JP6438252B2 - 整合器および整合方法 - Google Patents

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本発明は、高周波電源装置の出力を負荷に整合させる整合器に関するものである。
エッチングや薄膜形成を行う半導体製造工程では、プラズマ処理装置が用いられる。このプラズマ処理装置の電力供給源として、高周波電源装置が用いられる。高周波電源装置からプラズマ処理装置に対し、効率良く電力を供給するには、高周波電源装置とプラズマ処理装置(負荷)との間でインピーダンスを整合させる必要がある。インピーダンスを整合させる手段として、例えば特許文献1に示されるように、高周波電源装置とプラズマ処理装置との間に整合器を挿入する方法が一般的である。
図9は、背景技術の整合器100の機能ブロック図である。図9では、高周波電源装置2とプラズマ処理装置3との間に、整合器100が挿入されている。高周波電源装置2から出力した高周波電力を、整合器100を介してプラズマ処理装置3に供給することで、プラズマ処理装置3でプラズマを発生させる。高周波電源装置2からプラズマ処理装置3に効率よく電力を供給するためには、高周波電源装置2とプラズマ処理装置3との間でインピーダンスを整合させる必要がある。高周波電源装置2の出力インピーダンスは通常50Ωであるため、プラズマ処理装置3の入力インピーダンスを、整合器100によって変換し、整合器100の入力インピーダンスを50Ωにすればよい。
プラズマ処理装置3の入力インピーダンスは、プラズマ処理装置3に入力されるガスの種類や流量、圧力、温度等によって変化する。よって、整合器100は、時間的に変化するプラズマ処理装置3の入力インピーダンスに合わせて、適応的に整合する必要がある。
図9の整合器100は、進行波と反射波とを検出する方向性結合器11と、高周波電源装置2とプラズマ処理装置3との間でインピーダンスを整合させる整合素子を有する整合回路30と、整合回路30の整合素子の回路定数を制御するための制御部120とで構成される。
方向性結合器11の動作を説明する。
RFin端子からRFout端子に向かって進む高周波電力(進行波:Pf)は、方向性結合器11で検出され、FORWARD端子に出力される。RFout端子からRFin端子に向かって進む高周波電力(反射波:Pr)は、方向性結合器11で検出され、REFLECT端子に出力される。また、RFin端子からRFout端子に向かって進む高周波電力Pfは、REFLECT端子では検出されず、もし検出されても僅かである。同様に、RFout端子からRFin端子に向かって進む高周波電力Prは、FORWARD端子では検出されず、もし検出されても僅かである。
方向性結合器11で検出された進行波Pfと反射波Prは、制御部120の反射係数演算部21に入力される。反射係数Γは、進行波Pfに対する反射波Prの振幅比rと位相差θから、(数1)のように定義される。
Γ=r・exp(j・θ) (j:虚数単位)・・・(数1)
よって、進行波Pfに対する反射波Prの振幅比rと位相差θが分かれば、反射係数Γを求めることが出来る。反射係数演算部21では、進行波Pfと反射波Prとに基づき、上記振幅比rと位相差θを計算し、反射係数Γを算出する。具体的な方法としては、進行波Pfと反射波PrをFFT(高速フーリエ変換)によって周波数領域に変換し、高周波電源装置2が出力している高周波電力と同じ周波数について、進行波Pfと反射波Prの振幅と位相を比較し、振幅比rと位相差θを計算すればよい。
容量演算部122は、反射係数演算部21で計算された反射係数Γに基づき、反射係数Γをゼロに近づけるためのコンデンサ容量を計算する。コンデンサ容量の計算方法については後述する。容量設定部23は、容量演算部122で算出したコンデンサの容量に基づき、整合回路30内の可変容量コンデンサ31と可変容量コンデンサ32の容量を設定、変更する。
次に、整合回路30を説明する。
整合回路30は、負荷となるプラズマ処理装置3の入力インピーダンスが変動する範囲によって回路構成が決まるが、ここでは、π型の整合回路を例にして説明する。この整合回路30は、可変容量コンデンサ31、可変容量コンデンサ32、及び固定インダクタンス33の3つの整合素子で構成されている。インダクタンスの定数を変更するよりもコンデンサ容量を変更する方が容易であるため、本例では、コンデンサの容量を変更する回路を例にして説明する。
整合回路30の可変容量コンデンサの制御は、方向性結合器11で検波した進行波Pfと反射波Prから計算される反射係数Γの大きさがゼロに近づくように制御される。このときの可変容量の計算式を、(数2)と(数3)に示す。VC1は可変容量コンデンサ31の容量、VC2は可変容量コンデンサ32の容量である。
VC1(n)=VC1(n-1)+real(Γ(n))*S1・・・(数2)
