JP6438981B2 - ドア内装構造 - Google Patents
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Description
このようなものでは、アームレストの内部空間を利用して収納ボックスが設けられている。収納ボックスの上面部には、開口部を開閉するリッドが備えられている。そして、リッドには、パワーウインドウスイッチの操作パネルが一体に設けられている。
このため、収納ボックス内に収納した物を出し入れする度に、収納ボックスの上面部を開放するため、操作パネルが設けられているリッドを開閉しなければならない。よって、リッドのヒンジなどの可動部に負荷がかかる。また、収納ボックス内の物品を出し入れする動作が煩雑になってしまう。
また、例えばパワーウインドウスイッチの操作パネルの下方にハーネスを延設するものでは、収納ボックスの容量が減少してしまう。このため、レイアウトの自由度が少なかった。
本発明は、レイアウトの自由度を向上させて、アームレストの前部の下方に形成されている収納部内から収納されている物品を容易に出し入れできるドア内装構造を提供することを目的とする。
運転席側ドア1および助手席側ドア11は、ドア本体2,12と、ドア本体2,12の車室内側に設けられるドア内装材3,13と、ドア内装材3,13から車室内方向に向けて突設されるアームレスト4,14と、アームレスト4,14の前部4b,14bに装着されるパワーウインドウスイッチ5,15と、アームレスト4,14の前部4b,14bの下方にドア車外側に向けて凹状に形成される収納部6,16とを備えている。
また、ドア本体2,12の車室内側の上部前方には、ドアハンドル部8,18が設けられている。さらに、ドア本体2,12の車室内側の下部には、収納部6,16よりも収納容量が大きなロア収納ポケット部9,19が凹状に形成されている。
そして、パワーウインドウスイッチ5,15からは、それぞれハーネス7,17が水平方向で車両後方へ向けて延設されている。
パワーウインドウスイッチ15から延設されるハーネス7,17は、収納部6,16をそれぞれ回避するように、車両後方を湾曲させて配索されている。そして、ハーネス7,17は、パワーウインドウスイッチ15側の端縁とは、反対側の端縁を図示しない車体側のコネクタに接続するように構成されている。
ハーネス17は、図2に示すようにアームレスト14の前部14bの下方に凹状に形成された収納部16を回避して配索されている。すなわち、ハーネス17の先端は、収納部16の後方を迂回して、上面側に廻り込み、車両前方に向けて水平に延設される。
そして、ハーネス17は、先端に設けられたコネクタ10を、各パワーウインドウスイッチ15の雌コネクタ部15aに車両後方方向かつ水平方向Hで嵌合して、電気的に結線されている(図5,図6参照)。
ドア本体12は、金属製のアウタパネル部材12aおよびインナパネル部材12bを有して構成されている。
アッパベース部材13aの車両前方側には、ドアハンドル部18が設けられている。
ドアハンドル部18は、インサイドハンドル18a及び装飾部材としての装飾部材18bを有している。装飾部材18bには、インサイドハンドル18aよりも上位置に、アッパポケット18cが凹設形成されている。
そして、収納部16は、ドア内装材13を構成するアッパベース部材13aと、ロアベース部材13bとの間で、車両前後方向に沿って凹状に形成されている。この実施形態の収納部16の前部上方で、アームレスト14の前部14b端縁よりも車両前方の空間60は開放されている(図2参照)。
アッパベース部材13aの下部には、収納部16の上壁面を構成する庇カバー部13cと、収納部16の車外側側面に位置する側壁部13dと、側壁部13dの下縁から車室30内方向へ水平に延設される底面部13eとが設けられている。
そして、これらの庇カバー部13cと、側壁部13dと、底面部13eとが車幅方向断面で、略コ字状を呈するように一体に連設されている。
さらに、この実施形態の庇カバー部13cは、収納部16の後方に湾曲形成される後壁部13rを一体に有している(図2参照)。
