JP6446145B2 - ハウリング抑制装置 - Google Patents

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    • H04R2430/00Signal processing covered by H04R, not provided for in its groups
    • H04R2430/03Synergistic effects of band splitting and sub-band processing

Description

本発明は、ハウリング抑制装置に関する。
従来、ハウリングの発生を抑制するハウリング防止装置において、発生したハウリングの中心周波数を検出してハウリングを防止する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1 特開2010−166477号公報
解決しようとする課題
しかしながら、従来のハウリング防止装置は、ハウリングが発生してはじめてハウリング周波数を特定し減衰動作を開始する。そのため、急激に大きく成長するハウリングに対しては、聴き手に不快な音を聞かせる恐れがある。
一般的開示
本発明の第1の態様においては、パスバンドとストップバンドとが周波数軸上で交互に配置された複数のフィルタと、複数のフィルタの各々の出力ゲインを経時的に変化させ、当該変化させた信号を加算して出力するゲイン制御部と、を備え、複数のフィルタの各々は、他のフィルタのストップバンドの少なくとも一部にパスバンドを有するハウリング抑制装置を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
ハウリング抑制装置100の構成の概要を示す。 減衰系における音声信号の時間変化を示す。 増幅系における音声信号の時間変化を示す。 ハウリング抑制装置100を用いた場合の音声信号の時間変化を示す。 実施例1に係るハウリング抑制装置100の構成例を示す。 実施例1に係る第1櫛形フィルタ11の一例を示す。 実施例1に係る第2櫛形フィルタ12の一例を示す。 実施例2に係る第1櫛形フィルタ11の一例を示す。 実施例2に係る第2櫛形フィルタ12の一例を示す。 実施例3に係る第1櫛形フィルタ11の一例を示す。 実施例3に係る第2櫛形フィルタ12の一例を示す。 実施例4に係るハウリング抑制装置100の構成例を示す。 実施例4に係る可変加算器22の出力ゲインの時間変化の一例を示す。 車両80におけるハウリング抑制システム200の構成例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、ハウリング抑制装置100の構成の概要を示す。ハウリング抑制装置100は、櫛形フィルタ10、ゲイン制御部20、発話検出器30、マイク40、適応フィルタ50及びスピーカ60を備える。なお、マイク40、適応フィルタ50及びスピーカ60は、ハウリング抑制装置100の外部に設けられてよい。
ハウリング抑制装置100は、入力された音声信号に応じたハウリングの発生又はその成長を抑制する。本例のハウリング抑制装置100は、マイク40が検出した音声信号を予め定められたゲインで増幅する。また、ハウリング抑制装置100は、増幅した音声信号をスピーカ60から出力する。
櫛形フィルタ10は、ハウリングの発生及び成長を抑制すべく、マイク40が検出した音声信号にフィルタリング処理を施す。櫛形フィルタ10は、フィルタリング処理により、所定の周波数帯域の音声信号を所定の減衰量で減衰させる。櫛形フィルタ10は、複数のフィルタを有する。本例の櫛形フィルタ10は、第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12を備える。
第1櫛形フィルタ11は、所定の周波数帯域の音声信号を、所定の減衰量で減衰させる。第1櫛形フィルタ11は、周波数軸上で交互に配置したパスバンド及びストップバンドを有する。パスバンドとは、入力された音声信号を減衰させずに通過させる周波数帯域を指す。ストップバンドとは、入力された音声信号を所定の減衰量で減衰させる周波数帯域を指す。なお、パスバンドは、完全に音声信号を減衰させない場合に限られず、予め定められた値よりも小さい減衰量で音声信号を減衰させる場合であってもよい。
第2櫛形フィルタ12は、所定の周波数帯域の音声信号を、所定の減衰量で減衰させる。第2櫛形フィルタ12は、周波数軸上で交互に配置したパスバンド及びストップバンドを有する。第2櫛形フィルタ12のパスバンドは、第1櫛形フィルタ11のパスバンドと異なる周波数帯域に設定される。また、第2櫛形フィルタ12のストップバンドが、第1櫛形フィルタ11のストップバンドと異なる周波数帯域に設定されてもよい。即ち、第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12のパスバンドが、少なくとも同一の周波数帯域に設定されなければよい。第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12は、それぞれのストップバンドとパスバンドとが、互いに噛み合うように構成されることが好ましい。
