JP6450003B2 - 防音構造 - Google Patents

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Description

本発明は、防音構造に関する。
一般的な遮音材は、質量が重ければ重いほど音を良く遮蔽するために、良好な遮音効果を得るために、遮音材自体が大きく重くなってしまう。一方、特に、低周波成分の音を遮蔽することは困難である。一般に、この領域は、質量則と呼ばれ周波数が2倍になると遮蔽が6dB大きくなることが知られている。
このように、従来のほとんどの防音構造は、構造の質量で遮音を行っていたために大きく重くなりまた低周波の遮蔽が困難という欠点があった。
このため、機器、自動車、及び一般家庭など様々な場面に対応する遮音材として軽くて薄い遮音構造が求められている。そこで、近年、薄く軽い膜構造に枠を取り付けて膜の振動を制御する遮音構造が注目されている(特許文献1、2、及び3参照)。
この構造の場合、遮音の原理が上記質量則と異なる剛性則となるため薄い構造でも低周波成分をより遮蔽できる。この領域は、剛性則と呼ばれ、枠部分で膜振動が固定されることによって膜が枠開口部と一致する有限サイズのときと同様の振る舞いとなる。
特許文献1においては、貫通孔が形成された枠体と、該貫通孔の一方の開口を覆う吸音材を有し、吸音材の第1の貯蔵弾性率E1が9.7×10以上であり、第2の貯蔵弾性率E2が346以下である吸音体が開示されている(要約、請求項1、段落[0005]〜[0007]、[0034]等参照)。なお、吸音材の貯蔵弾性率は、吸音により吸音材に生じたエネルギのうち内部に保存する成分を意味する。
特許文献1では、実施例では、配合の材料を樹脂又は樹脂とフィラーの混合物とする吸音材を用いることにより、吸音体の大型化を招くことなく、吸音率のピーク値が0.5〜1.0であり、ピーク周波数が290〜500Hzであり、500Hz以下の低周波領域において高度な吸音効果を達成することができるとしている。
また、特許文献2には、複数の個々のセルに分割された、音響的に透過性のある2次元の剛性フレームと、剛性フレームに固定されたフレキシブルな材料のシートと、複数の錘と、を具備する音響減衰パネルであって、複数の個々のセルは、大体2次元セルであり、各錘は、各セルにそれぞれ錘が設けられるようにフレキシブルな材料のシートに固定され、音響減衰パネルの共鳴周波数は、個々の各セルの2次元形状、フレキシブルな材料の柔軟性、及びその上の各錘によって定義される音響減衰パネル、及び音響減衰構造が開示されている(請求項1、12、及び15、図4、第4欄等参照)。
なお、特許文献2には、従来と比較して、この音響減衰パネルは以下の利点があることが開示されている。即ち、(1)音響パネルは非常に薄くできる。(2)音響パネルは非常に軽量(密度が低い)にできる。(3)パネルは広い周波数範囲にわたって質量則に従わないで広い周波数の局部的共振音響材料(LRSM:Locally Resonant Sonic Materials)を形成するために一緒に積層でき、特に、これは500Hzよりも低い周波数で質量則から外れることができる。(4)パネルは容易に、廉価に製造できる(第5欄第65行〜第6欄第5行参照)。
また、特許文献3は、枠となる区画壁で仕切られ、板状部材による後壁(剛壁)で閉じられ、前部が開口部を形成する空洞の開口部を覆う膜材(膜状吸音材)が被せられ、その上から押さえ板が載せられ、膜材の音波による変位が最も生じにくい領域である開口部の周縁部の固定端から膜状吸音材の面の寸法の20%の範囲内の領域(隅部分)にヘルムホルツ共鳴用の共鳴穴が形成された吸音体を開示している。この吸音体においては、共鳴穴を除いて、空洞は閉塞されている。この吸音体は、膜振動による吸音作用とヘルムホルツ共鳴による吸音作用を併せて奏する。
特許第4832245号公報 米国特許第7395898号公報(対応日本特許公開: 特開2005−250474号公報参照) 特開2009−139556号公報
ところで、特許文献1に開示の吸音体では、軽量で、吸音率のピーク値が0.5以上と高く、ピーク周波数が500Hz以下の低周波領域において高度な吸音効果を達成することができるが、吸音材の選択の幅が狭く、難しいという問題があった。
また、このような吸音体の吸音材は、枠体の貫通孔を完全にふさぐものであるため、風、及び熱を通す能力がなく熱がこもりがちとなり、特許文献1に開示の特に機器及び自動車の遮音に向かないという問題があった。
また、特許文献1に開示の吸音体の遮音性に関しては通常の剛性則もしくは質量則にしたがってなだらかに変化してしまうため、モータ音など特定の周波数成分がパルス的に強く発することの多い一般の機器や自動車において有効に用いることが困難であった。
また、特許文献2では、音響減衰パネルは、非常に薄く軽量で低密度にでき、500Hzよりも低い周波数で使用でき、質量密度の法則から外れることができ、容易に廉価に製造できるとしている。
しかしながら、膜は非通気膜と明示してあるため、風及び熱を通す能力がなく熱がこもりがちとなり、特に機器及び自動車の遮音に向かないという問題があった。
また、特許文献3では、膜振動による吸音作用とヘルツホルム共鳴による吸音作用を合わせて利用する必要があるので、枠となる区画壁の後壁は板状部材によって閉塞されており、特許文献1と同様に、風、及び熱を通す能力がなく熱がこもりがちとなり、機器及び自動車等の遮音に向かないという問題があった。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、軽量で薄く、通気性があり、風及び熱を通すことができ、熱がこもることが無く、機器、自動車、及び一般家庭の用途に適した防音構造を提供することにある。
なお、本発明において、「防音」とは、音響特性として、「遮音」と「吸音」の両方の意味を含むが、特に、「遮音」を言い、「遮音」は、「音を遮蔽する」こと、即ち「音を透過させない」こと、したがって、音を「反射」すること(音響の反射)、及び音を「吸収」すること(音響の吸収)を含めて言う。(三省堂 大辞林(第三版)、及び日本音響材料学会のウェブページのhttp://www.onzai.or.jp/question/soundproof.html、並びにhttp://www.onzai.or.jp/pdf/new/gijutsu201312_3.pdf参照)
以下では、基本的に、「反射」と「吸収」とを区別せずに、両者を含めて「遮音」及び「遮蔽」と言い、両者を区別する時に、「反射」及び「吸収」と言う。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意研究した結果、1以上の防音セルを有し、各防音セルが、音が透過する貫通孔を有する枠と、枠に固定された膜と、膜に穿孔された1以上の穴からなる開口部と、膜上に配置された錘とを備え、防音セルの膜の第1固有振動周波数より低周波側に、膜に穿孔された開口部に起因して定まり、かつ透過損失が極大となる第1遮蔽ピーク周波数、および、膜の第1固有振動周波数より高周波側に、錘に起因して定まり、かつ透過損失が極大となる第2遮蔽ピーク周波数を有し、第1遮蔽ピーク周波数および第2遮蔽ピーク周波数をそれぞれ中心とする一定の周波数帯域の音を選択的に防音することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の防音構造を提供する。
(1) 1以上の防音セルを有する防音構造であって、
1以上の防音セルの各々は、
音が透過する貫通孔を有する枠と、
枠に固定された膜と、
膜に穿孔された1以上の穴からなる開口部と、
膜上に配置された錘と、を備え、
防音構造は、1以上の防音セルの膜の第1固有振動周波数より低周波側に、1以上の防音セルの膜に穿孔された開口部に起因して定まり、かつ透過損失が極大となる第1遮蔽ピーク周波数、および、膜の第1固有振動周波数より高周波側に、錘に起因して定まり、かつ透過損失が極大となる第2遮蔽ピーク周波数を有し、第1遮蔽ピーク周波数および第2遮蔽ピーク周波数のそれぞれを中心とする一定の周波数帯域の音を選択的に防音する防音構造。
(2) 1以上の防音セルは、2次元的に配置された複数の防音セルである(1)に記載の防音構造。
(3) 第1固有振動周波数は、1以上の防音セルの枠の幾何学的形態と、膜の剛性とによって定まり、
第1遮蔽ピーク周波数は、1以上の防音セルの膜に穿孔される開口部の面積に応じて定まるものであり、
第2遮断ピーク周波数は、1以上の防音セルの膜に配置される錘の質量に応じて定まるものである(1)又は(2)に記載の防音構造。
(4) 第1固有振動周波数は、1以上の防音セルの枠の形状及び寸法と、膜の厚さ及び可撓性とによって定まり、
第1遮蔽ピーク周波数は、1以上の防音セルの膜に穿孔される開口部の平均面積率に応じて定まるものである(1)〜(3)のいずれかに記載の防音構造。
