JP6451843B2 - クランクシャフトの検査方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のエンジン等に用いられるクランクシャフトをその製造工程で検査する方法及び装置に関する。特に、本発明は、欠肉や凹み疵等のクランクシャフトに部分的に生じる欠陥を、クランクシャフトの全長に亘る曲がりやねじれと区別して精度良く検出可能なクランクシャフトの検査方法及び装置に関する。
クランクシャフトは、加熱した素材を上下の金型でプレスして型鍛造することにより、バリを含む鍛造品を成型した後、バリを除去し、ショットブラスト処理を施して製造される。これらの製造工程で製造されたクランクシャフトは、自動車のエンジン等に組み込む際に、適切に組み込めるように切削が施される。
図1は、クランクシャフトの一例(直列4気筒エンジン用クランクシャフト)を模式的に示す図である。図1(a)はクランクシャフトSの回転中心軸Lの方向から見た正面図であり、図1(b)は回転中心軸Lに直交する方向から見た側面図である。
図1に示すように、クランクシャフトSは、回転中心軸L周りの所定角度の位置に設けられたコネクティングロッド(図示せず)を取り付けるための複数のピンS1と、複数のジャーナルS3と、隣接するピンS1とジャーナルS3とを繋ぐ複数のアームS2とを備えている。アームS2は、回転バランスを取るためにカウンタウェイトを具備する場合がある。図1に示す例では、全てのアームS2がカウンタウェイトを具備している。ピンS1の断面形状は、クランクシャフトSの回転中心軸Lから離間した位置を中心とする円形であり、ジャーナルS3の断面形状は、クランクシャフトSの回転中心軸Lを中心とする円形である。アームS2の断面形状は、左右対称または非対称の複雑な形状である。
上記のように、クランクシャフトは形状が複雑であるため、鍛造する際に、素材寸法の変動、素材温度のムラ、鍛造操業の変動等により、金型の端部まで素材が充填されない欠肉と称される欠陥や、クランクシャフトの全長に亘る曲がりやねじれが発生することがある。また、クランクシャフトをハンドリングする際に搬送設備等と接触して凹み疵が生じることもある。このため、クランクシャフトの製造工程では、切削を施す前に、クランクシャフトの実形状を基準形状と比較して検査し、合否を判定している。
クランクシャフトの合否判定の基準としては、
(a)クランクシャフトの曲がり及びねじれが所定の許容範囲内にあること、
(b)十分な削り代を確保できない深さの欠肉や凹み疵が無いこと、
が挙げられる。
上記(a)のように、クランクシャフトの曲がり及びねじれが所定の許容範囲内にあることが合否判定基準の一つとなっている理由は、クランクシャフトの曲がりが大きい、又は、ねじれが大きくピンの設置位置が所定角度から大きくずれていると、後工程でどのような加工を施したとしても、最終製品としての寸法精度や重量バランスを達成することが困難になるからである。
また、上記(b)のように、十分な削り代を確保できない深さの欠肉や凹み疵が無いことが合否判定基準の一つとなっている理由は、削り代が小さ過ぎると、後工程で切削を施す余地が少なく、最終製品としての寸法精度や重量バランスを達成することが困難になるからである。
従来のクランクシャフトを検査する方法は、ピン及びアームの基準形状に合致するように形成された各板ゲージを、クランクシャフトの検査するピン及びアームにそれぞれあてがい、各板ゲージとピン及びアームとの隙間をスケールで測定して、その隙間の寸法(形状誤差)が許容範囲内であれば、そのクランクシャフトを合格と判定するものであった。この方法は、ピン及びアームの基準形状に合致するように形成された板ゲージを用いて、オペレータの手作業によって行われるので、検査精度に個人差が生じるばかりでなく、検査に多大な時間を要するという問題を有していた。このため、自動で正確な検査を行うために、種々のクランクシャフトの検査方法が提案されてきた。
特許文献1には、その受光素子配列方向がクランクシャフトの長手方向と直交する方向となるようにクランクシャフトの一側方に1次元イメージセンサを配置し、他側方に光源を配置して、1次元イメージセンサをクランクシャフトの長手方向に沿って移動させて、1次元イメージセンサによる検出結果を基にクランクシャフトの所定部分の長手方向寸法を算出する方法が提案されている。
特許文献1に記載の方法は、クランクシャフトの所定部分の長手方向寸法を算出するものであるため、曲がりを演算できる可能性はあるものの、欠肉等の部分的な欠陥やねじれを検出することはできない。
特許文献2には、クランクシャフトの両端をチャックで固定して回転中心軸周りに回転させながら、クランクシャフト表面までの距離をレーザ距離計で測定することにより、クランクシャフトのピン及びカウンタウェイトの角度位置を算出する方法が提案されている。
特許文献3には、クランクシャフトのカウンタウェイトまでの距離を2次元レーザ距離計で測定し、基準形状と比較することにより、カウンタウェイトの欠肉を検出する方法が提案されている。
特許文献2に記載の方法によってクランクシャフトのねじれを検出し、特許文献3に記載の方法によって欠肉を検出することが可能であるものの、1次元レーザ距離計(特許文献2)や2次元レーザ距離計(特許文献3)を用いているため、クランクシャフトの全長に亘って距離を測定するには多大な時間を要する。したがって、クランクシャフトの製造工程で、クランクシャフトの全長に亘る検査を行うことは困難であり、抜き取り検査するか、或いは、クランクシャフトの最低限検査を要する部位に限定して検査を行う必要がある。
特許文献4には、3次元形状測定装置によってクランクシャフト全体の表面形状を測定する一方、測定不可能である部分を補完用3次元モデルで補完して得られた判定用3次元モデルが、所定の基準を満たすか否かでクランクシャフトを検査する方法が提案されている。
特許文献4に記載の方法で、所定の基準を満たすか否かを判定する際には、例えば、基本的に3次元形状測定装置によって得られる3次元点群データ(判定用3次元モデル)と、クランクシャフトの設計仕様に基づくCADデータ等から生成したクランクシャフトの表面形状モデルとをマッチングさせて、そのズレ量を評価することが考えられる。しかしながら、そのズレ量が、欠肉等の部分的な欠陥に起因して生じているのか、或いは、クランクシャフトの全長に亘る曲がり等に起因して生じているのか、両者を精度良く区別することが困難である。
特開昭59−184814号公報 特開平6−265334号公報 特開平10−62144号公報 特開2007−212357号公報
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、欠肉や凹み疵等のクランクシャフトに部分的に生じる欠陥を、クランクシャフトの全長に亘る曲がりやねじれと区別して精度良く検出可能なクランクシャフトの検査方法及び装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、3次元形状測定装置で取得したクランクシャフト表面の3次元点群データ(3次元座標の集合体)を、設計仕様に基づき生成した表面形状モデルとマッチングさせる際に、3次元点群データを複数の小領域毎に分割して複数の小領域3次元点群データを生成し、小領域3次元点群データ毎にマッチングさせれば、欠肉や凹み疵等のクランクシャフトに部分的に生じる欠陥を、クランクシャフトの全長に亘る曲がりやねじれと区別して精度良く検出可能であることを知見し、本発明を完成した。
すなわち、前記課題を解決するため、本発明は、以下の第1〜第5ステップを含むことを特徴とするクランクシャフトの検査方法を提供する。
(1)第1ステップ:測定対象に対して光を投受光することで該測定対象の3次元形状を測定する光学式の3次元形状測定装置をクランクシャフトに対して該クランクシャフトの回転中心軸に直交する方向に対向配置する。
(2)第2ステップ:前記第1ステップで配置した3次元形状測定装置によって前記クランクシャフトの表面形状を測定することで、前記クランクシャフトの測定対象領域全長に亘る前記クランクシャフト表面の3次元点群データを取得する。