本明細書において、櫛形フィルタ10のストップバンドとパスバンドとが、互いに噛み合うとは、第1櫛形フィルタ11のパスバンドが第2櫛形フィルタ12のストップバンドと周波数帯域が等しく、且つ、第1櫛形フィルタ11のストップバンドが第2櫛形フィルタ12のパスバンドと周波数帯域が等しい場合を指す。櫛形フィルタ10は、全周波数帯域において、ストップバンドとパスバンドとが噛み合わせることが好ましいが、ハウリングの発生する可能性が高い周波数帯域に限定してストップバンドとパスバンドとを噛み合わせるとしてもよい。例えば、櫛形フィルタ10が有する複数のフィルタの各々は、他のフィルタのストップバンドの少なくとも一部にパスバンドを有する。
ゲイン制御部20は、櫛形フィルタ10が有する複数のフィルタの各々の出力ゲインを経時的に変化させ、当該変化させた信号を加算して出力する。本例のゲイン制御部20は、第1櫛形フィルタ11と第2櫛形フィルタ12のゲインを経時的に変化させる。経時的に変化させるとは、第1櫛形フィルタ11の第1出力ゲインと、第2櫛形フィルタ12の第2出力ゲインとを所定の周期で変化させることを指す。例えば、ゲイン制御部20は、セレクタ又は可変加算器である。ゲイン制御部20がセレクタの場合、ゲイン制御部20は、第1櫛形フィルタ11の第1出力ゲインと、第2櫛形フィルタ12の第2出力ゲインとを、所定の周期で交互に入れ替える。また、ゲイン制御部20が可変加算器の場合、ゲイン制御部20は、第1櫛形フィルタ11の第1出力ゲインと、第2櫛形フィルタ12の第2出力ゲインとをそれぞれ位相の異なる関数で変化させる。なお、ゲイン制御部20において加算して出力するとは、セレクタで選択した信号を出力する場合と、可変加算器で加算した信号を出力する場合の両方を含む。
発話検出器30は、任意の周波数帯域において、予め定められた音声信号を検出する。例えば、発話検出器30は、周波数帯域毎に発話検出器VADを有し、生体の発話に関する音声信号を検出する。生体の発話は、検出した音声信号の変化が定常であるか非定常であるかに基づいて検出する。発話検出器30は、音声信号が非定常である場合に、検出した音声信号が生体の発話であると判断する。一方、発話検出器30は、音声信号が定常である場合に、検出した音声信号が生体の発話でないと判断する。
定常とは、時間当たりの音の振幅の変化が無いこと、又は予め定められた基準よりも変化が少ないことを指す。一方、非定常とは、時間当たりの音の振幅の変化が有ること、又は予め定められた基準よりも変化が大きいことを指す。但し、発話検出器30は、発話を検出するための基準を、ハウリング抑制装置100が使用される環境等に応じて、適宜変更してもよい。なお、本明細書において、発話検出器30が、生体の発話を検出する場合について説明するが、生体の発話以外の予め定められた音声信号を検出するように発話検出器30を設定してもよい。
マイク40は、入力された音声を電気的な音声信号に変換する。マイク40は、生体の発話を検出するように、生体が存在する方向に向けられてよい。生体の発話を検出する場合、マイク40と生体の距離が近い方が発話の減衰が小さくなるので好ましい。
適応フィルタ50は、マイク40が検出した音声信号をフィルタリングする。適応フィルタ50は、一般的な適応フィルタ回路であってよい。例えば、適応フィルタ50は、最小二乗平均(LMS:The least−mean−square)を利用した適応フィルタ回路で構成される。ハウリング抑制装置100は、適応フィルタ50を使用することにより、より高いハウリング耐力を得られる。
スピーカ60は、ゲイン制御部20の出力した音声信号を音(音波)に変換する。ゲイン制御部20から出力された音声信号は、バッファ等を介してスピーカ60に入力されてもよい。スピーカ60は、変換した音波を外部に向けて出力する。例えば、スピーカ60は、変換した音波を聴き手である生体に向けて出力する。
ここで、一般的な音声の伝達装置では、マイク40とスピーカ60の距離が小さく、スピーカアンプのゲインが大きい場合、マイク40→スピーカアンプ→スピーカ60→空間→マイク40において、音響的な閉回路が構成される。音響的な閉回路が構成されると、音響結合が発生する。ここで、音響結合が増幅系の場合、ハウリングが引き起こされ得る。ハウリングとは、このように増幅系になった特定の周波数の音が指数関数的に成長し、異音となる現象である。
