JP6448080B2 - 無線通信システム、通信方法、無線通信モジュール - Google Patents
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図1に無線によるデータ通信のシステム構成を示す。
図1の構成は、例えば、自動販売機の管理(商品の管理、売り上げ管理、販売動向管理など)、GPS(Global Positioning System)と組み合わせた位置管理(タクシー配車管理、バスロケーション、トラックの運行管理など)、監視系(電力監視、エレベータ監視、温度監視、水位監視など)などを実現する際のシステム構成である。
データ通信状態に移行するコマンド(AT+CGDATA)に対応していない場合でも既存の外部装置を常時接続方式の無線通信モジュールで使用することは可能であるが、常時接続方式ではパケット着信という概念が存在しないため、パケット発信による接続を行っていない間、サーバからのデータ通信が行えないという問題があった。
デフォルトPDNは無線端末から指定することができるため、不揮発性メモリ等に接続先PDNのAPNを設定しておき、既存の外部装置104を常時接続方式の無線通信モジュール103で使用することも可能であるが、外部装置104は通信を行っている認識が無いためサーバからのデータ通信を行うことができないという問題があった。
LTE方式における無線通信モジュール103は、の電源ONと同時に接続先PDNに対し初期位置登録及びベアラ確立が行われた場合、サーバ101からのデータ通信は無線通信モジュール103までは到達するが、外部装置104はデータ通信中という認識が無いため、無線通信モジュール103は受信したデータを送出することができず、破棄しなければならない。
本発明の目的は、外部装置の制御ソフトウェアを改修することなくサーバからのデータ通信を行うことにある。
図1は、無線によるデータ通信のシステム構成を示す図であり、本実施の形態に係る通信システムの概略的なシステム構成図であり、従来とほぼ同様な構成である。
図1において、無線通信システムは、サーバ101、無線ネットワーク102、無線通信モジュール103、外部装置104で構成している。無線モジュールと外部装置は接続されており、ATコマンドやデータの送受信を行う。
無線ネットワーク102は、ネットワーク105と基地局106で構成されている。
また、サーバ101が外部装置104とデータ通信を行いたいタイミングで着信が発生し、外部装置104は無線通信モジュール103の着信制御を行う。例えば、外部装置104は自動販売機の管理で、売り上げ集計や売り切れを通知する際に発信しサーバ101とデータ通信を行う。また、サーバ101からの在庫数把握の際は着信が行われる。
図8は本発明の無線通信モジュールのブロック構成図である。
図8において、制御部801は記憶部809に記憶されたプログラムコードを実行する。
UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)802ならびにUSB(Universal Serial Bus)803は外部インタフェースであり、外部装置104と接続するインタフェースである。
記憶部809は、Flash ROM(Flash Read Only Memory)804とRAM(Random Access Memory)805を有し、プログラムコードや一時データ、不揮発性データを記憶する。
入出力処理部806は無線によるデータ送受信のための処理を行う。
送受信部807はデータの送信や受信を行う。
アンテナ808は基地局106との送受信を行う。
図2は外部装置が3G方式のダイヤルアップである場合のパケット発信のシーケンス図である。
図2において、無線通信モジュール103は、の電源が投入されると、基地局106に対してアタッチ要求S201を送信する。
無線通信モジュール103は、基地局106と認証・セキュリティ処理S202を行った後、基地局106からのアタッチ応答S203を受信することで位置登録処理を完了しアタッチ状態となる。
無線通信モジュール103の発信処理は、接続応答(CONNECT)S205を送信し、外部装置104との間で必要なL2P(Layer 2 Protocol)処理であるL2P(PPP)接続処理S206を開始する。
無線通信モジュール103は、外部装置104とのL2P(PPP)接続処理の途中で、基地局106とパケット発信要求S207、ベアラ設定要求S208、ベアラ設定応答S209、パケット発信応答S210の順に行い、発信処理が完了すると、外部装置104とサーバ101とのデータ送受信が可能となる。
無線通信モジュール103は、外部装置104から回線を切断するための切断要求(ATH)S215を受信すると、切断処理を開始する。
無線通信モジュール103は、基地局106との間でパケット終話S216の送信、パケット終話応答S217の受信の順に行われ、切断処理が完了すると切断応答(NO CARRIER)S218を外部装置104に出力する。
図3は外部装置が3G方式のダイヤルアップである場合のパケット着信のシーケンス図である。
図3において、無線通信モジュール103は、電源が投入されると、基地局106に対してアタッチ要求S301を送信する。
無線通信モジュール103は、基地局106と認証・セキュリティ処理S302を行った後、基地局106からのアタッチ応答S303を受信することで位置登録処理を完了しアタッチ状態となる。
これを受けて、無線通信モジュール103はパケット着信(RING)S307を外部装置104に出力する。
外部装置104は、パケット着信(RING)を受信すると、無線通信モジュール103にパケット着信応答(ATA)S308を送信する。
外部装置104は、接続応答(CONNECT)S309を受信すると、無線通信モジュール103との間で必要なL2P(Layer 2 Protocol)処理であるL2P(PPP)接続処理S310を開始する。
無線通信モジュール103の着信処理が完了すると、サーバ101と外部装置104とのデータ送受信が可能となる。
外部装置104は、サーバ101にデータS316を適宜送信する。
無線通信モジュール103は、オンラインコマンドモードに移行すると応答(OK)S318を外部装置104に出力する。
外部装置104は、回線を切断するために切断要求(ATH)S319を無線通信モジュール103に送信することで、無線通信モジュール103が切断処理を開始する。
無線通信モジュール103は、パケット終話S320を基地局106に送信し、パケット終話応答S321の受信の順に行われ、切断処理が完了すると切断応答(NO CARRIER)S322を外部装置104に出力する。
図4は外部装置がLTE方式のダイヤルアップである場合のパケット発信のシーケンス図である。
なお、1stPDN(Public Data Network、公衆データ網)は目的の接続先では無いPDN、2ndPDNは目的の接続先PDNとする。
無線通信モジュール103は、基地局106と認証・セキュリティ処理S402を行った後、基地局106からベアラ設定要求S403を受信すると、基地局106にベアラ設定応答S404を送信し、さらにアタッチ完了S405を基地局106に送信することで位置登録とベアラ設定処理が完了し、1stPDN通信中状態となる。
外部装置104は、無線通信モジュール103から送信された接続応答(CONNECT)S408を受信すると、無線通信モジュール103との間で必要なL2P(Layer 2 Protocol)処理であるL2P(PPP)接続処理S409を開始する。
無線通信モジュール103は、オンラインコマンドモードに移行すると応答(OK)S418を外部装置104に出力する。
外部装置104は、回線を切断するために切断要求(ATH)S419を無線通信モジュール103に送信することで、無線通信モジュール103が切断処理を開始する。
無線通信モジュール103は、2ndPDNパケット終話S420を基地局106に送信し、パケット終話応答S421の受信の順に行われ、切断処理が完了すると切断応答(NO CARRIER)S422を外部装置104に出力する。
その後、サーバ101はデータS423を基地局106に送信しても、基地局106は1stPDNしか接続が無いため基地局106内でデータS423が破棄され、外部機器104には到達しない。
図5は1stPDN通信中状態でサーバから無線通信モジュールにデータ送信した場合のシーケンス図である。
図5において、無線通信モジュール103は、電源が投入されると、基地局106に対して1stPDNアタッチ要求S501を送信する。
無線通信モジュール103は、基地局106と認証・セキュリティ処理S502を行った後、基地局106からのベアラ設定要求S503を行い受信すると、基地局106にベアラ設定応答S504を送信し、続いて基地局106にアタッチ完了S505を送信することで位置登録とベアラ設定処理を完了し、1stPDN通信中状態となる。
この後、サーバ101は、データS506を基地局106に送信し、さらに基地局106から無線通信モジュール103にデータS506を送信する。1stPDNは基地局106の目的の接続先であるため無線通信モジュールまでは到達する。
しかしながら、外部装置104は待ち受け状態となっており、無線通信モジュール103はデータ通信を行うことができないためサーバ101からのデータS506を破棄しなければならない。
図6は本発明の一実施形態であるLTE方式ネットワークにおけるパケット発信エミュレートと切断エミュレートの動作を説明するためのシーケンス図である。
なお、1stPDNは目的の接続先をPDNとする。
無線通信モジュール103は、基地局106と認証・セキュリティ処理S602を行った後、基地局106からベアラ設定要求S603を受信すると、基地局106にベアラ設定応答S604を送信し、さらにアタッチ完了S605を基地局106に送信することで位置登録とベアラ設定処理が完了し、1stPDN通信中状態となる。
無線通信モジュール103は、基地局106に対し特に処理は行わず、接続応答(CONNECT)S607を外部装置104に送信する。
その後、外部装置104は、無線通信モジュール103との間で必要なL2P(Layer 2 Protocol)処理であるL2P(PPP)接続処理S608を行う。
なお、パケット発信(ATD)からL2P(PPP)接続処理までを基地局106側とは同期せず、擬似的に行うためこの部分を発信エミュレートと呼ぶ。
無線通信モジュール103は、外部装置104とのL2P(PPP)接続処理が完了すると、外部装置104はサーバ101へのデータS609の送信と、サーバ101は外部装置104へのデータS610の送受信を行うことができる。
無線通信モジュール103は、オンラインコマンドモードに移行すると応答(OK)S612を外部装置104に出力する。
外部装置104は、擬似的に回線を切断するために切断要求(ATH)S613を無線通信モジュール103に送信し、無線通信モジュール103は切断応答(NO CARRIER)S614を外部装置104に出力する。
なお、切断要求(ATH)と切断応答(NO CARRIER)は、基地局106側とは同期せず、擬似的に行うためこの部分を切断エミュレートと呼ぶ。
図7は本発明の一実施形態であるLTE方式ネットワークにおけるパケット着信エミュレートと切断エミュレートの動作を説明するためのシーケンス図である。
なお、1stPDNは目的の接続先をPDNとする。
無線通信モジュール103は、基地局102と認証・セキュリティ処理S702を行った後、基地局102からベアラ設定要求S703を受信すると、基地局102にベアラ設定応答S704を送信し、さらにアタッチ完了S705を基地局106に送信することで位置登録とベアラ設定処理を完了し、1stPDN通信中状態となる。
無線通信モジュール103は、これを受けてパケット着信S707を外部装置104に出力する。
外部装置104はパケット着信応答(ATA)S708を無線通信モジュール103に送信する
無線通信モジュール103はネットワーク基地局106に対し特に処理は行わず、接続応答(CONNECT)S709を外部装置104に送信する。
その後、外部装置104は、無線通信モジュール103との間で必要なL2P(Layer 2 Protocol)処理であるL2P(PPP)接続処理S710を行う。
なお、パケット着信(RING)からL2P(PPP)接続処理までを基地局106側とは同期せず、擬似的に行うためこの部分を着信エミュレートと呼ぶ。
無線通信モジュール103は、外部装置104とのL2P(PPP)接続処理S710が完了すると保留していたデータS711を外部装置104へ出力する。
また、外部装置104は、サーバ101へのデータS712の送信を行うことができる。
無線通信モジュール103は、オンラインコマンドモードに移行すると応答(OK)S714を外部装置104に出力する。
外部装置104は、擬似的に回線を切断するために切断要求(ATH)S715を無線通信モジュール103に送信し、無線通信モジュール103は切断応答(NO CARRIER)S716を外部装置104に出力する。
切断要求(ATH)と切断応答(NO CARRIER)は、基地局106側とは同期せず、擬似的に行うためこの部分を切断エミュレートと呼ぶ。
Claims (6)
- サーバとネットワークを介して接続した基地局と、外部装置と接続した無線通信モジュール間で常時接続通信を行う無線通信システムであって、