(5) 第1固有振動周波数は、10Hz〜100000Hzの範囲に含まれる(1)〜(4)のいずれかに記載の防音構造。
(6) 1以上の防音セルの膜に穿孔される開口部は、1つの穴で構成される(1)〜(5)のいずれかに記載の防音構造。
(7) 1以上の防音セルの膜に穿孔される開口部は、同一サイズの複数の穴で構成される(1)〜(5)のいずれかに記載の防音構造。
(8) 開口部が錘を貫通して形成される(1)〜(7)のいずれかに記載の防音構造。
(9) 錘が筒状である(1)〜(8)のいずれかに記載の防音構造。
本発明によれば、軽量で薄く、通気性があり、風及び熱を通すことができ、熱がこもることが無く、機器、自動車、及び一般家庭の用途に適した防音構造を提供することができる。
また、本発明によれば、膜構造及び枠の剛性則遮蔽構造の膜部分にごく小さな穴を設けることで任意の狙った周波数成分を極めて強く遮蔽することができる。
また、本発明によれば、質量則でも、剛性則でも、薄く軽い構造では遮蔽することが一般に困難であり、かつ人の耳に大きく聞こえる領域である1000Hz付近に関しても大きな遮音を行うことができる。
また、本発明によれば、穴が存在することで膜が通気性をもち、すなわち風や熱を通しながら音を遮蔽する構造を実現できる。
本発明に係る防音構造の一例を模式的に示す平面図である。 図1AのB−B線断面図である。 本発明に係る防音構造の他の一例を模式的に示す平面図である。 本発明に係る防音構造の他の一例を模式的に示す平面図である。 図3AのB−B線断面図である。 本発明の防音構造の防音セルの他の一例を模式的に示す平面図である。 本発明の防音構造の防音セルの他の一例を模式的に示す平面図である。 実施例1を含む各例の防音構造の周波数と透過損失との関係を表すグラフである。 実施例1を含む各例の防音構造の周波数と吸収率との関係を表すグラフである。 実施例2の防音構造の周波数と透過損失との関係を表すグラフである。 実施例3の防音構造の周波数と透過損失との関係を表すグラフである。 実施例3〜5の防音構造の周波数と透過損失との関係を表すグラフである。 本発明の防音構造を持つ防音部材の一例の断面模式図である。 本発明の防音構造を持つ防音部材の他の一例の断面模式図である。 本発明の防音構造を持つ防音部材の壁への取付状態の一例を示す断面模式図である。 図11に示す防音部材の壁からの取外状態の一例の断面模式図である。 本発明の防音構造を持つ防音部材の他の一例における単位ユニットセルの着脱を示す平面図である。 本発明の防音構造を持つ防音部材の他の一例における単位ユニットセルの着脱を示す平面図である。 本発明の防音構造の防音セルの一例の平面図である。 図15に示す防音セルの側面図である。 本発明の防音構造の防音セルの一例の平面図である。 図17に示す防音セルのA−A線矢視断面模式図である。 本発明の防音構造を持つ防音部材の他の一例の平面図である。 図19に示す防音部材のB−B線矢視断面模式図である。 図19に示す防音部材のC−C線矢視断面模式図である。
以下に、本発明に係る防音構造を添付の図面に示す好適実施形態を参照して詳細に説明する。
図1Aは、本発明の一実施形態に係る防音構造の一例を模式的に示す平面図であり、図1Bは、図1AのB−B線で切断した模式的な断面図である。
図1A及び図1Bに示す本発明の防音構造10aは、音が透過する貫通孔12をそれぞれ有し、2次元的に配置された複数、図示例では、4個の枠14を形成する枠体16と、それぞれの枠14の貫通孔12を覆うようにそれぞれの枠14に固定される、複数、図示例では4個の膜18を形成するシート状の膜体20と、それぞれの枠14内の膜18に貫通するように穿孔された1以上、図示例では1個の穴22からなる複数、図示例では4個の開口部24と、それぞれの枠14内の膜18上に配置された1以上、図示例では4個の錘25とを有する。
なお、図1Aにおいては、防音構造10aの構成を説明するため、膜18を透過して枠14の構造を示すと共に、膜18に網点を付して示す。
防音構造10aにおいて、1つの枠14と、この枠14に固定された膜18と、この膜18に設けられた開口部24と、膜18上に配置された錘25は、1つの防音セル26を構成する。このため、本発明の防音構造10aは、複数、図示例では、4個の防音セル26によって構成される。
図示例の防音構造10aは、4個の防音セル26によって構成されるものであるが、本発明はこれに限定されず、1つの枠14と、1つの膜18と、1つの開口部24と、1つの錘25とからなる1つの防音セル26によって構成されるものであっても良い。
防音セル26を複数有する場合には、膜18の表面を同一方向に向けて、2次元的に配列される。図示例では、4つの防音セルは、2×2に配列されている。
枠14は、厚みのある板状部材で環状に囲むように形成され、内部に貫通孔12を有し、少なくともの一方の側において貫通孔12を覆うように膜18を固定するためのもので、この枠14に固定された膜18の膜振動の節となるものである。したがって、枠14は、膜18に比べて、剛性が高く、具体的には、単位面積当たりの質量及び剛性は、共に高い必要がある。
枠14の形状は、膜18の全外周を抑えることができるように膜18を固定できる閉じた連続した形状であることが好ましいが、本発明は、これに限定されず、枠14が、これに固定された膜18の膜振動の節となるものであれば、一部が切断され、不連続な形状であっても良い。即ち、枠14の役割は、膜18を固定して膜振動を制御することにあるため、枠14に小さな切れ目が入っていても、極わずかに接着していない部位が存在していても効果を発揮する。
また、枠14によって形成される貫通孔12の形状は、平面形状で、図1に示す例では正方形であるが、本発明においては、特に制限的ではなく、例えば、長方形、ひし形、又は平行四辺形等の他の四角形、正三角形、2等辺三角形、又は直角三角形等の三角形、正五角形、又は正六角形等の正多角形を含む多角形、円形、若しくは楕円形等であっても良いし、不定形であっても良い。なお、枠14の開口12の両側の端部は、共に閉塞されておらず、共にそのまま外部に開放されている。この開放された開口12の少なくとも一方の端部に開口12を覆うように膜18が枠14に固定される。
また、枠14のサイズは、平面視のサイズであり、その貫通孔12のサイズとして定義できるが、図1Aに示す正方形のような正多角形、又は円の場合には、その中心を通る対向する辺間の距離、又は円相当直径と定義することができ、多角形、楕円又は不定形の場合には、円相当直径と定義することができる。本発明において、円相当直径及び半径とは、それぞれ面積の等しい円に換算した時の直径及び半径である。
なお、本発明の防音構造において、枠14のサイズは、全ての枠14において、一定であっても良いが、異なるサイズ(形状が異なる場合も含む)の枠が含まれていても良く、この場合には、枠14のサイズとして、枠14の平均サイズを用いればよい。
このような枠14のサイズは、特に制限的ではなく、本発明の防音構造が防音のために適用される防音対象物、例えば、複写機、送風機、空調機器、換気扇、ポンプ類、発電機、ダクト、その他にも塗布機や回転機、搬送機など音を発する様々な種類の製造機器等の産業用機器、自動車、電車、航空機等の輸送用機器、冷蔵庫、洗濯機、乾燥機、テレビジョン、コピー機、電子レンジ、ゲーム機、エアコン、扇風機、PC、掃除機、空気清浄機、換気扇等の一般家庭用機器などに応じて設定すればよい。
また、この防音構造自体をパーティションのように用いて、複数の騒音源からの音を遮る用途に用いることもできる。この場合も、枠14のサイズは対象となる騒音の周波数から選択することができる。
なお、詳細は後述するが、枠14及び膜18からなる構造の固有振動モードを高周波側に得るために、枠14のサイズを小さくすることが好ましい。
また、枠14の平均サイズは、詳細は後述するが、膜18に設けられる穴からなる開口部24による防音セル26の遮蔽ピークにおける回折による音の漏れを防止するために、後述する遮蔽ピーク周波数に対応する波長サイズ以下であることが好ましい。
例えば、枠14のサイズは、0.5mm〜200mmであることが好ましく、1mm〜100mmであることがより好ましく、2mm〜30mmであることが最も好ましい。
なお、枠14のサイズは、各枠14で異なるサイズが含まれる場合などは、平均サイズで表すことが好ましい。
また、枠14の幅及び厚さも、膜18を確実に抑えるように固定することができ、膜18を確実に支持できれば、特に制限的ではないが、例えば、枠14のサイズに応じて設定することができる。
例えば、枠14の幅は、枠14のサイズが、0.5mm〜50mmの場合には、0.5mm〜20mmであることが好ましく、0.7mm〜10mmであることがより好ましく、1mm〜5mmであることが最も好ましい。
