JP6439558B2 - パワー半導体モジュールおよび接続ピン - Google Patents

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Description

本発明は、パワー半導体モジュールおよび接続ピンに関する。
従来、パワー半導体装置における半導体素子とプリント配線板との間にポスト電極と設けて、半導体素子とプリント配線板とを電気的に導通させていた(例えば、特許文献1参照)。また、半導体装置において、温度上昇に伴い抵抗値が増加するPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタが用いられていた(例えば、特許文献2から4参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2009−064852号公報
[特許文献2] 特開平9−163592号公報
[特許文献3] 特開平7−263616号公報
[特許文献4] 特開平5−275607号公報
半導体素子とプリント配線板との間に複数の接続ピンを設ける場合、低抵抗の接続ピンに電流が集中する。電流のジュール熱および半導体素子のスイッチング発熱により、接続ピンと半導体素子との接合部にクラックが生じる問題および当該接合部が断線する問題ならびに半導体素子が損傷を受ける問題がある。
本発明の第1の態様においては、半導体素子が載置された絶縁性基板と、絶縁性基板に対向して設けられた配線基板と、半導体素子と配線基板との間に設けられた複数の接続ピンとを備え、複数の接続ピンの各々の少なくとも一部の領域は、温度の上昇に伴い抵抗が増加する性質を有する電流制限抵抗部であるパワー半導体モジュールを提供する。
パワー半導体モジュールは、電流制限抵抗部と半導体素子とを電気的に接続し、電流制限抵抗部の側面から裾状に広がった形状のフィレットを有する接続部をさらに備えてよい。複数の接続ピンの各々における半導体素子の側の端部と半導体素子との間には、接続部の一部が介在してよい。接続部は、電流制限抵抗部よりも低抵抗であってよい。
複数の接続ピンの各々は、半導体素子の側における一部の領域に電流制限抵抗部を有してよい。複数の接続ピンの各々は、電流制限抵抗部以外の領域に導電体を有してよい。絶縁性基板の平面に平行な断面で切った場合の電流制限抵抗部の断面積の最大値は、断面で切った導電体の断面積の最大値以上であってよい。
電流制限抵抗部と半導体素子とを電気的に接続し、電流制限抵抗部の側面から裾状に広がった形状のフィレットを有する接続部を、パワー半導体モジュールはさらに備えてよい。接続部は、複数の接続ピンの各々において、電流制限抵抗部と物理的に接続し、導電体とは物理的に接続しなくてよい。
複数の接続ピンの各々は、全体が電流制限抵抗部で形成されてよい。パワー半導体モジュールは、電流制限抵抗部と半導体素子とを電気的に接続し、電流制限抵抗部の側面から裾状に広がった形状のフィレットを有する第1接続部と、配線基板と電流制限抵抗部とを接続し、電流制限抵抗部の側面から裾状に広がった形状のフィレットを有する第2接続部とをさらに備えてよい。
半導体素子から配線基板への垂直方向において、第1接続部における半導体素子側の端部から配線基板側の端部までの第1垂直方向長さと、第2接続部における半導体素子側の端部から配線基板側の端部までの第2垂直方向長さとは等しくてよい。
本発明の第2の態様においては、半導体素子と半導体素子が載置された絶縁性基板に対向して設けられた配線基板とを電気的に接続する、パワー半導体モジュール用の接続ピンであって、柱状の導電体と、導電体に接続した柱状の電流制限抵抗部とを備え、電流制限抵抗部は、温度の上昇に伴い抵抗が増加する性質を有する接続ピンを提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
