JP6451431B2 - N−モノ置換ピペラジン類の製造方法 - Google Patents
N−モノ置換ピペラジン類の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6451431B2 JP6451431B2 JP2015055270A JP2015055270A JP6451431B2 JP 6451431 B2 JP6451431 B2 JP 6451431B2 JP 2015055270 A JP2015055270 A JP 2015055270A JP 2015055270 A JP2015055270 A JP 2015055270A JP 6451431 B2 JP6451431 B2 JP 6451431B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- piperazine
- alkali source
- addition
- producing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
で示されるピペラジン類と、下記式
で示されるアルキル化剤を酸存在下で反応させて、N−アルキルピペラジン類を製造する方法について既に特許出願している(特許文献4参照)。
で示されるピペラジン類に対する、下記一般式(2)
で示される求電子試薬の添加割合が0.2〜0.7モルの範囲であり、かつ求電子試薬の添加量率がアルカリ源の添加量率を上回るように、該求電子試薬と該アルカリ源を70〜90℃の範囲に加熱した該ピペラジン類を含む溶液に添加して反応させることを特徴とするN−モノ置換ピペラジン類の製造方法。
窒素雰囲気下、500mlの三口丸底フラスコに、ピペラジン143.6g(1.7モル)とメタノール144gを仕込んだ後、液温を80℃まで昇温した。そこに、液温を80℃に保ちながら、1−クロロブタン46.3g(0.5モル)及び48%水酸化ナトリウム水溶液41.7g(0.5モル)を添加した。1−クロロブタンは全量の2/3を3時間かけて添加し、残りを2時間で添加した。48%水酸化ナトリウムは5時間一定速度で添加した。添加終了後、反応液をガスクロマトグラフィー分析した結果、原料の1−クロロブタンは消失していた。そこで、反応液を室温まで冷却した後、副生塩をろ過し、無色透明の反応液を得た。この生成物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N−n−ブチルピペラジンの選択率は93.5%、N,N’−ジブチルピペラジンが2.6%、不明分が1.3%であった(1−クロロブタン換算)。バッチあたりのN−n−ブチルピペラジンの収量は67gであった。他の例と共に実施例1の結果を表1に示す。
実施例1において、ピペラジンを136.7g(1.6モル)、メタノールを137g、1−クロロブタンを58.8g(0.64モル)、48%水酸化ナトリウム水溶液を52.9g(0.64モル)とした以外は実施例1と同様の方法で反応を行い、無色透明の反応液を得た。ガスクロマトグラフィー分析の結果、N−n−ブチルピペラジンの選択率は87.5%、N,N’−ジブチルピペラジンが6.1%、不明分が0.3%であった(1−クロロブタン換算)。バッチあたりのN−n−ブチルピペラジンの収量は79gであった。
実施例2において、1−クロロブタンの全量の8割を3時間かけて添加後、残りの2割を2時間かけて添加した以外は実施例2と同様の方法で反応を行った。ガスクロマトグラフィー分析の結果、N−n−ブチルピペラジンの選択率は79.4%、N,N’−ジブチルピペラジンが9.2%、不明分が2.2%であった(1−クロロブタン換算)。バッチあたりのN−n−ブチルピペラジンの収量は72gであった。
実施例1において、ピペラジンを134.5g(1.6モル)、メタノールを134.5g、1−クロロブタンを57.8g(0.62モル)、48%水酸化ナトリウム水溶液を62.4g(0.75モル)とした以外は実施例1と同様の方法で反応を行った。ガスクロマトグラフィー分析の結果、N−n−ブチルピペラジンの選択率は79.3%、N,N’−ジブチルピペラジンが5.3%、不明分が10.1%であった(1−クロロブタン換算)。バッチあたりのN−n−ブチルピペラジンの収量は70gであった。
実施例1において、ピペラジンを130.1g(1.5モル)、メタノールを130g、1−クロロブタンを69.9g(0.76モル)、48%水酸化ナトリウム水溶液を62.9g(0.76モル)とした以外は実施例1と同様の方法で反応を行い、無色透明の反応液を得た。ガスクロマトグラフィー分析の結果、N−n−ブチルピペラジンの選択率は82.0%、N,N’−ジブチルピペラジンが8.3%、不明分が1.4%であった(1−クロロブタン換算)。バッチあたりのN−n−ブチルピペラジンの収量は88gであった。
実施例2において、1−クロロブタンは全量の2/3を3時間、残りを5時間かけて添加し、48%水酸化ナトリウムは8時間一定速度で添加した以外は実施例2と同様の方法で反応を行い、無色透明の反応液を得た。N−n−ブチルピペラジンの選択率は91.2%、N,N’−ジブチルピペラジン4.2%、不明分が0.4%であった(1−クロロブタン換算)。バッチあたりのN−n−ブチルピペラジンの収量は82gであった。
窒素雰囲気下、500mlの三口丸底フラスコに、ピペラジン143.6g(1.7モル)とメタノール144gを仕込んだ後、液温を80℃まで昇温した。そこに、液温を80℃に保ちながら、1−クロロブタン46.3g(0.5モル)を3時間かけて添加した。添加終了後、さらに8時間熟成し、ガスクロマトグラフィー分析にて1−クロロブタンのピーク消失を確認した後、反応液を室温まで冷却した。放冷後、48%水酸化ナトリウム水溶液41.7g(0.5モル)を1時間かけて添加し、副生する塩酸を中和処理した。約1時間攪拌後、副生塩をろ過し、無色透明の反応液を得た。この生成物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N−n−ブチルピペラジンの選択率は90.4%、N,N’−ジブチルピペラジンが4.4%、不明分が0.4%であった(1−クロロブタン換算)。バッチあたりのN−n−ブチルピペラジンの収量は64gであった。
