以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
以下説明する本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役(内部当選役)の内部当選の当否を抽選により判定(導出)し、その複数のリールのそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組合せによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図1および図2を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す4の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す7の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す2の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す8の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す3の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す6の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110乃至112のそれぞれの図柄は図柄表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。入賞ラインとは、後述する図5で説明する入賞役に対応する図柄組合せが表示されたか否かが判定されるラインのことである。
本実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインL2、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインL3、左リール上段図柄、中リール上段図柄および右リール上段図柄で構成される上段入賞ラインL4、左リール下段図柄、中リール下段図柄および右リール下段図柄で構成される下段入賞ラインL5の5つの入賞ラインが設けられている。図2には、これらの入賞ラインが示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本実施形態のスロットマシン100は3枚賭け専用機であり、メダルの投入枚数が3枚未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが3枚ベットされたときに全入賞ラインL1〜L5が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2および右上がり入賞ラインL3の3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役)に内部当選していること、または、後述する特別遊技状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128(以下、ランプ128)は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお以下では、遊技者に払出される、と同様の意味で、遊技者に付与されると表現する場合がある。また、払出枚数表示器127は、後述する操作条件特定演出にも用いられる。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。なお、払出枚数表示器127は、本発明の演出手段の一例に相当する。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第1停止リール、第2停止リール、第3停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第1停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。なお、この液晶表示装置157は、本発明の演出手段の一例に相当する。
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。ここで、主制御部300に関しては、データ容量が大きくなるとプログラムの確認作業が困難になり、また不正改造の温床にもなるといったようなセキュリティ低下の問題が生じることから、主制御部300のROM306やRAM308のデータ容量には制限を設けている。なお、以下説明する主制御部300は、本発明の内部抽選手段、リール停止手段、演出制御手段の一例に相当するものである。また、第1副制御部400(あるいは第1副制御部400と第2副制御部500の組合せ)は、本発明の演出制御手段の一例に相当するものである。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、右リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、および、右リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ339(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。なお、このスピーカ272,277は、本発明の演出手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(ランプ128、上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、ベットボタンランプ200、リールバックライト等)が接続されている。なお、各種ランプ420は、本発明の演出手段の一例に相当するものである。
また、第1副制御部400は、電源管理部(図示省略)から第1副制御部400に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路430を備えており、電圧監視回路430は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路402に出力する。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図4を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号19のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号20のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号18のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。なお、「セブン1図柄」、「セブン2図柄」、および「BAR図柄」は、左リール110において、互いに最大引込み範囲を超えて配置されており、遊技者が同時に狙うことができない図柄となっている。
<入賞役の種類>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役1、特別役2、再遊技役1〜8、小役1〜5がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1、特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役1〜8は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、および再遊技役1〜8への入賞が含まれる。
特別役1、特別役2は、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組合せは、特別役1が「セブン1−セブン1−セブン1」、特別役2が「セブン1−セブン1−BAR」である。
特別役1、特別役2に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役内部当選状態(以下、この状態をRT4と称することがある)に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1、特別役2のいずれかに内部当選した遊技においては、その特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、対応する図柄組合せが揃って入賞しやすい状態になる。この特別役内部当選状態(RT4)については後述する。
主制御部300は、特別役1、特別役2のいずれかに対応する図柄組合せが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(以下、この状態をRT5と称することがある)に移行させる。特別役1に入賞して特別遊技状態に移行した場合には、360枚を超える払出しがされると再遊技低確率状態(以下、この状態をRT1と称することがある)に移行させる。また、特別役2に入賞して特別遊技状態に移行した場合には、126枚を超える払出しがされると再遊技低確率状態(RT1)に移行させる。このように本実施形態では、特別役1の方が特別役2よりも遊技者に有利な役となるように構成されている。なお、この特別遊技状態(RT5)および再遊技低確率状態(RT1)については後述する。
再遊技役1〜8は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技役1は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、再遊技役2は「リプレイ−リプレイ−ベル」、再遊技役3は「リプレイ−ベル−リプレイ」、再遊技役4は「ベル−リプレイ−リプレイ」、再遊技役5は「セブン2−リプレイ−リプレイ」、再遊技役6は「BAR−リプレイ−リプレイ」、再遊技役7は「セブン1−セブン1−リプレイ」、再遊技役8は「セブン1−リプレイ−リプレイ」である。
上記再遊技役のうち、再遊技役4〜6は、内部当選しても入賞することがない役である。本実施形態の遊技台では、操作順序によって入賞する再遊技役が異なる押し順リプレイを設けるにあたって、再遊技役4〜6が、再遊技役1〜3と重複して内部当選するように構成されている(詳細は後述)。再遊技役4〜6は、内部当選の状態を異ならせるため制御用に設けられた役であり、内部当選した場合にはこれらの役以外の重複した再遊技役(再遊技役1〜3)に入賞するように、リール110〜112の停止制御が行われる。従って、再遊技役4〜6に入賞することはない。
主制御部300は、再遊技役2に対応する図柄組合せが表示されたことに基づいて、遊技状態が再遊技低確率状態(RT1)であれば再遊技高確率状態A(以下、この状態をRT2と称することがある)に移行させ、遊技状態が再遊技高確率状態A(RT2)であれば再遊技高確率状態B(以下、この状態をRT3と称することがある)に移行させる。また、再遊技役3に対応する図柄組合せが表示されたことに基づいて、遊技状態が再遊技高確率状態B(RT3)であれば再遊技高確率状態A(RT2)に移行させ、遊技状態が再遊技高確率状態A(RT2)であれば再遊技低確率状態(RT1)に移行させる。なお、この再遊技高確率状態A(RT2)および再遊技高確率状態B(RT3)については後述する。
上記再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技役に入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(後述するメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、再遊技役に入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
小役1〜5は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役であり、対応する図柄組合せは、小役1が「スイカ−スイカ−スイカ」、小役2が「ANY−チェリー−ANY」、小役3が「セブン1−ベル−ベル」、小役4が「セブン2−ベル−ベル」、小役5が「BAR−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図6は、スロットマシン100の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100は、大別すると再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率状態A(RT2)、再遊技高確率状態B(RT3)、特別役内部当選状態(RT4)、特別遊技状態(RT5)の計5つの遊技状態があり、これらの遊技状態は主制御部300によって制御されている。図6(a)には、これらの5つの遊技状態が示されている。また、図6(b)には各遊技状態の移行条件が記載され、図6(a)には、各遊技状態を結ぶ矢印上に図6(b)に示す移行条件に対応する記号が記載されている。各矢印に記載された記号に対応する移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。この遊技状態が移行する条件には、例えば、所定の役に入賞すること、所定の役に内部当選すること、特定の入賞ラインに特定の図柄組合せが停止表示すること、規定回数の遊技が消化されたこと、および所定枚数の払出しがされることなどがある。
図7は、各遊技状態における役の抽選テーブルを示す図であり、図8は、図7に示すNo.10〜21の抽選テーブルの詳細を示す図である。これらの図において、横軸はそれぞれの遊技状態を表し、縦軸はそれぞれの役が内部当選する態様(単独、重複)に対応付けられた抽選値(抽選データの範囲の大きさ)を示す。なお、後述するように、本実施形態においては役が抽選により決定(当選)され、その結果に基づいて入賞する役(入賞役)が決まることになるが、この役の抽選を内部抽選と称し、内部抽選による決定を内部当選と称する。また、「内部当選した役」のことを「内部当選役」と称する場合がある。
なお、図7において、特別役1+小役1は、特別役1と小役1が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、特別役2+小役1は、特別役2と小役1が重複して内部当選した状態となることを示すものである(図7のNo.3、4)。また、特別役1+小役2は、特別役1と小役2が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、特別役2+小役2は、特別役2と小役2が重複して内部当選した状態となることを示すものである(図7のNo.5、6)。また、特別役1+小役3−4−5は、特別役1および後述する小役3−4−5が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、特別役2+小役3−4−5は、特別役2および後述する小役3−4−5が重複して内部当選した状態となることを示すものである(図7のNo.7、8)。再遊技役1−7−8は、再遊技役1、再遊技役7、再遊技役8が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、小役3−4−5は、小役3〜5が重複して内部当選した状態となることを示すものである(図7のNo.22、28)。
なお、本実施形態では、特別役と他の役が重複して内部当選した場合、その内部当選した他の役を優先して入賞させる構成を採用している。また、特別役内部当選状態(RT4、特別役が持ち越された状態)においても、何らかの役が内部当選していればこれを優先して入賞させる構成を採用している。しかし、このような優先入賞の構成に限らず、例えば、特別役を構成する図柄と、この特別役と重複して内部当選する場合がある他の役(特別役内部当選状態で内部当選する役も含む)を構成する図柄が、少なくとも一のリールにおいて最大引込み範囲を超えて配置されている構成を採用してもよい。この構成では、少なくとも一のリールにおいて上記図柄のいずれかを停止させる(狙う)ことができるため、遊技者の操作に応じて、特別役あるいはこの特別役と重複して内部当選している他の役のいずれも入賞させることができる。
また、図8において、再遊技役1−2は、再遊技役1、2が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、再遊技役1−2−4は、再遊技役1、2、4が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、再遊技役1−2−5は、再遊技役1、2、5が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、再遊技役1−2−6は、再遊技役1、2、6が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、再遊技役1−2−4−5は、再遊技役1、2、4、5が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、再遊技役1−2−4−6は、再遊技役1、2、4、6が重複して内部当選した状態となることを示すものである(図8のNo.10〜15)。なお、図7における再遊技役1&2は、少なくとも再遊技役1、2が重複して内部当選した状態となることを示すもの(図8のNo.10〜15)の総称であり、その抽選値は、図8のNo.10〜15の抽選値の総和である。
また、図8において、再遊技役1−3は、再遊技役1、3が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、再遊技役1−3−4は、再遊技役1、3、4が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、再遊技役1−3−5は、再遊技役1、3、5が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、再遊技役1−3−6は、再遊技役1、3、6が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、再遊技役1−3−4−5は、再遊技役1、3、4、5が重複して内部当選した状態となることを示すものであり、再遊技役1−3−4−6は、再遊技役1、3、4、6が重複して内部当選した状態となることを示すものである(図8のNo.16〜21)。なお、図7における再遊技役1&3は、少なくとも再遊技役1、3が重複して内部当選した状態となることを示すもの(図8のNo.16〜21)の総称であり、その抽選値は、図8のNo.16〜21の抽選値の総和である。
以降説明する各遊技状態において、役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役の内部当選の態様(単独、重複)に応じた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65536)で除した値で求められる。例えば、再遊技低確率状態(RT1)においては、小役1のみが単独で内部当選する場合の抽選値が512であり、小役1に単独で内部当選する確率は512/65536*100≒0.8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン100の遊技状態について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態(RT1)は、再遊技役の内部当選確率が他の遊技状態(例えば特別遊技状態を除く遊技状態)のうち最も低い(遊技者にとって不利な)遊技状態である。再遊技低確率状態(RT1)では、図7に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する役を抽選する。
再遊技低確率状態(RT1)における役の内部当選の態様には、特別役1(単独)、特別役2(単独)、特別役1〜2+小役1、特別役1〜2+小役2、特別役1〜2+小役3−4−5、再遊技役1(単独)、再遊技役1&2、小役1〜5(単独)、小役3−4−5がある。なお、役に内部当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組合せは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、役に内部当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
ここで、再遊技役1&2について説明する。上記説明したように、再遊技役1&2は、少なくとも再遊技役1および再遊技役2に内部当選する状態となることを示すものの総称である。本実施形態において再遊技役1&2に内部当選したとは、再遊技役1−2、再遊技役1−2−4、再遊技役1−2−5、再遊技役1−2−6、再遊技役1−2−4−5、再遊技役1−2−4−6のいずれかに内部当選したことを意味する。これらの役の組合せに対しては、それぞれ順に、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の操作順序が正解操作順序として対応付けられている。そして、この対応付けられた正解操作順序に従って停止操作がされた場合は、再遊技役2に入賞し、それ以外の場合には、再遊技役1に入賞する。例えば、再遊技役1−2に内部当選した場合に、左中右の操作順序で停止操作がされると再遊技役2に入賞し、それ以外の操作順序で停止操作がされると再遊技役1に入賞する。