VC2(n)=VC2(n-1)−imag(Γ(n))*S2・・・(数3)
ここでreal( )は( )内の複素数の実部を示し、imag( )は( )内の複素数の虚部を示す。S1とS2は係数であり、コンデンサ容量を更新する量を決める。
(数2)はVC1を更新する式であり、(数3)はVC2を更新する式である。VC1(n)は、前回に更新したVC1(n-1)に対し、反射係数Γの実部に係数S1をかけたものを足すことで算出される。VC2(n)は、前回に更新したVC2(n-1)に対し、反射係数Γの虚部に係数S2をかけたものを引くことで算出される。ここで、VC1とVC2において、更新する量(real(Γ)*S1、又は、imag(Γ)*S2)を足すか引くかの違いは、整合回路30の回路方式と、整合する負荷の入力インピーダンスによるものである。
図10は、(数2)と(数3)を用いて、可変容量コンデンサ31,32の容量を更新したときのインピーダンス整合の軌跡の一例を示すスミスチャートである。図10において、横軸は反射係数Γの実部を示し、縦軸は反射係数Γの虚部を示す。ここで、初期状態S0において、VC1とVC2の初期値は、それぞれ5pFに設定し、インダクタンスは50nHに設定している。初期状態S0では、反射係数Γが大きい状態であるが、VC1とVC2を更新する度(S1,S2,S3・・・)に、反射係数Γが小さくなり、最終的には反射係数Γがゼロに収束しているのが確認できる。
しかし、図10においては、反射係数Γの軌跡は、初期状態S0から目標点である反射係数Γがゼロの点に向かって、直線的に収束しているのではなく、遠回りをして収束している。このことは、整合器100の収束に時間がかかることを意味する。プラズマ処理装置において、整合器100の収束時間が遅いということは、プロセス処理のスループットを下げる要因になるため好ましくない。
WO2013/132591公報
上述したように、背景技術の整合アルゴリズムでは、整合器の収束時間が遅いという課題があった。本発明の目的は、整合器の収束時間を速くすることにある。
上記課題を解決するための、本願発明の整合器の代表的な構成は、次のとおりである。すなわち、
進行波と反射波とを検出する方向性結合器と、
キャパシタンス又はインダクタンスの可変素子を有する整合回路と、
前記方向性結合器で検出した進行波と反射波とに基づき、反射係数を算出し、該反射係数を用いて、前記可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスの更新値を算出する制御部と、
前記反射係数と、前記反射係数をスミスチャート上で回転させる回転係数とを対応付けて記憶する記憶部とを備え、
前記制御部は、前記進行波と反射波とに基づき反射係数を算出し、該算出した反射係数に対応する回転係数を前記記憶部から取得し、前記算出した反射係数と前記取得した回転係数とに基づき、前記可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスの更新値を算出することを特徴とする整合器。
上記構成によれば、整合器の収束時間を速くすることができる。
本発明の実施形態に係る整合器の構成図である。 本発明の実施形態に係るインピーダンス整合の軌跡を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転係数を設定する一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転係数を設定する他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転係数を設定する他の例を示す図である。 背景技術においてVC1を変えたときの反射係数軌跡の一例を示すスミスチャートである。 背景技術においてVC2を変えたときの反射係数軌跡の一例を示すスミスチャートである。 比較例においてVC1を変えたときの反射係数軌跡を示すスミスチャートである。 比較例においてVC2を変えたときの反射係数軌跡を示すスミスチャートである。 インピーダンス整合の比較を示す図である。 背景技術に係る整合器の構成図である。 背景技術に係るインピーダンス整合の軌跡の一例を示すスミスチャートである。
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る整合器10の構成図である。図1の構成のうち、背景技術の図9と同一構成には、同一の符号を付しており、適宜説明を省略する。
整合器10は、進行波と反射波とを検出する方向性結合器11と、高周波電源装置2とプラズマ処理装置3との間でインピーダンスを整合させる整合素子を有する整合回路30と、整合回路30の整合素子の回路定数を制御するための制御部20と、記憶部25と、を含むように構成される。