枠14の幅が、枠14のサイズに対して比率が大きくなりすぎると、全体に占める枠14の部分の面積率が大きくなり、デバイスが重くなる懸念がある。一方、上記比率が小さくなりすぎると、その枠14部分において接着剤などによって膜を強く固定することが難しくなってくる。
また、枠14の幅は、枠14のサイズが、50mm超、200mm以下の場合には、1mm〜100mmであることが好ましく、3mm〜50mmであることがより好ましく、5mm〜20mmであることが最も好ましい。
また、枠14の厚さは、0.5mm〜200mmであることが好ましく、0.7mm〜100mmであることがより好ましく、1mm〜50mmであることが最も好ましい。
なお、枠14の幅及び厚さは、各枠14で異なる幅及び厚さが含まれる場合などは、それぞれ平均幅及び平均厚さで表すことが好ましい。
なお、本発明においては、複数、即ち2以上の枠14は、2次元的に繋がるように配置された枠体16、好ましくは1つの枠体16として構成されることが好ましい。
ここで、本発明の防音構造の枠14の数、即ち図示例では、枠体16を構成する枠14の数も、特に制限的ではなく、例えば、図2に示す防音構造10bのように、3×3の9個の防音セル26を有する構成であってもよく、枠14の数は、本発明の防音構造の上述した防音対象物に応じて設定すればよい。もしくは、上述した枠14のサイズは、上述した防音対象物に応じて設定されているので、枠14の数は、枠14のサイズに応じて設定すればよい。
例えば、枠14の数は、機器内騒音遮蔽の場合には、1個〜10000個であることが好ましく、2〜5000であることがより好ましく、4〜1000であることが最も好ましい。
これは、一般の機器の大きさに対しては、機器のサイズが決まっているために、1つの防音セル26のサイズを騒音の周波数に適したサイズとするためには、複数の防音セル26を組み合わせた枠体16で遮蔽する必要があることが多く、また、一方で防音セル26を増やしすぎることで、枠14の重量分全体重量が大きくなることがあるためである。一方で、大きさに制約のないパーティションのような構造では、必要とされる全体の大きさに合わせて枠14の個数を自由に選ぶことができる。
なお、1つの防音セル26は、1つの枠14を構成単位とするので、本発明の防音構造の枠14の数は、防音セル26の数ということもできる。
枠14の材料、即ち枠体16の材料は、膜18を支持でき、上述した防音対象物に適用する際に適した強度を持ち、防音対象物の防音環境に対して耐性があれば、特に制限的ではなく、防音対象物及びその防音環境に応じて選択することができる。例えば、枠14の材料としては、アルミニウム、チタン、マグネシウム、タングステン、鉄、スチール、クロム、クロムモリブデン、ニクロムモリブデン、これらの合金等の金属材料、アクリル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリアミドイド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、ポリイミド、トリアセチルセルロース等の樹脂材料、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)、カーボンファイバ、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastics)等を挙げることができる。
また、これらの枠14の材料の複数種を組み合わせて用いてもよい。
膜18は、枠14の内部の貫通孔12を覆うように枠14に抑えられるように固定されるもので、外部からの音波に対応して膜振動することにより音波のエネルギを吸収、もしくは反射して防音するものである。そのため、膜18は、空気に対して不浸透性であることが好ましい。
ところで、膜18は、枠14を節として膜振動する必要があるので、枠14に確実に抑えられるように固定され、膜振動の腹となり、音波のエネルギを吸収、もしくは反射して防音する必要がある。このため、膜18は、可撓性のある弾性材料製であることが好ましい。
このため、膜18の形状は、枠14の貫通孔12の形状であり、また、膜18のサイズは、枠14のサイズ、より詳細には、枠14の貫通孔12のサイズであるということができる。
ここで、防音セル26の枠14に固定された膜18は、最も低次の固有振動モードの周波数である共振周波数として、透過損失が最小、例えば0dBとなる第1固有振動周波数を持つものである。即ち、本発明では、膜18の第1固有振動周波数においては、音を透過させる。本発明においては、この第1固有振動周波数は、枠14及び膜18からなる構造によって決まるので、膜18に穿孔される穴22(開口部24)、および、錘25の有無にかかわらず、略同一の値となることが本発明者らによって見出されている(図5A〜図8参照)。
ここで、枠14及び膜18からなる構造における、即ち枠14に抑えられるように固定された膜18の第1固有振動周波数は、共鳴現象により音波が膜振動を最も揺らすところで、音波はその周波数で大きく透過する固有振動モードの周波数である。
なお、本発明者らの知見にしたがえば、本発明の防音構造では、膜18には開口部24を構成する穴22が貫通穴として穿孔されていることから、第1固有振動周波数よりも低周波側の第1遮蔽ピーク周波数において透過損失がピーク(極大)となる音波の遮蔽のピークが現れる。
さらに、本発明の防音構造では、膜18上に錘25が配置されていることから、第1固有振動周波数よりも高周波側の第2遮蔽ピーク周波数において透過損失がピーク(極大)となる音波の遮蔽のピークが現れる。
したがって、本発明の防音構造は、第1遮蔽ピーク周波数および第2遮蔽ピーク周波数において遮蔽(透過損失)がピーク(極大)となるため、第1遮蔽ピーク周波数を中心とする一定の周波数帯域の音、および、第2遮蔽ピーク周波数を中心とする一定の周波数帯域の音を選択的に防音することができる。
例えば、後述する実施例1の防音構造の透過損失の測定結果である図5のグラフでは、第1固有振動周波数は、可聴域内の約510Hzであり、この第1固有振動周波数よりも低周波側の第1遮蔽ピーク周波数である約450Hzにおいて透過損失の値がピーク値となる遮蔽のピークを示し、かつ、第1固有振動周波数よりも高周波側の第2遮蔽ピーク周波数である約1336Hzにおいて透過損失の値がピーク値となる遮蔽のピークを示す。
したがって、可聴域内の約450Hzを中心とする一定の周波数帯域、および、約1336Hzを中心とする一定の周波数帯域を選択的に遮音することができる。
図6および図7に示す各実施例においても、同様に、第1固有振動周波数に対して、それぞれ低周波側の第1遮蔽ピーク周波数、および、高周波側の第2遮蔽ピーク周波数を示す。したがって、第1遮蔽ピーク周波数および第2遮蔽ピーク周波数をそれぞれ中心とする一定の周波数帯域を選択的に遮音することができることを示している。
なお、本発明の防音構造における透過損失(dB)の測定方法については、後述する。
このため、枠14及び膜18からなる構造において、1以上の穴22からなる開口部24に依存する第1遮蔽ピーク周波数を可聴域内の任意の周波数とし、また、錘25に依存する第2遮蔽ピーク周波数を可聴域内の任意の周波数とするためには、固有振動モードを可聴域内に得ることが重要であり、特に、実用的には重要となる。そのため、上述した防音対象物の遮蔽したい音の周波数に応じて、膜18の厚さ、膜18の材質のヤング率、ならびに、枠14のサイズ等を適宜設定すればよい。例えば、第1固有振動周波数をより高い周波数とする場合には、膜18を厚く、膜18の材質のヤング率を大きく、また、枠14のサイズ、すなわち、膜18のサイズを小さくすればよい。
ここで、本発明の防音構造は剛性則に従うものであり、枠14に固定された膜18の第1固有振動周波数より小さい周波数および大きい周波数で音波の遮蔽を起こすため、膜18の第1固有振動周波数は、人間の音波の感知域に相当する10Hz〜100000Hzであることが好ましく、人間の音波の可聴域である20Hz〜20000Hzであることがより好ましく、40Hz〜16000Hzであることが更により好ましく、100Hz〜12000Hzであることが最も好ましい。
また、膜18の厚さは、音波のエネルギを吸収、もしくは反射して防音するために膜振動することができれば、特に制限的ではない。例えば、膜18の厚さは、本発明では、枠14のサイズ、即ち膜のサイズに応じて設定することができる。
例えば、膜18の厚さは、枠14のサイズが0.5mm〜50mmの場合には、0.005mm(5μm)〜5mmであることが好ましく、0.007mm(7μm)〜2mmであることがより好ましく、0.01mm(10μm)〜1mmであることが最も好ましい。