本実施形態のスロットマシン100においては、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組合せによって複数の操作順序がある(例えば、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の計6通り)。本実施形態は、再遊技役4〜6を再遊技役1および再遊技役2と組合せることで、これら複数の操作順序のそれぞれを正解操作順序とする複数の再遊技役1&2を設けたものであると言える。なお、再遊技役1&2に相当する役の組合せの間には、例えば再遊技役1−2に内部当選していると仮定して再遊技役2を狙おうとすると、実際には再遊技役1−2−4や再遊技役1−2−5に内部当選している場合には再遊技役2を狙うことができなくなるといったように、いずれかの組合せについて再遊技役2を狙うと、それ以外の組合せにおいては再遊技役2を狙うことができなくなる関係があることになる。この再遊技役1&2は、後述する操作条件の報知がされない状況においては、正解操作順序を推測することが困難な役の組合せとなっている。この再遊技役1&2のように、入賞する再遊技役が操作順序によって決定される役の組合せを「押し順リプレイ」と呼ぶ場合がある。なお、操作条件とは、操作順序および操作タイミングのうちの少なくともいずれか一方で構成される条件である。
なお、本実施形態では、再遊技役1&2に相当する役の組合せのそれぞれの抽選確率が均等になっている。すなわち、再遊技役2に入賞するための正解操作順序に偏りが存在せず、再遊技役2に入賞しやすい操作順序が存在しないように構成されている。しかし、このような構成は一例であり、例えば正解操作順序が左第1停止を要する役組合せの抽選確率を低くしたり、そもそもそのような役の組合せを設けない、といったように、役の組合せに対する内部当選確率に偏りを設けた構成であってもよい。この場合、左第1停止の操作順序で停止操作をするよりも、右第1停止あるいは中第1停止の操作順序で停止操作をする方が、再遊技役2に入賞しやすくなる。このように、役の組合せに対する内部当選確率に偏りを設けることで、操作順序によって有利不利が存在するようにしてもよい。
また、本実施形態では、再遊技役4〜6を用いて再遊技役1および再遊技役2に対応付けられた役の組合せを複数設けることで、正解操作順序の異なる複数の再遊技役1&2を設けているが、例えば再遊技役1&2という一つの役の組合せを設けた上で、この役の組合せに内部当選したときに正解操作順序を抽選で決定するように構成してもよい。
さらに、本実施形態では、再遊技役1&2について正解操作順序を対応付けた役の組合せを用いているが、後述する小役3〜5のように、正解操作タイミングを対応付けた役の組合せを用いてもよい。
次に、小役3〜5について説明する。小役3〜5は、それぞれ対応する役に入賞するにあたり、左停止操作の操作タイミングが要求される役である。この操作タイミングを正解操作タイミングと称する。なお、左停止操作が第1停止操作である場合と、そうでない場合とで、正解操作タイミングの一部が異なる。なお、正解操作タイミング以外のタイミングで停止操作がされた場合にはハズレとなる。
まず、小役3に対する正解操作タイミングについて説明する。左停止操作が第1停止操作である場合には、左リール110の図柄番号13〜19に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングが正解操作タイミングとなる。この場合、左リール110のいずれかにセブン1図柄が停止する。その後の停止操作がされると、左リールのセブン1図柄がある入賞ライン上にベル図柄が停止し、小役3に入賞する。
一方、左停止操作が第1停止操作でない場合には、左リール110の図柄番号14〜18に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングが、正解操作タイミングとなる。この場合、左リール110の中段(図2に示す4の位置)にセブン1図柄が停止する。また、中停止操作および右停止操作によって、中リール111および右リール112の中段にそれぞれベル図柄が停止する。これによって入賞ラインL1に小役3を構成する図柄が停止し、小役3に入賞する。
すなわち、小役3に対する正解操作タイミングは、少なくとも左リール110の図柄番号14〜18に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングであると言える。
次に、小役4に対する正解操作タイミングについて説明する。左停止操作が第1停止操作である場合には、左リール110の図柄番号6〜12に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングが正解操作タイミングとなる。この場合、左リール110のいずれかにセブン2図柄が停止する。その後の停止操作がされると、左リールのセブン2図柄がある入賞ライン上にベル図柄が停止し、小役4に入賞する。
一方、左停止操作が第1停止操作でない場合には、左リール110の図柄番号7〜11に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングが、正解操作タイミングとなる。この場合、左リール110の中段(図2に示す4の位置)にセブン2図柄が停止する。また、中停止操作および右停止操作によって、中リール111および右リール112の中段にそれぞれベル図柄が停止する。これによって入賞ラインL1に小役4を構成する図柄が停止し、小役4に入賞する。
すなわち、小役4に対する正解操作タイミングは、少なくとも左リール110の図柄番号7〜11に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングであると言える。
さらに、小役5に対する正解操作タイミングについて説明する。左停止操作が第1停止操作である場合には、左リール110の図柄番号0〜5、20に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングが正解操作タイミングとなる。この場合、左リール110のいずれかにBAR図柄が停止する。その後の停止操作がされると、左リールのBAR図柄がある入賞ライン上にベル図柄が停止し、小役5に入賞する。
一方、左停止操作が第1停止操作でない場合には、左リール110の図柄番号0〜4に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングが、正解操作タイミングとなる。この場合、左リール110の中段(図2に示す4の位置)にBAR図柄が停止する。また、中停止操作および右停止操作によって、中リール111および右リール112の中段にそれぞれベル図柄が停止する。これによって入賞ラインL1に小役5を構成する図柄が停止し、小役5に入賞する。
すなわち、小役5に対する正解操作タイミングは、少なくとも左リール110の図柄番号0〜4に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングであると言える。
なお、上記説明したとおり、小役3〜5は単独で内部当選する役であり、左リール110においてそれぞれの役を構成する図柄が最大引込み範囲を超えて配置されている。このため、小役3〜5の間には、小役3を狙おうとすると、小役4、5を狙うことができなくなるといったように、いずれかの小役を狙うとそれ以外の小役を狙うことができなくなる関係があることになる。なお、小役1および小役2は、入賞させるために操作タイミングを必要とするが、他の小役が狙えなくなるといった関係はない。従って、例えば小役1を狙いつつ、小役2あるいは小役3を狙う、といったことが可能である。
なお、上記説明した小役3〜5のような役は、上記説明したように一部のリールにおいて構成する図柄が最大引込み範囲を超えて配置されているものであってもよいし、全てのリールにおいて同様の配置としてもよい。
さらに、本実施形態では、小役3〜5について正解操作タイミングを対応付けた役を用いているが、上記説明した再遊技役1&2のように正解操作順序を対応付けた役を用いてもよい。
次に、小役3−4−5について説明する。小役3−4−5に内部当選すると、左停止操作が第1停止であった場合には、操作タイミングに関わらず小役3、4、5のいずれかに入賞する。また、左停止操作が第1停止でない場合には、操作タイミングによって入賞する役が異なる。具体的には、左停止操作のタイミングが、左リール110の図柄番号14〜18に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングであれば入賞ラインL1で小役3に入賞する。また、左リール110の図柄番号7〜11に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングであれば入賞ラインL1で小役4に入賞する。さらに、左リール110の図柄番号0〜4に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングであれば入賞ラインL1で小役5に入賞する。そして、上記以外のタイミングで停止操作がされた場合にはハズレとなる。
図6には、再遊技役2に入賞した場合には、後述する再遊技高確率状態A(RT2)に移行することが示されている。また、特別役に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT4)に移行することが示されている。さらに、特別役に入賞した場合には、後述する特別遊技状態(RT5)に移行することが示されている。
<再遊技高確率状態A(RT2)>
再遊技高確率状態A(RT2)は、再遊技役の内部当選確率が再遊技低確率状態(RT1)よりも高く、かつ再遊技高確率状態B(RT3)よりも低い遊技状態である。再遊技高確率状態A(RT2)では、図7に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する役を抽選する。
再遊技高確率状態A(RT2)における役の内部当選の態様には、特別役1(単独)、特別役2(単独)、特別役1〜2+小役1、特別役1〜2+小役2、特別役1〜2+小役3−4−5、再遊技役1(単独)、再遊技役1&2、再遊技役1&3、小役1〜5(単独)、小役3−4−5がある。なお、役に内部当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組合せは表示されない。
ここで、再遊技役1&3について説明する。上記説明したように、再遊技役1&3は、少なくとも再遊技役1および再遊技役3に内部当選する状態となることを示すものの総称である。本実施形態において再遊技役1&3に内部当選したとは、再遊技役1−3、再遊技役1−3−4、再遊技役1−3−5、再遊技役1−3−6、再遊技役1−3−4−5、再遊技役1−3−4−6のいずれかに内部当選したことを意味する。これらの役の組合せに対しては、それぞれ順に、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の操作順序が正解操作順序として対応付けられている。そして、この対応付けられた正解操作順序に従って停止操作がされた場合は、再遊技役1に入賞し、それ以外の場合には、再遊技役3に入賞する。例えば、再遊技役1−3に内部当選した場合に、左中右の操作順序で停止操作がされると再遊技役1に入賞し、それ以外の操作順序で停止操作がされると再遊技役3に入賞する。
本実施形態のスロットマシン100においては、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組合せによって複数の操作順序がある(例えば、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の計6通り)。本実施形態は、再遊技役4〜6を再遊技役1および再遊技役3と組合せることで、これら複数の操作順序のそれぞれを正解操作順序とする複数の再遊技役1&3を設けたものであると言える。なお、再遊技役1&3に相当する役の組合せの間には、例えば再遊技役1−3に内部当選していると仮定して再遊技役1を狙おうとすると、実際には再遊技役1−3−4や再遊技役1−3−5に内部当選している場合には再遊技役1を狙うことができなくなるといったように、いずれかの組合せについて再遊技役1を狙うと、それ以外の組合せにおいては再遊技役1を狙うことができなくなる関係があることになる。この再遊技役1&3は、後述する操作条件の報知がされない状況においては、正解操作順序を推測することが困難な役の組合せとなっている。この再遊技役1&3のように、入賞する再遊技役が操作順序によって決定される役の組合せを「押し順リプレイ」と呼ぶ場合がある。
なお、本実施形態では、再遊技役1&3に相当する役の組合せそれぞれの抽選確率が均等になっている。すなわち、再遊技役1に入賞するための正解操作順序に偏りが存在せず、再遊技役1に入賞しやすい操作順序が存在しないように構成されている。しかし、このような構成は一例であり、例えば正解操作順序が左第1停止を要する役の組合せの抽選確率を低くしたり、そもそもそのような役の組合せを設けない、といったように、役の組合せに対する内部当選確率に偏りを設けた構成であってもよい。この場合、左第1停止の操作順序で停止操作をするよりも、右第1停止あるいは中第1停止の操作順序で停止操作をする方が、再遊技役1に入賞しやすくなる。このように、役の組合せに対する内部当選確率に偏りを設けることで、操作順序によって有利不利が存在するようにしてもよい。
また、本実施形態では、再遊技役4〜6を用いて再遊技役1および再遊技役3に対応付けられた役の組合せを複数設けることで、正解操作順序の異なる複数の再遊技役1&3を設けているが、例えば再遊技役1&3という一つの役の組合せを設けた上で、この役の組合せに内部当選したときに正解操作順序を抽選で決定するように構成してもよい。
さらに、本実施形態では、再遊技役1&3について正解操作順序を対応付けた役の組合せを用いているが、前述した小役3〜5のように、正解操作タイミングを対応付けた役の組合せを用いてもよい。
図6には、再遊技役3に入賞した場合には、再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されており、再遊技役2に入賞した場合には、後述する再遊技高確率状態B(RT3)に移行することが示されている。また、特別役に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT4)に移行することが示されている。さらに、特別役に入賞した場合には、後述する特別遊技状態(RT5)に移行することが示されている。なお、本実施形態では、再遊技役3の入賞を再遊技低確率状態(RT1)に移行する条件としているが、例えば、小役3〜5に内部当選した際に、これらの役に入賞しなかったことを再遊技低確率状態(RT1)に移行する条件に加えてもよい。
<再遊技高確率状態B(RT3)>
再遊技高確率状態B(RT3)は、再遊技役の内部当選確率が再遊技低確率状態(RT1)および再遊技高確率状態A(RT2)よりも高い遊技状態である。再遊技高確率状態B(RT3)では、図7に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する役を抽選する。
再遊技高確率状態B(RT3)における役の内部当選の態様には、特別役1(単独)、特別役2(単独)、特別役1〜2+小役1、特別役1〜2+小役2、特別役1〜2+小役3−4−5、再遊技役1(単独)、再遊技役1&3、小役1〜5(単独)、小役3−4−5がある。なお、役に内部当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組合せは表示されない。
図6には、再遊技役3に入賞した場合には、再遊技高確率状態A(RT2)に移行することが示されている。また、特別役に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT4)に移行することが示されている。さらに、特別役に入賞した場合には、後述する特別遊技状態(RT5)に移行することが示されている。なお、本実施形態では、再遊技役3の入賞を再遊技高確率状態A(RT2)に移行する条件としているが、例えば、小役3〜5に内部当選した際に、これらの役に入賞しなかったことを再遊技高確率状態A(RT2)に移行する条件に加えてもよい。
<特別役内部当選状態(RT4)>
特別役内部当選状態(RT4)は、特別役に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態(特別役内部当選状態)である。この特別役内部当選状態(RT4)では、図7に示す横軸の「RT4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する役を抽選する。
この特別役内部当選状態(RT4)における役の内部当選の態様には、再遊技役1(単独)、再遊技役1−7−8、小役1〜5(単独)、小役3−4−5がある。なお、役が内部当選しなかった場合(32744/65536)は、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、オンに設定されている特別役の内部当選フラグに対応する特別役に対応する図柄組合せを表示させることができる。
ここで、再遊技役1−7−8について説明する。再遊技役1−7−8は、停止操作に応じて入賞する役が異なる役である。以下、具体的に説明する。
まず、再遊技役7および再遊技役8に入賞するための操作条件について説明する。この操作条件は、操作順序および操作タイミングの双方が要求される条件である。ここで要求される操作順序は左中右である。以下、それぞれの操作に対して要求されるタイミングについて説明する。
まず、再遊技役7および再遊技役8に入賞するための左第1停止操作のタイミングは、左リール110の図柄番号14〜18に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す4の位置)にあるタイミングである。このタイミングで左第1停止操作がされると、左リール110の中段(図2に示す4の位置)にセブン1図柄が停止する。
続いて、上記説明した左第1停止操作によって、左リール110の中段(図2に示す4の位置)にセブン1図柄が停止した状態における、中第2停止操作のタイミングについて説明する。この状態で、再遊技役7に入賞するための中第2停止操作のタイミングは、中リール111の図柄番号14〜18に示す図柄が表示窓113の中段(図2に示す5の位置)にあるタイミングである。このタイミングで中第2停止操作がされると、中リール111の中段(図2に示す5の位置)にセブン1図柄が停止する。なお、以降の右第3停止操作については、操作タイミングに関わらず右リール112の中段(図2に示す8の位置)にリプレイ図柄が停止し、再遊技役7に入賞する。
一方、左リール110の中段(図2に示す4の位置)にセブン1図柄が停止した状態における、中第2停止操作のタイミングが、再遊技役7に入賞するための操作タイミングとは異なるタイミングであった場合、中リール111の中段(図2に示す5の位置)にリプレイ図柄が停止する。続く右第3停止操作については、操作タイミングに関わらず右リール112の中段(図2に示す8の位置)にリプレイ図柄が停止し、再遊技役8に入賞する。
以上、再遊技役1−7−8に内部当選した場合における、再遊技役7、再遊技役8に入賞するための操作条件について説明した。この操作条件とは異なる操作条件(操作順序が左中右以外の操作順序)で操作された場合には、再遊技役1に入賞する。
そして、図6に示す通り、特別役内部当選状態(RT4)において、特別役に対応する図柄組合せが表示された場合(特別役に入賞した場合)に、後述する特別遊技状態(RT5)に移行する。
<特別遊技状態(RT5)>
特別遊技状態(RT5)では、図7に示す横軸の「RT5」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する役を抽選する。特別遊技状態における役の内部当選の態様には、小役1(単独)、小役2(単独)、小役3−4−5がある。
図6には、特別遊技状態(RT5)において、規定数(例えば、特別役1に入賞した場合は360枚、特別役2に入賞した場合は126枚)を超える払い出しがされた場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。
なお、本実施形態では、特別遊技状態(RT5)が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
<AT遊技状態>
本実施形態のスロットマシン100の主制御部300は、5つの遊技状態(RT1〜5)を制御している。さらに、主制御部300では、通常演出状態、AT準備演出状態、AT実行演出状態の3つの演出状態を制御している。このうち、通常演出状態を除いた演出状態では、内部当選した役あるいは役の組合せに対する正解操作順序あるいは正解操作タイミングを示唆する操作条件特定演出を実行する場合がある。より具体的には、主制御部300による操作条件特定演出が払出枚数表示器127を用いて実行され、第1副制御部400による操作条件特定演出が液晶表示装置157等を用いて実行される。以下、この操作条件特定演出が実行され得るAT準備演出状態とAT実行演出状態の二つを総称してAT(アシストタイム)演出状態と称する。ここで、図9を用いて、AT演出状態の詳細について説明する。同図は、操作条件特定演出の一例を示す図である。
AT演出状態では、内部当選した役あるいは役の組合せに応じて、遊技者に有利な結果がもたらされるように操作タイミング又は操作順序を示唆する演出が実行される。具体的には、再遊技役1&2に内部当選した場合には再遊技役2に入賞するための操作順序(正解操作順序)を示唆し、再遊技役1&3に内部当選した場合には再遊技役1に入賞するための操作順序(正解操作順序)を示唆し、小役3〜5に内部当選した場合にはそれぞれの役に入賞するための操作タイミング(正解操作タイミング)を示唆する。なお、これらの役あるいは役の組合せをAT役と称する。