以上の通り、本例のハウリング抑制装置100は、互いに噛み合うようにパスバンドとストップバンドとが配置された第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12を備える。また、ハウリング抑制装置100は、第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12の出力ゲインを経時的に変化させることにより、ハウリングの発生及び成長を抑制する。
図2Aは、減衰系における音声信号の時間変化を示す。伝達装置の系が減衰系である場合、音声信号が増幅されず、ハウリングは発生しない。
図2Bは、増幅系における音声信号の時間変化を示す。伝達装置の系が増幅系である場合、時間の経過と共に音声信号が増幅し、指数関数的にハウリングが成長する。例えば、従来のハウリングの中心周波数を検出して、その後ハウリングの抑制を開始する装置を用いた場合、ハウリングの抑制を開始する前にハウリング周波数を検出する必要があるので、成長の速いハウリングを抑制できない。
図2Cは、ハウリング抑制装置100を用いた場合の音声信号の時間変化を示す。本例のハウリング抑制装置100は、ハウリングの中心周波数を検出することなく、櫛形フィルタの出力ゲインを経時的に変化させる。例えば、ハウリング抑制装置100は、第1櫛形フィルタ11と第2櫛形フィルタ12の出力ゲインの切替周期を高速にすることにより、ハウリングの発生及びその成長を事前に抑制する。このように、本例のハウリング抑制装置100は、伝達装置の系が増幅系である場合であっても、聴き手に不快感を与えることなく、ハウリングを抑制できる。
[実施例1]
図3は、実施例1に係るハウリング抑制装置100の構成例を示す。本例のゲイン制御部20は、セレクタ21で構成される。
セレクタ21は、第1櫛形フィルタ11又は第2櫛形フィルタ12の何れか一方の出力を選択する。即ち、セレクタ21は、第1出力ゲインを1に設定し、且つ、第2出力ゲインを0に設定した第1状態と、第1出力ゲインを0に設定し、且つ、第2出力ゲインを1に設定した第2状態とを交互に切り替える。これにより、セレクタ21は、第1櫛形フィルタ11又は第2櫛形フィルタ12のいずれかのフィルタを介した音声信号を選択する。本例のセレクタ21は、第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12を等間隔で切り替えるが、異なる周期で切り替えてもよい。
発話検出器30は、n個に分割した周波数帯域Band(1)〜(n)のそれぞれにおいて、予め定められた音声信号を検出する。本例の発話検出器30は、n個の発話検出器VAD(1)〜VAD(n)を有する。n個の発話検出器VAD(1)〜VAD(n)は、対応するn個の周波数帯域における発話を検出する。n個の発話検出器VAD(1)〜VAD(n)は、検出した発話に応じて、第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12の出力ゲインを調整する。
図4は、実施例1に係る第1櫛形フィルタ11の一例を示す。縦軸はゲイン[dB]を示し、横軸は周波数[Hz]を示す。本例は、時刻(t−0)で第1櫛形フィルタ11を適用する場合を示す。縦軸のゲインは、第1櫛形フィルタ11に入力された音声信号の減衰量を示す。即ち、ゲインが0[dB]のパスバンドでは、音声信号が減衰されない。一方、ゲインが0[dB]よりも小さいストップバンドでは、各ゲインに応じた減衰量で音声信号が減衰される。
第1櫛形フィルタ11は、周波数軸上で交互に配置したパスバンド及びストップバンドを有する。本例のストップバンドは、全周波数帯域において一様のゲインを有する。一方、パスバンドのゲインは、全周波数帯域において0[dB]で一様である。
図5は、実施例1に係る第2櫛形フィルタ12の一例を示す。縦軸はゲイン[dB]を示し、横軸は周波数[Hz]を示す。本例は、時刻(t+1)で第2櫛形フィルタ12を適用する場合を示す。
第2櫛形フィルタ12は、周波数軸上で交互に配置したパスバンド及びストップバンドを有する。第2櫛形フィルタ12のストップバンドは、第1櫛形フィルタ11のストップバンドと同様に、全周波数帯域において一様なゲインを有する。但し、第2櫛形フィルタ12のストップバンドは、第1櫛形フィルタ11のストップバンドと互い違いとなるように配置される。
このように、時刻(t−0)では、第1櫛形フィルタ11を適用し、次の時刻(t+1)では、第2櫛形フィルタ12を適用する。また、ゲイン制御部20は、時刻(t−0)と時刻(t+1)の動作を繰り返す。これにより、全ての周波数帯域で、ストップバンド及びパスバンドが繰り返される。よって、ハウリングが成長を始めた場合であっても、少なくともいずれかの櫛形フィルタのストップバンドが適用される。その後、ハウリングが抑制されると、再度パスバンドが適用される。
