JP6448026B2 - 複層塗膜形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、仕上り性、耐チッピング性、さらには耐候性に優れた複層塗膜を形成することができる複層塗膜形成方法に関する。
従来、自動車車体における塗膜形成方法としては、被塗物に電着塗装を施し、加熱硬化せしめた後、中塗り塗料の塗装→加熱硬化→ベースコート塗料の塗装→プレヒート(予備加熱)→クリヤ塗料の塗装→加熱硬化を順次行なう3コート2ベーク方式、及び中塗り塗料の塗装→加熱硬化→上塗り塗料の塗装→加熱硬化を順次行なう2コート2ベーク方式により複層塗膜を形成する方法が広く行われている。
一般に、上記3コート2ベーク方式は、光輝性顔料を含有するベースコート塗料を使用して、いわゆるメタリック色の塗膜を形成する場合に行われ、上記2コート2ベーク方式は、着色顔料を含有する上塗り塗料を使用して、白色や黒色等のいわゆるソリッド色の塗膜を形成する場合に行われる。
近年、省エネルギーの観点から、中塗り塗料の塗装後の加熱硬化工程を省略し、中塗り塗料の塗装→プレヒート(予備加熱)→ベースコート塗料の塗装→プレヒート(予備加熱)→クリヤ塗料の塗装→加熱硬化を順次行なう3コート1ベーク方式、及び中塗り塗料の塗装→プレヒート(予備加熱)→上塗り塗料の塗装→加熱硬化を順次行なう2コート1ベーク方式が検討されている。
なかでも、有機溶剤の揮散による環境汚染を抑制する観点から、上記中塗り塗料、ベースコート塗料として水性塗料を用いた上記3コート1ベーク方式が特に求められている。
しかしながら、上記水性中塗り塗料及び水性ベースコート塗料を用いた3コート1ベーク方式においては、水溶性もしくは水分散性の樹脂を使用することによる形成塗膜の耐水性の低下や、水性中塗り塗料と水性ベースコート塗料との層間、もしくは、水性中塗り塗料と水性上塗り塗料との層間における混層による形成塗膜の平滑性及び鮮映性の低下が生じる場合があり、課題とされていた。
これに対し、例えば特許文献1には、熱硬化型水性中塗塗料(A)、熱硬化型水性ベースコート(B)および熱硬化型クリヤーコート塗料(C)を用い、かつ該水性中塗塗料(A)と該水性ベースコート(B)をウエットオンウエット方式で塗装する方法において、該水性中塗塗料(A)の基体樹脂の中和価を10〜40mgKOH/gとし、かつ該水性ベースコート塗料(B)の基体樹脂の中和価を該水性塗料(A)よりも10〜20大きくする場合に、ツヤや鮮映性などの仕上がり外観が低下しないことが記載されている。しかしながら、該塗装方法によって得られる複層塗膜は耐チッピング性が不十分な場合があった。
特許文献2には、水性皮膜形成性樹脂(A)、特定のブロックポリイソシアネート化合物(B)及びアクリルウレタン樹脂複合粒子(C)を含有する塗料組成物を水性第1着色塗料(X)として、塗装して第1着色塗膜を形成し、その未硬化の第1着色塗膜上に、水性第2着色塗料(Y)を塗装して第2着色塗膜を形成し、さらにその未硬化の第2着色塗膜上に、クリヤ塗料(Z)を塗装してクリヤ塗膜を形成して、これら塗膜を同時に加熱硬化することによって平滑性、鮮映性、付着性及び耐チッピング性に優れた塗膜を形成することが記載されている。しかしながら、さらなる耐チッピング性の向上が求められている。
特許文献3には、電着塗膜の上に水性ベース塗膜およびクリヤ塗膜からなる積層塗膜を形成する、いわゆる中塗りレス塗装において、得られる塗膜の層間密着性および耐チッピング性などの塗膜性能を向上させるために、水性ベース塗料組成物として、アクリル樹脂エマルション(ア);ポリエーテルポリオール(イ);活性メチレン型ブロックポリイソシアネート(ウ);タルク顔料(エ);を含む塗料を用いることが記載されている。しかしながら、特許文献3に記載の方法では、得られる塗膜の平滑性や鮮映性、耐候性に劣り、耐チッピング性も不十分であった。
特開平8−290102号公報 特開2014−080569号公報 特開2010−253386号公報
本発明の目的は、上述の不具合を解消し、仕上り性、耐チッピング性、さらには耐候性に優れた複層塗膜を形成することができる複層塗膜形成方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の水性中塗り塗料(X)、水性ベース塗料(Y)及びクリヤ塗料(Z)を用いることで仕上り性、耐チッピング性、さらには耐候性に優れた複層塗膜を形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、電着塗装された被塗物に、下記の工程(1)〜(4)、
工程(1):水性中塗り塗料(X)を塗装して中塗り塗膜を形成する工程、
工程(2):前記工程(1)で形成された中塗り塗膜上に、水性ベース塗料(Y)を塗装してベース塗膜を形成する工程、
工程(3):前記工程(2)で形成されたベース塗膜上に、クリヤ塗料(Z)を塗装してクリヤ塗膜を形成する工程、及び
工程(4):前記工程(1)〜(3)で形成された中塗り塗膜、ベース塗膜及びクリヤ塗膜を一度に加熱硬化する工程、
を順次行なう複層塗膜形成方法であって、
水性中塗り塗料(X)が、水酸基含有樹脂(A1)、親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B1)及び顔料(C1)を含有し、
水性ベース塗料(Y)が、水酸基含有樹脂(A2)、親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B2)及び顔料(C2)を含有し、且つ
クリヤ塗料(Z)が水酸基含有アクリル樹脂(D)及びポリイソシアネート化合物(E)を含有することを特徴とする複層塗膜形成方法に関する。
本発明の複層塗膜形成方法によれば、特定の水性中塗り塗料(X)、水性ベース塗料(Y)及びクリヤ塗料(Z)を用いることで仕上り性、耐チッピング性、耐候性に優れた複層塗膜を形成することができる。
本発明に従い水性中塗り塗料(X)を適用し得る被塗物は、例えば、乗用車、トラック、オートバイ、バスなどの自動車車体の外板部や自動車部品などの金属素材に電着塗装されたものである。
金属素材としては、特に限定されるものではなく、例えば、鉄、アルミニウム、真鍮、銅、ブリキ、ステンレス鋼、亜鉛メッキ鋼、合金化亜鉛(Zn−Al、Zn−Ni、Zn−Fe等)メッキ鋼などを挙げることができる。
上記金属材料やそれから成形された車体等の金属表面は、リン酸塩処理、クロメート処理、複合酸化物処理などの表面処理が施されたものであってもよい。
電着塗装は、それ自体既知の電着塗料を用いて行われる。さらに加熱硬化することによって、硬化電着塗膜が形成される。該電着塗料としては、カチオン電着塗料を好適に使用することができる。該カチオン電着塗料としては、特に限定されるものではないが、一般に、アミンで変性されたエポキシ樹脂(カチオン性エポキシ樹脂)及びブロックポリイソシアネートを含有する電着塗料を使用することが好ましい。上記電着塗料を使用することにより、優れた防錆性を有する複層塗膜を形成することができる。硬化電着塗膜の膜厚は、通常5〜40μm、特に7〜30μm、さらに特に10〜25μmの範囲内であることが好適である。
工程(1)
本工程では、電着塗装された被塗物上に、水性中塗り塗料(X)を塗装して中塗り塗膜を形成する。
水性中塗り塗料(X)
上記水性中塗り塗料(X)としては、水酸基含有樹脂(A1)及び親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B1)を必須の熱硬化性樹脂成分として含有し、さらに顔料(C1)を含有し、必要に応じて、他の樹脂成分、有機溶剤、増粘剤、沈降防止剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、光安定剤、表面調整剤、消泡剤、可塑剤などを配合してなる水性液状塗料を使用することができる。なお、本明細書において、水性塗料とは溶媒の主成分が水である塗料である。
上記水酸基含有樹脂(A1)としては、水酸基を有する、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂などを使用することができる。
なかでも、水酸基含有樹脂(A1)として、水酸基含有アクリル樹脂(I−1)及び/又は水酸基含有ポリエステル樹脂(I−2)を使用することが好適である。
水酸基含有アクリル樹脂(I−1)は、例えば、水酸基含有不飽和モノマー及び場合によりさらに該モノマーと共重合可能な他の不飽和モノマーを包含する少なくとも1種の不飽和モノマー成分を、それ自体既知の方法、例えば、有機溶媒中での溶液重合法、水中でのエマルション重合法などの方法により、(共)重合せしめることによって製造することができる。
水酸基含有不飽和モノマーは、1分子中に水酸基及び重合性不飽和結合をそれぞれ少なくとも1個有する化合物であり、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物;(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物のε−カプロラクトン変性体;アリルアルコール;分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記水酸基含有不飽和モノマーと共重合可能な他の不飽和モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、「イソステアリルアクリレート」(商品名、大阪有機化学工業社製)、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、シクロドデシル(メタ)アクリレ−トなどのアルキル又はシクロアルキル(メタ)アクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレートなどのイソボルニル基を有する不飽和モノマー;アダマンチル(メタ)アクリレートなどのアダマンチル基を有する不飽和モノマー;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、フェニル(メタ)アクリレートなどの芳香環含有不飽和モノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランなどのアルコキシシリル基を有する不飽和モノマー;パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレートなどのパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート;フルオロオレフィンなどのフッ素化アルキル基を有する不飽和モノマー;マレイミド基などの光重合性官能基を有する不飽和モノマー;N−ビニルピロリドン、エチレン、ブタジエン、クロロプレン、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニルなどのビニル化合物;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレートなどのカルボキシル基含有不飽和モノマー;(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートとアミン類との付加物などの含窒素不飽和モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有不飽和モノマー;分子末端がアルコキシ基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム塩、スルホエチルメタクリレート及びそのナトリウム塩やアンモニウム塩などのスルホン酸基を有する不飽和モノマー;2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェートなどのリン酸基を有する不飽和モノマー;2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールなどの紫外線吸収性基を有する不飽和モノマー;4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどの紫外線安定化性能を有する不飽和モノマー;アクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アセトアセトキシエチルメタクリレート、ホルミルスチロール、4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン)などのカルボニル基を有する不飽和モノマー化合物などが挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸又はメタクリル酸」を意味する。