JP6436548B2 - 自律行動型ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、内部状態または外部環境に応じて自律的に行動選択するロボットに関する。
ヒューマノイドロボットやペットロボット等、人間との対話や癒しを提供する自律行動型ロボットの開発が進められている(例えば特許文献1参照)。このようなロボットは、制御プログラムにしたがって動作するが、周囲の状況に基づいて自律的に学習することで行動を進化させ、生命体に近い存在となっていくものもある。
特開2000−323219号公報
近年、このようなロボット技術が急速に進歩しつつあるが、ペットのような伴侶としての存在感を実現するには至っていない。ロボットがいかに高性能になろうとも、生物のような生身の温かさを有するものではない。そうした固定観念に基づく構造設計がなされ、制御がなされるからである。
本発明は上記課題認識に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、ロボットとの距離感を縮めることが可能な構造および制御技術を提供することにある。
本発明のある態様における自律行動型ロボットは、ボディと、移動時の接地面を有する移動機構と、収納条件が成立すると、ボディに設けた収納スペースへ移動機構を退避させる駆動機構と、を備える。
本発明の別の態様の自律行動型ロボットは、ボディと、抱き上げられたことを判定する抱き上げ判定部と、抱き上げられたと判定されて所定の駆動条件が成立すると、ボディの体勢を変化させるよう駆動する駆動機構と、を備える。
本発明によれば、ロボットとの距離感を縮めることが可能となる。
第1実施形態に係るロボットの外観を表す図である。 ロボットの構造を概略的に表す断面図である。 ロボットの構造をフレームを中心に表す側面図である。 車輪収納動作を模式的に示す図である。 膨縮動作を模式的に示す図である。 ロボットシステムの構成図である。 感情マップの概念図である。 ロボットのハードウェア構成図である。 ロボットシステムの機能ブロック図である。 ロボットの車輪駆動制御を例示するフローチャートである。 第2実施形態に係るロボットの構成および動作を表す模式図である。 第3実施形態に係るロボットの構成および動作を表す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。また、以下の実施形態およびその変形例について、ほぼ同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略することがある。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るロボット100の外観を表す図である。図1(a)は正面図であり、図1(b)は側面図である。
本実施形態におけるロボット100は、外部環境および内部状態に基づいて行動や仕草(ジェスチャー)を決定する自律行動型のロボットである。外部環境は、カメラやサーモセンサなど各種のセンサにより認識される。内部状態はロボット100の感情を表現するさまざまなパラメータとして定量化される。これらについては後述する。
ロボット100は、屋内行動が前提とされており、たとえば、オーナー家庭の家屋内を行動範囲とする。以下、ロボット100に関わる人間を「ユーザ」とよび、ロボット100が所属する家庭の構成員となるユーザのことを「オーナー」とよぶ。
ロボット100のボディ104は、全体的に丸みを帯びた形状を有し、ウレタンやゴム、樹脂、繊維などやわらかく弾力性のある素材により形成された外皮を含む。ロボット100に服を着せてもよい。丸くてやわらかく、手触りのよいボディ104とすることで、ロボット100はユーザに安心感とともに心地よい触感を提供する。
ロボット100は、総重量が15キログラム以下、好ましくは10キログラム以下、さらに好ましくは、5キログラム以下である。生後13ヶ月までに、赤ちゃんの過半数は一人歩きを始める。生後13ヶ月の赤ちゃんの平均体重は、男児が9キログラム強、女児が9キログラム弱である。このため、ロボット100の総重量が10キログラム以下であれば、ユーザは一人歩きできない赤ちゃんを抱きかかえるのとほぼ同等の労力でロボット100を抱きかかえることができる。生後2ヶ月未満の赤ちゃんの平均体重は男女ともに5キログラム未満である。したがって、ロボット100の総重量が5キログラム以下であれば、ユーザは乳児を抱っこするのと同等の労力でロボット100を抱っこできる。
適度な重さと丸み、柔らかさ、手触りのよさ、といった諸属性により、ユーザがロボット100を抱きかかえやすく、かつ、抱きかかえたくなるという効果が実現される。同様の理由から、ロボット100の身長は1.2メートル以下、好ましくは、0.7メートル以下であることが望ましい。本実施形態におけるロボット100にとって、抱きかかえることができるというのは重要なコンセプトである。
ロボット100は、3輪走行するための3つの車輪を備える。図示のように、一対の前輪102(左輪102a,右輪102b)と、一つの後輪103を含む。前輪102が駆動輪であり、後輪103が従動輪である。前輪102は、操舵機構を有しないが、回転速度や回転方向が個別に制御可能とされている。後輪103は、いわゆるオムニホイールからなり、ロボット100を前後左右への移動させるために回転自在となっている。左輪102aよりも右輪102bの回転数を大きくすることで、ロボット100が左折したり、左回りに回転することができる。右輪102bよりも左輪102aの回転数を大きくすることで、ロボット100が右折したり、右回りに回転することができる。
前輪102および後輪103は、後述する駆動機構(回動機構、リンク機構)によりボディ104に完全収納することもできる。走行時においても各車輪の大部分はボディ104に隠れているが、各車輪がボディ104に完全収納されるとロボット100は移動不可能な状態となる。すなわち、車輪の収納動作に伴ってボディ104が降下し、床面に着座する。この着座状態においては、ボディ104の底部に形成された平坦状の着座面108(接地底面)が床面Fに当接する。
ロボット100は、一対の手106を有する。手106は、モノを把持する機能はなく、後述する胴部の膨縮変形に伴って上下および左右に若干変位する。なお、変形例においては、2つの手106も個別制御可能とし、上げる、振る、振動するなど簡単な動作が可能となるようにしてもよい。
目110にはカメラが内蔵される。目110は、液晶素子または有機EL素子による画像表示も可能である。ロボット100は、目110に内蔵されるカメラのほか、集音マイクや超音波センサなどさまざまなセンサを搭載する。また、スピーカーを内蔵し、簡単な音声を発することもできる。ロボット100の頭部にはツノ112が取り付けられる。上述のようにロボット100は軽量であるため、ユーザはツノ112をつかむことでロボット100を持ち上げることも可能である。
図2は、ロボット100の構造を概略的に表す断面図である。図3は、ロボット100の構造をフレームを中心に表す側面図である。図2は図3のA−A矢視断面に対応する。
図2に示すように、ロボット100のボディ104は、ベースフレーム308、本体フレーム310、一対のホイールカバー312および外皮314を含む。ベースフレーム308は、金属からなり、ボディ104の軸芯を構成するとともに内部機構を支持する。ベースフレーム308は、アッパープレート332とロアプレート334とを複数のサイドプレート336により上下に連結して構成される。複数のサイドプレート336間には通気が可能となるよう、十分な間隔が設けられている。ベースフレーム308の内方には、バッテリー118、制御装置342および各種アクチュエータ等が収容されている。
ロアプレート334の中央には段付孔360が設けられ、排気弁362が配設されている。すなわち、段付孔360における上部小径部が排気口364を形成し、下部大径部にゴムシートからなる弁体366が配設されている。小径部と大径部との境界面に弁座368が形成されている。弁体366の径方向片側が大径部に接着されて固定端となり、径方向反対側が自由端となっている。弁体366が弁座368に着脱することにより排気弁362が開閉される。排気弁362は、本体フレーム310内の空気を外部に排出するときにのみ開弁する逆止弁である。
本体フレーム310は、樹脂材からなり、頭部フレーム316および胴部フレーム318を含む。頭部フレーム316は、中空半球状をなし、ロボット100の頭部骨格を形成する。胴部フレーム318は、段付筒形状をなし、ロボット100の胴部骨格を形成する。胴部フレーム318は、ベースフレーム308と一体に固定されている。頭部フレーム316は、胴部フレーム318の上端部に相対変位可能に組み付けられている。
頭部フレーム316には、ヨー軸320、ピッチ軸322およびロール軸324の3軸と、各軸を回転駆動するためのアクチュエータ326が設けられている。アクチュエータ326は、各軸を個別に駆動するための複数のサーボモータを含む。首振り動作のためにヨー軸320が駆動され、頷き動作のためにピッチ軸322が駆動され、首を傾げる動作のためにロール軸324が駆動される。
頭部フレーム316の上部には、ヨー軸320を支持するプレート325が固定されている。プレート325には、上下間の通気を確保するための複数の通気孔327が形成されている。頭部フレーム316の上端部中央には段付孔350が設けられ、吸気弁352が配設されている。すなわち、段付孔350における上部小径部が吸気口354を形成し、下部大径部にゴムシートからなる弁体356が配設されている。小径部と大径部との境界面に弁座358が形成されている。弁体356の径方向片側が大径部に接着されて固定端となり、径方向反対側が自由端となっている。弁体356が弁座358に着脱することにより吸気弁352が開閉される。吸気弁352は、本体フレーム310内へ外気を導入するときにのみ開弁する逆止弁である。
頭部フレーム316およびその内部機構を下方から支持するように、金属製のベースプレート328が設けられている。ベースプレート328は、クロスリンク機構329(パンタグラフ機構)を介してプレート325と連結される一方、ジョイント330を介してアッパープレート332(ベースフレーム308)と連結されている。
胴部フレーム318は、ベースフレーム308、車輪駆動機構370および膨縮駆動機構372を収容している。図3にも示すように、車輪駆動機構370は、前輪駆動機構374および後輪駆動機構376を含む。胴部フレーム318は、ボディ104のアウトラインに丸みをもたせるよう、上半部380が滑らかな曲面形状とされている。上半部380は、首部に対応する上部に向けて徐々に小幅となるように形成されている。胴部フレーム318の下半部382は、ホイールカバー312との間に前輪102の収納スペースSを形成するために小幅とされている。上半部380と下半部382との境界は段差形状となっている。
