JP6440140B2 - 被検体情報取得装置、処理装置、および信号処理方法 - Google Patents

被検体情報取得装置、処理装置、および信号処理方法

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Description

本発明は、被検体情報取得装置に関する。
レーザなどの光源から生体等の被検体に光を照射し、入射した光に基づいて得られる被検体内の情報を画像化する光イメージングの研究が医療分野で進められている。この光イメージング技術の一つとして、Photo Acoustic Imaging(PAI:光音響イメージング)がある。光音響イメージングでは、光源から照射されたのち、被検体内で伝播・拡散したパルス光のエネルギーを吸収した組織から発生した弾性波が受信される。そして、受信信号に基づき被検体内の特性情報が画像化される。
光音響イメージングにおいて被検体に光が照射されると、被検部位(生体の腫瘍等)とそれ以外の組織では光エネルギーの吸収率に差があるため、被検部位が光エネルギーを吸収して瞬間的に膨張し、弾性波を発生させる。この弾性波を音響受信器で受信した信号を解析処理することにより、特性情報が得られる。ここで、特性情報とは、初期音圧分布、光吸収エネルギー密度分布、光吸収係数分布などの光学特性値分布である。また、これらの情報を複数の波長の光で計測することにより、被検体内の特定物質(血液中のヘモグロビン濃度や、血液の酸素飽和度など)の定量的計測にも利用できる。
これらの特性情報を正確に算出するためには、被検体内で三次元的に発生した弾性波を全周囲から受信して、それらの受信信号を使用して画像再構成することが望まれる。しかし多くの場合、音響受信器と測定部位の物理的な制約から、弾性波を全周囲から受信することは困難である。その結果、限られた受信条件から特性情報を推定することとなるため、画像化した特性情報にデータ欠落や再構成アーティファクトといったノイズが発生する。そこで、この課題を鑑みて特許文献1では、光音響波の取得を複数回、異なる位置で行い、受信信号に対して画像再構成して特性情報を取得することが提案されている。ここで画像再構成とは、任意に抽出した受信信号(もしくは受信信号を任意に重みづけなど処理した投影信号)を各再構成ピクセル(ボクセル)に割り当てる(投影する)処理のことである。
特開2010−088497号公報
しかしながら、実際に生体組織などに対して多数回の測定を行うと拍動や血流などの動きを伴い、それぞれのタイミングの間に被検体内部で変位が生じてしまう可能性がある。この場合、それぞれのタイミングで取得した受信信号を用いて特性情報を正確に推定して再現することは困難である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、被検体内部で変位が生じた場合であっても、複数のタイミングで取得した受信信号を用いて特性情報を精度良く再現するための技術を提供することである。
本発明に係る被検体情報取得装置は、光源と、前記光源から出射された光が照射されることにより被検体から発生する光音響波を受信して時系列の電気信号に変換する受信手段と、前記時系列の電気信号を用いて前記被検体内部の特性情報を取得する処理手段と、を有し、前記光源は、複数のタイミングで光を出射し、前記受信手段は、前記複数のタイミングで前記光音響波を受信し、前記複数のタイミングに対応する複数の時系列の電気信号に変換し、前記処理手段は、記複数のタイミング間の前記被検体内部の変位量に基づいて、投影位置座標を決定し、前記複数の時系列の電気信号から、前記投影位置座標に対応し、かつ、前記複数のタイミングに対応する複数の投影データを生成し、前記複数の投影データに基づいて、前記投影位置座標の前記特性情報を画像再構成により取得することを特徴とする。
また、本発明に係る処理装置は、複数のタイミングでの被検体への光照射により発生する光音響波を受信することにより得られた、前記複数のタイミングに対応する複数の時系列の電気信号を用いて、前記被検体内部の特性情報を取得する処理装置であって、記複数のタイミング間の前記被検体内部の変位量に基づいて、投影位置座標を決定し、前記複数の時系列の電気信号から、前記投影位置座標に対応し、かつ、前記複数のタイミングに対応する複数の投影データを生成し、前記複数の投影データに基づいて、前記投影位置座標の前記特性情報を画像再構成により取得することを特徴とする。
また、本発明に係る信号処理方法は、複数のタイミングでの被検体への光照射により発生する光音響波を受信することにより得られた、前記複数のタイミングに対応する複数の時系列の電気信号を用いて、前記被検体内部の特性情報を取得する信号処理方法であって、記複数のタイミング間の前記被検体内部の変位量に基づいて、投影位置座標を決定し、前記複数の時系列の電気信号から、前記投影位置座標に対応し、かつ、前記複数のタイミングに対応する複数の投影データを生成し、前記複数の投影データに基づいて、前記投影位置座標の前記特性情報を画像再構成により取得することを特徴とする。
本発明によれば、被検体内部で変位が生じた場合であっても、複数のタイミングで取得した受信信号を用いて特性情報を精度良く再現するための技術を提供できる。
本発明に係る被検体情報取得装置の模式図。 本発明に係る被検体情報取得方法のフローを示す図。 実施例1に係る被検体情報取得装置のタイムチャートを説明する図。 実施例1に係る音響受信器の操作範囲を示す図。 実施例2に係る被検体情報取得装置の処理フローを示す図。 実施例4に係る被検体情報取得装置の処理フローを示す図。 実施例1に係る被検体情報取得装置の表示画面を示す図。 実施例2に係る被検体情報取得装置の表示画面を示す図。 実施例4に係る被検体情報取得装置のメモリ保存領域を示す図。 音響受信器と信号受信する領域の関係を説明する図。 音響受信器と信号受信する領域の関係を説明する別の図。 音響受信器と信号受信する領域の関係を説明する別の図。 音響受信器と信号受信する領域の関係を説明する別の図。 実施例3に係る被検体情報取得装置の処理フローを示す図。 実施例5に係る被検体情報取得装置の処理フローを示す図。 実施例5に係る音響受信器を示す図。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明の被検体情報取得装置は、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生し伝播した音響波を受信して、被検体内部の特性情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した装置である。本発明の被検体情報取得装置は、超音波の送信機能と、被検体内からの反射波(エコー波)を受信する機能を有し、画像の改善などのためにエコー波から得られる情報を使用できる。
取得される特性情報とは、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布を示す。組織を構成する物質とは、例えば、酸素飽和度分布や酸化・還元ヘモグロビン濃度分布などの血液成分、あるいは脂肪、コラーゲン、水分などである。また、エコー波に基づく電気信号に対して既知の情報処理を行うことにより得られる、被検体内部の音響インピーダンスの分布を示す情報のことも、一種の特性情報と捉えてもよい。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。これ以降、音響波の中でも、音響受信器によって被検体内に送信されたものや、送信後、被検体内で反射したものを指すとき、「超音波」と記載する。後者は「エコー波」と記載する場合もある。また、音響波の中でも、光照射により被検体内で発生したものを指すとき、「光音響波」と記載する。ただしこれは両者を区別する便宜上のものであり、それぞれの音響波の波長等を限定するものではない。