制御部20は、反射係数演算部21と、容量演算部22と、容量設定部23とを含むように構成される。記憶部25は、後述する回転係数を記憶する。整合回路30は、可変容量コンデンサ31、可変容量コンデンサ32、及び固定インダクタンス33の3つの整合素子を含むように構成される。可変容量コンデンサ31,32は、インピーダンスを変更可能な可変素子である。本実施形態では、整合回路30は、2つの可変容量素子を有するπ型の整合回路であるが、本発明は、これに限られるものではなく、L型やT型の整合回路や、可変インダクタンス素子を有する整合回路にも適用可能である。
整合器10が背景技術の整合器100と異なる点は、容量演算部22の処理内容、つまり、整合回路30の可変容量コンデンサ31,32の容量の制御方法と、記憶部25が追加された点である。他の構成は、背景技術の整合器100と同じである。
容量演算部22は、反射係数演算部21で算出された反射係数Γに基づき、かつ、後述する(数15)と(数16)を用いて、その反射係数Γに対応する整合回路30の2つの可変素子のキャパシタンスの更新値を算出する。つまり、算出される反射係数Γを小さくし、ゼロに近づけるようなキャパシタンスを算出する。本実施形態では、容量演算部22は、可変容量コンデンサ31,32の容量の更新値を算出する。このとき、容量演算部22は、記憶部25に記憶された回転係数を用いて、(数15)と(数16)の演算を行う。
記憶部25には、反射係数Γと該反射係数Γに対応する回転係数とが対応付けられて、複数、記憶されている。例えば、反射係数Γ1と該反射係数Γ1に対応する回転係数1、反射係数Γnと該反射係数Γnに対応する回転係数n等が記憶されている。
回転係数は、同じ状態(つまり同じ入力インピーダンス)の負荷、例えば、ガスの種類や流量、圧力、温度等が同じ状態のプラズマ処理装置3と、同じ出力状態(つまり同じ出力インピーダンス)の高周波電源装置2とを用いて、予め、実験等により求め、記憶部25に保存しておく。回転係数の求め方は後述する。
こうして、容量演算部22は、そのとき検出された反射係数Γに応じた回転係数を、記憶部25から選択して読み出し、この回転係数を用いて、インピーダンス整合をより速く行うのに適した可変容量コンデンサの容量の更新値を算出する。
図2は、本発明の実施形態に係るインピーダンス整合の軌跡の一例を示すスミスチャートである。図2に示すように、本実施形態の整合アルゴリズムで制御したインピーダンス整合時の反射係数Γの軌跡は、図10の背景技術のインピーダンス整合時の反射係数Γの軌跡と比較して、少ない更新回数で反射係数ゼロの点に収束していることが分かる。
前述した背景技術のアルゴリズムでは、図10に示すように、可変容量コンデンサ容量を更新することにより、初期状態S0から、目標点である反射係数Γがゼロの状態に向かって、直線的に接近するのではなく、遠回りをして接近していた。この原因は、(数2)と(数3)が整合回路30の特性に合わないためである。(数2)と(数3)では、VC1を反射係数Γの実部によって更新し、VC2を反射係数Γの虚部によって更新する式となっている。これは、VC1が反射係数Γの実部のみに関連し、VC2が反射係数Γの虚部のみに関連することが前提となっている。しかし、このことが全ての反射係数Γの状態において成り立つわけではない。
図を用いて、具体的に説明する。図6Aは、背景技術において整合回路30のVC1を変えたときの反射係数軌跡の一例を示すスミスチャートである。図6Bは、背景技術において整合回路30のVC2を変えたときの反射係数軌跡の一例を示すスミスチャートである。図7Aは、2つの可変容量コンデンサを有する比較例の整合回路において、VC1を変えたときの反射係数軌跡を示すスミスチャートである。図7Bは、上記比較例の整合回路において、VC2を変えたときの反射係数軌跡を示すスミスチャートである。
図6Aは、50Ωに整合するVC1とVC2の値が、VC1=10pF、VC2=10pFの場合に、VC1のみを10±1pFの範囲において、0.5pFステップで設定したときの、反射係数Γの軌跡を示す。図6Bは、VC2のみを10±1pFの範囲において、0.5pFステップで設定したときの、反射係数Γの軌跡を示す。
図6Bでは、VC2の変化に対して、反射係数Γの虚部が主に変化している。これに対して、図6Aでは、VC1の変化に対して、反射係数Γの実部と虚部の両方が変化している。
ここで、比較例として、VC1のみを10±1pFの範囲において、0.5pFステップで更新したときの、反射係数Γの軌跡が図7Aであり、また、VC2のみを10±1pFの範囲において、0.5pFステップで更新したときの、反射係数Γの軌跡が図7Bである場合を考えてみる。このとき、図7Aでは、VC2を10pFに固定した状態で、VC1のみを9pFから11pFに、0.5pFステップで更新する。図7Bでは、VC1を10pFに固定した状態で、VC2のみを9pFから11pFに、0.5pFステップで更新する。
この場合、図7Aの軌跡は、主に反射係数Γの実部が変化している。また、図7Bの軌跡は、主に反射係数Γの虚部が変化している。つまり、VC1は、反射係数Γの実部を主に変化させ、VC2は、反射係数Γの虚部を主に変化させている。
図7A及び図7Bのような軌跡をたどる整合器の場合、(数2)と(数3)により可変容量コンデンサの容量を更新したときのインピーダンス整合の軌跡は、直線的になる。これは、容量VC1の変化が、反射係数Γの実部に主に影響を与え、容量VC2の変化が、反射係数Γの虚部に主に影響を与えるような特性を、整合器が有することに起因する。
これに対して、図6A及び図6Bのような特性を持つ整合器に対して、(数2)と(数3)により可変容量コンデンサの容量を更新すると、図10のように遠回りをして収束するような軌跡をたどることになる。つまり、遠回りをして収束するような軌跡をたどる原因は、整合器が、図7A及び図7Bのように、VC1の変化が反射係数Γの実部のみを変化させ、VC2の変化が反射係数Γの虚部のみを変化させるような特性になっていないことである。
図6A及び図6Bの軌跡と、図7A及び図7Bの軌跡を数式化して、具体的に説明する。実際は、整合器の容量VC1とVC2を変えると、円を描くような軌跡をたどるが、スミスチャート上の微小区間であれば、直線で近似できるため、上記のように直線的な軌跡で説明する。
先ずは、(数2)と(数3)により可変容量コンデンサの容量を更新するときに、軌跡が直線的に収束する図7A及び図7Bについて説明する。反射係数Γは、複素数であるので、(数4)のように定義できる。
Γ=U+j*V・・・(数4)
図7Aでは、VC1とVC2の両方が10pFのときに、反射係数Γは0である。つまり、U=0、V=0である。また、VC1=9pFかつVC2=10pFのときに、Γ=0.1とし、VC1=11pFかつVC2=10pFのときに、Γ=−0.1とする。図7Bでは、VC1=10pFかつVC2=9pFのときに、Γ=j*(−0.1)とし、VC1=10pFかつVC2=11pFのときに、Γ=j*(0.1)とする。このとき、反射係数Γの実部Uと虚部Vは、VC1とVC2を用いて以下の式で表せる。
U=−0.1*VC1+1・・・(数5)
V=+0.1*VC2−1・・・(数6)
(数5)と(数6)を行列式で表現すると、(数7)になる。
Figure 0006438252
同様に、図6A及び図6Bでは、反射係数Γの実部Uと虚部Vは、VC1とVC2を用いて以下の式で表せる。
U=−0.1/√2*VC1+1/√2・・・・・・・・・・・・・(数8)
V=+0.1/√2*VC1+0.1*VC2−1/√2−1・・・(数9)
(数8)と(数9)を行列式で表現すると、(数10)になる。
Figure 0006438252
(数7)と(数10)は、VC1とVC2からUとVを求める式であるが、整合アルゴリズムは、UとVからVC1とVC2を求めるため、(数7)と(数10)を、UとVからVC1とVC2を求める式に変形する。(数7)を変形すると、次の(数11)になり、(数10)を変形すると、次の(数12)になる。
Figure 0006438252
Figure 0006438252
(数11)をみると、VC1はUのみから演算でき、VC2はVのみから演算できることがわかる。これに対して(数12)では、VC2は、UとVの両方の値から決まることがわかる。
(数2)と(数3)は、反射係数ΓをUとVで表すと、次の(数13)と(数14)になる。したがって、(数11)で表せる特性(つまり図7A及び図7Bの軌跡を示す特性)の整合器では、(数13)と(数14)の処理を行うことにより、反射係数Γが0になるように、VC1とVC2を最適に制御することができる。
VC1(n)=VC1(n-1)+U(n)*S1・・・(数13)
VC2(n)=VC2(n-1)−V(n)*S2・・・(数14)
これに対して、(数12)で表される特性(つまり図6A及び図6Bの軌跡を示す特性)の整合器10を、(数13)と(数14)で制御すると、UとVとで決まるVC2を、Vのみで制御することになるため、最適な制御とはならない。そこで、本実施形態では、(数12)のような特性の整合器10を最適に制御するために、次の(数15)と(数16)の式を用いる。
VC1(n)=VC1(n-1)+real(Γ(n)*rot1)・・・(数15)
VC2(n)=VC2(n-1)−imag(Γ(n)*rot2)・・・(数16)
(数2)及び(数3)と同様に、VC1とVC2において、更新する量(real(Γ(n)*rot1)、又は、imag(Γ(n)*rot2)を足すか引くかの違いは、整合回路30の回路方式と、整合する負荷の入力インピーダンスによるものである。