下半部382を構成する左右の側壁は互いに平行とされ、前輪駆動機構374の後述する回動軸378を貫通させ、これを支持している。上半部380には、側部から前方に向けて開放されるスリット状の開口部384が形成されている。開口部384を介して外皮314の内面に空気を導入することができる。下半部382の下端開口部を閉止するようにロアプレート334が設けられている。言い換えれば、ベースフレーム308は、胴部フレーム318の下端部に固定され、支持されている。
一対のホイールカバー312は、胴部フレーム318の下半部382を左右から覆うように設けられている。ホイールカバー312は、樹脂からなり、胴部フレーム318の上半部380と連続した滑らかな外面(曲面)を形成するように組み付けられている。ホイールカバー312の上端部が、上半部380の下端部に沿って連結されている。それにより、下半部382の側壁とホイールカバー312との間に、下方に向けて開放される収納スペースSが形成されている。
外皮314は、ウレタンゴムからなり、本体フレーム310およびホイールカバー312を外側から覆うように装着されている。なお、本実施形態ではウレタンゴムを採用するが、変形例においては、その他のゴム等の弾性体であってもよい。外皮314は、「膨縮体」として機能する。手106は、外皮314と一体成形されている。
外皮314の上端部には、吸気口354に対応する位置に開口部390が設けられている。それにより、吸気弁352を介した外気の導入が可能とされている。外皮314は、本体フレーム310およびホイールカバー312の外面に概ね密着しているが、本体フレーム310内の気密性を確実なものとするためのシール構造が設けられている。すなわち、胴部フレーム318の上部と外皮314との間には接着層514が全周にわたって設けられている。また、ホイールカバー312と外皮314との間にも接着層516が全周にわたって設けられている。このような構成により、外皮314の膨縮部のシール性が確保されている。
このような構成により、本体フレーム310の内方には、吸気口354と排気口364とを連通させる連通路355が形成されている。吸気口354および排気口364の双方が閉じているとき、連通路355内は密閉空間となる。バッテリー118、制御装置342およびアクチュエータ等の発熱部品は、その連通路355内に配置されている。また、これらの発熱部品は、連通路355を流れる空気の流れをできる限り妨げないように配置されることが好ましい。連通路355の通気を良好にするために、ベースプレート328には複数の通気孔331が形成されている。アッパープレート332にも複数の通気孔333が形成されている。
前輪駆動機構374は、前輪102を回転させるための車輪駆動機構と、前輪102を収納スペースSから進退させるための収納作動機構とを含む。すなわち、前輪駆動機構374は、回動軸378およびアクチュエータ379を含む。前輪102は、その中心部にダイレクトドライブモータ(以下「DDモータ」と表記する)396を有する。DDモータ396は、アウターロータ構造を有し、ステータが車軸398に固定され、ロータが前輪102のホイール397に同軸状に固定されている。車軸398は、アーム400を介して回動軸378と一体化されている。胴部フレーム318の下部側壁には、回動軸378を貫通させつつ回動可能に支持する軸受402が埋設されている。軸受402には、胴部フレーム318の内外を気密にシールするためのシール構造(軸受シール)が設けられている。アクチュエータ379の駆動により、収納スペースSから外部へ前輪102を進退駆動できる。
後輪駆動機構376は、回動軸404およびアクチュエータ406を含む。回動軸404からは2本のアーム408が延び、その先端に車軸410が一体に設けられている。車軸410に後輪103が回転可能に支持されている。胴部フレーム318の下部側壁には、回動軸404を貫通させつつ回動可能に支持する図示略の軸受が埋設されている。その軸受にも軸シール構造が設けられている。アクチュエータ406の駆動により、収納スペースSから外部へ後輪103を進退駆動できる。
膨縮駆動機構372は、外皮314に埋設された形状記憶合金線610と、その駆動回路620(通電回路)を含む。形状記憶合金線610は、加熱されると収縮硬化し、徐熱されると弛緩伸長するワイヤ状の線材として形成されている。形状記憶合金線610の両端から引き出されたリード線が、駆動回路620に接続されている。駆動回路620のスイッチがオンされると、形状記憶合金線610に通電がなされる。
形状記憶合金線610は、外皮314における開口部384に対応する高さ位置にモールド又は編み込まれている。形状記憶合金線610の両端から胴部フレーム318の内方にリード線が引き出されている。形状記憶合金線610は外皮314の左右に1本ずつ設けてもよいし、複数本ずつ並列に設けてもよい。
外皮314の無負荷時には、図示のように、外皮314がその弾性により膨らんだ形状となる。形状記憶合金線610は、外皮314に沿って曲線状に弛緩伸長した状態となる。駆動回路620をオンにすると、形状記憶合金線610が直線状に収縮硬化した状態となる(図5(b)参照)。
次に、ロボット100の車輪収納動作および膨縮動作について説明する。
図4は、車輪収納動作を模式的に示す図である。図4(a)は側面図であり、図4(b)は正面図である。図中点線は車輪が収納スペースSから進出して走行可能な状態を示し、図中実線は車輪が収納スペースSに収納された状態を示す。
車輪収納時には、アクチュエータ379,406が一方向に駆動される。このとき、アーム400が回動軸378を中心に回動し、前輪102が床面Fから上昇する。また、アーム408が回動軸404を中心に回動し、後輪103が床面Fから上昇する(一点鎖線矢印参照)。それにより、ボディ104が降下し、着座面108が床面Fに接地する(実線矢印参照)。これにより、ロボット100がお座りした状態が実現される。アクチュエータ379,406を反対方向に駆動することにより、各車輪を収納スペースSから進出させ、ロボット100を立ち上がらせることができる。
図5は、膨縮動作を模式的に示す図である。図5(a)は膨張状態を示し、図5(b)は縮小状態を示す。
駆動回路620のスイッチがオンからオフにされると、図5(a)に示すように、形状記憶合金線610が弛緩伸長する(実線矢印参照)。それにより、外皮314が元の状態に膨らみ、本体フレーム310の内圧が負圧になる。その結果、吸気弁352が開弁し、ボディ104の内部に外気が導入される(二点鎖線矢印参照)。このとき、排気弁362は閉じた状態を保つ。外観上は、ロボット100の胴部が膨らみ、手106がやや押し上げられる状態となる。
駆動回路620のスイッチがオフからオンにされると、図5(b)に示すように、形状記憶合金線610が直線状に収縮硬化し、外皮314が内方に押圧されて収縮する。それにより、本体フレーム310の内圧が上昇し、排気弁362が開弁する。その結果、ボディ104の内気が外部に排出される(二点鎖線矢印参照)。このとき、吸気弁352は閉じた状態を保つ。外観上は、ロボット100の胴部が元通りに縮み、手106が下がった状態となる。以上の動作を繰り返すことにより、外観上、ロボット100が生物のように呼吸している状態を実現できる。なお、吸気弁352、排気弁362および膨縮駆動機構372が、「吸排機構」として機能する。
図6は、ロボットシステム300の構成図である。
ロボットシステム300は、ロボット100、サーバ200および複数の外部センサ114を含む。家屋内にはあらかじめ複数の外部センサ114(外部センサ114a、114b、・・・、114n)が設置される。外部センサ114は、家屋の壁面に固定されてもよいし、床に載置されてもよい。サーバ200には、外部センサ114の位置座標が登録される。位置座標は、ロボット100の行動範囲として想定される家屋内においてx,y座標として定義される。
サーバ200は、家庭内に設置される。本実施形態におけるサーバ200とロボット100は1対1で対応する。ロボット100の内蔵するセンサおよび複数の外部センサ114から得られる情報に基づいて、サーバ200がロボット100の基本行動を決定する。外部センサ114はロボット100の感覚器を補強するためのものであり、サーバ200はロボット100の頭脳を補強するためのものである。
外部センサ114は、定期的に外部センサ114のID(以下、「ビーコンID」とよぶ)を含む無線信号(以下、「ロボット探索信号」とよぶ)を送信する。ロボット100はロボット探索信号を受信するとビーコンIDを含む無線信号(以下、「ロボット返答信号」とよぶ)を返信する。サーバ200は、外部センサ114がロボット探索信号を送信してからロボット返答信号を受信するまでの時間を計測し、外部センサ114からロボット100までの距離を測定する。複数の外部センサ114とロボット100とのそれぞれの距離を計測することで、ロボット100の位置座標を特定する。もちろん、ロボット100が自らの位置座標を定期的にサーバ200に送信する方式でもよい。
図7は、感情マップ116の概念図である。
感情マップ116は、サーバ200に格納されるデータテーブルである。ロボット100は、感情マップ116にしたがって行動選択する。感情マップ116は、ロボット100の場所に対する好悪感情の大きさを示す。感情マップ116のx軸とy軸は、二次元空間座標を示す。z軸は、好悪感情の大きさを示す。z値が正値のときにはその場所に対する好感が高く、z値が負値のときにはその場所を嫌悪していることを示す。
感情マップ116において、座標P1は、ロボット100の行動範囲としてサーバ200が管理する屋内空間のうち好感情が高い地点(以下、「好意地点」とよぶ)である。好意地点は、ソファの陰やテーブルの下などの「安全な場所」であってもよいし、リビングのように人が集まりやすい場所、賑やかな場所であってもよい。また、過去にやさしく撫でられたり、触れられたりした場所であってもよい。ロボット100がどのような場所を好むかという定義は任意であるが、一般的には、小さな子どもや犬や猫などの小動物が好む場所を好意地点として設定することが望ましい。
座標P2は、悪感情が高い地点(以下、「嫌悪地点」とよぶ)である。嫌悪地点は、テレビの近くなど大きな音がする場所、お風呂や洗面所のように濡れやすい場所、閉鎖空間や暗い場所、ユーザから乱暴に扱われたことがある不快な記憶に結びつく場所などであってもよい。ロボット100がどのような場所を嫌うかという定義も任意であるが、一般的には、小さな子どもや犬や猫などの小動物が怖がる場所を嫌悪地点として設定することが望ましい。
座標Qは、ロボット100の現在位置を示す。複数の外部センサ114が定期的に送信するロボット探索信号とそれに対するロボット返答信号により、サーバ200はロボット100の位置座標を特定する。たとえば、ビーコンID=1の外部センサ114とビーコンID=2の外部センサ114がそれぞれロボット100を検出したとき、2つの外部センサ114からロボット100の距離を求め、そこからロボット100の位置座標を求める。
