JP6432632B2 - 電子装置および電子装置の中性子線吸収方法 - Google Patents

電子装置および電子装置の中性子線吸収方法 Download PDF

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本発明は、電子装置および電子装置の中性子線吸収方法に関する。
α粒子等の荷電粒子がDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の半導体デバイスを通過すると、電気的なノイズが発生することがある。このノイズによりメモリセルやフリップフロップに保存されたデータが反転することで、データ破壊や誤作動を引き起こす現象は、一般にソフトエラーと呼ばれている。
このα粒子などの荷電粒子は、演算装置を構成する材料(はんだ素材、基板の樹脂材料)から放出されるほか、地表に降り注ぐ宇宙線の一種である中性子線が、LSIを構成するシリコンなどの原子核と核反応を起こすことで発生する。
中性子線は他の放射線に比べ透過能力が強く、アルミ・鉛などの金属による遮蔽効果は低い。この中性子線の減衰・遮蔽には水素原子が効果的であり、これを多く含む水やコンクリート、ポリエチレンが遮蔽材として適する。しかしながら、一般的な演算装置においては、これらの材料は使用されておらず、装置に降り注いだ中性子は容易に内蔵した半導体装置に到達し、ソフトエラーを引き起こす可能性がある。
特許文献1には、デジタル画像センサのハウジングをプラスチック等の放射線遮蔽材料により構成する技術が開示されている。
特許文献2には、水素を含む有機化合物によって撮像装置の外壁を覆う技術が開示されている。
特許文献3には、集積回路の上に中性子吸収層を設ける技術が開示されている。
特許文献4には、重水素を含むパッケージを用いた半導体装置に関する技術が開示されている。
特表2012−522245号公報 特開2013−168819号公報 特表2015−520511号公報 特開平11−345905号公報
しかしながら、特許文献1、2の装置は、いずれも、中性子線を吸収する物質によって筐体を形成することが必要であり、一般的な金属等の材料により筐体を形成して、必要な強度や良好な操作性を得ることができるものではない。
また特許文献3、4の装置は、いずれも、半導体の周囲あるいは上部に中性子線を吸収する物質による遮蔽層を用いた特殊な構造を必要とし、一般的な熱伝導性、強度、電磁気的性能を備えた材料により構成される半導体にそのまま適用することができるものではない。
本発明は上記課題に解決すべくなされたもので、汎用の材料により構成された電子装置への中性子線の影響を軽減することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様に係る電子装置は、電子機器と、この電子機器の上方に設けられた収容部と、この収容部に収容されて前記電子機器と重畳する位置に配置され、中性子線吸収材料により構成された遮蔽体とを有する。
本発明の第二の態様に係る中性子線吸収方法は、中性子線吸収物質を含む熱媒体が電子機器から熱を吸熱する工程と、熱媒体が前記熱を放熱する工程と、少なくとも一部の流路が前記電子機器と重なる経路で前記熱媒体を流通させる工程とを有する。
本発明によれば、自身には格別な中性子線遮蔽への配慮がなされていない、汎用の電子機器に付加的に設けられて前記電子機器への中性子線の影響を軽減することができる。
本発明の最少構成にかかる第1実施形態を示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態の概略斜視図である。 本発明の第2実施形態の筐体(収容部)の概略斜視図である。 本発明の第3実施形態の概略斜視図である。 本発明の第4実施形態の横断面図である。 本発明の第4実施形態の横断面図である。 本発明の第5実施形態の概略断面図である。 本発明の第6実施形態の概略断面図である。
本発明の最少構成にかかる第1実施形態について図1を参照して説明する。
符号1で示すものは、電子機器である。この電子機器1は、例えば、半導体チップ等の電子部品、電子部品と回路パターンとを有するボード、複数のボードとコネクタとを備えたサーバユニット等である。この電子機器1の上方には、収容部2が設けられている。この収容部2は、中性子線吸収材料により構成された遮蔽体3を収容し、前記電子機器1と重畳する位置に配置されている。
