JP6444117B2 - ルーバー装置 - Google Patents
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Description
ところが、外部から開口部への視線を遮るために羽板を回転させて開放状態から閉塞状態にすると、視線を遮ることはできるものの、十分な換気量を得ることが難しかった。
上下に並んで配置されるとともに支持体10によって傾動自在に支持された横長の複数の羽板20(30)を備え、窓等の開口部1の外側に配置されるルーバー装置L1,L2において、
前記複数の羽板20(30)のそれぞれは、
前記支持体10によって支持される本体部21(31)と、
前記本体部21(31)の上端部から上方に突出する上側突出片22(32)と、
前記本体部21(31)の下端部から下方に突出する下側突出片23(33)と、を有しており、
前記複数の羽板20(30)のうち上方に位置する前記羽板20(30)の前記下側突出片23(33)と、下方に位置する前記羽板20(30)の前記上側突出片22(32)は、一方が前記本体部21(31)の正面側に位置し、他方が前記本体部21(31)の背面側に位置することによって正背方向に互いに離間し、さらに当該上側突出片22(32)と下側突出片23(33)の突端22a,23a(32a,33a)同士が互いに上下方向に行き違うように配置されていて、
前記上方に位置する羽板30の前記本体部31の下面と前記下側突出片33の前記突端33aとに亘って、前記下方に位置する羽板30の前記上側突出片32の前記突端32aに当接するストッパー36が設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、複数の羽板20(30)のうち上方に位置する羽板20(30)の下側突出片23(33)と、下方に位置する羽板20(30)の上側突出片22(32)は、一方が本体部21(31)の正面側に位置し、他方が本体部21(31)の背面側に位置することによって正背方向に互いに離間し、さらに当該上側突出片22(32)と下側突出片23(33)の突端22a,23a(32a,33a)同士が互いに上下方向に行き違うように配置されているので、上下に隣り合う羽板20(30)間に、所謂クランク状に曲折した隙間を形成することができる。さらに、上側突出片22(32)と下側突出片23(33)の突端22a,23a(32a,33a)同士が互いに上下方向に行き違うことで、通風を可能としつつ、外部から開口部1への視線を遮断することができる。これによって、外部から開口部1への視線を確実に遮ることができるとともに、十分な換気量を得ることが可能となる。
そして、上方に位置する羽板30の本体部31の下面と下側突出片33の突端33aとに亘って、下方に位置する羽板30の上側突出片32の突端32aに当接するストッパー36が設けられているので、ルーバー装置L2を閉塞状態とした時に、複数の羽板30が上下方向に真っ直ぐ並ぶ。
請求項1に記載のルーバー装置L1,L2において、
前記下方に位置する羽板30の前記上側突出片32の前記突端32aは、前記ストッパー36側に膨出していて、
前記ストッパー36は、前記下方に位置する羽板30の前記上側突出片32の前記突端32aの膨出形状に対応して部分的に凹んだ状態となっていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、ストッパー36が、下方に位置する羽板30の上側突出片32の突端32aの膨出形状に対応して部分的に凹んだ状態となっているので、ルーバー装置L2を閉塞状態とした時に、複数の羽板30が上下方向に真っ直ぐ並び、納まりが良くなる。
請求項1又は2に記載のルーバー装置L1,L2において、
前記上側突出片22(32)と前記下側突出片23(33)のうち、前記本体部21(31)の正面側に位置する一方の正面は当該本体部21(31)の正面と面一になっており、前記本体部21(31)の背面側に位置する他方の背面は当該本体部21(31)の背面と面一になっていることを特徴とする。
請求項3に記載のルーバー装置L2において、
前記本体部31と、前記上側突出片32および前記下側突出片33のそれぞれとは一体形成されており、