実施例1において、ピペラジンを161.0g(1.9モル)、メタノールを161g、1−クロロブタンを17.3g(0.19モル)、48%水酸化ナトリウム水溶液を15.6g(0.19モル)とした以外は実施例1と同様の方法で反応を行い、無色透明の反応液を得た。ガスクロマトグラフィー分析の結果、N−n−ブチルピペラジンの選択率は96.9%、N,N’−ジブチルピペラジンが1.3%、不明分が0.5%であった(1−クロロブタン換算)。バッチあたりのN−n−ブチルピペラジンの収量は26gであった。
実施例1において、ピペラジンを113.4g(1.3モル)、メタノールを113g、1−クロロブタンを97.5g(1.05モル)、48%水酸化ナトリウム水溶液を87.7g(1.05モル)とした以外は実施例1と同様の方法で反応を行い、無色透明の反応液を得た。ガスクロマトグラフィー分析の結果、N−n−ブチルピペラジンの選択率は60.3%、N,N’−ジブチルピペラジンが18.3%、不明分が4.1%であった(1−クロロブタン換算)。バッチあたりのN−n−ブチルピペラジンの収量は90gであった。
実施例2において、1−クロロブタンを5時間一定速度で添加した以外は実施例2と同様の方法で反応を行った。ガスクロマトグラフィー分析の結果、N−n−ブチルピペラジンの選択率は76.3%、N,N’−ジブチルピペラジンが11.2%、不明分が2.3%であった(1−クロロブタン換算)。バッチあたりのN−n−ブチルピペラジンの収量は69gであった。
実施例2において、ピペラジンとメタノールを仕込んだ後に液温を50℃まで昇温し、1−クロロブタンと48%水酸化ナトリウム水溶液の添加を終了した後、80℃まで昇温した以外は実施例2と同様の方法で反応を行い、無色透明の反応液を得た。この生成物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N−n−ブチルピペラジンの選択率は81.6%、N,N’−ジブチルピペラジンが8.9%、不明分が0.6%であった(1−クロロブタン換算)。バッチあたりのN−n−ブチルピペラジンの収量は74gであった。
実施例4において、1−クロロブタン58.8g(0.64モル)の代わりに3−クロロプロパノール60.1g(0.64モル)を使用した以外は、実施例4に記載の方法で反応を行い、無色の反応液を得た。この生成物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N−(3−ヒドロキシプロピル)ピペラジンの選択率は90.6%、N,N’−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ピペラジンが3.6%、不明分が2.2%であった(3−クロロプロパノール換算)。バッチあたりのN−(3−ヒドロキシプロピル)ピペラジンの収量は83gであった。
実施例4において、1−クロロブタン58.8g(0.64モル)の代わりに3−クロロ−1,2−プロパンジオール70.2g(0.64モル)を使用した以外は、実施例4に記載の方法で反応を行い、無色の反応液を得た。この生成物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)ピペラジンの選択率は90.6%、N,N’−ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)ピペラジンが3.6%、不明分が2.2%であった(3−クロロ−1,2−プロパンジオール換算)。バッチあたりのN−(2,3−ジヒドロキシプロピル)ピペラジンの収量は83gであった。
Claims (8)
- 下記一般式(1)
で示されるピペラジン類に対する、下記一般式(2)
で示される求電子試薬の添加割合が0.2〜0.7モルの範囲であり、かつ求電子試薬の添加量率がアルカリ源の添加量率を上回るように、該求電子試薬と該アルカリ源を70〜90℃の範囲に加熱した該ピペラジン類を含む溶液に添加して反応させることを特徴とするN−モノ置換ピペラジン類の製造方法。 - 求電子試薬とアルカリ源の添加速度を変化させることを特徴とする請求項1に記載のN−モノ置換ピペラジン類の製造方法。
- 求電子試薬の添加開始後にアルカリ源の添加を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のN−モノ置換ピペラジン類の製造方法。
- 求電子試薬とアルカリ源を交互に添加することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のN−モノ置換ピペラジン類の製造方法。
- アルカリ源を、求電子試薬1モルに対し1.0〜1.2モルの範囲で使用することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のN−モノ置換ピペラジン類の製造方法。
- 求電子試薬を、その添加量率が70%まではアルカリ源より速く添加し、70%を超えてからはアルカリ源より遅く添加することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のN−モノ置換ピペラジン類の製造方法。
- 求電子試薬の添加終了時(添加量率100%)におけるアルカリ源の添加量率が95〜100%の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のN−モノ置換ピペラジン類の製造方法。
- アルカリ源が水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のN−モノ置換ピペラジン類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015055270A JP6451431B2 (ja) | 2015-03-18 | 2015-03-18 | N−モノ置換ピペラジン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015055270A JP6451431B2 (ja) | 2015-03-18 | 2015-03-18 | N−モノ置換ピペラジン類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016175846A JP2016175846A (ja) | 2016-10-06 |
