JP6447809B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description
こうした車両用シートでは、表皮に表示タグを縫い付けて、シート各部の表示、シート周辺の特定構造物の所在や機能を表示することなどが行われている。多くの表示タグは、表皮パーツ端間に挟んで共縫し、先端側を表皮の表面から突き出して、表示タグの両側面に表示されている事項が周囲に見えるようにしている(特許文献2,3を参照)。
ところが、表示タグは、表皮パーツ端で共縫いされているだけなので、その姿勢は不安定である。このため、表示タグは、表皮をクッション部材に組み付ける組付時のばらつきなどの影響で、縫い合わせた部分から左右方向(両側方向)へ倒れやすい。
そこで、本発明の目的は、表示タグが起立姿勢に保ち続けられる車両用シートを提供する。
本発明の第2の態様は、荷重を弾性的に支えるクッション部材と、表皮パーツの端を縫着してなりクッション部材を覆う表皮と、表皮パーツ端間に挟んで共縫いされて表皮の表面から起立姿勢で突き出た表示タグとを有する車両用シートであって、表示タグの縫着される部位には、表示タグをクッション部材へ引き込む引込部を有し、クッション部材は、表示タグの縫着された部位と向き合う地点に凹部を有し、引込部は、一端を表示タグの縫着側の端部と共縫いし他端をクッション部材の凹部内へ延ばした引込み部材と、引込み部材の他端を凹部内に引込んで固定する固定部とを有するものとした。
それ故、表示タグ全体は、表皮の表面から起立した姿勢に保ち続けることができる。これにより、常に表示タグの向きは、周囲から見やすい向きに安定して保たれるので、見栄えがよい。特に表示タグが複数、有る場合には、いずれも同じ向きに揃うため、有効である。
図1は、自動車(車両)のシート、例えばフロントシートSを示していて、図中1は乗員(図示しない)が座るシートクッション、3は乗員(図示しない)の背をもたせかけるシートバックを示している。
シートクッション1およびシートバック3は、いずれも図2および図3に示されるようにシートフレーム部材(図示しない)上に、クッション部材5を組み付け、このクッション部材5の表面を表皮7で被覆した構造でなる。
引込部19は、図4に示されるように表示タグ15の基端側の端部(縫着側の端部)全体を、縫い脚11端から延ばし、凹部21内の底側まで進入するまで延長させた延長部23を有している。図4中のδは、表示タグ15を延長した長さ寸法を示す。また引込部19は、図2に示されるように上記延長部23を、縫い脚11と共に凹部21内に引き込む固定構造25(本願の固定部に相当)を有している。そして、固定構造25と延長部23とにより、縫着部位αを、凹部21内を通じてクッション部材5側へ引き込んでいる。
それ故、表示タグ15の全体は、たとえ外力が加わったり、表皮7の組み付けの際にばらつくことがあったとしても、図5中の二点鎖線で示されるように左右方向(両側方向)に倒れたままとならずに、常に表皮7の表面から起立した姿勢に保ち続けられる。これにより、表示タグ15の向きは、常に周囲から見やすい向きに安定して保たれ続けるので、見栄えはよい。しかも、複数の表示タグ13,15は、いずれも同じ向きに揃うため、フロントシートSの見栄えは良好である。
図6および図7は、本発明の第2の実施形態を示す。本実施形態は、第1の実施形態の変形例で、表示タグ15と一体な延長構造でなく、表示タグ15と別体な延長構造を用いて、表示タグ15の縫着される縫着部位αをクッション部材5へ引き込むようにしたものである。
なお、上述した各実施形態における各構成およびそれの組合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であることはいうまでもない。また本発明は、実施形態によって限定されることはなく、「特許請求の範囲」によってのみ限定されることはいうまでもない。
7 表皮
9a 表皮パーツ
13,15 表示タグ
19 引込部
21 凹部
23 延長部
25 固定構造(固定部)
27 ワイヤ部材(被連結部材)
31 C形リング部材(連結部材)
41 引込み布(引込み部材)
α 縫着部位
Claims (4)
- 荷重を弾性的に支えるクッション部材と、表皮パーツの端を縫着してなり前記クッション部材を覆う表皮と、前記表皮パーツ端間に挟んで共縫いされて前記表皮の表面から起立姿勢で突き出た表示タグとを有する車両用シートであって、
前記表示タグの縫着される部位には、前記表示タグを前記クッション部材へ引き込む引込部を有し、
前記クッション部材は、前記表示タグの縫着された部位と向き合う地点に凹部を有し、
前記引込部は、前記表示タグの縫着側の端部を前記表皮パーツ端から前記クッション部材の凹部内へ延ばした延長部と、前記延長部を前記表皮パーツ端と共に前記凹部内に引き込んで固定する固定部とを有する
ことを特徴とする車両用シート。 - 荷重を弾性的に支えるクッション部材と、表皮パーツの端を縫着してなり前記クッション部材を覆う表皮と、前記表皮パーツ端間に挟んで共縫いされて前記表皮の表面から起立姿勢で突き出た表示タグとを有する車両用シートであって、
前記表示タグの縫着される部位には、前記表示タグを前記クッション部材へ引き込む引込部を有し、
前記クッション部材は、前記表示タグの縫着された部位と向き合う地点に凹部を有し、
前記引込部は、一端を前記表示タグの縫着側の端部と共縫いし他端を前記クッション部材の凹部内へ延ばした引込み部材と、前記引込み部材の前記他端を前記凹部内に引き込んで固定する固定部とを有する
ことを特徴とする車両用シート。 - 前記固定部は、前記凹部内の底側に固定された被連結部材と、前記延長部と前記被連結部材とを前記クッション部材の弾性に抗して連結する連結部材とを有することを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
- 前記固定部は、前記凹部内の底側に固定された被連結部材と、前記引込み部材の他端と前記被連結部材とを前記クッション部材の弾性に抗して連結する連結部材とを有することを特徴とする請求項2に記載の車両用シート。
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