JP6434716B2 - タッチパネル用シートセンサー - Google Patents

タッチパネル用シートセンサー Download PDF

Info

Publication number
JP6434716B2
JP6434716B2 JP2014097711A JP2014097711A JP6434716B2 JP 6434716 B2 JP6434716 B2 JP 6434716B2 JP 2014097711 A JP2014097711 A JP 2014097711A JP 2014097711 A JP2014097711 A JP 2014097711A JP 6434716 B2 JP6434716 B2 JP 6434716B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
retardation
layer
sheet sensor
transparent conductive
touch panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014097711A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015215734A (ja
Inventor
仁志 西嶋
仁志 西嶋
小石 直樹
直樹 小石
鷹尾 寛行
寛行 鷹尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2014097711A priority Critical patent/JP6434716B2/ja
Publication of JP2015215734A publication Critical patent/JP2015215734A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6434716B2 publication Critical patent/JP6434716B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)

Description

本発明は、タッチパネル用シートセンサーに関する。
近年、タッチパネルを搭載した液晶表示装置が多用されており、このような液晶表示装置においては、タッチパネルを通して画像が良好に視認されることが求められる。例えば、携帯情報端末等の屋外で使用する液晶表示装置に対して、偏光サングラス等の偏光レンズを介して表示画面を視認した場合であっても良好な視認性を維持し得る表示特性が要求されている。このような表示特性を得るためには、液晶表示装置からの出射光を楕円偏光、円偏光、または偏光を解消した非偏光に変更する必要がある。
上記のようなタッチパネル式の液晶表示装置において、偏光レンズを介した視認性を向上させるための技術として、タッチパネルのタッチセンサーに、いわゆるλ/4板として機能し得る位相差フィルムを組み入れるという技術が採用され得る。
一方、タッチセンサーは、一般に、導電層を備える。上記位相差フィルム(λ/4板)上に該導電層(例えば、結晶化ITO層)を設けようとすると、加工時の加熱により該位相差フィルム(λ/4板)が熱収縮してしまうという問題がある。特に、近年、要求の高まる装置の薄型化に対応して、位相差フィルム(λ/4板)を薄くすれば、当該問題はより顕著となる。
特開2013−114344号公報 特開平6−258634号公報
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、タッチパネルのタッチセンサーとして機能し得るシートセンサーであって、偏光板を備える画像表示装置に適用した場合に偏光レンズを介した視認性の向上に寄与し得、かつ、熱収縮し難いシートセンサーを提供することにある。
本発明のタッチパネル用シートセンサーは、λ/4板として機能する位相差層と、該位相差層の片側または両側に配置された透明導電層とを備え、該位相差層が、複数枚の位相差フィルムを含む。
1つの実施形態においては、上記位相差層の波長580nmにおける面内位相差が、90nm〜200nmである。
1つの実施形態においては、上記位相差層が、圧電フィルムをさらに含む。
1つの実施形態においては、上記圧電フィルムが、ポリ乳酸系樹脂を含む。
1つの実施形態においては、上記透明導電層が、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)から形成されている。
1つの実施形態においては、上記透明導電層が、上記位相差層上に、直接、形成されている。
