JP6439521B2 - パッファ形ガス遮断器 - Google Patents

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Description

この発明は、ガス遮断器の遮断時に発生するアークのエネルギーを利用して消弧性絶縁ガスの圧力を高め、この圧力の高められたガスによりアークの消弧を行うようにしたパッファ形ガス遮断器に関する。
従来から、電力系統の線路に地絡事故や線間短絡事故が発生した際、電力系統を保護するための大電流遮断装置として、ガス遮断器が良く知られている。ガス遮断器のなかでも、構造が簡単で、信頼性が高く、かつ遮断能力の優れたパッファ形ガス遮断器がよく使われる。
特許文献1等に開示されている従来のパッファ形ガス遮断器の構成を図9〜図12に示す。
図9〜図12に示すように、パッファ形ガス遮断器は、消弧性絶縁ガス(以下単にガスともいう)の封入された容器1内に開閉接触部10が収められている。開閉接触部10は、固定的に支持された固定主接触子11および固定アーク接触子12を備えた固定接触子部13と、この固定接触子部13に対して進退することにより接離可能に支持された可動主接触子14および可動アーク接触子15を備えた可動接触子部16とで構成される。さらに、可動接触子部16に一体に結合された円筒状の可動シリンダ21とこの可動シリンダ21内に固定配置された固定ピストン25とで構成されたパッファ機構20が設けられている。可動シリンダ21の内部は仕切り壁22により仕切られ、膨張室23と圧縮室24が形成される。
仕切り壁22には膨張室23と圧縮室24とを連通する連通孔22aが設けられている。この連通孔22aは、圧縮室24から膨張室23への通流は許容し、その逆の通流は阻止する逆止弁26により閉じられている。ピストン25の先端のピストン壁25aには放圧用連通孔27と吸入用連通孔28が設けられている。この放圧用連通孔27は放圧弁板31aと放圧バ31b、31cによって構成された放圧弁31により開閉可能に閉じられている。吸入用連通孔28も同様に、吸入弁板32aと吸入バネ32b、32cによって構成された吸入弁32により開閉可能に閉じられている。
放圧弁板31aのピストン壁25aの吸入用連通孔28と対向する位置には、これと連通する吸入孔28aが設けられている。また、吸入弁板32aのピストン壁25aの放圧用連通孔27と対向する位置には、これと連通する放圧孔27aが設けられている。
放圧弁31は、常時は、放圧弁板31aが放圧バネ31bによりピストン壁25aに押し付けられて放圧用連通孔27を閉塞する。そして、放圧弁板31aに圧縮室24から放圧孔27aおよび放圧用連通孔27を通して加わる圧力が放圧バネ31bのバネ力より大きくなると、放圧弁板31aが放圧バネ31のバネ力に抗してピストン壁25aから離れる方向に移動され、放圧孔27aおよび放圧用連通孔27が開放される。これにより、圧縮室24のガスがシリンダの外へ放出されるので、その内部圧力が低下され、容器1内の圧力と等しくなる。圧縮室24の圧力が容器1内の圧力と等しくなると、再び放圧バネ31bにより放圧弁板31aがピストン壁25aに押し付けられ、放圧弁31は放圧孔27aおよび放圧用連通孔27を閉塞する。
また、吸入弁板32は、常時は、吸入弁板32aが吸入バネ32bによりピストン壁25aに押し付けられて吸入用連通孔28を閉塞する。そして、圧縮室24の内部空間が拡大されて内部圧力が容器1内の圧力より低下し、吸入弁板32に吸入孔28aおよび吸入用連通孔28を通してシリンダ21の外から加わる圧力が吸入バネ32bのバネ力より大きくなると吸入弁板32が吸入バネ32bのバネ力に抗してピストン壁25aから離れる方向に移動され、吸入用連通孔28および吸入孔28aが開放される。これにより、吸入孔28aおよび吸入用連通孔28を通して圧縮室24内に容器1内のガスが吸い込まれ、その内部圧力が高められ、容器1内の圧力と等しくなる。圧縮室24の圧力が容器1内の圧力と等しくなると、再び吸入バネ32bにより吸入弁板32aがピストン壁25aに押し付けられ、吸入弁32は吸入用連通孔28および吸入孔28aを閉塞する。
