JP6435971B2 - 1次偏肉検出システム、1次偏肉検出方法、およびプログラム - Google Patents

1次偏肉検出システム、1次偏肉検出方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、1次偏肉検出システム、1次偏肉検出方法、およびプログラムに関し、特に、中空素管の1次偏肉を検出するために用いて好適なものである。
継目無鋼管などの継目無管を製造する手法として、例えば、穿孔機(ピアサミル)を用いて、加熱炉で加熱されたビレットなどの素材から中空素管を製造する手法がある。
穿孔機として、一対の傾斜ロールと、プラグとを備えるものがある。一対の傾斜ロールは、ビレットのパスラインを挟んで相互に間隔を有して対向し、且つ、パスラインに対して傾斜するように配置される。穿孔機は、傾斜ロールにより素材を周方向に回転させながらプラグに押し込み、素材を穿孔・圧延して中空素管にする。
穿孔機が中空素管を製造するときに、中空素管に偏肉が発生する場合がある。その原因としては、例えば、穿孔・圧延時のプラグの挙動、素材の温度ムラ、素材の表面性状、および穿孔・圧延時の素材の振動などがある。これらの原因により、穿孔・圧延時において、傾斜ロールとプラグとの間隔が変化する。その結果、中空素管の肉厚にばらつきが生じる。
継目無管の寸法精度を高めるためには、継目無管における偏肉の発生を抑制することが重要である。そのために、中空素管における偏肉の発生を検出する必要がある。
このような技術として特許文献1〜4に記載の技術がある。
特許文献1に記載の技術では、傾斜ロールの出側に設けた1次元レーザ距離計により、1次元レーザ距離計から、穿孔・圧延中のマンドレルバーと中空素管とのうちの少なくとも何れか一方までの距離の変位量を測定する。
特許文献2に記載の技術では、エロンゲータの出側のシェルの振動振幅を、一軸CCDカメラを使用した撮像器で連続的に計測し、計測した振動振幅の信号に基づいて、継目無管1本あたりのシェルの振動振幅のピーク値の平均値を演算し、演算した平均値が閾値を上回る場合に警報を発する。
特許文献3に記載の技術では、傾斜ロールの出側において光軸方向が相互に直交するように配置された2つのCCDカメラで測定された中空素管の振動変位をベクトル化した振動量を用いて中空素管の偏肉の発生状況を監視する。
特許文献4に記載の技術では、傾斜ロールの出側にγ線肉厚計や超音波距離計を設置して、管の肉厚を測定し、測定値が目標肉厚値の許容範囲から外れたら、プラグの位置を後退させる。
特開昭61−119318号公報 特開平4−157005号公報 特開2001−121203号公報 特開2001−340910号公報
ところで、以上のようにして検出される偏肉のうち、穿孔機(ピアサミル)における穿孔により発生する1次偏肉は、後工程において排除することが容易ではない。したがって、1次偏肉を早期に検出する必要がある。1次偏肉を決定づける部位は、材料が傾斜ロールとプラグとに接触している部分であり、この部位でのプラグの位置であると考えられる。
しかしながら、特許文献1〜4に記載の技術では、プラグやプラグの近くの挙動を監視するものではない。このため、1次偏肉を早期に且つ正確に検出することが容易ではない。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、中空素管に発生する1次偏肉を早期に且つ正確に検出することを目的とする。
本発明の1次偏肉検出システムは、中空素管を製造するために素材に押し込まれるプラグであって、その長手方向の軸がパスラインに沿うように配置されるプラグと、前記プラグの長手方向の端部のうち前記素材と対向しない方の端部に配置される芯金であって、その長手方向の軸が前記パスラインに沿うように配置される芯金と、前記素材を、その長手方向の軸を回転軸として回転させるための複数のロールと、を有する穿孔機を用いて製造される中空素管の1次偏肉を検出する1次偏肉検出システムであって、前記プラグの内部と前記芯金の内部の少なくとも何れか一方の領域に、前記プラグおよび芯金と同軸で回転するように配置された加速度センサであって、前記プラグおよび芯金の長手方向の軸に垂直な方向の加速度を測定する加速度センサと、前記加速度センサが前記パスライン上にある場合に測定された加速度と、前記加速度センサが前記パスライン上からずれた位置にある場合に測定され加速度との差分に基づいて、前記プラグおよび前記芯金の少なくとも何れか一方の前記パスラインからのずれ量である偏芯量を導出する偏芯量導出手段と、前記偏芯量と、1次偏肉率または1次偏肉量との関係であって、予め設定されている関係に基づいて、前記偏芯量導出手段により導出された前記偏芯量に対応する前記1次偏肉率または前記1次偏肉量を導出する1次偏肉導出手段と、を有することを特徴とする。
本発明の1次偏肉検出方法は、中空素管を製造するために素材に押し込まれるプラグであって、その長手方向の軸がパスラインに沿うように配置されるプラグと、前記プラグの長手方向の端部のうち前記素材と対向しない方の端部に配置される芯金であって、その長手方向の軸が前記パスラインに沿うように配置される芯金と、前記素材を、その長手方向の軸を回転軸として回転させるための複数のロールと、を有する穿孔機を用いて製造される中空素管の1次偏肉を検出する1次偏肉検出方法であって、前記プラグの内部と前記芯金の内部の少なくとも何れか一方の領域に、前記プラグおよび芯金と同軸で回転するように配置された加速度センサを用いて、前記プラグおよび芯金の長手方向の軸に垂直な方向の加速度を測定する測定工程と、前記加速度センサが前記パスライン上にある場合に測定された加速度と、前記加速度センサが前記パスライン上からずれた位置にある場合に測定され加速度との差分に基づいて、前記プラグおよび前記芯金の少なくとも何れか一方の軸の前記パスラインからのずれ量である偏芯量を導出する偏芯量導出工程と、前記偏芯量と、1次偏肉率または1次偏肉量との関係であって、予め設定されている関係に基づいて、前記偏芯量導出工程により導出された前記偏芯量に対応する前記1次偏肉率または前記1次偏肉量を導出する1次偏肉導出工程と、を有することを特徴とする。
本発明のプログラムは、前記1次偏肉検出システムの各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、プラグの内部と芯金の内部の少なくとも何れか一方の領域に加速度センサを配置する。この加速度センサがパスライン上にある場合に測定された加速度と、この加速度センサがパスライン上からずれた位置にある場合に測定され加速度との差分に基づいて偏芯量を導出し、1次偏肉率または1次偏肉量と偏芯量との関係から、導出した偏芯量に対応する1次偏肉率または1次偏肉量を導出する。したがって、中空素管に発生する1次偏肉を早期に且つ正確に検出することができる。