本発明では音響受信器の被検体に対する方向や位置を変更させながら複数の光音響波を時系列にサンプリングし、時系列に得られたサンプリングデータを用いて再構成することが好ましい。方向等の変更は、例えば音響受信器としてのハンドヘルド探触子を、作業者が揺動させながら被検体に当てることで実現できる。これにより、一回の(あるいは特定方向のみからの)測定によるデータを用いた場合に比べて、より開口を広げた再構成が行われる。すなわち、音響受信器を被検体内部の関心領域に対して揺動させることで、三次元的に発生した音響波をより大きな立体角で捉えられる。その結果、複数の位置で得られた光音響波の時系列の受信信号を用いた再構成により、実際の特性情報をより正確に推定して再現できる。
しかしながら、上記方法では、音響受信器の被検体に対する方向や位置を変更させながら複数のタイミングで光音響波を受信する必要がある。そのため、実際に生体組織などに対して多数回の測定を行うと拍動や血流などの動きを伴い、それぞれのタイミングの間に被検体内部で変位が生じてしまう可能性がある。この場合に、被検体内部の変位を考慮せずに時系列の受信信号を用いた再構成により特性情報を取得すると、特性情報を正確に推定して再現することは困難である。
そこで、本発明は、複数のタイミング間の被検体内部の変位量に基づいて、複数のタイミングで得られた各時系列の受信信号が投影される投影位置座標を決定する。すなわち、本発明は、複数のタイミングで得られた複数の時系列の受信信号の各サンプリングデータに対して、複数のタイミング間の被検体内部の変位量に基づいて、各サンプリングデータが投影される投影位置座標を決定する。
これにより、複数のタイミング間で被検体内部に変位が生じてしまった場合でも、被検体内部の変位を考慮して決定された投影位置座標に基づいて実際の特性情報を正確に推定して再現することができる。
なお、画像再構成により複数のタイミングで得られた時系列の受信信号に基づいて特性情報を取得した後では、複数のタイミング間の被検体内部の変位による誤差を補正することは困難である。
(装置構成)
図1の模式図を用いて、本発明に係る被検体情報取得装置を説明する。装置は、光源110、光学系120、音響受信器130、制御装置140、信号処理装置150、表示装置160を有する。以下、各構成要素について説明する。
(被検体100及び光吸収体101)
これらは本発明の被検体情報取得装置の一部を構成するものではないが、以下に説明する。本発明の被検体情報取得装置は、人や動物の悪性腫瘍や血管疾患などの診断や化学治療の経過観察などを主な目的とする。よって、被検体としては生体、具体的には人体や動物の乳房や頸部、腹部などの診断の対象部位が想定される。
また、被検体内部にある光吸収体とは、被検体内部で相対的に吸収係数が高いものを指
す。例えば、人体が測定対象であればオキシヘモグロビンあるいはデオキシヘモグロビンや、それらを含む多く含む血管、あるいは新生血管を多く含む悪性腫瘍が光吸収体となる。その他、頸動脈壁のプラークなども光吸収体となる。
(光源110)
光源としては、数ナノから数マイクロ秒オーダーのパルス光を発生可能なパルス光源が好ましい。具体的には効率的に光音響波を発生させるため、10ナノ秒程度のパルス幅が使われる。光源としてはレーザのかわりに発光ダイオードなども使用できる。レーザとしては、固体レーザ、ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザなど様々なレーザを使用できる。照射光の波長は、被検体内部まで光が伝搬する波長が望ましい。具体的には、被検体が生体の場合、500nm以上1200nm以下である。
(光学系120)
光源から出射された光は、典型的にはレンズやミラーなどの光学部品により、所望の光分布形状に加工されながら被検体に導かれる。また、光ファイバなどの光導波路などを用いて光を伝搬させることも可能である。光学系は、例えば、光を反射するミラーや、光を集光したり拡大したり形状を変化させるレンズ、光を拡散させる拡散板などである。このような光学部品は、光源から発せられた光が被検体に所望の形状で照射されれば、どのようなものを用いてもかまわない。なお、光はレンズで集光させるより、ある程度の面積に広げる方が、生体への安全性ならびに診断領域を広げられるという観点で好ましい。
(音響受信器130)
音響受信器は、音響波(光音響波およびエコー波)を受信し、アナログの電気信号に変換する。圧電現象、光の共振、静電容量の変化等を用いたものなど、どのような音響受信器を用いてもよい。ここで、音響受信器は、音響波を送受信するトランスデューサが、アレイ状に複数個配列されたものが好ましい。これにより、複数の位置で音響波を受信して複数の信号を出力できるので、測定時間の短縮やSN比の向上が期待できる。
音響受信器は通常、トランスデューサが筐体に保持された探触子の形態で提供される。なお、本明細書において音響受信器を探触子とも呼ぶ。
音響受信器は、被検体に対して位置を変更可能であることが好ましい。位置の変更方法は、ハンドヘルド探触子であれば作業者の手技による。ただし、音響受信器の走査機構を設置することも可能である。被検体情報取得装置が、作業者に対し、音声や画面表示の形式で揺動のガイド指示を与えることも可能である。
音響受信器は、被検体に超音波を送信する送信器の機能と、被検体の内部を伝搬したエコー波を受信する受信器の機能を備えることが好ましい。これにより、同一領域での信号検知や省スペース化が期待できる。ただし、送信器と受信器を別にしてもよい。また、光音響波とエコー波の受信器を別にしてもよい。音響受信器は、本発明の受信手段に相当する。
(制御装置140)
制御装置は、音響受信器130より出力されたアナログの電気信号に対して、増幅処理と、デジタル変換処理を施す。制御装置は、典型的には増幅器、A/D変換器、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップ、CPUなどで構成される。音響受信器130が複数のトランスデューサを有し、複数の受信信号を出力する場合、制御装置も、複数の信号を同時に処理できることが望ましい。それにより、処理時間を短縮できる。
また制御装置は、パルス光の照射と、それに引き続く光音響波の受信のタイミングを制御する。具体的には、パルス光の照射タイミングの制御や、パルス光をトリガ信号とした電気信号の送受信タイミングの制御を行う。
ここで、本発明において、光音響波信号とは、音響受信器130から出力されたアナログの時系列の電気信号も、制御装置140で処理された時系列の信号も含む概念である。また、超音波信号とは、エコー波を受信した音響受信器130から出力されるアナログの時系列の電気信号と、制御装置140での処理後の時系列の信号を含む概念である。
(信号処理装置150)
信号処理装置は、デジタル信号に基づき被検体内部の情報を生成する。信号処理装置としては、典型的にはワークステーションなどの情報処理装置が用いられる。後述する補正処理や画像再構成処理などは、あらかじめプログラミングされたソフトウェアにより行われる。
ソフトウェアは、本発明の特徴的な処理である補正処理を行う変位量算出モジュール151を含んでいる。ソフトウェアはまた、画像再構成モジュール152を含んでいる。なお、それぞれのモジュールを、信号処理装置150とは別の装置として設けてもよい。また信号処理装置150は2D空間、3D空間のいずれにも信号処理を適用できる。
変位量算出モジュール151は、音響受信器130の変位量、例えば作業者の手技によるハンドヘルド探触子の方向や位置の変化量を算出する。また、ハンドヘルド探触子の押し付けや体動などに起因する、被検体内部の変位量も算出できる。
画像再構成モジュール152は、光音響波信号を用いて画像再構成を行い、特性情報を形成する。また、超音波信号を用いて、被検体の音響インピーダンス分布などの特性情報を生成する。
画像再構成アルゴリズムとしては、トモグラフィー技術で既知の手法を用いる。例えば、タイムドメインあるいはフーリエドメインでの逆投影や、整相加算(ディレイ・アンド・サム)などである。再構成の時間を多く使える場合は、繰り返し処理による逆問題解析法などの画像再構成手法を使用してもよい。
また、画像再構成モジュール152は、超音波信号に対して、位相を整合するための遅延加算処理や、その後の加算処理を行う。これにより、被検体内での音響インピーダンス等の特性情報や、被検体内での散乱に起因するスペックルパターンデータを形成できる。
なお、光音響イメージングにおいて、フォーカスした音響受信器130を用いることで、画像再構成なしに生体内の特性情報画像を形成できる。そのような場合には、画像再構成アルゴリズムを用いた信号処理は必要ない。
また、変位量算出モジュール151および画像再構成モジュール152のそれぞれは、典型的にはCPU、GPUなどの素子や、FPGA、ASICなどの回路から構成される。なお、変位量算出モジュール151および画像再構成モジュール152のそれぞれは、1つの素子や回路から構成されるだけではなく、複数の素子や回路から構成されていてもよい。また、変位量算出モジュール151および画像再構成モジュール152が行う各処理をいずれの素子や回路が実行してもよい。
また、制御装置、信号処理装置は一体化される場合もある。この場合、ワークステーションで行うようなソフトウェア処理ではなく、ハードウェア処理により被検体の音響インピーダンスなどの特性情報や、光学特性値分布を生成できる。制御装置および信号処理装置の画像再構成モジュールは、本発明の処理手段に相当する。変位量算出モジュールは、本発明の検出手段に相当する。
(表示装置160)
表示装置は、信号処理装置から出力される光学特性値分布等の特性情報を表示する。表示装置としては例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレ
イ、FEDなどを使用できる。なお、表示装置は、被検体情報取得装置の本体とは別に提供されていても良い。例えば、取得した被検体情報を有線または無線で表示装置に表示させてもよい。表示装置は、本発明の表示手段に相当する。
(処理フロー)
次に、図2のフロー図を参照して、被検体情報取得装置を制御して行われる被検体情報取得方法の手順を説明する。なお、制御装置が、制御装置内のメモリに保存された被検体情報取得方法が記述されたプログラムを読み出し、被検体情報取得装置の各構成の作動を制御することにより以下のフローを実行させる。
(S100:光音響波信号を取得する工程)
この工程では、音響受信器130が、被検体から発生した光音響波を受信し、光音響波信号を生成する。
まず、光源110から出射されたパルス光121が光学系120を介して被検体100に照射される。パルス光121は光吸収体101に吸収され、光音響波103が発生する。制御装置140はパルス光の出射を検知して、音響受信器130に光音響波103の受信を開始させる。音響受信器130から出力された光音響波信号は、制御装置140での処理を経て、メモリに格納される。
なお、本実施形態においては、本工程を複数のタイミングで行う。
(S200:超音波信号を取得する工程)
この工程では、被検体に対して超音波を送受信することにより、被検体の音響インピーダンスなどの特性情報や、被検体内での散乱に起因するスペックルパターンなどのデータを取得する。音響インピーダンスは、例えば、S500における音響受信器130の変位量算出に利用できる。スペックルパターンは、例えば、ハンドヘルド探触子の押し付け等による被検体内部の変位量算出に利用できる。
音響受信器130は、被検体100に対して超音波102aを送信する。送信した超音波は被検体内で反射して、エコー波102bとなる。音響受信器130は、そのエコー波102bを受信し、超音波信号を出力する。そして、制御装置140が増幅およびA/D変換処理を行ったのち、メモリに格納する。
超音波102aを送信するタイミングは、S100におけるパルス光121と同時でも構わない。また、超音波を送受信する回数は1回に限らず、次のパルス光照射までの間に複数回行ってもよい。
(S300:S100、S200の繰り返し回数を判定する工程)
この工程では、信号処理装置150において、S100での光音響波信号の取得回数と、S200での超音波信号の取得回数が、所定数に達しているかどうかが判定される。所定数に達していなければS100、S200を繰り返す。
繰り返し回数は予め所望の回数を設定しておく。あるいは、測定開始前に作業者がタッチパネル、キーボード等の入力手段から入力してもよい。あるいは、外部に設置した押しボタンを押し込んでいる間は測定を繰返すように設定するなど、測定をしながら回数を決定可能としてもよい。測定をしながら回数を決定する場合の一例として、ハンドヘルド探触子に接触センサを設けておき、作業者がハンドヘルド探触子を被検体に当てている間は測定が行われるようにしてもよい。
(S400:光音響波の関心領域を設定する工程)
この工程では、画像再構成モジュール152が、関心領域(ROI:Region of Interest)を設定する。本フローにおいては、ROIとは、光音響波信号に基づき再構成を行う領域(光学特性値分布を算出する領域)を指す。
ROIを設定する際には、S200で繰り返し測定された各超音波信号から再構成され
た超音波画像のうち、いずれか1つの超音波画像の画像領域を用いればよい。例えば、複数の超音波画像のうち、最初の測定画像や、最後の測定画像、中間の回数での測定画像などを使用する。また、それらの測定画像を表示装置160に表示し、作業者がROIを任意に設定してもよい。この場合、マウスやタッチパネル等の入力機器や、座標を指示する入力方法を使用できる。
(S500:光音響波受信時の音響受信器とROIとの位置を取得する工程)
この工程では、第2の検出手段としての変位量算出モジュール151が、S400でROIを設定した超音波画像を取得した際の音響受信器130の位置と、S100の工程で光音響波を受信した際の音響受信器130の位置との間の変位量を算出する。変位量は、並進(音響受信器130に沿った方向(X)、および音響受信器130に鉛直下面方向(Y)の移動量)、回転値(θ)などで表現される。このような変位は、作業者がハンドヘルド探触子を手技で移動させることや、三次元的に配置された探触子を機械的に三次元でスキャンすることにより発生する。
変位量算出に当たっては、音響受信器130に磁気センサを配置し、磁気の変動から変位量を算出する方法がある。また、音響受信器130に光学式のトラックボール等の光学センサを配置し、それに用いる赤外線を測定する方法もある。また、既定の形状に沿ってステッピングモーターなどで音響受信器130を制御する場合、制御データを利用して変位量を算出してもよい。
また、S200で取得された超音波信号や、それに基づく超音波画像を用いて変位量を算出してもよい。この方法は、外部のセンサや機器類を使用しない点で好ましい。超音波画像には音響インピーダンスやスペックルパターンによる特徴があり、それらを元に画像間の相関を算出できる。
この場合、変位量算出モジュール151は、各超音波画像にブロックマッチング法などの既知のアルゴリズムを適用する。ブロックマッチング法では、画像を一定の大きさの画像領域(ブロック)に分割し、各超音波画像において対応するブロックの位置を探索し、ブロックの移動および回転量を算出する。探索する領域の評価関数には、画像の相関値を示す既知の指標Sを用いる。探索範囲の中でもっとも相関性が高く算出される動きベクトルを、各ブロックの変位量として算出する。
相関値の指標Sとしては、SAD(Sum Of Absolute Difference)、SSD(Sum Of Squared Difference)、CC(Cross−Correlation)などがある。指標Sとしては、また、NCC(Normalized Cross−Correlation)、ZNCC(Zero−mean Normalized Cross−Correlation)などもある。あるいは、これらの指標Sを、近傍のブロックの値により補完、補正してもよい。
例えば、SADに関しては、両画像のブロック内の各画素をf(i,j)、g(i,j)とすると、指標Sは下記の式(1)で示される。
Figure 0006440140

また、SSDに関しては、指標Sは下記の式(2)で示される。
Figure 0006440140

また、CCに関しては、指標Sは下記の式(3)で示される。
Figure 0006440140

また、NCCに関しては、指標Sは下記の式(4)で示される。
Figure 0006440140

また、ZNCCに関しては、指標Sは下記の式(5)で示される。
Figure 0006440140
各画像領域の相関値を算出する際には、変位量算出モジュール151が算出した中で、最も値の高い相関値の指標Sを抽出する。なお、領域分割の方法としては、画像領域を等面積の矩形などに分割する方法がある。このとき、画像の輝度値などによって分割範囲や分割数を変更してもよい。
ブロックマッチング法における音響受信器130の変位量算出には様々な方法がある。例えば、音響受信器130の近傍の矩形領域のみを対象として上記の探索を行い、発見された矩形領域と元の矩形領域の差をそのまま変位量としてもよい。また、音響受信器130の周囲の矩形領域の変位量を求め、それを用いて線形補間による近似演算を行い、音響受信器130自身の変位量を算出してもよい。あるいは、多数の矩形領域の変位量の平均値を利用してもよい。なお、画面端などで正確に変位が算出できない場合は、最頻値を利用して誤差を軽減してもよい。
なお、音響受信器130の位置を超音波画像から求めた場合、超音波信号受信時点での位置が算出される。したがって、光音響画像の補正にかかる位置情報を用いる場合、超音波信号受信のタイミングと光音響波信号受信のタイミングを対応づける必要がある。
かかる対応付けの一例として、超音波信号受信時の音響受信器130の位置を、近似的に光音響波受信時の音響受信器130の位置としてもよい。さらに、光音響波受信時の音響受信器130の位置を、その光音響波受信の前後に行われた超音波受信時の音響受信器
130の位置から推定してもよい。
(S600:音響波受信器の変位量をもとに光音響波信号を回転・移動する工程)
この工程では、画像再構成モジュール152が、S500で算出した音響受信器の変位量をもとに、光音響波信号受信時の音響受信器130の座標系を変換する。これにより、異なる方向から取得した光音響波に由来する光音響信号を、同じ基準に揃えた上で比較、合成できる。
例えば、S500で算出した変位角度をθ、水平方向移動量をx’、それに垂直な向きの移動量をy’とする。このとき、音響受信器の位置ベクトルx0、y0に関して、座標変換後の音響受信器の位置ベクトルx1、y1は次の式(6)で示される。
Figure 0006440140

