JP6433570B2 - 接合構造及び接合方法 - Google Patents
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Description
仕切り壁は、複数のプレキャスト部材をトンネル縦断方向に並設することにより形成する。
ベースプレート101は、トンネル内壁にアンカーボルト103を介して固定される部分である。ベースプレート101に形成されたアンカーボルト103用のボルト孔104は、トンネル軸方向のずれを修正するために長孔となっている。
そのため、前記従来の接合部材では、各接合部の変化に対応することができない場合があった。
さらに、支柱201、壁パネル、高さ調整部材202及び角度調整部材203と、部材点数が多く、仕切り壁の施工に手間がかかってしまう。
また、固定部材と取付部材とが、トンネル幅方向および高さ方向での調整が可能に連結されているため、道路線形とトンネル内壁面の形状との間にずれがあったとしても、そのずれを吸収することができる。
また、取付部材の固定具挿通用孔が長孔であるため、プレキャスト部材のトンネル軸方向のずれを吸収することができる。
また、前記取付板が、断面T字状または断面L字状であってもよい。
本実施形態では、1つのプレキャスト部材Pに対して、1つの接合構造1が構成されているが、接合構造1の数や配置は限定されない。
固定部材2は、図3に示すように、セグメントSに固定される固定板21と、固定板21に立設された第一連結板22とを備えている。
固定板21には、アンカー5が挿通されるアンカー挿通用孔23が形成されている。なお、固定部材21の形状は限定されない。
本実施形態では、アンカー挿通用孔23が上下に二か所に形成されているが、アンカー挿通用孔23の数は限定されない。なお、上下のアンカー挿通用孔23,23は、平行である。
本実施形態では、固定板21のトンネル軸方向両縁部に、それぞれ第一連結板22が立設されている。つまり、第一連結板22同士は、トンネル軸方向に間隔をあけて対向している。そのため、固定部材2は、固定板21と第一連結板22により平面視コ字状を呈している。
なお、保持金物25は必要に応じて配設すればよく、省略してもよい。また、固定部材2の形状も限定されるものではない。
取付部材3は、プレキャスト部材Pに固定される取付板31と、取付板31に立設された第二連結板32とを備えている。
なお、取付板31の形状は、断面逆T字状(断面T字状も含む)に限定されるものではなく、例えば、断面L字状であってもよい。
固定具挿通用孔36は、トンネル軸方向に延在する長孔であって、トンネル軸方向のずれを修正する。
アンカー5は、図4の(a)に示すように、軸部51を突出させた状態で、セグメントSに打ち込まれている。固定部材2は、アンカー挿通用孔23を貫通したアンカー5の軸部51に、ナットNを締着することによりトンネル内壁面に固定される。なお、図面において、符号Wはワッシャーである。
固定具6は、図4の(c)に示すように、取付部材3の固定具挿通用孔36を貫通して、プレキャスト部材Pのボルト孔P4に螺合される。取付部材3は、ボルト孔P4に締着された固定具6によりプレキャスト部材Pに固定される。
まず、図4の(a)に示すように、セグメントSにアンカー5を打設する。アンカー5は、軸部51がセグメントSの表面から突出するように打設する。
例えば、第一連結具挿通用孔24が斜め方向の長孔であるため、トンネル幅方向およびトンネル周方向の誤差を吸収することができる。
例えば、プレキャスト部材Pの構造、形状および用途は限定されるものではない。
また、前記実施形態では、セグメントにより形成されたトンネルに接合構造を採用して仕切り壁を形成する場合について説明したが、トンネル構造は限定されるものではない。例えば、二次覆工コンクリートが巻き立てられた山岳トンネル等であってもよい。
また、第一連結具挿通用孔は、必ずしも斜め方向の長孔である必要はなく、縦方向または横方向に長い長孔であってもよい。また、第二連結具挿通用孔は、斜め方向の長孔であってもよいし、縦方向に長い長孔であってもよい。
2 固定部材
21 固定板
22 第一連結板
23 アンカー挿通用孔
24 第一連結具挿通用孔
3 取付部材
31 取付板
32 第二連結板
36 固定具挿通用孔
37 第二連結具挿通用孔
4 連結具
5 アンカー
6 固定具
P プレキャスト部材
Claims (4)
- シールド工法で施工された道路トンネルのセグメント内壁面に固定される固定部材と、プレキャスト製のトンネル断面視逆L字形の壁部材に固定される取付部材とを三次元方向に調整可能に接合する接合構造であって、
前記固定部材にはトンネル軸方向に形成された長孔のアンカー挿通孔と、高さ方向および/又はトンネル半径方向に形成された長孔の第一連結具挿通用孔とを有しており、
前記取付部材には高さ方向および/又はトンネル半径方向に形成された長孔の第二連結具挿通用孔と、トンネル軸方向に形成された長孔の固定具挿通用孔とを有しており、
前記アンカー挿通孔には前記セグメントのボルト孔に固定されるアンカーが挿通され、
前記第一連結具挿通用孔および前記第二連結具挿通用孔とを貫通して連結する連結具が挿通され、
前記固定具挿通用孔には前記壁部材の逆L字形上部端部のボルト孔に固定する固定具が挿通され、
前記第一連結具挿通用孔および前記第二連結具挿通用孔によって高さ方向およびトンネル幅方向のずれを修正されることを特徴とする、接合構造。 - 前記第一連結具挿通用孔が、下に向かうに従って前記取付部材に近づくように形成された斜め方向長孔であることを特徴とする、請求項1に記載の接合構造。
- 前記固定部材は、前記トンネル内壁面に固定される固定板と、前記固定板に立設された第一連結板とを備えており、
前記取付部材は、前記プレキャスト製のトンネル断面視逆L字形の壁部材に固定される取付板と、前記取付板に立設された第二連結板とを備えており、
前記第一連結板と前記第二連結板とが重ね合わされていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の接合構造。 - シールド工法で施工された道路トンネルのセグメント内壁面に、プレキャスト製のトンネル断面視逆L字形の壁部材を複数併設することにより避難通路用の仕切り壁を形成するために用いられる請求項1乃至3に記載の接合構造を用いた接合方法であって、
前記接合方法は前記セグメント内壁面にアンカーを固定した後、該アンカーに固定部材を固定する固定部材設置工程と、
前記壁部材の前記逆L字形上部端部に固定具によって取付部材を固定する取付部材設置工程と、
前記壁部材を所定の位置に立設させるともに前記固定部材と前記取付部材とを連結具によって連結する連結工程と、
からなることを特徴とする接合方法。
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