再遊技役1&2は、再遊技低確率状態(RT1)および再遊技高確率状態A(RT2)において内部当選する役の組合せである。この役の組合せに内部当選すると、再遊技役1または再遊技役2のいずれかの役に入賞する。これらの役は、再遊技が付与される点で共通するものの、再遊技役2が遊技者にとってより有利な遊技状態である再遊技高確率状態A(RT2)や再遊技高確率状態B(RT3)に移行する役である点が異なる。すなわち、再遊技役1に入賞するよりも再遊技役2に入賞する方が遊技者にとって有利な結果になる。このため、AT演出状態において、再遊技役1&2に内部当選した場合には、再遊技役2に入賞するための正解操作順序を示唆する演出が実行される。
再遊技役1&3は、再遊技高確率状態A(RT2)および再遊技高確率状態B(RT3)において内部当選する役の組合せである。この役の組合せに内部当選すると、再遊技役1または再遊技役3のいずれかの役に入賞する。これらの役は、再遊技が付与される点で共通するものの、再遊技役3が遊技者にとってより不利な遊技状態である再遊技低確率状態(RT1)や再遊技高確率状態A(RT2)に移行する役である点が異なる。すなわち、再遊技役3に入賞するよりも再遊技役1に入賞する方が遊技者にとって有利な結果になる。このため、AT演出状態において、再遊技役1&3に内部当選した場合には、再遊技役1に入賞するための正解操作順序を示唆する演出が実行される。
図9(a)には、再遊技役1&2に内部当選した場合における、主制御部300による操作条件特定演出が示され、図9(b)には、再遊技役1&3に内部当選した場合における、主制御部300による操作条件特定演出が示されている。本実施形態では、払出枚数表示器127に二つある7セグメント表示器のうち、右側を正解操作順序の示唆に用いている。具体的には、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の正解操作順序それぞれに対して、数字の1〜6が順番に対応付けられている。例えば、図9(a)のNo.10の欄には、この役の組合せ(再遊技役1−2)に内部当選した場合に、正解操作順序が左中右であることを示す「1」が、払出枚数表示器127の右側の7セグメント表示器に表示されていることが示されている。また、図9(b)のNo.17の欄には、この役の組合せ(再遊技役1−3−4)に内部当選した場合に、正解操作順序が左右中であることを示す「2」が、払出枚数表示器127の右側の7セグメント表示器に表示されていることが示されている。
小役3〜5は、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率状態A(RT2)、再遊技高確率状態B(RT3)、および特別役内部当選状態(RT4)において内部当選する役である。この役に内部当選すると、対応する小役に入賞することができるが、上記説明した正解操作タイミングでの停止操作を行うことが必要になる。このため、AT演出状態において、小役3〜5に内部当選した場合には、対応する小役に入賞するための正解操作タイミングを示唆する演出が実行される。
図9(c)には、小役3〜5に内部当選した場合における、主制御部300による操作条件特定演出が示されている。本実施形態では、払出枚数表示器127に二つある7セグメント表示器のうち、左側を正解操作タイミングの示唆に用いている。具体的には、小役3〜5に対して、数字の7〜9が順番に対応付けられている。本実施形態では、小役3〜5以外の役に内部当選した場合に、払出枚数表示器127に二つある7セグメント表示器の左側を使用することがないため、内部当選した役の示唆が、そのまま各役に対応する正解操作タイミングの示唆となっている。例えば、図9(c)のNo.25の欄には、小役3に内部当選したことを示す「7」が、払出枚数表示器127の左側の7セグメント表示器に表示されている。この表示によって、上述の小役3に対応する正解操作タイミングで停止操作すればよいことが示唆されたと言える。
本実施形態のスロットマシン100では、AT準備演出状態およびAT実行演出状態が設定されていると、操作条件特定演出が実行される。これらの演出状態は、RAM408に設けられたATセット数(残ATセット数と称する場合もある)に従って設定される。ここでATセット数とは、AT実行演出状態が設定される回数を示すものであり、本実施形態では内部当選した役に基づく抽選によって加算される。本実施形態では、通常演出状態でATセット数が1以上であればATセット数から1を減じてAT準備演出状態が設定され、その後遊技状態が再遊技高確率状態B(RT3)に移行するとAT実行演出状態が設定され、さらにこのAT実行演出状態が継続する遊技回数(内部ATゲーム数)が設定される。この内部ATゲーム数に相当する遊技が終了した時点でATセット数が1以上であれば再度内部ATゲーム数が設定されてAT実行演出状態が継続する。一方、この内部ATゲーム数に相当する遊技が終了した時点でATセット数が0の場合には通常演出状態が設定される(AT実行演出状態が終了する)。なお、本実施形態では、内部当選した役に基づいて内部ATゲーム数を加算するか否かの抽選が実行される場合がある。
なお、本実施形態の構成に限らず、内部ATゲーム数やATセット数によらず、所定の条件(例えば特定の遊技状態になったとき)に従ってAT演出状態が開始、終了されるようにしてもよい。また、所定の条件に従って内部ATゲーム数を加算するか否かの抽選が実行されるようにしてもよい。このAT演出状態では、遊技者がメダルを得やすくなる。
上記説明したように、本実施形態では、再遊技役1&2、再遊技役1&3、小役3〜5をAT役としている。これらのAT役は、操作順序または操作タイミングが重複しない複数の役が存在するように構成されており、これらの役のうち二つ以上の役を同時に狙うことができない関係にある。なお、本実施形態ではAT役として、操作順序または操作タイミングが重複しない複数の役を採用しているが、これに限らず操作条件が重複しない役を採用してもよい。ここで、操作条件とは、操作順序および操作タイミングのうちの少なくともいずれか一方で構成される条件である。
一方、再遊技役1、小役1、小役2、小役3−4−5(図7のNo.9、23、24、28)には、同時に狙うことができない関係にある他の役が存在しないことから、本実施形態ではAT役として採用していない。
また、特別役1、特別役2(図7のNo.1、2)は、小役3〜5と同様に、他の役を同時に狙うことができない関係にあることから、AT役として採用してもよい。しかし、特別役1、特別役2は、入賞しなくても内部当選状態が持ち越される役であるため、本実施形態ではAT役として採用していない。さらに、特別役1、特別役2と他の役が重複して内部当選する役(図7のNo.3〜8)についても、特別役1、特別役2が単独で内部当選する役と同様に、AT役として採用してもよいが、本実施形態ではAT役として採用していない。
なお、本実施形態では、払出枚数表示器127の二つある7セグメントのうち、右側で正解の操作順序を表示し、左側で正解の操作タイミングを表示する構成を採用している。これにより、各セグメントでの表示内容を重複させないようにしている。なお、本実施形態のように操作条件の種類ごとに表示領域を分けてもよいし、一のセグメントを用いてすべての操作条件を表示してもよい。また、本実施形態では、左右のセグメントで同一の表示を用いない構成を採用しているが、同一の表示を用いる構成を採用してもよい。ただし、本実施形態のように種類ごと表示領域を分け、且つこれらの表示領域で同一の表示を用いない構成を採用した場合には、示唆される操作条件を遊技者がより認識しやすくすることができる。
また、本実施形態では、正解の操作条件が同一の場合には、内部当選役に関わらず同一の表示内容とする構成を採用しているが、内部当選役毎に異なる表示内容としてもよい。
本実施形態では、払出枚数表示器127は全ての停止操作がされるまでは払出しに用いられないため、この不使用の期間を利用して操作条件特定演出を実行させている。すなわち、操作条件特定演出と付与数を同一の表示器で表示するようにしているが、必ずしもこのようにする必要はなく、それぞれ専用の表示器を設けてもよい。また、正解の操作条件と付与数とは異なる表示(例えば、貯留数の表示)と重複する表示器としてもよい。
<処理の概要>
以下、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図10を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図10に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS103では、遊技開始処理を実行する。この遊技開始処理では、まず最初にメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技でリプレイに入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS105では、内部抽選処理が実行される。この処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている役あるいは役の組合せの抽選テーブルを読み出し、乱数発生回路316から取得した乱数値に対応する役あるいは役の組合せを選択する等の処理が実行される。なお、ここで選択された役あるいは役の組合せを内部当選した役(又は内部当選役)と称する。この処理の詳細については図12を用いて後述する。
ステップS111では、内部当選役に基づき、第1停止操作に対応するリール停止データを準備する。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS113では、リール回転開始処理が実行され、全リール110乃至112の回転を開始させ、回転開始コマンドの送信準備を行う。この処理において、一定の回転速度となるまでリールを加速させ、その後にインデックスセンサを検知したことに基づいてストップボタンの操作(停止操作)を有効とする。
ステップS115では、リール停止制御処理が実行される。この処理において、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110乃至112の何れかを停止させ、各停止操作に対応するコマンド(第1〜第3停止操作コマンド)の送信準備を行う。また、第1停止操作については第2停止操作に対応するリール停止データを準備し、第2停止操作については第3停止操作に対応するリール停止データを準備する。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。
ステップS117では、入賞判定処理を行う。なお、この処理の詳細については、図16を用いて後述する。
ステップS119では状態更新処理を行う。なお、この処理の詳細は図17を用いて後述する。
ステップS121では、上記入賞判定処理において払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて付与(払出し)し、その付与数を払出枚数表示器127に表示する。なお、払出枚数表示器127における正解の操作条件の表示は、第3停止操作時に終了させ、付与数の表示前に何も表示されていない期間を設けることで、正解の操作条件の表示と付与数の表示を混同させないようにしている。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に図11を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。なお、インデックスセンサの状態はこの処理で確認される。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、主制御部300のメイン処理やタイマ割込処理等で送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、投入コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部抽選コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転の開始に伴うリール回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、入賞判定コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、リール停止コマンド、状態更新コマンド)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、図10に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報(復帰データ)をRAM308の所定の領域に退避し、RAM308の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM308に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
次に、図12を用いて、図10の主制御部メイン処理における内部抽選処理(ステップS105)の詳細について説明する。同図は、図10における内部抽選処理(ステップS105)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1001では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている役および役の組合せの抽選テーブルを読み出し、乱数発生回路316から取得した乱数値に対応する役を選択する(内部当選役を抽選)。
ステップS1003では、操作条件特定情報が生成される。ここで、操作条件特定情報とは、AT役に内部当選した場合に、それぞれに対応する正解の操作条件を特定可能にする情報である。また、この操作条件特定情報は、AT役に内部当選しなかった場合はその旨が特定できる情報となる。例えば、内部当選役が、再遊技役1&2、再遊技役1&3、小役3〜5のいずれかであった場合には、当該遊技における正解の操作条件(上述の正解操作順序あるいは正解操作タイミング)を特定可能な操作条件特定情報を、内部当選役の情報とは別に記憶する。なお、AT役以外に内部当選した場合には、操作条件特定情報は生成されない。
ステップS1005では、内部当選結果特定情報が生成される。内部当選結果特定情報とは、内部当選役がAT役である場合には、当該AT役が属するグループを特定可能な情報であり、内部当選役がAT役以外である場合には、当該役を特定可能な情報である。
例えば、内部当選役が再遊技役1&2(図7、図8のNo.10〜15)である場合には、再遊技役1−2を示す情報(図7、図8のNo.10)を、再遊技役1&2のグループを示す内部当選結果特定情報として記憶する。また、内部当選役が再遊技役1&3(図7、図8のNo.16〜21)である場合には、再遊技役1−3を示す情報(図7、図8のNo.16)を、再遊技役1&3のグループを示す内部当選結果特定情報として記憶する。さらに、内部当選役が小役3〜5(図7のNo.25〜27)である場合には、小役3を示す情報(図7のNo.25)を、小役3〜5のグループを示す内部当選結果特定情報として記憶する。なお、内部当選役が再遊技役1&2、再遊技役1&3、小役3〜5のいずれでもない場合には、内部当選役を示す情報を、内部当選結果特定情報として記憶する。
上記説明したように本実施形態では、AT役のグループを示す内部当選結果特定情報に、役を示す情報を流用する構成を採用しているが、これに限らず例えば、グループを示す情報を別途設けておき、これを内部当選結果特定情報として記憶する構成であってもよい。
例えば、再遊技役1&2(図7、図8のNo.10〜15)に内部当選した場合、上記の処理によって再遊技役1−2を示す情報を内部当選結果特定情報とすることにより、再遊技役1&2のうちのどの役に内部当選しているかが判別できないように構成されている。このように本実施形態では、AT役(再遊技役1&2、再遊技役1&3、小役3〜5)に内部当選した場合において、内部当選結果特定情報だけでは正解の操作条件(上述の正解操作順序あるいは正解操作タイミング)が判別できないように構成されている。すなわち、AT役に内部当選した場合において、正解の操作条件(上述の正解操作順序あるいは正解操作タイミング)の判別には、操作条件特定情報が必要となるように構成されている。
ステップS1007では、遊技状態が特別役内部当選状態(RT4)であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1013に進み、そうでない場合にはステップS1009に進む。
ステップS1009では、特別役1と、小役3−4−5に重複して内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1011に進み、そうでない場合にはステップS1017に進む。
ステップS1011では、遅延延長フラグがオンに設定され、ステップS1017に進む。
ステップS1007で、遊技状態が特別役内部当選状態(RT4)でないと判定された場合に進むステップS1013では、メイン前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1015に進み、そうでない場合にはステップS1017に進む。
ステップS1015では、メイン前兆ゲーム数が1減算され、ステップS1017に進む。
ステップS1017では、メイン操作条件特定演出実行処理が実行され、ステップS1019に進む。なお、このメイン操作条件特定演出実行処理の詳細については、図13を用いて後述する。
ステップS1019では、内部抽選処理時演出状態管理処理が実行され、ステップS1021に進む。なお、この内部抽選処理時演出状態管理処理の詳細については、図14を用いて後述する。
ステップS1021では、内部抽選コマンドの送信準備が実行され、この内部抽選処理を終了する。なお、この処理で準備されたコマンドは、主制御部タイマ割込処理で送信される(図11のステップS211)。
なお、上記の内部抽選コマンドには、主制御部300の演出状態に応じて以下の情報が含まれる。まず、通常演出状態における内部抽選コマンドには、遊技状態、演出状態、ATセット数、確定告知フラグの状態を識別可能な情報、および内部当選結果特定情報が含まれる。次に、AT準備演出状態における内部抽選コマンドには、確定告知フラグがオフの場合、上記の情報(通常演出状態における情報)に加え、操作条件特定情報が含まれる。さらに、AT実行演出状態における内部抽選コマンドには、上記の情報(通常演出状態における情報)に加え、内部ATゲーム数を特定可能な情報が含まれ、さらに、確定告知フラグがオフの場合、操作条件特定情報が含まれる。
次に、図13を用いて、図12の内部抽選処理におけるメイン操作条件特定演出実行処理(ステップS1017)の詳細について説明する。同図は、図12におけるメイン操作条件特定演出実行処理(ステップS1017)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1101では、演出状態が通常演出状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのメイン操作条件特定演出実行処理を終了し、そうでない場合にはステップS1103に進む。
ステップS1103では、AT役に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1105に進み、そうでない場合にはこのメイン操作条件特定演出実行処理を終了する。
ステップS1105では、メイン確定告知フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのメイン操作条件特定演出実行処理を終了し、そうでない場合にはステップS1107に進む。
ステップS1107では、正解の操作条件特定用の操作条件特定演出が実行され、このメイン操作条件特定演出実行処理を終了する。なお、この処理が実行されることで、内部抽選処理で生成された操作条件特定情報(図12のステップS1003)に対応する操作条件が、払出枚数表示器127に表示される。
次に、図14を用いて、図12の内部抽選処理における内部抽選処理時演出状態管理処理(ステップS1019)の詳細について説明する。同図は、図12における内部抽選処理時演出状態管理処理(ステップS1019)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1201では、演出状態がAT実行演出状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1203に進み、そうでない場合にはステップS1205に進む。
ステップS1203では、内部ATゲーム数が1減算され、ステップS1205に進む。
ステップS1205では、小役1又は小役2に単独で内部当選(図7のNo.23、24)したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1207に進み、そうでない場合にはこの内部抽選処理時演出状態管理処理を終了する。
ステップS1207では、演出状態がAT実行演出状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1209に進み、そうでない場合にはステップS1215に進む。
ステップS1209では、上乗せゲーム数の抽選が実行され、ステップS1211に進む。なお、この抽選の詳細については、図15(a)を用いて後述する。
ステップS1211では、ステップS1209の抽選において上乗せゲーム数に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1213に進み、そうでない場合にはこの内部抽選処理時演出状態管理処理を終了する。
ステップS1213では、ステップS1209の抽選結果に基づいて、内部ATゲーム数が更新される。その後、この内部抽選処理時演出状態管理処理を終了する。
ステップS1207で、演出状態がAT実行演出状態でない場合に進むステップS1215では、ATセット数の抽選が実行され、ステップS1217に進む。なお、この抽選の詳細については、図15(b)を用いて後述する。
ステップS1217では、ステップS1215の抽選においてATセット数に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1219に進み、そうでない場合にはこの内部抽選処理時演出状態管理処理を終了する。
ステップS1219では、ステップS1215の抽選結果に基づいて、ATセット数が更新される。その後、この内部抽選処理時演出状態管理処理を終了する。
次に図15を用いて、図14の内部抽選処理時演出状態管理処理における上乗せゲーム数の抽選(ステップS1209)およびATセット数の抽選(ステップS1215)について説明する。図15(a)は、上乗せゲーム数の抽選確率の一例を示す図であり、図15(b)は、ATセット数の抽選確率の一例を示す図である。
図14の内部抽選処理時演出状態管理処理では、小役1又は小役2に単独で内部当選(図7のNo.23、24)し、さらに演出状態がAT実行演出状態である場合に、上乗せゲーム数の抽選が実行される(図14のステップS1209)。図15(a)には、この上乗せゲーム数の抽選において、遊技状態が再遊技高確率状態B(RT3)である場合と、特別遊技状態(RT5)である場合についての抽選確率が、内部当選役(小役1又は小役2、図7のNo.23、24)に応じて異なることが示されている。さらに、特別遊技状態(RT5)である場合についての抽選確率については、当該特別遊技状態に移行する契機となった特別役が、小役3−4−5と重複して当選する特別役1(図7のNo.7)か否かによっても異なることが示されている。
例えば、再遊技高確率状態B(RT3)における上乗せゲーム数の値は次のようになる。まず、小役1に単独で内部当選した場合には、上乗せゲーム数は、20%の確率で50となり、10%の確率で100となる。また、小役2に単独で内部当選した場合には、上乗せゲーム数は、20%の確率で10となり、20%の確率で30となり、10%の確率で50となる。
また、小役3−4−5と重複して当選する特別役1以外の特別役(図7のNo.7以外)に起因する特別遊技状態(RT5)では、上乗せゲーム数の値は次のようになる。まず、小役1に単独で内部当選した場合には、上乗せゲーム数は、40%の確率で50となり、20%の確率で100となる。また、小役2に単独で内部当選した場合には、上乗せゲーム数は、30%の確率で10となり、50%の確率で30となり、20%の確率で50となる。
また、小役3−4−5と重複して当選する特別役1(図7のNo.7)に起因する特別遊技状態(RT5)では、上乗せゲーム数の値は次のようになる。まず、小役1に単独で内部当選した場合には、上乗せゲーム数は、100%の確率で100となる。また、小役2に単独で内部当選した場合には、上乗せゲーム数は、50%の確率で30となり、30%の確率で50となり、20%の確率で100となる。
なお、特別遊技状態(RT5)における上乗せゲーム数の抽選においては、小役3−4−5と重複して当選する特別役1(図7のNo.7)に起因する特別遊技状態の方が、これ以外の特別役に起因する特別遊技状態よりも有利(期待値が高い)となるように構成されている。すなわち、AT実行演出状態においては、小役3−4−5と重複して当選する特別役1(図7のNo.7)は、これ以外の契機で当選した特別役1(図7のNo.1、3、5)よりも遊技者に有利であると言える。
図14の内部抽選処理時演出状態管理処理では、小役1又は小役2に単独で内部当選(図7のNo.23、24)し、さらに演出状態がAT実行演出状態以外(通常演出状態またはAT準備演出状態)である場合に、ATセット数の抽選が実行される(図14のステップS1215)。図15(b)には、このATセット数の抽選において、遊技状態が再遊技低確率状態(RT1)または再遊技高確率状態A(RT2)である場合と、特別遊技状態(RT5)である場合についての抽選確率が、内部当選役(小役1又は小役2、図7のNo.23、24)に応じて異なることが示されている。さらに、特別遊技状態(RT5)である場合についての抽選確率については、当該特別遊技状態に移行する契機となった特別役が、小役3−4−5と重複して当選する特別役1(図7のNo.7)か否かによっても異なることが示されている。
例えば、再遊技低確率状態(RT1)または再遊技高確率状態A(RT2)におけるATセット数の値は次のようになる。まず、小役1に単独で内部当選した場合には、ATセット数は、30%の確率で1となり、10%の確率で3となる。また、小役2に単独で内部当選した場合には、ATセット数は、50%の確率で1となる。
また、小役3−4−5と重複して当選する特別役1以外の特別役(図7のNo.7以外)に起因する特別遊技状態(RT5)では、ATセット数の値は次のようになる。まず、小役1に単独で内部当選した場合には、ATセット数は、30%の確率で1となり、20%の確率で3となる。また、小役2に単独で内部当選した場合には、ATセット数は、70%の確率で1となる。
また、小役3−4−5と重複して当選する特別役1(図7のNo.7)に起因する特別遊技状態(RT5)では、ATセット数の値は次のようになる。まず、小役1に単独で内部当選した場合には、ATセット数は、50%の確率で1となり、50%の確率で3となる。また、小役2に単独で内部当選した場合には、ATセット数は、80%の確率で1となり、20%の確率で3となる。
なお、特別遊技状態(RT5)におけるATセット数の抽選においては、小役3−4−5と重複して当選する特別役1(図7のNo.7)に起因する特別遊技状態の方が、これ以外の特別役に起因する特別遊技状態よりも有利(期待値が高い)となるように構成されている。すなわち、通常演出状態またはAT準備演出状態においては、小役3−4−5と重複して当選する特別役1(図7のNo.7)は、これ以外の契機で当選した特別役1(図7のNo.1、3、5)よりも遊技者に有利であると言える。
また、図15(b)に示すように、通常演出状態とAT準備演出状態においては、No.23でATセット数が当たった場合は、No.24でATセット数が当たった場合よりも有利となる。なお、本実施形態のようにATセット数での有利不利に限らず、初期ATゲーム数で有利不利を付けるようにする構成を採用してもよく、遊技者にとって有利不利がつけばどのような方法をとってもよい。
次に、図16を用いて、図10の主制御部メイン処理における入賞判定処理(ステップS117)の詳細について説明する。同図は、図10における入賞判定処理(ステップS117)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1301では、入賞判定を行う。具体的には、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ANY−チェリー−ANY」が揃っていたならば小役2に入賞したと判定する。その後、ステップS1303に進む。
ステップS1303では、特別役1に入賞したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1305に進み、そうでない場合にはステップS1313に進む。
ステップS1305では、遅延延長フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1307に進み、そうでない場合にはステップS1311に進む。
ステップS1307では、遅延カウンタに第1の値が設定され、ステップS1309に進む。なお、この第1の値は、後述する第2の値よりも大きな値である。
ステップS1309では、メイン前兆フラグ、メイン確定告知フラグ、遅延延長フラグがオフに設定され、ステップS1319に進む。
ステップS1305で遅延延長フラグがオフの場合に進むステップS1311では、遅延カウンタに第2の値が設定され、ステップS1309に進む。
ステップS1303で特別役1に入賞していない場合に進むステップS1313では、特別役2に入賞したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1315に進み、そうでない場合にはステップS1319に進む。
ステップS1315では、メイン前兆フラグ、メイン確定告知フラグがオフに設定され、ステップS1317に進む。
ステップS1317では、遅延カウンタに第3の値が設定され、ステップS1319に進む。
ステップS1319では、入賞判定コマンドの送信準備が実行され、ステップS1321に進む。この処理で準備されたコマンドは、主制御部タイマ割込処理で送信される(図11のステップS211)。また、このコマンドには、入賞した役、遅延カウンタの情報を識別可能な情報が含まれている。
ステップS1321では、遅延カウンタが0か否かが判定される。この遅延カウンタの値が0でない間この判定処理を繰り返し、0になるとこの入賞判定処理を終了する。すなわち、この遅延カウンタとステップS1321の判定処理によって、遊技の進行を遅延させる処理が実行されていることになる。なお、この遅延カウンタは、主制御部タイマ割込処理においてカウントダウンされる(図11のステップS209)。また、遅延カウンタが設定されていない場合は、この処理によって遊技の進行が遅延することはない。
次に、図17を用いて、図10の主制御部メイン処理における状態更新処理(ステップS119)の詳細について説明する。同図は、図10における状態更新処理(ステップS119)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1401では、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率状態A(RT2)、再遊技高確率状態B(RT3)、特別役内部当選状態(RT4)、特別遊技状態(RT5)の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行(更新)させる。
ステップS1403では、状態更新処理時演出状態管理処理を実行する。なお、この処理の詳細については、図18を用いて後述する。
ステップS1405では、メイン前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1407に進み、そうでない場合にはステップS1413に進む。
ステップS1407では、メイン前兆ゲーム数が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1409に進み、そうでない場合にはステップS1419に進む。
ステップS1409では、メイン確定告知フラグがオンに設定され、ステップS1411に進む。
ステップS1411では、メイン前兆フラグがオフに設定され、ステップS1419に進む。
ステップS1405でメイン前兆フラグがオフの場合に進むステップS1413では、遊技状態が特別役内部当選状態(RT4)であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1415に進み、そうでない場合にはステップS1419に進む。
ステップS1415では、メイン前兆ゲーム数に5が設定され、ステップS1417に進む。
ステップS1417では、メイン前兆フラグがオンに設定され、ステップS1419に進む。
ステップS1419では、現在の遊技状態および演出状態を識別可能な情報を含む遊技状態更新コマンドの送信準備が行われ、この状態更新処理を終了する。なお、この処理で準備されたコマンドは、主制御部タイマ割込処理で送信される(図11のステップS211)。
次に、図18を用いて、図17の状態更新処理における状態更新処理時演出状態管理処理(ステップS1403)の詳細について説明する。同図は、図17における状態更新処理時演出状態管理処理(ステップS1403)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1501では、演出状態がAT実行演出状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1503に進み、そうでない場合にはステップS1513に進む。
ステップS1503では、内部ATゲーム数が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1505に進み、そうでない場合にはこの状態更新処理時演出状態管理処理を終了する。
ステップS1505では、ATセット数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1509に進み、そうでない場合にはステップS1507に進む。
ステップS1507では、演出状態が通常演出状態に設定され、この状態更新処理時演出状態管理処理を終了する。
ステップS1509では、内部ATゲーム数に初期値として50が設定され、ステップS1511に進む。なお、ATゲーム数の初期値については変動するものであっても固定値であってもよい。
ステップS1511では、ATセット数から1が減算され、この状態更新処理時演出状態管理処理を終了する。
ステップS1501で演出状態がAT実行演出状態であると判定されなかった場合に進むステップS1513では、演出状態がAT準備演出状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1515に進み、そうでない場合にはステップS1519に進む。
ステップS1515では、遊技状態が再遊技高確率状態B(RT3)に移行したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1517に進み、そうでない場合にはこの状態更新処理時演出状態管理処理を終了する。なお、例えば、遊技状態が再遊技高確率状態B(RT3)へ移行したか否かに関わらず、再遊技役1&2に相当する役がAT準備演出状態において2回当選したことに基づいてAT実行演出状態を設定するようにしてもよい。
ステップS1517では、演出状態がAT実行演出状態に設定され、ステップS1509に進む。
ステップS1513で演出状態がAT実準備演出状態であると判定されなかった場合に進むステップS1519では、ATセット数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1521に進み、そうでない場合にはこの状態更新処理時演出状態管理処理を終了する。
ステップS1521では、演出状態がAT準備演出状態に設定され、この状態更新処理時演出状態管理処理を終了する。なお、別途前兆ゲーム数を設定し、設定された前兆ゲーム数が経過したことに基づいてAT準備演出状態を設定するようにしてもよい。
<第1副制御部400の処理>
次に、図19を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図19は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、図19のステップS301では、第1副制御部初期設定処理が実行される。本実施形態では、電源投入が行われると、このステップS301で各種の初期化処理が実行される。具体的には、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。なお、この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。なお、この演出制御処理の詳細については図21を用いて後述する。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図20(a)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図20(a)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。
このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS321では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図20(b)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図20(b)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU404の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS333では、図19に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS335では、ステップS315で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
ステップS337では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS341に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS339に進む。
ステップS339では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、図19に示す第1副制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS341では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報(復帰データ)をRAM408の所定の領域に退避し、RAM408の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM408に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
次に、図21を用いて、図19の第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)の詳細について説明する。同図は、図19における演出制御処理(ステップS309)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3001では、内部抽選コマンドを受け付けたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3003に進み、そうでない場合にはステップS3005に進む。
ステップS3003では、内部抽選コマンド受付時演出制御処理が実行され、ステップS3015に進む。なお、この内部抽選コマンド受付時演出制御処理の詳細については図22を用いて後述する。
ステップS3005では、入賞判定コマンドを受け付けたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3007に進み、そうでない場合にはステップS3009に進む。
ステップS3007では、入賞判定コマンド受付時演出制御処理が実行され、ステップS3015に進む。なお、この入賞判定コマンド受付時演出制御処理の詳細については図24を用いて後述する。
ステップS3009では、状態更新コマンドを受け付けたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3011に進み、そうでない場合にはステップS3013に進む。
ステップS3011では、状態更新コマンド受付時演出制御処理が実行され、ステップS3015に進む。なお、この状態更新コマンド受付時演出制御処理の詳細については図25を用いて後述する。
ステップS3013では、上記のステップS3001、ステップS3005、ステップS3009で判定されないその他コマンドに対し、その他コマンド受付時演出制御処理が実行され、ステップS3015に進む。
ステップS3015では、上乗せ報知フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3017に進み、そうでない場合にはこの演出制御処理を終了する。
ステップS3017では、上乗せゲーム数報知処理が実行され、この演出制御処理を終了する。なお、この上乗せゲーム数報知処理の詳細については図27を用いて後述する。
次に、図22を用いて、図21の演出制御処理における内部抽選コマンド受付時演出制御処理(ステップS3003)の詳細について説明する。同図は、図21における内部抽選コマンド受付時演出制御処理(ステップS3003)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3101では、演出状態がAT実行演出状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3103に進み、そうでない場合にはステップS3111に進む。
ステップS3103では、表示ATゲーム数を1減算し、ステップS3105に進む。なお、表示ATゲーム数を更新すると液晶表示装置157における表示ATゲーム数の表示が更新される。
ステップS3105では、表示ATゲーム数と内部ATゲーム数が異なるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3107に進み、そうでない場合にはステップS3111に進む。
ステップS3107では、演出ボタン操作推奨演出が実行され、ステップS3109に進む。
ステップS3109では、上乗せ報知フラグがオンに設定され、ステップS3111に進む。
