JP6438160B1 - 多層樹脂フィルム成形品の製造方法 - Google Patents

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【課題】製造コストを低減させることができる多層樹脂フィルム成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】多層樹脂フィルム成形品1の製造方法は、複数のシート状の樹脂フィルム3のうち少なくとも1枚の樹脂フィルムに対して帯電処理を施すことによって、互いに重ね合わせた樹脂フィルム3の対向する面同士を静電吸着させる帯電工程と、静電吸着させた複数の樹脂フィルム3を、その重合方向の少なくとも一方側から加熱して軟化させる加熱工程と、軟化させた複数の樹脂フィルム3を、重合方向の一方側から加熱しながら、重合方向の他方側に配置した金型14に真空吸引させることで、互いに重ね合わさった複数の樹脂フィルム成形体2を一体的に成形する成形工程と、を含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、多層樹脂フィルム成形品の製造方法に関する。
例えば、半導体製造分野および液晶製造分野等で使用される樹脂フィルム成形品を製造する際には、加熱して軟化させたシート状の樹脂フィルムを金型に真空吸引させることによって、凹凸形状を有する樹脂フィルム成形体を成形するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−90222号公報
しかし、複数の上記樹脂フィルム成形体を重ね合わせてなる多層樹脂フィルム成形品を製造する際には、各層の樹脂フィルム成形体を互いに干渉させることなく重ね合わせることができるように、1層ずつ寸法違いの樹脂フィルム成形体を成形する必要がある。このため、各層の樹脂フィルム成形体の寸法に対応した金型を複数製作する必要があり、製造コストが増大するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、製造コストを低減させることができる多層樹脂フィルム成形品の製造方法を提供することを目的とする。
(1)本発明は、複数のシート状の樹脂フィルムのうち少なくとも1枚の樹脂フィルムに対して帯電処理を施すことによって、互いに重ね合わせた前記樹脂フィルムの対向する面同士を静電吸着させる帯電工程と、静電吸着させた前記複数の樹脂フィルムを、その重合方向の少なくとも一方側から加熱して軟化させる加熱工程と、軟化させた前記複数の樹脂フィルムを、前記重合方向の一方側から加熱しながら、前記重合方向の他方側に配置した金型に真空吸引させることで、互いに重ね合わさった複数の樹脂フィルム成形体を一体的に成形する成形工程と、を含む多層樹脂フィルム成形品の製造方法である。
本発明によれば、重ね合わせた複数のシート状の樹脂フィルム同士を静電吸着させた状態で金型に真空吸引させることで、互いに重ね合わさった複数の樹脂フィルム成形体が一体的に成形される。これにより、単一の金型を用いて、複数の樹脂フィルム成形体を成形することができるので、従来のように複数の金型を用いる場合に比べて、製造コストを低減することができる。
(2)前記加熱工程では、前記複数の樹脂フィルムを前記重合方向の両側から加熱するのが好ましい。
この場合、複数の樹脂フィルムの間における温度差(温度むら)を低減することができるので、成形工程において複数の樹脂フィルム成形体を確実に成形することができる。
(3)前記帯電工程では、帯電処理対象である前記樹脂フィルムの表面の表面帯電電位量が3kV以上となるように帯電処理を施すのが好ましい。
この場合、互いに重ね合わさった樹脂フィルムの対向する面同士を確実に静電吸着させることができる。
(4)前記複数の樹脂フィルムのうち、前記成形工程において前記金型から最も近い樹脂フィルムの厚みが、他の樹脂フィルムの厚みよりも厚く形成されているのが好ましい。
この場合、成形工程において、金型から最も近い樹脂フィルムの厚みによって、複数の樹脂フィルム全体の内部応力を緩和することができるので、各樹脂フィルムにおける内部応力に起因するシワの発生を抑制することができる。
(5)前記複数の樹脂フィルムのうち、前記成形工程において前記金型から最も遠い樹脂フィルムの厚みが、他の樹脂フィルムの厚みよりも厚く形成されていてもよい。