この座標変換を変位量に基づいてそれぞれ実行し、信号処理装置150内部のメモリに格納する。音響受信器の位置や方向に対応する座標系の一例を図9に示す。この例では、鉛直下方を測定するときの音響受信器921が取得する信号はx−y座標系で表現され、斜めに測定するときの音響受信器920による取得信号はx−y座標系で表現される。
なお、S500の結果から音響受信器の変位量が微量であり、その誤差を補正する必要がない場合は、S600を省略してもよい。
(S700:被検体内の変位量を取得する工程)
この工程では、第1の検出手段としての変位量算出モジュール151において、S200あるいはS100で取得した被検体情報を用いて、異なる画像間での被検体内の変位量を算出する。
被検体内の変位量の算出は、被検体内の画像領域の比較により行われる。まず、画像再構成モジュール152が、S600の工程によって揃えられた座標系に基づいて被検体の画像再構成を行う。つぎに変位量算出モジュール151が、各画像領域についての変位量をアルゴリズムに従って算出し、信号処理装置150内部のメモリに格納する。アルゴリズムの一例として、超音波画像の分野で既知の、スペックルパターンを用いたスペックルトラッキング法を利用できる。
各画像領域の変位量は、格子状に分割した画像領域それぞれについて算出すればよい。より好ましくは、ROI内で再構成したいピクセルのピッチにあわせた格子サイズで変位量を算出する。
(S800:被検体内の変位量に基づき、投影位置座標を決定する工程)
この工程では、画像再構成モジュール152が、S700で算出した変位量に基づき、光音響波信号データの投影位置座標を決定する。ここで、投影される空間が3次元の場合は投影位置座標を投影位置ボクセルと呼び、2次元の場合は投影位置ピクセルと呼ぶ。
また、光音響波信号データとは、タイムドメインで再構成をする際に、光音響信号を時系列に従って投影位置ボクセルに割り振るデータを指す。その他、光音響波信号データは各トランスデューサが時系列で受信した光音響信号を基準としていればどのような信号でもよい。例えば、光音響波信号データは、S100で取得した光音響波信号(RF信号)や、包絡線検波したRF信号、RF信号に一定の重みづけを行った信号、RF信号にある係数をコンボリューションした信号であってもよい。他にも、光音響波信号データは、R
F信号に音響受信器の法線ベクトルと音響受信器−投影位置ボクセル間ベクトルとの角度に応じた重みづけを行った信号などであってもよい。
図10A〜図10Dを用いて投影データについて説明する。
図10Aに、音響受信器1000の1つのトランスデューサと、被検体内を格子状に分割した各画像領域を示す。ここで、音響受信器1000が光音響信号1010を受信した場合、光照射からの時間および被検体内の音速から、音響受信器1000から等距離に存在する、同心円状のいずれかの画像領域(投影データ領域1020と呼ぶ)に音源があると推定される。またこのとき、図10Bに示すように、S700で算出された変位量データは、各分割領域における変位ベクトル1030で表わされるものとする。このとき、図10Cのように図10Bと同じ大きさで分割された領域に対して、変位ベクトル1030を用いた補正を行う。すると、図10Cにおける各投影データ領域1021はベクトルに応じて移動し、図10Dにおける変位量を考慮した投影データ領域1022となる。
例えばUBP法(Universal Back−Projection)であれば初期音圧分布p(r)は次式(7)により時間空間上で推定される。
Figure 0006440140

このとき投影データに相当する項b(r,t)を、式(8)に示す。
Figure 0006440140

また、任意のデータ領域に対する受信器の立体角の項dΩは、式(9)となる。
Figure 0006440140

ここで、p(r)はS100で取得した光音響波信号、rは位置、tは時間であり、θは受信器と任意のデータ領域とがなす角度である。
また音源の大きさに比べて、音源と測定位置の距離が十分大きい場合、投影データ項b(r,t)は、式(10)のようにしてもよい。
Figure 0006440140
このときS700で求まった投影位置ボクセルの位置に応じて投影データのtが変わるため、この工程で決定された投影位置ボクセルに対するtを用いて投影データ項b(r,t)を抽出する。
例えばDAS法(Delay And Sum)もしくは整相加算法であれば初期音圧分布p(r)は次式(11)により時間空間上で推定される。
Figure 0006440140

ここでτは、次式(12)で表される、i番目のトランスデューサからのf番目の投影
位置ボクセルのx座標x、y座標y、音速cより求まる、M個のトランスデューサから投影位置ボクセルまでの遅延時間となる。
Figure 0006440140