1つの実施形態においては、本発明のタッチパネル用シートセンサーは、上記位相差層と、該位相差層の片側または両側に配置された透明導電性シートとを備え、該透明導電性シートが、透明基材と透明導電層を含む。
1つの実施形態においては、上記透明基材が、シクロオレフィン系樹脂を含む。
本発明の別の局面によれば、積層体が提供される。この積層体は、上記タッチパネル用シートセンサーと、偏光子を有する偏光板とを備え、前記位相差層の遅相軸と、該偏光子の吸収軸とのなす角度が、35°〜55°である。
本発明によれば、λ/4板として、複数枚の位相差フィルムを有する位相差層を備えることにより、偏光板を備える画像表示装置に適用した場合に偏光レンズを介した視認性の向上に寄与し得、かつ、熱収縮し難いシートセンサーを得ることができる。
本発明の1つの実施形態によるシートセンサーの概略断面図である。 本発明の別の実施形態によるシートセンサーの概略断面図である。 本発明のシートセンサーが用いられた画像表示装置の具体的な一例を示す概略断面図である。
A.シートセンサーの全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態によるシートセンサーの概略断面図である。このシートセンサー100は、位相差層10と、位相差層10の片側または両側(図示例では両側)に配置された透明導電層21とを備える。位相差層10は、λ/4板として機能し得る。また、位相差層は、複数枚の位相差フィルム1,2,3,4を有する。複数枚の位相差フィルムはそれぞれ、同じ特性の位相差フィルムであってもよく、異なる特性の位相差フィルムであってもよい。本発明のシートセンサーは、タッチパネル用のシートセンサーとして好適に用いられる。本発明のシートセンサーは、タッチパネル用のシートセンサーと機能させるべく、任意の適切な他の部材をさらに備え得る。
図2は、本発明の別の実施形態によるシートセンサーの概略断面図である。このシートセンサーは、位相差層10と、位相差層10の片側または両側(図示例では、両側)に配置された透明導電性シート20とを備える。透明導電性シート20は、透明導電層21と透明基材22とを含む。透明導電性シートは、図示例のように透明導電層21を位相差層10側にして配置されていてもよく、透明基材を位相差層側にして配置されていてもよい。なお、図示していないが、位相差層と透明導電性シートは、任意の適切な接着剤層または粘着剤層を介して積層され得る。
本発明のシートセンサーの全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、特に好ましくは90%以上である。
本発明のシートセンサーの厚みは、好ましくは50μm〜800μmである。
B.位相差層
上記位相差層は、いわゆるλ/4板として機能し得る。本明細書において、「λ/4板」とは、ある特定の波長の直線偏光を円偏光に(または、円偏光を直線偏光に)変換する機能を有するものをいう。
上記位相差層の波長580nmにおける面内位相差Reは、好ましくは90nm〜200nmであり、より好ましくは110nm〜180nmであり、さらに好ましくは120nm〜170nmである。面内位相差Reがこのような範囲であれば、上記位相差層はλ/4板として機能し得る。該位相差層を備えるシートセンサーを、液晶表示装置等の偏光板を備える画像表示装置に適用した場合には、該偏光板を透過した光を円偏光に変換することができる。その結果、本発明のシートセンサーを備える画像表示装置において、偏光レンズを介して視認した場合の視認性が向上する。より具体的には、本発明のシートセンサーを用いれば、偏光レンズを介した場合であっても視認可能であり、かつ、不要な着色、色むら等が視認され難い画像表示装置を提供することができる。なお、本明細書において面内位相差Reは、23℃下において、面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率をnxとし、面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率をnyとし、位相差層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、Re=(nx−ny)×dによって求められる。位相差層は、nx>nyの関係を有する限り、任意の適切な屈折率楕円体を示す。例えば、位相差層の屈折率楕円体は、nx>nz>nyまたはnx>ny≧nzの関係を示す。
上記位相差層は、複数枚の位相差フィルムを有する。
