後の裏面では、搬送量ずれが異なる虞がある。これは、おもて面にインクを吐出すると、記録媒体の水分含有量が増加することによって摩擦係数や剛性が変化し、裏面での搬送量が変化するためである。そこで、ホストPC300のディスプレイI/F206によってディスプレイ(不図示)に表示されるUIを通じて両面記録が設定された場合、おもて面と裏面でエッジ部を記録する際に使用する吐出口列の数を変更する。
例えば、記録媒体のおもて面の摩擦係数が裏面よりも低い場合、おもて面記録時において搬送量ずれが生じ易くなる。この場合、記録媒体のおもて面は図4(a)のような搬送量変動を示し、裏面は図17(a)のような搬送量変動を示すとする。それぞれの最大の搬送量ずれは、X方向における位置が11mmの場合において、おもて面が28.3μm、裏面が56.6μmである。ここで、エッジ部での搬送量ずれを20μm以下に抑えるとすると、おもて面は5(=K3)列(X方向位置11mmにおいて、吐出口列201c〜201gで17.3μmのずれ)、裏面は3(=K4)列(X方向位置が11mmにおいて、吐出口列201c〜201eで17.7μmのずれ)となる。このように、両面記録のおもて面か裏面かに応じてエッジ部を記録する際に使用する吐出口列の数を決定することで、両面ともに搬送量ずれを所望の値以下に抑えることが可能となる。
なお、以上に説明した各実施形態では、エッジ部に対応する画像を記録する場合に、記録に用いる吐出口列の数を少なくし、且つ、互いに隣接する吐出口列からインクを吐出する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。すなわち、N個の吐出口列がX方向に並んで配置された記録素子基板を有する記録ヘッドを用いる場合、エッジ部に対応する画像を記録する際にはX方向に隣接するK(K<N)個の吐出口列それぞれに対する分配率が、K個の吐出口列以外のN−K個の吐出口列それぞれに対する分配率よりも高くなるようにドット記録用データの分配を行えば良い。更に、エッジ境界部に対応する画像を記録する場合にはX方向に隣接するL(K<L<N)個の吐出口列それぞれに対する分配率が、L個の吐出口列以外のN−L個の吐出口列それぞれに対する分配率よりも高くなるようにドット記録用データを分配することにより、第4の実施形態による効果を得ることが可能である。
また、以上に説明した各実施形態では、非エッジ部に対応する画像を記録する場合には複数の吐出口列それぞれに対するドット記録用データの分配率が互いにほぼ同じとなるような形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。すなわち、N個の吐出口列がX方向に並んで配置された記録素子基板を有する記録ヘッドを用いる場合、非エッジに対応する画像を記録する際のN個の吐出口列それぞれに対する分配率のうちの最大値と最小値との差が、エッジ部に対応する画像を記録する際のN個の吐出口列それぞれに対する分配率のうちの最大値と最小値との差よりも小さくなるように、ドット記録用データを分配すれば良い。
また、以上に説明した各実施形態では、記録媒体を論理的に分割してなる複数の判別領域のそれぞれがエッジ部に相当するか、非エッジ部に相当するかを判別する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、1画素ごとにエッジ部に相当する画素か非エッジ部に相当する画素かを判別しても良い。
106 記録媒体
101〜104 記録ヘッド
201a〜201h 吐出口列
313 ROM

Claims (12)

  1. 所定の色のインクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列されたN個の吐出口列が前記所定方向と交差する交差方向に並んで配置された記録ヘッドと、記録媒体と、を前記交差方向に移動させながら、前記記録媒体上の複数の画素相当の画素領域のそれぞれに対するインクの吐出または非吐出を定める記録データにしたがってインクを吐出することによって前記記録媒体上に画像を記録するために、前記記録媒体上に記録する画像に対応する画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記画像データを取得する第1の取得手段と、
    前記第1の取得手段によって取得された前記画像データに基づいて前記記録媒体上に記録するドットの位置を定めるドット記録用データを取得する第2の取得手段と、
    前記第2の取得手段によって取得された前記ドット記録用データに基づき、前記複数の画素それぞれに対し、前記画像のエッジ部に対応する画素であるか、前記エッジ部以外の非エッジ部に対応する画素であるか、を判別し、判別結果に基づいて、前記記録媒体上の複数の判別領域のそれぞれ、前記エッジ部と、前記非エッジ部と、のいずれに対応するかを判別するエッジ判別手段と、
    前記取得手段により取得された前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに対して定められた分配率にしたがって前記N個の吐出口列に分配することにより前記N個の吐出口列用の記録データを生成する分配手段と、を有し、