また、「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイル又はメタクリロイル」を意味する。また、「(メタ)アクリルアミド」は、「アクリルアミド又はメタクリルアミド」を意味する。
水酸基含有アクリル樹脂(I−1)は、貯蔵安定性や得られる塗膜の耐水性などの観点から、一般に1〜200mgKOH/g、好ましくは2〜100mgKOH/g、さらに好ましくは3〜80mgKOH/gの範囲内の水酸基価、及び一般に1〜200mgKOH/g、好ましくは2〜150mgKOH/g、さらに好ましくは5〜100mgKOH/gの範囲内の酸価を有することができる。また、水酸基含有アクリル樹脂(I−1)は、一般に1,000〜5,000,000、好ましくは2,000〜3,000,000、さらに好ましくは3,000〜1,000,000の範囲内の重量平均分子量を有することができる。
なお、本明細書において数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した保持時間(保持容量)を、同一条件で測定した分子量既知の標準ポリスチレンの保持時間(保持容量)によりポリスチレンの分子量に換算して求めた値である。具体的には、ゲルパーミエーションクロマトグラフ装置として、「HLC8120GPC」(商品名、東ソー社製)を使用し、カラムとして、「TSKgel G−4000HXL」、「TSKgel G−3000HXL」、「TSKgel G−2500HXL」及び「TSKgel G−2000HXL」(商品名、いずれも東ソー社製)の4本を使用し、検出器として、示差屈折率計を使用し、移動相:テトラヒドロフラン、測定温度:40℃、流速:1mL/minの条件下で測定することができる。
水酸基含有アクリル樹脂(I−1)の配合量は、水性中塗り塗料(X)中の樹脂固形分総量を基準として、通常0〜90質量%、好ましくは5〜60質量%、さらに好ましくは10〜50質量%の範囲内とすることができる。
水酸基含有ポリエステル樹脂(I−2)は、例えば、多塩基酸成分と多価アルコ−ル成分とのエステル化反応又はエステル交換反応によって製造することができ、具体的には、例えば、多塩基酸成分中のカルボキシル基と多価アルコール成分中の水酸基の当量比(COOH/OH)を1未満とし、カルボキシル基に比べ水酸基が多い状態でエステル化反応を行うことによって製造することができる。
上記多塩基酸成分は、1分子中に少なくとも2個のカルボキシル基を有する化合物であり、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多塩基酸;これらの多塩基酸の無水物;これらの多塩基酸の低級アルキルエステル化物などが挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組合せて使用することができる。
また、上記多価アルコ−ル成分は、1分子中に少なくとも2個の水酸基を有する化合物であり、例えば、エチレングリコ−ル、1,2−プロピレングリコ−ル、1,2−ブチレングリコ−ル、2,3−ブチレングリコ−ル、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ジヒドロキシシクロヘキサン、3−エトキシプロパン−1,2−ジオール、3−フェノキシプロパン−1,2−ジオールなどのα−グリコ−ル;ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−フェノキシプロパン−1,3−ジオール、2−メチル−2−フェニルプロパン−1,3−ジオール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2−エチル−1,3―オクタンジオール、1,3−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−ブタンジオール、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−ジメチロ−ルシクロヘキサン、トリシクロデカンジメタノール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネート(これはヒドロキシピバリン酸とネオペンチルグリコールとのエステル化物である)、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビス(4−ヒドロキシヘキシル)−2,2−プロパン、ビス(4−ヒドロキシヘキシル)メタン、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニット、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組合せて使用することができる。
上記多塩基酸成分と多価アルコール成分のエステル化又はエステル交換反応はそれ自体既知の方法により行なうことができ、例えば、上記多塩基酸成分と多価アルコール成分とを約180〜約250℃の温度で重縮合させることによって行うことができる。
また、水酸基含有ポリエステル樹脂(I−2)は、該ポリエステル樹脂の調製中又はエステル化反応後に、必要に応じて、脂肪酸、モノエポキシ化合物などで変性したものであってもよい。上記脂肪酸としては、例えば、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、麻実油脂肪酸、米ぬか油脂肪酸、魚油脂肪酸、トール油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、桐油脂肪酸、ナタネ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸などが挙げられ、上記モノエポキシ化合物としては、例えば、「カージュラE10P」(商品名、HEXION Specialty Chemicals社製、合成高分岐飽和脂肪酸のグリシジルエステル)などが挙げられる。
水酸基含有ポリエステル樹脂(I−2)は、一般に10〜300mgKOH/g、好ましくは25〜250mgKOH/g、さらに好ましくは50〜200mgKOH/gの範囲内の水酸基価、及び一般に1〜200mgKOH/g、好ましくは5〜100mgKOH/g、さらに好ましくは10〜60mgKOH/gの範囲内の酸価を有することができる。また、水酸基含有ポリエステル樹脂(I−2)は、一般に500〜50,000、好ましくは1,000〜40,000、さらに好ましくは1,500〜30,000の範囲内の重量平均分子量を有することができる。
水酸基含有ポリエステル樹脂(I−2)の配合量は、水性中塗り塗料(X)中の樹脂成分固形分総量を基準として、通常0〜90質量%、好ましくは10〜60質量%、さらに好ましくは15〜50質量%の範囲内とすることができる。
また、水酸基含有アクリル樹脂(I−1)及び水酸基含有ポリエステル樹脂(I−2)は、水溶化又は水分散化を容易にするために、それらに含まれることがあるカルボキシル基の一部又はすべてを塩基性化合物で中和することが好ましい。塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物;アンモニア;エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ベンジルアミン、モノエタノールアミン、ネオペンタノールアミン、2−アミノプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、3−アミノプロパノールなどの第1級モノアミン;ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、ジ−iso−プロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミンなどの第2級モノアミン;ジメチルエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、メチルジエタノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エタノールなどの第3級モノアミン;ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミンなどのポリアミンを挙げることができる。塩基性化合物の使用量としては、水酸基含有樹脂(A1)の酸基に対して通常0.1〜1.5当量、好ましくは0.2〜1.2当量の範囲内とすることができる。
前記ウレタン樹脂としては、通常のウレタン樹脂の他、上記水酸基含有アクリル樹脂(I−1)及び水酸基含有ポリエステル樹脂(I−2)中の水酸基の一部にポリイソシアネート化合物をウレタン化反応により伸長させ高分子量化したウレタン樹脂等を挙げることができる。
親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B1)としては、親水基が導入されたポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基に、活性メチレン化合物を反応させて得られるブロックポリイソシアネート化合物を挙げることができる。本発明では特に、親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B1)として、ポリイソシアネート化合物(b1)中の一部のイソシアネート基に親水基を有する活性水素含有化合物を反応させて親水基を導入し、さらにポリイソシアネート化合物(b1)中のイソシアネート基に、活性メチレン化合物(b2)を反応させて得られるブロックポリイソシアネート化合物(b3)が好適に使用でき、さらにかかるブロックポリイソシアネート化合物(b3)に炭素数6以上の2級アルコール(b4)を反応させることによって得られるものが好適に使用できる。