通常、位相差フィルムは延伸工程を経て得られ、該延伸時の倍率を高くすることにより、位相差を大きくすることができる。本発明においては、上記位相差層を複数枚の位相差フィルムで構成することにより、個々の位相差フィルムについては高倍率での延伸を必要とせず、位相差層全体としては、λ/4板としての機能を付与させ得る。低倍率で延伸して形成された位相差フィルムは熱収縮し難いため、位相差層としても熱収縮が抑えられる。このような位相差層を有していれば、該位相差層上で、加熱処理を施して透明導電層(例えば、結晶化ITO層)を形成する場合にも、該位相差層の寸法変化が小さく、良好なシートセンサーを得ることができる。上記位相差層が有する位相差フィルムの枚数は、好ましくは2枚〜10枚であり、より好ましくは2枚〜8枚であり、さらに好ましくは2枚〜6枚であり、特に好ましくは3枚または4枚である。なお、位相差フィルム同士は、任意の適切な粘着剤または接着剤を介して、積層され得る。該粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤等が挙げられる。該接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤等が挙げられる。
1つの実施形態においては、上記位相差層は、該位相差層に含まれるすべての位相差フィルムの遅相軸の方向を合わせるようにして、構成される。このような構成であれば、位相差フィルムの面内位相差の総和を、位相差層全体の面内位相差とすることができ、少ない枚数の位相差フィルムにより、λ/4板として機能する位相差層を形成することができる。その結果、厚みの薄い位相差層が形成される。
上記位相差層の厚みは、好ましくは100μm未満であり、より好ましくは5μm〜150μmであり、さらに好ましくは10μm〜30μmである。従来、λ/4板として機能し得る位相差層を得るにあたり、その厚みを薄くしようとする場合、高倍率で延伸された位相差フィルムが用いられている。一方、本発明においては、位相差フィルムを複数枚積層して位相差層を形成することにより、該位相差フィルムとして、低倍率で延伸して形成された位相差フィルムを用いることが可能となる。その結果、薄いながらも熱収縮の抑制された位相差層を得ることができる。
上記位相差層の全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。
本発明においては、位相差フィルムの枚数および積層方法(各位相差フィルムの遅相軸の方向)に応じて、上記位相差層がλ/4板として機能し得るよう(具体的には、上記範囲の面内位相差を有するよう)、位相差フィルムの面内位相差Reが調整される。あるいは、位相差フィルムの面内位相差Reに応じて、位相差フィルムの枚数が調整される。上記位相差フィルムの波長580nmにおける面内位相差Reは、好ましくは10nm〜100nmであり、より好ましくは20nm〜70nmであり、さらに好ましくは25nm〜50nmである。
上記位相差フィルムの厚みは、好ましくは5μm〜50μmであり、より好ましくは5μm〜20μmであり、さらに好ましくは7.5μm〜10μmである。
上記位相差フィルムの全光線透過率は、好ましくは82%以上であり、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。
上記位相差層を構成する位相差フィルムは、本発明の効果が得られる限りにおいて、任意の適切な材料で形成され得る。代表例としては、高分子フィルムの延伸フィルムである。当該高分子フィルムを形成する樹脂としては、例えば、ポリカーボネート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。高分子フィルムの延伸倍率および延伸温度を調整して、位相差フィルムの面内位相差および厚み方向の位相差を制御することができる。
延伸倍率は、位相差フィルムに所望される位相差(面内位相差、厚み方向の位相差)、位相差フィルムに所望される厚み、使用される樹脂の種類、使用される高分子フィルムの厚み、延伸温度などに応じて、適宜変化し得る。延伸倍率は、好ましくは1倍を超え2.5倍以下であり、より好ましくは1.1倍〜2倍である。このような延伸倍率で延伸することにより、薄いながらも熱収縮の抑制された位相差層を得ることができる。また、後述のように、位相差フィルムとして圧電フィルムを用いる場合においては、該圧電フィルムの熱収縮による圧電性低下を抑制することができる。
延伸温度は、位相差フィルムに所望される位相差(面内位相差、厚み方向の位相差)、位相差フィルムに所望される厚み、使用される樹脂の種類、使用される高分子フィルムの厚み、延伸倍率などに応じて、適宜変化し得る。具体的には、延伸温度は、好ましくは120℃〜200℃である。
延伸方法は上記のような光学特性および厚みが得られる限りにおいて、任意の適切な方法が採用される。具体例としては、縦一軸延伸法、横一軸延伸法、縦横同時二軸延伸法、または縦横逐次二軸延伸法等が挙げられる。また、延伸方法は、自由端延伸法であってもよく、固定端延伸法であってもよい。