中空素管の1次偏肉検出システムの構成の一例を示す図である。 加速度センサが配置された状態のプラグおよび芯金の構成の一例を示す図である。 加速度センサのX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向と、パスラインが延びる方向との関係の一例を示す図である。 中空素管の1次偏肉率を説明する図である。 プラグ・芯金の偏芯量の一例を概念的に示す図である。 加速度センサにより測定される加速度の一例を概念的に示す図である。 加速度センサ測定される加速度と穿孔時間との関係の一例を示す図である。 プラグの回転周波数を導出する方法の一例を説明する図である。 1次偏肉率と偏芯量との関係の一例を示す図である。 1次偏肉量の相対値および偏芯量の相対値と管長との関係の一例を示す図である。 1次偏肉検出装置の処理の一例を説明するフローチャートである。 プラグが傾斜している場合に加速度センサが検出する重力加速度の一例を概念的に示す図である。 3つの加速度センサが配置された状態のプラグおよび芯金の構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。尚、各図に示すx軸、y軸、z軸は、各図の向きの関係を示すものであり、各図に示す座標の原点は、各図に示す位置に限定されない。
図1は、中空素管の1次偏肉検出システムの構成の一例を示す図である。本実施形態では、穿孔機10を用いて、素材の一例であるビレット20に対し、穿孔・圧延を行い、中空素管を製造する場合を例に挙げて説明する。
穿孔機10は、一対の傾斜ロール11a、11bと、プラグ12と、芯金13と、ガイド14と、を有する。尚、穿孔機10は、これらの他に、ピアサミルとして必要な公知の構成を有する。
傾斜ロール11a、11bは、パスラインPLを介して相互に間隔を有して対向する位置に配置される。傾斜ロール11a、11bは、ビレット20のトップ側(z軸の負の方向側(入側))が、ボトム側(z軸の正の方向側(出側))よりもパスラインPLに近づくように傾斜した状態になっている。傾斜ロール11a、11bは、ビレット20を、周方向に(すなわちビレット20の長手方向の軸を回転軸として)回転させ、プラグ12と共にビレット20を圧延する。
尚、傾斜ロール11a、11bは、コーン型であってもよいし、バレル型であってもよい。図1では、穿孔機10が、一対の傾斜ロール11a、11bを備える2ロール式である場合を例に挙げて示す。しかしながら、穿孔機10は、2ロール式に限定されない。例えば、パスラインPLに沿う方向から見た場合に、パスラインPLを軸とする回転対称の位置関係になるように、パスラインPLの周りに配置された3つ以上の傾斜ロールを穿孔機10が備えてもよい。
プラグ12は、一対の傾斜ロール11a、11bの間の位置であって、且つ、プラグ12の長手方向の軸がパスラインPLと一致する位置を目標位置として配置される。プラグ12は、その横断面の形状が円形状であり、且つ、その外径は、プラグ12の先端から後端に向かって大きくなる。このように、プラグ12の形状は、略砲弾状である。
プラグ12は、ビレット20を穿孔・圧延するときに、ビレット20のボトム側の端面(つまり、プラグ12と対向する端面)の中央部に押し込まれ、ビレット20を穿孔する。
芯金13は、パスラインPLの方向に延在する部材であり、プラグ12を所定の位置に配置するための部材である。芯金13の先端は、プラグ12の基端面と結合される。例えば、プラグ12の基端面は軸方向に凹んだ結合部を有し、芯金13の先端部は、当該結合部に挿入され、固定される。このとき、プラグ12の長手方向の軸と芯金13の長手方向の軸とが一致するようにする(すなわち、プラグ12と芯金13が同軸になるようにする)。前述したように、プラグ12の目標位置は、プラグ12の長手方向の軸がパスラインPLと一致する位置である。したがって、芯金13の目標位置も、芯金13の長手方向の軸がパスラインPLと一致する位置である。尚、以下の説明では、プラグ12の長手方向の軸、芯金13の長手方向の軸を、必要に応じて、プラグ12の軸、芯金13の軸と略称する。
ガイド14は、傾斜ロール11a、11bの前方(z軸の正の方向側(入側))に配置される。ガイド14は、ビレット20の振動を抑制する。ビレット20の振動とは、例えば、側面視または平面視でパスラインPLに垂直な方向にビレット20が往復移動することである。
図2は、加速度センサ15が配置された状態のプラグ12および芯金13の構成の一例を示す図である。図2(a)は、ビレット20が小径材である場合のプラグ12および芯金13の構成の一例を示す。図2(b)は、ビレット20が大径材である場合のプラグ12および芯金13の構成の一例を示す。図1では、図2(a)に示すプラグ12および芯金13を例に挙げて示す。
図2(a)に示す例では、加速度センサ15の軸心は、芯金13の先端側の領域内であって、且つ、芯金13の軸上に配置される。プラグ12および芯金13の軸がパスラインPLと一致すると、加速度センサ15の軸心は、パスラインPL上に位置する。
このようにして加速度センサ15を配置するために、図2(a)に示す例では、芯金13は、少なくとも加速度センサ15が配置される領域(芯金13の先端側の領域)において中空構造となっている。
ここで、芯金13の先端側の領域は、芯金13の軸方向の長さの中心よりも先端側に位置する部分である。芯金13の先端側の領域は、好ましくは、芯金13の先端から芯金13の軸方向長さの1/3の部分であり、さらに好ましくは、芯金13の先端から芯金13の軸方向長さの1/5の部分である。
一方、図2(b)に示す例では、加速度センサ15の軸心は、プラグ12の基端側の領域内であって、且つ、プラグ12の軸上に配置される。プラグ12および芯金13の軸がパスラインPLと一致すると、加速度センサ15の軸心は、パスラインPL上に位置する。
このようにして加速度センサ15を配置するために、図2(b)に示す例では、プラグ12は、少なくとも加速度センサ15が配置される領域(プラグ12の先端側の領域)において中空構造となっている。
図2(a)に示す例でも、図2(b)に示す例でも、加速度センサ15は、必要に応じて治具を用いて固定される。
尚、加速度センサ15は、プラグ12と芯金13との境界部分に配置されてもよい。ここで、加速度センサ15がプラグ12と芯金13との境界部分に配置されるとは、加速度センサ15が、プラグ12の基端側の領域および芯金13の先端側の領域の双方に位置するように配置されることをいう。つまり、加速度センサ15がプラグ12と芯金13との境界部分に配置されるとは、側面視または平面視で加速度センサ15がプラグ12と芯金13との境界に重なることをいう。
何れのように配置される場合であっても、加速度センサ15は、プラグ12と同軸、且つ、プラグ12と同じ回転方向・回転速度で回転する。
加速度センサ15は、3軸加速度センサである。3軸加速度センサは、1つの検出素子で3次元空間の加速度をX軸方向の加速度成分、Y軸方向の加速度成分、およびZ軸方向の加速度成分に分離して検出する。3軸加速度センサは、例えば、ピエゾ抵抗型であってもよいし、静電容量型であってもよいし、圧電型であってもよい。