ステップS3111では、サブ前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3113に進み、そうでない場合にはステップS3115に進む。
ステップS3113では、サブ前兆ゲーム数を1減算し、ステップS3115に進む。
ステップS3115では、サブ操作演出実行処理が実行され、ステップS3117に進む。なお、このサブ操作演出実行処理の詳細については図23を用いて後述する。
ステップS3117では、内部抽選コマンド受付時におけるその他演出制御処理が実行され、この内部抽選コマンド受付時演出制御処理を終了する。なお、この処理においては、サブ前兆フラグがオンの場合や、特別役と同時に内部当選する役が単独で当選した場合(図7のNo.23、24、28)に、特別役が内部当選しているか否かを示す演出が設定される。
次に、図23を用いて、図22の内部抽選コマンド受付時演出制御処理におけるサブ操作演出実行処理(ステップS3115)の詳細について説明する。同図は、図22におけるサブ操作演出実行処理(ステップS3115)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3201では、直前に受け付けた内部抽選コマンドに操作条件特定情報が含まれているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3203に進み、そうでない場合にはステップS3205に進む。
ステップS3203では、正解の操作条件特定用の操作条件特定演出が実行され、このサブ操作演出実行処理を終了する。
ステップS3205では、再遊技役1−7−8(図7のNo.22)に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3207に進み、そうでない場合にはこのサブ操作演出実行処理を終了する。
ステップS3207では、サブ確定告知フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3209に進み、そうでない場合にはステップS3219に進む。
ステップS3209では、特別役1に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3211に進み、そうでない場合にはステップS3221に進む。
ステップS3211では、告知済みフラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3221に進み、そうでない場合にはステップS3213に進む。
ステップS3213では、特別役2入賞用の操作条件特定演出が実行される。具体的には、左中右の操作順序で、かつ特別役2を構成する図柄組合せをそれぞれのリールで停止させることを示唆する演出が実行される。
ステップS3215では、告知済みフラグがオンに設定され、このサブ操作演出実行処理を終了する。
ステップS3207でサブ確定告知フラグがオンに設定されていない場合に進むステップS3219では、演出状態が通常演出状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのサブ操作演出実行処理を終了し、そうでない場合にはステップS3221に進む。
ステップS3221では、再遊技役1入賞用の操作条件特定演出が実行される。具体的には、中第1操作または右第1操作を示唆する演出が実行される。
次に、図24を用いて、図21の演出制御処理における入賞判定コマンド受付時演出制御処理(ステップS3007)の詳細について説明する。同図は、図21における入賞判定コマンド受付時演出制御処理(ステップS3007)のフローチャートである。
まず、最初のステップS3301では、上乗せ報知フラグをオフに設定し、ステップS3303に進む。
ステップS3303では、特別役1に入賞したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3305に進み、そうでない場合にはステップS3311に進む。
ステップS3305では、遅延カウンタが第1の値であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3307に進み、そうでない場合にはステップS3309に進む。
ステップS3307では、第1の特別役1入賞演出が実行され、ステップS3315に進む。なお、この第1の特別役1入賞演出の詳細については後述する。
ステップS3309では、第2の特別役1入賞演出が実行され、ステップS3315に進む。なお、この第2の特別役1入賞演出の詳細については後述する。
ステップS3303で特別役1に入賞していない場合に進むステップS3311では、特別役2に入賞したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3313に進み、そうでない場合にはこの入賞判定コマンド受付時演出制御処理を終了する。
ステップS3313では、特別役2入賞演出が実行され、ステップS3315に進む。なお、この特別役2入賞演出の詳細については後述する。
ステップS3315では、サブ前兆フラグ、サブ確定告知フラグ、告知済みフラグがオフに設定され、この入賞判定コマンド受付時演出制御処理を終了する。
次に、図25を用いて、図21の演出制御処理における状態更新コマンド受付時演出制御処理(ステップS3011)の詳細について説明する。同図は、図21における状態更新コマンド受付時演出制御処理(ステップS3011)のフローチャートである。
まず、最初のステップS3401では、サブ前兆フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3403に進み、そうでない場合にはステップS3409に進む。
ステップS3403では、サブ前兆ゲーム数が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3405に進み、そうでない場合にはステップS3415に進む。
ステップS3405では、サブ確定告知フラグがオンに設定され、ステップS3407に進む。
ステップS3407では、サブ前兆フラグがオフに設定され、ステップS3415に進む。
ステップS3401でサブ前兆フラグがオフの場合に進むステップS3409では、遊技状態が特別役内部当選状態(RT4)であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3411に進み、そうでない場合にはステップS3415に進む。
ステップS3411では、まず、告知状態が設定される。本実施形態では、告知状態A〜Cが設けられており、これらのうちの一つが抽選により設定される。さらに、設定された告知状態に応じてサブ前兆ゲーム数が設定され、ステップS3413に進む。なお、ここで設定されるサブ前兆ゲーム数の詳細については図26を用いて後述する。
ステップS3413では、サブ前兆フラグがオンに設定され、ステップS3415に進む。
ステップS3415では、演出状態がAT実行演出状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3417に進み、そうでない場合にはこの状態更新コマンド受付時演出制御処理を終了する。
ステップS3417では、表示ATゲーム数が0であり、且つ内部ATゲーム数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3419に進み、そうでない場合にはこの状態更新コマンド受付時演出制御処理を終了する。
ステップS3419では、表示ATゲーム数が内部ATゲーム数と同じ値に設定され、ステップS3421に進む。
ステップS3421では、表示ATゲーム数の上乗せ分(ステップS3419による増加分)を示す演出が実行され、この状態更新コマンド受付時演出制御処理を終了する。
次に、図26を用いて、告知状態に応じたサブ前兆ゲーム数について説明する。同図は、サブ前兆ゲーム数の抽選確率を示す図である。
図25の状態更新コマンド受付時演出制御処理では、サブ前兆フラグがオフの状態で特別役内部当選状態(RT4)に移行すると、図26に示す確率に応じたサブ前兆ゲーム数が設定される。具体的には、告知状態Aが設定された場合には100%の確率で前兆ゲーム数に1が設定される。また、告知状態Bが設定された場合には1〜5のいずれかが20%の確率で前兆ゲーム数として設定される。さらに、告知状態Cが設定された場合には100%の確率で前兆ゲーム数に5が設定される。
なお、告知状態(告知状態の選択および前兆ゲーム数)は主制御部300で管理してもよい。また、告知状態は、遊技者によって選択されるものであってもよいし、遊技台側で決められるものであってもよい。
次に、図27を用いて、図21の演出制御処理における上乗せゲーム数報知処理(ステップS3017)の詳細について説明する。同図は、図21における上乗せゲーム数報知処理(ステップS3017)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3501では、演出ボタンの操作がされたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3503に進み、そうでない場合にはこの上乗せゲーム数報知処理を終了する。
ステップS3503では、表示ATゲーム数が内部ATゲーム数と同じ値に設定され、ステップS3505に進む。
ステップS3505では、表示ATゲーム数の上乗せ分を示す演出が実行され、ステップS3507に進む。
ステップS3507では、内部当選役を示す演出が実行され、ステップS3509に進む。
ステップS3509では、上乗せ報知フラグがオフに設定され、この上乗せゲーム数報知処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図28を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図28(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図28(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図28(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図28(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図28(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データおよびシャッタ演出に関する演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS409で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS413では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図28(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図28(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS415では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図28(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS417では、図28(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS419では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図28(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS413の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS421では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS423では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS425に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS425では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS427では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS429では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS431に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS431では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
≪動作説明≫
以下、上記説明した内容を踏まえ、本実施形態のスロットマシン100の特徴的な動作について説明する。
<特別役に内部当選したときの流れについて>
以下、図29を用いて、特別役に内部当選してから特別役に入賞するまでの流れについて説明する。図29(a)は、演出状態が通常演出状態の場合における、特別役1に内部当選してから特別役1に入賞するまでの流れを示す図である。また、図29(b)は、演出状態がAT準備状態またはAT実行演出状態の場合における、特別役1に内部当選してから特別役1に入賞するまでの流れを示す図である。
本実施形態では、特別役(図7のNo.1〜8)に内部当選し、かつ特別役に入賞しなければ特別役内部当選状態(RT4)に移行する(図17のステップS1401)。また、状態更新コマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信される(図17のステップS1419)。
第1副制御部400では、状態更新コマンドを受け付けたことにより、状態更新コマンド受付時演出制御処理が実行される(図21のステップS3011、図25)。この処理において、告知状態およびサブ前兆ゲーム数が設定され、サブ前兆フラグがオンに設定される(図25のステップS3411、ステップS3413)。
サブ前兆フラグがオンに設定された状態では、遊技回数に応じてサブ前兆ゲーム数が減算され(図22のステップS3113)、0になるとサブ前兆フラグがオフに設定されるとともにサブ確定告知フラグがオンに設定される(図25のステップS3405、ステップS3407)。その後、特別役に入賞すると、サブ確定告知フラグがオフに設定され(図24のステップS3315)、特別遊技状態(RT5)に移行する(図17のステップS1401)。
なお、サブ前兆フラグがオンに設定されている間は、特別役が内部当選しているか否かを示す演出が実行される。また、サブ確定告知フラグがオンに設定されている間は、特別役が内部当選していることを示す演出(例えば、「ボーナス確定!!」を表示する演出)が実行される。なお、サブ前兆フラグがオンに設定されている間に実行される演出は、特別役と同時に内部当選する役が単独で当選した場合(図7のNo.23、24、28)にも実行されるように構成されている。これにより、特別役の内部当選の正否に関わらず遊技者に期待感を与えて興趣を向上させることができる。
さらに、演出状態がAT準備状態またはAT実行状態である場合には、上記の各演出に加えて、操作条件特定演出が実行される(図23のステップS3203、ステップS3221)。
図29(a)(b)には、上記説明した流れに従って、特別役1に内部当選したことでサブ前兆フラグがオンに設定(サブ前兆)され、その後サブ確定告知フラグがオンに設定(サブ確定告知)された後、特別役1に入賞するまでの流れが示されている。また、図29(b)には、操作条件特定演出が実行されることが示されている(操作ナビあり)。なお、サブ前兆フラグがオンの状態で特別役に入賞した場合、サブ前兆フラグがオフに設定され(図24のステップS3315)、サブ確定告知フラグがオンに設定されることはない。
<特別役内部当選状態(RT4)における再遊技役1−7−8について>
上記<特別役に内部当選したときの流れについて>では、特別役に内部当選してから入賞するまでの大まかな流れについて説明した。ここで、本実施形態のように複数の特別役(例えば、特別役1、特別役2)が設けられている場合、どの特別役に内部当選しているかを絞り込む作業が必要になる。例えば、ある特別役を狙って停止操作をした結果、狙った特別役に入賞しなければ、この特別役が内部当選している可能性を排除することができる。しかし、内部当選している特別役の候補を絞り込むことができる一方で、遊技者に不利益が生じることになる。この問題を解決するための構成として、内部当選している特別役を報知する構成や、操作条件に関わらず内部当選している特別役に入賞する構成を採用することも可能であるが、容易に特別役に入賞できることで遊技の興趣が低下してしまうという別の問題が生じる。
本実施形態では、再遊技役1−7−8を用いて、内部当選している特別役を絞り込むことができるようにするとともに、これに伴う不利益が生じないように構成したものである。具体的には、図29(a)(b)に示すように、特別役1に内部当選して特別役内部当選状態(RT4)となった後、確定告知フラグがオンに設定された状態で再遊技役1−7−8に内部当選した場合に、特別役2入賞用の操作条件特定演出が1回だけ実行される(図23のステップS3213)。この特別役2入賞用の操作条件特定演出は、特別役2に内部当選している状態であれば特別役2に入賞することになる操作条件を報知する演出である。この特別役2入賞用の操作条件特定演出が1回実行された後は、再遊技役1−7−8に内部当選すると再遊技役1入賞用の操作条件特定演出が実行される(図23のステップS3221)。また、特別役2に内部当選して特別役内部当選状態(RT4)となった場合には、再遊技役1−7−8に内部当選すると再遊技役1入賞用の操作条件特定演出が実行され(図23のステップS3221)、特別役2入賞用の操作条件特定演出は実行されない。
<再遊技役1−7−8内部当選時の特別役2入賞用の操作条件特定演出について>
以下、再遊技役1−7−8に内部当選した場合における、特別役2入賞用の操作条件特定演出について、図30(a)を用いて具体的に説明する。図30(a)は、再遊技役1−7−8に内部当選した場合の操作条件特定演出(1回目)を示す図である。
図30(a)に示すように、特別役2入賞用の操作条件特定演出では、左中右の順での停止操作(操作順序)が矢印で報知されるとともに、特別役2を構成する図柄を表示することによって、これらの図柄を狙ったタイミングでの停止操作(操作タイミング)が報知される。
再遊技役1−7−8に内部当選している状態では、特別役2入賞用の操作条件特定演出に従って停止操作をした場合、左第1停止および中第2停止までは報知されたとおりのセブン1図柄を停止させることができる(図30(a)の左から3つ目までの図参照)。しかし、右第3停止については、報知されたとおりのBAR図柄は停止せず、中段にリプレイ図柄が停止し、再遊技役7に入賞する(図30(a)の一番右の図参照)。
上記説明したように、特別役2入賞用の操作条件特定演出を実行した上で、狙った図柄が停止しない(図30(a)の第3停止参照)という動作を認識させることにより、内部当選している特別役の候補から特別役2を除外する(絞り込む)ことができるようにしている。また、この際に再遊技役に入賞させることで、絞り込みの作業において遊技者に不利益が生じないようにすることができる。なお、本実施形態では、再遊技役7に入賞できない場合であっても、再遊技役8または再遊技役1に入賞して再遊技役が付与されるため、この点においても遊技者に不利益が生じないように構成されている。
なお、特別役2に入賞できない場合、遊技の興趣が減退する虞があるが、本実施形態では、特別役2よりも有利な特別役1(特別遊技状態の期間が長い)が内部当選している状態で上記の動作が生じる。すなわち、内部当選している特別役の候補として、特別役2よりも有利な特別役1が残ることなる。この特別役1、2の有利不利が逆になるように構成してもよいが、本実施形態のような構成を採用することにより、特別役2に入賞できなくとも、より有利な特別役1の入賞が期待でき、遊技の興趣が減退しにくくなるようにすることができる。
以上説明した本実施形態の構成は、ある特別役(図30(a)では特別役1)に内部当選している状態で入賞する役として、内部当選していない特別役(図30(a)における特別役2)に対応する図柄組合せに対し、共通する部分と異なる部分がある役(図30(a)における再遊技役7)を採用したものであると言える。本実施形態では、特別役2を構成する図柄組合せである「セブン1−セブン1−BAR」と、再遊技役7を構成する図柄組合せである「セブン1−セブン1−リプレイ」について、左リール110および中リール111に対応する図柄が共通し、右リール112に対応する図柄が異なるように構成されている。
ここで、上記の特別役2については、内部当選していたならば入賞させることができる操作タイミング(左中についてはセブン1を狙い、右についてはBARを狙った操作タイミング)が存在する。一方、この操作タイミングに加え、左中右での操作順序を加えた操作条件は、再遊技役7を入賞させることができる操作条件を満たすものである。このような操作条件を報知(図30(a)の液晶表示装置157の演出)することで、特別役2を狙った結果再遊技役7に入賞させるように構成したものである。さらにこの停止に関して、共通する部分の図柄(図30(a)では左リール110および中リール111のセブン1図柄)が停止するようにしているため、特別役2に入賞することを期待させることができる。また、この共通する部分の図柄が停止した後に異なる部分の図柄(図30(a)では右リール112のリプレイ図柄)が停止することで、内部当選している特別役を絞り込むことができる。
以下、本実施形態の特別役2が採り得る他の形態について説明する。図30(a)の例では、特別役2を構成する図柄(セブン1図柄、BAR図柄)は、最大引込み範囲を超えて配置された図柄であり、操作タイミングが合った場合にのみ有効ラインに停止される図柄を採用している。しかし、上記の効果を奏するにあたってはこのような図柄に限定されるものではなく、操作タイミングに関わらず停止させることが可能なように、どのリール位置からでも最大引込み範囲内に配置されている図柄を採用してもよい。なお、本実施形態のように最大引込み範囲を超えて配置された図柄を用いた場合には、停止操作に操作タイミングが要求されることになるため、停止操作に集中させて遊技を楽しませることができる。さらに、本実施形態のように、再遊技役7と異なる部分の図柄に最大引込み範囲を超えて配置された図柄を採用することで、集中して狙わせた上で入賞しない、という状況をより確実に把握させることができる。
また、特別役2に入賞するための操作条件としては、本実施形態のように操作タイミングを採用した構成に限定されるものではなく、操作順序や、これらの組合せを採用してもよい。従って、例えば、本実施形態において、特別役2に入賞するための操作条件に左中右の操作順序が加えられた構成であってもよい。
以下、本実施形態の再遊技役7が採り得る他の形態について説明する。図30(a)の例では、再遊技役7に対応する図柄組合せのうち、特別役2と異なる部分の図柄(右リール112のリプレイ図柄)は、どのリール位置からでも最大引込み範囲内に配置されており、操作タイミングに関わらず停止させることが可能な図柄を採用している。この図柄は、最大引込み範囲を超えて配置されていない図柄とも言える。このような図柄を採用することで、特別役2を構成する図柄(BAR図柄)を狙ったとしても、より確実に再遊技役7に入賞させ、遊技者に不利益とならないようにすることができる。
また、再遊技役7に入賞するための操作条件としては、本実施形態のように操作順序と操作タイミングの双方が必要となる構成に限定されるものではなく、操作順序や、操作タイミングのみであってもよい。従って、例えば、本実施形態において、再遊技役7に入賞するための操作条件から左中右の操作順序を除き、左リール110と中リール111の停止操作にセブン1図柄を停止させる操作タイミングのみが要求される構成であってもよい。なお、再遊技役7に入賞するための操作条件に操作順序が含まれる場合には、この操作順序が特別役2と共通する部分の図柄が先に停止するような操作順序であることが好ましい。また、再遊技役7に入賞するための操作条件が操作タイミングのみである場合には、特別役2入賞用の操作条件特定演出において操作順序を報知する必要はないが、特別役2と共通する部分の図柄が先に停止するような操作順序を報知することが好ましい。
また、本実施形態では、特別役2に内部当選していないことを把握させる役として再遊技役7を設けているが、このような役に限定されるものではない。例えば、左第3停止となる場合には「リプレイ−セブン1−BAR」、中第3停止となる場合には「セブン1−リプレイ−BAR」、右第3停止となる場合には「セブン1−セブン1−リプレイ」、となるように一又は複数の役を設け、第1停止および第2停止までは特別役2と同じ図柄が停止することを許容し、第3停止のみ特別役2と異なる図柄が停止するような構成を採用してもよい。なお、この構成では、図30(a)の特別役2入賞用の操作条件特定演出で操作順序の報知が不要となる。
なお、本実施形態では、特別役1が持ち越されている状態および特別役2が持ち越されている状態のうちのいずれの状態でも再遊技役7が内部当選するようにしているが、特別役1が持ち越されている状態でのみ再遊技役7が内部当選するようにしてもよい。
以下、本実施形態の特別役2入賞用の操作条件特定演出が採り得る他の形態について説明する。図30(a)の例では、再遊技役1−7−8に内部当選した際に、内部当選していない特別役2が内部当選していたならば入賞させることができる操作条件を報知(図30(a)の液晶表示装置157の演出)する例について説明した。本実施形態では、特別役2に入賞するための操作条件に操作順序は含まれない(操作順序不問)。しかし、再遊技役7に入賞するための操作条件は、左中右の操作順序であることに加え、左停止操作および中停止操作に対しては特別役2の操作タイミングと同じ操作タイミングが必要である。図30(a)における特別役2入賞用の操作条件特定演出とは、これらの操作条件を包含するものであると言える。これにより、特別役2に入賞することを期待させつつも、最終的に再遊技役7に入賞させる、という動作が可能になる。すなわち、操作条件の報知に関する構成としては、内部当選していない特別役が、内部当選していたならば入賞させることができる操作条件(特別役2入賞用の操作条件)と、その遊技において内部当選した役に入賞させることができる操作条件(再遊技役7入賞用の操作条件)の双方を満たす操作条件を報知する構成を採用すればよい。なお、この構成を採用するためには、上記双方の操作条件に相反する条件が存在しないことが必要になる。
以上、説明した内容に基づいて、例えば、特別役2が「ベル−ベル−ベル」、再遊技役7が「ベル−ベル−リプレイ」であり、且つ入賞するための操作条件がいずれも左中右である構成を採用することも可能である。なお、ベルおよびリプレイは、いずれも最大引込み範囲を超えて配置されていない図柄である。この構成で、特別役1に内部当選して移行した特別役内部当選状態において、再遊技役7に内部当選した際に左中右の操作順序を報知することで特別役2を狙わせることができ、その結果として遊技者に不利益となることなく、内部当選している特別役を絞り込むことができる。なお、この際「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せを表示してもよい。
なお、以上の構成は、内部当選していない持越し役と、持越し役を入賞させる操作条件を少なくとも含む操作条件を報知する構成に対し、この持越し役と共通する図柄組合せを含む役であって且つ報知に従うと入賞する非持越し役を採用したことを特徴とするものであるとも言える。
以下、その他の変形例について説明する。
まず、入賞する有効ラインはいずれの有効ラインであってもよい。また、共通する部分の図柄については、本実施形態のように同一である必要はない。例えば、特別役2が「セブン1−セブン2−BAR」で再遊技役7が「セブン1−セブン2−リプレイ」のように、共通する部分が異なる図柄の組合せであってもよい。
また、特別役2と再遊技役7で共通する部分が2図柄、異なる部分が1図柄である例について説明したが、共通する部分が1図柄、異なる部分が2図柄であってもよい。なお、本実施形態のように、異なる部分を1図柄にした上でこの部分が最後に停止されるように構成することが好ましい。
本実施形態では、AT準備演出状態あるいはAT実行演出状態において操作条件特定演出が実行されるが、サブ前兆ゲーム数が経過するまでの間は、再遊技役1−7−8(図7のNo.22)に内部当選した場合であっても特別役2入賞用の操作条件特定演出を実行せず、再遊技役1入賞用の操作条件特定演出(例えば、中右左の操作順序の報知、図30(b)参照)を実行する構成を採用している。このような構成を採用した場合には、特別役の内部当選に対する期待感を持たせることができる。図29(b)には、サブ前兆期間に特別役2入賞用の操作条件特定演出が実行されない(特別役2ナビ不可)ことが示されている。
また、本実施形態において、特別役2入賞用の操作条件特定演出が実行され、すべての停止操作が行われたことに基づいて、特別役1入賞用の操作条件特定演出(例えば、セブン1−セブン1−セブン1を表示)を実行するようにしてもよい。このような構成を採用することで、内部当選している特別役をより認識させ易くすることができる。
また、本実施形態では、特別役に内部当選していないことを認識させるための役として、新たな賭け数の設定をすることなく次遊技を実行させることが可能な再遊技役(再遊技役7)を用いたが、再遊技役に関わらず、小役を用いてもよい。このような構成を採用しても同様の効果を得ることができる。なお、小役を採用した場合には、この小役の入賞による払出しが当該遊技の賭け数以上であることが好ましい。
以上説明した構成によれば、特別役の絞り込み時の不利益を小さくしつつも、内部当選している特別役を遊技者の操作によって絞り込ませることができる。また、内部当選している特別役(特別役1)とは異なる特別役(特別役2)について、この異なる特別役に入賞するための操作条件に操作タイミングが含まれる場合には、これを揃える練習をさせることができる。なお、これらの効果は、技量が低い遊技者に対してより効果的である。
<再遊技役1−7−8内部当選時の再遊技役1入賞用の操作条件特定演出について>
以下、再遊技役1−7−8に内部当選した場合における、再遊技役1入賞用の操作条件特定演出について、図30(b)を用いて具体的に説明する。図30(b)は、再遊技役1−7−8に内部当選した場合の操作条件特定演出(2回目以降)を示す図である。
上記<再遊技役1−7−8内部当選時の特別役2入賞用の操作条件特定演出について>で説明した、特別役2入賞用の操作条件特定演出を実行する構成は、特別役2に入賞しない状態であえて特別役2を狙わせるものである。このため、実行回数が多くなるとかえって遊技の興趣が減退する虞がある。本実施形態では、サブ確定報知フラグがオンに設定されてから2回目以降の再遊技役1−7−8の内部当選については、特別役2入賞用の操作条件特定演出が実行されないように構成されている(図23のステップS3215で告知済みフラグがオンになると、ステップS3211でYes判定となるため)。図29には、特別役2入賞用の操作条件特定演出(特別役2ナビ)が1回のみ実行されることが示されている。
AT準備演出状態あるいはAT実行演出状態では操作条件特定演出が実行されるが、サブ確定報知フラグがオンに設定されてから2回目以降の再遊技役1−7−8の内部当選については、図30(b)に示すように再遊技役1入賞用の操作条件特定演出(例えば、中右左の操作順序の報知)を実行する構成を採用している。この構成は、再遊技役1と再遊技役7が同時に内部当選するように構成した上で、再遊技役1の入賞に操作順序のみが必要となるように構成したものである。なお、図30(b)の演出では、サブ確定告知フラグがオンになったことにより「ボーナス確定!!」の文字が表示されていることが示されている。また、図29(b)には、サブ確定告知フラグがオンの状態で特別役2入賞用の操作条件特定演出が実行された後、これ以外の操作条件特定演出が実行される(特別役2ナビ不可)ことが示されている。
本実施形態では、サブ確定告知フラグがオン、すなわち、特別役1が内部当選してから設定されたサブ前兆ゲーム数が経過した後に再遊技役1−7−8(図7のNo.22)に内部当選した場合には、特別役2入賞用の操作条件特定演出(操作順序および操作タイミングを報知)を実行するが、サブ確定告知フラグがオフ、すなわち、特別役1が内部当選してから設定されたサブ前兆ゲーム数が経過するまでの期間や、特別役2入賞用の操作条件特定演出を実行した後は、再遊技役1入賞用の操作条件特定演出を実行する(ただし、メイン確定告知フラグがオンの状態では実行されない)。必ずしもこのような条件を採用する必要はないが、このような条件を採用することでサブ前兆ゲーム数が経過するまでの演出を壊さず、また絞りこませた後の遊技をスムーズに進行させることができる。なお、採用する条件はこの条件以外にも、操作条件特定演出の内容を出し分けることが出来ればどのような条件を採用してもよい。操作条件特定演出の内容を出し分けることによって、遊技者の操作によって内部当選している特別役の候補を絞り込ませつつも、遊技性を高めることができる。
<メイン前兆期間とサブ前兆期間について>
以下、本実施形態で採用している2種類の前兆期間について図31を用いて説明する。同図は、前兆期間に応じた有利度の違いを示す図である。
上記<特別役に内部当選したときの流れについて>では、特別役に内部当選すると、告知状態およびサブ前兆ゲーム数が設定され、このサブ前兆ゲーム数が0になるまでの間サブ前兆フラグがオンに設定されることについて説明した(図25のステップS3407、ステップS3411、ステップS3413)。このサブ前兆フラグがオンの期間は、特別役に内部当選してからこれを明確に報知するまでの期間(以下、サブ前兆期間)に相当する。
本実施形態では、サブ前兆期間において遊技の興趣を向上させるために、告知状態A〜Cに応じて実行される演出を異ならせたり、サブ前兆期間(サブ前兆ゲーム数)を異ならせる構成を採用している(図26)。このため、上記サブ前兆期間は一定ではない。
ここで、従来の遊技台において、上記のようなサブ前兆期間に操作条件特定演出を実行させる構成を採用しているものがある。このような構成を、本実施形態のようなサブ前兆期間が異なる構成と組合せた場合、図31(a)に示すように告知状態A〜Cに応じて有利度が異なってしまうことになる。こうした問題は、特に、技量の低い遊技者にとっては無視できないものである。
このような問題が生じないようにするため、本実施形態では、上記サブ前兆期間とは別にメイン前兆期間を設け、このメイン前兆期間を用いて操作条件特定演出が実行される構成を採用している。なお、このメイン前兆期間は、本実施形態ではメイン前兆フラグがオンに設定された期間に相当する。
具体的には、特別役に内部当選した際に、メイン前兆ゲーム数に5が設定され、メイン前兆フラグがオンに設定される(図17のステップS1415、ステップS1417)。メイン前兆フラグがオンに設定された状態では、遊技回数に応じてメイン前兆ゲーム数が減算され(図12のステップS1015)、0になるとメイン前兆フラグがオフに設定されるとともにメイン確定告知フラグがオンに設定される(図17のステップS1409、ステップS1411)。すなわち、本実施形態では、特別役に内部当選してから5回の遊技がメイン前兆期間となる。
上記メイン確定告知フラグがオンに設定されるまで(メイン前兆期間)は、AT準備演出状態やAT実行演出状態であってAT役に内部当選した場合は、主制御部300において操作条件特定演出が実行される(図13のステップS1105でNoの判定)。また、第1副制御部400には内部当選結果特定情報および操作条件特定情報が送信されるため(図12のステップS1021)、これに基づいて操作条件特定演出が実行される(図23のステップS3203)。
しかし、上記メイン確定告知フラグがオンに設定されると、AT準備演出状態やAT実行演出状態であっても、主制御部300において操作条件特定演出が実行されない状態になる(図13のステップS1105でYesの判定)。また、第1副制御部400には操作条件特定情報が送信されなくなるため(図12のステップS1021)、操作条件特定演出が実行されなくなる(図23のステップS3203が実行されない)。なお、メイン確定告知フラグは、特別役に入賞することでオフに設定される(図16のステップS1309、ステップS1315)。
以上説明したメイン前兆期間は、サブ前兆期間と開始時期は同じであるものの、それぞれの長さは独立して設定されている。具体的には、メイン前兆期間は固定期間であり、サブ前兆期間は可変期間である。このため、図31(b)に示すように、サブ前兆期間を用いて告知状態A〜Cのような多様な演出を実行することができる一方で、メイン前兆期間を用いて操作条件特定演出の実行期間を固定化することで、告知状態A〜Cの有利度が同じになるようにして、上述した有利度の異なる問題を解決している。
なお、本実施形態では、サブ前兆期間のうち、最長の期間に合わせてメイン前兆期間を設定したが、このような構成に限定されるものではない。以下、図32を用いてメイン前兆期間とサブ前兆期間の採り得る変形例について説明する。同図は、メイン前兆期間とサブ前兆期間の変形例を示す図である。
まず、図32(a)では、メイン前兆期間の長さを、告知状態Aにおけるサブ前兆期間の長さ以上とする変形例が示されている。この構成では、これ以外のサブ前兆期間における有利度を低減することで、最も短いサブ前兆期間が設定(選択)された場合における遊技者の不利益を低減することができる。
図32(b)では、メイン前兆期間の長さを、告知状態Bにおけるサブ前兆期間の長さ以上とする変形例が示されている。この構成では、告知状態Bが設定(選択)された場合における遊技者の不利益を低減することができる。
図32(c)では、メイン前兆期間の長さを、告知状態Cにおけるサブ前兆期間の長さ以上とする変形例が示されている。この構成では、最も長いサブ前兆期間が設定(選択)された場合における遊技者の利益を確保しつつ、その他のサブ前兆期間における有利度を増加させることで全体としての有利不利の問題を解消することができる。
なお、本実施形態では、サブ前兆期間A、Cの長さは固定であるが、サブ前兆期間Bの長さは変動する構成を採用している。これらのサブ前兆期間については、告知状態ごとに固定の長さであっても変動する長さであってもよい。なお、変動する構成を採用した場合には、変動する一の長さに対して既に説明した関係性となれば効果を得ることができるが、設定されている告知状態ごとに選択される最大の長さがこのような関係性(操作条件特定演出の実行期間の固定化、上記した(a)、(b)、(c)の関係性)となるようにすればより高い効果を得ることができる。
また、本実施形態では、3種類の告知状態を採用した実施形態について、サブ前兆期間とメイン前兆期間の関係性を説明したが、サブ前兆期間(告知状態)の種類は複数種類あればその数はいくつであってもよい。例えば、任意に選択される2種類の告知状態において、サブ前兆期間及びメイン前兆期間の関係が上記した(a)、(b)、(c)の関係性になっていれば上記した効果を得ることができる。
<特別役入賞時の遅延処理について>
本実施形態では、特別役の入賞時において、これを報知する演出(第1の特別役1入賞演出、第2の特別役1入賞演出、特別役2入賞演出)を実行する構成を採用している。また、この演出の実行にあたっては、遊技者が安易に演出をキャンセルしてしまうことが無いように、遅延カウンタを用いて一定期間遊技が進行しないように構成している(所謂入賞タイマ)。以下、具体的に説明する。
まず、図7に示すNo7に内部当選すると、遅延延長フラグがオンに設定される(図1011)。この遅延延長フラグがオンの状態で特別役1に入賞した場合には、遅延カウンタに第1の値が設定される(図16のステップS1307)。また、遅延延長フラグがオフの状態で特別役1に入賞した場合には、遅延カウンタに第2の値が設定される(図16のステップS1311)。さらに、特別役2に入賞した場合には遅延カウンタに第3の値が設定される(図16のステップS1317)。そして、遅延カウンタが0になるまで、遊技の進行が遅延する(図16のステップS1321)。
一方第1副制御部400では、特別役1に入賞し、且つ遅延カウンタに第1の値が設定されている場合には、第1の特別役1入賞演出が実行される。また、特別役1に入賞し、且つ遅延カウンタに第2の値が設定されている場合には、第2の特別役1入賞演出が実行される。さらに、特別役2に入賞した場合には、特別役2入賞演出が実行される。
上記の構成のうち、特別役1については、その内部当選時に小役3−4−5と重複していた(図7のNo.7に内部当選した)か否かによって、動作や有利度が異なる構成を採用している。以下、図33を用いて、特別役1の内部当選時の重複役による違いについて説明する。同図は、特別役1の内部当選時の重複役による違いを示す図である。
まず、特別役1に入賞した際に遅延カウンタに設定される値のうち、第1の値は第2の値よりも大きい値としている。この第1の値は、特別役1と小役3−4−5が重複して内部当選(図7のNo.7に内部当選)したことに基づいて設定され、図7のNo.7以外に内部当選した場合には第2の値が設定される。よって、図33(a)に示すように、図7のNo.7に内部当選して特別役1に入賞した場合の遅延期間(入賞タイマ)は、図7のNo.7以外に内部当選して特別役1に入賞した場合の遅延期間(入賞タイマ)よりも長くなる。
上記のような遅延期間に対しては、その経験から遅延期間を比較的正確に推測できる技量の高い遊技者と、そうでない技量の低い遊技者が存在する。本実施形態においては、技量の低い遊技者であれば遅延期間中か否かを推測することができない。例えば、第1の値による遅延期間中に何らかの操作が受け付けられない経験をした後は、第2の値による遅延期間が経過した後、これを判断できずに操作を待つ場合がある。また、仮に第2の値による遅延期間の経過後に操作が受け付けられた経験があったとしても、遅延期間の違いを区別できない場合には操作が慎重なものとなる。すなわち、技量の低い遊技者に対しては操作を慎重に行わせることができる場合がある。一方、技量の高い遊技者であれば、遅延期間を推測して比較的スムーズに遊技を進行させることができる。
なお、本実施形態では、図7のNo.7で内部当選した場合の遅延期間が、図7のNo.7以外で内部当選した場合の遅延期間よりも長くなるように構成しているが、この構成は一例であって、例えば、図7のNo.1、No.3、No.5、No.7のそれぞれの遅延期間を互いに異なる時間とする構成であってもよい。この構成であっても、技量の高い遊技者には比較的スムーズに遊技を進行させる一方、遅延期間を推測できない技量の低い遊技者には慎重に遊技を進行させることができる。