ポリイソシアネート化合物(b1)は、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であって、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、該ポリイソシアネートの誘導体等を挙げることができる。
上記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸メチル(慣用名:リジンジイソシアネート)等の脂肪族ジイソシアネート;2,6−ジイソシアナトヘキサン酸2−イソシアナトエチル、1,6−ジイソシアナト−3−イソシアナトメチルヘキサン、1,4,8−トリイソシアナトオクタン、1,6,11−トリイソシアナトウンデカン、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアナトヘキサン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアナト−5−イソシアナトメチルオクタン等の脂肪族トリイソシアネート等を挙げることができる。
前記脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(慣用名:イソホロンジイソシアネート)、4−メチル−1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート(慣用名:水添TDI)、2−メチル−1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−もしくは1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(慣用名:水添キシリレンジイソシアネート)もしくはその混合物、メチレンビス(4,1−シクロヘキサンジイル)ジイソシアネート(慣用名:水添MDI)、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート;1,3,5−トリイソシアナトシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアナトシクロヘキサン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,6−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、3−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、6−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)−ヘプタン、6−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン等の脂環族トリイソシアネート等を挙げることができる。
前記芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンビス(4,1−フェニレン)ジイソシアネート(慣用名:MDI)、1,3−もしくは1,4−キシリレンジイソシアネート又はその混合物、ω,ω'−ジイソシアナト−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン(慣用名:テトラメチルキシリレンジイソシアネート)もしくはその混合物等の芳香脂肪族ジイソシアネート;1,3,5−トリイソシアナトメチルベンゼン等の芳香脂肪族トリイソシアネート等を挙げることができる。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(慣用名:2,4−TDI)もしくは2,6−トリレンジイソシアネート(慣用名:2,6−TDI)もしくはその混合物、4,4'−トルイジンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;トリフェニルメタン−4,4',4''−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソシアナトトルエン等の芳香族トリイソシアネート;4,4'−ジフェニルメタン−2,2',5,5'−テトライソシアネート等の芳香族テトライソシアネート等を挙げることができる。
また、前記ポリイソシアネートの誘導体としては、例えば、上記したポリイソシアネートのダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、ウレトジオン、ウレトイミン、イソシアヌレート、オキサジアジントリオン、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI、ポリメリックMDI)、クルードTDI等を挙げることができる。
上記ポリイソシアネート及びその誘導体は、それぞれ単独で用いてもよく又は2種以上併用してもよい。また、これらポリイソシアネートのうち、前記ポリイソシアネート化合物(b1)としては、得られるブロックポリイソシアネート化合物(B1)の加熱時の黄変が発生しにくいことから、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート及びこれらの誘導体が好ましい。なかでも形成される塗膜の柔軟性向上の観点から、脂肪族ジイソシアネート及びその誘導体がさらに好ましい。
上記親水基を有する活性水素含有化合物としては、ノニオン性の親水基を有する活性水素含有化合物、アニオン性の親水基を有する活性水素含有化合物、カチオン性の親水基を有する活性水素含有化合物等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。なかでも、前記ポリイソシアネート化合物(b1)中のイソシアネート基を前記活性メチレン化合物(b2)によってブロック化する反応が阻害されにくいため、ノニオン性の親水基を有する活性水素含有化合物を使用することが好ましい。
上記ノニオン性の親水基を有する活性水素含有化合物としては、例えば、ポリオキシアルキレン基を有する活性水素含有化合物を好適に使用することができる。上記ポリオキシアルキレン基としては、例えば、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。なかでも、本塗料の貯蔵安定性の観点から、ポリオキシエチレン基を有する活性水素含有化合物が好ましい。
上記ポリオキシエチレン基を有する活性水素含有化合物は、本塗料の貯蔵安定性及び形成される複層塗膜の付着性等の観点から、3個以上、好ましくは5〜100個、より好ましくは8〜45個の連続したオキシエチレン基を有することが好適である。
また、上記ポリオキシエチレン基を有する活性水素含有化合物は、連続したオキシエチレン基以外に、オキシエチレン基以外のオキシアルキレン基を含有してもよい。該オキシエチレン基以外のオキシアルキレン基としては、例えば、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシスチレン基等が挙げられる。上記ポリオキシエチレン基を有する活性水素含有化合物における、オキシアルキレン基中のオキシエチレン基のモル比率は、本塗料の貯蔵安定性の観点から、20〜100モル%の範囲内であることが好ましく、50〜100モル%の範囲内であることが好ましい。オキシアルキレン基中のオキシエチレン基のモル比率が20モル%未満になると、親水性の付与が十分でなくなり、本塗料の貯蔵安定性が低下する場合がある。
また、前記ノニオン性の親水基を有する活性水素含有化合物は、本塗料の貯蔵安定性及び形成される複層塗膜の耐水性の観点から、数平均分子量が200〜2,000の範囲内であることが好ましい。数平均分子量の下限としては、本塗料の貯蔵安定性の観点から、300がより好ましく、400がさらに好ましい。上限としては、形成される複層塗膜の耐水性の観点から、1,500がより好ましく、1,200がさらに好ましい。
前記ノニオン性の親水基を有する活性水素含有化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル及びポリエチレングリコールモノエチルエーテル等のポリエチレングリコールモノアルキルエーテル(別名:ω−アルコキシポリオキシエチレン)、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル及びポリプロピレングリコールモノエチルエーテル等のポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル(別名:ω−アルコキシポリオキシプロピレン)、ω−メトキシポリオキシエチレン(オキシプロピレン)、ω−エトキシポリオキシエチレン(オキシプロピレン)などのω−アルコキシポリオキシエチレン(オキシプロピレン)、ポリエチレングリコール(プロピレングリコール)モノメチルエーテル、ポリエチレングリコール(プロピレングリコール)モノエチルエーテル等のポリエチレングリコール(プロピレングリコール)モノアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(プロピレングリコール)、α−(アミノアルキル)−ω−アルコキシポリオキシエチレン、α−(アミノアルキル)−ω−アルコキシポリオキシプロピレン、α−(アミノアルキル)−ω−アルコキシポリオキシエチレン(オキシプロピレン)等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。なかでも、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル及びポリエチレングリコールが好ましく、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルがさらに好ましい。
また、上記ポリエチレングリコールモノメチルエーテルの市販品としては、例えば、日油株式会社製の「ユニオックスM−400」、「ユニオックスM−550」、「ユニオックスM−1000」、「ユニオックスM−2000」等が挙げられる。また、前記ポリエチレングリコールの市販品としては、例えば、日油株式会社製の「PEG#200」、「PEG#300」、「PEG#400」、「PEG#600」、「PEG#1000」、「PEG#1500」、「PEG#1540」、「PEG#2000」等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物(b1)中の一部のイソシアネート基と、上記親水基を有する活性水素含有化合物との反応は、0〜150℃で行うことができ、溶媒を用いても良い。この場合、溶媒としては非プロトン性溶剤が好ましく、特に、エステル、エーテル、N−アルキルアミド、ケトン等が好ましい。また、ポリイソシアネート化合物(b1)中のイソシアネート基と反応しなかった活性水素含有化合物は、反応終了後に除去することができる。ポリイソシアネート化合物(b1)と親水基を有する活性水素含有化合物との反応割合は、塗料の貯蔵安定性及び硬化性、ならびに形成される複層塗膜の平滑性、鮮映性及び付着性の観点から、ポリイソシアネート化合物(b1)中のイソシアネート基1モルを基準として、活性水素含有化合物中の活性水素のモル数が0.03〜0.6モルの範囲内、さらには0.04〜0.4モルの範囲内であることが好ましい。
活性メチレン化合物(b2)としては、例えば、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジn−プロピル、マロン酸ジイソプロピル、マロン酸ジn−ブチル、マロン酸ジイソブチル、マロン酸ジsec−ブチル、マロン酸ジt−ブチル、マロン酸ジn−ペンチル、マロン酸ジn−ヘキシル、マロン酸ジ(2−エチルヘキシル)、マロン酸メチルイソプロピル、マロン酸エチルイソプロピル、マロン酸メチルn−ブチル、マロン酸エチルn−ブチル、マロン酸メチルイソブチル、マロン酸エチルイソブチル、マロン酸メチルsec−ブチル、マロン酸エチルsec−ブチル、マロン酸ジフェニル及びマロン酸ジベンジル等のマロン酸ジエステル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸n−プロピル、アセト酢酸イソプロピル、アセト酢酸n−ブチル、アセト酢酸イソブチル、アセト酢酸sec−ブチル、アセト酢酸t−ブチル、アセト酢酸n−ペンチル、アセト酢酸n−ヘキシル、アセト酢酸2−エチルヘキシル、アセト酢酸フェニル及びアセト酢酸ベンジル等のアセト酢酸エステル、イソブチリル酢酸メチル、イソブチリル酢酸エチル、イソブチリル酢酸n−プロピル、イソブチリル酢酸イソプロピル、イソブチリル酢酸n−ブチル、イソブチリル酢酸イソブチル、イソブチリル酢酸sec−ブチル、イソブチリル酢酸t−ブチル、イソブチリル酢酸n−ペンチル、イソブチリル酢酸n−ヘキシル、イソブチリル酢酸2−エチルヘキシル、イソブチリル酢酸フェニル及びイソブチリル酢酸ベンジル等のイソブチリル酢酸エステル等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上併用して使用することができる。
なかでも、形成される複層塗膜の平滑性及び鮮映性の観点から、活性メチレン化合物(b2)が、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジイソプロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、イソブチリル酢酸メチル及びイソブチリル酢酸エチルからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましく、マロン酸ジイソプロピル、イソブチリル酢酸メチル及びイソブチリル酢酸エチルからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることがより好ましい。なかでも、形成される複層塗膜の平滑性及び鮮映性ならびに得られるブロックポリイソシアネート化合物(B1)の反応性及び本塗料の貯蔵安定性の観点から、マロン酸ジイソプロピルであることがさらに好ましい。
活性メチレン化合物(b2)によるイソシアネート基のブロック化反応は、必要に応じて反応触媒を用いることができる。該反応触媒としては、例えば金属ヒドロキシド、金属アルコキシド、金属カルボキシレート、金属アセチルアセチネート、オニウム塩の水酸化物、オニウムカルボキシレート、活性メチレン化合物の金属塩、活性メチレン化合物のオニウム塩、アミノシラン類、アミン類、ホスフィン類等の塩基性化合物が良い。上記オニウム塩としてはアンモニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩が好適である。該反応触媒の使用量は、通常、ポリイソシアネート化合物(b1)及び活性メチレン化合物(b2)の合計固形分質量を基準として、10〜10,000ppmの範囲内であることが好ましく、20〜5,000ppmの範囲内であることがさらに好ましい。
また、上記活性メチレン化合物(b2)によるイソシアネート基のブロック化反応は、0〜150℃で行うことができ、溶媒を用いても良い。この場合、溶媒としては非プロトン性溶剤が好ましく、特に、エステル、エーテル、N−アルキルアミド、ケトン等が好ましい。反応が目的どおり進行したならば酸成分を添加することで、触媒である塩基性化合物を中和し、反応を停止させてもよい。
活性メチレン化合物(b2)によるイソシアネート基のブロック化反応において、活性メチレン化合物(b2)の使用量は、特には限定されないが、ポリイソシアネート化合物(b1)中のイソシアネート基1モルに対して0.1〜3モル、好ましくは0.2〜2モル用いることが好適である。また、ポリイソシアネート化合物(b1)中のイソシアネート基と反応しなかった活性メチレン化合物は、ブロック化反応終了後に除去することができる。
また、上記活性メチレン化合物(b2)以外に、例えば、アルコール系、フェノール系、オキシム系、アミン系、酸アミド系、イミダゾール系、ピリジン系、メルカプタン系等のブロック剤を併用してもよい。
上記のとおりポリイソシアネート化合物(b1)中のイソシアネート基に活性メチレン化合物(b2)を反応させてブロックポリイソシアネート化合物(b3)が得られる。かかるブロックポリイソシアネート化合物(b3)には、さらに炭素数6以上の2級アルコール(b4)を反応させることができる。
上記炭素数6以上の2級アルコール(b4)としては、例えば、4−メチル−2−ペンタノール、5−メチル−2−ヘキサノール、6−メチル−2−ヘプタノール、7−メチル−2−オクタノール等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
ブロックポリイソシアネート化合物(b3)及び2級アルコール(b4)の反応は、例えば、加熱及び減圧等により、ブロックポリイソシアネート化合物(b3)中の活性メチレンに由来するアルコールの一部あるいは全部を系外に蒸留除去し、反応を促進させて得る方法が好ましい。
上記製造方法としては、具体的には、20〜150℃、好ましくは75〜95℃の温度で、必要に応じて減圧し、5分間〜20時間、好ましくは10分間〜10時間をかけて上記アルコールの一部あるいは全部を除去するのが適当である。
ブロックポリイソシアネート化合物(b3)及び2級アルコール(b4)の配合割合は、ブロックポリイソシアネート化合物(b3)の固形分100質量部を基準として、2級アルコール(b4)が5〜500質量部の範囲内であることが好ましく、10〜200質量部の範囲内であることがさらに好ましい。
また、上記ブロックポリイソシアネート化合物(b3)及び2級アルコール(b4)の反応においては、ブロックポリイソシアネート化合物(B1)の分子量を調整するために、該ブロックポリイソシアネート化合物(b3)及び2級アルコール(b4)に、多官能水酸基含有化合物を加えてから前記除去操作を行ってもよい。
上記のとおり得られるブロックポリイソシアネート化合物(B1)の数平均分子量は、他の塗料成分との相溶性、形成される複層塗膜の平滑性、鮮映性、耐水性及び耐チッピング性等の観点から、600〜30,000の範囲内、さらに900〜10,000の範囲内であることが好ましい。
水酸基含有樹脂(A1)と親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B1)との配合比率は、これら両者の固形分総量に基づき、前者は一般に40〜90質量%、特に50〜80質量%、後者は一般に60〜10質量%、特に50〜20質量%の範囲内が適している。
水性中塗り塗料(X)は、さらに必要に応じてブロックポリイソシアネート化合物(B1)以外の架橋剤を含有することができる。架橋剤としては、得られる塗膜の耐水性の観点から、水酸基と反応し得るメラミン樹脂やブロックポリイソシアネート化合物(B1)以外のブロックポリイソシアネート化合物、カルボキシル基と反応し得るカルボジイミド基含有化合物が好ましく、メラミン樹脂が特に好ましい。
水性中塗り塗料(X)は、さらに、顔料(C1)を含有する。顔料(C1)としては、例えば、着色顔料、体質顔料、光輝性顔料などを挙げることができ、それぞれ単独でもしくは2種以上組合せて使用することができる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、硫酸鉛、鉛酸カルシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、紺青、群青、コバルトブルー、銅フタロシアニンブルー、インダンスロンブルー、黄鉛、黄色酸化鉄、透明べんがら(黄)、ビスマスバナデート、チタンイエロー、亜鉛黄(ジンクエロー)、モノアゾイエロー、イソインドリノンイエロー、金属錯塩アゾイエロー、キノフタロンイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、べんがら、鉛丹、モノアゾレッド、キナクリドンレッド、アゾレーキ(Mn塩)、キナクリドンマゼンダ、アンサンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ペリレンマルーン、キナクリドンマゼンダ、ペリレンレッド、ジケトピロロピロールクロムバーミリオン、塩素化フタロシアニングリーン、臭素化フタロシアニングリーン、ピラゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンオレンジ、ジオキサジンバイオレット、ペリレンバイオレットなどが挙げられ、なかでも、酸化チタン、カーボンブラックなどを好適に使用することができる。また体質顔料としては、例えば、クレー、カオリン、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、アルミナホワイト等が挙げられ、なかでも硫酸バリウム及び/又はタルクを用いることが好ましい。
特に水性中塗り塗料(X)は、顔料(C1)として塩素法酸化チタン及び黄色酸化鉄を含有することが、得られる隠蔽性、複層塗膜の耐候性の点から好適である。
塩素法酸化チタンは、工業的に製造された酸化チタン顔料であって、以下に示す工程で製造されたものである。原料としては、天然チタンや合成チタンを使用する。原料にコークスを加えて高温で塩素ガスと反応せしめて、粗TiCl4を生成させる。生成した粗TiCl4は、固体不純物を除去した後に136℃以上の温度で精留する。精製された高純度のTiCl4を1000℃程度まで加熱して、酸素と反応せしめて酸化チタン粒子を生成する。得られた酸化チタン粒子は、粉砕、整粒、表面処理、洗浄、乾燥、仕上げ粉砕せしめて、塗料原料として適用可能な酸化チタン顔料が製造される。本発明で用いる塩素法酸化チタンとしては、耐候性を向上させる点から、シリカ、アルミナ、ジルコニア等の酸化物又は水酸化物で表面処理されたものでよく、あるいはポリジメチルシロキサンに代表される有機珪素化合物あるいはステアリン酸に代表される高級脂肪酸あるいはイソプロピルトリイソステアロイルチタネートに代表される有機チタン化合物で表面処理されたものでもよい。
上記塩素法酸化チタンとしては、塗装して得られる塗膜の着色力や仕上がり性の点から、平均粒径200nm〜700nmの範囲内のものを使用すること好ましく、より好ましくは平均粒径300nm〜500nmの範囲内のものを使用することができる。ここで、酸化チタン顔料の平均粒径は、電子顕微鏡による観察により測定される平均粒子径である。酸化チタン顔料は略球状なので直径を測定する。具体的には、透過型電子顕微鏡画像から粒子を100個選び、米国NIH(National Institute of Health)製フリーソフト:NIH Image 1.63を使用して平均粒径を求める。
前記塩素法酸化チタン顔料の含有量は、被塗物に対する隠ぺい力や仕上がり性の点から、水性中塗り塗料(X)中の樹脂成分固形分総量を基準として、40〜150質量%の範囲内、さらに50〜120質量%の範囲内が好ましい。
黄色酸化鉄顔料は、α−FeO(OH)又はα−Fe2O2・H2Oで示されるオキシ水酸化鉄からなる黄色顔料であり、天然のものと合成のものが上市されている。
天然の黄色酸化鉄は、有史以前から着色材として使用されているもので、オーカー、アンバー、シエナなどに分類され、インド、フランス、イタリア、南アフリカ、アメリカ及び中国など世界各地において天然に産するものである。
合成による黄色酸化鉄は、例えば次のようにして得ることができる。硫酸第一鉄水溶液にアルカリを加えて得られた水酸化第一鉄の沈殿を、空気酸化せしめてα−Fe2O2・H2Oの結晶核を生成させる。さらに硫酸第一鉄水溶液に鉄くずを加え、加熱しながら空気を吹き込んで加水分解すると、α−Fe2O2・H2Oの結晶核が成長して、明るい黄色の黄色酸化鉄を得ることができる。
黄色酸化鉄は、針鉄鉱(ゲーサイト)の結晶系(斜方晶)に属し、形状は針状である。水性中塗り塗料(X)においては、塗装して得られる塗膜の色調の点から、針状の顔料であって、長さ/幅が6/1〜10/1程度のものを使用する。また、長さ方向の寸法は0.6〜1.2μmのものを使用することができる。ここで、黄色酸化鉄顔料の形状を示す上記数値は、電子顕微鏡による観察により測定された数値である。
黄色酸化鉄顔料の含有量は、塗装して得られる塗膜の色調や紫外線透過を制御する点から、水性中塗り塗料(X)中の樹脂成分固形分総量を基準として、0.01〜1質量%の範囲内、さらに0.05〜0.5質量部の範囲内が好ましい。
水性中塗り塗料(X)は、顔料(C1)として、さらに塗膜の明度や色相を制御することを目的として、一次平均粒子径が15〜80nmのカーボンブラックを含有することができる。
本明細書において、カーボンブラックの一次平均粒子径は、電子顕微鏡による観察により測定される平均粒子径である。なお、カーボンブラックはストラクチャーを形成している為、カーボンブラックの一次粒子径は、ストラクチャー内の球状部分の直径を計測した数値を意味する。具体的には、カーボンブラックの一次平均粒子径は、透過型電子顕微鏡画像からストラクチャー内の球状部分を100個選び、米国NIH(National Institute of Health)製フリーソフト:NIH Image 1.63を使用して平均粒径を求めることで算出できる。
上記カーボンブラックを使用する場合、その含有量は、水性中塗り塗料(X)中の樹脂成分固形分総量を基準として、0.01〜10質量%の範囲内、さらに0.01〜8質量%の範囲内が好ましい。
水性中塗り塗料(X)は、顔料(C1)としてさらに被塗物を隠蔽する点から、鱗片状アルミニウム顔料、特にノンリーフィングタイプの鱗片状アルミニウム顔料を含有することが好ましい。
上記鱗片状アルミニウム顔料の大きさは、平均粒径が5〜30μmの範囲内のものを使用することが、塗装された塗膜の仕上がり性や隠ぺい力の明度の点から好ましく、より好ましくは粒径が5〜20μmの範囲内もの、特に好ましくは6〜12μmの範囲内ものである。厚さは0.05〜0.5μmの範囲内のものを使用することが好ましい。ここでいう粒径及び厚さは、光学顕微鏡又は電子顕微鏡で該鱗片状アルミニウム顔料を観察して得られた数値である。
また、鱗片状アルミニウム顔料を使用する場合その含有量は、塗装して得られる塗膜の仕上がり性の点から、水性中塗り塗料(X)中の樹脂成分固形分総量を基準として、0.1〜25質量%の範囲内、さらに0.3〜20質量%の範囲内が好ましい。
水性中塗り塗料(X)は、硬化塗膜として25μmとなるように塗装して得られた塗膜の波長420nm〜480nmにおける光線透過率の平均値が0.1〜1.0%となるように、上記顔料の量、組成を調整することが望ましい。
水性中塗り塗料(X)は、上記被塗物上に、それ自体既知の方法、例えば、エアスプレー、エアレススプレー、回転霧化塗装機等により塗装することができる。これらの内、エアスプレー塗装、回転霧化塗装等の方法が好ましい。塗装の際、静電印加を行ってもよい。塗装膜厚は、硬化膜厚で通常10〜70μm、好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは15〜35μmの範囲内とすることができる。
なお、水性ベース塗料(Y)を塗装する前に、工程(1)で水性中塗り塗料(X)により形成された中塗り塗膜は、固形分含有率が70〜100質量%、特に75〜99質量%、さらに特に80〜98質量%の範囲内となるように調整されていることが好ましい。
上記固形分含有率の調整は、予備加熱(プレヒート)、エアブローなどの手段により行なうことができる。プレヒートの温度は、室温〜約100℃、好ましくは約40〜約90℃、さらに好ましくは約60〜約80℃とすることができ、プレヒートの時間は30秒間〜15分間、好ましくは1〜10分間、さらに好ましくは3〜5分間程度とすることができる。
工程(2)
工程(1)で水性中塗り塗料(X)により形成された中塗り塗膜上には、次いで、水性ベース塗料(Y)が塗装される。
水性ベース塗料(Y)
上記水性ベース塗料(Y)としては、水酸基含有樹脂(A2)及び親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B2)を必須の熱硬化性樹脂成分として含有し、さらに顔料(C2)を含有し、必要に応じて、他の樹脂成分、有機溶剤、増粘剤、沈降防止剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、光安定剤、表面調整剤、消泡剤、可塑剤などを配合してなる水性液状塗料を使用することができる。
上記水酸基含有樹脂(A2)としては、水酸基を有する、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、アルキド樹脂などを使用することができる。なかでも、水酸基含有樹脂(A2)として、前記水酸基含有アクリル樹脂(I−1)及び/又は水酸基含有ポリエステル樹脂(I−2)で説明したものを使用することが好適である。
上記親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B2)としては、前記親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B1)で説明したものを使用することが好適である。
水酸基含有樹脂(A2)と親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B2)との比率は、これら両者の固形分総量に基づき、前者は一般に40〜90質量%、特に50〜80質量%、後者は一般に60〜10質量%、特に50〜20質量%の範囲内が適している。
上記顔料(C2)としては、水性中塗り塗料(X)の説明において例示した着色顔料、体質顔料等を使用することが可能であり、さらに顔料成分の少なくとも1種として光輝性顔料を用いることによって、緻密感を有するメタリック調又はパール調の塗膜を形成せしめることができる。
上記光輝性顔料としては、例えば、アルミニウム(蒸着アルミニウムを含む)、銅、亜鉛、真ちゅう、ニッケル、酸化アルミニウム、マイカ、酸化チタンや酸化鉄で被覆された酸化アルミニウム、酸化チタンや酸化鉄で被覆されたマイカ、ガラスフレーク、ホログラム顔料等を挙げることができる。なかでも、アルミニウム、酸化アルミニウム、マイカ、酸化チタンや酸化鉄で被覆された酸化アルミニウム、酸化チタンや酸化鉄で被覆されたマイカを用いることが好ましい。上記光輝性顔料は単独でもしくは2種以上組合せて使用することができる。
また、上記光輝性顔料は鱗片状であることが好ましい。また、該光輝性顔料としては、長手方向寸法が1〜100μm、特に5〜40μm、厚さが0.0001〜5μm、特に0.001〜2μmの範囲内にあるものが適している。
水性ベース塗料(Y)が上記光輝性顔料を含有する場合、該光輝性顔料の配合量は、水性ベース塗料(Y)中の樹脂成分固形分総量を基準として、1〜30質量%、特に3〜20質量%の範囲内であることが好適である。
水性ベース塗料(Y)は、得られる複層塗膜の仕上がり性の点から、硫酸バリウムを含有することが望ましい。硫酸バリウムは通常0.001〜0.8μm、特に0.01〜0.08μmの範囲内の平均一次粒子径を有しているものが好ましい。
水性ベース塗料(Y)が硫酸バリウムを含有する場合、該硫酸バリウムの配合量は、水性ベース塗料(Y)中の樹脂成分固形分総量を基準として、2〜30質量%、特に5〜20質量%の範囲内であることが好適である。
水性ベース塗料(Y)は、上記被塗物上に、それ自体既知の方法、例えば、エアスプレー、エアレススプレー、回転霧化塗装機等により塗装することができる。これらの内、エアスプレー塗装、回転霧化塗装等の方法が好ましい。塗装の際、静電印加を行ってもよい。塗装膜厚は、硬化膜厚で通常10〜70μm、好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは15〜35μmの範囲内とすることができる。
なお、クリヤ塗料(Z)を塗装する前に、工程(2)で水性ベース塗料(Y)により形成されたベース塗膜は、固形分含有率が70〜100質量%、特に75〜99質量%、さらに特に80〜98質量%の範囲内となるように調整されていることが好ましい。
上記固形分含有率の調整は、予備加熱(プレヒート)、エアブローなどの手段により行なうことができる。プレヒートの温度は、室温〜約100℃、好ましくは約40〜約90℃、さらに好ましくは約60〜約80℃とすることができ、プレヒートの時間は30秒間〜15分間、好ましくは1〜10分間、さらに好ましくは3〜5分間程度とすることができる。
工程(3)
工程(2)で水性ベース塗料(Y)により形成されたベース塗膜上には、次いで、クリヤ塗料(Z)が塗装される。クリヤ塗料(Z)は、水酸基含有アクリル樹脂(D)及びポリイソシアネート化合物(E)を含有する。
水酸基含有アクリル樹脂(D)は、水酸基含有不飽和モノマー及び該モノマーと共重合可能な他の不飽和モノマーを常法により共重合せしめることによって製造することができる。水酸基含有不飽和モノマー及び該モノマーと共重合可能な他の不飽和モノマーは、前述の水酸基含有アクリル樹脂(I−1)における説明で列記した水酸基含有不飽和モノマー及び該モノマーと共重合可能な他の不飽和モノマーから適宜選択して使用できる。
水酸基含有アクリル樹脂(D)の合成は、一般的な不飽和モノマーの重合法を用いて行うことができるが、汎用性やコストなどを考慮して、有機溶剤中における溶液型ラジカル重合法により行うことが最も適している。例えば、キシレン、トルエンなどの芳香族溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、3−メトキシブチルアセテートなどのエステル系溶剤;n−ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤などの溶剤中で、アゾ系触媒、過酸化物系触媒などの重合開始剤の存在下に、約60〜約150℃の温度で共重合反応を行なうことによって、容易に得ることができる。
水酸基含有アクリル樹脂(D)は、平滑性及び鮮映性等の仕上がり外観及び耐候性等の塗膜性能の観点から、水酸基価が80〜200mgKOH/g、特に90〜170mgKOH/g、さらに特に100〜140mgKOH/gの範囲内であることが好ましく、酸価が1〜40mgKOH/g、特に3〜30mgKOH/g、さらに特に5〜20mgKOH/gの範囲内であることが好ましい。また水酸基含有アクリル樹脂(D)は、平滑性及び鮮映性等の仕上がり外観及び耐候性等の塗膜性能の観点から、重量平均分子量が4000〜20000、特に6000〜16000、さらに特に8000〜12000の範囲内であることが好ましい。
ポリイソシアネート化合物(E)は、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であって、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、該ポリイソシアネートの誘導体等を挙げることができ、前述のポリイソシアネート化合物(b1)の説明において列記したるポリイソシアネート化合物から適宜選択して使用することができ、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。また上記ポリイソシアネート化合物のうち、得られる塗膜の平滑性及び鮮映性ならびに耐候性等の観点から、脂肪族ジイソシアネート及び脂肪族ジイソシアネートの誘導体を好適に使用することができる。
上記水酸基含有アクリル樹脂(D)の水酸基とポリイソシアネート化合物(E)のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)は、好ましくは0.5〜2.0、さらに好ましくは0.8〜1.5の範囲内である。
また、上記クリヤ塗料(Z)には、必要に応じて、透明性を阻害しない程度に着色顔料、光輝性顔料、染料等を含有させることができ、さらに非水分散樹脂、体質顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、増粘剤、防錆剤、表面調整剤等を適宜含有せしめることができる。
上記クリヤ塗料(Z)は、前記水性ベース塗料(Y)の塗膜面に、それ自体既知の方法、例えば、エアレススプレー、エアスプレー、回転霧化塗装機などにより塗装することができ、塗装の際、静電印加を行ってもよい。塗装膜厚は、通常、硬化膜厚として、10〜60μm、好ましくは25〜50μmの範囲内になるように塗装することができる。
工程(4)
以上に述べた如くして形成される中塗り塗膜、ベース塗膜及びクリヤ塗膜の3層の塗膜からなる複層塗膜は、通常の塗膜の焼付け手段により、例えば、熱風加熱、赤外線加熱、高周波加熱等により、約80〜約160℃、好ましくは約100〜約140℃の温度で約20〜約40分間程度加熱して同時に硬化させることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、「部」及び「%」はいずれも質量基準によるものである。
水酸基含有アクリル樹脂(I−1)の製造
製造例1
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却器及び滴下装置を備えた反応容器に、脱イオン水70.7部及び「アクアロンKH−10」(商品名、第一工業製薬社製、乳化剤、有効成分97%)0.52部を仕込み、窒素気流中で撹拌混合し、80℃に昇温した。次いで、下記のモノマー乳化物のうちの全量の1%量及び濃度6%の過硫酸アンモニウム水溶液5部を反応容器内に導入し80℃で15分間保持した。その後、残りのモノマー乳化物を3時間かけて、同温度に保持した反応容器内に滴下し、滴下終了後1時間熟成した後、濃度5%の2−(ジメチルアミノ)エタノール水溶液40部を反応容器に徐々に加えながら30℃まで冷却し、100メッシュのナイロンクロスで濾過しながら排出し、固形分濃度45%の水酸基含有アクリル樹脂エマルション(I−1−1)を得た。得られた水酸基含有アクリル樹脂の酸価は12mgKOH/g、水酸基価は43mgKOH/gであった。
モノマー乳化物: 脱イオン水50部、スチレン10部、メチルメタクリレート40部、エチルアクリレート35部、n−ブチルメタクリレート3.5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、アクリル酸1.5部、アクアロンKH−10 1.0部及び過硫酸アンモニウム0.03部を混合攪拌して、モノマー乳化物を得た。
製造例2
温度計、サーモスタット、撹拌器、還流冷却器及び滴下装置を備えた反応容器に、脱イオン水130部及び「アクアロンKH−10」0.52部を仕込み、窒素気流中で撹拌混合し、80℃に昇温した。次いで下記のモノマー乳化物(1)のうちの全量の1%量及び濃度6%の過硫酸アンモニウム水溶液5.3部を反応容器内に導入し80℃で15分間保持した。その後、残りのモノマー乳化物(1)を3時間かけて、同温度に保持した反応容器内に滴下し、滴下終了後1時間熟成を行なった。その後、下記のモノマー乳化物(2)を1時間かけて滴下し、1時間熟成した後、濃度5%のジメチルエタノールアミン水溶液40部を反応容器に徐々に加えながら30℃まで冷却し、100メッシュのナイロンクロスで濾過しながら排出し、平均粒子径100nm(サブミクロン粒度分布測定装置「COULTER N4型」(商品名、ベックマン・コールター社製)を用いて、脱イオン水で希釈し20℃で測定した)、固形分濃度30%の水酸基含有アクリル樹脂エマルション(I−1−2)を得た。得られた水酸基含有アクリル樹脂は、酸価が33mgKOH/g、水酸基価が25mgKOH/gであった。
モノマー乳化物(1): 脱イオン水42部、「アクアロンKH−10」0.72部、メチレンビスアクリルアミド2.1部、スチレン2.8部、メチルメタクリレート16.1部、エチルアクリレート28部及びn−ブチルアクリレート21部を混合攪拌して、モノマー乳化物(1)を得た。
モノマー乳化物(2): 脱イオン水18部、「アクアロンKH−10」0.31部、過硫酸アンモニウム0.03部、メタクリル酸5.1部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5.1部、スチレン3部、メチルメタクリレート6部、エチルアクリレート1.8部及びn−ブチルアクリレート9部を混合攪拌して、モノマー乳化物(2)を得た。
製造例3
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却器、窒素導入管及び滴下装置を備えた反応容器にプロピレングリコールモノプロピルエーテル35部を仕込み85℃に昇温後、メチルメタクリレート30部、2−エチルヘキシルアクリレート20部、n−ブチルアクリレート29部、2−ヒドロキシエチルアクリレート15部、アクリル酸6部、プロピレングリコールモノプロピルエーテル15部及び2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.3部の混合物を4時間かけて滴下し、滴下終了後1時間熟成した。その後さらにプロピレングリコールモノプロピルエーテル10部と2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1部との混合物を1時間かけて滴下し、滴下終了後1時間熟成した。さらにジエタノールアミン7.4部を加え、固形分55%の水酸基含有アクリル樹脂溶液(I−1−3)を得た。得られた水酸基含有アクリル樹脂は酸価が47mgKOH/g、水酸基価が72mgKOH/gであった。
水酸基含有ポリエステル樹脂(I−2)の製造
製造例4
温度計、サーモスタット、攪拌装置、還流冷却器及び水分離器を備えた反応容器に、トリメチロールプロパン174部、ネオペンチルグリコール327部、アジピン酸352部、イソフタル酸109部及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物101部を仕込み、160℃から230℃まで3時間かけて昇温させた後、生成した縮合水を水分離器により留去させながら230℃で保持し、酸価が3mgKOH/g以下となるまで反応させた。この反応生成物に、無水トリメリット酸59部を添加し、170℃で30分間付加反応を行った後、50℃以下に冷却し、2−(ジメチルアミノ)エタノールを酸基に対して当量添加し中和してから、脱イオン水を徐々に添加することにより、固形分濃度45%、pH7.2の水酸基含有ポリエステル樹脂溶液(I−2−1)を得た。得られた水酸基含有ポリエステル樹脂は、酸価が35mgKOH/g、水酸基価が128mgKOH/g、重量平均分子量が13,000であった。
製造例5
温度計、サーモスタット、攪拌装置、還流冷却器及び水分離器を備えた反応容器に、トリメチロールプロパン109部、1,6−ヘキサンジオール141部、ヘキサヒドロ無水フタル酸126部及びアジピン酸120部を仕込み加熱し、160℃から230℃まで3時間かけて昇温させた後、230℃で4時間縮合反応させた。次いで、得られた縮合反応生成物にカルボキシル基を付加するために、さらに無水トリメリット酸38.3部を加え、170℃で30分間反応させた後、1−オクタノール(沸点が195℃のアルコール系溶剤)で希釈し、固形分濃度70%である水酸基含有ポリエステル樹脂溶液(I−2−2)を得た。得られた水酸基含有ポリエステル樹脂は、酸価が46mgKOH/g、水酸基価が150mgKOH/g、重量平均分子量が6,400であった。
活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B)の製造
製造例6