可動シリンダ21に連結された駆動軸29は、これに連結された図示しない開閉駆動機構により軸方向に駆動されて、この駆動軸29に結合された可動接触子部を水平方向に駆動し、固定接触子部16との接離を行い、開閉接触部10の開閉を行う。
このような従来のパッファ形ガス遮断器は、投入状態においては、図9(a)、(b)に示すように、可動シリンダ21が図の左方向に駆動されて可動主接触子14および可動アーク接触子15が、それぞれ固定主接触子11および固定アーク接触子12と接触し、通電状態におかれる。
小電流通電状態において、図10に示すように、図示しない駆動装置により可動シリンダ21を矢印R方向に駆動して可動主接触子14および可動アーク接触子15をそれぞれ固定主接触子11および固定アーク接触子12から切離して電流を遮断すると、固定アーク接触子12と可動アーク接触子15の間に小さなアークA10が発生する。
このとき、可動シリンダ21の矢印R方向への移動に伴って、圧縮室24の内部が圧縮されることにより、その内部ガス圧力が上昇する。圧縮室24の内部ガス圧力が上昇すると、仕切り壁22の逆止弁26が開き、連通孔22aが開放される(図10(b)参照)。
これにより、圧縮室24内の加圧されたガスが、連通孔22aから点線矢印G10で示すように膨張室23を通して開閉部10へ流れるので、このガスによってアークA10を吹き消すことができる。これにより電路の電流をより高速で遮断することができる。
また、この遮断動作時に、圧縮室24の内部を圧縮することにより駆動装置に大きな負荷が掛るが、圧縮室24の内部圧力が所定値以上に高まると、逆止弁26が開き、圧縮室24内のガスを膨張室23に逃がすので、駆動装置にかかる負荷が低減される。
また、大電流を遮断するときは、図11に示すように、可動アーク接触子15と固定アーク接触子12との間に大きなアークA11が発生する。このアークA11により接触部10の周囲のガスが加熱されて高圧のガスG11が発生し、その一部がシリンダ21内の膨張室23に蓄えられ、残りが駆動軸29の中空部へ排出される。膨張室23に蓄えられた高圧ガスは、膨張室23から排出されて、アークA11の吹き消しを行う。
この間、圧縮室24は、移動するシリンダ21の仕切り壁22により圧縮されるので、内圧が上昇するが、膨張室23の内部圧力が上昇しているため、仕切り壁22の逆止弁26は閉じたままとなる。圧縮室24の上昇した圧力によりピストン壁25aの放圧用連通孔27を閉塞している放圧弁板31aが放圧バネ31bのバネ力に抗して放圧バネ31bを圧縮する方向に移動し、放圧用連通孔27を開放する。これにより、圧縮室24内の圧力の高められたガスが矢印G12で示す経路で容器内に放出される。これにより、圧縮室24内の圧力が放圧されて放圧バネ力と均等またはそれ以下になるまで低下する。この結果、圧縮室24の圧縮過程での駆動装置にかかる負荷を低減することができる。
この従来のガス遮断器の遮断状態から投入状態に至る中間の過程を図12に示す。
遮断器の投入は、図示しない駆動装置により駆動軸29を矢印L方向に駆動することにより行う。これにより、可動シリンダ21、可動主接触子14および可動アーク接触子15が矢印L方向に水平に移動し、それぞれ固定主接触子11および固定アーク接触子12に接触する。この過程で、シリンダ21の仕切り壁22が矢印L方向へ移動することにより、圧縮室24の容積が拡大される。この結果、圧縮室21の内部圧力が低下し、吸入弁板32aが、吸入バネ32bのバネ力に抗して矢印L方向に吸引され、吸入用連通孔28が開放される(図12(b)参照)。
これにより、矢印G13で示すように、連通孔31d、吸入孔28a、吸入用連通孔28、放圧孔27aを通して容器1内のガスが圧縮室24に吸入され、圧縮室24の圧力が上昇し、容器1内の圧力と等しくなる。この結果、圧縮室24の拡大過程での駆動装置にかかる負荷を低減することができる。
特開2002-197950号公報
前記のように、従来のパッファ形ガス遮断器は、開閉操作に伴って、ピストン壁に設けた放圧弁および吸入弁を開閉することによってシリンダの圧縮室のガス圧力の過大上昇および過小低下を防止することができるので、開閉機構駆動装置の駆動力を低減することができる。
しかし、放圧弁および吸入弁は、個別に設けられているため、それぞれ放圧バネおよび吸入バネのバネ力を調整して動作圧力を調整して、2つの弁の動作協調をとることが必要になる。このため、従来のパッファ形ガス遮断器は、これらの弁の組み立ておよび調整に手間がかかるという問題を有する。
この発明は、このような問題を解決するために、放圧弁および吸入弁を一体的に構成し、組み立ておよび調整の手間のかからないパッファ形ガス遮断器を提供することを課題とするものである。
前記の課題を解決するため、この発明は、消弧性絶縁ガスの封入された容器と、この容器内に固定配置された固定接触子部と、この固定接触子部に対して進退することにより接離する可動接触子部とを備え、前記可動接触子部を後退させて固定接触子部から離間して電流を遮断するとき、前記可動接触子部の後退に伴って前記消弧性絶縁ガスを圧縮し、この圧縮した消弧性絶縁ガスを前記固定接触子部と可動接触子部の間に発生するアークに吹き付けて消弧するガス遮断器において、
前記可動接触子部とともに直線移動可能とした可動パッファシリンダと、このパッファシリンダ内を中間で仕切って膨張室と圧縮室を形成する仕切り壁と、前記容器に支持され、前記圧縮室内に前記パッファシリンダと相対的に移動可能に固定配置され、前記パッファシリンダの移動に伴って前記圧縮室内の縮小、拡大を行う固定ピストンとによりパッファ機構を構成し、前記仕切り壁に前記膨張室から前記圧縮室側への前記ガスの通流を阻止する逆止弁を設け、前記圧縮室に臨む前記ピストンのピストン壁に放圧用連通孔および吸入用連通孔を設け、前記ピストン壁を挟んで前記ピストン壁に設けた前記吸入用連通孔と対向する位置に吸入孔を有する放圧弁板と、前記ピストン壁に設けた前記放圧用連通孔と対向する位置に放圧孔を有する吸入弁板とを対向配置し、前記ピストン壁を貫通して両端部で前記放圧弁板および吸入弁板を可動的に案内支持する弁棒を設け、前記放圧弁板または吸入弁板とこの弁棒の一端との間に前記吸入弁板または放圧弁板弁を前記ピストン壁に向けて押圧する弁バネを設けたことを特徴とするものである(請求項1の発明)。
この発明においては、前記放圧弁板に設けた吸入孔は前記ピストン壁の吸入用連通孔の口径と等しいかこれより大きい口径とするのがよい(請求項2の発明)。
また、前記吸入弁板に設けた放圧孔は前記ピストン壁の放圧用連通孔の口径と等しいかこれより大きい口径とするのがよい(請求項3の発明)。
さらに、この発明においては、前記吸入弁板の中央部に支持用貫通孔を設け、前記ピストン壁面の中央部に前記吸入弁板の支持用貫通孔に嵌合する取付用段部を設けることができる(請求項4の発明)。
さらに、前記ピストン壁の外側に配置する吸入弁板の外径は前記ピストンの内径より大きくし、ピストン壁の内側に配置する放圧弁板の外径は、前記ピストンの内径より小さくするのがよい(請求項5の発明)。
この発明によれば、ガス遮断器のパッファシリンダとピストンで構成されたパッファ機構のピストン壁に設けた放圧用連通孔および吸入用連通孔の開閉を行う放圧弁板および吸入弁板の作動圧力を決める弁バネを2つの放圧弁板と吸入弁板に共通に設けるので、作動圧力の調整を共通に行うことができることにより、圧縮室の放圧用弁機構および吸入用弁機構の組み立ておよび調整が簡単となり、組み立て、調整の手間を省くことができる。