一方、隣り合う周波数帯域では、ストップバンドとパスバンドの繰り返しの周期が逆になる。よって、ある周波数帯域の音声信号が減衰したときに、隣りの周波数帯域の音声信号の減衰は小さくなる。櫛形フィルタ10に入力された音声信号は、隣り合う周波数帯域で補完されるので、音のバイブレーション感が知覚されにくくなる。よって、ハウリング抑制装置100は、ハウリングを抑制しつつ、発話を自然に聴き手に伝達できる。
櫛形フィルタの各バンドの幅は、その大きさが特に限定されず、適当な周波数帯域幅に設定される。例えば、櫛形フィルタ10は、櫛形フィルタの各バンドの幅を細かくすることにより、バイブレーション感を知覚しにくくできる。但し、櫛形フィルタ10は、第1櫛形フィルタ11と第2櫛形フィルタ12の各バンドの幅を互いに等しく設定することが好ましい。
櫛形フィルタの切替周期は、システムの構成に応じて適当な周期に設定される。ゲイン制御部20は、櫛形フィルタの切替周期を比較的短くすることにより、ハウリングの成長を抑制するまでにかかる時間を短くできる。また、ゲイン制御部20は、櫛形フィルタの切替周期を比較的長くすることにより、バイブレーション感が減少するので、より自然な音声を出力できる。このように、ゲイン制御部20は、ハウリング抑制装置100の設置される環境等に応じて、櫛形フィルタの切替周期を適当な大きさに設定すればよい。例えば、ゲイン制御部20は、2ms以上100ms以下の周期で、第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12を切り替える。櫛形フィルタの切替周期は、10ms以上50ms以下、又は20ms以上40ms以下であってもよい。
以上の通り、本例のハウリング抑制装置100は、パスバンドとストップバンドとが互いに噛み合うように配置された第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12の出力ゲインを経時的に変化させる。これにより、いずれの周波数帯域においても、予め定められた周期でストップバンドが適用される。つまり、全周波数帯域において、ストップバンドが適用されない周波数帯域が存在しないので、音声信号が必ず所定の減衰量で減衰される。よって、本例のハウリング抑制装置100は、全周波数帯域において、ハウリングの発生及び成長を抑制できる。
また、ハウリング抑制装置100は、ハウリングの発生し得る全周波数帯域に対応した櫛形フィルタ10を配置することにより、ハウリングが生じる周波数の特定が困難な場合にも使用できる。更に、ハウリング抑制装置100は、予めハウリング周波数を検出する必要がないので、ハウリングが急激に成長する場合であっても、ハウリングが成長する前に素早くハウリングを抑制できる。
[実施例2]
図6は、実施例2に係る第1櫛形フィルタ11の一例を示す。縦軸はゲイン[dB]を示し、横軸は周波数[Hz]を示す。本例は、時刻(t−0)で第1櫛形フィルタ11を適用する場合を示す。本例のハウリング抑制装置100は、発話を検出し、生体の声紋に対応する周波数帯域における減衰量を低減する。
本例の発話検出器30は、周波数軸上でm番目(mは1以上n以下の整数)の発話検出器VAD(m)で検出した音声信号に基づいて、周波数軸上でm番目(mは1以上n以下の整数)の調整用バンドBand(m)における減衰量を調整する。本明細書において、任意の検出用バンドBand(m)に対応する調整用バンドBand(m)を選択することをペアリングと称する。本例では、互いに等しい周波数帯域の検出用バンドBand(m)及び調整用バンドBand(m)をペアリングする。
検出用バンドBand(m)は、発話を検出する周波数帯域Band(1)〜(n)の内、いずれかの周波数帯域を示す。また、調整用バンドBand(m)は、櫛形フィルタ10の減衰量を調整する周波数帯域Band(1)〜(n)の内、いずれかの周波数帯域を示す。本例のm及びmは、1以上n以下の任意の整数をそれぞれ示す。
第1櫛形フィルタ11は、実施例1の場合と同様に、周波数軸上で交互に配置したパスバンド及びストップバンドを有する。本例のストップバンドは、周波数帯域に応じて、異なる減衰量を有する。例えば、発話検出器30は、声紋に対応する比較的低い周波数帯域においてストップバンドの減衰量を低減する。一方、発話検出器30は、声紋以外の比較的高い周波数帯域において、ストップバンドの減衰量を実施例1と同一の大きさに設定する。また、第1櫛形フィルタ11のパスバンドのゲインは、全周波数帯域において、0[dB]で一定である。
本例では、検出用バンドBand(m)と調整用バンドBand(m)が等しいので、周波数軸上でm番目(mは1以上n以下の整数)の発話検出器VAD(m)は、周波数軸上でm番目の周波数帯域Band(m)の発話を検出し、Band(m)の減衰量を調整する。
より具体的には、発話検出器VAD(1)は、Band(1)に含まれる周波数成分の時間当たりの音の振幅の変化から発話しているか否かを判断する。そして、発話検出器VAD(1)は、発話を検出した場合に、Band(1)の減衰量を調整する。ここで、Band(1)が声紋に対応する周波数帯域であるから、発話検出器VAD(1)は、Band(1)での減衰量を低減する。同様に、発話検出器VAD(2)は、Band(2)に含まれる周波数成分の時間当たりの音の振幅の変化から発話しているか否かを判断する。そして、発話検出器VAD(2)は、発話を検出した場合に、Band(2)の減衰量を調整する。ここで、Band(2)が声紋に対応する周波数帯域であるから、発話検出器VAD(2)は、Band(2)での減衰量を低減する。
一方、発話検出器VAD(n)は、Band(n)に含まれる周波数成分の時間当たりの音の振幅の変化から発話しているか否かを判断する。そして、発話検出器VAD(n)は、発話を検出した場合に、Band(n)の減衰量を調整する。但し、Band(n)が声紋と異なる周波数帯域であるから、発話検出器VAD(n)は、Band(n)での減衰量を低減しない。同様に、発話検出器VAD(n−1)は、Band(n−1)に含まれる周波数成分の時間当たりの音の振幅の変化から発話しているか否かを判断する。そして、発話検出器VAD(n−1)は、発話を検出した場合に、Band(n−1)の減衰量を調整する。但し、Band(n−1)が声紋と異なる周波数帯域であるから、発話検出器VAD(n−1)は、Band(n−1)での減衰量を低減しない。
図7は、実施例2に係る第2櫛形フィルタ12の一例を示す。縦軸はゲイン[dB]を示し、横軸は周波数[Hz]を示す。本例は、時刻(t+1)で第2櫛形フィルタ12を適用する場合を示す。
発話検出器30は、実施例2に係る第1櫛形フィルタ11と同様に、発話を検出した場合に、調整用バンドBand(m)が声紋に対応するか否かに応じて、第2櫛形フィルタ12の減衰量を低減するか否かを決定する。例えば、発話検出器30は、調整用バンドBand(m)が声紋に対応する比較的低い周波数帯域の場合、ストップバンドの減衰量を低減する。一方、発話検出器30は、調整用バンドBand(m)が声紋以外の比較的高い周波数帯域の場合、ストップバンドの減衰量を低減しない。但し、発話検出器30は、実施例1の場合と同様に、第1櫛形フィルタ11と第2櫛形フィルタ12が噛み合うようにパスバンドとストップバンドとを互い違いに配置する。また、第2櫛形フィルタ12は、パスバンドのゲインを、周波数帯域の全域において0[dB]で一様に設定する。
第2櫛形フィルタ12の減衰量は、第1櫛形フィルタ11の減衰量と同一であっても、異なっていてもよい。但し、第2櫛形フィルタ12の減衰量を第2櫛形フィルタ12の減衰量と同一にする方が、聴き手へ与える不快感が低減するので好ましい。なお、第1櫛形フィルタ11の減衰量及び第2櫛形フィルタ12の減衰量は、それぞれ周波数帯域ごとに変化させてもよい。
以上の通り、本例のハウリング抑制装置100は、生体の声紋に対応する周波数帯域における減衰量を低減するので、聴き手へ与える不快感を低減できる。即ち、発話時に、生体の声紋に対応する周波数帯域における減衰量を低減することにより、発話の周波数の飛びにより生じるバイブレーション感を抑制できる。また、ハウリング抑制装置100は、発話検出時にのみ、フィルタの減衰量を低減することにより、発話検出時以外に、周波数帯域の全域でハウリングの発生を十分に抑制できる。
以上の通り、ハウリング抑制装置100は、調整用バンドBand(m)の周波数に応じて、櫛形フィルタ10の減衰量を調整する。これにより、本例のハウリング抑制装置100は、声紋に対応する周波数帯域の減衰量を低減することにより、発話を聞き取りやすくできる。
[実施例3]
図8は、実施例3に係る第1櫛形フィルタ11の一例を示す。本例のハウリング抑制装置100は、互いに異なる検出用バンドBand(m)及び調整用バンドBand(m)をペアリングする。即ち、ハウリング抑制装置100は、発話検出器30が発話を検出した周波数帯域と異なる周波数帯域の減衰量を低減する。
本例の発話検出器30は、検出用バンドBand(m)と、以下の式で表される調整用バンドBand(m)とをたすき掛け状にペアリングする。
Figure 0006446145
例えば、周波数軸上でm番目(mは1以上n以下の整数)の発話検出器VAD(m)は、周波数軸上でm番目の検出用バンドBand(m)の発話を検出し、周波数軸上でm番目(mは1以上n以下の整数)の調整用バンドBand(m)の減衰量を調整する。
より具体的には、発話検出器VAD(1)は、Band(1)に含まれる周波数成分の時間当たりの音の振幅の変化から発話しているか否かを判断する。そして、発話検出器VAD(1)は、発話を検出した場合に、Band(1)と離れたBand(n)の減衰量を調整する。但し、Band(n)は、声紋と異なる周波数帯域であるから、発話検出器VAD(1)は、Band(n)での減衰量を低減しない。同様に、発話検出器VAD(2)は、Band(2)に含まれる周波数成分の時間当たりの音の振幅の変化から発話しているか否かを判断する。そして、発話検出器VAD(2)は、発話を検出した場合に、Band(n−1)の減衰量を調整する。但し、Band(n−1)は、声紋と異なる周波数帯域であるから、発話検出器VAD(2)は、Band(n−1)での減衰量を低減しない。
一方、発話検出器VAD(n)は、Band(n)に含まれる周波数成分の時間当たりの音の振幅の変化から発話しているか否かを判断する。そして、発話検出器VAD(n)は、発話を検出した場合に、Band(n)と離れたBand(1)の減衰量を調整する。ここで、Band(1)が声紋に対応する周波数帯域であるから、発話検出器VAD(n)は、Band(1)での減衰量を低減する。同様に、発話検出器VAD(n−1)は、Band(n−1)に含まれる周波数成分の時間当たりの音の振幅の変化から発話しているか否かを判断する。そして、発話検出器VAD(n−1)は、発話を検出した場合に、Band(n−1)と離れたBand(2)の減衰量を調整する。ここで、Band(2)が声紋に対応する周波数帯域であるから、発話検出器VAD(n−1)は、Band(2)での減衰量を低減する。
図9は、実施例3に係る第2櫛形フィルタ12の一例を示す。縦軸はゲイン[dB]を示し、横軸は周波数[Hz]を示す。本例の第1櫛形フィルタ11は、時刻(t+1)におけるものである。
発話検出器30は、実施例3に係る第1櫛形フィルタ11と同様に、互いに異なる周波数帯域の検出用バンドBand(m)及び調整用バンドBand(m)をペアリングする。また、発話検出器30は、実施例1,2の場合と同様に、第1櫛形フィルタ11と第2櫛形フィルタ12が噛み合うようにパスバンドとストップバンドとを互い違いに配置する。
本例の発話検出器30は、第1櫛形フィルタ11を調整する場合と同様に、検出用バンドBand(m)及び調整用バンドBand(m)をペアリングする。但し、発話検出器30は、第1櫛形フィルタ11と異なるペアリングを用いて、発話の検出と減衰量の調整を行ってもよい。
ここで、発話とハウリングがいずれも非定常な信号であるため、ハウリングが発生した場合に、発話と誤認して櫛形フィルタ10の減衰量を低減してしまうことがある。また、任意の発話検出器VADが自身の周波数帯域で発話を検出すると、ハウリングが発生した場合にも、櫛形フィルタ10の減衰量を低減してしまう。櫛形フィルタ10の減衰量が低減されると、ハウリングが発生した場合に十分に抑制できない。
本例のハウリング抑制装置100は、互いに離間した検出用バンドBand(m)と調整用バンドBand(m)とをペアリングすることにより、ハウリングによる誤動作を防止できる。互いに離間した検出用バンドBand(m)及び調整用バンドBand(m)のペアリングは、以下の2つの仮定の下に成り立つ。
第1に、Band(m)でハウリングが生じているとき、Band(m)とはかけ離れた周波数Band(m)ではハウリングは生じていないであろうという仮定である。経験上、ハウリングが起こる周波数成分が一か所の周波数で纏まって起こるのではなく、単独で飛び飛びの周波数で、異なった時間に成長が始まる性質がある。つまり、ハウリングは、特定の周波数で起こり、異なる周波数では、同時にハウリングが発生開始しないと仮定できる。より具体的には、高い周波数の音(ピー)と低い周波数の音(ゴー)で同時にハウリングが起こり始める事がないと仮定している。この場合、未だ低い周波数の音(ゴー)が始まっていない"正常な"低域のVAD信号で高い周波数の音(ピー)を抑える。
第2に、発話検出器VAD(m)及び発話検出器VAD(m)は、生体が発話している場合に、いずれも発話していると判断するであろうという仮定である。生体が発話している場合、基本的には、全ての発話検出器VAD(1)〜VAD(n)に対応する周波数帯域が非定常になると考えられるので、発話検出器VAD(1)〜VAD(n)は、それぞれ生体の発話と判断できる。
以上の通り、本例の発話検出器30は、互いに異なる周波数帯域の検出用バンドBand(m)及び調整用バンドBand(m)をペアリングする。これにより、ハウリング抑制装置100は、ハウリング発生時の発話の誤検出により、櫛形フィルタ10の減衰量を誤って低減してしまうことを防止する。
なお、発話検出器30は、検出用バンドBand(m)と調整用バンドBand(m)のペアリングを切り替えてもよい。例えば、発話検出器30は、予め定められた周期で検出用バンドBand(m)と調整用バンドBand(m)のペアリングを切り替える。また、発話検出器30は、ハウリング抑制装置100の外部環境等に応じて、適当なペアリングに切り替えてもよい。
[実施例4]
図10は、実施例4に係るハウリング抑制装置100の構成例を示す。本例のゲイン制御部20は、セレクタ21の代わりに可変加算器22で構成される点で実施例1〜3に係る構成と異なる。
可変加算器22は、第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12の出力した音声信号を予め定められた出力ゲインで増幅する。言い換えると、可変加算器22は、第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12の振幅を所定の出力ゲインで制御する。例えば、可変加算器22は、第1櫛形フィルタ11を出力ゲインAで増幅し、第2櫛形フィルタ12を出力ゲイン(1−A)で増幅する。ここで、出力ゲインAは0〜1の値に設定されるので、出力ゲイン(1−A)も0〜1の値に設定される。また、可変加算器22は、第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12の出力を加算する。即ち、可変加算器22は、第1櫛形フィルタ11及び第2櫛形フィルタ12の出力の加算後の出力ゲインが常に1倍となるように動作する。
図11は、実施例4に係る可変加算器22の出力ゲインの時間変化の一例を示す。可変加算器22は、出力ゲインAの値が0〜1の範囲の正弦波となるように変化させる。これにより、出力ゲイン(1−A)は、出力ゲインAと位相の異なる正弦波となる。なお、可変加算器22は、正弦波に限らず、矩形波又は台形波となるように出力ゲインAの値を変化させてもよい。
本例のハウリング抑制装置100は、第1櫛形フィルタ11の出力ゲインと第2櫛形フィルタ12の出力ゲインの合計を常に1となるように設定しているので、ハウリング抑制装置100の出力する音声信号の音圧が略一定となる。これにより、ハウリング抑制装置100は、マイク40に入力された音声信号を、聴き手に違和感を与えることなく伝達できる。
図12は、車両80におけるハウリング抑制システム200の構成例を示す。車両80は、伝達装置70、マイク40及び複数のスピーカ60を備える。
車両80は、複数の乗員が位置する複数列のシートを備える。本例の車両80には、運転手81、副運転手82及び4名の後部乗員83が乗車している。例えば、このような乗員の配置において、運転手81及び後部乗員83が会話をする場合、話し手の音声が聞き手に直接届く音声が周囲の雑音等にうもれてしまい、会話を継続することが困難になる場合がある。そこで、車両80は、マイク40で検出した音声信号を伝達し、スピーカ60から出力する伝達装置70を搭載する。
伝達装置70は、ICC(In Car Communication)モードで動作する。本例の伝達装置70は、エコ―キャンセラ71、ハウリング抑制システム72、ノイズキャンセラ73、ゲイン制御イコライザ74及び音声信号処理部75を有する。エコ―キャンセラ71、ノイズキャンセラ73、ゲイン制御イコライザ74及び音声信号処理部75は、エコーキャンセル、雑音の除去、音声レベルの調節等を行う一般的な回路であってよい。
ここで、ハウリングを抑制するためには、音響的な閉回路の音響結合を小さくする必要がある。音響結合を小さくするためには、音声信号の増幅が小さく、マイク40とスピーカ60との距離が十分に離れていることが好ましい。
しかし、車両80内の伝達装置70は、マイク40に入力される音声信号に対するゲインを低減することが困難である。即ち、車両80内では、運転の支障を無くすため、マイク40と話者との距離を50cm〜1m程度に話す必要があり、マイク40が拾う話者の音声が減衰する。そのため、伝達装置70は、大きなゲインで音声信号を増幅する必要がある。同時に、スピーカ60から発する音声を、走行で発生する車両80内の高雑音より大きくするために、大きなゲインをアンプに設定する必要がある。
また、伝達装置70は、限られた車両80の室内では、マイク40とスピーカ60との距離を十分に取ることが困難である。結果として、車両80内の系には、非常に強力な音響結合が起こり、多くの周波数で、しかも短い時間で増幅する大きなハウリングが発生する場合がある。
そこで、ハウリング抑制システム72は、多くの周波数で、且つ、短時間で発生する車両80内でのハウリングを抑制することが要求される。本例のハウリング抑制システム72は、実施例1〜4で開示したハウリング抑制装置100を備える。これにより、ハウリング抑制システム72は、ハウリングが発生する前に、ハウリングが発生し得る周波数帯域でハウリングを抑制する。即ち、ハウリング抑制システム72は、従来のように、事前にハウリングを検出する必要がないので、ハウリングの発生と同時、又は発生する前にハウリングを抑制させることができる。また、ハウリング抑制システム72は、固有ハウリング周波数を推定する必要がないので、搭乗する人数や積載する荷物の状態等に応じて、固有ハウリング周波数が大きく変化する車両80内で優れたハウリング抑制効果を発揮する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10・・・フィルタ、11・・・第1櫛形フィルタ、12・・・第2櫛形フィルタ、20・・・ゲイン制御部、21・・・セレクタ、22・・・可変加算器、30・・・発話検出器、40・・・マイク、50・・・適応フィルタ、60・・・スピーカ、70・・・伝達装置、71・・・エコ―キャンセラ、72・・・ハウリング抑制システム、73・・・ノイズキャンセラ、74・・・ゲイン制御イコライザ、75・・・音声信号処理部、80・・・車両、81・・・運転手、82・・・副運転手、83・・・後部乗員、100・・・ハウリング抑制装置

Claims (11)

  1. パスバンドとストップバンドとが周波数軸上で交互に配置された複数のフィルタであって、パスバンドとストップバンドとを周波数軸上で交互に配置した第1櫛形フィルタと、前記第1櫛形フィルタの前記パスバンドと異なる周波数帯域にパスバンドを配置した第2櫛形フィルタとを有する複数のフィルタと、
    前記複数のフィルタの各々の出力ゲインを経時的に変化させ、当該変化させた信号を加算して出力するゲイン制御部と、
    予め定められた周波数帯域の検出用バンドにおいて、任意の音声信号を検出する音声検出器と
    を備え、
    前記複数のフィルタの各々は、他のフィルタのストップバンドの少なくとも一部にパスバンドを有し、
    前記ゲイン制御部は、
    前記第1櫛形フィルタの第1出力ゲイン及び前記第2櫛形フィルタの第2出力ゲインを経時的に変化させ、
    前記音声検出器は、前記検出用バンドとペアリングされた調整用バンドにおいて、前記第1櫛形フィルタ及び前記第2櫛形フィルタの減衰量を前記音声信号に基づいて調整する
    ハウリング抑制装置。
  2. 前記第1櫛形フィルタのパスバンドは、前記第2櫛形フィルタのストップバンドと周波数帯域が等しく、
    前記第1櫛形フィルタのストップバンドは、前記第2櫛形フィルタのパスバンドと周波数帯域が等しい
    請求項に記載のハウリング抑制装置。
  3. 前記ゲイン制御部は、前記第1出力ゲインを1に設定し、且つ、前記第2出力ゲインを0に設定した第1状態と、前記第1出力ゲインを0に設定し、且つ、前記第2出力ゲインを1に設定した第2状態とを交互に切り替える
    請求項又はに記載のハウリング抑制装置。
  4. 前記ゲイン制御部は、前記第1出力ゲイン及び前記第2出力ゲインの合計が1となるように、前記第1出力ゲイン及び前記第2出力ゲインを経時的に変化させる
    請求項又はに記載のハウリング抑制装置。
  5. 前記ゲイン制御部は、前記第1出力ゲイン及び前記第2出力ゲインを正弦波、矩形波又は台形波で制御する
    請求項に記載のハウリング抑制装置。
  6. 前記ゲイン制御部は、2ms以上100ms以下の周期で、前記第1出力ゲイン及び前記第2出力ゲインを経時的に変化させる
    請求項からのいずれか一項に記載のハウリング抑制装置。
  7. 前記音声検出器は、互いに異なる前記検出用バンド及び前記調整用バンドをペアリングする
    請求項1から6のいずれか一項に記載のハウリング抑制装置。
  8. 前記音声検出器は、n個(nは2の倍数)の周波数帯域にそれぞれ対応するn個の音声検出器を有し、m番目(mは1以上n以下の整数)の周波数帯域Band(m)に対応する前記検出用バンドと、以下の式で表される周波数帯域に対応する前記調整用バンドとを、たすき掛け状にペアリングする
    請求項に記載のハウリング抑制装置。
    Figure 0006446145
  9. 前記音声検出器は、前記検出用バンドと前記調整用バンドとのペアリングを変更する
    請求項からのいずれか一項に記載のハウリング抑制装置。
  10. 前記音声検出器は、前記検出用バンド及び前記調整用バンドの幅を変更する
    請求項からのいずれか一項に記載のハウリング抑制装置。
  11. 前記音声信号は、生体の発話に基づく信号であり、
    前記音声検出器は、前記生体の発話を検出した場合に、前記生体の声紋に対応する周波数帯域の前記調整用バンドにおいて、前記第1櫛形フィルタ及び前記第2櫛形フィルタの減衰量を低減する
    請求項から10のいずれか一項に記載のハウリング抑制装置。
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