JP6441997B1 - トンネル切羽における前方探査装置およびこれを用いた前方探査方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ケーシングによりトンネル掘進方向に掘削したボーリング孔41内に連続して位置する複数の透明管1と、透明管1に挿入して透明管1内から周囲のボーリング孔41の孔壁を撮影するカメラ2と、を有し、先頭の透明管1の先端には円錐状の先導管11を取り付け、複数の透明管1の、先行する透明管1の後端と、後行する透明管の前端とを両端から挿入した接続管3により接続する、トンネル切羽における前方探査装置。
【選択図】図1
Description
このため、施工時に切羽から前方探査を行って地山の状態を把握することは、施工時のトラブルを防止し、かつ、効率的な施工を行うために重要となる。
このコアを採取する方法は、地山の状態を目視することができるため、直接的に地山の状態を把握することができ、大変有効である。
(1)水平ボーリングによって採取されたコアは、引き抜いて採取する際に乱された状態であるため、地山内の状態とは異なる場合がある。
(2)水平ボーリングにおいて孔壁が自立しない場合には、コア採取自体が困難である。
(3)採取したコアでは、湧水の発生箇所や量などは特定することができない。
本願の第2発明は、第1発明のトンネル切羽における前方探査装置において、前記接続管は、先行する前記透明管の後端に接着剤により固定し、外周に止水材を配置した後行する前記透明管を挿入することを特徴とする、前方探査装置を提供する。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明のトンネル切羽における前方探査装置において、前記カメラは、前記透明管内を自走可能とすることを特徴とする、前方探査装置を提供する。
本願の第4発明は、第1発明乃至第3発明のいずれかのトンネル切羽における前方探査装置を使用した前方探査方法であって、(A)外ケーシングおよび先端ビットを設けたロッドによりボーリング孔を掘削する工程と、(B)前記外ケーシングから前記先端ビットおよび前記ロッドを引き抜く工程と、(C)切羽の前記外ケーシング内部に、先端に先導管を取り付けた前記透明管を挿入する工程と、(D)先行する前記透明管の後端に前記接続管を接続し、前記接続管の後端に後行する前記透明管を挿入して、後行する前記透明管を前記外ケーシング内に押し込む工程と、(E)前記(D)工程を繰り返して、前記外ケーシング内の全長に亘って複数の前記透明管を連続して配置する工程と、(F)前記外ケーシングを引き抜く工程と、(G)前記透明管内にカメラを挿入し、前記透明管を透過して前記透明管の周囲の前記ボーリング孔の孔壁を撮影する工程と、からなる、前方探査方法を提供する。
(1)透明管の内側のカメラによって、透明管を透過して周囲のボーリング孔の孔壁を撮影するため、地山の状態を動画または静止画を通じて観察することができる。
(2)孔壁が自立しないような地山の状態でも撮影することができる。
(3)実際の地山の状態を撮影できるため、湧水箇所も撮影して特定することができる。
<1>トンネル切羽前方探査装置の構成。
本発明のトンネル切羽前方探査装置は、透明管1を連続して配置し、その透明管1内にカメラ2を挿入して、透明管1を透過して周囲の地山を撮影するものである(図1、2)。
透明管1は、あらかじめケーシングによりトンネル掘進方向に掘削したボーリング孔41内に位置する。
透明管1は、例えばΦ50、長さ1〜2m、肉厚3〜4mmの、アクリルや塩化ビニル等からなる樹脂製の透明な管である。
透明管1は、先行する透明管1の後端と、後行する透明管1の前端を接続管3によってそれぞれ接続し、あらかじめ掘削したボーリング孔41の長さ方向に亘って配置する。
先端の透明管1の前部には、ボーリング孔41の深さ方向に尖った円錐状の先導管11を取り付ける。
また、透明管1の、先導管11の後部外周や、各接続管3の前部外周には、ボールベアリング12を取り付ける。