また、膜18の厚さは、枠14のサイズが、50mm超、200mm以下の場合には、0.01mm(10μm)〜20mmであることが好ましく、0.02mm(20μm)〜10mmであることがより好ましく、0.05mm(50μm)〜5mmであることが最も好ましい。
なお、膜18の厚みは、1つの膜18で厚みが異なる場合、又は各膜18で異なる厚さが含まれる場合などは、平均厚さで表すことが好ましい。
ここで、本発明の防音構造において、枠14及び膜18からなる構造における膜18の第1固有振動周波数は、複数の防音セル26の枠14の幾何学的形態、例えば枠14の形状及び寸法(サイズ)と、複数の防音セルの前記膜の剛性、例えば膜の厚さ及び可撓性とによって定めることができる。
なお、膜18の第1固有振動モードを特徴づけるパラメータとしては、同種材料の膜18の場合は、膜18の厚み(t)と枠14のサイズ(a)の2乗との比、例えば、正四角形の場合には一辺の大きさとの比[a/t]を用いることができ、この比[a/t]が等しい場合、例えば、(t、a)が、(50μm、7.5mm)の場合と(200μm、15mm)の場合とは、上記第1固有振動モードが同じ周波数、即ち同じ第1固有振動周波数となる。即ち、比[a/t]を一定値にすることにより、スケール則が成立し、適切なサイズを選択することができる。
また、膜18のヤング率は、膜18が音波のエネルギを吸収、もしくは反射して防音するために膜振動することができる弾性を有していれば、特に制限的ではない。例えば、膜18のヤング率は、本発明では、枠14のサイズ、即ち膜のサイズに応じて設定することができる。
例えば、膜18のヤング率は、1000Pa〜3000GPaであることが好ましく、10000Pa〜2000GPaであることがより好ましく、1MPa〜1000GPaであることが最も好ましい。
また、膜18の密度も、音波のエネルギを吸収、もしくは反射して防音するために膜振動することができるものであれば、特に制限的ではなく、例えば、10kg/m〜30000kg/mであることが好ましく、100kg/m〜20000kg/mであることがより好ましく、500kg/m〜10000kg/mであることが最も好ましい。
膜18の材料は、膜状材料、又は箔状材料にした際に、上述した防音対象物に適用する際に適した強度を持ち、防音対象物の防音環境に対して耐性があり、膜18が音波のエネルギを吸収、もしくは反射して防音するために膜振動することができるものであれば、特に制限的ではなく、防音対象物及びその防音環境などに応じて選択することができる。例えば、膜18の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、アクリル(PMMA)、ポリアミドイド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、ポリイミド、トリアセチルセルロース、ポリ塩化ビニリデン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、芳香族ポリアミド、シリコーン樹脂、エチレンエチルアクリレート、酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルペンテン、ポリブテン等の膜状にできる樹脂材料、アルミニウム、クロム、チタン、ステンレス、ニッケル、スズ、ニオブ、タンタル、モリブデン、ジルコニウム、金、銀、白金、パラジウム、鉄、銅、パーマロイ等の箔状にできる金属材料、紙、セルロースなどその他繊維状の膜になる材質、不織布、ナノサイズのファイバーを含むフィルム、薄く加工したウレタンやシンサレートなどのポーラス材料、薄膜構造に加工したカーボン材料など、薄い構造を形成できる材質または構造等を挙げることができる。
膜18は、防音構造10aの枠体16の複数の枠14のそれぞれに個々に固定されて全体としてシート状の膜体20を構成するものであっても良いし、逆に、全ての枠14を覆うように固定される1枚のシート状の膜体20によって各枠14を覆う各膜18を形成しても良い。即ち、複数の膜18は、複数の枠14を覆う1枚のシート状の膜体20によって構成されるものであっても良い。又は、これらの中間として、複数の枠14の一部を覆うようにシート状の膜体を一部の枠14に固定して各枠14を覆う膜18を形成すると共に、これらのシート状枠体をいくつか用いて複数の枠14の全体(全ての枠14)を覆うシート状の膜体20を構成しても良い。
また、膜18は、枠14の貫通孔12の少なくとも一方の側の開口を覆うように枠14に固定される。即ち、膜18は、枠14の貫通孔12の一方の側、又は他方の側、もしくは両側の開口を覆うように枠14に固定されていても良い。
ここで、防音構造10aの複数の枠14の貫通孔12の同じ側に全ての膜18が設けられていても良いし、一部の膜18が、複数の枠14の一部の貫通孔12の一方の側に一部の膜18が設けられ、複数の枠14の残りの一部の貫通孔12の他方の側には残りの膜18が設けられていても良いし、更に、枠14の貫通孔12一方の側、他方の側、及び両側に設けられた膜が混在していても良い。
枠14への膜18の固定方法は、特に制限的ではなく、膜18を枠14に膜振動の節となるように固定できればどのようなものでも良く、例えば、接着剤を用いる方法、又は物理的な固定具を用いる方法などを挙げることができる。
接着剤を用いる方法は、接着剤を枠14の貫通孔12を囲む表面上に接着剤を塗布し、その上に膜18載置し、膜18を接着剤で枠14に固定する。接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤(アラルダイト(登録商標)(ニチバン社製)等)、シアノアクリレート系接着剤(アロンアルフア(登録商標)(東亜合成社製)など)、アクリル系接着剤等を挙げることができる。
物理的な固定具を用いる方法としては、枠14の貫通孔12を覆うように配置された膜18を枠14と棒等の固定部材との間に挟み、固定部材をネジやビス等の固定具を用いて枠14に固定する方法等を挙げることができる。
膜18には、即ち防音セル26には、1以上の穴22からなる開口部24を有する。
ここで、前述のとおり、本発明の防音構造においては、膜18に穿孔された1以上の穴22からなる開口部24を有することにより、膜18の第1固有振動周波数より低周波側に遮蔽がピーク(極大)となる透過損失のピークを有する。この遮蔽(透過損失)がピーク(極大)となる周波数を第1遮蔽ピーク周波数と呼ぶ。
この第1遮蔽ピーク周波数は、防音構造10の防音セル26の膜18に主として依存する第1固有振動周波数より低周波側に、開口部24に起因して現れるものである。第1遮蔽ピーク周波数は、枠14(または膜18)の大きさに対する開口部24の大きさ、詳細には、枠14の貫通孔12(又は貫通孔12を覆う膜18)の面積に対する穴22の総面積の割合である開口部24の開口率に応じて決まるものである。
ここで、穴22は、防音セル26の貫通孔12を覆う膜18内に1以上穿孔されていれば良い。また、穴22の穿孔位置は、防音セル26又は膜18(以下、防音セル26で代表する)内の真中であっても良いが、本発明はこれに限定されず、防音セル26の真中である必要はなく、どの位置に穿孔されていても良い。
即ち、単に、穴22の穿孔位置が変わっただけでは、第1遮蔽ピーク周波数は変化せず、本発明の防音構造10の遮音特性は変化しない。
しかしながら、本発明では、穴22は、貫通孔12の周縁部の固定端から膜18の面の寸法の20%超離れた範囲内の領域に穿孔されていることが好ましく、膜18の中心に設けられていることが最も好ましい。
また、防音セル26内の開口部24を構成する穴22の数は、1個の防音セル26に対して、1個であっても良いが、本発明はこれに限定されず、図4Bに示すように、2個以上(即ち複数)であっても良い。
ここで、本発明の防音構造10は、通気性の点からは、各防音セル26の開口部24は、1つの穴22で構成することが好ましい。その理由は、一定の開口率の場合、風としての空気の通り易さは、一つの穴が大きく境界での粘性が大きく働かない場合の方が大きいためである。
一方、1個の防音セル26内に複数の穴22がある時は、本発明の防音構造10の遮音特性は、複数の穴22の合計面積、即ち開口部24の面積に対応した遮音特性、即ち、対応する遮音ピーク周波数において対応する遮音ピークを示す。したがって、1個の防音セル26(又は膜18)内にある複数の穴22の合計面積である開口部24の面積が、他の防音セル26(又は膜18)内に1個のみ有する穴22の面積である開口部24の面積に等しいことが好ましいが、本発明はこれに限定されない。
なお、防音セル26内の開口部24の開口率(貫通孔12を覆う膜18の面積に対する開口部24の面積率(全ての穴22の合計面積の割合))が同一の場合には、単一穴22と複数穴22で同様の防音構造10が得られるため、ある穴22のサイズに固定しても様々な周波数帯の防音構造を作製することができる。
本発明においては、防音セル26内の開口部24の開口率(面積率)は、特に制限的ではなく、選択的に遮音するべき遮音周波数帯域に応じて設定すれば良いが、0.000001%〜70%であるのが好ましく、0.000005%〜50%であるのがより好ましく、0.00001%〜30%であるのが好ましい。開口部24の開口率を上記範囲に設定することにより、選択的に遮音するべき遮音周波数帯域の中心となる第1遮音ピーク周波数及び遮音ピークの透過損失を決定することができる。
本発明の防音構造10は、製造適性の点からは、1つの防音セル26内には、同一サイズの穴22を複数個有することが好ましい。即ち、各防音セル26の開口部24は、同一サイズの複数の穴22で構成することが好ましい。
更に、本発明の防音構造10は、全ての防音セル26の開口部24を構成する穴22を同一サイズの穴とすることが好ましい。
本発明においては、穴22は、エネルギを吸収する加工方法、例えばレーザ加工によって穿孔されることが好ましく、又は物理的接触による機械加工方法、例えばパンチング、又は針加工によって穿孔されることが好ましい。
このため、1つの防音セル26内の複数の穴22、又は、全ての防音セル26内の1個又は複数個の穴22を同一サイズとすると、レーザ加工、パンチング、又は針加工で穴をあける場合に、加工装置の設定や加工強度を変えることなく連続して穴をあけることができる。
また、本発明の防音構造10においては、防音セル26(又は膜18)内の穴22のサイズ(大きさ)は、各防音セル26(又は膜18)毎に異なっていても良い。このように防音セル26(又は膜18)毎にサイズの異なる穴22がある場合には、それらの穴22の面積を平均した平均面積に対応した遮音特性、即ち、対応する第1遮音ピーク周波数において対応する遮音ピークを示す。
また、本発明の防音構造10の各防音セル26の開口部24は、70%以上が同一サイズの穴で構成されることが好ましい。
開口部24を構成する穴22のサイズは、上述した加工方法で適切に穿孔できれば、どのようなサイズでも良く、特に限定されない。
しかしながら、穴22のサイズは、その下限側では、レーザの絞りの精度等のレーザ加工の加工精度、又はパンチング加工もしくは針加工などの加工精度や加工の容易性などの製造適性の点から、2μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることが最も好ましい。
なお、これらの穴22のサイズの上限値は、枠14のサイズより小さい必要があるので、通常、枠14のサイズはmmオーダであり、穴22のサイズをμmオーダに設定しておけば、穴22のサイズの上限値は、枠14のサイズを超えることはないが、もし、超えた場合には、穴22のサイズの上限値を枠14のサイズ以下に設定すればよい。
防音セル26は、膜18上に配置された1以上の錘25を有する。
ここで、前述のとおり、本発明の防音構造においては、膜18上に配置された錘25を有することにより、膜18の第1固有振動周波数より高周波側に遮蔽がピーク(極大)となる透過損失のピークを有する。この遮蔽(透過損失)がピーク(極大)となる周波数を第2遮蔽ピーク周波数と呼ぶ。
この第2遮蔽ピーク周波数は、防音構造10の防音セル26の膜18に主として依存する第1固有振動周波数より高周波側に、錘25に起因して現れるものである。第2遮蔽ピーク周波数は、錘25の重さ、詳細には、錘25の重さと膜18の剛性に応じて決まるものである。
ここで、錘25は、防音セル26の貫通孔12を覆う膜18上に1以上配置されていれば良い。また、錘25の配置位置は、防音セル26(膜18)内の真中であっても良いが、本発明はこれに限定されず、防音セル26の真中である必要はなく、どの位置に配置されていても良い。
また、図1Bに示す例では、膜18の前面側(枠14とは反対側の面)に配置される構成としたが、これに限定はされず、膜18の裏面側、すなわち、枠14の貫通孔12内に配置される構成としてもよい。あるいは、膜18の両面に配置されてもよい。
また、防音セル26内の錘25の数は、1個の防音セル26に対して、1個であっても良いが、本発明はこれに限定されず、図4Aに示すように、2個以上(即ち複数)であっても良い。
本発明においては、防音セル26内の錘25の重さは、特に制限的ではなく、選択的に遮音するべき遮音周波数帯域に応じて設定すれば良いが、0.01g〜10gであるのが好ましく、0.1g〜1gであるのがより好ましい。錘25の重さを上記範囲に設定することにより、選択的に遮音するべき遮音周波数帯域の中心となる第2遮音ピーク周波数及び遮音ピークの透過損失を決定することができる。
また、錘25の形状にも特に限定はなく、板状、円柱状、筒状等の種々の形状とすることができる。
ここで、膜18の振動を阻害しない等の観点から、平面視における、膜18の面積に対する錘25の面積の割合は、50%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。
また、錘25の材料には特に限定はなく、上述した防音対象物及びその防音環境などに応じて選択することができる。
具体的には、アルミニウム、チタン、マグネシウム、タングステン、鉄、スチール、クロム、クロムモリブデン、ニクロムモリブデン、これらの合金等の金属材料、アクリル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリアミドイド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、ポリイミド、トリアセチルセルロース等の樹脂材料、フェライト磁石、ネオジウム磁石等の磁性体、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、カーボンファイバ、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)等を挙げることができる。
ここで、上述のとおり、膜18の面積に対する錘25の面積の割合は、小さいほうが好ましく、かつ、所定の範囲の十分な重さを有することが望ましい。したがって、錘25の材料としては、密度の高い材料を用いるのが好ましい。この点から、錘25の材料としては、鉄、スチール等の金属がより好ましい。
本発明においては、錘25の膜18への固定方法には特に限定はなく、例えば、接着剤を用いる方法、両面テープを用いる方法などを挙げることができる。接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤(アラルダイト等)、シアノアクリレート系接着剤(アロンアルフアなど)、アクリル系接着剤等を挙げることができる。
また、本発明の防音構造10においては、防音セル26の錘25の重さは、各防音セル26毎に異なっていても良い。このように防音セル26毎に重さの異なる錘25がある場合には、それらの錘25の重さを平均した平均値に対応した遮音特性、即ち、対応する第2遮音ピーク周波数において対応する遮音ピークを示す。
また、本発明の防音構造10の各防音セル26の錘25は、70%以上が同一の重さの錘で構成されることが好ましい。
本発明の防音構造は、以上のように構成されているため、従来の防音構造において困難であった低周波遮蔽を可能にし、さらに、低周波から1000Hzを超える周波数まで様々な周波数の騒音に合わせて強く遮音する構造を設計できるという特徴も有する。また、遮蔽ピークを2つ有する構成とすることができるので、複数の騒音源からの音を遮る用途に用いることもできる。
また、本発明の防音構造は、構造の質量(質量則)によらない遮音原理であるため、従来の防音構造と比較して非常に軽量かつ薄い遮音構造を実現できるために、従来の防音構造では十分な遮音が困難であった防音対象にも適用することができる。
また、本発明の防音構造は、穴が存在することで膜が通気性をもつ、すなわち風や熱を通しながら音を遮蔽する構造を実現できる。
ここで、本発明の防音構造においては、防音セル26の開口部24(穴22)は、音が音響波として通ることのできる部材で覆われていてもよい。
本発明の防音構造における防音は、音が振動でなく音響波として透過できる開口部24(穴22)と、膜振動として音が通過する膜18の両方が存在していることが重要となる。よって、音が透過できる開口部を、音が膜振動ではなく、空気を伝わる音響波として通ることのできる部材で覆われている状態でも、開放されているときと同様に遮音のピークを得ることができる。このような部材は、一般に通気性のある部材となる。
このような通気性のある部材の代表的な例としては、網戸の網があげられる。一例として、NBCメッシュテック社製のアミドロジー30メッシュ品が挙げられるが、本発明者らは、これによって開口部24を塞いでも得られるスペクトルは変化しないことを確認している。