図3は、傾斜ロール11a、11bとプラグ12によりビレット20が穿孔・圧延される前(初期設定)における、加速度センサ15(3軸加速度センサ)のX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向と、パスラインPLが延びる方向との関係の一例を示す図である。
本実施形態では、初期設定における加速度センサ15のZ軸方向は、パスラインPLが延びる方向に一致する。また、初期設定における加速度センサ15のX軸方向は、パスラインPLが延びる方向に垂直な方向であって、水平方向に一致する。また、初期設定における加速度センサ15のY軸方向は、パスラインPLが延びる方向に垂直な方向であって、鉛直方向に一致する。
尚、加速度センサ15で測定されるプラグ12の加速度のX軸、Y軸、Z軸(図3のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向を参照)は、図1や図2などに示すx軸、y軸、z軸とは別の座標である(加速度センサ15における各軸を大文字で表し、各図の向きの関係を示す各軸を小文字で表記する)。
図1において、中空素管の1次偏肉検出システムは、以上のような加速度センサ15と、1次偏肉検出装置30とを有する。
1次偏肉検出装置30は、ビレット20が穿孔・圧延されることにより形成される中空素管の1次偏肉率を、中空素管21の製造中に(すなわちオンラインで)導出し、導出した1次偏肉率が閾値を上回る場合に、そのことを示す情報を出力する。1次偏肉検出装置30のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、および各種のインターフェースを備えた情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ)を用いることにより実現される。
図4は、中空素管21の1次偏肉率を説明する図である。
図4に示すように、1次偏肉が生じている中空素管21の円周方向(軸に垂直な1つの断面)における最大肉厚をmax[m]、最小肉厚をmin[m]、平均肉厚をave[m]とすると、1次偏肉率[%]は、以下の(1)式で表される。
1次偏肉率={(Max−Min)÷ave}×100 ・・・(1)
尚、1次偏肉とは、円周方向の肉厚分布において、極大肉厚部と極小肉厚部がそれぞれ1箇所ずつ存在する偏肉のことをいう。
以下に、1次偏肉検出装置30が有する機能の一例を説明する。
[測定値取得部31]
測定値取得部31は、加速度センサ15で穿孔中に測定された加速度を取得する。前述したように本実施形態では、加速度センサ15は3軸加速度センサである。したがって、測定値取得部31は、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向のそれぞれの加速度の測定値を取得する。また、本実施形態では、加速度センサ15は、所定の周期(例えば10[ms])で繰り返し加速度を測定する。したがって、測定値取得部31は、この所定の周期ごとに加速度の測定値を取得する。
[偏芯量導出部32]
偏芯量導出部32は、ビレット20を穿孔・圧延しているとき(すなわち、中空素管を製造しているとき)のプラグ12・芯金13の偏芯量[m]を導出する。プラグ12・芯金13の偏芯量とは、プラグ12・芯金13の軸の、ビレット20の長手方向の軸(パスラインPL)からのずれ量をいう。尚、以下の説明では、ビレット20の長手方向の軸を必要に応じてビレット20の軸と略称する。
図2(a)に示すように、芯金13の内部に加速度センサ15を配置する場合には、芯金13の偏芯量が導出され、図2(b)に示すように、プラグ12の内部に加速度センサ15を配置する場合には、プラグ12の偏芯量が導出される。また、プラグ12と芯金13との境界部分に加速度センサ15を配置する場合には、プラグ12および芯金13の偏芯量が導出される。
図5は、プラグ12・芯金13の偏芯量の一例を概念的に示す図である。
穿孔機10においては、ビレット20を穿孔・圧延して中空素管21にするときに、ビレット20の軸と、プラグ12の軸とが一致していないことがある。例えば、図5に示すように、ビレット20の軸RAはパスラインPLと一致する。これに対し、プラグ12の軸RBはパスラインPLと一致しないことがある。このようにプラグ12が動く原因としては、例えば、ビレット20の温度ムラ、ビレット20の表面性状、ビレット20の振動などがある。
プラグ12が動くと、プラグ12と傾斜ロール11a、11bとの間隔が変化する。その結果、中空素管21の肉厚にばらつきが生じる。つまり、プラグ12の軸RBがパスラインPLと一致する(プラグ12がパスラインPL上に位置する)場合には、中空素管21に偏肉は発生しない。一方、プラグ12の軸RBがパスラインPLと一致しない(プラグ12がパスラインPL上からずれた位置にある)場合には、中空素管21に偏肉が発生する。図5では、プラグ12の軸RBがパスラインPLから距離R1だけずれている場合を例に挙げて示す。すなわち、図5に示す例では、プラグ12・芯金13の偏芯量はR1である。
まず、加速度センサ15のZ軸とパスラインPLが一致している場合について例として説明する。
図6は、加速度センサ15により測定される加速度の一例を概念的に示す図である。図6において、破線の円の傍らに示す矢印線は、プラグ12の回転方向を示す。
プラグ12・芯金13がパスラインPL上に位置する場合、中空素管21に偏肉は発生しない。つまり、中空素管21において偏肉が発生していない部分では、加速度センサ15はパスラインPL上に位置する。加速度センサ15がパスラインPL上に位置する場合、図6に示すように、加速度センサ15は、X軸、Y軸のそれぞれの方向において重力加速度のみを検出する(図6のパスラインPL上にある加速度センサ15を参照)。つまり、加速度センサ15がパスラインPL上に位置する場合、加速度センサ15が検出する加速度は常に一定である。
一方、プラグ12がパスラインPL上からずれた位置にある場合、中空素管21に偏肉が発生する。つまり、中空素管21において偏肉が発生している部分では、加速度センサ15がパスラインPL上からずれた位置に存在する。加速度センサ15がパスラインPL上からずれた位置にある場合、加速度センサ15は、図6に示すように、重力加速度だけでなく、遠心力による加速度も検出する(図6の破線の円上にある加速度センサ15を参照)。つまり、加速度センサ15がパスラインPL上からずれた位置にある場合、加速度センサ15が検出する加速度は、周期的に変化する。
図6では、図5と同様に、加速度センサ15がパスラインPLから距離R1だけずれている場合(すなわち、プラグ12・芯金13の偏芯量はR1である場合)を例に挙げて示す。加速度センサ15がパスラインPLから距離が大きいほど、遠心力による加速度が増加する。
このように、加速度センサ15の軸心の、パスラインPLからの距離に応じて、加速度センサ15が検出する加速度は異なる。したがって、加速度センサ15が検出する加速度を監視すれば、プラグ12・芯金13の動きを監視することができる。