この発明のガス遮断器の実施例を示す正面断面図。 この発明のガス遮断器の実施例の要部を拡大して示す正面断面図。 図2のIII−III線で切断した側面断面図。 この発明に使用する部品を示すもので、(a)は吸入弁板の側面図、(b)はピストンの側面図、(c)は放圧弁板の側面図。 この発明の弁機構の動作説明図であり、(a)は閉止状態を示す図、(b)は吸入状態を示す図、(c)は放圧状態を示す図。 この発明のパッファ形ガス遮断器の投入工程を示すもので、(a)は遮断状態を示す図、(b)は投入時の中間位状態を示す図、(c)は投入状態を示す図。 この発明のガス遮断器の遮断工程を示すもので、(a)は投入状態を示す図、(b)は遮断時の中間状態を示す図、(c)は遮断状態を示す図。 この発明のパッファ形ガス遮断器の大電流遮断状態を示す図。 従来のパッファ形ガス遮断器の構成を示すもので、(a)は正面断面図、(b)は要部を拡大して示す正面断面図。 従来のパッファ形ガス遮断器の遮断動作の説明図、(a)は全体を示す正面断面図、(b)は要部を拡大して示す正面断面図。 従来のパッファ形ガス遮断器の大電流遮断動作の説明図。 従来のパッファ形ガス遮断器の投入動作の説明図であり、(a)は全体を示す正面断面図、(b)は要部を拡大して示す正面断面図。
この発明の実施の形態を図に示す実施例について説明する。
図1〜図4にこの発明の実施例を示す。
図1〜図4において、従来のパッファ形ガス遮断器の構成要素と機能が等価な構成要素は同一符号を付して示す。
図1および図2のこの発明のパッファ形ガス遮断器において、1は、消弧性絶縁ガスの封入された容器であり、この容器1内に、固定主接触子11および固定アーク接触子12で構成された固定接触子部13と可動主接触子14および可動アーク接触子15で構成された可動接触子部16を有する開閉接触部10が収められる。また、容器1内には、可動接触子部16と結合された円筒状の可動シリンダ21と、容器1に固定支持された円筒状の固定ピストン25とを備えたパッファ機構20も配設される。このバッファ機構20の可動シリンダ21は、中間で仕切り板22により仕切られ、その両側に膨張室23と圧縮室24を形成する。シリンダ21の膨張室23の開放端側は開閉接触部10に臨み、圧縮室24内には、その開放端側から相対的に移動可能に固定ピストン25が挿入される。この固定ピストン25の先端のピストン壁25aは、圧縮室24の一方壁を構成し、その中心に可動接触子部16およびシリンダ21を水平方向に駆動する駆動軸29が可動的に挿通される。この駆動軸29は、図示しないガス遮断器の開閉駆動機構に連結され、開閉接触部10の開閉操作を行う。また、駆動軸29は中空軸で形成され、その中空部は、明示されていないが、容器1の内室と連通され、容器1との間で消弧性絶縁ガスの通流が可能となっている。
仕切り板22には、膨張室23と圧縮室24とを連通する連通孔22aが設けられ、この連通孔22aは、圧縮室24から膨張室23への通流だけを行い、その逆の通流を阻止する逆止弁26により閉塞される。
図2に詳細を示すように、ピストン壁25aには、これを貫通して吸入用連通孔28と放圧用連通孔27が設けられている。そして、ピストン壁25aの内外両側に可動的に配置された吸入弁板41および放圧弁板42は、それぞれ吸入用連通孔28と放圧用連通孔27を開閉可能に閉塞する。
吸入弁板41は、ピストン壁25aの中心部に突出して設けた段部25bに中心孔を摺動可能に嵌め合せることにより支持され、その外径d41が円筒状のピストン25の内径d25より少し大きく形成されている。また、放圧弁板42は、ピストン25の内径d25とほぼ等しい外径d42を有し、ピストン25内に挿入され、内周壁により摺動可能に支持されている。このように、吸入弁板41と放圧弁板42との外径を異ならせるのは、組み立て時の取違いを避けるためである。