また、上記異なる遅延期間のうちの長い遅延期間については、技量の高い遊技者にとって無駄に待たされる期間と認識されて、興趣が減退する虞がある。そこで、本実施形態では、遊技者に利益が付与される小役と重複して内部当選した場合に、長い遅延期間が生じるように構成している。具体的には、図7のNo.7で特別役1に内部当選した場合は、小役3−4−5と重複して内部当選する、すなわち、遊技者の利益となる役と同時に内部当選する役である。一方、図7のNo.7以外での内部当選は、例えば、図7のNo.1は、遊技者の利益となる役と重複して内部当選しない役である。これらの内部当選役のうち、前者の方(図7のNo.7)の遅延期間を長くすることで、比較的スムーズに遊技ができなくとも利益を与えることができるため、技量の高い遊技者の興趣の減退を防止することができる。
また、本実施形態では、図33(b)に示すように、長い遅延期間が生じる頻度(図7のNo.7が導出される頻度)が、短い遅延期間が生じる頻度(図7のNo.7以外が導出される頻度)よりも低くなるように構成している。この構成とは異なり、長い遅延期間が生じる頻度が、短い遅延期間が生じる頻度よりも高くなる構成を採用してもよいが、本実施形態のような構成を採用することで、技量の高い遊技者が比較的スムーズに遊技を進行させることができる。
本実施形態では、図7のNo.7で内部当選した場合の特別役1とそれ以外の特別役1とで有利度に差を設けている。これらの特別役1は、上乗せゲーム数およびATセット数の抽選で有利な抽選結果が導出される点で、図7のNo.7で内部当選した場合の特別役1の方が有利となるように構成されている(図15参照)。図33(c)には、図7のNo.7で内部当選した場合の特別役1の方が、図7のNo.7以外で内部当選した場合の特別役1よりも有利となることが示されている。なお、これらの有利度が逆になる構成を採用してもよいが、本実施形態のような構成を採用した場合には、技量の高い遊技者の興趣の減退を防止することができる。なお、有利度に差を設けるにあたっては、例えば特別遊技状態の払い出し枚数の上限を異ならせるといった構成を採用する、というように本実施形態の構成に限定されるものではない。
上記図7のNo.7は、特別役1と小役3−4−5が重複して内部当選する内部当選役である。このうち、小役3−4−5は、技量の高低に関わらず小役3、小役4、小役5のいずれかに入賞する役(取りこぼすことがない役)である。しかし、技量の高い遊技者にとっては、遅延期間の長短の推定に役立つ情報を与えてくれる役であるとも言える。例えば本実施形態では、小役3、小役4、小役5のいずれかに入賞した後の特別役1の入賞に関しては、遅延期間が長いことが推定できる。すなわち、図7のNo.7のように、特別役1と重複する役(あるいは重複しない役)に応じて入賞時の遅延期間の長短を設けた場合には、技量の高い遊技者が遅延期間を推定しやすくなるため、上記した効果を奏する。
なお、小役3−4−5に相当する役を、操作タイミングによって取りこぼす役(少なくとも一つのリールに対応する図柄が最大引込み範囲を超えて配置されている図柄)とすれば、より技量の高低による差が顕著となり、上記した効果を高めることができる。
<操作条件特定演出について>
本実施形態では、特別役を用いることによって遊技者に有利な状態と不利な状態の波が創出されるが、演出状態によっても遊技者に有利な状態(AT準備演出状態、AT実行演出状態)と不利な状態(通常演出状態)の波が創出される。具体的には、演出状態によって操作条件特定演出が実行される場合があり、この演出によって遊技者に有利な状態となる。以下、この流れについて説明する。
上述したように、本実施形態のスロットマシン100では、5つの遊技状態と3つの演出状態が切り換えられる。この遊技状態は、再遊技低確率状態(RT1)が初期状態であり、演出状態は、通常演出状態が初期状態となっている。
ここで、小役1または小役2に内部当選し、ATセット数の抽選に当選してATセット数が加算されたとする(図14のステップS1205でYes、ステップS1207でNo、ステップS1217でYes)。すると、ATセット数が0より大きくなったことにより、演出状態がAT準備演出状態に設定される(図18のステップS1521)。
演出状態がAT準備演出状態となったことにより、主制御部300による操作条件特定演出が実行され(図13のステップS1107)、第1副制御部400には操作条件特定情報が送信される(図12のステップS1021)。この操作条件特定情報を受信した第1副制御部400でも、第1副制御部400による操作条件特定演出が実行される(図23のステップS3203)。
主制御部300および第1副制御部400による操作条件特定演出によって、遊技者はAT役に内部当選した場合の正解操作条件(正解操作順序、正解操作タイミング)を把握できるようになる。これにより、再遊技役1&2に内部当選した場合には再遊技役2に入賞し、再遊技役1&3に内部当選した場合には再遊技役1に入賞し、小役3、小役4、小役5に内部当選した場合にはそれぞれの役に入賞しやすくなる。この操作条件特定演出に従って停止操作することにより、遊技状態が再遊技低確率状態(RT1)から再遊技高確率状態A(RT2)へ移行し、さらに、再遊技高確率状態A(RT2)から再遊技高確率状態B(RT3)に移行することになる。
演出状態がAT準備演出状態に設定されている場合には、遊技状態が再遊技高確率状態B(RT3)に移行することで、演出状態がAT実行演出状態に設定される(図18のステップS1517)。この際、ATセット数が1減算され、内部ATゲーム数に初期値が設定される(図18のステップS1509、ステップS1511)。
演出状態がAT実行演出状態に設定されている場合には、AT準備演出状態と同じく、主制御部300および第1副制御部400において操作条件特定演出が実行される(図12のステップS1021、図23のステップS3203)。このAT実行演出状態では、内部ATゲーム数が遊技毎に1ずつ減算される(図14のステップS1203)。この内部ATゲーム数が0になった時点で、ATセット数が0より大きければ、ATセット数が1減算されて再度内部ATゲーム数に初期値が設定される(図18のステップS1509、ステップS1511)。一方、内部ATゲーム数、ATセット数ともに0であれば、演出状態が通常演出状態に設定される(図18のステップS1507)。
通常演出状態では操作条件特定演出が実行されないため、遊技者はAT役に内部当選した場合の正解操作条件(正解操作順序、正解操作タイミング)が把握できなくなる。よって、再遊技役1&2に内部当選した場合には5/6程度の確率で再遊技役1に入賞し、再遊技役1&3に内部当選した場合には5/6程度の確率で再遊技役3に入賞することになる。また、小役3〜5に内部当選してもそれぞれの役への入賞は困難になる。このため、遊技状態が再遊技高確率状態B(RT3)から再遊技高確率状態A(RT2)へ移行し、さらに、再遊技高確率状態A(RT2)から再遊技低確率状態(RT1)に移行することになる。
以上説明したように本実施形態のスロットマシン100では、主制御部300および第1副制御部400の双方で操作条件特定演出が実行される。この際、主制御部300は、操作条件特定演出を実行する際に、AT役に当選したか否かに加え、AT実行演出状態およびAT準備演出状態であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて操作条件特定演出を実行している。
一方、第1副制御部400は、主制御部300から送信される操作条件特定情報を受信した場合に、受信した操作条件を示す操作条件特定演出を実行するものであり、AT役に対応する操作条件特定演出を実行するにあたって参照する情報は主制御部300から送信される操作条件特定情報のみである。
第1副制御部400では、主制御部300のようなデータ容量の制限がないため、操作条件特定演出の態様を遊技者にとって認識し易い態様とすることができる。その反面、主制御部300よりも不正がされやすいため、主制御部300による操作条件特定演出によって特定される操作条件の方が、第1副制御部400によるものと比べて信頼性が高いと言える。
<遅延処理を特別役以外の入賞時に適用した変形例について>
上述した<特別役入賞時の遅延処理について>で説明したように、本実施形態では、内部当選した遊技で入賞しなかった場合に持ち越される特別役の入賞時の遅延期間(入賞タイマ)を異ならせた構成について説明した。この遅延期間に関する構成は、遊技者の期待が大きい特別役の入賞時に適用したものである。したがって、入賞時に遊技者の期待が大きくなることが想定される役であれば、所謂特別役に限らず適用することができる。
例えば、本実施形態においては、上記<操作条件特定演出について>で説明したように、演出状態がAT準備演出状態となった後の再遊技役2の入賞はAT実行状態の開始の契機となっている。従って、AT準備演出状態における再遊技役2の入賞時に遅延期間が設けた上で、この遅延期間を異ならせる構成を採用してもよい。この構成は、内部当選した遊技で入賞しなかった場合に持ち越されない役の入賞時の遅延期間(入賞タイマ)を異ならせる構成であるとも言える。この構成でも、技量の高い遊技者は比較的スムーズに遊技を進行させることができる一方、遅延期間(入賞タイマ)の長さを推定できない技量の低い遊技者には慎重に遊技を進行させることができる。以下、図34を用いて、再遊技役2のの入賞時において遅延期間を異ならせた構成の一例について説明する。同図は、再遊技役2の入賞時におけるAT遊技の付与状況に応じた動作の違いを示す図である。
図34(a)には、再遊技役2の入賞時の遅延期間について、小役1(図7のNo.23)内部当選時のATセット数の抽選に当選した後である場合の方が、小役2(図7のNo.24)内部当選時のATセット数の抽選に当選した後である場合よりも長くなることが示されている。
上記のような遅延期間に対しては、その経験から遅延期間を比較的正確に推測できる技量の高い遊技者と、そうでない技量の低い遊技者が存在する。本実施形態においては、技量の低い遊技者であれば遅延期間中か否かを推測することができない。例えば、長い方の遅延期間中に何らかの操作が受け付けられない経験をした後は、短い方の遅延期間が経過した後に、遅延期間が経過していることを判断できずに操作を待つ場合がある。また、仮に短い方の遅延期間の経過後に操作が受け付けられた経験があったとしても、遅延期間の違いを区別できない場合には操作が慎重なものとなる。すなわち、技量の低い遊技者に対しては操作を慎重に行わせることができる場合がある。一方、技量の高い遊技者であれば、遅延期間を推測して比較的スムーズに遊技を進行させることができる。
なお、上記図34(a)の構成は一例であって、入賞時に遅延期間が生じる役(図34(a)では、再遊技役2)の前に、内部当選する場合がある役(図34(a)では小役1、小役2)の種類に基づいて遅延期間が異なる構成であればよく、例えば、図34(a)の遅延期間の長短を逆にした構成であってもよい。
また、本実施形態では、図34(b)に示すように、長い遅延期間が生じる頻度(小役1内部当選時のATセット数抽選の当選頻度)が、短い遅延期間が生じる頻度(小役2内部当選時のATセット数抽選の当選頻度)よりも低くなるように構成している(図15(b)参照、前者は30%、後者は50%)。この構成とは異なり、長い遅延期間が生じる頻度が、短い遅延期間が生じる頻度よりも高くなる構成を採用してもよいが、本実施形態のような構成を採用することで、技量の高い遊技者が比較的スムーズに遊技を進行させることができる。
本実施形態では、小役1内部当選時のATセット数抽選による有利度と、小役2内部当選時のATセット数抽選による有利度に差を設けている。これらの有利度は、ATセット数の付与される期待値に関して、小役1の内部当選時のATセット数抽選の方が有利となるように構成されている(図15参照)。図34(c)には、小役1内部当選時のATセット数抽選による有利度の方が、小役2内部当選時のATセット数抽選による有利度よりも高いことが示されている。なお、これらの有利度が逆になる構成を採用してもよいが、本実施形態のような構成を採用した場合には、技量の高い遊技者の興趣の減退を防止することができる。
また、上記の変形例では、ATセット数の抽選が小役1および小役2のいずれに基づくものであったか否かによって、再遊技役2の入賞時の遅延期間を異ならせる構成について説明した。この変形例のように、遅延期間を異ならせる条件として、取りこぼす役(少なくとも一つのリールに対応する図柄が最大引込み範囲を超えて配置されている図柄を含む図柄組合せに対応する役)を採用することで、技量の高低による差がより顕著となるため、上記した効果を高めることができる。なお、本変形例のようにいずれの役も取りこぼす役とする必要はなく、少なくともいずれか一方の役に取りこぼす役を採用することで、同様の効果を得ることができる。
<ATゲーム数の表示について>
本実施形態では、上記<操作条件特定演出について>で説明したように、内部ATゲーム数およびATセット数を用いてAT実行演出状態となる期間を設定している。この構成において、内部ATゲーム数やATセット数をそのまま表示してしまうと、AT実行演出状態が終了することを遊技者が把握でき、遊技の興趣が減退する虞がある。このため本実施形態では、内部ATゲーム数とは別に実際に液晶表示装置157に表示される表示ATゲーム数を設けた上で、例えば、内部ATゲーム数が加算されても即座にこれを表示せずに小出しにすることで、上記の問題が生じないように構成されている。以下、具体的に説明する。
まず、主制御部300においてAT実行演出状態が設定されると、内部ATゲーム数に50が設定される(図18のステップS1509)。一方、第1副制御部400では、内部ATゲーム数の値が表示ATゲーム数に設定され、表示ATゲーム数の上乗せ分を示す演出が実行される(図25のステップS3419、ステップS3421)。なお、表示ATゲーム数の初期値は0であるとする。すなわちこの場合、ATゲーム数が50増加したことを示す演出と、表示ATゲーム数として50が表示されることになる。
上記表示ATゲーム数は、内部ATゲーム数と同様に1遊技毎に1減算される(図22のステップS3103)。ここで、内部ATゲーム数が加算されずに50回の遊技が経過して内部ATゲーム数が0になったとする。このとき、表示ATゲーム数も同じく0となっている。ここで、ATセット数が残っている(0でない)場合、ATセット数から1減算されて再度内部ATゲーム数が50に設定される。すると、上記説明したAT実行演出状態となった場合と同様の流れで、ATゲーム数が50増加したことを示す演出と、表示ATゲーム数として50が表示されることになる。なお、ATセット数が残っていない場合には演出状態が通常演出状態に戻ることになるが、このとき表示ATゲーム数は0のままである。
ここで、上記の流れの中で、小役1または小役2に内部当選した際の内部ATゲーム数の上乗せ抽選(図14のステップS1209)に当選した場合の動作について、図35を用いて説明する。同図は、内部ATゲーム数の上乗せがあった場合の動作の流れを示す図である。
内部ATゲーム数の上乗せ抽選に当選すると、まず内部ATゲーム数の値が更新される(図14のステップS1213)。一方、第1副制御部400では、表示ATゲーム数が内部ATゲーム数と異なる状態となったことにより、ベットボタン132の操作を促す演出ボタン操作推奨演出が実行され、上乗せ報知フラグがオンに設定される(図22のステップS3107、ステップS3109)。
上記上乗せ報知フラグがオンの状態では、上乗せゲーム数報知処理が実行される(図21のステップS3017、図27)。上記演出ボタン操作推奨演出に従ってベットボタン132を操作していた場合には、表示ATゲーム数の値が内部ATゲーム数の値に更新され、その増加分を報知する演出が実行される(図27のステップS3503、ステップS3505)。また、このとき内部当選役を示す演出も実行される(図27のステップS3507)。図35(a)には、遊技Aにおける内部ATゲーム数の上乗せ(上乗せA)があった場合に、これを報知する演出(上乗せ演出A)が実行されることが示されている。また、遊技Bにおける内部ATゲーム数の上乗せ(上乗せB)があった場合に、これを報知する演出(上乗せ演出B)が実行されることが示されている。さらに、これらの上乗せ演出が、内部当選結果を示す演出と共に実行されることが示されている。
なお、上乗せ報知フラグは、ベットボタン132の操作がされた場合と、入賞時にオフに設定される(図27のステップS3509、図24のステップS3301)。このため、ベットボタン132の操作がない場合には、再度上乗せ報知フラグがオンに設定されるまで内部ATゲーム数が正確に把握できない状態になる。なお、上乗せによって内部ATゲーム数がまだ残っている状態であっても、表示ATゲーム数が0になった時点で内部ATゲーム数に合わせて表示ATゲーム数が更新され、上乗せ分を報知する演出が実行される(図25のステップS3419、ステップS3421)。
以上説明した構成によれば、上乗せが実行された遊技において、遊技者の嗜好に合わせたタイミングで特典を報知することができる。なお、遊技者の嗜好とは、遊技者の技量に大きく依存するものであるため、遊技者の技量に合わせたタイミングで特典を報知することができるとも言える。
なお、上記の説明ではベットボタン132の操作によって表示ATゲーム数の更新や上乗せ分を報知する演出が実行される構成について説明したが、操作手段を限定するものではなく、専用の演出用操作手段を設けた上で、これを用いる構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、内部ATゲーム数の上乗せがあった場合に上乗せ報知フラグをオンにして演出ボタン操作推奨演出を行っているが、特典が付与されない場合に演出ボタン操作推奨演出を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、内部当選コマンドを受信してから入賞判定コマンドを受信するまでの期間を演出ボタン操作の受付期間としているが、この期間に限らず、一遊技の中の所定の期間を受付期間とすることができる。なお、本実施形態のように、停止操作のような遊技進行操作を含む期間を受付期間とした場合には、遊技者の好みのタイミングで演出ボタンを操作させることができる場合がある。
ここで、上記図35(a)の場合において、ベットボタン132の操作(演出ボタン操作)がされなかった場合について説明する。この場合、上記説明したように上乗せ報知フラグが一旦オフに設定されるため、表示ATゲーム数は、内部ATゲーム数の上乗せ分を反映していない状態となる。
そして、その後の新たな上乗せ(上乗せB)がされたことによって、再度上乗せ報知フラグがオンに設定される。ここで、ベットボタン132の操作がされると、表示ATゲーム数の値が内部ATゲーム数の値を反映した値になる(図27のステップS3503)。また、このときに実行される表示ATゲーム数の上乗せ分を示す演出では、今回の遊技における上乗せ分だけでなく、前回報知されなかった分の上乗せ分についても報知されることになる(図35(b)に示す上乗せ演出A+B)。
具体的には、遊技A、遊技Bでそれぞれ50ゲーム上乗せがあった場合に、それぞれの上乗せゲーム数を合算した100ゲーム分の上乗せがあったことが報知される。したがって、個々の上乗せゲーム数については区別できない態様で報知していると言える。なお、「50G+50G」のように、個々の上乗せゲーム数を区別できるように報知してもよいが、本実施形態のように報知した場合には上乗せゲーム数を大きく見せることができ、より遊技者の嗜好に合わせた特典の報知を行うことができる。
なお、本実施形態では、特典(上乗せ分)を報知すると同時に内部当選結果を示す演出を行う構成を採用しているが、この構成に限定されることなく、例えば内部当選結果について報知しない構成を採用してもよい。なお、本実施形態のように内部当選結果を示す演出を行う構成を採用した場合には、内部当選結果と特典(上乗せ)との関係性を把握しやすくなるため、上記説明した個々の特典(上乗せ分)を区別できない態様で報知した場合においても、報知された特典(上乗せ分)によって内部当選結果を誤認するといった事態を防止することができる。
上記説明した内部当選結果を示す演出の開始タイミングは、本実施形態のタイミングに限らず、当該遊技であればどのタイミングであってもよい。なお、本実施形態のようにベットボタン132(演出ボタン)が操作されたタイミング以降であれば、特典(上乗せ分)の報知を遊技者に認識させ易くすることができる。
<その他>
以上の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
内部当選役を抽選により導出する内部抽選手段(例えば、主制御部300)と、
導出された前記内部当選役および前記ストップボタンの操作結果に基づいて前記複数のリールを最大引込み範囲で停止させるリール停止手段(例えば、主制御部300)と、
演出手段(例えば、払出枚数表示器127、液晶表示装置157、スピーカ272、277、ランプ420)と、
前記演出手段を制御する演出制御手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400)と、
を備え、有効ラインに停止された図柄組合せに基づいて役の入賞を判定し、入賞した役に応じた利益を付与する遊技台(例えば、スロットマシン100)であって、
前記内部抽選手段は、
導出された遊技において入賞しなかった場合に入賞するまで持ち越される持越し役(例えば、特別役)、および導出された遊技において入賞しなかった場合に入賞するまで持ち越されない非持越し役(例えば、小役、再遊技役)を導出するものであり、
前記持越し役は、第一の持越し役(例えば、特別役2)および第二の持越し役(例えば、特別役1)を含むものであり、
前記非持越し役は、第一の非持越し役(例えば、再遊技役7)を含むものであり、
前記第一の非持越し役は、
前記第二の持越し役が持ち越されている遊技において導出されるもの(例えば、再遊技役7は特別役内部当選状態(RT4)で導出可)であり、
前記第一の非持越し役を構成する図柄組合せ(例えば、セブン1−セブン1−リプレイ)は、