本実施形態では、偏芯量導出部32は、加速度センサ15で測定された加速度から、加速度センサ15がパスラインPL上に位置する場合の加速度を減算した値を、プラグ12・芯金13の偏芯により生じるプラグ12・芯金13の加速度の変化量ΔG[m/s2]として導出する。偏芯量導出部32は、このようなプラグ12・芯金13の偏芯により生じるプラグ12・芯金13の加速度の変化量ΔGの導出を、加速度センサ15のX軸方向およびY軸方向のそれぞれについて個別に行う。
尚、以下の説明では、「プラグ12・芯金13の偏芯により生じるプラグ12・芯金13の加速度の変化量」を必要に応じて「偏芯による加速度変化量」と称する。
加速度センサ15がパスラインPL上に位置する場合の遠心力による加速度a0[m/s2]は、以下の(2)式で表される。また、加速度センサ15がパスラインPLから距離R1だけ離れた場所に位置する場合の遠心力による加速度a1[m/s2]は、以下の(3)式により表される。
a0=R0×ω2 ・・・(2)
a1=R1×ω2 ・・・(3)
尚、加速度センサ15がパスラインPL上に厳密に一致する位置に存在しない場合(加速度センサ15がパスラインPLの近傍にある場合)がある。そこで、(2)式では、加速度センサ15の位置がパスラインPL上に厳密に一致していない場合に僅かに生じる、加速度センサ15とパスラインPLとの距離をR0[m]で表記する。加速度センサ15がパスラインPL上に厳密に一致する位置に存在する場合、R0は0(ゼロ)になり、加速度a0も0(ゼロ)になる。
また、(2)式および(3)式において、ωは角速度[rad/s]であり、プラグ12の加速度の回転周波数をf[Hz]とすると、以下の(4)式で表される。
ω=2πf ・・・(4)
重力加速度をg[m/s2]とすると、(2)式より、加速度センサ15がパスラインPL上またはパスラインPLの近傍に位置する場合のプラグ12・芯金13の加速度G0[m/s2]は、以下の(5)式で表される。また、(3)式より、加速度センサ15がパスラインPLから距離R1だけ離れた場所に位置する場合のプラグ12・芯金13の加速度G1[m/s2]は、以下の(6)式で表される。
G0=g+a0=g+R0×ω2 ・・・(5)
G1=g+a1=g+R1×ω2 ・・・(6)
以上より、偏芯による加速度変化量ΔG(加速度G0、G1の差分)は、以下の(7)式で表される。
ΔG=G1−G0=(g+R1×ω2)−(g+R0×ω2)=(R1−R0)×ω2 ・・・(7)
(7)式を変形すると、プラグ12・芯金13の偏芯量R1−R0[m]は、以下の(8)式で表される。
R1−R0=ΔG÷ω2 ・・・(8)
前述したように、偏芯による加速度変化量ΔGは、加速度センサ15のX軸方向およびY軸方向のそれぞれについて個別に導出される。したがって、偏芯による加速度変化量のX軸方向成分ΔGXと、Y軸方向成分ΔGYとが導出される。また、プラグ12の回転周波数fも、加速度のX軸方向成分とY軸方向成分のそれぞれについて導出される。
ここで、測定された加速度のX軸方向成分から導出されるプラグ12の回転周波数f、角速度ωをそれぞれfX、ωXと表記する。また、加速度のY軸方向成分から導出されるプラグ12の回転周波数f、角速度ωをfY、ωYと表記する。尚、理論上は、fX=fY,ωX=ωYである。そうすると、(8)式より、プラグ12・芯金13のX軸方向の偏芯量[m]とプラグ12・芯金13のY軸方向の偏芯量は、それぞれ以下の(9)式、(10)式のように表される。
X軸方向の偏芯量=ΔGX÷ωX 2=ΔGX÷(2πfX2 ・・・(9)
Y軸方向の偏芯量=ΔGY÷ωY 2=ΔGY÷(2πfY2 ・・・(10)
(9)式と(10)式より、プラグ12・芯金13の偏芯量[m]は、以下の(11)式で表される。
プラグ12・芯金13の偏芯量={(ΔGX÷(2πfX22+(ΔGY÷(2πfY221/2 ・・・(11)
このように、加速度センサ15で測定された加速度のX軸方向成分とY軸方向成分とそれぞれの周波数とから、プラグ12・芯金13の偏芯量を導出することができる。加えて、任意のR0からの偏芯量を導出することができる。これは、設置された加速度センサのZ軸が、パスラインPLと一致しない場合においても測定が可能となる。また、R0を予め実測しておくことも有効な手段である。
図7は、加速度センサ15で測定される加速度と穿孔時間との関係の一例を示す図である。図8は、プラグ12の回転周波数を導出する方法の一例を説明する図である。具体的に図7は、加速度センサ15で測定されたプラグ12の加速度のX軸成分の時間波形を示す。図8(a)は、図7に示す時間波形の一部分を拡大して示す図である。また、図8(b)は、図7に示すプラグ12の加速度のX軸成分の時間波形に対してFFT(Fast Fourier Transform)を行った結果を示す。尚、図7に示す穿孔時間とは、穿孔を開始してからの時間である。
プラグ12・芯金13の偏芯量を導出するためには、(11)式に示すように、プラグ12の回転周波数fX、fYを導出する必要がある。
偏芯量導出部32は、ゼロクロス法により、プラグ12の回転周波数fX、fYを導出することができる。すなわち、偏芯量導出部32は、図7(a)に示すように、加速度センサ15で測定された加速度のX軸方向成分とY軸方向成分の時間波形がゼロになる点を基準として定まる一周期の逆数を、プラグ12の回転周波数fX、fYとして導出することができる。
また、偏芯量導出部32は、ゼロクロス法を用いずに、加速度センサ15で測定された加速度のX軸方向成分の時間波形とY軸方向成分の時間波形のそれぞれに対してフーリエ変換を行うことにより、プラグ12の回転周波数fX、fYを導出することができる。すなわち、偏芯量導出部32は、図8(b)に示すように、加速度センサ15で測定された加速度のX軸方向成分の時間波形とY軸方向成分の時間波形をフーリエ変換し、その結果から得られる中心周波数(最大のピークを示す周波数)を、プラグ12の回転周波数fX、fYとして導出することができる。
尚、図8(a)、図8(b)は、プラグ12の回転数が360[rpm](周期が0.167[s])である場合の結果であり、図8(a)に示す結果でも、図8(b)に示す結果でも、プラグ12の回転周波数fXは6.21[Hz](周期が0.161[s])となり、実測値と略一致した。
プラグ12の回転周波数fX、fYを導出する手法として、以上のゼロクロス法を用いてもフーリエ変換を用いてもよい。ただし、ゼロクロス法を用いれば、時々刻々と変動し得るプラグ12の回転周波数fX、fYを1周期ごとに導出(すなわち、プラグ12の回転fX、fYを可及的にリアルタイムに導出)することができるので好ましい。
[1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33]
1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33は、1次偏肉率と偏芯量との関係を示す情報を予め記憶する。