ここで、rot1及びrot2は回転係数である。回転係数rot1及びrot2は複素数であり、それぞれ、次の(数17)と(数18)で表される。
rot1=r1*exp(j*sh1)=α1+j*β1・・・(数17)
rot2=r2*exp(j*sh2)=α2+j*β2・・・(数18)
ここで、r1とr2は、それぞれ、コンデンサ容量VC1とVC2を更新する量を決める係数で、(数2)と(数3)のS1とS2に相当する。r1とr2は、整合回路30の回路方式と、整合する負荷の入力インピーダンスに応じて、適宜設定される。
sh1とsh2は、反射係数Γの軌跡の角度を補正する値である。図6Aの軌跡はスミスチャートの実軸に対してπ/4回転しているため、sh2=π/4とすることにより、図6Aの反射係数Γの軌跡がスミスチャートの実軸に対して平行になる。したがって、少なくとも、sh1=0、かつ、sh2=π/4であれば、反射係数Γの軌跡は、直線的に収束する。なお、図6Aの場合は、sh1及びsh2として、π/4が最適値となる。
VC2を求める式である(数16)のrot2のsh2をπ/4とすることは、図6A及び図6Bを表す(数12)の状態、つまり、VC1はUのみで決まりVC2はUとVで決まる状態を、VC1はUのみで決まりVC2はVのみで決まる状態に変えることを意味する。
このように、sh1とsh2は、VC1を一定としVC2を変化させたとき、又は、VC2を一定としVC1を変化させたときに、スミスチャートにおける反射係数Γの軌跡が、スミスチャートの実軸又は虚軸に対して平行に近づくように、設定される。
すなわち、(数2)と(数3)(つまり、(数13)と(数14))を用いて、整合回路30のコンデンサ容量VC1とVC2を更新すると、VC1を一定としVC2を変化させたとき、又は、VC2を一定としVC1を変化させたときの反射係数Γは、図6Aのように、複素平面であるスミスチャートの実軸又は虚軸に対して傾いた軌跡になるので、回転係数rot1及びrot2により、VC1を一定としVC2を変化させたとき、又は、VC2を一定としVC1を変化させたときの反射係数Γの軌跡が、スミスチャートの実軸又は虚軸に対して平行になるようにする。
このとき、VC1を一定としVC2を変化させたとき、又は、VC2を一定としVC1を変化させたときの反射係数Γの軌跡が、スミスチャートの実軸又は虚軸に対して、正確に平行になるように、回転係数rot1及びrot2を設定するのが好ましいが、正確に平行でなくてもよい。つまり、反射係数Γの軌跡が、スミスチャートの実軸又は虚軸に対して、平行に近づくように、回転係数rot1及びrot2を設定するよう構成してもよい。このようにしても、ある程度、整合器10の収束時間を速くすることができる。
(数15)と(数16)は、それぞれ、反射係数Γに複素の回転係数rot1とrot2をかけることで、反射係数Γをスミスチャート上で回転させるものである。これにより、VC1(n)は、反射係数Γに複素の回転係数rot1をかけた値の実部のみに関連し、VC2(n)は、反射係数Γに複素の回転係数rot2をかけた値の虚部のみに関連するような状態をつくりだす。
(数17)と(数18)を、それぞれ(数15)と(数16)に代入し、展開すると、それぞれ(数19)と(数20)となる。
VC1(n)=VC1(n-1)+(U(n)*α1−V(n)*β1)・・・(数19)
VC2(n)=VC2(n-1)−(U(n)*β2+V(n)*α2)・・・(数20)
なお、(数15)と(数16)、(数19)と(数20)は、図1に示すπ型の整合回路を用いる場合に限られるものではない。インピーダンスを変更するための可変素子が2つであれば、L型やT型の整合回路を用いる場合であっても適用できる。また、これらの整合回路に数素子を追加したものを用いる場合であっても適用できる。
(数19)と(数20)による効果を示すために、3つの具体例を図8に示す。図8は、インピーダンス整合の比較を示す図である。3つの具体例において、VC1とVC2の初期値は、U=0.1、V=−0.1となるように設定した。また、UとVは、小数点第3位で、VC1とVC2は、小数点第2位で四捨五入をした。
具体例(1)は、VC1を一定としVC2を変化させたとき、又は、VC2を一定としVC1を変化させたときの反射係数Γの軌跡が図7A及び図7Bとなる整合回路の場合であり、反射係数Γの軌跡を表す式は(数7)、2つの可変容量コンデンサの制御式は、背景技術の(数13)と(数14)、(数13)と(数14)の係数は、S1=5、S2=5である。
具体例(2)は、VC1を一定としVC2を変化させたとき、又は、VC2を一定としVC1を変化させたときの反射係数Γの軌跡が図6A及び図6Bとなる整合回路の場合であり、反射係数Γの軌跡を表す式は(数10)、整合回路30の可変容量コンデンサ31,32の制御式は、背景技術の(数13)と(数14)、(数13)と(数14)の係数は、S1=5、S2=5である。