前記本体部31の上面と前記上側突出片32との境界部分32bと、前記本体部31の下面と前記下側突出片33の境界部分33bは曲面形状となっていることを特徴とする。
また、当該曲面形状の境界部分32b,33bが目に入った際に、例えば本体部31と、上側突出片32および下側突出片33のそれぞれとが角張った状態で一体形成される場合よりも柔らかな印象を与えることができる。
請求項1〜4のいずれか一項に記載のルーバー装置L1,L2において、
前記羽板20(30)の正面と背面のうち少なくとも開放状態時に上を向く面は、凹凸加工(凹凸24,25、凹凸34,35)が施されることによって光拡散機能を有することを特徴とする。
請求項1〜5のいずれか一項に記載のルーバー装置L2において、
前記支持体10は、前記複数の羽板30の長さ方向両端部に位置し、当該複数の羽板30が架け渡される複数の縦枠12を備えており、
前記複数の縦枠12間には、前記複数の羽板30それぞれの傾動軌跡から外れた位置に配置される横格子材16が架け渡されて固定されていることを特徴とする。
本実施の形態におけるルーバー装置L1,L2は、図1〜図7に示すように、上下に並んで配置されるとともに支持体10によって傾動自在に支持された横長の複数の羽板20(30)を備え、窓等の開口部1の外側(前方)に配置されるものである。
開口部1は、腰高窓や掃き出し窓等の各種窓であり、外壁2に対して形成されている。また、開口部1には窓サッシ3が取り付けられており、当該窓サッシ3は、開口部1を開閉するためのガラス付きの建具4を備える。すなわち、建具4を移動させて開口部1を開放させれば、室内の換気と採光を行うことができる。また、開口部1を閉塞させれば換気を行わずに採光を行うことができる。
ルーバー装置L1,L2は、図3,図4,図6に示すように、窓サッシ3に対して直接、またはブラケット11を介して取り付けられている。なお、図示はしないが、当該ルーバー装置L1,L2は、外壁2に対して取り付けられていてもよい。換言すれば、ルーバー装置L1,L2の背面側に開口部1がある状態となる。
ただし、本実施の形態におけるルーバー装置L1,L2は、開放状態であっても、また閉塞状態であっても複数の羽板20(30)間を空気が通過するように構成されている。
複数の羽板20(30)は、複数の縦枠12間に架け渡されるとともに、当該複数の縦枠12によって傾動自在に支持されている。すなわち、縦枠12には、複数の羽板20(30)のそれぞれに向かって突出する回転軸12aが複数設けられており、当該複数の回転軸12aと各羽板20(30)とが連結されている(例えば図6,図7参照)。
ブラケット11は、縦枠12と窓サッシ3とを連結するようにして設けられている(例えば図6参照)。
複数の羽板20のそれぞれは、本体部21と、上側突出片22と、下側突出片23と、を有する。また、羽板20は図1,図2の紙面と直交する方向に長尺に形成されており、アルミ等の金属による押出成形品である。すなわち、羽板20は、その長さ方向に同一断面を有する長尺材であり、本体部21と、上側突出片22と、下側突出片23は一体形成されている。
複数の羽板20は、本体部21の軸芯が上下方向に揃うようにして上下方向に並んで設けられている。
また、当該上側突出片22は本体部21の背面側(開口部1側)に位置し、その背面が本体部21の背面と面一になっている。
また、当該下側突出片23は本体部21の正面側(開口部1とは反対側)に位置し、その正面が本体部21の正面と面一になっている。
さらに、当該上側突出片22と下側突出片23の突端22a,23a同士が互いに上下方向に行き違うように配置されている。これら突端22a,23aは、それぞれ、上下方向に隣り合う羽板20の本体部21に到達しないように配置されている。
すなわち、上方に位置する羽板20における下側突出片23の突端23aと、下方に位置する羽板20における上側突出片22の突端22aは、図1に示すように僅かに(例えば5mm〜15mm程度)上下方向に行き違いなっている。したがって、正面から閉塞状態における複数の羽板20を見た場合には、上方に位置する羽板20における下側突出片23の突端23aと、下方に位置する羽板20における上側突出片22の突端22aは僅かに重なった状態となる。
