JP6434880B2 - 日射量の推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の系統連系された太陽光発電機の総出力の推定方法に用いることのできる日射量の推定方法に関する。
近年、再生可能エネルギー用の設備が急激に増加している。特に太陽光発電機の急激な増加が顕著である。そして太陽光発電機が電力系統に大量に連系されたときには、電力の需給調整のため、電力会社は、自社の管轄内に設置された全ての太陽光発電機の現時点における発電出力の合計値(総出力)を把握することが必要になる。
全ての太陽光発電機の総出力は、日射量に対応するものであることから、太陽光発電機が設置された全箇所に日射計を設置し、その日射量を把握すれば、現時点での総出力を把握することは理論的には可能である。
しかし太陽光発電機が設置された全箇所(M箇所)に日射計を設置することは現実的ではないので、管轄内の少数箇所(N箇所)の日射計から得られる日射量を把握し、M箇所の発電出力の合計値を推定する方法が開発されている。
たとえば特許文献1に開示されている推定方法は、N箇所における今日の現在時刻までの日射量の実測データを用いると共に、現在時刻以降の仮データを当該現在時刻の実測データと同一又は近似する値で補完し、時系列データを完成させるものである。そして、完成させた時系列データを総計し、その総計した時系列データを周波数データにフーリエ変換することによって実測型総出力変動のスペクトラムを求める。続いて実測型総出力変動のスペクトラムと、太陽光発電機がN箇所からM箇所に設置されたときの出力変動の増幅度を表すゲイン関数とに基づいて、M箇所における想定変動のスペクトラムを求め、想定変動のスペクトラムを時系列データにフーリエ逆変換することによって現在時刻におけるM箇所の太陽光発電機の総出力を時系列データとして求めるものである。
またこのゲイン関数は詳しくは、N箇所の合計日射量をM箇所に増幅させるための増幅度と、日射量を発電出力に換算するための係数とを乗じたものである。したがってこの推定方法を利用し、ゲイン関数に日射量を増幅させるための増幅度を設定することにより、N箇所の合計日射量からM箇所の合計日射量を推定することができる。
特許5756649号公報
ところで特許文献1では、仮データを構成する各時刻におけるデータは、代表例として現在時刻と同一の日射量データを用いている(本願の図3(a)参照)。この場合、たとえば現在時刻が13時00分(昼の1時)だとすると、日射量が一日のうちで非常に大きい時間帯であるので、日没になっているはずの時刻や最終時刻の仮データも当然、日射量が0よりも遥かに大きな値となる。
また仮データを含む日射量データはフーリエ変換により周波数データにされる。そしてフーリエ変換は、変換対象の日射量データを現実には有限であっても、無限に繰り返される1周期分であると仮定して扱っているため、日射量データのうち開始時刻と最終時刻のデータは連続するように計算される。
開始時刻と最終時刻の両データが連続しているのであれば全く問題ないが、先に述べたように、この推定方法では、日射量が0よりも遥かに大きな値を最終時刻の仮データに設定している。そうすると、最終時刻の仮データの値は、日射量データの開始時刻の値と大きく離れ、不連続になっているので、この推定方法を用いると、フーリエ級数の収束性の定理により、図3(b)に示すようにフーリエ逆変換後におけるM箇所の合計日射量の時系列データのうち開始時刻と最終時刻の付近のデータが、連続するように変換され、現実(合計日射量=0)よりも大きな値となる。そうするとこの推定方法には、開始時刻の付近の値が現実と大きく乖離しているという問題があることになる。このため、この推定方法により得られるフーリエ逆変換後の時系列データ(日中の現在時刻における合計日射量の推定値を含む時系列データ)を、開始時刻の付近の日射量の値をできるだけ現実に近い形とすることが望まれる。ちなみにこの問題は、日中の現在時刻における合計日射量の推定精度には全く影響を与えない。
本発明は上記実情を考慮して創作されたもので、その目的は、日中の現在時刻における合計日射量の推定値を含む時系列データに関して、開始時刻付近の合計日射量の値をできるだけ現実に近い形とすることである。
本発明の日射量の推定方法は、日射量の時系列データとして実測データがN箇所の日射計で測定されているときに日中の現在時刻におけるM箇所(M>N)の合計日射量を以下の1)〜5)の手順で推定するものである。
1)N箇所における今日の開始時刻から日中の現在時刻までの日射量の実測データを、時系列データのまま合計する。
2)日中の現在時刻より後から今日の最終時刻までのN箇所における合計日射量の時系列データを仮データにより補完する。
但し仮データは、複数の時間帯に分かれている。
仮データのうち日中の現在時刻の直後に属する第1の時間帯のデータは、実測データに基づく現在時刻の合計日射量と同一値であることを示すものである。
仮データのうち第1よりも後の時間帯のデータは、日中の現在時刻の合計日射量と同一の値から減衰することを示すものである。
3)補完により完成した今日一日分のN箇所における合計日射量の時系列データを周波数データにフーリエ変換することによってN箇所の合計日射量のスペクトラムSmea.N(f)を求める。
4)日射計がN箇所からM箇所に増えたときの合計日射量の増幅度を表すゲイン関数G N→M(f)と、N箇所の合計日射量のスペクトラムSmea.N(f)とに基づいて、M箇所の合計日射量のスペクトラムStra.N→M(f)を求める。
5)M箇所の合計日射量のスペクトラムStra.N→M(f)を時系列データにフーリエ逆変換することによってM箇所の合計日射量の時系列データStra.N→M(t)を求める。
また仮データのうち今日の最終時刻におけるデータは、日射量が0よりも大きい値を示すものであっても良いが、その場合、フーリエ逆変換後におけるM箇所の合計日射量の時系列データのうち今日の開始時刻の付近は、日射量が0よりも明らかに大きな値を示すものとなる恐れがある。フーリエ逆変換後におけるM箇所の合計日射量の時系列データのうち今日の開始時刻の付近は、本来、日射量が0を示すものであるべきであるので、できるだけ現実に一致するような値を示すようにすることが望ましい。それには次のようすれば良い。
すなわち、仮データのうち今日の最終時刻におけるデータは、合計日射量が0であることを示すものである。
さらに望ましくは、次のようにすれば良い。
すなわち、仮データは、第1〜第3の時間帯に分かれているものとする。そのうえで仮データのうち第2の時間帯のデータは、実測データに基づく日中の現在時刻の合計日射量と同一の値から0に減衰することを示すものとし、仮データのうち最終時刻を含む第3の時間帯のデータは、合計日射量が0であることを示すものとする。
本発明の日射量の推定方法によれば、第1の時間帯のデータを実測データに基づく現在時刻の合計日射量と同一値に設定するので、M箇所の現在時刻の合計日射量の推定値が高精度となり、しかも仮データのうち第1よりも後の時間帯のデータを現在時刻の合計日射量と同一の値から減衰することを示すものにしてあるので、フーリエ級数の収束性の定理により、従来よりも、フーリエ逆変換後におけるM箇所の合計日射量の時系列データ(推測データ)が開始時刻の近傍で0又は0に近い値となり、現実に近い形となる。
また仮データのうち今日の最終時刻におけるデータを、日射量が0であることを示すものにしてあれば、たとえば仮データのうち今日の最終時刻のデータを合計日射量が0よりも大きな値を示すデータに設定してあるものに比べれば、フーリエ逆変換後におけるM箇所の合計日射量の推測データが開始時刻の近傍で0又は0に近い値となり、現実に近い形となる。
また仮データを第1〜第3の時間帯に分かれるものにしてあれば、フーリエ逆変換後におけるM箇所の合計日射量の推測データが開始時刻の近傍で0又は0に近い値となり、現実に近い形となる。
日射量に基づく太陽光発電機の総出力を求める方法を示すフローチャートである。 (a)(b)図は、本発明の日射量の推定方法に用いるN箇所の実測データを含む合計日射量の時系列データ、M箇所の合計日射量の時系列データを順に示すグラフである。 (a)(b)図は、従来の日射量の推定方法に用いるN箇所の実測データを含む合計日射量の時系列データ、M箇所の合計日射量の時系列データを順に示すグラフである。
電力会社の管轄内では、日射計が少数箇所(N箇所)において分散配置されているが、日射計が配置されていない箇所を含む多数箇所(M箇所)において太陽光発電機が分散配置されている。このような状況下において、本発明の日射量の推定方法は、N箇所の日射計において自動的に測定される実測データから、M箇所における現在時刻の合計日射量を推定するものである。そしてこの推定結果に基づいて、M箇所における現在時刻の太陽光発電機の総出力を推定することができる。
M箇所における現在時刻の太陽光発電機の総出力の推定方法は、本発明の日射量の推定方法を含むもので、今日の0時00分から24時00分までの間、一定時間毎に以下の0)〜6)の手順通りに繰り返し行われるものであり、この例では今日の0時00分を開始時刻とし、今日の最終時刻を23時59分とし、1分ごとに繰り返し行われるものとする。
0)まずN箇所の日射計が今日の開始時刻から現在時刻の日射量を自動的に測定し、その測定結果である日射量の実測データを所定箇所の集計センターに送信し、その集計センターで実測データを箇所ごとに時系列データとして保存しておく。ちなみに日射量1kW/m2を1p.u.とする。そして集計センターでは以下の1)〜7)の手順が行われる。
1)N箇所における今日の開始時刻から現在時刻までの日射量の実測データを、時系列データのまま合計する。
2)現在時刻の直後から今日の最終時刻までのN箇所における合計日射量の時系列データを仮データにより補完し、今日一日分のN箇所における合計日射量の時系列データを完成する。
ここで現在時刻が日の出前、又は日没後である場合、言い換えれば現在時刻におけるN箇所の合計日射量のデータが日射量の無いことを示す値、つまり0である場合には、仮データは0とする。
いっぽう現在時刻が日中の場合、言い換えれば現在時刻におけるN箇所の合計日射量のデータが日射量のあることを示す値、つまり0よりも大きな値である場合には、仮データは、複数の時間帯、この例では第1〜第3の時間帯に分かれているものとする。
第1の時間帯のデータは、日中の現在時刻の直後に属するもので、実測データに基づく現在時刻の合計日射量と同一値であることを示すものとする。
また第2の時間帯のデータは、実測データに基づく現在時刻の合計日射量と同一の値から0に減衰することを示すものとする。なお第2の時間帯のデータは、自分自身の直前の時刻におけるデータよりも近似している小さな値であればよい。
また第3の時間帯のデータは、最終時刻を含む時間帯のデータであり、合計日射量が0であることを示すものとする。
したがって第1よりも後の時間帯のデータは、日中の現在時刻の合計日射量と同一の値から0に減衰することを示すものと、合計日射量が0であることを示すものを含んでいる。
3)今日一日分のN箇所における合計日射量の時系列データを周波数データにフーリエ変換することによってN箇所の合計日射量のスペクトラムSmea.N(f)を求める。
4)日射計がN箇所からM箇所に増えたときの合計日射量の増幅度を表すゲイン関数G N→M(f)と、N箇所の合計日射量のスペクトラムSmea.N(f)とに基づく数式(1)により、M箇所の合計日射量のスペクトラムStra.N→M(f)を求める。
Figure 0006434880
なお数式(1)中のゲイン関数G N→M(f)は、次の数式(2)で表される。
Figure 0006434880
jは、虚数単位である。Txは、遷移周期と呼ぶパラメータである。M箇所全体での合計日射量の変動は、遅い変動周期では同期し、速い変動周期ではランダムになり、ある変動周期から同期が崩れ、ランダムに移行するという仮定が存在する(遷移仮説)。この遷移仮説をゲイン関数G N→M(f)は表現したものである。また、同期が崩れ、ランダムに移行するという周期が遷移周期である。
5)M箇所の合計日射量のスペクトラムStra.N→M(f)を時系列データにフーリエ逆変換することによってM箇所の合計日射量の時系列データStra.N→M(t)を求める。
6)M箇所の合計日射量の時系列データStra.N→M(t)を保存する。
7)M箇所の合計日射量の時系列データに、太陽光発電機の設備容量、日射量を太陽光発電機の出力に変換する変換係数を乗じることにより、M箇所における太陽光発電機(PV)の総出力の時系列データを求め、保存する。
なお6)又は7)の手順において、現在時刻より後の推定値を消去し、そのうえで今日の開始時刻から現在時刻までの合計日射量の時系列データ、またはPVの総出力の時系列データを各々手順の中で保存するものとする。
次に、前記したM箇所における現在時刻の太陽光発電機の総出力の推定方法を実行するための具体的な一例を説明する。この推定方法は、キーボードやマウス等からなる入力装置、ディスプレイ等からなる出力装置、推定プログラムの命令を順番に実行するCPU、記憶装置を構成要素とする標準的なコンピュータを主として用いて行われる。推定プログラムをコンピュータに実行させることにより、コンピュータが各種の手段として機能し、0〜7)のステップが順番に行われ、設定された時間ごとに繰り返される。この例では、0時00分に開始されたものとする。
まず図1に示すように、今日一日分のN箇所における合計日射量の時系列データの作成ステップが0)〜2)の順に行われる。
0)まず、N箇所(複数個所)に設置された日射計から現在時刻の日射量データが実測データとして記憶装置へ自動的に出力され、記憶装置に時系列順に自動的に保存されていく。ちなみに日射量データが保存されたデータファイルは、出力装置の画面に表示させた場合、たとえば行列状になる。より詳しく言えばデータファイルは、1行目には見出し欄が示され、見出し欄の下の行には見出し欄の内容に対応する入力欄が示されたものである。そして1行目の見出し欄を構成する全項目のうち1列目に「通し番号」、2列目に「日時(年月日及び時分)」、3列目以降に「計測箇所の場所と実測データ」という表示がなされる。そして2行目以降には、見出し欄の下に各内容のデータ欄が時系列順(設定された時間毎、例えば1分毎)に設けてある。このデータ欄に、日射計から出力された実測データが自動的に入力され、実測データが記憶装置に保存される。
1)次にN箇所の日射量の時系列データを同一時刻毎に合計し、合計値である合計日射量の時系列データを記憶装置に保存する。
2)次に現在時刻より後から今日の最終時刻までの合計日射量の時系列データを仮データとして作成する。
ここで現在時刻が日の出前、又は日没後である場合、言い換えれば現在時刻におけるN箇所の合計日射量のデータが日射量の無いことを示す値、つまり0である場合には、仮データは0とする。
いっぽう現在時刻が日中の場合、言い換えれば現在時刻におけるN箇所の合計日射量のデータが日射量のあることを示す値、つまり0よりも大きな値である場合には、仮データは、複数の時間帯、この例では第1〜第3の時間帯に分かれているものとする。
具体的には、現在時刻の直後を含む第1の時間帯、たとえば現在時刻から2時間の時間帯は、仮データは、現在時刻の合計日射量と同一の値を用いることにする。
また第2の時間帯、たとえば次の1時間の時間帯は、仮データは、1時間かけてちょうど合計日射量が0に減衰する形の余弦半波の波形となる計算式を用いて、対応した値を用いることにする。ちなみに余弦半波は、余弦の1/2周期分であり、余弦の最大値となる腹の位置から、余弦の最小値となる腹の位置までの分である。
また第3の時間帯、たとえば第2の時間帯後から最終時刻までの時間帯は、仮データは、合計日射量が0の値を用いる。このようにして作成された仮データを記憶装置に保存する。
3)次に、仮データにより完成した今日一日分の合計日射量の時系列データをフーリエ変換し、基本周波数1/T(Hz)、即ち周波数fの整数倍ごとの周波数成分を計算し、その計算結果をN箇所における合計日射量のスペクトラムSmea.N(f)として記憶装置に保存する。ちなみにこの例では、離散フーリエ変換を用いることにする。
4)続いて、前記した数式(1)を計算し、その計算結果をM箇所における現在時刻の合計日射量のスペクトラムStra.N→M(f)として記憶装置に保存する。なお、Tx,N,Mは記憶装置に予め保存されており、ゲイン関数G N→M(f)は既に算出され、その算出結果が記憶装置に保存されているものとする。
5)次に、M箇所における現在時刻の合計日射量のスペクトラムStra.N→M(f)をフーリエ逆変換することにより、M箇所における合計日射量の時系列データStra.N→M(t)を求める。
6)M箇所における合計日射量の時系列データStra.N→M(t)を記憶装置に保存すると共に、出力装置に表示する。
7)M箇所の合計日射量の時系列データに、太陽光発電機の設備容量、日射量を太陽光発電機の出力に変換する変換係数を乗じることにより、M箇所における太陽光発電機(PV)の総出力の時系列データを求め、記憶装置に保存すると共に、出力装置に表示する。
なお6)又は7)の手順において、現在時刻より後の推定値を消去し、そのうえで今日の開始時刻から現在時刻までの合計日射量の時系列データ、またはPVの総出力の時系列データを各々の手順の中で記憶装置に保存し、出力装置に表示するものとする。
以上で、少数箇所(N箇所)の日射量の実測データから多数箇所(M箇所)におけるPV総出力の時系列データを推定する手法をコンピュータで実行するための具体的な説明を終わる。
上記した日射量の推定方法にどのような仮データが最適となるか、現実に保存された実測データを用いて確認した。N箇所を20箇所とし、現在時刻が日中(12時00分)の場合に、仮データを次のように3パターン設定したときの、N箇所における今日一日の合計日射量の時系列データの例が図2(a)に示されている。
第1〜第3パターンは、いずれも12時00分の後から20時00分までの仮データは、日中の現在時刻における合計日射量と同一の値を用いる。この仮データは、第1〜第3パターンにおける共通の第1の時間帯のデータである。ちなみに20時00分は、1年で最も日照時間の長い夏至の日でも、既に日没時刻を過ぎた時刻である。このような日没時刻よりも後から合計日射量が0に減衰するように、各パターンでは仮データを以下のように設定してある。
第1パターンは、20時00分から24時00分(翌日の0時00分)までの仮データは、24時00分の時点で0よりも少し大きな値となるように、一定の傾斜角度で日射量が小さくなる値を用いる。この仮データは、第1パターンにおける固有の第2の時間帯のデータである。
第2パターンは、20時00分から22時00分までの仮データは、22時00分で日射量が0となるように、一定の傾斜角度で日射量が小さくなる値を用いる。この仮データは、第2パターンにおける固有の第2の時間帯のデータである。また22時00分以降は、日射量が0となる値を用いる。この仮データは、第2パターンにおける固有の第3の時間帯のデータである。
第3パターンは、20時00分から21時00分までの仮データは、21時00分で日射量が0となるように、前記した余弦半波の波形となる値を用いる。この仮データは、第3パターンにおける固有の第2の時間帯のデータである。また21時00分以降は、日射量が0となる値を用いる。この仮データは、第3パターンにおける固有の第3の時間帯のデータである。
上記した第1〜第3パターンの仮データを用い、M箇所を10000箇所とした場合に、上記した日射量の推定方法を用いた結果が、図2(b)に示されている。いずれもフーリエ級数の収束性の定理により、0時00分の付近及び24時00分の値が連続しようとして、接近していることが示されている。
第1パターンの仮データの場合、0時00分の付近の合計日射量が0よりも明らかに大きくなっている。
いっぽう第2、第3パターンの仮データの場合、0時00分の付近の合計日射量がほぼ0であり、実用に適したものとなっている。また第2パターンよりも、第3パターンの仮データの場合の方が、より0に近い値となっている。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。

Claims (3)

  1. 日射量の時系列データとして実測データがN箇所の日射計で測定されているときに日中の現在時刻におけるM箇所(M>N)の合計日射量を以下の1)〜5)の手順で推定するものであり、
    1)N箇所における今日の開始時刻から日中の現在時刻までの日射量の実測データを、時系列データのまま合計するものとし、
    2)日中の現在時刻より後から今日の最終時刻までのN箇所における合計日射量の時系列データを仮データにより補完するものとし、
    但し仮データは、複数の時間帯に分かれており、
    仮データのうち日中の現在時刻の直後に属する第1の時間帯のデータは、実測データに基づく現在時刻の合計日射量と同一値であることを示すものであり、
    仮データのうち第1よりも後の時間帯のデータは、日中の現在時刻の合計日射量と同一の値から減衰することを示すものであり、
    3)補完により完成した今日一日分のN箇所における合計日射量の時系列データを周波数データにフーリエ変換することによってN箇所の合計日射量のスペクトラムSmea.N(f)を求めるものとし、
    4)日射計がN箇所からM箇所に増えたときの合計日射量の増幅度を表すゲイン関数G N→M(f)と、N箇所の合計日射量のスペクトラムSmea.N(f)とに基づいて、M箇所の合計日射量のスペクトラムStra.N→M(f)を求めるものとし、
    5)M箇所の合計日射量のスペクトラムStra.N→M(f)を時系列データにフーリエ逆変換することによってM箇所の合計日射量の時系列データStra.N→M(t)を求めるものとする日射量の推定方法。
  2. 仮データのうち今日の最終時刻におけるデータは、合計日射量が0であることを示すものである請求項1に記載の日射量の推定方法。
  3. 仮データは、第1〜第3の時間帯に分かれており、
    仮データのうち第2の時間帯のデータは、実測データに基づく日中の現在時刻の合計日射量と同一の値から0に連続的に減衰することを示すものであり、
    仮データのうち最終時刻を含む第3の時間帯のデータは、合計日射量が0であることを示すものである請求項2に記載の日射量の推定方法。
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