網は、格子状であっても良いし、三角格子状であっても良く、特にその形状には異存しないし、制限されない。
また、網全体のサイズは、各防音セル26の開口部24を覆う大きさであれば良く、本発明の枠体のサイズよりも大きくても良いし、小さくても良い。
また、網は、その網目がいわゆる虫よけを目的とするサイズの網であっても良いし、もっと細かな砂の進入を防ぐ網でも良い。素材は、合成樹脂からなる網でも良いし、防犯用、電波遮蔽用の針金であっても良い。
また、網は、各防音セル26の開口部24をそれぞれ覆うように、複数の網が、防音セルごとに配置されていてもよく、各防音セル26の開口部24の全てを覆うように、枠体全体を覆う1つの網であってもよい。
また、網の配置位置には特に限定はなく、開口部24を覆うことができれば、膜18上に配置されてもよく、枠体16の、膜18が配置される面とは反対側の面に配置されてもよい。
また、上述の通気性のある部材は、網戸の網に限定されず、網の他にも、不織布素材、ウレタン素材、シンサレート(3M社製)、ブレスエアー(東洋紡社製)、ドットエアー(東レ社製)などが挙げられる。本発明では、このような通気性を有する素材で覆うことで、虫や砂が孔から侵入することを防ぐこと、孔部から中が見える等のプライバシー性を確保すること、及び隠ぺい性を付与することなどができる。
本発明の防音構造は、以下のようにして製造される。
まず、複数、の枠14を有する枠体16と、枠体16の全ての枠14の貫通孔12を全て覆うシート状の膜体20を準備する。
次に、枠体16の全ての枠14にシート状の膜体20を接着剤によって固定し、全ての枠14の貫通孔12をそれぞれ覆う膜18を形成して、枠14と膜18とからなる構造を持つ複数の防音セルを構成する。
次いで、複数の防音セルの個々の膜18に、レーザ加工などのエネルギを吸収する加工方法、もしくはパンチング、又は針加工などの物理的接触による機械加工方法によって1個以上の穴22をそれぞれ穿孔して、各防音セル26に開口部24を形成する。
次いで、複数の防音セルの個々の膜18に、接着剤あるいは両面テープ等を用いて錘25を固定することで、枠14と膜18と開口部24と錘25とを有する防音セルを複数構成する。
こうして、本発明の防音構造を製造することができる。なお、穴22を加工する工程と、錘25を固定する工程の順序に限定はなく、錘25を固定した後に、穴22を形成してもよい。
ここで、図1Aに示す例においては、開口部24(穴22)と錘25とは、膜18上にそれぞれ独立して設けられているがこれに限定はされない。
図3Aに、本発明の防音構造の他の一例の平面図を示し、図3Bに、図3AのB−B線断面図を示す。
図3Aおよび図3Bに示す防音構造10cは、3×3に配列された9個の防音セル26を有する。
各防音セル26は、貫通孔12を有する枠14と、枠14の貫通孔12を覆うように固定される膜18と、膜18の上に配置される錘25と、錘25および膜18を貫通する穴22とを有する。
言い換えると、錘25は円筒状であり、この円筒の中空部の中心軸と、穴22の中心軸とを一致させて、錘25と穴22とが重なるように配置した構成を有する。
このように、錘25に穴22(開口部24)を設ける構成としてもよい。
また、前述のとおり、膜18に穿孔される穴22の数には特に限定はなく、また、膜18上に配置される錘25の数にも特に限定はない。また、穴22の数と錘25の数とは同じであってもよいが異なっていてもよい。
例えば、図4Aに示すように、膜18の中央に穿孔された1つの穴22と、この穴22の周囲に配置される4つの錘25とを有する構成であってもよいし、あるいは、図4Bに示すように、膜18の中央に配置された1つの錘25と、この錘25の周囲に穿孔された4つの穴22を有する構成であってもよい。
以下に、本発明の防音構造を持つ防音部材に組合せることができる構造部材の物性、又は特性について説明する。
[難燃性]
建材や機器内防音材として本発明の防音構造を持つ防音部材を使用する場合、難燃性であることが求められる。
そのため、膜は、難燃性のものが好ましい。膜としては、例えば難燃性のPETフィルムであるルミラー(登録商標)非ハロゲン難燃タイプZVシリーズ(東レ社製)、テイジンテトロン(登録商標)UF(帝人社製)、及び/又は難燃性ポリエステル系フィルムであるダイアラミー(登録商標)(三菱樹脂社製)等を用いればよい。
また、枠も、難燃性の材質であることが好ましく、アルミニウム等の金属、セミラックなどの無機材料、ガラス材料、難燃性ポリカーボネート(例えば、PCMUPY610(タキロン社製))、及び/又はや難燃性アクリル(例えば、アクリライト(登録商標)FR1(三菱レイヨン社製))などの難燃性プラスチックなどが挙げられる。
さらに、膜を枠に固定する方法も、難燃性接着剤(スリーボンド1537シリーズ(スリーボンド社製))、半田による接着方法、又は2つの枠で膜を挟み固定するなどの機械的な固定方法が好ましい。
[耐熱性]
環境温度変化にともなう、本発明の防音構造の構造部材の膨張伸縮により防音特性が変化してしまう懸念があるため、この構造部材を構成する材質は、耐熱性、特に低熱収縮のものが好ましい。
膜は、例えばテイジンテトロン(登録商標)フィルム SLA(帝人デュポン社製)、PENフィルム テオネックス(登録商標)(帝人デュポン社製)、及び/又はルミラー(登録商標)オフアニール低収縮タイプ(東レ社製)などを使用することが好ましい。また、一般にプラスチック材料よりも熱膨張率の小さいアルミニウム等の金属膜を用いることも好ましい。
また、枠は、ポリイミド樹脂(TECASINT4111(エンズィンガージャパン社製))、及び/又はガラス繊維強化樹脂(TECAPEEKGF30(エンズィンガージャパン社製))などの耐熱プラスチックを用いること、及び/又はアルミニウム等の金属、又はセラミック等の無機材料やガラス材料を用いることが好ましい。
さらに、接着剤も、耐熱接着剤(TB3732(スリーボンド社製)、超耐熱1成分収縮型RTVシリコーン接着シール材(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)、及び/又は耐熱性無機接着剤アロンセラミック(登録商標)(東亜合成社製)など)を用いることが好ましい。これら接着を膜または枠に塗布する際は、1μm以下の厚みにすることで、膨張収縮量を低減できることが好ましい。
[耐候・耐光性]
屋外や光が差す場所に本発明の防音構造を持つ防音部材が配置された場合、構造部材の耐侯性が問題となる。
そのため、膜は、特殊ポリオレフィンフィルム(アートプライ(登録商標)(三菱樹脂社製))、アクリル樹脂フィルム(アクリプレン(三菱レイヨン社製))、及び/又はスコッチカルフィルム(商標)(3M社製)等の耐侯性フィルムを用いることが好ましい。
また、枠材は、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリル(アクリル)などの耐侯性が高いプラスチックやアルミニウム等の金属、セラミック等の無機材料、及び/又はガラス材料を用いることが好ましい。
さらに、接着剤も、エポキシ樹脂系のもの、及び/又はドライフレックス(リペアケアインターナショナル社製)などの耐侯性の高い接着剤を用いることが好ましい。
耐湿性についても、高い耐湿性を有する膜、枠、及び接着剤を適宜選択することが好ましい。吸水性、耐薬品性に関しても適切な膜、枠、及び接着剤を適宜選択することが好ましい。
[ゴミ]
長期間の使用においては、膜表面にゴミが付着し、本発明の防音構造の防音特性に影響を与える可能性がある。そのため、ゴミの付着を防ぐ、または付着したゴミ取り除くことが好ましい。
ゴミを防ぐ方法として、ゴミが付着し難い材質の膜を用いることが好ましい。例えば、導電性フィルム(フレクリア(登録商標)(TDK社製)、及び/又はNCF(長岡産業社製))などを用いることで、膜が帯電しないことで、帯電によるゴミの付着を防ぐことができる。また、フッ素樹脂フィルム(ダイノックフィルム(商標)(3M社製))、及び/又は親水性フィルム(ミラクリーン(ライフガード社製)、RIVEX(リケンテクノス社製)、及び/又はSH2CLHF(3M社製))を用いることでも、ゴミの付着を抑制できる。さらに、光触媒フィルム(ラクリーン(きもと社製))を用いることでも、膜の汚れを防ぐことができる。これらの導電性、親水性、及び/又は光触媒性を有するスプレー、及び/又はフッ素化合物を含むスプレーを膜に塗布することでも同様の効果を得ることができる。
上述したような特殊な膜を使用する以外に、膜上にカバーを設けることでも汚れを防ぐことが可能である。カバーとしては、薄い膜材料(サランラップ(登録商標)など)、ゴミを通さない大きさの網目を有するメッシュ、不織布、ウレタン、エアロゲル、ポーラス状のフィルム等を用いることができる。
また、膜に通気孔となる貫通穴を有する防音構造においては、図9、及び図10にそれぞれ示す防音部材40a、及び40bのように、膜18上に設けられたカバー42にも孔44を空けて、膜18上に直接風やゴミが当たらないように、配置することが好ましい。
付着したゴミを取り除く方法としては、膜の共鳴周波数の音を放射し、膜を強く振動させることで、ゴミを取り除くことができる。また、ブロワー、又はふき取りを用いても同様の効果を得ることができる。
[風圧]
強い風が膜に当たることで、膜が押された状態となり、共鳴周波数が変化する可能性がある。そのため、膜上に、不織布、ウレタン、及び/又はフィルムなどでカバーすることで、風の影響を抑制することができる。膜に貫通穴を有する防音構造においては、上記のゴミの場合と同様に、図9、及び図10にそれぞれ示す防音部材40a、及び40bのように、膜18上に設けられたカバー42にも孔44を空けて、膜18上に直接風が当たらないように、配置することが好ましい。
[ユニットセルの組合せ]
本発明の防音構造は、複数の枠14が連続した1つの枠体16によって構成されているが、本発明はこれに限定されず、1つの枠とそれに取り付けられた1枚の膜とを持つ、又はこの1つの枠と1枚の膜と膜に形成された貫通穴を持つ単位ユニットセルとしての防音セルであっても良い。即ち、本発明の防音構造を有する防音部材は、必ずしも1つの連続した枠体によって構成されている必要はなく、単位ユニットセルとして枠構造とそれに取り付けられた膜構造とを持つ、又は1つの枠構造と1つの膜構造と膜構造に形成された穴構造を持つ防音セルであっても良く、このような単位ユニットセルを独立に使用する、もしくは複数の単位ユニットセルを連結させて使用することもできる。
複数の単位ユニットセルの連結の方法としては、後述するが、枠体部にマジックテープ(登録商標)、磁石、ボタン、吸盤、及び/又は凹凸部を取り付けて組み合わせてもよいし、テープなどを用いて複数の単位ユニットセルを連結させることもできる。
[配置]
本発明の防音構造を有する防音部材を壁等に簡易に取り付け、又はり取外しできるようにするため、防音部材に磁性体、マジックテープ(登録商標)、ボタン、吸盤などからなる脱着機構が取り付けられていることが好ましい。例えば、図11に示すように、防音部材40cの枠体16の外側の枠14の底面に脱着機構46を取付けて置き、防音部材40cに取り付けられた脱着機構46を壁48に取付けて、防音部材40cを壁48に取り付けるようにしても良いし、図12に示すように、防音部材40cに取り付けられた脱着機構46を壁48から取り外して、防音部材40cを壁48から離脱させるようにしても良い。
また、共鳴周波数の異なる各防音セル、例えば図13に示すように、防音セル41a、41b、及び41cをそれぞれ組合せて、防音部材40dの防音特性を調整する際に、容易に防音セル41a、41b、及び41cを組み合わせられるように、各防音セル41a、41b、及び41cに磁性体、マジックテープ(登録商標)、ボタン、吸盤などの脱着機構50が取り付けられていることが好ましい。
また、防音セルに凹凸部を設け、例えば図14に示すように、防音セル41dに凸部52aを設け、かつ防音セル41eに凹部52bを設け、それらの凸部52aと凹部52bとをかみ合わせで防音セル41dと防音セル41eとの脱着を行ってもよい。複数の防音セルを組み合わせることができれば、1つの防音セルに凸部及び凹部の両方を設けても良い。
更に、上述した図13に示す脱着機構50と、図14に示す凹凸部、凸部52a及び凹部52bとを組み合わせて防音セルの着脱を行うようにしても良い。
[枠機械強度]
本発明の防音構造を有する防音部材のサイズが大きくなるにつれ、枠が振動しやすくなり、膜振動に対し固定端としての機能が低下する。そのため、枠の厚みを増して枠剛性を高めることが好ましい。しかし、枠の厚みを増すと防音部材の質量が増し、軽量である本防音部材の利点が低下していく。
そのため、高い剛性を維持したまま質量の増加を低減するために、枠に孔や溝を形成することが好ましい。例えば、図15に示す防音セル54の枠56に対して、図16に側面図として示すようにトラス構造を用いることで、又は図17に示す防音セル58の枠60に対して、図18にA−A線矢視図として示すようにラーメン構造を用いることで、高い剛性かつ軽量を両立することができる。
また、例えば、図19〜図21に示すように、面内の枠厚みを変える、又は組合せることで、高剛性を確保し、軽量化を図ることもできる。図19に示す本発明の防音構造を有する防音部材62のように、図19に示す防音部材62をB−B線で切断した断面模式図である図20に示すように、36個の防音セル64の複数の枠66からなる枠体68の両外側、及び中央の枠材68aを、その他の部分の枠材68bより厚みを厚くする、図示例では2倍以上厚くする。B−B線と直交するC−C線で切断した断面模式図である図21に示すように、直交する方向においても、同様に、枠体68の両外側、及び中央の枠材68aを、その他の部分の枠材68bより厚みを厚くする、図示例では2倍以上厚くする。
こうすることにより、高剛性化と軽量化を両立することができる。
なお、上述した図9〜図21に示す各防音セルの膜18には、簡略化のために、錘、又は、錘及び貫通穴を図示していないが、各膜18には、錘が配置され、かつ貫通穴が穿孔されているのは勿論である。
本発明の防音構造は、以下のような防音部材として使用することができる。
例えば、本発明の防音構造を持つ防音部材としては、
建材用防音部材:建材用として使用する防音部材、
空気調和設備用防音部材:換気口、空調用ダクトなどに設置し、外部からの騒音を防ぐ防音部材、
外部開口部用防音部材:部屋の窓に設置し、室内又は室外からの騒音を防ぐ防音部材、
天井用防音部材:室内の天井に設置され、室内の音響を制御する防音部材、
床用防音部材:床に設置され、室内の音響を制御する防音部材、
内部開口部用防音部材:室内のドア、ふすまの部分に設置され、各部屋からの騒音を防ぐ防音部材、
トイレ用防音部材:トイレ内またはドア(室内外)部に設置、トイレからの騒音を防ぐ防音部材、
バルコニー用防音部材:バルコニーに設置し、自分のバルコニーまたは隣のバルコニーからの騒音を防ぐ防音部材、
室内調音用部材:部屋の音響を制御するための防音部材、
簡易防音室部材:簡易に組み立て可能で、移動も簡易な防音部材、
ペット用防音室部材:ペットの部屋を囲い、騒音を防ぐ防音部材、
アミューズメント施設:ゲームセンター、スポーツセンター、コンサートホール、映画館に設置される防音部材、
工事現場用仮囲い用の防音部材:工事現場を多い周囲に騒音の漏れを防ぐ防音部材、
トンネル用の防音部材:トンネル内に設置し、トンネル内部および外部に漏れる騒音を防ぐ防音部材、等を挙げることができる。
以下、本発明の防音構造を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1として、図1Aに示すような、4つの防音セル26を有する防音構造10aを作製した。
具体的には、防音構造10aは、25mm角の貫通孔が2×2の格子状に4個空けられた、アルミニウム製の枠体16に、膜体20として厚さ188μmのPETフィルム(東レ株式会社製 ルミラー)を貼り付けた。
枠体16の厚さは、3mmとし、枠の幅は、2mmとした。
また、枠体16と膜体20とは両面テープで貼り付けた。
この枠・膜構造の膜18の中央部に、直径3mm、厚さ1.5mm、重さ80gの鉄の錘25を、両面テープにより固定した。
次に、錘25の近傍に直径1mmの穴22をあけた。
穴をあける工程は、以下のように行った。
まず、膜18に黒インクを用いて光吸収を目的とした黒点を描いた。このとき、黒点のサイズをできるだけ開けたい穴サイズに近付けるようにした。
次に、レーザ装置(日亜化学社製レーザーダイオード)の緑色レーザ(300mW)をフィルム黒点部に対して照射を行った。
PETフィルムの可視光吸収率は十分に小さいため、黒点部のみにレーザが吸収され吸収熱が発生し、最終的に黒点部に穴22が開いた。光学顕微鏡(ニコン社製ECLIPSE)を用いて穴22のサイズを測定したところ、円形穴直径1mmを得ることができた。
これにより、本発明の実施例1の防音構造を製造することができた。
[比較例1]
穴22および錘25を設けない構成とした以外は、実施例1と同様にして防音構造を作製した。
[比較例2]
穴22を設けない構成とした以外は、実施例1と同様にして防音構造を作製した。
[参考例1]
錘25を設けない構成とした以外は、実施例1と同様にして防音構造を作製した。
[評価]
作製した実施例1、比較例1〜2および参考例1の防音構造について、音響特性を測定した。