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却器、窒素導入管、滴下装置及び除去溶媒簡易トラップを備えた反応容器に、「スミジュールN−3300」」(商品名、住化バイエルウレタン社製、ヘキサメチレンジイソシアネート由来のイソシアヌレート構造含有ポリイソシアネート、固形分約100%、イソシアネート基含有率21.8%)360部、「ユニオックスM−550」(日油社製、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、平均分子量 約550)60部及び2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.2部を仕込み、よく混合して、窒素気流下で130℃で3時間加熱した。次いで、酢酸エチル110部及びマロン酸ジイソプロピル252部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液3部を加え、65℃で8時間攪拌した。得られた樹脂溶液中のイソシアネート量は0.12モル/Kgであった。これに4−メチル−2−ペンタノール683部を加え、系の温度を80〜85℃に保ちながら減圧条件下で3時間かけて溶剤を留去し、ブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−1)1010部を得た。除去溶媒簡易トラップには、イソプロパノールが95部含まれていた。得られたブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−1)の固形分濃度は約60%であった。
製造例7
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却器、窒素導入管、滴下装置及び除去溶媒簡易トラップを備えた反応容器に、「スミジュールN−3300」360部、「ユニオックスM−400」(日油社製、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、平均分子量 約400)50部、「PEG#600」(日油社製、ポリエチレングリコール、平均分子量 約600)5部及び2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.2部を仕込み、よく混合して、窒素気流下で130℃で3時間加熱した。次いで、酢酸エチル110部及びマロン酸ジイソプロピル247部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液3部を加え、65℃で8時間攪拌した。得られた樹脂溶液中のイソシアネート量は0.11モル/Kgであった。これに4−メチル−2−ペンタノール670部を加え、系の温度を80〜85℃に保ちながら減圧条件下で3時間かけて溶剤を留去し、ブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−2)1010部を得た。除去溶媒簡易トラップには、イソプロパノールが92部含まれていた。得られたブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−2)の固形分濃度は約60%であった。
製造例8
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却器、窒素導入管、滴下装置及び除去溶媒簡易トラップを備えた反応容器に、「スミジュールN−3300」480部、酢酸エチル150部及びマロン酸ジイソプロピル365部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液4部を加え、65℃で8時間攪拌した。得られた樹脂溶液中のイソシアネート量は0.07モル/Kgであった。これに4−メチル−2−ペンタノール870部を加え、系の温度を90〜95℃に保ちながら減圧条件下で3時間かけて溶剤を留去し、さらに、4−メチル−2−ペンタノール120部を加えて、ブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−3)1400部を得た。除去溶媒簡易トラップには、イソプロパノールが183部含まれていた。得られたブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−3)の固形分濃度は約60%であった。
水性中塗り塗料(X)の製造
製造例9
製造例3で得た水酸基含有アクリル樹脂溶液(I−1−3)36部(樹脂固形分20部)、「TITANIX JR−806」(テイカ社製、商品名、ルチル型硫酸法酸化チタン)90部、「カーボンMA−100」(三菱化学社製、商品名、カーボンブラック、平均一次粒子径20nm)0.1部及び脱イオン水5部を混合し、2−(ジメチルアミノ)エタノールでpH8.0に調整した後、ペイントシェーカーで30分間分散して顔料分散ペーストを得た。
次に、得られた顔料分散ペースト131部、製造例1で得た水酸基含有アクリル樹脂エマルション(I−1−1)67部(樹脂固形分30部)、製造例4で得た水酸基含有ポリエステル樹脂溶液(I−2−1)44部(樹脂固形分20部)、製造例6で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−1)(固形分60%)33部(樹脂固形分20部)、「サイメル327」(商品名、日本サイテックインダストリーズ社製、メラミン樹脂、固形分90%)11部(樹脂固形分10部)を均一に混合した。
次いで、得られた混合物に、「UH−752」(商品名、ADEKA社製、増粘剤)、2−(ジメチルアミノ)エタノール及び脱イオン水を添加し、pH8.0、塗料固形分48%、20℃におけるフォードカップNo.4による粘度が30秒の水性中塗り塗料(X−1)を得た。
製造例10
製造例9において、製造例6で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−1)の代わりに製造例7で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−2)を用いる以外は製造例9と同様にして水性中塗り塗料(X−2)を得た。
製造例11
製造例9において、製造例6で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−1)の代わりに製造例8で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−3)を用いる以外は製造例9と同様にして水性中塗り塗料(X−3)を得た。
製造例12
製造例3で得た水酸基含有アクリル樹脂溶液(I−1−3)36部(樹脂固形分20部)、「TIPAQUE UT−771」(石原産業社製、商品名、塩素法酸化チタン)90部、「TAROX LL−50」(チタン工業社製、商品名、黄色酸化鉄顔料)0.2部、「カーボンMA−100」(三菱化学社製、商品名、カーボンブラック、平均一次粒子径20nm)0.1部及び脱イオン水5部を混合し、2−(ジメチルアミノ)エタノールでpH8.0に調整した後、ペイントシェーカーで30分間分散して顔料分散ペーストを得た。
次に、得られた顔料分散ペースト131部、製造例1で得た水酸基含有アクリル樹脂エマルション(I−1−1)67部(樹脂固形分30部)、製造例4で得た水酸基含有ポリエステル樹脂溶液(I−2−1)44部(樹脂固形分20部)、製造例6で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−1)(固形分60%)33部(樹脂固形分20部)、「サイメル327」11部(樹脂固形分10部)を均一に混合した。
次いで、得られた混合物に、「UH−752」、2−(ジメチルアミノ)エタノール及び脱イオン水を添加し、pH8.0、塗料固形分48%、20℃におけるフォードカップNo.4による粘度が30秒の水性中塗り塗料(X−4)を得た。
製造例13
攪拌混合容器内において、アルミニウム顔料ペースト「CR−9800」(商品名、旭化成ケミカルズ社製、鱗片状アルミニウム顔料、金属含有量32%、平均一次粒子径7μm)20部、1−オクタノール30部、リン酸基含有樹脂溶液(*1)8部及び2−(ジメチルアミノ)エタノール0.2部を均一に混合して、光輝性顔料濃厚液(P−1)を得た。
製造例3で得た水酸基含有アクリル樹脂溶液(I−1−3)36部(樹脂固形分20部)、「TIPAQUE UT−771」90部、「TAROX LL−50」0.2部、「カーボンMA−100」0.1部及び脱イオン水5部を混合し、2−(ジメチルアミノ)エタノールでpH8.0に調整した後、ペイントシェーカーで30分間分散して顔料分散ペーストを得た。
次に、得られた顔料分散ペースト131部、製造例1で得た水酸基含有アクリル樹脂エマルション(I−1−1)67部(樹脂固形分30部)、製造例4で得た水酸基含有ポリエステル樹脂溶液(I−2−1)44部(樹脂固形分20部)、製造例6で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−1)(固形分60%)33部(樹脂固形分20部)、「サイメル327」11部(樹脂固形分10部)、及び光輝性顔料濃厚液(P−1)10部を均一に混合した。
次いで、得られた混合物に、「UH−752」、2−(ジメチルアミノ)エタノール及び脱イオン水を添加し、pH8.0、塗料固形分48%、20℃におけるフォードカップNo.4による粘度が30秒の水性中塗り塗料(X−5)を得た。
(*1)リン酸基含有樹脂溶液: 温度計、サーモスタット、撹拌器、還流冷却器及び滴下装置を備えた反応容器に、メトキシプロパノール27.5部及びイソブタノール27.5部の混合溶剤を入れ、110℃に加熱し、スチレン25部、n−ブチルメタクリレート27.5部、「イソステアリルアクリレート」(商品名、大阪有機化学工業社製、分岐高級アルキルアクリレート)20部、4−ヒドロキシブチルアクリレート7.5部、リン酸基含有重合性モノマー溶液(*2)15部、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート12.5部、イソブタノール10部及びt−ブチルパーオキシオクタノエート4部からなる混合物121.5部を4時間かけて上記混合溶剤に加え、さらにt−ブチルパーオキシオクタノエート0.5部とイソプロパノール20部からなる混合物を1時間滴下した。その後、1時間攪拌熟成して固形分濃度50%のリン酸基含有樹脂溶液を得た。本樹脂のリン酸基による酸価は83mgKOH/g、水酸基価は29mgKOH/g、重量平均分子量は10,000であった。
(*2)リン酸基含有重合性モノマー: 温度計、サーモスタット、撹拌器、還流冷却器及び滴下装置を備えた反応容器に、モノブチルリン酸57.5部及びイソブタノール41部を入れ、90℃に昇温後、グリシジルメタクリレート42.5部を2時間かけて滴下した後、さらに1時間攪拌熟成した。その後、イソプロパノ−ル59部を加えて、固形分濃度50%のリン酸基含有重合性モノマー溶液を得た。得られたモノマーのリン酸基による酸価は285mgKOH/gであった。
水性ベース塗料用顔料分散液の製造
製造例14
攪拌混合容器内において、干渉マイカ顔料「Xirallic T60−10WNTクリスタルシルバー」(商品名、メルク社製、酸化チタン被覆マイカ、固形分100%)10部、1−オクタノール35部、リン酸基含有樹脂溶液(*1)8部及び2−(ジメチルアミノ)エタノール0.2部を均一に混合して、光輝性顔料濃厚液(P−2)を得た。
製造例15