そして、外部から開口部1側に吹く風は、当該曲折した隙間を、図1に示す矢印Y1のように通過する。一方、外部から開口部1に向けられる視線は、当該曲折した隙間を抜けにくくなる。
なお、上側突出片22および下側突出片23の突出寸法が短い場合、傾動方向については特に限定されるものではない。
上側突出片22と下側突出片23の正背の位置を逆にした場合、その傾動方向は、上方に位置する羽板20の下側突出片23と、下方に位置する羽板20の上側突出片22とが離間する方向であることに変わりはないが、実際には逆になる。すなわち、上側突出片22が正面側に傾き、下側突出片23が背面側に傾くように傾動する。
そして、上を向く面に入射した光は、凹凸24によって拡散しながら反射し、下を向く面に入射した光は、凹凸25によって拡散しながら反射する。なお、上下に隣り合う羽板20間でも光の反射があり、光がより多く拡散することになる。
複数の羽板20は、支持体10の縦枠12に沿って上下方向に並んで配置され、図示しない回転軸を介して縦枠12に傾動自在に取り付けられている。
なお、複数の羽板20は、図示しない連動機構によって連動して傾動するように構成されているものとする。
図3に示す矢印Y2は、夏至の時の日射角度であり、複数の羽板20の角度を調整し、庇として機能させることによって、日射が、開口部1を介して室内に直接差し込むことを防ぐことができる。また、複数の羽板20に入射した光は凹凸24,25によって拡散されるので好ましい。
図4に示す矢印Y3は、当時の時の日射角度であり、複数の羽板20角度を調整することで、日射を、開口部1を介して室内に直接差し込ませることができる。また、複数の羽板20に入射した光は凹凸24,25によって拡散されて室内に入るので好ましい。
そして、上方に位置する羽板30の下側突出片33と、下方に位置する羽板30の上側突出片32は、下側突出片33が本体部31の正面側に位置し、上側突出片32が本体部31の背面側に位置することによって正背方向に互いに離間している。
さらに、当該上側突出片32と下側突出片33の突端32a,33a同士が互いに上下方向に行き違うように配置されている。これら突端32a,33aは、それぞれ、上下方向に隣り合う羽板30の本体部31に到達しないように配置されている。
すなわち、上方に位置する羽板30における下側突出片33の突端33aと、下方に位置する羽板30における上側突出片32の突端32aは、図5に示すように僅かに(例えば5mm〜15mm程度)上下方向に行き違いなっている。したがって、正面から閉塞状態における複数の羽板30を見た場合には、上方に位置する羽板30における下側突出片33の突端33aと、下方に位置する羽板30における上側突出片32の突端32aは僅かに重なった状態となる。
そして、上を向く面に入射した光は、凹凸24によって拡散しながら反射し、下を向く面に入射した光は、凹凸25によって拡散しながら反射する。
複数の羽板30は、支持体10の縦枠12に沿って上下方向に並んで配置され、回転軸12aを介して縦枠12に傾動自在に取り付けられている。また、複数の羽板30は、連動機構によって連動して傾動するように構成されているものとする。
複数のアーム14は、複数の羽板30の回転中心である複数の回転軸12aと一体的に連結されている。
リンクは、複数のアーム14同士を連結している。
操作部15は、支持体10の縦枠12に設けられるとともにリンクに連結され、当該リンクを操作するものである。操作部15によってリンクを操作することで複数のアーム14を連動して操作することができ、結果的に複数の羽板30を操作することができる。
少なくとも人が横格子材16を破って開口部1を通過できなければよいので、横格子材16の取り付け本数や取り付け間隔は、開口部1の大きさ(開口面積)を考慮するとともに、通風性・採光性・景観性・眺望性を確保する点について考慮することが望ましい。
複数の羽板30よりも背面側において複数の縦枠12間に架け渡される場合、横格子材16は、取り付け可能範囲R1内に配置される。この場合、横格子材16は、複数の縦枠12に対して直接固定されている。
複数の羽板30よりも正面側において複数の縦枠12間に架け渡される場合、横格子材16は、取り付け可能範囲R2内に配置される。この場合、横格子材16は、複数の縦枠12に対して、図示しないブラケット等を介して固定されるものとする。
より詳細に説明すると、ストッパー36は、上方に位置する羽板30において本体部31の下面と下側突出片33の突端33aとに亘って一体的に設けられている。また、その断面形状は略L字状であり、下方に位置する羽板30における上側突出片32の突端32aの形状に対応している。すなわち、下方に位置する羽板30における上側突出片32の突端32aは、ストッパー36側に膨出している。ストッパー36は、当該突端32aの膨出形状に対応して部分的に凹んだ状態となっている。これによって、ルーバー装置L2を閉塞状態とした時に、複数の羽板30が上下方向に真っ直ぐ並び、納まりが良くなるので好ましい。
また、当該曲面形状の境界部分32b,33bが目に入った際に、例えば本体部31と、上側突出片32および下側突出片33のそれぞれとが角張った状態で一体形成される場合よりも柔らかな印象を与えることができる。
L2 ルーバー装置
1 開口部
10 支持体
20 羽板
21 本体部
22 上側突出片
22a 突端
23 下側突出片
23a 突端
30 羽板
31 本体部
32 上側突出片
32a 突端
33 下側突出片
33a 突端
Claims (6)
- 上下に並んで配置されるとともに支持体によって傾動自在に支持された横長の複数の羽板を備え、窓等の開口部の外側に配置されるルーバー装置において、
前記複数の羽板のそれぞれは、
前記支持体によって支持される本体部と、
前記本体部の上端部から上方に突出する上側突出片と、
前記本体部の下端部から下方に突出する下側突出片と、を有しており、
前記複数の羽板のうち上方に位置する前記羽板の前記下側突出片と、下方に位置する前記羽板の前記上側突出片は、一方が前記本体部の正面側に位置し、他方が前記本体部の背面側に位置することによって正背方向に互いに離間し、さらに当該上側突出片と下側突出片の突端同士が互いに上下方向に行き違うように配置されていて、
前記上方に位置する羽板の前記本体部の下面と前記下側突出片の前記突端とに亘って、前記下方に位置する羽板の前記上側突出片の突端に当接するストッパーが設けられていることを特徴とするルーバー装置。 - 請求項1に記載のルーバー装置において、
前記下方に位置する羽板の前記上側突出片の前記突端は、前記ストッパー側に膨出していて、
前記ストッパーは、前記下方に位置する羽板の前記上側突出片の前記突端の膨出形状に対応して部分的に凹んだ状態となっていることを特徴とするルーバー装置。 - 請求項1又は2に記載のルーバー装置において、
前記上側突出片と前記下側突出片のうち、前記本体部の正面側に位置する一方の正面は当該本体部の正面と面一になっており、前記本体部の背面側に位置する他方の背面は当該本体部の背面と面一になっていることを特徴とするルーバー装置。 - 請求項3に記載のルーバー装置において、
前記本体部と、前記上側突出片および前記下側突出片のそれぞれとは一体形成されており、
前記本体部の上面と前記上側突出片との境界部分と、前記本体部の下面と前記下側突出片の境界部分は曲面形状となっていることを特徴とするルーバー装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のルーバー装置において、
前記羽板の正面と背面のうち少なくとも開放状態時に上を向く面は、凹凸加工が施されることによって光拡散機能を有することを特徴とするルーバー装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載のルーバー装置において、
前記支持体は、前記複数の羽板の長さ方向両端部に位置し、当該複数の羽板が架け渡される複数の縦枠を備えており、
前記複数の縦枠間には、前記複数の羽板それぞれの傾動軌跡から外れた位置に配置される横格子材が架け渡されて固定されていることを特徴とするルーバー装置。
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