この吸入弁板41と放圧弁板42とは、ピストン壁25aを貫通して設けられ複数の弁棒44によって弁バネ43を介して支持される。吸入弁板41は、弁棒44の一端のフランジ44aによって係止される。放圧弁板42と弁棒44の他端のフランジ44bとの間に圧縮バネで構成された弁バネ43が挿入される。この弁バネ43により放圧弁板42はピストン壁25aの内側面に押し付けられ放圧用連通孔27を閉塞し、そして吸入弁板42は、弁棒41のフランジ44aを介してピストン壁25aの外側面に押し付けられ、吸入用連通孔28を閉塞する。
ピストン壁25に設けられる吸入用連通孔28、放圧用連通孔27はそれぞれ複数個(ここでは3個)ずつ設けられ、図3および図4(b)に示すように120°間隔で分散して配設される。また、吸入弁板41に設けられる放圧孔41aも複数個(ここでは3個)設けられ、吸入弁板41をピストン壁25aに重ねたとき、図3および図4(a)、(b)に示すようにピストン壁25aの放圧用連通孔27と重なる位置に配置される。放圧孔41aの口径は放圧用連通孔27の口径と等しいか、これより大きくするのがよい。
放圧弁板42に設けられる吸入孔42aも複数個(ここでは3個)設けられ、放圧弁板42をピストン壁25aに重ねたとき、図3および図4(b)、(c)に示すようにピストン壁25aの吸入用連通孔28と重なる位置に配置される。吸入孔42aの口径は、吸入用連通孔28の口径と等しいか、これより大きくするのがよい。
また、吸入弁板41、ピストン壁25aおよび放圧弁板42には、それぞれ図4(a)、(b)、(c)に示すように相互に重ねたときに重なる位置に弁棒44を挿通するための貫通孔41d,25dおよび42dが複数個(ここでは3個)ずつ120°の間隔で設けられている。さらに、吸入弁板41、ピストン壁25aおよび放圧弁板42の中心には、それぞれ可動シリンダ21を駆動する駆動軸29が摺動自在に挿通される貫通孔41c、25cおよび42cが設けられる。
次に、このように構成されたこの発明のガス遮断器の動作を図5〜図8を参照して説明する。
まず、可動主接触子14が固定主接触子11から開離した遮断状態から両接触子を接触させて電路を接続して投入状態とする投入動作から説明する。
図6(a)に示すように、遮断状態においては、可動シリンダ21が固定接触子部13から離れた位置にあるので、圧縮室24が最小の容積に縮小されている。このとき、圧縮室24内のガス圧力は、固定ピストン25内および容器1内のガス圧力と等しい圧力となっている。
このため、ピストン壁25aに設けられた弁機構は、図5(a)に示すように、弁バネ43のバネ力により吸入弁板41および放圧弁板42が弁棒44を介して、または直接ピストン壁25aの内外両側面に押し付けられ、吸入用連通孔28および放圧用連通孔27を閉塞する。
ここで遮断器の投入のために、駆動軸29を図6(b)に示すように、矢印L方向へ移動すると、これに連動して可動シリンダ21が同じ方向に移動するので、圧縮室24の容積が拡大される。これにより、圧縮室24の内圧が低下するので、図5(b)に示すように、吸入弁板41に吸引力Aが働き、この力が弁バネ43のバネ力より大きくなると、ピストン壁25aから離間する方向に移動し、ピストン壁25aの吸入用連通孔28が開放される。このとき、弁バネ43は弁棒44を介して圧縮される。吸入弁板41の移動により、ピストン壁25aの吸入用連通孔28が開放されると、吸入孔42aおよび吸入用連通孔28を通してピストン25の内室からガスが矢印Gbで示すように圧縮室24に吸入される。これにより、圧縮室24の圧力低下が抑制されるので、駆動軸29に加わる投入負荷が軽減されるようになる。