ωは窓関数などの重みファクターなどでありトランスデューサの指向性や再構成画像の所望の解像度やSNに応じて変更される。
このとき被検体内部の変位が考慮された投影データとして、各トランスデューサが受信した時系列の信号から投影位置ボクセルに対して位相がそろうサンプリングデータSiを抽出する。
なお、S700の結果から被検体内部の変位量が微量であり、その誤差を補正する必要がない場合は、S800を省略してもよい。
また、本工程において投影位置座標を補正する代わりに、S600と同様に各タイミングの被検体内部の変位量に基づいて各タイミングにおける投影データの座標系を補正してもよい。
また、S600において光音響信号の座標系を補正する代わりに、本工程の工程と同様に音響受信器の変位量に基づいて光音響信号が投影される投影位置座標を補正してもよい。
(S900:被検体内部の変位量に基づき決定された投影データ画像再構成を行う工程)
この工程では、画像再構成モジュール152が、S800で抽出した投影データに基づいたすべてのフレームの投影データ信号から、UBPであれば式(7)、DASであれば式(11)などにしたがってROIの領域の画像再構成を行う。あるいは被検体内部の変位量を考慮しない場合は、元の光音響波信号から画像再構成を行う。
画像再構成された光音響波画像、超音波画像は、表示装置160が画像として表示する。それぞれの画像を重畳させたり並置させたりして単一画面に表示してもよいし、画像を切り替えて表示してもよい。
<実施例1>
本実施例では、規定回数受信した光音響波に由来する光音響信号、および、エコー波に由来する超音波信号から、補正した光音響画像を取得する方法を説明する。処理のフロー自体は図2で示したものと同じであり、ステップS300における信号取得回数の設定は100回とする。
音響受信器130には1Dリニアアレイ探触子を用いる。また、装置構成として、探触子を走査してデータを取得している最中は探触子走査に関する指示を画面上に表示し、既定のシーケンス終了後はデータ取得完了のメッセージを表示させるようにした。作業者に対する操作指示としては、被検体を複数の方向から測定するために探触子を移動させるようなものが好ましい。
シーケンス開始後、まず、S100において光音響波信号を取得する。次に、S200において超音波信号を取得する。
このときのS100、S200のタイミングについて図3のタイミングチャートを用いて説明する。図3において,光音響波信号は発光をトリガに所定時間(例えば30μsec)取得される。発光の間隔は,光源110の発光周波数から決まる。例えば発光周波数が10Hzとすると、発光の間隔は100msecである。1回の発光時間を50nsecとすると、光音響の信号取得終了から次の発光までの時間は99msec以上ある。その期間に超音波の送信を行い、送信後、所定時間(例えば60μsec)、エコー波を取得する。
本実施例では、S300において前記工程を100回繰り返す間、図4に示すように音響受信器を移動させる。まず、図4(a)のように、音響受信器410の受信面の法線が、鉛直下向きに対して斜め20度程度になるように配置する。そして、被検体内の音源400からの光音響波およびエコー波を取得する。そして徐々に音響受信器を移動させ、角度を変化させていく。途中の図4(b)では、音響受信器411が、鉛直下向きにある音源401からの光音響波信号を受信する。最後の図4(c)では、図4(a)と逆方向に音響受信器412を配置して、音源402に対して鉛直下向きに対して20度程度傾いた方向からの信号を取得する。図4(a)〜図4(c)にかけて、それぞれの位置で信号が受信され、各位置での座標系に従って情報が保存される。
S400におけるROIの設定に関しては、50回目に測定した超音波信号に基づく再構成画像から、音響受信器サイズに対応する幅40mm、深さ30mmの領域を抽出する。
S500の探触子の変位量算出に関しては、100回分の超音波信号を画像再構成モジュール152で再構成した画像を分割して、各分割領域の移動を追跡する。具体的には、まず、探触子直下にあたる幅30mm、深さ10mmの領域を2mm四方の領域に分割した。次にROI設定に用いた50回目の画像を基準として、各分割領域について、ZNCCを相関指標として、最も相関の高い並進量及び回転量を算出する。そして、それらの値の中で最頻値をもって探触子の変位量とする。
S600における座標系変換に関しては、S500で算出した並進量、回転量を用いて各超音波取得時の音響受信器の座標系を変換し、メモリ上に保管する。
S700における被検体内部の変位量算出に関しては、画像再構成モジュール152が、S600において算出された探触子の座標位置に従って、100データ分の超音波信号に基づく再構成を行う。そして再構成された画像を2mm四方の領域に分割して、それぞれROIに設定した50回目の画像の各分割領域に対して最も相関の高い並進量、回転量を算出してメモリ上に保管する。このとき、相関指標としてZNCCを使用する。
S800の投影位置座標の補正に関しては、画像再構成モジュール152が、S700でメモリに保管された被検体内部の変位量を用いて、投影位置座標の補正を行う。
そしてS900において、画像再構成モジュール152が、ROI内の投影データを積算し、重みづけをおこなうUBP法による再構成アルゴリズムを適用して画像再構成する。
この手法による視認性向上の効果を図7に示す。これらは柱状の光吸収体を再構成した
ものである。図7(a)に、従来の手法による再構成画像を示す。一方、図7(b)には、本実施例の手法による再構成画像を示す。一般に、音響受信器に垂直方向に配置された光吸収体からの音響波の観測は、原理的に難しい。そのため図7(a)では、光吸収体の上下端しか画像化できていない。一方、本実施例の手法によれば、光音響波の受信位置(被検体に対する方向)が様々であるため、垂直方向以外から信号を取得できる。そのため、図7(b)に示すように柱状の光吸収体を再現できる。
従来手法の画像および本発明の手法の画像をそれぞれ、実際の光吸収体の配置形状と比較した。すると、従来の手法での再現度が3%であるのに対して、本手法の再現度はほぼ100%である。すなわち本手法により、光吸収体の形状をより正確に再現できることが分かる。これは、探触子を移動させて光音響波をより多くの方向から受信することで、探触子の開口が広がり、信号データを補完しあえるようになるためである。このように、本発明によれば探触子の受信方向に制約がある場合でも、探触子を移動させ、開口を実質的に広げてアーティファクトやノイズを低減した再構成画像を取得できる。その際、音響受信器の位置に応じて適切な座標系変換等の処理が行われる。また本実施例では、超音波画像による被検体内部の音源の変位を考慮した補正が行われるため、音響受信器の移動や体動などの影響を抑制して良好な画像を取得できる。
<実施例2>
実施例2では、光音響波取得時の音響受信器の位置を推定する方法を示す。図5は本実施例の処理フロー図である。なお、実施例1と共通の部分については説明を省略する。
音響受信器130は1Dリニアアレイ探触子とし、信号の取得回数の設定は100とする。S400工程までの処理は、実施例1と同様である。
次に、S501に示した方法で、超音波画像をもとにROIを設定した音響受信器に対しての相対変位(相対位置)として、並進量と回転量を算出する。次に、算出した値に基づいて、光音響波を取得した時間に相当する時点での並進量と回転量を線形補間により算出し、光音響波取得時の音響受信器の座標を推定する。
次に、S600において、S501で算出した並進量と回転量を用いて座標系を変換し、メモリ上に保管する。
そして、S900で、S600で算出された座標系に基づき100データから再構成を行って画像を算出する。