上記構成の電子機器にあっては、外部から到来する中性子線Nを遮蔽体3が吸収することにより、電子機器1へ到達する中性子線Nの線量を低くしてその影響を軽減することができる。
本発明の第2実施形態について図2、3を参照して説明する。
符号21はラックであって、このラック21には、上下に重なった状態で、複数(図示の場合三段)の電子機器(図示されているのは、電子機器が収容された引き出し状の筐体の外観である)22が収容されている。
前記ラック21の最上段には、前記電子機器22と同一の平面形状を有する引き出し状の収容部23が配置されている。また、同様の収容部23が、二段目、三段目にも配置されている。
この収容部23は、いずれも、図3に示すように、上面が開口した箱状の本体24と、この上面を開閉可能に覆う蓋25とを有している。また収容部23には、該収容部23とほぼ同じ平面形に形成された中性子吸収材料からなる遮蔽体30が収容されている。なお前記本体24の底板と前記蓋25とを中性子線遮蔽材料による構成することも有効である。
前記遮蔽体30は、例えば水素原子を含有する有機プラスチック材料や、所定形状の密閉容器等に収容された水であって、前記水素原子に所定の比率で含まれる重水素が、中性子線の遮蔽に特に有効に寄与することができる。
上記構成の電子装置にあっては、ラック21により、電子機器22の上方に収容部23が三段にわたってそれぞれ支持され、これらの収容部23に遮蔽体30が収容されているので、上方から照射される中性子線Nのうち、電子機器22に到達するものの線量を減衰させることができる。
また前記遮蔽体30は、収容部23とは別体に形成されていて、必要な量だけ収容部23に収容することができるので、遮蔽体30を必要最小限の量に制限することにより、遮蔽体30の重量によってラック21に過剰な負荷を与えることがない。
また前記収容部23は、図示の場合、三段に配置することにより、遮蔽体30を三重にして大きな遮蔽能力を得ているが、必要に応じて収容部23の段数を増減しても良いのはもちろんである。また、ラック21に搭載される電子機器22、収容部23の数は、求められる性能に応じて適宜選択することができる。例えば、電子機器22が二段しか必要とされない場合には、電子機器22に代えて収容部23を設け、高い遮蔽性を持つようにしても良いのはもちろんである。さらに、収容部23を電子機器22の筐体と同じ外形規格で構成して、ラック21に対して、任意に収容部23または電子機器22を挿入することができるようにしても良い。
図4は本発明の第3実施形態を示すものである。なお図中第1、第2実施形態と共通の構成には同一符号を付し、説明を簡略化する。
この第3実施形態は、第2実施形態のラックの両外側に、側面遮蔽体30Aを設けたものである。
この側面遮蔽体30Aは、前記第1実施形態と同様にポリエチレン等の中性子線遮蔽材料により形成され、あるいは、これらの中性子線遮蔽材料を収容した中空状の板体であって、ラック21に収容された電子機器22へ側方から照射される中性子線Nを遮蔽する。
なお前記側面遮蔽体30Aは、ラック21とは別に外側に配置しても、あるいは、ラック21の側面板として一体に設けても、いずれも方式であっても良い。
図5、6は、本発明の第4実施形態を示すものである。なお、図中第1〜第3実施形態と共通の構成には同一符号を付し、説明を簡略化する。
この第4実施形態は、ラック26の最上部に搭載されて下方へ冷却風を送るファン31を示すものである。すなわち、このファン31はモーター等の駆動装置(図示略)連結されて、駆動力を受けるボス部32と、その周囲に配置された複数のブレード33とを有し、円形のフレーム34に収容されている。
前記ファン31は、少なくともブレード33がポリエチレンあるいはこれを主体とするプラスチック等の中性子線遮蔽材料により構成されている。図示の場合、12枚のブレード33を平面視で一部重なるように配置することにより、前記ラック21に収容された電子機器(図示略)へブレード33間の隙間から中性子線が通過する現象を防止している。前記ボス部32は、回転力を伝達する機能上必要な強度を得るべく、金属で形成されるが、金属を中性子線遮蔽材料により覆った構成であっても、あるいは高強度のプラスチック材料により構成されていても良い。
上記構成のファン31は、ラック26の上部に配置されることにより、図6に示すように、上方から照射される中性子線Nを吸収し、下方の電子機器へ到達する中性子線Nの線量を減少させることができる。
図7は、本発明の第5実施形態を示すものである。なお、図中第1〜第4実施形態と共通の構成には同一符号を付し、説明を簡略化する。
符号11は、電子機器(電子部品)としての半導体チップを示す。この半導体チップ11は、回路基板12に搭載されている。
前記半導体チップ11の上面は、冷却水循環路40の一部と接触している。この冷却水循環路40は、半導体チップ11に接して熱を吸収する吸熱部41と、吸熱部41で吸熱した熱媒体を大気と熱交換する放熱部42と、この放熱部42から前記吸熱部41へ低温の冷却水Lを供給する管路43と、前記吸熱部42から放熱部42へ吸熱した冷却水Hを戻す管路44とを有する。実施形態では、吸熱部41は、半導体チップ11との接触面積を確保し、かつ熱を吸収する媒体としての水をある程度の量貯留して接触時間を確保すべく、所定の容積を有し、放熱部42は、大気への放熱の効率を考慮して、前記吸熱部41より大きな容積を有する。
前記吸熱部41、放熱部42は、ファン31とともに、平面視にて半導体チップ11と重なる位置に配置されている。
前記ファン31は、前記放熱部42へ図中矢印Aで示すように冷却風を供給することにより、管路44から戻る高温の冷却水Hと大気との熱交換を促進する。なお冷却風の方向は、図示と逆の下向き、あるいは他の方向であっても良い。
すなわち、冷却水循環路40を流れる水は中性子線吸収体として作用して、放熱部42、吸熱部41で二回にわたって中性子線を吸収している。さらに図示の場合、ファン31が存在することにより、合計三回にわたって中性子線を吸収している。
図8は、本発明の第6実施形態を示すものである。なお、図中第1〜第5実施形態と共通の構成には同一符号を付し、説明を簡略化する。
この第6実施形態は、半導体チップ11の上面に、熱伝導体(例えばアルミニウム等の金属)により構成された複数のフィンを備えた放熱フィン45を密着状態で設けた構成となっている。
前記放熱フィン45の上方には、ファン31のボス部32とブレード33とが配置されていて、前述の第4、5実施形態等と同様に中性子線Nを半導体チップ11の上方で吸収して、半導体チップ11に到達する線量を減少させることができる。
上記各実施形態では、中性子線吸収材料として水素原子を含む高分子材料、あるいは水を用いたが、他の中性子線吸収材料を用いても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
本発明は、電子機器への中性子線の影響を減少させることのできる装置および方法に関する。
1 電子機器
2 収容部
3 遮蔽体
11 半導体チップ
21 ラック
22 電子機器(筐体)
23 収容部
24 本体
25 蓋
26 遮蔽体
27 側面遮蔽体
31 ファン
32 ボス部
33 ブレード
34 フレーム
40 冷却水循環路
41 吸熱部
42 放熱部
43、44 管路




Claims (2)

  1. 電子機器と、
    この電子機器の上方に設けられた収容部と、
    この収容部に収容されて前記電子機器と重畳する位置に配置され、中性子線吸収材料により構成された遮蔽体と、
    を有し、
    前記遮蔽体は、前記電子機器の上部に接触して内部の冷却水により熱を吸収する吸熱部と、この吸熱部に管路を介して接続され、前記吸熱部で吸熱した冷却水から放熱する放熱部とを有し、
    前記放熱部は、前記吸熱部より多量の冷却水を収容する容積を有し、前記電子機器および吸熱部の両方と重畳して設けられた電子装置。
  2. 中性子線吸収物質を含む熱媒体が電子機器から熱を吸収する工程と、
    熱媒体が前記熱を放熱する工程と、
    少なくとも一部が前記電子機器と重なる流通経路で前記熱媒体を流通させる工程と、
    を有し、
    前記流通経路の吸熱する工程が行われる部分と、放熱する工程が行われる部分との両方が前記電子機器と重畳し、
    前記熱を吸収する工程は、前記電子機器の上部に接触して内部の冷却水により熱を吸収する吸熱部により行われ、
    前記熱を放熱する工程は、前記吸熱部に管路を介して接続され、前記吸熱部で吸熱した冷却水から放熱する放熱部により行われ、
    前記放熱部は、前記吸熱部より多量の冷却水を収容する容積を有する
    中性子線吸収方法。
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