上記位相差フィルムは、必要に応じて任意の適切な添加剤をさらに含み得る。添加剤の具体例としては、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、相溶化剤、架橋剤、および増粘剤等が挙げられる。使用される添加剤の種類および量は、目的に応じて適宜設定され得る。
必要に応じて、上記位相差層(具体的には、最外層に位置する位相差フィルム)に対して各種表面処理を行ってもよい。表面処理は目的に応じて任意の適切な方法が採用される。例えば、低圧プラズマ処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸またはアルカリ処理が挙げられる。1つの実施形態においては、位相差層を表面処理して、位相差層表面を親水化させる。位相差層を親水化させれば、水系溶媒により調製された導電性組成物(後述)を塗工する際の加工性が優れる。また、位相差層と透明導電層との密着性に優れる積層体を得ることができる。
上記位相差層は、位相差フィルムの他、任意の適切なその他のフィルムを含んでいてもよい。その他のフィルムとしては、圧電フィルム等が挙げられる。なお、上記位相差層は絶縁性を有することが好ましく、したがって、位相差フィルムおよびその他のフィルムは、絶縁性を有する材料から形成されていることが好ましい。その他のフィルムと位相差フィルムとは、上記粘着剤または接着剤を介して積層され得る。
(圧電フィルム)
上記位相差層は、圧電フィルムをさらに含んでいてもよい。圧電フィルムは、位相差を有していなくてもよく、位相差を有していてもよい(すなわち、上記位相差フィルムとして圧電フィルムを用いてもよい)。位相差層が圧電フィルムを有していれば、厚み方向の情報(具体的には、押圧力の大小)を認識し得るシートセンサーを得ることができる。
上記圧電フィルムを形成する材料としては、圧電性を有する限り、任意の適切な材料が用いられ得る。好ましくは、圧電フィルムとして、脂肪族ポリエステル系樹脂から形成される樹脂フィルム(脂肪族ポリエステル系樹脂フィルム)が、用いられる。脂肪族ポリエステル系樹脂は、煩雑な処理(例えば、セラミックス材料に施されるポーリング処理)を要さずに、延伸処理のみで圧電性が発現するという利点がある。また、脂肪族ポリエステル系樹脂は、圧電特性に優れ、経時的な圧電性の低下が生じにくいという利点もある。
上記脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムは、光学活性を有することが好ましい。より好ましくは、分子構造が螺旋構造であり、光学活性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂(すなわち、ヘリカルキラル構造を有する脂肪族ポリエステル系樹脂)が用いられる。このような脂肪族ポリエステル系樹脂は、螺旋軸方向に存在するC=O結合の永久双極子に起因して、好ましい圧電性を発現する。このような脂肪族ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリ乳酸系樹脂、ポリ(β−ヒドロキシ酪酸)等が挙げられる。
好ましくは、上記脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムを形成する脂肪族ポリエステル系樹脂として、ポリ乳酸系樹脂が用いられる。より好ましくは、L−乳酸のホモポリマー(PLLA)またはD−乳酸のホモポリマー(PDLA)が用いられる。
なお、脂肪族ポリエステル系樹脂およびポリ乳酸の詳細は、例えば、特許第5259026号、特開2011−243606号公報等に記載されており、その記載は本明細書に参考として援用される。
上記脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムは、任意の適切な製造方法により製造され得る。脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムは、例えば、脂肪族ポリエステル系樹脂(例えば、ポリ乳酸のD体またはL体)を含む樹脂組成物をシート状に成形し、得られたシート状成形体を延伸することにより得ることができる。シート状成形体の成形方法としては、例えば、押し出し成形法が挙げられる。