具体例(3)は、VC1を一定としVC2を変化させたとき、又は、VC2を一定としVC1を変化させたときの反射係数Γの軌跡が図6A及び図6Bとなる整合回路の場合であり、反射係数Γの軌跡を表す式は(数10)、整合回路30の可変容量コンデンサ31,32の制御式は、本実施形態の(数19)と(数20)、(数19)と(数20)の係数は、r1=5、r2=5、sh1=π/4、sh2=π/4である。
具体例(1)では、2つの可変容量コンデンサの制御式は、背景技術の(数13)と(数14)であるが、(数13)と(数14)を用いたときの反射係数Γの軌跡を表す式は、(数7)である。(数7)は、図7A及び図7Bで示される反射係数Γの軌跡を示す。このように、(数7)は、VC1はUのみで決まり、VC2はVのみで決まる特性をしているため、図8のS5においてU=0,V=0、つまりS1〜S5の5回の更新でU=0,V=0となっている。
これに対して、具体例(2)では、背景技術の(数13)と(数14)を用いたときの反射係数Γの軌跡を表す式が(数10)である。(数10)は、図6A及び図6Bで示される反射係数Γの軌跡を示す。このため、背景技術の制御式である(数13)と(数14)で、可変容量コンデンサ31,32を制御することになり、図8のS9においてU=0,V=0、つまりS1〜S9の9回の更新が必要となり、具体例(1)の約2倍の更新回数が必要である。
これに対して、本実施形態の具体例(3)では、反射係数Γの軌跡を表す式が(数10)である場合に、本実施形態の制御式である(数19)と(数20)を用いて、可変容量コンデンサ31,32を制御している。具体例(3)では、具体例(1)と同様に、図8のS5においてU=0,V=0、つまり5回で収束しているのがわかる。このように、本実施形態の制御式(数19)と(数20)を使うと、反射係数Γの軌跡を表す式が(数10)である場合(つまり、反射係数Γの軌跡が図6A及び図6Bである場合)においても、高速に収束することがわかる。
これらの具体例(1)〜(3)は、スミスチャートの中心に近い領域、つまり反射係数Γの小さい領域で実施した。しかし、整合器10の特性は、スミスチャート上の位置に応じて変化、つまり、反射係数Γの値に応じて変化する。よって、反射係数Γの値に応じて、(数19)と(数20)の回転係数であるrot1(α1,β1)とrot2(α2,β2)を切替える必要がある。
具体的な方法として、反射係数Γの値に対応付けて、(数19)と(数20)の回転係数であるrot1とrot2のテーブルを設け、記憶部25に記憶しておく。そして、容量演算部22において、予め記憶部25のテーブルに保存しているrot1とrot2の中から、反射係数演算部21で検出した反射係数Γの値に対応したrot1とrot2を読み出し、(数19)と(数20)を用いて、コンデンサの更新値であるVC1とVC2を計算すればよい。
反射係数Γをパラメータにしたrot1とrot2のテーブルは、図3のように、スミスチャートの領域(つまり、反射係数Γの値の領域)を同心円状に分ける方法や、図4のように、スミスチャートの領域を放射線状に分ける方法や、図5のように、スミスチャートの領域を格子状に分ける方法、または、これらを組合せてスミスチャートの領域を分ける方法が考えられる。
図3は、本発明の実施形態に係る回転係数を設定する一例を示す図である。図3の場合は、反射係数Γがゼロの点を中心とする円B31の内側の領域と、円B31と同心円B32の間の領域と、同心円B32とB33の間の領域と、同心円B33とB34の間の領域と、同心円B34の外側の領域とにおいて、それぞれ、反射係数Γの値に対応するrot1とrot2の値を設定する。
図4は、本発明の実施形態に係る回転係数を設定する他の例を示す図である。B40は、反射係数Γがゼロの点を中心とする円であり、その半径は1である。B41〜B48は、それぞれ、円B40の半径となる直線である。
図4の場合は、円B40と直線B41と直線B42とで囲まれる扇型の領域と、円B40と直線B42と直線B43とで囲まれる扇型の領域と、円B40と直線B43と直線B44とで囲まれる扇型の領域と、円B40と直線B44と直線B45とで囲まれる扇型の領域と、円B40と直線B45と直線B46とで囲まれる扇型の領域と、円B40と直線B46と直線B47とで囲まれる扇型の領域と、円B40と直線B47と直線B48とで囲まれる扇型の領域と、円B40と直線B48と直線B41とで囲まれる扇型の領域とにおいて、それぞれ、反射係数Γの値に対応するrot1とrot2の値を設定する。
図5は、本発明の実施形態に係る回転係数を設定する他の例を示す図である。図5の場合は、縦線51〜縦線58と、横線61〜横線68とで囲まれる領域のそれぞれにおいて、反射係数Γの値に対応するrot1とrot2の値を設定する。