あるいは、ビーコンID=1の外部センサ114は、ロボット探索信号を複数方向に送信し、ロボット100はロボット探索信号を受信したときロボット返答信号を返す。これにより、サーバ200は、ロボット100がどの外部センサ114からどの方向のどのくらいの距離にいるかを把握してもよい。また、別の実施の形態では、車輪(前輪102)の回転数からロボット100の移動距離を算出して、現在位置を特定してもよいし、カメラから得られる画像に基づいて現在位置を特定してもよい。感情マップ116が与えられた場合、ロボット100は好意地点(座標P1)に引き寄せられる方向、嫌悪地点(座標P2)から離れる方向に移動する。
感情マップ116は動的に変化する。ロボット100が座標P1に到達すると、座標P1におけるz値(好感情)は時間とともに低下する。これにより、ロボット100は好意地点(座標P1)に到達して、「感情が満たされ」、やがて、その場所に「飽きてくる」という生物的行動をエミュレートできる。同様に、座標P2における悪感情も時間とともに緩和される。時間経過とともに新たな好意地点や嫌悪地点が生まれ、それによってロボット100は新たな行動選択を行う。ロボット100は、新しい好意地点に「興味」を持ち、絶え間なく行動選択する。
感情マップ116は、ロボット100の内部状態として、感情の起伏を表現する。ロボット100は、好意地点を目指し、嫌悪地点を避け、好意地点にしばらくとどまり、やがてまた次の行動を起こす。このような制御により、ロボット100の行動選択を人間的・生物的なものにできる。
なお、ロボット100の行動に影響を与えるマップ(以下、「行動マップ」と総称する)は、図3に示したようなタイプの感情マップ116に限らない。たとえば、好奇心、恐怖を避ける気持ち、安心を求める気持ち、静けさや薄暗さ、涼しさや暖かさといった肉体的安楽を求める気持ち、などさまざまな行動マップを定義可能である。そして、複数の行動マップそれぞれのz値を重み付け平均することにより、ロボット100の目的地点を決定してもよい。
ロボット100は、行動マップとは別に、さまざまな感情や感覚の大きさを示すパラメータを有してもよい。たとえば、寂しさという感情パラメータの値が高まっているときには、安心する場所を評価する行動マップの重み付け係数を大きく設定し、目標地点に到達することでこの感情パラメータの値を低下させてもよい。同様に、つまらないという感覚を示すパラメータの値が高まっているときには、好奇心を満たす場所を評価する行動マップの重み付け係数を大きく設定すればよい。
図8は、ロボット100のハードウェア構成図である。
ロボット100は、内部センサ128、通信機126、記憶装置124、プロセッサ122、駆動機構120およびバッテリー118を含む。各ユニットは電源線130および信号線132により互いに接続される。バッテリー118は、電源線130を介して各ユニットに電力を供給する。各ユニットは信号線132により制御信号を送受する。バッテリー118は、リチウムイオン二次電池などの二次電池であり、ロボット100の動力源である。
内部センサ128は、ロボット100が内蔵する各種センサの集合体である。具体的には、カメラ、集音マイク、赤外線センサ、サーモセンサ、タッチセンサ、加速度センサ、ニオイセンサなどである。ニオイセンサは、匂いの元となる分子の吸着によって電気抵抗が変化する原理を応用した既知のセンサである。ニオイセンサは、さまざまな匂いを複数種類のカテゴリ(以下、「ニオイカテゴリ」とよぶ)に分類する。
通信機126は、サーバ200や外部センサ114、ユーザの有する携帯機器など各種の外部機器を対象として無線通信を行う通信モジュールである。記憶装置124は、不揮発性メモリおよび揮発性メモリにより構成され、コンピュータプログラムや各種設定情報を記憶する。プロセッサ122は、コンピュータプログラムの実行手段である。駆動機構120は、内部機構を制御するアクチュエータである。このほかには、表示器やスピーカーなども搭載される。
プロセッサ122は、通信機126を介してサーバ200や外部センサ114と通信しながら、ロボット100の行動選択を行う。内部センサ128により得られるさまざまな外部情報も行動選択に影響する。
駆動機構120は、上述した車輪駆動機構370および膨縮駆動機構372を含む。駆動機構120は、主として、車輪(前輪102)、頭部(頭部フレーム316)および胴部(膨縮体を膨縮させる形状記憶合金線610への通電)を制御する。駆動機構120は、2つの前輪102のそれぞれの回転速度や回転方向を変化させることにより、ロボット100の移動方向や移動速度を変化させる。また、駆動機構120は、車輪(前輪102および後輪103)を昇降させることもできる。車輪が上昇すると、車輪はボディ104に完全に収納され、ロボット100は着座面108にて床面に当接し、着座状態となる。
図9は、ロボットシステム300の機能ブロック図である。
上述のように、ロボットシステム300は、ロボット100、サーバ200および複数の外部センサ114を含む。ロボット100およびサーバ200の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。ロボット100の機能の一部はサーバ200により実現されてもよいし、サーバ200の機能の一部または全部はロボット100により実現されてもよい。
(サーバ200)
サーバ200は、通信部204、データ処理部202およびデータ格納部206を含む。通信部204は、外部センサ114およびロボット100との通信処理を担当する。データ格納部206は各種データを格納する。データ処理部202は、通信部204により取得されたデータおよびデータ格納部206に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部202は、通信部204およびデータ格納部206のインタフェースとしても機能する。
データ格納部206は、動作パターン格納部232、マップ格納部216、個人データ格納部218および履歴データ格納部238を含む。動作パターン格納部232は、ロボット100の各種仕草(ジェスチャー)を表現する動作パターンのID(以下、「動作ID」とよぶ)とその選択条件を対応づける。マップ格納部216は、複数の行動マップを格納する。個人データ格納部218は、ユーザ、特に、オーナーの情報を格納する。具体的には、ユーザに対する親密度やユーザの身体的特徴・行動的特徴など各種のパラメータを格納する。年齢や性別などの他の属性情報を格納してもよい。
履歴データ格納部238は、ロボット100の移動や仕草等の行動(動作)の履歴情報を格納する。この履歴情報は、サーバ200側で検出および管理する情報のほか、ロボット100から送信される情報を含む。この履歴情報は、定期的に更新又は消去される。
ロボット100はユーザの身体的特徴や行動的特徴に基づいてユーザを識別する。ロボット100は、内蔵のカメラで常時周辺を撮像する。そして、画像に写る人物の身体的特徴と行動的特徴を抽出する。身体的特徴とは、背の高さ、好んで着る服、メガネの有無、肌の色、髪の色、耳の大きさなど身体に付随する視覚的特徴であってもよいし、平均体温や匂い、声質、などその他の特徴も含めてもよい。行動的特徴とは、具体的には、ユーザが好む場所、動きの活発さ、喫煙の有無など行動に付随する特徴である。たとえば、父親として識別されるオーナーは在宅しないことが多く、在宅時にはソファで動かないことが多いが、母親は台所にいることが多く、行動範囲が広い、といった行動上の特徴を抽出する。ロボット100は、大量の画像情報やその他のセンシング情報から得られる身体的特徴および行動的特徴に基づいて、高い頻度で出現するユーザを「オーナー」としてクラスタリングする。
ユーザIDでユーザを識別する方式は簡易かつ確実であるが、ユーザがユーザIDを提供可能な機器を保有していることが前提となる。一方、身体的特徴や行動的特徴によりユーザを識別する方法は画像認識処理負担が大きいものの携帯機器を保有していないユーザでも識別できるメリットがある。2つの方法は一方だけを採用してもよいし、補完的に2つの方法を併用してユーザ特定を行ってもよい。本実施形態においては、身体的特徴と行動的特徴からユーザをクラスタリングし、ディープラーニング(多層型のニューラルネットワーク)によってユーザを識別する。
ロボット100は、ユーザごとに親密度という内部パラメータを有する。ロボット100が、自分を抱き上げる、声をかけてくれるなど、自分に対して好意を示す行動を認識したとき、そのユーザに対する親密度が高くなる。ロボット100に関わらないユーザや、乱暴を働くユーザ、出会う頻度が低いユーザに対する親密度は低くなる。
データ処理部202は、位置管理部208、マップ管理部210、認識部212、動作判断部222および親密度管理部220を含む。位置管理部208は、ロボット100の位置座標を、図6を用いて説明した方法にて特定する。位置管理部208はユーザの位置座標もリアルタイムで追跡してもよい。
マップ管理部210は、複数の行動マップについて図7に関連して説明した方法にて各座標のパラメータを変化させる。マップ管理部210の機能の一部である温度マップ管理部226は、行動マップの一種である温度マップを管理する。
マップ管理部210は、複数の行動マップのいずれかを選択してもよいし、複数の行動マップのz値を加重平均してもよい。たとえば、行動マップAでは座標R1、座標R2におけるz値が4と3であり、行動マップBでは座標R1、座標R2におけるz値が−1と3であるとする。単純平均の場合、座標R1の合計z値は4−1=3、座標R2の合計z値は3+3=6であるから、ロボット100は座標R1ではなく座標R2の方向に向かう。行動マップAを行動マップBの5倍重視するときには、座標R1の合計z値は4×5−1=19、座標R2の合計z値は3×5+3=18であるから、ロボット100は座標R1の方向に向かう。
認識部212は、外部環境を認識する。外部環境の認識には、温度や湿度に基づく天候や季節の認識、光量や温度に基づく物陰(安全地帯)の認識など多様な認識が含まれる。認識部212は、更に、人物認識部214と応対認識部228を含む。人物認識部214は、ロボット100の内蔵カメラによる撮像画像から人物を認識し、その人物の身体的特徴や行動的特徴を抽出する。そして、個人データ格納部218に登録されている身体特徴情報や行動特徴情報に基づいて、撮像されたユーザ、すなわち、ロボット100が見ているユーザが、父親、母親、長男などのどの人物に該当するかを判定する。人物認識部214は、表情認識部230を含む。表情認識部230は、ユーザの表情を画像認識することにより、ユーザの感情を推定する。なお、人物認識部214は、人物以外、たとえば、ペットである猫や犬についても特徴抽出を行う。