図9は、1次偏肉率とプラグの偏芯量との関係の一例を示す図である。図9(a)は、中空素管のトップ側(z軸の負の方向側(入側))の領域における1次偏肉率と偏芯量との関係の一例を示し、図9(b)は、中空素管のミドル部の領域における1次偏肉率と偏芯量との関係の一例を示し、図9(c)は、中空素管のボトム側(z軸の正の方向側(出側))の領域における1次偏肉率と偏芯量との関係の一例を示す。
ここで、中空素管のトップ側の領域とは、中空素管のトップ側の端部を始点とする領域であって、中空素管のトップ側の端部から、中空素管の長手方向に沿って、中空素管の長手方向の長さの1/3倍の長さだけ隔てた位置を終点とする領域である。
また、中空素管のボトム側の領域とは、中空素管のボトム側の端部を始点とする領域であって、中空素管のボトム側の端部から、中空素管の長手方向に沿って、中空素管の長手方向の長さの1/3倍の長さだけ隔てた位置を終点とする領域である。
また、中空素管のミドル部の領域とは、中空素管の領域のうち、中空素管のトップ側の領域でもボトム側の領域でもない領域である。すなわち、中空素管のミドル部の領域とは、中空素管のトップ側の端部から、中空素管の長手方向に沿って、中空素管の長手方向の長さの1/3倍の長さだけ隔てた位置と、中空素管のボトム側の端部から、ビレットの長手方向に沿って、中空素管の長手方向の長さの1/3倍の長さだけ隔てた位置との間の領域である。
中空素管のトップ側の領域において、加速度センサ15で測定された加速度の波形から、(11)式によりプラグ12・芯金13の偏芯量を繰り返し導出する。本実施形態では、図9(a)に示す偏芯量を、このようにして導出したプラグ12・芯金13の偏芯量の最大値と最小値の差(プラグ12・芯金13の偏芯量の最大値の絶対値と、プラグ12・芯金13の偏芯量の最小値の絶対値との差)として定義する。また、中空素管のトップ側の領域における最大肉厚と最小肉厚と平均肉厚とを用いて、(1)式の計算を行うことにより、1次偏肉率を導出する。本実施形態では、図9(a)に示す1次偏肉率を、このようにして導出された値として定義する。このような偏芯量と1次偏肉率の導出を、材質(例えば鋼種)とサイズ(径)とが同じ複数の中空素管について行うことにより、図9(a)に示すプロット(○)がそれぞれ得られる。尚、プラグ12・芯金13の偏芯量・1次偏肉率は、中空素管のトップ側の領域における値を代表するものであれば、必ずしも前述したようにして求めなくてもよい。
図9(b)に示すプロット(○)は、中空素管のミドル部の領域について、図9(a)と同様の導出を行うことにより得られるものであり、図9(c)に示すプロット(○)は、中空素管のボトム側の領域について、図9(a)と同様の導出を行うことにより得られるものである。
本実施形態では、このようなプロットから、偏芯量および1次偏肉率の関係が正比例の関係にあるものとして、偏芯量および1次偏肉率の近似曲線(直線)を導出することを、中空素管のトップ側の領域、中空素管のミドル部の領域、および中空素管のボトム側の領域のそれぞれについて行った。このようにして得られた近似曲線を、中空素管のトップ側の領域、中空素管のミドル部の領域、および中空素管のボトム側の領域の偏芯量および1次偏肉率の関係を示す情報として1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33に予め記憶する。
また、本実施形態では、中空素管のトップ側の領域、中空素管のミドル部の領域、および中空素管のボトム側の領域の偏芯量および1次偏肉率の関係を示す情報を、中空素管の材質(例えば鋼種)ごと、サイズ(径)ごとに導出し、1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33に予め記憶する。
以上のようにして、偏芯量および1次偏肉率の関係を示す情報として、中空素管の領域ごと・材質ごと・サイズごとの情報が、1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33に予め記憶される。
尚、ここでは、偏芯量および1次偏肉率の関係が正比例の関係にある場合を例に挙げて示した。しかしながら、偏芯量および1次偏肉率の関係は、前述したようにして導出される偏芯量と1次偏肉率(プロット)に依存する。したがって、偏芯量および1次偏肉率の関係は正比例の関係に限定されるものではない。例えば、偏芯量および1次偏肉率の関係を指数関数で表しても、n(nは2以上の整数)次関数で表してもよい。また、図9(a)、図9(b)、図9(c)では、表記の都合上、偏芯量および1次偏肉率の関係を示す相関線に明確な相違はないが、偏芯量および1次偏肉率の関係を示す相関線は、中空素管のトップ側の領域、中空素管のミドル部の領域、および中空素管のボトム側の領域で異なる場合もある。
また、ここでは、偏芯量および1次偏肉率の関係を関数(式)として1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33に記憶する場合を例に挙げて示した。しかしながら、偏芯量および1次偏肉率の関係を示す情報を1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33に記憶していれば、必ずしも関数(式)を記憶する必要はない。例えば、偏芯量および1次偏肉率の関係を示すテーブルを1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33に記憶してもよい。
また、図9(a)、図9(b)、図9(c)に示す例では、中空素管のトップ側の領域およびボトム側の領域の方が、中空素管のミドル部の領域よりも、偏芯量および1次偏肉率が大きくなる傾向にある。このような場合、それぞれの領域ごとに、偏芯量および1次偏肉率の関係を示す情報を1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33に記憶するのが好ましい。偏芯量および1次偏肉率の関係が領域ごとに異なる場合があるからである。しかしながら、例えば、中空素管のトップ側とボトム側の1次偏肉が大きな問題にならない場合には、中空素管の全ての領域について、偏芯量および1次偏肉率の関係を示す情報として同じ情報を1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33に記憶してもよい。また、偏芯量および1次偏肉率の関係を示す情報を前述した3つの領域よりもさらに細分化した領域ごとに導出し、1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33に記憶してもよい。
[1次偏肉導出部34]
1次偏肉導出部34は、穿孔機10で製造中の中空素管の材質およびサイズの情報を、例えば、1次偏肉検出装置30に対するオペレータによる入力操作や、上位のコンピュータとの通信により取得する。