上記シート状成形体を延伸することにより、圧電性および位相差を有する脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムを得ることができる。該延伸は、一軸延伸であってもよく、二軸延伸であってもよい。一軸延伸を行う場合、機械方向(MD)に延伸してもよく、MDと垂直な方向(TD)に延伸してもよい。一軸延伸を行う場合、延伸倍率は、好ましくは1.1倍〜10倍であり、より好ましくは3倍〜10倍である。二軸延伸を行う場合、MD延伸倍率は、好ましくは1.1倍〜10倍であり、より好ましくは3倍〜10倍である。また、TD延伸倍率は、好ましくは1.1倍〜10倍であり、より好ましくは3倍〜10倍である。延伸温度は、用いる脂肪族ポリエステル系樹脂のガラス転移温度(Tg)以上(Tg+80℃)以下であることが好ましい。
上記のように延伸した後、必要に応じて、熱処理を行ってもよい。熱処理は、用いる脂肪族ポリエステル系樹脂のガラス転移温度(Tg)未満の温度であることが好ましい。例えば、脂肪族ポリエステル系樹脂としてポリ乳酸を用いる場合、熱処理温度は、好ましくは50℃〜160℃である。熱処理時間は、例えば、1秒〜120秒である。
上記圧電フィルムの厚みは、好ましくは5μm〜15000μmであり、より好ましくは7.5μm〜1000μmであり、さらに好ましくは20μm〜1000μmであり、特に好ましくは20μm〜50μmである。
上記圧電フィルムは、任意の適切な添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、顔料、蛍光蒼白剤、可塑剤、架橋剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。使用される添加剤の種類および量は、目的に応じて適宜設定され得る。
C.透明導電層
上記透明導電層は、タッチパネル用シートセンサーの電極として機能し得る。
上記透明導電層はパターン化されていてもよい。パターン化の方法としては、透明導電層の形態に応じて、任意の適切な方法が採用され得る。透明導電層のパターンの形状は、用途に応じて任意の適切な形状であり得る。例えば、特表2011−511357号公報、特開2010−164938号公報、特開2008−310550号公報、特表2003−511799号公報、特表2010−541109号公報に記載のパターンが挙げられる。透明導電層は透明基材上に形成された後、透明導電層の形態に応じて、任意の適切な方法を用いてパターン化することができる。
上記透明導電層の表面抵抗値は、好ましくは0.1Ω/□〜1000Ω/□であり、より好ましくは0.5Ω/□〜500Ω/□であり、特に好ましくは1Ω/□〜250Ω/□である。
上記透明導電層の全光線透過率は、好ましくは85%以上であり、より好ましくは90%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。
1つの実施形態においては、上記透明導電層は、上記位相差層上に、直接、形成される。本実施形態の具体例としては、上記位相差層上に、任意の適切な成膜方法(例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、スプレー法等)により、金属酸化物層を形成して、透明導電層を得る方法が挙げられる。該金属酸化物層は、そのまま透明導電層としてもよく、さらに加熱し金属酸化物を結晶化させてもよい。該加熱時の温度は、例えば、120℃〜200℃である。本発明によれば、上記のように位相差層が熱収縮し難いため、透明導電層を形成する際に加熱しても、位相差層の寸法変化を抑制することができる。金属酸化物を含む透明導電層は、エッチング法、レーザー法等によりパターン化され得る。なお、この実施形態によれば、図1に示すシートセンサーを得ることができる。
上記金属酸化物としては、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、インジウム−スズ複合酸化物、スズ−アンチモン複合酸化物、亜鉛−アルミニウム複合酸化物、インジウム−亜鉛複合酸化物等が挙げられる。なかでも好ましくは、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)である。
上記透明導電層の厚みは、好ましくは50nm以下であり、さらに好ましくは35nm以下である。このような範囲であれば、光透過性に優れる透明導電層を得ることができる。上記透明導電層の厚みの下限は、好ましくは1nmであり、より好ましくは5nmである。
上記位相差層上に透明導電層を直接形成する別の方法としては、例えば、金属ナノワイヤを含む透明導電層形成用組成物を位相差層上に塗工する方法、銀塩を含む感光性組成物(透明導電層形成用組成物)を上記位相差層上に塗布し、その後、露光処理および現像処理を行い、金属細線を所定のパターンに形成することにより金属メッシュを形成する方法、導電性ポリマーを含む透明導電層形成用組成物を位相差層上に塗工する方法等が挙げられる。
別の実施形態においては、上記位相差層に、透明導電層と透明基材とを含む透明導電性シートを積層することにより、位相差層と透明導電層とを備えるシートセンサーを得ることができる。この実施形態によれば、図2に示すシートセンサーを得ることができる。
透明導電層としては、上記で説明したとおりであり、該透明導電層を透明基材上に形成することにより上記透明導電性シートを得ることができる。
上記透明基材を構成する樹脂としては、本発明の効果が得られる限り、任意の適切な樹脂が用いられ得る。透明基材を構成する樹脂としては、例えば、シクロオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂等が挙げられる。好ましくは、シクロオレフィン系樹脂である。シクロオレフィン系樹脂を用いれば、高い水分バリア性を有する透明基材を安価に得ることができる。高い水分バリア性を有する透明基材を用いれば、位相差層が耐湿性の低い圧電フィルム(例えば、脂肪族ポリエステル系樹脂フィルム)を含む場合に、該圧電フィルムの劣化を防止することができる。
上記シクロオレフィン系樹脂として、例えば、ポリノルボルネンが好ましく用いられ得る。ポリノルボルネンとは、出発原料(モノマー)の一部または全部に、ノルボルネン環を有するノルボルネン系モノマーを用いて得られる(共)重合体をいう。
上記ポリノルボルネンとしては、種々の製品が市販されている。具体例としては、日本ゼオン社製の商品名「ゼオネックス」、「ゼオノア」、JSR社製の商品名「アートン(Arton)」、TICONA社製の商品名「トーパス」、三井化学社製の商品名「APEL」が挙げられる。
上記透明基材を構成する樹脂のガラス転移温度は、好ましくは50℃〜200℃であり、より好ましくは60℃〜180℃であり、さらに好ましくは70℃〜160℃である。このような範囲のガラス転移温度を有する透明基材であれば、透明導電層を形成する際の劣化が防止され得る。
上記透明基材の厚みは、好ましくは8μm〜500μmであり、より好ましくは50μm〜250μmであり、さらに好ましくは50μm〜150μmであり、特に好ましくは50μm〜100μmである。
上記透明基材の全光線透過率は、好ましくは82%以上であり、より好ましくは85%以上であり、特に好ましくは90%以上であり、最も好ましくは95%以上である。このような範囲であれば、タッチパネル用シートセンサーに備えられる透明導電性シートとして好適な透明導電性シートを得ることができる。
上記透明基材を得る方法としては、任意の適切な成形加工法が用いられ、例えば、圧縮成形法、トランスファー成形法、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、粉末成形法、FRP成形法、およびソルベントキャスティング法等から適宜、適切なものが選択され得る。これらの製法の中でも好ましくは、押出成形法またはソルベントキャスティング法が用いられる。得られる透明基材の平滑性を高め、良好な光学的均一性を得ることができるからである。成形条件は、使用される樹脂の組成や種類等に応じて適宜設定され得る。
必要に応じて、上記透明基材に対して各種表面処理を行ってもよい。表面処理は目的に応じて任意の適切な方法が採用される。例えば、低圧プラズマ処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸またはアルカリ処理が挙げられる。1つの実施形態においては、透明基材を表面処理して、透明基材表面を親水化させる。透明基材を親水化させれば、水系溶媒により調製された透明導電層形成用組成物を塗工する際の加工性が優れる。また、透明基材と透明導電層との密着性に優れる透明導電性シートを得ることができる。
D.積層体
本発明においては、上記シートセンサーを用いた積層体が提供され得る。該積層体は、上記シートセンサーと、該シートセンサーの片側に配置された偏光板とを備え得る。該積層体は、例えば、液晶表示装置の部材として用いられ得る。該積層体を液晶表示装置の液晶セルの視認側に配置することにより、該液晶表示装置の偏光レンズを介した視認性を向上させることができる。
上記偏光板は、任意の適切な偏光子を含む。実用的には、上記偏光板は、該偏光子を保護する保護層をさらに含み得る。
上記積層体において、上記位相差層の遅相軸と、上記偏光板の偏光子の吸収軸のなす角度は、好ましくは35°〜55°であり、より好ましくは40°〜50°であり、さらに好ましくは44°〜46°である。このような範囲であれば、液晶表示装置の偏光レンズを介した視認性の向上に寄与し得る積層体を得ることができる。
上記積層体において、上記シートセンサーは、偏光板よりも視認側に配置されることが好ましい。このような配置であれば、偏光レンズを介した視認性を向上させる効果が、十分に得られる。
E.画像表示装置
上記シートセンサーを用いて、画像表示装置を提供することができる。該画像表示装置は、上記シートセンサーと偏光板とを備える。このような画像表示装置としては、例えば、液晶表示装置等が挙げられる。本発明のシートセンサーを用いることにより、偏光板を備えつつも、偏光レンズを介した視認性に優れ、かつ、薄型の画像表示装置を提供することができる。
上記画像表示装置は、上記シートセンサーと偏光板以外にも、任意の適切な部材を備え得る。本発明のシートセンサーが用いられた画像表示装置の具体的な一例として、図3の概略断面図に示す液晶表示装置が挙げられる。この液晶表示装置300は、シートセンサー100と、液晶パネル30とを備える。シートセンサー100は、液晶パネル30の視認側に配置される。図示していないが、シートセンサー100と、液晶パネル30とは任意の適切な接着剤層または粘着剤層を介して積層され得る。
シートセンサー100は、上記で説明した位相差層(λ/4板)10と、透明導電層21とを備える。シートセンサー100は、図示した部材の他にも、任意の適切な部材を備え得る。
液晶パネル30は、代表的には、2枚の偏光板31、31’と、2枚の偏光板の間に配置された液晶セル32とを備える。偏光板および液晶セルとしては、任意の適切なものが用いられ得る。液晶パネル30は、図示した部材の他にも、任意の適切な部材を備え得る。
上記画像表示装置において、上記位相差層10の遅相軸と、視認側に位置する偏光板31の偏光子の吸収軸のなす角度は、好ましくは35°〜55°であり、より好ましくは40°〜50°であり、さらに好ましくは44°〜46°である。このような範囲であれば、偏光レンズを介した視認性に優れる液晶表示装置を得ることができる。
1、2、3、4 位相差フィルム
10 位相差層
20 透明導電性シート
21 透明導電層
22 透明基材
100、200 タッチパネル用シートセンサー

Claims (10)

  1. λ/4板として機能する位相差層と、該位相差層の片側または両側に配置された透明導電層とを備え、
    該位相差層が、複数枚の位相差フィルムを含み、
    該位相差フィルムの波長580nmにおける面内位相差Reが、10nm〜100nmである、
    タッチパネル用シートセンサー。
  2. 前記複数枚の位相差フィルムが、粘着剤または接着剤を介して、積層されている、請求項1に記載のタッチパネル用シートセンサー。
  3. 前記位相差層の波長580nmにおける面内位相差が、90nm〜200nmである、請求項1または2に記載のタッチパネル用シートセンサー。
  4. 前記位相差層が、圧電フィルムをさらに含む、請求項1から3のいずれかに記載のタッチパネル用シートセンサー。
  5. 前記圧電フィルムが、ポリ乳酸系樹脂を含む、請求項4に記載のタッチパネル用シートセンサー。
  6. 前記透明導電層が、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)から形成されている、請求項1から5のいずれかに記載のタッチパネル用シートセンサー。
  7. 前記透明導電層が、前記位相差層上に、直接、形成されている、請求項1から6のいずれかに記載のタッチパネル用シートセンサー。
  8. 前記位相差層と、該位相差層の片側または両側に配置された透明導電性シートとを備え、
    該透明導電性シートが、透明基材と透明導電層を含む、
    請求項1から7のいずれかに記載のタッチパネル用シートセンサー。
  9. 前記透明基材が、シクロオレフィン系樹脂を含む、請求項8に記載のタッチパネル用シートセンサー。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載されたタッチパネル用シートセンサーと、偏光子を有する偏光板とを備え、
    前記位相差層の遅相軸と、該偏光子の吸収軸とのなす角度が、35°〜55°である、
    積層体。
JP2014097711A 2014-05-09 2014-05-09 タッチパネル用シートセンサー Expired - Fee Related JP6434716B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014097711A JP6434716B2 (ja) 2014-05-09 2014-05-09 タッチパネル用シートセンサー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014097711A JP6434716B2 (ja) 2014-05-09 2014-05-09 タッチパネル用シートセンサー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015215734A JP2015215734A (ja) 2015-12-03
JP6434716B2 true JP6434716B2 (ja) 2018-12-05

Family

ID=54752570

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014097711A Expired - Fee Related JP6434716B2 (ja) 2014-05-09 2014-05-09 タッチパネル用シートセンサー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6434716B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017216450A (ja) * 2016-05-30 2017-12-07 日東電工株式会社 圧電フィルム
WO2017209081A1 (ja) * 2016-05-30 2017-12-07 日東電工株式会社 透明電極付き圧電フィルムおよび圧力センサ
JP6907026B2 (ja) * 2016-05-30 2021-07-21 日東電工株式会社 透明電極付き圧電フィルムおよび圧力センサ
WO2017209080A1 (ja) * 2016-05-30 2017-12-07 日東電工株式会社 圧電フィルム
JP7050469B2 (ja) * 2017-11-21 2022-04-08 日東電工株式会社 圧電フィルムおよび圧電センサ

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2940031B2 (ja) * 1989-12-04 1999-08-25 セイコーエプソン株式会社 液晶表示素子
JP3105374B2 (ja) * 1993-03-04 2000-10-30 ローム株式会社 液晶表示デバイス
JP2008226641A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 Kochi Univ Of Technology 透明導電膜積層体
WO2011125408A1 (ja) * 2010-04-09 2011-10-13 株式会社村田製作所 タッチパネルおよびタッチパネルを備える入出力装置
JP5131939B2 (ja) * 2010-08-26 2013-01-30 株式会社村田製作所 圧電デバイス
JP5234868B1 (ja) * 2011-12-28 2013-07-10 日本写真印刷株式会社 光学機能付き静電容量方式タッチセンサー

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015215734A (ja) 2015-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108279535B (zh) 图像显示装置
JP6434716B2 (ja) タッチパネル用シートセンサー
JP2014215501A (ja) デジタル画像表示装置
CN108292002B (zh) 光学层叠体及图像显示装置
JP6728580B2 (ja) 積層フィルム、光学表示装置またはタッチパネル
WO2014123210A1 (ja) 画像表示装置
JP2014157238A (ja) 画像表示装置
US11209693B2 (en) Liquid crystal display
JP6102300B2 (ja) 画像表示装置
JP2014157276A (ja) 画像表示装置
JP2014157281A (ja) 画像表示装置
JP6036375B2 (ja) 画像表示装置
JP6182892B2 (ja) 画像表示装置
TWI709478B (zh) 利用張力控制之觸控感應器膜之製造方法
JP6102313B2 (ja) 画像表示装置
JP6102311B2 (ja) 画像表示装置
JP6064655B2 (ja) 画像表示装置
JP6248394B2 (ja) 画像表示装置
JP6102312B2 (ja) 画像表示装置
JP6182891B2 (ja) 画像表示装置
JP6179117B2 (ja) 画像表示装置
JP2014157237A (ja) 画像表示装置
KR20170112989A (ko) 터치 센서 필름 제조 방법
JP2019053304A (ja) 画像表示装置
JP2017227905A (ja) 画像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6434716

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees