以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。なお以下に示す実施形態では、粒子線及び電磁放射線を含んだ放射線を用いた場合について説明する。ここでは、粒子線の例としては、α線、β線、中性子線などが挙げられる。また、電磁放射線としては、γ線、X線などが挙げられる。但し、通常の単純撮影ではX線が用いられており、以下の実施形態では、X線のみを用いた撮影装置も含むものとする。
本発明の実施形態に係る放射線撮影装置は、放射線センサにより放射線画像データを得る撮影状態の少なくとも一部の期間に充電動作を停止させる。ここで、撮影状態とは、放射線を受光して電荷を蓄積できる状態(蓄積状態)、及び蓄積電荷に基づく電気信号を読み出す読み出し状態を含む。これに加えて、読み出された電気信号を外部の装置に転送する転送期間を含めることとしてもよい。逆に非撮影状態とは、上述の撮影状態以外の状態を指すものとする。
その後バッテリに関する状態をチェックし、該チェックが完了し当該少なくとも一部の期間が終了した後に充電回路を動作状態とする。このようにバッテリの充電再開前にバッテリの異常をチェックすることで、バッテリに異常な電流が流れ装置の各部に影響が及ぶのを避けることができる。
実施形態に係る放射線撮影装置では、放射線撮影装置100が放射線の光電変換(以下 蓄積動作と記す)する際、充電動作を停止することである。これにより充電動作で発生するノイズによる画質劣化を抑制することができる。また、蓄積時のみ充電を停止するため、それ以外の撮影動作時は充電時間を確保でき、より短時間で充電完了することができる。
以下、本発明の第1実施形態についてより詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る放射線撮影システムの概略構成の一例を示す模式図である。
放射線撮影システムは、放射線撮影装置100と、放射線発生装置120と、撮影制御装置130と、外部電源160と、放射線発生装置120と放射線撮影装置100間の同期IF150と、放射線撮影装置100と撮影制御装置130間の画像送受信回線140を備えている。
放射線撮影は、被写体を放射線発生装置120と放射線撮影装置100との間に配置し、被写体を透過した放射線190を放射線撮影装置100で受像することにより行うことができる。
図1では後述する撮影部110の電源は外部電源160を選択した場合を示している。放射線撮影部110への電源供給は外部電源160から行われ、バッテリからの電源供給は行わない。電源系統を太線で示し、制御信号系統を細線で示す。
まず放射線撮影装置100について説明する。図1において放射線撮影装置100は、放射線センサ101を含む撮影部110と、撮影部101に対する電力の制御を行う電力制御部170と、これらを収納する筺体1001とを有する。電力制御部170は端子161またはバッテリ107からの電力を撮影部110に供給する制御を行う。
放射線センサ101は放射線の受光に応じて信号を得る放射線検出素子を含む画素が行列状に複数配置されており、放射線を受けて電荷を蓄積する。放射線検出素子は放射線を可視光に変換する蛍光体と、可視光を受光して電荷を生成する光電変換素子とを有するが、これに限らずa−Seなどの材料からなり放射線を受光して電荷を生成する素子であっても良い。放射線センサ101はこの複数の画素により放射線像を検出する。画素の光電変換素子の一端には給電線が接続し、給電線を介して光電変換素子に電圧が印加され、これにより光電変換素子が動作する。光電変換素子の他端にはスイッチング素子が接続する。
放射線センサ101は行方向に並ぶ画素に共通な行選択線と、列方向に並ぶ画素に共通な列信号線とをそれぞれ有する。各画素はTFT(Thin Film Transisor)等のスイッチング素子を介して列信号線と接続しており、各スイッチング素子は行選択線に印加される導通電圧によりオンオフが制御される。行選択線は駆動回路1012に接続しており、駆動回路1012が導通電圧を制御する。この駆動回路1012によりTFTがオフ状態とされると、画素は放射線を受光して得られる電荷を蓄積する。ここで、放射線画像の生成に用いられる画素に接続するTFTがオフ状態とされている状態を蓄積状態と呼称する。ここで、駆動回路1012また駆動回路によりTFTがオン状態となると各画素の電荷に対応する信号が列信号線に印加され、読み出し回路1011により電気信号が読み出し可能となる。この際の放射線センサ101の状態を読み出し状態と呼称する。放射線センサ101が各光電変換素子に直接接続するTFTが列信号線にも直接接続する構成となっている場合には、全画素のTFTが一度にオン状態となっても適切に画像信号を読み出すことができない。この場合にはTFTは各行毎に順次オン状態とされ、読み出しは順次行われる。ここで読み出し回路1011により電気信号を読み出さず、単に放射線センサ101から電荷を出力させる場合と、放射線を受光して得られる電気信号を読み出し回路1011で読み出す場合とがある。前者の場合は例えば、放射線検出素子に蓄積した無効電荷を吐き出す(以下 空読みと記す)ために用いられ、後者の場合は例えば、放射線検出素子で検出した画像情報を記録部へ記録する(以下、読み出しと記す)ために用いられる。
読み出し回路1011は例えば増幅器とAD変換器を有し、放射線センサ101から読み出される電気信号を増幅し、デジタル値に変換する。デジタル値は画像情報(放射線画像データ)として記録部104に出力される。
撮影制御部102は、放射線撮影装置100の各機能を統合的に制御する。撮影制御部102は例えば放射線センサ101に対して空読みを指示するとともに、放射線受光部に対して読み出しを指示する。また、記録部104に対して記録した画像情報を撮影制御装置130に送信を指示する。また、電力IC171に対して放射線センサ101の駆動状態を示す駆動信号を出力する。ここで駆動状態とは、例えば上述の蓄積状態や読み出し状態等を指す。
記録部104は、撮影制御部102の指示により放射線センサ101で検出した画像情報を記録する。また撮影制御部102の指示により送受信部105へ画像情報を送信する。
送受信部105は、無線通信回路と有線通信回路とを有し、撮影制御部102の指示により画像情報を撮影制御装置130の送受信部141に送信する。無線通信回路はアンテナを介して放射線画像データを無線送信するほか、撮影制御装置130からの制御信号を受信する。有線通信回路は通信端子に接続した有線ケーブルを介して放射線画像データの送信、制御信号の受信を行う。これら無線及び有線通信は互いに選択的に用いられる。
電力制御IC171は放射線撮影装置100の電力の供給を統合的に制御する。電力制御IC171は電源入力切り替え部106に対して電源供給手段(外部電源160もしくはバッテリ107)の変更を指示する。また、充電制御部(充電回路)108に対してバッテリ107の充電開始・停止を指示する。
電源入力切り替え部106は、撮影部110への電源入力ソースを切り替える。電力入力ソースとして外部電源160とバッテリ107が接続されており、電力制御IC171からの指示により入力ソースを切り替える。
端子161からスイッチ106bを経由して電圧変換部180までの電気的な経路(第一の伝送路)により端子161からの電力が放射線センサ101等の撮影部110に伝送される。バッテリ107からスイッチ106aを経由して第一の伝送路との接続点1061までの電気的な経路(第二の伝送路)によりバッテリ107からの電力が伝送される。
スイッチ106aは第一の伝送路中に設けられ、バッテリ107からの電力を電圧変換部180に供給するか否かを選択するスイッチである。スイッチ106bは第二の伝送路中に設けられ、端子161からの電力を電圧変換部180及び充電制御部106に供給するか否かを切り替えるスイッチである。これらスイッチ106a、bは例えば切り替え速度が重視されるためFET(Field Effect Transistor:電界効果型トランジスタ)が用いられる。電力制御IC171からの信号電圧に応じて端子161からの電力を放射線センサ101等の撮影部110の各部に供給する制御が106bにより行われ、これとは別にバッテリ107の電力の撮影部110に供給する制御が106aにより行われることとなる。
バッテリ107は、外部電源160からの電力を充電制御部108でレギュレートし内部の電池に充電するとともに、内部の電池の電力を撮影部110に供給する。バッテリ107は例えば筺体1001に対して着脱可能に構成され、バッテリの端子と筺体1001の端子とにより電気的に接続し、電力の授受が行われる。
充電制御部108は、図1、図2を用いて説明する。
充電制御部108はレギュレータ部111、制御判定部113、送受信部112を具備している。
レギュレータ部111は、外部電源160から電力入力端子114を介して電力を入力する。また、バッテリ充電に必要な電流・電圧に変換し、電力出力端子115を介して、バッテリ107に供給する。
制御判定部113は、撮影制御部102の指示信号に従ってレギュレータ部を制御し、充電開始・充電停止を制御する。更に制御判定部113は、バッテリ107の電圧等の状態をチェックし、バッテリ107の充電を開始してもよいか否かを判定する。
送受信部112は、制御信号端子116を介して、撮影制御部102の指示信号を送受信する。
端子161は筺体の側面や放射線の入射面に対して裏側の面に設けられ、外部電源160から伸びるケーブルと接続し、電力の供給を受ける。この他、送受信部105の有線通信回路と接続する通信端子を含むこととしてもよい。外部電源160は商用電源や商用電源と接続された交流直流アダプタであり、端子161を介して放射線撮影装置101に電力を供給する。
電圧変換部180は、例えばDCDCコンバータを複数有し、電力の供給元であるバッテリ107または端子161からの電圧を撮影部110の各部に対応する電圧に変換して供給する。
検知回路181は放射線センサ101の各光電変換素子に接続する給電線に接続され、各光電変換素子への電荷の蓄積及び読み出しに対応して給電線に流れる電流を検出する。これにより、放射線の照射を検知することができる。放射線の照射の検知信号は撮影制御部102に入力される。
端子161にケーブルが装着された際と、ケーブルが取り外された際の処理をそれぞれ説明する。
電力制御IC171は端子161からスイッチ106bの一端に印加される電圧を定常的に監視している。端子161に外部電源160と接続するためのケーブルが装着された場合、ケーブルからの電圧(例えば14V)が印加されるため、このケーブルからの電圧が所定の閾値を超え他と判定された場合、外部電源160からの給電があったと判定する。例えば、バッテリ107の電圧が9Vから12Vの間のものを用いている場合には、このバッテリ107からの電圧よりも高い電圧が印加された場合に、外部電源からの給電があったと判定する。
これと並行して、外部からの給電が可能か否かを示す判定フラグ情報を電力制御IC171が記憶している。これは、撮影制御部102からの駆動情報などにより、端子161から放射線センサ101への給電が可能な期間には1、給電が不可能な期間には0の情報を格納している。
電力制御IC171は、外部からの給電を検知し、かつ給電が可能である場合に限り、電源入力切り替え部106を制御して、バッテリと電圧変換部180をつなぐスイッチ106aをオフし、それから極短時間の間にスイッチ106bをオンする。ここで、スイッチ106aを先にオフしないと、スイッチ106bと106aを介して端子から161からバッテリ107に電流が流れる恐れがあるため、これを防止するための制御である。ここで、極短時間の間スイッチ106a、bがともにオフ状態となる時間が存在するが、回路内の不図示のコンデンサ等の影響により電圧が許容範囲を超えて下がる前にスイッチ106bがオンされ、撮影部110への電力供給が維持される。
スイッチ106bがオン状態となったことに応じて、充電制御部108に対してバッテリ107が充電可能かについてのチェックを行う。この処理は、バッテリ107が装着されていない場合や、バッテリ107に異常がある場合にバッテリ107に充電電圧を印加してしまうと回路異常を発生させてしまう恐れがある点に鑑み、充電可能か否かを判定するための処理である。この処理の詳細は後述する。
この処理が終了した後、充電制御部108はレギュレータ111に対してイネーブル信号を出力し、充電が開始されることとなる。
逆に端子161からケーブルが取り外された場合には、端子161の電圧を定期的にモニタリングする電力制御IC171が端子161の電圧が低下したことを検知し、給電がなくなったと判定する。この判定に応じて電力制御IC171は電源入力切り替え部106を制御しスイッチ106aをオンすることにより、バッテリ駆動を開始させる。
次に、放射線発生装置120について説明する。
放射線発生装置は、放射線管121と放射線管制御部122を具備している。
放射線管121は放射線制御部122の指示により放射線を照射する。
放射線制御部122は、不図示の撮影条件制御部から受け取った制御信号(管電圧、撮影時間等)を授受し放射線管に設定する。また撮影同期制御信号を授受し放射線撮影装置と同期する。加えて不図示の曝射スイッチの押下信号授受で放射線照射を制御する。
同期IF(Interface)150について説明する。同期IF150は、放射線管制御部122と放射線撮影装置100の撮影制御部102とを接続するためのユニットであり、例えば放射線発生装置120と有線で接続し、放射線発生装置100と無線で通信する。同期IF150は、放射線管制御部122と撮影制御部102間で同期通信を行うための通信路を提供する。
同期IF150が同期通信の通信路を提供している場合には、放射線発生装置120の照射スイッチの押下に応じて撮影制御部102が放射線センサ101を蓄積状態へと遷移させ、遷移に応じて放射線発生装置120は放射線の照射許可信号を出力する。
同期IF150が通信路を提供しない場合、例えば同期IF150が放射線発生装置と接続していない場合には、検知回路181が動作し、検知信号に応じて撮影制御部102は放射線センサを蓄積状態へと遷移させる。
次に、撮影制御装置130について説明する。
撮影制御装置130は、送受信部141、記録部142、画像処理部143、ディスプレイ144、制御部145を具備する。
撮影制御装置130は、放射線撮影した画像を記録部に保存する。また画像をディスプレイに表示する。
送受信部141は、送受信回線140を介して、放射線撮影装置100で取得した放射線画像を受信するとともに、記録部142に転送する通信回路である。
記録部142は、送受信部141から転送された放射線画像を記録するとともに、制御部145の指示により記録した放射線画像を画像処理部143へ転送する。
画像処理部143は、制御部145の指示により画像処理(ディスプレイ用に画像変換、画像サイズ変更、コントラスト調整など)を行うとともに、前記処理を行った画像をディスプレイへ転送する。
ディスプレイ144は、画像処理部143から送信された画像を表示する表示部として機能する。
制御部145は、不図示の入力インターフェイスから受け取った制御信号(画像サイズ変更、コントラスト調整など)に基づき画像処理部に指示する。また制御部145は不図示の入力インターフェイスから受け取った制御信号(保管データ取り出し指示)に基づき記録部から画像を画像処理部143へ転送指示する。
次に、図3のタイムチャートを参照し、実施形態に係る放射線撮影システムの動作の一例を説明する。ここでは放射線撮影システムで撮影動作を行っている。また、同時に外部給電を電力供給源としバッテリの充電を行っている。図3のタイムチャートにおいて、「センサ動作」は放射線センサ101や駆動回路1012、読み出し回路1011の動作を示す。「蓄積開始」は、撮影制御部102から出力される、蓄積状態の開始を指示する信号である。「読み出し開始」は撮影制御部102から出力される、読出し状態の開始を指示する信号である。「読み出し」は、放射線センサ101が読出し状態となり、かつ駆動回路1012により読み出しのためのTFTの導通電圧が順次出力され、これに応じて読み出し回路1011が適宜信号を読み出す処理を示す。「転送」は送受信部105が読み出された画像信号を転送する処理を示す。「バッテリ充電」はバッテリ107への充電が行われているか否かを示す。「センサへの電力供給元」は端子161またはバッテリ107のいずれが放射線撮影装置100の電力の供給元となっているかを示す。
まず、撮影制御部102は撮影部への通電指示を行っていない(休止動作)。
次に、撮影制御部102は操作者の指示により撮影準備動作を開始する。(リセット動作)。
これは光電変換素子から正確な検出信号を抽出するための工夫である。放射線光受光前に光電変換素子に蓄積した無効電荷を除去することで正確な検出信号が得られるようになる。
次に、放射線発生装置より放射線撮影装置に対して放射線許可信号を送信(不図示)すると、撮影制御部102は蓄積開始信号を発生する。蓄積開始信号をトリガーに撮影制御部102は放射線蓄積動作へ移行する。また放射線発生装置は同信号をトリガーに放射線照射を開始する。放射線蓄積動作とは放射線受光部で放射線を電気信号に変換する動作を示す。
次に、放射線照射を終了すると、撮影制御部102は読み出し開始信号を発生する。読み出し開始信号発生のトリガーは、放射線撮影装置で受光した放射線強度から判定し発生する方法や、予め照射時間が決まっている場合は 放射線撮影装置内部のタイマーで判定し発生する方法が挙げられる。撮影制御部102は読み出し開始信号により、受光部で検知した放射線画像を記録部104への送信(読み出し)を指示する。
次に、読み出しと並行して撮影制御部102は転送開始を送受信部105に指示する。送受信部105は前記読み出しデータを撮影制御装置130の送受信部141へデータを転送する。なお放射線画像データの読み出しの完了後に転送処理を開始することとしてもよい。データ転送を終了すると、撮影制御部102は再びリセット動作を行う。
上述の撮影動作と並行して、充電制御部108は蓄積時間中に充電を停止する。蓄積開始信号をトリガーに電力制御IC170は充電制御部108へ充電停止信号を送信する。蓄積開始信号に応じて駆動回路1012は放射線センサ101のTFTをオフに遷移させる。その遷移期間に、充電制御部108はバッテリへの電力供給を停止し充電を停止する。停止させる際には、制御判定部113が撮影制御部102からの信号を受信することに応じて直ちにレギュレータ部111を非動作状態とする信号を出力する。これによってレギュレータ部111から電力出力端子115に印加される電圧を十分に低い値とすることにより、充電が停止される。
このようにすることで、放射線検出素子に伝導性もしくは放射性のノイズが伝達されることによる不要なノイズの撮影画像に対する影響を低減することができる。
放射線撮影装置の蓄積動作終了後、放射線撮影装置の制御部102は読み出し開始信号を発生する。この信号をトリガーに電力制御IC171は充電制御部108へ充電開始信号を送信する。
ここで充電制御部108は、読み出し開始信号を受信しても、直ちにはバッテリ107の充電は開始せず、バッテリ108の状態をチェックする処理を行う。この処理は、例えばバッテリに異常がある場合や、着脱可能な場合にバッテリ107が取り外された状態で無いかを確認するものである。仮にバッテリの異常がある場合や、バッテリが取り外されている場合に充電電圧を印加すると問題があるため、このような処理を行うこととしている。ここでバッテリの状態のチェックは例えば、バッテリ107と電力制御部108との接続端子の電圧が所定の範囲内であるか否かを判定する。バッテリ107の電圧がバッテリの残量によらず例えば9Vから12Vの間であると予め分かっている場合には、かかるバッテリ107の電圧の範囲を示す情報を電力制御IC170に記憶させておく。そして現在のバッテリ107の電圧がこの値の範囲に含まれるか否かを制御判定部113で判定する。このように、バッテリ107が動作状態において生ずる電圧の範囲に含まれるか否かを充電制御部108が判定する。
その他、バッテリ107に対して所定の期間電圧を印加することにより、充電が可能か否か、バッテリ107からの電力を受け取ることによりバッテリ107からの電力供給が可能か否か、等のチェックを行う。また、充電制御部108のレギュレータ111の異常をチェックする工程を含むこととしてもよい。これらチェックは電力制御170ICで行うこととしてもよい。これらのチェックの後、問題が無いと判定された場合には充電制御部107はバッテリへの電力供給を開始もしくは継続し、充電を行う。これにより、不適切な状態で充電がされてしまう可能性を減らし、安全にバッテリを充電させることができる。
上述の充電制御と並行して、放射線センサ101を含む撮影部110への電力の供給元を切り替える切り替え処理が行われる。放射線センサ101に対する蓄積の開始を指示する信号がアサートされることに応じてかかる信号を撮影制御部102から受信した電力制御IC170は、かかる信号の受信を記憶してICのメモリに格納する。その後、電力制御IC170は、電力制御部108によりバッテリ107の充電が停止されたことを示す信号を受信し、ICのメモリに格納する。これら2つの信号が受信されたことに応じて、電力制御IC170は電源入力切り替え部106に対して電力の供給元を端子161からバッテリ107へと切り替える。本実施例では、充電の停止は撮影制御部102からの信号に応じて行われることとなっているので、バッテリ107の充電停止を示す信号のみに応じてバッテリ駆動に切り替えることとしても良い。いずれにしろ、バッテリの充電が停止した後に電力の供給元がバッテリに切り替わることとなる。
これらチェックを実行している最中にはスイッチ106aをオフ、106bをオン状態とする。これによりバッテリへのアクセスを要するため、電源入力切り替え部106はバッテリ107による電力供給を停止し、代わりに端子161からの電力を放射線センサ101等の撮影部110に供給することができる。このようにすることで撮影部110に安定的に電力を供給させることができる。この電力の供給元の切り替え処理、及び上述のバッテリに関する状態のチェック処理については蓄積の終了後、読み出しの開始前の間のタイミングで行われることが望ましい。たとえば、読み出し回路1011に電力を供給し、読み出し回路1011が動作可能状態となるまでの間の期間に行うことで、読み出し動作の開始の遅れを減らすことができる。読み出し回路1011の電力供給の時間が十分に短い場合には、読み出し動作の開始の遅れを防ぐことができる。
また、バッテリ107の充電を停止する場合にはチェック工程を経ずに直ちにバッテリの充電を停止することで、検知回路181により放射線の照射検知をした場合や、照射スイッチの押下に応じて蓄積を開始する場合でも、撮影動作を迅速に行うことができる。また放射線画像への悪影響を低減することができる。このように迅速な処理を行っても、充電回路108、バッテリ107からの出力はスイッチ106aによって撮影部110側には到達しないため、画像への悪影響を小さくすることができる。一方で充電を開始する際には、チェックの後に充電を開始させることで、充電の際の不具合を減らし、バッテリ107をより安全に用いることができる。
このように、蓄積動作中に電力の供給元をバッテリ107に切り替えることにより、ケーブルが抜かれた場合であっても電圧の降下が生じることが無く、画像に悪影響を与える可能性を減らすことができる。
図4のフローチャートを用いて、充電停止・開始指示判定を説明する。
S301にて撮影制御部102はセンサ状態の確認を行う。蓄積状態であればS302へ、蓄積状態になければS303へ進む。
S302にて撮影制御部102は電力制御IC171へ充電停止を指示する。充電制御部108は電力制御IC171からの信号を受けて充電停止指示をレギュレータ部(充電回路)111へ指示し、バッテリへの電力供給を停止する。その後、S301へ戻る。
ステップS3025にて充電制御部108はバッテリに関する状態をチェックする。ここで仮にバッテリが接続されていない場合や、接続されていてもバッテリが異常である場合には、ステップS3026に進み送受信部112は撮影制御部102に対して警告を出力する。この場合、充電は再開されない。撮影制御部102は、この警告を受けて送受信部105から撮影制御部108に充電ができないことを示す信号を出力する。
ここで、バッテリが異常な場合には端子161に接続するケーブルが抜かれた場合には異常動作となる可能性が高いため、撮影制御装置130の制御部145はバッテリ107の充電に異常があった旨を報知する。また制御部145はバッテリの交換、ケーブルを抜いてはいけない旨の警告をディスプレイ144に表示させる。また、この時点で未転送の放射線画像データが記録部104に存在している場合には、記録部104の不揮発メモリに未転送の放射線画像データを記録させ、仮にケーブルが抜かれ電力供給が異常となっても放射線画像データを保存することができる。
バッテリ107が充電可能であると判定された場合には、S303にて充電制御部108は電力制御IC171からの充電開始指示をレギュレータ部111へ指示し、バッテリへの電力供給を開始もしくは継続する。その後、S301へ戻る。
その他、電力制御IC170や充電制御部108は、バッテリ107の電力を常に監視し、バッテリ107の電圧が上述の所定電圧の範囲に含まれないと判定した場合には、バッテリ107に異常があると判定し、撮影制御部102にかかる信号を出力する。この場合、放射線センサ101が蓄積状態においてもバッテリ駆動させることは問題があると考えられる。制御部145は放射線撮影装置100から得られる放射線画像データの画質の保証ができない旨の警告を表示させる。実施例の1つでは、制御装置145は放射線撮影装置100による放射線撮影を禁止する。例えば、放射線撮影装置100に対して放射線センサ101への電力供給を停止する信号を出力する。また別の実施例では、緊急時対応を考慮して、警告を表示するのみで撮影自体は可能とするように制御する。
以上のように、撮影画像に影響のある動作時に充電を中断することで、画像品質を維持する。また、画像品質に影響のある期間だけ充電を停止するため、それ以外の時間で充電可能となる。撮影動作時すべての期間で充電を停止する場合より充電時間の確保が容易となる。
次に本発明の他の実施形態に係る放射線撮影装置及びシステムについて説明する。この実施形態では、放射線撮影装置が読み出し動作の際、充電停止することである。重複説明を避けるため上述の実施形態と異なる点について説明する。本実施形態に係る放射線撮影システム構成は、上述の実施形態と同様である。従って、以下の説明においても図1に示した符号を用いるものとする。
バッテリの充電を読み出し中に実施すると、放射線検出素子に伝導性もしくは放射性のノイズが伝達され、不要なノイズが重畳した撮影画像となることがあった。本実施形態は上記課題を鑑み、読み出し中に充電を停止することとした。
図5のタイミングチャートを参照し詳細を説明する。
読み出し開始信号をトリガーに電力制御IC171は充電制御部108へ充電停止信号を送信する。充電制御部108はバッテリへの電力供給を停止し充電を停止する。
放射線撮影装置の読み出し動作終了後、撮影制御部102は読み出し開始信号を発生する。この信号をトリガーに電力制御IC171は充電制御部108へ充電開始信号を送信する。充電制御部108はバッテリへの電力供給を開始もしくは継続を指示し、充電を行う。
ここで電源入力切り替え部106は、蓄積状態の終了後読み出し動作の開始前に放射線センサ101等の撮影部110への電力の供給元は端子161からバッテリ107へと切り替える。切り替えは読み出し回路1011への電源投入から動作可能となるまでの期間に行われるため、読み出し動作を遅らせることがない。加えて電源入力切り替え部106は、読み出し動作の完了に応じて電力の供給元を端子161に切り替える。これに遅れて充電制御部108はバッテリに関する状態のチェックを完了し、バッテリへの充電を開始する。
ここで、充電制御部は読み出し状態の終了前にバッテリに関する状態のチェックを実行することとしてもよい。この場合には、充電動作は所定期間継続された後、読出し状態の終前にバッテリに関する状態のチェックが開始され、読み出し期間の終了と前後してチェックが完了することとなる。
図6のフローチャートを用いて、充電停止・開始指示判定を説明する。
S501にて撮影制御部102はセンサ状態の確認を行う。読み出し状態であればS502へ、読み出し状態になければS503へ進む。
S502にて電力制御IC171は撮影制御部102からの駆動状態を示す信号を受けて充電制御部108へ充電停止を指示する。充電制御部108は充電停止指示をレギュレータ部111へ指示し、バッテリへの電力供給を停止する。その後、S501へ戻る。
S503にて充電制御IC171は充電制御部108へ充電開始を指示する。充電制御部108は充電開始指示をレギュレータ部111へ指示し、バッテリへの電力供給を開始もしくは継続する。その後、S501へ戻る。
以上のように、撮影画像に影響のある動作時に充電を中断することで、画像品質を維持する。また、画像品質に影響のある期間だけ充電を停止するため、それ以外の時間で充電可能となる。撮影動作時すべての期間で充電を停止する場合より充電時間の確保が容易となる。
本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態では、放射線撮影装置が転送動作の際に、充電停止することを特徴とする。重複説明を避けるため上述の実施形態と異なる点について説明する。本実施形態に係る放射線撮影システム構成は、上述の実施形態と同様である。従って、以下の説明においても図1に示した符号を用いるものとする。
バッテリの充電を転送中に実施すると、記録部104から送受信部105への送信データや、送受信部105から送受信部141への送信データにノイズが重畳し、撮影画像二のノイズが重畳することや、送信ができないことがあった。本実施形態は上記課題を鑑み、転送中に充電を停止することとした。
図7のタイミングチャートを参照し詳細を説明する。
読み出し処理を終了すると、撮影制御部102は記録部104に保存した画像データを送受信部へ転送するように指示する。また撮影制御部102は送受信部105に記憶部104から転送された画像データを141へ転送するように指示する。
前記した記録部104への転送指示もしくは送受信部105をトリガーに電力制御IC171は充電制御部108へ充電終了信号を送信する。充電制御部108はバッテリへの電力供給を停止し充電を停止する。
放射線撮影装置の転送動作終了後、撮影制御部102は転送動作終了トリガーを発生する。この信号をトリガーに電力制御IC171は充電制御部108へ充電開始信号を送信する。充電制御部108はバッテリへの電力供給を開始もしくは継続し、充電を行う。
上述の実施例と同様にして、バッテリ107の充電処理は転送の開始及び終了に同期して行われる。
ここで、本実施例では、電力の供給元は端子161のままである。撮影中のケーブルの抜き差しがされる可能性が低い場合や、ケーブル側にロック機構がついている場合など、上述の実施形態にかかる処理は不要である。
図8のフローチャートを用いて、充電停止・開始指示判定を説明する。
S701にて撮影制御部102はセンサ状態の確認を行う。転送状態であればS702へ、転送状態になければS703へ進む。
S702にて撮影制御部102からの信号を受けた電力制御IC171は充電制御部108へ充電停止を指示する。充電制御部108は充電停止指示をレギュレータ部111へ指示し、バッテリへの電力供給を停止する。その後、S701へ戻る。
S703にて電力制御IC171は充電制御部108へ充電開始を指示する。充電制御部108は充電開始指示をレギュレータ部111へ指示し、バッテリへの電力供給を開始もしくは継続する。その後、S701へ戻る。
以上のように、撮影画像や転送動作に影響のある動作時に充電を中断することで、画像品質や通信品質を維持することができる。また、これら品質に影響のある期間だけ充電を停止することで、それ以外の時間は充電可能となる。撮影動作時すべての期間で充電を停止する場合より充電時間の確保が容易となる。
本発明の他の実施形態を説明する。本実施形態では、充電動作開始・終了のタイミングを考慮して電力制御のトリガーを発生させる。また充電動作開始及び終了処理を行う際も、撮影動作を停止させる。
充電動作開始処理とは、<1>バッテリの装着検知の判断、<2>バッテリ温度の異常なきことの判断<3>バッテリ電圧の異常なきことの判断、<4>充電方式の選択(充電レギュレータ起動)、<5>入出力電圧(もしくは電流)の安定性判断を行う処理のことを指す。
充電動作終了処理とは、充電レギュレータの停止、<2>入出力電圧(もしくは電流)の安定性判断を行う処理のことを指す。
これら処理中も、放射線検出素子に伝導性もしくは放射性のノイズが伝達され、不要なノイズが重畳した撮影画像となることがあった。
本実施形態は上記課題を鑑み、充電動作開始処理時、充電時、充電動作終了処理時、いずれの場合も撮影動作を停止することを特徴とする。
本実施形態では、蓄積と読み出しの間で充電動作を終了し、読み出しと転送の間で充電動作を開始する形態について説明する。
重複説明を避けるため第1、2、3の実施形態と異なる点について説明する。
以下では、外部電源として14VDC電源を使用する。また、バッテリに使用する電池としてリチウムイオン2次電池を3台直列接続する。また、満充電時の出力電圧を12.3Vとする。また、バッテリ充電条件は、後述する急速充電モード時には0.6A定電流印加とし、また、後述する定電圧モード時には、12.3V定電圧印加とする。
本実施形態にかかるバッテリ161について図9を用いて詳細に説明する。
バッテリ161は、電池部169、電圧測定部166、温度測定部167、挿入検知部168、送受信部165からなる。また、電力入力端子162、電力出力端子163、バッテリ状態送信端子164、挿入検知端子171を具備している。
上述の実施形態と異なる部分はバッテリ状態(バッテリ電圧・バッテリ温度・本体挿入検知)を検知し、検知結果を充電制御装置へ送信する機能を有する点である。
電池部169は、充電制御装置から供給された電力を、電力入力端子162を介して充電する。また、電力出力端子163を介して電池部169の電力を撮影部110に供給する。
電圧測定部166は電池部169の電圧を測定する。また、前記測定電圧を送受信部165へ送信する。
前記の電圧測定はボルテージメーターを使用することで実現される。
前記の測定電圧から電池の充電量が把握できるだけでなく、電池が正常動作しているか判定することができる。例えば、電池部にリチウムイオン2次電池を使用した場合は、凡そ3から4V程度が満充電状態であり、それ以上の電圧値を示す場合は異常状態である。
逆に電圧が小さい場合は、電池の劣化もしくは充電量が少ないことを示している。
温度測定部167は電池部169の温度を測定するとともに、測定した結果を送受信部165に送信する。
前記の温度測定は電池部に設けた不図示のサーミスター抵抗の電圧をボルテージメーターで測定する方法などで実現される。
前記測定温度を確認することで、電池の設置環境が充電に適した温度範囲にあるか判定することができる。
例えば、電池部にリチウムイオン2次電池を使用した場合、適温範囲はおおよそ0度から45度であり、それ以上以下でも電池が劣化してしまうことが知られている。
挿入検知部168はバッテリ161が放射線撮影装置に接続していることを検知するとともに、検知結果を送受信部165へ送信する。
前記接続検知は、バッテリ部に放射線撮影装置と接続する端子171を設け、この端子電圧を判定することによって行うことができる。例えば、放射線撮影装置側に前記端子に対応する電圧端子を設け、放射線撮影装置にバッテリを接続した際、この端子に規定の電圧を入力するようにする。規定の電圧が挿入検知部で検知できれば挿入と判定し、規定の電圧が検知できなければ非挿入と判定する。
次に図10を用いて充電制御部170について詳細を説明する。
上述の実施形態で説明した充電制御部108との違いは、電圧測定部117が追加されたこと、送受信部112の通信端子が追加になったこと、制御判定部113の判定方法が変更になったことである。
まず電圧測定部117について説明する。
電圧測定部117は、外部電源160からの入力電圧(もしくは電流)、レギュレータ部111の出力電圧(もしくは電流)を検知するとともに、検知結果を制御判定部113へ送信する。
外部電源160からの入力電圧測定は、具体的には電力入力端子114からレギュレータ部111間に電圧モニター端子を設け、この端子電圧をボルテージメーターで測定する。また、外部電源160から撮影部110間の電源ラインに不図示の電圧モニター端子を設け、前記端子電圧を測定してもよい。測定した電圧は制御判定部113へ送信する。
レギュレータ部111の出力電圧測定は、具体的には電力出力端子115からレギュレータ部111間に電圧モニター端子を設け、この端子電圧をボルテージメーターで測定する。また、充電制御部170からバッテリ161間の電力ラインに不図示の電圧モニター端子を設け、端子電圧を測定してもよい。測定した電圧は制御判定部113へ送信する。
電流を測定する場合は、例えば、前記電源ラインに電流測定用抵抗を直列に接続し、前記抵抗の両端電圧を測定する方法がある。電流は前記抵抗の両端電圧÷前記電流測定用抵抗の抵抗値で簡便に計算される。
次に、送受信部112について説明する。
送受信部112は、制御信号端子116を介して、電力制御IC171の指示信号を送受信する。また、制御信号端子118を介して、バッテリ161の状態を示す信号を送受信する。バッテリ161の状態を示す信号とは、上述したバッテリの本体挿入検知・バッテリ電圧・バッテリ温度である。
次に、制御判定部113について説明する。
制御判定部113は、<1>送受信部112で受信した電力制御IC171の指示信号、<2>前記したバッテリ状態を示す信号、<3>電圧測定部117で測定した外部電源及びレギュレータの電圧、の各信号を元に充電開始・停止の制御を行う。
制御の詳細を図11、図12のフローチャートを用いて説明する。
図11は充電開始処理を示すフローチャートである。
充電開始処理は、<1>バッテリの装着検知の判断、<2>バッテリ温度の異常なきことの判断<3>バッテリ電圧の異常なきことの判断、<4>充電方式の選択(充電レギュレータ起動)、<5>入出力電圧(もしくは電流)の安定性判断を行う。
S1201にて、制御判定部113は、放射センサにバッテリが装着されているか否かを判定する。装着されていればS1202へ、装着されていなければS1201へ戻る。
バッテリ挿入検知情報をバッテリの送受信部165から充電制御部の送受信部112へ送信する際に発生する伝導性もしくは放射性のノイズが、撮影した放射線画像に重畳することがある。そのため、本ステップは本実施形態では撮影動作中に行わないように制御する。
以上では、装着されていない場合、S1201に戻る場合について説明したが、異常終了とし充電開始を中止してもよい。
S1202にて、制御判定部113は、バッテリの温度を判定する。予め決められた温度範囲にあればS1202へ、範囲外であれS1202へ戻る。
ここでは予め決められた温度とは0から45度の範囲にあることを指す。
バッテリ温度情報をバッテリの送受信部165から充電制御部の送受信部112へ送信する際に発生する伝導性もしくは放射性のノイズが、撮影した放射線画像に重畳することがある。そのため、本ステップは本実施形態では撮影動作中に行わないように制御する。
以上では、バッテリ温度が範囲外にある場合、S1202に戻る場合について説明したが、異常終了とし充電開始を中止してもよい。
S1203にて、制御判定部113は、バッテリ電圧の確認を行う。予め決められた電圧範囲にあればS1203へ、範囲外であればS1203へ戻る。
ここでは予め決められた電圧範囲とは0〜12Vとする。
バッテリ電圧情報をバッテリの送受信部165から充電制御部の送受信部112へ送信する際に発生する伝導性もしくは放射性のノイズが、撮影した放射線画像に重畳することがある。そのため、本ステップは本実施形態では撮影動作中に行わないように制御する。
バッテリ電圧が範囲外にある場合、ここではS1203に戻る場合について説明したが、異常終了とし充電開始を中止してもよい。
S1204にて、制御判定部113は充電モードの選択を行う。ステップS1203にて確認した電圧を予め決められた電圧V0と比較し充電モードを選択する。リチウムイオン2次電池では、一般的に充電量が少ない領域(バッテリ電圧が小さい領域)では急速充電モード(以下、CCと略す)を、充電量の多い領域(バッテリ電圧が大きい領域)では定電圧充電モード(以下、CVと略す)を使用する。これは電池の劣化を防ぐために行う。
ここでは電圧V0を11.5Vとした。
バッテリの電圧がV0以下の場合はCCモードを選択しS1205へ、VOより大きい場合はS1206へ進む。
S1205にて充電を開始する。制御判定部113はレギュレータ部111にCCモードが起動するように指示し充電を開始する。指示後にS1207へ進む。
CCモードの具体的な指示内容は、レギュレータ部を定電流源とし、0.6A出力することにした。
CCモードを起動する際に発生する伝導性もしくは放射性のノイズが、撮影した放射線画像に重畳することがある。そのため、本ステップは本実施形態では撮影動作中に行わないように制御する。
S1206にて充電を開始する。制御判定部113はレギュレータ部111にCVモードが起動するように指示し充電を開始する。指示後にS1207へ進む。
CVモードでの具体的な指示内容は、レギュレータ部を定電圧源とし、12.3V出力することにした。
CVモードを起動する際に発生する伝導性もしくは放射性のノイズが、撮影した放射線画像に重畳することがある。そのため、本ステップは本実施形態では撮影動作中に行わないように制御する。
S1207にて、制御判定部113は入出力電圧(もしくは電流)が安定しているか判断する。安定していればS1208へ、安定していなければS1207へ戻る。
入出力電圧の安定判断について詳細を説明する。
まずは入力の安定判断について説明する。
充電開始に伴い外部電源160の負荷が変動するため、撮影部110への入力(外部電源の出力)が変動することがある。この変動は伝導性もしくは放射性のノイズを発生させ、撮影放射線画像にノイズが重畳することがある。そのため、本ステップは本実施形態では撮影動作中に行わないように制御する。
安定性の判断は、S1207開始時とΔT1時間後の電圧値を比較し、予め決められた範囲内に収まっているかどうかで判断する。本実施例では外部電源電圧値の差が3%以内に収まっていれば安定と判断する。3%より大きい場合は不安定と判断する。本実施例ではΔT1を0.1secとした。
次に出力の安定判断について説明する。
充電開始に伴いレギュレータ部を起動すると、出力する電圧または電流が大きく変動する。変動とは、出力電圧・電流が予め決められたレギュレータ設定値に引き上げられることは当然のことながら、ジッターやリンギングなどの過渡現象による変動も含む。この変動は伝導性もしくは放射性のノイズを発生させ、撮影放射線画像にノイズが重畳することがある。そのため、本ステップは本実施形態では撮影動作中に行わないように制御する。
安定性の判断は、S1207開始後とΔT2時間後の電圧値もしくは電流値を比較し、予め決められた範囲内に収まっているかどうかで判断する。
本実施例では、充電モードにCCモードを選択した場合は電流値の差が3%以内に収まっていれば安定と判断し、3%より大きい場合は不安定と判断する。また、充電モードにCVモードを選択した場合は電圧値の差が3%以内に収まっていれば安定と判断し、3%より大きい場合は不安定と判断する。本実施例ではΔT2を0.1secとした。
本実施例では、入力及び出力安定判断のいずれもが安定となった場合はS1208へ進み、それ以外の場合はS1207へ戻る。
S1208にて、制御判定部113は電力制御IC171及び撮影制御部102へ、撮影動作開始の指示信号を送信する。撮影制御部102は、撮影動作の開始を行う。
次に図12を用いて充電終了処理を示すフローチャートを説明する。
受電終了処理は、<1>充電レギュレータの停止、<2>入出力電圧(もしくは電流)の安定性判断を行う。
S1301にて、制御判定部113はレギュレータ部111へ、レギュレータ停止を指示する。レギュレータを停止時に伝導性もしくは放射性のノイズが、撮影した放射線画像に重畳することがある。そのため、本ステップは本実施形態では撮影動作中に行わないように制御する。
S1302にて、制御判定部113は入出力電圧(もしくは電流)が安定しているか判断する。安定していればS1303へ、安定していなければS1302へ戻る。
入出力電圧の安定判断について詳細を説明する。
まずは入力の安定判断について説明する。
充電終了に伴い外部電源160の負荷が変動するため、撮影部110への入力(外部電源の出力)が変動することがある。この変動は伝導性もしくは放射性のノイズを発生させ、撮影放射線画像にノイズが重畳することがある。そのため外部電源の出力安定性を確認したうえで撮影動作を行う必要がある。
安定性の判断は、S1302開始時とΔT3時間後の電圧値を比較し、予め決められた範囲内に収まっているかどうかで判断する。本実施例では外部電源電圧値の差が3%以内に収まっていれば安定と判断する。3%より大きい場合は不安定と判断する。本実施例ではΔT3を0.1secとした。
次に出力の安定判断について説明する。
充電終了に伴いレギュレータ部を起動すると、出力する電圧または電流が大きく変動する。変動とは、出力電圧・電流が予め決められたレギュレータ設定値から0Vもしくは0Aにすることは当然のことながら、ジッターやリンギングなどの過渡現象による変動も含む。この変動は伝導性もしくは放射性のノイズを発生させ、撮影放射線画像にノイズが重畳することがある。そのため外部電源の出力安定性を確認したうえで撮影動作を行う必要がある。
安定性の判断は、S1302開始後とΔT4時間後の電圧値もしくは電流値を比較し、予め決められた範囲内に収まっているかどうかで判断する。
本実施例では、充電モードにCCモードを選択した場合は電流値の差が3%以内に収まっていれば安定と判断し、3%より大きい場合は不安定と判断する。また、充電モードにCVモードを選択した場合は電圧値の差が3%以内に収まっていれば安定と判断し、3%より大きい場合は不安定と判断する。本実施例ではΔT4を0.1secとした。
次に図13を参照しタイミングチャートを説明する。
上述の実施形態で図4を用いて説明した処理と異なる点は充電制御タイミングである。本実施形態では充電動作開始及び終了処理時に撮影動作を止めている。
放射線照射を終了すると、撮影制御部102からの駆動信号を受けた電力制御IC171は充電制御部170に対して充電停止処理開始信号を送信する。充電制御部170は上述した充電終了処理フローを開始する。
充電停止処理終了時(S1303)、電力制御IC171は撮影制御部102へ撮影開始トリガーを送信する。
撮影制御部102は読み出し工程を開始する。
読み出し工程が終了すると、撮影制御部102からの駆動信号を受けた電力制御IC171は充電制御部170へ充電開始信号を送信する。
充電制御部170は上述した充電開始処理フローを開始する。
充電開始処理終了時(S1208)、電力制御IC171は撮影制御部102へ撮影開始トリガーを送信する。
撮影制御部102は転送工程を開始する。
以上のように、撮影画像に影響のある動作時に充電を中断することで、画像品質を維持する。また、画像品質に影響のある期間だけ充電を停止するため、それ以外の時間で充電可能となる。撮影動作時すべての期間で充電を停止する場合より充電時間の確保が容易となる。
本実施形態では、充電開始処理における全ての工程で撮影処理を停止する場合を述べてきたが、これに限定されるものではない。全ての工程とは、<1>バッテリの装着検知の判断、<2>バッテリ温度の異常なきことの判断<3>バッテリ電圧の異常なきことの判断、<4>充電方式の選択(充電レギュレータ起動)、<5>入出力電圧(もしくは電流)の安定性判断を指す。
<1>〜<5>のいずれかの工程においてのみだけ撮影動作を停止する場合も好適に実施される。
本実施形態では、充電終了処理における全ての工程で撮影処理を停止する場合を述べてきたが、これに限定されるものではない。全ての工程とは、<1>充電レギュレータの停止、<2>入出力電圧(もしくは電流)の安定性判断を指す。<1>〜<2>のいずれかの工程においてのみだけ撮影動作を停止する場合も好適に実施される。
また、本実施形態では、蓄積と読み出しの間で充電動作を終了し、読み出しと転送の間で充電動作を開始する形態について説明してきたが、これに限定されるものではない。撮影動作<1>蓄積<2>読み出し<3>転送<4>リセット動作の何れかの間で充電動作を終了し、何れかの間で充電動作を開始する場合も好適に実施される。
本発明のまた他の実施形態によれば、充電動作開始・終了処理時は撮影動作を行う。但し、特定の撮影動作においては充電供給電力を0とするように制御することを特徴とする。
本実施例では特定の撮影動作とは読み出し動作のことを指す。上述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。システム構成は上述の実施形態と同様である。
図14のタイミングチャートを参照し詳細を説明する。
蓄積動作時に充電終了処理を開始し、読み出し動作時にのみ充電電力(電流)が0となるように制御している。また、読み出し処理時に充電開始処理を行い、転送時には充電電力が回復するように制御している。
本制御を行うには、読み出し開始時間、読み出し終了時間、充電開始処理時間、充電終了処理時間が撮影前に判っている必要がある。
これらの時間は以下の手順で見積もることが可能である。
充電終了処理に要する時間をT5とする。T5とは、充電終了処理を開始してから受電電力が0となる時間のことを意味する。充電動作・バッテリの動作であるため、撮影前に時間を見積もっておくことができる。
また、充電開始に要する時間T6とする。T6とは、充電開始処理から充電電力が発生するまでの時間のことを意味する。充電動作・バッテリの動作であるため、撮影前に時間を見積もっておくことができる。
放射線撮影では通常撮影前に撮影部位や撮影条件が決定しており、放射線照射時間(T7-T8)は撮影者によって予め設定される。かかる設定情報はメモリに記憶されており、つまり撮影前に既知の情報である。
また、<1>蓄積開始のトリガー信号時間T8、<2>読み出し工程に要する時間T9、<3>読み出し開始のトリガー信号時間T10、<4>転送に要する時間T11は撮影方法によって一意に決定することができる。つまり撮影前に予め判っている。
以上よりT5〜T10は撮影条件が決まれば、撮影前に予め決定することができる。
以上の時間が予め決定できれば撮影動作に同期して、本実施形態の制御が行える。
読み出し時に充電電流を0とする制御は、具体的には以下のようになる
蓄積開始のトリガー信号より(T7+T10-T5)時間より前に充電終了処理を開始すれば、読み出し工程直前に充電電力を0とすることができる。
また、蓄積開始のトリガー信号より(T7+T9‐T6)時間より前に充電開始処理を開始すれば、読み出し工程直後に充電電力を回復することができる。
上記は読み出し時に充電電流を0とする制御について記載したが、蓄積、転送についても、同様の制御によって好適に実施することができる。
以上の実施形態では撮影動作として、蓄積、読み出し、転送について好適に実施できることを述べてきたが、これに限定されるものではない。撮影動作としてリセット動作(光電変換素子に流れる暗電流成分を除去する動作)についても同様に適用され、好適に実施される。
これは、リセット時に充電動作を行うと、放射線検出素子に伝導性もしくは放射性のノイズが伝達され、リセットによる無効電荷除去がうまく行えないためである。
撮影制御部102のリセット動作開始をトリガーに充電停止することで好適に実施される。もしくは、充電終了後にリセット動作を開始することで好適に実施される。もしくはリセット動作時に充電電流が0となるように制御することで好適に実施される。
以下に、図面を参照しながら、本発明のその他の実施形態について説明する。
図15は、本発明の実施形態に係る無線化されたデジタルX線撮影システムに含まれる装置群の例を示す模式図である。先述の実施例と同様の構成については同様の符番を付すこととする。
図15において、1501はX線照射によるX線撮影を行うX線室、1502はX線室11751の近傍に設置される制御室、100はX線に反応してデジタルX線画像データを生成する放射線撮影装置(X線画像撮影装置)、107はX線画像撮影装置に電力を供給するためのバッテリ、1051は無線通信を行うための無線通信部である。
1506は有線接続時のX線画像撮影装置100への電力供給、X線画像撮影装置100から無線又は有線で受信したデジタルX線画像データを制御用PCへの送信及び、X線発生装置との同期を制御する同期アクセスポイントである。
122は放射線管制御部(X線制御装置)、121は放射線管(X線発生装置)である。
1509は同期アクセスポイント1506とX線制御装置122を有線接続する接続ケーブル、1510は同期アクセスポイント1506と制御用PC130を有線接続する接続ケーブルである。
130はX線画像撮影装置及びX線発生装置の制御や画像処理を行う撮影制御装置(制御用PC)、144は画像処理されたデジタルX線画像データの表示やGUIの表示に利用されるディスプレイである。
1513はX線照射スイッチ、1514は操作者、1515は患者、1516は制御用PC130を接続する院内向けLAN等の基幹ネットワークである。また1517は有線通信及びX線画像撮影装置に電力を供給するための接続ケーブル、161は接続ケーブル1517を接続する外部接続端子(コネクタ)である。
次に、デジタルX線撮影システムの動作について説明する。
操作者1514は制御用PC130に被検者1515のID、名前、生年月日等の患者情報及び被検者1515の撮影部位を入力する。撮影部位を入力後、操作者1514は被検者1515の姿勢及びX線画像撮影装置100を固定する。
撮影準備が完了すると、操作者1514はX線照射スイッチ1513を押下する。X線照射スイッチ1513が押下されると、X線発生装置8から被検者1515に向かいX線が照射される。照射されたX線は、被検者1515を透過してX線画像撮影装置100に入射する。
X線画像撮影装置100は、入射したX線を可視光に変換した後、光電変換素子でX線画像信号として検出する。X線画像撮影装置100は、光電変換素子を駆動してX線画像信号を読み出し、A/D変換回路でアナログ信号をデジタル信号に変換してデジタルX線画像データを得る。得られたデジタルX線画像データは、X線画像撮影装置100から同期アクセスポイント1506を介して、制御用PC130に転送される。
X線画像撮影装置100と同期アクセスポイント1506は、接続ケーブル1517が接続されているときは有線による通信を行い、接続ケーブル1517が接続されていないときは無線通信部1051による通信を行う。
制御用PC130は、受信したデジタルX線画像データを画像処理する。制御用PC130は、画像処理したX線画像データに基づくX線画像をディスプレイ144に表示する。
以上が、操作者1514がX線撮影装置に撮影指示を与えてから、ディスプレイ144に被検者1515のX線画像が表示されるまでのデジタルX線撮影システムの動作である。
図16に基づき上述のデジタルX線撮影システムのハードウェア構成を説明する。デジタルX線撮影システムはX線画像撮影装置100、接続ケーブル113、X線制御装置122、X線発生装置121、同期アクセスポイント1506、制御用PC130、通信ケーブル1517、操作パネル1441、ディスプレイ144及び、X線照射スイッチ1513を有する。
X線画像撮影装置100は、X線に反応してX線画像データを生成する。
同期アクセスポイント1506は、有線接続時のX線画像撮影装置100への電力供給、X線画像撮影装置100から受信したX線画像データを制御用PC130への送信及び、X線発生装置121との同期を制御する。
X線制御装置122及びX線発生装置121は、制御用PC130からの指示に基づいてX線を照射する。X線制御装置122はまた、操作者1514からの撮影指示に基づいて、X線発生装置121によるX線発生に係る制御を行う。
X線照射スイッチ1513は、操作者1514によって操作されるものであり、操作者1514がスイッチを押すことにより、X線発生装置制御部302及び制御部145に撮影指示が入力され、X線撮影が行われる。
制御用PC130は、操作者1514からの撮影指示等に基づいて、X線画像撮影装置100及びX線制御装置122の制御を行う。
X線画像撮影装置100は、CPU1610、メモリ1611、放射線センサ101、駆動回路1012、A/D変換回路1604、撮影制御部102、端子161、有線通信回路1052、暗号処理回路1608、無線通信回路1051、電力制御部170で構成されている。
CPU1610は、メモリ1611に格納されたプログラムや各種のデータを用いて、X線画像撮影装置100全体の制御を行う。メモリ1611は、例えば、CPU1610が処理を実行する際に用いるプログラムや各種のデータを保存する。また、メモリ1611には、CPU1610の処理により得られた各種のデータ及び、X線画像データが保存される。
放射線センサ101は、2次元状に複数の画素(例えば、160μ分解能の2688画素×2688画素)が配設されて構成されており、アモルファスシリコンを主材料として形成されている。放射線センサ101は、可視光に変換されたX線を受光してX線画像信号として検出する。
駆動回路1012は、放射線センサ101の駆動を行う。駆動回路1012により放射線センサ101を駆動してX線画像信号を読み出す処理を行う。
放射線センサ101は、<1>駆動回路1012により電荷を蓄積する蓄積状態、<2>放射線センサ101に電圧を印加しないスリープ状態、<3>放射線センサ101に電圧を印加するセンサ待機状態及び、<4>放射線センサ101を駆動してX線画像信号を読み出すセンサ読み出し状態、とに制御される。
A/D変換回路1604は、駆動回路1012により読み出されたアナログ信号のX線画像信号をデジタル信号のX線画像信号に変換し、これをX線画像データとしてメモリ1611に格納する。
撮影制御部102は、制御用PC130の制御部145からの指示に基づいて、駆動回路1012の制御を行うと共に、電力制御部170に駆動回路の状態を出力する。
端子161は、接続ケーブル113を介して同期アクセスポイント1506から電力を受付けて電力制御部170へ供給すると共に、有線通信信号を有線通信回路1052へ接続する。
有線通信回路1052は、有線接続時にX線画像撮影装置の制御コマンドの送受信やX線画像データの送信を行う。
暗号処理回路1608は、無線送信時は通信データを暗号して、無線通信回路1051に出力し、受信時は、無線通信回路1051で受信した暗号化された通信データを復号化する。
無線通信回路1051は、暗号処理回路1608から入力された暗号化通信データの送信及び、受信した通信データを暗号処理回路1608に出力する。
電力制御部170は、DCDCコンバータ1751、外部電源検知回路1752、充電制御回路108、バッテリ107、電源入力切り替え部106で構成され、各回路に供給する電源を制御する。
同期アクセスポイント1506は、AP無線通信回路1622、AP暗号処理回路1623、有線通信回路1625及び209、AP−CPU1626、APメモリ1627、同期IF150、AP電源回路1621で構成されている。
AP−CPU1626は、APメモリ1627に格納されたプログラムや各種のデータを用いて、同期アクセスポイント1506全体の制御を行う。
APメモリ1627は、例えば、AP−CPU1626が処理を実行する際に用いるプログラムや各種のデータを保存する。また、APメモリ1627には、AP−CPU1626の処理により得られた各種のデータ及び、無線通信及び有線通信のデータが保存される。
同期IF150は、制御用PC130のX線発生装置制御部302からの指示に基づいてX線制御装置122と通信を行う。
AP暗号処理回路1623は、無線送信時は通信データを暗号して、AP無線通信回路1622に出力し、受信時はAP無線通信回路1622で受信した暗号化された通信データを復号化する。
AP無線通信回路1622は、AP暗号処理回路1623から入力された暗号化通信データの送信及び、受信した通信データをAP暗号処理回路1623に出力する。
有線通信回路1625は、同期アクセスポイント1506と制御用PC130との間で行う、各種のデータや各種の情報等の通信を司るものである。
AP有線通信回路1609は、同期アクセスポイント1506とX線画像撮影装置100との間で行う、各種のデータや各種の情報等の通信を司るものである。
AP電源回路1621は、有線接続時にX線画像撮影装置100に電源を供給する。
制御用PC130は、X線発生装置制御部302、制御部145、外部記憶装置1634、PC有線通信回路1635、PC−CPU1631、PC−RAM1636、表示制御部1637、操作パネル制御部1638で構成されている。
制御部145は、操作者1514からの撮影指示に基づいて、X線画像撮影装置100に対してX線撮影に係る制御を行う。外部記憶装置1634は、例えばハードディスク等で構成されており、各種のプログラムや、各種のデータ或いは各種の情報等を記憶する。
PC有線通信回路1635は、制御用PC130が同期アクセスポイント1506との間で行う、各種のデータや各種の情報等の通信を司るものである。PC−CPU1631は、PC−RAM1636に格納されたプログラムや各種のデータを用いて、制御用PC130全体の制御を行う。PC−RAM1636は、制御用PC130の処理で必要な各種のデータや各種の情報等を一時的に記憶する。
表示制御部1637は、ディスプレイ144の表示に係る各種の制御を行う。操作パネル制御部1638は、例えば操作者1514による操作パネル1441の操作に従って操作パネル1441の表示を切り替える等、操作パネル1441に係る各種の制御を行う。
通信ケーブル1517は、同期アクセスポイント1506と制御用PC130とを通信可能に接続するものである。
操作パネル1441は、操作者1514によって操作されるものであり、操作者1514により入力された指示を制御用PC130に対して入力するものである。
ディスプレイ144は、表示制御部1637による制御に基づいて、各種の画像や情報等を表示する。
次に、デジタルX線撮影装置における簡単な処理の流れについて説明する。
操作者1514が操作パネル1441を用いて患者情報及び患者の撮影部位を入力すると、制御部145はX線画像撮影装置100に対して、センサ待機コマンドを発行する。
センサ待機コマンドは、PC有線通信回路1635及び通信ケーブル1517を介して同期アクセスポイント1506に送信される。
同期アクセスポイント1506は、センサ待機コマンドを受信すると、無線接続の場合はAP暗号処理回路1623で暗号化した後、AP無線通信回路1622で無線電波に変換して、X線画像撮影装置100に送信する。有線接続の場合は、有線通信回路1625及び209を介してX線画像撮影装置100に送信する。
X線画像撮影装置100はセンサ待機コマンドを受信すると、撮影制御部102により、駆動回路1012を介して放射線センサ101をスリープ状態から、センサ待機状態に変更する。
X線画像撮影装置100は、センサ待機状態へ遷移後、暗電流が小さくSN比の高い画像を得るために、3〜5秒程度待機する。
操作者1514は、前記待機時間中に患者の姿勢を固定する。このとき、X線画像撮影装置100も患者と共に固定される。
操作者1514は、撮影準備が完了したことを確認してX線照射スイッチ1513を押下する。
X線照射スイッチ1513が押されると、制御部145はX線画像撮影装置100に対して、蓄積開始コマンドを発行する。
X線画像撮影装置100は蓄積開始コマンドを受信すると、駆動回路1012は、放射線センサ101を蓄積状態に変更して、X線が照射されるのを待つ。
X線発生装置121は、X線画像撮影装置100が蓄積状態の間にX線照射を行う。
X線画像撮影装置100は、患者を透過したX線画像信号を検出する。
X線照射が終了すると、制御部145はX線画像撮影装置100に対して、読み出し開始コマンドを発行する。
X線画像撮影装置100は読出し開始コマンドを受信すると、駆動回路1012は、放射線センサ101をセンサ読み出し状態に変更して、X線画像信号を読み出す。
A/D変換回路1604では、読み出されたアナログ信号をデジタル信号に変換してデジタルX線画像データを得る。得られたX線画像データはメモリ1611に格納(記憶)される。
X線画像撮影装置100は、X線画像信号の読み出しが終了すると、駆動回路1012は、放射線センサ101に電圧を印加しないスリープ状態に変更する。
X線画像撮影装置100によるこれらのX線撮影動作は、制御用PC130からの撮影命令にしたがって、CPU1610及び撮影制御部102の制御により実施される。
メモリ1611に格納されたX線影画像データは、有線接続時は、有線通信回路1052を介して同期アクセスポイント1506に送信される。無線接続時は、暗号処理回路1608及び無線通信回路1051を介して同期アクセスポイント1506に送信される。
同期アクセスポイント1506で受信したX線影画像データは、有線通信回路1625及び通信ケーブル1517を介して制御用PC130に送信される。
制御用PC130では、受信したX線画像データを内部のPC−RAM1636に記憶する。PC−RAM1636に記憶されたX線画像データは、適切な画像処理が施された後、ディスプレイ144に表示されると共に、外部記憶装置1634に保存される。
引き続き撮影要求がある場合は、操作者1514は患者情報入力もしくは撮影部位選択から操作を開始する。
次に、本発明のバッテリー(内部電源)と外部電源の切り換えを行う電力制御部170及び、電源の切換え動作について詳しく説明する。
図17は、本実施形態に係る電力制御部170の構成例を示すブロック図である。
電力制御部170は、図17に示すように、入力DCDCコンバータ1751、外部電源検知回路1752、充電制御回路108、バッテリ107、電源入力切り替え部106、電圧変換部(電源分配DCDCコンバータ)180より構成されている。
入力DCDCコンバータ1751は、端子161より入力される電源をバッテリ充電及び内部回路用に電圧を安定させるためのDCDCコンバータである。
外部電源検知回路1752は、入力DCDCコンバータ1751の電圧を定常的に監視する監視部として機能するとともに、入力DCDCコンバータ1751に電力が供給されたことを検出し、撮影制御部102に外部電源の供給の有無を通知する。例えば、入力の電圧を予め定めておき、当該既定の電圧が印加されたことを検知することに応じて外部電からの電力の供給があったと判定する。
充電制御回路108は、バッテリ107の充電制御を行う。
バッテリ107は、X線画像撮影装置100に電力を供給する。
電源入力切り替え部106は、撮影制御部102からの入力に基づき、入力DCDCコンバータ1751から入力される電力又は、バッテリ107から入力される電力のどちらか一方を選択して電源分配DCDCコンバータに出力する。
電圧変換部180は、X線画像撮影装置100内の各回路に必要な電源を供給する。
次に、電源の切換え動作について説明する。
図18は、外部電源の供給がある場合の電源の切換え動作を示すフローチャートである。
S1801では、X線画像撮影装置100は、制御部145からの読出し開始コマンドの受信を待ち、読出し開始コマンドを受信するとS1802へ移行する。
S1802では、撮影制御部102は、読出し開始コマンドを受けて、電源入力切り替え部106の入力としてバッテリ107を選択する。電源入力切り替え部106は、入力をバッテリ107に切り換える。
S1803では、撮影制御部102は、駆動回路1012を介して放射線センサ101をセンサ読み出し状態に変更して、放射線センサ101を駆動してX線画像信号を読み出す。
S1804では、撮影制御部102は、X線画像信号の読出し完了を待ち、読出しが完了するとS1805へ移行する。
S1805では、撮影制御部102は、電源入力切り替え部106の入力として外部電源を選択する。電源入力切り替え部106は、入力を外部電源に切り換える。
尚、外部電源の供給が無い場合は、撮影制御部102は、電源入力切り替え部106の入力としてバッテリ107を常に選択して、電源分配DCDCコンバータに出力する。
更に、図19を用いてタイミングの詳細を説明する。
X線画像撮影装置100はセンサ待機コマンドを受信すると、駆動回路1012は放射線センサ101をスリープ状態からセンサ待機状態に遷移する。
放射線センサ101がスリープ状態もしくはセンサ待機状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力として外部電源を選択する。
この間、充電回路108はバッテリ107に対して充電を行う。
次にX線照射スイッチ1513押下に伴い、X線画像撮影装置100が蓄積開始コマンドを受信すると、駆動回路1012は放射線センサ101を蓄積状態に遷移する。
放射線センサ101が蓄積状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力として外部電源を選択する。
この間、充電回路108はバッテリに対して充電を行う。
蓄積状態の間にX線が照射され、X線照射の完了に伴い、X線画像撮影装置100が読出し開始コマンドを受信すると、駆動回路1012は放射線センサ101をセンサは読出し状態に遷移する。
放射線センサ101が読出し状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力としてバッテリ107を選択する。
この間、充電回路108はバッテリに対して充電を停止する。
放射線センサ101の読出しが完了すると、撮影制御部102は放射線センサ101を再度スリープ状態に遷移する。
放射線センサ101がスリープ状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力として再度外部電源を選択する。
この間、充電回路108はバッテリに対して充電を行う。
以上が本発明の第1の実施の形態における電源の切換え動作の説明である。
図18及び図19の制御とすることにより、電源変動等の影響を受けやすい読み取り期間中は、バッテリー(内部電源)から電力が供給されるため、誤って接続ケーブルを外してしまった場合でも画像データへのノイズの重畳を防止することができる。
図20は、その他の実施形態に係る外部電源の供給がある場合の電源の切換え動作を示すフローチャートである。本処理では、蓄積期間中にバッテリー(内部電源から)から電力を給電することである。構成は上述の実施形態と同様であるため説明を省略する。
S2001では、X線画像撮影装置100は、制御部145からの蓄積開始コマンドの受信を待ち、蓄積開始コマンドを受信するとS1802へ移行する。
S1802では、撮影制御部102は、蓄積開始コマンドを受けて、電源入力切り替え部106の入力としてバッテリ107を選択する。電源入力切り替え部106は、入力をバッテリ107に切り換える。
S2003では、撮影制御部102は、駆動回路1012を介して放射線センサ101を蓄積状態に変更して、放射線センサ101を蓄積状態にする。
S2004では、撮影制御部102は、X制御部145からの読出し開始コマンドを待ち、読出し開始コマンドを受信するとS1905へ移行する。
S1805では、撮影制御部102は、電源入力切り替え部106の入力として外部電源を選択する。電源入力切り替え部106は、入力を外部電源に切り換える。
尚、外部電源の供給が無い場合は、実施形態6と同様に撮影制御部102は、電源入力切り替え部106の入力としてバッテリ107を常に選択して、電源分配DCDCコンバータに出力する。
更に、図21を用いてタイミングの詳細を説明する。形式は図3と同様のほか、「センサ待機コマンド」は撮影制御部102からの信号であり、放射線センサを待機状態に遷移させる。
X線画像撮影装置100の撮影制御部102からセンサ待機コマンドを受信すると、駆動回路1012は放射線センサ101をスリープ状態からセンサ待機状態に遷移する。
放射線センサ101がスリープ状態もしくはセンサ待機状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力として外部電源を選択する。
この間、充電回路108はバッテリ107に対して充電を行う。
次にX線照射スイッチ1513押下に伴い、X線画像撮影装置100が蓄積開始コマンドを受信すると、駆動回路1012は放射線センサ101を蓄積状態に遷移する。
放射線センサ101が蓄積状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力としてバッテリ107を選択する。
この間、充電回路108はバッテリ107に対して充電を停止する。
蓄積状態の間にX線が照射され、X線照射の完了に伴い、X線画像撮影装置100が読出し開始コマンドを受信すると、駆動回路1012は放射線センサ101をセンサは読出し状態に遷移する。
放射線センサ101が読出し状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力として外部電源を選択する。
この間、充電回路108はバッテリに対して充電を行う。
放射線センサ101の読出しが完了すると、撮影制御部102は放射線センサ101を再度スリープ状態に遷移する。
放射線センサ101がスリープ状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力として再度外部電源を選択する。
この間、充電回路108はバッテリに対して充電を行う。
図20及び図21の制御とすることにより、電源変動等の影響を受けやすい蓄積期間中は、内部電源から電力が供給されるため、誤って接続ケーブルを外してしまった場合でも画像データへのノイズの重畳を防止することができる。
図22に基づいては、別の実施形態にかかる外部電源の供給がある場合の電源の切換え動作を示すフローチャートである。本処理では、蓄積期間中及び読出し期間中にバッテリー(内部電源から)から電力を給電する。構成は上述の実施形態と同様であるため説明を省略する。
S1901では、X線画像撮影装置100は、制御部145からの蓄積開始コマンドの受信を待ち、蓄積開始コマンドを受信するとS1802へ移行する。
S1802では、撮影制御部102は、蓄積開始コマンドを受けて、電源入力切り替え部106の入力としてバッテリ107を選択する。電源入力切り替え部106は、入力をバッテリ107に切り換える。
S1903では、撮影制御部102は、駆動回路1012を介して放射線センサ101を蓄積状態に変更して、放射線センサ101を蓄積状態にする。
S1904では、撮影制御部102は、制御部145からの読出し開始コマンドの受信を待ち、読出し開始コマンドを受信するとS1803へ移行する。
S1803では、撮影制御部102は、駆動回路1012を介して放射線センサ101をセンサ読み出し状態に変更して、放射線センサ101を駆動してX線画像信号を読み出す。
S1804では、撮影制御部102は、X線画像信号の読出し完了を待ち、読出しが完了するとS1805へ移行する。
S1805では、撮影制御部102は、電源入力切り替え部106の入力として外部電源を選択する。電源入力切り替え部106は、入力を外部電源に切り換える。
尚、外部電源の供給が無い場合は、上述の実施形態と同様に撮影制御部102は、電源入力切り替え部106の入力としてバッテリ107を常に選択して、電源分配DCDCコンバータに出力する。
更に、図23を用いてタイミングの詳細を説明する。
X線画像撮影装置100はセンサ待機コマンドを受信すると、駆動回路1012は放射線センサ101をスリープ状態からセンサ待機状態に遷移する。
放射線センサ101がスリープ状態もしくはセンサ待機状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力として外部電源を選択する。
この間、充電回路108はバッテリ107に対して充電を行う。
次にX線照射スイッチ1513押下に伴い、X線画像撮影装置100が蓄積開始コマンドを受信すると、駆動回路1012は放射線センサ101を蓄積状態に遷移する。
放射線センサ101が蓄積状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力としてバッテリ107を選択する。
この間、充電回路108はバッテリ107に対して充電を停止する。
蓄積状態の間にX線が照射され、X線照射の完了に伴い、X線画像撮影装置100が読出し開始コマンドを受信すると、駆動回路1012は放射線センサ101をセンサは読出し状態に遷移する。
放射線センサ101が読出し状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力としてバッテリ107を選択する。
この間、充電回路108はバッテリ107に対して充電を停止する。
放射線センサ101の読出しが完了すると、撮影制御部102は放射線センサ101を再度スリープ状態に遷移する。
放射線センサ101がスリープ状態の間は、撮影制御部102は電源入力切り替え部106の入力として再度外部電源を選択する。
この間、充電回路108はバッテリに対して充電を行う。
図22及び図23の制御とすることにより、電源変動等の影響を受けやすい蓄積期間中及び読取期間中は、内部電源から電力が供給されるため、誤って接続ケーブルを外してしまった場合でも画像データへのノイズの重畳を防止することができる。
図24に基づき本実施形態の効果を説明する。
上述のX線画像撮影装置100では、電源供給元を切換えるときにX線画像撮影装置100への電力供給が途切れないように電源切換えを制御する。例えば、外部電源160を供給する接続ケーブルが外されたときは、直ちにX線画像撮影装置100への電力供給元をバッテリ107へ切り換える。
ここでバッテリ107は外部電源160と異なり、バッテリ残量により出力電圧が変動する。そのため、電力供給元を接続ケーブルからバッテリに切り換えたときに、供給電圧に大きな電位差が生じる場合がある。
図24に装置に組み込んだ際のバッテリ出力電圧と外部電源電圧の経時変化を示す。
バッテリが満充電状態(図24<1>の時間)ではバッテリ出力電圧と外部電源電圧の差は殆どないが、バッテリが空に近い状態(図24<2>の時間)では、3V近い電位差が発生する。
通常、バッテリや外部電源から供給される電源は、X線撮影装置内部でDC/DCコンバータ等の定電圧回路により、安定した電圧に変換される。X線画像信号の増幅器やA/D変換回路等のアナログの読み出し回路1011は、安定した電源供給を受けることにより、ノイズの少ない画像信号を得ることが可能となる。しかし、バッテリ107や外部電源160から供給される電源電圧に大きな電位差が生じると、定電圧回路でも完全には入力電位差の影響を抑えきれず、電源電圧が変動してX線画像信号の読み出し回路1011に影響を与えてしまう場合がある。
また、X線画像信号読出し中は比較的大きな電力を要するため、電力供給の経路が切り替わることによる電磁界変動によっても、画像信号にノイズが重畳してしまう場合がある。
特に接続ケーブルを用いて電力を供給している場合、操作者や患者が誤ってケーブルを引っ掛ける等して、意図せずに接続ケーブルが外れてしまうことがある。このような場合、画像信号にノイズが重畳し画像データに影響を及ぼしてしまう。
本実施形態では、接続ケーブルがX線画像信号の読み出し中に抜かれても上述の電位差による影響を防ぐことができるため、画像信号にノイズが重畳することなく安定した画像データを得ることが可能である。
なお、ここでは、X線同期を制御用PC130からのコマンドに基づいて行う構成としたが、これに限らない。例えばX線自動検出機能を有するX線画像撮影装置の場合、蓄積開始コマンド及び読出し開始コマンドの代わりにX線照射検出信号を用いて同様の制御を行うことも可能である。
また、前述した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
以上の実施形態では、撮影期間中に充電電力供給を停止する例について述べてきたが、これに限定されるものではない。撮影動作中には充電電力供給を減じるだけでも効果がある。
以上の実施形態では、放射線発生装置と放射線撮影装置間に同期通信線を設け、蓄積動作を開始するシステムについて述べてきたが、これに限定されるものではない。同期通信線を省き、放射線撮影装置が放射線検知を開始したことを検知回路181の検知信号でトリガーし、撮影部110で蓄積、読み出し、転送を行う撮影方法においても適用可能である。
また以上の実施形態で使用した通信ケーブルや通信路は有線、無線いずれでも好適に実現される。
以上の実施形態を適宜組み合わせて用いる事ももちろん可能である。例えば、図11のフローチャートに示す充電開始処理の全部または一部の処理を上述の各実施形態において電力制御IC171や充電制御部108にて実行することも可能である。
また、図4及び図6のフローチャートで示すように、放射線センサ101が蓄積状態となっている期間及び読み出し状態となっている期間(撮影状態)の間、充電制御部108はバッテリの充電を停止することができる。また電源入力切り替え部106はバッテリを電力の供給元とする制御を行うことができる。そして、バッテリ107に関するチェックが完了し、非撮影状態となった後にバッテリ107への充電を開始させる。このようにすることで、蓄積状態及び読み出し状態において充電により生ずるノイズを低減することができるとともに、非撮影状態となってから安全に充電を開始させることができる。同様に、図4,6、及び8のフローチャートに示す処理を組み合わせ、蓄積から転送までの期間にわたってバッテリの充電を停止させることも可能である。
図7のタイミングチャートで説明したように、図3や図5のタイミングチャートに示す実施形態においても電力の供給元の切り替え処理を行わなくても良い。
上述の例では、撮影制御部102や電力制御IC171その他の構成をハードウェア回路で実現する例を示したが、これに限らない。例えば、上述のハードウェア回路で実現した処理の少なくとも一部を図16で示すようなCPU1610(コンピュータ)とCPU1610に実行されるプログラムをメモリ1611に格納する。これを適宜展開してプログラムに含まれる命令を実行することで、ハードウェア資源を利用して上述の制御を実行することとしてもよい。この場合、CPU1610はバスを介して充電制御部108や電源入力切り替え部106に対して電気的あるいは光学的に信号がやり取りできるように有線または無線で接続させておき、外部からの信号や検知回路181からの信号に応じて処理を実行し、充電制御部108や駆動回路1012、読み出し回路1011等のハードウェア回路に制御信号を出力することとなる。詳細な処理は、上述の図4、6、8、11、12、19,22、24のフローチャートに対応する処理の少なくとも一部を実行するためのプログラムをメモリ1611に格納し、適宜実行することにより実現される。
以上本発明の実施形態によれば、バッテリ及び充電機構を内蔵した放射線センサを含む撮影システムにおいて、充電停止期間を設けることで、撮影画像の画質劣化を抑制できる。加えて、特定の撮影動作のみ充電を停止するため、充電時間の確保が容易となり、より短時間で充電を完了することができる。
また本発明の実施形態によれば、電源変動等の影響を受けやすい蓄積期間中や読み取り期間中は、内部電源から電力を供給することにより、誤って接続ケーブルを外してしまった場合でも画像データへのノイズの重畳を低減することができる。