この手法による視認性向上の効果を図8に示す。これらは2mm径の点状の光吸収体を再構成したものである。図8(a)に従来の手法による再構成画像を示す。一方、図8(b)には本実施例の手法によって画像再構成された結果を示す。図8(a)では再構成をするための信号情報が十分でないために、光吸収体を示す明るい点の左右に再構成アーティファクトが発生している。一方、本実施例の手法では、音響受信器の取得位置(被検体に対する方向)が様々であるため、垂直方向以外から信号を取得できる。その結果、図8(b)に示すように、再構成アーティファクトを抑制し、光吸収体の形状を再現できている。
従来手法の画像および本発明の手法の画像をそれぞれ、実際の光吸収体の配置形状と比較した。すると、従来の手法である図8(a)では、光吸収体のサイズが実物の350%であるのに対して、本手法の図8(b)では110%である。すなわち本手法により、実際の吸収体の形状をより正確に再現できることが分かる。つまり、従来法のアーティファクトを再現する画像データを仮に積算したとしても、アーティファクトのSNが上がるだけで現実の形状とは異なるものが再現される。一方、本手法によれば、アーティファクトを抑えて現実の形状を再現できる。
<実施例3>
本実施例では、図11のフローを参照しつつ、過去に取得したデータを利用してリアルタイムに画像を出力する方法を説明する。
音響受信器は1Dリニアアレイ探触子とし、メモリに保存する信号の取得回数の設定は50とした。
まず、S100で、被検体に光を照射して光音響波信号を取得する。
次に、S200において、超音波を送受信する。
次に、S3000においてS100およびS200で取得した信号を最後に取得したデータから最大で50回分までをメモリに順次保管する。
次に、S401において、最後に取得した超音波から得られる画像領域をROIに設定する。
次に、S5000において、メモリに保管されている光音響波取得時の音響受信器の位置を、変位量算出モジュール151を用いて超音波画像から算出する。
次に、S700で被検体内部の変位量算出を行い、S800で投影データの投影位置座標の補正をS700で算出された被検体内部の変位量を用いて行う。
そしてS900において、S500で作成された座標を元に、画像再構成モジュール152が、S800で作成されたROI内の投影データを重ね合わせる再構成アルゴリズムを適用して画像再構成する。
上記過程を任意の回数繰り返す際にプローブの位置を適時動かすことで、常にメモリに保管されるデータが更新され続けたままリアルタイムに過去データを利用しながら仮想的に探触子数を増やした再構成画像を表示し続けることが可能になる。すなわち本実施例によれば、被検体内の情報をより正確にリアルタイムに再現できる。
<実施例4>
本実施例では、図6のフローを参照しつつ、音響受信器の変位量の算出を画像データ取得ごとに行う方法を説明する。この方法であれば、計算の処理が分散され、メモリの負荷を抑制して画像を出力できる。
音響受信器130は1Dリニアアレイ探触子とし、信号の取得回数の設定は100とした。また音響受信器130には磁気センサを一体化させてある。磁気センサは、光音響波受信時の音響受信器の位置や傾き状況を検知し、信号処理装置150に送信した。
まず、S1400において、一回目に取得した超音波から得られる画像領域をROIに設定する。
次に、S2100で、被検体に光を照射して光音響波信号を取得する。
次に、S3200において、超音波を送受信する。
次に、S4501において、ROIに設定した超音波取得時の音響受信器の位置を基準として、直前の光音響波取得時の音響受信器の位置からの音響受信器の並進量と回転量を、磁気センサの出力値から求める。
次に、S5600では、S4501で算出した並進量と回転量を用いて座標系を変換する。
次に、S6701において、S5600で算出した座標系に基づき、超音波の画像再構成を行って画像を算出する。そして再構成画像の比較結果から、ROI内の並進(音響受信器に沿った方向(X)の移動量、および、音響受信器に鉛直下面方向(Y))量、すなわち被検体内部の変位量を算出する。
次に、S7800において、光音響波のROI内の投影データの投影位置座標をS6701で算出された値をもとに補正する。
次に、S8000では、S7800での補正値をメモリに保存する。
上記の処理をS9302に従って20回繰り返す。このときメモリに保管する領域を図9に示す。ここでは、図面上斜め方向を向いているときの音響受信器920から再構成領域910が再構成される。また、変更後の位置にあるときの音響受信器921から画像化領域911が再構成される。この場合、メモリに保管する領域は共通の画像領域912とする。
最後に、S10900にて、20回分の共通部分のデータを用いて再構成を行う。
本実施例の手法によれば、メモリの使用が抑制可能であり、処理負荷が分散されるため、処理速度を向上させることができ、リアルタイムの処理を好適に実施できる。そして、音響受信器が複数の方向から信号を取得することにより、信号の取れていない箇所を再構成することで生じる再構成アーティファクトを抑制できる。すなわち本実施例によれば、被検体内の情報をより正確にリアルタイムに再現できる。
<実施例5>
本実施例では、図12のフローを参照しつつ、音響受信器としてトランスデューサが三次元配置された探触子を使用する方法を説明する。この方法によれば、三次元の再構成像で視認性を向上させることができる。
トランスデューサが三次元配置された探触子としては図13に示すように半球の表面上に多数のトランスデューサを配置した音響受信器1303を使用した。半球の内部は生体との音響カップリングを保ち、光を透過するジェル材を封入し、半球の下面は平面に設置できる構成とした。半球上面部に光照明部(1301)を有し、その隣接部に磁気センサ(1304)を一体化して配置した。磁気センサは、光音響波受信時の音響受信器の位置や傾き状況を検知し、信号処理装置150に送信した。
またメモリに保存する信号の設定は50とした。
まず、S100で、被検体に光を照射して光音響波信号を取得する。
次に、S1001において、S100を実施した時点での磁気センサのデータを受信する。
次に、S3001においてS100およびS1001で取得した信号を、最後に取得したデータから最大で50回分までをメモリに順次保管する。
次に、S400において、最後に取得した時点での探触子直下の領域2cm^3のボリューム領域をROIに設定する。
次に、S5000において、最後に取得した時点での音響受信器の位置座標を基準にして、メモリに保管されている光音響波取得時の音響受信器の3次元位置座標をメモリに保管されている磁気センサデータから算出する。
次に、S700で被検体内部の変位量算出を行い、S800で投影データの投影位置座標の補正をS700で算出された被検体内部の変位量を用いて行う。
そしてS900において、S500で作成された3次元位置座標を元に、画像再構成モジュール152が、メモリに保管されている受信信号をもとに投影データを作成し、ROI内の投影データを3次元的に重ね合わせる再構成アルゴリズムを適用し再構成する。
上記過程を任意の回数繰り返す際に音響受信器の位置を適時動かすことで、常にメモリに保管されるデータが更新され続けたままリアルタイムに過去データを利用しながら仮想的に音響波受信器の数を増やして3次元再構成像を表示し続けることが可能になる。すなわち本実施例によれば、被検体内の情報をより正確に3次元でリアルタイムに再現できる。
以上、好適な実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限らず、特許請求の範囲を逸脱しない限りにおいて、種々の変形例、応用例も包含するものである。
110:光源、130:音響受信器、150:信号処理装置

Claims (20)

  1. 光源と、
    前記光源から出射された光が照射されることにより被検体から発生する光音響波を受信して時系列の電気信号に変換する受信手段と、
    前記時系列の電気信号を用いて前記被検体内部の特性情報を取得する処理手段と、
    を有し、
    前記光源は、複数のタイミングで光を出射し、
    前記受信手段は、前記複数のタイミングで前記光音響波を受信し、前記複数のタイミングに対応する複数の時系列の電気信号に変換し、
    前記処理手段は、
    記複数のタイミング間の前記被検体内部の変位量に基づいて、投影位置座標を決定し、
    前記複数の時系列の電気信号から、前記投影位置座標に対応し、かつ、前記複数のタイミングに対応する複数の投影データを生成し、
    前記複数の投影データに基づいて、前記投影位置座標の前記特性情報を画像再構成により取得する
    ことを特徴とする被検体情報取得装置。
  2. 前記複数のタイミング間の前記被検体内部の変位量を検出する第1の検出手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記第1の検出手段は、前記被検体に送信されたのち前記被検体内で反射した超音波に基づく超音波信号を用いて前記複数のタイミング間の前記被検体内部の変位量を検出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記第1の検出手段は、前記複数のタイミングのそれぞれにおいて取得された複数の前記超音波信号に基づいて前記複数のタイミング間の前記被検体内部の変位量を検出する
    ことを特徴とする請求項3に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記第1の検出手段は、スペックルトラッキング法により、前記複数のタイミング間の前記被検体内部の変位量を検出する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記受信手段は、前記被検体に超音波を送信する機能と、前記被検体内で反射した超音波を受信する機能を有する
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記複数のタイミングのそれぞれにおける前記受信手段の位置および傾きを検出する第2の検出手段をさらに有し、
    前記処理手段は、前記複数のタイミングのそれぞれにおける前記受信手段の位置、および前記複数のタイミング間の前記被検体内部の変位量に基づいて、前記投影位置座標を決定する
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  8. 前記複数のタイミングのそれぞれにおける前記受信手段の位置および傾きを検出する第2の検出手段をさらに有し、
    前記処理手段は、前記受信手段の位置および傾きに基づいて、前記複数のタイミングのそれぞれにおける前記受信手段の座標系を変換することにより、前記複数の時系列の電気信号から前記複数の投影データを生成する
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  9. 前記受信手段は、磁気センサまたは光学センサを有し、
    前記第2の検出手段は、前記磁気センサまたは前記光学センサの出力に基づいて、前記複数のタイミングのそれぞれにおける前記受信手段の位置および傾きを検出する
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の被検体情報取得装置。
  10. 前記特性情報を用いて前記被検体内部の画像を表示する表示手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  11. 前記受信手段は、前記複数のタイミングにおいて前記受信手段と前記被検体との相対位置を変更可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  12. 前記処理手段は、
    前記複数の投影データのそれぞれについて、前記投影位置座標と前記受信手段との相対位置に基づいて、前記投影データに対する重みを決定し、当該重みを用いて前記投影データを重みづけし、
    みづけられた前記複数の投影データに基づいて、前記投影位置座標前記特性情報を画像再構成により取得する
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  13. 前記処理手段は、
    前記複数の時系列の電気信号のそれぞれについて、前記投影位置座標と前記受信手段との相対位置に基づいて、遅延時間を決定し、前記遅延時間に基づいて、前記時系列の電気信号から前記投影位置座標に対応する信号を抽出し、当該抽出された信号に基づいて前記投影データを生成する
    ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  14. 前記画像再構成は、Universal Back−Projection法、または、Delay And Sum法によって行われる
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  15. 前記処理手段は、
    前記電気信号を時間微分することにより前記投影データを生成する
    ことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  16. 位置r に配置された前記受信手段から時間tに出力された前記電気信号のレベルをp(r ,t)とした場合、前記処理手段は、式(1)または式(2)にしたがって、前記投影データb(r ,t)を生成する
    ことを特徴とする請求項15に記載の被検体情報取得装置。
    Figure 0006440140
    Figure 0006440140
  17. 前記投影位置座標をr、前記受信手段の受信面と前記投影位置座標とのなす立体角をdΩ、前記受信手段の受信面の面積をdS、前記受信手段の受信面と前記投影位置座標とのなす立体角をθとした場合、前記処理手段は、前記複数の投影データb(r ,t)に基づいて、式(3)および式(4)にしたがって、前記投影位置座標rの前記特性情報としての初期音圧p (r)を、Universal Back−Projection法により取得する
    ことを特徴とする請求項16に記載の被検体情報取得装置。
    Figure 0006440140
    Figure 0006440140
  18. 複数のタイミングでの被検体への光照射により発生する光音響波を受信することにより得られた、前記複数のタイミングに対応する複数の時系列の電気信号を用いて、前記被検体内部の特性情報を取得する処理装置であって、
    記複数のタイミング間の前記被検体内部の変位量に基づいて、投影位置座標を決定し、
    前記複数の時系列の電気信号から、前記投影位置座標に対応し、かつ、前記複数のタイミングに対応する複数の投影データを生成し、
    前記複数の投影データに基づいて、前記投影位置座標の前記特性情報を画像再構成により取得する
    ことを特徴とする処理装置。
  19. 複数のタイミングでの被検体への光照射により発生する光音響波を受信することにより得られた、前記複数のタイミングに対応する複数の時系列の電気信号を用いて、前記被検体内部の特性情報を取得する信号処理方法であって、
    記複数のタイミング間の前記被検体内部の変位量に基づいて、投影位置座標を決定し、
    前記複数の時系列の電気信号から、前記投影位置座標に対応し、かつ、前記複数のタイミングに対応する複数の投影データを生成し、
    前記複数の投影データに基づいて、前記投影位置座標の前記特性情報を画像再構成により取得する
    ことを特徴とする信号処理方法。
  20. 請求項19に記載の信号処理方法を処理装置に実行させるためのプログラム。
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