    前記分配手段は、(i)前記エッジ判別手段により前記非エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差が、前記エッジ判別手段により前記エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差よりも小さくなるように分配し、且つ、(ii)前記エッジ判別手段によって前記エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列のうちの前記交差方向に互いに隣接するK(K<N)個の吐出口列それぞれに分配するための分配率が、いずれも前記K個の吐出口列以外のN−K個の吐出口列それぞれに分配するための分配率よりも高くなるように分配することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記分配手段は、前記エッジ判別手段により前記エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記K個の吐出口列のみに分配することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記分配手段は、前記エッジ判別手段により前記非エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを、前記N個の吐出口列に分配するための分配率がほぼ同じとなるように分配することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記エッジ判別手段は、前記判別領域内における前記エッジ部に対応する画素の数が所定の閾値以上である場合、該判別領域を前記エッジ部に対応する判別領域であると判別し、前記判別領域内における前記エッジ部に対応する画素の数が所定の閾値よりも少ない場合、該判別領域を前記非エッジ部に対応する判別領域であると判別することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記エッジ判別手段は、前記ドット記録用データのインクの吐出を示す信号とインクの非吐出を示す信号とを反転させることにより反転データを生成し、該反転データのインクの吐出を示す信号に対してボールド処理を実行することにより判別データを生成し、該判別データと前記ドット記録用データの論理積をとることにより前記エッジ部に対応する画素と、前記非エッジ部に対応する画素と、の判別を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記エッジ判別手段は、前記反転データのインクの吐出を示す信号に対して前記交差方向のみにボールド処理を実行することにより前記判別データを生成することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  7. 前記エッジ判別手段は、前記エッジ部の近傍に位置するエッジ近傍部を更に判別し、
    前記分配手段は、(ii)前記エッジ判別手段によって前記エッジ近傍部であると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを、N個の吐出口列のうちの前記交差方向に互いに隣接するL(K<L<N)個の吐出口列それぞれに分配するための分配率が、いずれも前記L個の吐出口列以外のN−L個の吐出口列それぞれに分配するための分配率よりも高くなるように分配することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 所定の色のインクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列されたN個の吐出口列が前記所定方向と交差する交差方向に並んで配置された記録ヘッドと、記録媒体と、を前記交差方向に移動させながら、前記記録媒体上の複数の画素相当の画素領域のそれぞれに対するインクの吐出または非吐出を定める記録データにしたがってインクを吐出することによって前記記録媒体上に画像を記録するために、前記記録媒体上に記録する画像に対応する画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記画像データを取得する第1の取得手段と、
    前記第1の取得手段によって取得された前記画像データに基づいて前記記録媒体上に記録するドットの位置を定めるドット記録用データを取得する第2の取得手段と、
    前記第2の取得手段によって取得された前記ドット記録用データが画像のエッジ部と、画像のエッジ部以外の非エッジ部と、のいずれに対応するかを判別するエッジ判別手段と、
    前記取得手段により取得された前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに対して定められた分配率にしたがって前記N個の吐出口列に分配することにより前記N個の吐出口列用の記録データを生成する分配手段と、
    を有し、