駆動軸29がさらに、矢印L方向に移動されると、これと連動して可動シリンダ21が移動するので、可動シリンダ21に結合された可動接触子部16が図6(c)に示すように固定接触子部13と接触する位置に移動し、電路を接続し、投入動作を完了する。
投入状態では、圧縮室24の容積は拡大されているが、ガスが吸入され、ピストン25の内室の圧力、すなわち容器1内の圧力と等しい圧力となっているので、吸入弁板41が再び弁バネ43によりピストン壁25aに押し付けられて吸入用連通孔28を閉塞する。これにより、弁機構は、図5(a)の状態に戻る。
引き続き無負荷または負荷電流の小さい状態での遮断動作を、図7を参照して説明する。
図7(a)は、固定接触子部13と可動接触子部16が接触した投入状態を示す。ここでは小さな負荷電流が通流している。
ここで、駆動軸29を図7(b)に示すように、矢印R方向に移動して遮断を行うと、これと連動して可動シリンダ21が同方向に移動し、可動接触子部16が固定接触子部13から離間する。この時、流れている負荷電流により、固定アーク接触子12と可動アーク接触子15との間にアークA7が発生する。
また、可動シリンダ21のR方向への移動により、圧縮室24の容積が縮小される。これにより、圧縮室24の室内の圧力が高められ、圧縮室24の圧力が逆止弁26の設定圧力を越えると、この逆止弁26が開放する。このため、圧縮室24内で圧力の高められたガスが、矢印G7で示すように連通孔22aから膨張室23を通して、アークA7に吹き付けられるので、アークA7を直ちに消弧することができる。
シリンダ21がさらにR方向に移動され、図7(c)に示す投入待機位置まで来たところで遮断動作が完了する。
このように遮断器の遮断動作時には、圧縮室24を圧縮して、その内部のガス圧力を高め、この圧力の高められたガスにより遮断時にアーク接触子間に発生したアークを吹き消すことができるので、遮断器の遮断性能が向上する。
負荷電路が短絡したり地絡したりすることにより、遮断器に過大な電流が流れている状態で遮断を行なった場合は、図8に示すように、固定アーク接触子12と可動アーク接触子15間に大きなアークA8が発生する。このアークA8は、絶縁ノズル17により包囲されているため、アークA8の周囲のガスがこのアークによって加熱されて圧力が高められる。この圧力の高められたガスの一部が矢印G8で示すように、膨張室23に戻されて、ここに蓄えられる。このとき、仕切り壁24の逆止弁26は、膨張室23の圧力が圧縮室24の圧力より高くなるので、閉じたままとなる。
このため、可動シリンダ21の矢印R方向への移動に伴って圧縮室24の圧力は一段と高められる。しかし、このとき、圧縮室24の圧力が弁機構の弁バネのバネ力等で決められた放圧設定圧力より高くなると、図5(c)に示すように、放圧弁板42に放圧孔41aおよび放圧用連通孔27を通して加わる圧縮室24のガス圧力により、放圧弁板42は、矢印B方向に押圧される。これにより、放圧弁板42が、ピストン壁25aの内側面から離れ、放圧用連通孔27が開放される。この結果、圧縮室24のガスが矢印Gcで示すように、放圧孔41a、放圧用連通孔27および吸入孔42a等を通してピストン25の内室へ放出され、圧縮室24の圧力が低下される。これによって、駆動軸29を駆動する駆動力が軽減される。
また、他の一部のガスは、矢印G9で示すように駆動軸29の中空部から容器1内に逃がされるので、可動アーク接触子15の内側のアークA8の周囲のガスの圧力が低下する。これにより膨張室23に蓄えられていた圧力の高いガスがアーク接触子部へ放出されるようになる。この膨張室23から放出される高圧のガスによりアークA8が吹き消されるので、大電流遮断時のアークA8を高速で消弧することができる。