前記第一の持越し役を構成する図柄組合せ(例えば、セブン1−セブン1−BAR)と共通する第一の部分(例えば、セブン1−セブン1)と、前記第一の持越し役を構成する図柄組合せと異なる第二の部分(例えば、リプレイ)で構成される図柄組合せであり、
前記第二の部分を構成する図柄は、
前記最大引込み範囲を超えて配置されていない図柄(例えば、図4の右リール112の図柄配列では、リプレイ図柄の配置間隔が最大引込み範囲を超えていない)であり、
前記演出制御手段は、
前記第一の持越し役の入賞に必要な第一の操作条件(例えば、左中についてはセブン1を狙い、右についてはBARを狙った操作タイミング)を報知させるものであって、
前記第二の持越し役が持ち越されている遊技において、前記第一の非持越し役が導出された場合のうちの少なくとも一部の場合(例えば、確定告知フラグがオンのとき)には、前記第一の操作条件を少なくとも含む第二の操作条件(例えば、左中右の操作順序で、左中についてはセブン1を狙い、右についてはBARを狙った操作タイミング、図30(a)参照)を報知させるものであり、
前記リール停止手段は、
前記第一の非持越し役が導出された遊技において、前記第二の操作条件に従って前記ストップボタンが操作された場合には、該第一の非持越し役を構成する図柄組合せを前記有効ラインに停止させるもの(図30(a)参照)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記内部抽選手段は、
前記非持越し役として、前記第一の非持越し役とは異なる第二の非持越し役(例えば、再遊技役1)を導出し、
前記第二の持越し役が持ち越されている遊技において、前記第一の非持越し役および前記第二の非持越し役を同時に導出することが可能なもの(例えば、再遊技役1−7−8が内部当選すること)であり、
前記リール停止手段は、
前記第二の持越し役が持ち越されている遊技において、前記第一の非持越し役および前記第二の非持越し役が同時に導出され、さらに前記ストップボタンが第一の操作順序(例えば、左中右)で操作された場合には、前記第一の非持越し役を入賞させることが可能(図30(a)参照)である一方、
前記第二の持越し役が持ち越されている遊技において、前記第一の非持越し役および前記第二の非持越し役が同時に導出され、さらに前記ストップボタンが前記第一の操作順序とは異なる第二の操作順序(例えば、中左右)に従って操作された場合には、前記第二の非持越し役を入賞させるもの(図30(b)参照)であり、
前記第二の操作条件(例えば、左中右の操作順序で、左中についてはセブン1を狙い、右についてはBARを狙った操作タイミング)は、
前記第一の操作順序を含む操作条件であり、
前記演出制御手段は、
前記第二の持越し役が持ち越されている遊技において、所定の条件(例えば、サブ前兆フラグがオン、または告知済みフラグがオン)が充足されている場合に、前記第一の非持越し役および前記第二の非持越し役が同時に導出された場合には、前記第二の操作順序を報知させるもの(図30(b)参照)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の条件は、
前記第二の持越し役が持ち越されている遊技において、前記第二の操作条件を一度報知させたことで充足される条件である(例えば、図29の「サブ確定告知」の期間参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出制御手段は、
前記持越し役が導出されてから所定の期間(例えば、サブ前兆ゲーム数に相当する期間)が経過したことに基づいて前記持越し役が持ち越されていること告知する告知演出を行わせるもの(例えば、図30の「ボーナス確定!!」を表示すること)であり、
前記所定の条件は、
前記第二の持越し役が導出されてから前記所定の期間が経過するまでの期間において充足された状態となる条件である(例えば、図29の「サブ前兆」の期間参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、以上の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
内部当選役を抽選により導出する内部抽選手段(例えば、主制御部300)と、
導出された前記内部当選役および前記ストップボタンの操作結果に基づいて前記複数のリールを停止させるリール停止手段(例えば、主制御部300)と、
遊技の進行を遅延させる遅延処理を実行する遅延手段(例えば、主制御部300)と、
を備え、有効ラインに停止された役を入賞と判定し、入賞した役に応じた利益を付与する遊技台(例えば、スロットマシン100)であって、
前記内部抽選手段は、
導出された遊技において入賞しなかった場合に入賞するまで持ち越される持越し役(例えば、特別役)、および導出された遊技において入賞しなかった場合に入賞するまで持ち越されない非持越し役(例えば、小役、再遊技役)を導出するものであり、
前記持越し役は、特定の持越し役(例えば、特別役1)を含むものであり、
前記非持越し役は、特定の非持越し役(例えば、小役3−4−5)を含むものであり、
前記特定の持越し役が持ち越されていない状態において、前記特定の持越し役および前記特定の非持越し役を同時に導出することが可能なもの(例えば、RT1〜RT3で図7のNo.7(特別役1+小役3−4−5)が内部当選する、図7参照)であり、
前記特定の持越し役が持ち越されていない状態において、前記特定の非持越し役を導出せずに前記特定の持越し役を導出することが可能なもの(例えば、RT1〜RT3で図7のNo.7(特別役1+小役3−4−5)以外が内部当選する、図7参照)であり、
前記遅延手段は、
前記特定の持越し役が入賞したことに基づいて前記遅延処理を実行するもの(<特別役入賞時の遅延処理について>参照)であり、
前記遅延処理の実行期間は、
前記特定の非持越し役と同時に導出された前記特定の持越し役が入賞した場合と、前記特定の非持越し役と同時に導出されなかった前記特定の持越し役が入賞した場合とで異なるもの(図33参照)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記遅延処理の実行期間は、
前記特定の非持越し役と同時に導出された前記特定の持越し役が入賞した場合の方が、前記特定の非持越し役と同時に導出されなかった前記特定の持越し役が入賞した場合よりも長いものである(図33(a)では、No.7内部当選の方が長い)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記内部抽選手段は、
前記特定の持越し役が持ち越されていない状態において、前記特定の持越し役および前記特定の非持越し役を同時に第一の確率で導出し、
前記特定の持越し役が持ち越されていない状態において、前記特定の非持越し役を導出せずに前記特定の持越し役を第二の確率で導出するものであり、
前記第二の確率は、
前記第一の確率よりも高い確率である(図33(b)参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定の持越し役が持ち越されていない状態において、前記特定の持越し役と前記特定の非持越し役が同時に導出された場合における前記特定の持越し役は、前記特定の持越し役が持ち越されていない状態において、前記特定の非持越し役が導出されずに前記特定の持越し役が導出された場合における前記特定の持越し役よりも有利な役である(図33(c)参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記リール停止手段は、
前記複数のリールを最大引込み範囲で停止させるものであり、
前記特定の非持越し役は、
前記最大引込み範囲を超えて配置された図柄を少なくとも含んで構成される役である(<特別役入賞時の遅延処理について>の記載中、小役3−4−5にかえて操作タイミングによって取りこぼす役を適用する変形例参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特定の持越し役と前記特定の非持越し役が同時に導出された場合(例えば、図7のNo.7に内部当選)において、前記特定の非持越し役を入賞させることが可能(例えば、図7のNo.7に内部当選した場合に、小役3、小役4、小役5のいずれかが特別役1よりも優先して入賞すること(小役優先)、特別役を構成する図柄と特別役以外の役を構成する図柄が少なくとも一のリールで最大引込み範囲を超えて配置されている)なものであることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、以上の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
内部当選役を抽選により導出する内部抽選手段(例えば、主制御部300)と、
前記内部抽選手段による抽選結果および前記ストップボタンの操作結果に基づいて前記複数のリールを停止させるリール停止手段(例えば、主制御部300)と、
報知状態を制御する報知状態制御手段(例えば、主制御部300)と、
告知状態を制御する告知状態制御手段(例えば、第1副制御部400)と、
演出手段(例えば、払出枚数表示器127、液晶表示装置157、スピーカ272、277、ランプ420)と、
前記演出手段を制御する演出制御手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400)と、
を備え、有効ラインに停止された役を入賞と判定し、入賞した役に応じた利益を付与する遊技台(例えば、スロットマシン100)であって、
前記内部抽選手段は、
導出された遊技において入賞しなかった場合に入賞するまで持ち越される持越し役(例えば、特別役)、および導出された遊技において入賞しなかった場合に入賞するまで持ち越されない非持越し役(例えば、小役、再遊技役)を導出するものであり、
前記持越し役は、特定の持越し役(例えば、特別役1)を含むものであり、
前記非持越し役は、特定の非持越し役(例えば、小役3、小役4、小役5)を含むものであり、
前記リール停止手段は、
前記特定の非持越し役が導出され、前記ストップボタンが第一の操作条件(例えば、正解の操作条件)に従って操作された場合には、第一の停止態様(例えば、小役に入賞)で前記複数のリールを停止させ、
前記特定の非持越し役が導出され、前記ストップボタンが前記第一の操作条件とは異なる第二の操作条件に従って操作された場合には、前記第一の停止態様よりも不利な第二の停止態様(例えば、ハズレ)で前記複数のリールを停止させるものであり、
前記報知状態制御手段は
特定の報知状態(例えば、AT準備演出状態、AT実行演出状態)を設定するものであり、
前記告知状態制御手段は、
第一の告知状態、および第二の告知状態(例えば、告知状態AおよびB、図26)を設定するものであり、
前記演出制御手段は、
前記特定の報知状態が設定されている状態で前記特定の非持越し役が導出された場合には、前記第一の操作条件を報知する報知演出を行わせるもの(例えば、図13のステップS1107、図23のステップS3203)であって、
前記特定の持越し役が導出された場合には、前兆期間を経た後に前記持越し役が持ち越されている旨を告知する告知演出(例えば、図29、図30の「ボーナス確定!!」)を実行する場合があるものであり、
前記前兆期間は、
前記第一の告知状態が設定されている場合と、前記第二の告知状態が設定されている場合とで異なるもの(図26参照)であり、
前記報知状態制御手段は、
前記特定の報知状態が設定されている状態で前記特定の持越し役が導出された場合には、所定の期間(例えば、メイン前兆ゲーム数が0になるまで)が経過したことに基づいて前記特定の報知状態を終了させるものであり、
前記所定の期間は、
前記第一の告知状態が設定されている場合および前記第二の告知状態が設定されている場合のいずれの場合であっても同一の長さの期間である(図31(b)参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記前兆期間は、
前記第一の告知状態が設定されている場合の方が、前記第二の告知状態が設定されている場合よりも長いものであり、
前記所定の期間は、
前記第二の告知状態が設定されている場合における前記前兆期間以上の長さである(図32参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の期間は、
前記第一の告知状態が設定されている場合における前記前兆期間以上の長さである(図32参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記告知状態制御手段は、
前記第一の告知状態および前記第二の告知状態を遊技者の選択操作によって設定するものである(図26の説明中、遊技者によって選択される告知状態を採用する変形例参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
内部当選役を抽選により導出する内部抽選手段(例えば、主制御部300)と、
前記内部抽選手段による抽選結果および前記ストップボタンの操作結果に基づいて前記複数のリールを停止させるリール停止手段(例えば、主制御部300)と、
報知状態を制御する報知状態制御手段(例えば、主制御部300)と、
告知状態を制御する告知状態制御手段(例えば、第1副制御部400)と、
演出手段(例えば、払出枚数表示器127、液晶表示装置157、スピーカ272、277、ランプ420)と、
前記演出手段を制御する演出制御手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400)と、
を備え、有効ラインに停止された役を入賞と判定し、入賞した役に応じた利益を付与する遊技台(例えば、スロットマシン100)であって、
前記内部抽選手段は、
導出された遊技において入賞しなかった場合に入賞するまで持ち越される持越し役(例えば、特別役)、および導出された遊技において入賞しなかった場合に入賞するまで持ち越されない非持越し役(例えば、小役、再遊技役)を導出するものであり、
前記持越し役は、特定の持越し役(例えば、特別役1)を含むものであり、
前記非持越し役は、特定の非持越し役(例えば、小役3、小役4、小役5)を含むものであり、
前記リール停止手段は、
前記特定の非持越し役が導出され、前記ストップボタンが第一の操作条件(例えば、正解の操作条件)に従って操作された場合には、第一の停止態様(例えば、小役に入賞)で前記複数のリールを停止させ、
前記特定の非持越し役が導出され、前記ストップボタンが前記第一の操作条件とは異なる第二の操作条件に従って操作された場合には、前記第一の停止態様よりも不利な第二の停止態様(例えば、ハズレ)で前記複数のリールを停止させるものであり、
前記報知状態制御手段は
特定の報知状態(例えば、AT準備演出状態、AT実行演出状態)を設定するものであり、
前記告知状態制御手段は、
第一の告知状態、および第二の告知状態(例えば、告知状態AおよびB、図26)を設定するものであり、
前記演出制御手段は、
前記特定の報知状態が設定されている状態で前記特定の非持越し役が導出された場合には、前記第一の操作条件を報知する報知演出を行わせるもの(例えば、図13のステップS1107、図23のステップS3203)であって、
前記特定の持越し役が導出された場合には、抽選によって決定される前兆期間を経た後に前記持越し役が持ち越されている旨を告知する告知演出(例えば、図29、図30の「ボーナス確定!!」)を実行する場合があるものであり、
前記前兆期間は、
前記第一の告知状態が設定されている場合と、前記第二の告知状態が設定されている場合とでその期待値が異なるもの(図26参照)であり、
前記報知状態制御手段は、
前記特定の報知状態が設定されている状態で前記特定の持越し役が導出された場合には、所定の期間(例えば、メイン前兆ゲーム数が0になるまで)が経過したことに基づいて前記特定の報知状態を終了させるものであり、
前記所定の期間は、
前記第一の告知状態が設定されている場合および前記第二の告知状態が設定されている場合のいずれの場合であっても同一の長さの期間である(図31(b)参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、以上の説明では、
複数種類の図柄が施された複数のリール(例えば、リール110〜112)を回転させ、回転させた該複数のリールを停止させ、停止された該複数のリールの態様に応じた利益を付与する遊技を実行し、該利益の獲得を容易にする特典を付与可能な遊技台(例えば、スロットマシン100)であって、
前記特典を報知する特典報知手段(例えば、液晶表示装置157)を備え、
前記特典報知手段は、
遊技の進行とは無関係な非遊技進行操作(例えば、ベットボタン132の操作)がなされたことに基づいて前記特典を報知する(図35(a)参照)ものであって、
第一の特典(例えば、ATゲーム数の上乗せ)が付与された第一の遊技において前記非遊技進行操作がなされた場合には、該第一の特典を報知し、
前記第一の遊技において前記非遊技進行操作がなされなかった場合には、前記第一の特典を報知せず、その後の遊技において前記非遊技進行操作がなされた所定の場合には、前記第一の特典を報知するものである(図35(b)参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特典報知手段は、
前記第一の遊技において前記非遊技進行操作がなされた場合には、前記第一の特典を報知し、その後、第二の特典が付与された第二の遊技において前記非遊技進行操作がなされた場合には、該第二の特典を報知し(図35(a)参照)、
前記第一の遊技において前記非遊技進行操作がなされなかった場合には、前記第一の特典を報知せず、その後の前記第二の遊技において前記非遊技進行操作がなされた前記所定の場合には、前記第一の特典および前記第二の特典を報知するものである(図35(b)参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特典報知手段は、
前記所定の場合に、前記第一の特典および前記第二の特典のそれぞれを区別できない態様で報知するものである(<ATゲーム数の表示について>の説明中、上乗せゲーム数を合算した報知)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選によって導出する抽選手段(例えば、主制御部300)と、
回転中の前記複数のリールを停止させるリール停止手段(例えば、主制御部300)と、を備え、
前記特典は、導出された前記一の抽選結果に基づいて付与されるものであり、
前記リール停止手段は、
導出された前記一の抽選結果に基づいて前記複数のリールを停止させるものであり、
前記特典報知手段は、
前記所定の場合に、前記第二の遊技において導出された前記一の抽選結果を報知するものである(図35(b)の内部ATゲーム数上乗せBにおいて、内部当選結果を報知する)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、以上の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
内部当選役を抽選により導出する内部抽選手段(例えば、主制御部300)と、
導出された前記内部当選役および前記ストップボタンの操作結果に基づいて前記複数のリールを停止させるリール停止手段(例えば、主制御部300)と、
遊技の進行を遅延させる遅延処理を実行する遅延手段(例えば、主制御部300)と、
を備え、有効ラインに停止された役を入賞と判定し、入賞した役に応じた利益を付与する遊技台(例えば、スロットマシン100)であって、
前記内部抽選手段は、
第一の役(例えば、小役1)、第二の役(例えば、小役2)、および第三の役(例えば、再遊技役2)を導出するものであり、
前記遅延手段は、
前記第三の役に入賞した場合に前記遅延処理を実行するもの(<遅延処理を特別役以外の入賞時に適用した変形例について>、図34参照)であり、
前記遅延処理の期間は、
第一の条件が充足されている場合(例えば、小役1内部当選時にATセット数の抽選に当選)と、第二の条件が充足されている場合(例えば、小役2内部当選時にATセット数の抽選に当選)とで異なるものであり、
前記第一の条件は、
前記第一の役が内部当選したことに基づいて充足される条件であり、
前記第二の条件は、
前記第二の役が内部当選したことに基づいて充足される条件であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記遅延処理の期間は、
前記第一の条件が充足されている場合の方が、前記第二の条件が充足されている場合よりも長いもの(図34(a)参照)であり、
前記第一の条件は、
第一の確率で充足される条件であり、
前記第二の条件は、
第二の確率で充足される条件であり、
前記第二の確率は、
前記第一の確率よりも高い確率である(図34(b)参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の条件が充足されている状態において前記第三の役に入賞した場合は、前記第二の条件が充足されている状態において前記第三の役に入賞した場合よりも有利である(図34(c)参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記リール停止手段は、
前記複数のリールを最大引込み範囲で停止させるものであり、
前記第一の役および前記第二の役のうちの少なくともいずれか一方の役は、
前記最大引込み範囲を超えて配置された図柄を少なくとも含んで構成される役である(<遅延処理を特別役以外の入賞時に適用した変形例について>の説明中、遅延期間を異ならせる条件に取りこぼす役を採用する記載参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。