(3)第3ステップ:前記第2ステップで取得した3次元点群データを前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に沿った複数の小領域毎に分割し、複数の小領域3次元点群データを生成する。
(4)第4ステップ:前記第3ステップで生成した小領域3次元点群データ毎に、前記クランクシャフトの設計仕様に基づき予め用意した前記クランクシャフトの表面形状モデルとの距離が最小となるように、前記小領域3次元点群データをそれぞれ平行移動及び回転移動させて、前記表面形状モデルに重ね合わせる。
(5)第5ステップ:前記第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと前記表面形状モデルとの距離を算出し、該算出した距離に基づき、前記クランクシャフトに部分的に生じる欠陥を、前記クランクシャフトの全長に亘る曲がり及びねじれと区別して検出する。
本発明によれば、第1ステップ及び第2ステップを実行することにより、クランクシャフトの測定対象領域(例えば、クランクシャフトの両端部に位置するアームに跨る領域)の全長に亘るクランクシャフト表面の3次元点群データが取得される。
そして、第3ステップ及び第4ステップを実行することにより、分割された複数の小領域3次元点群データがそれぞれ個別に表面形状モデルに重ね合わせられる(表面形状モデルとの距離が最小となるように、各小領域3次元点群データを平行移動及び回転移動させる)。このため、3次元点群データを分割せずにそのまま重ね合わせる(表面形状モデルとの距離が最小となるように、3次元点群データをそのまま平行移動及び回転移動させる)場合に比べて、クランクシャフト全長に亘る曲がりやねじれの影響が低減された状態で表面形状モデルに重ね合わせられることになる。
したがい、第5ステップにおいて、第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと表面形状モデルとの距離を算出し、該算出した距離に基づき欠肉等のクランクシャフトに部分的に生じる欠陥を、クランクシャフト全長に亘る曲がりやねじれと区別して、精度良く検出することが可能である。
なお、本発明における「複数の小領域毎に分割」するとは、隣接する小領域がクランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に沿って重複する部分を有する場合と有さない場合の双方を含む概念である。いずれにせよ、分割された複数の小領域を合成すれば、合成後の領域が3次元点群データを取得したクランクシャフトの測定対象領域に相当することを意味する。
また、本発明における「クランクシャフトの表面形状モデルとの距離が最小」とは、小領域3次元点群データを構成する各データ点と表面形状モデルとの距離の総和、又は、距離の二乗和の総和が最小となることを意味する。
ここで、3次元形状測定装置の測定視野が大きければ、一度に表面形状を測定できるクランクシャフトの領域も大きくなるため、測定時間を短縮できる点で好ましい。しかしながら、一般に、3次元形状測定装置の測定視野を大きくすることに伴って測定分解能は低下する。一方、測定分解能の高い(測定視野の小さい)3次元形状測定装置をクランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に複数設置すれば、コストが増加すると共に、メンテナンス性が悪くなる。
このため、本発明においては、前記第2ステップにおいて、前記3次元形状測定装置による前記クランクシャフトの表面形状の測定と、前記3次元形状測定装置の前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向への相対的な移動とを交互に繰り返すことが好ましい。
上記の好ましい方法のように、3次元形状測定装置による測定と、3次元形状測定装置の相対的な移動とを繰り返すようにすれば、測定分解能を高めることができると同時に、コストの増加やメンテナンス性の低下を緩和できるという利点を有する。
本発明においては、前記第4ステップにおいて前記小領域3次元点群データを平行移動及び回転移動させた際の移動距離及び回転角度に基づき、前記クランクシャフトの曲がり及びねじれを評価する第6ステップを更に含むことが好ましい。
上記の好ましい方法によれば、クランクシャフトの欠肉等の部分的な欠陥を検出するのみならず、クランクシャフトの曲がり及びねじれを評価することも可能である。具体的には、各小領域3次元点群データの移動距離を積算することで曲がりを評価し、各小領域3次元点群データの回転角度を積算することでねじれを評価することが可能である。
本発明においては、前記第5ステップにおいて要求される欠陥の検出精度が±Δe[mm]である場合、前記第3ステップにおいて、分割される小領域の前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向の寸法Lp[mm]を以下の式(1)を満足するように決定することが好ましい。
Lp≦2L・Δe/(Δb+Δa・R) ・・・(1)
ただし、上記の式(1)において、L[mm]は前記クランクシャフトの設計仕様上の全長を意味し、R[mm]は前記クランクシャフトの設計仕様上の最大半径を意味し、Δa[rad]は前記クランクシャフトの全長に亘る想定上のねじれ角度を意味し、Δb[mm]は前記クランクシャフトの全長に亘る想定上の曲がりを意味する。
クランクシャフトの全長に亘る想定上の曲がりがΔb[mm]で、クランクシャフトの設計仕様上の全長がL[mm]である場合、寸法Lp[mm]当たりの曲がりは、Δb・Lp/L[mm]であると仮定できる。また、クランクシャフトの全長に亘る想定上のねじれ角度がΔa[rad]で、クランクシャフトの設計仕様上の全長がL[mm]、クランクシャフトの設計仕様上の最大半径がR[mm]である場合、寸法Lp[mm]当たりのねじれは、Δa・R・Lp/L[mm]であると仮定できる。このため、以下の式(2)を満足すれば、±Δe[mm]の検出精度で欠肉等の部分的な欠陥を検出可能であると考えられる。
Δb・Lp/L+Δa・R・Lp/L≦2・Δe ・・・(2)
この式(2)を変形すると、上記の式(1)が得られる。したがい、式(1)を満足するように、分割される小領域の寸法(クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向の寸法)Lpを決定すれば、±Δe[mm]の検出精度で欠肉等の部分的な欠陥を検出可能である。
なお、上記の好ましい方法において、想定上のねじれ角度Δa及び想定上の曲がりΔbは、検査対象と同品種のクランクシャフトの過去の製造実績や、製品納入先の要求仕様等に基づいて決定する(例えば、過去の製造実績における、ねじれ角度や曲がりの最大値や平均値を用いる)ことが可能である。
上記の好ましい方法における「ねじれ角度」とは、クランクシャフトの一方の端部側に設けられたアームを設計仕様に基づくCADデータのアームに合致させた際に、他方の端部側に設けられたアームがCADデータのアームに対して回転している角度を意味する。
また、上記の好ましい方法における「曲がり」とは、クランクシャフトの一方の端部を設計仕様に基づくCADデータの一方の端部に合致させた際に、他方の端部がCADデータの他方の端部に対して回転中心軸に直交する方向に離間している距離を意味する。
さらに、「クランクシャフトの設計仕様上の最大半径」とは、設計仕様に基づくCADデータにおいて、クランクシャフトの回転中心軸からの距離が最大となるクランクシャフト表面(具体的には、アーム表面)までの距離を意味する。
ここで、クランクシャフトの曲がりやねじれは、主としてジャーナル又はピンにおいて発生する。このため、前記第3ステップにおいて、分割される小領域の前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向の両端が、前記クランクシャフトの隣接するジャーナル、隣接するピン、又は、隣接するジャーナル及びピンに位置するように、前記小領域を決定することが好ましい。
なお、前述の式(1)を満足するように分割される小領域の寸法Lpを決定する場合、Lpを小さくし過ぎると、小領域3次元群データを表面形状モデルに重ね合わせる際の重ね合わせ精度が劣化する。このため、Lpを小さくすればするほど良いものではなく、隣接するジャーナル間の距離、隣接するピン間の距離、並びに、隣接するジャーナル及びピンの間の距離のうちの最小値を下限としてLpを決定することが好ましい。
上記の好ましい方法によれば、曲がりやねじれが発生し易い部位で小領域に分割するため、曲がりやねじれの影響が効果的に低減された状態で、小領域3次元点群データを表面形状モデルに重ね合わせることができる。このため、クランクシャフトの欠肉等の部分的な欠陥を、クランクシャフト全長に亘る曲がりやねじれと区別して、精度良く検出することが可能である。
本発明の第5ステップでは、前述のように、第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと表面形状モデルとの距離が算出される。換言すれば、小領域3次元点群データを構成する各データ点の3次元座標と、各データ点に紐付けられた距離とからなる多数の数値情報が得られる。この多数の数値情報のままでは、クランクシャフトの欠肉等の部分的な欠陥を検出することは容易ではない。
そこで、本発明においては、前記第5ステップにおいて、前記第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データを前記3次元形状測定装置と前記クランクシャフトとの対向方向に直交する平面に投影した2次元濃淡画像であって、該2次元濃淡画像を構成する画素が前記第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと前記表面形状モデルとの距離に応じた濃度を有する2次元濃淡画像を作成し、該2次元濃淡画像に所定の画像処理を施すことによって得られる特徴量に基づき、前記クランクシャフト部分的に生じる欠陥を検出することが好ましい。
上記の好ましい方法によれば、多数の数値情報が、第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと表面形状モデルとの距離に応じた画素濃度を有する2次元濃淡画像に変換されるため、この2次元濃淡画像に対して従来の一般的な検査方法と同様の画像処理を施すことが可能である。例えば、所定のしきい値を超える濃度を有する画素領域(表面形状モデルとの距離が大きい画素領域)を抽出し、抽出した画素領域の面積や濃度等から算出される特徴量を用いて、欠肉等の部分的な欠陥を容易に自動検出することが可能である。
本発明においては、前記第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データを前記3次元形状測定装置と前記クランクシャフトとの対向方向に直交する平面に投影した2次元画像であって、該2次元画像を構成する画素が前記第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと前記表面形状モデルとの距離に応じた濃度又は色を有する2次元画像を作成し、該2次元画像を表示する第7ステップを更に含むことが好ましい。
上記の好ましい方法によれば、表面形状モデルとの距離が大きい画素領域の濃度又は色が周辺の画素領域とは異なる2次元画像が作成・表示される。このため、オペレータがこの2次元画像を視認することにより、表面形状モデルとの距離が大きい画素領域、すなわち、欠肉等の部分的な欠陥を容易に検出することが可能である。
また、前記課題を解決するため、本発明は、クランクシャフトに対して該クランクシャフトの回転中心軸に直交する方向に対向配置された、測定対象に対して光を投受光することで該測定対象の3次元形状を測定する光学式の3次元形状測定装置と、前記3次元形状測定装置の動作を制御すると共に、前記3次元形状測定装置による測定結果に対して所定の演算を実行する制御演算装置とを備え、前記制御演算装置には、前記クランクシャフトの設計仕様に基づき作成された前記クランクシャフトの表面形状モデルが予め記憶されており、前記制御演算装置には、前記3次元形状測定装置によって前記クランクシャフトの表面形状が測定されることで取得された前記クランクシャフトの測定対象領域全長に亘る前記クランクシャフト表面の3次元点群データが入力され、前記制御演算装置は、前記入力された3次元点群データを前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に沿った複数の小領域毎に分割し、複数の小領域3次元点群データを生成するステップと、前記生成した小領域3次元点群データ毎に、前記記憶された表面形状モデルとの距離が最小となるように、前記小領域3次元点群データをそれぞれ平行移動及び回転移動させて、前記表面形状モデルに重ね合わせるステップと、前記重ね合わせた後の小領域3次元点群データと前記表面形状モデルとの距離を算出し、該算出した距離に基づき、前記クランクシャフト部分的に生じる欠陥を、前記クランクシャフトの全長に亘る曲がり及びねじれと区別して検出するステップと、を実行することを特徴とするクランクシャフトの検査装置としても提供される。
本発明に係るクランクシャフトの検査装置は、前記制御演算装置によって動作が制御され、前記3次元形状測定装置を前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に相対的に移動させる移動機構を更に備え、前記制御演算装置は、前記3次元形状測定装置による前記クランクシャフトの表面形状の測定と、前記移動機構による前記3次元形状測定装置の前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向への相対的な移動とが交互に繰り返されるように、前記3次元形状測定装置及び前記移動機構の動作を制御することが好ましい。
前記3次元形状測定装置としては、例えば、パターン投影方式の3次元形状測定装置を用いることが可能である。
パターン投影方式の3次元形状測定装置としては、1〜2秒程度の時間で数百mm四方の表面形状を0.1mm程度の測定分解能で測定可能なものが知られている。クランクシャフトの長さは350mm〜600mm程度であるため、前述の好ましい装置のように、パターン投影方式の3次元形状測定装置をクランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に相対的に移動させて測定すれば、測定を2〜3回繰り返すことで全長を精度良く測定可能であり、測定に要する時間も10秒以内と短時間で済む利点を有する。
本発明に係るクランクシャフトの検査装置は、前記クランクシャフトの回転中心軸周りに90°ピッチで配置された4つの前記3次元形状測定装置を備え、前記移動機構は、前記4つの3次元形状測定装置を前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に独立して移動させることが可能であり、前記制御演算装置は、前記4つの3次元形状測定装置による前記クランクシャフトの表面形状の測定のタイミングと、前記移動機構による前記4つの3次元形状測定装置の移動のタイミングとをそれぞれ独立して制御可能であることが好ましい。
上記の好ましい装置によれば、4つの3次元形状測定装置がクランクシャフトの回転中心軸周りに90°ピッチで配置されているため、クランクシャフトを相対的に周方向に回転させることなく、クランクシャフトの測定対象領域全長・全周の形状測定が可能であり、測定時間を短縮可能である。また、上記の好ましい装置によれば、移動機構が4つの3次元形状測定装置をクランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に独立して移動させることが可能であり、なお且つ、制御演算装置が、4つの3次元形状測定装置によるクランクシャフトの表面形状の測定のタイミングと、移動機構による4つの3次元形状測定装置の移動のタイミングとをそれぞれ独立して制御可能である。このため、いずれかの3次元形状測定装置の投光が当該3次元形状測定装置とは異なる他の測定中の3次元形状測定装置の測定視野内に入って、当該他の3次元形状測定装置の測定ができなくなるという状況を回避可能な3次元形状測定装置の位置制御や、3次元形状測定装置の測定・移動のタイミング制御を実行することが可能である。
より具体的には、前記制御演算装置は、前記4つの3次元形状測定装置のうち、互いに対向する方向に配置された何れか一方の組の3次元形状測定装置が前記クランクシャフトの表面形状を測定している間に、互いに対向する方向に配置された何れか他方の組の3次元形状測定装置が測定を行わずに移動すると共に、前記クランクシャフトの表面形状を測定している組の3次元形状測定装置を構成する一方の3次元形状測定装置の投光が他方の3次元形状測定装置の測定視野内に入らないように、前記移動機構及び前記4つの3次元形状測定装置の動作を制御することが好ましい。
上記の好ましい装置によれば、互いに対向する方向に配置された何れか一方の組の3次元形状測定装置がクランクシャフトの表面形状を測定している間に、互いに対向する方向に配置された何れか他方の組の3次元形状測定装置が測定を行わずに移動することになる。このため、クランクシャフトの表面形状を測定している一方の組の3次元形状測定装置からの投光が、測定を行わずに移動している他方の組の3次元形状測定装置に影響を及ぼすことがない。また、上記の好ましい装置によれば、表面形状を測定している組の3次元形状測定装置を構成する一方の3次元形状測定装置の投光が他方の3次元形状測定装置の測定視野内に入らないように制御されているため、他方の3次元形状測定装置の測定ができなくなるという状況を回避可能である。
本発明によれば、欠肉や凹み疵等のクランクシャフトに部分的に生じる欠陥を、クランクシャフトの全長に亘る曲がりやねじれと区別して精度良く検出可能である。
図1は、クランクシャフトの一例(直列4気筒エンジン用クランクシャフト)を模式的に示す図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係るクランクシャフトの検査装置の概略構成を示す図である。 図3は、曲がりやねじれの無いクランクシャフトについて、3次元点群データを分割せずに表面形状モデルに重ね合わせる状況を説明する模式図である。 図4は、曲がりのあるクランクシャフトについて、3次元点群データを分割せずに表面形状モデルに重ね合わせる状況を説明する模式図である。 図5は、曲がりのあるクランクシャフトについて、本発明に係る検査方法を用いて、分割された小領域3次元点群データを表面形状モデルに重ね合わせる状況を説明する模式図である。 図6は、本発明に係る検査方法の第3ステップにおける小領域の決定方法の一例を説明する説明図である。 図7は、欠肉とねじれのあるクランクシャフトについて、3次元点群データを分割せずに表面形状モデルに重ね合わせた場合に得られる2次元画像の一例を示す図である。 図8は、欠肉とねじれのあるクランクシャフトについて、本発明に係る検査方法を用いて、分割された小領域3次元点群データを表面形状モデルに重ね合わせた場合に得られる2次元画像の一例を示す図である。 図9は、欠肉とねじれのあるクランクシャフトについて、本発明に係る検査方法を用いて小領域3次元点群データを平行移動及び回転移動させた際の移動距離及び回転角度の一例を説明する説明図である。 図10は、本発明の第2実施形態に係るクランクシャフトの検査装置の概略構成を示す図である。 図11は、本発明の第2実施形態に係る検査装置によるクランクシャフトの表面形状測定時間を評価した結果の一例を示す。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図2は、本発明の第1実施形態に係るクランクシャフトの検査装置(以下、単に「検査装置」という)の概略構成を示す図である。図2(a)はクランクシャフトSの回転中心軸Lの方向から見た正面図であり、図2(b)は回転中心軸Lに直交する方向から見た側面図である。図2(a)ではクランクシャフトSを透視して図示すると共に、制御演算装置2の図示を省略している。
図2に示すように、本実施形態に係る検査装置100は、光学式の3次元形状測定装置1と、制御演算装置2と、移動機構3と、回転装置4とを備えている。
3次元形状測定装置1は、測定対象(本発明ではクランクシャフトS)に対して光を投受光することで該測定対象の3次元形状を測定する装置である。具体的には、3次元形状測定装置1は、クランクシャフトSに光を投光し、クランクシャフトSの表面で反射した光を受光して、クランクシャフトSの表面形状を測定する。3次元形状測定装置1は、クランクシャフトSに対してクランクシャフトSの回転中心軸Lに直交する方向(鉛直方向、図2に示すZ方向)に対向配置されている。
本実施形態の3次元形状測定装置1としては、パターン投影方式の3次元形状測定装置が用いられる。パターン投影方式の3次元形状測定装置は、一般に、液晶又はDMD(デジタル・ミラー・デバイス)方式のパターン投影機と、撮像機とを備えている。そして、パターン投影機から測定対象に向けて縞パターンを投影し、縞パターンが投影された測定対象を撮像機で撮像して縞パターンの変形を解析し、三角測量の原理を用いて測定対象の表面形状を測定するものである。明部と暗部とが任意の幅で交互に配置された縞パターンを投影して空間を2進符号化する空間符号化法を利用した3次元形状測定装置(例えば、ShapeDRIVE社製SD−3K)が好適に用いられる。
本実施形態の3次元形状測定装置1としては、測定対象までの距離が400mmのときに、測定視野が200mm(クランクシャフトSの回転中心軸Lに平行な方向、図2に示すX方向)×100mm(X方向及びZ方向に直交する方向、図2に示すY方向)×80mm(図2に示すZ方向)であるパターン投影方式の3次元形状測定装置を用いている。X方向及びY方向の測定分解能は0.1mm、Z方向の測定分解能は0.02mmである。測定時間は2秒以内である。
制御演算装置2は、3次元形状測定装置1、移動機構3及び回転装置4の動作を制御すると共に、3次元形状測定装置1による測定結果に対して所定の演算を実行する。制御演算装置2は、例えば、上記の制御や演算を実行するプログラムやアプリケーションがインストールされたパーソナルコンピュータから構成される。
また、制御演算装置2には、クランクシャフトSの設計仕様に基づき作成されたクランクシャフトSの表面形状モデルが予め記憶されている。具体的には、制御演算装置2には、設計仕様に基づく3次元CADデータが入力され、制御演算装置2は、この入力されたCADデータを三角メッシュで構成された表面形状モデルに変換して記憶する。表面形状モデルはクランクシャフトSの品種毎に作成し記憶しておけばよいので、同じ品種のクランクシャフトSを連続して検査する場合には、検査毎に表面形状モデルを作成する必要はない。
移動機構3は、3次元形状測定装置1をクランクシャフトSの回転中心軸Lに平行な方向(図2に示すX方向)に相対的に移動させるものである。移動機構3としては、例えば、一軸ステージを用いることができる。移動機構3に用いる一軸ステージとしては、0.1mm以下の分解能で位置決め又は位置を把握できるものが好ましい。なお、本実施形態の移動機構3は、3次元形状測定装置1の方を移動させるものであるが、必ずしもこれに限るものではなく、クランクシャフトSの方をX方向に移動させる機構とすることも可能である。
回転装置4は、クランクシャフトSの端部をチャックし固定して回転することにより、クランクシャフトSを回転中心軸L周りに回転させるものである。回転装置4としては、クランクシャフトSの回転角度を把握できるように、ステッピングモータで回転するものや、回転中心にロータリーエンコーダを備えたものなど、0.1°以下のピッチで回転位置決め又は回転位置を把握できるものが好ましい。
以下、上記の構成を有する検査装置100を用いたクランクシャフトSの検査方法について説明する。
本実施形態に係る検査方法は、第1ステップ〜第5ステップを含むことを特徴としている。以下、各ステップについて順次説明する。
(1)第1ステップ
第1ステップでは、3次元形状測定装置1がクランクシャフトSに対してクランクシャフトSの回転中心軸Lに直交する方向(Z方向)に対向配置される。具体的には、クランクシャフトSをその回転中心軸Lが水平となるように回転装置4に取り付け固定することで、3次元形状測定装置1がクランクシャフトSに対してZ方向に対向配置されることになる。
(2)第2ステップ
第2ステップでは、3次元形状測定装置1によってクランクシャフトSの表面形状を測定することで、クランクシャフトSの測定対象領域全長に亘るクランクシャフトS表面の3次元点群データが取得される。具体的には、制御演算装置2が、3次元形状測定装置1によるクランクシャフトSの表面形状の測定と、移動機構3による3次元形状測定装置1のX方向への移動とが交互に繰り返されるように、3次元形状測定装置1及び移動機構3の動作を制御する。すなわち、3次元形状測定装置1による前述した一の測定視野でのクランクシャフトSの表面形状の測定が終了すると、移動機構3によって3次元形状測定装置3はX方向に移動し、次の測定視野でクランクシャフトSの表面形状を測定する。これら複数の測定視野を合成した領域が、クランクシャフトSの測定対象領域全長に亘っている。クランクシャフトSの長さは3〜6気筒のエンジン用であれば350mm〜600mm程度であり、3次元形状測定装置3のX方向の視野は200mmであるため、測定を2〜3回繰り返すことで、クランクシャフトSの測定対象領域全長に亘るクランクシャフトS表面の3次元点群データを取得可能である。
上記のようにして取得されたクランクシャフトSの測定対象領域全長に亘るクランクシャフトS表面の3次元点群データは、イーサネット(登録商標)等を介して、制御演算装置2に入力され、記憶される。
(3)第3ステップ
第3ステップでは、制御演算装置2が、前述のようにして入力され記憶された3次元点群データをクランクシャフトSの回転中心軸Lに平行な方向(X方向)に沿った複数の小領域毎に分割し、複数の小領域3次元点群データを生成する。小領域の決定方法については後述する。
なお、記憶された3次元点群データは、必要に応じて、ノイズ低減のために、孤立したデータ点の除去や、処理速度向上のために、データ点の所定ピッチへの間引き処理(例えば、X方向及びY方向を0.5mmピッチに間引き処理)が施される。更には、必要に応じて、ノイズ低減のために、間引き処理後の3次元点群データにスムージング処理が施される。必要に応じて、これらの信号処理が施された後、複数の小領域3次元点群データが生成される。
(4)第4ステップ
第4ステップでは、制御演算装置2が、生成した小領域3次元点群データ毎に、前述のようにして記憶された表面形状モデルとの距離が最小(小領域3次元点群データを構成する各データ点と表面形状モデルとの距離の総和、又は、距離の二乗和の総和が最小)となるように、小領域3次元点群データをそれぞれ平行移動及び回転移動させて、表面形状モデルに重ね合わせる。この際、小領域3次元点群データと同様に、表面形状モデルもX方向の複数の領域毎に分割される。そして、各小領域3次元点群データは、各小領域3次元点群データに対応する領域の各分割された表面形状モデルに重ね合わせられる。
(5)第5ステップ
第5ステップでは、制御演算装置2が、前述のようにして重ね合わせた後の小領域3次元点群データと表面形状モデルとの距離を算出し、該算出した距離に基づき、クランクシャフトSの欠肉等の部分的な欠陥を検出する。具体的な検出方法については後述する。
なお、以上に説明した制御演算装置2の第3ステップ〜第5ステップの演算は、例えば、市販の3次元解析ソフトウェア(例えば、MVTec社製HALCON12)を用いて実行可能である。
上記の第1ステップ〜第5ステップを実行することにより、クランクシャフトSの周方向の所定部位についての検査が終了する。次に、制御演算装置2によって回転装置4が駆動し、回転装置4によってクランクシャフトSが回転中心軸L周りに回転(例えば、90°回転)し停止する。そして、クランクシャフトSの周方向の他の部位について、上記の第2ステップ〜第5ステップを実行することで、当該他の部位についての検査が終了する。以上の動作を繰り返すことにより、クランクシャフトSの測定対象領域全長・全周の検査が行われる。
なお、第2ステップにおいて、回転装置4でクランクシャフトSを回転させることにより、クランクシャフトSの測定対象領域全長・全周に亘るクランクシャフトS表面の3次元点群データを先に取得しておき、その後に第3ステップ〜第5ステップを順次実行することも可能である。
本実施形態に係る検査方法によれば、第1ステップ及び第2ステップを実行することにより、クランクシャフトSの測定対象領域全長に亘るクランクシャフトS表面の3次元点群データが取得される。
そして、第3ステップ及び第4ステップを実行することにより、分割された複数の小領域3次元点群データがそれぞれ個別に表面形状モデルに重ね合わせられる(表面形状モデルとの距離が最小となるように、各小領域3次元点群データを平行移動及び回転移動させる)。このため、3次元点群データを分割せずにそのまま重ね合わせる(表面形状モデルとの距離が最小となるように、3次元点群データをそのまま平行移動及び回転移動させる)場合に比べて、クランクシャフトS全長に亘る曲がりやねじれの影響が低減された状態で表面形状モデルに重ね合わせられることになる。
したがい、第5ステップにおいて、第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと表面形状モデルとの距離を算出し、該算出した距離に基づき、クランクシャフトSの欠肉等の部分的な欠陥を、クランクシャフト全長に亘る曲がりやねじれと区別して、精度良く検出することが可能である。
以下、上記の内容について図面を参照しつつ、より具体的に説明する。
図3は、曲がりやねじれの無いクランクシャフトSについて、3次元点群データを分割せずに表面形状モデルに重ね合わせる状況を説明する模式図である。図4は、曲がりのあるクランクシャフトSについて、3次元点群データを分割せずに表面形状モデルに重ね合わせる状況を説明する模式図である。図5は、曲がりのあるクランクシャフトSについて、本実施形態に係る検査方法を用いて、分割された小領域3次元点群データを表面形状モデルに重ね合わせる状況を説明する模式図である。各図の(a)は、表面形状モデルを示す。各図の(b)は、3次元点群データを示す。各図の(c)は、表面形状モデルとの距離が最小となるように、3次元点群データを平行移動及び回転移動させて重ね合わせた結果を示す。
図3に示すように、クランクシャフトSに曲がりやねじれが無ければ、3次元点群データを分割せずに表面形状モデルに重ね合わせたとしても、欠肉や凹み疵等の部分的な欠陥が生じている箇所(図3(c)のFで囲んだ箇所)を検出可能である。
しかしながら、図4に示すように、クランクシャフトSに曲がりがあれば、表面形状モデルとの距離が最小となるように、3次元点群データを平行移動及び回転移動させて重ね合わせたとしても、表面形状モデルの回転中心軸L1と、3次元点群データの中心軸L2とのズレが大きく、欠肉や凹み疵等の部分的な欠陥が生じている箇所(図4(c)のFで囲んだ箇所)以外にも、重ならない箇所(例えば、図4(c)のF’、F”で囲んだ箇所)が生じてしまう。このため、何らかの形状不良があることは検知できたとしても、それが欠肉や凹み疵等のクランクシャフトSに部分的に生じる欠陥であるのか、クランクシャフトの全長に亘る曲がりやねじれであるのか区別できず、その大きさも定量的ではない。
一方、図5に示すように、クランクシャフトSに曲がりがあったとしても、本実施形態に係る検査方法によれば、3次元点群データを複数の小領域(図5に示す例では、4つの小領域A1〜A4)毎に分割し、小領域3次元データ群毎に平行移動及び回転移動させて、表面形状モデルに重ね合わせるため、表面形状モデルの回転中心軸L1と、小領域3次元データ群の各回転中心軸から構成される回転中心軸L2とのズレが小さくなり、曲がりの影響が低減する。このため、欠肉や凹み疵等の部分的な欠陥が生じている箇所(図5(c)のFで囲んだ箇所)を精度良く検出可能である。
以下、本実施形態に係る検査方法の第3ステップにおける小領域の決定方法について説明する。
図6は、小領域の決定方法の一例を説明する説明図である。図6に示すように、クランクシャフトSの設計仕様上の全長(曲がりが無い場合の全長)をL[mm]とし、クランクシャフトSの設計仕様上の最大半径をR[mm](図示せず)とし、クランクシャフトSの全長に亘る想定上のねじれ角度をΔa[rad]とし、クランクシャフトSの全長に亘る想定上の曲がりをΔb[mm]とする。
ここで、クランクシャフトSの設計仕様上の最大半径Rとは、設計仕様に基づくCADデータにおいて、クランクシャフトSの回転中心軸からの距離が最大となるクランクシャフトS表面(具体的には、アームS2表面)までの距離を意味する。また、ねじれ角度Δaとは、クランクシャフトSの一方の端部側に設けられたアームS21を設計仕様に基づくCADデータのアームS21に合致させた際に、他方の端部側に設けられたアームS22がCADデータのアームS22に対して回転している角度を意味する。さらに、曲がりΔbとは、クランクシャフトSの一方の端部を設計仕様に基づくCADデータの一方の端部に合致させた際に、他方の端部がCADデータの他方の端部に対して回転中心軸に直交する方向に離間している距離を意味する。
上記の場合、寸法Lp[mm]当たりの曲がりは、Δb・Lp/L[mm]であると仮定できる。また、寸法Lp[mm]当たりのねじれは、Δa・R・Lp/L[mm]であると仮定できる。このため、以下の式(2)を満足すれば、±Δe[mm]の検出精度で欠肉等の部分的な欠陥を検出可能であると考えられる。
Δb・Lp/L+Δa・R・Lp/L≦2・Δe ・・・(2)
上記の式(2)を変形すると、下記の式(1)が得られる。
Lp≦2L・Δe/(Δb+Δa・R) ・・・(1)
式(1)を満足するように、分割される小領域Aの寸法(クランクシャフトSの回転中心軸に平行な方向の寸法)Lpを決定すれば、±Δe[mm]の検出精度で欠肉等の部分的な欠陥を検出可能である。
例えば、クランクシャフトSが直列4気筒エンジン用の場合に、クランクシャフトSの設計仕様上の全長L=450mm、クランクシャフトSの全長に亘る想定上の曲がりΔb=1mmで、クランクシャフトSの全長に亘る想定上のねじれ角度をΔa=0[rad]とすると、検出精度Δe=0.2mmで欠肉や凹み疵を検出するには、上記(1)式の右辺は180mm(=2×450×0.2/1)となるので、小領域の寸法Lpは180mm以下とする必要がある。
例えば、隣接するジャーナルの間隔が100mmであれば、小領域の両端が隣接するジャーナルに位置するように小領域を決定すれば、上記の式(1)を満足すると共に、曲がりやねじれの影響を低減可能である。その他、小領域の両端が、隣接するピンや、隣接するジャーナル及びピンに位置するように、小領域を決定することも考えられる。
以下、本実施形態に係る検査方法の第5ステップにおける欠陥検出方法について具体的に説明する。
第5ステップでは、制御演算装置2が、第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データを3次元形状測定装置1とクランクシャフトSとの対向方向(Z方向)に直交する平面(XY平面)に投影した2次元濃淡画像であって、該2次元濃淡画像を構成する画素が第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと表面形状モデルとの距離に応じた濃度を有する2次元濃淡画像を作成する。そして、制御演算装置2は、作成した2次元濃淡画像に所定の画像処理を施すことによって得られる特徴量に基づき、クランクシャフトSの欠肉等の部分的な欠陥を検出する。
上記の欠陥検出方法によれば、例えば、所定のしきい値を超える濃度を有する画素領域(表面形状モデルとの距離が大きい画素領域)を抽出し、抽出した画素領域の面積や濃度等から算出される特徴量を用いて、欠肉等の部分的な欠陥を容易に自動検出することが可能である。
なお、制御演算装置2は、第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データを3次元形状測定装置1とクランクシャフトSとの対向方向(Z方向)に直交する平面(XY平面)に投影した2次元画像であって、該2次元画像を構成する画素が第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと表面形状モデルとの距離に応じた濃度又は色を有する2次元画像を作成し、該2次元画像をモニタに表示する機能も有する。
オペレータがこの2次元画像を視認することにより、表面形状モデルとの距離が大きい画素領域、すなわち、欠肉等の部分的な欠陥を容易に検出することが可能である。
図7は、欠肉とねじれのある直列4気筒エンジン用のクランクシャフトSについて、3次元点群データを分割せずに表面形状モデルに重ね合わせた場合に得られる2次元画像(距離に応じた濃度を有する2次元濃淡画像)の一例を示す図である。図8は、図7と同じ欠肉とねじれのあるクランクシャフトSについて、本発明に係る検査方法を用いて、分割された小領域3次元点群データを表面形状モデルに重ね合わせた場合に得られる2次元画像(距離に応じた濃度を有する2次元濃淡画像)の一例を示す図である。
図7に示すように、測定対象領域(図7(a))について取得した3次元点群データを分割せずに表面形状モデルに重ね合わせた場合に得られる2次元画像(図7(b))には、欠肉の無い部分であっても、ねじれの影響で広範囲に亘って0.5mm以上の距離が生じていることが分かる。
一方、図8に示すように、クランクシャフトSの全長450mmの両端50mmを除く350mmの測定対象領域について取得した3次元点群データを、小領域の両端が隣接するジャーナルに位置するように寸法Lp=100mmの小領域(A1〜A4)毎に分割(図8(a))して(隣接する小領域が重複する部分を有するように分割して)表面形状モデルに重ね合わせた場合に得られる2次元画像(図8(b))には、1mm以上の距離を有する3つの欠肉が生じている箇所(F1〜F3で囲んだ箇所)を明瞭に視認可能である。そのうちの1箇所(F1で囲んだ箇所)は、図7に示す2次元画像では明瞭に視認できないものである。
図7及び図8では、オペレータの視認に供する2次元画像を例に挙げて説明したが、この2次元画像に画像処理を施すことにより、欠肉等の部分的な欠陥を容易に自動検出することも可能である。
なお、制御演算装置2が、第4ステップの重ね合わせにおいて小領域3次元点群データを平行移動及び回転移動させた際の移動距離及び回転角度を記憶しておけば、この移動距離及び回転角度に基づき、クランクシャフトSの曲がり及びねじれを評価することが可能である。
図9は、図7及び図8と同じ欠肉とねじれのあるクランクシャフトSについて、小領域(A1〜A4)毎に分割された小領域3次元点群データを平行移動及び回転移動させた際の移動距離及び回転角度を示す。
図9に示すように、Y方向とZ方向の移動距離、すなわち、クランクシャフトSの回転中心軸Lに垂直な方向の移動距離は、どの小領域についても約0mmであるため、曲がりの無いクランクシャフトSであることが評価できる。一方、X方向周りの回転角度は、−0.3°〜0.7°の範囲でばらついており、小領域毎(気筒毎)にねじれていると評価できる。
<第2実施形態>
図10は、本発明の第2実施形態に係る検査装置の概略構成を示す図である。図10(a)はクランクシャフトSの回転中心軸Lの方向から見た正面図であり、図10(b)は図10(a)のNN矢視断面図である。図10(a)では制御演算装置2の図示を省略し、図10(b)では支持機構5の図示を省略している。
図10に示すように、本実施形態に係る検査装置100Aも、第1実施形態に係る検査装置100と同様に、光学式の3次元形状測定装置1と、制御演算装置2と、移動機構3とを備えている。本実施形態に係る検査装置100Aを用いて検査する場合にも、第1ステップ〜第5ステップを実行する点は、第1実施形態と同様である。
ただし、本実施形態に係る検査装置100Aは、回転装置4を備えておらず、その代わりに、クランクシャフトSの端部をチャックして固定する(回転させる機能は有さない)支持機構5を備えている点が第1実施形態と異なる。また、本実施形態に係る検査装置100Aは、4つの3次元形状測定装置1(1a〜1d)がクランクシャフトSの回転中心軸L周りに90°ピッチで配置されている点が第1実施形態と異なる。さらに、移動機構3が、4つの3次元形状測定装置1をクランクシャフトSの回転中心軸Lに平行な方向(X方向)に独立して移動させることができるように、4つの一軸ステージを備えている点も第1実施形態と異なる。
本実施形態に係る検査装置100Aの制御演算装置2は、4つの3次元形状測定装置1によるクランクシャフトSの表面形状の測定のタイミングと、移動機構3による4つの3次元形状測定装置1の移動のタイミングとをそれぞれ独立して制御可能とされている。
以上のように、本実施形態に係る検査装置100Aは、4つの3次元形状測定装置1がクランクシャフトSの回転中心軸L周りに90°ピッチで配置されているため、クランクシャフトSを相対的に周方向に回転させることなく(したがって、前述のように、回転装置4は不要である)、クランクシャフトSの測定対象領域全長・全周の形状測定が可能であり、測定時間を短縮可能である。
また、移動機構3が4つの3次元形状測定装置1をX方向に独立して移動させることが可能であり、なお且つ、制御演算装置2が、4つの3次元形状測定装置1によるクランクシャフトSの表面形状の測定のタイミングと、移動機構3による4つの3次元形状測定装置1の移動のタイミングとをそれぞれ独立して制御可能である。このため、いずれかの3次元形状測定装置1の投光が当該3次元形状測定装置1とは異なる他の測定中の3次元形状測定装置1の測定視野内に入って、当該他の3次元形状測定装置1の測定ができなくなるという状況を回避可能な3次元形状測定装置1の位置制御や、3次元形状測定装置1の測定・移動のタイミング制御を実行することが可能である。
具体的には、本実施形態の制御演算装置2は、4つの3次元形状測定装置1のうち、互いに対向する方向に配置された何れか一方の組の3次元形状測定装置(例えば、3次元形状測定装置1a、1b)がクランクシャフトSの表面形状を測定している間に、互いに対向する方向に配置された何れか他方の組の3次元形状測定装置(例えば、3次元形状測定装置1c、1d)が測定を行わずに移動すると共に、クランクシャフトSの表面形状を測定している組の3次元形状測定装置1a、1bを構成する一方の3次元形状測定装置(例えば、3次元形状測定装置1a)の投光が他方の3次元形状測定装置(例えば、3次元形状測定装置1b)の測定視野内に入らないように、移動機構3及び4つの3次元形状測定装置1の動作を制御する。
上記のように、互いに対向する方向に配置された何れか一方の組の3次元形状測定装置1がクランクシャフトSの表面形状を測定している間に、互いに対向する方向に配置された何れか他方の組の3次元形状測定装置1が測定を行わずに移動することになる。このため、クランクシャフトSの表面形状を測定している一方の組の3次元形状測定装置1からの投光が、測定を行わずに移動している他方の組の3次元形状測定装置1に影響を及ぼすことがない。また、表面形状を測定している組の3次元形状測定装置1を構成する一方の3次元形状測定装置1の投光が他方の3次元形状測定装置1の測定視野内に入らないように制御されているため、他方の3次元形状測定装置1の測定ができなくなるという状況を回避可能である。
図11は、本実施形態に係る検査装置100AによるクランクシャフトSの表面形状測定時間(測定対象領域全長・全周の形状測定に要する時間)を評価した結果の一例を示す。
測定時間の評価に際しては、クランクシャフトSの全長は600mmとし、3次元形状測定装置1のX方向の測定視野が200mmとして、図11(a)に示すように、X方向についてP1〜P3の3つの測定視野(3回の測定)で、両端を除く測定対象領域全長の表面形状を測定することを想定した。1つの測定視野での測定(1回の測定)に必要な時間を2秒とし、移動機構3による次の測定視野までの移動時間を2秒と想定した。
図11(b)は、本実施形態に係る検査装置100Aによって実行することが可能な測定・移動のタイミング制御の一例である。図11(b)に示すように、互いに対向する方向に配置された一方の組の3次元形状測定装置1a、1bがクランクシャフトSの何れかの測定視野で表面形状を測定している間に、互いに対向する方向に配置された他方の組の3次元形状測定装置1c、1dは測定を行わずに移動する。逆に、他方の組の3次元形状測定装置1c、1dが表面形状を測定している間に、一方の組の3次元形状測定装置1a、1bは測定を行わずに移動する。そして、表面形状を測定している組の3次元形状測定装置1は、それぞれ別の測定視野で表面形状を測定している。例えば、経過時間2秒までに、3次元形状測定装置1a、1bの組が表面形状を測定するものの、3次元形状測定装置1aは測定視野P1で表面形状を測定し、3次元形状測定装置1bは測定視野P2で表面形状を測定している。すなわち、3次元形状測定装置1aと3次元形状測定装置1bとは、クランクシャフトSの回転中心軸に平行なX方向にズレた位置で表面形状を測定する。このため、一方の3次元形状測定装置1a又は1bの投光が他方の3次元形状測定装置1b又は1aの測定視野内に入らない。3次元形状測定装置1c、1dの組が表面形状を測定する場合も同様である。
本実施形態に係る検査装置100Aによれば、実質的に4回の測定時間と、2回の移動時間のみで、測定対象領域全長・全周の形状測定が可能であるため、測定時間は2秒×4+2秒×2=12秒であり、測定時間を大幅に短縮可能である。
これに対し、第1実施形態に係る検査装置100の場合は、クランクシャフトSの周方向の所定部位について測定対象領域全長を形状測定するのに、3回の測定時間と、2回の移動時間を必要とするので、2秒×3+2秒×2=10秒かかる。クランクシャフトSを90°ピッチで回転させて全周を形状測定するのであれば、10秒×4=40秒が必要である。さらに、クランクシャフトSを90°回転させるのに必要な時間を2秒と想定すれば、全周を形状測定するために3回の回転が必要であるため、2秒×3=6秒が更に必要となり、合計の測定時間は、40秒+6秒=46秒が必要となる。
また、4つの3次元形状測定装置1a〜1dを独立して移動させることができない場合(4つの3次元形状測定装置1a〜1dのX方向についての撮像視野が同じである場合)、4つの3次元形状測定装置1で同時に測定することができず、順番に測定することになるため、1つの測定視野の全周を形状測定するのに、2秒×4=8秒かかる。測定対象領域全長を形状測定するには、この1つの測定視野の全周の形状測定を3回と、2回の移動を必要とするので、8秒×3+2秒×2=28秒が必要となり、本実施形態に係る検査装置100Aに比べれば長時間となる。
1・・・3次元形状測定装置
2・・・制御演算装置
3・・・移動機構
4・・・回転装置
100・・・検査装置
S・・・クランクシャフト

Claims (12)

  1. 測定対象に対して光を投受光することで該測定対象の3次元形状を測定する光学式の3次元形状測定装置をクランクシャフトに対して該クランクシャフトの回転中心軸に直交する方向に対向配置する第1ステップと、
    前記第1ステップで配置した3次元形状測定装置によって前記クランクシャフトの表面形状を測定することで、前記クランクシャフトの測定対象領域全長に亘る前記クランクシャフト表面の3次元点群データを取得する第2ステップと、
    前記第2ステップで取得した3次元点群データを前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に沿った複数の小領域毎に分割し、複数の小領域3次元点群データを生成する第3ステップと、
    前記第3ステップで生成した小領域3次元点群データ毎に、前記クランクシャフトの設計仕様に基づき予め用意した前記クランクシャフトの表面形状モデルとの距離が最小となるように、前記小領域3次元点群データをそれぞれ平行移動及び回転移動させて、前記表面形状モデルに重ね合わせる第4ステップと、
    前記第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと前記表面形状モデルとの距離を算出し、該算出した距離に基づき、前記クランクシャフトに部分的に生じる欠陥を、前記クランクシャフトの全長に亘る曲がり及びねじれと区別して検出する第5ステップと、
    を含むことを特徴とするクランクシャフトの検査方法。
  2. 前記第2ステップにおいて、前記3次元形状測定装置による前記クランクシャフトの表面形状の測定と、前記3次元形状測定装置の前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向への相対的な移動とを交互に繰り返すことを特徴とする請求項1に記載のクランクシャフトの検査方法。
  3. 前記第4ステップにおいて前記小領域3次元点群データを平行移動及び回転移動させた際の移動距離及び回転角度に基づき、前記クランクシャフトの曲がり及びねじれを評価する第6ステップを更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のクランクシャフトの検査方法。
  4. 前記第5ステップにおいて要求される欠陥の検出精度が±Δe[mm]である場合、前記第3ステップにおいて、分割される小領域の前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向の寸法Lp[mm]を以下の式(1)を満足するように決定することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のクランクシャフトの検査方法。
    Lp≦2L・Δe/(Δb+Δa・R) ・・・(1)
    ただし、上記の式(1)において、L[mm]は前記クランクシャフトの設計仕様上の全長を意味し、R[mm]は前記クランクシャフトの設計仕様上の最大半径を意味し、Δa[rad]は前記クランクシャフトの全長に亘る想定上のねじれ角度を意味し、Δb[mm]は前記クランクシャフトの全長に亘る想定上の曲がりを意味する。
  5. 前記第3ステップにおいて、分割される小領域の前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向の両端が、前記クランクシャフトの隣接するジャーナル、隣接するピン、又は、隣接するジャーナル及びピンに位置するように、前記小領域を決定することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のクランクシャフトの検査方法。
  6. 前記第5ステップにおいて、前記第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データを前記3次元形状測定装置と前記クランクシャフトとの対向方向に直交する平面に投影した2次元濃淡画像であって、該2次元濃淡画像を構成する画素が前記第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと前記表面形状モデルとの距離に応じた濃度を有する2次元濃淡画像を作成し、該2次元濃淡画像に所定の画像処理を施すことによって得られる特徴量に基づき、前記クランクシャフト部分的に生じる欠陥を検出することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のクランクシャフトの検査方法。
  7. 前記第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データを前記3次元形状測定装置と前記クランクシャフトとの対向方向に直交する平面に投影した2次元画像であって、該2次元画像を構成する画素が前記第4ステップで重ね合わせた後の小領域3次元点群データと前記表面形状モデルとの距離に応じた濃度又は色を有する2次元画像を作成し、該2次元画像を表示する第7ステップを更に含むことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のクランクシャフトの検査方法。
  8. クランクシャフトに対して該クランクシャフトの回転中心軸に直交する方向に対向配置された、測定対象に対して光を投受光することで該測定対象の3次元形状を測定する光学式の3次元形状測定装置と、
    前記3次元形状測定装置の動作を制御すると共に、前記3次元形状測定装置による測定結果に対して所定の演算を実行する制御演算装置とを備え、
    前記制御演算装置には、前記クランクシャフトの設計仕様に基づき作成された前記クランクシャフトの表面形状モデルが予め記憶されており、
    前記制御演算装置には、前記3次元形状測定装置によって前記クランクシャフトの表面形状が測定されることで取得された前記クランクシャフトの測定対象領域全長に亘る前記クランクシャフト表面の3次元点群データが入力され、
    前記制御演算装置は、
    前記入力された3次元点群データを前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に沿った複数の小領域毎に分割し、複数の小領域3次元点群データを生成するステップと、
    前記生成した小領域3次元点群データ毎に、前記記憶された表面形状モデルとの距離が最小となるように、前記小領域3次元点群データをそれぞれ平行移動及び回転移動させて、前記表面形状モデルに重ね合わせるステップと、
    前記重ね合わせた後の小領域3次元点群データと前記表面形状モデルとの距離を算出し、該算出した距離に基づき、前記クランクシャフト部分的に生じる欠陥を、前記クランクシャフトの全長に亘る曲がり及びねじれと区別して検出するステップと、
    を実行することを特徴とするクランクシャフトの検査装置。
  9. 前記制御演算装置によって動作が制御され、前記3次元形状測定装置を前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に相対的に移動させる移動機構を更に備え、
    前記制御演算装置は、前記3次元形状測定装置による前記クランクシャフトの表面形状の測定と、前記移動機構による前記3次元形状測定装置の前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向への相対的な移動とが交互に繰り返されるように、前記3次元形状測定装置及び前記移動機構の動作を制御することを特徴とする請求項8に記載のクランクシャフトの検査装置。
  10. 前記3次元形状測定装置は、パターン投影方式の3次元形状測定装置であることを特徴とする請求項8又は9に記載のクランクシャフトの検査装置。
  11. 前記クランクシャフトの回転中心軸周りに90°ピッチで配置された4つの前記3次元形状測定装置を備え、
    前記移動機構は、前記4つの3次元形状測定装置を前記クランクシャフトの回転中心軸に平行な方向に独立して移動させることが可能であり、
    前記制御演算装置は、前記4つの3次元形状測定装置による前記クランクシャフトの表面形状の測定のタイミングと、前記移動機構による前記4つの3次元形状測定装置の移動のタイミングとをそれぞれ独立して制御可能であることを特徴とする請求項に記載のクランクシャフトの検査装置。
  12. 前記制御演算装置は、前記4つの3次元形状測定装置のうち、互いに対向する方向に配置された何れか一方の組の3次元形状測定装置が前記クランクシャフトの表面形状を測定している間に、互いに対向する方向に配置された何れか他方の組の3次元形状測定装置が測定を行わずに移動すると共に、前記クランクシャフトの表面形状を測定している組の3次元形状測定装置を構成する一方の3次元形状測定装置の投光が他方の3次元形状測定装置の測定視野内に入らないように、前記移動機構及び前記4つの3次元形状測定装置の動作を制御することを特徴とする請求項11に記載のクランクシャフトの検査装置。
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