ボールベアリング12は透明管1の外周の周方向に等間隔に3つ以上取り付けることが好ましい。
カメラ2は、孔内の状態を動画または静止画で撮影することができるボアホールカメラである。
カメラ2は、カメラケーブル21を備えており、カメラケーブル21をコンピュータ装置(図示しない)等に接続して、撮影した動画や静止画を表示、記録する。
接続管3は、透明管1の端部に外挿し、連続する透明管1どうしを接続する部材である。
接続管3は、例えばΦ55、長さ100mm、肉厚3〜4mmの、アクリルや塩化ビニル等からなる樹脂製の透明な管である。
接続管3は、前方の透明管1aの外周に塗布した接着剤31により透明管1aの後部に接続する。後方の透明管1bは接続管3に内挿するだけでよい(図3)。後方の透明管1bには、接続管3に内挿する位置に、Oリングからなる止水材32を配置する(図2、図3)。
次に、上述したトンネル切羽前方探査装置を使用した、トンネル切羽前方探査方法を説明する。
外ケーシング5に、先端ビット61を取り付けたロッド62を挿入し、切羽42から前方(トンネル掘進方向)に掘削を行う(図4)。
外ケーシング5は、透明管1よりも大径で例えばΦ100程度であり、探査を行いたい範囲を掘削する。
掘削終了後、先端ビット61およびロッド62を引き抜く。
切羽42の外ケーシング5内部に、先端に先導管11を取り付けた透明管1を挿入する(図5)。
透明管1は外ケーシング5より小径であり、透明管1は容易に挿入することができる。
先に挿入した透明管1aの後端に接続管3を接続する(図6(a))。
そして、接続管3の後端から、透明管1bを挿入して押し込む。
透明管1bを押し込むと、透明管1bの先端が接続管3内で透明管1aの後端に当接して、透明管1aもさらに外ケーシング5内に押し込まれる(図6(b))。
そして、長さ1〜2mの透明管1の挿入と接続管3の接続を繰り返しながら、透明管1を外ケーシング5内の全長に亘って押し込んでいく。
透明管1の外周には、先導管11の後部や各接続管3の前部に、所定の間隔でボールベアリング12を取り付けてあるため、ボールベアリング12のボールが外ケーシング5に接触して回転することで、透明管1は外ケーシング5に沿って容易に挿入することができ、透明管1に傷がつかない。特に、ボールベアリング12を透明管1の外周の周方向に等間隔に3つ以上取り付けることにより、外ケーシング5内に押し込む際に透明管1が外ケーシング5内で回転しても、常にいずれかのボールベアリング12が外ケーシング5に接触し、透明管1が傷つくことがない。
透明管1の先端には尖った先導管11が取り付けられており、また、外ケーシング5内には土砂等の異物はほとんど存在しないため、透明管1は外ケーシング5の先端まで容易に挿入することができる。
透明管1の先導管11が先端まで到達し、外ケーシング5内の全長に亘って複数の透明管1を連続して配置し、(図7(a))ボーリング孔41内に透明管1を残置して外ケーシング5のみを引き抜く(図7(b))。
外ケーシング5の先端51は外周より狭くなっている場合があるが、透明管1の先端には先導管11が設けられているため、先端51は容易に先導管11に誘導され、透明管1の外周まで引き抜くことができる。
そして、透明管1の外周には、先導管11の後部や各接続管3の前部に、所定の間隔でボールベアリング12を取り付けてある。所定の間隔でボールベアリング12を配置することで、先端51が透明管1の外周に接触して傷をつけたり、透明管1と接続管3との段差に先端51が引っかかって透明管1が抜けることを防止する。
外ケーシング5を抜いていくと、地山であるボーリング孔41内に透明管1が残される。
透明管1は肉厚であるため、ボーリング孔41が自立せずに崩壊しても、透明管1が変形することがない。
透明管1は後部は接着剤31、前部は止水材32により封止してある。このためボーリング孔41に湧水があったとしても、透明管1内部に水が入ることがない。
外ケーシング5を引き抜き終わると、ボーリング孔41内の全長に亘って透明管1が残る。