JP6451431B2 true JP6451431B2 (ja) | 2019-01-16 |
Family
ID=57069122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015055270A Active JP6451431B2 (ja) | 2015-03-18 | 2015-03-18 | N−モノ置換ピペラジン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6451431B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5640332B2 (ja) * | 2008-05-30 | 2014-12-17 | 東ソー株式会社 | ヒドロキシ(アルキル)トリエチレンジアミン類の製造方法 |
JP5810841B2 (ja) * | 2010-12-28 | 2015-11-11 | 東ソー株式会社 | 新規なアミン組成物及びそれを用いたポリウレタン樹脂の製造方法 |
JP5838628B2 (ja) * | 2011-07-25 | 2016-01-06 | 東ソー株式会社 | N−アルキルピペラジン類の製造方法 |
JP6070088B2 (ja) * | 2012-05-31 | 2017-02-01 | 東ソー株式会社 | N−アルキルピペラジン類の精製方法 |
-
2015
- 2015-03-18 JP JP2015055270A patent/JP6451431B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016175846A (ja) | 2016-10-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5846126B2 (ja) | 芳香族アルコール又は複素環式芳香族アルコールの製造方法 | |
US20190039994A1 (en) | Process to convert cyclic alkylene ureas into their corresponding alkylene amines | |
PT2414325E (pt) | Método de preparar um inibidor de citocromo p450 monoxigenase e intermediários envolvidos. | |
JP6001112B2 (ja) | 1−(2−ハロビフェニル−4−イル)−シクロプロパンカルボン酸の誘導体の調製方法 | |
JP6185021B2 (ja) | 塩酸リトドリンの調製方法 | |
TW202321190A (zh) | (s)-4-氯-2-胺基丁酸鹽酸鹽及(s)-4-氯-2-胺基丁酸酯的製備方法 | |
JP4941959B2 (ja) | アルキルアミノプロピオン酸アミド誘導体の製造方法 | |
JP5838628B2 (ja) | N−アルキルピペラジン類の製造方法 | |
JP6451431B2 (ja) | N−モノ置換ピペラジン類の製造方法 | |
JP2012532923A (ja) | O−デスメチルベンラファキシンの製造方法及びそれに使用される中間体 | |
JP5374895B2 (ja) | 光学活性フルオロアミン類の製造方法 | |
JP2002003428A (ja) | 水および有機溶媒を使用しない条件下でのグリシジルエーテル化合物の合成方法 | |
JP5675826B2 (ja) | 1,1−ジフルオロ−2−ニトロエタンを水素化することによる2,2−ジフルオロエチルアミンの調製方法 | |
JP6615212B2 (ja) | 1−(2−ハロゲン−エチル)−4−ピぺリジンカルボン酸エチルエステルの製法 | |
JP6094837B2 (ja) | メマンチンの製造プロセス | |
TW201443031A (zh) | (甲基)丙烯酸縮水甘油酯及其製造方法 | |
KR102137340B1 (ko) | Eob-dtpa의 신규 제조방법 | |
JP2012097005A (ja) | ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドの製造法 | |
JP4237565B2 (ja) | 光学活性二級アルコール化合物の製造方法 | |
JP2011105618A (ja) | ヒドロキシアルキルピペラジン類及び/又はヒドロキシメチルトリエチレンジアミン類の製造方法 | |
KR101974388B1 (ko) | 알킬 디에틸렌 트리아민 유도체 및 이의 제조방법 | |
JP5803620B2 (ja) | ピペラジン類の製造法 | |
JP2011213620A (ja) | 第1級アルキルブロマイドの製造方法 | |
JP4408146B2 (ja) | α−ヒドロキシアルキル−γ−ブチロラクトン類の製造方法 | |
KR101166864B1 (ko) | 이온성액체 촉매를 이용한 아민 화합물로부터 포름아마이드 화합물의 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180219 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20181031 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181113 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181126 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6451431 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |