JP6434986B2 - ポリカルボシランの触媒による転位の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、炭化珪素セラミック前駆体ポリマーの合成方法に関するものであり、特に、固体ポリジメチルシラン(polydimethylsilane、PDMS)、またはその裂解物の熱分解―転位によりポリカルボシランに触媒合成する方法に関するものである。
[背景技術]
セラミック基複合材料(CMC)は、航空、航空宇宙、兵器、船舶、装甲防護、及び高速ブレーキ等の分野でキーテクノロジであり、幅広く応用されている。炭化珪素(SiC)基複合材料は、耐高温、高強度、高弾性、低密度、熱膨張係数スモール等の一連の利点を有するため、新たな戦略性耐熱構造材料となっている。
[発明内容]
本発明は、上記の既存技術が抱えている問題を解決し、反応時間は短く、反応温度は低く、合成率は高く、合成生成物の品質は高く、製造設備はシンプル、かつ既存製造技術と完全に適合し、安全性の高いポリカルボシランの製造方法を提供することを目的とする。
(1)PDMS粉末または液体LPSを、常圧または高圧熱分解―転位合成装置に投入し、アルゴンガスを通して保護する。
(2)攪拌しながら、ホウ素含有触媒を合成装置内に投入し、上記ホウ素含有触媒の用量は、1wt%未満である(PDMSまたはLPSの質量に対して)。
(3)温度プログラムを365〜400℃まで昇温させ、1〜10h保温しながら反応させ、PCSが得られる。
(1)PDMS粉末または液体LPSを、常圧または高圧熱分解―転位合成装置に投入し、窒素ガスまたはアルゴンガスを通して保護する。
(2)攪拌しながら、ホウ素含有触媒を合成装置内に投入し、上記ホウ素含有触媒の用量は1wt%未満である(PDMSまたはLPSの質量に対して)。
(3)温度プログラムを365〜400℃まで昇温し、1〜10h保温しながら反応させ、室温まで冷却させる。
(4)外部に蒸留装置を接続し、粗生成物を常圧で350〜400℃まで加熱し、蒸留による低分子除去をおこなってから、室温まで冷却させ、これにより、本発明の浅黄色のガラス状の生成物PCSを製造し得る。
其のうち、各Rは、各自独立的にH、ハロゲンまたは低級アルキル基から選ばれる。好ましくは、各Rは、各自独立的にH、F、Cl、Br、メチル基、エチル基、n―プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、またはtーブチル基から選ばれる。更に好ましくは、各Rは、各自独立的にF、ClまたはBrから選ばれる。特に好ましくは、上記Rは、Fから選ばれる。
[添付図]
図1は原料LPSの1H-NMRスペクトル
図2は原料LPSの29Si-NMRスペクトル
図3は原料LPSのGC-GCスペクトル
図4はPCS-D1(比較例1)とPCS-D2(比較例2)との熱重量曲線
図5はPCS-D1(比較例1)の1H-NMRスペクトル
図6はPCS-D2(比較例2)の1H-NMRスペクトル
図7はPCS-D1(比較例1)とPCS-D2(比較例2)との29Si-NMRスペクトル
図8はPCS-S1(実施例1)の1H-NMRスペクトル
図9はPCS-S1(実施例1)の29Si-NMRスペクトル
図10はPCS-S1(実施例1)と原料LPSとのFTIRスペクトル
図11はPCS-S1(実施例1)の熱重量曲線
[実施方法]
以下具体的に、実施例を通じて本発明を説する。但し、本発明はこれらに限らない。同業者が分かるように、本発明を元に行われた何れの改善と変化とは、全て本発明の保護範囲内とする。
[製造例1](原料LPSの製造)
1200gの固体PDMS粉末を3Lの三口フラスコに投入し、真空にしてから窒素ガスまたはアルゴンガスを通すことにより空気を置き換え、置き換えを3回繰り返す。アルゴンガス気流の保護で、電気ヒートにより温度を390〜420℃まで加熱し、熱分解―蒸留により約1080gの無色透明の液体シラン(LPS)が得られる。その1H-NMR、29Si-NMR 、GC-MS、FTIRは、各自図1〜3と図10(a)とが示すとおりである。これらのスペクトルの結果が示すように、LPSは20種以上のシランーカルボシラン環状と少量の線状小分子からなる複雑な混合物であり、その分子構造は、[(Si Me2)0.7(CH2SiMeH)0.3]で示すことが出来る。
[比較例1]
実験ステップ:(1)常圧裂解―転位による合成装置を真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、200gの製造例1で得た液体LPSを反応瓶中に投入する;(3)温度プログラムを昇温させ瓶内の温度を430℃に達し、且つこの温度を8h維持し、総時間は約51hである;(4)室温まで冷却してから、蒸留装置に入れ替え、360℃で蒸留による低沸点生成物の除去を行い、冷却して105gの浅黄色のPCS完成品(PCS-D1と表記)が得られる。合成率は52.5%であり、そのセラミック生成率は35.5%であり、図4を参照する。PCS-D1の融点は135〜150℃、そのNMRスペクトルは図5と図7との通りである。
[比較例2]
実験ステップ:(1)常圧裂解―転位による合成システムを真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、200gの製造例1で得た液体LPSを反応瓶中に投入する;(3)温度プログラムを昇温させ瓶内の温度を450℃に達し、この温度を4h維持し、総時間は約64h;(4)室温まで冷却してから、ジメチルベンゼンを投入して溶解し、濾過による不溶物除去を行う;(5)濾過液を360℃まで蒸留し、溶剤と低沸点生成物との除去を行い、冷却して96gの浅黄色のPCS完成品(PCS-D2と表記)が得られる。合成率は48%、そのセラミック生成率は56.7%、図4が示す通りである。PCS-D2の融点は200〜210℃であり、そのNMRスペクトルは図6と図7とを参照する。
[実施例1]
実験ステップ:(1)常圧裂解―転位による合成システムを真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、製造例1で得たLPS(190g)を反応装置に投入し、攪拌しながら0.38gのB(C6F5)3触媒(LPSに対して0.20wt%)を投入する;(3)温度プログラムを昇温させ、35h掛けて395℃に昇温させ、5h保温しながら反応させる。総反応時間は40h。(6)室温まで冷却し、粗生成物131.89gを獲得し、粗生成物を370℃に昇温させ、蒸留による低分子除去を行う;(7)室温に冷却して122.31gの生成物が得られる。
[実施例2]
実験ステップ:(1)常圧裂解―転位による合成システムを真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、製造例1で得たLPS(190g)を反応装置に投入し、攪拌しながら0.38gのB(C6F5)3触媒(LPSに対して0.20wt%)を投入する;(3)温度プログラムを昇温させ、23.5h掛けて温度を395℃に昇温し、4h保温しながら反応させ、総反応時間は27.5hである;(6)その後、370℃で蒸留による低分子除去を行う;(7)室温まで冷却し、生成物(PCS−S2)113.05g(収率は59.5%)が得られ、そのセラミック生成率は70.5%である。
[実施例3]
実験ステップ:(1)常圧裂解―転位による合成システムを真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、製造例1で得たLPS(190g)を反応装置に投入し、攪拌しながら0.28gのB(C6F5)3触媒(LPSに対して0.15wt%)を投入する;(3)温度プログラムを昇温させ、24h掛けて温度を400℃に昇温し、2h保温しながら反応させ、総反応時間は26hである;(6)その後、370℃で蒸留による低分子除去を行う;(7)室温まで冷却し、生成物(PCS−S3)113.05g(収率は59.5%)が得られ、そのセラミック生成率は73%である。
[実施例4]
実験ステップ:(1)常圧裂解―転位による合成システムを真空にしてから、高純度の窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、製造例1で得たLPS(190g)を反応装置に投入し、攪拌しながら0.19gのB(C6F5)3触媒(LPSに対して0.10wt%)を投入する;(3)温度プログラム昇温させ、28h掛けて400℃に昇温し、3h保温しながら反応させ、総反応時間は31hである;(6)その後、370℃で蒸留による低分子除去を行う;(7)室温まで冷却し、生成物(PCS−S4)117.8g(収率は62%)が得られ、そのセラミック生成率は75%である。
[実施例5]
実験ステップ:(1)常圧裂解―転位による合成システムを真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、製造例1で得たLPS(190g)を反応装置に投入し、攪拌しながら0.19gのB(C6F5)3 触媒(LPSに対して0.10wt%)を投入する;(3)温度プログラムを昇温させ、26h掛けて390℃に昇温し、6h保温しながら反応させ、総反応時間は32hである;(6)その後、370℃で蒸留による低分子除去を行う;(7)室温まで冷却し、生成物(PCS−S5)121.6g(収率は64%)が得られ、そのセラミック生成率は67%である。
[実施例6]
実験ステップ:(1)常圧裂解―転位による合成システムを真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、製造例1で得たLPS(190g)を反応装置に投入し、攪拌しながら0.19gのB(C6F5)3触媒(LPSに対して0.10wt%)を投入する;(3)温度プログラムを昇温させ、27h掛けて385℃に昇温し、9h保温しながら反応させ、総反応時間は36hである;(6)その後、370℃で蒸留による低分子除去を行う;(7)室温まで冷却し、生成物(PCS−S6)131.2g(収率は69%)が得られ、そのセラミック生成率は62%である。
[実施例7]
実験ステップ:(1)常圧裂解―転位による合成システムを真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、製造例1で得たLPS(200g)を反応装置に投入し、攪拌しながら0.1gのB(C6F5)3触媒(LPSに対して0.05wt%)を投入する;(3)温度プログラム昇温させ、30h掛けて395℃に昇温し、8h保温しながら反応させ、総反応時間は38hである;(6)その後、370℃で蒸留による低分子除去を行う;(7)室温まで冷却し、生成物(PCS−S7)118g(収率は70%)が得られ、そのセラミック生成率は62%である。
[実施例8]
実験ステップ:(1)常圧裂解―転位による合成システムを真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、製造例1で得たLPS(200g)を反応装置に投入し、攪拌しながら0.4gのB(C6F5)3触媒(LPSに対して0.2wt%)を投入する;(3)温度プログラムを昇温させ、28h掛けて365℃に昇温し、8h保温しながら反応させ、総反応時間は36hである;(6)その後、360℃で蒸留による低分子除去を行う;(7)室温まで冷却し、生成物(PCS−S8)125.2g(収率は62.6%)が得られ、そのセラミック生成率は60%である。
[実施例9]
実験ステップ:(1)常圧裂解―転位による合成システムを真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、製造例1で得たLPS(200g)を反応装置に投入し、攪拌しながら0.4gのB(C6F5)3触媒(LPSに対して0.2wt%)を投入する;(3)温度プログラムを昇温させ、28h掛けて385℃に昇温し、5h保温しながら反応させ、総反応時間は33hである;(6)その後、360℃で蒸留による低分子除去を行う;(7)室温まで冷却し、生成物(PCS−S9)131.2g(収率は65.6%)が得られ、そのセラミック生成率は63%である。
[実施例10]
実験ステップ:(1)2Lの高温高圧反応釜を真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、900gの製造例1で得たLPSを投入し、攪拌しながら10wt%のB(C6F5)3キシレン溶液13.5gを投入する(つまり、0.10wt%の触媒を含む);(3)温度プログラムを昇温させ、4h掛けて375℃に昇温し、4h保温しながら反応させ、総反応時間8hであり、反応中の最高圧力は7.5MPaである;(4)室温まで温度を下げ、キシレンで溶解してから、濾過する;(5)濾過液を3Lの三口フラスコに入れ替え、先ず、150-180℃の窒素ガスの保護で、蒸すことにより溶剤を除去し、その後、温度を360℃に昇温し、常圧蒸留または250℃での減圧蒸留により低分子量生成物の除去を行う;(7)室温までに冷却し、生成物(PCS-S10)648g(収率は72%)を得り、そのセラミック生成率は66%である。
[実施例11]
実験ステップ:(1)還流凝縮器付きの2L高温高圧反応釜を真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、900gの製造例1で得たLPSを投入し、攪拌しながら10wt%のB(C6F5)3キシレン溶液9gを投入する(つまり、0.10wt%の触媒を含む);(3)温度プログラムを昇温させ、4h掛けて395℃に昇温し、2h保温しながら反応させ、総反応時間は6hであり、反応中の最高圧力は5MPaである;(4)室温まで温度を下げ、キシレンで溶解してから、濾過する;(5)濾過液を3Lの三口フラスコに入れ替え、先ず、150-180℃の窒素ガスの保護で、蒸すことにより溶剤を除去し、その後、温度を360℃に昇温し、常圧蒸留または250℃での減圧蒸留により低分子量生成物の除去を行う;(7)室温までに冷却し、生成物(PCS-S11)612g(収率68%)を得り、そのセラミック生成率は68%である。
[実施例12]
実験ステップ:(1)還流凝縮器着きの2L高温高圧反応釜を真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、900gのPDMS粉末を投入し、1.08g(0.12wt%)のB(C6F5)3を投入し、30分間攪拌して均一にする;(3)2h掛けて温度を360℃に昇温し、、3h保温しながら反応させ、更に2h掛けて徐々に温度を380℃に昇温し、3h保温すし、総反応時間は10hであり、反応中の最高圧力は5MPaである;(4)室温まで温度を下げ、キシレンで溶解してから、濾過する;(5)濾過液を3Lの三口フラスコに入れ替え、先ず、150-180℃の窒素ガスの保護で、蒸すことにより溶剤を除去し、その後、温度を360℃に昇温し、常圧蒸留または250℃での減圧蒸留により低分子量生成物の除去を行う;(7)室温に冷却し、生成物(PCS-S12)558g(収率は62%)を得り、そのセラミック生成率は67%である。
[実施例13]
実験ステップ:(1)還流凝縮器付きの2L高温高圧反応釜を真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、900gの製造例1で得たLPSを投入し、攪拌しなら10wt%のB(C6F5)3キシレン溶液9gを投入する(つまり、0.10wt%の触媒を含む);(3)温度プログラムを昇温させ、4h掛けて温度を365℃に昇温し、5h保温しながら反応させ、総反応時間は9hであり、反応中の最高圧力は5MPaである;(4)室温まで温度を下げ、キシレンで溶解させてから、濾過する;(5)濾過液を3Lの三口フラスコに入れ替え、先ず、150-180℃の窒素ガスの保護で、蒸すことにより溶剤を除去し、その後、温度を360℃に昇温し、常圧蒸留または250℃での減圧蒸留により低分子量生成物の除去を行う;(7)室温に冷却し、生成物(PCS-S13)643.5g(収率は71.5%)を得り、そのセラミック生成率は62%である。
[実施例14]
実験ステップ:(1)還流凝縮器付きの2L高温高圧反応釜を真空にしてから、高純度窒素ガスによる置き換えを3回行う;(2)高純度窒素ガスの保護で、900gの製造例1で得たLPSを投入し、攪拌しなら10wt%のB(C6F5)3キシレン溶液4.5g(つまり、0.05wt%の触媒を含む)とITQ-2分子ふるい粉末0.9gとを投入し、10分間攪拌する;(3)温度プログラムを昇温させ、3.5h掛けて温度を380℃に昇温し、4.5h保温しながら反応させ、総反応時間は8hである;(4)室温まで温度を下げ、キシレンで溶解させてから、濾過する;(5)濾過液を3Lの三口フラスコに入れ替え、先ず、150-180℃の窒素ガスの保護で、蒸すことにより溶剤を除去し、その後、温度を380℃に昇温し、常圧蒸留による低分子量生成物の除去を行う;(7)室温に冷却し、生成物(PCS-S14)675g(収率は75%)を得り、そのセラミック生成率は72%である。
Claims (21)
- ポリジメチルシラン(polydimethylsilane、PDMSと表記)またはその熱分解生成物、即ち、液体のシランーカルボシラン化合物(LPSと表記)を原料とし、1wt%未満(前記原料の用量に対して)のホウ素含有触媒を添加し、その後、常圧または高圧条件で徐々に反応温度まで昇温させ熱分解/転位反応を行い、固体で、かつやや高いセラミック生成率を有するポリカルボシラン(PCS)を製造し得るポリカルボシランの製造方法であり、
前記ホウ素含有触媒は以下の式(1)が示す化合物またはそれと、エーテルまたは水と、の錯体から選ばれる一種である、製造方法:
B(C6R5)3 (1)
其のうち、各Rは、各自独立的にH、ハロゲンまたは低級アルキル基から選ばれる。 - 前記反応温度は、365〜400℃であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記反応温度は、375〜395℃であることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
- 保温反応時間は、1〜10hであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の製造方法。
- 保温反応時間は、常圧の場合は4〜6hであり、高圧の場合は2〜4hであることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
- 前記PDMSは、粉末であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記反応は、窒素ガスまたはアルゴンガス保護の下で行うことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記触媒の用量は、0.5wt%未満であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記触媒の用量は、0.05〜0.3wt%であることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
- 前記触媒の用量は、0.1〜0.2wt%であることを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
- 具体的に以下のステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法:(1)PDMS粉末または液体LPSを常圧または高圧熱分解―転位合成装置中に投入し、窒素ガスまたはアルゴンガスを通して保護する;
(2)攪拌しながら、ホウ素含有触媒を合成装置中に添加し、前記ホウ素含有触媒の用量は1wt%(PDMSまたはLPSの質量に対して)未満である;
(3)温度プログラムを365〜400℃まで昇温させ、1〜10h保温しながら反応させ、PCSを獲得する。 - 具体的に以下のステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の製造方法:
(1)PDMS粉末または液体LPSを常圧または高圧熱分解―転位合成装置中に投入し、窒素ガスまたはアルゴンガスを通して保護する;
(2)攪拌しながら、ホウ素含有触媒を合成装置中に添加し、前記ホウ素含有触媒の用量は1wt%(PDMSまたはLPSの質量に対して)未満である;
(3)温度プログラムを365〜400℃まで昇温させ、1〜10h保温しながら反応させ、室温まで冷却させる;
(4)外部蒸留装置を接続し、粗生成物を常圧で350〜400℃まで加熱し、蒸留による低分子除去を行い、室温まで冷却させ本発明の薄い黄色いガラス状のPCS生成物を獲得する。 - 前記ステップ(2)の触媒用量は、0.5wt%未満であることを特徴とする請求項11または12に記載の製造方法。
- 前記ステップ(2)の触媒用量は、0.05〜0.3wt%であることを特徴とする請求項13に記載の製造方法。
- 前記ステップ(2)の触媒用量は、0.1〜0.2wt%であることを特徴とする請求項14に記載の製造方法。
- 前記ステップ(3)の温度プログラムを375〜395℃まで昇温させることを特徴とする請求項11または12に記載の製造方法。
- 前記保温反応時間は、常圧の場合は4〜6hであり、高圧の場合は2〜4hであることを特徴とする請求項16に記載の製造方法。
- 式(1)中の各Rは、各自独立的にH、F、Cl、Br、メチル基、エチル基、n―プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、またはtーブチル基から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 各Rは、各自独立的にF、ClまたはBrから選ばれることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記ホウ素含有触媒は、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(B(C6F5)3)またはそれと、エーテルまたは水と、の錯体から選ばれる一種であり、前記エーテルまたは水の錯体は、B(C6F5)3*H2O、B(C6F5)3*Et2O、またはB(C6F5)3*CH3OCH2CH2OCH3であることを特徴とする請求項19に記載の製造方法。
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