そして、切羽42の透明管1内部にカメラ2を挿入する(図8)。
透明管1内には異物が存在しないため、カメラ2はカメラケーブル21を押し込むことで透明管1の奥まで挿入することができる。また、カメラ2はロッド等によって押し込んでもよい。
カメラ2が自走機能を有する場合には、透明管1内部を走行して先端まで到達することができる。
透明管1の内側のカメラ2から、透明管1を透過してボーリング孔41の全周を撮影する。これにより、地山の状態をカメラ2で撮影した動画または静止画を通じて観察することにより、有効なデータを得ることができる。
撮影は、カメラ2の挿入時に行ってもよいし、先にカメラ2を透明管1の先端に到達させてからカメラ2を引き抜きながら行ってもよい。
ボーリング孔41の状態を原位置で直接撮影することができるため、地山の亀裂の観察により、地山の緩み範囲を特定することができる(図9)。
カメラ2による撮影位置は挿入したカメラケーブル21の長さで特定することができるが、透明管1の外周にあらかじめ等間隔に目盛を書いておけば、撮影位置の特定が容易となる。
ボーリング孔41は透明管1よりも大径であるため、ボーリング孔41が自立する地山状態だけでなく、ボーリング孔41の孔壁が自立しないような緩んだ地山もそのままの状態で撮影できる(図10)。
また、実際の地山の内部に透明管1が配置されているため、湧水箇所も撮影できる(図11)。
地山の緩み範囲や湧水箇所を正確に特定することができるため、トンネル掘削時の対策の策定が容易かつ効率的となる。
撮影後、カメラ2は透明管1内から引き抜く。透明管1もその後引き抜いてもよいが、透明管1が地山中にあっても特にトンネルの掘削に支障はない。
11 先導管
12 ボールベアリング
2 カメラ
21 カメラケーブル
3 接続管
31 接着剤
32 止水材
41 ボーリング孔
42 切羽
5 外ケーシング
51 先端
61 先端ビット
62 ロッド
Claims (4)
- ケーシングによりトンネル掘進方向に掘削したボーリング孔内に連続して位置する複数の透明管と、前記透明管に挿入して前記透明管内から周囲の前記ボーリング孔の孔壁を撮影するカメラと、を有し、
先頭の前記透明管の先端には円錐状の先導管を取り付け、
複数の前記透明管の、先行する前記透明管の後端と、後行する前記透明管の前端とを両端から挿入した接続管により接続し、
前記先行する前記透明管の後端から所定の距離に、外周の周方向に等間隔に3つ以上配置したボールベアリングを有する、トンネル切羽における前方探査装置。 - 請求項1に記載のトンネル切羽における前方探査装置において、
前記接続管は、先行する前記透明管の後端に接着剤により固定し、外周に止水材を配置した後行する前記透明管を挿入することを特徴とする、前方探査装置。 - 請求項1または請求項2に記載のトンネル切羽における前方探査装置において、
前記カメラは、前記透明管内を自走可能とすることを特徴とする、前方探査装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のトンネル切羽における前方探査装置を使用した前方探査方法であって、
(A)外ケーシングおよび先端ビットを設けたロッドによりボーリング孔を掘削する工程と、
(B)前記外ケーシングから前記先端ビットおよび前記ロッドを引き抜く工程と、
(C)切羽の前記外ケーシング内部に、先端に先導管を取り付けた前記透明管を挿入する工程と、
(D)先行する前記透明管の後端に前記接続管を接続し、前記接続管の後端に後行する前記透明管を挿入して、後行する前記透明管を前記外ケーシング内に押し込む工程と、
(E)前記(D)工程を繰り返して、前記外ケーシング内の全長に亘って複数の前記透明管を連続して配置する工程と、
(F)前記外ケーシングを引き抜く工程と、
(G)前記透明管内にカメラを挿入し、前記透明管を透過して前記透明管の周囲の前記ボーリング孔の孔壁を撮影する工程と、からなる、前方探査方法。
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