応対認識部228は、ロボット100になされたさまざまな応対行為を認識し、快・不快行為に分類する。応対認識部228は、また、ロボット100の行動に対するオーナーの応対行為を認識することにより、肯定・否定反応に分類する。快・不快行為は、ユーザの応対行為が、生物として心地よいものであるか不快なものであるかにより判別される。たとえば、抱っこされることはロボット100にとって快行為であり、蹴られることはロボット100にとって不快行為である。肯定・否定反応は、ユーザの応対行為が、ユーザの快感情を示すものか不快感情を示すものであるかにより判別される。たとえば、抱っこされることはユーザの快感情を示す肯定反応であり、蹴られることはユーザの不快感情を示す否定反応である。
サーバ200の動作判断部222は、ロボット100の動作判断部150と協働して、ロボット100の動作(移動と仕草)を決定する。動作判断部222は、移動判断部234と行動判断部236を含む。移動判断部234は、マップ管理部210による行動マップ選択に基づいて、ロボット100の移動目標地点とそのための移動ルートを作成する。移動判断部234は、複数の移動ルートを作成し、その上で、いずれかの移動ルートを選択してもよい。行動判断部236は、動作パターン格納部232の複数の動作パターンからロボット100の仕草を選択する。
親密度管理部220は、ユーザごとの親密度を管理する。上述したように、親密度は個人データ格納部218において個人データの一部として登録される。親密度管理の詳細は後述する。
(ロボット100)
ロボット100は、通信部142、データ処理部136、データ格納部148、駆動機構120および内部センサ128を含む。通信部142は、通信機126(図8参照)に該当し、外部センサ114およびサーバ200との通信処理を担当する。データ格納部148は各種データを格納する。データ格納部148は、記憶装置124(図8参照)に該当する。データ処理部136は、通信部142により取得されたデータおよびデータ格納部148に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部136は、プロセッサ122およびプロセッサ122により実行されるコンピュータプログラムに該当する。データ処理部136は、通信部142、内部センサ128、駆動機構120およびデータ格納部148のインタフェースとしても機能する。
内部センサ128は、温度検出部152を含む。温度検出部152は、ユーザの体温や周辺温度を測定する。温度検出部152は、放射温度計やサーモグラフィーなど非接触型温度センサと、サーミスタや測温抵抗体、熱電対、IC温度センサなどの接触型温度センサを含む。
データ格納部148は、動作パターン格納部160および履歴データ格納部164を含む。動作パターン格納部160は、ロボット100の各種動作を定義する。動作パターン格納部160においては、動作IDと動作の選択条件が対応づけられる。たとえば、不快行為を検出したときの動作パターンAの選択確率が動作IDと対応づけて記録される。行動判断部140は、このような選択条件に基づいて動作パターンを選択する。
動作パターン格納部160においては、動作IDとその動作を実現するための各種アクチュエータの制御方法が定義される。具体的には、車輪を収容して着座する、手106を持ち上げる、2つの前輪102を逆回転させることで、あるいは、片方の前輪102だけを回転させることでロボット100を回転行動させる、車輪を収納した状態で前輪102を回転させることで震える、ユーザから離れるときにいったん停止して振り返る、などのさまざまな仕草を表現するために、各種アクチュエータ(駆動機構120)の動作タイミング、動作時間、動作方向などが動作パターンごとに時系列定義される。
履歴データ格納部164は、ロボット100の移動や仕草等の行動(動作)の履歴情報を逐次格納する。この履歴情報は、たとえば電源オフ時の終了処理のタイミングなどでサーバ200へ送信される。履歴データ格納部164は、揮発性メモリであって、電源オフにより消去されるものでもよい。
データ処理部136は、認識部156と動作判断部150を含む。動作判断部150は、サーバ200の動作判断部222と協働してロボット100の動作を決める。動作判断部150は、移動判断部138および行動判断部140を含む。動作判断部150は、駆動機構120を制御する「制御部」としても機能する。
駆動機構120は、移動駆動部144と行動駆動部146を含む。移動判断部138は、サーバ200の移動判断部234とともにロボット100の移動方向を決める。行動マップに基づく移動をサーバ200で決定し、障害物をよけるなどの即時的移動を移動判断部138により決定してもよい。移動駆動部144は、移動判断部138の指示にしたがって車輪を駆動することで、ロボット100を移動目標地点に向かわせる。ロボット100の移動方向の大枠を決めるのは行動マップであるが、ロボット100は親密度に対応した行動も可能である。
サーバ200の行動判断部236により選択された動作IDはロボット100に伝えられ、行動判断部140は動作IDに対応する動作パターンを行動駆動部146に実行指示する。
なお、一部の複雑な動作パターンをサーバ200により決定し、それ以外の動作パターンをロボット100により決定してもよい。あるいは、サーバ200において基本の動作パターンを決定し、ロボット100において追加の動作パターンを決定してもよい。動作パターンの決定処理をサーバ200およびロボット100においてどのように分担するかはロボットシステム300の仕様に応じて設計すればよい。
行動判断部140は、親密度の高いユーザが近くにいるときには「抱っこ」をせがむ仕草として両方の手106をもちあげる仕草を実行することもできるし、上下に動かす仕草を実行することもできる。また、「抱っこ」に飽きたときには前輪102を収容したまま逆回転させることで抱っこをいやがる仕草を表現することもできる。
行動駆動部146は、行動判断部140からの指示にしたがって各機構を駆動することで、ロボット100にさまざまな仕草を表現させる。たとえば、親密度の高いユーザが近くにいるときに行動判断部140から親密動作指示を受けると、行動駆動部146は車輪駆動機構370を駆動して車輪を収納し、ロボット100を床面にお座りした状態とする。また、膨縮駆動機構372を駆動することで手106を持ち上げ、抱っこをせがむ仕草を行わせる。
認識部156は、内部センサ128から得られた外部情報を解釈する。認識部156は、視覚的な認識(視覚部)、匂いの認識(嗅覚部)、音の認識(聴覚部)、触覚的な認識(触覚部)が可能である。認識部156は、内蔵カメラ(内部センサ128)により定期的に外界を撮像し、人やペットなどの移動物体であるユーザを検出する。これらの特徴はサーバ200に送信され、サーバ200の人物認識部214は移動物体の身体的特徴を抽出する。また、ユーザの匂いやユーザの声も検出する。匂いや音(声)は既知の方法にて複数種類に分類される。また、温度検出部152により、触られたときの温度も検出できる。認識部156は、温度検出部152により検出された温度を判定する「温度判定部」としても機能する。
ロボット100に対する強い衝撃が与えられたとき、認識部156は内蔵の加速度センサによりこれを認識し、サーバ200の応対認識部228は、近隣にいるユーザによって「乱暴行為」が働かれたと認識する。ユーザがツノ112を掴んでロボット100を持ち上げるときにも、乱暴行為と認識してもよい。ロボット100に正対した状態にあるユーザが特定音量領域および特定周波数帯域にて発声したとき、サーバ200の応対認識部228は、自らに対する「声掛け行為」がなされたと認識してもよい。また、体温程度の温度を検知したときにはユーザによる「接触行為」がなされたと認識し、接触認識した状態で上方への加速度を検知したときには「抱っこ」がなされたと認識する。ユーザがボディ104を持ち上げるときの物理的接触をセンシングしてもよいし、車輪にかかる荷重が低下することにより抱っこを認識してもよい。認識部156は、ユーザに抱き上げられたことを判定する「抱き上げ判定部」として機能する。
このように、サーバ200の応対認識部228は、ロボット100に対するユーザの各種応対を認識する。これらの各種応対行為のうち一部の典型的な応対行為には、快または不快、肯定または否定が対応づけられる。一般的には快行為となる応対行為のほとんどは肯定反応であり、不快行為となる応対行為のほとんどは否定反応となる。快・不快行為は親密度に関連し、肯定・否定反応はロボット100の行動選択に影響する。
検出・分析・判定を含む一連の認識処理は、サーバ200の認識部212だけで行ってもよいし、ロボット100の認識部156だけで行ってもよいし、双方が役割分担をしながら上記認識処理を実行してもよい。認識部156により認識された応対行為に応じて、サーバ200の親密度管理部220はユーザに対する親密度を変化させる。原則的には、快行為を行ったユーザに対する親密度は高まり、不快行為を行ったユーザに対する親密度は低下する。
サーバ200の認識部212は、応対に応じて快・不快を判定し、マップ管理部210は「場所に対する愛着」を表現する行動マップにおいて、快・不快行為がなされた地点のz値を変化させてもよい。たとえば、リビングにおいて快行為がなされたとき、マップ管理部210はリビングに好意地点を高い確率で設定してもよい。この場合、ロボット100はリビングを好み、リビングで快好意を受けることで、ますますリビングを好む、というポジティブ・フィードバック効果が実現する。
サーバ200の人物認識部214は、外部センサ114または内部センサ128から得られた各種データから移動物体を検出し、その特徴(身体的特徴と行動的特徴)を抽出する。そして、これらの特徴に基づいて複数の移動物体をクラスタ分析する。移動物体としては、人間だけでなく、犬や猫などのペットが分析対象となることがある。
ロボット100は、定期的に画像撮影を行い、人物認識部214はそれらの画像から移動物体を認識し、移動物体の特徴を抽出する。移動物体を検出したときには、ニオイセンサや内蔵の集音マイク、温度センサ等からも身体的特徴や行動的特徴が抽出される。たとえば、画像に移動物体が写っているとき、ひげが生えている、早朝活動している、赤い服を着ている、香水の匂いがする、声が大きい、メガネをかけている、スカートを履いている、白髪である、背が高い、太っている、日焼けしている、ソファにいる、といったさまざまな特徴が抽出される。
移動物体(ユーザ)からどのような行為をされるかによってそのユーザに対する親密度が変化する。親密度管理部220は、クラスタリングされた各ユーザに対する親密度を増減させる。親密度は、主として(1)検出(視認)、(2)物理的接触、(3)声掛け、により変化する。
(1)検出