第1実施例における半導体モジュール100を示す図である。 図1における領域Aの拡大図を示す図である。 第2実施例における領域Aの拡大図を示す図である。 第3実施例における領域Aの拡大図を示す図である。 第1比較例を示す図である。 第2比較例を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、第1実施例における半導体モジュール100を示す図である。本例の半導体モジュール100は、絶縁性基板10、複数の半導体素子20、複数の接続ピン24、複数の外部導出端子30、配線基板40および樹脂90を備える。絶縁性基板10は、絶縁体12と、絶縁体12の表面側に設けられた第1の金属層14と、絶縁体12の裏面側に設けられた第2の金属層16とを含む。
本明細書において、表面側とはx‐y平面に平行な面を有する物体のz方向の側を意味し、裏面側とは当該物体の−z方向の側を意味する。x方向とy方向とは互いに垂直な方向であり、z方向はx‐y平面に垂直な方向である。各実施例において、z方向は半導体素子20から配線基板40への垂直方向である。なお、図1は、半導体モジュール100をz‐y平面で切断した模式図である。
絶縁性基板10は、x‐y平面に平行な平板状の絶縁体12を有する。絶縁体12は、窒化ケイ素(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)または酸化アルミニウム(Al)の焼結体であってよい。第1の金属層14および第2の金属層16は、銅(Cu)またはアルミニウム(Al)を有する金属層であってよい。
第1の金属層14は、回路パターンを有する金属層である。第1の金属層14は、ソース端子としての外部導出端子30‐1が設けられた第1の金属層14‐1と、ドレイン端子としての外部導出端子30‐2が設けられた第1の金属層14‐2と、ゲート端子としての外部導出端子30‐3が設けられた第1の金属層14‐3とを含む。半導体モジュール100は、第1の金属層14‐1、14‐2および14‐3においてそれぞれ複数の外部導出端子30を備えてもよい。
複数の接続ピン24は、パワー半導体モジュールに用いられる接続ピンである。本例において、接続ピン24‐1および第1の金属層14‐1、ならびに、接続ピン24‐6および第1の金属層14‐3は、それぞれ接続部としての半田28を介して電気的に接続する。なお、接続ピン24は、第1の金属層14‐1と配線基板40との間、および、第1の金属層14‐3と配線基板40との間にそれぞれ複数設けられてもよい。
複数の接続ピン24‐2から24‐5は、半導体素子20‐1および20‐2と配線基板40との間に設けられて、半導体素子20‐1および20‐2と配線基板40とを電気的に接続する。接続ピン24‐2から24‐5と半導体素子20‐1および20‐2とは、接続部としての半田28を介して電気的に接続する。
第2の金属層16は、回路パターンを有さない。第2の金属層16は、x‐y平面に平行な平板状の金属層である。第2の金属層16の裏面側は、樹脂90に覆われておらず、半導体モジュール100の外部に露出する。第2の金属層16は、絶縁性基板10において発生した熱を、半導体モジュール100の外部に放出する機能を有してよい。
第1の金属層14には、導電性接合層などを介して複数の半導体素子20が載置される。複数の半導体素子20は、例えば炭化けい素(SiC)基板、窒化ガリウム(GaN)基板またはシリコン(Si)基板を用いて形成される。複数の半導体素子20は、パワー素子としてのパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、還流ダイオード(FWD;Free Wheeling Diode)としてのPiN(P−intrinsic−N)ダイオードやSBD(Schottky Barrier Diode)であってよい。第1の半導体素子20‐1はIGBTまたはパワーMOSFETを含んでよく、第2の半導体素子20‐2はPiNダイオードまたはSBDを含んでよい。
配線基板40は、絶縁性基板10に対向して設けられる。配線基板40は、いわゆるプリント配線板であってよい。配線基板40は、外部導出端子30とは電気的に接続しない。配線基板40は貫通孔48を有し、外部導出端子30は貫通孔48貫通して設けられる。外部導出端子30は、樹脂90の表面側から外部に突出する。樹脂90は、絶縁性基板10、複数の半導体素子20、複数の接続ピン24、複数の外部導出端子30および配線基板40を物理的に固定する。樹脂90は、例えばエポキシ系樹脂である。
図2は、図1における領域Aの拡大図を示す図である。なお、領域Aは半導体素子20‐2を含む領域であるが、半導体素子20‐1、接続ピン24‐2および24‐3、ならびに、半田28も領域Aと同様の構造である。
半導体素子20‐2に接続する複数の接続ピン24の各々の少なくとも一部の領域は、電流制限抵抗部26である。本例では、複数の接続ピン24の各々は、半導体素子20の側における一部の領域に電流制限抵抗部26を有する。本例の電流制限抵抗部26は柱状である。また、複数の接続ピン24の各々において電流制限抵抗部26以外の領域は、柱状の導電体25である。
柱状の導電体25は、錫(Sn)めっきまたは銀(Ag)めっきが設けられた銅(Cu)線であってよい。複数の接続ピン24の各々において、柱状の導電体25と柱状の電流制限抵抗部26とは、銀ペーストにより電気的に接続されてよい。柱状の導電体25および電流制限抵抗部26は、ともに直径0.5mm、長さ2mmとした。
電流制限抵抗部26は、温度の上昇に伴い抵抗が増加する性質を有する。本例の電流制限抵抗部26は、チタン酸バリウム(BaTiO)を含む。電流制限抵抗部26のキュリー温度は材料比を調整することにより調整可能である。なお、一般的にキュリー温度とは、電流制限抵抗部26の最小抵抗値の2倍の抵抗値になる温度を指す。本例では、質量比においてBaTiO:(Ba0.5Ti0.5)O=9:1となるように材料比を調整して、電流制限抵抗部26のキュリー温度を200℃とした。
200℃は、半導体素子20に許容される最高使用温度(Tjmax)よりも高い温度である。なお、材料の種類にも依るが、一般に半田28は約240℃で溶融する。なお、BaTiOのBaサイトまたはTiサイトをストロンチウム(Sr)もしくは鉛(Pb)またはビスマス(Bi)、ナトリウム(Na)もしくはカリウム(K)で置換することにより、キュリー温度を調節してもよい。
電流制限抵抗部26は、キュリー温度以上では抵抗値が急激に上昇する。抵抗値が上昇した接続ピン24は電気的に遮断される。よって、電流が集中して接続ピン24と半導体素子20との接合部が高温になった場合に、接続ピン24は電気的に遮断される。したがって、半導体素子20の温度が上昇した場合に、接続ピン24と半導体素子20との接合部に生じるクラックおよび当該接合部の断線を防ぐことができる。加えて、半導体素子20に許容される最高使用温度(Tjmax)を超えて半導体素子20が発熱して損傷を受けることを防ぐことができる。
配線基板40は、基部42の裏面側に第3の金属層44を有し、基部42の表面側に第4の金属層46を有する。第3の金属層44および第4の金属層46は、回路パターンを有する。配線基板40は、接続ピン24が挿入されるスルーホールを有する。接続ピン24は、錫(Sn)めっきまたは銀(Ag)めっきを溶融後に冷却することにより、配線基板40のスルーホールにおいて物理的に固定されてよい。これにより、接続ピン24は、第3の金属層44または第4の金属層46と電気的に接続する。
半導体素子20は、半導体チップ21、表面電極22および絶縁膜23を有する。表面電極22は、半導体チップ21の表面側に設けられて、半導体チップ21と接続ピン24とを電気的に接続する。絶縁膜23は、表面電極22を囲んで設けられる。
上述の様に、パワー半導体モジュール100は、電流制限抵抗部26と半導体素子20の表面電極22とを電気的に接続する半田28を備える。半田28は、電流制限抵抗部26よりも低抵抗である。半田28は、電流制限抵抗部26と表面電極22との接続箇所を囲んで設けられる。
半田28は、複数の接続ピン24の各々において、電流制限抵抗部26と物理的に接続し、導電体25とは物理的に接続しない。具体的には、半田28の配線基板40側の端部29は、導電体25と電流制限抵抗部26との境界よりも半導体素子20側に位置する。これにより、導電体25と半田28とが短絡することを防ぐことができる。
半田28の配線基板40側の端部29の位置は、電流制限抵抗部26に設ける銀ペーストの位置により調整することができる。具体的には、半田28と接することになる電流制限抵抗部26に銀ペーストを塗布して焼結する。これにより、銀ペーストを塗布した電流制限抵抗部26の部分のみが半田28と接触して、銀ペーストを塗布しなかった電流制限抵抗部26の部分は半田28と接触しないこととなる。