前記基地局と前記無線通信モジュール間は、位置登録とベアラ設定を行ってデータ通信可能な状態であり、
前記無線通信モジュールは、
前記外部装置との間で接続処理が行われていない状態で前記外部装置からのパケット発信要求を受けると、前記外部装置に接続応答を送信し、前記外部装置との間の接続処理を基地局側とは同期せずに行うパケット発信エミュレート機能を有し、
前記外部装置との間で接続処理が行われていない状態で前記サーバからのデータ受信を受けると、前記外部装置に対してパケット着信を出力し、前記外部装置からの着信応答に対して接続応答を送信し、前記外部装置との間の接続処理を基地局側とは同期せずに行うパケット着信エミュレート機能を有し、
前記無線通信モジュールと前記外部装置との間の接続処理が完了することで、既に位置登録とベアラ設定を行ってデータ通信可能な状態の前記基地局と前記無線通信モジュールを介して前記サーバと前記外部装置との間のデータ通信を可能とすることを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1に記載の無線通信システムであって、
前記無線通信モジュールは、前記外部装置との間で接続処理が行われている状態で前記外部装置からのパケット切断要求を受けると、前記外部装置との間の切断処理を基地局側とは同期せずに行うパケット切断エミュレート機能を有し、
前記基地局と前記無線通信モジュールがデータ通信可能な状態を維持したまま、前記無線通信モジュールと前記外部装置を切断可能とすることを特徴とする無線通信システム。 - サーバとネットワークを介して接続した基地局と、外部装置と接続した無線通信モジュール間で常時接続通信を行う無線通信システムの通信方法であって、
前記無線通信モジュールと前記基地局との間で位置登録およびベアラ設定を行ってデータ通信可能状態にし、前記無線通信モジュールは前記外部装置との間で接続処理が行われていない状態で前記外部装置からのパケット発信要求を受けると前記外部装置に接続応答を送信して前記外部装置との間の接続処理を基地局側とは同期せずに行い、前記外部装置は前記接続処理が完了すると前記サーバへパケットデータを送信することを特徴とする無線通信システムの通信方法。 - サーバとネットワークを介して接続した基地局と、外部装置と接続した無線通信モジュール間で常時接続通信を行う無線通信システムの通信方法であって、
前記無線通信モジュールと前記基地局との間で位置登録およびベアラ設定を行ってデータ通信可能状態にし、前記無線通信モジュールは前記外部装置との間で接続処理が行われていない状態で前記サーバからのデータ受信を受けると前記外部装置にパケット着信を出力して前記外部装置との間の接続処理を基地局側とは同期せずに行い、前記接続処理が完了すると前記サーバからのデータを前記外部装置へ送信することを特徴とする無線通信システムの通信方法。 - 外部装置と接続され、サーバとネットワークを介して接続された基地局と常時接続通信を行う無線通信システムにおける無線通信モジュールであって、
前記基地局との間の位置登録とベアラ設定を行ってデータ通信可能な状態で前記外部装置との間で接続処理が行われていない状態で前記外部装置からのパケット発信要求を受けると、前記外部装置に接続応答を送信し、前記外部装置との間の接続処理を基地局側とは同期せずに行うパケット発信エミュレート機能と、
前記基地局との間の位置登録とベアラ設定を行ってデータ通信可能な状態で前記外部装置との間で接続処理が行われていない状態で前記サーバからのデータ受信を受けると、前記外部装置に対してパケット着信を出力し、前記外部装置からの着信応答に対して接続応答を送信し、前記外部装置との間の接続処理を基地局側とは同期せずに行うパケット着信エミュレート機能とを有し、
前記外部装置との間の接続処理が完了することで、既に位置登録とベアラ設定を行ってデータ通信可能な状態の前記基地局を介して前記サーバと前記外部装置との間のデータ通信を可能とすることを特徴とする無線通信モジュール。 - 請求項5に記載の無線通信モジュールであって、
前記外部装置との間で接続処理が行われている状態で前記外部装置からのパケット切断要求を受けると、前記外部装置との間の切断処理を基地局側とは同期せずに行うパケット切断エミュレート機能を有し、
前記基地局とのデータ通信可能な状態を維持したまま、前記外部装置を切断可能とすることを特徴とする無線通信モジュール。
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