ロボット100の撮影画像に幼児が検出された場合、幼児はロボット100に「視認」される。より具体的には、撮影画像から得られる特徴情報と撮影時にニオイセンサ等から得られる他の特徴情報に基づくディープラーニングにより、検出した移動物体の特徴が幼児のクラスタ(プロファイル)に一致すると判定したとき、視認判定となる。視認判定がなされると、親密度管理部220は幼児の親密度をアップさせる。検出頻度が高いユーザほど親密度が高くなりやすい。このような制御方法により、よく出会う人について親近感をいだきやすい、という生物的行動をエミュレートする。
単なる検出に限らず、「目が合う」ときに親密度が高くなるとしてもよい。ロボット100の認識部156は、正対するユーザの顔画像を認識し、その顔画像から視線方向を認識し、視線方向が自らに向けられている時間が所定時間以上であるとき、「目が合った」と認識してもよい。
(2)物理的接触
ロボット100がユーザを視認し、かつ、ユーザからのタッチ(物理的接触)を検出したときには、ユーザからロボット100に対する興味を示されたと判定し、親密度はアップする。たとえば、母親に触られたとき、親密度管理部220は母親の親密度をアップさせる。ロボット100は、圧電ファブリックによって外殻を覆うことにより、自らに対するタッチを検出してもよい。温度センサにより、ユーザの体温を検知することでタッチを検出してもよい。ロボット100が抱っこを検出したときには、ロボット100に対する強い親愛が示されたとして、親密度を大きくアップさせてもよい。
一方、蹴られる、叩かれる、ツノ112を掴まれるなどの乱暴行為を検出したときには、親密度管理部220は親密度をダウンさせる。たとえば、幼児に放り投げられたときには、親密度管理部220は幼児に対する親密度を大幅に低下させる。このような制御方法により、ソフトにタッチしてくれる人には親近感を抱きやすいが乱暴な人は嫌う、という生物的行動をエミュレートする。
(3)声掛け
ロボット100は、自らに向けられた声を検出したときにも親密度を変化させる。たとえば、自分の名前や親愛用語を所定の音量範囲にて検出したとき、親愛度はアップする。親愛用語として「かわいい」「おもしろい」「おいで」のようにあらかじめ典型的な用語パターンを登録しておき、音声認識により親愛用語か否かを判定してもよい。一方、通常の音量範囲を超えた大音量で声を掛けられたときには親密度をダウンさせてもよい。大声で叱られたとき、びっくりさせられたときには親愛度は低下する。また、嫌悪用語をかけられたときには、親愛度を低下させてもよい。嫌悪用語として、「こら」「くるな」「あっちへいけ」「ばか」のようにあらかじめ典型的な用語パターンを登録しておき、音声認識によって嫌悪用語か否かを判定してもよい。
ロボット100の名前は、あらかじめユーザにより登録されてもよい。あるいは、ロボット100は、自らに掛けられるさまざまな用語のうち、特に頻繁に掛けられる用語を自分の名前だと認識してもよい。この場合には、「おい」「おいで」のように一般的に頻出しやすい用語については名前認識の候補から除外してもよい。
以上の制御方法によれば、ロボット100は、よく出会う人、よく触ってくる人、よく声をかけてくれる人に対して高い親密度を設定する。一方、めったに見ない人、あまり触ってこない人、乱暴な人、大声で叱る人に対する親密度は低くなる。ロボット100はセンサ(視覚、触覚、聴覚)によって検出するさまざまな外界情報にもとづいて、ユーザごとの親密度を変化させる。
親密度管理部220は、親密度を時間とともに低下させる。たとえば、親密度管理部220は、10分ごとに全ユーザの親密度を1ずつ低下させてもよい。ユーザはロボット100と関わり続けなければ、いいかえれば、ロボット100をかわいがり続けなければ、ロボット100と親密な関係を維持できなくなる。
実際のロボット100は行動マップにしたがって自律的に複雑な行動選択を行う。ロボット100は、寂しさ、退屈さ、好奇心などさまざまなパラメータに基づいて複数の行動マップに影響されながら行動する。ロボット100は、行動マップの影響を除外すれば、あるいは、行動マップの影響が小さい内部状態にあるときには、原則的には、親密度の高い人に近づこうとし、親密度の低い人からは離れようとする。
ロボット100の行動は親密度に応じて以下に類型化される。
(1)親密度が非常に高いクラスタ
ロボット100は、ユーザに近づき(以下、「近接行動」とよぶ)、かつ、人に好意を示す仕草としてあらかじめ定義される愛情仕草を行うことで親愛の情を強く表現する。
(2)親密度が比較的高いクラスタ
ロボット100は、近接行動のみを行う。
(3)親密度が比較的低いクラスタ
ロボット100は特段のアクションを行わない。
(4)親密度が特に低いクラスタ
ロボット100は、離脱行動を行う。
以上の制御方法によれば、ロボット100は、親密度が高いユーザを見つけるとそのユーザに近寄り、逆に親密度が低いユーザを見つけるとそのユーザから離れる。このような制御方法により、いわゆる「人見知り」を行動表現できる。また、来客(親密度が低いユーザA)が現れたとき、ロボット100は、来客から離れて家族(親密度が高いユーザB)の方に向かうこともある。
ユーザAにより抱き上げられたことを検出すると、膨縮駆動機構372による膨縮速度を高めるなどして呼吸表現を荒くしたり、収納した左右の前輪102(左輪102a,右輪102b)を互い違いに回転と停止を繰り返すことで抱っこをいやがる仕草を表現することもできる。このとき、左右の前輪102を同時に車軸(軸線)に対して互いに反対方向に回転させてもよい。また、左右の前輪102を交互に回転させてもよい。一方、ユーザBにより抱き上げられたことを検出すると、膨縮駆動機構372による膨縮速度を低くするなどして呼吸表現を緩やかにして安堵感を表現することもできる。
この場合、ユーザBはロボット100が人見知りをして不安を感じていること、自分を頼っていること、を感じ取ることができる。このような行動表現により、ユーザBは、選ばれ、頼られることの喜び、それにともなう愛着の情を喚起される。
一方、来客であるユーザAが頻繁に訪れ、声を掛け、タッチをするとロボット100のユーザAに対する親密度は徐々に上昇し、ロボット100はユーザAに対して人見知り行動(離脱行動)をしなくなる。ユーザAも自分にロボット100が馴染んできてくれたことを感じ取ることで、ロボット100に対する愛着を抱くことができる。
なお、以上の行動選択は、常に実行されるとは限らない。たとえば、ロボット100の好奇心を示す内部パラメータが高くなっているときには、好奇心を満たす場所を求める行動マップが重視されるため、ロボット100は親密度に影響された行動を選択しない可能性もある。また、玄関に設置されている外部センサ114がユーザの帰宅を検知した場合には、ユーザのお出迎え行動を最優先で実行するかもしれない。
[車輪収納機能]
一般的なロボットは、運搬のために持ち上げられることはあっても、ユーザに愛情をもって抱き上げられることは想定されていない。ロボットにいかに生物的な行動をさせようとも、所詮は機械であるという固定観念が設計者にあるからである。ロボット100ではその固定観念が取り除かれ、ユーザに抱っこされることを想定した設計がなされている。上述した車輪収納機能がその一つである。
ロボット100は、停止状態においてユーザが近づいたことを感知すると、車輪収納条件が成立したと判定する。そして、車輪駆動機構370を駆動し、車輪を上昇させて非接地状態としつつ収納スペースSに収納する。この車輪収納に伴ってボディ104が接地することで、ロボット100がお座りして抱っこを待つ仕草が表現される。上述したように手106を動かすことで、抱っこをせがむ仕草も表現できる。
車輪がボディ104内にほぼ完全に収納されるため、ユーザがロボット100を抱っこしても汚れにくい。すなわち、室内で使用したとしても車輪は汚れている。汚れた車輪がユーザの衣服に接すると衣服が汚れてしまう。衣服が汚れることを心配して抱っこをためらうことのないように車輪を収納する。車輪を収納した状態で回転駆動させることにより、ロボット100の感情を表現することもできる。ロボット100は、たとえば抱っこするユーザが親密度の低いユーザであるときに駆動条件が成立したと判定し、左右の車輪を互いに逆方向に回転させる、その回転方向を交互に切り替えるなどの制御を実行する。それにより、ロボット100がボディ104をよじり、抱っこをいやがる仕草を表現することができる。このとき、頭部フレーム316の首振り動作を追加することにより、抱っこをいやがる仕草を強調することもできる。逆に、抱っこするユーザが親密度の高いユーザであるときに駆動条件が成立したと判定し、車輪を緩やかに回転させてもよい。それにより、ロボット100の心地よさを表現することもできる。
[呼吸機能]
一般的なロボットには、ファンなどの強制的に空気を循環させる装置が搭載される。しかしながら、生物的な行動特性をエミュレートするロボット100において、ファンの作動音はユーザに「機械」を感じさせてしまうことになり、極力抑えることが好ましい。そこで、本実施形態のロボット100は、CPUなどの発熱部品の冷却のために発生する機械的な騒音を極力減らすよう、膨縮駆動機構372を駆動してボディ104内に外気を取り込み、内部の空気を排出させる。上述のように、ロボット100の膨縮動作は外観上、生物の呼吸のようにみえるため、ロボット100をより生物(生命体)に近いものと感じさせることができる。
このような呼吸表現は、ロボット100の内部状態や周囲環境に応じて変化する。たとえば、頻繁な移動その他の比較的激しい動作を行った後、それらの履歴情報に基づき呼吸動作の負荷を大きくすることで、激しい運動後の息切れを表現できる。また、季節や空調状態に起因して周囲温度が高いことを検出したときに呼吸動作の負荷を大きくすることで、ロボット100が暑がっている様子を表現できる。このような制御により、ロボット100の生命感を向上させることができる。
図10は、ロボット100の車輪駆動制御を例示するフローチャートである。
本図の処理は、所定の制御周期にて繰り返し実行される。内部センサ128は、定期的にロボット100の内部温度や室温(周辺温度)を計測する。認識部156によりユーザが近くにいることが検出されると(S10のY)、車輪収納状態でなければ(S12のN)、行動判断部140が行動駆動部146に車輪収納指示を出す(S14)。それにより、車輪(前輪102および後輪103)がボディ104に収納され、ロボット100が床面にお座りした状態となる。既に車輪が収納されていれば(S12のY)、S14の処理をスキップする。
このとき、近接するユーザが親密度の高いユーザであれば(S16のY)、行動判断部140が行動駆動部146に親密動作指示を出す(S18)。それにより、膨縮駆動機構372の駆動回路620がオン・オフされ、手106が上下に振られて抱っこをせがむ仕草が表現される。
それにより、所定時間内にそのユーザに抱き上げられたことを認識部156が認識すると(S20のY)、行動判断部140が呼吸動作選択をし(S22)、行動駆動部146に呼吸動作制御Aを指示する(S24)。呼吸動作制御Aは、たとえば膨縮駆動機構372を緩やかに駆動し、心地良さをアピールする呼吸動作を表現するものである。一方、ユーザBによる抱き上げが検出されない場合には(S20のN)、S22およびS24の処理をスキップする。