図3〜図5の各領域におけるrot1とrot2の値の設定方法は、具体的には、次の(1)〜(2)のとおりである。
(1)まず、背景技術の(数13)と(数14)を用いてVC1とVC2の一方のみを変化させたときの、各領域における反射係数Γの軌跡を求める。例えば、VC1のみを変化させたときの図6Aと、VC2のみを変化させたときの図6Bを求める。
(2)次に、(1)で求めた各領域における反射係数Γの軌跡が、複素平面であるスミスチャートの実軸又は虚軸に対して平行になるように、各領域における回転係数rot1及びrot2を設定する。
例えば、VC1のみを変化させたときに、図6Aのように、反射係数Γの軌跡がスミスチャートの実軸に対してπ/4回転している場合は、(数16)のrot2のsh2をπ/4に設定する。これにより、図6Aの反射係数Γの軌跡、つまりVC1のみを変化させたときの反射係数Γの軌跡がスミスチャートの実軸に対して平行になる。また、VC2のみを変化させたときに、反射係数Γの軌跡がスミスチャートの実軸に対してπ/4回転している場合は、(数15)のrot1のsh1をπ/4に設定する。これにより、VC2のみを変化させたときの反射係数Γの軌跡がスミスチャートの実軸に対して平行になる。
図3〜図5のような領域の分け方は、整合回路30の方式と、整合回路30と整合するプラズマ処理装置3の入力インピーダンスによって、最適な分け方が異なるため、適宜選択すればよい。しかし、最適な分け方でなくても、複数の領域に分け、VC1を一定としVC2を変化させたとき、又は、VC2を一定としVC1を変化させたときの各領域における反射係数Γの軌跡が、スミスチャートの実軸又は虚軸に対して平行になるように、各領域における回転係数rot1及びrot2を設定することにより、整合器の収束時間を速くすることができる。
背景技術の(数2)と(数3)では、制御可能なプラズマ処理装置3のインピーダンス領域には、制限がある。これは、(数2)と(数3)が、反射係数Γの領域の全てでは、成立しないからである。本実施形態の(数19)と(数20)では、rot1とrot2として、反射係数Γに応じた最適な複素の係数が選ばれるため、反射係数Γの全ての領域において制御可能となる。
本実施形態によれば、少なくとも次の効果を奏する。
(a)進行波と反射波とに基づき反射係数を算出し、該算出した反射係数に対応する回転係数を取得し、前記算出した反射係数と前記取得した回転係数とに基づき、可変素子のキャパシタンスを算出し更新するよう構成したので、整合器の収束時間を速くすることができる。
(b)スミスチャート上の複数の領域に応じた反射係数と回転係数を、記憶するよう構成したので、反射係数が大きい場合にも、整合器の収束時間を速くすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
本実施形態では、π型の整合回路を例に説明したが、本発明は、インピーダンスを変更するための可変素子が2つであればよく、L型やT型など、他の整合回路を用いる場合であっても適用できる。また、これらの整合回路に、インピーダンス素子を追加したものを用いる場合であっても適用できる。
また、本実施形態では、インピーダンスを変更するための可変素子をコンデンサとしたが、インピーダンスを変更するための可変素子をインダクタンスとする場合でも、本発明は適用できる。この場合も、(数15)及び(数16)や、(数19)及び(数20)を用いることができ、(数15)及び(数16)や、(数19)及び(数20)において、VC1とVC2は、2つの可変インダクタンス値を示すことになる。
本明細書には、本発明に関する少なくとも次の構成が含まれる。
第1の構成は、
進行波と反射波とを検出する方向性結合器と、
キャパシタンス又はインダクタンスの可変素子を有する整合回路と、
前記方向性結合器で検出した進行波と反射波とに基づき、反射係数を算出し、該反射係数を用いて、前記可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスの更新値を算出する制御部と、
前記反射係数と、前記反射係数をスミスチャート上で回転させる回転係数とを対応付けて記憶する記憶部とを備え、
前記制御部は、前記進行波と反射波とに基づき反射係数を算出し、該算出した反射係数に対応する回転係数を前記記憶部から取得し、前記算出した反射係数と前記取得した回転係数とに基づき、前記可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスの更新値を算出することを特徴とする整合器。
第2の構成は、第1の構成の整合器であって、
前記記憶部は、スミスチャート上の複数の領域に対応して、前記反射係数と前記回転係数を記憶することを特徴とする整合器。
第3の構成は、第1の構成又は第2の構成の整合器であって、
前記整合回路は、前記可変素子として、第1の可変素子と第2の可変素子とを有し、