半田28は、電流制限抵抗部26の側面から裾状に広がった形状のフィレットを備える。本明細書においてフィレットとは、半田28の一部であって、表面電極22と接続ピン24との間からはみ出した半田28の部分を指す。裾状に広がった形状とは、山の裾野に似た形状であってよい。また、裾状に広がった形状とは、絶縁性基板10の平面に平行な断面で切った場合の断面積が−z方向に向かうにつれて徐々に広がる形状であってよい。
表面電極22の濡れ性が大きいほど半田28と表面電極22との接触角は小さくなる。それゆえ、濡れ性が大きいほど電流制限抵抗部26周りの半田28は急峻な凹形状となる。本例において、接続ピン24の直径は0.45〜0.50mmであってよく、半田28の表面電極22における最大直径は0.5〜1.0mmであってよい。
配線基板40側の半田28の端部29から表面電極22までの半田28の傾斜は、電流制限抵抗部26の表面電極22側の角部27よりも滑らかであってよい。これにより、電流制限抵抗部26の角部27において電界が集中することを防ぐことができる。また、角部27の温度上昇を抑制することができる。
複数の接続ピン24の各々において、半田28の一部は、接続ピン24の半導体素子20の側の端部と半導体素子20との間に介在する。電流導通時に半導体素子20は熱膨張するので、半田28を用いずに接続ピン24と表面電極22とが点接触または面接触している場合には、接続ピン24が表面電極22を研削する可能性が有る。半田28の一部が、半導体素子20の側の端部と半導体素子20との間に介在することにより、熱膨張に伴い半導体素子20が研削されることを防ぐことができる。本例においてパワーサイクル試験を実施したところ、接続ピン24は破壊することなく動作して、半導体モジュール100において過電流保護機能が得られた。
なお、本例では、全ての接続ピン24が電流制限抵抗部26を有するとした。しかしながら、外部導出端子30‐1(ソース端子)が設けられる第1の金属層14‐1、および、外部導出端子30‐3(ゲート端子)が設けられる第1の金属層14‐3における複数の接続ピン24は、電流制限抵抗部26を有しなくてもよい。つまり、接続ピン24‐1および24‐6は、導電体25そのものであってもよい。
ところで従来は、IGBTまたはパワーMOSFETを有する第1の半導体素子20‐1と、SBDまたはFWDを有する第2の半導体素子20‐2とをワイヤによりボンディング接続していた。ワイヤは、直径10数μmから数百μmの太さを有し、金(Au)、アルミニウム(Al)または銅(Cu)で形成されたワイヤである。
電流が集中した半導体素子20の表面電極22およびワイヤは発熱により抵抗が上昇するので、従来のボンディングワイヤー方式では過電流保護機能が働くこととなる。ただし、ワイヤは接続ピン24の導電体25と比較して発熱量が大きいので、電流量が増えるとともに熱により焼損する可能性がある。これに対して、接続ピン24の導電体25はワイヤと比較して抵抗が小さいので、半導体モジュール100に高い耐熱性を提供することができる。
接続ピン24を用いた場合には、半導体素子20の表面電極22と接続ピン24との接続状態に応じて複数の接続ピン24間で抵抗値のバラつきが生じることがある。接続ピン24の導電体25はワイヤと比較して低抵抗である。パワー半導体モジュールでは、複数の半導体素子20を電気的に並列に設けるので、複数の接続ピン24間で抵抗値のバラつきがある場合には、抵抗値が最も低い接続ピン24に電流が特に集中することとなる。これにより、抵抗値の低い接続ピン24ほど発熱により損傷する可能性がある。本例では、接続ピン24の導電体25が低抵抗の電流パスを提供し、かつ、電流制限抵抗部26が複数の接続ピン24間での抵抗値のバラつきを補償することができる。これにより、接続ピン24と半導体素子20との接合部において、発熱により半田28に生じるクラックおよび半田28の溶融による断線を防ぐことができる。