一方、近接するユーザが親密度の高いユーザでなければ(S16のN)、そのユーザに抱き上げられたことを認識部156が認識すると(S26のY)、行動判断部140が行動駆動部146に車輪特定回転指示を出す(S28)。それにより、左右の前輪102が収容されたまま駆動され、抱っこをいやがる仕草が表現される。そのユーザに抱き上げられたことが認識されなければ(S26のN)、S28以降の処理をスキップする。
ユーザが近くにいることが検出されなければ(S10のN)、車輪収納状態であれば(S30のY)、行動判断部140が行動駆動部146に車輪進出指示を出す(S32)。これにより、車輪が収納スペースSから進出し、移動可能な状態となる。車輪収納状態でなければ(S30のN)、S32の処理をスキップする。
このとき、内部温度tが、所定の閾値T1よりも大きければ(S34のY)、行動判断部140が呼吸動作選択をし(S36)、行動駆動部146に呼吸動作制御Bを指示する(S38)。呼吸動作制御Bは、ロボット100の内部温度と周辺温度に基づいて設定される。たとえば、内部温度および周辺温度に基づいて適正温度への冷却負荷が大きいと判定された場合、膨縮駆動機構372を比較的高い速度で駆動することにより、冷却を促進する。冷却負荷が小さいと判定された場合、膨縮駆動機構372を適度な速度で駆動することにより、冷却を促進する。このような制御により、冷却効率を高めるとともに省電力化を図ることができる。
内部温度tが、閾値T1以下であっても(S34のN)、内部温度の変化率Δtが所定の閾値T2よりも大きい場合には(S40のY)、S36へ移行する。内部温度の変化率は、所定期間、たとえば、5秒間あたりの温度上昇率として定義されてもよい。温度上昇率が大きいときには、現時点で内部温度tが低くてもすぐに冷却が必要になると予想されるためである。内部温度tが閾値T1以下で(S34のN)、かつ、内部温度の変化率Δtが閾値T2以下のときには(S40のN)、本処理を一旦終了する。
以上、実施形態に基づいてロボット100およびロボット100を含むロボットシステム300について説明した。本実施形態では、ロボット100が停止時にユーザに対面したときに車輪を収納し、お座りして抱っこを待つ仕草を表現するようにした。それに応じて抱っこされたとき、ユーザの親密度に応じて収納中の車輪の駆動有無又は駆動態様を変化させ、ロボット100の感情を表現するようにした。このような機能により、ロボット100に生命感を与えることができ、ユーザのロボット100に対する精神的距離感を縮めることができる。また、車輪収納により、ユーザが抱っこしたときに汚れにくい構成を実現したため、ユーザの100に対するスキンシップを促すことができる。すなわち、ユーザのロボット100に対する物理的距離感を縮めることもできる。
また、本実施形態では、ボディ104の外皮314を膨縮体とし、その外皮314の膨縮に応じた吸気弁352および排気弁362の開閉により、ボディ104内への吸排気を行うようにした。このため、ロボット100内の発熱部品を適正な温度に冷却でき、熱による故障や劣化等を防止できる。また、ボディ104の膨縮により呼吸動作を表現でき、ロボット100に生命感を与えることができる。
すなわち、コンピュータも、高温時にはプロセッサ122の停止、メモリ(記憶装置124)のデータ破壊など不具合が発生することがある。特にファンなどの冷却装置によって内部温度を下げる場合、冷却機能の動作レベルが高くなると騒音が大きくなる。生物的な行動特性をエミュレートするロボット100にとっては、冷却時の騒音は「機械」を感じさせるため、興ざめになりかねない。この点、本実施形態では、膨縮機構を動作させて空気の給排を行い、ロボット100の呼吸動作にみせることで生命感を与えることができる。さらに、ロボット100は、自律行動という特徴がある。ロボット100が自ら冷涼地点Cに移動することで冷却装置に過度に頼らない冷却が可能となる。このような制御方法は、ロボット100の省電力化にも寄与する。
また、本実施形態では、吸気口354を排気口364よりも上方に設けたことで、クリーンな外気をボディ104に導入することができる。また、熱交換された高温の内気がユーザに向けられて不快感を与えるような事態を防止できる。
[第2実施形態]
図11は、第2実施形態に係るロボット500の構成および動作を表す模式図である。図11(a)は側面図であり、図11(b)は正面図である。図中点線は車輪が収納スペースSから進出して走行可能な状態を示し、図中実線は車輪が収納スペースSに収納された状態を示す。
ロボット500は、2輪走行するための一対の車輪502(左輪502a,右輪502b)と、各車輪を駆動するための一対の駆動機構504を備える。左輪502a,右輪502bは個別に制御可能な駆動輪である。車輪502は、DDモータ396およびホイール397を含む。車輪502の車軸398は、ボディ104の上下方向に延びる回動軸506と一体に設けられている。回動軸506は、車輪502の操舵軸として機能する。
駆動機構504は、車輪502を操舵するための操舵機構508と、車輪502を昇降させるための昇降機構510を含む。操舵機構508は、回動軸506をその軸線回りに回動させるアクチュエータであり、図示略のモータおよび減速機(減速ギア)を含む。昇降機構510は、回動軸506を収納スペースSの内方に向けて上昇、または収納スペースSから降下させるアクチュエータであり、図示略のラック・ピニオン機構を含む。
ロボット500は、いわゆる倒立振り子の原理を用いて構成され、2輪で安定に姿勢を保ち、走行することができる。左輪502aおよび右輪502bのそれぞれの操舵角度を調整することにより、前進、後進、右折、左折、右回転、左回転など様々な走行状態を実現できる。
車輪収納時には、昇降機構510を一方向に駆動することにより、一対の車輪502が床面Fから上昇する(一点鎖線矢印参照)。それにより、ボディ104が降下し、着座面108が床面Fに接地する(実線矢印参照)。これにより、ロボット100がお座りした状態が実現される。昇降機構510を反対方向に駆動することにより、各車輪を収納スペースSから進出させ、ロボット500を立ち上がらせることができる。
なお、駆動機構504は、本体フレーム310の下半部382の外壁に設けられており(図2参照)、電源線および信号線がシール部材を介して本体フレーム310の内部に導かれている。このため、連通路355のシール性は確保されている。
[第3実施形態]
図12は、第3実施形態に係るロボット600の構成および動作を表す図である。図12(a)は車輪(前輪102,後輪103)が収納スペースSから進出して走行可能な状態を示し、図12(b)は車輪が収納スペースSに収納された状態を示す。
ロボット600は、車輪が収納されるとともに収納スペースSが閉止される構成を有する点で第1実施形態と異なる。一対のホイールカバー612は、それぞれの上端部が胴部フレーム618に回動可能に連結されている。すなわち、ホイールカバー612の回動軸621が、胴部フレーム618に軸支されている。胴部フレーム618の内方には、回動軸621を回転駆動するためのアクチュエータ622が設けられている。ホイールカバー612は、回動軸621を有する基端から先端に向けて湾曲する滑らかな形状を有する。外皮314は、ホイールカバー612の外面に沿って密着している。
一方、胴部フレーム618の下部の左右側壁には、断面凹状の嵌合部619が設けられている。嵌合部619は、ホイールカバー612に対向するように形成された嵌合溝である。ホイールカバー612の先端部が、嵌合部619に着脱可能に嵌合する。また、嵌合部619の近傍には、車輪収納後にホイールカバー612により収納スペースSが閉止されたことを検出可能なセンサ630が設けられている。センサ630は、反射型のフォトセンサであり、嵌合部619の側(下方)に向けて光を照射する。ホイールカバー612が嵌合部619に嵌合すると、センサ630により反射光が検出される。その反射光の検出をもって収納スペースSが閉じられていると判定される。
図12(a)に示すように、ロボット600が走行可能な状態では、一対のホイールカバー612が最も開いた状態となり、車輪の一部が収納スペースSから外部に突出する。このとき、光軸上(二点鎖線参照)にホイールカバー612が位置しないため、センサ630はオフの状態となる。一方、車輪収納後にアクチュエータ622が一方向に駆動されると、図12(b)に示すように、一対のホイールカバー612がその間隔を小さくする方向に作動し、その先端が嵌合部619に嵌合して収納スペースSを閉じる。このとき、光軸上にホイールカバー612が位置するため、センサ630がオンし、車輪が完全に収納されたことが検出される。車輪収納時に抱っこをいやがる仕草を表現する場合、センサ630により車輪完全収納が検出されたことを条件に車輪を駆動する。
走行のために車輪を進出させるときには、アクチュエータ622が反対方向に駆動される。それにより、一対のホイールカバー612の各先端部が嵌合部619から離脱し、間隔を大きくする方向に作動する(図12(a))。それにより、収納スペースSが開放され、車輪が進出可能な状態となる。
このように、ホイールカバー612により収納スペースSを閉じる形で車輪を完全収納することにより、車輪がユーザの衣服を汚してしまうことを確実に防止できる。また、ホイールカバー612の先端をフレーム(胴部フレーム618)に嵌合させることで、ユーザの体と車輪との干渉を確実に防止できる。さらに、車輪収納とともに一対のホイールカバー612を内側に作動させることで、ボディ104が全体的により丸みを帯びた状態に変形するため、ロボット600の見た目が柔らかくなる。これらの効果から、ユーザがロボット600を安心して自然に抱っこしたくなり、ユーザのロボット600に対する物理的および精神的距離感を縮めることが可能となる。
なお、本実施形態では、車輪完全収納を検出するセンサとして、反射型のフォトセンサを例示したが、透過型のフォトセンサとしてもよい。その場合、嵌合部619に対して一方の側に発光素子を設ける一方、他方の側に受光素子を設け、発光素子から受光素子への光が遮断されたときにホイールカバー612が嵌合部619に嵌合、つまり収納スペースSが閉じられたと判定してもよい。あるいは、磁気センサその他のセンサによりホイールカバー612を検知し、収納スペースSが閉じられたことを判定してもよい。また、機械的なスイッチによりホイールカバー612が閉じられたことを判定してもよい。要は、センサ630は、非接触、接触など任意の手法によりホイールカバー612が閉じられていることを検出できるよう構成されればよい。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1つのロボット100と1つのサーバ200、複数の外部センサ114によりロボットシステム300が構成されるとして説明したが、ロボット100の機能の一部はサーバ200により実現されてもよいし、サーバ200の機能の一部または全部がロボット100に割り当てられてもよい。1つのサーバ200が複数のロボット100をコントロールしてもよいし、複数のサーバ200が協働して1以上のロボット100をコントロールしてもよい。