そして、庇カバー部13cは、アームレスト14の下面側を覆って収納部16の上方から後方に亘り配置される。これにより、庇カバー部13cは、スイッチユニット15b及びハーネス17が配設される空間と、収納部16の空間とを車両上下方向および前後方向に画成する。
また、ロアベース部材13bの上縁部は、収納部16の車室30内側に位置する側壁部13fを構成している。
すなわち、底面部13eの車室内側の側縁13gは、側壁部13fの内側面に対して、車幅方向で突き当てられている。そして、側壁部13fは、側縁13gが突き当てられている位置から上方に向けて、所定の寸法V1、突出されている。
これにより、収納部16は、車室30内側を一部開放する断面コ字状の空間として形成されて、収納部16内に収納された物品40aは、側壁部13fの内側に保持されることにより、車室30内方向へ落下しにくく構成されている。
また、この実施形態の側壁部13fの上端13hは、収納部16内方向へ傾斜する傾斜面13jを有している。これにより、収納部16内に収納されている比較的小さな物品40aは、傾斜面13jの内側に保持されてさらに車室30内方向へ落下しにくい。
このため、乗員は乗車姿勢を崩さずに、収納部6,16内に収納された物品の出し入れを行うことが出来る。このため、利便性が良好である。
このため、例えば、車両下方に向けてパワーウインドウスイッチ15からハーネス17が延設されているものに比して、ハーネス17と収納部16とを干渉させることなく、アッパベース部材13aと底面部13eとの間に比較的大きな空間を形成することができる。したがって、レイアウトの自由度を向上させることができる。
収納部16の開口50の上方には、空間を画成する庇カバー部13cが配置されている。このため、収納部16内に収納された物品40が上下方向へ移動しようとすると、庇カバー部13cに干渉する。
よって、従来のようにリッドを設けなくても、収納部16から物品40が飛び出して落下する虞が減少する。
また、庇カバー部13cが物品40の飛び出しを抑制する。このため、リッドが不要となるため、リッドを構成するための部品点数を減少させることができる。しかも、リッドに必要とされる可動部を設けなくてもよい。このため、開閉動作に伴って生じる可動部への負荷の影響がない。
このため、ハーネス17の先端に設けられたコネクタ10をパワーウインドウスイッチ15の雌コネクタ部15aに水平方向に嵌合させて電気的に結線することができる(図5,図6参照)。
よって、図7に示すように、庇カバー部13cの上下方向位置は、パワーウインドウスイッチ15に近接させた上方位置に設定することが可能となる。したがって、さらに収納部16の容量を増大させることができる。
そして、図3に示すように、下側のロア収納ポケット部19の容量を大きく設定しても、収納部16の車室30側の開口50の面積を大きく設定することが出来る。
このため、パワーウインドウスイッチ15および収納部16は、着座姿勢の乗員が姿勢を崩すことなく、手を伸ばすだけの最小限の動作で届く範囲に設けられる。
よって、パワーウインドウスイッチ15の操作と同様に、収納部16内に収納されている物品40の出し入れに伴う動作をさらに容易に行うことができる。
一方、アッパベース部材13aとは別部材で構成されるロアベース部材13bは、底面部13eの車室内側の側縁13gの位置から所定の寸法V1、上方に向けて上縁部を突出させている(図7参照)。
これにより、ロアベース部材13bの上縁部は、上端13hの近傍で収納部16の車室30内側の側壁部13fを兼ねて構成される。
このため、収納部16内に収納されている物品40は、凹状に形成された収納部16の空間内に保持されて、車室30内方向へ落下しにくい。
また、側壁部13fの内側面には、係止突起13iが突設されている(図7参照)。
そして、さらに収納部16内に収納された物品40の重量によって、側縁13gが上下方向に移動すると、底面部13eの側縁13gは、上方から係止突起13iに係止される。