    前記分配手段は、(i)前記エッジ判別手段により前記ドット記録用データが前記非エッジ部に対応すると判別された場合における前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差が、前記エッジ判別手段により前記ドット記録用データが前記エッジ部に対応すると判別された場合における前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差よりも小さく、且つ、(ii)前記エッジ判別手段によって前記ドット記録用データが前記エッジ部に対応すると判別された場合における、前記N個の吐出口列のうちの前記交差方向に互いに隣接するK(K<N)個の吐出口列それぞれに分配するための分配率が、いずれも前記K個の吐出口列以外のN−K個の吐出口列それぞれに分配するための分配率よりも高くなるように、前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列に分配し、且つ、(iii)第1の記録媒体上に記録を行うための記録データを生成する場合には前記Kの値をK1(K1<N)に設定し、且つ、前記第1の記録媒体よりも摩擦係数の低い第2の記録媒体上に記録を行うための記録データを生成する場合には前記Kの値をK2(K2<K1)に設定することを特徴とする画像処理装置。
  9. 所定の色のインクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列されたN個の吐出口列が前記所定方向と交差する交差方向に並んで配置された記録ヘッドと、記録媒体と、を前記交差方向に移動させながら、前記記録媒体上の複数の画素相当の画素領域のそれぞれに対するインクの吐出または非吐出を定める記録データにしたがってインクを吐出することによって前記記録媒体上に画像を記録するために、前記記録媒体上に記録する画像に対応する画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記画像データを取得する第1の取得手段と、
    前記第1の取得手段によって取得された前記画像データに基づいて前記記録媒体上に記録するドットの位置を定めるドット記録用データを取得する第2の取得手段と、
    前記第2の取得手段によって取得された前記ドット記録用データが画像のエッジ部と、画像のエッジ部以外の非エッジ部と、のいずれに対応するかを判別するエッジ判別手段と、
    前記取得手段により取得された前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに対して定められた分配率にしたがって前記N個の吐出口列に分配することにより前記N個の吐出口列用の記録データを生成する分配手段と、
    を有し、
    前記分配手段は、(i)前記エッジ判別手段により前記ドット記録用データが前記非エッジ部に対応すると判別された場合における前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差が、前記エッジ判別手段により前記ドット記録用データが前記エッジ部に対応すると判別された場合における前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差よりも小さく、且つ、(ii)前記エッジ判別手段によって前記ドット記録用データが前記エッジ部に対応すると判別された場合における、前記N個の吐出口列のうちの前記交差方向に互いに隣接するK(K<N)個の吐出口列それぞれに分配するための分配率が、いずれも前記K個の吐出口列以外のN−K個の吐出口列それぞれに分配するための分配率よりも高くなるように、前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列に分配し、且つ、(iii)前記記録媒体上の第1の面に記録を行うための記録データを生成する場合には前記Kの値をK3(K3<N)に設定し、且つ、前記記録媒体上の前記第1の面の裏であり、前記第1の面よりも後に記録を行う第2の記録媒体上に記録を行うための記録データを生成する場合には前記Kの値をK4(K4<K3)に設定することを特徴とする画像処理装置。
  10. 所定の色のインクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列されたN個の吐出口列が前記所定方向と交差する交差方向に並んで配置された記録ヘッドと、記録媒体と、を前記交差方向に移動させながら、前記記録媒体上の複数の画素相当の画素領域のそれぞれに対するインクの吐出または非吐出を定める記録データにしたがってインクを吐出することによって前記記録媒体上に画像を記録するために、前記記録媒体上に記録する画像に対応する画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記画像データを取得する第1の取得手段と、
    前記第1の取得手段によって取得された前記画像データに基づいて前記記録媒体上に記録するドットの位置を定めるドット記録用データを取得する第2の取得手段と、
    前記第2の取得手段によって取得された前記ドット記録用データに基づき、前記複数の画素それぞれに対し、前記画像のエッジ部に対応する画素であるか、前記エッジ部以外の非エッジ部に対応する画素であるか、を判別し、判別結果に基づいて、前記記録媒体上の複数の判別領域のそれぞれ、前記エッジ部と、前記非エッジ部と、のいずれに対応するかを判別するエッジ判別手段と、
    前記取得手段により取得された前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに対して定められた分配率にしたがって前記N個の吐出口列に分配することにより前記N個の吐出口列用の記録データを生成する分配手段と、を有し、