ロボット100やサーバ200以外の第3の装置が、機能の一部を担ってもよい。図9において説明したロボット100の各機能とサーバ200の各機能の集合体は大局的には1つの「ロボット」として把握することも可能である。1つまたは複数のハードウェアに対して、本発明を実現するために必要な複数の機能をどのように配分するかは、各ハードウェアの処理能力やロボットシステム300に求められる仕様等に鑑みて決定されればよい。
上述したように、「狭義におけるロボット」とはサーバ200を含まないロボット100のことであるが、「広義におけるロボット」はロボットシステム300のことである。サーバ200の機能の多くは、将来的にはロボット100に統合されていく可能性も考えられる。
上記実施形態では、一対の手106が胴部の膨縮変形に伴って変位する構成を示した。変形例においては、2つの手106も個別制御可能とし、上げる、振る、振動するなど簡単な動作が可能となるようにしてもよい。具体的には、手106にワイヤを埋設してもよい。駆動機構120がそのワイヤを介して手106を引っ張ることにより、手106を持ち上げることができる。手106を振動させることで手を振るような仕草も可能である。多数のワイヤを利用すればさらに複雑な仕草も表現可能である。
上記第1実施形態では、ロボット100を3輪走行させ、前輪を駆動輪、後輪を従動輪とする構成を例示した。変形例においては、前輪および後輪の双方を駆動輪としてもよい。また、一輪走行あるいは4輪走行する構成を採用してもよい。後者の場合、前輪および後輪の一方を駆動輪としてもよいし、双方を駆動輪としてもよい。駆動機構によって全車輪をボディ104内に収納可能とするのが好ましい。
上記実施形態では、吸気口354をボディ104の最上部に設け、排気口364を最下部に設ける例を示したが、吸気口354が排気口364よりも相対的に上方に配置されていればよい。それらの配置については適宜設定することができる。
上記実施形態では述べなかったが、行動判断部140は、履歴データ格納部164に格納された履歴情報に基づいてロボット100の活動量(動作量)を判定してもよい。そして、直近の活動量が多いほど膨縮駆動機構を高い速度で駆動させたり、駆動頻度を高めるなどして冷却を促進してもよい。活動量が多い状態は、ロボット100の内部温度が高い状態に対応すると考えられるため、結果的に冷却効率を高めることとなる。外観的には、激しい動作をした後の呼吸が荒くなる様子を表現でき、ロボット100の生命感をより向上させることができる。
上記実施形態では、吸気弁および排気弁として、ボディ内外の差圧を感知して自律的に開閉する弁の一例を示した。変形例においては、弁体が吸気口や排気口に対して接近または離脱可能な構成であってよい。具体的には、弁座に着脱可能に対向配置される弁体と、弁体を閉弁方向に付勢するスプリング等の付勢部材を有する弁構造を採用してもよい。さらに、吸気弁および排気弁の一方又は双方を、ソレノイドにより駆動される電磁弁、モータにより駆動される電動弁等の電気駆動弁としてもよい。
上記実施形態では述べなかったが、ボディ内にエアポンプを設置し、膨縮体を膨縮させるとともに空気の給排を行ってもよい。
上記実施形態では、吸気弁を排気弁よりも相対的に上方に配置したが、逆に、相対的に下方に配置してもよい。ただし、吸気弁を床面から離れた位置に配置するのが好ましい。
上記実施形態では、外皮314(膨縮体)を弾性体とした。変形例においては、弾性体ではないが可撓性を有する膨縮体としてもよい。そして、その膨縮体を内方から押し広げることが可能な第1駆動機構と、その膨縮体を外方から押し縮めることが可能な第2駆動機構を設けてもよい。
上記実施形態では、ロボットが、移動時の接地面を有する「接地部(移動機構)」として車輪を有する構成を例示した。変形例においては「接地部」を脚部とし、歩行可能な構成としてもよい。駆動機構は、ボディに設けた収納スペースから外部へ接地部を進退駆動する。上記実施形態では、車輪がボディの収納スペースに完全収納される構成を例示した。変形例においては、車輪の大部分が収納スペースに収納されるものの、車輪の一部がボディから露出する構成としてもよい。すなわち、駆動機構は、停止時に収納条件が成立すると、接地部を非接地状態にて収納スペースへ退避させるものでよい。その場合、接地部が収納スペースへ退避されたときに、その接地部の半部以上が収納されるのが好ましい。これにより、ユーザがロボットを抱き上げたとき等に汚れることを防止又は抑制できる。
「接地部」を脚部とする場合も、その脚部が収納スペースに収納された状態で駆動できる構成としてもよい。その場合、歩行時と同様、脚部を前後に駆動してもよい。あるいは、脚部に別途回動軸を設けておき、収納状態においてのみ回動可能な構成としてもよい。そして、抱っこするユーザが親密度の高いユーザであるか否かに応じて、脚部収納時の駆動有無および駆動態様を異ならせてもよい。
上記実施形態では、車輪(接地部)の収納条件として、ロボットが停止状態にあること、ユーザが近くにいることが検出されたことの2つの条件を例示した。変形例では、その条件として異なるものを設定したり、別条件を追加してもよい。たとえば、近くにいるユーザが親密度の高いユーザであることを条件に加えてもよい。
上記実施形態では、車輪(接地部)の収納時における駆動条件として、親密度が高くないユーザに抱き上げられていることを例示した。変形例では、その条件として異なるものを設定したり、別条件を追加してもよい。たとえば、親密度のレベルを段階分けし、その親密度が所定レベルよりも低いユーザであることを条件としてもよい。
上記実施形態では述べなかったが、ロボットが抱っこされているときに、収納状態の車輪を以下のように制御してもよい。たとえば、車輪を回転状態から急激に停止させることで、抱っこをいやがる仕草を激しく表現してもよい。逆に、車輪を回転状態からゆっくり停止させることで、ロボットの喜びから生まれる体のひねりを表現してもよい。また、左右の車輪の回転有無および回転方向を制御することにより、抱っこの位置を変えたい旨をアピールさせてもよい。たとえば、ロボットからユーザの顔が見える方向にボディをひねらせる慣性力が得られるよう、車輪を制御してもよい。すなわち、抱っこされているときに自ら動きたい方向に動かしてもらえるようにユーザを促す(抱っこの状態を変えるように促す)機能をもつロボットとして構成してもよい。
また、親密度の高いユーザであっても、長時間抱っこされた場合にこれをいやがる仕草を表現してもよい。すなわち、抱き上げ判定がなされてからの抱き上げ継続時間を計る計時部が設けられてもよい。そして、その抱き上げ継続時間が予め定める基準時間を経過すると、移動機構(接地部/車輪)を駆動して抱っこをいやがる仕草を表現してもよい。
その場合、ユーザの親密度に応じて基準時間が異なるように設定してもよい。その親密度が高いほど基準時間が長くなり、その親密度が低いほど基準時間が短くなるようにしてもよい。親密度を複数段階に設定し、各段階に対応させるように複数の基準時間を設定してもよい。あるいは、季節や周囲温度に応じて基準時間を異ならせてもよい。たとえば、夏場(外気温が高いとき)に基準時間を相対的に短くすることで、暑い時の抱っこをいやがる仕草を表現できる。
上記実施形態では述べなかったが、ロボットが抱っこされた状態において、内部温度の上昇を抑えるためにCPUの処理負荷を低減させてもよい。たとえば、CPUに供給する動作クロックを相対的に遅くしてもよい。また、予め定める必要最低限の処理のみをCPUに実行させるようにしてもよい。
また、ロボットの落下を判定する落下判定部を備えてもよい。その落下判定部は、たとえば加速度センサを含み、その検出値に基づいて落下を判定してもよい。抱っこ状態からの落下が判定された場合、車輪を出し、床面へ衝突したときの衝撃を吸収してもよい。車輪のホイールには、弾性体からなるタイヤを組み付けてもよい。
抱っこ状態からの落下が判定された場合、移動機構(車輪等)を収納スペースから外部へ進出させる際に、移動機構の接地面が最初に床面に接地するようにボディの体勢をバランスさせてもよい。落下中のロボットの体勢を検出するために、ロボットは体勢検出部を備えてもよい。例えば、体勢検出部は、加速度センサの検出結果に基づいて重力方向を判定し、鉛直方向とロボットの各軸線とのずれ量を検出することで体勢を検出してもよい。あるいは、カメラにより撮影された周囲の画像に基づいて、ロボットの体勢を検出してもよい。このように体勢検出部は、ロボットの現在の姿勢を判定する。そして、ボディに収納された移動機構(左右の車輪等)を互いに逆方向に回転させる、その回転方向を交互に切り替える、回転後に急停止するなどの制御を実行する。このように車輪の回転をロボットの体勢に応じてフィードバック制御することにより落下中のロボットの重心を調整し、移動機構が重力方向下方に位置するように体勢をバランスさせてもよい。このフィードバック制御においては、移動機構をボディにおける重力方向下方に位置させるための体勢の目標値と、現在の体勢の検出値との偏差をゼロに近づける制御が実行される。このようにすることで、落下によるボディの損傷を防止または緩和できる。この例では、移動機構の接地面をアプローチポイントとして設定し、そのアプローチポイントが最初に床面に接地するようにバランスさせた。これは移動機構が丈夫に設計されているためである。別の例では、構造的に頑丈な部分や衝撃を吸収するように形成された部分(特定部位)を落下時のアプローチポイントとして設定し、そのアプローチポイントが最初に床面に接地するようにバランスさせてもよい。また、この例では、ロボットの体勢をバランスさせるために移行機構を回転駆動した。別の例では、移動機構の直線駆動(並進駆動)も含めて体勢をバランスさせてもよい。例えば、移動機構を構成する複数の部品(左右の車輪、左右の脚部等)が直線方向に相対変位可能である場合、各部品の直線駆動も含めて体勢をバランスさせてもよい。
抱き上げ判定部は、抱っこ状態の安定度を判定してもよい。この安定度は、ロボットが抱き上げられているときのユーザとの位置関係、接触部位、姿勢等のいずれか、またはいずれかの組み合わせに基づいて判定してもよい。内部機構の駆動により抱っこをいやがる仕草を表現する場合、その抱っこ状態の安定度に応じてその駆動態様(駆動の大きさ(振幅)や速度等)を変化させてもよい。たとえば、ユーザの膝の上に両手で支えられているなど、相対的に安定した抱っこ状態であると判定された場合、相対的に激しく駆動してもよい。ユーザに片手で支えられているなど、相対的に不安定な抱っこ状態であると判定された場合、相対的に緩やかに駆動する、あるいは駆動禁止としてもよい。抱っこ状態の安定度を複数段階にレベル分けし、そのレベルに応じて駆動態様を異ならせてもよい。
上記実施形態では、移動機構(接地部/車輪)の駆動により抱っこをいやがる仕草を表現したが、移動機構とは別の機構を駆動することによりその仕草を表現してもよい。たとえば、頭部を横に振る、手を激しく振るなどにより表現してもよい。
上記実施形態では述べなかったが、ロボットの移動中に突然抱き上げられた場合、移動機構(接地部/車輪)の収納を禁止してもよい。その際、移動機構を含む駆動系を緊急停止するのが好ましい。
ロボットを抱き上げるユーザへの安全等に配慮する観点からは、ロボットが抱き上げられたと判定されたときに、移動機構(接地部/車輪)の駆動をロックしてもよい。また、抱き上げ等の要因にかかわらず、移動機構(接地部/車輪)の接地面が床面から離れるなど、非接地が検出されたときに移動機構の駆動をロックしてもよい。このような構成は、ロボットが移動機構の収納スペースを有するか否かにかかわらず適用されてもよい。
このような自律行動型ロボットは、以下のように定義することができる。このロボットは、ボディと、移動時の接地面を有する移動機構と、前記移動機構を駆動する駆動機構と、前記接地面の接地状態(接地有無)を判定する動作判断部と、を備える。前記駆動機構は、前記接地面が非接地であると判定されたときに、前記移動機構の作動をロックする。なお、前記ボディや前記移動機構に、前記接地面の接地状態(接地有無)を検出するためのセンサ(タッチセンサや近接センサ等)が設けられてもよい。このような構成によれば、ユーザが自律行動型ロボットを抱き上げるときの安定感を維持する、そのときの安全を確保する等の技術課題を解決できる。
上記実施形態では述べなかったが、季節等によってはロボットから温もりを感じることが、ユーザに心地よい場合もある。そこで、ロボットを駆動させつつ吸気弁および排気弁の双方を意図的に閉じるよう制御することにより、ボディ104内に熱を蓄えられる構成としてもよい。その場合、吸気弁および排気弁を、電磁弁や電動弁等の電気駆動弁にて構成するとよい。このようにして暖められた内気を、開口部384を介して外皮314の内面に導くことで、外皮314を内側から温めることができる。ユーザは、この状態でロボットを抱き上げることにより、その温もりを感じることができる。このことが、ロボットの生命感をより高めることにもつながる。なお、外皮314に熱伝導性に優れた部材を埋め込んでもよい。また、開口部384とは異なる位置に、外皮314と本体フレーム310との間隙に通じる孔を別途設けてもよい。
上記実施形態では述べなかったが、胴部フレーム318内の連通路355にファンを配設してもよい。ファンを駆動することにより、ボディ104の内外で差圧を発生させ、吸気弁352および排気弁362を同時に開弁させることができる。それにより、ボディ104内に外気を循環させることができる。行動判断部140は、ロボット100の内部温度に応じて、ファンの回転数を調整し、その動作レベルを調整できる。
上記実施形態および変形例は、以下の構成を有する自律行動型ロボットとして定義することもできる。このロボットは、頭部および胴部を有する中空のボディと、前記ボディへ外気を取り込むための吸気口と、前記ボディから内気を排出するための排気口と、前記吸気口と前記排気口とを連通させ、前記吸気口および前記排気口の双方が閉じているときに密閉空間を形成する連通路と、前記胴部に配置され、前記連通路の少なくとも一部を構成する膨縮体と、前記膨縮体を膨縮させるための第1駆動機構と、前記膨縮体の膨張に応じて前記排気口を閉じたまま前記吸気口を開き、前記膨縮体の収縮に応じて前記吸気口を閉じたまま前記排気口を開く吸排機構と、移動時の接地面を有する移動機構(接地部)と、前記ボディに設けた収納スペースから外部へ前記移動機構を進退駆動する第2駆動機構と、を備える。前記第2駆動機構は、停止時に収納条件が成立すると、前記移動機構を非接地状態にて前記収納スペースへ退避させる。
なお、吸気口および排気口の少なくとも一方をオリフィスなどとし、弁を設けない構成としてもよい。その場合、連通路355は密閉されなくなる。このロボットは、頭部および胴部を有する中空のボディと、前記ボディへ外気を取り込むための吸気口と、前記ボディから内気を排出するための排気口と、前記吸気口と前記排気口とを連通させる連通路と、前記胴部に配置され、前記連通路の少なくとも一部を構成する膨縮体と、前記膨縮体を膨縮させるための第1駆動機構と、前記膨縮体の膨張に応じて前記排気口よりも前記吸気口の開度を大きくし、前記膨縮体の収縮に応じて前記吸気口よりも前記排気口の開度を大きくする吸排機構と、移動時の接地面を有する移動機構(接地部)と、前記ボディに設けた収納スペースから外部へ前記移動機構を進退駆動する第2駆動機構と、を備える。前記第2駆動機構は、停止時に収納条件が成立すると、前記移動機構を非接地状態にて前記収納スペースへ退避させる。このような構成であっても、吸気口と排気口との開度バランスで膨縮体の体積変化を実現できる。それによりロボットの呼吸感を出すことができる。
上記実施形態では述べなかったが、ロボットが抱っこされた状態において内部温度が上昇し、予め定める判定基準値を上回った場合、または所定時間後に判定基準を上回ると判定される場合、ロボットに抱っこをいやがる動作をさせてもよい。後者については、例えば現在の内部温度と温度上昇勾配とに基づき、その判定基準に達するか否かを判定(推定)してもよい。例えば、ボディに収納された左右の車輪を互いに逆方向に回転させる、その回転方向を交互に切り替えるなどの制御を実行する。すなわち、ロボットを抱きにくく感じさせる動作をおこなうことで、ユーザにロボットを床面に下ろすように促す。ユーザがロボットを床面に降ろすと、ロボットがユーザから離れて、内部の発熱部品の冷却を行うよう制御してもよい。ロボットに冷却用のファンが配設されている場合には、そのファンを駆動して冷却してもよい。それにより、ユーザが冷却用ファンの回転音を耳にすることで、機械を意識し、興ざめすることを防ぐことができるとともに、発熱による熱暴走や、発熱部品の故障などを防止できる。

Claims (12)

  1. ボディと、
    移動時の接地面を有する移動機構と、
    内部および外部の少なくともいずれかの状態を検出するセンサと、
    前記センサの検出情報に基づいて、予め定める収納条件が成立したか否かを判断する収納条件判断部と、
    前記収納条件が成立すると、前記ボディに設けた収納スペースへ前記移動機構を退避させる駆動機構と、
    を備えることを特徴とする自律行動型ロボット。
  2. 前記移動機構が車輪であることを特徴とする請求項1に記載の自律行動型ロボット。
  3. 前記センサの検出情報に基づいて、予め定める駆動条件が成立したか否かを判断する駆動条件判断部を備え、
    前記駆動機構は、前記移動機構が前記収納スペースに収納された状態で前記駆動条件が成立すると、前記移動機構を前記収納スペースにて駆動することを特徴とする請求項1または2に記載の自律行動型ロボット。
  4. 抱き上げられたことを判定する抱き上げ判定部を備え、
    前記駆動機構は、抱き上げられたと判定されて前記駆動条件が成立したときに、前記移動機構を駆動することを特徴とする請求項3に記載の自律行動型ロボット。
  5. 前記ボディは、前記移動機構が非接地状態にて前記収納スペースに収納されたときに接地する接地底面を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の自律行動型ロボット。
  6. ユーザが近くにいることを検出する認識部を備え、
    前記収納条件として、ユーザが近くにいることが検出されることが含まれることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の自律行動型ロボット。
  7. ユーザの応対行為を認識する応対認識部と、
    前記応対行為に応じてユーザに対する親密度を変化させるとともに管理する親密度管理部と、
    管理された情報に基づき、応対するユーザの親密度を判定する親密度判断部を備え、
    前記駆動機構は、前記移動機構が前記収納スペースに収納された状態で抱き上げられたと判定された場合、その収納状態での前記移動機構の駆動有無又は駆動態様をユーザの親密度に応じて変化させることを特徴とする請求項4に記載の自律行動型ロボット。
  8. 前記移動機構が収納された状態で前記収納スペースを開閉するカバーと、
    前記収納スペースの開閉を検出するセンサと、
    を備え、
    前記駆動条件として、前記収納スペースが閉じられていることが含まれることを特徴とする請求項4に記載の自律行動型ロボット。
  9. 当該ロボットの落下を判定する落下判定部と、
    当該ロボットの落下中の体勢を検出する体勢検出部と、
    を備え、
    当該ロボットの特定部位がアプローチポイントとして設定され、
    前記駆動機構は、落下が判定されたときに検出される体勢に基づき、前記アプローチポイントが最初に接地するようにその体勢をバランスさせるよう、前記移動機構を駆動することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の自律行動型ロボット。
  10. 当該ロボットの落下を判定する落下判定部を備え、
    前記駆動機構は、前記移動機構が前記収納スペースに収納された状態で落下が判定されたときに、前記移動機構を前記収納スペースから外部へ進出させることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の自律行動型ロボット。
  11. ボディと、
    抱き上げられたことを判定する抱き上げ判定部と、
    内部および外部の少なくともいずれかの状態を検出するセンサと、
    前記センサの検出情報に基づいて、予め定める駆動条件が成立したか否かを判断する駆動条件判断部と、
    抱き上げられたと判定されて所定の駆動条件が成立すると、抱き上げられた状態のまま前記ボディの体勢を変化させるよう駆動する駆動機構と、
    抱き上げ状態の継続時間を計測する計時部と、
    を備え、
    前記駆動条件判断部は、前記センサの検出情報にかかわらず、前記継続時間が予め定める基準時間を経過したときに前記駆動条件が成立したと判断することを特徴とする自律行動型ロボット。
  12. ボディと、
    抱き上げられたことを判定する抱き上げ判定部と、
    抱き上げられたと判定されて所定の駆動条件が成立すると、前記ボディの体勢を変化させるよう駆動する駆動機構と、
    前記ボディの内部温度を検出する温度センサと、を備え、
    前記ボディの内部温度が予め定める判定基準値を超えたとき、または判定基準を超えると判定されるときに前記駆動条件が成立することを特徴とする自律行動型ロボット。
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