このようにこの発明のガス遮断器によれば、遮断電流の大きさに関係なく遮断動作時に発生するアークをパッファ機構で形成された高圧のガスにより吹き消すことにより、高速で消弧を行うことができるので遮断性能を向上できる。また、可動シリンダ21内の圧縮室24のガス圧力の上昇、降下に伴う放圧、吸入を制御する弁の調整機構は、放圧弁板および吸入弁板の2つの弁板に共通に1つの弁棒および弁バネで構成できるので、弁機構の組み立ておよび調整を簡単にすることができる。
なお、吸入弁板の動作圧力は、弁バネのバネ力とピストン25の内室から吸入孔42a、吸入用連通孔28を通して加わる圧力等で決定できるので、吸入用連通孔28の口径等によって調整可能である。また、放圧弁板の動作圧力も同様に、放圧用連通孔27の口径等によって調整可能である。
1:密閉容器
10:開閉接触部
11:固定主接触子
12:固定アーク接触子
13:固定接触子部
14:可動主接触子
15:可動アーク接触子
16:可動接触子部
17:絶縁ノズル
20:パッファ機構
21:可動シリンダ
22:仕切り壁
22a:連通孔
23:膨張室
24:圧縮室
25:固定ピストン
25a:ピストン壁
26:逆止弁
27:放圧用連通孔
28:吸入用連通孔
29:駆動軸
41:吸入弁板
41a:放圧孔
42:放圧弁板
42a:吸入孔
43:弁バネ
44:弁棒
45:弁調整機構

Claims (5)

  1. 消弧性絶縁ガスの封入された容器と、この容器内に固定配置された固定接触子部と、この固定接触子部に対して進退することにより接離する可動接触子部とを備え、前記可動接触子部を後退させて固定接触子部から離間して電流を遮断するとき、前記可動接触子部の後退に伴って前記消弧性絶縁ガスを圧縮し、この圧縮した消弧性絶縁ガスを前記固定接触子部と可動接触子部の間に発生するアークに吹き付けて消弧するガス遮断器において、
    前記可動接触子部とともに直線移動可能とした可動シリンダと、このシリンダ内を中間で仕切って膨張室と圧縮室を形成する仕切り壁と、前記容器に支持され、前記圧縮室内に前記シリンダと相対的に移動可能に固定配置され、前記シリンダの移動に伴って前記圧縮室内の縮小、拡大を行う固定ピストンとによりパッファ機構を構成し、前記仕切り壁に前記膨張室から前記圧縮室側へのガスの通流を阻止する逆止弁を設け、前記圧縮室に臨む前記ピストンのピストン壁に放圧用連通孔および吸入用連通孔を設け、前記ピストン壁を挟んで前記ピストン壁に設けた前記吸入用連通孔と対向する位置に吸入孔を有する放圧弁板と、前記ピストン壁に設けた前記放圧用連通孔と対向する位置に放圧孔を有する吸入弁板とを対向配置し、前記ピストン壁を貫通して両端部で前記放圧弁板および吸入弁板を可動的に案内支持する弁棒を設け、前記放圧弁板または吸入弁板とこの弁棒の一端との間に前記吸入弁板または放圧弁板弁を前記ピストン壁に向けて押圧する弁バネを設けたことを特徴とするパッファ形ガス遮断器。
  2. 前記放圧弁板に設けた吸入孔は前記ピストン壁の吸入用連通孔の口径と等しいかこれより大きい口径とする請求項1に記載のパッファ形ガス遮断器。
  3. 前記吸入弁板に設けた放圧孔は前記ピストン壁の放圧用連通孔の口径と等しいかこれより大きい口径とする請求項1または2に記載のパッファ形ガス遮断器。
  4. 前記吸入弁板の中央部に支持用貫通孔を設け、前記ピストン壁面の中央部に前記吸入弁板の支持用貫通孔に嵌合する取付用段部を設けることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のパッファ形ガス遮断器。
  5. 前記ピストン壁の外側に配置する吸入弁板の外径は前記ピストンの内径より大きくし、ピストン壁の内側に配置する放圧弁板の外径は、前記ピストンの内径より小さくすることを特徴とする請求項1〜4に記載のパッファ形ガス遮断器。
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