音響特性は、自作のアルミニウム製音響管に4本のマイクを用いて伝達関数法による測定を行った。この手法は「ASTM E2611-09: Standard Test Method for Measurement of Normal Incidence Sound Transmission of Acoustical Materials Based on the Transfer Matrix Method」に従うものである。音響管としては、例えば日東紡音響エンジニアリング株式会社製のWinZacと同一の測定原理であるものを用いた。この方法で広いスペクトル帯域において音響透過損失を測定することができる。
実施例1、比較例1〜2および参考例1の防音構造を音響管の測定部位に配置し、10Hz〜40000Hzの範囲で音響透過損失測定を行った。この測定範囲は音響管の直径やマイク間距離を複数組み合わせて測定を行ったものである。一般にマイク間距離が大きいほど低周波は測定ノイズが小さくなり、一方で、高周波側で波長/2よりマイク間の間隔が長くなると原理上測定ができなくなる。よって、マイク間距離を変えながら複数回測定した。また、音響管が太いことで、高周波側で高次モードの影響で測定ができなくなるため、音響管の径も複数種類使用して測定を行った。
また、各防音構造の音響(音波のエネルギ)の吸収率を求めた。測定方法は上記測定と同じ4本マイクによる伝達関数法で行い、測定した透過率と反射率から吸収率を求めた。
透過損失の測定結果を図5Aに示し、吸収率の測定結果を図5Bに示す。
図5Aに示す結果から明らかなように、実施例1では、第1固有振動周波数である約553Hzにおいて、透過損失が低くなっており、この第1固有振動周波数よりも低周波側の約405Hzにおいて、第1遮蔽ピーク周波数が存在しており、また、第1固有振動周波数よりも高周波側の約1200Hzにおいて、第2遮蔽ピーク周波数が存在している。したがって、第1遮蔽ピーク周波数および第2遮蔽ピーク周波数それぞれを中心とする一定の周波数帯域を選択的に遮音することができる。
したがって、第1遮蔽ピーク周波数、および、第2遮蔽ピーク周波数において、比較例1,2よりも、透過損失を大きくでき、任意の周波数成分を好適に遮蔽できることがわかる。
また、図5Bに示す結果から、4つの防音構造のいずれも、第1固有振動周波数において、強い吸収ピークが存在していることがわかる。
ここで、実施例1は、比較例1および比較例2に比較して、第1固有振動周波数よりも低周波側で吸収が大きくなっている。したがって、本発明は、遮蔽ピークを有した状態で、通気性が得られるだけでなく、低周波数において吸音能力を高めることが可能であることがわかる。
[実施例2]
実施例2として、図2に示すような、9つの防音セル26を有する防音構造10bを作製した。
具体的には、防音セル26の貫通孔12の大きさを20mm角とし、錘25の重さを132gとし、9個の防音セル26を配列した構成とした以外は実施例1と同様にして防音構造10bを作製し、音響特性を測定した。
透過損失の測定結果を図6に示す。
図6に示すように、第1固有振動周波数である約510Hzにおいて、透過損失が低くなっており、この第1固有振動周波数よりも低周波側の約450Hzにおいて、第1遮蔽ピーク周波数が存在しており、また、第1固有振動周波数よりも高周波側の約1336Hzにおいて、第2遮蔽ピーク周波数が存在している。したがって、第1遮蔽ピーク周波数および第2遮蔽ピーク周波数をそれぞれ中心とする一定の周波数帯域を選択的に遮音することができる。
[実施例3]
次に、実施例3として、図3に示すような、錘25を貫通する穴22を設けた防音構造10cについて、計算機シミュレーションを行った。
具体的には、実施例3の防音構造は、膜体の厚さを100μmとし、錘25を、厚さ2mm、直径5mmで、中央に直径1mmの中空部を有する円筒状のアルミニウム製の錘とし、穴22を、錘25の中空部と一致させて膜18に穿孔した以外は、実施例2と同様の構成とした。
シミュレーションの方法としては、防音構造の系は、膜振動と空気中の音波の相互作用系であるため、音響と振動の連成解析を用いて解析を行った。具体的には、有限要素法の解析ソフトウェアであるCOMSOLver5.0の音響モジュールを用いて設計を行った。まず、固有振動解析によって第1固有振動周波数を求めた。次に、周期構造境界中で周波数スイープによる音響構造連成解析を行って、正面から入射する音波に対する各周波数における透過損失を求めた。
結果を図7に示す。
図7に示す結果から明らかなように、実施例3では、第1固有振動周波数である約330Hzにおいて、透過損失が低くなっており、この第1固有振動周波数よりも低周波側の約263Hzにおいて、第1遮蔽ピーク周波数が存在しており、また、第1固有振動周波数よりも高周波側の約1584Hzにおいて、第2遮蔽ピーク周波数が存在している。したがって、第1遮蔽ピーク周波数および第2遮蔽ピーク周波数をそれぞれ中心とする一定の周波数帯域を選択的に遮音することができる。
[実施例4、5]
次に、実施例4、5として、錘25の厚さをそれぞれ6mm、10mmに変更した以外は実施例3と同様にして、計算機シミュレーションを行った。
結果を図8に示す。
図8に示す結果から明らかなように、錘25の厚さを厚くするほど、第1遮蔽ピーク周波数、および、第2遮蔽ピーク周波数が低周波側に、変化していることがわかる。これは錘25の質量が増加したこと、および、穴22(開口部24)が長くなることによるものである。この結果から、錘25の重さおよび穴22の形状を調整することで、所望の第1遮蔽ピーク周波数、および、第2遮蔽ピーク周波数を得ることができることがわかる。
以上、本発明の防音構造についての種々の実施形態及び実施例を挙げて詳細に説明したが、本発明は、これらの実施形態及び実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良又は変更をしてもよいのはもちろんである。
10a〜10c 防音構造
12 貫通孔
14、56、60、66 枠
16、68 枠体
18 膜
20 膜体
22 穴(貫通穴)
24 開口部
25 錘
26、41a、41b、41c、41d、41e、54、58、64 防音セル
40a、40b、40c、40d、62 防音部材
42 カバー
44 孔
46、50 脱着機構
48 壁
52a 凸部
52b 凹部
68a、68b 枠材

Claims (9)

  1. 1以上の防音セルを有する防音構造であって、
    前記1以上の防音セルの各々は、
    音が透過する貫通孔を有する枠と、
    前記枠に固定された膜と、
    前記膜に穿孔された1以上の穴からなる開口部と、
    前記膜上に配置された錘と、を備え、
    前記防音構造は、前記1以上の防音セルの前記膜の第1固有振動周波数より低周波側に、前記1以上の防音セルの前記膜に穿孔された前記開口部に起因して定まり、かつ透過損失が極大となる第1遮蔽ピーク周波数、および、前記膜の第1固有振動周波数より高周波側に、前記錘に起因して定まり、かつ透過損失が極大となる第2遮蔽ピーク周波数を有し、前記第1遮蔽ピーク周波数および前記第2遮蔽ピーク周波数のそれぞれを中心とする一定の周波数帯域の音を選択的に防音することを特徴とする防音構造。
  2. 前記1以上の防音セルは、2次元的に配置された複数の防音セルである請求項1に記載の防音構造。
  3. 前記第1固有振動周波数は、前記1以上の防音セルの前記枠の幾何学的形態と、前記膜の剛性とによって定まり、
    前記第1遮蔽ピーク周波数は、前記1以上の防音セルの前記膜に穿孔される前記開口部の面積に応じて定まるものであり、
    前記第2遮蔽ピーク周波数は、前記1以上の防音セルの前記膜に配置される前記錘の質量に応じて定まるものである請求項1又は2に記載の防音構造。
  4. 前記第1固有振動周波数は、前記1以上の防音セルの前記枠の形状及び寸法と、前記膜の厚さ及び可撓性とによって定まり、
    前記第1遮蔽ピーク周波数は、前記1以上の防音セルの前記膜に穿孔される前記開口部の平均面積率に応じて定まるものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の防音構造。
  5. 前記第1固有振動周波数は、10Hz〜100000Hzの範囲に含まれる請求項1〜4のいずれか1項に記載の防音構造。
  6. 前記1以上の防音セルの前記膜に穿孔される前記開口部は、1つの穴で構成される請求項1〜5のいずれか1項に記載の防音構造。
  7. 前記1以上の防音セルの前記膜に穿孔される前記開口部は、同一サイズの複数の穴で構成される請求項1〜5のいずれか1項に記載の防音構造。
  8. 前記開口部が前記錘を貫通して形成される請求項1〜7のいずれか1項に記載の防音構造。
  9. 前記錘が筒状である請求項1〜8のいずれか1項に記載の防音構造。
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