製造例3で得た水酸基含有アクリル樹脂溶液(I−1−3)180部、脱イオン水360部、「サーフィノール104A」(商品名、エアープロダクツ社製消泡剤、固形分:50%)6部及び「バリファインBF−1」(商品名、堺化学工業社製、硫酸バリウム粉末、平均一次粒子径:0.05μm)250部を、ペイントコンディショナー中でガラスビーズ媒体を加えて、室温で1時間混合分散し、硫酸バリウム分散液(P−3)を得た。
水性ベース塗料(Y)の製造
製造例16
製造例2で得た水酸基含有アクリル樹脂エマルション(I−1−2)153部(樹脂固形分46部)、製造例5で得た水酸基含有ポリエステル樹脂溶液(I−2−2)29部(樹脂固形分20部)、製造例14で得た光輝性顔料濃厚液(P−2)53部、製造例15で得た硫酸バリウム分散液(P−3)32部、及び製造例6で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−1)(固形分60%)50部(樹脂固形分30部)を均一に混合し、更に、「プライマルASE−60」(商品名、ロームアンドハース社製、増粘剤)、2−(ジメチルアミノ)エタノール及び脱イオン水を加えて、pH8.0、塗料固形分25%、20℃におけるフォードカップNo.4による粘度が40秒の水性ベース塗料(Y−1)を得た。
製造例17
製造例16において、製造例6で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−1)の代わりに製造例7で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−2)を用いる以外は製造例16と同様にして水性ベース塗料(Y−2)を得た。
製造例18
製造例16において、製造例6で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−1)の代わりに製造例8で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−3)を用いる以外は製造例16と同様にして水性ベース塗料(Y−3)を得た。
製造例19
製造例16において、製造例6で得たブロックポリイソシアネート化合物溶液(B−1)全量を「サイメル327」37部に置き換える以外は製造例16と同様にして水性ベース塗料(Y−4)を得た。
水酸基含有アクリル樹脂(D)の製造
製造例20
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた四ツ口フラスコにエトキシエチルプロピオネート31部を仕込み、窒素ガス通気下で155℃に昇温した。155℃に達した後、窒素ガスの通気を止め、スチレン30部、n−ブチルアクリレート37.5部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート30部、アクリル酸2.5部及びジターシャリアミルパーオキサイド(重合開始剤)4部からなる組成配合のモノマー混合物を4時間かけて滴下した。30分後、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(重合開始剤)0.5部をスワゾール1000(炭化水素系溶剤) 3部に溶解させた重合開始剤溶液を1時間かけて滴下した。ついで、155℃で窒素ガスを通気しながら2時間熟成させた後、100℃まで冷却し、酢酸ブチル29部で希釈することにより、固形分60%の水酸基含有アクリル樹脂(D−1)溶液を得た。得られた水酸基含有アクリル樹脂(D−1)は、水酸基価129mgKOH/g、酸価19mgKOH/g、重量平均分子量約12000であった。
製造例21
製造例20において、スチレン30部、n−ブチルアクリレート37.5部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート30部、アクリル酸2.5部及びジターシャリアミルパーオキサイド(重合開始剤)4部からなる組成配合のモノマー混合物を、スチレン30部、n−ブチルアクリレート40.5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート27部、アクリル酸2.5部及びジターシャリアミルパーオキサイド(重合開始剤)4部からなる組成配合のモノマー混合物に変更する以外は、製造例20と同様にして製造することにより、固形分60%の水酸基含有アクリル樹脂(D−2)溶液を得た。得られた水酸基含有アクリル樹脂(D−2)は、水酸基価129mgKOH/g、酸価19mgKOH/g、重量平均分子量約12000であった。
クリヤ塗料(Z)の製造
製造例22
製造例20で得た水酸基含有アクリル樹脂(D−1)溶液100部(固形分60部)、「デュラネートTLA−100」(商品名、旭化成ケミカルズ社製、ポリイソシアネート化合物)40部、「BYK−300」(商品名、ビックケミー社製、表面調整剤、有効成分52%)0.2部、「TINUVIN900」(商品名、B.A.S.F.社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、有効成分100%)2.0部及び「TINUVIN292」(商品名、B.A.S.F.社製、ヒンダードアミン系光安定剤、有効成分100%)1.0部を均一に混合し、さらに、「スワゾール1000」(商品名、コスモ石油社製、炭化水素系溶剤)を加えて、20℃におけるフォードカップNo.4による粘度が25秒のクリヤ塗料(Z−1)を得た。
製造例23
製造例22において、製造例20で得た水酸基含有アクリル樹脂(D−1)溶液の代わりに製造例21で得た水酸基含有アクリル樹脂(D−2)溶液を用いる以外は製造例22と同様にしてクリヤ塗料(Z−2)を得た。
試験用被塗物の作製
リン酸亜鉛化成処理を施した冷延鋼板に、「エレクロンGT−10」(商品名、関西ペイント社製、カチオン電着塗料)を乾燥膜厚20μmとなるように電着塗装し、170℃で30分間加熱して硬化させて試験用被塗物とした。試験用被塗物1の表面粗度はRaが0.21であった。
試験塗板の作製
実施例1
上記試験用被塗物に、上記製造例9で得た水性中塗り塗料(X−1)を、回転霧化型の静電塗装機を用いて、乾燥膜厚で25μmとなるように静電塗装し、2分間静置後、80℃で3分間プレヒートを行なった。
次いで、該未硬化の中塗り塗膜上に製造例16で得た水性ベース塗料(Y−1)を、回転霧化型の静電塗装機を用いて、乾燥膜厚で15μmとなるように静電塗装し、2分間静置後、80℃で3分間プレヒートを行なった。
さらに、該ベース塗膜上に製造例22で得たクリヤ塗料(Z−1)を乾燥膜厚で35μmとなるように静電塗装し、7分間放置した。次いで、140℃で20分間(キープ時間)加熱して、中塗り塗膜、ベース塗膜及びクリヤ塗膜を加熱硬化させることにより試験塗板を作製した。
実施例2〜10及び比較例1〜3
実施例1において、水性中塗り塗料、水性ベース塗料およびクリヤ塗料を下記表1に示す組合せとする以外は、実施例1と同様にして試験塗板を作製した。
評価試験
上記実施例1〜10及び比較例1〜3で得られた各試験板について、下記の試験方法により評価を行なった。評価結果を併せて下記表1に示す。
(試験方法)
平滑性: Wave Scan DOI(商品名、BYK Gardner社製)によって測定されるWc値を用いて評価した。Wc値は、1〜3mm程度の波長の表面粗度の振幅の指標であり、測定値が小さいほど塗面の平滑性が高いことを示す。
鮮映性: Wave Scan DOIによって測定されるWa値を用いて評価した。Wa値は、0.1〜0.3mm程度の波長の表面粗度の振幅の指標であり、測定値が小さいほど塗面の鮮映性が高いことを示す。
促進耐候性:Superxenonウェザーメーター(商品名、促進耐候性試験機、スガ試験機社製)を使用して、JIS K5600−7−7(方法1)に記載された試験条件にて照射と降雨条件を組合せたサイクル試験を行った。サイクル試験時間の合計が3000時間後、さらに40℃の温水に2日間浸漬した後の、塗膜の付着性を評価した。付着性は、各試験板にJIS K 5600−5−6(1990)に準じて塗膜に2mm×2mmの碁盤目100個を作り、その面に粘着テープを貼着し、急激に剥がした後に、塗面に残った碁盤目塗膜の数を評価した。残存碁盤目塗膜数98個以上が合格レベルである。
耐チッピング性:スガ試験機社製の飛石試験機JA−400型(チッピング試験装置)の試片保持台に試験板を設置し、−20℃において、30cmの距離から0.392MPa(4kgf/cm2)の圧縮空気により、粒度7号の花崗岩砕石50gを試験板に45度の角度で衝突させた。その後、得られた試験板を水洗して、乾燥し、塗面に布粘着テープ(ニチバン社製)を貼着して、それを剥離した後、塗膜のキズの発生程度等を目視で観察し、下記基準により評価した。
◎:キズの大きさが極めて小さく、電着面や素地の鋼板が露出していない
○:キズの大きさが小さく、電着面や素地の鋼板が露出していない
△:キズの大きさは小さいが、電着面や素地の鋼板が露出している
×:キズの大きさはかなり大きく、素地の鋼板も大きく露出している
Figure 0006448026

Claims (4)

  1. 電着塗装された被塗物に、下記の工程(1)〜(4)、
    工程(1):水性中塗り塗料(X)を塗装して中塗り塗膜を形成する工程、
    工程(2):前記工程(1)で形成された中塗り塗膜上に、水性ベース塗料(Y)を塗装してベース塗膜を形成する工程、
    工程(3):前記工程(2)で形成されたベース塗膜上に、クリヤ塗料(Z)を塗装してクリヤ塗膜を形成する工程、及び
    工程(4):前記工程(1)〜(3)で形成された中塗り塗膜、ベース塗膜及びクリヤ塗膜を一度に加熱硬化する工程、
    を順次行なう複層塗膜形成方法であって、
    水性中塗り塗料(X)が、水酸基含有樹脂(A1)、親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B1)及び顔料(C1)を含有し、該化合物(B1)の親水基が数平均分子量550〜1,200のポリエチレングリコールモノメチルエーテルの使用により導入されるものであり、
    水性ベース塗料(Y)が、水酸基含有樹脂(A2)、親水基を有する活性メチレンブロックポリイソシアネート化合物(B2)及び顔料(C2)を含有し、該化合物(B2)の親水基が数平均分子量550〜1,200のポリエチレングリコールモノメチルエーテルの使用により導入されるものであり、且つ
    クリヤ塗料(Z)が水酸基含有アクリル樹脂(D)及びポリイソシアネート化合物(E)を含有することを特徴とする複層塗膜形成方法。
  2. 水性中塗り塗料(X)が、顔料(C1)として水性中塗り塗料(X)中の樹脂成分固形分総量を基準として、塩素法酸化チタンを40〜150質量%、及び黄色酸化鉄を0.01〜1質量%含有する請求項1記載の複層塗膜形成方法。
  3. 水性ベース塗料(Y)が、顔料(C2)として硫酸バリウムを水性ベース塗料(Y)中の樹脂成分固形分総量を基準として2〜30質量%含有する請求項1記載の複層塗膜形成方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法によって得られる塗装物品。
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