そして、側縁13gが上方から係止突起13iに係止されると、底面部13eの下方への移動が係止突起13iによって抑制されて、ロアベース部材13bにも荷重が分散される。
このうち、ロア収納ポケット部19は、図3に示すようにドア本体12のインナパネル部材12bに沿って設けられる断面凹状の側壁部材21を有している。側壁部材21は、ロアベース部材13bの下部に設けられた膨出側壁部13mとともに、上方を開放した凹状の収納空間26を形成している。
この収納空間26は、車室30内側にロア開口部13kを有している。そして、ロア開口部13kの下縁がロアベース部材13bの上縁13nによって形成されている(図3参照)。
また、車室内側の側面に物品40を出し入れ可能な面積の開口を形成しても、庇カバー部13cにより物品40の跳ね上がりが抑制されて飛び出す虞が少ない。
このため、従来のような開閉リッドを用いなくても物品40が落下しないように収納部16の中に保持出来る。したがって、物品40の出し入れが容易であるとともに、開閉リッドの可動部分がなくなり、耐久性を向上させたドア内装構造が提供される。
よって、パワーウインドウスイッチ15の操作と同様に、収納部16内に収納されている物品40の出し入れを容易に行うことができる。
2,12 ドア本体
3,13 ドア内装材
4,14 アームレスト
5,15 パワーウインドウスイッチ
6,16 収納部
7,17 ハーネス
8,18 ドアハンドル部
9,19 ロア収納ポケット部
10 コネクタ
11 助手席側ドア
13a アッパベース部材
13b ロアベース部材
13e 底面部
13f 側壁部
13g 側縁
14b 前部
15 パワーウインドウスイッチ
30 車室
Claims (4)
- ドア本体の車室内側に設けられるドア内装材と、
前記ドア内装材から車室内方向に向けて突設されるアームレストと、
前記アームレストの前部に装着されるパワーウインドウスイッチと、
前記アームレストの前部の下方にドア車外側に向けて凹状に形成される収納部と、
前記パワーウインドウスイッチから延設されるハーネスと、を備え、
前記収納部は、前記パワーウインドスイッチのスイッチユニットが配設される前記アームレストの内部空間と前記収納部の空間とを画成する上壁を有し、
前記収納部は、前記アームレストの前部端縁よりも前方の空間が上方に開放されており、
該ハーネスは、前記収納部の後方を迂回して前記上壁の上側に回り込み車両前方に向けて水平に延設することで、前記収納部を回避するように、前記スイッチユニットに接続されていることを特徴とするドア内装構造。 - 前記パワーウインドウスイッチに対して、水平方向から嵌合して前記ハーネスを結線するコネクタを有することを特徴とする請求項1記載のドア内装構造。
- 前記ドア内装材は、上側に位置するアッパベース部材と、前記アッパベース部材の下側に位置するロアベース部材とを設け、
前記アッパベース部材は、下縁を車室内方向へ延設することにより、前記収納部の底面部を構成し、
前記ロアベース部材は、前記底面部の車室内側の側縁の位置から上方に向けて突出させることにより、前記収納部の側壁部を構成することを特徴とする請求項1または2記載のドア内装構造。 - ドア本体の車室内側に設けられるドア内装材と、
前記ドア内装材から車室内方向に向けて突設されるアームレストと、
前記アームレストの前部に装着されるパワーウインドウスイッチと、
前記アームレストの前部の下方にドア車外側に向けて凹状に形成される収納部と、
前記パワーウインドウスイッチから延設されるハーネスと、
該ハーネスが前記収納部を回避するように、前記パワーウインドウスイッチに接続されて、
前記ドア内装材は、上側に位置するアッパベース部材と、前記アッパベース部材の下側に位置するロアベース部材とを設け、
前記アッパベース部材は、下縁を車室内方向へ延設することにより、前記収納部の底面部を構成し、
前記ロアベース部材は、前記底面部の車室内側の側縁の位置から上方に向けて突出させることにより、前記収納部の側壁部を構成することを特徴とするドア内装構造。
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