また、1次偏肉導出部34は、穿孔機10で製造中の中空素管の内部におけるプラグ12の先端の現在の位置を示す情報を取得する。かかる情報は、例えば、ビレット20にプラグ12を押し込む駆動装置に備わる不図示のエンコーダの測定値から得られる。そして、1次偏肉導出部34は、穿孔機10で穿孔・圧延中のビレット20の内部におけるプラグ12の先端の現在の位置を示す情報から、中空素管のトップ側の領域、中空素管のミドル部の領域、および中空素管のボトム側の領域の何れの領域を穿孔・圧延中であるかを判断する。
1次偏肉導出部34は、以上のようにして得られる中空素管の領域・材質・サイズに対応する、偏芯量および1次偏肉率の関係を示す情報を、1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33から読み出し、読み出した情報から、偏芯量導出部32で導出されたプラグ12・芯金13の偏芯量に対応する1次偏肉率を導出する。
[閾値判定部35]
閾値判定部35は、1次偏肉導出部34により導出された1次偏肉率が、予め設定されている閾値を上回るか否かを判定する。閾値は、製品である継目無管(例えば継目無鋼管)の材質、種類、規格などに応じて適宜決定することができる。
例えば、製品の肉厚の公差が±10[%]以内であることが要求されている場合には、これを1次偏肉率に換算すると、閾値は20[%]になり、同様に、製品の肉厚の公差が±5[%]以内であることが要求されている場合には、閾値は10[%]になる。これよりも厳しい閾値を設けてもよい。
[出力部36]
出力部36は、閾値判定部35により、1次偏肉率が閾値を上回ると判定されると、そのことを示す情報を出力する。情報の出力は、例えば、コンピュータディスプレイへの表示、ランプの点灯、および音の出力の少なくとも何れか1つにより実現される。また、出力部36は、1次偏肉率が閾値を上回ったことを示す情報を、外部装置へ送信し、当該外部装置で当該情報の出力を行うようにしてもよい。
このような1次偏肉率が閾値を上回ったことを示す情報の出力により、オペレータは、例えば、穿孔機10のセットアップを再度行うことができる。
尚、また、1次偏肉率が閾値を上回ったことを示す情報を含んでいれば、出力部36は、必ずしも、当該情報そのものを出力する必要はない。例えば、出力部36は、1次偏肉率とビレット20の長手方向の位置との関係を示す情報を出力してもよい。このようにすれば、オペレータは、ビレット20の長手方向のどの位置で1次偏肉率が閾値を上回ったのかを特定することができる。
図10は、1次偏肉量の相対値および偏芯量の相対値と管長との関係の一例を示す図である。図10(a)は、偏肉が相対的に小さい場合の関係を示し、図10(b)は、偏肉が相対的に大きい場合の関係を示す。
図10(a)および図10(b)において、管長とは、中空素管の長手方向の長さを示す。管長が0[mm]の位置は、中空素管のトップ側の端部の位置であり、管長が2000[mm]の位置は、中空素管のボトム側の端部の位置である。このように、図10(a)および図10(b)の結果を得るために製造した中空素管の長手方向の長さの目標値は、2000[mm]である。尚、中空素管の肉厚の目標値は8.5[mm]、中空素管の直径φの目標値は90[mm]である。
また、図10(a)および図10(b)における1次偏肉量とは、製造後の中空素管の長手方向の各位置(各管長)における1次偏肉量の実測値である。1次偏肉量は、中空素管の円周方向の肉厚分布において、最大肉厚から最小肉厚を減算した値である。ここでは、中空素管の円周方向の6箇所の位置において、接触式変位計を用いて、偏肉量を測定し、測定した偏肉量から、最大肉厚と最小肉厚を決定した。
また、図10(a)および図10(b)において、偏芯量とは、前述したようにして偏芯量導出部32により導出される各位置でのプラグ12・芯金13の偏芯量の値である。
ただし、図10(a)および図10(b)では、前述したようにして得られる1次偏肉量から、1次偏肉量の全体の平均値を減算した値を採用すると共に、前述したようにして得られるプラグ12・芯金13の偏芯量から、プラグ12・芯金13の偏芯量の全体の平均値を減算した値を採用する。1次偏肉量と偏芯量の基準となる値を揃えるためである。
図10(a)および図10(b)において、偏芯量1001、1003と1次偏肉量1002、1004とを比較すると、プラグ12・芯金13の偏芯量が大きくなると、1次偏肉量も大きくなり、逆に、プラグ12・芯金13の偏芯量が小さくなると、1次偏肉量も小さくなることが分かる。このように、偏芯量導出部32により導出される各プラグ12・芯金13の偏芯量と、1次偏肉量・1次偏肉率には、相関関係があることが分かる。
次に、図11のフローチャートを参照しながら、1次偏肉検出装置30の処理の一例を説明する。
ステップS1101において、測定値取得部31は、加速度センサ15で穿孔中に測定された加速度を取得する。
次に、ステップS1102において、偏芯量導出部32は、ステップS1101で取得された加速度の測定値のX軸方向成分の値とY軸方向成分の値を用いて(11)式の計算を行うことにより、プラグ12・芯金13の偏芯量を導出する。尚、前述したように、このとき、偏芯量導出部32は、ゼロクロス法などにより、プラグ12の回転周波数fX、fYを導出する。
次に、ステップS1103において、1次偏肉導出部34は、ステップS1102で導出されたプラグ12・芯金13の偏芯量に対応する1次偏肉率を、1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33に記憶されている、偏芯量および1次偏肉率の関係を示す情報から導出する。このとき、前述したように1次偏肉導出部34は、ビレット20の領域・材質・サイズに対応する、偏芯量および1次偏肉率の関係を示す情報を、1次偏肉率−偏芯量関係記憶部33から読み出す。
次に、ステップS1104において、閾値判定部35は、ステップS1103で導出された1次偏肉率が閾値を上回るか否かを判定する。この判定の結果、ステップS1103で導出された1次偏肉率が閾値を上回らない場合には、ステップS1101の処理に戻る。一方、ステップS1103で導出された1次偏肉率が閾値を上回る場合には、ステップS1105に進む。
ステップS1105に進むと、出力部36は、1次偏肉率が閾値を上回っていることを示す情報を出力する。尚、ここでは、1次偏肉率が閾値を上回る場合にのみ、情報を出力する場合を例に挙げて示すが、前述したように、1次偏肉率が閾値を上回っていない場合にも、1次偏肉率の情報などを出力してもよい。
次に、ステップS1106において、1次偏肉検出装置30は、ビレット20の穿孔・圧延が終了したか否かを判定する。この判定の結果、ビレット20の穿孔・圧延が終了していない場合には、ステップS1101に戻る。一方、ビレット20の穿孔・圧延が終了すると、図11のフローチャートによる処理を終了する。
以上のように本実施形態では、中空素管の1次偏肉率と、プラグ12・芯金13の偏芯量との関係を示す情報を予め記憶する。プラグ12および芯金13の少なくとも一方の内部に、プラグ12および芯金13と同軸で回転するように加速度センサ15を配置し、加速度センサ15で測定された加速度を用いて、プラグ12・芯金13の偏芯量を導出する。そして、プラグ12・芯金13の偏芯量に対応する1次偏肉率を、前述した関係から導出し、1次偏肉率が閾値を上回る場合に、そのことを示す情報を出力する。