この場合、成形工程よりも後に複数の樹脂フィルム成形体同士を溶着させるときに、金型から最も遠い樹脂フィルムに対応する樹脂フィルム成形体に熱負荷を与えても、その樹脂フィルム成形体が前記熱負荷によって破れるのを抑制することができる。
(6)前記多層樹脂フィルム成形品の製造方法は、前記成形工程では、少なくとも3枚の樹脂フィルムを前記金型に真空吸引させることで、互いに重ね合わさった少なくとも3つの樹脂フィルム成形体を一体的に成形し、前記少なくとも3つの樹脂フィルム成形体のうち、前記成形工程において前記金型から最も近い樹脂フィルム成形体を、前記成形工程よりも後に他の樹脂フィルム成形体から取り除く剥離工程をさらに含むのが好ましい。
前記成形工程では、金型から最も近い樹脂フィルム成形体に金型の成形表面の凹凸形状が転写されるが、上記(6)の製造方法によれば、金型の前記凹凸形状が転写された樹脂フィルム成形体を、他の樹脂フィルム成形体から剥がして取り除くので、多層樹脂フィルム成形品の仕上がりを向上させることができる。
本発明の多層樹脂フィルム成形品の製造方法によれば、製造コストを低減させることができる。
本発明の一実施形態に係る多層樹脂フィルム成形品を示す斜視図である。 多層樹脂フィルム成形品を示す断面図である。 多層樹脂フィルム成形品の製造方法の工程図である。 多層樹脂フィルム成形品の製造方法の工程図である。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
[多層樹脂フィルム成形品の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る多層樹脂フィルム成形品を示す斜視図である。また、図2は、その多層樹脂フィルム成形品を示す断面図である。図1及び図2において、多層樹脂フィルム成形品1は、例えば半導体製造分野および液晶製造分野等で使用されるものであり、複数の樹脂フィルム成形体2を、これらの厚み方向(図2の上下方向)に重ね合わせることによって構成されている。なお、以下の説明では、図2の上側を多層樹脂フィルム成形品1の「上側」とし、図2の下側を多層樹脂フィルム成形品1の「下側」とする。
本実施形態の多層樹脂フィルム成形品1は、第1の樹脂フィルム成形体2Aの下側に第2の樹脂フィルム成形体2Bを重ね合わせて構成されている。なお、以下において、第1及び第2の樹脂フィルム成形体2A,2Bの共通事項を説明する場合は、樹脂フィルム成形体2と総称する。
樹脂フィルム成形体2は、シート状の樹脂フィルム3(図3(a)参照)の所定箇所を、後述する金型14により凹凸形状に成形したものである。樹脂フィルム3は、例えば、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等のフッ素樹脂により長方形のシート状に形成されている。
本実施形態の樹脂フィルム成形体2は、平坦部4と、平坦部4に対して上側に突出する第1突出部5及び第2突出部6とを有している。平坦部4は、その外形が長方形状に形成されている。第1突出部5は、平坦部4のほぼ中央部において、下面が開放された直方体の箱形に形成されている。
第2突出部6は、第1突出部5よりも小さい直方体の箱形に形成されており、平坦部4の長手方向の一方側(図2の右側)において、下面が開放され、且つ一側面が第1突出部5の一側面5aに開放されている。なお、樹脂フィルム成形体2は、図2に示す凹凸形状に限定されるものでなく、他の凹凸形状や曲面形状等に形成されていてもよい。
図2に示すように、第1の樹脂フィルム成形体2Aの下側の各面と、第2の樹脂フィルム成形体2Bの上側の各面とは、静電吸着によって互いに隙間なく密着して重ね合わされている。具体的には、第1の樹脂フィルム成形体2Aの平坦部4の下面全体には、第2の樹脂フィルム成形体2Bの平坦部4の上面全体が隙間なく密着して重ね合わされている。
同様に、第1の樹脂フィルム成形体2Aの第1突出部5の下面全体及び内側面全体には、第2の樹脂フィルム成形体2Bの第1突出部5の上面全体及び外側面全体がそれぞれ隙間なく密着して重ね合わされている。また、第1の樹脂フィルム成形体2Aの第2突出部6の下面全体及び内側面全体には、第2の樹脂フィルム成形体2Bの第2突出部6の上面全体及び外側面全体がそれぞれ隙間なく密着して重ね合わされている。
[多層樹脂フィルム成形品の製造方法]
図3及び図4は、本実施形態の多層樹脂フィルム成形品1の製造方法の工程図である。以下、図3及び図4を参照しながら、多層樹脂フィルム成形品1の製造方法について説明する。
図3(a)において、まず、3枚のシート状の樹脂フィルム3を上下に重ね合わせる。3枚の樹脂フィルム3のうち、最上層の樹脂フィルム3A及び中間層の樹脂フィルム3Bは互いに同じ厚みt1を有しており、最下層の樹脂フィルム3Cの厚みt2は、他の樹脂フィルム3A,3Bの厚みt1よりも厚く形成されている。
次に、重ね合わせた3枚の樹脂フィルム3A〜3Cに対して帯電処理を施す帯電工程を行う。具体的には、図3(a)に示すように、樹脂フィルム3Aの上側から、帯電装置である帯電ガン11により下方に向けてコロナ放電を行い、樹脂フィルム3Aの表面(図3(a)の上面)の表面帯電電位量が3kV以上となるように帯電処理を施す。表面帯電電位量が3kV未満で帯電処理を施すと、樹脂フィルム3A〜3Cが静電吸着されず、樹脂フィルム3A〜3C同士にズレが生じることとなる。なお、帯電装置は、帯電ガン11以外のものを用いてもよい。
上記帯電処理を施すことによって、互いに重ね合わさった樹脂フィルム3A,3B(3B,3C)の前記対向する面同士が静電気により静電吸着される。すなわち、最上層の樹脂フィルム3Aの下面3a2と中間層の樹脂フィルム3Bの上面3b1とが静電吸着され、中間層の樹脂フィルム3Bの下面3b2と最下層の樹脂フィルム3Cの上面3c1とが静電吸着される。
なお、本実施形態の帯電工程では、樹脂フィルム3A〜3Cを重ね合わせた後に帯電処理を施しているが、3枚の樹脂フィルム3A〜3Cの1枚のみに帯電処理を施した後、その1枚と他の帯電処理が施されていない2枚とを重ね合わせてもよいし、3枚の樹脂フィルム3A〜3Cそれぞれに帯電処理を施した後、これらの樹脂フィルム3A〜3Cを重ね合わせてもよい。但し、本実施形態のように樹脂フィルム3A〜3Cを重ね合わせた後に帯電処理を施す方法が最も効率的である。
次に、図3(b)に示すように、帯電処理が施された樹脂フィルム3A〜3Cを、その上下方向(重合方向)の両側から加熱して軟化させる加熱工程を行う。具体的には、帯電処理が施された樹脂フィルム3A〜3Cを、上側に配置された上ヒータ12及び下側に配置された下ヒータ13により加熱して軟化させる。ここでは、上ヒータ12及び下ヒータ13は、同一温度で樹脂フィルム3A〜3Cを加熱するが、互いに異なる温度で加熱してもよい。また、上ヒータ12及び下ヒータ13のうち、いずれか一方のヒータのみで加熱してもよい。
次に、図3(c)に示すように、加熱して軟化させた樹脂フィルム3A〜3Cを、単一の金型14の上側に配置する。金型14は、例えば真空成形用の金型であり、図3(c)の左右方向に所定間隔をあけて複数(ここでは6個)の吸入孔14aが上下方向に貫通して形成されている。各吸入孔14aの下端の開口は、図示しない真空ポンプ等(真空発生源)に接続されている。なお、金型14は、図示しない熱源によって所定温度で加熱されているが、加熱されていなくてもよい。
金型14の上側の面全体は、成形表面14bとされている。成形表面14bは、樹脂フィルム3Cの下面が接触する面であり、多層樹脂フィルム成形品1の最下層に配置される樹脂フィルム成形体2(本実施形態(図2参照)では第2の樹脂フィルム成形体2B)に対応する凹凸形状が形成されている。
次に、図3(d)に示すように、樹脂フィルム3A〜3Cを上側から上ヒータ12で加熱しながら、前記真空ポンプを駆動させることによって、下側に配置して加熱された金型14の成形表面14bに3枚の樹脂フィルム3A〜3Cを真空吸引させる成形工程を行う。
これにより、最下層のシート状の樹脂フィルム3Cは、前記真空ポンプの真空吸引力によって成形表面14bの凹凸形状に沿って密着するように折れ曲がることで第3の樹脂フィルム成形体2Cが成形される。また、中間層のシート状の樹脂フィルム3Bは、静電吸着力によって最下層の樹脂フィルム3Cに吸着されているため、この樹脂フィルム3Cと一体的に折れ曲がることで、第2の樹脂フィルム成形体2Bが成形される。同様に、最上層のシート状の樹脂フィルム3Aは、静電吸着力によって中間層の樹脂フィルム3Bに吸着されているため、この樹脂フィルム3Bと一体的に折れ曲がることで、第1の樹脂フィルム成形体2Aが成形される。
従って、上記の成形工程を行うことにより、互いに重ね合わさった3つの樹脂フィルム成形体2A〜2Cが一体的に成形される。
なお、成形工程では、金型とヒータとを上下逆に配置してもよい。この場合、下側に配置されるヒータは、前記下ヒータ13を用いればよい。また、成形工程で用いるヒータは、加熱工程で用いるヒータとは別のヒータを用いてもよい。
次に、上ヒータ12による第1〜第3の樹脂フィルム成形体2A〜2Cの加熱、及び金型14の加熱をいずれも停止し、図4(a)に示すように、成形された第1〜第3の樹脂フィルム成形体2A〜2Cを、前記真空ポンプにより金型14の成形表面14bに真空吸引させた状態で所定時間にわたって保持する保持工程を行う。これにより、第1〜第3の樹脂フィルム成形体2A〜2Cが型付けされるとともに、冷却される。
前記所定時間が経過すると、前記真空ポンプの駆動を停止させ、図4(b)に示すように、冷却された第1〜第3の樹脂フィルム成形体2A〜2Cを互いに重ね合わせた状態のまま、金型14から分離する離型工程を行う。
そして、図4(c)に示すように、金型14から分離した第1〜第3の樹脂フィルム成形体2A〜2Cのうち、成形工程(図3(c)及び図3(d)。以下、同様)で金型14から最も近い樹脂フィルム、つまり最下層の第3の樹脂フィルム成形体2Cを、他の第1及び第2の樹脂フィルム成形体2A,2Bから剥がして取り除く剥離工程を行う。これにより、2つの樹脂フィルム成形体2A,2Bが重ね合わさって構成された多層樹脂フィルム成形品1を得ることができる。
[作用効果]
以上、本実施形態における多層樹脂フィルム成形品1の製造方法によれば、重ね合わせた複数のシート状の樹脂フィルム3A〜3C同士を静電吸着させた状態で金型14に真空吸引させることで、互いに重ね合わさった複数の樹脂フィルム成形体2A〜2Cが一体的に成形される。これにより、単一の金型14を用いて、複数の樹脂フィルム成形体2A〜2Cを成形することができるので、従来のように複数の金型を用いる場合に比べて、製造コストを低減することができる。
また、加熱工程では、複数の樹脂フィルム3A〜3Cを、その重合方向の両側から加熱するので、複数の樹脂フィルム3A〜3Cの間における温度差(温度むら)を低減することができる。これにより、成形工程において、各樹脂フィルム3A〜3Cが破れることなく、複数の樹脂フィルム成形体2A〜2Cを確実に成形することができる。
また、帯電工程では、互いに対向する各樹脂フィルム3A,3B(3B,3C)の対向する面の表面帯電電位量が3kV以上となるように帯電処理を施すので、互いに重ね合わさった樹脂フィルム3A,3B(3B,3C)の対向する面同士を静電吸着させることができ、異物等の混入を確実に防止することが可能となる。
また、複数の樹脂フィルム3A〜3Cのうち、成形工程で金型14から最も近い樹脂フィルム3Cの厚みt2は、他の樹脂フィルム3A,3Bの厚みt1よりも厚く形成されている。これにより、成形工程において、金型14から最も近い樹脂フィルム3Cの厚みt2によって、複数の樹脂フィルム3A〜3C全体の内部応力を緩和することができるので、各樹脂フィルム3A〜3Cにおける内部応力に起因するシワの発生を抑制することができ、外観(仕上がり)を向上することが可能となる。
また、成形工程では、金型14から最も近い樹脂フィルム成形体2に、金型14の成形表面14bの細かい凹凸形状が転写される可能性があるが、本実施形態では、前記凹凸形状が転写された第3の樹脂フィルム成形体2Cを、成形工程よりも後に他の第1及び第2の樹脂フィルム成形体2A,2Bから剥がして取り除く剥離工程が行われる。これにより、多層樹脂フィルム成形品1の仕上がりをより向上させることができる。
[その他]
図4(c)の剥離工程後に、第1及び第2の樹脂フィルム成形体2A,2B同士をレーザ溶着や熱板溶着等により溶着させる溶着工程を行ってもよい。その際、例えば、第1の樹脂フィルム成形体2Aの上方からレーザ溶着や熱板溶着の熱負荷を与えることによって第1及び第2の樹脂フィルム成形体2A,2Bを溶着させる場合には、溶着工程よりも前工程となる成形工程において各樹脂フィルム3A〜3Cの厚みを以下のように形成するのが好ましい。すなわち、成形工程で金型14から最も遠い樹脂フィルム、すなわち溶着工程で熱負荷が与えられる第1の樹脂フィルム成形体2Aに対応する最上層の樹脂フィルム3Aの厚みを、他の樹脂フィルム3B,3Cの厚みよりも厚く形成するのが好ましい。これにより、溶着工程における前記熱負荷により第1の樹脂フィルム成形体2Aが破れるのを抑制することができる。
また、樹脂フィルム3A,3Cの両方の厚みを樹脂フィルム3Bの厚みよりも厚く形成すれば、剥離工程により多層樹脂フィルム成形品1の仕上がりを向上させることができるだけでなく、溶着工程により第1の樹脂フィルム成形体2Aが破れるのを抑制することができる。
本実施形態の多層樹脂フィルム成形品1の製造方法では、3枚の樹脂フィルム3A〜3Cを重ね合わせた状態で、帯電工程から離型工程までを行った後に、剥離工程で最下層の樹脂フィルム成形体2Cを剥がして、2層の樹脂フィルム成形体2A,2Bからなる多層樹脂フィルム成形品1を製造しているが、2枚の樹脂フィルム3A,3Bを重ね合わせた状態で、帯電工程から離型工程までを行うことによって、2層の樹脂フィルム成形体2A,2Bからなる多層樹脂フィルム成形品1を製造してもよく、剥離工程は必須の工程ではない。この場合、剥離工程が不要になるため、製造時間を短縮化することができる。
本実施形態の多層樹脂フィルム成形品1の製造方法は、2つの樹脂フィルム成形体2A,2Bを重ね合わせてなる多層樹脂フィルム成形品1を製造する場合について説明したが、3つ以上の樹脂フィルム成形体2を重ね合わせてなる多層樹脂フィルム成形品1を製造する場合にも適用することができる。また、本実施形態の多層樹脂フィルム成形品1の製造方法は、半導体製造分野および液晶製造分野以外(例えば、自動車関連分野、医療・医薬分野)で使用される多層樹脂フィルム成形品の製造方法にも適用することができる。
さらに、本実施形態の製造方法は、フッ素樹脂に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエーテルエテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド等の種々の樹脂材料からなる多層樹脂フィルム成形品1を製造する場合にも適用可能である。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 多層樹脂フィルム成形品
2 樹脂フィルム成形体
3 樹脂フィルム
14 金型

Claims (6)

  1. 複数のシート状の樹脂フィルムのうち少なくとも1枚の樹脂フィルムに対して帯電処理を施すことによって、互いに重ね合わせた前記樹脂フィルムの対向する面同士を静電吸着させる帯電工程と、
    静電吸着させた前記複数の樹脂フィルムを、その重合方向の少なくとも一方側から加熱して軟化させる加熱工程と、
    軟化させた前記複数の樹脂フィルムの静電吸着部分を、前記重合方向の一方側から加熱しながら、前記重合方向の他方側に配置した金型に真空吸引させることで、真空吸引力と前記対向する面同士の静電吸着力との作用により、互いに重ね合わさった複数の樹脂フィルム成形体を同時に一体的に成形する成形工程と、を含む多層樹脂フィルム成形品の製造方法。
  2. 前記加熱工程では、前記複数の樹脂フィルムを前記重合方向の両側から加熱する、請求項1に記載の多層樹脂フィルム成形品の製造方法。
  3. 前記帯電工程では、帯電処理対象である前記樹脂フィルムの表面の表面帯電電位量が3kV以上となるように帯電処理を施す、請求項1又は2に記載の多層樹脂フィルム成形品の製造方法。
  4. 前記複数の樹脂フィルムのうち、前記成形工程において前記金型から最も近い樹脂フィルムの厚みが、他の樹脂フィルムの厚みよりも厚く形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層樹脂フィルム成形品の製造方法。
  5. 前記複数の樹脂フィルムのうち、前記成形工程において前記金型から最も遠い樹脂フィルムの厚みが、他の樹脂フィルムの厚みよりも厚く形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層樹脂フィルム成形品の製造方法。
  6. 前記成形工程では、少なくとも3枚の樹脂フィルムを前記金型に真空吸引させることで、互いに重ね合わさった少なくとも3つの樹脂フィルム成形体を一体的に成形し、
    前記少なくとも3つの樹脂フィルム成形体のうち、前記成形工程において前記金型から最も近い樹脂フィルム成形体を、前記成形工程よりも後に他の樹脂フィルム成形体から取り除く剥離工程をさらに含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の多層樹脂フィルム成形品の製造方法。
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