    前記分配手段は、(i)前記エッジ判別手段により前記非エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを、前記N個の吐出口列に分配するための分配率がほぼ同じとなるように分配し、且つ、(ii)前記エッジ判別手段によ前記エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを、前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列のうちの前記交差方向に互いに隣接するK(K<N)個の吐出口列のみに分配することを特徴とする画像処理装置。
  11. 所定の色のインクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列されたN個の吐出口列が前記所定方向と交差する交差方向に並んで配置された記録ヘッドと、記録媒体と、を前記交差方向に移動させながら、前記記録媒体上の複数の画素相当の画素領域のそれぞれに対するインクの吐出または非吐出を定める記録データにしたがってインクを吐出することによって前記記録媒体上に画像を記録するために、前記記録媒体上に記録する画像に対応する画像データを処理する画像処理方法であって、
    前記画像データを取得し、
    取得された前記画像データに基づいて前記記録媒体上に記録するドットの位置を定めるドット記録用データを取得し、
    取得された前記ドット記録用データに基づき、前記複数の画素それぞれに対し、前記画像のエッジ部に対応する画素であるか、前記エッジ部以外の非エッジ部に対応する画素であるか、を判別し、判別結果に基づいて、前記記録媒体上の複数の判別領域のそれぞれ、前記エッジ部と、前記非エッジ部と、のいずれに対応するかを判別し、
    取得された前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに対して定められた分配率にしたがって前記N個の吐出口列に分配することにより前記N個の吐出口列用の記録データを生成し、
    (i)前記非エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差は、前記エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差よりも小さく、且つ、(ii)前記エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N子の吐出口列に分配するための分配率は、前記N個の吐出口列のうちの前記交差方向に互いに隣接するK(K<N)個の吐出口列それぞれに分配するための分配率が、いずれも前記K個の吐出口列以外のN−K個の吐出口列それぞれに分配するための分配率よりも高ことを特徴とする画像処理方法。
  12. 所定の色のインクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列されたN個の吐出口列が前記所定方向と交差する交差方向に並んで配置された記録ヘッドと、
    記録媒体上に記録する画像に対応する画像データを取得する第1の取得手段と、
    前記第1の取得手段によって取得された前記画像データに基づいて前記記録媒体上に記録するドットの位置を定めるドット記録用データを取得する第2の取得手段と、
    前記第2の取得手段によって取得された前記ドット記録用データに基づき、前記複数の画素それぞれに対し、前記画像のエッジ部に対応する画素であるか、前記エッジ部以外の非エッジ部に対応する画素であるか、を判別し、判別結果に基づいて、前記記録媒体上の複数の判別領域のそれぞれ、前記エッジ部と、前記非エッジ部と、のいずれに対応するかを判別するエッジ判別手段と、
    前記取得手段により取得された前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに対して定められた分配率にしたがって前記N個の吐出口列に分配することにより、前記記録媒体上の複数の画素相当の画素領域のそれぞれに対するインクの吐出または非吐出を定める前記N個の吐出口列用の記録データを生成する分配手段と、
    前記記録ヘッドと、前記記録媒体を前記交差方向に移動させながら、前記分配手段によって生成された前記記録データにしたがってインクを吐出するように制御する吐出制御手段と、を有する画像記録装置であって、
    前記分配手段は、(i)前記エッジ判別手段により前記非エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差が、前記エッジ判別手段により前記エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列それぞれに分配するための分配率のうちの最大値と最小値との差よりも小さくなるように分配し、且つ、(ii)前記エッジ判別手段によって前記エッジ部に対応すると判別された前記判別領域のための前記ドット記録用データを前記N個の吐出口列のうちの前記交差方向に互いに隣接するK(K<N)個の吐出口列それぞれに分配するための分配率が、いずれも前記K個の吐出口列以外のN−K個の吐出口列それぞれに分配するための分配率よりも高くなるように分配することを特徴とする画像記録装置。
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