したがって、ゴージにおけるプラグの動作を可及的に忠実に反映する物理量(加速度センサ15で測定される加速度)を用いて、プラグ12・芯金13の偏芯量を導出することができる。
また、本実施形態では、中空素管の1次偏肉率を実測し、実測した中空素管の1次偏肉率と、当該中空素管を製造した際に導出したプラグ12・芯金13の偏芯量との関係を導出する。実際の穿孔・圧延時に生じる1次偏肉は、プラグ12の挙動だけに依存するのではなく、母材であるビレットの振れ回り量、ビレットの温度分布、ビレットの進行速度など、複数の因子が複合的に影響することにより決まる。このため、シミュレーションでは、これらの因子のうち特定の因子をモデル化または固定する必要がある。したがって、実際の中空素管に生じる1次偏肉をシミュレーションにより高精度に予測することは容易ではない。また、仮に、全ての因子を測定することができたとしても、莫大な演算時間が必要になり、1次偏肉をオンラインで検出することは容易ではない。これに対し、本実施形態のようにして1次偏肉率および偏芯量の関係を導出すれば、前述した因子を測定してシミュレーションを行わなくても、1次偏肉を高精度に導出することができる。
以上のように本実施形態では、ピアザミル工程において、後の工程では除去が困難である1次偏肉を早期に且つ正確に検出することができ、操業条件の修正を早期に実施することが可能になる。これにより、製造不良となる製品が発生することを抑制することができる。
(変形例)
[変形例1]
本実施形態では、1次偏肉率を導出する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、1次偏肉率ではなく、1次偏肉量(1次偏肉の偏肉量)を導出してもよい。前述したように、1次偏肉量は、中空素管の円周方向の肉厚分布において、最大肉厚から最小肉厚を減算した値である。
[変形例2]
本実施形態では、1次偏肉率が閾値を上回るか否かを判定し、その判定の結果、1次偏肉率が閾値を上回る場合には、そのことを示す情報を出力する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしもこれらの処理を行う必要はない。例えば、1次偏肉率を出力し、当該1次偏肉率が適切であるか否かをオペレータが判断してもよい。
[変形例3]
本実施形態では、加速度センサ15のZ軸方向がパスラインPLの方向(z軸方向)と一致する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、加速度センサ15のZ軸は常にパスラインPLと一致する構成でなくとも良い。加速度センサ15のZ軸がパスラインPLと一致していない場合では、加速度センサ15は、X軸およびY軸方向の加速度として、加速度センサ15のZ軸がパスラインPLと一致していない分量に応じて加速度センサ15に生じる遠心力による加速度の増加分を検知するが、このような場合には、この加速度センサ15のZ軸がパスラインPL上にない場合の増加分の加速度を基準に偏芯量を算出すればよいことになる。前記のような構成の場合では、プラグ12または芯金13に偏芯が加わった場合には、加速度センサ15は、加速度センサ15のZ軸とパスラインPLが一致していない分量に伴う加速度に加え、偏芯による加速度を検知するからである。
ここで、ビレット20を穿孔・圧延している際に、プラグ12の軸RBがパスラインPLに対して傾斜している場合を例に挙げて、加速度センサ15のZ軸がパスラインPL上にない場合のプラグ12・芯金13の偏芯量の導出方法の一例を説明する。図12は、プラグ12が傾斜している場合に加速度センサ15が検出する重力加速度の一例を概念的に示す図である。
プラグ12の軸RBがパスラインPLに対して傾斜している場合、図12に示すように、加速度センサ15は、重力加速度のZ軸方向成分とY軸方向成分を検出する。図12に示すように、プラグ12の軸RBのパスラインPLに対する傾斜角度をθ[°]とすると、(7)式は、以下の(12)式に書き換えられるので、(11)式は、以下の(13)式に書き換えられる。
ΔG=(R1−R0)×ω2÷cosθ ・・・(12)
プラグ12・芯金13の偏芯量={(ΔGX÷(2πfX2×cosθ)2+(ΔGY÷(2πfY2×cosθ)21/2 ・・・(13)
ここで、プラグ12の軸RBのパスラインPLに対する傾斜角度θを導出する方法の一例を説明する。
図13は、3つの加速度センサ15a、15b、15cが配置された状態のプラグ12および芯金13の構成の一例を示す図である。
図13では、図2(a)に対し、加速度センサの配置する数が異なるだけであり、その他の構成は、図2(a)に示したものと同じである。
図13において、加速度センサ15a、15b、15cは、3軸加速度センサであり、本実施形態で説明したものと同じもので実現できる。加速度センサ15a、15b、15cは、プラグ12と同軸で(プラグ12と同じ回転方向・回転速度で)回転する。
初期設定における加速度センサ15a、15b、15cのZ軸方向は、パスラインPLが延びる方向に一致する。初期設定における加速度センサ15a、15b、15cのX軸方向は、パスラインPLが延びる方向に垂直な方向であって、水平方向に一致する。初期設定における加速度センサ15a、15b、15cのY軸方向は、パスラインPLが延びる方向に垂直な方向であって、鉛直方向に一致する。このように加速度センサ15a、15b、15cは、芯金13の軸に沿って間隔を有した状態で配置される。
偏芯量導出部32は、以上のようにして配置された加速度センサ15a、15b、15cで測定された加速度のそれぞれを用いて、本実施形態で説明したように、プラグ12・芯金13の偏芯量を個別に導出する。このようにして導出された3つのプラグ12・芯金13の偏芯量と、芯金13内における加速度センサ15a、15b、15cの位置とから、プラグ12の軸RBのパスラインPLに対する傾斜角度θを導出することができる。
尚、図13に示すようにした場合、1次偏肉導出部34は、プラグ12に最も近い加速度センサ15aで測定された加速度を用いて導出されたプラグ12・芯金13の偏芯量を用いて、1次偏肉率を導出する。
また、ここでは、図示を省略するが、図2(b)に示した例においても、図13に示すように、複数の加速度センサを配置することにより、プラグ12の軸RBのパスラインPLに対する傾斜角度θを導出することができる。
[その他の変形例]
尚、以上説明した本発明の実施形態のうち、1次偏肉検出装置30は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
10:穿孔機、11a、11b:傾斜ロール、12:プラグ、13:芯金、14:ガイド、15:加速度センサ、20:ビレット、21:中空素管、30:1次偏肉検出装置、31:測定値取得部、32:偏芯量導出部、33:1次偏肉率−偏芯量関係記憶部、34:1次偏肉導出部、35:閾値判定部、36:出力部

Claims (9)

  1. 中空素管を製造するために素材に押し込まれるプラグであって、その長手方向の軸がパスラインに沿うように配置されるプラグと、
    前記プラグの長手方向の端部のうち前記素材と対向しない方の端部に配置される芯金であって、その長手方向の軸が前記パスラインに沿うように配置される芯金と、
    前記素材を、その長手方向の軸を回転軸として回転させるための複数のロールと、を有する穿孔機を用いて製造される中空素管の1次偏肉を検出する1次偏肉検出システムであって、
    前記プラグの内部と前記芯金の内部の少なくとも何れか一方の領域に、前記プラグおよび芯金と同軸で回転するように配置された加速度センサであって、前記プラグおよび芯金の長手方向の軸に垂直な方向の加速度を測定する加速度センサと、
    前記加速度センサが前記パスライン上にある場合に測定された加速度と、前記加速度センサが前記パスライン上からずれた位置にある場合に測定され加速度との差分に基づいて、前記プラグおよび前記芯金の少なくとも何れか一方の前記パスラインからのずれ量である偏芯量を導出する偏芯量導出手段と、
    前記偏芯量と、1次偏肉率または1次偏肉量との関係であって、予め設定されている関係に基づいて、前記偏芯量導出手段により導出された前記偏芯量に対応する前記1次偏肉率または前記1次偏肉量を導出する1次偏肉導出手段と、を有することを特徴とする1次偏肉検出システム。
  2. 前記1次偏肉導出手段により導出された前記1次偏肉率または前記1次偏肉量が閾値を上回るか否かを判定する閾値判定手段と、
    前記1次偏肉導出手段により導出された前記1次偏肉率または前記1次偏肉量が前記閾値を上回ったことを示す情報を出力する出力手段と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の1次偏肉検出システム。
  3. 前記偏芯量と、前記1次偏肉率または1次偏肉量との関係は、前記中空素管の長手方向における複数の領域ごとに個別に設定された関係であり、
    前記1次偏肉導出手段は、前記偏芯量導出手段により導出された前記偏芯量が生じている前記中空素管の領域に対応する前記関係に基づいて、前記偏芯量導出手段により導出された前記偏芯量に対応する前記1次偏肉率または前記1次偏肉量を導出することを特徴とする請求項1または2に記載の1次偏肉検出システム。
  4. 前記1次偏肉検出システムは、
    前記プラグおよび前記芯金の軸の、前記パスラインに対する傾斜角度を導出する傾斜角度導出手段
    記プラグおよび芯金の長手方向に沿って間隔を有した状態で配置された複数の前記加速度センサと、
    を有し、
    前記傾斜角度導出手段は、前記複数の加速度センサにより測定された加速度を用いて前記傾斜角度を導出し、
    前記偏芯量導出手段は、前記複数の加速度センサがそれぞれ前記パスライン上にある場合に測定された加速度と、前記複数の加速度センサがそれぞれ前記パスライン上からずれた位置にある場合に測定され加速度との差分と、前記傾斜角度導出手段により導出された前記傾斜角度とに基づいて、前記プラグおよび前記芯金の少なくとも何れか一方の軸の前記パスラインからのずれ量である偏芯量を導出することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の1次偏肉検出システム。
  5. 中空素管を製造するために素材に押し込まれるプラグであって、その長手方向の軸がパスラインに沿うように配置されるプラグと、
    前記プラグの長手方向の端部のうち前記素材と対向しない方の端部に配置される芯金であって、その長手方向の軸が前記パスラインに沿うように配置される芯金と、
    前記素材を、その長手方向の軸を回転軸として回転させるための複数のロールと、を有する穿孔機を用いて製造される中空素管の1次偏肉を検出する1次偏肉検出方法であって、
    前記プラグの内部と前記芯金の内部の少なくとも何れか一方の領域に、前記プラグおよび芯金と同軸で回転するように配置された加速度センサを用いて、前記プラグおよび芯金の長手方向の軸に垂直な方向の加速度を測定する測定工程と、
    前記加速度センサが前記パスライン上にある場合に測定された加速度と、前記加速度センサが前記パスライン上からずれた位置にある場合に測定され加速度との差分に基づいて、前記プラグおよび前記芯金の少なくとも何れか一方の軸の前記パスラインからのずれ量である偏芯量を導出する偏芯量導出工程と、
    前記偏芯量と、1次偏肉率または1次偏肉量との関係であって、予め設定されている関係に基づいて、前記偏芯量導出工程により導出された前記偏芯量に対応する前記1次偏肉率または前記1次偏肉量を導出する1次偏肉導出工程と、を有することを特徴とする1次偏肉検出方法。
  6. 前記1次偏肉導出工程により導出された前記1次偏肉率または前記1次偏肉量が閾値を上回るか否かを判定する閾値判定工程と、
    前記1次偏肉導出工程により導出された前記1次偏肉率または前記1次偏肉量が前記閾値を上回ったことを示す情報を出力する出力工程と、をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の1次偏肉検出方法。
  7. 前記偏芯量と、前記1次偏肉率または1次偏肉量との関係は、前記中空素管の長手方向における複数の領域ごとに個別に設定された関係であり、
    前記1次偏肉導出工程は、前記偏芯量導出工程により導出された前記偏芯量が生じている前記中空素管の領域に対応する前記関係に基づいて、前記偏芯量導出工程により導出された前記偏芯量に対応する前記1次偏肉率または前記1次偏肉量を導出することを特徴とする請求項5または6に記載の1次偏肉検出方法。
  8. 前記1次偏肉検出方法は、
    前記前記プラグおよび前記芯金の軸の、前記パスラインに対する傾斜角度を導出する傾斜角度導出工程
    記プラグおよび芯金の長手方向に沿って間隔を有した状態で配置された複数の前記加速度センサと、
    を有し、
    前記傾斜角度導出工程は、前記複数の加速度センサにより測定された加速度を用いて前記傾斜角度を導出し、
    前記偏芯量導出工程は、前記複数の加速度センサがそれぞれ前記パスライン上にある場合に測定された加速度と、前記複数の加速度センサがそれぞれ前記パスライン上からずれた位置にある場合に測定され加速度との差分と、前記傾斜角度導出工程により導出された前記傾斜角度とに基づいて、前記プラグおよび前記芯金の少なくとも何れか一方の軸の前記パスラインからのずれ量である偏芯量を導出することを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の1次偏肉検出方法。
  9. 請求項1〜4の何れか1項に記載の1次偏肉検出システムの各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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