図3は、第2実施例における領域Aの拡大図を示す図である。本例において、絶縁性基板10の平面に平行な断面で切った場合の電流制限抵抗部26の断面積の最大値は、当該断面で切った導電体25の断面積の最大値以上である。具体的には、電流制限抵抗部26の形状は、導電体25よりも大きな直径を有する円柱状であってよい。電流制限抵抗部26の形状は、円柱状に限定されずその他の形状であってもよい。係る点において第1実施例と異なる。他の点は、第1実施例と同様である。なお、半田28の拡がりの程度は、表面電極22の濡れ性を制御することにより調節することができる。
本例では、導電体25と電流制限抵抗部26との形状が異なるので、接続ピン24のどちらの端部が電流制限抵抗部26であるのか明らかである。それゆえ、導電体25と半導体素子20とを半田28を介して接続するという製造上の作業ミスを防ぐことができる。なお、導電体25と半導体素子20とを半田28を介して接続した場合、図2の例と比較して、半導体素子20からの発せられた熱が電流制限抵抗部26へ伝わりにくくなる。それゆえ、接続ピン24に電流が集中しているにも関わらず、その接続ピン24の電流制限抵抗部26は抵抗が上昇しなくなる。したがって、電流制限抵抗部26の過電流保護機能が機能しなくなる。
図4は、第3実施例における領域Aの拡大図を示す図である。本例では、複数の接続ピン24の各々は、全体が電流制限抵抗部26で形成される。電流制限抵抗部26は、直径0.5mm、長さ4mmとした。また、本例の半導体モジュール100は、電流制限抵抗部26と半導体素子20とを電気的に接続し、電流制限抵抗部26の側面から裾状に広がった形状のフィレットを有する第1接続部としての半田28‐1を備える。さらに、本例の半導体モジュール100は、配線基板40と電流制限抵抗部26とを接続し、電流制限抵抗部26の側面から裾状に広がった形状のフィレットを有する第2接続部としての半田28‐2を備える。係る点が第1および第2実施例と異なる。他の点は、第1および第2実施例と同じである。
本例の接続ピン24は全体が電流制限抵抗部26であるので、接続ピン24の抵抗値は第1および第2実施例と比較して上昇するが、1桁上昇するほどではない。本例の接続ピン24は全体が電流制限抵抗部26であるので、製造時において第1および第2実施例のように接続ピン24の向きを考慮しなくてよい。それゆえ、第1および第2実施例と比較して製造が容易である。
本例において、半田28‐1における半導体素子20側の端部から配線基板40側の端部29‐1までの第1垂直方向長さL1とし、半田28‐2における半導体素子20側の端部29‐2から配線基板40側の端部までの第2垂直方向長さL2とする。本例において、L1およびL2は等しい。裏面側の半田28‐1は、上述の様に、接続ピン24の角部27において電界を集中させない目的で設けてよい。なお、電流制限抵抗部26の表面には金属をめっきしない。それゆえ、接続ピン24と配線基板40とを固定する目的で表面側の半田28‐2を設けてよい。
図5は、第1比較例を示す図である。本例の半導体モジュール110では、接続ピン24が全て導電体25で形成されている。係る点において第1実施例と異なる。他の点は第1実施例と同様である。半導体モジュール110を用いてパワーサイクル試験を実施したところ、1本の接続ピン24に電流が集中した。そして、電流が集中した接続ピン24と半導体素子20との半田28は、熱履歴によりクラックが発生した、これにより、接続ピン24と半導体素子20との電気的接続の信頼性が低下した。
図6は、第2比較例を示す図である。本例の接続ピン24は、直径0.5mm、長さ3.5mmの円筒形状である導電体25と直径0.8mm、長さ0.5mmの円筒形状である電流制限抵抗部26とを有する。また、電流制限抵抗部26の裏面側には銀ペーストを設けて、電流制限抵抗部26と表面電極22とを圧着接続した。係る点において第1実施例と異なる。他の点は第1実施例と同様である。
半導体モジュール120を用いてパワーサイクル試験を実施したところ、1本の接続ピン24に電流が集中して、電流制限抵抗部26の角部27が特に発熱した。そして、電流が集中した接続ピン24と半導体素子20との半田28は、熱履歴によりクラックが発生した、これにより、接続ピン24と半導体素子20との電気的接続の信頼性が低下した。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順序で実施することが必須であることを意味するものではない。