前記回転係数は、前記第1の可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスを一定とし、前記第2の可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスを変化させたときに、スミスチャートにおける反射係数Γの軌跡が、スミスチャートの実軸又は虚軸に対して平行に近づくように設定されていることを特徴とする整合器。
第4の構成は、第1の構成ないし第3の構成の整合器であって、
前記整合回路は、前記可変素子として、第1の可変素子と第2の可変素子とを有し、
前記制御部は、前記算出した反射係数と前記取得した回転係数とを掛け合わせ、該掛け合わせた結果の実部に基づき、前記第1の可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスの更新値を算出し、前記掛け合わせた結果の虚部に基づき、前記第2の可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスの更新値を算出することを特徴とする整合器。
2…高周波電源装置、3…プラズマ処理装置、10…整合器、11…方向性結合器、20…制御部、21…反射係数演算部、22…容量演算部、23…容量設定部、25…記憶部、30…整合回路、31,32…可変容量コンデンサ、33…インダクタンス、100…整合器、120…制御部、122…容量演算部。

Claims (3)

  1. 進行波と反射波とを検出する方向性結合器と、
    キャパシタンス又はインダクタンスの可変素子を有する整合回路と、
    前記方向性結合器で検出した進行波と反射波とに基づき、反射係数を算出し、該反射係数を用いて、前記可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスの更新値を算出する制御部と、
    前記反射係数と、前記反射係数をスミスチャート上で回転させる回転係数とを対応付けて記憶する記憶部とを備え、
    前記制御部は、前記進行波と反射波とに基づき反射係数を算出し、該算出した反射係数に対応する回転係数を前記記憶部から取得し、前記算出した反射係数と前記取得した回転係数とに基づき、前記可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスの更新値を算出し、
    前記整合回路は、前記可変素子として、第1の可変素子と第2の可変素子とを有し、
    前記回転係数は、前記第1の可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスを一定とし、前記第2の可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスを変化させたときに、スミスチャートにおける反射係数Γの軌跡が、スミスチャートの実軸又は虚軸に対して平行に近づくように設定されていることを特徴とする整合器。
  2. 請求項1に記載された整合器であって、
    前記記憶部は、スミスチャート上の複数の領域に対応して、前記反射係数と前記回転係数を記憶することを特徴とする整合器。
  3. 進行波と反射波とを検出する方向性結合器と、
    キャパシタンス又はインダクタンスの可変素子を有する整合回路と、
    前記方向性結合器で検出した進行波と反射波とに基づき、反射係数を算出し、該反射係数を用いて、前記可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスの更新値を算出する制御部と、
    前記反射係数と、前記反射係数をスミスチャート上で回転させる回転係数とを対応付けて記憶する記憶部とを備えた整合器の整合方法であって、
    前記制御部は、前記進行波と反射波とに基づき反射係数を算出し、該算出した反射係数に対応する回転係数を前記記憶部から取得し、前記算出した反射係数と前記取得した回転係数とに基づき、前記可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスの更新値を算出し、
    前記整合回路は、前記可変素子として、第1の可変素子と第2の可変素子とを有し、
    前記回転係数は、前記第1の可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスを一定とし、前記第2の可変素子のキャパシタンス又はインダクタンスを変化させたときに、スミスチャートにおける反射係数Γの軌跡が、スミスチャートの実軸又は虚軸に対して平行に近づくように設定されていることを特徴とする整合方法
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