10・・絶縁性基板、12・・絶縁体、14・・第1の金属層、16・・第2の金属層、20・・半導体素子、21・・半導体チップ、22・・表面電極、23・・絶縁膜、24・・接続ピン、25・・導電体、26・・電流制限抵抗部、27・・角部、28・・半田、29・・端部、30・・外部導出端子、40・・配線基板、42・・基部、44・・第3の金属層、46・・第4の金属層、48・・貫通孔、90・・樹脂、100・・半導体モジュール、110・・半導体モジュール、120・・半導体モジュール

Claims (11)

  1. 半導体素子が載置された絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板に対向して設けられた配線基板と、
    前記半導体素子と前記配線基板との間に設けられた複数の接続ピンと
    を備え、
    前記複数の接続ピンの各々の少なくとも一部の領域は、温度の上昇に伴い抵抗が増加する性質を有する電流制限抵抗部である
    パワー半導体モジュール。
  2. 前記電流制限抵抗部と前記半導体素子とを電気的に接続し、前記電流制限抵抗部の側面から裾状に広がった形状のフィレットを有する接続部をさらに備える
    請求項1に記載のパワー半導体モジュール。
  3. 前記複数の接続ピンの各々における前記半導体素子の側の端部と前記半導体素子との間には、前記接続部の一部が介在する
    請求項2に記載のパワー半導体モジュール。
  4. 前記接続部は、前記電流制限抵抗部よりも低抵抗である
    請求項2または3に記載のパワー半導体モジュール。
  5. 前記複数の接続ピンの各々は、前記半導体素子の側における一部の領域に前記電流制限抵抗部を有する
    請求項1に記載のパワー半導体モジュール。
  6. 前記複数の接続ピンの各々は、前記電流制限抵抗部以外の領域に導電体を有し、
    前記絶縁性基板の平面に平行な断面で切った場合の前記電流制限抵抗部の断面積の最大値は、前記断面で切った前記導電体の断面積の最大値以上である
    請求項5に記載のパワー半導体モジュール。
  7. 前記電流制限抵抗部と前記半導体素子とを電気的に接続し、前記電流制限抵抗部の側面から裾状に広がった形状のフィレットを有する接続部をさらに備え、
    前記接続部は、前記複数の接続ピンの各々において、前記電流制限抵抗部と物理的に接続し、前記導電体とは物理的に接続しない
    請求項6に記載のパワー半導体モジュール。
  8. 前記複数の接続ピンの各々は、全体が前記電流制限抵抗部で形成される
    請求項1に記載のパワー半導体モジュール。
  9. 前記電流制限抵抗部と前記半導体素子とを電気的に接続し、前記電流制限抵抗部の側面から裾状に広がった形状のフィレットを有する第1接続部と、
    前記配線基板と前記電流制限抵抗部とを接続し、前記電流制限抵抗部の側面から裾状に広がった形状のフィレットを有する第2接続部と
    をさらに備える
    請求項8に記載のパワー半導体モジュール。
  10. 前記半導体素子から前記配線基板への垂直方向において、
    前記第1接続部における前記半導体素子側の端部から前記配線基板側の端部までの第1垂直方向長さと、前記第2接続部における前記半導体素子側の端部から前記配線基板側の端部までの第2垂直方向長さとは等しい
    請求項9に記載のパワー半導体モジュール。
  11. 半導体素子と前記半導体素子が載置された絶縁性基板に対向して設けられた配線基板とを電気的に接続する、パワー半導体モジュール用の接続ピンであって、
    柱状の導電体と、
    前記導電体に接続した柱状の電流制限抵抗部と
    を備え、
    前記電流制限抵抗部は、温度の上昇に伴い抵抗が増加する性質を有する
    接続ピン。
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